JP4000863B2 - 車両用発電システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、乗用車、トラック等の車両に搭載される車両用発電システムに関するものであり、特にエンジンの回転駆動力を車両用交流発電機に伝動するクラッチの故障検出に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、乗用車やトラック等の車両は、従来機械式であった装置が電子制御式に置き換えられ、車両システム全体が高度に電子制御化されるに至っている。
【0003】
このような状況の下、車両における電力需要が増大しているため、電力供給源である車両用交流発電機(オルタネータ)は大型化する傾向にあり、これに伴いオルタネータの回転子の慣性モーメントも従来よりも大きくなっている。
【0004】
一方では、地球環境保護を目的とする排出ガスの低減や燃料消費量低減を実現するために、車両システムにおける熱効率の改善や、摩擦損の低減、あるいは車両走行に寄与せずしかも使用頻度の最も高い車両のアイドル状態における回転数(以下、アイドル回転数と称する)を低く設定する等が行われるようになっている。
【0005】
このような種々の要因が複合的に絡み合って、近年の車両では、アイドル状態においてエンジンの爆発工程に同期した回転変動が発生しやすくなっている。そして、エンジンのクランク軸からの回転駆動力を発電機の回転子軸に伝動する伝動ベルトにおいては、回転変動に起因して発電機の慣性トルクによるベルト張力の変動が著しくなり、ベルトの配置(以下、ベルトレイアウトと称する)に特別の配慮を払う必要が生じてきている。近年の車両におけるベルトレイアウトは、各補機の小型化に伴ってその駆動トルクが上昇する傾向にあるのに対応して、十分なトルクを伝達するために、従動プーリへのベルト接触角を大きく取る傾向にある。このようなベルトレイアウトでは、従動プーリと他のベルトスパンとの距離が確保できず、オートテンショナの揺動量が大きくなった場合にサーペンタイン上の他のベルトスパンと接触したり、オートテンショナやベルトそのものの寿命が短くなるという新たな課題が生じてきており、特にディーゼルエンジン搭載車において顕著となっている。
【0006】
このような課題に鑑みて、特開昭61−228153号公報等に記載された一方向にのみ回転駆動力を伝達するいわゆる一方向クラッチをオルタネータの駆動プーリに設ける構成(ワンウェイクラッチデカップラプーリとも称する)を採用する車両が開発されるようになっている。
【0007】
ここで、車両用交流発電機に一方向クラッチ付きプーリを採用することの利点について簡単に説明する。まず、駆動プーリに一方向クラッチを設けていないオルタネータの場合、エンジンのアイドル回転数が変動している状態であってエンジンの回転数が下降している期間において、エンジン回転数の下降に伴って車両用交流発電機の回転子の回転数も下降する。この際に、回転子の慣性モーメントにより回転数を維持しようとする作用が働くため、エンジンのクランク軸と回転子との間に設けられた伝動ベルトにおける回転前方側のベルト張力が急激に減少するとともに(緩みの発生)、回転方向後方側のベルト張力が急激に上昇し(引っ張りの発生)、張力変動が発生する。
【0008】
これに対し、車両用交流発電機に一方向付きクラッチ付きプーリを採用すると、エンジン回転数の下降時(すなわち、車両用交流発電機が発動機の作用をしている期間)に、回転子の慣性モーメントの作用によりクラッチの駆動側部材である外輪と従動側部材である内輪との接続が切れて、外輪の回転数がスムーズに下降していき、回転数上昇時には外輪が内輪の回転数に等しい回転数に上昇するまでクラッチが切れた状態が維持されて外輪の回転数がスムーズに上昇する。すなわち、一方向クラッチが、回転子の慣性モーメントに起因する慣性トルクが外輪に伝達されないように作用するので、伝動ベルトの張力変動を抑制することができるという効果が奏されるのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した一方向クラッチは、スプラグやローラが噛み合うことで内外輪のトルク伝達を行う複雑な機械構造を有しており、クラッチ断続時に各構成部品に相当量の応力が繰り返し作用する。その一方で、車両用交流発電機の過酷な使用条件(使用回転数範囲、回転加減速度、温度等)に耐えうる一方向クラッチを設計する際には、クラッチの小型化が困難になり、サイズと耐久寿命とがトレードオフの関係となっている。そして、一方向クラッチが寿命に達した場合には、クラッチが故障して上述したクラッチ作用が機能しない事態が発生する。
【0010】
また、スプラグ式の一方向クラッチではなく、トーションスプリングとクラッチシューとで構成され、内外輪の滑りによって回転子の慣性トルクの伝達を断つ両方向クラッチなどにおいても、シューの摩耗粉がうまく排出されないと目詰まりを起こし、クラッチ作用が十分に機能しない場合がある。
【0011】
そして、上述した各クラッチの故障形態は、その殆どが内外輪がロック状態となるロック故障であることが明らかになってきている。クラッチがロック故障に至った場合、トルク伝達機能は維持されるので発電機能に支障はないが、上述した如く、ベルト張力の変動が激しくなったり、あるいは回転数急変によるベルトスリップの現象が顕著となることにより、ベルト寿命を著しく短縮させる要因となる。
【0012】
本発明は、上述した問題点に鑑み、車両用交流発電機のプーリに設けたクラッチの故障を検出可能な車両用発電システムを提供することを解決すべき課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に記載の車両用発電システムは、回転子を有する車両用交流発電機と、エンジンの回転駆動力を前記車両用交流発電機の回転子に伝動するベルト伝動装置と、そのベルト伝動装置側に駆動連結された駆動側部材と前記回転子側に駆動連結された従動側部材とを有し前記回転子の慣性トルクが前記ベルト伝動装置側へ伝達されることを遮断する作用を有するクラッチと、を備えた車両用発電システムにおいて、前記クラッチを構成する前記駆動側部材と前記従動側部材とがロック状態となるロック故障を検出する故障検出手段を備え、前記故障検出手段は、前記回転子の回転数を検出する手段と、前記エンジンの回転数を検出する手段と、前記回転子又は前記エンジンが減速中であることを検出する手段と、前記回転子の回転数を前記エンジンに対する前記回転子の増速比で除した値が、前記エンジンの回転数と実質的に等しい場合にロック状態であることを検出するロック状態検出手段と、を備えたことを特徴とする。
【0014】
従って、エンジンの回転駆動力がベルト伝動装置を介して車両用交流発電機の回転子に伝動され、通常は、クラッチの作用により、回転子の慣性トルクがベルト伝動装置側へ伝達されることが遮断され、ベルト伝動装置における張力変動やスリップ等の現象の発生が防止される。一方、クラッチに故障が発生した場合には、故障検出手段は、クラッチ作用が損なわれるロック故障を確実に検出するので、クラッチの修理又は交換を行うことにより、再び、クラッチ作用を機能させてベルト伝動装置の寿命短縮を抑制することができる。
【0015】
すなわち、正常状態においては、回転子又はエンジンが減速中には、クラッチの駆動側部材と従動側部材との接続が断たれているため、回転子の回転数を増速比で除すことによりエンジンの回転数に換算した値は、エンジンの回転数よりも相対的に大きくなっている。一方、駆動側部材と従動側部材とがロック状態となった場合には、両者は一体的に回転するので、両者の回転数は実質的に等しくなる。従って、回転子又はエンジンが減速中であることが検出され、且つ、ロック状態検出手段が、回転子の回転数をエンジンに対する回転子の増速比で除した値が、エンジンの回転数と実質的に等しい場合にロック状態を検出することにより、ロック故障の発生を確実に検出することができる。
【0016】
また、請求項2に記載の車両用発電システムは、前記故障検出手段による検出結果に基づいて、前記クラッチにおける故障の発生を報知する故障報知手段を備えたことを特徴とする。
【0017】
従って、故障報知手段が、故障検出手段による検出結果に基づいて、クラッチにおける故障の発生を報知するので、運転者はクラッチの故障発生を容易且つ確実に知ることができ、これにより早期にクラッチの修理又は交換を行う等の対応を取ることができる。
【0018】
また、請求項3に記載の車両用発電システムは、前記回転子の回転数を検出する手段が、前記車両用交流発電機の発電周波数を検出することにより前記回転子の回転数を検出することを特徴とする。
【0019】
従って、車両用交流発電機の発電周波数を検出することにより回転子の回転数を検出するので、回転子にセンサ等の専用の検出装置を設けることなく、簡単な構成で回転子の回転数を確実に検出することができる。
【0020】
また、請求項4に記載の車両用発電システムは、前記故障検出手段が、車載のエンジン制御ユニット内に設けられたことを特徴とする。
【0021】
従って、前記故障検出手段が、車載のエンジン制御ユニット内に設けられているので、車両用交流発電機内(例えば、電圧調整器)にエンジンの回転数を検出するためのセンサ等の専用の装置を設けることなく、エンジン制御ユニットにて検出されたエンジンの回転数を利用することができる。
【0022】
また、請求項5に記載の車両用発電システムは、前記故障検出手段が、前記車両用交流発電機に搭載される電圧調整器からデータバスを介して前記車両用交流発電機のプーリ径若しくは増速比等の発電機情報を取得するように構成されたことを特徴とする。
【0023】
従って、エンジン制御ユニットに設けられた故障検出手段が、電圧調整器からデータバスを介して車両用交流発電機のプーリ径若しくは増速比等の発電機情報を取得する構成であるので、搭載される発電機の種類、特にプーリ径が変更された場合でもソフトウェアにて柔軟に対応することができ、開発期間やコストを大幅に削減することができる。
【0024】
また、請求項6に記載の車両用発電システムは、前記故障検出手段が、前記車両用交流発電機に搭載される電圧調整機内に設けられていることを特徴とする。
【0025】
従って、故障検出手段が、車両用交流発電機に搭載される電圧調整機内に設けられているので、特に、故障報知手段としての警報灯を設ける場合には、電圧調整器内に実装されている警報灯の駆動回路をそのまま利用することができる。
【0026】
また、請求項7に記載の車両用発電システムは、前記エンジンの回転数を検出する手段が、車載のエンジン制御ユニットからデータバスを介してエンジンの回転数を取得するように構成されていることを特徴とする。
【0027】
従って、車載のエンジン制御ユニットからデータバスを介してエンジンの回転数を取得するように構成されているので、エンジンの回転数を検出するためのセンサ等の専用の検出装置を設けることなく、簡単な構成でエンジンの回転数を確実に検出することができる。
【0028】
また、請求項8に記載の車両用発電システムは、前記クラッチが、前記駆動側部材を構成する外輪と、前記外輪と同軸配置されて前記従動側部材を構成する内輪とを有し、前記故障検出手段は、前記外輪の回転数を検出する手段と、前記内輪の回転数を検出する手段と、前記外輪又は内輪が減速中であることを検出する手段と、前記内輪の回転数と前記外輪の回転数とが実質的に等しい場合にロック状態であることを検出するロック状態検出手段と、を備えたことを特徴とする。
【0029】
正常状態においては、外輪又は内輪が減速中には、外輪と内輪との接続が断たれているため、内輪の回転数は、外輪の回転数よりも相対的に大きくなっている。一方、外輪と内輪とがロック状態となった場合には、両者は一体的に回転するので、両者の回転数は実質的に等しくなる。従って、外輪又は内輪が減速中であることが検出され、且つ、ロック状態検出手段が、内輪の回転数と外輪の回転数とが実質的に等しい場合にロック状態を検出することにより、ロック故障の発生を確実に検出することができる。
【0030】
また、請求項9に記載の車両用発電システムは、前記故障検出手段が、前記ロック状態検出手段によるロック状態の検出回数をカウントする手段を備え、前記ロック状態の検出が所定回数以上なされた場合にロック故障を検出するように構成されたことを特徴とする。
【0031】
従って、故障検出手段は、ロック状態の検出が所定回数以上なされた場合にロック故障を検出するので、回転子等の回転数のサンプリング時におけるノイズや検出ミス等が起因して一時的にロック状態が検出された場合には、ロック故障であると検出されることがなく、ロック故障の誤検出を防止することができる。
【0032】
また、請求項10に記載の車両用発電システムは、前記故障検出手段が、前記車両用交流発電機の稼働率が所定以上である場合にはロック故障の検出を禁止する禁止手段を備えたことを特徴とする。
【0033】
車両用交流発電機においては、稼働率が相対的に高い場合には、減速時に発電トルクによるブレーキ作用のために回転子の減速が促進されるので、クラッチの断期間が短くなる。そして、発電機稼働率が所定以上(例えば、80%以上)になると、もはやクラッチ機能は働かず、クラッチの駆動側部材と従動側部材とは同一速度で回転する。このような状況においては、故障ではないにも拘わらずロック状態と同様の状態となるが、車両用交流発電機の稼働率が所定以上である場合に、禁止手段がロック故障の検出を禁止するので、ロック故障の誤検出を防止することができる。尚、発電機稼働率が所定以上であることの検出は、例えば、発電機の励磁デューティが所定値以上、あるいは励磁電流が所定値以上、若しくは出力電圧が所定値以上であることを検出することにより実現できる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した車両用発電システムの各実施形態について説明する。
【0038】
まず、本発明の第一の実施形態における車両用発電システム101について、図1乃至図6を参照しつつ説明する。
【0039】
図1は、第一の実施形態における車両用発電システム101の全体構成を示すブロック図である。車両用発電システム101は、車両動力源としてのエンジン1と、回転子2aを有する車両用交流発電機2(以下、単に発電機2とも称する)と、ベルト伝動装置3と、回転子軸2bの外周側(後述するプーリ3bの内周側)に設けられた一方向クラッチ30と、車両用交流発電機2内に内蔵されて出力電圧を所定範囲内に制御する電圧調整器4と、車両用交流発電機2より出力される電力により充電されて、車載の各電気機器に電力を供給する蓄電器5と、各種車載装置の異常を運転者に報知する警報灯6と、エンジン1の出力制御及びクラッチ故障検出処理を行うエンジン制御ユニット(ECU)7とから構成されている。
【0040】
ベルト伝動装置3は、図1及び図2に示すように、エンジン1のクランク軸1aに設けられたプーリ3aと、回転子2aの回転子軸2bに設けられたプーリ3bと、両プーリ3a,3b間に装架されたベルト3cとからなり、エンジン1の回転駆動力を車両用交流発電機2の回転子2aに伝動する装置である。エンジン1のクランク軸1aに設けられたプーリ3aのプーリ径(直径)と、車両用交流発電機2の回転子軸2bに設けられたプーリ3bのプーリ径(直径)とは、エンジン1に対する車両用交流発電機2の回転子の増速比を考慮して設定されている。例えば、プーリ3aのプーリ径とプーリ3bのプーリ径との比率が2:1に設定されている場合は、エンジン1に対する車両用交流発電機2の回転子の増速比は2となる。
【0041】
電圧調整器4はエンジン制御ユニット7とデータバス8を介して接続され、エンジン制御ユニット7にプーリ3bのプーリ径情報等を含む各種の発電機情報、回転子2aの回転数、励磁デューティ比等のデータを送信する。
【0042】
エンジン制御ユニット7は、エンジン1とデータバス9を介して接続され、エンジン1に各種指令を送信するとともに、エンジン1からエンジン回転数を含む各種の情報を受信するように構成されている。
【0043】
次に、一方向クラッチ30の構成及び作用について図3を参照しつつ説明する。尚、一方向クラッチ30が本発明のクラッチを構成するものである。
【0044】
一方向クラッチ30は、図3に示すように、プーリ3b(すなわち、ベルト伝動装置3側)に回転一体に駆動連結されかつ内周側の周方向の複数箇所(図3では6箇所)に凹部31aを有する駆動側部材としての外輪31と、この外輪31の内周側に配置されて回転子軸2b(すなわち、回転子2a側)に回転一体に駆動連結された従動側部材としての内輪32と、外輪31の各凹部31a内に配置された複数個(図3では6個)のクラッチローラ33とを備えている。凹部31aにおける外輪31の内周面31bは内輪32の外周面32aとの半径方向の間隔が徐々に小さくなるようになされている。つまり、内輪32及びローラ33間の接点を通る接線に対し外輪31及びローラ33間の接点を通る接線が所定の角度だけ傾斜しており、外輪31がロック方向(図3の時計回り方向)に相対回転したときに、各ローラ33が外輪31の内周面31bと内輪32の外周面32aとの間に嵌まり込んで外輪31の相対回転をロックする一方、外輪31がフリー方向(図3の反時計回り方向)に相対回転したときには、ロックを解除して相対回転がフリーとなるようになされている。尚、各ローラ33は、図示しないクラッチばねにより図3の反時計回り方向に向けて常に付勢される構成となっている。
【0045】
そして、一方向クラッチ30に故障がなく正常に作動する場合には、外輪31及び内輪32の各回転数は、図4に示すような関係となっている。すなわち、エンジン1が減速期間中にあるときは、外輪31及び内輪32の回転数はともに低下するが、外輪31が図3の反時計回り方向に相対回転することによりロックが解除されて、外輪31及び内輪32の相対回転がフリーとなるので、回転子2aの惰性回転により内輪32の回転数が外輪31の回転数よりも大きくなる。一方、エンジン1が加速期間に入ると、外輪31が図3の時計回り方向に相対回転することにより外輪31及び内輪32がロックされ、外輪31の回転数及び内輪32の回転数は同一となって上昇していく。以後、図4に示すように、外輪31及び内輪32の回転数は、上昇と低下とを周期的に繰り返す。尚、外輪31の回転数は、エンジン1の回転数に増速比を乗じて回転子2aの回転数に換算した値と一致するものであり、内輪32の回転数は回転子2aの回転数と一致している。
【0046】
このように、一方向クラッチ30は、回転子2aの慣性トルクがベルト伝動装置3側へ伝達されることを遮断する作用を有している。
【0047】
次に、本実施形態におけるクラッチ故障検出処理の流れについて、図5のフローチャートを参照しつつ説明する。尚、故障検出処理は、エンジン制御ユニット7の内蔵ROMに書き込まれた図5のフローチャートに示すクラッチ故障検出プログラムを、同じく内蔵されたマイクロプロセッサが読み出して実行されるものである。また、図5のフローチャートに示す各ステップの処理が、本発明の故障検出手段として機能するものである。
【0048】
まず、車両の運転が開始されると(例えば、キースイッチの投入検出により)、エンジン制御ユニット7は、プーリ3bのプーリ径情報を含む発電機情報をデータバス8を介して電圧調整器4から読み込み(ステップ100、以下、S100と略記する。他のステップも同様。)、各カウンタ値をリセット(初期化)する(S102)。次に、電圧調整器4から励磁デューティ比をサンプリングしてRAM上の記憶領域duty(n)に格納し(S104)、所定のしきい値thduty(例えば、80%)未満かどうかを判断する(S106)。
【0049】
励磁デューティ比duty(n)が所定のしきい値thduty以上である場合は(S106:No)、S102のステップに戻る。ここで、励磁デューティ比とは、発電機の界磁コイルに印加する励磁電圧のデューティ比であり、この値が大きいほど発電量が大きいことを示している。また、励磁デューティ比は、0%〜100%の値で示されるので、これを発電機稼働率と捉えることも可能である。励磁デューティ比が比較的大きい場合(すなわち、発電量が多い場合)には、回転子2aの回転方向とは反対方向に作用する発電トルクがブレーキ効果を発揮し、回転子2aの減速を促進するので、クラッチ30が故障していないにも拘わらず回転子2aの回転数がエンジン1の回転数と等しくなり、このような場合にまでS118の判定を実行すると、ロック故障を誤検出することになるため、これを回避する目的でS106のステップが設けられている。尚、S104及びS106のステップが本発明の禁止手段として機能するものである。
【0050】
励磁デューティ比duty(n)が所定のしきい値thduty未満である場合は(S106:Yes)、電圧調整器4から得られる発電周波数に基づいて回転子2aの回転数をサンプリングしてRAM上の記憶領域Nalt(n)に格納し(S108)、更に、S100のステップで取得したプーリ3a及びプーリ3bのプーリ径情報から算出されるエンジン1に対する発電機の増速比ratioで除して、再び、Nalt(n)に格納する(S110)。従って、結果として、Nalt(n)には、回転子2aの回転数をエンジン1の回転数に換算した値が格納される。尚、S108及びS110のステップが、本発明における回転子の回転数を検出する手段として機能するものである。
【0051】
次に、前回における回転子2aの回転数を増速比ratioで除したNalt(n−1)を読み込み(S112)、Nalt(n)とNalt(n−1)との差を求め、その差が負の所定値thrpm未満であるか否かを判断する(S114)。
【0052】
ここで、回転子2aの回転数のサンプリング周期は一定であるので、Nalt(n)−Nalt(n−1)は、発電機2(すなわち、回転子2aの回転数)の加速割合を示しており、負の所定値thrpm(例えば、−2000〜−4000rpm/sec)よりも小さい場合には、発電機2が所定割合以上で減速中であることが検出される。尚、初回のサイクルでは、Nalt(n−1)はゼロに設定されている。尚、S112及びS114のステップが、本発明における回転子又はエンジンが減速中であることを検出する手段として機能するものである。
【0053】
Nalt(n)−Nalt(n−1)がthrpm以上である場合には(S114:No)、減速が所定割合以下、又は定速状態、あるいは加速中であるので、故障検出処理は行わず、回転子2aの回転数をNalt(n)に格納するとともに(S132)、カウンタnを更新し(S134)、S104のステップに戻る。
【0054】
Nalt(n)−Nalt(n−1)がthrpm未満である場合(S114:Yes)、すなわち、減速が所定割合以上である場合には、エンジン回転数をNeg(n)に読み込んで(S116)、Neg(n)とNalt(n)の大小を比較する(S118)。尚、S116のステップが本発明におけるエンジンの回転数を検出する手段として、S118のステップがロック状態検出手段としてそれぞれ機能するものである。
【0055】
Nalt(n)がNeg(n)よりも大きい場合(S118:Yes)、すなわち、発電機2における回転子2aの回転数(増速比による換算値)がエンジン1の回転数よりも大きい場合には、クラッチ機能は正常であるので、S132、S134の各ステップを実行してS104へ戻る。すなわち、クラッチ30の外輪31と内輪32とがフリーとなっており、発電機2の回転子2aが惰性回転することによりエンジン1よりも回転数が高くなっている状態であるので(図4参照)、クラッチ30が正常に作動していると判断されるのである。
【0056】
一方、Nalt(n)とNeg(n)とが等しい場合(S118:No)、すなわち、発電機2における回転子2aの回転数(増速比による換算値)とエンジン1の回転数とが等しい場合には、クラッチ機能が故障して外輪31及び内輪32がロック状態となっているので、カウンタkを更新する(S120)。尚、回転子2aの回転数がエンジン1の回転数を下回ることはないので、S118でNoとなるのはNalt(n)とNeg(n)とが等しい場合のみである。
【0057】
ここで、カウンタkを更新するのは、S118のステップにおける判定において、回転数のサンプリングをした際のノイズや検出ミス等により一時的にNo判定となる場合があり得るが、このような場合にロック故障であると判定して警報灯6を誤って点灯することを防止するためである。尚、S120のステップが、本発明におけるロック状態の検出回数を検出する手段として機能するものである。
【0058】
カウンタkが所定値kth以上でない場合は(S122:No)、S132、S134の各ステップを実行してS104へ戻る。尚、kthの設定値は、S104〜S122の処理をkth回繰り返した場合の時間が、例えば、10〜20msecに相当するように設定されるが、エンジン気筒数やアイドル設定回転数などに応じて適宜変更されることが望ましい。
【0059】
カウンタkが所定値kthに達した場合には(S122:Yes)、減速期間中に発電機回転数とエンジン回転数とが一致する期間が連続的に存在することになり、クラッチ故障と判断する。そして、タイマを所定時間(例えば、2秒)起動するとともに(S124)、警報灯6を点灯して運転者にクラッチ故障を報知する(S126)。タイマ値がThになるまで(S128:No)警報灯の点灯を継続し(S126)、タイマ値がTthに達した時点で(S128:Yes)、警報灯6を消灯する(S130)。その後、S102以降の処理を繰り返すことにより、故障検出処理を継続する。尚、警報灯6及びS126のステップが、本発明の故障報知手段として機能するものである。
【0060】
次に、車両用発電システム101においてクラッチ故障が発生した場合における外輪31及び内輪32の回転数の関係、カウンタk値、及び警報灯6の点灯/消灯状態について、図6の動作タイムチャートを参照しつつ説明する。
【0061】
クラッチ30に故障が発生すると、図6に示すように、外輪31の回転数を表す曲線と内輪32の回転数を表す曲線とが重なり、減速期間中を含む全期間において外輪31の回転数と内輪32の回転数とが一致する状態となる。車両用発電システム101は、エンジンの減速期間中において、回転子2aの回転数を増速比で除した値Nalt(n)とエンジン1の回転数Neg(n)とが等しいことを検出すると(すなわち、外輪31の回転数と内輪32の回転数とが等しいことを検出すると)、カウンタk値のカウントアップを開始し(時間t1)、kthに達すると(時間t2)、タイマを起動するとともに警報灯を点灯する。所定時間が経過すると警報灯が消灯されるとともに、カウンタk値がリセットされる(時間t3)。この時、減速期間中であれば再びカウンタkをカウントアップしていき、減速終了と同時にカウンタがリセットされる。次に減速期間が検出されれば、再び、カウンタkをカウントアップしていき、kthに達すれば、警報灯を点灯するという処理を繰り返す。
【0062】
一方、クラッチが正常に作動している場合には、図4に示すように、k値はカウントアップされず、警報灯は常に消灯された状態となっている。
【0063】
このように、本実施形態の車両用発電システム101によれば、クラッチ30の故障が確実に検出され、且つ運転者は警報灯6の点灯により故障を早期に知ることができるのである。
【0064】
尚、前記エンジン制御ユニット7は、通常のエンジン制御(燃料噴射料制御、空気量補正制御等)を実行しながら、並行して上述したクラッチ故障検出ルーチンの処理を実行しているのは言うまでもない。
【0065】
次に、本発明の第二の実施形態である車両用発電システム102について、図7を参照しつつ説明する。
【0066】
前記第一の実施形態では、エンジン制御ユニット7においてクラッチ故障検出処理を実行する構成であったが、本実施形態では、発電機2に搭載される電圧調整器41内にマイクロプロセッサ及びROMを備え、クラッチ故障検出処理を電圧調整器41側で実行するように構成したものである。以下、図5のフローチャートにおいて、第一の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
【0067】
電圧調整器41は、エンジン制御ユニット71からデータバス8を介してエンジン1のクランク軸に設けられたプーリ3aのプーリ径等のエンジン情報を取得して発電機2の増速比ratioを算出するとともに(S100)、エンジン制御ユニット7から取得したエンジン1の回転数を発電機2の回転子2aの回転数と比較することにより、ロック故障の有無を判断するように構成されている(S116、S118)。
【0068】
従来より、警報灯の駆動回路は電圧調整器内に設けられているのが一般的であり、本実施形態では、発電機の異常検出を電圧調整器内で一括して行うことができるという利点がある。尚、電圧調整器41内のマイクロプロセッサは、通常の発電電圧制御や他の発電機異常監視機能を実行しながら並行して本実施形態のクラッチ故障検出処理を実行していることは言うまでもない。
【0069】
次に、本発明の第三の実施形態である車両用発電システム103について、図8を参照しつつ説明する。
【0070】
第三の実施形態は、第二の実施形態と同様に電圧調整器内のプロセッサにおいてクラッチ故障検出処理を実行するように構成したものである。そして、エンジン1の回転数をエンジン制御ユニット7から取得する構成に代えて、クラッチ30の外輪31の回転数を直接検出する回転センサ43を設ける構成となっている。以下、図5のフローチャートにおいて、第一の実施形態と異なる点についてのみ説明する。
【0071】
第三の実施形態では、内輪32の回転数(すなわち、回転子2aの回転数)を発電周波数よりサンプリングしてNalt(n)に格納し(S108)、これを用いて、減速期間中であるか否かを判断する(S112〜S114)。尚、本実施形態では、外輪31と内輪32の回転数を直接比較すればよいので、Nalt(n)を増速比ratioで除するS110のステップは不要である。次に、回転センサ43で検出された外輪31の回転数が発電機2内のデータバス44にて電圧調整器42に送信されてNeg(n)に格納され(S116)、内輪32の回転数Nalt(n)と比較する。そして、S118のステップにて、クラッチがロック状態であることの検出を行い、その結果に基づいて、警報灯6の点灯又は消灯を実行する(S124〜S130)。このように、本実施形態では、エンジン制御ユニット71とのデータ通信が不要であるので、より信頼性の高いシステムを構築できるという利点がある。
【0072】
第三の実施形態において、S108のステップが本発明における内輪の回転数を検出する手段として、回転センサ43及びS116のステップが外輪の回転数を検出する手段として、S112及びS114のステップが外輪又は内輪が減速中であることを検出する手段としてそれぞれ機能するものである。
【0073】
尚、本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能である。
【0074】
例えば、前記各実施形態では、図3に示す構成を有する一方向クラッチ30を設ける構成であったが、これと異なる構成の一方向クラッチであっても構わない。また、一方向クラッチに代えて、トーションスプリングとクラッチシューとで構成されて内外輪の滑りによって慣性トルクの伝達を断つ方式の両方向クラッチを採用することも可能である。
【0075】
また、前記各実施形態では、クラッチのロック故障のみを検出する構成であったが、他の種類の故障を検出する構成としてもよい。但し、クラッチに故障が発生した場合には、クラッチの構造上、結果的にロック故障として検出される場合が多いと考えられる。
【0076】
また、前記各実施形態では、クラッチ故障を警報灯6の点灯により運転者に報知する構成であったが、警報灯(ランプ)の点灯以外の報知手段、例えば、ブザー等の鳴動により報知する構成であっても構わない。また、クラッチ故障を直ちに運転者に報知するのではなく、車両の検査時にクラッチ故障の診断結果を検出可能とする構成であってもよい。
【0077】
また、図5のフローチャートでは、S112及びS114のステップにおいて、回転子2aの回転が減速中であることを検出する構成としたが、エンジン1又は外輪31の回転が減速中であることを検出する構成としてもよい。
【0078】
また、図5のフローチャートでは、S110〜S118のステップにおいて、回転子2aの回転数をエンジン1に対する回転子2aの増速比ratioで除した値がエンジン1の回転数と等しい場合にロック状態であることを検出するように構成したが、エンジン1の回転数に増速比ratioを乗じた値が回転子2aの回転数と等しい場合にロック状態であることを検出する構成としてもよいことは数理計算上明らかである。
【0079】
また、図5のフローチャートでは、エンジン1の回転数が発電機2の回転子2aの回転数(増速比による換算値)と等しい場合、又は、外輪31の回転数と内輪32の回転数とが等しい場合に、クラッチ30がロック状態にあると判断する構成であった。しかし、回転数のサンプリング時期のずれ等の要因により、ロック状態にあっても、両者の回転数が厳密には一致しないこともあり得るので、誤差等を考慮した上で、エンジン1の回転数と回転子2aの回転数(増速比による換算値)とが実質的に等しい場合(第一又は第二の実施形態)、又は、外輪31の回転数と内輪32の回転数とが実質的に等しい場合に(第三の実施形態)、クラッチがロック状態であると判断されるように構成するのが好ましい。
【0080】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の請求項1に記載の車両用発電システムによれば、クラッチに故障が発生した場合に、故障検出手段は、クラッチ作用が損なわれるロック故障を確実に検出するので、クラッチの修理又は交換を行うことにより、再び、クラッチ作用を機能させてベルト伝動装置の寿命短縮を抑制することができるという効果を奏する。また、回転子又はエンジンが減速中であることが検出され、且つ、ロック状態検出手段が、回転子の回転数をエンジンに対する回転子の増速比で除した値が、エンジンの回転数と実質的に等しい場合にロック状態を検出することにより、ロック故障の発生を確実に検出することができるという効果を奏する。
【0081】
また、請求項2に記載の車両用発電システムによれば、故障報知手段としての警報灯の点灯等により、運転者はクラッチの故障発生を容易且つ確実に知ることができ、これにより早期にクラッチの修理又は交換を行う等の対応を取ることができるという効果を奏する。
【0082】
また、請求項3に記載の車両用発電システムによれば、回転子にセンサ等の専用の検出装置を設けることなく、簡単な構成で回転子の回転数を確実に検出することができるという効果を奏する。
【0083】
また、請求項4に記載の車両用発電システムによれば、車両用交流発電機内(例えば、電圧調整器)にエンジンの回転数を検出するためのセンサ等の専用の装置を設けることなく、エンジン制御ユニットにて検出されたエンジンの回転数を利用することができるという効果を奏する。
【0084】
また、請求項5に記載の車両用発電システムによれば、搭載される発電機の種類、特にプーリ径が変更された場合でもソフトウェアにて柔軟に対応することができ、開発期間やコストを大幅に削減することができるという効果を奏する。
【0085】
また、請求項6に記載の車両用発電システムによれば、特に、故障報知手段としての警報灯を設ける場合には、電圧調整器内に実装されている警報灯の駆動回路をそのまま利用することができるという効果を奏する。
【0086】
また、請求項7に記載の車両用発電システムによれば、エンジンの回転数を検出するためのセンサ等の専用の検出装置を設けることなく、簡単な構成でエンジンの回転数を確実に検出することができるという効果を奏する。
【0087】
また、請求項8に記載の車両用発電システムによれば、外輪又は内輪が減速中であることが検出され、且つ、ロック状態検出手段が、内輪の回転数と外輪の回転数とが実質的に等しい場合にロック状態を検出することにより、ロック故障の発生を確実に検出することができるという効果を奏する。
【0088】
また、請求項9に記載の車両用発電システムによれば、回転子等の回転数のサンプリング時におけるノイズや検出ミス等が起因して一時的にロック状態が検出された場合には、ロック故障であると検出されることがなく、ロック故障の誤検出を防止することができるという効果を奏する。
【0089】
また、請求項10に記載の車両用発電システムによれば、車両用交流発電機の稼働率が所定以上である場合には、故障ではないにも拘わらずロック状態と同様の状態となるが、禁止手段がロック故障の検出を禁止するので、ロック故障の誤検出を防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施形態における車両用発電システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】 ベルト伝動装置の全体構成を概略的に示す正面図である。
【図3】 一方向クラッチの要部を拡大して概略的に示す断面図である。
【図4】 一方向クラッチの正常動作時における動作タイムチャートである。
【図5】 クラッチ故障検出処理のフローチャートである。
【図6】 一方向クラッチの故障発生時における動作タイムチャートである。
【図7】 第二の実施形態における交流発電システムの全体構成を示すブロック図である。
【図8】 第三の実施形態における交流発電システムの全体構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…エンジン、2…車両用交流発電機、3…ベルト伝動装置、3a…プーリ(ベルト伝動装置)、3b…プーリ(ベルト伝動装置)、3c…ベルト(ベルト伝動装置)、4、41、42…電圧調整器(第二の実施形態又は第三の実施形態における故障検出手段)、6…警報灯(報知手段)、7、71…エンジン制御ユニット(第一の実施形態における故障検出手段)、8,9…データバス、30…一方向クラッチ(クラッチ)、31…外輪(駆動側部材)、32…内輪(従動側部材)、43…回転センサ、101、102、103…車両用発電システム。
Claims (10)
- 回転子を有する車両用交流発電機と、エンジンの回転駆動力を前記車両用交流発電機の回転子に伝動するベルト伝動装置と、そのベルト伝動装置側に駆動連結された駆動側部材と前記回転子側に駆動連結された従動側部材とを有し前記回転子の慣性トルクが前記ベルト伝動装置側へ伝達されることを遮断する作用を有するクラッチと、を備えた車両用発電システムにおいて、
前記クラッチを構成する前記駆動側部材と前記従動側部材とがロック状態となるロック故障を検出する故障検出手段を備え、
前記故障検出手段は、
前記回転子の回転数を検出する手段と、
前記エンジンの回転数を検出する手段と、
前記回転子又は前記エンジンが減速中であることを検出する手段と、
前記回転子の回転数を前記エンジンに対する前記回転子の増速比で除した値が、前記エンジンの回転数と実質的に等しい場合にロック状態であることを検出するロック状態検出手段と、
を備えたことを特徴とする車両用発電システム。 - 前記故障検出手段による検出結果に基づいて、前記クラッチにおける故障の発生を報知する故障報知手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の車両用発電システム。
- 前記回転子の回転数を検出する手段は、前記車両用交流発電機の発電周波数を検出することにより前記回転子の回転数を検出することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用発電システム。
- 前記故障検出手段は、車載のエンジン制御ユニット内に設けられたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車両用発電システム。
- 前記故障検出手段は、前記車両用交流発電機に搭載される電圧調整器からデータバスを介して前記車両用交流発電機のプーリ径若しくは増速比等の発電機情報を取得するように構成されたことを特徴とする請求項4に記載の車両用発電システム。
- 前記故障検出手段は、前記車両用交流発電機に搭載される電圧調整機内に設けられたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車両用発電システム。
- 前記エンジンの回転数を検出する手段は、車載のエンジン制御ユニットからデータバスを介してエンジンの回転数を取得するように構成されたことを特徴とする請求項6に記載の車両用発電システム。
- 前記クラッチは、前記駆動側部材を構成する外輪と、前記外輪と同軸配置されて前記従動側部材を構成する内輪とを有し、
前記故障検出手段は、
前記外輪の回転数を検出する手段と、
前記内輪の回転数を検出する手段と、
前記外輪又は内輪が減速中であることを検出する手段と、
前記内輪の回転数と前記外輪の回転数とが実質的に等しい場合にロック状態であることを検出するロック状態検出手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の車両用発電システム。 - 前記故障検出手段は、前記ロック状態検出手段によるロック状態の検出回数をカウントする手段を備え、前記ロック状態の検出が所定回数以上なされた場合にロック故障を検出するように構成されたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の車両用発電システム。
- 前記故障検出手段は、前記車両用交流発電機の稼働率が所定以上である場合にはロック故障の検出を禁止する禁止手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の車両用発電システム。
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