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JP4067875B2 - アクティブマトリクス型発光装置の修理方法及び作製方法 - Google Patents

アクティブマトリクス型発光装置の修理方法及び作製方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は発光装置の修理方法、および途中の工程に前記修理方法を用いた発光装置の作製方法に関する。より詳細には有機発光素子に逆バイアスを加える発光装置の修理方法および前記修理方法を含む発光装置の作製方法に関する。
【0002】
発光装置とは、基板上に形成された有機発光素子を該基板とカバー材の間に封入した有機発光ディスプレイや、該有機発光ディスプレイにICを実装したモジュールを総称する。
【0003】
【従来の技術】
有機発光素子は自ら発光するため視認性が高く、液晶表示装置(LCD)で必要なバックライトが要らず薄型化に最適であると共に、視野角にも制限が無い。そのため、近年、有機発光素子を用いた発光装置はCRTやLCDに代わる電気光学装置として注目されている。
【0004】
有機発光素子は、電場を加えることで発生するルミネッセンス(Electro Luminescence)が得られる有機化合物を含む層(以下、有機化合物層と記す)と、陽極層と、陰極層とを有する。ルミネッセンスには、一重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(蛍光)と三重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(リン光)とがあるが、本発明の修理方法は、どちらの発光を用いた発光装置にも適用可能である。
【0005】
なお、本明細書では、陽極と陰極の間に設けられた全ての層を有機化合物層と定義する。有機化合物層には具体的に、発光層、正孔注入層、電子注入層、正孔輸送層、電子輸送層等が含まれる。基本的に有機発光素子は、陽極/発光層/陰極が順に積層された構造を有しており、この構造に加えて、陽極/正孔注入層/発光層/陰極や、陽極/正孔注入層/発光層/電子輸送層/陰極等の順に積層した構造を有していることもある。
【0006】
また本明細書において、有機発光素子が発光することを、有機発光素子が駆動すると呼ぶ。また、本明細書中では、陽極、有機化合物層及び陰極で形成される発光素子を有機発光素子と呼ぶ。
【0007】
有機発光素子は高い整流特性を有しており、陽極を陰極より高電位にすると、有機化合物層に電流が流れ、キャリアの再結合による発光が起こる。逆に、陽極を陰極より低電位にすると、有機化合物層にはほとんど電流は流れない。このダイオード構造から有機発光素子は有機発光ダイオード(Organic Light Emitting Diode : OLED)とも呼ばれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
一般的に有機発光素子は、陽極または陰極のいずれか一方の電極を形成した後、該電極に接するように有機化合物層を形成し、該有機化合物層に接するように陽極または陰極の残りの一方を形成することで作られる。
【0009】
有機化合物層の成膜方法には、主に蒸着による成膜方法と、スピンコートによる成膜方法とがある。いずれの方法においても、電極及び有機化合物層を成膜する際には、ゴミ等が基板に付着しないように、成膜前に基板を洗浄したり、成膜を行うクリーンルーム内の清浄度の管理を徹底する等の努力が行われている。
【0010】
しかし、上記努力にも関わらずゴミ等が電極等に付着し、成膜した有機化合物層に穴(ピンホール)が開いてしまう場合がある。図12(A)に2つの電極201、202がショートした場合の有機発光素子200の断面図を簡単に示す。有機化合物層203にピンホールが開くと、有機化合物層203上に電極202を形成したとき、2つの電極201と202とが、ピンホールにおいて接続し、ショート(短絡)することがある。なお以下、発光層を間に挟んで形成された2つの層が、発光層に形成されたピンホールにおいて接触している部分を欠陥部204と呼ぶ。
【0011】
図13(A)に欠陥部がない有機発光素子の電圧−電流特性を、図13(B)に欠陥部においてショートしている有機発光素子の電圧−電流特性を示す。
【0012】
図13(A)と図13(B)を比較すると、有機発光素子200に逆バイアスの電圧を印加したときに有機発光素子200に流れる電流は、図13(B)の場合のほうが大きい。
【0013】
これは、図13(A)と違って、図13(B)の場合は欠陥部204において2つの電極がショートしているために、欠陥部204において電流が流れていることを示唆している。
【0014】
欠陥部204において2つの電極201、202がショートすると、有機化合物層の発光輝度が低下する。図12(B)に、欠陥部を有する有機発光素子に順バイアスの電圧を印加したときの電流の流れを、模式的に示す。
【0015】
欠陥部204において2つの電極201、202がショートしている場合、欠陥部204は抵抗RSCを間に有して、有機発光素子200が有する2つの電極を接続していると考えられる。そのため、順方向の電流Ioriを有機発光素子の一方の電極から流したとき、欠陥部204に流れる電流をISC、有機化合物層203に流れる電流をIdioとすると、電流Iori=ISC+Idioを満たす。
【0016】
よって上述した式Iori=ISC+IdioにおいてIoriが一定だとすると、欠陥部が存在する有機発光素子では、実際に有機化合物層203に流れる電流Idioは小さくなる。欠陥部204における抵抗RSCが小さくなるとISCが大きくなるため、この傾向が顕著となり、有機発光素子200の整流性はさらに崩れる。
【0017】
有機化合物層203に流れる電流Idioが小さくなると、有機発光素子200の発光輝度が低下する。つまり、欠陥部においてショートしていると、ショートしていない場合に比べて、順バイアスの電圧をかけた場合の有機発光素子の発光輝度が低い。
【0018】
また、有機化合物層が複数の層を積層することで形成されている場合においても、発光層にピンホールが形成されると、該ピンホールを介して正孔注入層または正孔輸送層と、電子注入層または電子輸送層とが接続されてしまう。この正孔注入層または正孔輸送層と、電子注入層または電子輸送層とが接続されている部分も、電極がショートしている欠陥部と同じように逆バイアスの電流が流れる状態にあるので、有機発光素子の発光輝度の低下の原因となる。なお以下、発光層を間に挟んで形成された2つの層が、発光層に形成されたピンホールを介して接触している部分を全て、欠陥部と総称する。欠陥部は陽極と陰極とが電気的にショート(短絡)した部分である。
【0019】
さらに、有機発光素子の発光輝度の低下に加えて、欠陥部においてショートしていると、欠陥部に常に電流が流れるため、欠陥部の周囲に存在する有機化合物層の劣化が促進されてしまう。
【0020】
本発明は上記問題に鑑み、欠陥部の修理方法の考案を課題とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、有機発光素子に欠陥部が形成されていても、該欠陥部における抵抗を大きくすれば、順バイアスの電圧を印加したときに有機化合物層に流れる電流が小さくなることを防ぐことができるのではないかと考えた。
【0022】
そこで、有機発光素子に逆バイアスの電圧を印加し、逆バイアスの電流Irevを流すことで、欠陥部における抵抗RSCを大きくする方法を考案した。
【0023】
有機発光素子に逆バイアスの電流Irevを流すと、そのほとんどは有機化合物層に流れずに、ショートしている欠陥部に流れる。欠陥部に流れる電流ISCが大きいと、欠陥部の温度が上昇するために、欠陥部が焼き切れたり、気化して蒸発したり、酸化または炭化して絶縁体になったりして、欠陥部に何らかの変化が起こり、結果的に抵抗RSCが大きくなる。なお本明細書において、逆バイアスの電流を流すことで抵抗RSCが大きくなった欠陥部を、変性層と呼ぶ。
【0024】
抵抗RSCが大きくなると、有機発光素子に順バイアスの電圧をかけたときに、変性層に流れる電流が小さくなり、代わりに有機化合物層に流れる電流が大きくなって、発光輝度が高くなる。
【0025】
また、欠陥部では常に電流が流れるために、欠陥部の周囲に存在する有機化合物層の劣化が促進されやすかった。しかし、変性層は抵抗RSCが高いので電流は流れにくく、変性層の周囲に存在する有機化合物層の劣化が促進されることを防ぐことができる。
【0026】
次いで、本発明に用いる有機発光素子の陰極の材料を検討した。陰極は電子注入を行うため仕事関数が低い材料が好ましく、Li、Mgといった材料が含まれている。これら材料の影響を調べた。
【0027】
MOS(Metal-Oxide-Silicon)構造の試料を用い、C−V(容量−電圧)特性を調べた。MOSの容量Cと絶縁膜の容量COXとの比は電圧に依存して決まる。不純物のない清浄なMOSを用いたときは、C/COXが電圧に応じて一義的に定まる理想的なC−V特性を示す。この理想的なC−V特性とずれた場合は、イオン性の不純物でMOSが汚染されていることを示す。
【0028】
初期特性と、1.7MV/cmのバイアスを150℃で1時間MOSに加えた後の特性とを測定した。この熱衝撃を加えながらバイアスを加える処理をBT(bias-temperature)処理という。Siをグランドレベルとし、正のバイアスを加える処理(+BT処理)、負のバイアスを加える処理(−BT処理)が行われる。
【0029】
C−V特性の測定はSiをグランドレベルとし、電極の電位を−10Vから+10Vまで上げて、次いで+10Vから−10Vまで下げて行った。
【0030】
MOS構造は、シリコン基板上に酸化シリコン膜を膜厚50nmで形成し、さらに酸化シリコン膜上に電極としてAlMg、MgAg、又はAlLiをそれぞれ形成した構成とした。なお、測定においてAlMgはAl:Mg=95:5、MgAgはMg:Ag=90:10、AlLiはAl:Li=90:10の重量比とした。
【0031】
AlMgを電極として用いた場合(図17)と、MgAgを電極として用いた場合(図18)は、初期特性と、BT処理をした後の特性のいずれも電圧に応じてC/COXが一義的に定まる理想的な特性を示した。これは、熱衝撃を加えてもMgの拡散が無視できるレベルであったことを示している。
【0032】
しかしながら、AlLiを電極として用いた場合(図19)は、C−V特性は理想値に比べて大きくずれる結果となった。とくに、正のバイアスを加えるBT処理(+BT処理)をした後の特性600は、理想値に対する変動が大きかった。これは、AlLiを正の電位にしたときに、Li+が電気的な反発により電極から溶出し、拡散したためと考えられる。初期特性と負のバイアスのBT処理(-BT処理)をした後の特性でも、測定時の正電圧印加で微量のLi+が溶出するせいか、C−V特性にヒステリシスがみられる。
【0033】
このため、拡散性の高いLiを添加した電極は、逆バイアスを有機発光素子に加えるときに陰極を正の電位とする本発明の構成上、好ましくないとの結論に達した。
【0034】
逆バイアスを加えて陰極に含まれるLi+が溶出してしまうと、逆バイアス印加で欠陥部の修正をしながら、デバイスを汚染してしまうようなものである。陰極から溶出したLi+は、可動性が高いため層間絶縁膜を突き抜けTFTに達しチャネル層を汚染して、TFT性能を劣化させる。
【0035】
もちろん、Liだけでなく可動性の高いNaが陰極に含まれた構成も同様の理由で好ましくない。これらLi、Naが陰極に含有される量は少なければ、少ないほど良い。
【0036】
また、陰極は、拡散性の低いMgを含有した電極を用いることが好ましいことがわかった。例えばAlMg、MgAgを用いることが非常に有効である。
【0037】
また、本発明の発光素子が有する有機化合物層は、公知の有機化合物材料を用いて形成することができるが、無機材料をその一部に含めて形成されたものも含めるものとする。例えば、仕事関数の小さいアルカリ金属元素、またはアルカリ土類金属元素を用い、これらを含む層を有機化合物層の一部に用いて形成することで、陰極からの電子の注入性の向上を可能にすることができるが、その他にも注入されたキャリアの輸送性を高めることが可能な無機材料をその一部に含めることにより特性の優れた発光素子を形成することもできる。なお、本発明においては、有機化合物層に含まれる無機材料の種類及びこれらを含む層の有機化合物層内部における配置については、特に限られることはなく、公知の無機材料を自由な配置で用いることができる。
【0038】
なお、本発明はアクティブマトリクス型の発光装置のみならず、パッシブ型の発光装置にも用いることが可能である。
【0039】
以下に本発明の構成を示す。
【0040】
本発明によって、陽極と、陰極と、前記陽極および前記陰極に挟まれた有機化合物層とを有する有機発光素子を含む発光装置の修理方法であって、前記陰極はLiまたはNaの含有量がそれぞれ1×1018atoms/cm3以下であり、前記陽極と前記陰極の間に逆バイアスの電圧を印加することを特徴とする発光装置の修理方法が提供される。
【0041】
本発明によって陽極と、陰極と、前記陽極および前記陰極に挟まれた有機化合物層とを有する有機発光素子を含む発光装置の修理方法であって、前記陰極はLiまたはNaの含有量がそれぞれ1×1018atoms/cm3以下であり、前記陽極と前記陰極の間に逆バイアスの電圧を印加することにより、前記陽極と前記陰極とが電気的に短絡した部分に電流を流して、前記短絡した部分を発熱させ、前記発熱した部分を高抵抗化または絶縁化させることを特徴とする発光装置の修理方法が提供される。
【0042】
本発明によって、陽極と、陰極と、前記陽極および前記陰極に挟まれた有機化合物層とを有する有機発光素子を含む発光装置の修理方法であって、前記陰極はLiまたはNaの含有量がそれぞれ1×1018atoms/cm3以下であり、前記有機化合物層は、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層または電子輸送層と、発光層とを有しており、前記陽極と前記陰極の間に逆バイアスの電圧を印加することにより、前記発光層の上方の層と、前記発光層の下方の層とが電気的に短絡した部分に電流を流して、前記短絡した部分を発熱させ、前記発熱した部分を高抵抗化または絶縁化させることを特徴とする発光装置の修理方法が提供される。
【0043】
本発明によって、陽極と、陰極と、前記陽極および前記陰極に挟まれた有機化合物層とを有する有機発光素子を含む発光装置の修理方法であって、前記陰極はLiまたはNaの含有量がそれぞれ1×1018atoms/cm3以下であり、前記陽極と前記陰極の間に逆バイアスの電圧を印加することにより、前記陽極又は前記陰極の少なくとも一つが前記有機化合物層に陥入して前記陽極と前記陰極とが電気的に接した部分に電流を流すことを特徴とする発光装置の修理方法が提供される。
【0044】
本発明によって、前記陽極と前記陰極とが電気的に接した部分に前記電流を流して発熱させ、前記発熱した部分を高抵抗化または絶縁化することを特徴とする発光装置の修理方法が提供される。
【0045】
本発明によって、陽極と、陰極と、前記陽極および前記陰極に挟まれた有機化合物層とを有する有機発光素子を含む発光装置の修理方法であって、前記陰極はLiまたはNaの含有量がそれぞれ1×1018atoms/cm3以下であり、前記有機化合物層は、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層または電子輸送層と、発光層とを有しており、前記陽極と前記陰極の間に逆バイアスの電圧を印加することにより、前記発光層の上方の層又は前記発光層の下方の層のいずれかが前記発光層に陥入し、前記発光層の上方の層と前記発光層の下方の層とが電気的に接した部分に電流を流すことを特徴とする発光装置の修理方法が提供される。
【0046】
本発明によって、前記発光層の上方の層と前記発光層の下方の層とが電気的に接した部分に前記電流を流して発熱させ、前記発熱した部分を高抵抗化または絶縁化することを特徴とする発光装置の修理方法が提供される。
【0047】
本発明によって、前記陰極はBe、Mg、Ca、Sr、Baのうち少なくとも一つを含有する合金であることを特徴とする発光装置の修理方法が提供される。
【0048】
本発明によって、前記陰極はマグネシウムを含有する合金であることを特徴とする発光装置の修理方法が提供される。
【0049】
本発明によって、前記陰極はAlMg、MgAg、又はMgAgAlであることを特徴とする発光装置の修理方法される。
【0050】
本発明によって、陽極と、陰極と、前記陽極および前記陰極に挟まれた有機化合物層とを有する有機発光素子を含む発光装置の修理方法であって、前記陰極はAl又はAgの少なくとも一つと、Mgとを含む合金であり、前記陽極と前記陰極の間に逆バイアスの電圧を印加することを特徴とする発光装置の修理方法が提供される。
【0051】
本発明によって、陽極と、陰極と、前記陽極および前記陰極に挟まれた有機化合物層とを有する有機発光素子を含む発光装置の修理方法であって、前記陰極はAl又はAgの少なくとも一つと、Mgとを含む合金であり、前記陽極と前記陰極の間に逆バイアスの電圧を印加することにより、前記陽極と前記陰極とが電気的に短絡した部分に電流を流して、前記短絡した部分を発熱させ、前記発熱した部分を高抵抗化または絶縁化させることを特徴とする発光装置の修理方法が提供される。
【0052】
本発明によって、陽極と、陰極と、前記陽極および前記陰極に挟まれた有機化合物層とを有する有機発光素子を含む発光装置の修理方法であって、前記陰極はAl又はAgの少なくとも一つと、Mgとを含む合金であり、前記有機化合物層は、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層または電子輸送層と、発光層とを有しており、前記陽極と前記陰極の間に逆バイアスの電圧を印加することにより、前記発光層の上方の層と、前記発光層の下方の層とが電気的に短絡した部分に電流を流して、前記短絡した部分を発熱させ、前記発熱した部分を高抵抗化または絶縁化させることを特徴とする発光装置の修理方法が提供される。
【0053】
本発明によって、陽極と、陰極と、前記陽極および前記陰極に挟まれた有機化合物層とを有する有機発光素子を含む発光装置の修理方法であって、前記陰極はAl又はAgの少なくとも一つと、Mgとを含む合金であり、前記陽極と前記陰極の間に逆バイアスの電圧を印加することにより、前記陽極又は前記陰極の少なくとも一つが前記有機化合物層に陥入して前記陽極と前記陰極とが電気的に接した部分に電流を流すことを特徴とする発光装置の修理方法が提供される。
【0054】
本発明によって、前記陽極と前記陰極とが電気的に接した部分に前記電流を流して発熱させ、前記発熱した部分を高抵抗化または絶縁化することを特徴とする発光装置の修理方法が提供される。
【0055】
本発明によって、陽極と、陰極と、前記陽極および前記陰極に挟まれた有機化合物層とを有する有機発光素子を含む発光装置の修理方法であって、前記陰極はAl又はAgの少なくとも一つと、Mgとを含む合金であり、前記有機化合物層は、正孔注入層、正孔輸送層、電子注入層または電子輸送層と、発光層とを有しており、前記陽極と前記陰極の間に逆バイアスの電圧を印加することにより、前記発光層の上方の層又は前記発光層の下方の層のいずれかが前記発光層に陥入し、前記発光層の上方の層と前記発光層の下方の層とが電気的に接した部分に電流を流すことを特徴とする発光装置の修理方法が提供される。
【0056】
本発明によって、前記発光層の上方の層と前記発光層の下方の層とが電気的に接した部分に前記電流を流して発熱させ、前記発熱した部分を高抵抗化または絶縁化することを特徴とする発光装置の修理方法が提供される。
【0057】
本発明によって、前記陰極はLiまたはNaの含有量がそれぞれ1×1018atoms/cm3以下であることを特徴とする発光装置の修理方法が提供される。
【0058】
本発明によって、前記陰極はMgの含有量が1×1020atoms/cm3以上であることを特徴とする発光装置の修理方法が提供される。
【0059】
本発明によって、前記逆バイアスの電圧を一定期間毎に印加することを特徴とする発光装置の修理方法が提供される。
【0060】
本発明によって、前記逆バイアスの電圧を前記印加するときに、前記有機化合物層にアバランシュ電流が流れ始める高さの±15%以内に納まるまで徐々に高くすることを特徴とする発光装置の修理方法が提供される。
【0061】
本発明によって、前記有機発光素子はマトリクス状に配置され、前記有機発光素子のそれぞれに接続された薄膜トランジスタを有することを特徴とする発光装置の修理方法が提供される。
【0062】
本発明によって、陽極と、陰極と、前記陽極および前記陰極に挟まれた有機化合物層とを有する有機発光素子を含む発光装置の作製方法であって、LiまたはNaの含有量がそれぞれ1×1018atoms/cm3以下である陰極を形成した後、前記陽極と前記陰極の間に逆バイアスの電圧を印加することを特徴とする発光装置の作製方法が提供される。
【0063】
本発明によって、陽極と、陰極と、前記陽極および前記陰極に挟まれた有機化合物層とを有する有機発光素子を含む発光装置の作製方法であって、LiまたはNaの含有量がそれぞれ1×1018atoms/cm3以下である陰極を形成した後、前記陽極と前記陰極の間に逆バイアスの電圧を印加することにより、前記陽極と前記陰極とが電気的に短絡した部分に電流を流して、前記短絡した部分を発熱させ、前記発熱した部分を高抵抗化または絶縁化させることを特徴とする発光装置の作製方法が提供される。
【0064】
本発明によって、陽極と、陰極と、前記陽極および前記陰極に挟まれた有機化合物層とを有する有機発光素子を含む発光装置の作製方法であって、Al又はAgの少なくとも一つと、Mgとを含む合金からなる陰極を形成した後、前記陽極と前記陰極の間に逆バイアスの電圧を印加することを特徴とする発光装置の作製方法が提供される。
【0065】
本発明によって、陽極と、陰極と、前記陽極および前記陰極に挟まれた有機化合物層とを有する有機発光素子を含む発光装置の作製方法であって、Al又はAgの少なくとも一つと、Mgとを含む合金からなる陰極を形成した後、
前記陽極と前記陰極の間に逆バイアスの電圧を印加することにより、前記陽極と前記陰極とが電気的に短絡した部分に電流を流して、前記短絡した部分を発熱させ、前記発熱した部分を高抵抗化または絶縁化させることを特徴とする発光装置の作製方法。
【0066】
【発明の実施の形態】
図1を用いて本発明の修理方法について説明する。図1(A)は、欠陥部を有する有機発光素子に逆バイアスの電圧を印加した場合の電流の流れを、模式的に示した図である。
【0067】
有機発光素子に、グランドの電圧GNDと逆バイアスの電圧Vrevを交互に印加する。図1(B)に、グランドの電圧GNDと逆バイアスの電圧Vrevを交互に印加したときの、タイミングチャートを示す。なお本実施の形態ではグランドの電圧GNDと逆バイアスの電圧Vrevを交互に印加したが、本発明はこの構成に限定されない。本発明では、逆バイアスの電流が有機発光素子に流れるようにすれば良い。よって、順バイアスの電圧と、逆バイアスの電圧Vrevを交互に有機発光素子に印加しても良い。
【0068】
また本実施の形態では、一定期間毎に有機発光素子に逆バイアスの電圧をかけるが、本発明はこれに限定されない。有機発光素子に直流の逆バイアスの電圧を印加しても良い。
【0069】
また、本実施の形態では、なだれ現象が起こって有機発光素子にアバランシュ電流が流れるまで、逆バイアスの電圧を徐々に大きくしている。本明細書において、有機発光素子にアバランシュ電流が流れはじめる電圧を、アバランシュ電圧(Avalanche voltage)と呼ぶ。しかし、本発明はこの構成に限定されず、有機発光素子に印加する電圧の高さは設計者が適宜設定することが可能である。有機発光素子に印加する電圧の高さは、欠陥部を変性させることができる高さで、なおかつ有機発光素子が壊れたり、有機化合物層が劣化されたりしないぐらいの高さであれば良い。
【0070】
また、直流で印加している逆バイアスの電圧を徐々に大きくする構成であっても良い。
【0071】
さらに、一定の高さの逆バイアスの電圧を、一定期間毎に有機発光素子に印加しても良いし、直流で印加しても良い。
【0072】
一定期間毎に有機発光素子に逆バイアスの電圧を印加すると、欠陥部の周囲にある有機化合物層が、逆バイアスの電圧の印加により発生する熱などによって劣化するのを防ぐことが可能である。
【0073】
また徐々に逆バイアスの電圧を高くすることで、修理する有機発光素子に最適な、逆バイアスの電圧の高さを見出しやすくなる。
【0074】
有機発光素子に逆バイアスの電圧Vrevが印加されると、有機発光素子に逆バイアスの電流Irevが流れる。逆バイアスの電流Irevは、有機化合物層103に流れる電流をIdio、欠陥部104に流れる電流をISCとすると、Irev=Idio+ISCを満たす。しかし逆バイアスの電流は有機化合物層にほとんど流れないので、よってIrev≒ISCが成り立つ。
【0075】
電流Irevが欠陥部104に流れると、欠陥部104の温度が上昇するために、欠陥部が焼き切れたり、気化して蒸発したり、酸化または炭化して絶縁体になったりして、変性層になる。よって、抵抗RSCが大きくなる。
【0076】
図2(A)に、本発明の修理方法を用いたとき、欠陥部104を有する有機発光素子の電圧−電流特性の、時間の経過における変化を示す。電圧−電流特性のグラフは、時間の経過と共に矢印の方向に変化する。なお、Vavは、アバランシェ電圧を意味する。時間の経過と共に逆バイアスの電圧をかけたときに有機発光素子に流れる電流が小さくなっていることから、欠陥部の抵抗RSCが大きくなり、それに伴い欠陥部を流れる電流ISCが小さくなる。
【0077】
図2(B)に、有機発光素子に順バイアスの電圧を印加したときの電流の流れを模式的に示す。欠陥部を流れる電流ISCが小さくなると、順バイアスの電圧を有機発光素子にかけたときに、実際に有機化合物層に流れる電流Idioが大きくなり、発光輝度が高くなる。
【0078】
なお、有機発光素子は、陽極と陰極とに有機化合物層が挟まれた構成である。陽極、有機化合物層は公知の材料を自由に用いればよい。しかし、本発明において陰極はNa、Liといった可動性の高い成分が混入しないように注意する必要がある。Li、Naの含有量が1×1018atoms/cm3を超えると陰極からLi、Naが拡散しTFT性能に影響を与えて、TFT特性が劣化する、あるいは安定しないといった問題が顕著にみられる。そこで、これらNa、Liの含有量はいずれも1×1018atoms/cm3以下とする必要がある。
【0079】
本発明では陰極は仕事関数が低いマグネシウムを含有する合金を用いる。例えばAlMgやMgAgなどを用いることが好ましい。Mgが陰極に含有される量は、陰極の仕事関数を考慮して自由に決定することができる。しかし、Mgが含まれる量が1×1020atoms/cm2未満になると仕事関数が高くなり発光効率が低下する。このため、Mgが陰極に含有される量は少なくとも1×1020atoms/cm2以上が好ましい。
【0080】
本発明の方法を用いることによって、有機化合物層成膜時にゴミ等の影響によりピンホールが形成され、発光層を間に挟んで形成された2つの層どうしがショートしても、ショートしている欠陥部を変性部に変えて抵抗を高めることができ、有機発光素子に順バイアスの電圧をかけたときに実際に有機化合物層に流れる電流を大きくすることができる。したがって、本発明の修理方法により、欠陥部が存在しても、同じ電圧を印加したときの発光輝度を高くすることができる。
【0081】
また、欠陥部では常に電流が流れるために、欠陥部の周囲に存在する有機化合物層の劣化が促進されやすかった。しかし、変性層は抵抗RSCが高いので電流は流れにくく、変性層の周囲に存在する有機化合物層の劣化が促進されることを防ぐことができる。
【0082】
また、有機発光素子の陰極は拡散性の低いMg、Al、Agを主成分とするため、逆バイアスの印加にともなうデバイスの汚染を防止することが可能になる。
【0083】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について説明する。
【0084】
(実施例1)
本実施例では、各画素に2つ薄膜トランジスタ(TFT)を有するアクティブマトリクス型の発光装置に、本発明の修理方法を用いた例について説明する。
【0085】
図3に本発明の修理方法を用いた発光装置の画素の回路図を示す。各画素はソース信号線Si(iは1〜xのいずれか1つ)と、電源供給線Vi(iは1〜xのいずれか1つ)と、ゲート信号線Gj(jは1〜yのいずれか1つ)とを有している。
【0086】
また、各画素は、スイッチング用TFT301と、駆動用TFT302と、有機発光素子303と、コンデンサ304とを有している。
【0087】
スイッチング用TFT301のゲート電極はゲート信号線Giに接続されている。またスイッチング用TFT301のソース領域とドレイン領域は、一方はソース信号線Siに、もう一方は駆動用TFT302のゲート電極に接続されている。
【0088】
駆動用TFT302のソース領域は電源供給線Viに接続されており、ドレイン領域は有機発光素子303が有する2つの電極のいずれか一方に接続されている。有機発光素子303が有する2つの電極のうち、駆動用TFT302のドレイン領域に接続されていない方は、対向電源307に接続されている。
【0089】
なお、有機発光素子303が有する2つの電極のうち、駆動用TFT302のドレイン領域に接続されている電極を画素電極と呼び、対向電源307に接続されている電極を対向電極と呼ぶ。
【0090】
またコンデンサ304は、駆動用TFT302のゲート電極と電源供給線Viとの間に形成されている。
【0091】
図4(A)に、図3に示した画素を複数有する発光装置の画素部を示す。画素部306は、ソース信号線S1〜Sxと、電源供給線V1〜Vxと、ゲート信号線G1〜Gyとを有している。画素部306には複数の画素305がマトリクス状に形成されている。
【0092】
図4(B)に有機発光素子303の欠陥部を修理する際の、各画素におけるTFTの動作と、電源供給線Vi及び対向電極に入力される電圧の高さを示す。有機発光素子303の欠陥部を修理するとき、各画素のスイッチング用TFT301及び駆動用TFT302は共にオンの状態にしておく。そして電源供給線Viの電圧を一定にし、対向電極の電圧を一定期間毎に変化させることで、一定期間毎に有機発光素子に所定の逆バイアスの電流を流す。
【0093】
有機発光素子の欠陥の修理は、画素部306が有する全ての画素305において一斉に行っても良いし、各ライン毎、または各画素毎に行っても良い。
【0094】
本実施例において有機発光素子の2つの電極のうち、陰極はマグネシウムを含有する合金、例えばAlMgやMgAgなどを用いて形成する。陰極にはNa、Liといった可動性の高い成分が混入しないようにし、これらNa、Liの含有量はいずれも1×1018atoms/cm2以下とする。
【0095】
本実施例の回路によれば、スイッチング用TFT、駆動用TFT、電源供給線、対向電源に加える電圧を適宜に調節して有機発光素子に逆バイアスを加えることができる。有機発光素子の陰極にLi、Naが含まれないよう厳重に管理しているため、デバイスを汚染することなく逆バイアスをかけることができる。
【0096】
(実施例2)
本実施例では、各画素に3つ薄膜トランジスタ(TFT)を有するアクティブマトリクス型の発光装置に、本発明の修理方法を用いた例について説明する。
【0097】
図5に本発明の修理方法を用いた発光装置の画素の回路図を示す。各画素はソース信号線Si(iは1〜xのいずれか1つ)と、電源供給線Vi(iは1〜xのいずれか1つ)と、書き込み用ゲート信号線Gaj(jは1〜yのいずれか1つ)と、消去用ゲート信号線Gej(jは1〜yのいずれか1つ)とを有している。
【0098】
また、各画素は、スイッチング用TFT501aと、消去用TFT501bと、駆動用TFT502と、有機発光素子503と、コンデンサ504とを有している。
【0099】
スイッチング用TFT501aのゲート電極は書き込み用ゲート信号線Gajに接続されている。またスイッチング用TFT501aのソース領域とドレイン領域は、一方はソース信号線Siに、もう一方は駆動用TFT502のゲート電極に接続されている。
【0100】
消去用TFT501bのゲート電極は消去用ゲート信号線Gejに接続されている。また消去用TFT501bのソース領域とドレイン領域は、一方は電源供給線Viに、もう一方は駆動用TFT502のゲート電極に接続されている。
【0101】
駆動用TFT502のソース領域は電源供給線Viに接続されており、ドレイン領域は有機発光素子503が有する2つの電極のいずれか一方に接続されている。有機発光素子503が有する2つの電極のうち、駆動用TFT502のドレイン領域に接続されていない方は、対向電源507に接続されている。
【0102】
なお、有機発光素子503が有する2つの電極のうち、駆動用TFT502のドレイン領域に接続されている電極を画素電極と呼び、対向電源507に接続されている電極を対向電源と呼ぶ。
【0103】
またコンデンサ504は、駆動用TFT502のゲート電極と電源供給線Viとの間に形成されている。
【0104】
図6(A)に、図5に示した画素を複数有する発光装置の画素部を示す。画素部506は、ソース信号線S1〜Sxと、電源供給線V1〜Vxと、書き込み用ゲート信号線Ga1〜Gayと、消去用ゲート信号線Ge1〜Geyとを有している。画素部506には複数の画素505がマトリクス状に形成されている。
【0105】
図6(B)に有機発光素子503の欠陥部を修理する際の、各画素におけるTFTの動作と、電源供給線Vi及び対向電極に入力される電圧の高さを示す。有機発光素子503の欠陥部を修理するとき、各画素のスイッチング用TFT501a及び駆動用TFT502は共にオンの状態にしておく。また、各画素の消去用TFT501bはオフの状態にしておく。そして電源供給線Viの電圧を一定にし、対向電極の電圧を一定期間毎に変化させることで、一定期間毎に有機発光素子503に所定の逆バイアスの電流を流す。
【0106】
なお有機発光素子503の欠陥の修理は、画素部506が有する全ての画素505において一斉に行っても良いし、各ライン毎、または各画素毎に行っても良い。
【0107】
なお、逆バイアスを加えたときにアルカリが溶出しないように、有機発光素子の陰極はマグネシウムを含有する合金、例えばAlMgやMgAgなどを用いて形成する。陰極にはNa、Liといった可動性の高い成分が混入しないように厳重に管理し、これらNa、Liの含有量はいずれも1×1018atoms/cm2以下とする。
【0108】
本実施形態の回路でも、有機発光素子に逆バイアスをかけることが可能である。
【0109】
(実施例3)
本実施例では、各画素に3つ薄膜トランジスタ(TFT)を有するアクティブマトリクス型の発光装置に、本発明の修理方法を用いた例について説明する。
【0110】
図7に本発明の修理方法を用いた発光装置の画素の回路図を示す。各画素はソース信号線Si(iは1〜xのいずれか1つ)と、電源供給線Vi(iは1〜xのいずれか1つ)と、ゲート信号線Gj(jは1〜yのいずれか1つ)とを有している。
【0111】
また、各画素は、スイッチング用TFT401と、駆動用TFT402と、有機発光素子403と、コンデンサ404と、逆バイアス印加用TFT408とを有している。
【0112】
スイッチング用TFT401のゲート電極はゲート信号線Giに接続されている。またスイッチング用TFT401のソース領域とドレイン領域は、一方はソース信号線Siに、もう一方は駆動用TFT402のゲート電極に接続されている。
【0113】
駆動用TFT402のソース領域は電源供給線Viに接続されており、ドレイン領域は有機発光素子403が有する2つの電極のいずれか一方に接続されている。有機発光素子403が有する2つの電極のうち、駆動用TFT402のドレイン領域に接続されていない方は、対向電源407に接続されている。
【0114】
なお、有機発光素子403が有する2つの電極のうち、駆動用TFT402のドレイン領域に接続されている電極を画素電極と呼び、対向電源407に接続されている電極を対向電極と呼ぶ。
【0115】
逆バイアス印加用TFT408のゲート電極は電源供給線Viに接続されている。また逆バイアス印加用TFT408のソース領域とドレイン領域は、一方は電源供給線Viに、もう一方は有機発光素子の画素電極に接続されている。
【0116】
またコンデンサ404は、駆動用TFT402のゲート電極と電源供給線Viとの間に形成されている。
【0117】
図8(A)に、図7に示した画素を複数有する発光装置の画素部を示す。画素部406は、ソース信号線S1〜Sxと、電源供給線V1〜Vxと、ゲート信号線G1〜Gyとを有している。画素部406には複数の画素405がマトリクス状に形成されている。
【0118】
図8(B)に有機発光素子403の欠陥部を修理する際の、各画素におけるTFTの動作と、電源供給線Vi及び対向電極に入力される電圧の高さを示す。有機発光素子403の欠陥部を修理するとき、各画素のスイッチング用TFT401及び駆動用TFT402は共にオフの状態にしておく。そして、整流特性を有する逆バイアス印加用TFT408をオンの状態にして順方向に電圧をかける。すると、逆バイアスTFTに電流が流れて有機発光素子に逆バイアスがかかる。電源供給線Viの電圧を一定にし、対向電極の電圧を一定期間毎に変化させることで、一定期間毎に有機発光素子に所定の逆バイアスの電流を流す。
【0119】
なお有機発光素子の欠陥の修理は、すべての画素で一斉に行ってもよいし、各ライン毎に行ってもよい。
【0120】
なお、逆バイアスを加えたときにアルカリが溶出しないように、有機発光素子の陰極はマグネシウムを含有する合金、例えばAlMgやMgAgなどを用いて形成する。陰極にはNa、Liといった可動性の高い成分が混入しないように厳重に管理し、これらNa、Liの含有量はいずれも1×1018atoms/cm2以下とする。
【0121】
本実施例の回路は、電源供給線の電位と、対向電源の電位を調節するだけで容易に有機発光素子に逆バイアスをかけることができる。
【0122】
(実施例4)
本実施例では、有機化合物層が複数の層で形成されている有機発光素子に、本発明の修理方法を用いる場合について説明する。
【0123】
図9(A)に有機発光素子の構成を示す。まず、酸化インジウムと酸化スズを組み合わせた化合物(ITO)からなる陽極上に、正孔注入層として、ポリチオフェン誘導体であるPEDOTをスピンコート法により30nmの膜厚で成膜する。次に、正孔輸送層としてMTDATAを20nm、α−NPDを10nm、それぞれ蒸着法により形成する。その上に発光層を形成する発光材料としてシングレット化合物であるAlq3を蒸着法により50nmの膜厚で成膜する。そして、陰極としてAlMgを100nmの膜厚に蒸着することにより、有機発光素子が形成される。
【0124】
上記構成を有する有機発光素子の発光層において、ピンホールによる欠陥部が形成された場合、欠陥部において陰極であるAlMgが正孔輸送層であるα−NPDに接触してしまう。
【0125】
該欠陥部を有する有機発光素子に一定期間毎に逆バイアスの電流を流すことで、欠陥部の温度が上昇し、欠陥部が焼き切れたり、気化して蒸発したり、酸化または炭化して絶縁体になったりして、結果的に欠陥部が変性部に変わり、抵抗を大きくすることができる。よって、変性層の周囲に存在する有機化合物層の劣化が促進されることを防ぐことができる。
【0126】
なお、この有機発光素子により得られる発光は、シングレット化合物による一重項励起エネルギーを利用したものである。
【0127】
図9(B)に別の有機発光素子の構成を示す。まず、酸化インジウムと酸化スズを組み合わせた化合物からなる陽極上に、正孔注入層として銅フタロシアニンを20nmの膜厚で蒸着法により形成する。次に、正孔輸送層としてα−NPDを10nmの膜厚で蒸着法により形成させた。その上に発光層を形成する発光材料としてトリプレット化合物であるIr(ppy)3とCBPを蒸着法により20nmに成膜する。さらに発光層上に電子輸送層としてBCPを10nm、Alq3を40nm、それぞれ蒸着法により形成した後、陰極としてAlMgを100nmの膜厚に蒸着することにより有機発光素子が形成される。
【0128】
上記構成を有する有機発光素子の発光層において、ピンホールによる欠陥部が形成された場合、欠陥部において電子輸送層であるBCPが正孔輸送層であるα−NPDに接触してしまう。
【0129】
該欠陥部を有する有機発光素子に一定期間毎に逆バイアスの電流を流すことで、欠陥部の温度が上昇し、欠陥部が焼き切れたり、気化して蒸発したり、酸化または炭化して絶縁体になったりして、結果的に欠陥部が変性部に変わり抵抗を大きくすることができる。よって、変性層の周囲に存在する有機化合物層の劣化が促進されることを防ぐことができる。
【0130】
なお、この有機発光素子により得られる発光は、トリプレット化合物による三重項励起エネルギーを利用したものである。
【0131】
図10(A)に有機発光素子の構成を示す。まず、酸化インジウムと酸化スズを組み合わせた化合物(ITO)からなる陽極上に、正孔注入層として、ポリチオフェン誘導体であるPEDOTをスピンコート法により30nmの膜厚で成膜する。その上に発光層を形成する発光材料としてシングレット化合物であるAlq3を蒸着法により50nmの膜厚で成膜する。そして、陰極としてAlMgを100nmの膜厚に蒸着することにより、有機発光素子が形成される。
【0132】
上記構成を有する有機発光素子の発光層において、ピンホールによる欠陥部が形成された場合、欠陥部において陰極であるAlMgが正孔注入層であるPEDOTに接触してしまう。
【0133】
該欠陥部を有する有機発光素子に一定期間毎に逆バイアスの電流を流すことで、欠陥部の温度が上昇し、欠陥部が焼き切れたり、気化して蒸発したり、酸化または炭化して絶縁体になったりして、結果的に欠陥部が変性部に変わり、抵抗を大きくすることができる。よって、変性層の周囲に存在する有機化合物層の劣化が促進されることを防ぐことができる。
【0134】
なお、この有機発光素子により得られる発光は、シングレット化合物による一重項励起エネルギーを利用したものである。
【0135】
図10(B)に有機発光素子の構成を示す。まず、陰極としてAlMgを100nmの膜厚に蒸着する。その上に発光層を形成する発光材料としてシングレット化合物であるAlq3を蒸着法により50nmの膜厚で成膜する。次に、正孔注入層として、ポリチオフェン誘導体であるPEDOTをスピンコート法により30nmの膜厚で成膜する。そして、Auを5nmの膜厚で成膜する。なおAuは、後の工程において有機化合物層の表面が劣化するのを防ぐために設ける。その上に酸化インジウムと酸化スズを組み合わせた化合物(ITO)からなる陽極を形成することにより、有機発光素子が形成される。
【0136】
上記構成を有する有機発光素子の発光層において、ピンホールによる欠陥部が形成された場合、欠陥部において陰極であるAlMgが正孔注入層であるPEDOTに接触してしまう。
【0137】
なお、この有機発光素子により得られる発光は、シングレット化合物による一重項励起エネルギーを利用したものである。
【0138】
本発明は上記構成によって、有機化合物層成膜時にゴミ等の影響によりピンホールが形成され、発光層を間に挟んで形成された2つの層どうしがショートしても、ショートしている欠陥部の抵抗を高めることで有機発光素子に順バイアスの電圧をかけたときに実際に有機化合物層に流れる電流を大きくすることができる。したがって、本発明の修理方法により、欠陥部が存在しても、同じ電圧を印加したときの発光輝度を高くすることができる。
【0139】
また、欠陥部を変性部に変えて抵抗を大きくすることで、変性層の周囲に存在する有機化合物層の劣化が促進されるのを防ぐことができる。
【0140】
なお、発光素子の材料が炭化したことで形成される炭化物は、絶縁性が高く、物質としても安定している。そのため、欠陥部において、さらに有機化合物材料が積層形成される場合、例えば、図10(B)のように発光層(Alq3)において欠陥部が生じ、この発光層(Alq3)に接して正孔注入層(PEDOT)が積層形成される場合において、本発明の修理方法は特に有効である。
【0141】
なお本実施例は、実施例1〜実施例3と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【0142】
(実施例5)
本発明の修理方法を用いる発光装置において、三重項励起子からの燐光を発光に利用できる発光素子の材料を用いることが可能である。燐光を発光に利用できる発光素子の材料を用いた発光装置は、外部発光量子効率を飛躍的に向上させることができる。これにより、有機発光素子の低消費電力化、長寿命化、および軽量化が可能になる。
【0143】
ここで、三重項励起子を利用し、外部発光量子効率を向上させた報告を示す。
(T.Tsutsui, C.Adachi, S.Saito, Photochemical Processes in Organized Molecular Systems, ed.K.Honda, (Elsevier Sci.Pub., Tokyo,1991) p.437.)
【0144】
上記の論文により報告された発光素子の材料(クマリン色素)の分子式を以下に示す。
【0145】
【化1】
Figure 0004067875
【0146】
(M.A.Baldo, D.F.O'Brien, Y.You, A.Shoustikov, S.Sibley, M.E.Thompson, S.R.Forrest, Nature 395 (1998) p.151.)
【0147】
上記の論文により報告された発光素子の材料(Pt錯体)の分子式を以下に示す。
【0148】
【化2】
Figure 0004067875
【0149】
(M.A.Baldo, S.Lamansky, P.E.Burrrows, M.E.Thompson, S.R.Forrest, Appl.Phys.Lett.,75 (1999) p.4.) (T.Tsutsui, M.-J.Yang, M.Yahiro, K.Nakamura, T.Watanabe, T.tsuji, Y.Fukuda, T.Wakimoto, S.Mayaguchi, Jpn.Appl.Phys., 38 (12B) (1999) L1502.)
【0150】
上記の論文により報告された発光素子の材料(Ir錯体)の分子式を以下に示す。
【0151】
【化3】
Figure 0004067875
【0152】
以上のように三重項励起子からの燐光発光を利用できれば原理的には一重項励起子からの蛍光発光を用いる場合より3〜4倍の高い外部発光量子効率の実現が可能となる。
【0153】
なお、本実施例の構成は、実施例1〜実施例4のいずれの構成とも自由に組み合わせて実施することが可能である。
【0154】
(実施例6)
本実施例では、本発明の修理方法を用いた発光装置の断面図について説明する。
【0155】
図14において、基板700上に設けられたスイッチング用TFT721はnチャネル型TFT503を用いて形成される。
【0156】
なお、本実施例ではスイッチング用TFT721がチャネル形成領域が二つ形成されるダブルゲート構造としているが、チャネル形成領域が一つ形成されるシングルゲート構造もしくは三つ形成されるトリプルゲート構造であっても良い。
【0157】
基板700上に設けられた駆動回路はnチャネル型TFT723とpチャネル型TFT724を有している。なお、本実施例では駆動回路が有するTFTをシングルゲート構造としているが、ダブルゲート構造もしくはトリプルゲート構造であっても良い。
【0158】
また、配線701、703はCMOS回路のソース配線、702はドレイン配線として機能する。また、配線704はソース配線708とスイッチング用TFTのソース領域とを電気的に接続する配線として機能し、配線705はドレイン配線709とスイッチング用TFTのドレイン領域とを電気的に接続する配線として機能する。
【0159】
なお、駆動用TFT722はpチャネル型TFTを用いて形成される。なお、本実施例では駆動用TFT722をシングルゲート構造としているが、ダブルゲート構造もしくはトリプルゲート構造であっても良い。
【0160】
また、配線706は駆動用TFTのソース配線(電流供給線に相当する)であり、707は駆動用TFTの画素電極710上に重ねることで画素電極710と電気的に接続する電極である。
【0161】
なお、710は、透明導電膜からなる画素電極(有機発光素子の陽極)である。透明導電膜としては、酸化インジウムと酸化スズとの化合物、酸化インジウムと酸化亜鉛との化合物、酸化亜鉛、酸化スズまたは酸化インジウムを用いることができる。また、前記透明導電膜にガリウムを添加したものを用いても良い。画素電極710は、上記配線を形成する前に平坦な層間絶縁膜711上に形成する。本実施例においては、樹脂からなる平坦化膜711を用いてTFTによる段差を平坦化することは非常に重要である。後に形成される有機化合物層は非常に薄いため、段差が存在することによって発光不良を起こす場合がある。従って、有機化合物層をできるだけ平坦面に形成しうるように画素電極を形成する前に平坦化しておくことが望ましい。
【0162】
配線701〜707を形成後、図14に示すようにバンク712を形成する。バンク712は100〜400nmの珪素を含む絶縁膜もしくは有機樹脂膜をパターニングして形成すれば良い。
【0163】
画素電極710の上には有機化合物層713が形成される。なお、図14では一画素しか図示していないが、本実施例ではR(赤)、G(緑)、B(青)の各色に対応した有機化合物層を作り分けている。また、本実施例では蒸着法により低分子系有機化合物層を形成している。具体的には、正孔注入層713aとして20nm厚の銅フタロシアニン(CuPc)膜を設け、その上に発光層713bとして70nm厚のトリス−8−キノリノラトアルミニウム錯体(Alq3)膜を設けた積層構造としている。Alq3にキナクリドン、ペリレンもしくはDCM1といった蛍光色素を添加することで発光色を制御することができる。
【0164】
但し、以上の例は有機化合物層として用いることのできる有機化合物材料の一例であって、これに限定する必要はまったくない。発光層、電荷輸送層または電荷注入層を自由に組み合わせて有機化合物層(発光及びそのためのキャリアの移動を行わせるための層)を形成すれば良い。例えば、本実施例では低分子系有機化合物材料を有機化合物層として用いる例を示したが、高分子系有機化合物材料を用いても良い。また、電荷輸送層や電荷注入層として炭化珪素等の無機材料を用いることも可能である。これらの有機材料や無機材料は公知の材料を用いることができる。
【0165】
次に、有機化合物層713の上には導電膜からなる陰極714が設けられる。本実施例の場合、導電膜としてアルミニウムとマグネシウムとの合金膜を用いる。勿論、公知のMgAg膜(マグネシウムと銀との合金膜)を用いても良い。陰極材料としては、周期表の2族に属する元素からなる導電膜もしくはそれらの元素を添加した導電膜を用いても良い。例えば、Be、Mg、Ca、Sr、Baのうち少なくとも一つを添加する。
【0166】
なお、陰極を二層の膜を積層した構造とし、有機化合物層に接してマグネシウムを形成し、マグネシウム上にアルミニウムを形成した構成とすると有機発光素子が発光を開始する電圧を低減することができる。このとき、マグネシウムは10nm厚、アルミニウムは100nm厚とすることが好ましい。
【0167】
この陰極714まで形成された時点で有機発光素子719が完成する。なお、ここでいう有機発光素子719は、画素電極(陽極)710、有機化合物層713及び陰極714で形成されたコンデンサを指す。
【0168】
有機発光素子719を完全に覆うようにしてパッシベーション膜716を設けることは有効である。パッシベーション膜716としては、炭素膜、窒化珪素膜もしくは窒化酸化珪素膜を含む絶縁膜からなり、該絶縁膜を単層もしくは組み合わせた積層で用いる。
【0169】
この際、カバレッジの良い膜をパッシベーション膜として用いることが好ましく、炭素膜、特にDLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜を用いることは有効である。DLC膜は室温から100℃以下の温度範囲で成膜可能であるため、耐熱性の低い有機化合物層713の上方にも容易に成膜することができる。また、DLC膜は酸素に対するブロッキング効果が高く、有機化合物層713の酸化を抑制することが可能である。そのため、この後に続く封止工程を行う間に有機化合物層713が酸化するといった問題を防止できる。
【0170】
さらに、パッシベーション膜716上に封止材717を設け、カバー材718を貼り合わせる。封止材717としては紫外線硬化樹脂を用いれば良く、内部に吸湿効果を有する物質もしくは酸化防止効果を有する物質を設けることは有効である。また、本実施例においてカバー材718はガラス基板や石英基板やプラスチック基板(プラスチックフィルムも含む)の両面に炭素膜(好ましくはダイヤモンドライクカーボン膜)を形成したものを用いる。
【0171】
こうして図14に示すような構造の発光装置が完成する。なお、バンク712を形成した後、パッシベーション膜716を形成するまでの工程をマルチチャンバー方式(またはインライン方式)の成膜装置を用いて、大気解放せずに連続的に処理することは有効である。また、さらに発展させてカバー材718を貼り合わせる工程までを大気解放せずに連続的に処理することも可能である。
【0172】
また、本実施例におけるTFTの特徴は、ゲート電極が2層の導電膜から形成されており、そしてチャネル形成領域とドレイン領域との間に設けられる低濃度不純物領域において、ほとんど濃度差がなく、緩やかな濃度勾配を有し、下層のゲート電極と重なる領域(GOLD領域)と、ゲート電極と重ならない領域(LDD領域)とを備えている点である。また、ゲート絶縁膜の周縁部、即ち、ゲート電極と重ならない領域及び高濃度不純物領域の上方の領域はテーパー状となっている。
【0173】
本実施例の発光装置において発光層713bにピンホールが形成されていると、該ピンホールを介して正孔注入層713aと陰極714とが接触している欠陥部が形成される。本発明の修理方法により、該欠陥部を変性部715に変えることで抵抗を高くすることができる。よって、画素のピンホール以外の部分の輝度を高くし、ピンホールの周りの有機化合物層の劣化が促進されるのを防ぐことができる。
【0174】
また、本実施例では画素部と駆動回路の構成のみ示しているが、本実施例の製造工程に従えば、その他にも信号分割回路、D/Aコンバータ、オペアンプ、γ補正回路などの論理回路を同一の絶縁体上に形成可能であり、さらにはメモリやマイクロプロセッサをも形成しうる。
【0175】
なお本実施例の構成は、実施例1、2、3または8と自由に組み合わせて実施することが可能である。
(実施例7)
本実施例では、本発明の修理方法を用いた発光装置の断面図について説明する。
【0176】
図15において、同一の基板上に、駆動回路のpチャネル型TFT200と、nチャネル型TFT201と、画素部の駆動用TFT203と、スイッチング用TFT204と、保持容量とが形成されている。
【0177】
駆動回路のpチャネル型TFT200には、第2のテーパー形状を有する導電層220がゲート電極としての機能を有し、また、チャネル形成領域206、ソース領域またはドレイン領域として機能する第3の不純物領域207a、ゲート電極220と重ならないLDD領域を形成する第4の不純物領域(A)207b、一部がゲート電極220と重なるLDD領域を形成する第4の不純物領域(B)207cを有する構造となっている。
【0178】
nチャネル型TFT201には、第2のテーパー形状を有する導電層221がゲート電極としての機能を有し、また、チャネル形成領域208、ソース領域またはドレイン領域として機能する第1の不純物領域209a、ゲート電極221と重ならないLDD領域を形成する第2の不純物領域(A)(A)209b、一部がゲート電極221と重なるLDD領域を形成する第2の不純物領域(B)209cを有する構造となっている。チャネル長2〜7μmに対して、第2の不純物領域(B)209cがゲート電極221と重なる部分の長さは0.1〜0.3μmとする。このLovの長さはゲート電極221の厚さとテーパー部の角度から制御する。nチャネル型TFTにおいてこのようなLDD領域を形成することにより、ドレイン領域近傍に発生する高電界を緩和して、ホットキャリアの発生を防ぎ、TFTの劣化を防止することができる。
【0179】
駆動用TFT203は同様に、第2のテーパー形状を有する導電層223がゲート電極としての機能を有し、また、チャネル形成領域212、ソース領域またはドレイン領域として機能する第3の不純物領域213a、ゲート電極223と重ならないLDD領域を形成する第4の不純物領域(A)213b、一部がゲート電極223と重なるLDD領域を形成する第4の不純物領域(B)213cを有する構造となっている。
【0180】
駆動回路はシフトレジスタ回路、バッファ回路などのロジック回路やアナログスイッチで形成されるサンプリング回路などで形成される。図15ではこれらを形成するTFTを一対のソース・ドレイン間に一つのゲート電極を設けたシングルゲートの構造で示したが、複数のゲート電極を一対のソース・ドレイン間に設けたマルチゲート構造としても差し支えない。
【0181】
駆動用TFT203のドレイン領域は配線231を介して画素電極271に接続されている。画素電極271に接するように公知の有機化合物材料からなる有機化合物層272が形成されており、有機化合物層272に接するように陰極273が形成されている。
【0182】
スイッチング用TFT204には、第2のテーパー形状を有する導電層224がゲート電極としての機能を有し、また、チャネル形成領域214a、214b、ソース領域またはドレイン領域として機能する第1の不純物領域215a、217、ゲート電極224と重ならないLDD領域を形成する第2の不純物領域(A)215b、一部がゲート電極224と重なるLDD領域を形成する第2の不純物領域(B)215cを有する構造となっている。第2の不純物領域(B)213cがゲート電極224と重なる部分の長さは0.1〜0.3μmとする。また、第1の不純物領域217から延在し、第2の不純物領域(A)219b、第2の不純物領域(B)219c、導電型を決定する不純物元素が添加されていない領域218を有する半導体層と、第3の形状を有するゲート絶縁膜と同層で形成される絶縁層と、第2のテーパー形状を有する導電層から形成される容量配線225から保持容量が形成されている。
【0183】
本実施例の発光装置において有機化合物層272にピンホールが形成されていると、該ピンホールを介して画素電極271と陰極273とが接触している欠陥部が形成される。本発明の修理方法により、該欠陥部を変性部274に変えることで抵抗を高くすることができる。よって、画素のピンホール以外の部分の輝度を高くし、ピンホールの周りの有機化合物層の劣化が促進されるのを防ぐことができる。
【0184】
なお本実施例の構成は、実施例1、2、3または8と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【0185】
(実施例8)
本実施例では、本発明の修理方法を用いた発光装置の断面図について説明する。
【0186】
図16において、811は基板、812は下地となる絶縁膜(以下、下地膜という)である。基板811としては透光性基板、代表的にはガラス基板、石英基板、ガラスセラミックス基板、又は結晶化ガラス基板を用いることができる。但し、作製プロセス中の最高処理温度に耐えるものでなくてはならない。
【0187】
また、下地膜812は特に可動イオンを含む基板や導電性を有する基板を用いる場合に有効であるが、石英基板には設けなくても構わない。下地膜812としては、珪素(シリコン)を含む絶縁膜を用いれば良い。なお、本明細書において「珪素を含む絶縁膜」とは、具体的には酸化珪素膜、窒化珪素膜若しくは窒化酸化珪素膜(SiOxNy:x、yは任意の整数、で示される)など珪素に対して酸素若しくは窒素を所定の割合で含ませた絶縁膜を指す。
【0188】
8201はスイッチング用TFT、8202は駆動用TFTであり、それぞれnチャネル型TFT、pチャネル型TFTで形成されている。有機化合物層で生じた光の発光方向が基板の下面(TFT及び有機化合物層が設けられていない面)の場合、上記構成であることが好ましい。しかし本願発明はこの構成に限定されない。スイッチング用TFTと駆動用TFTは、nチャネル型TFTでもpチャネル型TFTでも、どちらでも構わない。
【0189】
スイッチング用TFT8201は、ソース領域813、ドレイン領域814、LDD領域815a〜815d、分離領域816及びチャネル形成領域817a、817bを含む活性層と、ゲート絶縁膜818と、ゲート電極819a、819bと、第1層間絶縁膜820と、ソース信号線821と、ドレイン配線822とを有している。なお、ゲート絶縁膜818又は第1層間絶縁膜820は基板上の全TFTに共通であっても良いし、回路又は素子に応じて異ならせても良い。
【0190】
また、図16に示すスイッチング用TFT8201はゲート電極817a、817bが電気的に接続されており、いわゆるダブルゲート構造となっている。勿論、ダブルゲート構造だけでなく、トリプルゲート構造などいわゆるマルチゲート構造(直列に接続された二つ以上のチャネル形成領域を有する活性層を含む構造)であっても良い。
【0191】
マルチゲート構造はオフ電流を低減する上で極めて有効であり、スイッチング用TFTのオフ電流を十分に低くすれば、それだけ駆動用TFT8202のゲート電極に接続されたコンデンサが必要とする最低限の容量を抑えることができる。即ち、コンデンサの面積を小さくすることができるので、マルチゲート構造とすることは有機発光素子の有効発光面積を広げる上でも有効である。
【0192】
さらに、スイッチング用TFT8201においては、LDD領域815a〜815dは、ゲート絶縁膜818を介してゲート電極819a、819bと重ならないように設ける。このような構造はオフ電流を低減する上で非常に効果的である。また、LDD領域815a〜815dの長さ(幅)は0.5〜3.5μm、代表的には2.0〜2.5μmとすれば良い。
【0193】
なお、チャネル形成領域とLDD領域との間にオフセット領域(チャネル形成領域と同一組成の半導体層でなり、ゲート電圧が加えられない領域)を設けることはオフ電流を下げる上でさらに好ましい。また、二つ以上のゲート電極を有するマルチゲート構造の場合、チャネル形成領域の間に設けられた分離領域816(ソース領域又はドレイン領域と同一の濃度で同一の不純物元素が添加された領域)がオフ電流の低減に効果的である。
【0194】
次に、駆動用TFT8202は、ソース領域826、ドレイン領域827及びチャネル形成領域829を含む活性層と、ゲート絶縁膜818と、ゲート電極830と、第1層間絶縁膜820と、ソース信号線831並びにドレイン配線832を有して形成される。本実施例において駆動用TFT8202はpチャネル型TFTである。
【0195】
また、スイッチング用TFT8201のドレイン領域814は駆動用TFT8202のゲート830に接続されている。図示してはいないが、具体的には駆動用TFT8202のゲート電極830はスイッチング用TFT8201のドレイン領域814とドレイン配線(接続配線とも言える)822を介して電気的に接続されている。なお、ゲート電極830はシングルゲート構造となっているが、マルチゲート構造であっても良い。また、駆動用TFT8202のソース信号線831は電源供給線(図示せず)に接続される。
【0196】
駆動用TFT8202は有機発光素子に注入される電流量を制御するための素子であり、比較的多くの電流が流れる。そのため、チャネル幅(W)はスイッチング用TFTのチャネル幅よりも大きく設計することが好ましい。また、駆動用TFT8202に過剰な電流が流れないように、チャネル長(L)は長めに設計することが好ましい。望ましくは一画素あたり0.5〜2μA(好ましくは1〜1.5μA)となるようにする。
【0197】
またさらに、駆動用TFT8202の活性層(特にチャネル形成領域)の膜厚を厚くする(好ましくは50〜100nm、さらに好ましくは60〜80nm)ことによって、TFTの劣化を抑えてもよい。逆に、スイッチング用TFT8201の場合はオフ電流を小さくするという観点から見れば、活性層(特にチャネル形成領域)の膜厚を薄くする(好ましくは20〜50nm、さらに好ましくは25〜40nm)ことも有効である。
【0198】
以上は画素内に設けられたTFTの構造について説明したが、このとき同時に駆動回路も形成される。図16には駆動回路を形成する基本単位となるCMOS回路が図示されている。
【0199】
図16においては極力動作速度を落とさないようにしつつホットキャリア注入を低減させる構造を有するTFTをCMOS回路のnチャネル型TFT8204として用いる。なお、ここでいう駆動回路としては、ソース信号側駆動回路、ゲート信号側駆動回路を指す。勿論、他の論理回路(レベルシフタ、A/Dコンバータ、信号分割回路等)を形成することも可能である。
【0200】
CMOS回路のnチャネル型TFT8204の活性層は、ソース領域835、ドレイン領域836、LDD領域837及びチャネル形成領域838を含み、LDD領域837はゲート絶縁膜818を介してゲート電極839と重なっている。
【0201】
ドレイン領域836側のみにLDD領域837を形成しているのは、動作速度を落とさないための配慮である。また、このnチャネル型TFT8204はオフ電流値をあまり気にする必要はなく、それよりも動作速度を重視した方が良い。従って、LDD領域837は完全にゲート電極に重ねてしまい、極力抵抗成分を少なくすることが望ましい。即ち、いわゆるオフセットはなくした方がよい。
【0202】
また、CMOS回路のpチャネル型TFT8205は、ホットキャリア注入による劣化が殆ど気にならないので、特にLDD領域を設けなくても良い。従って活性層はソース領域840、ドレイン領域841及びチャネル形成領域842を含み、その上にはゲート絶縁膜818とゲート電極843が設けられる。勿論、nチャネル型TFT8204と同様にLDD領域を設け、ホットキャリア対策を講じることも可能である。
【0203】
なお861〜865はチャネル形成領域842、838、817a、817b、829を形成するためのマスクである。
【0204】
また、nチャネル型TFT8204及びpチャネル型TFT8205はそれぞれソース領域上に第1層間絶縁膜820を間に介して、ソース信号線844、845を有している。また、ドレイン配線846によってnチャネル型TFT8204とpチャネル型TFT8205とのドレイン領域は互いに電気的に接続される。
【0205】
次に、847は第1パッシベーション膜であり、膜厚は10nm〜1μm(好ましくは200〜500nm)とすれば良い。材料としては、珪素を含む絶縁膜(特に窒化酸化珪素膜又は窒化珪素膜が好ましい)を用いることができる。このパッシベーション膜847は形成されたTFTをアルカリ金属や水分から保護する役割を有する。
【0206】
また、848は第2層間絶縁膜であり、TFTによってできる段差の平坦化を行う平坦化膜としての機能を有する。第2層間絶縁膜848としては、有機樹脂膜が好ましく、ポリイミド、ポリアミド、アクリル、BCB(ベンゾシクロブテン)等を用いると良い。これらの有機樹脂膜は良好な平坦面を形成しやすく、比誘電率が低いという利点を有する。有機化合物層は凹凸に非常に敏感であるため、TFTによる段差は第2層間絶縁膜848で殆ど吸収してしまうことが望ましい。また、ゲート信号線やデータ信号線と有機発光素子の陰極との間に形成される寄生容量を低減する上で、比誘電率の低い材料を厚く設けておくことが望ましい。従って、膜厚は0.5〜5μm(好ましくは1.5〜2.5μm)が好ましい。
【0207】
また、849は透明導電膜でなる画素電極(有機発光素子の陽極)であり、第2層間絶縁膜848及び第1パッシベーション膜847にコンタクトホール(開孔)を開けた後、形成された開孔部において駆動用TFT8202のドレイン配線832に接続されるように形成される。
【0208】
画素電極849の上には酸化珪素膜、窒化酸化珪素膜または有機樹脂膜でなる第3層間絶縁膜850が0.3〜1μmの厚さに設けられる。この第3層間絶縁膜850は画素電極849の上にエッチングにより開口部が設けられ、その開口部の縁はテーパー形状となるようにエッチングする。テーパーの角度は10〜60°(好ましくは30〜50°)とすると良い。
【0209】
第3層間絶縁膜850の上には有機化合物層851が設けられる。有機化合物層851は単層又は積層構造で用いられるが、積層構造で用いた方が発光効率は良い。一般的には画素電極上に正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層の順に形成されるが、正孔輸送層/発光層/電子輸送層、または正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層のような構造でも良い。本願発明では公知のいずれの構造を用いても良いし、有機化合物層に対して蛍光性色素等をドーピングしても良い。
【0210】
図16の構造はRGBに対応した三種類の有機発光素子を形成する方式を用いた場合の例である。なお、図16には一つの画素しか図示していないが、同一構造の画素が赤、緑又は青のそれぞれの色に対応して形成され、これによりカラー表示を行うことができる。本願発明は発光方式に関わらず実施することが可能である。
【0211】
有機化合物層851の上には有機発光素子の陰極852が設けられる。陰極852としては、仕事関数の小さいマグネシウム(Mg)、若しくはカルシウム(Ca)を含む材料を用いる。好ましくはMgAg(MgとAgをMg:Ag=10:1の重量比で混合した材料)でなる電極、又は、AlMg(MgとAlをMg:Ag=5:95の重量比で混合した材料)でなる電極を用いれば良い。他にもMgAgAl電極が挙げられる。
【0212】
なお、画素電極(陽極)849、有機化合物層851及び陰極852によって有機発光素子8206が形成される。
【0213】
有機化合物層851と陰極852とでなる積層体は、各画素で個別に形成する必要があるが、有機化合物層851は水分に極めて弱いため、通常のフォトリソグラフィ技術を用いることができない。従って、メタルマスク等の物理的なマスク材を用い、真空蒸着法、スパッタ法、プラズマCVD法等の気相法で選択的に形成することが好ましい。
【0214】
なお、有機化合物層を選択的に形成する方法として、インクジェット法、スクリーン印刷法又はスピンコート法等を用いることも可能であるが、これらは現状では陰極の連続形成ができないので、上述の方法の方が好ましいと言える。
【0215】
また、853は保護電極であり、陰極852を外部の水分等から保護すると同時に、各画素の陰極852を接続するための電極である。保護電極853としては、アルミニウム(Al)、銅(Cu)若しくは銀(Ag)を含む低抵抗な材料を用いることが好ましい。この保護電極853には有機化合物層の発熱を緩和する放熱効果も期待できる。
【0216】
また、854は第2パッシベーション膜であり、膜厚は10nm〜1μm(好ましくは200〜500nm)とすれば良い。第2パッシベーション膜854を設ける目的は、有機化合物層851を水分から保護する目的が主であるが、放熱効果をもたせることも有効である。但し、上述のように有機化合物層は熱に弱いので、なるべく低温(好ましくは室温から120℃までの温度範囲)で成膜するのが望ましい。従って、プラズマCVD法、スパッタ法、真空蒸着法、イオンプレーティング法又は溶液塗布法(スピンコーティング法)が望ましい成膜方法と言える。
【0217】
なお、図16に図示されたTFTは全て、本願発明で用いるポリシリコン膜を活性層として有していても良いことは言うまでもない。
【0218】
本実施例の発光装置において有機化合物層860にピンホールが形成されていると、該ピンホールを介して画素電極849と陰極852とが接触している欠陥部が形成される。本発明の修理方法により、該欠陥部を変性部860に変えることで抵抗を高くすることができる。よって、画素のピンホール以外の部分の輝度を高くし、ピンホールの周りの有機化合物層の劣化が促進されるのを防ぐことができる。
【0219】
なお本実施例の構成は、実施例1、2、3または8と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【0220】
(実施例9)
有機発光素子を用いた発光装置は自発光型であるため、液晶表示装置に比べ、明るい場所での視認性に優れ、視野角が広い。従って、様々な電子機器の表示部に用いることができる。
【0221】
本発明の修理方法を用いた発光装置を用いた電子機器として、ビデオカメラ、デジタルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、オーディオコンポ等)、ノート型パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話、携帯型ゲーム機または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはデジタルビデオディスク(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうる表示装置を備えた装置)などが挙げられる。特に、斜め方向から画面を見る機会が多い携帯情報端末は、視野角の広さが重要視されるため、有機発光素子を有する発光装置を用いることが望ましい。それら電子機器の具体例を図11に示す。
【0222】
図11(A)は表示装置であり、筐体2001、支持台2002、表示部2003、スピーカー部2004、ビデオ入力端子2005等を含む。本発明の修理方法を用いて作製された発光装置は表示部2003に用いることができる。有機発光素子を有する発光装置は自発光型であるためバックライトが必要なく、液晶表示装置よりも薄い表示部とすることができる。なお、表示装置は、パソコン用、TV放送受信用、広告表示用などの全ての情報表示用表示装置が含まれる。
【0223】
図11(B)はデジタルスチルカメラであり、本体2101、表示部2102、受像部2103、操作キー2104、外部接続ポート2105、シャッター2106等を含む。本発明の修理方法を用いて作製された発光装置は表示部2102に用いることができる。
【0224】
図11(C)はノート型パーソナルコンピュータであり、本体2201、筐体2202、表示部2203、キーボード2204、外部接続ポート2205、ポインティングマウス2206等を含む。本発明の修理方法を用いた発光装置は表示部2203に用いることができる。
【0225】
図11(D)はモバイルコンピュータであり、本体2301、表示部2302、スイッチ2304、操作キー2305、赤外線ポート2305等を含む。本発明の修理方法を用いた発光装置は表示部2302に用いることができる。
【0226】
図11(E)は記録媒体を備えた携帯型の画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体2401、筐体2402、表示部A2403、表示部B2404、記録媒体(DVD等)読み込み部2405、操作キー2406、スピーカー部2407等を含む。表示部A2403は主として画像情報を表示し、表示部B2404は主として文字情報を表示するが、本発明の修理方法を用いた発光装置はこれら表示部A、B2403、2404に用いることができる。なお、記録媒体を備えた画像再生装置には家庭用ゲーム機器なども含まれる。
【0227】
図11(F)はゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)であり、本体2501、表示部2502、アーム部2503を含む。本発明の修理方法を用いた発光装置は表示部2502に用いることができる。
【0228】
図11(G)はビデオカメラであり、本体2601、表示部2602、筐体2603、外部接続ポート2604、リモコン受信部2605、受像部2606、バッテリー2607、音声入力部2608、操作キー2609等を含む。本発明の修理方法を用いた発光装置は表示部2602に用いることができる。
【0229】
ここで図11(H)は携帯電話であり、本体2701、筐体2702、表示部2703、音声入力部2704、音声出力部2705、操作キー2706、外部接続ポート2707、アンテナ2708等を含む。本発明の修理方法を用いた発光装置は表示部2703に用いることができる。なお、表示部2703は黒色の背景に白色の文字を表示することで携帯電話の消費電力を抑えることができる。
【0230】
なお、将来的に有機化合物材料の発光輝度が高くなれば、出力した画像情報を含む光をレンズ等で拡大投影してフロント型若しくはリア型のプロジェクターに用いることも可能となる。
【0231】
また、上記電子機器はインターネットやCATV(ケーブルテレビ)などの電子通信回線を通じて配信された情報を表示することが多くなり、特に動画情報を表示する機会が増してきている。有機化合物材料の応答速度は非常に高いため、発光装置は動画表示に好ましい。
【0232】
また、発光装置は発光している部分が電力を消費するため、発光部分が極力少なくなるように情報を表示することが望ましい。従って、携帯情報端末、特に携帯電話や音響再生装置のような文字情報を主とする表示部に発光装置を用いる場合には、非発光部分を背景として文字情報を発光部分で形成するように駆動することが望ましい。
【0233】
以上の様に、本発明の修理方法を用いた発光装置の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。また、本実施例の電子機器は実施例1〜7に示したいずれの構成を用いても良い。
【0234】
(実施例10)
本実施例では、本発明の修理方法をパッシブ型(単純マトリクス型)の発光装置に適用した場合について説明する。
【0235】
図20(A)にパッシブ型の発光装置の構成を示す。905は画素部であり、複数の画素906を有している。各画素は複数のデータ線903の1つと、複数の走査線904の1つとを有している。データ線903と走査線904の間に有機化合物層が形成されており、データ線903と走査線904とが電極となり、有機発光素子907が形成されている。
【0236】
データ線903に入力される信号はデータ線駆動回路901において制御されており、走査線904に入力される信号は走査線駆動回路902において制御されている。
【0237】
図20(B)に、本発明の修理方法を用いたときに、走査線904とデータ線903に入力される信号の電圧の高さを示す。各走査線904の電圧を一定にし、データ線の電圧を一定期間毎に変化させることで、一定期間毎に有機発光素子907に所定の逆バイアスの電流を流す。
【0238】
なお有機発光素子907の欠陥の修理は、画素部905が有する全ての画素906において一斉に行っても良いし、各ライン毎、または各画素毎に行っても良い。
【0239】
本発明の方法を用いることによって、有機化合物層成膜時にゴミ等の影響によりピンホールが形成され、有機化合物層を間に挟んで形成された2つの層どうしがショートしても、ショートしている欠陥部の抵抗を高めることができ、有機発光素子に順バイアスの電圧をかけたときに実際に有機化合物層に流れる電流を大きくすることができる。したがって、本発明の修理方法により、欠陥部が存在しても、同じ電圧を印加したときの発光輝度を高くすることができる。
【0240】
また、欠陥部では常に電流が流れるために、欠陥部の周囲に存在する有機化合物層の劣化が促進されやすかった。しかし、変性層は抵抗RSCが高いので電流は流れにくく、変性層の周囲に存在する有機化合物層の劣化が促進されることを防ぐことができる。
【0241】
本実施例は、実施例4、5、9と自由に組み合わせて実施することが可能である。
【0242】
【発明の効果】
本発明は上記構成によって、有機化合物層成膜時にゴミ等の影響によりピンホールが形成され、有機化合物層を間に挟んで形成された2つの層どうしがショートしても、ショートしている欠陥部の抵抗を高めることができ、有機発光素子に順バイアスの電圧をかけたときに実際に有機化合物層に流れる電流を大きくすることができる。したがって、本発明の修理方法により、欠陥部が存在しても、同じ電圧を印加したときの発光輝度を高くすることができる。
【0243】
また、欠陥部では常に電流が流れるために、欠陥部の周囲に存在する有機化合物層の劣化が促進されやすかった。しかし、変性層は抵抗RSCが高いので電流は流れにくく、変性層の周囲に存在する有機化合物層の劣化が促進されることを防ぐことができる。
【0244】
さらに、有機発光素子の陰極にNa、Liを極力含まないようにすることで、有機発光素子に逆バイアスを加えたときに、有機発光素子、TFTといったデバイスを汚染することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 有機発光素子に逆バイアスの電圧を印加した時の、有機発光素子における電流の流れを模式的に示した図。
【図2】 修理の過程における有機発光素子の電圧電流特性の変化と、修理後の有機発光素子に順バイアスの電圧を印加した時の、有機発光素子における電流の流れを模式的に示した図。
【図3】 実施例1の画素の回路図。
【図4】 実施例1の画素部の回路図及び修理の際の画素部の動作を示す図。
【図5】 実施例2の画素の回路図。
【図6】 実施例2の画素部の回路図及び修理の際の画素部の動作を示す図。
【図7】 実施例3の画素部の回路図及び修理の際の画素部の動作を示す図。
【図8】 実施例3の画素の回路図。
【図9】 実施例4の有機発光素子の構成を示す図。
【図10】 実施例4の有機発光素子の構成を示す図。
【図11】 実施例10の本発明の修理方法を用いた発光装置を有する電子機器。
【図12】 欠陥部を有する有機発光素子の断面図と、該有機発光素子に順バイアスの電流を流したときの電流の流れを模式的に示した図。
【図13】 有機発光素子の電圧−電流特性を示す図。
【図14】 実施例5の発光装置の断面図。
【図15】 実施例6の発光装置の断面図。
【図16】 実施例7の発光装置の断面図。
【図17】 AlMgを電極としたMOS構造及び容量−電圧特性を示す図。
【図18】 MgAgを電極としたMOS構造及び容量−電圧特性を示す図。
【図19】 AlLiを電極としたMOS構造及び容量−電圧特性を示す図。
【図20】 パッシブ型の発光装置に本発明の修理方法を用いた場合の図。

Claims (11)

  1. 画素電極と、対向電極と、前記画素電極および前記対向電極に挟まれた有機化合物層とを有する発光素子と、スイッチング用薄膜トランジスタと、前記スイッチング用薄膜トランジスタと電気的に接続される駆動用薄膜トランジスタと、前記駆動用薄膜トランジスタと電気的に接続される逆バイアス印加用薄膜トランジスタと、前記駆動用薄膜トランジスタおよび前記逆バイアス印加用薄膜トランジスタと電気的に接続される電源供給線を有し、
    前記画素電極は前記駆動用薄膜トランジスタおよび前記逆バイアス印加用薄膜トランジスタと電気的に接続されているアクティブマトリクス型発光装置の修理方法であって、
    前記画素電極または前記対向電極のいずれか一方である陰極はLiまたはNaの含有量がそれぞれ1×1018atoms/cm以下であるMgAgの合金であり、
    前記画素電極と前記対向電極の間に逆バイアスの電圧を印加して修理する際に、
    前記スイッチング用薄膜トランジスタをオフにし、
    前記駆動用薄膜トランジスタをオフにし、
    前記逆バイアス印加用薄膜トランジスタをオンにし、
    前記電源供給線の電圧を一定にし、
    前記対向電極の電圧を変化させることを特徴とするアクティブマトリクス型発光装置の修理方法。
  2. 画素電極と、対向電極と、前記画素電極および前記対向電極に挟まれた有機化合物層とを有する発光素子と、スイッチング用薄膜トランジスタと、前記スイッチング用薄膜トランジスタと電気的に接続される駆動用薄膜トランジスタと、前記駆動用薄膜トランジスタと電気的に接続される逆バイアス印加用薄膜トランジスタと、前記駆動用薄膜トランジスタおよび前記逆バイアス印加用薄膜トランジスタと電気的に接続される電源供給線を有し、
    前記画素電極は前記駆動用薄膜トランジスタおよび前記逆バイアス印加用薄膜トランジスタと電気的に接続されているアクティブマトリクス型発光装置の修理方法であって、
    前記画素電極または前記対向電極のいずれか一方である陰極はLiまたはNaの含有量がそれぞれ1×1018atoms/cm以下であるMgAgの合金であり、
    前記画素電極と前記対向電極の間に逆バイアスの電圧を印加して修理する際に、
    前記スイッチング用薄膜トランジスタをオフにし、
    前記駆動用薄膜トランジスタをオフにし、
    前記逆バイアス印加用薄膜トランジスタをオンにし、
    前記電源供給線の電圧を一定にし、
    前記対向電極の電圧を変化させ、
    前記画素電極と前記対向電極とが電気的に短絡した部分に電流を流して、前記短絡した部分を発熱させ、前記発熱した部分を高抵抗化または絶縁化させることを特徴とするアクティブマトリクス型発光装置の修理方法。
  3. 画素電極と、対向電極と、前記画素電極および前記対向電極に挟まれた有機化合物層とを有する発光素子と、スイッチング用薄膜トランジスタと、前記スイッチング用薄膜トランジスタと電気的に接続される駆動用薄膜トランジスタと、前記駆動用薄膜トランジスタと電気的に接続される逆バイアス印加用薄膜トランジスタと、前記駆動用薄膜トランジスタおよび前記逆バイアス印加用薄膜トランジスタと電気的に接続される電源供給線を有し、
    前記画素電極は前記駆動用薄膜トランジスタおよび前記逆バイアス印加用薄膜トランジスタと電気的に接続されているアクティブマトリクス型発光装置の修理方法であって、
    前記画素電極または前記対向電極のいずれか一方である陰極はLiまたはNaの含有量がそれぞれ1×1018atoms/cm以下であるMgAgの合金であり、
    前記画素電極と前記対向電極の間に逆バイアスの電圧を印加して修理する際に、
    前記スイッチング用薄膜トランジスタをオフにし、
    前記駆動用薄膜トランジスタをオフにし、
    前記逆バイアス印加用薄膜トランジスタをオンにし、
    前記電源供給線の電圧を一定にし、
    前記対向電極の電圧を変化させ、
    前記画素電極または前記対向電極の少なくとも一つが前記有機化合物層に陥入して前記画素電極と前記対向電極とが電気的に短絡した部分に電流を流すことを特徴とするアクティブマトリクス型発光装置の修理方法。
  4. 請求項3において、
    前記画素電極と前記対向電極とが電気的に接した部分に前記電流を流して発熱させ、前記発熱した部分を高抵抗化または絶縁化することを特徴とするアクティブマトリクス型発光装置の修理方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか一項において、
    前記陰極は前記Mgの含有量が1×1020atoms/cm以上であることを特徴とするアクティブマトリクス型発光装置の修理方法。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項において、
    前記スイッチング用薄膜トランジスタのソースまたはドレインのいずれか一方と前記駆動用薄膜トランジスタのゲート電極が電気的に接続され、
    前記駆動用薄膜トランジスタのソースまたはドレインのいずれか一方と前記電源供給線が電気的に接続され、
    前記駆動用薄膜トランジスタのソースまたはドレインのいずれか他方と前記画素電極が電気的に接続され、
    前記逆バイアス印加用薄膜トランジスタのソースまたはドレインのいずれか一方と前記電源供給線が電気的に接続され、
    前記逆バイアス印加用薄膜トランジスタのソースまたはドレインのいずれか他方と前記画素電極が電気的に接続され、
    前記逆バイアス印加用薄膜トランジスタのゲート電極と前記電源供給線が電気的に接続されていることを特徴とするアクティブマトリクス型発光装置の修理方法。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項において、
    前記逆バイアスの電圧を一定期間毎に複数回印加することを特徴とするアクティブマトリクス型発光装置の修理方法。
  8. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項において、
    前記逆バイアスの電圧を印加する際に前記逆バイアスの電圧を前記有機化合物層にアバランシ電流が流れ始める電圧の±15%以内に収まるまで徐々に高くすることを特徴とするアクティブマトリクス型発光装置の修理方法。
  9. 画素電極と、対向電極と、前記画素電極および前記対向電極に挟まれた有機化合物層とを有する発光素子と、スイッチング用薄膜トランジスタと、前記スイッチング用薄膜トランジスタと電気的に接続される駆動用薄膜トランジスタと、前記駆動用薄膜トランジスタと電気的に接続される逆バイアス印加用薄膜トランジスタと、前記駆動用薄膜トランジスタおよび前記逆バイアス印加用薄膜トランジスタと電気的に接続される電源供給線を有し、
    前記画素電極は前記駆動用薄膜トランジスタおよび前記逆バイアス印加用薄膜トランジスタと電気的に接続されているアクティブマトリクス型発光装置の作製方法であって、
    LiまたはNaの含有量がそれぞれ1×1018atoms/cm以下であり、MgAgの合金からなる前記画素電極または前記対向電極のいずれか一方である陰極を形成した後、前記画素電極と前記対向電極の間に逆バイアスの電圧を印加する際に、
    前記スイッチング用薄膜トランジスタをオフにし、
    前記駆動用薄膜トランジスタをオフにし、
    前記逆バイアス印加用薄膜トランジスタをオンにし、
    前記電源供給線の電圧を一定にし、
    前記対向電極の電圧を変化させることを特徴とするアクティブマトリクス型発光装置の作製方法。
  10. 画素電極と、対向電極と、前記画素電極および前記対向電極に挟まれた有機化合物層とを有する発光素子と、スイッチング用薄膜トランジスタと、前記スイッチング用薄膜トランジスタと電気的に接続される駆動用薄膜トランジスタと、前記駆動用薄膜トランジスタと電気的に接続される逆バイアス印加用薄膜トランジスタと、前記駆動用薄膜トランジスタおよび前記逆バイアス印加用薄膜トランジスタと電気的に接続される電源供給線を有し、
    前記画素電極は前記駆動用薄膜トランジスタおよび前記逆バイアス印加用薄膜トランジスタと電気的に接続されているアクティブマトリクス型発光装置の作製方法であって、
    LiまたはNaの含有量がそれぞれ1×1018atoms/cm以下であり、MgAgの合金からなる前記画素電極または前記対向電極のいずれか一方である陰極を形成した後、前記画素電極と前記対向電極の間に逆バイアスの電圧を印加する際に、
    前記スイッチング用薄膜トランジスタをオフにし、
    前記駆動用薄膜トランジスタをオフにし、
    前記逆バイアス印加用薄膜トランジスタをオンにし、
    前記電源供給線の電圧を一定にし、
    前記対向電極の電圧を変化させ、
    前記画素電極と前記対向電極とが電気的に短絡した部分に電流を流して、前記短絡した部分を発熱させ、前記発熱した部分を高抵抗化または絶縁化させることを特徴とするアクティブマトリクス型発光装置の作製方法。
  11. 請求項9または請求項10において、
    前記スイッチング用薄膜トランジスタのソースまたはドレインのいずれか一方と前記駆動用薄膜トランジスタのゲート電極が電気的に接続され、
    前記駆動用薄膜トランジスタのソースまたはドレインのいずれか一方と前記電源供給線が電気的に接続され、
    前記駆動用薄膜トランジスタのソースまたはドレインのいずれか他方と前記画素電極が電気的に接続され、
    前記逆バイアス印加用薄膜トランジスタのソースまたはドレインのいずれか一方と前記電源供給線が電気的に接続され、
    前記逆バイアス印加用薄膜トランジスタのソースまたはドレインのいずれか他方と前記画素電極が電気的に接続され、
    前記逆バイアス印加用薄膜トランジスタのゲート電極と前記電源供給線が電気的に接続されていることを特徴とするアクティブマトリクス型発光装置の作製方法。
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