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JP4004669B2 - 音声パケット多重化方法及び装置 - Google Patents

音声パケット多重化方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、音声パケット多重化方法及び装置に係る。本発明は、特に、複数チャネルの音声データを多重化するときに、各チャネルの有音区間の一群の音声データである有音データ群(以下、トークスパートという。)毎に多重する順序を制御することで、特に転送効率を大きく且つ各音声パケットの遅延揺らぎを低減するようにした音声パケット多重化方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、プライベート網や移動体通信網などでは、限られた回線容量を効率的に利用するために、音声情報の低ビットレート圧縮および無音圧縮等が広く用いられている。現在標準化されている8kbit/s以下の音声圧縮アルゴリズムの大半は、音声フレーム毎に数十から数百ビットの圧縮音声情報をバースト的に出力するものである。例えば、CS−ACELP(Conjugate Structure - Algebraic Code Excited Linear Prediction, ITU−T(International Telecommunication Union - Telecommunication standardization sector) 勧告G.729)では、10msの音声フレーム毎に10バイトの圧縮音声情報を出力している。
【0003】
このように低ビットレートに圧縮された音声情報を、ATM(Asynchronous Transfer Mode, 非同期転送モード)網やフレームリレー網で伝送する場合、例えばATMでは、1チャネルの音声情報が1セル分蓄積するための遅延時間(セル化遅延)は、ビットレートの低下に比例して増大する。一例として、64kbit/s音声のセル化遅延は6msであるのに対して、8kbit/s音声のセル化遅延は約50msとなる。このようなセル化遅延を縮小するためには、セルのペイロードのデータ格納長を短くすれば良いが、伝送効率はそれに比例して低下してしまう。
【0004】
このような背景から、低ビットレートの圧縮音声情報をパケット化し、パケット化された複数チャネルの圧縮音声情報を1つのATMセルのペイロードに格納することで、セル化遅延を軽減する転送方法の検討が、ITU−TおよびATMForumで行われており、「AAL2(ATM Adaptation Layer2、ITU−T勧告I.363.2)」として勧告されている。フレームリレーでも同様に、低ビットレートの圧縮音声情報をサブフレーム化し、複数チャネルのサブフレームを1つのフレームにまとめて転送する仕様が「Voice over Frame Relay Implementation Agreement FRF.11」として規定されている。AAL2やFRF.11で規定される転送方法によって、セル化遅延もしくはフレーム化遅延の短縮と高効率伝送が可能になる。さらに、各圧縮音声情報はパケット化もしくはサブフレーム化されるため、無音圧縮技術が適用でき、これによって帯域削減効果が期待できる。無音圧縮とは、無音区間中は圧縮音声情報を非出力とする音声符号化方法であり、例えばITU−T G.729 AnnexB等で勧告されている。
【0005】
図15に、従来における無音圧縮音声パケット多重化の動作についての説明図を示す。
【0006】
図15に示すように、従来の無音圧縮音声パケット多重化では、まず、チャネルCH1、CH2、CH3の各圧縮音声情報にパケットヘッダを付与して、圧縮音声情報をパケット化する。つぎに、複数のパケット(ここでは、3チャネル)の生成順にATMセルのペイロードに格納して、セルヘッダを付与して複数チャネルの音声情報で1つのセルを構成する。さらに、ここでは、無音区間中は音声パケットが生成されないようにしている。以上のような方法により、例えば、無音率が50%(音声の中で無音区間の占める割合が50%)であったならば、パケットヘッダやセルヘッダ等のオーバヘッドを無視すると、理論上では50%の帯域削減効果が得られる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
複数チャネルの無音圧縮音声パケットをATMやフレームリレーにおいて多重する場合、前述した通り、無音率に応じた帯域削減効果が得られる。しかしながら、各チャネルの音声が有音状態であるか無音状態であるかは統計的要因に左右され、全チャネルの音声が全て有音状態にあり、圧縮音声パケットを一斉に生成することもあるし、その逆に、全チャネルの音声が全て無音状態にあり、圧縮音声パケットがまったく生成されないこともある。
【0008】
すなわち、複数チャネルの無音圧縮音声パケットを多重する場合、従来方式のように、パケットの生成順に多重すると、その多重出力のトラヒック特性はVBR(Variable Bit Rate)となる。そのため、限られた帯域を有効利用する場合、もしくはrt−VBR(real time VBR)制御が困難で音声帯域を保証するためにDBR(Deterministic Bit Rate)で多重出力の帯域を設定する場合などでは、各チャネルの圧縮音声パケットに遅延揺らぎが生じる。限られた回線容量を有効に利用するためには多重数をいかに増やすかが重要であるが、多重数の増加とともに遅延揺らぎも大きくなる。
【0009】
このように、複数チャネルの無音圧縮音声パケットを多重する場合、各チャネルの圧縮音声パケットに遅延揺らぎが生じるため、受信側の音声は間延びしたり、音声が途切れ途切れになる等、著しく品質が劣化する。受信側で、圧縮音声パケットの遅延揺らぎを吸収する手段としては、例えば、固定遅延付加方式のように、最初の圧縮音声パケットを受信した後、一定時間の間、受信したデータを一旦バッファに蓄積し、固定遅延を付加し、それから一定間隔で圧縮音声パケットを復号および再生していく方式がある。いずれにしても、圧縮音声パケットの遅延揺らぎによる音声品質の劣化を防ぐために、受信側では、遅延揺らぎの大きさに比例した揺らぎ吸収バッファが必要である。
【0010】
以上に述べたように、複数チャネルの無音圧縮音声パケットをパケットの生成順に多重する場合、出力回線の利用効率と各チャネルの圧縮音声パケットの遅延揺らぎはトレードオフの関係にある。すなわち、回線の利用効率を上げるために多重数を増加させると圧縮音声パケットの遅延揺らぎが大きくなり、結果として、受信側に設けられる、各チャネルの圧縮音声パケットの遅延揺らぎを吸収するためのバッファも大きくなるという問題がある。
【0011】
本発明は、以上の点に鑑み、複数チャネルの音声パケット、特に無音圧縮音声パケットを多重する場合、回線の利用効率を上げるために多重数を増加させても、各チャネルの音声パケットに遅延揺らぎが生じないようにすることを目的とする。すなわち、本発明は、各チャネルのトークスパート毎に多重するかどうかを決定し、多重出力は出力回線の帯域を上回る速度で出力されることはないようにし、各チャネルのトークスパート内の圧縮音声データに遅延揺らぎは生じないようにすることを目的とする。さらに、本発明は、受信側の音声品質を劣化することなく、受信側の遅延揺らぎ吸収バッファの容量を削減することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の解決手段によると、
有音区間の一群の音声データをひとつの有音データ群として、該有音データ群が各チャネル毎に入力され、
入力された有音データ群に対応するチャネル番号が入力され、
入力されたチャネル番号の中から、予め定められた一度に多重できる多重数以下の数のチャネル番号が選択され、
選択されたチャネル番号に従い多重順序が制御されて、該チャネル番号の有音データ群の音声データが多重された音声パケットを出力するようにした音声パケット多重化方法を提供する。
【0013】
また、本発明の第2の解決手段によると、
音声データが入力され、各チャネル毎に有音区間の一群の音声データをひとつの有音データ群として格納するためのパケットバッファ部と、
前記パケットバッファ部に入力された有音データ群のチャネル番号を順次記憶し、さらに、そのチャネル番号の中から優先的に読み出されるチャネル番号を記憶するスケジューリング部と、
有音データ群の先頭又は最終データを識別し、チャネル番号毎に前記パケットバッファ部への有音データ群の音声データの書き込みを制御するとともに、前記スケジューリング部への該有音データ群のチャネル番号の書き込みを制御する書込制御部と、
前記スケジューリング部により記憶された優先的に読み出されるチャネル番号の順序に従い、予め定められた一度に多重できる多重数以下の数のチャネル番号を選択し、選択された該チャネル番号に従い多重順序を制御して、該チャネル番号に対応する有音データ群の音声データを多重した音声パケットを出力するための読み出し制御部を備えた音声パケット多重化装置を提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】
(1)第1の実施の形態
図1に、本発明に係る音声パケット多重化装置の第1の実施の形態に関するシステム構成図を示す。これは、本発明を、複数チャネルの圧縮音声データを多重化してATMセルに変換するシステムに適用した実施の形態を示したものである。このシステムでは、音声の符号化処理を行う音声圧縮部10と、圧縮された音声データを多重処理する音声多重処理部40を備える。
【0015】
音声圧縮部10は、各チャネル毎に64kbit/sのPCM音声を圧縮符号化処理するCODEC201〜20nと、圧縮された符号化データを時分割多重する時分割多重処理部30とを備える。音声圧縮部10に入力された64kbit/sのPCM音声信号は、各チャネル毎にCODEC201からCODEC20nで無音圧縮や低ビットレート圧縮等の適宜の圧縮処理及び符号化処理が施され、圧縮音声データに変換される。そして、各CODEC201〜20nから出力された圧縮音声データは、時分割多重部30で時分割多重されて、圧縮音声多重データとして、音声フレーム毎にバースト的に出力される音声多重処理部40に送出される。
【0016】
音声多重処理部40は、圧縮音声パケット多重部50、ATMセル組立部60及び経路制御部70を備える。音声圧縮部10から多重出力された圧縮音声データは、圧縮音声パケット多重部50でパケット多重処理が施され、ATMセル組立部60でATMセルに組み立てられた後、ATMネットワーク80へ送出される。その際、どのチャネルをどのVCコネクションに多重するか等の制御は、経路制御部70によって制御する。
【0017】
なお、本発明を適用するネットワークがフレームリレー網の場合は、ATMセル組立部60をフレーム組立部に置換することにより、本発明を適用することができる。このとき、フレーム組立部では、圧縮音声パケット多重部50で多重処理されたサブフレームを1つのフレームに組み立て、フレームリレー網へ送出する。同様に、適用するネットワークがIP(Internet Protocol)ネットワークの場合は、ATMセル組立部60をIPパケット組立部に置換することにより、本発明を適用することができる。このとき、IPパケット組立部では圧縮音声パケット多重部50で多重処理されたIPショートパケットを標準のIPパケットに組み立て、IPネットワークへ送出する。その他にも、本発明は、適宜のネットワークに適用することができる。
【0018】
図2に、本発明に係る音声パケット多重化装置の第1の実施の形態の構成図を示す。この図は、本発明の主要部分である圧縮音声パケット多重部50の具体的な機能構成例を示したものである。
【0019】
圧縮音声パケット多重部50は、パケットバッファ部51、スケジューリングFIFO部52等を備える。パケットバッファ部51は、時分割多重された複数チャネルの圧縮音声データをパケット多重するとき、各チャネルからの圧縮音声パケットの出力順序を調整して多重するため、各チャネル毎に圧縮音声データを一時的に格納するものである。スケジューリングFIFO部52は、例えば、どのチャネルの圧縮音声パケットを次に読み出すかというような読み出し競合を制御する。スケジューリングFIFO部52は、ここでは、出力方路毎に、スケジューリングFIFO1(52−1)とスケジューリングFIFO2(52−2)の2種類のFIFO及びセレクタ52−3を有する。
【0020】
パケットバッファ部51への圧縮音声データの書き込みを制御する書込制御部として、チャネル番号識別部53−1、有音/無音検出部53−2、書込判定部53−3、書込アドレス読み出し部53−4、書込アドレス更新部53−5及びセレクタ53−6を備える。チャネル番号識別部53−1は、到着した圧縮音声データのチャネル番号を識別する。チャネル番号の識別方法としては、例えば、チャネルのタイムスロットの位置に基づいて識別する方法、制御信号に含まれるチャネル番号に基づいて識別する方法等がある。また、有音/無音検出部53−2は、到着した圧縮音声データが、有音データ又は無音データであるかを検出し、トークスパートの先頭・中間・最終データのいずれかであるか等を検出する。例えば、有音データの先頭データの判別は、到着する圧縮音声データを監視し、無音から有音になった場合にそれを判別することができる。最終データの判別は、例えば、最終データを示すSID(Silence Insertion Descriptor)データであるか否かを識別することにより判定できる。例えば、一般に、通常のデータが10バイト、SIDデータが2バイトというように異なったバイト長が設定されるため、バイト長により判定できる。なお、実際に無音を検出することにより最終データを判別しても良い。中間データの判別は、先頭データと最終データが検出できれば、その間のデータであれば中間データとして検出することができる。
【0021】
一方、パケットバッファ部51から圧縮音声データの読み出しを制御する読出制御部として、読出アドレス読み出し部54−1、読出アドレス更新部54−2、読出判定部54−3、スケジューリングFIFO制御部54−4、セレクタ54−5を備える。読出判定部54−3は、音声多重処理部40内の経路制御部70若しくは他の制御装置又はその他の外部制御装置から方路番号が与えられ、これに従いパケットバッファ部51からの圧縮音声データの読み出しを制御する。スケジューリングFIFO制御部54−4は、スケジューリングFIFO52を制御する(具体的動作は、後述する。)。
【0022】
また、出力部として、空パケット生成部55−1、パケットヘッダ生成部55−2、セレクタ55−3を備える。空パケット生成部55−1は、空パケットを生成する。パケットヘッダ生成部55−2は、パケットヘッダを生成する。セレクタ55−3は、空きパケット又はパケットバッファ部51から読み出された圧縮音声データを選択する。読み出された圧縮音声データは、このようにしてパケット化及び多重化されて、圧縮音声パケットが出力される。
【0023】
さらに、記憶部として、回線状態メモリ57−1、書込アドレスメモリ57−2、経路設定メモリ57−3、読出アドレスメモリ57−4を備える。回線状態メモリ57−1は、パケットバッファ部51の各チャネルの回線状態を管理する。回線状態メモリ57−1には、例えば、各チャネル番号のパケットバッファの閉塞状態が記憶されている。書込アドレスメモリ57−2は、書込アドレスを格納している。経路設定メモリ57−3は、各チャネルの出力方路番号VCID#1〜#iを格納している。経路設定メモリ57−3には、例えば音声多重処理部40の内の経路制御部70若しくは他の制御装置やその他の外部制御装置から、各チャネルに対応する方路番号が与えられ、各々の方路番号が経路設定メモリ57−3に記憶される。読出アドレスメモリ57−4は、パケットバッファ部51の読出アドレスを格納している。
【0024】
以上のように構成された圧縮音声パケット多重部50の動作について、図3および図4のフローチャートを用いて説明する。
【0025】
図3に、第1の実施の形態の圧縮音声パケット多重部の入力動作を示すフローチャートを示す。このフローチャートは、圧縮音声パケット多重部50に時分割多重された圧縮音声データが入力したときの動作を表すものである。また、図4に、第1の実施の形態の圧縮音声パケット多重部の出力動作を示すフローチャートを示す。このフローチャートは、圧縮音声パケット多重部50により圧縮音声データがパケット化及び多重化され、圧縮音声パケットとしてATMセル組立部60に出力されるときの動作を表す。
【0026】
時分割多重された圧縮音声データ入力時の動作について、図3を用いて説明する。まず、ステップS1において、あるチャネル番号の圧縮音声データが圧縮音声パケット多重部50に到着する。ステップS2では、チャネル番号識別部53−1が、到着した圧縮音声データのチャネル番号を識別する。さらに、ステップ2では、有音/無音検出部53−2が、到着した圧縮音声データが有音か無音かどうかを識別する。このようにして、チャネル毎のトークスパートを検出することができる。
【0027】
ステップS3では、書込判定部53−3が、到着した圧縮音声データのチャネル番号に対応するパケットバッファ部51内のパケットバッファへの書き込みが禁止されているかどうかを、回線状態メモリ57−1から判定する。そして、もし、そのチャネル番号のパケットバッファへの書込が禁止されている状態(ここでは、この状態を閉塞状態と呼ぶ。)であった場合は、ステップS9で、到着した圧縮音声データを廃棄する。一方、到着した圧縮音声データのチャネル番号のパケットバッファが閉塞状態でない場合は、ステップS4で、書込アドレス読み出し部53−4が、書込アドレスメモリ57−2からパケットバッファ部51への書込アドレスを読み出し、到着した圧縮音声データのチャネル番号のパケットバッファに圧縮音声データをバッファリングする。そして、書込アドレス更新部53−5が、書込アドレスメモリ57−2に記憶された書込アドレスを更新する。
【0028】
次に、ステップS5で、書込判定部53−3は、経路設定メモリ57−3に基づき、到着した圧縮音声データの出力方路を判別する。ステップS6で、有音/無音検出部53−2は、到着した圧縮音声データが、トークスパートの先頭データ、最終データ、あるいは中間データであるかを判別する。もし、到着した圧縮音声データがトークスパートの先頭データであった場合は、ステップS7で、書込判定部53−3は、セレクタ53−6を介して、該当する出力方路のスケジューリングFIFO2(52−2)へ、到着した圧縮音声データのチャネル番号をキューイングする。また、到着した圧縮音声データがトークスパートの最終データであった場合は、ステップS8で、書込判定部53−3が、パケットバッファ部51に対して、到着した圧縮音声データのチャネル番号のパケットバッファを閉塞状態にする。
【0029】
以上のように、複数チャネルから圧縮音声パケット多重部に到着した圧縮音声データはパケットバッファ部51内に、各チャネル毎にバッファリングされる。その際、到着した圧縮音声データがトークスパートの最終データであった場合には、該当するチャネル番号のパケットバッファを閉塞状態として、書き込みを禁止するため、各チャネル番号のパケットバッファには、ひとつのチャネル番号に対してひとつのトークスパートの圧縮音声データしか格納されないことになる。
【0030】
次に、パケットバッファ部51にバッファリングされた圧縮音声データを読み出すときの動作を、図4のフローチャートを用いて説明する。まずステップT1では、読出判定部54−3が、指定された方路番号のスケジューリングFIFO1(52−1)からチャネル番号を読み出す。この方路番号は、音声多重処理部40内の経路制御部70若しくは他の制御装置又は他の外部制御装置等から指定されることができる。次にステップT2で、読み出したチャネル番号が空き番号(以下、”empty”と呼ぶことにする)かどうかを判別する。
【0031】
もし、ステップT2で、読み出したチャネル番号が”empty”であった場合は、ステップT10で、スケジューリングFIFO制御部54−4は、該当する方路番号のスケジューリングFIFO2(52−2)にチャネル番号がキューイングされているかどうかを判別する。
【0032】
そして、ステップ10で、もし該当する方路番号のスケジューリングFIFO2(52−2)にチャネル番号がキューイングされていなかった場合は、ステップT12で、読出判定部54−3は、空パケット生成部55によって生成された空パケットをセレクタ55−3により読み出す。そして、ステップT13で、スケジューリングFIFO制御部54−4は、該当する方路番号のスケジューリングFIFO1(52−1)へ”empty”をキューイングする。ここで、”empty”をスケジューリングFIFO1(52−1)にキューイングする方法としては、例えば、empty生成部を設けてセレクタ52−3により選択する方法、スケジューリングFIFO制御部54−4が直接”empty”を挿入する方法等、適宜の方法を採用することができる。
【0033】
一方、ステップT10で、該当する方路番号のスケジューリングFIFO2(52−2)にチャネル番号がキューイングされていた場合は、ステップT11で、読出判定部54−3が、該当する方路番号のスケジューリングFIFO2(52−2)からチャネル番号を読み出す。
【0034】
ステップT2で、スケジューリングFIFO部52から読み出されたチャネル番号が”empty”でなかった場合には、ステップT3で、読出アドレス読み出し部54−1が、読出アドレスメモリ57−4から該当するチャネル番号の読出アドレスを読み出し、パケットバッファ部51の該当するチャネル番号の圧縮音声データを読み出す。そして、読出アドレス更新部54−2が、読出アドレスメモリ57−4のアドレスを更新する。
【0035】
次に、ステップT4では、読み出した圧縮音声データがそのチャネル番号のパケットバッファの最終データであったかどうかの判別を行う。ステップT4で、最終データでなかったと判断された場合は、ステップT5で、スケジューリングFIFO制御部54−4が、読み出されたチャネル番号を再び該当する方路番号のスケジューリングFIFO1(52−1)へキューイングする。
【0036】
一方、ステップT4で、パケットバッファから読み出した圧縮音声データがそのチャネル番号のパケットバッファの最終データであった場合は、ステップT6で、読出判定部54−3が、そのチャネル番号のパケットバッファの閉塞状態を解除する。そして、ステップT7で、スケジューリングFIFO制御部54−4は、該当する方路番号のスケジューリングFIFO2(52−2)にチャネル番号がキューイングされているかどうかを判別する。もし、スケジューリングFIFO2(52−2)にチャネル番号がキューイングされていなかった場合は、ステップT9で、スケジューリングFIFO制御部54−4は、”empty”を該当する方路番号のスケジューリングFIFO1(52−1)へキューイングする。一方、スケジューリングFIFO2(52−2)にキューイングされているチャネル番号があった場合は、ステップT8で、スケジューリングFIFO制御部54−4は、先頭のチャネル番号をスケジューリングFIFO1(52−1)へキューイングする。
【0037】
以上のように、圧縮音声パケット多重部50が、読み出しタイミング毎に、指定された方路番号のスケジューリングFIFOから読み出されたチャネル番号のパケットバッファから圧縮音声データを読み出す。そして、読み出した圧縮音声データに、パケットヘッダ生成部56で生成されたヘッダを付与しパケット化した後、ATMセル組立部60にパケットを送出する。
【0038】
また、ステップT4ならびにT5に示す通り、一旦スケジューリングFIFO1(52−1)にキューイングされたチャネル番号は、そのチャネル番号のパケットバッファ内の圧縮音声データがすべて読み出されるまでは常にスケジューリングFIFO1(52−1)へキューイングされる。つまり、スケジューリングFIFO1(52−1)にキューイングされているチャネル番号のパケットバッファの圧縮音声データをスケジューリングFIFO2(52−2)にキューイングされているものよりも、常に優先的に読み出される。
【0039】
次にスケジューリング部52のスケジューリングFIFO1(52−1)とスケジューリングFIFO2(52−2)について、それぞれのキュー長と圧縮音声パケット多重部40の入出力速度の関係について説明する。
【0040】
スケジューリングFIFO2(52−2)のキュー長は、実際に多重するチャネル数に等しい値に設定することができる。例えば、音声圧縮に8kbit/sの圧縮アルゴリズムを用いるとし、ある方路に多重するチャネル数を100とすると、圧縮音声パケット多重部50の入力速度は800kbit/sで、該当する方路番号のスケジューリングFIFO2(52−2)のキュー長は100に設定される。
【0041】
一方、スケジューリングFIFO1(52−1)のキュー長は、圧縮音声パケット多重部50の出力速度や出力回線の帯域等によって定まる。また、スケジューリングFIFO1(52−1)のキュー長は、多重可能なトークスパート数に相当する。例えば上述の例で、圧縮音声パケット多重部50のある方路に対する出力速度を400kbit/sとした場合は、一度に多重可能なトークスパート数は50(400/8)チャネルなので、該当する方路番号のスケジューリングFIFO1(52−1)のキュー長は50に設定される(ここでは便宜上、各ヘッダのオーバーヘッドを無視している、実際はオーバーヘッドを考慮する必要がある)。
【0042】
つぎに、図5に、従来例および本発明における圧縮音声パケットの多重化動作の入出力タイミング図を示す。ここで、ある方路に対して、5チャネルの圧縮音声データが時分割多重されて入力されるものとし、パケット多重後の出力速度は、無音率を40%として、3チャネル分とする。
【0043】
図5の多重入力L1に示すように、5チャネルの圧縮音声データが時分割多重されて、圧縮音声パケット多重部に入力されるものとする。入力L11、L12、L13、L14、L15は、多重入力L1の時分割多重データをチャネル1、チャネル2、チャネル3、チャネル4、チャネル5と、チャネル別に示したものである。図5に示すように、チャネル1(L11)は、フレームF1からF4までトークスパートが続いた後、フレームF5からフレームF7まで無音区間となり、フレームF8から再びトークスパートが開始する。同様に、チャネル2(L12)からチャネル5(L15)までのトークスパートおよび無音区間が、図5に示すようなタイミングで発生し、圧縮音声データが圧縮音声パケット多重部50に入力されるものとする。
【0044】
従来方式では、圧縮音声データの到着順に多重するため、多重出力L2は、図5のL2(従来方式)に示すようなタイミングで出力される。すなわち、圧縮音声データ3−1から始まり、圧縮音声データ2−1、1−1、4−1、3−2、2−2、1−2、5−1、・・・という順序で出力される。そのため、フレームF2、F3およびF4のように、出力速度よりも速い速度で圧縮音声データが入力した場合、圧縮音声データの出力が待たされるため、各チャネルの圧縮音声パケットには遅延揺らぎが生じる。
【0045】
一方、本発明の多重化方法によれば、まず、チャネル3(L13)の圧縮音声データ3−1が到着すると、圧縮音声データ3−1はトークスパートの先頭のパケットであるため、チャネル番号3がスケジューリングFIFO2(52−2)に書き込まれ、パケットバッファ部51のチャネル番号3のパケットバッファに、それ以降のトークスパートの最終圧縮音声データ3−3までバッファリングされる。同様に、チャネル2およびチャネル1のトークスパートの先頭圧縮音声データ2−1、1−1が到着すると、チャネル番号2および1がスケジューリングFIFO2(52−2)に書き込まれ、圧縮音声データ2−1から2−5までがパケットバッファ部51のチャネル番号2のパケットバッファにバッファリングされ、圧縮音声データ1−1から1−4までがパケットバッファ部51のチャネル番号2のパケットバッファにバッファリングされる。チャネル4およびチャネル5も同様にそれぞれスケジューリングFIFO2(52−2)にチャネル番号が、パケットバッファ部51に圧縮音声データがバッファリングされる。
【0046】
読み出し側では、まず、チャネル番号3、2、1がスケジューリングFIFO1(52−1)に書き込まれ、それぞれのパケットバッファのデータがなくなるまで、チャネル番号3、2、1の順に読み出される。そして、チャネル番号3のパケットバッファから最終データ3−3を読み出したら、スケジューリングFIFO2(52−2)からチャネル番号4がスケジューリングFIFO1(52−1)へ書き込まれ、チャネル番号2、1、4の順に読み出す。同様にして、チャネル番号1のパケットバッファから最終データ1−4を読み出したら、スケジューリングFIFO2(52−2)からチャネル番号5がスケジューリングFIFO1(52−1)へ書き込まれ、チャネル番号4、2、5の順に読み出す。圧縮音声パケット多重部50は、このような読み出し制御を行うことで、多重出力L2(本発明)に示すように、圧縮音声データ3−1、2−1、1−1、3−2、2−2、1−2、3−3、2−3、1−3、4−1、2−4、1−4、・・・という順に圧縮音声パケットを多重出力する。
【0047】
図6に、チャネル1(L11)およびチャネル5(L15)の圧縮音声パケットの入出力タイミング図を示す。従来方式では、チャネル1およびチャネル5の各圧縮音声パケット出力には揺らぎが生じている。一方、本発明の多重化方法によれば、チャネル5の圧縮音声パケットの出力開始時刻は遅れるが、チャネル1およびチャネル5の各圧縮音声パケット出力に揺らぎは生じない。
【0048】
図7、図8、図9及び図10は、それぞれ、図5に示すA点、B点、C点、D点におけるスケジューリングFIFO部52の内部状態の変化を示す説明図である。
【0049】
図7に示すように、A点においてチャネル番号1の読み出し前の状態では、スケジューリングFIFO1(52−1)の先頭がチャネル番号1であるため、チャネル番号1の圧縮音声データ1−2を読み出す。また、A点においてチャネル番号1の読み出し後の状態では、チャネル番号1をスケジューリングFIFO1(52−1)へキューイングする。
【0050】
図8に示すように、B点においてチャネル番号1の読み出し前の状態では、スケジューリングFIFO1(52−1)の先頭がチャネル番号1であるため、チャネル番号1の圧縮音声データ1−4を読み出す。ここで、圧縮音声データ1−4はトークスパートの最終データであるため、スケジューリングFIFO2(52−2)にキューイングされているチャネル番号があるかどうかを判定する。スケジューリングFIFO2(52−2)にはチャネル番号5がキューイングされているため、B点においてチャネル番号1の読み出し後の状態では、チャネル番号5をスケジューリングFIFO1(52−1)へキューイングする。
【0051】
図9に示すように、C点においてチャネル番号2の読み出し前の状態では、スケジューリングFIFO1(52−1)の先頭がチャネル番号2であるため、チャネル番号2の圧縮音声データ2−5を読み出す。圧縮音声データ2−5はトークスパートの最終データであるため、スケジューリングFIFO2(52−2)にキューイングされているチャネル番号があるかどうかを判定する。C点においてチャネル番号2の読み出し後の状態では、スケジューリングFIFO2(52−2)にはキューイングされているチャネル番号が無いため、”empty”をスケジューリングFIFO1(52−1)へキューイングする。
【0052】
図10に示すように、D点において”empty”の読み出し前の状態では、スケジューリングFIFO1(52−1)の先頭が”empty”であるため、スケジューリングFIFO2(52−2)にキューイングされているチャネル番号があるかどうかを判定する。スケジューリングFIFO2(52−2)にはチャネル番号4がキューイングされているため、Dにおいて”empty”の読み出し後の状態では、チャネル番号4から圧縮音声データ4−5を読み出し、チャネル番号4をスケジューリングFIFO1(52−1)へキューイングする。
【0053】
以上のように、本発明においては、出力速度よりも速い速度で圧縮音声データが入力した場合、各チャネルのトークスパートの開始時刻順にデータを多重し、後から到着したトークスパートの出力を、前に到着したトークスパートの出力が終了するまで遅らせることで、トークスパート内の圧縮音声パケットには遅延揺らぎが生じない。
【0054】
(2)第2の実施の形態
以上の説明では、音声多重処理部に、圧縮音声データが多重されて入力される場合を説明した。以下には、他の実施の形態として、各出力方路別に音声圧縮部及び圧縮音声パケット多重部が設けられ、音声多重処理部に圧縮音声データが多重されないで入力されるシステムについて説明する。
【0055】
図11に、本発明に係る音声パケット多重化装置の第2の実施の形態に関するシステム構成図を示す。このシステムでは、音声の符号化処理を行う音声圧縮部110と、圧縮された音声データを多重処理する音声多重処理部140を備える。音声圧縮部110は、各チャネル毎に64kbit/sのPCM音声を圧縮符号化処理するCODEC20120nを備える。音声多重処理部140は、出力方路分の圧縮音声パケット多重部150と、共通のATMセル組立部160を有する。この圧縮音声パケット多重部150は、第1の実施の形態と異なり、各出力方路毎に設けられたものである。各出力方路に対応する圧縮音声パケット多重部150は、それぞれ共通のATMセル組立部160に接続され、セルが組み立てられる。各構成要素の機能は、第1の実施の形態とほぼ 同様である。
【0056】
図12に、本発明に係る音声パケット多重化装置の第2の実施の形態の構成図を示す。この図は、本発明の主要部分である圧縮音声パケット多重部150の具体的な機能構成例を示したものである。
【0057】
圧縮音声パケット多重部150は、パケットバッファ部151、スケジューリングFIFO部152等を備える。第2の実施の形態では、スケジューリングFIFO部152は、出力方路が決まっているため、ひとつのみ設けられる。スケジューリングFIFO部152は、第1の実施の形態と同様に、スケジューリングFIFO1(152−1)とスケジューリングFIFO2(152−2)の2種類のFIFO及びセレクタ152−3を有する。
【0058】
パケットバッファ部151への圧縮音声データの書き込みを制御する書込制御部として、チャネル番号識別部153−1、有音/無音検出部153−2、書込判定部153−3、書込アドレス読み出し部153−4、書込アドレス更新部153−5を備える。一方、パケットバッファ部151から圧縮音声データの読み出しを制御する読出制御部として、読出アドレス読み出し部154−1、読出アドレス更新部154−2、読出判定部154−3、スケジューリングFIFO制御部154−4を備える。また、出力部として、空パケット生成部155−1、パケットヘッダ生成部155−2、セレクタ155−3を備える。さらに、記憶部として、回線状態メモリ157−1、書込アドレスメモリ157−2、読出アドレスメモリ157−4を備える。チャネル番号識別部153−1及び有音/無音検出部153−2は、各圧縮音声データが並列に入力される点が第1の実施の形態と異なる。また、各構成要素の機能は、出力方路番号の制御線が使用されてない点以外、第1の実施の形態とほぼ同様である。
【0059】
以上のように構成された圧縮音声パケット多重部150の動作について、図13および図14のフローチャートを用いて説明する。
【0060】
図13に、第2の実施の形態の圧縮音声パケット多重部の入力動作を示すフローチャートを示す。また、図14に、第2の実施の形態の圧縮音声パケット多重部の出力動作を示すフローチャートを示す。第1の実施の形態と異なる点は、第2の実施の形態では方路番号毎に音声圧縮部及び圧縮音声パケット多重部が設けられているため、すでに内部又は外部の制御装置等により、対象となる音声圧縮パケット多重部の出力方路が設定されていることである。
【0061】
時分割多重された圧縮音声データ入力時の動作について、図13を用いて説明する。まず、ステップS11において、あるチャネル番号の圧縮音声データが圧縮音声パケット多重部150に到着してからステップS14まで、及びステップ19の圧縮音声データ廃棄の処理は、第1の実施の形態と同様である。
【0062】
ステップS13で該当チャネルが閉塞中でなかった場合、ステップS16で、有音/無音検出部153−2は、到着した圧縮音声データが、トークスパートの先頭データ、最終データ、あるいは中間データであるかを判別する。もし、到着した圧縮音声データがトークスパートの先頭データであった場合は、ステップS17で、書込判定部153−3は、スケジューリングFIFO2(152−2)へ、到着した圧縮音声データのチャネル番号をキューイングする。また、到着した圧縮音声データがトークスパートの最終データであった場合は、ステップS18で、書込判定部153−3が、パケットバッファ部151に対して、到着した圧縮音声データのチャネル番号のパケットバッファを閉塞状態にする。
【0063】
以上のように、複数チャネルから圧縮音声パケット多重部150に到着した圧縮音声データはパケットバッファ部151内に、各チャネル毎にバッファリングされる。
【0064】
次に、パケットバッファ部151にバッファリングされた圧縮音声データを読み出すときの動作を、図14のフローチャートを用いて説明する。まずステップT201では、読出判定部154−3が、スケジューリングFIFO1(152−1)からチャネル番号を読み出す。次に、ステップT202で、読み出したチャネル番号が”empty”かどうかを判別する。これ以降の処理は、第1の実施の形態と同様である。
【0065】
以上のように、圧縮音声パケット多重部150が、読み出しタイミング毎に、スケジューリングFIFO152から読み出されたチャネル番号のパケットバッファから圧縮音声データを読み出す。そして、読み出した圧縮音声データに、パケットヘッダ生成部156で生成されたヘッダを付与しパケット化した後、ATMセル組立部160にパケットを送出する。
【0066】
本発明によると、以上に述べたような第1及び第2の実施の形態で示された動作によって、各チャネルのトークスパート毎に、圧縮音声パケットを多重することができる。また、そのとき多重可能なトークスパート数を圧縮音声パケット多重部50の各方路の出力速度や出力回線の帯域等に応じた値に設定することで、多重時の各圧縮音声パケットの遅延揺らぎを最小限に止めることが可能である。また、一度に多重できるトークスパート数を越えるトークスパートが入力した場合には、後から到着したトークスパートの出力は待たされるが、この遅延時間は無音区間に比べて短いので、遅延量的に問題はない。なお、無音圧縮音声データだけでなく、様々な圧縮処理された音声データ、又は圧縮処理されない音声データに対しても、本発明を適宜適用することができる。
【0067】
【発明の効果】
本発明によると、以上のように、複数チャネルの音声パケットを多重する場合、回線の利用効率を上げるために多重数を増加させても、各チャネルの圧縮音声パケットに遅延揺らぎが生じないようにすることができる。すなわち、本発明によると、各チャネルのトークスパート毎に多重するかどうかを決定し、多重出力が出力回線の帯域を上回る速度で出力されることはないようにすることができ、各チャネルのトークスパート内の圧縮音声データに遅延揺らぎが生じないようにすることができる。さらに、本発明によると、受信側の音声品質を劣化することなく、受信側の遅延揺らぎを吸収するためのバッファ容量を削減することができる。
【0068】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る音声パケット多重化装置の第1の実施の形態に関するシステム構成図。
【図2】本発明に係る音声パケット多重化装置の第1の実施の形態の構成図。
【図3】第1の実施の形態の圧縮音声パケット多重部の入力動作を示すフローチャート。
【図4】第1の実施の形態の圧縮音声パケット多重部の出力動作を示すフローチャート。
【図5】従来例および本発明における圧縮音声パケットの多重化動作の入出力タイミング図。
【図6】チャネル1(L11)およびチャネル5(L15)の圧縮音声パケットの入出力タイミング図。
【図7】図5に示すA点におけるスケジューリングFIFO部52の内部状態の変化を示す説明図。
【図8】図5に示すB点におけるスケジューリングFIFO部52の内部状態の変化を示す説明図。
【図9】図5に示すC点におけるスケジューリングFIFO部52の内部状態の変化を示す説明図。
【図10】図5に示すD点におけるスケジューリングFIFO部52の内部状態の変化を示す説明図。
【図11】本発明に係る音声パケット多重化装置の第2の実施の形態に関するシステム構成図。
【図12】本発明に係る音声パケット多重化装置の第2の実施の形態の構成図。
【図13】第2の実施の形態の圧縮音声パケット多重部の入力動作を示すフローチャート。
【図14】第2の実施の形態の圧縮音声パケット多重部の出力動作を示すフローチャート。
【図15】従来における無音圧縮音声パケット多重化の動作についての説明図。
【符号の説明】
10・・・音声圧縮部、20・・・CODEC、30・・・時分割多重部、40・・・音声多重処理部、50・・・圧縮音声パケット多重部、60・・・ATMセル組立部、70・・・経路制御部、80・・・ATMネットワーク、51・・・パケットバッファ部、52・・・スケジューリングFIFO部、52−1・・・スケジューリングFIFO1、52−2・・・スケジューリングFIFO2、53−1・・・チャネル番号識別部、53−2・・・有音/無音検出部、53−3・・・書込判定部、53−4書込アドレス読み出し部、53−5・・・書込アドレス更新部、54−1・・・読出アドレス読み出し部、54−2・・・読出アドレス更新部、54−3・・・読出判定部、54−4・・・スケジューリングFIFO制御部、55−1・・・空パケット生成部、55−2・・・パケットヘッダ生成部、57−1・・・回線状態メモリ、57−2・・・書込アドレスメモリ、57−3・・・経路設定メモリ、57−4・・・読出アドレスメモリ

Claims (10)

  1. 有音区間の一群の音声データをひとつの有音データ群として、該有音データ群が各チャネル毎に入力され、
    入力された有音データ群に対応するチャネル番号が入力され、
    入力されたチャネル番号の中から、予め定められた一度に多重できる多重数以下の数のチャネル番号が選択され、
    選択されたチャネル番号に従い多重順序が制御されて、該チャネル番号の有音データ群の音声データが多重された音声パケットを出力するようにした音声パケット多重化方法。
  2. 前記多重数より多くの数の他のチャネルの有音データ群が入力された場合には、後から到着した前記他のチャネルの有音データ群の出力を、それよりも前に到着したチャネルの有音データ群の出力が終了するまで遅らせることを特徴とする請求項1記載の音声パケット多重化方法。
  3. 前記多重数を、出力回線の帯域に応じて設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の音声パケット多重化方法。
  4. 有音データ群が入力される際、あるひとつのチャネルに対してひとつの有音データ群の音声データのみを記憶するようにし、記憶された音声データがすべて読み出される前に同一チャネルの次の有音データ群の音声データが到着した場合には、その音声データを廃棄することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の音声パケット多重化方法。
  5. 多重順序の制御は、
    入力された有音データ群のチャネル番号を順次記憶し、
    記憶されたチャネル番号の中から、さらに到着順序に基づき前記多重数以下の数のチャネル番号を選択し、
    選択されたチャネル番号により多重順序を調整し、
    選択されたいずれかのチャネル番号の有音データ群に含まれる音声データが全て出力された後に、選択されずに記憶されている他のチャネル番号を新たに選択して、多重順序を制御することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の音声パケット多重化方法。
  6. 音声データが入力され、各チャネル毎に有音区間の一群の音声データをひとつの有音データ群として格納するためのパケットバッファ部と、
    前記パケットバッファ部に入力された有音データ群のチャネル番号を順次記憶し、さらに、そのチャネル番号の中から優先的に読み出されるチャネル番号を記憶するスケジューリング部と、
    有音データ群の先頭又は最終データを識別し、チャネル番号毎に前記パケットバッファ部への有音データ群の音声データの書き込みを制御するとともに、前記スケジューリング部への該有音データ群のチャネル番号の書き込みを制御する書込制御部と、
    前記スケジューリング部により記憶された優先的に読み出されるチャネル番号の順序に従い、予め定められた一度に多重できる多重数以下の数のチャネル番号を選択し、選択された該チャネル番号に従い多重順序を制御して、該チャネル番号に対応する有音データ群の音声データを多重した音声パケットを出力するための読み出し制御部を備えた音声パケット多重化装置。
  7. 前記スケジューリング部は、
    優先的に読み出される予め定められた多重数以下の数のチャネル番号を記憶した第1のスケジューリングメモリと、非優先的に読み出されるチャネル番号を記憶した第2のスケジューリングメモリを備え、
    入力された有音データ群のチャネル番号を前記第2のスケジューリングメモリに順次記憶し、
    前記第1のスケジューリングメモリに空きが有る場合、前記第2のスケジューリングメモリに記憶されたチャネル番号を第1のスケジューリング記憶部に選択して記憶し、
    前記第1のスケジューリングメモリに記憶されたチャネル番号に従い、前記パケットバッファ部から音声データの読み出しを制御することを特徴とする請求項6に記載の音声パケット多重化装置。
  8. 第1のスケジューリングメモリのキュー長を、出力回線の条件に従い決定される一度に多重できる有音データ群の最大数に基づいて決定することを特徴とする請求項6又は7のいずれかに記載の音声パケット多重化装置。
  9. 第2のスケジューリングメモリのキュー長を、入力される音声データのチャネル数により決定することを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載の音声パケット多重化装置。
  10. 有音データ群の先頭又は最終音声データを、音声の有無又は音声データ長の違いによって識別する有音/無音検出部をさらに備えた請求項6乃至9のいずれかに記載の音声パケット多重化装置。
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