JP4089337B2 - 車両のスライドドア構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、車両の側部を覆うキャブサイドの如きサイドパネルと、このサイドパネルに連結して車両の上部を覆うルーフ部とを備えたような車両のスライドドア構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上述例の車両のスライドドア構造としては、例えば、特開平4−339017号公報に記載の構造がある。
すなわち、車両の側部を覆うサイドパネルと、このサイドパネルに連結して車両の上部を覆うルーフ部とを備えた車両において、上述のサイドパネルには後席乗員乗降用のドア開口を形成すると共に、このドア開口を開閉可能に覆うスライドドアを設け、該スライドドアをアッパガイドレールとセンタガイドレールとロアガイドレールとで車両の前後方向に摺動案内すべく構成し、これらの各レールに沿ってスライドドアを車両の前後方向に開閉するように成した車両のスライドドア構造である。
【0003】
上述のセンタガイドレールはサイドパネルの外部つまりボディ外板に設けられているので、車両外観上の見栄えが悪化する問題点があった。
一方、上記構成の車両は、その全高が高いワンボックスカーであるから、乗降性については特に問題はないが、車両デザインの関係上、全高を低く成したスポーティな車両においてはサイドパネルのドア開口を開閉するのみのスライドドアでは充分な乗降性が確保できない問題点があり、特に、上述のようにスライドドアをアッパガイドレールとセンタガイドレールとロアガイドレールとの3本のガイドレールにて開閉自在に支持した場合、上述のアッパガイドレールにより乗員の良好な乗降性が阻害される問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、サイドパネルからルーフ部にわたって連続して設けられたドア開口を開閉自在に覆うスライドドアを設け、このスライドドアをセンタスライダとロアスライダとから成るスライド手段にて案内することで、従前のアッパスライダを省略し、これによりルーフ部まで覆うようなスライドドアを乗降性よく開閉することができ、しかも上記センタスライダは、車両前後方向に延びる中空部または空間部を有して車体に設けられた後部センタスライダと、この後部センタスライダの中空部または空間部に車両前後方向に摺動自在に挿入されると共に、スライドドアの閉時に該ドアの車幅方向内方に位置する前部センタスライダと、上記スライドドアを車幅方向に誘導すべく前部センタスライダの前端部に設けられた車幅方向移動機構と備え、上記スライドドアには、該スライドドアの閉時に前部センタスライダを上方より覆うと共に、スライドドアの車幅方向外方への移動に伴い前部センタスライダとオフセットするように車室内に突出するアームレストを設けることに より、スライドドアの閉時には、前部センタスライダをその上方から覆うアームレストを、本来の肘掛けとして利用することができ、さらに、スライドドアの開時には、該スライドドアが車幅方向外方へ移動するのに伴って上記アームレストを前部センタスライダとオフセットさせて、乗員が特別にアームレストを手動操作する必要はなく、乗降性の向上を図ることができる車両のスライドドア構造の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明による車両のスライドドア構造は、車両の側部を覆うサイドパネルと、該サイドパネルに連結して車両の上部を覆うルーフ部とを備えた車両において、上記サイドパネルからルーフ部にわたって連続して設けられたドア開口と、上記サイドパネルに対応する縦片部とルーフ部に対応する上片部とを有するスライドドアと、上記スライドドアがドア開口に対して開閉自在になるようスライドドアを車両前後方向に導くスライド手段を備え、上記スライド手段はスライドドアの上下方向中間を支持するセンタスライダと、スライドドアの下端部を支持するロアスライダとを備え、上記センタスライダは、車両前後方向に延びる中空部または空間部を有して車体に設けられた後部センタスライダと、上記後部センタスライダの中空部または空間部に車両前後方向に摺動自在に挿入されると共に、スライドドアの閉時に該ドアの車幅方向内方に位置する前部センタスライダと、上記スライドドアを車幅方向に誘導すべく前部センタスライダの前端部に設けられた車幅方向移動機構と備え、上記スライドドアには、該スライドドアの閉時に前部センタスライダを上方より覆うと共に、スライドドアの車幅方向外方への移動に伴い前部センタスライダとオフセットするように車室内に突出するアームレストが設けられたものである。
【0006】
上記構成によれば、スライドドアをセンタスライダとロアスライダとから成るスライド手段にて車両前後方向に導いて、ドア開口を開閉することができる。
このため、従前のアッパスライダを省略し、これにより車体側のルーフ部までを覆うような上片部と縦片部とを備えたスライドドアを乗降性よく開閉することができ、特に、車両デザインの関係上、全高を低く成したスポーティな車両のスライドドア構造として極めて有効である。
【0007】
しかも、スライドドアの閉時には前部センタスライダをその上方から覆うアームレストを、本来の肘掛けとして利用することができ、さらに、スライドドアの開時には該スライドドアが車幅方向外方へ移動するのに伴って上記アームレストを前部センタスライダとオフセットさせて、乗員は特別にアームレストを手動操作する必要がなく、乗降性の向上を図ることができる効果がある。
【0008】
この発明の一実施態様においては、上記センタスライダは車両の車室内に位置するように設けられたものである。
上記構成によれば、センタスライダが車外側に位置しないので、車両外観上の見栄えの向上を図ることができるのは勿論、センタスライダが車室内に位置するので、車両のボディ形状に左右されることなく該センタスライダの形状を設定することができ、また、センタスライダを長く形成してドア開口量を大きくすることができる。
【0009】
この発明の一実施態様においては、上記センタスライダは車両の車室内に突出するように設けられると共に、その上面が略水平に形成されたものである。
上記構成によれば、センタスライダをアームレストとして有効利用することができる。
【0010】
この発明の一実施態様においては、上記車幅方向移動機構は平行リンク機構で構成されたものである。
上記構成によれば、簡単な構造により車幅方向移動機構を構成することができる。
【0011】
この発明の一実施態様においては、上記スライド手段は、スライドドアの閉時において、スライドドアの上片部をルーフ部と略同一面上に位置させると共に、スライドドアの開時において、スライドドアの上片部がルーフ部に対してオフセットするようにスライドドアを車幅方向に回転移動させて、該ドアの上片部を車幅方向外方に移動させ、かつ、スライドドアを車両前後方向の後方へ導くように構成されたものである。
【0012】
上記構成によれば、スライドドアの開時には、上述のスライド手段はスライドドアの上片部がルーフ部に対してオフセットして、上片部とルーフ部との当接を解除するように該スライドドアを車幅方向に回転移動させて、該上片部を車幅方向外方に移動させ、かつスライドドアを車両前後方向の後方へ導く。
【0013】
つまり、スライドドアの全体を車幅方向外方(横方向)に移動させることなく、主として、スライドドアの上方部が車幅方向外方に移動すべく該スライドドアを回動させるものである。
【0014】
この結果、サイドパネルからルーフ部にわたって連続して設けられたドア開口を覆うように縦片部と上片部とを有するスライドドアであっても、車幅方向への移動量を大きくすることなく開閉することができ、乗降性の向上を図ることができる。
【0015】
この発明の一実施態様においては、上記スライド手段はスライドドアを車幅方向に回転移動させつつ車両前後方向の後方へ導くものである。
上記構成によれば、スライドドアを回転させつつ後方へ開くので、スライドドアとボディとの干渉がなく、該スライドドアの開口性能が向上する。
【0016】
この発明の一実施態様においては、上記ドア開口の直前方でサイドパネルに設けられたフロント開口と、上記フロント開口を開閉可能に覆うように前端部が揺動自在に枢支されたフロントドアと、上記スライドドアの前端に設けられスライドドア閉時においてフロントドアの後端と当接し、かつフロントドアの後端より車幅方向内方にオーバラップして位置するように設けられたシール部材と、を備えたものである。
上記構成のシール部材は、シールラバーにて構成してもよい。
上記構成によれば、スライドドアの前端部と、フロントドアの後端部と、を上述のシール部材にて確実にシールすることができる。
【0017】
この発明の一実施態様においては、上記スライドドアは該ドアの閉時にその上方部が下方部に対して車幅方向内方に位置するように傾斜して設けられ、上記スライド手段はスライドドアの下方部を車幅方向外方に移動させると共に、該スライドドアの上方部の移動量が下方部の移動量より大となるようにスライドドアを車幅方向に回転移動させるものである。
【0018】
上記構成によれば、車両のデザイン要求を満たしつつ、縦片部と上片部とを有する正面視略逆L字状のスライドドアを提供することができると共に、このスライドドアの上方部と下方部との移動量を上記の如く設定したことにより、スライドドアとボディとの干渉がない状態で該スライドドアを円滑に開閉することができる。
【0019】
この発明の一実施態様においては、上記ロアスライダは、その前端が前方にいくに従って車幅方向内方に向けて屈曲形成されたものである。
上記構成によれば、ロアスライダの前端を上述のように屈曲形成したので、スライドドアの開時には、該ドアの下端部を屈曲形状に沿って車幅方向外方へ導くことができ、スライドドアの閉時には、該ドアの下端部を屈曲形状に沿って車幅方向内方へ導くことができる。
【0020】
したがって、このロアスライダと、前述の前部センタスライダおよび後部センタスライダを有するセンタスライダと、車幅方向移動機構との各要素により、縦片部と上片部とを備えた正面視略逆L字状のスライドドアを、乗降性よく適切に開閉することができる。
【0021】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。但し、図1〜図10は本発明の前提条件となる構成である。
図面は車両のスライドドア構造を示し、図1、図2において、この車両は該車両の側部を覆うように上方に向って立上がって設けられたサイドパネル1(いわゆるキャブサイド)と、このサイドパネル1の上端に一体的に連結されると共に、車両の上部を覆うように略水平に設けられたルーフ部2とを備えている。
【0022】
上述の車両のリヤ席に対応する左右両部には、サイドパネル1からルーフ部2にわたって連続するように設けられた左右のドア開口3(スライドドア用の開口)と、このドア開口3の直前方で前席に対応するようにサイドパネル1に設けられた左右のフロント開口4(フロントドア用の開口)とが形成されている。
リヤ席に対応するドア開口3はスライドドア5により開閉可能に覆われる一方、前席に対応するフロント開口4はフロントドア6により開閉可能に覆われている。
【0023】
このフロントドア6は、図3に示すように、ドアアウタパネル6aとドアインナパネル6bとを備えると共に、その前端部はドア側ヒンジ7、ヒンジピン8、ボディ側ヒンジ9を介してヒンジピラー10に揺動自在に枢支されている。
【0024】
ここで、上述のヒンジピラー10はピラーアウタパネル10aとピラーインナパネル10bとを備え、車両の上下方向に延びるピラー閉断面11を有する車体剛性部材である。
【0025】
また、上述のスライドドア5は、ドアアウタパネル5aとドアインナパネル5bとを備えると共に、このスライドドア5の前端部には図3に示すようにシール部材としてのシールラバー12が設けられていて、スライドドア5の閉時に上述のシールラバー12がフロントドア6の後端部に当接し、かつ、該シールラバー12は両ドア5,6間のシール時にフロントドア6の後端部より車幅方向内方にオーバラップして位置するオーバラップ部12aを備えており、この構成によって前後の両ドア5,6間のシール性を確保すべく構成している。
【0026】
図1、図2に示すように、上述のスライドドア5はサイドパネル1に対応する縦片部13と、ルーフ部2に対応する上片部14とを有して正面視略逆L字状に構成されている。
【0027】
図1、図2に実線で示すようにスライドドア5の閉時には、該スライドドア5の上片部14はルーフ部2と略同一面上(略同一平面上または略同一曲面上)に位置し、縦片部13はサイドパネル1と略同一面上に位置すると共に、図2からも明らかなように、スライドドア5はその閉時において、車両デザインの関係上、その上方部が下方部に対して車幅方向内方に位置するように傾斜して設けられている。
【0028】
上述のスライドドア5は、図1に実線で示す全閉状態aから同図に仮想線で示す開放中途状態b,c,d,eを経て全開状態fまで開放されるもので、スライドドア5の開時には、図1の全閉状態aから中途状態eまでの範囲においては、該スライドドア5は車幅方向外方へ回転移動しながら車両前後方向の後方に導かれ、中途状態eから全開状態fまでの範囲においては、スライドドア5は車両後方に直線的に導かれる。上述の中途状態eから全開状態fまでの範囲のスライドドア5は図2に仮想線で示すように、ほぼ垂直状態に立設され、車外からスライドドア5を操作する場合には、乗員が何等後のめりすることのないように設定されている。
【0029】
このようなスライドドア5の動作を達成するために、図4、図5に示すスライド手段15を設けている。なお、このスライド手段15は左右にそれぞれ設けられるが、左側のスライド手段15と右側のスライド手段とは左右対称に構成される。
【0030】
このスライド手段15は、スライドドア5の閉時において、該スライドドア5の上片部14をルーフ部2と略同一平面上に位置させると共に、スライドドア5の開時において、該スライドドア5の上片部14がルーフ部2に対してオフセットすべくスライドドア5を車幅方向に回転移動させて上片部14を車幅方向外方に移動させ、かつスライドドア5を車両前後方向の後方へ導くためのものである。
【0031】
上述のスライド手段15の構成を図4、図5を参照して以下に詳述する。なお、以下の説明においては左右一対のスライド手段のうちの右側のスライド手段15について説明する。
【0032】
このスライド手段15は、スライドドア5の上下方向中間部位、望ましくはアームレストが配置される高さ位置を支持するセンタスライダとしてのセンタレール16と、スライドドア5の下部または下端部を支持するロアスライダとしてのロアレール17と、スライドドア5をその開時に車幅方向内方から外方へ、さらに車幅方向外方から車両前後方向の後方に誘導すべくセンタレール16の前端部に設けられた車幅方向移動機構としての平行リンク機構18とを備えている。
【0033】
上述のセンタレール16は、スライドドア5の上下方向中間、望ましくはアームレストが配設される高さ位置において車両の前後方向に延びる角パイプ形状の後部スライダとしての後部レール16Rと、この後部レール16Rの中空部に対して車両の前後方向に摺動自在に配設された角パイプ形状または角軸形状の前部のスライダとしての前部レール16Fとを備えている。
【0034】
後部レール16Rは、ボディ側のサイドパネル1を構成するインナパネル1bの車室側に接合され、後部レール16Rの全体が車室内に位置するように配設されると共に、車室内に突出するように設けられて、その上面はアームレストを兼ねるべく略水平に形成されている。
【0035】
上述の前部レール16Fは、ボディに固定された後部レール16Rの中空部に対して摺動自在に挿入されていて、スライドドア5の閉時には、該スライドドア5の車幅方向内方つまり車室内に位置するように配設されると共に、該前部レール16Fの上面もアームレストを兼ねるように略水平に形成されている。なお、上述の前後の各レール16F,16Rの少なくも上面にはトリム部材が配設されるが、図示の便宜上、該トリム部材の図示を省略している。
【0036】
上述の前部レール16Fの前端には、ベアリング等の軸受部材19を介して突出軸20を取付け、この突出軸20の前端には平行リンク機構18の一部を構成する連結部材21を固定している。
【0037】
この平行リンク機構18は、図6、図7に示すように、上述の連結部材21と、スライドドア5における縦片部13のドアインナパネル5bに接合固定されたドアブラケット22と、連結部材21側の支軸としてのピン23,23とドアブラケット22側の支軸としてのピン24,24との間を接続する一対のリンク25,26とを備えている。上述の各ピン23,24は車両の上下方向に指向する支軸部材である。
【0038】
そして、この平行リンク機構18は、スライドドア5が開から閉に変化する際、図6の状態から図7の状態に変化するように構成されている。逆に、スライドドア5が閉から開に変化する際には、平行リンク機構18は図7の状態から図6の状態に変化するものである。
【0039】
この平行リンク機構18には、スライドドア5の車幅方向の移動量L1,L2(図2参照)の差異による該ドア5の傾きを吸収する傾き吸収手段27(図8参照)が設けられている。
【0040】
上述の傾き吸収手段27は図8のaまたは図8のbの構造を採用することができる。なお、図8のaまたは図8のbは突出軸20の部分を断面して示す。
図8のaの構造は軸受部材19(図5参照)のアウタレースに固定した非回動の外軸28と、軸受部材19のインナレースに固定した回動構造の内軸29とを備え、外軸28と内軸29とで上述の突出軸20を構成すると共に、上述の連結部材21(図5参照)は内軸29の先端に固定している。
【0041】
また、外軸28には切欠き部28aを形成する一方、パイプ構造の内軸29には突片29aを一体に切り起こし形成して、スライドア5が開(図6参照)から閉(図7参照)に移行する際に、切欠き部28aの所定の範囲内で内軸29の図7の矢印x方向の回動を許容して、平行リンク機構18を介して、スライドドア5の傾きを吸収するように構成している。
【0042】
図8のbの構造は軸受部材19(図5参照)のアウタレースに固定した非回動の外軸28と、軸受部材19のインナレースに固定した回動構造の内軸29とを備え、外軸28と内軸29とで上述の突出軸20を構成すると共に、上述の連結部材21(図5参照)は内軸29の先端に固定している。
【0043】
また、外軸28には切欠き部28aを形成する一方、中実丸軸構造の内軸29にはキー30を一体的に取付けて、スライドドア5が開(図6参照)から閉(図7参照)に移行する際に、切欠き部28aの所定の範囲内で内軸29の図7の矢印x方向の回動を許容して、平行リンク機構18を介して、スライドドア5の傾きを吸収するように構成している。
【0044】
ところで、前述のロアレール17は図5、図9に示すように、フロアパネル31の下面に接合固定されており、このロアレール17は平行リンク機構18によるスライドドア5の車幅方向の移動量に対して小さい移動量でスライドドア5の下部を車幅方向に移動させるように該ロアレール17の前端が車両前方にいくのに従って車幅方向の内方に向けて屈曲形成されている。
【0045】
図5、図9に示すように、上述のドアブラケット22の下端部は車両前後方向に指向する支軸としてのピン32を介してロアブラケット33に回動可能に枢支されている。
【0046】
このロアブラケット33は略水平状に配設されると共に、該ロアブラケット33は、ロアレール17の下向き凹状のガイド部に転接する複数のローラ34,34と、フロアパネル31下部に所定空間35を隔てて一体的に形成された高剛性の荷重受け面36に転接する荷重受けローラ37と、を備え、スライドドア5の荷重の過半部を荷重受けローラ37を介して荷重受け面36で受けるように構成している。
【0047】
上述の前部レール16F、後部レール16R(これら両レール16F、16Rでセンタレール16が構成される)、ロアレール17、平行リンク機構18を含むスライド手段15は、スライドドア5の開時に該スライドドア5を車幅方向に回転移動させつつ車両前後方向の後方へ導くものであって、ロアレール17の形状によりスライドドア5の下方部をその開時に車幅方向外方に移動させると共に、平行リンク機構18の作用により該スライドドア5の上方部の車幅方向への移動量L2(図2参照)がその下方部の移動量L1(図2参照)よりも大、つまりL2>L1の関係式が成立するように、ピン32を支点としてスライドドア5を車幅方向外方に回転移動させるものである。
【0048】
このように構成した車両のスライドドア構造の作用を以下に詳述する。
スライドドア5を図1、図4に実線で示す全閉状態aから開放する場合、このスライドドア5を開操作すると、全閉状態aから図1の中途状態eまでの範囲においては、スライドドア5はロアレール17前部の屈曲形状に沿って車幅方向外方、かつ、車両前後方向の後方へ移動しながら、平行リンク機構18の作用によりピン32を支点としてスライドドア5の全体が車幅方向外方へ回動するので、スライドドア5の上片部14がルーフ部2に対してオフセットされ、上片部14とルーフ2との当接が解除され(図1に仮想線で示す中途状態b参照)、さらに、スライドドア5はピン32を支点としてしその上方部が順次外方回動しながら、さらに後方へ移動するので、図1に仮想線で示す中途状態e、つまり図10に実線で示す中途状態eまで移動して、スライドドア5の車室側面と前部レール16Fとの間には間隔gが形成される。
【0049】
この中途状態eからスライドドア5をさらに後方側へ開操作すると、ローラ34,34はロアレール17の直線部分に沿ってリヤ側へ後退すると共に、センタレール16を構成する前部レール16Fはその後部レール16Rの中空部内に収納されるので、スライドドア5は図1に仮想線で示す全開状態fまで略直線的に開放され、サイドパネル1からルーフ部2にわたって連続して設けられたドア開口3が完全に開放される。
【0050】
逆に、スライドドア5を図1に仮想線で示す全開状態fから閉じる場合、このスライドドア5を閉操作すると、全開状態fから図10に実線で、また、図1に仮想線で示す中途状態eまでの範囲においては、ローラ34,34がロアレール17の直線部分に沿ってフロント側へ前進すると共に、センタレール16の前部レール16Fはその後部レール16Rに沿って前方へ移動して、図10の中途状態eとなる。
【0051】
この中途状態eからスライドドア5をさらに前方側へ閉操作すると、スライドドア5はロアレール17前部の屈曲形状に沿って車幅方向内方、かつ、車両前後方向の前方へ移動しながら、平行リンク機構18の作用によりピン32を支点としてスライドドア5の全体が車幅方向内方へ回動するので、図1に仮想線で示す中途状態d,c,bを経て、図1、図4に実線で示すように全開状態aまで移動して、スライドドア5の縦片部13がボディ側のサイドパネル1と略同一面上に位置し、かつスライドドア5の上片部14がボディ側のルーフ部2と略同一面上に位置し、さらに、スライドドア5の前端とフロントドア6の後端部との間はシールラバー12にて確実にシールされる。
【0052】
また、スライドドア5の閉時に平行リンク機構18が図6の状態から図7の状態に変化する時、図8のaまたは図8のbで示した傾き吸収手段27が作用して、スライドドア5の車幅方向の移動量L1,L2(図2参照)の差異による該スライドドア5の傾きを、平行リンク機構18の各リンク25,26を介して、吸収するものである。
なお、図中、Fは車両前方を示し、Rは車両後方を示し、OUTは車両外方を示し、INは車両内方を示す。
【0053】
このように図1〜図10で示した実施例(前提条件となる構成)の車両のスライドドア構造は、車両の側部を覆うサイドパネル1と、該サイドパネル1に連結して車両の上部を覆うルーフ部2とを備えた車両において、上記サイドパネル1からルーフ部2にわたって連続して設けられたドア開口3と、上記サイドパネル1に対応する縦片部13とルーフ部2に対応する上片部14とを有するスライドドア5と、上記スライドドア5がドア開口3に対して開閉自在になるようスライドドア5を車両前後方向に導くスライド手段15を備え、上記スライド手段15はスライドドア5の上下方向中間を支持するセンタレール16と、スライドドア5の下端部を支持するロアレール17とを備えたものである。
【0054】
この構成によれば、スライドドア5をセンタレール16とロアレール17とから成るスライド手段15にて車両前後方向に導いて、ドア開口3を開閉することができる。
このため、従前のアッパレールを省略し、これにより車体側のルーフ部2までを覆うような上片部14と縦片部13とを備えたスライドドア5を乗降性よく開閉することができ、特に、車両デザインの関係上、全高を低く成したスポーティな車両のスライドドア構造として極めて有効である。
【0055】
また、上記センタレール16は車両の車室内に位置するように設けられたものである。
この構成によれば、センタレール16が車外側に位置しないので、車両外観上の見栄えの向上を図ることができるのは勿論、センタレール16が車室内に位置するので、車両のボディ形状に左右されることなく該センタレール16の形状を設定することができ、また、センタレール16を長く形成してドア開口量を大きくすることができる。
【0056】
さらに、上記センタレール16は車両の車室内に突出するように設けられると共に、その上面が略水平に形成されたものである。
この構成によれば、センタレール16をアームレストとして有効利用することができる。
【0057】
しかも、上記センタレール16は、車両前後方向に延びる中空部または空間部(この実施例では中空部)を有して車体に設けられた後部センタレール16Rと、上記後部センタレール16Rの中空部に車両前後方向に摺動自在に挿入されると共に、スライドドア5の閉時に該ドア5の車幅方向内方に位置する前部センタレール16Fと、上記スライドドア5を車幅方向に誘導すべく前部センタレール16Fの前端部に設けられた車幅方向移動機構(平行リンク機構18参照)と、を備えたものである。
【0058】
この構成によれば、スライドドア5の閉時には、その車幅方向内方に位置する前部センタレール16Fと、この前部センタレール16Fが摺動自在に挿入される後部センタレール16Rとの双方をアームレストとして有効利用することができる。
【0059】
また、スライドドア5の開時には、前部センタレール16Fが自動的に後部センタレール16Rの中空部(または空間部)に格納されるので、乗員は特別に前部センタレール16Fを手動操作する必要がなく、乗降性の向上を図ることができる。
さらに、上記車幅方向移動機構は平行リンク機構18で構成されたものであるから、簡単な構造により車幅方向移動機構を構成することができる。
【0060】
加えて、上記スライド手段15は、スライドドア5の閉時において、スライドドア5の上片部14をルーフ部2と略同一面上に位置させると共に、スライドドア5の開時において、スライドドア5の上片部14がルーフ部2に対してオフセットするようにスライドドア5を車幅方向に回転移動させて該ドア5の上片部14を車幅方向外方に移動させ、かつスライドドア5を車両前後方向の後方へ導くように構成されたものである。
【0061】
この構成によれば、スライドドア5の開時には、上述のスライド手段15はスライドドア5の上片部14がルーフ部2に対してオフセットして、上片部14とルーフ部2との当接を解除するように該スライドドア5を車幅方向に回転移動させて該上片部14を車幅方向外方に移動させ、かつスライドドア5を車両前後方向の後方へ導く。
【0062】
つまり、スライドドア5の全体を車幅方向外方(横方向)に移動させることなく、主として、スライドドア5の上方部が車幅方向外方に移動すべく該スライドドア5を回動させるものである。
【0063】
この結果、サイドパネル1からルーフ部2にわたって連続して設けられたドア開口3を覆うように縦片部13と上片部14とを有するスライドドア5であっても、車幅方向への移動量を大きくすることなく開閉することができ、乗降性の向上を図ることができる。
【0064】
また、上記スライド手段15はスライドドア5を車幅方向に回転移動させつつ車両前後方向の後方へ導くものである。
この構成によれば、スライドドア5を回転させつつ後方へ開くので、スライドドア5とボディとの干渉がなく、該スライドドア5の開口性能が向上する。
【0065】
さらに、上記ドア開口3の直前方でサイドパネル1に設けられたフロント開口4と、上記フロント開口4を開閉可能に覆うように前端部が揺動自在に枢支されたフロントドア6と、上記スライドドア5の前端に設けられスライドドア5の閉時においてフロントドア6の後端と当接し、かつフロントドア6の後端より車幅方向内方にオーバラップして位置するように設けられたシール部材(シールラバー12参照)と、を備えたものである。
この構成によれば、スライドドア5の前端部とフロントドア6の後端部とを上述のシール部材(シールラバー12参照)にて確実にシールすることができる。
【0066】
しかも、上記スライドドア5は図2で示したように、該ドア5の閉時にその上方部が下方部に対して車幅方向内方に位置するように傾斜して設けられ、上記スライド手段15はスライドドア5の下方部を車幅方向外方に移動させると共に、該スライドドア5の上方部の移動量L2が下方部の移動量L1より大となるようにスライドドア5を車幅方向に回転移動させるものである。
【0067】
この構成によれば、車両のデザイン要求を満たしつつ、縦片部13と上片部14とを有する正面視略逆L字状のスライドドア5を提供することができると共に、このスライドドア5の上方部と下方部との移動量L2,L1を上記の如く設定したことにより、スライドドア5とボディとの干渉がない状態で該スライドドア5を円滑に開閉することができる。
【0068】
また、上記ロアレール17はその前端が車両の前方にいくのに従って車幅方向内方に向けて屈曲形成されたものである。
この構成によれば、ロアレール17の前端を上述のように屈曲形成したので、スライドドア5の開時には、該ドア5の下端部を屈曲形状に沿って車幅方向外方へ導くことができ、スライドドア5の閉時には、該ドア5の下端部を屈曲形状に沿って車幅方向内方へ導くことができる。
【0069】
したがって、このロアレール17と、前述の前部センタレール16Fおよび後部センタレール16Rを有するセンタスライダ16と、車幅方向移動機構(平行リンク機構18参照)との各要素により、縦片部13と上片部14とを備えた正面視略逆L字状のスライドドア5を、乗降性よく適切に開閉することができる。
【0070】
図11、図12は車両のスライドドア構造の実施例を示し、この実施例ではスライドドア5の縦片部13におけるドアインナパネル5bに車室内へ突出するアームレスト40を一体的に取付けたものである。
【0071】
そして、スライドドア5の閉時には図11に示すように上述のアームレスト40で前部レール16Fおよび平行リンク機構18をその上方より覆い、スライドドア5が閉から開に操作される時、図12に示すように、スライドドア5の車幅方向外方への移動に伴って、上記アームレスト40が前部レール16Fとオフセットするように構成したものである。
【0072】
このように構成すると、上述のアームレスト40の有効利用が図れると共に、スライドドア5の開時には該アームレスト40がオフセットして自動的に後方へ移動するので、乗降時にアームレスト40を操作する必要がなく乗降性が向上する。
【0073】
要するに、図11、図12で示した実施例においては、上記センタレール16は、車両前後方向に延びる中空部または空間部(この実施例では中空部)を有して車体に設けられた後部センタレール16Rと、上記後部センタレール16Rの中空部または空間部に車両前後方向に摺動自在に挿入されると共に、スライドドア5の閉時に該ドア5の車幅方向内方に位置する前部センタレール16Fと、上記スライドドア5を車幅方向に誘導すべく前部センタレール16Fの前端部に設けられた車幅方向移動機構(平行リンク機構18参照)と備え、上記スライドドア5には、該スライドドア5の閉時に前部センタレール16Fを上方より覆うと共に、スライドドア5の車幅方向外方への移動に伴い前部センタレール16Fとオフセットするように車室内に突出するアームレスト40が設けられたものである。
【0074】
この構成によれば、スライドドア5の閉時には、前部センタレール16Fをその上方から覆うアームレスト40を、本来の肘掛けとして利用することができ、しかも、スライドドア5の開時には、該スライドドア5が車幅方向外方へ移動するのに伴って上記アームレスト40は前部センタレール16Fとオフセットするので、乗員は特別にアームレスト40を手動操作する必要がなく、乗降性の向上を図ることができる。
【0075】
図11、図12に示すこの実施例においても、その他の構成、作用、効果については先の実施例とほぼ同様であるから、図11、図12において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0076】
図13は車両のスライドドア構造の他の構造を示し、サイドパネル1をアウタパネル1aとインナパネル1bとで構成し、このサイドパネル1のインナパネル1bの車室側には断面がL字状のブラケット41を車両の前後方向に向けて接合固定している。
【0077】
上述のブラケット41の上面には、断面略凹形状の後部レール16Rを接合固定し、この後部レール16Rの空間部に複数のローラ42およびボール43を介して前部レール16Fを車両の前後方向に摺動自在に取付けている。
【0078】
また、前部レール16Fの外面には前部アームレスト44を取付ける一方、このアームレスト44および各要素16R,41を離間囲繞するように、インナパネル1bの車室側を覆うトリム部材45には後部アームレスト46を取付けている。
【0079】
上述の前部アームレスト44は、センタレール16の前部センタレール16Fと一体的に前後動する可動アームレストとなり、後部アームレスト46は可動しない固定構造のアームレストとなる。
【0080】
図13に示す構造においても、その他の構成、作用、効果については先の実施例とほぼ同様であるから、図13において前図と同一の部分には同一符号を付して、その詳しい説明を省略する。
【0081】
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明のシール部材は、実施例のシールラバー12に対応し、
以下同様に、
センタスライダは、センタレール16に対応し、
前部センタスライダは、前部センタレール16Fに対応し、
後部センタスライダは、後部センタレール16Rに対応し、
ロアスライダは、ロアレール17に対応し、
車幅方向移動機構は、平行リンク機構18に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
【0082】
【発明の効果】
この発明によれば、サイドパネルからルーフ部にわたって連続して設けられたドア開口を開閉自在に覆うスライドドアを設け、このスライドドアをセンタスライダとロアスライダとから成るスライド手段にて案内すべく構成したので、従前のアッパスライダを省略し、これにより、ルーフ部まで覆うようなスライドドアを乗降性よく開閉することができる効果があり、しかも上記センタスライダは、車両前後方向に延びる中空部または空間部を有して車体に設けられた後部センタスライダと、この後部センタスライダの中空部または空間部に車両前後方向に摺動自在に挿入されると共に、スライドドアの閉時に該ドアの車幅方向内方に位置する前部センタスライダと、上記スライドドアを車幅方向に誘導すべく前部センタスライダの前端部に設けられた車幅方向移動機構と備え、上記スライドドアには、該スライドドアの閉時に前部センタスライダを上方より覆うと共に、スライドドアの車幅方向外方への移動に伴い前部センタスライダとオフセットするように車室内に突出するアームレストを設けたので、スライドドアの閉時には、前部センタスライダをその上方から覆うアームレストを、本来の肘掛けとして利用することができ、さらに、スライドドアの開時には、該スライドドアが車幅方向外方へ移動するのに伴って上記アームレストを前部センタスライダとオフセットさせて、乗員が特別にアームレストを手動操作する必要はなく、乗降性の向上を図ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 スライドドア構造を備えた車両の斜視図。
【図2】 スライドドア配設部の正面図。
【図3】 前後のドアのシール構造を示す平面図。
【図4】 車両のスライドドア構造を示す斜視図。
【図5】 スライド手段の斜視図。
【図6】 平行リンク機構を示す平面図。
【図7】 平行リンク機構の変化を示す平面図。
【図8】 傾き吸収手段を示す断面図。
【図9】 ロアレールとスライドドア下部との連結構造を示す正面図。
【図10】 スライドドア開放中途状態の斜視図。
【図11】 本発明の車両のスライドドア構造の実施例を示す斜視図。
【図12】 スライドドア開放中途状態の斜視図。
【図13】 車両のスライドドア構造の他の構成を示す断面図。
【符号の説明】
1…サイドパネル
2…ルーフ部
3…ドア開口
4…フロント開口
5…スライドドア
6…フロントドア
12…シールラバー(シール部材)
13…縦片部
14…上片部
15…スライド手段
16…センタレール(センタスライダ)
16F…前部センタレール(前部センタスライダ)
16R…後部センタレール(後部センタスライダ)
17…ロアレール(ロアスライダ)
18…平行リンク機構(車幅方向移動機構)
27…傾き吸収手段
40…アームレスト
Claims (9)
- 車両の側部を覆うサイドパネルと、該サイドパネルに連結して車両の上部を覆うルーフ部とを備えた車両において、
上記サイドパネルからルーフ部にわたって連続して設けられたドア開口と、
上記サイドパネルに対応する縦片部とルーフ部に対応する上片部とを有するスライドドアと、
上記スライドドアがドア開口に対して開閉自在になるようスライドドアを車両前後方向に導くスライド手段を備え、
上記スライド手段はスライドドアの上下方向中間を支持するセンタスライダと、スライドドアの下端部を支持するロアスライダとを備え、
上記センタスライダは、車両前後方向に延びる中空部または空間部を有して車体に設けられた後部センタスライダと、
上記後部センタスライダの中空部または空間部に車両前後方向に摺動自在に挿入されると共に、スライドドアの閉時に該ドアの車幅方向内方に位置する前部センタスライダと、
上記スライドドアを車幅方向に誘導すべく前部センタスライダの前端部に設けられた車幅方向移動機構と備え、
上記スライドドアには、該スライドドアの閉時に前部センタスライダを上方より覆うと共に、スライドドアの車幅方向外方への移動に伴い前部センタスライダとオフセットするように車室内に突出するアームレストが設けられた
車両のスライドドア構造。 - 上記センタスライダは車両の車室内に位置するように設けられた
請求項1記載の車両のスライドドア構造。 - 上記センタスライダは車両の車室内に突出するように設けられると共に、その上面が略水平に形成された
請求項2記載の車両のスライドドア構造。 - 上記車幅方向移動機構は平行リンク機構で構成された
請求項1記載の車両のスライドドア構造。 - 上記スライド手段はスライドドアの閉時においてスライドドアの上片部をルーフ部と略同一面上に位置させると共に、
スライドドアの開時においてスライドドアの上片部がルーフ部に対してオフセットするようにスライドドアを車幅方向に回転移動させて該ドアの上片部を車幅方向外方に移動させ、かつスライドドアを車両前後方向の後方へ導くように構成された
請求項1〜4の何れか1に記載の車両のスライドドア構造。 - 上記スライド手段はスライドドアを車幅方向に回転移動させつつ、車両前後方向の後方へ導く
請求項5記載の車両のスライドドア構造。 - 上記ドア開口の直前方でサイドパネルに設けられたフロント開口と、
フロント開口を開閉自在に覆うように前端部が揺動自在に枢支されたフロントドアと、
上記スライドドアの前端に設けられスライドドア閉時においてフロントドアの後端と当接し、かつフロンドアの後端より車幅方向内方にオーバラップして位置するように設けられたシール部材とを備えた
請求項6記載の車両のスライドドア構造。 - 上記スライドドアは該ドアの閉時において、その上方部が下方部に対して車幅方向内方に位置するよう傾斜して設けられ、
上記スライド手段はスライドドアの下方部を車幅方向外方に移動させると共に、スライドドアの上方部の移動量が下方部の移動量より大となるようにスライドドアを車幅方向に回転移動させる
請求項5〜7の何れか1に記載の車両のスライドドア構造。 - 上記ロアスライダはその前端が前方にいくに従って車幅方向内方に向けて屈曲形成された
請求項8記載の車両のスライドドア構造。
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