JP4012693B2 - Solenoid valve control device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁弁制御装置に関し、特に、電磁弁の作動状態の補正技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両や産業機器などにおいて油圧制御などの種々の目的で電磁弁が用いられている。
例えば、車両にあっては、ホイルシリンダ圧制御用電磁弁や、自動変速機におけるロックアップクラッチスリップ制御用電磁弁,アキュム背圧制御用電磁弁,スロットル圧発生用電磁弁や、内燃機関の吸入空気量制御用電磁弁などにおいて用いられている。また、これらは、高い制御性を得るためにデューティ制御などにより、電流値を制御して開度の可変制御が行われている。
そして、これらの電流制御型の電磁弁を用いて制御を実行するにあたり、その制御精度の向上を図るためにフィードバック制御が実行されている。このようなフィードバック制御を実行する従来技術としては、例えば、特開平10−278764号公報に記載のものが知られている。
この従来技術は、車両のブレーキ液圧システムに適用されるもので、ブレーキ液圧を制御する電磁弁を、増圧状態、減圧状態、保持状態に制御するために、目標液圧を設定する手段と、目標液圧と実際液圧との偏差を求め、偏差を無くす方向に出力液圧を補正する補正手段とを備え、実際液圧と目標液圧との間に液圧偏差が存在していても、目標液圧が実際液圧に近付く向きに変化している場合には電磁弁を保持状態とし、目標液圧が実際液圧から離れる向きに変化している場合に限り電磁弁を増圧状態あるいは減圧状態として両液圧を近づける方向に補正する待ち型制御手段を設けたことを特徴とするものである。
【0003】
この従来技術は、上述のような手段を採用したことにより、増圧と減圧が頻繁に繰り返される制御ハンチングの発生を防止して、制御品質を向上させることができ、また、電磁弁の作動音の発生やエネルギ消費を低減させることができるという特徴を有するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような制御に用いられる電磁弁としては、ポペット弁が一般的であり、このポペット弁としては、図15に示すように弁体01が流入口02に対向して設けられている構造のものが知られている。本発明者は、研究の結果、このような構造のポペット弁にあっては、弁体01は、閉方向へ移動し難く、開方向へ移動し易いという特性を有していることを知見した。
上記のように閉方向へ移動し難く開方向へ移動し易い理由としては、下記の2つの理由がある。
まず、第1の理由は、図15に示すように、流入口02の上流の高圧による流体力が弁体01に対して開弁方向に作用するため、開弁は容易であるが、閉弁には大きな力を要する。特に、この流体力は、同図(a)(b)に示すように、弁体01とシート面03との距離が短くなるほど高圧の受圧面積が広くなるため、閉弁直前ほど大きくなり、閉弁直前ほど大きなソレノイド吸引力が必要となる。
第2の理由は、弁体01が極微少であっても軸ずれした場合、弁開度を微少としたときに図16に示すように、弁体01とシート面03とが片当たり状態となることがあり、この場合、接触部において摩擦力が作用し、それだけ閉弁させるのに大きなソレノイド吸引力が必要となる。
【0005】
上述したように、ポペット弁にあっては、閉弁作動させる際には、開弁作動させる場合よりも大きな吸引力が必要であり、かつ、特に、全閉直前で、大きな吸引力が必要である。しかしながら、上述の従来技術にあっては、このような点を考慮していなかったため、精度の高い弁開度制御が難しいという問題があった。すなわち、開弁方向と閉弁方向とで同じ特性を用いて電磁弁制御量を大きくすると、弁開度が必要以上に大きくなりやすい傾向が強くなり、一方、電磁弁制御量を小さくすると、弁開度が広がるのが遅くなるという現象が生じる。
特に、この電磁弁として、ブレーキ液圧を能動的に制御するブレーキ制御装置の減圧弁に適用した場合、弁開度が必要以上に大きくなった場合、制動力が不意に抜ける感じであるG抜け現象を招くおそれがあり、一方、弁開度の広くなるのが遅くなった場合、ブレーキの引きずり感を招くおそれがあった。特に、G抜け感は、電磁弁の制御信号において、ノイズが重畳することがあるが、このようなノイズが重畳してソレノイド吸引力が低下した場合、この低下が僅かであっても、弁体01は、開方向に大きく移動してブレーキ液圧が低下して発生することがあった。
【0006】
本願発明は、上述の従来の問題点に着目して成されたもので、電磁弁の開度制御において、フィードバック制御精度の向上を図ることを主たる目的とし、さらに、特に、ブレーキ制御装置の電磁弁の制御において、使用者に違和感を与えることの無いように制御品質を向上させることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明は、流体の流量を調整する電磁弁(3)と、この電磁弁に対する制御信号を所定の入力に基づいて演算する制御信号演算手段(26)と、前記制御信号に基づいて電磁弁に向けて駆動制御信号を出力する駆動制御手段(29)と、前記電磁弁の作動状態を検出する作動検出手段(22)と、前記電磁弁に対する制御信号と作動検出手段が検出する作動検出値との差に基づいて電磁弁制御量を求める電磁弁制御手段(23)と、を備え、前記制御信号演算手段は、電磁弁制御量に応じて前記制御信号を求めるよう構成された電磁弁制御装置において、前記電磁弁(3)は、閉作動時と開作動時とで弁体の作動特性が異なり、前記電磁弁制御手段(23)は、前記弁体の作動特性に応じ、閉弁方向と開弁方向とで異なる特性で前記電磁弁制御量を求め、前記電磁弁(3)の目標液圧勾配と制御液圧勾配との偏差である圧力勾配偏差が正であるか負であるかにより前記方向の判断を行う構成であることを特徴とする手段とした。
【0008】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電磁弁制御装置において、前記電磁弁(3)は、弁体がシート面に対して下流に配置されて流体の流体力が弁体に対して開弁方向に作用する構成であり、前記電磁弁制御手段(23)は、電磁弁を閉弁方向に補正するときには、開弁方向に補正するときに比べて電磁弁制御量を大きくする構成であることを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の電磁弁制御装置において、前記電磁弁(3)は、弁体がシート面に対して上流に配置されて流体の流体力が弁体に対して閉弁方向に作用する構成であり、 前記電磁弁制御手段(23)は、電磁弁を開弁方向に補正するときには、閉弁方向に補正するときに比べて電磁弁制御量を大きくする構成であることを特徴とする。
【0010】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3に記載の電磁弁制御装置において、前記電磁弁制御手段(23)は、閉弁方向と開弁方向とで電磁弁制御量を異ならせるにあたりゲインを変化させることを特徴とする。また、請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4に記載の電磁弁制御装置において、前記電磁弁制御手段(23)は、電磁弁制御量の上限値と下限値とに制約を与えるリミット制御を実行することを特徴とする。また、請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5に記載の電磁弁制御装置において、前記駆動制御手段(29)は、前記電磁弁にデューティ比信号からなる駆動制御信号を出力する構成であることを特徴とする。
【0011】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6に記載の電磁弁制御装置において、前記電磁弁(3)は、ブレーキ液圧を任意に増圧および減圧可能に構成されたブレーキユニット(H/U)において、ホイルシリンダとリザーバとを結ぶ減圧回路(1,2)の途中に設けられ、前記制御信号演算手段(26)は、ホイルシリンダに与えるブレーキ液圧に応じた制御信号を形成する構成であることを特徴とする。また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の電磁弁制御装置において、前記制御信号演算手段(26)は、ホイルシリンダの目標液圧に基づいて形成したフィードフォワード制御量と、電磁弁制御量として用いられるフィードバック制御量とを加算する演算を行って制御信号を求めることを特徴とする。また、請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載の電磁弁制御装置において、前記作動検出手段(22)は、車両の減速度に基づいて作動状態を検出することを特徴とする。また、請求項10に記載の発明は、請求項7ないし9に記載の電磁弁制御装置において、前記電磁弁制御手段(23)は、電磁弁制御量を求めるにあたり、目標液圧と制御液圧との液圧偏差に第1ゲインを乗算した値と、目標液圧勾配と制御液圧勾配との偏差である圧力勾配偏差に第2ゲインを乗算した値とを加算して電磁弁制御量を求める構成であることを特徴とする。また、請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の電磁弁制御装置において、前記電磁弁制御手段(23)は、前記リミット制御を実行するにあたり、圧力勾配偏差に第2ゲインを乗じた値に上限リミット値と下限リミット値とを与えることを特徴とする。また、請求項12に記載の発明は、請求項10に記載の電磁弁制御装置において、前記電磁弁制御手段(23)は、前記リミット制御を実行するにあたり、電磁弁制御量それ自体に上限リミット値と下限リミット値とを与えることを特徴とする。また、請求項13に記載の発明は、請求項9ないし12に記載の電磁弁制御装置において、前記電磁弁の上下差圧に基づいて上下差圧補正量を演算する差圧補正制御量演算手段(24)が設けられ、前記制御信号演算手段(26)は、フィードフォワード制御量と電磁弁制御量と上下差圧補正量とを加算して制御信号を形成することを特徴とする。
【0012】
【発明の作用および効果】
本発明では、制御信号演算手段が制御信号を演算し、駆動制御手段が制御信号に基づいて電磁弁を作動させて流体の流量を調整する。同時に、電磁弁制御手段は、制御信号と作動検出値との差に基づいて電磁弁制御量を求め、制御信号演算手段は、電磁弁制御量に応じて制御信号を求める。
【0013】
上述の流量調整時には、本願発明者が知見したように、電磁弁の弁体に対して流体力が作用し、かつ、弁体がシート面に当接して全閉となる直前では、片当たりによる摩擦力が作用するおそれがあり、これにより、弁体が開弁方向に移動するときと閉弁方向に移動するときとで、弁体の作動特性が異なる。
そこで、本発明では、電磁弁制御手段が電磁弁制御量を求めるにあたり、弁体の作動特性に応じて開弁方向と閉弁方向とで異なる特性で電磁弁制御量を求めている。
【0014】
電磁弁制御手段の制御方法としては、フィードバック制御、フィードフォワード制御、プレビュー制御が含まれる。したがって、電磁弁が制御信号に対して実際の作動状態に偏差が生じた場合、電磁弁制御量に応じて偏差を無くすフィードバック補正を実行したときに、弁開度が必要以上に大きくなったり、弁開度が広がるのが遅くなったりすることが生じることを無くし、目標とする制御値に対する収束性を向上させて、電磁弁の制御精度を向上させることができるという効果が得られる。また、補正方向の判断を圧力勾配の偏差が正であるか負であるかにより行う。したがって、圧力勾配は電磁弁の弁体の弁開度に相当するので、電磁弁の補正方向を容易かつ正確に判断することができ、信頼性の高い電磁弁の制御が得られる。
【0015】
例えば、請求項2に記載の発明のように、電磁弁の弁体に対して流体力が開弁方向に作用する構成である場合、電磁弁制御手段は、電磁弁を閉弁方向に補正するときには開弁方向に補正するときに比べて、電磁弁制御量を大きくする。
したがって、開弁方向と閉弁方向で同じ電磁弁制御量である場合には、閉弁方向に補正する場合、弁体の動きが、開弁方向に補正する場合に比べて遅くなるが、本発明では、閉弁方向の補正量を大きくすることにより、閉弁方向と開弁方向とで弁体の移動速度の均一化を図り、上述のように目標とする制御値に対する収束性を向上させて、フィードバック制御精度を向上させることができるという効果が得られる。
【0016】
また、請求項3に記載の発明の場合、電磁弁の弁体の作動特性が請求項2に記載の発明と逆であることから、電磁弁制御手段の電磁弁制御量の特性も逆にすることで、請求項2に記載の発明と同様に、閉弁方向と開弁方向とで弁体の移動速度の均一化を図り、上述のように目標とする制御値に対する収束性を向上させて、フィードバック制御精度を向上させることができるという効果が得られる。
【0017】
また、請求項4に記載の発明では、電磁弁制御手段は、閉弁方向と開弁方向とで電磁弁制御量を異ならせるにあたり、ゲインを変化させる。したがって、制御を単純化して構成の簡略化を図り、コストダウンを図ることができる。
【0019】
請求項5に記載の発明は、電磁弁制御手段は、リミット制御を実行して電磁弁制御量の上限値と下限値に制約を与える。これにより、過剰な補正が加えられたり、逆に、細かすぎる補正が加えられたりするのを防止して、目標値に対する収束性を良好とすることができ、フィードバック精度の向上を図ることができる。
【0020】
請求項6に記載の発明では、駆動制御手段は、電磁弁にデューティ比信号からなる駆動制御信号を出力する。したがって、電磁弁制御量もデューティ比に換算して制御信号に与えられる。
【0021】
請求項7に記載の発明では、制御信号演算手段は、ホイルシリンダに与えるブレーキ液圧に応じた制御信号を形成し、これに基づき駆動制御手段が、電磁弁に駆動制御信号を出力して、電磁弁の開度が制御される。この場合、電磁弁が開弁すれば、ホイルシリンダのブレーキ液が減圧回路を介してリザーバに向けて抜かれてホイルシリンダ圧の減圧が成され、電磁弁が閉弁すれば、この減圧が停止されてホイルシリンダ圧の保持あるいは増圧が実行される。このようにホイルシリンダ圧の調圧を行うにあたり、上述したように電磁弁に対して高い精度でフィードバック制御が実行されることにより、弁開度が必要以上に大きくなって制動力が不意に抜ける感じであるG抜け現象を招いたり、弁開度が広がるのが遅くなってブレーキの引きずり感を招いたりすることを防止でき、車両乗員に違和感を与えることのない、高度の制御品質を得ることができる。また、この請求項7に記載の発明にあっては、請求項8に記載のように、制御信号演算手段は、ホイルシリンダの目標液圧に基づいて形成されたフィードフォワード制御量と、電磁弁制御手段において求められた電磁弁制御量として用いられるフィードバック制御量とを加算して、制御信号を形成することができる。また、車両の減速度はホイルシリンダ圧と関連しているため、請求項9に記載のように、作動検出手段は、車両の減速度に基づいて作動状態を検出することができる。また、請求項10に記載の発明は、電磁弁制御手段は、目標液圧と制御液圧との液圧偏差に第1ゲインを乗算した値と、圧力勾配偏差に第2ゲインを乗算した値とを加算して電磁弁制御量を求める。すなわち、液圧偏差に第1ゲインを乗算して電磁弁制御量を求めることにより、偏差の絶対量を減らす補正を実行することができる。また、圧力勾配偏差に第2ゲインを乗算して電磁弁制御量を求めることにより、圧力勾配偏差を無くして、ノイズや一時的な応答遅れなどにより短期に生じる偏差を減らす補正を実行することができる。したがって、高いフィードバック制御精度を得ることができる。また、電磁弁制御手段が、閉弁方向と開弁方向とで電磁弁制御量を変化させるにあたり、ゲインを変化させる際には、これら第1ゲインと第2ゲインとの少なくとも一方、望ましくは両方のゲインを変更させることにより、簡単に電磁弁制御量を変更させることができ、制御性に優れる。
【0022】
さらに、請求項11に記載の発明は、電磁弁制御手段がリミット制御を実行するにあたり、第2ゲインを乗じた値に上限リミット値と下限リミット値とを与えて、この第2ゲインを乗じた値が、上下限リミット値よりも大きな値および小さな値にならないようにする。したがって、減圧変化率が所定の範囲に制限されて、制動力が急激に減少する「G抜け感」や「ブレーキの引きずり」が生じるのを確実に防止することができ、また、そのための制御が、第2ゲインにリミットを掛けるだけで簡単である。なお、請求項12に記載の発明にあっては、電磁弁制御量それ自体に上限リミット値および下限リミット値を設けることで、請求項11に記載の発明と同様に、制動力が急激に減少する「G抜け感」や「ブレーキの引きずり」が生じるのを確実に防止することができる。なお、「G抜け感」や「ブレーキの引きずり」は、減速度の変化率に基づくものであるため、請求項11に記載の発明のように、圧力勾配に関する第2ゲインにリミッタを掛ける方が、「G抜け感」や「ブレーキの引きずり」を防止し易い。請求項13に記載の発明では、差圧補正制御量演算手段が、電磁弁の上下差圧に基づいて、すなわち電磁弁の弁体に対して作用する流体力に基づいて、上下差圧補正量を演算し、制御信号演算手段は、上述のフィードフォワード制御量と電磁弁制御量にさらに、上下差圧補正量を加算して制御信号を形成する。したがって、弁体に作用する流体力に応じて予め制御信号を形成することにより、前もってこの流体力の影響により目標液圧と制御液圧とが異ならないようにすることができ、制御精度が向上し、乗員に違和感を与えないようにすることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図2は本発明の電磁弁制御装置を適用した実施の形態のブレーキ制御装置を示すブレーキ配管図である。なお、この実施の形態は、全請求項に記載の発明のうち請求項3および12に記載の発明を除く発明に対応している。図において、MCはマスタシリンダでありブレーキペダルBPを踏み込むとブレーキ配管1,2を介してブレーキ液をホイルシリンダWCに向けて供給する周知のものである。なお、マスタシリンダMCにはブレーキ液を貯留するリザーバRESが設けられている。
【0024】
前記ブレーキ配管1,2はいわゆるX配管と呼ばれる接続構造となっている。すなわち、ブレーキ配管1は、左前輪のホイルシリンダWC(FL)と右後輪のホイルシリンダWC(RR)とを結び、ブレーキ配管2は、右前輪のホイルシリンダWC(FR)と左後輪のホイルシリンダWC(RL)とを結ぶよう構成されている。
【0025】
前記ブレーキ配管1,2の途中には、アウト側ゲート弁3が設けられている。このアウト側ゲート弁3は、ブレーキ配管1,2の連通・遮断を切り替える常開のソレノイド弁であり、また、後述するように制動制御時には、PWM制御により開度を可変制御する。すなわち、アウト側ゲート弁3は、請求項2に記載の電磁弁に相当するものであり、従来技術を説明する図15に示すように、弁体がシート面の下流に配置され、かつ、弁体がスプリングなどの付勢手段により全開方向に付勢され、かつ、図外のコイルに通電した際には、発生した吸引力により弁体が付勢力に抗して全閉方向に移動する構造の常開の比例電磁弁であり、この吸引力をPWM制御により可変制御することで開度が可変制御される。
前記アウト側ゲート弁3には、マスタシリンダMC側(以下、これを上流という)からホイルシリンダWC側(以下、これを下流という)へのブレーキ液の流通のみを許容する一方弁3aが並列に設けられている。
【0026】
また、前記ブレーキ配管1,2において、アウト側ゲート弁3の下流にはソレノイド駆動の常開のON・OFF弁からなる流入弁5が設けられ、さらに、この流入弁5よりも下流位置とリザーバ7とを結ぶリターン通路10の途中にはソレノイド駆動の常閉のON・OFF弁からなる流出弁6が設けられている。
【0027】
さらに、前記ブレーキ配管1,2には、液圧源としてポンプ4が接続されている。このポンプ4は、制動制御時のブレーキ液圧源となるとともに、ABS制御を実行したときの戻しポンプを兼ねるものである。このポンプ4は、モータ8により作動するプランジャポンプであって、2つのプランジャ4p,4pを備えるとともに、それぞれのプランジャ4p,4pで吸入・吐出を行うポンプ室4rが、枝分かれされた吸入回路4a,4bを介して前記ブレーキ配管1,2においてアウト側ゲート弁3よりも上流の位置と、前記リザーバ7とに接続されている。一方、吐出回路4cが、前記ブレーキ配管1,2において、前記アウト側ゲート弁3と流入弁5との間の位置に接続されている。前記吸入回路4bには、ブレーキ液がリザーバ7の方向へ流れるのを防止する逆止弁4dが設けられている。
また、前記吸入回路4aには、この吸入回路4aの連通・遮断を切り替えるイン側ゲート弁9が設けられている。このイン側ゲート弁9は、常閉のソレノイドバルブにより構成されている。
なお、上述した図2において四角枠で囲んだ構成はブレーキユニットH/Uとして1つのハウジングに組み込まれている。
【0028】
このブレーキユニットH/Uにおける2つのゲート弁3,9、流入弁5、流出弁6およびモータ8の作動は、図示を省略したコントロールユニットにより制御される。
このコントロールユニットは、図示は省略するが、車輪速センサを含んで車両の走行状態を検出する走行状態検出手段に接続され、この走行状態検出手段からの入力に基づいて後述するABS制御ならびに自動制動制御を実行する。
【0029】
ABS制御は、周知の制御であり、これを簡単に説明すると、本実施の形態では、車輪速センサからの入力に基づいて制動時の車輪ロックを判断し、車輪がロックしそうな状態になったら、ホイルシリンダ圧を減圧させて車輪ロックを回避した後、その対象となる車輪の車輪速が、車体速よりも所定値だけ低い、制動に最も有効な速度となるように適宜、減圧・保持・増圧を行うものである。
このABS制御における減圧・保持・増圧を行うにあたり、減圧の場合は、流入弁5を閉弁させるとともに流出弁6を開弁させ、保持の場合は、両弁5,6を閉弁させ、増圧の場合は、流入弁5を開弁させるとともに流出弁6を閉弁させることにより行う。また、減圧の際には、ホイルシリンダWCのブレーキ液がリザーバ7に逃がされるが、このリザーバ7に溜まったブレーキ液は、ポンプ4の作動に基づいて随時ブレーキ配管1,2に戻される。
【0030】
次に、上述した自動制動制御は、能動的制動制御の1つの態様であって、この自動制動制御は、図1に示すオートクルーズコントローラACCが先行車との車間距離を予め設定された理想的な車間距離に保ちながら先行車に追従する自動追従制御を実行するにあたり、車間距離が理想車間距離よりも縮まったときに自動的に目標減速度を設定し、この目標減速度が得られるように自動的に制動力を発生させる制御である。この自動制動制御は、本実施の形態では、図1に示す能動制動制御手段20により実行するもので、この能動制動制御手段20は、図外の車輪速センサから車輪速信号を入力するとともに、オートクルーズコントローラACCから目標減速度を示す信号を入力して(本実施の形態では目標減速度が目標液圧PTに換算されて入力されるものとする)、目標減速度が得られるように車輪速に基づいてフィードバックしながら、ホイルシリンダWCの増圧・保持・減圧を行う。また、この自動制動制御を実行するにあたっては、流入弁5および流出弁6は、非通電状態として流入弁5を開弁させるとともに流出弁6を閉弁させておき、増圧の際には、アウト側ゲート弁3を閉弁させ、かつイン側ゲート弁9を開弁させるとともにポンプ4を作動させ、これによりブレーキ液をホイルシリンダWCに向けて供給し、さらに、ポンプ4のモータ8をPWM駆動させることにより増圧量を任意にコントロールする。この場合、さらに流入弁5の開度をPWM制御することにより増圧量をコントロールするようにしても良い。したがって、本実施例では、ブレーキ回路1,2そのものが、請求項7に記載の発明の減圧回路に相当し、アウト側ゲート弁3が同請求項に記載の発明の電磁弁に相当する。一方、減圧する際には、イン側ゲート弁9を閉弁させるとともに、ポンプ4のモータ8を吐出量が発生しないアイドリング回転させ、さらに、アウト側ゲート弁3を開弁させることによりホイルシリンダWCのブレーキ液をマスタシリンダMCに向けて排出させ、さらに、アウト側ゲート弁3の開弁量をPWM制御することにより減圧量を任意にコントロールする。なお、能動的制動制御としては、上述の自動制動制御の他に、駆動輪がスリップしたのを検出したときに駆動輪に制動力を発生させて駆動輪スリップを防止するトルクスリップ制御や、車両が過オーバステア状態や過アンダステア状態となったときに、所望の輪に制動力を発生させて、車両をニュートラル状態に戻す方向にヨーモーメントを発生させる車両運動制御などを実行してもよい。ちなみに、上記自動制動制御の場合は、全輪のホイルシリンダ圧を同圧に制御あるいは前後輪で所定の液圧差を持たせながら全ホイルシリンダWCに対して液圧を供給するのに対し、車両運動制御の場合は、任意の車輪に制動力を発生させる。また、トルクスリップ制御に関しては、駆動輪のホイルシリンダWCにのみ液圧を供給するものである。
【0031】
次に、図1に基づき、能動制動制御手段20の構成について説明する。
この能動制動制御手段20は、図示のように、オートクルーズコントローラACCから送られてくる目標減速度(目標液圧PT)に基づいて必要な制御量を演算するフィードフォワード制御量演算部(制御信号演算手段)21と、車輪速センサから入力される車輪速信号から実際に発生している減速度を演算する減速度演算部(作動検出手段)22と、フィードフォワード制御量と実際の減速度に基づいて制御誤差を埋める電磁弁制御量を求める電磁弁制御量演算部(電磁弁制御手段)23と、目標値である目標減速度から差圧補正制御量、すなわちアウト側ゲート弁3を挟んでその上流(この上流は能動制動制御時における上流であるからポンプ4側となる)と下流(この下流とは能動制動制御時にあってはマスタシリンダMC側となる)との圧力差に応じて同じ電流値でも弁開度が異なるために減速度から差圧を推定しさらにこの差圧から補正制御量を求める差圧補正制御量演算部(差圧補正手段)24と、目標減速度とフィードフォワード制御量と電磁弁制御量と差圧補正制御量とから制御モード、すなわちホイルシリンダ圧を増圧するか保持するか減圧するかを判断する制御モード判断部25と、同じく、目標減速度とフィードフォワード制御量と電磁弁制御量と差圧補正制御量とから増圧量をコントロールするモータ8および減圧量をコントロールするアウト側ゲート弁3に対して出力するデューティ比を演算するデューティ演算部(制御信号演算手段)26と、アウト側ゲート弁3の全開時および全閉時において図外の弁体が全開ストッパおよびシート面に当接する際の当たりをソフトに制御するソフトランディング制御部27と、モータ8に対して駆動信号を出力するモータPWM駆動回路28と、アウト側ゲート弁3に対して駆動信号を出力するゲート弁PWM駆動回路(駆動制御手段)29と、アウト側ゲート弁3に出力する駆動制御信号に対してフィードバック補正を実行するフィードバック制御部30と、イン側ゲート弁9に対して駆動制御信号を出力するイン側ゲート弁駆動回路31とを備えている。
【0032】
次に、図3のフローチャートに基づいて上述した能動制動制御手段20による自動制動制御の流れについて説明する。
ステップ101において、各入力信号に対して必要な処理を実行した後、ステップ102では、フィードフォワード制御量演算部21においてポンプ4に対するフィードフォワード制御量であるSf_Pおよびアウト側ゲート弁3に対するフィードフォワード制御量Sf_Vを下記の演算式に基づいて演算する。
Sf_P=DGAINF_P×DPT
Sf_V=DGAINF_V×DPT
ここで、DPTは目標液圧勾配、DGAINF_Pはポンプ4におけるフィードフォワードDゲイン、DGAINF_Vはアウト側ゲート弁3におけるフィードフォワードDゲインである。なお、前記目標液圧勾配DPTとは、現在の液圧と目標値である目標液圧とを結んで決定される液圧の傾きである。
【0033】
続くステップ103では、アウト側ゲート弁3における差圧補正制御量Sd_V[ただし、Sd_V=fd_V(PT)]を差圧補正制御量演算部24において求める。
ちなみに、この差圧補正特性は図4に示す差圧補正量マップとして記憶されている。この差圧補正量マップは、横軸が目標液圧PTとなっているもので、すなわち、自動制動制御時(能動的制動制御時)にあっては、アウト側ゲート弁3の下流であるマスタシリンダMC側は大気圧となっているため、その上下差圧は、ポンプ4側の液圧に等しい。そこで、差圧補正制御量Sd_Vは、目標液圧PTに応じて設定されているものである。
次に、ステップ104では、ポンプ4における立ち上がり補正制御量Sd_Pを[ただし、Sd_P=fd_P(PL)]を求める。
ちなみに、この立ち上がり補正特性は図5に示すマップとして記憶されている。この立ち上がり補正特性マップは、横軸が制御液圧PLとなっているもので、すなわち、ポンプ4の吸入側は大気圧となっているため、ポンプ4にあっては制御液圧PLに向けて吐出圧を立ち上げるものであるから、立ち上がり補正制御量Sd_Pは、制御液圧PLに応じて設定されているものである。
【0034】
次のステップ105では、電磁弁制御量演算部23においてポンプ4の電磁弁制御量Sb_Pを下記の演算式により演算する。
Sb_P=PGAINB_P×(PT−PL)+DGAINB_P(DPT−DPL)
次のステップ106では、電磁弁制御量演算部23においてアウト側ゲート弁3の電磁弁制御量Sb_Vを求める。なお、詳細については後述する。
【0035】
次のステップ107では、フィードフォワード制御量演算部21において得られたフィードフォワード制御量Sf_P,Sf_V、差圧補正制御量演算部24で得られた差圧補正制御量Sd_V、立ち上がり補正制御量Sd_P、電磁弁制御量演算部23で得られた電磁弁制御量Sb_P,Sb_Vを下記の演算式に示すように合算してポンプ制御量St_Pおよびバルブ制御量St_Vを求める。Sb_P=Sf_P+Sd_P+Sb_P
Sb_V=Sf_V+Sd_V+Sb_V
続くステップ108〜111は、制御モード判断部25における制御モード判断であって、まず、ステップ108では、目標液圧PTが、予め設定された自動制動制御(能動制動制御)を実行するか実行しないかを判定する閾値であるOFF閾値THOFFよりも大きいか否か判定し、YESすなわちPT>THOFFの場合は自動制動制御(能動制動制御)を実行すべくステップ109に進むが、NOすなわちPT≦THOFFの場合はステップ116に進んで、非制御状態(OFF)とする。
【0036】
次に、ステップ109では、目標液圧勾配DPTが予め設定された急増圧閾値THKYU未満であるか否か判定し、YESすなわちDPT>THKYUの場合は急増圧を行うべくステップ115に進み、一方、NOすなわちDPT≦THKYUの場合は、(通常の)増圧、保持、減圧の判断を行うべくステップ110に進む。
ステップ110では、目標液圧勾配DPTが予め設定された増圧閾値DBICよりも大きいか否か判定し、YESすなわちDPT>DBICの場合は増圧処理を行うべくステップ114に進み、NOすなわちDPT≦DBICの場合は減圧あるいは保持の判断を行うべくステップ111に進む。
【0037】
次に、減圧と保持の判断を行うステップ111では、目標液圧勾配DPTが予め設定された減圧閾値DBDC未満であるか否か判断し、YESすなわちDPT<DBDCの場合には減圧処理を実行すべくステップ112に進み、NOすなわちDPT≧DBDCの場合は、保持処理を実行すべくステップ113に進む。
【0038】
次に、ステップ112〜116は、上述の判断に基づく処理、すなわちデューティ演算部26において、処理に応じたポンプ4ならびにアウト側ゲート弁3のそれぞれに出力するデューティ比を演算し、さらに、モータPWM駆動回路28ならびにゲート弁PWM駆動回路29において、デューティ比信号を出力する処理を実行するものである。
【0039】
ステップ112では、減圧処理を実行するもので、この場合、ポンプ制御ONデューティ比DUTY_Pを0%としてポンプ4を非駆動状態とし、減圧弁制御ONデューティ比DUTY_Vを図6に示すマップに基づいてバルブ制御信号St_Vに応じて決定して目標減速度に応じた(実際にはこれにフィードバック補正を加えている)開度とし、さらに、イン側ゲート弁9を閉弁させる。したがって、ホイルシリンダWCの液圧がアウト側ゲート弁3からマスタシリンダMC側へ逃げて、減圧が成される。
【0040】
ステップ113では、保持処理を実行するもので、この場合、ポンプ制御ONデューティ比DUTY_Pを0%としてポンプ4を非駆動状態とし、減圧弁制御ONデューティ比DUTY_Vを60%としてアウト側ゲート弁3を全閉状態とし、さらに、イン側ゲート弁9を閉弁させる。したがって、ポンプ4からのブレーキ液の供給が無く、かつ、アウト側ゲート弁3からの逃げもなく、ホイルシリンダ圧は保持される。
【0041】
ステップ114では、増圧処理を実行するもので、この場合、ポンプ制御ONデューティ比DUTY_Pを図7に示すマップに基づいてポンプ制御信号St_Pに応じて決定してポンプ4において目標減速度に応じた吐出量が得られるようにし、減圧弁制御ONデューティ比DUTY_Vを60%としてアウト側ゲート弁3を全閉状態とし、さらに、イン側ゲート弁9を開弁させる。したがって、アウト側ゲート弁3からの逃げがない状態でポンプ4からブレーキ液が供給されてホイルシリンダ圧が増圧される。
【0042】
ステップ115では、急増圧処理を実行するもので、この場合、ポンプ制御ONデューティ比DUTY_Pを100%として最大駆動させ、減圧弁制御ONデューティ比DUTY_Vを60%としてアウト側ゲート弁3を全閉状態とし、さらに、イン側ゲート弁9を開弁させる。したがって、アウト側ゲート弁3からの逃げがない状態でポンプ4から最大供給量でブレーキ液が供給されてホイルシリンダ圧が急増圧される。
【0043】
ステップ116では、OFF処理を実行するもので、この場合、ポンプ制御ONデューティ比DUTY_Pを0%として駆動停止させ、減圧弁制御ONデューティ比DUTY_Vも0%としてアウト側ゲート弁3を全開状態とし、さらに、イン側ゲート弁9を閉弁させる。したがって、能動的な制動が全く成されず、運転者の制動操作に応じた制動力が発生する。
【0044】
ちなみに、アウト側ゲート弁3における差圧特性は、図8に示すようになるもので、図において太線で示しているのが、デューティ比と液圧勾配との関係を示す基準マップ特性である。この図では、アウト側ゲート弁3の上下差圧が、それぞれ10,20,30,40,100kgf/cm2である場合の特性を示している。このように、差圧が大きくなれば、アウト側ゲート弁3の開弁方向に作用する流体力が強くなるため、同じ液圧勾配を得るのに必要なデューティ比は大きくなる。
【0045】
上述のステップ112〜116における減圧・保持・増圧・急増圧・OFFの各処理のいずれかを実行した後には、ステップ117に進んで電流フィードバック制御部30においてアウト側ゲート弁(減圧弁)3に出力するデューティ比を演算する。なお、この詳細については後述する。
さらに、ステップ118に進んでソフトランディング制御部27においてソフトランディング制御を実行し、続くステップ119において各駆動回路28,29,31から駆動信号を出力する処理を実行する。
【0046】
次に、ステップ106において実行する電磁弁制御量演算の詳細について図9のフローチャートに基づいて説明する。
まず、ステップ201では、圧力勾配偏差PDを、PD=DPT−DPLにより演算する。なお、DPTは目標液圧勾配、DPLは制御液圧勾配である。制御液圧勾配DPLは、実際の減速度に基づき得られるものであるので、図9のフローチャートは全体としてフィードバック制御が行われるようになっている。
次に、ステップ202では、圧力勾配偏差PDが、正であるか否か、つまりアウト側ゲート弁3の圧力勾配が目標液圧勾配DPTよりも緩やか、言い換えると開度が目標よりも広くなっているか判断し、YESすなわちPD>0の場合は、目標液圧勾配DPTよりも緩やかな液圧勾配となっている(目標よりも開度が広くなっている)として閉じ方向の補正を行うべくステップ203に進み、NOすなわちPD≦0の場合は、目標液圧勾配DPTよりも急な液圧勾配となっている(目標よりも開度が狭くなっている)として開き方向の補正を行うべくステップ204に進む。
【0047】
ステップ203では、フィードバックPゲインPGAINB_VをPGBO_Pに設定するとともに、フィードバックDゲインDGAINB_VをDGBO_Pに設定する処理を実行する。
ステップ204では、フィードバックPゲインPGAINB_VをPGBO_Mに設定するとともに、フィードバックDゲインDGAINB_VをDGBO_Mに設定する処理を実行する。
なお、PGBO_P>PGBO_M、DGBO_P>DGBO_Mであり、ここで、Pゲインとは絶対量偏差に対応するゲインであり、Dゲインとは液圧勾配に対応するゲインである。
【0048】
次に、ステップ205では、フィードバックD成分値Sbd_Vを、Sbd_V=DGAINB_V×PDにより求める処理を実行する。
【0049】
続くステップ206および207にあっては、フィードバックD成分値Sbd_Vが、予め設定された上限リミット値SbdUと下限リミット値SbdLとに対して、これらリミット値の間の値であるか、上回っているか、下回っているかを判断し、Sbd_Vが上限リミット値SbdU以上の場合はステップ208に進んで、フィードバックD成分値Sbd_Vを上限リミット値SbdUに設定する処理を実行する。また、フィードバックD成分値Sbd_Vが、下限リミット値SbdL以下の場合にはステップ209に進んで、フィードバックD成分値Sbd_Vを下限リミット値SbdLに設定する処理を実行する。すなわち、フィードバックD成分値Sbd_Vが、上限リミット値SbdUと下限リミット値SbdLとの間の場合は、フィードバックD成分値Sbd_Vとしてそのままの値を用い、かつ、上限と下限にリミッタをかけて、上限リミット値SbdUよりも大きな値を用いないようにするとともに、下限リミット値SbdLよりも小さな値を用いないようにするものであり、このステップ205〜209の処理が特許請求の範囲のリミット制御に相当する。
【0050】
さらに、ステップ210では、電磁弁制御量Sb_VをSb_V=PGAINB_V×(PT−PL)+Sbd_Vの式により求める。
すなわち、電磁弁制御量Sb_Vは、目標液圧PTと制御液圧PLとの偏差に基づくP成分値と、フィードバックD成分値Sbd_Vとにより求めるものであり、P成分値を求める減圧フィードバックゲインPGAINB_VおよびフィードバックD成分値Sbd_Vを決定するフィードバックDゲインDGAINB_Vは、閉じ側に補正する場合は相対的に大きな値に設定され、開く側に補正する場合は相対的に小さな値に設定される結果、電磁弁制御量Sb_Vそれ自体も、閉じる側にフィードバック補正する場合は、開く側にフィードバック補正する場合に比べて相対的に大きな値となるものであり、このフィードバックD成分値Sbd_Vの特性は、図10に示す特性となる。
【0051】
次に、ステップ117におけるアウト側ゲート弁3のデューティ比を演算する処理の流れについて図11のフローチャートにより説明する。
ステップ301およびステップ302において、2サンプル前のデューティ比DUTY_V_2と1サンプル前のデューティ比DUTY_V_1との書き換えを行い、続くステップ303では、2サイクル前から今回の制御サイクルまでの3サンプルのいずれもアウト側ゲート弁3のデューティ比DUTY_Vが=0であるか否か判断し、YESの場合はステップ305に進むが、NOの場合はステップ304に進む。
ステップ304では、保持もしくは増圧モードであって、アウト側ゲート弁3のデューティ比DUTY_Vが2サイクル前から今回の制御サイクルまで同じ値であるか否か判断し、YESであればステップ309に進み、NOであればステップ313に進む。
【0052】
ステップ305からの流れは最小電流値Iminの移動平均を求める流れであり、ステップ305および306では、2サンプル前の最小電流値(移動平均値)Imin_2および1サンプル前の最小電流値Imin_1の書き換えを行い、続くステップ307では、今回の制御サイクルの最小電流値Imin_0の読み込みを行い、続くステップ308において、最小電流値(移動平均)Iminを、Imin=(Imin_0+Imin_1+Imin_2)/3により求める。なお、最小電流値Iminとは、最小デューティ比Dmin(本実施の形態では0%)として時に流れた電流値である。
【0053】
一方、ステップ309からの流れは最大電流値Imaxの移動平均を求める流れであり、ステップ309および310では、2サンプル前の最大電流値(移動平均値)Imax_2および1サンプル前の最大電流値Imax_1の書き換えを行い、続くステップ311では、今回の制御サイクルの最大電流値Imax_0の読み込みを行い、続くステップ312において、最大電流値(移動平均)Imaxを、Imax=(Imax_0+Imax_1+Imax_2)/3により求める。なお、最大電流値Imaxとは、最大デューティ比Dmax(本実施の形態では60%)の時に流れた電流値である。
【0054】
ステップ313では、傾きKarを、
Kar=(Dmax−Dmin)/(Imax−Imin)
により求める。
さらに、ステップ314において、切片Kbrを、
Kbr=Dmin−(Kar×Imin)
により求める。
最後にステップ315において、アウト側ゲート弁3のデューティ比DUTY_Vを、
DUTY_V=Kar×Istd+Kbr
により求める。
【0055】
すなわち、図12において、実線で示す基準電流特性に対して、車両における発電特性が変化したり、あるいはソレノイドなどの作動に伴う温度上昇により抵抗値が変化したりして同図において点線FBで示すように電流特性が変化した場合、Dmaxに対応したImaxとDminに対応したIminにより特性FBの傾きKarを求めるとともに、Dminにおける切片Kbrを求めて、予め設定された電流値が得られるようにデューティ比をシフトさせる。
【0056】
次に、ステップ118におけるソフトランディング制御について図13のフローチャートにより説明する。
まず、ステップ401では、ステップ315で得られたアウト側ゲート弁3のデューティ比DUTY_Vを目標デューティ比DUTY_Vtとする。
次のステップ402では、制御モードがOFF、すなわち目標デューティ比DUTY_Vt=0%であるか否か判定し、YES(制御モードOFF)の場合、ステップ403に進んで急加速か否か判定し、急加速の場合は、ソフトランディング制御をキャンセルすべくステップ404に進んでアウト側ゲート弁3に出力するバルブデューティ比DUTY_V=0%としてアウト側ゲート弁3を全開させる。なお、急加速か否かは、図外のアクセル開度センサからの出力などにより判断する。
一方、急加速でない場合は、ステップ405→406と進むもので、まず、ステップ405において目標デューティ比DUTY_Vtと1サイクル前のバルブデューティ比DUTY_Vとの偏差△Dを求め、続くステップ406において、バルブデューティ比DUTY_Vを、
DUTY_V=DUTY_V−min(ΔDd,−△D)
により演算し、バルブデューティ比DUTY_Vを0%に向けて、予め設定されたOFF時デューティ減少率△Ddあるいは偏差−△Dとの小さい方を用いて徐々に減らす。
すなわち、アウト側ゲート弁3を全開とする際には、ステップ403〜406の制御に基づいて、急加速時以外はバルブデューティ比DUTY_Vを0%に向けて徐々に減らし、図外の弁体を図外のストッパに向けて徐々に移動させるものであり、これを本明細書ではソフトランディング制御と呼ぶ。
【0057】
さらに、ステップ402において制御モードOFFでない場合には、ステップ407に進んで、制御モードが減圧であるか否か判断し、減圧の場合にはステップ408に進んで、目標デューティ比DUTY_Vtをそのままアウト側ゲート弁3のデューティ比DUTY_Vとする。
一方、ステップ407において、制御モードが減圧を除く保持あるいは増圧の場合、ステップ409に進み、目標バルブデューティ比DUTY_Vtと1サイクル前のバルブデューティ比DUTY_Vとの偏差△Dを求める。
続くステップ410では、1サイクル前のバルブデューティ比DUTY_Vに、予め設定されている減圧勾配であるデューティ増加率△Diと、前記偏差△Dとの小さい方を加えて、今回の指令値としてのバルブデューティ比DUTY_Vを求める。
すなわち、DUTY_V=DUTY_V+min(ΔDi,△D)の演算式により求める。
【0058】
したがって、アウト側ゲート弁3において、図外の弁体は、全開位置に規制するストッパに対して緩やかに移動して衝突するのを防止でき、これにより、衝突音の発生を防止して乗員に不快感を与えるのを防止できるとともに、衝撃を抑えて耐久性を向上させることができる。
さらに、このソフトランディング制御により、残圧発生時には、残圧を徐々に除去することが可能となるものであり、高価な圧力センサを用いない安価な手段により残圧除去を行って制御品質を向上させることができるとともに、乗員に対して「G抜け感」を与えることを防止できる。
なお、このソフトランディング制御は、全開あるいは全閉に制御する際の制御であるから、このように弁体の変位量に制限を与えても、前述の実際液圧を目標液圧に近付けるフィードバック制御に悪影響を及ぼすことはない。
【0059】
次に、実施の形態の、特にアウト側ゲート弁3の制御について説明する。
実施の形態にあっては、オートクルーズコントローラACCから入力される目標減速度に応じてフィードフォワード制御量演算部21においてフィードフォワード制御量Sf_Vが形成されるとともに、電磁弁制御量演算部23において電磁弁制御量Sb_Vが演算され、さらに、差圧補正制御量演算部24においてアウト側ゲート弁3の上下差圧、すなわちこのとき弁体が受けている流体力を考慮した差圧補正量Sd_Vが形成される。そして、これらが合算されてバルブ制御量St_Vが得られる。
ここで、電磁弁制御量Sb_Vは、閉方向に補正する場合と、開方向に補正する場合とでは、PゲインPGAINB_VならびにDゲインDGAINB_Vとを異ならせ、閉方向ではゲインを大きくしている。したがって、図15あるいは図16により説明したように、弁体に対して流体力が開方向に大きく作用することならびに摩擦力が作用して閉弁時には開弁時よりも大きな力を要するという特性に応じたフィードバック補正を行うことができるものであり、したがって、弁開度が必要以上に大きくなりやすい傾向が強くなったり、逆に、弁開度が広がるのが遅くなったりする現象を抑えて、目標液圧PTに対する収束性を良好にして制御精度を向上させることができる。
これにより、制動力が不意に抜ける感じであるG抜け現象を招いたり、逆に、ブレーキの引きずり感を招いたりすることを防止して、制御品質を向上させることができるという効果が得られる。
加えて、開方向と閉方向とで発生する力の変化をゲイン変化により行うようにしており、弁体の移動速度を開方向と閉方向とで同等にすることができ、滑らかな液圧制御が可能となり、これによっても制御品質を向上させることができるという効果が得られる。
さらに、本実施の形態では、電磁弁制御量Sb_Vを演算するフィードバックD成分値Sbd_Vに上限リミット値・下限リミット値を設定しているため、電磁弁制御量Sb_Vの最大値および最小値を適正範囲に収めて、補正速度が遅れたり、過度に弁体が移動したりすることを防いで液圧精度の向上を図ることができる。なお、本実施の形態では、上限リミット値・下限リミット値は、自動制動制御を実行する際における制動力の変化(自動制動制御において必要な最大液圧勾配および最小液圧勾配)に応じて設定しているが、この制御が能動制動制御において他の制御を実行する場合には、上限リミット値・下限リミット値は、その制御に応じて適宜設定する。すなわち、車両に必要なヨーモーメントを発生させる車両運動制御を実行する場合、最大液圧勾配は、本実施の形態よりも大きくなるため、上限リミット値は本実施の形態よりも大きな値に設定するのが好ましい。また、本実施の形態は、フィードバックD成分値Sbd_Vに上限リミット値および下限リミット値を設定しているが、電磁弁制御量Sb_Vに上限値と下限値を設定してもよい。ちなみに、フィードバックD成分値Sbd_Vは、液圧の勾配に関連した数値であるので、本実施の形態ではこの値に上限値および下限値を設定しているものである。
【0060】
さらに、本実施の形態にあっては、アウト側ゲート弁3の上下差圧に基づいた差圧補正量Sd_Vを予め加算しているため、目標液圧PTと実際液圧との偏差が少なくなり、これによっても、制御ハンチングを抑えて精度の高い制御を実行することができる。
特に、この実施の形態1にあっては、差圧を目標液圧PTに基づいて形成しているため、実際にホイルシリンダ圧が発生して、実際にその差圧が生じる以前にこの差圧に応じた補正を実行することにより、補正遅れが無く、乗員が制動に違和感をおぼえることのない制御品質に優れた自動制動制御(能動制動制御)を実行することができる。
【0061】
ちなみに、図14は本実施の形態による作動例を示すタイムチャートであり、目標減速度Gcar(目標液圧PTに相当する)が(a)に示すように変化した場合、(b)に示すように目標液圧targetPと実際のホイルシリンダ圧pwcとの間に偏差が生じているが、その偏差は、極めて小さく、運転者に与える違和感は大幅に軽減されている。また、同図(c)に示すようにアウト側ゲート弁3に出力するデューティ比は、図中太線で示すように変化が少なく、制御が安定し、制御ハンチングも殆ど生じていない。
【0062】
以上図面により実施の形態について説明してきたが、本発明は上記実施の形態の構成に限定されるものではない。
例えば、実施の形態では、ブレーキ制御装置の電磁弁(アウト側ゲート弁3)に適用した例を示したが、自動変速機におけるロックアップクラッチスリップ制御用電磁弁,アキュム背圧制御用電磁弁,スロットル圧発生用電磁弁や、内燃機関の吸入空気量制御用電磁弁などの他の車載機器の電磁弁に適用することはもちろんのこと、車載装置以外の産業機器などの電磁弁にも適用することができる。
【0063】
また、実施の形態では、常開の電磁弁に適用した例を示したが、常閉の電磁弁に適用することができる。この常閉の電磁弁において、図15に示すように、流体の下流に弁体が配置されている場合、開弁方向にスムーズであり、閉弁方向に力を要するから、開弁方向の補正はゲインを低く、閉弁方向の補正はゲインを高くする。さらに、図15に示す場合とは流体の流通方向の上下方向が逆の常閉の電磁弁の場合は、流体力が閉弁方向に作用するから、閉弁方向の補正はゲインを低く、開弁方向の補正はゲインを高くする。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態の能動制動制御手段を示す制御ブロック図である。
【図2】実施の形態のブレーキ制御装置を示すブレーキ配管図である。
【図3】実施の形態の自動制動制御流れを示すフローチャートである。
【図4】実施の形態の差圧補正量マップである。
【図5】実施の形態の立ち上がり制御補正量マップである。
【図6】実施の形態のアウト側ゲート弁に対するデューティ特性を示す基準マップである。
【図7】実施の形態のポンプに対するデューティ特性を示す基準マップである。
【図8】実施の形態におけるデューティ比に応じた液圧勾配の差圧特性図である。
【図9】実施の形態の電磁弁制御量を求める流れを示すフローチャートである。
【図10】実施の形態の電磁弁制御量特性図である。
【図11】実施の形態における電流値補正の流れを示すフローチャートである。
【図12】実施の形態における電流値補正の説明図である。
【図13】実施の形態におけるソフトランディング制御の流れを示すフローチャートである。
【図14】実施の形態の作動例を示すタイムチャートである。
【図15】従来技術および弁体の作動特性の説明図である。
【図16】従来技術および弁体の作動特性の説明図である。
【符号の説明】
1 ブレーキ配管
2 ブレーキ配管
3 アウト側ゲート弁
3a 一方弁
4 ポンプ
4a,4b 吸入回路
4c 吐出回路
4d 逆止弁
4p,4p プランジャ
4r ポンプ室
5 流入弁
6 流出弁
7 リザーバ
8 モータ
9 イン側ゲート弁
10 リターン通路
20 能動制動制御手段
21 フィードフォワード制御量演算部
22 減速度演算部
23 電磁弁制御量演算部
24 差圧補正制御量演算部
25 制御モード判断部
26 デューティ演算部
27 ソフトランディング制御部
28 モータPWM駆動回路
29 ゲート弁PWM駆動回路
31 イン側ゲート弁駆動回路
ACC オートクルーズコントローラ
BP ブレーキペダル
H/U ブレーキユニット
MC マスタシリンダ
RES リザーバ
WC ホイルシリンダ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a solenoid valve control device, and more particularly, to a technique for correcting the operating state of a solenoid valve.
[0002]
[Prior art]
Solenoid valves are used for various purposes such as hydraulic control in vehicles and industrial equipment.
For example, in a vehicle, a solenoid valve for wheel cylinder pressure control, a solenoid valve for lock-up clutch slip control in an automatic transmission, a solenoid valve for accumulator back pressure control, a solenoid valve for throttle pressure generation, or an intake of an internal combustion engine Used in solenoid valves for air volume control. In addition, in order to obtain high controllability, the opening degree is variably controlled by controlling the current value by duty control or the like.
In executing control using these current control type solenoid valves, feedback control is executed in order to improve the control accuracy. As a conventional technique for executing such feedback control, for example, a technique described in JP-A-10-278774 is known.
This prior art is applied to a brake fluid pressure system of a vehicle, and means for setting a target fluid pressure in order to control a solenoid valve that controls the brake fluid pressure in a pressure increasing state, a pressure reducing state, or a holding state. And a correction means for correcting the output hydraulic pressure in a direction to eliminate the deviation, and there is a hydraulic pressure deviation between the actual hydraulic pressure and the target hydraulic pressure. However, if the target fluid pressure changes in a direction approaching the actual fluid pressure, the solenoid valve is held, and the solenoid valve is increased only when the target fluid pressure changes in a direction away from the actual fluid pressure. It is characterized in that a waiting type control means is provided for correcting the both hydraulic pressures in a direction close to each other as a pressure state or a pressure reduction state.
[0003]
By adopting the above-mentioned means, this conventional technique can prevent the occurrence of control hunting, in which the pressure increase and decrease are frequently repeated, and can improve the control quality. Generation and energy consumption can be reduced.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
A poppet valve is generally used as the electromagnetic valve used for the control as described above, and this poppet valve has a structure in which a
As described above, there are two reasons why it is difficult to move in the closing direction and easy to move in the opening direction.
First, as shown in FIG. 15, the fluid force due to the high pressure upstream of the
The second reason is that, even when the
[0005]
As described above, in the poppet valve, when the valve is closed, a larger suction force is required than when the valve is opened. In particular, a large suction force is required immediately before the valve is fully closed. is there. However, the above-described conventional technique has a problem that it is difficult to control the valve opening with high accuracy because such a point is not taken into consideration. That is, if the solenoid valve control amount is increased using the same characteristics in the valve opening direction and the valve closing direction, the valve opening tends to increase more than necessary. A phenomenon occurs in which the opening degree becomes slow.
In particular, when this solenoid valve is applied to a pressure reducing valve of a brake control device that actively controls the brake fluid pressure, when the valve opening becomes larger than necessary, it is felt that the braking force is suddenly released. On the other hand, when the opening of the valve becomes slow, there is a risk that the brake will feel dragged. In particular, noise may be superimposed on the control signal of the solenoid valve in the sense of missing G. When such noise is superimposed and the solenoid suction force is reduced, the valve body is not affected even if this reduction is slight. 01 sometimes occurred when the brake fluid pressure decreased due to large movement in the opening direction.
[0006]
The present invention has been made paying attention to the above-mentioned conventional problems, and has the main purpose of improving the feedback control accuracy in the opening control of the electromagnetic valve, and more particularly, the electromagnetic of the brake control device. The purpose of the valve control is to improve the control quality so as not to give the user a sense of incongruity.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above-mentioned object, the present invention includes an electromagnetic valve (3) for adjusting a flow rate of fluid, a control signal calculation means (26) for calculating a control signal for the electromagnetic valve based on a predetermined input, Drive control means (29) for outputting a drive control signal toward the solenoid valve based on the control signal, action detection means (22) for detecting the operation state of the solenoid valve, control signal and action detection for the solenoid valve And a solenoid valve control means (23) for obtaining a solenoid valve control amount based on a difference from an operation detection value detected by the means, wherein the control signal calculation means obtains the control signal according to the solenoid valve control amount. In the electromagnetic valve control apparatus configured as described above, the electromagnetic valve (3) has different valve element operating characteristics between the closing operation and the opening operation, and the electromagnetic valve control means (23) operates the valve element. Depending on the characteristics, the valve closing direction and the valve opening direction Obtains the solenoid valve control amount different characteristicsThe direction is determined based on whether the pressure gradient deviation, which is the deviation between the target hydraulic pressure gradient of the solenoid valve (3) and the control hydraulic pressure gradient, is positive or negative.The means is characterized by the configuration.
[0008]
According to a second aspect of the present invention, there is provided the electromagnetic valve control device according to the first aspect, wherein the electromagnetic valve (3) has a valve body disposed downstream with respect to the seat surface so that the fluid force of the fluid is reduced. The electromagnetic valve control means (23) is configured to act on the body in the valve opening direction, and when the electromagnetic valve is corrected in the valve closing direction, the electromagnetic valve control means (23) increases the electromagnetic valve control amount compared to the correction in the valve opening direction. It is the structure which enlarges, It is characterized by the above-mentioned.
[0009]
The invention according to
[0010]
According to a fourth aspect of the present invention, there is provided the electromagnetic valve control device according to any one of the first to third aspects, wherein the electromagnetic valve control means (23) has different electromagnetic valve control amounts in the valve closing direction and the valve opening direction. It is characterized by changing the gain.Claims5The invention described in
[0011]
Claims7The invention described in
[0012]
Operation and effect of the invention
In the present invention, the control signal calculation means calculates the control signal, and the drive control means operates the electromagnetic valve based on the control signal to adjust the flow rate of the fluid. At the same time, the solenoid valve control means obtains the solenoid valve control amount based on the difference between the control signal and the operation detection value, and the control signal calculation means obtains the control signal according to the solenoid valve control amount.
[0013]
At the time of the above-described flow rate adjustment, as the inventors of the present application have found, fluid force acts on the valve body of the solenoid valve, and immediately before the valve body comes into contact with the seat surface and is fully closed, it depends on one-sided contact. There is a possibility that a frictional force may act, and this causes the operating characteristics of the valve body to differ between when the valve body moves in the valve opening direction and when the valve body moves in the valve closing direction.
Therefore, in the present invention, when the solenoid valve control means obtains the solenoid valve control amount, the solenoid valve control amount is obtained with different characteristics in the valve opening direction and the valve closing direction according to the operating characteristics of the valve element.
[0014]
The control method of the electromagnetic valve control means includes feedback control, feedforward control, and preview control. Therefore, when the solenoid valve has a deviation in the actual operating state with respect to the control signal, the valve opening becomes larger than necessary when the feedback correction is performed to eliminate the deviation according to the solenoid valve control amount, There is an effect that it is possible to improve the convergence accuracy with respect to the target control value and to improve the control accuracy of the electromagnetic valve by eliminating the possibility that the valve opening is delayed.Further, the correction direction is determined based on whether the pressure gradient deviation is positive or negative. Accordingly, since the pressure gradient corresponds to the valve opening of the valve body of the electromagnetic valve, the correction direction of the electromagnetic valve can be easily and accurately determined, and highly reliable control of the electromagnetic valve can be obtained.
[0015]
For example, when the fluid force acts in the valve opening direction on the valve body of the solenoid valve as in the invention described in
Therefore, in the case of the same solenoid valve control amount in the valve opening direction and the valve closing direction, when correcting in the valve closing direction, the movement of the valve body is slower than in the case of correcting in the valve opening direction. In the invention, by increasing the correction amount in the valve closing direction, the moving speed of the valve body is made uniform in the valve closing direction and the valve opening direction, and the convergence with respect to the target control value is improved as described above. Thus, it is possible to improve the feedback control accuracy.
[0016]
In the case of the invention described in
[0017]
In the invention according to
[0019]
Claim5In the invention described in (1), the solenoid valve control means executes limit control to limit the upper limit value and lower limit value of the solenoid valve control amount. As a result, it is possible to prevent an excessive correction or, on the contrary, an excessively fine correction from being applied, to improve the convergence with respect to the target value, and to improve the feedback accuracy. .
[0020]
Claim6In the invention described in (1), the drive control means outputs a drive control signal comprising a duty ratio signal to the solenoid valve. Therefore, the solenoid valve control amount is also converted into a duty ratio and given to the control signal.
[0021]
Claim7In the invention described in the above, the control signal calculation means forms a control signal corresponding to the brake fluid pressure applied to the wheel cylinder, and based on this, the drive control means outputs the drive control signal to the electromagnetic valve, The opening is controlled. In this case, if the solenoid valve is opened, the brake fluid in the wheel cylinder is stored in the reservoir via the decompression circuit.InWhen the valve is pulled out to reduce the wheel cylinder pressure and the solenoid valve is closed, the pressure reduction is stopped and the wheel cylinder pressure is maintained or increased. Thus, when adjusting the wheel cylinder pressure as described above, the feedback control is executed with high accuracy on the solenoid valve, so that the valve opening becomes larger than necessary and the braking force is suddenly released. It is possible to prevent the G missing phenomenon that is the feeling, or the slow opening of the valve opening and the feeling of brake dragging, and to obtain a high degree of control quality that does not give the vehicle occupant a sense of incongruity. Can do. And this claim7In the invention described in
[0022]
And claims11When the solenoid valve control means executes the limit control, the value obtained by multiplying the second gain is given the upper limit value and the lower limit value, and the value obtained by multiplying the second gain is the upper and lower limits. Avoid values that are larger or smaller than the limit value. Therefore, the rate of change in pressure reduction is limited to a predetermined range, and it is possible to reliably prevent the occurrence of “G missing feeling” and “brake dragging” in which the braking force rapidly decreases. It is easy just to set a limit on the second gain. Claims12In the invention according to
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings. FIG. 2 is a brake piping diagram showing a brake control device of an embodiment to which the electromagnetic valve control device of the present invention is applied. This embodiment is described in
[0024]
The
[0025]
An out-
In parallel with the out-
[0026]
Further, in the
[0027]
Further, a
The
In addition, the structure enclosed by the square frame in FIG. 2 mentioned above is integrated in one housing as brake unit H / U.
[0028]
The operation of the two
Although not shown in the figure, this control unit is connected to a running state detecting means for detecting the running state of the vehicle including a wheel speed sensor. Based on an input from this running state detecting means, ABS control and automatic braking described later are performed. Execute control.
[0029]
The ABS control is a well-known control. In brief, in the present embodiment, the wheel lock at the time of braking is determined based on the input from the wheel speed sensor, and the wheel is likely to be locked. After the wheel cylinder pressure is reduced to avoid wheel lock, the wheel speed of the target wheel is appropriately reduced, held, and adjusted so that the wheel speed is lower than the vehicle speed by a predetermined value and is the most effective speed for braking. The pressure is increased.
In the pressure reduction / holding / pressure increase in the ABS control, in the case of pressure reduction, the
[0030]
Next, the automatic braking control described above is one aspect of the active braking control, and this automatic braking control is ideal in that the auto-cruise controller ACC shown in FIG. When executing automatic tracking control to follow the preceding vehicle while keeping the correct inter-vehicle distance, the target deceleration is automatically set when the inter-vehicle distance is smaller than the ideal inter-vehicle distance, and this target deceleration can be obtained. This control automatically generates a braking force. In the present embodiment, this automatic braking control is executed by the active braking control means 20 shown in FIG. 1. The active braking control means 20 inputs a wheel speed signal from a wheel speed sensor outside the figure, A wheel indicating a target deceleration is obtained by inputting a signal indicating the target deceleration from the auto cruise controller ACC (in this embodiment, the target deceleration is converted into a target hydraulic pressure PT). While feeding back based on the speed, the wheel cylinder WC is increased, held, and reduced in pressure. Further, in executing this automatic braking control, the
[0031]
Next, the configuration of the active braking control means 20 will be described with reference to FIG.
As shown in the figure, the active braking control means 20 includes a feedforward control amount calculation unit (control signal) that calculates a necessary control amount based on the target deceleration (target hydraulic pressure PT) sent from the auto cruise controller ACC. (Calculation means) 21, deceleration calculation section (operation detection means) 22 for calculating the deceleration actually generated from the wheel speed signal input from the wheel speed sensor, feedforward control amount and actual deceleration A solenoid valve control amount calculation unit (solenoid valve control means) 23 for obtaining a solenoid valve control amount that fills the control error based on the target deceleration and a differential pressure correction control amount, that is, the out-side gate valve 3 is sandwiched between Upstream (this upstream is the upstream side during active braking control and therefore the pump 4 side) and downstream (this downstream is the master cylinder MC side during active braking control) A differential pressure correction control amount calculation unit (differential pressure correction means) 24 for estimating a differential pressure from the deceleration and obtaining a correction control amount from the differential pressure because the valve opening is different even at the same current value according to the pressure difference of The control mode determination unit 25 that determines whether to increase, hold, or reduce the wheel cylinder pressure from the target deceleration, feedforward control amount, solenoid valve control amount, and differential pressure correction control amount, The duty ratio to be output to the motor 8 that controls the pressure increase amount and the out-side gate valve 3 that controls the pressure reduction amount is calculated from the target deceleration, feedforward control amount, solenoid valve control amount, and differential pressure correction control amount. When the valve body (not shown) comes into contact with the fully open stopper and the seat surface when the duty calculating unit (control signal calculating means) 26 and the out
[0032]
Next, the flow of the automatic braking control by the active braking control means 20 described above will be described based on the flowchart of FIG.
In
Sf_P = DGAINF_P × DPT
Sf_V = DGAINF_V × DPT
Here, DPT is a target hydraulic pressure gradient, DGAINF_P is a feedforward D gain in the
[0033]
In the
Incidentally, this differential pressure correction characteristic is stored as a differential pressure correction amount map shown in FIG. In this differential pressure correction amount map, the horizontal axis is the target hydraulic pressure PT, that is, in the automatic braking control (active braking control), the master downstream of the out-
Next, in
Incidentally, the rising correction characteristic is stored as a map shown in FIG. In this rising correction characteristic map, the horizontal axis is the control hydraulic pressure PL, that is, the suction side of the
[0034]
In the
Sb_P = PGAINB_P × (PT−PL) + DGAINB_P (DPT−DPL)
In the next step 106, the solenoid valve
[0035]
In the
Sb_V = Sf_V + Sd_V + Sb_V
[0036]
Next, in
In
[0037]
Next, in
[0038]
Next, in
[0039]
In
[0040]
In
[0041]
In
[0042]
In
[0043]
In
[0044]
Incidentally, the differential pressure characteristic in the out-
[0045]
After performing any one of the pressure reduction / holding / pressure increase / rapid pressure increase / OFF processing in
Further, the process proceeds to step 118, where the soft
[0046]
Next, details of the solenoid valve control amount calculation executed in step 106 will be described based on the flowchart of FIG.
First, in
Next, in step 202, whether or not the pressure gradient deviation PD is positive, that is, the pressure gradient of the out-
[0047]
In
In
Note that PGBO_P> PGBO_M and DGBO_P> DGBO_M, where the P gain is a gain corresponding to an absolute amount deviation, and the D gain is a gain corresponding to a hydraulic pressure gradient.
[0048]
Next, in
[0049]
In the
[0050]
Further, in
That is, the electromagnetic valve control amount Sb_V is obtained from the P component value based on the deviation between the target hydraulic pressure PT and the control hydraulic pressure PL and the feedback D component value Sbd_V, and the reduced pressure feedback gain PGAINB_V for obtaining the P component value and The feedback D gain DGAINB_V for determining the feedback D component value Sbd_V is set to a relatively large value when correcting to the closing side, and set to a relatively small value when correcting to the opening side. The control amount Sb_V itself also has a relatively large value in the case of feedback correction to the closing side compared to the case of feedback correction to the opening side. The characteristic of this feedback D component value Sbd_V is shown in FIG. It becomes the characteristic to show.
[0051]
Next, the flow of processing for calculating the duty ratio of the out-
In
In
[0052]
The flow from
[0053]
On the other hand, the flow from
[0054]
In
Kar = (Dmax−Dmin) / (Imax−Imin)
Ask for.
Further, in
Kbr = Dmin− (Kar × Imin)
Ask for.
Finally, in
DUTY_V = Kar × Istd + Kbr
Ask for.
[0055]
That is, in FIG. 12, the power generation characteristic in the vehicle changes with respect to the reference current characteristic indicated by the solid line, or the resistance value changes due to the temperature rise caused by the operation of the solenoid or the like, and is indicated by the dotted line FB in the same figure. Thus, when the current characteristic changes, the slope Kar of the characteristic FB is obtained from Imax corresponding to Dmax and Imin corresponding to Dmin, and the intercept Kbr at Dmin is obtained, so that a preset current value can be obtained. Shift ratio.
[0056]
Next, the soft landing control in
First, in
In the
On the other hand, if it is not sudden acceleration, the process proceeds from
DUTY_V = DUTY_V−min (ΔDd, −ΔD)
The valve duty ratio DUTY_V is gradually reduced to 0% by using a smaller OFF duty reduction rate ΔDd or deviation −ΔD set in advance.
That is, when the out-
[0057]
Further, if the control mode is not OFF in
On the other hand, in
In the
That is, it is obtained by an arithmetic expression of DUTY_V = DUTY_V + min (ΔDi, ΔD).
[0058]
Therefore, in the out-
In addition, this soft landing control makes it possible to gradually remove the residual pressure when residual pressure occurs, and improves the control quality by removing the residual pressure using an inexpensive means that does not use an expensive pressure sensor. It is possible to prevent the occupant from feeling “G missing”.
Since this soft landing control is a control when fully open or fully closed, feedback control for bringing the actual hydraulic pressure close to the target hydraulic pressure even if the displacement of the valve body is limited in this way. Will not be adversely affected.
[0059]
Next, the control of the out-
In the embodiment, the feedforward control
Here, when the solenoid valve control amount Sb_V is corrected in the closing direction and when it is corrected in the opening direction, the P gain PGAINB_V and the D gain DGAINB_V are different, and the gain is increased in the closing direction. Therefore, as described with reference to FIG. 15 or FIG. 16, the fluid force acts largely on the valve body in the opening direction, and the frictional force acts to require a larger force when the valve is closed than when the valve is opened. Therefore, the tendency that the valve opening tends to become larger than necessary becomes strong, or conversely, the phenomenon that the valve opening becomes slow to spread is suppressed, It is possible to improve the control accuracy by improving the convergence with respect to the target hydraulic pressure PT.
As a result, it is possible to improve the control quality by preventing the G missing phenomenon, which is a feeling that the braking force is suddenly lost, and conversely, causing the brake drag feeling.
In addition, the force generated in the opening and closing directions is changed by changing the gain, so that the moving speed of the valve body can be made equal in the opening and closing directions, and smooth hydraulic pressure control is possible. This also makes it possible to improve the control quality.
Furthermore, in the present embodiment, since the upper limit value and the lower limit value are set for the feedback D component value Sbd_V for calculating the solenoid valve control amount Sb_V, the maximum value and the minimum value of the solenoid valve control amount Sb_V are set within an appropriate range. In this case, it is possible to prevent the correction speed from being delayed or to move the valve body excessively, thereby improving the hydraulic pressure accuracy. In this embodiment, the upper limit value and the lower limit value are set according to changes in braking force (maximum hydraulic pressure gradient and minimum hydraulic pressure gradient required for automatic braking control) when executing automatic braking control. However, when this control executes another control in the active braking control, the upper limit value and the lower limit value are appropriately set according to the control. That is, when the vehicle motion control that generates the yaw moment necessary for the vehicle is executed, the maximum hydraulic pressure gradient is larger than that in the present embodiment, so the upper limit value is set to a value that is larger than that in the present embodiment. Is preferred. In this embodiment, the upper limit value and the lower limit value are set for the feedback D component value Sbd_V. However, the upper limit value and the lower limit value may be set for the electromagnetic valve control amount Sb_V. Incidentally, since the feedback D component value Sbd_V is a numerical value related to the gradient of the hydraulic pressure, in this embodiment, an upper limit value and a lower limit value are set for this value.
[0060]
Furthermore, in the present embodiment, since the differential pressure correction amount Sd_V based on the vertical differential pressure of the out-
In particular, in the first embodiment, since the differential pressure is formed based on the target hydraulic pressure PT, the wheel cylinder pressure is actually generated, and this differential pressure is actually generated before the differential pressure is actually generated. By executing the correction according to the above, it is possible to execute automatic braking control (active braking control) excellent in control quality with no correction delay and without causing the passenger to feel uncomfortable with braking.
[0061]
Incidentally, FIG. 14 is a time chart showing an operation example according to the present embodiment. When the target deceleration Gcar (corresponding to the target hydraulic pressure PT) changes as shown in (a), as shown in (b). Although there is a deviation between the target hydraulic pressure targetP and the actual wheel cylinder pressure pwc, the deviation is extremely small, and the uncomfortable feeling given to the driver is greatly reduced. Further, as shown in FIG. 6C, the duty ratio output to the out-
[0062]
Although the embodiment has been described with reference to the drawings, the present invention is not limited to the configuration of the embodiment.
For example, in the embodiment, an example in which the present invention is applied to an electromagnetic valve (out-side gate valve 3) of a brake control device has been shown. However, a lock-up clutch slip control electromagnetic valve, an accum back pressure control electromagnetic valve in an automatic transmission, This applies not only to electromagnetic valves for other on-vehicle equipment such as solenoid valves for throttle pressure generation and intake air quantity control for internal combustion engines, but also to electromagnetic valves for industrial equipment other than on-vehicle equipment. be able to.
[0063]
Moreover, although the example applied to the normally open solenoid valve was shown in the embodiment, it can be applied to a normally closed solenoid valve. In this normally closed solenoid valve, as shown in FIG. 15, when the valve element is arranged downstream of the fluid, the valve opening is smooth and requires force in the valve closing direction. Decreases the gain, and correction in the valve closing direction increases the gain. Further, in the case of a normally closed solenoid valve whose fluid flow direction is opposite to the vertical direction shown in FIG. 15, the fluid force acts in the valve closing direction. Valve direction correction increases the gain.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a control block diagram showing active braking control means of an embodiment.
FIG. 2 is a brake piping diagram showing the brake control device of the embodiment.
FIG. 3 is a flowchart showing an automatic braking control flow of the embodiment.
FIG. 4 is a differential pressure correction amount map of the embodiment.
FIG. 5 is a rising control correction amount map according to the embodiment;
FIG. 6 is a reference map showing duty characteristics for the out-side gate valve according to the embodiment.
FIG. 7 is a reference map showing duty characteristics for the pump according to the embodiment;
FIG. 8 is a differential pressure characteristic diagram of a hydraulic pressure gradient according to a duty ratio in the embodiment.
FIG. 9 is a flowchart showing a flow for obtaining a solenoid valve control amount according to the embodiment;
FIG. 10 is a characteristic diagram of an electromagnetic valve control amount according to the embodiment.
FIG. 11 is a flowchart showing a flow of current value correction in the embodiment.
FIG. 12 is an explanatory diagram of current value correction in the embodiment.
FIG. 13 is a flowchart showing a flow of soft landing control in the embodiment.
FIG. 14 is a time chart showing an operation example of the embodiment.
FIG. 15 is an explanatory view of the prior art and operating characteristics of a valve body.
FIG. 16 is an explanatory diagram of a conventional technique and operating characteristics of a valve body.
[Explanation of symbols]
1 Brake piping
2 Brake piping
3 Out side gate valve
3a One-way valve
4 Pump
4a, 4b Inhalation circuit
4c Discharge circuit
4d check valve
4p, 4p plunger
4r pump room
5 Inlet valve
6 Outflow valve
7 Reservoir
8 Motor
9 Inn side gate valve
10 Return passage
20 Active braking control means
21 Feedforward control amount calculation unit
22 Deceleration calculation section
23 Solenoid valve control amount calculator
24 Differential pressure correction control amount calculation unit
25 Control mode determination unit
26 Duty calculation section
27 Soft landing controller
28 Motor PWM drive circuit
29 Gate valve PWM drive circuit
31 Inn side gate valve drive circuit
ACC auto cruise controller
BP Brake pedal
H / U Brake unit
MC master cylinder
RES reservoir
WC wheel cylinder
Claims (13)
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