JP4087260B2 - Method for purifying crude resin for electronic materials - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子材料用粗樹脂の精製方法、該精製方法により得られる電子材料用樹脂、該電子材料用樹脂を用いる化学増幅型ホトレジスト組成物の製造方法及び該電子材料用樹脂を用いた化学増幅型ホトレジスト組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、例えば半導体素子、液晶素子、磁気ヘッドなどの電子デバイスを作成する際に用いられるホトレジストの樹脂成分のような電子材料用樹脂としては、KrF用レジストの樹脂では、ポリヒドロキシスチレン系のもの(例えば、その水酸基の一部を酸解離性溶解抑制基で保護したもの、ヒドロキシスチレン単位とスチレン単位の共重合体、ヒドロキシスチレン単位と(メタ)アクリル酸エステルの共重合体など)が知られ、ArF用レジストの樹脂では、(メタ)アクリル酸エステルの共重合体系のものが知られている。
そして、そのような電子材料用樹脂の精製法として、前者のポリヒドロキシスチレン系のものでは下記特許文献1が、後者の(メタ)アクリル酸エステルの共重合体系のものでは、下記特許文献2が知られている。
特許文献1には、N−メチルピロリドンのような極性溶媒と脂肪族炭化系溶媒に溶解し分層した後、極性溶媒層から樹脂を得る方法と低級アルコールに溶解した後、水などの貧溶媒に投じてポリマーを析出させる方法が開示されている。
また、特許文献2には、n−ヘキサンのような脂肪族炭化水素又はこれと酢酸エチルの混合溶媒を用いて精製する方法が開示されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平6−289614号公報
【特許文献2】
特開2002−201232号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような方法でラクトンのような親水性部位を有する(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位を有する電子材料用粗樹脂を精製すると、未反応のモノマーをある程度除去することはできても、副生したオリゴマーや低分子量のポリマー等、特に比較的極性の高いものを除去することが困難である。従って、このように除去困難な副生物を含有した状態の樹脂を電子材料の一成分に用いることを余儀なくされている。
【0005】
例えば、上記オリゴマー等の副生物を含有する樹脂を用いてArF用化学増幅型ホトレジスト組成物を調製した場合、感度、解像度、レジストパターン形状等の諸特性は満足いくものとなるが、現像後のレジストパターンのディフェクト(表面欠陥)が問題となることがあった。このディフェクトとは、例えば、KLAテンコール社の表面欠陥観察装置(商品名「KLA」)により、現像後のレジストパターンを真上から観察した際に検知されるスカムや、レジストパターン、レジストパターン間のブリッジ等の不具合全般を言う。
また、レジスト溶液(溶液状のホトレジスト組成物)保管中に、微細な粒子が発生するレジスト溶液の異物経時特性(保存安定性)が問題となることもあった。さらには、この微細な微粒子が発生すると上記ディフェクトの原因になることもあり、ディフェクトの改善のためにも異物経時特性の改善が強く望まれている。
【0006】
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、電子材料用樹脂中に含まれる特にオリゴマー等の副生物を効果的に除去できる電子材料用粗樹脂の精製方法、該精製方法により得られる電子材料用樹脂、該電子材料用樹脂を用いる化学増幅型ホトレジスト組成物の製造方法及び該電子材料用樹脂を用いた化学増幅型ホトレジスト組成物を提供することを課題とする。
また、化学増幅型ホトレジスト組成物に関する発明では、解像度、レジストパターン形状、感度などの諸特性を損なうことなくディフェクトや異物経時安定性の改善を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意検討した結果、(a1)親水性部を有する(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位を有する電子材料用粗樹脂の精製方法であって、前記電子材料用粗樹脂を、(b1)極性溶媒を用いて洗浄する工程と、(b2)疎水性溶媒を用いて洗浄する工程とを設けることによって、従来の精製方法よりも、副生物を除去する効果が飛躍的に向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明の第一の発明は、(a1)親水性部を有する(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位と、(a2)疎水性基を有する(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位とを有する電子材料用粗樹脂の精製方法であって、前記(a1)単位における親水性部位はラクトン単位であり、前記(a2)単位における疎水性基は炭素数6以上の鎖状または環状の炭化水素基であり、前記電子材料用粗樹脂を、(b1)極性溶媒を用いて洗浄する工程と、(b2)疎水性溶媒を用いて洗浄する工程とを設けることとし、前記極性溶媒が炭素数1〜4のアルコール又は炭素数1〜4のアルコールと水との混合溶媒であり、前記疎水性溶媒が炭素数5〜11の脂肪族炭化水素であることを特徴とする電子材料用粗樹脂の精製方法である。
本発明の第二の発明は、前記精製方法により得られる電子材料用樹脂である。
本発明の第三の発明は、前記電子材料用樹脂を用いることを特徴とする化学増幅型ホトレジスト組成物の製造方法である。
また、本発明の第四の発明は、前記電子材料用樹脂を用いたことを特徴とする化学増幅型ホトレジスト組成物である。
【0009】
なお、「(メタ)アクリル酸」とは、メタクリル酸、アクリル酸の一方または両方を示す。「構成単位」とは、重合体を構成するモノマー単位を示す。また、「ラクトン単位」とは、単環式または多環式のラクトンから1個の水素原子を除いた基である。また、「電子材料用粗樹脂」とは、半導体素子、液晶素子、磁気ヘッドなどの電子デバイスを作成する際に用いられる樹脂の重合反応終了後のもので未精製のものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電子材料用樹脂の製造方法の一例について、手順を追って説明する。
まず、常法にしたがって、重合反応により粗樹脂を調製する。すなわち、まず、調製する樹脂の構成単位となるモノマー1種以上を、公知の重合溶媒に溶解させる。公知の重合溶媒としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、メチルエチルケトン等を用いることができる。次にこの溶液に、例えばアゾビスイソブチロニトリルのような公知の重合開始剤を添加して、好ましくは50〜80℃で、2〜6時間加熱することにより重合反応を行う。
【0011】
本発明の精製方法は、上記の重合反応終了後の粗樹脂であって、(a1)親水性部を有する(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位を有する電子材料用粗樹脂を、(b1)極性溶媒を用いて洗浄する工程(以下、極性溶媒洗浄工程という。)と、(b2)疎水性溶媒を用いて洗浄する工程(以下、疎水性溶媒洗浄工程という。)とを設けることを特徴とする。
これらの極性溶媒洗浄工程および疎水性溶媒洗浄工程の順序は任意であるが、極性溶媒洗浄工程を先に行うほうがディフェクト発生の抑制と異物経時安定性が改善され好ましい。また、それぞれの工程は1回または2回以上行ってもよいが、上記効果と生産性から3回行うことが好ましい。さらに各洗浄工程を2回以上行う場合には、各極性溶媒と疎水性溶媒の内、種類が異なるものを用いてもよい。
以下に説明する精製方法の一例においては、上記の重合反応終了後、極性溶媒洗浄工程を先に行うものとする。
【0012】
極性溶媒洗浄工程では、重合反応終了後、生成した第1の粗樹脂が溶解している反応液を極性溶媒に注ぎ落とす。極性溶媒とは、例えば、水酸基のような極性基を有し、比較的親水性の高い溶媒を示す。該極性溶媒としては、例えば、炭素数1〜4のアルコールが挙げられ、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール、tert−ブタノール等を挙げることができる。これらのうち、特にメタノール、エタノールおよびiso−プロパノールが好ましい。
【0013】
上記極性溶媒洗浄工程においては、使用する極性溶媒の量は、重合溶媒に対して、2質量倍以上、さらに4〜5質量倍であることが、未反応モノマー、オリゴマーや低分子量のポリマー、特に比較的極性の高いオリゴマーや低分子量ポリマーなどの不純物除去性が高く好ましい。第1の粗樹脂を極性溶媒に注いだ後、10〜40℃で好ましくは20〜30℃で、10〜60分間、好ましくは25〜35分間撹拌、振とう等を行うと、粗樹脂が固体となって析出してくる。この析出した固体を濾過することにより目的とする第2の粗樹脂を得る。
上述のような極性溶媒洗浄工程を設けることにより、未反応のモノマー、副生するオリゴマー、特に比較的極性の高いオリゴマー等を除去することができる。
なお、上記極性溶媒洗浄工程は、必要に応じて繰り返し行うことができる。すなわち、極性溶媒洗浄工程において得られた第2の粗樹脂を、再度テトラヒドロフラン等の重合溶媒に溶解させ、極性溶媒に注ぎ落し、析出した粗樹脂を濾過する操作を繰り返し行うことができる。
【0014】
次に、上記極性溶媒洗浄工程で得られた第2の粗樹脂を、疎水性溶媒洗浄工程に移す。この際、第2の粗樹脂を予め前記重合溶媒と同じ溶媒に溶解し、疎水性溶媒洗浄工程に移すと好ましい。該疎水性溶媒としては、例えば、ペンタン、2-メチルブタン、n−ヘキサン、2-メチルペンタン、2,2−ジブチルブタン、2,3−ジブチルブタン、n−ヘプタン、n−オクタン、イソオクタン、2,2,3-トリメチルペンタン、n−ノナン、2,2,5−トリメチルヘキサン、n−デカン、n−ドデカンのような脂肪族炭化水素を用いることができ、特に炭素数5〜10の脂肪族炭化水素を用いることが好ましく、n−ヘキサン、n−ヘプタンが特に好ましい。使用する疎水性溶媒の量は、前記重合溶媒に対して、2質量倍以上、さらに4〜5質量倍であることが、未反応モノマーなどの不純物除去性が高く好ましい。第2の粗樹脂の溶液を疎水性溶媒に注いだ後、10〜40℃で好ましくは20〜30℃で、10〜60分間、好ましくは25〜35分間撹拌、振とう等を行うと、樹脂が固体となって析出してくる。この析出した固体を濾過することにより電子材料用樹脂を得る。
【0015】
上述のような疎水性溶媒洗浄工程を設けることにより、重合反応において未反応であったモノマーの大部分を疎水性溶媒に溶解させて除去することができる。
なお、上記疎水性溶媒洗浄工程は、必要に応じて繰り返し行うことができる。すなわち、疎水性溶媒洗浄工程において得られた樹脂を、再度テトラヒドロフラン等の重合溶媒に溶解させ、これを疎水性溶媒に注ぎ落とし、析出した樹脂を濾過する操作を繰り返し行うことができる。
【0016】
なお、本発明の精製方法を適用する樹脂は(a1)親水性部を有する(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位を有する電子材料用粗樹脂であるが、該(a1)単位を有することにより、比較的親水性が高いこの単位のオリゴマーや低分子量ポリマーが副生する。この副生物を除去するには、上記したように極性溶媒洗浄が有効であるが、その除去効果をより高めるために、上記極性溶媒洗浄工程において、極性溶媒に水を添加した混合溶媒を用いると好ましい。極性溶媒に水を添加することにより粗樹脂の洗浄溶媒への溶解性を調節することができる。
添加する水の量は、極性溶媒に対して10質量%以下であることが好ましく、さらに5質量%以下であることが好ましい。10質量%を超えると、粗樹脂が極性溶媒に溶けにくくなり、本発明の精製工程に適さなくなる傾向がある。
【0017】
本発明の電子材料用粗樹脂の精製方法は、(a1)親水性部を有する(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位を有する電子材料用粗樹脂に対して用いられる。該電子材料用粗樹脂としては、化学増幅型ホトレジスト組成物に使用される樹脂に適している。
【0018】
化学増幅型ホトレジスト組成物に用いられる樹脂のうち、例えばKrFやArFエキシマレーザやこれより短波長用ホトレジスト組成物の樹脂成分が挙げられる。
【0019】
前記電子材料用粗樹脂は、(a1)親水性部を有する(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位を樹脂中に20〜60モル%含有していることが好ましい。(a1)単位を20モル%以上含有していると、オリゴマーや低分子量のポリマー、特に比較的極性の高いオリゴマーや低分子量ポリマーを生じやすいので、特に本発明の精製方法を適用することが効果的である。(a1)単位を60モル%より多く含有していると、親水性が高くなり、所望とする樹脂が洗浄溶媒中に除去されて、結果として樹脂の収率が低下するため好ましくない。
【0020】
また、本発明精製方法は、(a1)親水性部を有する(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位を有する電子材料用粗樹脂に用いることができるが、該(a1)単位と(a2)疎水性基を有する(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位とを有する樹脂に対しても、さらに好適に用いることができる。
該(a1)単位とは、好ましくは、例えば以下の構成単位が挙げられる。
(a1):ラクトン単位を有する(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位(以下、(a1)単位という)。
(a2):疎水性基を有する(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位(以下、(a2)単位という)。
このように、粗樹脂が親水性の高い(a1)単位と疎水性の高い(a2)単位とを含有する場合には、原料のモノマーとして疎水性の高いモノマーと親水性の高いモノマーとを用いることになる。この場合、重合反応において副生するオリゴマーとして、それぞれのモノマーに組成が偏ったものが得られる。すなわち、非常に疎水性の高いオリゴマーと親水性の高いオリゴマーとが共に粗樹脂中に含有されている。
そして、従来の精製方法では、このような2種のオリゴマーの除去は不十分であったが、本発明の精製方法を適用することで、未反応モノマーに加え、非常に極性の偏ったもの、すなわち、疎水性の高いオリゴマーと親水性の高いオリゴマーとを除去することができる。具体的には、疎水性の高いオリゴマーは疎水性溶媒洗浄工程で除去でき、極性が高いオリゴマーは極性溶媒洗浄工程で除去できる。このことにより、ディフェクト低減効果と保存安定性を高めることができる。
【0021】
(a1)単位:
(a1)単位は、(メタ)アクリル酸エステルのエステル側鎖部にラクトン単位を有する構成単位である。このときラクトン単位において、−O−C(O)−構造を含む環を一つ目の環として数える。したがって、ここでは環構造が−O−C(O)−構造を含む環のみの場合は単環式基、さらに他の環構造を有する場合は、その構造に関わらず多環式基と称する。
そして、(a1)単位としては、具体的には例えば、γ−ブチロラクトンから水素原子1つを除いた単環式基や、ラクトン含有ポリビシクロアルカンから水素原子1つを除いた多環式基などが挙げられる。
具体的には、例えば以下の構造式(I)〜(IV)で表される構成単位が好ましい。
【0022】
【化1】
(式中、Rは水素原子またはメチル基、mは0または1である。)
【0023】
【化2】
(式中、Rは水素原子またはメチル基である。)
【0024】
【化3】
(式中、Rは水素原子またはメチル基である。)
【0025】
【化4】
(式中、Rは水素原子またはメチル基である。)
【0026】
上記(a1)単位は、粗樹脂を構成する全構成単位の合計に対して、好ましくは20〜60モル%、さらに30〜50モル%含有されていることが、化学増幅型ホトレジストの樹脂として用いた場合、解像性に優れ好ましい。
【0027】
(a2)単位:
(a2)単位に含まれる疎水性基とは、(メタ)アクリル酸エステルのエステル部分に含有される炭素数6以上、好ましくは10以上の疎水性の高い炭化水素基を表す。炭化水素基としては鎖状または環状の炭化水素基が挙げられ、具体的には第3級アルキル基、多環式基を有する疎水性基などが挙げられる。これらの中でも脂肪族環状多環式炭化水素基が、化学増幅型ホトレジストの樹脂として用いた場合、解像性や対ドライエッチング耐性が高く好ましい。
(a2)単位としては、例えば、以下に示す(a2−1)及び(a2−2)のような構成単位が挙げられる。
(a2−1)疎水性脂肪族多環式基含有酸解離性溶解抑制基を有する(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位(以下、(a2−1)単位という。)。
(a2−2)疎水性脂肪族多環式基含有酸不解離性基を有する(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位(以下、(a2−2)単位という。)。
なお(a2−2)単位における「酸不解離性」とは、化学的に完全に不解離ということではなく、(a2−1)単位に比べて酸解離性が相当に低いという意である。
【0028】
(a2−1)単位:
(a2−1)単位において疎水性基として用いられる脂肪族多環式基含有酸解離性溶解抑制基において、脂肪族多環式基としては、ビシクロアルカン、トリシクロアルカン、テロラシクロアルカンなどから1個の水素原子を除いた基などを例示できる。
具体的には、アダマンタン、ノルボルナン、イソボルナン、トリシクロデカン、テトラシクロドデカンなどのポリシクロアルカンから1個の水素原子を除いた基などが挙げられる。
この様な多環式基は、例えばArFエキシマレーザのホトレジスト組成物用樹脂において酸解離性溶解抑制基として、多数提案されているものの中から適宜選択して用いることができる。
これらの中でもアダマンチル基、ノルボルニル基、テトラシクロドデカニル基が工業上好ましい。
【0029】
また、前記酸解離性溶解抑制基は、ポジ型の化学増幅型ホトレジスト組成物用の樹脂に用いられる基であって、酸の作用により解離することによって樹脂をアルカリ不溶性からアルカリ溶解性へと変化させるものであれば特に限定せずに用いることができる。
一般的には、(メタ)アクリル酸のカルボキシル基と環状又は鎖状の第3級アルキルエステルを形成するものが広く知られている。
【0030】
より具体的には、構成単位(a2−1)が、下記一般式(V)〜(VII)から選択される少なくとも1種であると好ましい。
【0031】
【化5】
(式中、Rは水素原子又はメチル基、R1は低級アルキル基である。)
【0032】
【化6】
(式中、Rは水素原子又はメチル基、R2及びR3はそれぞれ独立に低級アルキル基である。)
【0033】
【化7】
(式中、Rは水素原子又はメチル基、R4は第3級アルキル基である。)
【0034】
式中、R1としては、炭素数1〜5の低級の直鎖又は分岐状のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert-ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基などが挙げられる。中でも、炭素数2以上、好ましくは2〜5のアルキル基はメチル基の場合に比べて酸解離性が高くなり高感度化できる点で好ましい。なお、工業的にはメチル基やエチル基が好ましい。
【0035】
前記R2及びR3は、それぞれ独立に、好ましくは炭素数1〜5の低級アルキル基であると好ましい。このような基は、2−メチル−2−アダマンチル基より酸解離性が高くなる傾向がある。
より具体的には、R2、R3は、それぞれ独立して、上記R1と同様の低級の直鎖状又は分岐状のアルキル基であることが好ましい。中でも、R2、R3が共にメチル基である場合が工業的に好ましく、具体的には、2−(1−アダマンチル)−2−プロピル(メタ)アクリレートから誘導される構成単位を挙げることができる。
【0036】
前記R4は、tert−ブチル基やtert-アミル基のような第3級アルキル基であり、tert−ブチル基である場合が工業的に好ましい。
また、基−COOR4は、式中に示したテトラシクロドデカニル基の3または4の位置に結合していてよいが、これらは異性体が混合していることから結合位置を特定できない。また、(メタ)アクリレート構成単位のカルボキシル基残基も同様に8又は9に結合するが特定できない。
【0037】
上記(a2−1)単位は、樹脂を構成する全構成単位の合計に対して、好ましくは20〜60モル%、さらに30〜50モル%含有されていると、化学増幅型ホトレジストの樹脂として用いられた場合、解像性に優れ好ましい。
【0038】
(a2−2)単位:
(a2−2)単位は、疎水性脂肪族多環式基含有酸不解離性基を含有している。
かかる脂肪族多環式基としては、前記(a2−1)単位の場合の例示したものと同様のものを例示することができ、例えばArFエキシマレーザー用等のホトレジスト組成物の樹脂に用いられるものとして従来から知られている多数のものが使用可能である。
特にトリシクロデカニル基、アダマンチル基、テトラシクロドデカニル基から選ばれる少なくとも1種以上であると工業的入手容易性の観点から好ましい。
【0039】
(a2−2)単位として、具体的には、下記(VIII)〜(X)の構造のものを例示することができる。
【0040】
【化8】
(式中、Rは水素原子またはメチル基である。)
【0041】
【化9】
(式中、Rは水素原子またはメチル基である。)
【0042】
【化10】
(式中、Rは水素原子またはメチル基である。)
【0043】
上記(a2−2)単位は、樹脂を構成する全構成単位の合計に対して、好ましくは1〜30モル%、さらに5〜20モル%含有されていると化学増幅型ホトレジストの樹脂として用いた場合、孤立パターンからセミデンスパターンの解像性に優れ好ましい。
【0044】
本発明の精製方法を好適に用いることができる樹脂としては、上記(a1)単位、(a2)単位以外の他の構成単位(a3)単位をさらに含むものであってもよい。
かかる(a3)単位は、上述の(a1)、(a2)単位に分類されない他の構成単位であれば特に限定されるものではない。例えば、水酸基含有脂肪族多環式基を有する(メタ)アクリル酸エステルから誘導される構成単位等が好ましい。
脂肪族多環式基としては、前記構成単位(a1)の説明において例示したものと同様の多数の多環式基から適宜選択して用いることができる。
具体的に、構成単位(a3)としては、水酸基含有アダマンチル基や、カルボキシル基含有テトラシクロドデカニル基を有するものが好ましく用いられる。
さらに具体的には、下記一般式(XI)で表される構成単位を挙げることができる。前記(a3)単位として樹脂を構成する全構成単位の合計に対して、好ましくは5〜50モル%、好ましくは10〜40モル%含有されていると、化学増幅型ホトレジストの樹脂として用いた場合、レジストパターン形状に優れ好ましい。
【0045】
【化11】
(式中、Rは水素原子又はメチル基であり、nは1〜3の整数である。)
【0046】
さらに、前記電子材料用粗樹脂には、アクリル酸エステル単位とメタアクリル酸エステル単位との2種類の単位があり、その組み合わせによって、アクリル酸エステル単位のみの樹脂、メタアクリル酸エステル単位のみの樹脂、或いは、これらの両方の単位を含む樹脂の3種類がある。
そして、本発明の精製方法は、特にメタアクリル酸エステルから誘導される構成単位のみからなる樹脂、アクリル酸エステルから誘導される構成単位を20〜70モル%の範囲で含有し、かつメタアクリル酸エステルから誘導される構成単位を30〜80モル%の範囲で含有する樹脂に対して、好適である。
さらに、後者のアクリル酸エステルから誘導される構成単位とメタアクリル酸エステルから誘導される構成単位を特定の割合で有する樹脂は、そのアクリル酸エステルから誘導される構成単位とメタアクリル酸エステルから誘導される構成単位の極性の差異により、極性の異なるオリゴマーや低分子量のポリマーの副性物が生じやすいが、そのような副生物をも本発明精製方法は好適に除去できることから好ましい。
【0047】
次に、上述のように本発明の製造方法により得られた電子材料用樹脂を用いて製造するのに適した化学増幅型ホトレジスト組成物について説明する。
かかる化学増幅型ホトレジスト組成物は、(A)樹脂成分(以下、(A)成分という。)と、(B)露光により酸を発生する酸発生剤成分(以下、(B)成分という。)と(C)有機溶剤(以下、(C)成分という。)とを含むものである。本発明の電子材料用樹脂がホトレジスト組成物用として用いられる場合は、前記(A)成分として用いられるアルカリ可溶性樹脂またはアルカリ可溶性となり得る樹脂である。前者の場合はいわゆるネガ型、後者の場合はいわゆるポジ型のホトレジスト組成物となる。
【0048】
ネガ型の場合、ホトレジスト組成物には、(B)成分とともに架橋剤が配合される。そして、レジストパターン形成時に、露光により(B)成分から酸が発生すると、かかる酸が架橋剤に作用し、前記(A)成分と架橋剤が架橋し、アルカリ不溶性となる。前記架橋剤としては、例えば、通常は、メラミン樹脂、尿素樹脂、グリコールウリル樹脂等のアミノ樹脂のような、メチロール基を有する化合物又はそのアルキルエーテル体などが用いられる。
ポジ型の場合は、(A)成分はいわゆる酸解離性溶解抑制基を有するアルカリ不溶性のものであり、露光により(B)成分から酸が発生すると、かかる酸が前記酸解離性溶解抑制基を解離させることにより、前記(A)成分がアルカリ可溶性となる。この場合、(a1)単位と(a2−1)単位と含むことが必要となる。
【0049】
(A)成分:
上述のような本発明の電子材料用樹脂の製造方法により得られる電子材料用樹脂を使用する。
なお、(A)成分の樹脂のGPCによるポリスチレン換算質量平均分子量は、特に限定するものではないが5000〜30000、さらに好ましくは8000〜20000とされる。
また、(A)成分は、1種または2種以上の樹脂から構成することができ、例えば上述の様な(メタ)アクリルエステルから誘導される単位を主成分とする樹脂を1種または2種以上用いてもよいし、さらに、他に従来公知のホトレジスト組成物用樹脂を混合して用いることもできる。
【0050】
(B)成分:
(B)成分としては、ポジ型、ネガ型共に従来化学増幅型レジストにおける酸発生剤として公知のものの中から任意のものを適宜選択して用いることができる。
例えば、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メトキシフェニル)フェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メトキシフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、(4−メチルフェニル)ジフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、(p−tert−ブチルフェニル)ジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネートなどのオニウム塩などを挙げることができる。これらのなかでもフッ素化アルキルスルホン酸イオンをアニオンとするオニウム塩が好ましい。
【0051】
この(B)成分は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。その配合量は、例えば(A)成分100質量部に対し、0.5〜30質量部とされる。
【0052】
(C)成分:
(C)成分としては、前記(A)成分と前記(B)成分を溶解し、均一な溶液とすることができるものであればよく、従来化学増幅型レジストの溶剤として公知のものの中から任意のものを1種又は2種以上適宜選択して用いることができる。
具体的には、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノンなどのケトン類;エチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコール、又はジプロピレングリコールモノアセテートのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル又はモノフェニルエーテルなどの多価アルコール類及びその誘導体;ジオキサンのような環式エーテル類;乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルピン酸メチル、ピルピン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類などを挙げることができる。これらの有機溶剤は単独で用いてもよく、2種以上の混合溶剤として用いてもよい。
中でもプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、乳酸エチル(EL)などが好ましい。
(C)成分の量はホトレジスト組成物として用いるのに適した、基板等に塗布可能な濃度とされる。
【0053】
その他の成分:
ホトレジスト組成物には、さらに所望により他の成分を配合することができる。
例えば、レジストパターン形状、引き置き安定性等の向上のために、さらに任意の(D)成分として、アミン、特には第2級低級脂肪族アミンや第3級低級脂肪族アミンを含有させることができる。
ここで低級脂肪族アミンとは炭素数5以下のアルキルまたはアルキルアルコールのアミンを言い、この第2級や第3級アミンの例としては、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリぺンチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどが挙げられるが、特にトリエタノールアミンのようなアルカノールアミンが好ましい。
これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのアミンは、(A)成分100質量部に対して通常0.01〜0.2質量部の範囲で用いられる。
【0054】
また、前記(D)成分と同様のレジストパターン形状、引き置き安定性等の向上の目的で、さらに任意の(E)成分として、有機カルボン酸又はリンのオキソ酸若しくはその誘導体を含有させることができる。なお、(D)成分と(E)成分は併用することもできるし、いずれか1種を用いることもできる。
有機カルボン酸としては、例えば、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸などが好適である。
リンのオキソ酸若しくはその誘導体としては、リン酸、リン酸ジ‐n‐ブチルエステル、リン酸ジフェニルエステルなどのリン酸又はそれらのエステルのような誘導体、ホスホン酸、ホスホン酸ジメチルエステル、ホスホン酸‐ジ‐n‐ブチルエステル、フェニルホスホン酸、ホスホン酸ジフェニルエステル、ホスホン酸ジベンジルエステルなどのホスホン酸及びそれらのエステルのような誘導体、ホスフィン酸、フェニルホスフィン酸などのホスフィン酸及びそれらのエステルのような誘導体が挙げられ、これらの中で特にホスホン酸が好ましい。
(E)成分は、(A)成分100質量部当り0.01〜1.0質量部の割合で用いられる。
【0055】
また、ホトレジスト組成物には、さらに所望により混和性のある添加剤、例えばレジスト膜の性能を改良するための付加的樹脂、塗布性を向上させるための界面活性剤、溶解抑制剤、可塑剤、安定剤、着色剤、ハレーション防止剤などを添加含有させることができる。
【0056】
化学増幅型ホトレジスト組成物の製造は、例えば、上記各成分を通常の方法で混合、攪拌するだけでよく、必要に応じディゾルバー、ホモジナイザー、3本ロールミルなどの分散機を用い分散、混合させてもよい。また、混合した後で、さらにメッシュ、メンブレンフィルターなどを用いてろ過してもよい。
【0057】
ArF用のポジ型ホトレジスト組成物においては、特に、前記(a1)単位及び(a2−1)単位を両方含む樹脂を用いることが必要であり、感度、解像性、レジストパターン形状の諸特性に優れることから、更に(a3)単位を、場合によりさらに(a2−2)単位を含んでいると好ましい。このように極性の異なるモノマーを重合させた樹脂を用いた場合、樹脂中に含まれる種々のモノマー、オリゴマー、その他の副生成物が、ホトレジスト組成物の経時安定性に悪影響を及ぼすと考えられる。従って、このようにして本発明の電子材料用樹脂を用いて製造した化学増幅型ホトレジスト組成物は、異物経時特性が良好であり、またレジストパターン形成時にディフェクトが生じにくいものである。
【0058】
異物経時特性としては、例えば液中パーティクルカウンター(Rion社製、製品名:パーティクルセンサー KS−41)を用いて、製造後室温で保存した後のホトレジスト組成物の異物経時特性を評価する。かかる装置は、1cm3当たりの粒径0.2μm以上の粒子の数を数えるものである。測定限界は通常2万個/cm3位以上である。
なお、通常、製造直後のホトレジスト組成物中の異物は約10個/cm3以下に調整されている。そして、本発明を適用することにより、好ましくは半年経過後にも異物経時特性は製造直後と殆ど変わらない特性が得られる。
【0059】
また、かかるホトレジスト組成物を用いたレジストパターンは、常法によって形成することができる。
例えば、まずシリコンウェーハのような基板上に、上記ホトレジスト組成物をスピンナーなどで塗布し、80〜150℃の温度条件下、プレベーク(露光前加熱処理)を40〜120秒間、好ましくは60〜90秒間施し、これに例えば露光装置などにより、KrF、ArF、またはF2エキシマレーザ光、あるいはExtreme UV(極端紫外線)、EB(電子線)またはX線等を所望のマスクパターンを介して選択的に露光または描画した後、80〜150℃の温度条件下、PEB(露光後加熱)処理を40〜120秒間、好ましくは60〜90秒間施す。次いでこれをアルカリ現像液、例えば0.1〜10質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用いて現像処理する。このようにして、マスクパターンに忠実なレジストパターンを得ることができる。
なお、基板とレジスト組成物の塗布層との間には、有機系または無機系の反射防止膜を設けることもできる。
【0060】
レジストパターンのディフェクトは、例えばKLAテンコール社製の表面欠陥観察装置 KLA2132(製品名)によって、いわゆる表面欠陥の数として評価することができる。
【0061】
【実施例】
以下、本発明を実施例を示して詳しく説明する。
後述する実施例または比較例のホトレジスト組成物の諸物性は次のようにして求めた。
(1)異物経時特性
液中パーティクルカウンター(Rion社製、製品名:KS−41)を用いて、製造後室温で保存した後のホトレジスト組成物の異物経時特性を評価した。
測定限界は約2万個/cm3位以上である。
また、製造直後のホトレジスト組成物中の異物は約10個/cm3以下に調整した。
【0062】
(2)ディフェクト
調整したホトレジスト組成物(ポジ型)を、スピンナーを用いてシリコンウェーハ(直径200mm)上に塗布し、ホットプレート上で130℃、90秒間プレベーク(露光前加熱処理)し、乾燥することにより、膜厚350nmのレジスト層を形成した。
ついで、ArF露光装置NSR−S302(ニコン社製NA(開口数)=0.60,σ=0.75)により、ArFエキシマレーザ(193nm)を、マスクパターンを介して選択的に照射した。
そして、120℃、90秒間の条件でPEB処理し、さらに23℃にて2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で、60秒間パドル現像し、その後20秒間水洗して乾燥し、250nmのラインアンドスペースパターンを形成した。
そして、ディフェクトを、KLAテンコール社製の表面欠陥観察装置 KLA2132(製品名)を用いて測定し、ウェーハ内の欠陥数を評価した。実施例、比較例において試験に用いたウェーハはそれぞれ3枚であり、その平均値を求めた。
【0063】
[実施例1]
以下のモノマー(1)〜(3):
(1)α―ガンマブチロラクトンメタクリレート 13.6g(40モル%)(構成単位(a1)に相当し、上記[化4]のRがメチル基である単位に相当するモノマー)、
(2)2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート 18.7g(40モル%)(構成単位(a2−1)に相当)、
(3)3−ヒドロキシ−1−アダマンチルメタアクリレート 9.44g(20モル%)(構成単位(a3)に相当)
を、テトラヒドロフラン400mlに溶解し、反応開始剤としてアゾビスイソブチロニトニル1.64gを加えて70℃で3時間重合反応を行った。
【0064】
重合反応終了後、反応液を4質量倍のメタノールに注加し、25℃で30分間撹拌して析出した固体をろ取した(第1回目の極性溶媒洗浄工程)。この固体を再度10質量倍のテトラヒドロフランに溶解した後4質量倍のiso−プロパノールに注加し、25℃で30分間撹拌して析出した粗樹脂をろ取した(第2回目の極性溶媒洗浄工程)。
上記で得られた粗樹脂30gを10質量倍のテトラヒフドロフランに溶解した後、4質量倍のn−ヘプタンを添加し、25℃で30分間撹拌して析出した樹脂をろ取して(疎水性溶媒洗浄工程)、電子材料用樹脂(A−1)を得た。(A−1)の質量平均分子量は、10000であった。
なお、極性溶媒から分取した成分を分析したところ、上記(1)と(2)と(3)とからなり、各単位のモル%が上記仕込みの割合から逸脱した分子量1500以下オリゴマーであり、(1)の単位が40モル%以上の親水性の高いオリゴマーであることがわかった。また、疎水性溶媒から分取した成分を分析したところ、上記(1)と(2)と(3)とからなり、各単位のモル%が上記仕込みの割合から逸脱した分子量1500以下オリゴマーであり、(2)の単位が40モル%以上の疎水性の高いオリゴマーであることがわかった。
【0065】
以下の(A)乃至(D)成分を混合、溶解して化学増幅型ホトレジスト組成物(ArFエキシマレーザ用、ポジ型)を製造した。
【0066】
(A)成分:上記で得られた(A−1) 100質量部
(B)成分:トリフェニルスルホニルノナフルオロブタンスルホネート 3.0質量部
(C)成分:PGMEAとプロピレングリコールモノメチルエーテルとの混合溶剤(質量比6:4) 800質量部
(D)成分:トリエタノールアミン 0.2質量部
【0067】
室温、2ヶ月後保存後のホトレジスト組成物の異物経時特性は、製造直後とほとんど変化がなかった。
パターン欠陥は、ウェーハ1枚につき平均5個以下であった。なお、ディフェクトはラインパターンの間が橋掛け状態になる、いわゆるブリッジタイプであることが側長SEM S−9220(日立製作所社製)により確認された。
【0068】
[実施例2]
実施例1において重合反応後の粗樹脂の精製において、第1回目の極性溶媒洗浄工程を、メタノールに対し3質量%のH2Oを加えたメタノールと水の混合溶媒に変え、第2回目の極性溶媒洗浄工程をイソプロピルアルコールに対してH2Oを3質量%加えたイソプロピルアルコールと水との混合溶媒に変え、さらにn−ヘプタンによる疎水性溶媒洗浄工程を行った以外は、同様にして、電子材料用樹脂(A'−1)を得た。
なお、極性溶媒及び疎水性溶媒から分取した成分をそれぞれ分析したところ、実施例1と同様の結果が得られた。
次いで、この(A'−1)を(A−1)の代わりに使用したこと以外は、実施例1と同様な組成の化学増幅型ホトレジスト組成物を製造した。
【0069】
室温、2ヶ月後保存後の該ホトレジスト組成物の異物経時特性は、製造直後とほとんど変化がなかった。
パターン欠陥は、ウェーハ1枚につき平均5個以下であった。なお、ディフェクトはラインパターンの間が橋掛け状態になる、いわゆるブリッジタイプであることが側長SEM S−9220(日立製作所社製)により確認された。
【0070】
[比較例1]
実施例1において重合反応後の粗樹脂の精製を、メタノールを用いて1回(第1回目の極性溶媒洗浄工程)、iso−プロパノールを用いて1回(第2回目の極性溶媒洗浄工程)、およびヘプタンを用いて1回(疎水性溶媒洗浄工程)行っていたところを、本比較例においては、疎水性溶媒洗浄工程を行なわず、メタノールを用いて1回、およびiso−プロパノールを用いて3回行った。上記洗浄工程以外は実施例1と同様にして、精製し、電子材料用樹脂(A’’−1)を得た。次いで、この(A’’−1)を(A−1)の代わりに使用したこと以外は、実施例1と同様にしてホトレジスト組成物を製造した。
【0071】
その結果、室温、1週間後のホトレジスト組成物の異物経時特性は、測定限界を超えており、測定できなかった。
ディフェクトは、ウェーハ1枚につき平均約60000個であった。なお、ディフェクトはラインパターンの間が橋掛け状態になる、いわゆるブリッジタイプであることが、前記測長SEM装置により確認された。
【0072】
[比較例2]
実施例1において、重合反応後の粗樹脂の精製を、極性溶媒洗浄工程を行なわず、すべてn−ヘプタンの疎水性溶媒洗浄工程を2回に変えた以外は、同様にして、精製し、電子材料用樹脂(A’’’−1)を得た。次いで、この(A’’’−1)を(A−1)の代わりに使用したこと以外は、実施例1と同様にしてホトレジスト組成物を製造した。
その結果、室温、1週間後のホトレジスト組成物の異物経時特性は、測定限界を超えており、測定できなかった。
ディフェクトは、ウェーハ1枚につき平均約60000個であった。なお、ディフェクトはラインパターンの間が橋掛け状態になる、いわゆるブリッジタイプであることが、前記測長SEM装置により確認された。
【0073】
上記実施例および比較例の結果より、本発明にかかる実施例においては、極性溶媒を用いる洗浄工程と疎水性溶媒を用いる洗浄工程とを併用することにより、従来の方法で用いた場合からは想定できないほど、粗樹脂中の副生物を除去する効果が飛躍的に向上し、その結果、該樹脂を用いて調製したホトレジスト組成物の異物経時特性が著しく向上することが明らかとなった。そして、レジストパターン形成時のディフェクトも著しく低減できることが確認できた。
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電子材料用粗樹脂中に含まれるオリゴマー等の副生物を効果的に除去して電子材料用樹脂を製造する方法、該製造方法により得られる電子材料用樹脂及び該電子材料用樹脂を用いた化学増幅型ホトレジスト組成物の製造方法等を提供することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for purifying a crude resin for electronic materials, a resin for electronic materials obtained by the purification method, a method for producing a chemically amplified photoresist composition using the resin for electronic materials, and a chemistry using the resin for electronic materials. The present invention relates to an amplified photoresist composition.
[0002]
[Prior art]
In general, as a resin for an electronic material such as a resin component of a photoresist used for producing an electronic device such as a semiconductor element, a liquid crystal element, or a magnetic head, a resin for a KrF resist is a polyhydroxystyrene resin ( For example, a hydroxyl group partially protected with an acid dissociable, dissolution inhibiting group, a copolymer of a hydroxystyrene unit and a styrene unit, a copolymer of a hydroxystyrene unit and a (meth) acrylate ester, etc.) are known, As a resin for ArF resist, a copolymer system of (meth) acrylic acid ester is known.
As a method for purifying such a resin for electronic materials, the following patent document 1 is used for the former polyhydroxystyrene type, and the following patent document 2 is used for the latter (meth) acrylic ester copolymer system. Are known.
Patent Document 1 discloses a method for obtaining a resin from a polar solvent layer after dissolving and partitioning in a polar solvent such as N-methylpyrrolidone and an aliphatic carbonized solvent, and a poor solvent such as water after dissolving in a lower alcohol. And a method for depositing a polymer is disclosed.
Patent Document 2 discloses a purification method using an aliphatic hydrocarbon such as n-hexane or a mixed solvent of this and ethyl acetate.
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-6-289614
[Patent Document 2]
JP 2002-201232 A
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, if a crude resin for electronic materials having a structural unit derived from a (meth) acrylic acid ester having a hydrophilic site such as a lactone is purified by such a method, unreacted monomers can be removed to some extent. However, it is difficult to remove by-products such as oligomers and low molecular weight polymers, particularly those with relatively high polarity. Therefore, the resin containing the by-product that is difficult to remove is inevitably used as one component of the electronic material.
[0005]
For example, when a chemically amplified photoresist composition for ArF is prepared using a resin containing a byproduct such as the above oligomer, the characteristics such as sensitivity, resolution, resist pattern shape, etc. are satisfactory. A defect (surface defect) of the resist pattern sometimes becomes a problem. This defect is, for example, a scum detected when a developed resist pattern is observed from directly above with a surface defect observation device (trade name “KLA”) manufactured by KLA Tencor, or between resist patterns and resist patterns. General failure such as bridge.
In addition, during storage of the resist solution (solution-like photoresist composition), the foreign matter aging characteristics (storage stability) of the resist solution in which fine particles are generated sometimes becomes a problem. Furthermore, the generation of such fine particles may cause the above-described defect, and it is strongly desired to improve the foreign matter aging characteristics for the purpose of improving the defect.
[0006]
The present invention has been made in view of the problems of the prior art, and a method for purifying a crude resin for electronic materials, which can effectively remove by-products such as oligomers contained in the resin for electronic materials, and the purification. It is an object of the present invention to provide a resin for electronic materials obtained by the method, a method for producing a chemically amplified photoresist composition using the resin for electronic materials, and a chemically amplified photoresist composition using the resin for electronic materials.
Another object of the invention relating to the chemically amplified photoresist composition is to improve defects and foreign matter aging stability without impairing various properties such as resolution, resist pattern shape, and sensitivity.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventors have found that (a1) a method for purifying a crude resin for electronic materials having a structural unit derived from a (meth) acrylic acid ester having a hydrophilic portion. And (b1) a step of washing with a polar solvent and (b2) a step of washing with a hydrophobic solvent, thereby providing a by-product rather than a conventional purification method. As a result, the present inventors have found that the effect of removing is drastically improved and completed the present invention.
[0008]
That is, the first invention of the present invention is (a1) a structural unit derived from a (meth) acrylic acid ester having a hydrophilic portion. And (a2) a structural unit derived from a (meth) acrylic acid ester having a hydrophobic group, A method for purifying a crude resin for electronic materials having The hydrophilic part in the (a1) unit is a lactone unit, and the hydrophobic group in the (a2) unit is a chain or cyclic hydrocarbon group having 6 or more carbon atoms, (B1) A step of washing the crude resin for electronic material with a polar solvent and (b2) a step of washing with a hydrophobic solvent are provided. And the polar solvent is an alcohol having 1 to 4 carbon atoms or a mixed solvent of an alcohol having 1 to 4 carbon atoms and water, and the hydrophobic solvent is an aliphatic hydrocarbon having 5 to 11 carbon atoms. This is a method for purifying a crude resin for electronic materials.
The second invention of the present invention is a resin for electronic materials obtained by the purification method.
A third invention of the present invention is a method for producing a chemically amplified photoresist composition, characterized by using the resin for electronic materials.
According to a fourth aspect of the present invention, there is provided a chemically amplified photoresist composition using the resin for electronic materials.
[0009]
In addition, "(meth) acrylic acid" shows one or both of methacrylic acid and acrylic acid. “Structural unit” refers to a monomer unit constituting a polymer. The “lactone unit” is a group obtained by removing one hydrogen atom from a monocyclic or polycyclic lactone. The “crude resin for electronic material” is an unpurified one after completion of a polymerization reaction of a resin used for producing an electronic device such as a semiconductor element, a liquid crystal element, or a magnetic head.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an example of the method for producing the resin for electronic materials according to the present invention will be described step by step.
First, a crude resin is prepared by a polymerization reaction according to a conventional method. That is, first, at least one monomer as a constituent unit of the resin to be prepared is dissolved in a known polymerization solvent. As a known polymerization solvent, for example, tetrahydrofuran, dioxane, methyl ethyl ketone and the like can be used. Next, a known polymerization initiator such as azobisisobutyronitrile is added to this solution, and the polymerization reaction is performed by heating at 50 to 80 ° C. for 2 to 6 hours.
[0011]
The purification method of the present invention is a crude resin after completion of the polymerization reaction, wherein (a1) a crude resin for electronic materials having a structural unit derived from a (meth) acrylic acid ester having a hydrophilic portion is obtained by ( b1) A step of washing with a polar solvent (hereinafter referred to as a polar solvent washing step) and (b2) a step of washing with a hydrophobic solvent (hereinafter referred to as a hydrophobic solvent washing step) are provided. Features.
The order of the polar solvent washing step and the hydrophobic solvent washing step is arbitrary, but it is preferable to perform the polar solvent washing step first in order to suppress the occurrence of defects and improve foreign matter stability over time. Moreover, although each process may be performed once or twice or more, it is preferable to perform 3 times from the said effect and productivity. Furthermore, when performing each washing | cleaning process twice or more, you may use what differs in a kind among each polar solvent and hydrophobic solvent.
In an example of the purification method described below, the polar solvent washing step is performed first after the completion of the polymerization reaction.
[0012]
In the polar solvent washing step, after completion of the polymerization reaction, the reaction solution in which the produced first crude resin is dissolved is poured into the polar solvent. The polar solvent refers to a solvent having a polar group such as a hydroxyl group and having relatively high hydrophilicity. Examples of the polar solvent include alcohols having 1 to 4 carbon atoms, such as methanol, ethanol, n-propanol, iso-propanol, n-butanol, tert-butanol, and the like. Of these, methanol, ethanol, and iso-propanol are particularly preferable.
[0013]
In the polar solvent washing step, the amount of the polar solvent to be used is 2 mass times or more, and further 4 to 5 mass times with respect to the polymerization solvent, in particular, unreacted monomer, oligomer or low molecular weight polymer, High removal of impurities such as relatively highly polar oligomers and low molecular weight polymers is preferred. After pouring the first crude resin into a polar solvent, the crude resin is solid when stirred, shaken, etc. at 10-40 ° C., preferably 20-30 ° C., for 10-60 minutes, preferably 25-35 minutes. It will be deposited. The precipitated second solid resin is obtained by filtering the precipitated solid.
By providing the polar solvent washing step as described above, unreacted monomers, by-produced oligomers, particularly oligomers having a relatively high polarity can be removed.
In addition, the said polar solvent washing | cleaning process can be performed repeatedly as needed. That is, the operation of dissolving the second crude resin obtained in the polar solvent washing step again in a polymerization solvent such as tetrahydrofuran, pouring it into the polar solvent, and filtering the deposited crude resin can be repeated.
[0014]
Next, the second crude resin obtained in the polar solvent washing step is transferred to the hydrophobic solvent washing step. At this time, the second crude resin is preferably dissolved in the same solvent as the polymerization solvent in advance and transferred to the hydrophobic solvent washing step. Examples of the hydrophobic solvent include pentane, 2-methylbutane, n-hexane, 2-methylpentane, 2,2-dibutylbutane, 2,3-dibutylbutane, n-heptane, n-octane, isooctane, 2, Aliphatic hydrocarbons such as 2,3-trimethylpentane, n-nonane, 2,2,5-trimethylhexane, n-decane and n-dodecane can be used, especially aliphatic carbon atoms having 5 to 10 carbon atoms. Hydrogen is preferably used, and n-hexane and n-heptane are particularly preferable. The amount of the hydrophobic solvent to be used is preferably 2 times by mass or more and more preferably 4 to 5 times by mass with respect to the polymerization solvent because of high removal of impurities such as unreacted monomers. After pouring the solution of the second crude resin into a hydrophobic solvent, the mixture is stirred and shaken at 10 to 40 ° C., preferably at 20 to 30 ° C., for 10 to 60 minutes, preferably 25 to 35 minutes. Precipitates as a solid. The deposited solid is filtered to obtain an electronic material resin.
[0015]
By providing the hydrophobic solvent washing step as described above, most of the unreacted monomer in the polymerization reaction can be dissolved and removed in the hydrophobic solvent.
In addition, the said hydrophobic solvent washing | cleaning process can be performed repeatedly as needed. That is, the resin obtained in the hydrophobic solvent washing step can be dissolved in a polymerization solvent such as tetrahydrofuran again, poured into a hydrophobic solvent, and the precipitated resin can be filtered repeatedly.
[0016]
The resin to which the purification method of the present invention is applied is (a1) a crude resin for electronic materials having a structural unit derived from a (meth) acrylic acid ester having a hydrophilic part, and has the (a1) unit. As a result, oligomers and low molecular weight polymers of this unit having relatively high hydrophilicity are by-produced. In order to remove this byproduct, polar solvent washing is effective as described above. However, in order to further enhance the removal effect, in the polar solvent washing step, a mixed solvent in which water is added to the polar solvent is used. preferable. The solubility of the crude resin in the washing solvent can be adjusted by adding water to the polar solvent.
The amount of water to be added is preferably 10% by mass or less, more preferably 5% by mass or less, based on the polar solvent. When it exceeds 10% by mass, the crude resin is hardly dissolved in a polar solvent, and tends to be unsuitable for the purification step of the present invention.
[0017]
The method for purifying a crude resin for electronic materials of the present invention is used for (a1) a crude resin for electronic materials having a structural unit derived from a (meth) acrylic acid ester having a hydrophilic portion. The crude resin for electronic materials is suitable for a resin used in a chemically amplified photoresist composition.
[0018]
Among the resins used in the chemically amplified photoresist composition, for example, KrF or ArF excimer laser and the resin component of a photoresist composition for shorter wavelengths can be mentioned.
[0019]
The crude resin for electronic materials preferably contains (a1) 20 to 60 mol% of a structural unit derived from a (meth) acrylic acid ester having a hydrophilic part in the resin. (A1) When containing 20 mol% or more of units, oligomers and low molecular weight polymers, particularly oligomers and relatively low molecular weight polymers having a relatively high polarity are likely to be produced, and therefore it is particularly effective to apply the purification method of the present invention. Is. When (a1) the unit is contained in an amount of more than 60 mol%, the hydrophilicity is increased and the desired resin is removed in the washing solvent, resulting in a decrease in the yield of the resin.
[0020]
Moreover, although the refinement | purification method of this invention can be used for the crude resin for electronic materials which has the structural unit induced | guided | derived from the (a1) (meth) acrylic acid ester which has a hydrophilic part, this (a1) unit and (a2 ) It can be further suitably used for a resin having a structural unit derived from a (meth) acrylic acid ester having a hydrophobic group.
The unit (a1) preferably includes, for example, the following structural units.
(A1): A structural unit derived from a (meth) acrylic acid ester having a lactone unit (hereinafter referred to as (a1) unit).
(A2): A structural unit derived from a (meth) acrylic acid ester having a hydrophobic group (hereinafter referred to as (a2) unit).
As described above, when the crude resin contains a highly hydrophilic (a1) unit and a highly hydrophobic (a2) unit, a highly hydrophobic monomer and a highly hydrophilic monomer are used as raw material monomers. It will be. In this case, oligomers whose composition is biased to the respective monomers are obtained as oligomers by-produced in the polymerization reaction. That is, both a very hydrophobic oligomer and a highly hydrophilic oligomer are contained in the crude resin.
And in the conventional purification method, the removal of such two kinds of oligomers was insufficient, but by applying the purification method of the present invention, in addition to the unreacted monomer, a very polar one, That is, highly hydrophobic oligomers and highly hydrophilic oligomers can be removed. Specifically, highly hydrophobic oligomers can be removed by a hydrophobic solvent washing step, and highly polar oligomers can be removed by a polar solvent washing step. As a result, the defect reduction effect and storage stability can be enhanced.
[0021]
(A1) Unit:
(A1) A unit is a structural unit which has a lactone unit in the ester side chain part of (meth) acrylic acid ester. At this time, in the lactone unit, the ring containing the —O—C (O) — structure is counted as the first ring. Therefore, here, when the ring structure is only a ring containing an —O—C (O) — structure, it is called a monocyclic group, and when it has another ring structure, it is called a polycyclic group regardless of the structure.
Specific examples of the unit (a1) include a monocyclic group obtained by removing one hydrogen atom from γ-butyrolactone, and a polycyclic group obtained by removing one hydrogen atom from a lactone-containing polybicycloalkane. Is mentioned.
Specifically, for example, structural units represented by the following structural formulas (I) to (IV) are preferable.
[0022]
[Chemical 1]
(In the formula, R is a hydrogen atom or a methyl group, and m is 0 or 1.)
[0023]
[Chemical 2]
(In the formula, R is a hydrogen atom or a methyl group.)
[0024]
[Chemical 3]
(In the formula, R is a hydrogen atom or a methyl group.)
[0025]
[Formula 4]
(In the formula, R is a hydrogen atom or a methyl group.)
[0026]
The unit (a1) is preferably contained in an amount of 20 to 60 mol%, more preferably 30 to 50 mol%, based on the total of all structural units constituting the crude resin. If present, it is excellent in resolution and preferable.
[0027]
(A2) Unit:
The hydrophobic group contained in the (a2) unit represents a highly hydrophobic hydrocarbon group having 6 or more carbon atoms, preferably 10 or more carbon atoms contained in the ester portion of the (meth) acrylic acid ester. Examples of the hydrocarbon group include a chain or cyclic hydrocarbon group, specifically, a tertiary alkyl group, a hydrophobic group having a polycyclic group, and the like. Among these, when an aliphatic cyclic polycyclic hydrocarbon group is used as a resin for a chemically amplified photoresist, it is preferable because of high resolution and resistance to dry etching.
Examples of the unit (a2) include structural units such as (a2-1) and (a2-2) shown below.
(A2-1) A structural unit derived from a (meth) acrylic acid ester having a hydrophobic aliphatic polycyclic group-containing acid dissociable, dissolution inhibiting group (hereinafter referred to as (a2-1) unit).
(A2-2) A structural unit derived from a (meth) acrylic acid ester having a hydrophobic aliphatic polycyclic group-containing acid-dissociable group (hereinafter referred to as (a2-2) unit).
The “acid dissociation property” in the unit (a2-2) does not mean completely dissociation chemically but means that the acid dissociation property is considerably lower than that in the unit (a2-1).
[0028]
(A2-1) Unit:
In the aliphatic polycyclic group-containing acid dissociable, dissolution inhibiting group used as the hydrophobic group in the unit (a2-1), the aliphatic polycyclic group includes 1 from bicycloalkane, tricycloalkane, teracycloalkane and the like. Examples thereof include a group in which one hydrogen atom is removed.
Specific examples include groups in which one hydrogen atom has been removed from a polycycloalkane such as adamantane, norbornane, isobornane, tricyclodecane, and tetracyclododecane.
Such a polycyclic group can be appropriately selected and used from among many proposed acid dissociable, dissolution inhibiting groups in, for example, ArF excimer laser photoresist composition resins.
Of these, an adamantyl group, a norbornyl group, and a tetracyclododecanyl group are industrially preferable.
[0029]
The acid dissociable, dissolution inhibiting group is a group used in a resin for a positive chemically amplified photoresist composition, and the resin is changed from alkali-insoluble to alkali-soluble by being dissociated by the action of an acid. Any material can be used without particular limitation.
In general, those that form a cyclic or chain tertiary alkyl ester with a carboxyl group of (meth) acrylic acid are widely known.
[0030]
More specifically, the structural unit (a2-1) is preferably at least one selected from the following general formulas (V) to (VII).
[0031]
[Chemical formula 5]
(Wherein R is a hydrogen atom or a methyl group, R 1 Is a lower alkyl group. )
[0032]
[Chemical 6]
(Wherein R is a hydrogen atom or a methyl group, R 2 And R 3 Each independently represents a lower alkyl group. )
[0033]
[Chemical 7]
(Wherein R is a hydrogen atom or a methyl group, R 4 Is a tertiary alkyl group. )
[0034]
Where R 1 As, a lower linear or branched alkyl group having 1 to 5 carbon atoms is preferable, methyl group, ethyl group, propyl group, isopropyl group, n-butyl group, isobutyl group, tert-butyl group, pentyl group, An isopentyl group, a neopentyl group, etc. are mentioned. Among them, an alkyl group having 2 or more carbon atoms, preferably 2 to 5 carbon atoms, is preferable in that the acid dissociation property is higher than that in the case of a methyl group and sensitivity can be increased. Industrially, a methyl group or an ethyl group is preferable.
[0035]
R 2 And R 3 Are each independently preferably a lower alkyl group having 1 to 5 carbon atoms. Such groups tend to be more acid dissociable than 2-methyl-2-adamantyl groups.
More specifically, R 2 , R 3 Are each independently R 1 The lower linear or branched alkyl group is preferably the same. Above all, R 2 , R 3 It is industrially preferable that both are methyl groups, and specific examples include structural units derived from 2- (1-adamantyl) -2-propyl (meth) acrylate.
[0036]
R 4 Is a tertiary alkyl group such as a tert-butyl group or a tert-amyl group, and a tert-butyl group is industrially preferred.
In addition, the group -COOR 4 May be bonded to the 3 or 4 position of the tetracyclododecanyl group shown in the formula, but since these isomers are mixed, the bonding position cannot be specified. Moreover, although the carboxyl group residue of a (meth) acrylate structural unit is similarly couple | bonded with 8 or 9, it cannot specify.
[0037]
When the unit (a2-1) is contained in an amount of preferably 20 to 60 mol%, more preferably 30 to 50 mol%, based on the total of all the structural units constituting the resin, it is used as a resin for a chemically amplified photoresist. In this case, the resolution is excellent and preferable.
[0038]
(A2-2) Unit:
The unit (a2-2) contains a hydrophobic aliphatic polycyclic group-containing acid non-dissociable group.
Examples of the aliphatic polycyclic group include those similar to those exemplified in the case of the unit (a2-1). For example, those used for a resin of a photoresist composition for ArF excimer laser or the like. A number of conventionally known devices can be used.
In particular, at least one selected from a tricyclodecanyl group, an adamantyl group, and a tetracyclododecanyl group is preferable from the viewpoint of industrial availability.
[0039]
Specific examples of the unit (a2-2) include the following structures (VIII) to (X).
[0040]
[Chemical 8]
(In the formula, R is a hydrogen atom or a methyl group.)
[0041]
[Chemical 9]
(In the formula, R is a hydrogen atom or a methyl group.)
[0042]
[Chemical Formula 10]
(In the formula, R is a hydrogen atom or a methyl group.)
[0043]
The unit (a2-2) is used as a resin for a chemically amplified photoresist when it is contained in an amount of preferably 1 to 30 mol%, and more preferably 5 to 20 mol%, based on the total of all the structural units constituting the resin. In this case, the resolution of the semi-dense pattern is excellent because of the isolated pattern.
[0044]
The resin that can be suitably used in the purification method of the present invention may further include a structural unit (a3) other than the above (a1) unit and (a2) unit.
The unit (a3) is not particularly limited as long as it is another structural unit that is not classified into the units (a1) and (a2) described above. For example, a structural unit derived from a (meth) acrylic acid ester having a hydroxyl group-containing aliphatic polycyclic group is preferable.
As an aliphatic polycyclic group, it can select from many polycyclic groups similar to what was illustrated in description of the said structural unit (a1), and can be used suitably.
Specifically, those having a hydroxyl group-containing adamantyl group or a carboxyl group-containing tetracyclododecanyl group are preferably used as the structural unit (a3).
More specifically, a structural unit represented by the following general formula (XI) can be given. When the resin is used as a resin for a chemically amplified photoresist when it is contained in an amount of preferably 5 to 50 mol%, preferably 10 to 40 mol%, based on the total of all the structural units constituting the resin as the (a3) unit. The resist pattern shape is excellent and preferable.
[0045]
Embedded image
(In the formula, R is a hydrogen atom or a methyl group, and n is an integer of 1 to 3.)
[0046]
Furthermore, the crude resin for electronic materials has two types of units, an acrylate ester unit and a methacrylic acid ester unit. Depending on the combination, a resin containing only an acrylate ester unit or a resin containing only a methacrylic acid ester unit Alternatively, there are three types of resins containing both of these units.
The purification method of the present invention comprises a resin consisting of only a structural unit derived from a methacrylic ester, a structural unit derived from an acrylate ester in a range of 20 to 70 mol%, and methacrylic acid. It is suitable for a resin containing a structural unit derived from an ester in the range of 30 to 80 mol%.
Furthermore, a resin having a specific proportion of a structural unit derived from the latter acrylate ester and a structural unit derived from the methacrylic acid ester is derived from the structural unit derived from the acrylate ester and the methacrylic acid ester. Depending on the polarities of the structural units to be produced, by-products of oligomers having different polarities or polymers having a low molecular weight are likely to be generated, and such by-products are also preferable because the purification method of the present invention can be suitably removed.
[0047]
Next, a chemically amplified photoresist composition suitable for production using the resin for electronic materials obtained by the production method of the present invention as described above will be described.
Such a chemically amplified photoresist composition includes (A) a resin component (hereinafter referred to as “component (A)”), and (B) an acid generator component that generates acid upon exposure (hereinafter referred to as “component (B)”). (C) An organic solvent (hereinafter referred to as “component (C)”) is included. When the resin for electronic materials of the present invention is used for a photoresist composition, it is an alkali-soluble resin used as the component (A) or a resin that can be alkali-soluble. In the former case, a so-called negative type photoresist composition is obtained, and in the latter case, a so-called positive type photoresist composition is obtained.
[0048]
In the case of the negative type, a crosslinking agent is blended in the photoresist composition together with the component (B). When an acid is generated from the component (B) by exposure at the time of resist pattern formation, the acid acts on the crosslinking agent, and the component (A) and the crosslinking agent are crosslinked to become insoluble in alkali. As the crosslinking agent, for example, a compound having a methylol group such as an amino resin such as a melamine resin, a urea resin, or a glycoluril resin, or an alkyl ether thereof is usually used.
In the case of the positive type, the component (A) is an alkali-insoluble one having a so-called acid dissociable dissolution inhibiting group. When an acid is generated from the component (B) by exposure, the acid dissociates the acid dissociable dissolution inhibiting group. By dissociating, the component (A) becomes alkali-soluble. In this case, it is necessary to include (a1) units and (a2-1) units.
[0049]
(A) component:
The resin for electronic materials obtained by the method for producing the resin for electronic materials of the present invention as described above is used.
In addition, although the polystyrene conversion mass mean molecular weight by GPC of (A) component resin is not specifically limited, it is 5000-30000, More preferably, it is 8000-20000.
Moreover, (A) component can be comprised from 1 type, or 2 or more types of resin, for example, 1 type or 2 types of resin which has the unit derived from the above (meth) acrylic ester as a main component, for example They may be used as described above, and in addition, conventionally known resins for photoresist compositions can be mixed and used.
[0050]
(B) component:
As the component (B), any positive type and negative type can be appropriately selected from those known as acid generators in conventional chemically amplified resists.
For example, diphenyliodonium trifluoromethanesulfonate, (4-methoxyphenyl) phenyliodonium trifluoromethanesulfonate, bis (p-tert-butylphenyl) iodonium trifluoromethanesulfonate, triphenylsulfonium trifluoromethanesulfonate, (4-methoxyphenyl) diphenylsulfonium trifluoro L-methanesulfonate, (4-methylphenyl) diphenylsulfonium nonafluorobutanesulfonate, (p-tert-butylphenyl) diphenylsulfonium trifluoromethanesulfonate, diphenyliodonium nonafluorobutanesulfonate, bis (p-tert-butylphenyl) iodonium nonafluorobutane Sulfonate, triphenyl sulfo Including onium salts such as um nonafluorobutanesulfonate can be exemplified. Of these, onium salts having a fluorinated alkyl sulfonate ion as an anion are preferable.
[0051]
This (B) component may be used independently and may be used in combination of 2 or more type. The compounding quantity is 0.5-30 mass parts with respect to 100 mass parts of (A) component, for example.
[0052]
(C) component:
As the component (C), any component can be used as long as it can dissolve the component (A) and the component (B) to form a uniform solution. One or two or more can be appropriately selected and used.
Specifically, for example, ketones such as acetone, methyl ethyl ketone, cyclohexanone, methyl isoamyl ketone, 2-heptanone; ethylene glycol, ethylene glycol monoacetate, diethylene glycol, diethylene glycol monoacetate, propylene glycol, propylene glycol monoacetate, dipropylene glycol Or polyhydric alcohols such as monomethyl ether, monoethyl ether, monopropyl ether, monobutyl ether or monophenyl ether of dipropylene glycol monoacetate and derivatives thereof; cyclic ethers such as dioxane; methyl lactate, ethyl lactate, Methyl acetate, ethyl acetate, butyl acetate, methyl pyruvate, ethyl pyruvate, methyl methoxypropionate, ethoxy Esters such as propionic acid ethyl and the like. These organic solvents may be used independently and may be used as 2 or more types of mixed solvents.
Of these, propylene glycol monomethyl ether acetate (PGMEA), ethyl lactate (EL) and the like are preferable.
The amount of the component (C) is set to a concentration suitable for use as a photoresist composition and applicable to a substrate or the like.
[0053]
Other ingredients:
The photoresist composition can further contain other components as desired.
For example, in order to improve the resist pattern shape, retention stability, etc., an optional component (D) may contain an amine, particularly a secondary lower aliphatic amine or tertiary lower aliphatic amine. it can.
Here, the lower aliphatic amine means an alkyl or alkyl alcohol amine having 5 or less carbon atoms. Examples of the secondary and tertiary amines include trimethylamine, diethylamine, triethylamine, di-n-propylamine, -N-Propylamine, tripentylamine, diethanolamine, triethanolamine and the like are mentioned, and alkanolamine such as triethanolamine is particularly preferable.
These may be used alone or in combination of two or more.
These amines are generally used in the range of 0.01 to 0.2 parts by mass with respect to 100 parts by mass of component (A).
[0054]
Further, for the purpose of improving the resist pattern shape and the placement stability similar to those of the component (D), an organic carboxylic acid or an oxo acid of phosphorus or a derivative thereof may be further contained as an optional component (E). it can. In addition, (D) component and (E) component can also be used together, and any 1 type can also be used.
As the organic carboxylic acid, for example, malonic acid, citric acid, malic acid, succinic acid, benzoic acid, salicylic acid and the like are suitable.
Phosphorus oxoacids or derivatives thereof include phosphoric acid, phosphoric acid di-n-butyl ester, phosphoric acid diphenyl ester and other phosphoric acid or derivatives thereof such as phosphonic acid, phosphonic acid dimethyl ester, phosphonic acid- Like phosphonic acids such as di-n-butyl ester, phenylphosphonic acid, phosphonic acid diphenyl ester, phosphonic acid dibenzyl ester and derivatives thereof, phosphinic acids such as phosphinic acid, phenylphosphinic acid and their esters Among these, phosphonic acid is particularly preferable.
(E) A component is used in the ratio of 0.01-1.0 mass part per 100 mass parts of (A) component.
[0055]
In addition, the photoresist composition further contains miscible additives as desired, for example, additional resins for improving the performance of the resist film, surfactants for improving the coating properties, dissolution inhibitors, plasticizers, Stabilizers, colorants, antihalation agents and the like can be added.
[0056]
The chemically amplified photoresist composition can be produced, for example, by mixing and stirring the above components by a usual method, and if necessary, using a disperser such as a dissolver, a homogenizer, or a three-roll mill. Good. Moreover, after mixing, you may further filter using a mesh, a membrane filter, etc.
[0057]
In the positive photoresist composition for ArF, in particular, it is necessary to use a resin containing both the (a1) unit and the (a2-1) unit. Since it is excellent, it is preferable that the unit further contains (a3) units and optionally (a2-2) units. When using a resin in which monomers having different polarities are polymerized in this way, various monomers, oligomers and other by-products contained in the resin are considered to adversely affect the temporal stability of the photoresist composition. Therefore, the chemically amplified photoresist composition produced by using the resin for electronic materials of the present invention in this way has good foreign matter aging characteristics and is less likely to cause defects when forming a resist pattern.
[0058]
As the foreign matter aging characteristics, the foreign substance aging characteristics of the photoresist composition after storage at room temperature after production is evaluated using, for example, an in-liquid particle counter (manufactured by Rion, product name: Particle Sensor KS-41). Such a device is 1 cm 3 The number of particles having a particle size of 0.2 μm or more is counted. Measurement limit is usually 20,000 pieces / cm 3 It is more than rank.
Normally, the number of foreign matters in the photoresist composition immediately after production is about 10 pieces / cm. 3 Adjusted to: By applying the present invention, it is possible to obtain a characteristic that the foreign matter aging characteristic is almost the same as that immediately after manufacturing, preferably even after half a year.
[0059]
A resist pattern using such a photoresist composition can be formed by a conventional method.
For example, the above photoresist composition is first applied onto a substrate such as a silicon wafer by a spinner or the like, and pre-baking (heat treatment before exposure) is performed at a temperature of 80 to 150 ° C. for 40 to 120 seconds, preferably 60 to 90. For 2 seconds, and for example, KrF, ArF, or F by an exposure apparatus. 2 After selectively exposing or drawing excimer laser light, Extreme UV (extreme ultraviolet), EB (electron beam), or X-ray through a desired mask pattern, PEB (exposure) is performed at a temperature of 80 to 150 ° C. The post-heating process is performed for 40 to 120 seconds, preferably 60 to 90 seconds. Subsequently, this is developed using an alkali developer, for example, an aqueous solution of 0.1 to 10% by mass of tetramethylammonium hydroxide. In this way, a resist pattern faithful to the mask pattern can be obtained.
An organic or inorganic antireflection film can be provided between the substrate and the coating layer of the resist composition.
[0060]
The defect of the resist pattern can be evaluated as the number of so-called surface defects by, for example, a surface defect observation apparatus KLA2132 (product name) manufactured by KLA Tencor.
[0061]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail with reference to examples.
Various physical properties of the photoresist compositions of Examples and Comparative Examples described below were determined as follows.
(1) Foreign matter aging characteristics
Using a submerged particle counter (Rion, product name: KS-41), the foreign material aging characteristics of the photoresist composition after storage at room temperature were evaluated.
Measurement limit is about 20,000 pieces / cm 3 It is more than rank.
In addition, the number of foreign matters in the photoresist composition immediately after manufacture is about 10 pieces / cm. 3 The following adjustments were made.
[0062]
(2) Defect
The prepared photoresist composition (positive type) is coated on a silicon wafer (diameter 200 mm) using a spinner, pre-baked (heat treatment before exposure) at 130 ° C. for 90 seconds on a hot plate, and dried to form a film. A resist layer having a thickness of 350 nm was formed.
Subsequently, ArF excimer laser (193 nm) was selectively irradiated through the mask pattern by an ArF exposure apparatus NSR-S302 (NA (numerical aperture) = 0.60, σ = 0.75 manufactured by Nikon Corporation).
Then, PEB treatment was performed at 120 ° C. for 90 seconds, followed by paddle development with an aqueous 2.38 mass% tetramethylammonium hydroxide solution at 23 ° C. for 60 seconds, followed by washing with water for 20 seconds and drying to obtain a 250 nm line. An and space pattern was formed.
Defects were measured using a surface defect observation device KLA2132 (product name) manufactured by KLA Tencor, and the number of defects in the wafer was evaluated. In each of the examples and comparative examples, three wafers were used for the test, and the average value was obtained.
[0063]
[Example 1]
The following monomers (1) to (3):
(1) α-gamma butyrolactone methacrylate 13.6 g (40 mol%) (corresponding to the structural unit (a1), a monomer corresponding to the unit in which R in [Chemical Formula 4] is a methyl group)
(2) 2-methyl-2-adamantyl methacrylate 18.7 g (40 mol%) (corresponding to the structural unit (a2-1)),
(3) 9.44 g (20 mol%) of 3-hydroxy-1-adamantyl methacrylate (corresponding to the structural unit (a3))
Was dissolved in 400 ml of tetrahydrofuran, 1.64 g of azobisisobutyronitronyl was added as a reaction initiator, and a polymerization reaction was carried out at 70 ° C. for 3 hours.
[0064]
After completion of the polymerization reaction, the reaction solution was poured into 4 parts by mass of methanol, stirred at 25 ° C. for 30 minutes, and the precipitated solid was collected by filtration (first polar solvent washing step). This solid was dissolved again in 10 parts by mass of tetrahydrofuran and then poured into 4 parts by mass of iso-propanol, and stirred at 25 ° C. for 30 minutes, and the precipitated crude resin was collected by filtration (second polar solvent washing step) ).
30 g of the crude resin obtained above was dissolved in 10 mass times tetrahydofurofuran, 4 mass times of n-heptane was added, and the mixture was stirred at 25 ° C. for 30 minutes, and the precipitated resin was collected by filtration ( Hydrophobic solvent washing step) and resin for electronic materials (A-1) were obtained. The mass average molecular weight of (A-1) was 10,000.
In addition, when the component fractionated from the polar solvent was analyzed, it was composed of the above (1), (2) and (3), and an oligomer having a molecular weight of 1500 or less in which the mol% of each unit deviated from the above-mentioned charge ratio, It was found that the unit (1) is a highly hydrophilic oligomer having 40 mol% or more. Further, when the components fractionated from the hydrophobic solvent were analyzed, they consisted of the above (1), (2) and (3), and the molecular weight of each unit was an oligomer having a molecular weight of 1500 or less, deviating from the charged ratio. The unit of (2) was found to be a highly hydrophobic oligomer having 40 mol% or more.
[0065]
The following components (A) to (D) were mixed and dissolved to produce a chemically amplified photoresist composition (for ArF excimer laser, positive type).
[0066]
(A) Component: (A-1) obtained above 100 parts by mass
(B) component: 3.0 mass parts of triphenylsulfonyl nonafluorobutane sulfonate
Component (C): Mixed solvent of PGMEA and propylene glycol monomethyl ether (mass ratio 6: 4) 800 parts by mass
(D) component: Triethanolamine 0.2 mass part
[0067]
The foreign matter aging characteristics of the photoresist composition after storage at room temperature for 2 months were almost the same as those immediately after production.
The average number of pattern defects was 5 or less per wafer. In addition, it was confirmed by side length SEM S-9220 (made by Hitachi, Ltd.) that the defect is a so-called bridge type in which the line patterns are bridged.
[0068]
[Example 2]
In the purification of the crude resin after the polymerization reaction in Example 1, the first polar solvent washing step was performed by adding 3% by mass of H to methanol. 2 Change to a mixed solvent of methanol and water to which O is added, and perform the second polar solvent washing step with H for isopropyl alcohol. 2 Resin for electronic materials (A′-1) is obtained in the same manner except that the mixed solvent of isopropyl alcohol and water containing 3% by mass of O is changed to a hydrophobic solvent washing step with n-heptane. It was.
In addition, when the component fractionated from the polar solvent and the hydrophobic solvent was analyzed, the result similar to Example 1 was obtained.
Next, a chemically amplified photoresist composition having the same composition as in Example 1 was produced except that (A′-1) was used instead of (A-1).
[0069]
The foreign material aging characteristics of the photoresist composition after storage at room temperature for 2 months were almost the same as those immediately after production.
The average number of pattern defects was 5 or less per wafer. In addition, it was confirmed by side length SEM S-9220 (made by Hitachi, Ltd.) that the defect is a so-called bridge type in which the line patterns are bridged.
[0070]
[Comparative Example 1]
In Example 1, purification of the crude resin after the polymerization reaction was performed once using methanol (first polar solvent washing step) and once using iso-propanol (second polar solvent washing step). In this comparative example, the hydrophobic solvent washing step was not carried out once using methanol and heptane, and 3 times using methanol and iso-propanol. I went twice. Except for the above washing step, purification was carried out in the same manner as in Example 1 to obtain an electronic material resin (A ″ -1). Next, a photoresist composition was produced in the same manner as in Example 1 except that (A ″ -1) was used instead of (A-1).
[0071]
As a result, the foreign matter aging characteristics of the photoresist composition after 1 week at room temperature exceeded the measurement limit and could not be measured.
The average number of defects was about 60000 per wafer. The length measurement SEM apparatus confirmed that the defect is a so-called bridge type in which the line patterns are bridged.
[0072]
[Comparative Example 2]
In Example 1, the purification of the crude resin after the polymerization reaction was carried out in the same manner except that the polar solvent washing step was not performed and the hydrophobic solvent washing step for n-heptane was changed twice. Resin (A '''-1) for materials was obtained. Next, a photoresist composition was produced in the same manner as in Example 1 except that (A ′ ″-1) was used instead of (A-1).
As a result, the foreign matter aging characteristics of the photoresist composition after 1 week at room temperature exceeded the measurement limit and could not be measured.
The average number of defects was about 60000 per wafer. The length measurement SEM apparatus confirmed that the defect is a so-called bridge type in which the line patterns are bridged.
[0073]
From the results of the above examples and comparative examples, in the examples according to the present invention, it is assumed from the case of using the conventional method by combining the washing step using a polar solvent and the washing step using a hydrophobic solvent. As a result, the effect of removing by-products in the crude resin has been dramatically improved, and as a result, it has been clarified that the foreign matter aging characteristics of the photoresist composition prepared using the resin are remarkably improved. It was also confirmed that defects at the time of resist pattern formation can be significantly reduced.
[0074]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, a method for producing a resin for electronic materials by effectively removing by-products such as oligomers contained in the crude resin for electronic materials, and an electronic material obtained by the production method And a method for producing a chemically amplified photoresist composition using the resin for electronic materials and the resin for electronic materials can be provided.
Claims (10)
前記(a1)単位における親水性部位はラクトン単位であり、前記(a2)単位における疎水性基は炭素数6以上の鎖状または環状の炭化水素基であり、
前記電子材料用粗樹脂を、(b1)極性溶媒を用いて洗浄する工程と、(b2)疎水性溶媒を用いて洗浄する工程とを設けることとし、
前記極性溶媒が炭素数1〜4のアルコール又は炭素数1〜4のアルコールと水との混合溶媒であり、前記疎水性溶媒が炭素数5〜11の脂肪族炭化水素であることを特徴とする電子材料用粗樹脂の精製方法。(A1) A crude resin for electronic materials having a structural unit derived from a (meth) acrylic acid ester having a hydrophilic part and (a2) a structural unit derived from a (meth) acrylic acid ester having a hydrophobic group The purification method of
The hydrophilic part in the (a1) unit is a lactone unit, and the hydrophobic group in the (a2) unit is a chain or cyclic hydrocarbon group having 6 or more carbon atoms,
The step of washing the crude resin for electronic materials with (b1) a polar solvent and the step of (b2) washing with a hydrophobic solvent,
The polar solvent is an alcohol having 1 to 4 carbon atoms or a mixed solvent of an alcohol having 1 to 4 carbon atoms and water, and the hydrophobic solvent is an aliphatic hydrocarbon having 5 to 11 carbon atoms. A method for purifying crude resin for electronic materials.
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