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JP4076594B2 - 導波管形分波器及び偏分波器 - Google Patents

導波管形分波器及び偏分波器 Download PDF

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尚史 米田
有 西野
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、主としてVHF帯、UHF帯、マイクロ波帯およびミリ波帯で用いられる広帯域、高アイソレーション分波特性を持つ小型構造の導波管形分波器、偏分波器にに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
第1の従来例として、図17は例えば J.Uher, J.Bornemann, U.Rosenberg, ■Waveguide Components for Antenna Feed Systems : Theory and CAD■, ARTECH HOUSE INC., pp.403-418, 1993. に示された直交2偏波2周波数帯共用アンテナ給電系で用いられる従来の分波器を示す斜視図である。図において、1は2つの異なる周波数帯にて各々直交する2つの偏波からなる計4種類の電波を伝送する正方形主導波管、2aおよび2bはこの正方形主導波管1の平行な向かい合う2つの壁面に1つずつ設けられた分岐しようとする電波の波長に対応して各々決る開口面を持ち、位置を決められた結合孔である。3aはこの結合孔2aを介して正方形主導波管1の管軸と直角をなす方向に分岐する方形分岐導波管、4aはこの方形分岐導波管3a内に設けられた複数の誘導性アイリス、5aはこれらの誘導性アイリス4aおよび結合孔2aによって仕切られた複数の空胴共振器、6aは方形分岐導波管3aと誘導性アイリス4aと空胴共振器5aとで構成される第1の導波管形高周波フィルタである。
3bは結合孔2bを介して正方形主導波管1の管軸と直角をなす方向に分岐する方形分岐導波管、4bはこの方形分岐導波管3b内に設けられた複数の誘導性アイリス、5bはこれらの誘導性アイリス4bおよび結合孔2bによって仕切られた複数の空胴共振器、6bは方形分岐導波管3bと誘導性アイリス4bと空胴共振器5bとで構成される第2の導波管形高周波フィルタである。
7は正方形主導波管1内に結合孔2a、2bの設けられた正方形主導波管側壁と平行をなす向きに挿入された金属薄板、P1は正方形主導波管1の入力端、P2は正方形主導波管1の出力端である。
【0003】
次に動作について説明する。
いま、入力端P1より入射された計4種類の電波の中の低い方の周波数帯にて金属薄板7と平行な向きの偏波面をもつ電波の基本モードすなわちTE10モードは、その電波の波長対応の開口面を持つ結合孔2aにより方形分岐導波管3aの基本モードに結合し第1の導波管形高周波フィルタ6a中を伝搬していく。
また、高い方の周波数帯にて金属薄板7と平行な向きの偏波をもつ電波の基本モードは、同様にその電波の波長対応の開口面を持つ結合孔2bにより方形分岐導波管3bの基本モードに結合し第2の導波管形高周波フィルタ6b中を伝搬していく。
更に、金属薄板7と直角をなす向きの偏波をもつ2種類の電波の基本モードすなわちTE01モードは、結合孔2a、2bとは結合することなく、かつ、金属薄板7にてほとんど反射することなく方形主導波管1の出力端P2から出ていく。
【0004】
第1の従来例の分波器は以上のように構成されているので、例えば、向かい合う結合孔2a、2bの面積が大きくなると、TE20モードに代表されるような分岐部で発生する高次モードを介して結合孔2a、2b間で互いに結合して望ましくない影響を与えて、各使用周波数帯における入射端P1での反射特性の劣化を引き起こす。
また、結合孔2a、2bの面積を小さくした場合は、TE20モードの発生は抑圧されて、結合孔2a、2b間の不要結合は抑制できるが、分岐部で発生するTM21モードおよびTE21モードに代表されるような高次モードの影響が非常に大きくなり、広帯域な分波特性は期待できなくなる。
【0005】
また第2の従来例として、図18は直交2偏波共用アンテナ給電系で用いられる従来の偏分波器を示す斜視図である。図において、1は直交する2つの偏波からなる計2種類の電波を伝送する正方形主導波管、2aはこの正方形主導波管1のある1つの壁面上に設けられた結合孔、3aはこの結合孔2aを介して正方形主導波管1の管軸と直角をなす方向に分岐する方形分岐導波管、4aはこの方形分岐導波管3a内に設けられた複数の誘導性アイリス、5aはこれらの誘導性アイリス4aおよび結合孔2aによって仕切られた複数の空胴共振器、6aは方形分岐導波管3aと誘導性アイリス4aと空胴共振器5aとで構成される導波管形高周波フィルタ、7は正方形主導波管1内に結合孔2aの設けられた正方形主導波管側壁と平行をなす向きに挿入された金属薄板、P1は正方形主導波管1の入力端、P2は正方形主導波管1の出力端である。
【0006】
次に動作について説明する。
正方形主導波管1の入力端P1より入射された計2種類の電波の中の金属薄板7と平行な向きの偏波面をもつ電波の基本モードすなわちTE10モードは、結合孔2aにより方形分岐導波管3aの基本モードに結合し導波管形高周波フィルタ6a中を伝搬していく。また、金属薄板7と直角をなす向きの偏波面をもつ電波の基本モードすなわちTE01モードは、結合孔2aとは結合することなく、かつ、金属薄板7にてほとんど反射することなく正方形主導波管1の出力端P2から出ていく。ここで、結合孔2aの大きさと位置は、方形主導波管1から方形分岐導波管3aに分離しようとする電波の周波数帯に応じて適宜決定される。
【0007】
第2の従来例の偏分波器は以上のように構成されているので、例えば、結合孔2aの面積が大きくなると、TE20モードに代表されるような分岐部で発生する高次モードが大きく発生し、使用周波数帯における入射端P1での反射特性の劣化を引き起こす。
また、結合孔2aの面積を小さくした場合は、TE20モードの発生は抑圧されて、入射端5での反射特性は改善できるが、分岐部で発生するTM21モードおよびTE21モードに代表されるような高次モードの影響が非常に大きくなり、広帯域な分波特性は期待できなくなる。
【0008】
また、第3の従来例として、図19は直交2偏波共用アンテナ給電系で用いられる従来の偏分波器を示す斜視図である。図において、1は各々直交する2つの偏波からなる計2種類の電波を伝送する正方形主導波管、2aおよび2cはこの正方形主導波管1の隣り合う2つの壁面上に1つずつ設けられた結合孔である。3aはこの結合孔2aを介して正方形主導波管1の管軸と直角をなす方向に分岐する方形分岐導波管、4aはこの方形分岐導波管3a内に設けられた複数の誘導性アイリス、5aはこれらの誘導性アイリス4aおよび結合孔2aによって仕切られた複数の空胴共振器、6aは方形分岐導波管3aと誘導性アイリス4aと空胴共振器5aとで構成される第1の導波管形高周波フィルタである。
3cは結合孔2cを介して正方形主導波管1の管軸と直角をなす方向に分岐する方形分岐導波管、4cはこの方形分岐導波管3c内に設けられた複数の誘導性アイリス、5cはこれらの誘導性アイリス4cおよび結合孔2cによって仕切られた複数の空胴共振器、6cは方形分岐導波管3cと誘導性アイリス4cと空胴共振器5cとで構成される第2の導波管形高周波フィルタである。8は正方形主導波管1の1端を短絡する導体短絡板、P1は正方形主導波管1の入力端である。
【0009】
次に動作について説明する。
正方形主導波管1の入力端P1より入射された計2種類の電波の中の方形分岐導波管3aの管軸と直角をなす向きの偏波面をもつ電波の基本モードすなわちTE10モードは、結合孔2aにより方形分岐導波管3aの基本モードに結合し第1の導波管形高周波フィルタ6a中を伝搬していく。また、方形分岐導波管3cの管軸と直角をなす向きの偏波面をもつ電波の基本モードすなわちTE01モードは、結合孔2cにより方形分岐導波管3cの基本モードに結合し第2の導波管形高周波フィルタ6c中を伝搬していく。
ここで、結合孔2a、2cの大きさと位置は、方形主導波管1から方形分岐導波管3a、3cに分離しようとする各電波の周波数帯に応じて適宜決定される。
【0010】
第3の従来例の分波器は以上のように構成されているので、例えば、隣り合う結合孔2a、2cの面積が大きくなると、TE20モードに代表されるような分岐部で発生する高次モードを介して互いに結合し、望ましくない影響を与え合って偏波間のアイソレーション特性の劣化を引き起こす。また、結合孔2a、2cの面積をある程度小さくした場合は、TE20モードの発生は抑圧されて、結合孔2a、2c間の不要結合はある程度抑制できるが、分岐部で発生するTM21モードおよびTE21モードに代表されるような高次モードの影響が大きくなり、広帯域な分波特性は期待できなくなる。
【0011】
また、第4の従来例として、図20は例えば J.Uher, J.Bornemann, U.Rosenberg, ■Waveguide Components for Antenna Feed Systems : Theory and CAD■, ARTECH HOUSE INC., pp.403-418, 1993. に示された直交2偏波2周波数帯共用アンテナ給電系で用いられる従来の偏分波器を示す斜視図である。図において、1は2つの異なる周波数帯にて各々直交する2つの偏波からなる計4種類の電波を伝送する正方形主導波管、2eはこの正方形主導波管1の向かい合う2つの壁面の対称な位置に同一形状で1つずつ設けられた結合孔、2fはこの正方形主導波管1の上記結合孔2eの設けられた壁面以外の向かい合う2つの壁面の対称な位置に同一形状で1つずつ設けられた結合孔である。3eは上記結合孔2eを介して正方形主導波管1の管軸と直角をなす方向に分岐する方形分岐導波管、4eはこの方形分岐導波管3e内に設けられた複数の誘導性アイリス、5eはこれらの誘導性アイリス4eおよび結合孔2eによって仕切られた複数の空胴共振器、6eは方形分岐導波管3eと誘導性アイリス4eと空胴共振器5eとで構成される2つの導波管形高周波フィルタである。
3fは結合孔2fを介して正方形主導波管1の管軸と直角をなす方向に分岐する方形分岐導波管、4fはこの方形分岐導波管3f内に設けられた複数の誘導性アイリス、5fはこれらの誘導性アイリス4fおよび結合孔2fによって仕切られた複数の空胴共振器、6fは方形分岐導波管3fと誘導性アイリス4fと空胴共振器5fとで構成される2つの導波管形高周波フィルタである。P1は方形主導波管1の入力端、P2は方形主導波管1の出力端、9は出力端P2に接続された2段の正方形導波管ステップである。
【0012】
次に動作について説明する。
方形主導波管1の入力端5より入射された計4種類の電波の中の低い方の周波数帯にて方形分岐導波管3eの管軸と垂直をなす向きの偏波面をもつ電波の基本モードすなわちTE10モードは、結合孔2eにより対向する2つの方形分岐導波管3eの基本モードに等しく結合し、導波管形高周波フィルタ6e中を伝搬していく。
また、低い方の周波数帯にて方形分岐導波管3fの管軸と垂直をなす偏波面をもつ電波の基本モードすなわちTE01モードは、結合孔2fにより対向する2つの方形分岐導波管3fの基本モードに等しく結合し、導波管形高周波フィルタ6f中を伝搬していく。更に、高い方の周波数帯の2種類の電波は、結合孔2eおよび2fとは結合することなく、かつ、2段の正方形導波管ステップ9にてほとんど反射することなく出ていく。
ここで、結合孔2eおよび2fの大きさと位置は、方形主導波管1から方形分岐導波管3eおよび3fに各々分離しようとする電波の周波数帯に応じて適宜決定される。
【0013】
第4の従来例の偏分波器は以上のように構成されるので、結合孔2eおよび2fの面積をある程度大きくしても、構造の上下および左右の対称性により、TE20モードに代表されるような結合孔相互の不要結合に大きく寄与する高次モードの発生が完全に抑圧されるため、偏分波器として非常に良好な反射特性およびアイソレーション特性が広帯域に得られる。
しかし、この偏分波器では対向する2つの方形分岐導波管3eに分離された同一偏波の電波を合成するための合成回路と、同様に2つの方形分岐導波管3fに分離された電波を合成するための合成回路とが必要となって給電回路全体が非常に大きくなり、従って回路の小形化は困難である。
【0014】
また、第5の従来例として、図21は例えば特開平7−22803号に示された直交2偏波共用アンテナ給電系で用いられる従来の偏分波器を示す斜視図である。図において、10は直交する2つの偏波からなる計2種類の電波を伝送する円形主導波管、11はこの円形主導波管10の一端に設けられた短絡導体板、2gおよび2hは円形主導波管8の壁面における短絡導体板11より使用周波数帯の円形主導波管管内波長の約1/4離れた位置と、約3/4もしくは3/4以上離れた位置とに、各々1つずつ、互いの孔面が直交するように設けられた結合孔である。3gは上記結合孔2gを介して円形主導波管1の管軸と直角をなす方向に分岐する方形分岐導波管、4gはこの方形分岐導波管3g内に設けられた複数の誘導性アイリス、5gはこれらの誘導性アイリス4gおよび結合孔2gによって仕切られた複数の空胴共振器、6gは方形分岐導波管3gと誘導性アイリス4gと空胴共振器5gとで構成される2つの導波管形高周波フィルタである。3hは結合孔2hを介して円形主導波管10の管軸と直角をなす方向に分岐する方形分岐導波管、4hはこの方形分岐導波管3h内に設けられた複数の誘導性アイリス、5hはこれらの誘導性アイリス4hおよび結合孔2hによって仕切られた複数の空胴共振器、6hは方形分岐導波管3hと誘導性アイリス4hと空胴共振器5hとで構成される2つの導波管形高周波フィルタ、P1は円形主導波管1の入力端である。
【0015】
次に動作について説明する。
円形主導波管10の入力端P1より入射された計2種類の電波の中の方形分岐導波管3gの管軸と垂直をなす偏波面をもつ電波の基本モードすなわちTE11モードは、結合孔2gにより方形分岐導波管3gの基本モードに結合し導波管形高周波フィルタ6g中を伝搬していく。また、方形分岐導波管3hの管軸と垂直をなす偏波面をもつ電波の基本モードは、結合孔2hにより方形分岐導波管3hの基本モードに結合し導波管形高周波フィルタ6h中を伝搬していく。
【0016】
第5の従来例の偏分波器は以上のように構成されているので、例えば、結合孔2gと結合孔2hの間隔を円形主導波管10の使用周波数帯管内波長の約1/2程度にすると、結合孔2gと結合孔2hの間隔が十分でないために、高次モードを介して起こる結合孔2gと結合孔2hの間の不要結合がこの偏分波器の分波特性に大きな影響を与えてアイソレーション特性の劣化を引き起こす。また、高いアイソレーション特性を得るために結合孔2gと結合孔2hの間隔を上記使用周波数帯管内波長の1/2以上離した場合、偏分波器の管軸方向の長さは上記使用周波数帯管内波長の約3/4以上となり、これ以上の構造の小形化は期待できない。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
従来の直交2偏波共用あるいは多周波数帯共用の導波管形分波器、および、偏分波器は以上のように構成されているので、分岐部で発生する高次モードの影響により、その反射特性、あるいは、アイソレーション特性が劣化し、従って、広帯域にわたる良好な分波特性が得られないという課題があった。または小形化が困難であるという課題があった。
【0018】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、分波器、および、偏分波器の分岐部において発生する高次モードの影響を抑えた小形、かつ、広帯域分波特性を有する分波器、および偏分波器を得ることを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る導波管形分波器は、主導波管の中心軸に対して向かい合う2つの壁面に設けられた長方形の結合孔を有する導波管形フィルタを用いた導波管形分波器において、
上記主導波管の断面を四角形とし、
上記各導波管形フィルタは、2つの長方形の結合孔を有し、主導波管の該四角形を構成する一辺となる壁面であって分岐する信号の偏波面と平行となる壁面を上下に約4等分して、上記約4等分した壁面において、上から4分の1の位置と、下から4分の1の位置であって、かつ、壁面を2分した中心線に対して上下対称になる位置に、上記2つの長方形の結合孔の長辺が平行になるように上記2つの長方形の結合孔を設けたことを特徴とする。
【0020】
また更に、導波管形フィルタは、主導波管の中心軸に対して向かい合うように設けた。
【0021】
この発明に係る導波管形偏分波器は、主導波管の壁面に設けられた長方形の結合孔を有する導波管形フィルタを用いた導波管形偏分波器において、
上記主導波管の断面を四角形とし、
記各導波管形フィルタは、2つの長方形の結合孔を有し、主導波管の該四角形を構成する一辺となる壁面であって分岐する信号の偏波面と平行となる壁面を上下に約4等分して、上記約4等分した壁面において、上から4分の1の位置と、下から4分の1の位置であって、かつ、壁面を2分した中心線に対して上下対称になる位置に、上記2つの長方形の結合孔の長辺が平行になるように、上記2つの長方形の結合孔を設けたことを特徴とする。
【0022】
また更に、主導波管の1端には短絡板を設け、導波管形フィルタは、2個設置し、上記短絡板の近傍に上記主導波管の中心軸に対して互いに直角方向に設置した
【0023】
また更に、主導波管の1端には短絡板を設け、導波管形フィルタは、4個設置し、上記短絡板の近傍に上記主導波管の中心軸に対してそれぞれ直角方向に設置した
【0025】
この発明に係る導波管形偏分波器は、主導波管の1端には短絡板を設け、主導波管の壁面に設けられた結合孔を有する導波管形フィルタを複数個用いた導波管形偏分波器において、上記導波管形フィルタは、2個を主導波管の中心軸に対して互いに直角に設置し、かつ主導波管の壁面の高さ方向に約4等分した中心軸に平行な上下いずれか4分の1の位置の中心に結合孔を設けた。
【0026】
また更に、主導波管の導波管形フィルタは、2個を主導波管の中心軸に対して互いに直角に、主導波管に設けた短絡板からの距離を一方は分岐する信号波長に対して1/4波長以内の距離に、他方は同上波長に対して約3/4波長離れた距離に設置し、かつ上記各導波管フィルタは、主導波管から遠ざかる方向に広がる2段のステップ状の高さを持つようにした。
【0027】
また更に、主導波管は、正方形とした。
【0028】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
この発明の実施の形態1における導波管形分波器を図について説明する。
図1は本実施の形態の導波管形分波器の構成を示す斜視図である。また図2ないし図4は、図1の構成の分波器における電磁界のモードを説明するための電磁界モード説明図である。
図1において、1は2つの異なる周波数帯にて各々直交する2つの偏波からなる計4種類の電波を伝送する正方形主導波管である。12aおよび12bはこの正方形主導波管1の平行な向かい合う2つの壁面上に設けられ、かつ、正方形主導波管1の管軸と直角をなす方向に2分割された結合孔である。この構成において、12a、12bは、各々の壁面の高さ方向に2分した中心線A(上下対称面)に関して上下対称で、壁面を約1/4に分割した位置に中心がくるように設ける。3aはこの結合孔12aを介して正方形主導波管1の管軸と直角をなす方向に分岐する一方の方形分岐導波管、4aはこの方形分岐導波管3a内に設けられた複数の誘導性アイリス、5aはこれらの誘導性アイリス4aおよび結合孔12aによって仕切られた複数の空胴共振器、6aは方形分岐導波管3aと誘導性アイリス4aと空胴共振器5aとで構成される第1の導波管形高周波フィルタである。
【0029】
3bは結合孔12bを介して正方形主導波管1の管軸と直角をなす方向に分岐する他方の方形分岐導波管、4bはこの方形分岐導波管3b内に設けられた複数の誘導性アイリス、5bはこれらの誘導性アイリス4bおよび結合孔12bによって仕切られた複数の空胴共振器、6bは方形分岐導波管3bと誘導性アイリス4bと空胴共振器5bとで構成される第2の導波管形高周波フィルタである。
なお、導波管形高周波フィルタ6a、6bが主導波管1と結合する結合孔12a、12bの面積は、分波する周波数により互に異なる面積であってよい。7は正方形主導波管1内部の結合孔12a、12b近辺に正方形主導波管1の結合孔12a、12bの設けられた側壁と平行をなす向きに挿入された金属薄板、P1は正方形主導波管1の入力端、P2は正方形主導波管1の出力端である。
【0030】
次に上記構成の分波器の動作について説明する。
正方形主導波管1の入力端P1より入射された計4種類の電波の中の低い方の周波数帯にて金属薄板7と平行な向きの偏波面をもつ電波の基本モードは、2分割結合孔12aにより方形分岐導波管3aの基本モードに結合し第1の導波管形高周波フィルタ6a中を伝搬していく。
また、高い方の周波数帯にて金属薄板7と平行な向きの偏波をもつ電波の基本モードは、2分割結合孔12bにより方形分岐導波管3bの基本モードに結合し第2の導波管形高周波フィルタ6b中を伝搬していく。
更に、金属薄板7と直角をなす向きの偏波をもつ2種類の電波は、2分割結合孔12a、12bとは結合することなく、かつ、金属薄板7にてほとんど反射することなく正方形主導波管1の出力端P2から出ていく。
【0031】
図2によって主導波管内における電磁界の分布を説明する。
上記分波器において、いま正方形主導波管1の高さをh、方形分岐導波管3a、3bの高さも同じくhとし、2分割結合孔12a、12bの分割距離をh/2とし、上下対称に配置した場合を考える。ここで、入力端5より入射される電波の基本モードすなわちTE10モードは、方形主導波管1の断面内にて図2に示す磁界分布となる。ここで、上記分波器のもつ構造の上下対称性より、図2において上下対称面は必ず電気壁となる。更に、この電気壁によって上下に分けられた分波器断面形状も上下対称であり、よって、図2において上下4等分割面は全て必ず電気壁となる。
一方、分波特性の劣化に最も影響を与える高次モードのひとつであるTM21モードおよびTE21モードは、図3および図4に示すように分波器断面における上下4等分割面の2つが磁気壁となる場合にのみ発生し得る。従って、図1の構成による分波器では、図2に示す状態を生じさせるので、TM21モードおよびTE21モードは全く発生しない。また、方形主導波管1の高さと、方形分岐導波管3a、3bの高さが異なる場合でも、上下対称面Aを中心に対称位置に結合孔を設ける条件を保ちながら、2分割結合孔12a、12bの分割距離Bを調整することにより、図2に類似した状態を作り出せる。従って、TM21モードおよびTE21モードの発生をある程度抑制することが可能である。
【0032】
以上のように、図1の実施の形態1の分波器によれば、分岐部での高次モードの発生を抑制するよう、正方形主導波管1の平行な向かい合う2つの壁面と2つの方形分岐導波管3a、3bの間に、正方形主導波管1の管軸と直角をなす方向に2分割された結合孔12aと12bを構成したので、向かい合う結合孔間の不要結合を小さくするため結合孔の面積を非常に小さくした状態でも、良好な分波特性が得られる効果がある。
【0033】
実施の形態2.
上記発明の実施の形態1では、正方形主導波管1の平行な向かい合う2つの壁面上に方形主導波管1の管軸と直角をなす方向に2分割された結合孔を設けたものを示したが、図5に示すように、正方形主導波管1の平行な向かい合う2つの壁面と2つの方形分岐導波管3a、3bの間に、上下対象面Aを中心に対称という条件を保ちながら、正方形主導波管1の管軸と直角をなす方向に4分割された結合孔13a、13bを設けても、図2に示すと同様な等分割とする電気壁が得られて、上記実施の形態1と同様な効果が期待できる。また更に、2n分割(n≧3)された結合孔としても同様な効果がある。
【0034】
実施の形態3.
この発明の実施の形態3における分波器を図について説明する。
図6は本実施の形態の導波管形分波器の構成を示す斜視図である。図において、14はある周波数帯の電波を伝送する方形主導波管である。15a〜15dはこの方形主導波管18の平行な向かい合う2つの壁面上に設けられ、かつ、方形主導波管14の管軸と直角をなす方向で、図2と同様に壁面の上下対称面Aを中心にして上下対称に2分割して設けられた結合孔である。16a〜16dは伝送される電波の偏波面と平行な上記方形主導波管14の向かい合う2つの壁面からこの方形主導波管14の管軸と直角をなす方向に上記結合孔15a〜15dを介して各々分岐する複数の円筒形分岐導波管、17a〜17dはこれらの円筒形分岐導波管内に設けられた複数の結合孔、18a〜18dはこれらの結合孔17a〜17dおよび2分割結合孔15a〜15dによって仕切られた複数の空胴共振器、19a〜19dは円筒形分岐導波管16a〜16dと結合孔17a〜17dと空胴共振器18a〜18dとで構成される複数の導波管形高周波フィルタである。これらの結合孔15a〜15dの面積は、分岐する周波数によって互いに同一の面積でなくてもよい。20はこの方形主導波管14の1端を短絡する短絡導体板、P1は方形主導波管1の入力端である。
【0035】
次に上記構成の分波器の動作について説明する。
方形主導波管14の入力端P1より入射されたある周波数帯の電波の基本モードは、2分割結合孔15a〜15dにより4つの周波数帯域に分けられて4つの導波管形高周波フィルタ19a〜19d中を各々伝搬していく。
上記分波器において、各2分割結合孔15a、15b、15cおよび15dは、方形主導波管18の管軸と直角をなす方向に、壁面の上下対称面を中心に対称に2分割されているので、図1の実施の形態1の分波器と同様に、2分割結合孔15a〜15dの分割距離を調整することにより、図2に類似した状態を作り出し、TM21モードおよびTE21モードの発生をある程度抑制することができる。
【0036】
以上のように、図6の実施の形態3の分波器によれば、分岐部での高次モードの発生を抑制するよう、方形主導波管14の平行な向かい合う2つの壁面と4つの導波管形高周波フィルタ19a〜19dの間に、方形主導波管14の管軸と直角をなす方向に2分割された結合孔15a〜15dを構成したので、向かい合う結合孔間の不要結合を小さくするため結合孔の面積を非常に小さくした状態でも、広帯域にわたって良好な分波特性が得られる効果がある。
【0037】
また、上記発明の実施の形態3では、2分割結合孔および導波管形高周波フィルタを4つ設けた場合を示したが、これらの2分割結合孔および導波管形高周波フィルタを5つ以上設けてた場合でも同様な効果が期待できることは言うまでもない。
【0038】
実施の形態4.
この発明の実施の形態4における偏分波器を図について説明する。
図7は本実施の形態における導波管形偏分波器の構成を示す斜視図である。図において、1は各々直交する2つの偏波からなる計2種類の電波を伝送する正方形主導波管、12aはこの正方形主導波管1のある1つの壁面上に設けられ、かつ、正方形主導波管1の管軸と直角をなす方向で、図2と同様に壁面の上下対称面Aを中心にして上下対称に2分割された結合孔である。正方形主導波管1の管軸と直角方向に分岐する方形分岐導波管3a、方形分岐導波管3a内の誘導性アイリス4a、誘導性アイリス4aと結合孔12aで仕切られた複数の空胴共振器5a、これらで構成される導波管形高周波フィルタ6aは実施の形態1における対応要素と同等のものである。また、正方形主導波管1に挿入された金属薄板7、正方形主導波管1の入力端P1正方形主導波管1の出力端P2も上記実施の形態の対応番号と同じものである。
【0039】
次に上記構成の偏分波器の動作について説明する。
正方形主導波管1の入力端P1より入射された計2種類の電波の中の金属薄板7と平行な向きの偏波面をもつ電波の基本モードは、2分割結合孔12aにより方形分岐導波管3aの基本モードに結合し導波管形高周波フィルタ6a中を伝搬していく。また、金属薄板7と直角をなす向きの偏波面をもつ電波は、2分割結合孔12aとは結合することなく、かつ、金属薄板7にてほとんど反射することなく正方形主導波管1の出力端P2から出ていく。
上記偏分波器において、2分割結合孔12aは正方形主導波管1の管軸と直角をなす方向に、壁面の上下対称面を中心に対称に2分割されているので、図1の実施の形態1の分波器と同様に、2分割結合孔12aの分割距離を調整することにより、図2に類似した状態を作り出し、TM21モードおよびTE21モードの発生をある程度抑制することができる。
【0040】
以上のように、図7の実施の形態4の偏分波器によれば、分岐部での高次モードの発生の発生を抑制するよう、正方形主導波管1のある1つの壁面と1つの導波管形高周波フィルタ6aの間に、正方形主導波管1の管軸と直角をなす方向に2分割された結合孔12aを構成したので、正方形主導波管1の入射端P1における入力電波の不要反射を小さくするために結合孔の面積を非常に小さくした状態でも、広帯域にわたって良好な分波特性が得られる効果がある。
【0041】
実施の形態5.
以下、この発明の実施の形態5における偏分波器を図について説明する。
図8は本実施の形態における導波管形偏分波器の構成を示す斜視図である。また図9は図8の構成の偏分波器における磁界分布を示す図である。図8において、1は各々直交する2つの偏波からなる計2種類の電波を伝送する正方形主導波管、12aおよび12cはこの正方形主導波管1の隣り合う2つの壁面上に設けられ、かつ、正方形主導波管1の管軸と直角をなす方向で、図2と同様に壁面の上下対称面Aを中心にして上下対称に各々2分割された結合孔である。方形分岐導波管3a、複数の誘導性アイリス4a、複数の空胴共振器5a、これらで構成される第1の導波管形高周波フィルタ6aは実施の形態1における対応要素と同等のものである。他方向に分岐する方形分岐導波管3c、複数の誘導性アイリス4c、複数の空胴共振器5c、これらで構成される第2の導波管形高周波フィルタ6cも、それぞれ一方の第1の導波管形高周波高周波フィルタ6aのそれに対応する各要素である。8は正方形主導波管1の1端を短絡する導体短絡板である。
【0042】
次に上記構成の偏分波器の動作について説明する。
正方形主導波管1の入力端5より入射された計2種類の電波の中の方形分岐導波管3aの管軸と直角をなす向きの偏波面をもつ電波の基本モードは、2分割結合孔12aにより方形分岐導波管3aの基本モードに結合し第1の導波管形高周波フィルタ6a中を伝搬していく。また、方形分岐導波管3cの管軸と直角をなす向きの偏波面をもつ電波の基本モードは、2分割結合孔12cにより方形分岐導波管3cの基本モードに結合し第2の導波管形高周波フィルタ6b中を伝搬していく。
上記偏分波器において、2分割結合孔12aおよび12cは正方形主導波管1の管軸と直角をなす方向にしかも壁面中心線に対し上下対称に各々2分割されているので、図1の実施の形態1の分波器と同様に、2分割結合孔12a、12cの分割距離を調整することにより、図2に類似した状態を作り出し、TM21モードおよびTE21モードの発生をある程度抑制することが可能である。
また、図9に示すように、隣り合う結合孔間の不要結合に最も大きく寄与する高次モードであるTE20モードの管軸方向磁界成分の最も強いところが、2分割結合孔12cの結合孔間の導体部にあたるため、2分割結合孔12cがTE20モードにより与えられる不要結合は小さくなり、従って、不要な交差偏波の発生もある程度抑制することが可能である。分割結合孔12cに結合される所望の電波の基本モードすなわちTE01モードについても同様である。
【0043】
以上のように、図8の実施の形態5の偏分波器によれば、正方形主導波管1の隣り合う2つの壁面と2つの導波管形高周波フィルタ6a、6cの間に、正方形主導波管1の管軸と直角をなす方向に2分割された結合孔12a、12cを構成したので、隣り合う結合孔間の不要結合を小さくするために結合孔の面積を非常に小さくした状態でも、広帯域にわたって良好な分波特性が得られる効果がある。また、高いアイソレーション特性が得られる効果もある。
【0044】
実施の形態6.
この発明の実施の形態6における偏分波器を図について説明する。
図10は本実施の形態における導波管形偏分波器の構成を示す斜視図である。図において、1は2つの異なる周波数帯にて各々直交する2つの偏波からなる計4種類の電波を伝送する正方形主導波管、12a、12b、12c及び12dはこの正方形主導波管1の4つの壁面上に設けられ、かつ、正方形主導波管1の管軸と直角をなす方向で、図2と同様に壁面の上下対称面Aを中心にして上下対称に各々2分割された結合孔である。方形分岐導波管3a、複数の誘導性アイリス4a、複数の空胴共振器5a、これらで構成される第1の導波管形高周波フィルタ6aは他の実施の形態における対応要素と同等のものである。方形分岐導波管3b、複数の誘導性アイリス4b、複数の空胴共振器5b、第2の導波管形高周波フィルタ6bや、方形分岐導波管3c、誘導性アイリス4c、複数の空胴共振器5c、第3の導波管形高周波フィルタ6cや、方形分岐導波管3d、複数の誘導性アイリス4d、複数の空胴共振器5d、第4の導波管形高周波フィルタ6dも、それぞれ第一の導波管形高周波フィルタ6aとその構成と同等の要素である。導体短絡板8、正方形主導波管1の入力端P1も既出の同番号のそれと同じである。
【0045】
次に上記構成の偏分波器の動作について説明する。
正方形主導波管1の入力端5より入射された計4種類の電波の中の低い方の周波数帯にて方形分岐導波管3aの管軸と直角をなす向きの偏波面をもつ電波の基本モードは、2分割結合孔12aにより方形分岐導波管3aの基本モードに結合し導波管形高周波フィルタ6a中を伝搬していく。また、高い方の周波数帯にて方形分岐導波管3bの管軸と直角をなす向きの偏波をもつ電波の基本モードは、2分割結合孔12bにより方形分岐導波管3bの基本モードに結合し導波管形高周波フィルタ6b中を伝搬していく。
また、低い方の周波数帯にて方形分岐導波管3cの管軸と直角をなす向きの偏波をもつ電波の基本モードは、2分割結合孔12cにより方形分岐導波管3cの基本モードに結合し導波管形高周波フィルタ6c中を伝搬していく。更に、高い方の周波数帯にて方形分岐導波管3dの管軸と直角をなす向きの偏波をもつ電波の基本モードは、2分割結合孔12dにより方形分岐導波管3dの基本モードに結合し導波管形高周波フィルタ6d中を伝搬していく。
【0046】
上記偏分波器において、2分割結合孔12a、12b、12cおよび12dは正方形主導波管1の管軸と直角をなす方向にしかも壁面中心線に対して上下対称に各々2分割されている。従って図1の実施の形態1の分波器と同様に、2分割結合孔12a〜12dの分割距離を調整することで、図2に類似した状態を作り出し、TM21モードおよびTE21モードの発生をある程度抑制することが可能である。また、図8の実施の形態5の偏分波器と同様に、結合孔間の不要結合に最も大きく寄与する高次モードであるTE20モードの管軸方向磁界成分の最も強いところが、図9に示すように2分割結合孔12a〜12dの結合孔間の導体部にあたるため、2分割結合孔12a〜12dがTE20モードにより与えられる不要結合は小さくなり、従って、不要な交差偏波の発生もある程度抑制することが可能である。
【0047】
以上のように、図10の実施の形態6の偏分波器によれば、正方形主導波管1の4つの壁面と4つの導波管形高周波フィルタ6a、6b、6cおよび6dは、正方形主導波管1の管軸と直角をなす方向に各々2分割された結合孔12a、12b、12cおよび12dを用いて構成したので、向かい合うあるいは隣り合う結合孔間の不要結合を小さくするために結合孔の面積を非常に小さくした状態でも、広帯域にわたって良好な分波特性が得られる効果がある。また、高いアイソレーション特性が得られる効果もある。更に、この構成のみで優れた分離が得られ、従来例のように合成回路を必要としないため、偏分波器全体の小形化が達成できる効果もある。
【0048】
実施の形態7.
分岐の際の干渉を避けるための他の手法を採用した構成を以下に説明する。
図11は本発明の実施の形態7における偏分波器の構成を示す斜視図である。また図12は図11の構成の偏分波器における磁界分布を示す図である。
図11において、1は各々直交する2つの偏波からなる計2種類の電波を伝送する正方形主導波管、21aおよび21cはこの正方形主導波管1の隣り合う2つの壁面上において正方形主導波管1の各壁面を上下4分割した1/4面に結合中心線がくるように設定された結合孔である。図の例では上から約1/4の面の中心に結合するように設けられている。方形分岐導波管3a、複数の誘導性アイリス4a、複数の空胴共振器5a、第1の導波管形高周波フィルタ5aや、方形分岐導波管3c、複数の誘導性アイリス4c、複数の空胴共振器5c、第2の導波管形高周波フィルタ6cは他の実施の形態における対応する要素と同等のものである。導体短絡板8も他の実施の形態のそれと同じである。
【0049】
次に上記構成の偏分波器の動作について説明する。
正方形主導波管1の入力端P1より入射された計2種類の電波の中の方形分岐導波管3aの管軸と直角をなす向きの偏波面をもつ電波の基本モードは、結合孔21aにより方形分岐導波管3aの基本モードに結合し導波管形高周波フィルタ6a中を伝搬していく。また、方形分岐導波管3cの管軸と直角をなす向きの偏波面をもつ電波の基本モードは、結合孔21cにより方形分岐導波管3cの基本モードに結合し導波管形高周波フィルタ6c中を伝搬していく。
【0050】
上記偏分波器において、例えば結合孔21aは正方形主導波管1の壁面上において正方形主導波管1の管軸方向の中心線から壁面高の約1/4外れた位置に設けられているため、図12に示すように、方形分岐導波管3cの管軸と直角をなす向きの電波が入射した場合において、隣り合う結合孔間の不要結合に最も大きく寄与する高次モードであるTE02モードの管軸方向磁界成分の最も強いところから結合孔が外れている。従って結合孔21a、21c間の不要結合は小さくなり、その結果、不要な交差偏波の発生もある程度抑制することが可能である。また、基本モードであるTE10は磁界分布が高さ方向に一様であるため、結合孔21aの結合孔が外れていることによる所望の結合に対する劣化は小さい。
結合孔21cについても同様である。
【0051】
以上のように、図11の実施の形態7の偏分波器によれば、正方形主導波管1の隣り合う2つの壁面と2つの導波管形高周波フィルタ6a、6cの間に、正方形主導波管1の管軸方向の中心線から互いに壁面高さで1/4外れた位置に結合孔21a、21cを構成したので、隣り合う結合孔間の不要結合が小さくなり、高いアイソレーション特性が得られる効果がある。
【0052】
本実施の形態の他の偏分波器を図13に基づいて説明する。
図において、22aおよび22cはこの正方形主導波管1の隣り合う2つの壁面上において正方形主導波管1の管軸方向の中心線から互いに遠ざかる方向に壁面高の約1/4外れた位置に各々1つずつ設けられた結合孔である。以下、正方形主導波管1、方形分岐導波管3a、複数の誘導性アイリス4a、複数の空胴共振器5a、第1の導波管形高周波フィルタ6aや、方形分岐導波管3c、複数の誘導性アイリス4c、複数の空胴共振器5c、第2の導波管形高周波フィルタ6c等は、先の実施の形態の対応する要素と同じものである。
【0053】
上記構成の偏分波器の動作は、図11に示す偏分波器と同じであるので、詳細記述は省略する。
また、その特性についても同じである。
【0054】
本実施の形態の他の偏分波器をもう1つだけ図14に示す。
図14において、23aおよび23cはこの正方形主導波管1の隣り合う2つの壁面上において正方形主導波管1の管軸方向の中心線から互いに右旋回方向に壁面高の1/4外れた位置に各々1つずつ設けられた結合孔である。その他の各要素は先の実施の形態のそれと同じものである。
【0055】
このように結合孔は中心線から壁面高1/4ずれた位置に設けるのであれば、どのような組合せであってもよい。
【0056】
実施の形態8.
この発明の実施の形態8における偏分波器を図15に基づいて説明する。
図において、10は直交する2つの偏波からなる計2種類の電波を伝送する円形主導波管、11はこの円形主導波管10の一端に設けられた短絡導体板である。また24cおよび24aは、円形主導波管10の壁面における短絡導体板11より使用周波数帯の円形主導波管管内波長の約1/4以下離れた位置と、同管内波長の約3/4離れた位置とに、各々1つずつ、互いの孔面が直交するように設けられた結合孔である。25aおよび25cは上記結合孔24a、24cに各々接続された2段の方形導波管ステップ、3aおよび3cは円形主導波管8から結合孔24a、24cと2段の方形導波管ステップ25a、25cを介して管軸が互いに直交するように各々分岐する2つの方形分岐導波管である。ここでステップ25aは導波管3aより、ステップ25cは導波管3cより高さを低くしてある。さらに結合孔24a、24cから導波管3a、3cまでの長さをそれぞれC、Dの長さとしている。
その他の要素については、先の実施の形態における対応番号の要素と同等のものである。
【0057】
次に上記構成の偏分波器の動作について説明する。
円形主導波管10の入力端P1より入射された計2種類の電波の中の方形分岐導波管3aの管軸と垂直をなす偏波面をもつ電波の基本モードは、結合孔24aにより方形導波管ステップ25aおよび方形分岐導波管3aの基本モードに結合し導波管形高周波フィルタ6a中を伝搬していく。また、方形分岐導波管3cの管軸と垂直をなす偏波面をもつ電波の基本モードは、結合孔24cにより方形導波管ステップ25cおよび方形分岐導波管3cの基本モードに結合し導波管形高周波フィルタ6c中を伝搬していく。
【0058】
上記偏分波器において、2段の方形導波管ステップ25a、25cは2段のステップ間の方形導波管高さを変化させることでインピーダンス変成器として機能する。また、結合孔24aから短絡導体板11の間の円形導波管はその管軸長を変化させることでスタブとして機能する。同様に、結合孔24cから短絡導体板11の間の円形導波管はその管軸長を変化させることでスタブとして機能する。一方、2段のステップ間の方形導波管はその管軸長C及びDを伸縮することで、円形導波管のスタブ機能を補間することができる。従って、結合孔24cと短絡導対板11間の距離を十分小さくした状態で、所望の電波をその周波数帯に応じて分岐できる。その際に、方形分岐導波管3a、3cの各ステップ間の長さC、Dを調整することで、所望の電波を効率的に方形分岐導波管3a、3c側に抽出する。
【0059】
以上のように、図15の実施の形態10の偏分波器によれば、結合孔24cと短絡導体板11間の距離を十分小さくした状態で、所望の電波を効率的に分岐導波管3a、3cに抽出する構成としたので、短絡導体板からみて短距離に、しかも2つの結合孔24a、24c間の距離を大きくすることが可能で、偏分波器全体の構造をコンパクトにして高いアイソレーション特性が得られる効果がある。
【0060】
上記発明の実施の形態8において、円形導波管に代えて、図16に示すような正方形主導波管を用いても同様な効果が期待できる。
【0061】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、主導波管の向かい合う2つの壁面の高さ方向に2分した中心線に対して上下対称な2つの結合面を設けて分岐する2つの導波管形高周波フィルタを構成したので、小形で広帯域にわたって良好な分波特性が得られる効果がある。
【0062】
また更に、主導波管の管軸と直角をなす方向に各々分岐する複数の導波管形高周波フィルタを設けたので、装置を小型化して、使用周波数帯域を数多く細かく分離することができる効果がある。
【0063】
1端に導体短絡板がある主導波管と、主導波管の隣り合う2つの壁面に設けられた壁面の高さ方向に2分した中心線に対して上下対称な結合面を備えて分岐する2つの導波管形高周波フィルタを構成したので、小形で広帯域にわたって良好な分波特性が得られ得られる効果がある。
【0065】
この発明によれば、一端短絡の主導波管と、この主導波管の隣り合う2つの壁面に設けた壁面の高さ方向に中心線から1/4ずれた線上の結合孔で分岐する2つの導波管形高周波フィルタとで導波管形偏分波器を構成したので小型で、高いアイソレ−ション特性が得られる効果がある。
【0066】
この発明によれば、一端短絡の主導波管と、この主導波管の中心軸に対して互いに直角に、短絡板からの距離が一方は分岐する信号波長に対して1/4波長以内となるところから、他方は同波長の約3/4波長となるところから分岐し、かつ主導波管から遠ざかる方向に広がる2段のステップ状の高さをもつ導波管形フィルタとで導波管形偏分波器を構成したので、小型で、高いアイソレーション特性が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1における導波管形分波器の構成を示す斜視図である。
【図2】 実施の形態1における導波管形分波器の主導波管内のTE10モードの電磁界分布を示す断面図である。
【図3】 実施の形態1における導波管形分波器の主導波管内のTM21モードの電磁界分布を説明する断面図である。
【図4】 実施の形態1における導波管形分波器の主導波管内のTE21モードの電磁界分布を説明する断面図である。
【図5】 この発明の実施の形態2における導波管形分波器の構成を示す斜視図である。
【図6】 この発明の実施の形態3における導波管形分波器の構成を示す斜視図である。
【図7】 この発明の実施の形態4における導波管形偏分波器の構成を示す斜視図である。
【図8】 この発明の実施の形態5における導波管形偏分波器の構成を示す斜視図である。
【図9】 実施の形態5における導波管形偏分波器の主導波管内のTE20モードの電磁界分布を示す断面図である。
【図10】 この発明の実施の形態6における導波管形偏分波器の構成を示す斜視図である。
【図11】 この発明の実施の形態7における導波管形偏分波器の構成を示す斜視図である。
【図12】 実施の形態7における導波管形偏分波器の主導波管内のTE02モードの電磁界分布を示す断面図である。
【図13】 実施の形態7における他の導波管形偏分波器の構成を示す斜視図である。
【図14】 この発明の実施の形態7における他の導波管形偏分波器の構成を示す斜視図である。
【図15】 この発明の実施の形態8における導波管形偏分波器の構成を示す斜視図である。
【図16】 実施の形態8における他の導波管形偏分波器の構成を示す斜視図である。
【図17】 従来の導波管形分波器を示す概略構成図である。
【図18】 従来の導波管形偏分波器を示す概略構成図である。
【図19】 従来の導波管形偏分波器を示す概略構成図である。
【図20】 従来の導波管形偏分波器を示す概略構成図である。
【図21】 従来の導波管形偏分波器を示す概略構成図である。
【符号の説明】
1 正方形主導波管、3a,3b,3c,3d 方形分岐導波管、4a,4b,4c,4d 誘導性アイリス、5a,5b,5c,5d 空胴共振器、6a,6b,6c,6d 導波管形高周波フィルタ、7 金属薄板、8 導体短絡板、10 円形主導波管、11 導体短絡板、12a,12b,12c,12d 2分割結合孔、13a,13b,13c,13d 4分割結合孔、14 方形主導波管、15a,15b,15c,15d 2分割結合孔、16a,16b,16c,16d 円形分岐導波管、17a,17b,17c,17d 結合孔、18a,18b,18c,18d 円形空胴共振器、19a,19b,19c,19d 導波管形高周波フィルタ、20 短絡導体板、21a,21c 結合孔、22a,22c 結合孔、23a,23c 結合孔、24a,24c 結合孔、25a,25c 方形導波管ステップ。

Claims (6)

  1. 主導波管の中心軸に対して向かい合う2つの壁面に設けられた長方形の結合孔を有する導波管形フィルタを用いた導波管形分波器において、
    上記主導波管の断面を四角形とし、
    上記各導波管形フィルタは、2つの長方形の結合孔を有し、主導波管の該四角形を構成する一辺となる壁面であって分岐する信号の偏波面と平行となる壁面を上下に約4等分して、上記約4等分した壁面において、上から4分の1の位置と、下から4分の1の位置であって、かつ、壁面を2分した中心線に対して上下対称になる位置に、上記2つの長方形の結合孔の長辺行になるように上記2つの長方形の結合孔を設けたことを特徴とする導波管形分波器。
  2. 導波管形フィルタは、主導波管の中心軸に対して向かい合うように設けられたことを特徴とする請求項1記載の導波管形分波器。
  3. 主導波管は、断面が正方形であることを特徴とする請求項1記載の導波管形分波器。
  4. 主導波管の壁面に設けられた長方形の結合孔を有する導波管形フィルタを用いた導波管形偏分波器において、
    上記主導波管の断面を四角形とし、
    上記各導波管形フィルタは、2つの長方形の結合孔を有し、主導波管の該四角形を構成する一辺となる壁面であって分岐する信号の偏波面と平行となる壁面を上下に約4等分して、上記約4等分した壁面において、上から4分の1の位置と、下から4分の1の位置であって、かつ、壁面を2分した中心線に対して上下対称になる位置に、上記2つの長方形の結合孔の長辺行になるように、上記2つの長方形の結合孔を設けたことを特徴とする導波管形偏分波器。
  5. 主導波管の1端に短絡板を設け、導波管形フィルタは、上記短絡板の近傍に上記主導波管の中心軸に対して互いに直角方向に2個設置されたことを特徴とする請求項記載の導波管形偏分波器。
  6. 主導波管の1端に短絡板を設け、導波管形フィルタは、上記短絡板の近傍に上記主導波管の中心軸に対してそれぞれ直角方向に4個設置されたことを特徴とする請求項記載の導波管形偏分波器。
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