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JP4006847B2 - ステアリングホイールのノブ取付構造 - Google Patents

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JP4006847B2
JP4006847B2 JP26254498A JP26254498A JP4006847B2 JP 4006847 B2 JP4006847 B2 JP 4006847B2 JP 26254498 A JP26254498 A JP 26254498A JP 26254498 A JP26254498 A JP 26254498A JP 4006847 B2 JP4006847 B2 JP 4006847B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、産業車両等に設けられるステアリングホイールのノブ取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図7に示すように、フォークリフト等の産業車両においては、運転部1の近傍に設けられるステアリングホイール2の外周部に、このステアリングホイール2を回し易くするノブ3が取り付けられている(実開昭61−91463号公報)。このステアリングホイール2は、円環状のリム4と、車両に取り付けられるボス部と、両者を連結するアームと、を備えた構造となっている。
【0003】
そして、上記の公報では、ここでは図示していないが、ステアリングホイール2におけるリム4とアーム5とを分離可能な構造とし、リム4の表裏を逆にしてアーム5へ取り付けることで、アーム5に対するリム4の高さを2段階に調整できるようにしてある。これにより、例えば運転者の身長に応じて、ステアリングホイール2及びノブ3の高さ位置を調整することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に記載された構造は、リム4とアーム5とが分離可能な複雑な構造となり、例えばリムとアームとを樹脂材料等で一体成形した一般的なステアリングホイールには適用できない。
【0005】
また、ステアリングホイール2やノブ3の高さ調整を行う場合に、ノブ3をステアリングホイール2のリム4から取り外すとともに、リム4をアーム5から取り外す必要があり、その作業が煩雑である。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明は、簡素な構造で、ステアリングホイールに対するノブあるいは支持ロッドの高さを調整でき、もってオペレータのドライブポジションを変更できるように構成した。
【0007】
すなわち略円環状のステアリングホイールの外周部に、支持ロッドの一端を取り付けるとともに、この支持ロッドの他端に、把持可能なノブの取付ボス部を回転可能に外嵌した構造において、上記支持ロッドに対する取付ボス部の軸方向取付位置を調整可能に構成したことを特徴としている。
【0008】
【0009】
【0010】
第1の発明は、上記取付ボス部と同軸上に隣接して支持ロッドに外嵌される円筒状のスペーサを備え、このスペーサを上記取付ボス部の軸方向一端に隣接する第1の取付位置に配設する場合と、上記スペーサを上記取付ボス部の軸方向他端に隣接する第2の取付位置に配設する場合とで、上記支持ロッドに対する取付ボス部の軸方向取付位置を2段階に調整可能に構成したことを特徴としている。
【0011】
この場合、スペーサを第1の取付位置又は第2の取付位置に選択的に配設することで、支持ロッドに対する取付ボス部の軸方向取付位置を2段階に調整することができる。
【0012】
第2の発明は、上記支持ロッドの軸方向中間位置の外周にストッパリングが固定され、上記取付ボス部を上記ストッパリングの軸方向一端に隣接する第1の取付位置に配設する場合と、上記取付ボス部を上記ストッパリングの軸方向他端に隣接する第2の取付位置に配設する場合とで、上記支持ロッドに対する取付ボス部の軸方向取付位置を2段階に調整可能に構成したことを特徴としている。
【0013】
この場合、取付ボス部を第1の取付位置又は第2の取付位置に選択的に配設することで、支持ロッドに対する取付ボス部の軸方向取付位置を2段階に調整することができる。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、ステアリングホイールやノブの構造を複雑化することなく、またステアリングホイールやノブを取り替えることなく、ステアリングホイールに対するノブの高さ調整を容易に行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、第1参考例に係るステアリングホイールのノブ取付構造を示す断面図であり、この構造は、例えば図7に示すフォークリフトのような産業車両に適用される。
【0019】
図1(a)に示すように、ステアリングホイール10は、把持可能な円環状をなすリム12を主体とし、このリム12が車両側に取り付けられるボス部(図7のボス部4に相当)にアーム14を介して連結されている。このステアリングホイール10は、樹脂材料によりリム12やアーム14を含めて各部一体に金型成形されるもので、その内部には骨格部材としての金属製の芯金部16が埋設されている。この芯金部16は、リム12内に埋設されるリング状のリム芯金部16aと、アーム14内に埋設される薄板状のアーム芯金部16bとを有し、両者16a,16bは溶接により予め一体に固着されている。
【0020】
このステアリングホイール10の外周部の所定箇所には、ロッド取付孔18を含む芯金部16の一部を露出させる取付部19が凹設されており、ここに、支持ロッド22の一端がナット24を介して取り付けられている。そして、支持ロッド22の他端に、ステアリングホイール10を回し易くするノブ20が回転可能に支持されている。
【0021】
ノブ20は、樹脂材料等により成形されており、椀状のノブ本体26に、支持ロッド22の頭部22aを覆い隠す椀状の上蓋部28が着脱可能に嵌着する半割構造となっており、全体として把持可能な扁平球状をなしている。ノブ本体26には、支持ロッド22の軸部22bに回転可能に外嵌する円筒状の取付ボス部30が一体に設けられている。この取付ボス部30に形成された段差部30aと芯金部16との間に、支持ロッド22の小径部22cに外嵌する円筒状のスペーサ34が介装されている。
【0022】
ノブ20の組付手順を簡単に説明すると、上蓋部28をノブ本体26から外した状態で、支持ロッド22を取付ボス部30及びスペーサ34に挿通させるとともに、支持ロッド22先端のネジ部22dを、芯金部16のロッド取付孔18をを挿通して反ノブ側へ突出させ、このネジ部22dにナット24を締め付ける。
【0023】
これにより、支持ロッド22がスペーサ34を介して芯金部16に締結固定される。一方、取付ボス部30は、支持ロッド22の軸部22b周りに回転可能に支持されている。言い換えると、取付ボス部30の軸回転を許容するように、取付ボス部30の軸方向両端と支持ロッド22の頭部22a及びスペーサ34の端面との間には若干の間隙(遊び)が設定されている。
【0024】
そして、この参考例では、図1の(a),(b)に示すように、軸方向長さの異なる複数のスペーサ34A,34Bの中から1つのスペーサ34A又は34Bを選択的に用いることで、支持ロッド22に対する取付ボス部30の軸方向取付位置、すなわちステアリングホイール10に対するノブ20の高さ位置を段階的に調整できるようになっている。
【0025】
より具体的には、(a)に示すように比較的短い第1スペーサ34Aを用いた場合、(b)に示すように比較的長い第2スペーサ34Bを用いた場合に比して、ステアリングホイール10に対するノブ20の高さがスペーサ34A,34Bの寸法差D1の分だけ相対的に短くなる。
【0026】
なお、この参考例では、支持ロッド22もスペーサ34と同様に、各スペーサ34A,34Bに対応して小径部22cの長さが異なる複数の支持ロッド22A,22Bから選択的に用いられるようになっている。
【0027】
このように本参考例によれば、長さの異なる複数のスペーサ34A,34Bを用いることで、ステアリングホイール10やノブ20を取り替えることなく、ステアリングホイール10に対するノブ20の高さを運転者の身長や車両の仕様等に応じて段階的に調整することができる。すなわち、ステアリングホイール10やノブ20を共用化することができ、コスト的に有利となる。また、従来のようにステアリングホイール10を分離可能な構成とする必要がなく、リム12及びアーム14を含めて樹脂材料等で一体成形した一般的なステアリングホイール10にも容易に適用できる。
【0028】
図2〜6は実施例及び他の参考例を示している。なお、既に述べた構成と共通する部分には同じ参照符号を付して重複する説明を適宜省略する。また、各図2〜図5では、便宜上、支持ロッド22に対するノブ20の取付位置が異なる2つの断面図(a),(b)を左右半分にして1つの図面上に表している。
【0029】
図2に示す第実施例では、支持ロッド22の軸部22b外周に、同軸上に隣接配置された取付ボス部30とスペーサ36とが回転可能に外嵌しており、両者30,36は、芯金部16上に設けられた支持部材38と、支持ロッド22の頭部22aとの軸方向間に介装されている。
【0030】
そして、スペーサ36を、取付ボス部30の一端(上端)に当接可能な第1の取付位置(a)又は取付ボス部30の他端(下端)に当接可能な第2の取付位置(b)に選択的に配設することにより、支持ロッド22に対する取付ボス部30の軸方向取付位置、すなわちステアリングホイール10に対するノブ20の高さ位置を少なくとも2段階に調整できるようになっている。
【0031】
詳述すると、図2の右半分に示す第1の取付位置(a)の場合、スペーサ36が支持ロッド22の頭部22aと取付ボス部30の上端との間に介装され、取付ボス部30がスペーサ36の下端と支持部材38との間に介装される。一方、図2の左半分に示す第2の取付位置(b)の場合、スペーサ36が取付ボス部30の下端と支持部材38との間に介装され、取付ボス部30が支持ロッド22の頭部22aとスペーサ36の上端との間に介装される。前者(a)の場合、後者(b)に比して、ノブ20の高さ位置がスペーサ36の軸方向寸法D2の分だけ相対的に高くなる。
【0032】
なお、ノブ本体26には、支持ロッド22周りの組付部分を覆い隠す円筒部40が形成されている。
【0033】
このような本実施例によれば、スペーサ36の配設位置を変更することによって、ステアリングホイール10,ノブ20,支持ロッド22,スペーサ36等の各部品を何ら取り替えることなく、ステアリングホイール10に対するノブ20の高さ位置を少なくとも2段階に調整することができるため、第1参考例に比して更なる部品点数の削減,低コスト化を図ることができる。
【0034】
図3に示す第実施例では、支持ロッド22の軸部22bにおける軸方向中間位置の外周にストッパリング42が固定されている。そして、取付ボス部30を、ストッパリング42の一端(上面)に当接可能な第1の取付位置(a)又はストッパリング42の他端(下面)に当接可能な第2の取付位置(b)に選択的に配設させることによって、支持ロッド22に対する取付ボス部30の軸方向取付位置、すなわちステアリングホイール10に対するノブ20の高さ位置を少なくとも2段階に調整できるようになっている。
【0035】
このような第実施例によれば、上記第実施例と同様、何ら部品を取り替えることなく、ステアリングホイール10に対するノブ20の高さ調整を行うことができる。
【0036】
図4に示す第2参考例では、取付ボス部30の内周側に、ストッパ部としてのボールプランジャ44が取り付けられている。一方、支持ロッド22の軸部22bには円筒部材としてのカラー46が外嵌されており、このカラー46には、軸方向に離れた2箇所にストッパ嵌合部としてのノッチ48,49が形成されている。そして、ボールプランジャ44がノッチ48,49の一方に選択的に回転可能に嵌合することによって、上記の第1,2実施例と同様、何ら部品を取り替えることなく、ステアリングホイール10に対するノブ20の高さ調整を段階的に行うことができる。
【0037】
図5に示す第3参考例では、取付ボス部30に、ストッパ部としての止めネジ50が取り付けられている。一方、支持ロッド22の軸部22bには円筒部材としてのカラー52が外嵌されており、このカラー52には、軸方向位置の異なる2箇所に、ストッパ嵌合部としての嵌合孔54,55がそれぞれ形成されている。そして、止めネジ50の先端を嵌合孔54,55の一方に選択的に嵌合させることによって、上記の第1,2実施例と同様、何ら部品を取り替えることなく、ステアリングホイール10に対するノブ20の高さ調整を段階的に行うことができる。
【0038】
図6に示す第4参考例では、ステアリングホイール10に対する支持ロッド56の軸方向取付位置を無段階に調整可能な構成となっている。
【0039】
詳述すると、この支持ロッド56では、上記実施例の支持ロッド22における小径部22cに相当する部分が存在せず、代わりに先端側のネジ部56dが長尺に形成され、その端面に図外のネジ回し具が差し込まれるスロット58が形成されている。このネジ部56dに、ステアリングホイール10における芯金部16に形成されたネジ部60及びロックナット62が螺合する。なお、支持ロッド56の軸部56bには、取付ボス部30の下端を支持する突起64が形成されている。
【0040】
上記の構成により、ステアリングホイール10に対するノブ20の高さを調整する場合には、ロックナット62を緩めた状態で、スロット58に差し込まれるネジ回し具を用いて支持ロッド56を回動させ、この支持ロッド56を芯金部16に対して進退させる。そして、所期の調整位置となった状態で、ロックナット62を締め付ければ良い。
【0041】
この第4参考例によれば、何ら部品を取り替えることなくステアリングホイール10に対するノブ20の高さを無段階に調整することができる。しかも、この参考例では、ノブ20をステアリングホイール10から取り外すことなく高さ調整を行うことができ、極めて作業性が良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1参考例に係るステアリングホイールのノブ取付構造を示す断面図。
【図2】 本発明の第実施例に係るステアリングホイールのノブ取付構造を示す断面対応図。
【図3】 本発明の第実施例に係るステアリングホイールのノブ取付構造を示す断面対応図。
【図4】 第2参考例に係るステアリングホイールのノブ取付構造を示す断面対応図。
【図5】 第3参考例に係るステアリングホイールのノブ取付構造を示す断面対応図。
【図6】 第4参考例に係るステアリングホイールのノブ取付構造を示す断面図。
【図7】 ノブを備えたステアリングホイールが適用されたフォークリフトの斜視図。
【符号の説明】
10…ステアリングホイール
16…芯金部
20…ノブ
22,56…支持ロッド
30…取付ボス部
34A,34B…スペーサ
36…スペーサ
42…ストッパリング
44…ボールプランジャ(ストッパ部)
46,52…カラー(円筒部材)
48,49…ノッチ(ストッパ嵌合部)
50…止めネジ(ストッパ部)
54,55…嵌合孔(ストッパ嵌合部)

Claims (2)

  1. 略円環状のステアリングホイールの外周部に、支持ロッドの一端を取り付けるとともに、この支持ロッドの他端に、把持可能なノブの取付ボス部を回転可能に外嵌した構造において、
    上記取付ボス部と同軸上に隣接して支持ロッドに外嵌される円筒状のスペーサを備え、このスペーサを上記取付ボス部の軸方向一端に隣接する第1の取付位置に配設する場合と、上記スペーサを上記取付ボス部の軸方向他端に隣接する第2の取付位置に配設する場合とで、上記支持ロッドに対する取付ボス部の軸方向取付位置を2段階に調整可能に構成したことを特徴とするステアリングホイールのノブ取付構造。
  2. 略円環状のステアリングホイールの外周部に、支持ロッドの一端を取り付けるとともに、この支持ロッドの他端に、把持可能なノブの取付ボス部を回転可能に外嵌した構造において、
    上記支持ロッドの軸方向中間位置の外周にストッパリングが固定され、上記取付ボス部を上記ストッパリングの軸方向一端に隣接する第1の取付位置に配設する場合と、上記取付ボス部を上記ストッパリングの軸方向他端に隣接する第2の取付位置に配設する場合とで、上記支持ロッドに対する取付ボス部の軸方向取付位置を2段階に調整可能に構成したことを特徴とするステアリングホイールのノブ取付構造。
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