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JP4066466B2 - 糖アルコール類配合軟膏剤 - Google Patents

糖アルコール類配合軟膏剤 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチトール、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール、エリスリトール又はトレハロースを配合する軟膏剤に関し、薬物含有軟膏剤及び化粧料の基剤として有用である。
【0002】
【従来の技術】
及び
【発明が解決しようとする課題】
軟膏剤は、基剤によって油脂性軟膏、乳剤性軟膏、水溶性軟膏に大別される。油脂性軟膏は油脂、脂肪油、ワセリン、パラフィン等の油脂性基剤を使用し、乳剤性軟膏は界面活性剤を用いて水と油脂性基剤を乳化して用い、水溶性軟膏はマクロゴール等の水溶性基剤を使用するか又はマクロゴール、水、アルコール等を水溶性高分子ゲル化剤によってゲル化させて用いる。
【0003】
油脂性軟膏は皮膚柔軟作用、痂皮軟化作用、肉芽形成作用を有しているが、水溶性薬物の分散が難しく、皮膚の水性分泌物を保持する能力がなく、なおかつ洗浄性が悪いという欠点があった。
【0004】
乳剤性軟膏は白色であるため外観が美しく清潔感があり、洗浄性が良いため使用者に好まれ、水性及び油性の皮膚分泌物と良く混ざるという特徴を有するが、皮膚分泌物を十分な期間保持する能力を有しないという欠点があった。
【0005】
水溶性軟膏は水溶性薬物の溶解性に優れ、また高い吸湿性を有するため水性分泌物の吸収能が高い。しかし、フェノール性化合物の錯体形成による不活性化、酸化分解で生じる活性酸素による薬物の劣化が生じ、水性分泌物の吸着時に発熱するため患部に熱感を示す。
【0006】
従って、上記の問題点を解決する軟膏剤が望まれている。
【0007】
糖アルコールを配合する軟膏剤としては、ビタミンAのもつ肌荒れ改善効果を相乗的に向上させるための皮膚外用剤(特開平6−24957号公報)、インターフェロンに3価以上の糖アルコール及び有機酸を配合してなるインターフェロンの安定性を高めた外用剤(特公平3−9883号公報、同3−9884号公報、同3−9885号公報)、水溶性ブルーベリー抽出物の安定化のために糖アルコールを配合してなる皮膚外用剤(特開昭63−145235号公報)、水に不安定な蛋白質、例えばヒト癌壊死因子、ヒトインターロイキンIなどを親水性高分子粉末及び糖又は糖アルコールを混合して用時調製型外用ゲル剤を得る方法(特開平3−9977号公報)、エリスリトールを単独あるいはイプシロンアミノカプロン酸と組合わせて配合し、肌荒れを改善し皮膚に潤いと艶を与える皮膚外用剤(特開平4−124118号公報)などが知られている。
【0008】
また、糖アルコール脂肪酸エステルの有する乳化力を利用した色相、臭いの点で優れた皮膚外用剤(特開昭61−194007号公報)、同じく糖アルコール誘導体を含有する皮膚や眼に対し低刺激性でべとつき感がない皮膚外用剤(特開平4−169512号公報)などが知られている。
【0009】
しかしながら、上記の技術はいずれも糖アルコールを特定の薬物の安定化剤あるいは保湿剤として利用し、または糖アルコールの誘導体を界面活性剤として利用するものであり、従来の軟膏剤が有する様々な欠点を改良したあらゆる薬物を配合することができる糖アルコールを基剤とした軟膏剤に関する技術ではない。
【0010】
【課題を解決するための手段】
軟膏剤は、適度な稠度を有し全質均等な半固形状に製した皮膚に塗布する外用剤であり、次の特徴を有することが望まれている。
▲1▼皮膚に対し親和性を有し、皮膚の油性及び水性の分泌物と混じり合い、かつ保持する能力が高いこと
▲2▼洗浄性が良いこと
▲3▼酸敗することなく安定であること
▲4▼柔軟性に富み展延性が良いこと
▲5▼刺激性がないこと
▲6▼各種の薬物、化粧料と配合でき、それらの性質、効力に影響を及ぼさないこと
▲7▼水分、液状の薬物、化粧料を良く吸収すること
▲8▼薬物、化粧料を局所に良く放出すること。
【0011】
本発明の軟膏は上記の特徴を全て兼ね備えたものである。
即ち、本発明は、いかなる薬物、化粧料を添加しても洗浄性に優れ、皮膚病巣面の油性、水性分泌物を吸収し、無刺激であり、化学的に不活性である軟膏剤を提供する。該軟膏剤は薬物含有軟膏剤及び化粧料の基剤として利用することができる。
【0012】
本発明の軟膏剤は、マルチトール、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール、エリスリトール又はトレハロースの1種又は2種以上を主要基剤とする軟膏剤であり、これらの配合量は全組成物の30〜90重量%を含有し、好ましくは40〜80重量%含有する軟膏剤である。
【0013】
本発明の軟膏剤に使用する糖アルコール及びトレハロースは、使用時のざらつきを感じさせないという目的のためにその粒子径が20〜150μm、好ましくは20〜100μmであることが望ましい。
【0014】
本発明の軟膏剤は、マルチトール、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール、エリスリトール又はトレハロースの1種又は2種以上を用い、これに溶剤を添加して製する。本発明に添加する溶剤は全組成物の10〜50重量%含有し、好ましくは20〜40重量%である。
【0015】
本発明の軟膏剤に使用する溶剤は、ポリオキシエチレン鎖を有する物質、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、マクロゴール200、マクロゴール300、マクロゴール400等が挙げられ、又はエタノール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類が挙げられる。
【0016】
本発明の軟膏剤は、皮膚に対する適度な親和性、柔軟性及び展延性をより効果的に賦与するためポリソルベート80、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコール等の界面活性剤、ステアリン酸、マクロゴール4000、パルミチン酸、精製ラノリン、ミツロウ、セタノール等の粘稠剤、オリーブ油、ダイズ油、流動パラフィン、スクワレン、中鎖脂肪酸トリグリセリド等の軟化剤、尿素、メチルセルロース等の湿潤剤、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム、プルラン、キサンタンガム等の基剤などを必要に応じて添加することができる。
【0017】
また、本発明の軟膏剤の有用性を高めるためにトコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、アスコルビン酸ナトリウム等の抗酸化剤、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム等の安定化剤、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル等の保存剤、香料等を必要に応じて添加することができる。
【0018】
本発明の軟膏剤は、プレドニゾロン、デキサメタゾン、酪酸ヒドロコルチゾン等のステロイド抗炎症剤、イブプロフェンピコノール、インドメタシン等の非ステロイド抗炎症剤、リドカイン、塩酸ジブカイン等の局所麻酔剤、塩酸エフェドリン、塩酸ナファゾリン等の血管収縮剤、マレイン酸クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン等の抗ヒスタミン剤、硫酸カナマイシン、エリスロマイシン、塩酸テトラサイクリン、クロラムフェニコール、硫酸ゲンタマイシン等の抗生物質、その他軟膏剤として投与するのが好ましい薬物を配合することにより薬物含有軟膏剤とすることができる。
【0019】
本発明の軟膏剤を化粧料の基剤として使用する場合は、基礎化粧品として使用し、皮膚の表面を整え、潤いを持たせることを目的とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の軟膏剤は、マルチトール、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール、エリスリトール又はトレハロースの1種又は2種以上にポリオキシエチレンラウリルエーテル、マクロゴール200、マクロゴール300、マクロゴール400、エタノール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール等の溶剤を1種又は2種以上適宜加え、混和することにより製造することができる。さらに、精製水を適量使用することが好ましい。
【0021】
必要に応じて、前記した界面活性剤、粘稠剤、軟化剤、湿潤剤、基剤、抗酸化剤、安定化剤、保存剤又は香料を添加しても良い。使用するマルチトール、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール、エリスリトール又はトレハロースは、粒子径が20〜150μmとなるよう乳鉢、回転ミル、ハンマーミル、ロールミル、せん断ミル、ジェットミル等の通常の方法で粉砕して使用することが好ましい。また、軟膏板、軟膏篦を用いる方法、撹拌擂潰機、撹拌練合機、自動乳鉢及び3本ローラー等の機器による方法のいずれでも混和することができる。
【0022】
例えば、マルチトールとしては東和化成工業(株)製「アマルティ」、「レシス」が、ソルビトールとしては東和化成工業(株)製「ソルビット」が、マンニトールとしては東和化成工業(株)製「マンニット」が、キシリトールとしては東和化成工業(株)製「キシリット」等が挙げられる。
【0023】
上記において、目的とする薬物を添加して混和すれば医薬品として有用な薬物含有軟膏剤が製造できる。
【0024】
本発明の軟膏剤を基剤とする化粧料は、本発明軟膏剤にエタノール、イソプロパノール等の清涼化剤、角質層の保護剤、エステル油、多価アルコール等の湿潤剤、水酸化カリウム、炭酸カリウム等の角質層の軟化剤、香料等を必要に応じて適宜選択して加えることにより製造することができる。
【0025】
次に、本発明の軟膏剤、薬物含有軟膏剤及び化粧料の製造例を実施例をもって説明するがこれらに限定されるものではない。
【0026】
Figure 0004066466
ハンマーミルにより粉砕し、ふるい番号200(呼び寸法75μm)ふるいで篩過したアマルティ(粒子径50〜75μm)にマクロゴール400及び精製水を加え、これを撹拌擂潰機を用いて常温で全質均一になるまでかき混ぜて製した。
【0027】
Figure 0004066466
回転ミルにより粉砕し、ふるい番号140(呼び寸法106μm)ふるいで篩過したアマルティ(粒子径30〜100μm)及びマンニット(粒子径30〜100μm)に1,3−ブチレングリコール及び精製水を加え、これを撹拌練合機を用いて常温で全質均一なるまでかき混ぜて製した。
【0028】
Figure 0004066466
ロールミルにより粉砕したソルビット(粒子径80〜150μm)及びアマルティ(粒子径80〜150μm)に中鎖脂肪酸トリグリセリド、グリセリン及び精製水を加え、これを撹拌擂潰機を用いて40℃にて全質均一になるまでかき混ぜ、その後25℃まで冷却して製した。
【0029】
Figure 0004066466
マクロゴール400にプロピレングリコール、マクロゴール4000及びセタノールを加え60℃で撹拌溶解した。これに精製水及び予めポリソルベート80に溶解したトコフェロールを加え、乳化機を用いて約70℃で乳化した。さらに、これに予め回転ミルにより粉砕したアマルティ(粒子径80〜100μm)及びマンニット(粒子径80〜100μm)を加え、これを撹拌練合機を用いて50℃にて全質均一になるまでかき混ぜ、その後25℃まで冷却して製した。
【0030】
Figure 0004066466
1,3−ブチレングリコールにグリセリン、ポリビニルピロリドン及びポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコールを加え約60℃で撹拌溶解した。これに予め精製水に溶解したキサンタンガムを加え、撹拌溶解し約25℃まで冷却した。さらに、これにアマルティ(粒子径50〜150μm)及び予めロールミルで粉砕したキシリット(粒子径30〜100μm)を加え、自動乳鉢を用いて常温で全質均一になるまでかき混ぜて製した。
【0031】
Figure 0004066466
マクロゴール400にマクロゴール4000及びセタノールを加え約60℃で溶解し、これにポリソルベート80及びエチレンジアミン四酢酸二ナトリウムを加え、その後約30℃まで冷却した。さらに、これにアマルティ(粒子径50〜150μm)及び予めせん断ミルで粉砕したソルビット(粒子径30〜50μm)を加え、軟膏板、軟膏篦を用いて常温で全質均一になるまで練合して製した。
【0032】
Figure 0004066466
マクロゴール400にマクロゴール4000を加え約60℃で撹拌溶解した。これにメチルセルロース、ポリソルベート80、流動パラフィン、セタノール及び予め精製水に溶解したキサンタンガムを加え乳化機を用いて約60℃で乳化し、その後25℃まで冷却した。さらにこれに予めせん断ミルで粉砕し、ふるい番号140(呼び寸法106μm)のふるいで篩過したアマルティ(粒子径50〜100μm)及びトレハロース(粒子径50〜100μm)を加え、撹拌擂潰機を用いて常温で全質均一になるまでかき混ぜて製した。
【0033】
Figure 0004066466
マクロゴール400にステアリン酸、ポリビニルピロリドン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60及び1,3−ブチレングリコールを加え約60℃で撹拌溶解した。これに予め精製水に溶解したパラオキシ安息香酸プロピルを加え、その後25℃まで冷却した。さらにこれにロールミルで粉砕したアマルティ(粒子径20〜50μm)及びキシリット(粒子径20〜50μm)を加え、撹拌練合機を用いて常温で全質均一になるまでかき混ぜて製した。
【0034】
Figure 0004066466
1,3−ブチレングリコールにマクロゴール200及びポリオキシエチレンラウリルエーテルを加え撹拌溶解した。これに予めエタノールに溶解した香料を加え、さらにこれに予め乳鉢で粉砕し、ふるい番号282(呼び寸法53μm)のふるいで篩過したソルビット(粒子径30〜50μm)を加え、軟膏板及び軟膏篦を用いて常温で全質均一になるまでかき混ぜて製した。
【0035】
Figure 0004066466
マクロゴール400にマクロゴール4000、セタノール及びポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコールを加え約70℃で撹拌溶解した。これに精製水を加え、約60℃で乳化し、その後25℃まで撹拌冷却した。さらにこれに酪酸ヒドロコルチゾンを加えロールミルにより粉砕し、ふるい番号200(呼び寸法75μm)のふるいで篩過したアマルティ(粒子径20〜75μm)及びマンニット(粒子径20〜75μm)を加え、撹拌練合機を用いて常温で全質均一になるまでかき混ぜて製した。
【0036】
Figure 0004066466
1,3−ブチレングリコールにマクロゴール4000を加え約70℃で撹拌溶解し、これにグリセリン及び予め精製水に溶解したキサンタンガムを加え、その後25℃まで撹拌冷却した。さらにこれにインドメタシンを加えハンマーミルを用いて粉砕し、ふるい番号200(呼び寸法75μm)のふるいで篩過したアマルティ(粒子径20〜75μm)を加え、撹拌練合機を用いて20℃で全質均一になるまでかき混ぜて製した。
【0037】
Figure 0004066466
マクロゴール400にマクロゴール4000、セタノール、グリセリン及びポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコールを加え約70℃で撹拌溶解し、これに予め精製水に溶解したキサンタンガム及び塩化ベンザルコニウムを加え乳化機を用いて約70℃で乳化した。その後、25℃まで撹拌冷却し、予めポリソルベート80に溶解したリドカイン及びグリチルレチン酸を加え撹拌した。さらにこれにロールミルを用いて粉砕したアマルティ(粒子径20〜100μm)及びマンニット(粒子径20〜100μm)を加え、撹拌練合機を用いて常温で全質均一になるまでかき混ぜて製した。
【0038】
次に、比較例として従来の軟膏剤の製造例を示す。
Figure 0004066466
サラシミツロウに白色ワセリン、流動パラフィン、セスキオレイン酸ソルビタンを加え約70℃で撹拌溶解した。その後40℃まで撹拌冷却し、乳鉢を用いて常温で全質均一になるまでかき混ぜて製した。
【0039】
Figure 0004066466
精製ラノリンにパラフィン、白色ワセリン、セトステアリルアルコールを加え、約70℃で撹拌溶解した。その後撹拌練合機を用いて25℃まで冷却しながらかき混ぜて製した。
【0040】
Figure 0004066466
サラシミツロウに白色ワセリン及びセスキオレイン酸ソルビタンを加え、約70℃で撹拌溶解した。その後撹拌練合機を用いて約30℃まで冷却しながらかき混ぜて製した。
【0041】
Figure 0004066466
白色ワセリンにセタノール、サラシミツロウ、セスキオレイン酸ソルビタン及びラウロマクロゴールを加え約70℃で撹拌溶解した。これに予め精製水に溶解したパラオキシ安息香酸メチル及びパラオキシ安息香酸プロピルを加え、乳化機を用いて約70℃で乳化した。その後撹拌しながら約30℃以下まで冷却して製した。
【0042】
Figure 0004066466
白色ワセリンにステアリルアルコール、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60及びモノステアリン酸グリセリンを加え約70℃で撹拌溶解した。これにプロピレングリコール、予め精製水に溶解したパラオキシ安息香酸メチル及びパラオキシ安息香酸プロピルを加え乳化機を用いて約70℃で乳化した。その後撹拌しながら約30℃まで冷却して製した。
【0043】
Figure 0004066466
マクロゴール400にマクロゴール4000を加え約60℃で撹拌溶解し、その後撹拌しながら約25℃まで冷却して製した。
【0044】
【発明の効果】
次に、本発明の軟膏の効果について、使用性及び薬剤学的性質をもって示す。
【0045】
(1)使用性
実施例及び比較例の軟膏剤の使用性を20人のパネルを使い、アルミニウムチューブからの押し出し易さ、延ばし易さ、皮膚への付着性及び洗浄性について評価した。
チューブからの押し出し易さ、延ばし易さ及び皮膚への付着性は、軟膏剤をアルミニウムチューブから手の甲へ一定量押し出し、塗り広げて評価し、洗浄性は、手の甲に一定量を塗布した後、水浴中で手を動かして、塗布した軟膏剤が皮膚から消失するまでの時間として評価した。
【0046】
チューブからの押し出し易さ、延ばし易さ、皮膚への付着性および洗浄性の評価基準は以下のとおりである。結果を表1に示した。
──────────────────────────
◎・・・・・15人以上が良いと感じた
○・・・・・10人以上、15人未満が良いと感じた
△・・・・・ 5人以上、10人未満が良いと感じた
×・・・・・ 5人未満が良いと感じた
──────────────────────────
【0047】
【表1】
Figure 0004066466
【0048】
(2)薬剤学的性質
実施例及び比較例の軟膏剤の薬剤学的性質を性状、展延性および吸水性によって評価した。
性状は、検体をアルミニウムチューブに充填し、温度60℃において3週間又は温度40℃において6箇月間保存して評価した。展延性は、スプレッドメーターを用いて検体の展延直径を測定し、横軸(対数軸)に経過時間、縦軸に展延直径をプロットしたグラフを作成し、直線の傾き(Tanα)を求めて評価した。吸水性は、検体をシャーレに3g量り取り、温度25℃、相対湿度95%に1週間保存して、重量変化を測定して評価した。
【0049】
それぞれの評価基準は以下のとおりである。結果を表2に示した。
性状の評価基準
───────────────────────
◎・・・・・保存により性状が変化しなかった
○・・・・・保存により性状がやや変化した
△・・・・・保存により性状が変化した
×・・・・・保存により性状は著しく変化した
───────────────────────
【0050】
展延性の評価基準
───────────────────────────────────
◎・・・・・延びが著しく良い(Tanαが0.10以上)
○・・・・・延びが良い(Tanαが0.05以上、0.10未満)
△・・・・・延びがやや良い(Tanαが0.01以上、0.05未満)
×・・・・・延びが悪い(Tanαが0.01未満)
───────────────────────────────────
【0051】
吸水性の評価基準
───────────────────────────────────
◎・・・・・吸水性が著しく良く、皮膚からの分泌物を著しく除去できる
(吸水による重量増加が20%以上)
○・・・・・吸水性が良く、皮膚からの分泌物を除去できる
(吸水による重量増加が10%以上、20%未満)
△・・・・・吸水性がやや良く、皮膚からの分泌物をやや除去できる
(吸水による重量増加が10%未満)
×・・・・・吸水性がなく、皮膚からの分泌物を除去できない
(吸水による重量増加なし)
───────────────────────────────────
【0052】
【表2】
Figure 0004066466
【0053】
表1及び2から明らかなように、本発明の軟膏剤は従来の軟膏剤に比べ使用性及び薬剤学的性質において優れており、薬物含有軟膏剤及び化粧料の基剤として有用である。

Claims (2)

  1. 粒子径が20〜150μmであるマルチトール、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、ラクチトール、又はトレハロースの1種又は2種以上を30〜90重量%配合し、温度25℃、相対湿度95%において1週間保存した時の吸水による重量増加量が20%以上である、軟膏剤。
  2. 請求項1に記載の軟膏剤に、溶剤としてポリオキシエチレン鎖を有する物質及びアルコール類の1種又は2種を、10〜50重量%配合することを特徴とする軟膏剤。
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