JP4076956B2 - 給紙装置 - Google Patents
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Description
そのため、一般的な印刷装置には、オプション装置として、多段のシート供給トレイを備えたデスクタイプのシート供給装置(シート供給デスク装置)や、特定サイズのシートを2,000〜3,000枚程度収容できる大容量のシート供給装置が用意されている。
多くの場合、印刷に使用されるシートは、規定サイズのものである。しかしながら、規定サイズのシートであっても、その寸法にはバラツキがある。また、シートの寸法は、環境条件(特に湿度)の推移によっても変化する。
このため、従来のシート給送装置は、上端シートを基準位置に配置するための整合機構を備えている。
すなわち、この基準位置からずれた状態の上端シートをピックアップローラによって取り出し、印刷装置に向けて搬送すると、シート上の印刷画像が歪んだりずれたりする可能性がある。
そして、シートの一端(エッジ)を板バネで押すことによって、シートの他端を基準部材に向けて付勢するように設計されている。
従って、この構成では、昇降トレイ上のシートは、上昇するにつれて板バネに押されて基準壁面に近づいてゆく。そして、上端シートとなったときに、基準壁面に当接させられる。これにより、上端シートの位置を適切に調整することが可能となっている。
従って、このとき、上端シートの近傍に位置している板バネにユーザーが触れてしまい、板バネを変形させやすい、という問題がある。
また、シートのエッジを板バネで押しながら(板バネに擦らせながら)シートを上昇させるため、シートを変形させやすいという欠点もある。
本給紙装置は、プリンタやファクシミリ装置,複写機のような、シート(印刷用紙)に画像を印刷する印刷装置に備えられるものである。
そして、本給紙装置は、このような印刷装置に対し、印刷に使用するシートを供給するものである。
従って、本給紙装置では、シート束を、ピックアップ部に対して昇降することの可能な(上端シートの高さを調整可能な)昇降トレイに積載している。
そして、印刷時に、昇降トレイに積載されたシート束を、昇降トレイごとピックアップ部に向けて上昇させる。これにより、シート束の上端シートをピックアップ部に接触させることが可能となっている。
ここで、上端シートの基準位置とは、ピックアップ部取り出される上端シートの適切な位置(その位置に上端シートを配置しておけば、上端シートを適切に搬送でき、このシートに適切に印刷を行えるような位置)のことである。
ここで、基準壁面とは、この壁面に上端シートの一辺を当接させることで、上端シートを基準位置に配置できるように設計されている壁面である。
また、その壁面に上端シートの一辺を当接させた場合、ピックアップ部によって、上端シートを、その二辺を取り出し方向に平行とした状態で、印刷装置への搬送経路の中央に向けて取り出すことが可能な壁面であることが好ましい。
すなわち、この部材は、上端シートにおける基準壁面に近い辺(基準辺)に向かい合う辺(接触辺)に接触し、この辺を基準壁面側に押すことで、上端シートの位置を移動させて(ずらして)、上端シートの基準辺を基準壁面に当接させるように設計されている。
従って、整合部材における上端シートとの接触部分は、上端シートにかぶさるような、やや傾いた状態となっている。
従って、上昇する上端シート(シート束)が整合部材に接触する(作用する)と、上端シートから、整合部材を水平方向に押す力(水平力)と、整合部材を上向きに押す力(上向き力)とが働く。
そして、整合部材を水平方向に押す水平力の反作用を受けて、上端シートが基準壁面に向かって移動する(ずれる)こととなる。
すなわち、本給紙装置では、上端シートから受ける上向き力によって回転部材(整合部材)が回転することで、この上向き力を吸収するように設計されている。つまり、回転部材が、上端シートの受ける下側への押し圧力を緩和するように機能する。
従って、本給紙装置では、整合部材に働く上端シートの上向き力に関し、整合部材からシートに働く反作用を消失させることが可能となる。
このため、本給紙装置では、上向き力の反作用による上端シートの変形(折れ曲がりなど)を確実に防止することが可能である。
従って、本給紙装置では、整合部材(回転部材)が上端シートの上昇に伴って回転するため、上端シートの接触辺(整合部材との接点)が整合部材に擦られず、上端シートが変形しない、と表現することも可能である。
すなわち、この回転部材の回転軸は、回転部材にシートが当接することによって、シートの一辺を基準壁面に当接させられる程度に、基準壁面と平行であることが好ましい。
ここで、従動ローラの表面に弾性部材を配し、この弾性部材によって上端シートとの接触を図るように構成してもよい。
すなわち、弾性部材を柔らかいもので構成することで、この反作用を弱められる。従って、この力が強すぎて上端シートを変形させてしまうことを防止でき、さらに、シートの変形によるジャムの発生を回避できる。
また、この保護層は、滑らかな材料からなることが好ましい。これにより、上端シートのエッジを、回転部材の表面で滑りやすくできる。このため、保護層と上端シートとの摩擦による上端シートの変形を回避できる。
この構成では、回転部材にいったん接触した上端シートを、ピックアップ部に取り出されるまで、基準壁面に対して水平方向に押し当てておくことが可能となる(上端シートを、取り出されるまで基準壁面に押し付けておける)。
すなわち、本給紙装置では、上端シートから受ける上向き力によって回転部材(整合部材)が回転することで、この上向き力を吸収するように設計されている。
従って、本給紙装置では、整合部材に働く上端シートの上向き力に関し、整合部材からシートに働く反作用を消失させることが可能となる。
このため、本給紙装置では、上向き力の反作用による上端シートの変形(折れ曲がりなど)を確実に防止することが可能である。
本実施の形態にかかる印刷装置(本印刷装置)は、外部から入力した画像データを印刷用紙(シート)に印刷して出力するプリンタである。
この図に示すように、本印刷装置は、プリンタ部2、プリンタ部2の下に配置された給紙ユニット部3、給紙ユニット部3の右側に設置された給紙ユニット20,プリンタ部2上に形成された排出トレイ26とを備えている。
そして、このプリンタ部2は、図1に示すように、感光体ドラム4と、この感光体ドラム4の周囲に配置された帯電ユニット5,光走査ユニット6,現像ユニット7,転写ユニット8,クリーニングユニット9および定着ユニット27とからなる、電子写真プロセス部をほぼ中央に配置している。
帯電ユニット5は、感光体ドラム4の表面を均一に帯電させるものである。
光走査ユニット6は、画像データに応じて変調されたレーザー光によって、均一に帯電された感光体ドラム4上を走査し、感光体ドラム4上に静電潜像を書き込むものである。
転写ユニット8は、感光体ドラム4上の現像材像を、シートに転写するものである。
定着ユニット27は、画像(現像材像)を転写されたシートを熱圧着することによって、シートに画像を定着させるものである。
なお、このクリーニングユニット9により除去された残留現像剤は、現像ユニット7の現像剤供給部10に回収され、リサイクルされる。
そして、給紙トレイ11と給紙トレイ12とは、給紙ユニット部3の上部付近に、互いに並列になるように配置されている。
また、給紙トレイ13は、給紙トレイ11・12の下側に配置されており、さらに給紙トレイ13の下側に給紙トレイ14が配置されている。
また、各給紙トレイ11〜14に対するシートの補給については、本印刷装置の前面側方向(紙面に垂直な方向)に給紙トレイ11〜14を引き出すことにより行われる。
第1搬送経路15は、給紙ユニット部3のフレーム17に沿って鉛直方向に延びた搬送経路であり、給紙トレイ11・13・14のシートをプリンタ部2に向けて搬送するものである。
また、第2搬送経路16は、第3搬送経路21および第4搬送経路24を介して供給される、手差し給紙ユニット18,給紙ユニット20のシートを、プリンタ部2に搬送する機能も有している。
第4搬送経路24は、後述する給紙ユニット20のシートを第2搬送経路16に搬送する搬送経路である。
図2は、本印刷装置の制御機構を示すブロック図である。
この図に示すように、本印刷装置は、上記したプリンタ部2,給紙ユニット部3,給紙ユニット20,排出トレイ26に加えて、操作部32を備えており、これらを制御部31によって制御する構成である。
なお、操作部32は、ユーザーの入力指示を受け付け、制御部31に伝達するものである。また、操作部32は、ユーザーに対して、制御部31からの所定のメッセージを表示する機能も有している。
図1に示すように、給紙ユニット20は、リフトトレイ部40,ピックアップ機構41を備えている。
昇降トレイ43は、積み重ねられたシート(シート束)を収容するための給紙トレイである。
リフトモータ42・滑車44は、昇降トレイ43を昇降させるための機構である。
図3は、ピックアップ機構41の構成を示す説明図である。
この図に示すように、ピックアップ機構41は、搬送ローラ対51,分離ローラ52,給紙ローラ53,ピックアップローラ54,シート搬送センサー55,シートレベル検出器56,上限検出器57を備えている。
そして、ピックアップローラ54が1枚だけシートを取り出した場合、分離ローラ52は、給紙ローラ53の駆動力を受けて、B方向に従動回転する。これにより、シートは、搬送ローラ対51側に搬送される。
これにより、上側のシートは、A方向に回転する給紙ローラ53に当接し、搬送ローラ対51側に搬送される。一方、下側のシートは、A方向に回転する分離ローラ52に当接し、昇降トレイ43側に戻される。
なお、上記のような負荷変動のあったときに、制御部31は、分離ローラ52の回転を停止させるように制御してもよい。この構成でも、上側のシートだけを搬送ローラ対51側に搬送できる。
また、シート搬送センサー55は、シートが搬送ローラ対51を通過したことを検知し、制御部31に伝達するための検出器である。
すなわち、シートレベル検出器56やリフトモータ42(あるいはその制御系)の故障といったトラブルが生じると、シート高さ(ピックアップローラ54の位置)が、所定値よりも上昇してしまうことがある。
これを受けて、制御部31が、上記のようなトラブルが発生したと判断する。そして、制御部31は、ユーザーに対し、操作部32を介して、トラブルの発生した旨の警告を与えるようになっている。
図4は、本整合機構の構成を示す正面図であり、図6は、同じく上面図である。
これらの図に示すように、本整合機構は、基準ガイド部材61,対向ガイド部材62,整合ローラ63,後端ガイド部材64,先端ガイド部材65を備えている。
ここで、上端シートの基準位置とは、ピックアップローラ54に取り出される上端シートの適切な位置(その位置に上端シートを配置しておけば、上端シートを適切に搬送でき、このシートに適切に印刷を行えるような位置)のことである。
そして、上端シートが基準ガイド部材61に一辺(基準辺;基準ガイド部材61に近い辺)を接触(当接)させている場合、ピックアップローラ54は、上端シートを、その二辺を取り出し方向に平行とした状態で、第4搬送経路24の中央に向けて取り出すことが可能となる。
このように、本印刷装置における上端シートの基準位置は、基準ガイド部材61に上端シートの一辺(基準辺)を当接させるような位置である。
この図に示すように、整合ローラ63は、支持軸71の両端に、ロッド部72および弾性部材73を備えた構成である。
ロッド部72は、中心に孔の開いた円筒形の部材であり、弾性部材73を取り付けるための台となるものである。このロッド部72は、支持軸71と同心円となるように(支持軸71の回転中心がロッド部72の中心を貫くように)、支持軸71に固定されている。
また、弾性部材73の径は、ロッド部72よりも大きく設計されている。従って、図5に示すように、弾性部材73の外縁部は、ロッド部72からはみ出た状態となっている。
また、整合ローラ63は、ロッド部72からはみ出た弾性部材73の外縁部のみが上部シートの端部に当接するような位置に配されている。
さらに、図4に示すように、整合ローラ63の中心(支持軸71)は、ピックアップローラ54に取り出される上端シートよりも高い位置に配されている。
図7(a)〜(c)は、本整合機構の整合動作を示す説明図である。
本印刷装置では、給紙ユニット20に新たなシートを補給する場合、制御部31が、昇降トレイ43を、いったん最下端まで下げるようになっている。
そして、このときには、図7(a)に示すように、上端シートPは、整合ローラ63に接触しない状態となる。
このとき、図7(b)に示すように、上端シートPを含む上部シートは、整合ローラ63の弾性部材73に接触する。
従って、弾性部材73は、上昇するシート束の進路上の端部に、シート束の上昇方向(進路)に沿って基準ガイド部材61との間隔を狭めるように配置されている(弾性部材73が、上端シートにかぶさるような輪郭を有している)。
そして、上部シートの接触辺が、弾性部材73を水平方向に押す水平力の反作用(弾性力;変形を戻そうとする力)を受ける。これにより、上部シートが、基準ガイド部材61に向かって移動する。すなわち、上部シートは、図7(b)に示すD方向(基準ガイド部材61に向かう方向)に向かって、もともとの積載位置(弾性部材73に接触する前の位置)からずれる(スライドする)。
また、上部シートからの上向き力を受けて、弾性部材73を含む整合ローラ63の全体が、C方向に回転する。
このとき、図7(c)に示すように、弾性部材73から受ける弾性力(水平力の反作用)によって、上部シートがD方向に大きくずれた状態となる。また、このずれ(および弾性部材73から受ける水平方向(D方向)の弾性力)は、上端シートPに近いシートほど大きくなる。
これにより、上端シートP(上端シートPの基準辺)を、整合ローラ63とシート束を挟んで対向する位置にある基準ガイド部材61に当接させることが可能となる。
これにより、新たな上端シートも、整合ローラ63の弾性部材73から受ける弾性力が僅かに強くなり、基準ガイド部材61に当接した状態にまでずれることとなる。
ここで、基準ガイド部材61は、自身に上端シートの一辺を当接させることで、上端シートを基準位置に配置できるように設計されている基準壁面である。
また、整合ローラ63は、上端シートにおける基準ガイド部材61に近い辺(基準辺)に向かい合う辺(接触辺)に接触し、この辺を基準ガイド部材61側に押すことで、上端シートの位置を移動させて(ずらして)、上端シートの基準辺を基準ガイド部材61に当接させるように設計されている。
すなわち、給紙ユニット20では、上端シートから受ける上向き力によって整合ローラ63が回転することで、この上向き力を吸収するように設計されている。
従って、給紙ユニット20では、整合ローラ63に働く上端シートの上向き力に関し、整合ローラ63から上端シートに働く反作用を消失させることが可能となる。
このため、給紙ユニット20では、上向き力の反作用による上端シートの変形(折れ曲がりなど)を確実に防止することが可能である。
このような弾性部材73は、図7(a)〜(c)に示したように、上端シートと接触すると弾性的に変形する。従って、上端シートが整合ローラ63と接触するときに生じる上端シートへの衝撃を和らげられる。
従って、整合ローラ63では、弾性部材73にいったん接触した上端シートを、ピックアップローラ54に取り出されるまで、基準ガイド部材61に対して水平方向に押しておくことが可能となっている(上端シートを、取り出されるまで基準ガイド部材61に押し付けておける)。
しかしながら、これに限らず、支持軸71を回転させない(固定した)構成としてもよい。この場合、ロッド部72および弾性部材73を支持軸71に回転可能に取り付け、外力によって、ロッド部72および弾性部材73のみが回転するように構成することが好ましい。
また、金属材料を用いてロッド部72を形成してもよいが、樹脂材料を用いる方が量産性に優れている。
また、この保護層は、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)やPTFE(ポリテトラフロロエチレン)から構成可能でである。また、この保護層の膜厚については、50μm以下とすることが好ましい。これにより、シートから受ける力によって、保護層を部分的に変形させやすくできる。
これにより、上端シートのエッジを、保護層の表面で滑りやすくできる。このため、保護層と上端シートとの摩擦による上端シートの変形を回避できる。
しかしながら、弾性部材73の形状はこれに限らない。
なお、図8(a)〜(c)に示した構成では、弾性部材73の表面に、上記した保護層74を配している。
なお、図8(b)(c)に示す構成でも、弾性部材73の径を、ロッド部72よりも大きくすることが好ましい。
また、図8(c)の構成において、ロッド部72を設けず、弾性部材73(芯部材73a)を支持軸71に取り付けただけの構成としてもよい。
しかしながら、これに限らず、ロッド部72は、弾性部材73を取り付けられて、支持軸71とともに回転できる構成(あるいは支持軸71の周囲を回転できる構成)であれば、どのような形状であってもよい。
この構成であっても、上端シートから受ける上向き力をロッド部72によって受け、整合ローラ63が回転することで、上向き力の反作用を抑制できる。従って、上端シートの変形を防止できる。
本給紙装置は、少なくとも上端シートを弾性部材73に接触させ、これによって上端シートの基準辺を基準壁面71に当接させるように設計されていればよい。
すなわち、この整合ベルト部81は、外力に応じてベルトを回転させる従動ベルト(駆動機構を持たないベルト)である。
従って、弾性ベルト84における上端シートとの接触部分は、上端シートにかぶさるような、やや傾いた状態となっている。
これにより、上部シートからの上向き力を受けて、弾性ベルト84が弾性的に変形するとともに、弾性ベルト84が、従動ローラ82・83とともにC方向に回転する。
また、このとき、上部シートは、弾性ベルト84から受ける力(反作用)により、基準ガイド部材61に向かって、もともとの積載位置からずれる(スライドする)。
これにより、整合ローラ63を用いる場合と同様に、上端シートPを、基準ガイド部材61に当接させることが可能となる。
また、この構成では、弾性ベルト84の回転量を、昇降トレイ43の上昇量に応じた量(上昇量と同等の回転量)とすることが好ましい。これについては、例えば、リフトモータ42を弾性ベルト84の駆動源とすることで、比較的容易に実現できる。
そして、この構成でも、整合ローラ63の回転量を、昇降トレイ43の上昇量に応じた量(上昇量と同等の回転量)とすることが好ましい。これについても、例えば、リフトモータ42を整合ローラ63の駆動源とすることで、比較的容易に実現できる。
しかしながら、これに限らず、各給紙トレイ11・12を独立して引き出せる構成としてもよい。この場合、給紙トレイ11を手前側に引き出すことにより、第2搬送経路16中に詰まったシートを取り除くための作業空間を第2搬送経路16の下方に確保できる構成とすることが好ましい。
これにより、第1搬送経路15の中で詰まったシートを取り除ける。なお、この除去操作は、第1搬送経路15とフレーム17との間にあらかじめ確保されている作業空間を用いて行われる。
なお、この除去操作については、給紙トレイ11・12をユーザーの手前側に引き出すことにより、第2搬送経路16の下方に作業空間を確保した上で行うこととなる。
また、本発明の給紙装置の前提構成を、シート束を収容する昇降トレイを、シート束の上端シートをピックアップローラに接触させるように上昇させる給紙装置、と表現することもできる。
また、従来、画像形成装置(印刷装置)のシート給送装置では、収容されているシートの枚数が多いため、積載されたシートの下側からシートを供給することが困難であることより、積載されたシートの上部よりピックアップ手段にて1枚づつ分離して画像形成装置の画像形成部に供給できるように構成されている。この方式では、シートを積載させながら上下に移動可能なリフトアップ手段を用いて、積載されたシートの上面が常に所定の高さになるように制御し画像形成装置の画像形成部にシートを供給している。このシートの上面の高さは、シートをピックアップするピックアップローラの高さが所定のシート供給レベルになるように検出器を用いて、シートの上面やピックアップローラを回転可能に支持する支持部の高さ等を検出して制御されている。このような、大量にシートを積載収容した大量シート給送装置よりシートを本体装置等に給送する場合にシートの給送位置の精度により画像形成品質が大きく左右される。そのため、シートが正しい位置に給送されるように基準部材を設け、その基準部材によってシートを揃え沿わせながら給送することによりシートが正しい位置に給送されるようにしている。この基準部材は、基準部材に対向されて設けられている押し当て部材によって、シートのサイズにばらつきを生じている場合においても機能するように、押し当て部材を板バネ等により形成しシートを基準部材側に押し当て揃えるようにしている。
すなわち、第1シート給送装置は、複数枚のシートを積載収容した収容手段をリフトアップ手段にて上下させ、前記複数枚のシートの最上部より繰り出されるシートを1枚づつ分離し本体装置に給送するシート給送装置において、シートを案内する案内部材のうちシートの給送方向に平行な基準案内面に向かって、シートを押し当てる押し当て部を前記基準案内面に対向する他の案内面に備え、前記押し当て部が前記他の案内面に対してシートの給送方向にほぼ平行な軸にて回転可能に支持されている構成である。この構成によれば、基準案内面にシートを押し当てる押し当て部を回転可能に支持させたことにより、リフトアップ手段で積載収容されたシートを上昇させる動作によってシートを基準案内面に押し当てる力を発生させるとともに、押し当て部がシートの上昇に合わせて回転することができるので、シートエッジを下側に擦る力発生しない。したがって、シートの変形を防ぐことができシートの基準案内面への押し当てを良好に行うことができる。
また、第3シート給送装置は、第2シート給送装置において、上記押し当て部はコロ状の部材の外周より大きい直径を有する弾性部をさらに備えている構成である。この構成によれば、コロ状の部材の外形よりも大きな外径を有する弾性部を備えることで、積載された最上部の数枚のシートを基準案内部材に押し当てる付勢力を発生させることができる。
また、第5シート給送装置は、第3あるいは第4シート給送装置において、上記弾性部の幅はコロ状の部材の幅よりも狭い構成である。この構成によれば、弾性部材の幅を狭くすることにより、最上部に位置するシート数枚を基準案内部材に押し当てる弱めの力を得ることができる。
また、第7シート給送装置は、第2〜6シート給送装置のいずれかにおいて、上記シート給送装置のシートを給送するときの最上部のシートレベル(高さ)は、コロ状の部材の回転中心軸の高さ以下の高さになるように制御される構成である。この構成によれば、シート給送する時の最上部のシートのレベルをコロ状の部材の回転中心軸の高さ以下とすることにより、シートが押し当て部材から外れることがないようにすることができる。
また、第1画像形成装置は、第1〜7シート給送装置のいずれかを備えた画像形成装置(印刷装置)である。この構成によれば、画像形成装置で上記の効果を得ることができる。
3 給紙ユニット部
4 感光体ドラム
5 帯電ユニット
6 光走査ユニット
7 現像ユニット
8 転写ユニット
9 クリーニングユニット
10 現像剤供給部
11〜14 給紙トレイ
15 第1搬送経路
15a ガイド
16 第2搬送経路
16a ガイド
17 フレーム
18 手差し給紙ユニット
19 手差し給紙トレイ
20 給紙ユニット(給紙装置)
21 第3搬送経路
24 第4搬送経路
26 排出トレイ
27 定着ユニット
31 制御部
32 操作部
40 リフトトレイ部
41 ピックアップ機構
42 リフトモータ
43 昇降トレイ
44 滑車
51 搬送ローラ対
52 分離ローラ
53 給紙ローラ
54 ピックアップローラ(ピックアップ部)
55 シート搬送センサー
56 シートレベル検出器
57 上限検出器
61 基準ガイド部材(基準壁面)
62 対向ガイド部材
63 整合ローラ(整合部材,回転部材,従動ローラ)
64 後端ガイド部材
65 先端ガイド部材
71 支持軸
72 ロッド部
72a 突出部
73 弾性部材
73a 芯部材
74 保護層
81 整合ベルト部(整合部材,回転部材,従動ベルト)
82・83 従動ローラ
84 弾性ベルト
P 上端シート
Claims (9)
- 昇降トレイに積載されたシート束を、シート束の上端シートを取り出すピックアップ部に向けて上昇させる給紙装置であって、
上端シートを挟んで基準壁面と対向する位置に、上端シートの上昇方向に沿って基準壁面との間隔を狭めるように形成され、上昇する上端シートの端部に接触して、上端シートの一辺を基準壁面に当接させるように上端シートを整合する整合部材を備えており、
この整合部材が、上昇する上端シートの力を受けて回転する回転部材からなることを特徴とする給紙装置。 - 上記回転部材が従動ローラであることを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
- 上記従動ローラの表面に弾性部材が配されていることを特徴とする請求項2に記載の給紙装置。
- 上記弾性部材が、発泡性の材料により形成されていることを特徴とする請求項3に記載の給紙装置。
- 上記弾性部材が、従動ローラの表面の一部に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の給紙装置。
- 上記弾性部材の表面に、保護層が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の給紙装置。
- 上記従動ローラの中心が、ピックアップ部に取り出される上端シートよりも高い位置に配されていることを特徴とする請求項2に記載の給紙装置。
- 上記回転部材が従動ベルトであることを特徴とする請求項1に記載の給紙装置。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の給紙装置を備えた印刷装置。
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