JP4074968B2 - 脱栓キャップ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、瓶等の容器口に嵌合して使用する合成樹脂製のキャップに関し、特に、廃棄時に容器から取り外すことが可能な脱栓キャップの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、容器口用のキャップとして広く普及しているものは、図14に示されるように、容器口に固定される胴部1と容器口を閉成する蓋部2とからなり、両者はヒンジ部3で一体化された構成のキャップである。このキャップは合成樹脂で作られている。
【0003】
胴部1には、その外周面を形成するほぼ円筒状の外壁4の下半部内側に、外壁4の内面に対して適宜間隔を置いて垂下された環状の嵌合壁5が形成されており、外壁4と嵌合壁5との間に容器口を嵌合することによって、キャップを容器口に固定する。さらに、外壁4の上半部内側には、直立した円弧状の注ぎ壁6が、ヒンジ部3に近い部分が開口されるように設けられている。
【0004】
注ぎ壁6で囲まれた円状部分には、容器口を閉塞する密封底板部7が形成されており、密封底板部7には、他の部分より周縁の厚さの薄い弱化線8が形成され、さらに、指掛けリング9が上方に突出するように弱化線8と一体に形成されている。該指掛けリング9を強く引上げることによって弱化線8の周縁が密封底板部7から切断され、弱化線8で囲まれた部分が除去されて、密封底板部7の一部が開口される。このように弱化線8は、注ぎ口を形成するものであり、一般に円形、楕円形、菱形、ひょうたん形等に形成される。
【0005】
一方、蓋部2には、常時開口されている注ぎ口から液体が漏れないように、外壁10の内側面に所定間隔をあけて円筒状のシール壁11が形成されている。シール壁11は、蓋部2を胴部1に被冠した状態で、胴部1の注ぎ壁6の内側に当接するように、その高さを対応させている。
【0006】
上述した構成のキャップを固定した容器内の液体を注ぎ出す場合には、容器を所定角度傾倒すれば自重により液体が容器口へ流下し、弱化線8を除去することにより形成される注ぎ口から、注ぎ壁6を伝って液体が注ぎ出される。さらに、元の状態に容器を戻すと、液体は注ぎ壁6を逆流して注ぎ口を通って容器内に流入する。そして、液体を注ぎ出さないときには、蓋部2を胴部1に被冠することにより、注ぎ口は閉塞される。
【0007】
ところで、近年の環境汚染問題に対処すべく、家庭や事務所から出る一般廃棄物は、可燃ゴミ、不燃ゴミ等に分別してそれぞれ処理されているので、上述のキャップを固定した容器がガラス製の場合には、合成樹脂製のキャップを容器口から取り外して分別収集することが望ましい。しかしながら、キャップは、容器内の液体が漏れ出さないように強固に容器口に嵌合されて固定されているため、キャップを手で引っ張って取り外すことは困難であった。
【0008】
したがって、廃棄時にキャップを容器から容易に取り外すことが可能な脱栓キャップが開発されている。
このような脱栓キャップの構造の一例を図15(A),(B)に示す。ここで、胴部1を形成する外壁4において、蓋部2を胴部1に被冠した状態で露出している部分を下部筒部4aという。脱栓キャップには、下部筒部4aの上縁付近の一部に、細長い矩形状の把手12が下部筒部4aと一体に形成されている。把手12の一端は、下部筒部4aから突出するように形成された固定端12aであり、一方、他端は自由端12bであり、該自由端12bが外方に突出して邪魔になることを防止するために、仮固定部13を下部筒部4aと把手12との間に一体に形成することによって、把手12は下部筒部4aの湾曲に沿って固定されている。
さらに、下部筒部4aには、その厚みを薄く形成することによって切断しやすくした切断線14(図15の一点鎖線)が形成されている。
【0009】
このような構成の脱栓キャップを固定した容器においては、その廃棄時に、仮固定部13を切断することによって把手12を突出させ、該把手12を切断線14に沿って横方向に引っ張って切断線14を切断し、続いて、脱栓キャップを容器口から引き抜くように取り外す。このように、切断線14を切断すると、容器口を嵌合している下部筒部4aの一部が切断されるので、脱栓キャップを取り外すことができるようになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような脱栓キャップには、以下に述べる問題がある。すなわち、容器から脱栓キャップを取り外す際に、下部筒部4aの一部を水平方向に切断することにより保持力は小さくなるものの、その上縁部分は依然として嵌合壁と共に容器口に嵌着されているため、脱栓キャップを引き抜く(外す)作業は比較的力を要するものであるから取り外しにくいという問題がある。さらに、切断線14を切断した後に、脱栓キャップを容器口から取り外すために引き抜く作業が必要であることから、容器から脱栓キャップを取り外す作業は煩雑なものである。
また、容器口用のキャップは、脱栓機能を重視して取り外しやすいようにすると、容器口への嵌合力が小さくなって容器内の液体が漏れ出てしまう虞がある。
【0011】
したがって本発明は、キャップとしてのシール機能を持たせ、廃棄時に、キャップを容器から取り外すことができると共に、その取り外しが容易な脱栓キャップを提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明では、容器口に嵌合する外壁及び嵌合壁を有する筒状の胴部と、胴部の上部に被冠する蓋部とからなるキャップにおいて、前記外壁の内側に環状に突出する嵌合環状部を形成し、前記外壁の一部に上下方向に帯状に延びる肉薄域を前記嵌合環状部を横切るように形成し、前記肉薄域に沿って前記外壁と一体に把手片の基部を形成し、該把手片は、前記肉薄域を跨いだ位置の外壁上に延び、かつ、その外壁との間に破断可能な直線状で周方向に延びる連結部により一体形成されていることを特徴とする。
【0013】
請求項2の発明では、請求項1に記載した発明において、前記外壁から外方に突設され、前記肉薄域を跨ぐように直線状に延びる延長連結部と、該延長連結部と前記連結部との間の前記外壁から外方に突設され、且つ前記延長連結部の前記連結部側の端部に連結される前記本体破断部とを設け、前記把手片は、前記連結部及び前記延長連結部と一体形成され、しかも、前記嵌合環状部に対して平行に前記肉薄域の上端から連接する水平肉薄帯を形成していることを特徴とする。
【0014】
請求項3の発明では、請求項1または2に記載した発明において、前記肉薄域は、前記外壁の内側又は外側に形成される断面略山形凹状の溝凹部により構成されていることことを特徴とする。
【0015】
請求項4の発明では、請求項1〜3のいずれかに記載に発明において、前記肉薄域の下端は開放されていることを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態の脱栓キャップを添付図面に基づいて説明する。なお、従来技術の欄で説明したキャップと同一部材には同一符号を付し、その詳細な説明については省略する。
【0017】
本発明の脱栓キャップは、図1に示すように、胴部21と蓋部2とからなり、両者はヒンジ3で一体化された構成であり、胴部21の外壁4の外周面には、図2に示すように、把手片22が外壁4の円筒に合わせて屈曲するように一体に形成され、該把手片22の基部である縦方向に延びた固定端22a近傍には、上下方向に形成された帯状の肉薄域23が形成されている。ここで、上下方向の意味は、要は外壁4の一部を破断すればよいので、垂直及び斜め方向を含むものである。
【0018】
図3に示すように、胴部21の外壁4及び嵌合壁5の間に容器口を嵌合固定した状態で脱栓キャップがはずれることがないように、その保持力をより大きくするために、嵌合環状部24が外壁4の内側に突出するように一体形成されており、一方、嵌合壁5の外方には環状凸部25が突出するように一体形成されている。従って、上述の肉薄域23は、嵌合環状部24の一部を横切るように形成されている。
【0019】
肉薄域23を跨いで延びる把手片22は、図2及び図3に示すように、把持しやすい幅及び長さを確保して形成される。外壁4の下部筒部4aの直径をほぼ3cmとした場合には、把手片22の幅を1cm、その長さを3cm程度とすると把持しやすい。また、把手片22の幅を下部筒部4aの高さと同一に形成すると把手片22が突出しないので外観もよい。しかしながら、容器の口の大きさに応じて脱栓キャップの大きさは適宜に変更されるものであるから、把手片22の大きさ及び形状も把持しやすい範囲内で適宜決定すればよい。
【0020】
把手片22の肉薄域23を跨いで延びた部分には、下部筒部4aとの間に破断可能な連結部26を設けることによって、把手片22が外壁4に一体形成されている。連結部26は、把手片22を除去して示した図4で解るように、把手片22のめくり端部22bの近傍から肉薄域23に接する部分まで、水平方向のほぼ直線状に形成される。このとき、めくり端部22bから所定間隔Lのあきを確保するように形成されているので連結部26の破断が容易になる。
【0021】
また、めくり端部22bには、外壁4に対向する側に垂直方向に突出する引掛部(図2参照)を形成しておくと、把手片22を剥す際に、指が引っ掛かるので容易に連結部26を破断しやすい。また、めくり端部22bの形状は、図5(a),(b)に示すように、角を直角又は面取りして形成してもよく、機能性及びデザイン等を考慮して適宜作成される。
さらに、把手片22及び下部筒部4aを一体化している連結部26は、図3に示すように、把手片22及び下部筒部4aとの間隙が連結部26に向かって所定角度で中細りになるように形成されているので、脱栓キャップ成形時の型抜き作業が容易になる。
【0022】
さらに把手片22は、肉薄域23との間に形成された延長連結部27によっても外壁4に固定されている。延長連結部27は、図4及び図6に示すように、把手片22の固定端22a側から肉薄域23の一部に渡って幅広の直線状に形成され、連結部26と比較して低い位置に形成される。連結部26の幅を0.3mm前後とした場合、延長連結部27の幅は1mm前後が望ましい。
このように、把手片22は、連結部26及び延長連結部27によって外壁と一体に形成されているので、脱栓キャップが容器口に嵌合固定される際に肉薄域23が破断して外壁4が外方に開くことが防止される。
また,把手片22は、図4に示すように、固定端22aが肉薄域23の右側に位置するように形成されているため、脱栓時には、把手片22のめくり端部22bを反時計方向に引っ張るが、これに限定されるものではなく、把手片22のめくり端部22bを時計方向に引っ張るように、肉薄域23の左側に固定端22aを形成してもよい。
【0023】
図7に示すように、連結部26側から肉薄域23に向かって延び、外壁4の下部筒部4aの一部が外方に突設した本体破断部28を形成し、延長連結部27に対しては下方向にずれた状態で連結されている。本体破断部28は、連結部26及び延長連結部27の外周面と面一となっており、さらに、延長連結部27と比較して水平方向の長さが十分短くなるように形成されている。本体破断部28は、把手片22とは連接していない。ここで、本体破断部28と延長連結部27との当接部分を接続部Nとする。
【0024】
肉薄域23は、図6乃至図8に示すように、下部筒部4aの内側及び外側に、断面形状略山形で上下方向に延びる溝からなる溝凹部29a,29bを隣接するように切り欠くことによって形成される、嵌合環状部24を横切って上下方向に帯状に延びた厚みの薄い領域である。ここで、図6に示すように、下部筒部4aの厚みをdとし、溝凹部29a,29bの間(以下、薄壁という)の厚みをxとすると、肉薄域23とは、d>xを満たす場合をいう。
【0025】
溝凹部29a,29bを形成することによって、薄壁は、下部筒部4aの他の部分より厚みが薄くなるので強度的に弱くなるので破断しやすくなる。しかしながら、肉薄域23下部に形成される本体破断部28と延長連結部27が接続部Nで連結していることから、脱栓キャップを容器口に固定する際に生じる水平方向への引張応力に対して強度を強くすることができるので、脱栓キャップの固定時に肉薄域23が破断することがなく、さらに、外壁4が外方に開くことを防止する。さらに、肉薄域23を、溝凹部29a,29bが下部筒部4aの内側及び外側に形成される構成とすることで、肉薄域23は水平方向に加わる力に対して弾性力が大きいので、脱栓キャップを容器口に固定する際に脱栓キャップに圧力が掛かっても変形し得るので肉薄域23が破断しない。ここで、薄壁の厚みx及び接続部Nの幅は、連結部26の幅の寸法とほぼ等しくなるように形成されている。
【0026】
また、肉薄域23は、図9に示すように、下部筒部4aの内側及び外側に、溝凹部29a,29bが対向するようにそれぞれ形成してもよい。
【0027】
さらに、肉薄域23’として、図10に示すように、下部筒部4aの内側(又は外側)のいずれか一方に溝凹部29aを形成してもよい。このとき、溝凹部29aによって切り欠かれた下部筒部4aの最小の厚みをrとすると、d>rの条件を満たすものであるが、具体的に厚みrは、脱栓キャップを脱栓する際(詳細は後述)に肉薄域23’を剪断しなければならないので小さい方が望ましいが、脱栓キャップを容器口に固定する打栓時には水平方向に力が加わるので、その際の脱栓キャップの破断を防止するために、厚みrは、ある程度の幅を有しなければならない。したがって、厚みrは、打栓時の水平方向に加わる力に耐え得る最小限の厚みとなるように溝凹部29aを形成することが望ましいが、実際には脱栓キャップの材質等によっても異なる。
【0028】
さらに、図11に示すように、下部筒部4aの内側及び外側に、d<xになるように溝凹部29a,29bを形成する場合には、各溝凹部29a,29bが上述の肉薄域23’になる。したがって、打栓時に水平方向に加わる力を各溝凹部29a,29bで分散できることになるので、より破断しづらくなる。
【0029】
また、肉薄域23を構成する下部筒部4aの外側に設けられた溝凹部29bの、延長連結部27と本体破断部28より下方部位には該溝凹部29bを塞ぐように、下部筒部4aの外表面と同一面になるように薄皮30(図2及び図4参照)が形成されている。図8に示す他の実施例においては、延長連結部27と本体破断部28より下方の肉薄域23は、外壁4の肉が除去され開放された貫通部とされている。
【0030】
さらに下部筒部4aにおいて、図2に示すように、肉薄域23と対向する位置(背反位置)には、嵌合環状部24を縦に横切る方向(垂直方向)に切り欠かれた応力分散凹溝31が形成されている。これは、打栓装置を用いて容器口に本発明の脱栓キャップを嵌合固定する際に、脱栓キャップにかかる圧力を応力分散凹溝31および肉薄域23で分散させることができるので、下部筒部4aが肉薄域23で破断することを防止するためである。従って、応力分散溝31は、外壁4の円周を肉薄域23を含めてほぼ三等分する位置に2か所に形成してもよい。
【0031】
上述した構成の本発明の脱栓キャップを容器口から取り外す作業を以下に説明する。
最初に、把手片22のめくり端部22bを固定端22a側に向かって水平方向に引っ張ることによって破断しやすい連結部26が先ず破断される。連結部26が完全に破断された後、更に外方に把手片22を引っ張ると、把手片22は延長連結部27と一体に形成されているので、把手片22と共に延長連結部27が外方に引っ張り上げられることになり、図6及び図7に示す延長連結部27と本体破断部28との接続部Nと肉薄域23とが順次破断していく。
【0032】
このように把手片22を水平方向に引っ張った後、続いて把手片22を斜め上方に引っ張る。このとき、破断されている接続部Nから上方に向かって、肉薄域23に沿って嵌合環状部24を越えて剪断されるので、下部筒部4aの一部が下方から容器口の嵌合部まで上下方向に切断された状態となる。このため、脱栓キャップを固定していた保持力が確保できなくなることから、把手片22を上方に引っ張る力によって、下部筒部4aと嵌合壁5との間に嵌合されていた容器口の上縁部分が外れるので脱栓キャップを容器口から外すことができる。
また、本体破断部28は、延長連結部27と比較して水平方向に短く形成されているため、把手片22を引っ張る力が加わった場合に湾曲しづらいので下部筒部4aに固定されており、一方、細長い矩形状に形成される延長連結部27は、把手片22を引っ張る力と共に外方に湾曲するので、多くの力を要せずして接続部Nを切断しやすくしている。
【0033】
また、下部筒部4aの肉薄域23を構成する溝凹部29bの下方部位を覆うように設けた薄皮30は特に設けなくてもよい。
【0034】
続いて、本発明の第2の実施の形態を図12及び図13に基づいて説明する。第2の実施の形態に基づく脱栓キャップは、脱栓作業をより容易ならしめる構成とした。すなわち、第1の実施の形態に示した脱栓キャップの嵌合環状部24に対して平行に、肉薄域23の上端から連接する水平肉薄帯50を形成している。この水平肉薄帯50は、把手片22のめくり方向へ延びるように形成されている。
【0035】
このような脱栓キャップの脱栓時には、把手片22を持って水平方向に引っ張って連結部26を破断した後、把手片22を斜め上方に引っ張る。これによりすでに上述したように、肉薄域23が破断され、さらに、水平肉薄帯50も破断される。このように、肉薄域23の破断により嵌合環状部24を越えて剪断され、さらに水平肉薄帯50の破断により、胴部21が大きく開放することになるので、容器口からより容易にはずすことが可能となる。
この水平肉薄帯50は、その長さが長いほど、脱栓時に胴部21を水平方向に大きく破断するので、脱栓しやすくなるものの、肉薄部を形成することによってキャップとしてのシール機能が弱くなる虞があるので、脱栓キャップの素材及び大きさ等を考慮して適宜その長さを決定する。
【0036】
以上詳述したように、本発明の脱栓キャップの脱栓時には、把手片22を持って行うように説明したが、連結部26及び肉薄域23(水平肉薄帯50を有するものであれば、これも含む)を破断した後、蓋部2を持って上方に引っ張ることにより脱栓キャップを容器口から取りはずしてもよい。蓋部2は把手片22と比較して大きく握りやすいので、このような脱栓方法にすると、より容易に脱栓キャップを容器口から取りはずしやすくなる。
【0037】
【発明の効果】
以上詳述した通り請求項1の発明によれば、その内側に嵌合環状部を有する外壁に、上下方向に帯状に延びる肉薄域が嵌合環状部を横切るように形成し、この肉薄域に沿って外壁と一体に把手片の基部を形成し、この把手片は、肉薄域を跨いだ位置の外壁上に延び、かつ、その外壁との間に破断可能な直線状で周方向に延びる連結部により一体形成した構成なので、把手片の端部をもって連結部を破断しながら、把手片を剥すことにより、把手片の基部近傍まで剥すことができ、そして更に把手片を上方向に引っ張ることにより、肉薄域が破断されて外壁が破断されるので、把手片を単に剥すことにより、容易に脱栓キャップを容器から取りはずすことができる。
【0038】
次に、請求項2の発明は、下部筒部の外壁から突設され、肉薄域を跨ぐように直線状に延びる延長連結部と、延長連結部と連結部との間の下部筒部の外壁から外方に突設され、且つ延長連結部の連結部側の端部に連結される本体破断部とを設け、把手片は、連結部及び延長連結部と一体形成され、しかも、嵌合環状部に対して平行に前記肉薄域の上端から連接する水平肉薄帯を形成している。これにより、把手片の端部をもって連結部を破断しながら、把手片を剥すことにより、把手片の基部近傍まで剥すことができ、そして更に把手片を上方向に引っ張ることにより、肉薄域が破断されて外壁が破断され、さらには水平肉薄帯も破断される。このように、胴部が垂直方向だけでなく水平方向にも破断されることになるので、胴部がより大きく開くことになるので、容器口への保持力を大きく弱めることができるので、より容易に容器口から脱栓キャップを取りはずしやすくなる。また、肉薄域を跨ぐように直線状に延びる延長連結部及び本体破断部を設けたことにより、キャップの打栓時等に肉薄域が破断するのを防止することができると共に、容器口とキャップとのシール性も確実に維持することができる。
【0039】
請求項3の発明によれば、肉薄域は、外壁の内側及び外側に形成される断面略山形凹状の溝凹部によって構成されるので、外壁の垂直方向への破断を容易にできる。
【0040】
次に、請求項4の発明によれば、肉薄域の下端は開放されて、外壁の破断を容易にしているので、把手片を単に剥すことにより、容易に脱栓キャップを容器から取りはずすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の脱栓キャップの一例を示す底面図である。
【図2】 図1に示す脱栓キャップの胴部を示す底面図である。
【図3】 図2の一点鎖線Aの断面図である。
【図4】 図1に示す脱栓キャップの側面図である。
【図5】 把手片の形状を示す概略図である。
【図6】 図1に示す脱栓キャップの要部である肉薄域の断面図である。
【図7】 図1に示す脱栓キャップの要部である肉薄域付近の構成を説明するための概略図である。
【図8】 図1とは異なる脱栓キャップの構成を示す斜視図である。
【図9】 図6とは異なる肉薄域の構成を説明するための概略図である。
【図10】 図9とは異なる肉薄域の構成を説明するための概略図である。
【図11】 図10とは異なる肉薄域の構成を説明するための概略図である。
【図12】 図1及び図8とは異なる脱栓キャップの構成を示す斜視図である。
【図13】 図12に示すB−B断面図である。
【図14】 従来のキャップの構造を説明するための断面図である。
【図15】 従来の脱栓機能を有するキャップの構造を説明するための図である。
【符号の説明】
4 外壁,4a 下部筒部,5 嵌合壁,21 胴部,22 把手片,23 肉薄域,24 嵌合環状部,26 連結部,27 延長連結部,28 本体破断部,29 溝凹部,31 応力分散凹溝,50 水平肉薄帯
Claims (4)
- 容器口に嵌合する外壁及び嵌合壁を有する筒状の胴部と、胴部の上部に被冠する蓋部とからなるキャップにおいて、
前記外壁の内側に環状に突出する嵌合環状部を形成し、前記外壁の一部に上下方向に帯状に延びる肉薄域を前記嵌合環状部を横切るように形成し、前記肉薄域に沿って前記外壁と一体に把手片の基部を形成し、該把手片は、前記肉薄域を跨いだ位置の外壁上に延び、かつ、その外壁との間に破断可能な直線状で周方向に延びる連結部により一体形成されていることを特徴とする脱栓キャップ。 - 前記外壁から外方に突設され、前記肉薄域を跨ぐように直線状に延びる延長連結部と、該延長連結部と前記連結部との間の前記外壁から外方に突設され、且つ前記延長連結部の前記連結部側の端部に連結される前記本体破断部とを設け、前記把手片は、前記連結部及び前記延長連結部と一体形成され、
しかも、前記嵌合環状部に対して平行に前記肉薄域の上端から連接する水平肉薄帯を形成していることを特徴とする請求項1に記載の脱栓キャップ。 - 前記肉薄域は、前記外壁の内側又は外側に形成される断面略山形凹状の溝凹部により構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の脱栓キャップ。
- 前記肉薄域の下端は開放されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の脱栓キャップ。
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JPH11236065A (ja) | 1999-08-31 |
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