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JP4053199B2 - ベンジルエーテル誘導体、液晶材料、液晶組成物、および液晶素子 - Google Patents

ベンジルエーテル誘導体、液晶材料、液晶組成物、および液晶素子 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なベンジルエーテル誘導体、この誘導体からなる液晶材料、この誘導体を含む液晶組成物、およびこの誘導体を用いる液晶素子に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
液晶ディスプレイは、CRT(cathode-ray tube、陰極線管)に比べ、薄型、軽量、低電圧駆動、目に優しいなどの特徴を有することから、当初は電卓や腕時計等に使用されたが、最近は大型化、カラー化が進み、ラップトップ型コンピューターや小型テレビ等のモニターとしてあらゆる分野で使われている。
【0003】
現在液晶ディスプレイに用いられている液晶は、主にネマチック液晶であるが、それは応答時間が数十msと長く、そのためにディスプレイ表示面積あるいは画素数を増やすことには限界があった。その解決策としてTFT(Thin Film Transister)やSTN(Super Twisted Nematic)方式が採用されるようになって、15インチ以上のディスプレイも商品化できるようになった。また表示品質も、デバイス構造や駆動方法の改良によりCRTに迫りつつある。しかし、CRTと同等以上の表示を得ようとすれば、さらに液晶自体の応答速度を上げることが必要になる。
【0004】
最近、従来のネマチック液晶に代わって注目されてきたものに、強誘電性液晶および反強誘電性液晶がある。これらの液晶は、自発分極を有し、それと電界強度との積が液晶を作動させる実効エネルギーになることから、応答時間が短くなり、高速応答が可能になると期待されている。
【0005】
例えば、強誘電性液晶を数μm程度の厚さのセルに入れた表示素子(表面安定化強誘電性液晶素子)では、例えばN. A. Clarkらの論文( N. A. Clark and S. T. Lagerwall, Appl. Phys. Lett., 36, 899 (1980))に記載されているように、その液晶は電場に対して2つの安定状態をとることができ、この安定状態間の電場に対するスイッチング時間は数μ秒のオーダーであって、応答時間が非常に短かいことがわかる。また、反強誘電性液晶も3つの安定状態をとることから、同様に高速スイッチングが可能になると考えられている。
【0006】
テレビ(カラー動画、VGA)表示では、1つの画素当たりの書込み時間は、1/{30回/秒×640本×3}≒17μ秒と計算される。この短い書込み時間を従来のネマチック液晶で実現するためには、アクティブマトリクス駆動(TFT方式など)やマルチライン駆動(STN方式)のような複雑な駆動方法を必要とした。これに対して、応答速度が速い強誘電性液晶あるいは反強誘電性液晶を用いると、単純マトリクスでの駆動が可能である。またディスプレイ視野角についても、ネマチック液晶では、光学補償フィルムや特殊なデバイス構造などを必要とするが、強誘電性液晶や反強誘電性液晶ではそれらを特に必要としない。
【0007】
しかし、強誘電性液晶には、中間調表示、配向、耐衝撃性、液晶のメモリー性による焼き付け等の改良が必要であり、反強誘電性液晶では、それらの点は一応解決されているものの、さらに液晶温度範囲、応答速度、コントラスト等の性能面での向上が求められている。
【0008】
最近、この反強誘電性液晶の中でも、電圧に対して透過光量がV字型に変化する特徴を持った無閾反強誘電性(TLAF)液晶が注目されている(田中ら, 第21回液晶討論会予稿集, 2C18 (1995); 乾ら, 第21回液晶討論会予稿集, 2C04 (1995)を参照)。それは、従来の反強誘電性液晶の特長に加え、アナログ階調および低電圧駆動が可能であって、さらに中間調表示も高速で行えることから、CRTと同等以上の表示が可能な液晶素子材料になると期待が高まっている。
【0009】
電場に対して3つの安定状態をとる従来の反強誘電性液晶および電圧に対して透過光量がV字型に変化する無閾反強誘電性(TLAF)液晶を表示素子に応用する場合、次の条件をクリアーすることが求められている。すなわち、動作温度範囲が常温付近であり且つ動作温度幅が広いこと、電場による応答が速いこと、チルト角(液晶長軸の液晶層法線からの傾き角)が45度に近いこと、セル内での配向が良いこと、およびスイッチングしきい値あるいは飽和電圧が適正な範囲内にあること、自発分極が小さいことなどである。特にアクティブマトリックス駆動を行う場合、自発分極をできるだけ小さくすることが望ましい。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、ベンジルエーテル誘導体系の新規な化合物の提供を目的とする。
また本発明は、そのような化合物の内、液晶材料として使用可能な化合物、特に反強誘電性もしくは無閾反強誘電性を有し、自発分極が低下した化合物を用いて、反強誘電(SmCA*)相、無閾反強誘電(SmCR*)相の室温付近での応答速度が速い液晶材料および液晶組成物、さらにコントラストが大きく、アクティブマトリックス駆動が可能な液晶素子の提供を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、次の化学構造を有するベンジルエーテル誘導体に関する。
【化6】
Figure 0004053199
【0012】
(式[1]において、
1は、炭素数1〜20のアルキル基、またはこれらの基中に存在する少なくとも1個の−CH2−が−O−、ハロメチレン基、および不飽和結合を有する炭化水素基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基(ただし、−O−同士が隣接するものは除く)で置換された基を表し、
【0013】
1は、−COO−、−OCO−、−CO−、−O−および単結合からなる群から選ばれる基または結合を表し、
2およびX3は、それぞれ独立して、−COO−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2−、−CH2CH2−および単結合からなる群から選ばれる基または結合を表し、
【0014】
1およびA2は、それぞれ独立して、フッ素原子で1つ以上置換されていてもよい次の群から選ばれる基を表し、
【化7】
Figure 0004053199
【0015】
mおよびnは、0〜2の整数を表し、
1は、−CH3、−C25、−C37、−C49、−CF3、−C25、 −C37からなる群から選ばれる基を表し、
2は、炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、およびこれらの基中に存在する少なくとも1個の−CH2−が、−O−、−COO−、またはハロメチレン基で置換された基(−O−同士が隣接するものは除く)からなる群から選ばれる1種の基を表し、
*は不斉炭素を表し、ただしQ1とQ2は同一であっても異なっていてもよい。)
【0016】
また、本発明によれば、前記のベンジルエーテル誘導体からなり、常温付近に動作温度範囲があり且つその動作温度幅が広く、また電場による応答が速い液晶材料、および前記のベンジルエーテル誘導体を含有してなる液晶組成物に関する。それら液晶材料または液晶組成物が、反強誘電性もしくは無閾反強誘電性を有していることが好ましい。
さらに、本発明によれば、前記の液晶材料、または前記の液晶組成物を用い、液晶ディスプレイとして使用可能な液晶素子に関する。
【0017】
【発明の具体的説明】
次に本発明に係わるベンジルエーテル誘導体、それを用いた液晶材料および液晶組成物、さらに液晶素子について、その構成を具体的に説明する。
【0018】
ベンジルエーテル誘導体
本発明に係わるベンジルエーテル誘導体は、次式[1]で表される。
【化8】
Figure 0004053199
【0019】
ここで、R1は次に定義される基である。すなわち、R1は、炭素数1〜20のアルキル基、またはこれらの基中に存在する少なくとも1個の−CH2−が−O−、ハロメチレン基、および不飽和結合を有する炭化水素基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基(ただし−O−同士が隣接するものは除く)で置換された基である。後者の置換された基の具体例としては、H(CH2a(CH2O)b(CH2c−(ここで、a+b+c=1〜20)で表されるアルコキシアルキル基、あるいはCpq(2p+2-q)(p=1〜20、q=0〜40、Zはハロゲン)で表されるハロアルキル基などが挙げられる。なお、前記した不飽和結合を有する炭化水素基とは、炭素原子と炭素原子との間が二重結合または三重結合で結合された炭化水素基を意味し、例えば、−CH=CH−、−C≡C−であって、その水素原子がハロゲン原子等で置換されていてもよい。
【0020】
液晶特性を考慮した場合、R1は、特に次の基であることが好ましい。
(1)炭素数7〜14のアルキル基。
(2)これらの基中に存在する1個の−CH2−が−O−で置換された基、例えば、CH3O(CH26−、CH3O(CH210−、CH3O(CH213−、C25O(CH25−、C25O(CH210−、C25O(CH212−。
(3)これらの基中に存在する水素原子をフッ素原子で置換したハロゲン化アルキル基、例えば、CF3(CH26−、CF3(CH210−、CF3(CH213−、C25(CH25−、C25(CH210−、C25(CH212−、C37(CH25−、C37(CH210−、C37(CH212−、 C49(CH25−、C49(CH210−、C49(CH212−。
【0021】
1は、−COO−、−OCO−、−CO−、−O−および単結合からなる群から選ばれるいずれかの基または結合である。液晶特性を考慮した場合、X1は−COO−、−O−、または単結合であることが好ましい。
【0022】
2およびX3は、それぞれ独立して、−COO−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2−、−CH2CH2−および単結合からなる群から選ばれる基または結合である。それらの中でも、液晶特性を考慮すると、X2およびX3は、それぞれ独立して、−COO−、−CH2O−、−CH2CH2−、または単結合であることが好ましい。
【0023】
1およびA2は、それぞれ独立して、フッ素原子で1つ以上置換されていてもよい次の群から選ばれる1種の基である。
【化9】
Figure 0004053199
【0024】
液晶材料として用いる場合、A1およびA2は、それぞれ独立して、フッ素原子で1つ以上置換されていてもよい、次の群から選ばれる1種の基であることが好ましい。
【化10】
Figure 0004053199
【0025】
さらに液晶特性を考慮すると、A1、A2はそれぞれ独立して、フッ素原子で1つ以上置換されていてもよい、次の群から選ばれる1種の基であることが好ましい。
【化11】
Figure 0004053199
【0026】
これらの中でも特に次のいずれかの基であることが好ましい。
【化12】
Figure 0004053199
【0027】
mおよびnは0〜2の整数を表し、液晶の特性を考慮するとnは0または1が好ましい。
【0028】
不斉炭素C*に結合するQ1は、−CH3、−C25、−C37、−C49、−CF3、−C25、−C37からなる群から選ばれる基を表す。液晶特性を考慮すると、Q1は−CH3、−C25、−C37、−CF3、または−C25が好ましく、さらに好ましい基は−CH3である。
【0029】
同様に不斉炭素C*に結合するQ2は、炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、およびこれらの基中に存在する少なくとも1個の−CH2−が、−O−、−COO−、またはハロメチレン基で置換された基(−O−同士が隣接するものは除く)からなる群から選ばれる1種の基を表す。これらの中でも、液晶特性を考慮すると、Q2は炭素数1〜10のアルキル基が好ましい。
【0030】
ここで、Q1およびQ2は、互いに同一であっても異なっていてもよく、中でも同一の場合には、−CH3、−C25、−C37、または−C49がそれに相当する。
【0031】
従って、前記式[1]で表されるベンジルエーテル誘導体の例としては、表1〜表6に記載した化合物を挙げることができる。
なお、それらの表において、「−」は単結合を示す。
【0032】
【表1】
Figure 0004053199
【0033】
【表2】
Figure 0004053199
【0034】
【表3】
Figure 0004053199
【0035】
【表4】
Figure 0004053199
【0036】
【表5】
Figure 0004053199
【0037】
【表6】
Figure 0004053199
【0038】
ベンジルエーテル誘導体の製造方法
前述したベンジルエーテル誘導体は、次に説明する方法に従って合成することができる。なお、合成方法は、それらに限定されるものではない。
【0039】
(1)第1の方法は、次に示す合成経路を経由して製造することができる。
【化13】
Figure 0004053199
【0040】
すなわち、4−ブロモベンジルブロマイドとキラルアルコール(R*OH)とを水素化ナトリウム等でカップリングさせ、4−ブロモベンジルエーテルを得る。次に、n−ブチルリチウムあるいはマグネシウムとトリアルコキシホウ素(B(OR’)3)とを反応させ、その後加水分解することによって、対応するボロン酸を得る。次にそのボロン酸を過酸化水素水で酸化することによって4−ヒドロキシベンジルエーテルを得る。さらにこれを4’−アルコキシ−4−ビフェニルメチルブロマイドと炭酸カリウム等とで反応させることによって、本発明のベンジルエーテル誘導体の1つである 4−(4’−アルコキシ−4−ビフェニルメトキシ)ベンジルエーテルを得ることができる。なお、出発物質である4−ブロモベンジルブロマイドは、フッ素原子で置換されていてもよい。前記の一般式[1]において、X3が−CH2O−である化合物が、この方法で製造された化合物に相当する。
【0041】
(1)第2の方法は、次に示す合成経路に従って製造することができる。
【化14】
Figure 0004053199
【0042】
すなわち、第1の方法の反応経路中で得られた4−ヒドロキシベンジルエーテルと4−(6−アルコキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレンカルボニルオキシ)−安息香酸とを、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)等で反応させることによって、本発明のベンジルエーテル誘導体の1つである 4−(4−(6−アルコキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレンカルボニルオキシ)−フェニルカルボニルオキシ)−ベンジルエーテルが得られる。この化合物は、前記一般式[1]において、X3が−CO2−に相当する物質である。
【0043】
(1)第3の方法は、次に示す合成経路に従って製造することができる。
【化15】
Figure 0004053199
【0044】
すなわち、第1の方法の反応経路中で得られたボロン酸と4−(6−アルコキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレンカルボニルオキシ)-ブロモベンゼンとを、パラジウム触媒等でカップリングさせることによって、本発明のベンジルエーテル誘導体の1つである4’−(6−アルコキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフタレンカルボニルオキシ)−4−ビフェニルメチルエーテルが得られる。この化合物は、前記一般式[1]において、X3が単結合に相当する化合物である。
【0045】
液 晶 材 料
本発明に係わる液晶材料は、分子中に光学活性基を有する前記の一般式[1]で表されるベンジルエーテル誘導体からなる化合物であって、特にそれらの中でも反強誘電性または無閾反強誘電性を示す化合物が液晶材料として好ましく、さらに自発分極の小さな化合物が望ましい。一方、それ自身は液晶性を示さないが、後述する組成物とした時に、その組成物が液晶性を示すようなベンジルエーテル誘導体であっても、本発明に係わる液晶材料として使用することができる。
【0046】
そのような液晶材料として適したベンジルエーテル誘導体の例を次に挙げる。
【化16】
Figure 0004053199
【0047】
液 晶 組 成 物
本発明に係る液晶組成物は、1種または2種以上の前記一般式[1]で表されるベンジルエーテル誘導体を含有しており、そのような化合物としては特に前述した液晶材料が好ましい。そして、この液晶組成物は、2種以上の前記一般式[1]で表されるベンジルエーテル誘導体の混合物で構成されていてもよいが、そのベンジルエーテル誘導体に他の液晶化合物や公知の添加剤を配合した混合物で構成されていてもよい。
【0048】
本発明に係わる液晶組成物が、前記一般式[1]で表されるベンジルエーテル誘導体と他の液晶化合物とから構成される場合、このベンジルエーテル誘導体が1〜99重量%、好ましくは5〜50重量%、他の液晶化合物が1〜99重量%、好ましくは50〜95重量%であることが望ましい。ここで、両者を併せた配合総量を100重量%とする。すなわち、このベンジルエーテル誘導体は、他の液晶化合物の種類に応じて、液晶組成物の主剤として用いることができるし、また助剤としても用いることができる。
【0049】
前記の一般式[1]で表されるベンジルエーテル誘導体にその他の液晶化合物、特に反強誘電性液晶あるいは無閾反強誘電性液晶とを混合した組成物は、液晶温度範囲をほとんど低下させることなく、自発分極を小さくすることができる。
【0050】
液晶組成物に配合される他の液晶化合物の例として、次頁に示す化合物を挙げることができる。
【化17】
Figure 0004053199
【0051】
【化18】
Figure 0004053199
【0052】
【化19】
Figure 0004053199
【0053】
また、この液晶組成物には、必要に応じて液晶組成物の示す反強誘電性および無閾反強誘電性を損なわない範囲内で、電導性賦与剤、寿命向上剤などの添加剤を適宜配合してもよい。
【0054】
液 晶 素 子
本発明に係わる液晶素子は、前記の液晶材料また液晶組成物を液晶セル中の一対の電極間に充填し、液晶表示素子、光スイッチング素子、光変調素子などを形成することができる。
【0055】
この液晶素子は、反強誘電性または無閾反強誘電性を示す液晶材料または液晶組成物を液晶素子用の充填材料として使用しているので、電気光学的応答速度が速く、常温で作動できる上、高い電気光学的コントラストを有しているので、高画質表示を可能にすることができる。また、この表示素子に使われる液晶材料または液晶組成物は、自発分極が低いため、アクティブマトリクス用素子として好適に用いることができる。
【0056】
【実施例】
次に本発明を実施例を通して説明するが、本発明はそれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1)
4-(4'-デシルオキシ-4-ビフェニルメチルオキシ)ベンジル (R)-2-オクチルエーテルの合成
【化20】
Figure 0004053199
【0057】
(第1段階)
4-ブロモベンジルブロマイド 1.0 g (4.0 mmol) および60%水素化ナトリウム 0.21 g (5.2 mmol) をテトラヒドロフラン(以下THFと略す) 15 ml 中に加え、室温で攪拌しながらこの中に(R)-2-オクタノール 0.59 g (4.5 mmol) を加えた。同温度で12時間、さらに60℃で2時間攪拌後、加水分解した。エーテル抽出の後、有機相を乾燥し、濃縮後カラムクロマトグラフィーで精製することによって、4-ブロモベンジル (R)-2-オクチルエーテル 1.26 g得た。収率100%。
【0058】
生成物の1H-NMR(CDCl3)分析結果は、次の通りであった。
δ(ppm):0.88 (t, 3H, J= 5.1 Hz), 1.18 (d, 3H, J= 4.5 Hz), 1.2-1.7 (m, 10H), 3.48 (m, 1H), 4.40 (d, 1H, J= 9.0 Hz), 4.51 (d, 1H, J= 9.0 Hz), 7.22 (d, 2H, J= 9.0 Hz), 7.45 (d, 2H, J= 9.0 Hz)
【0059】
(第2段階)
第1段階で得られた、4-ブロモベンジル (R)-2-オクチルエーテル 1.2 g (4.0 mmol) を乾燥したTHF 25 mlに加え、ドライアイスアセトン浴で-80℃に冷却した後、この中に攪拌しながら 1.53 Nのn-ブチルリチウム 3 ml (4.6 mmol) を加えた。-78℃で30分間攪拌後、ホウ酸トリイソプロピル 2.1 ml (9.15 mmol)を加え、攪拌しながら-40℃まで温度を自然上昇させた。加水分解後、エーテル抽出を行い、有機相を乾燥後濃縮し、(R)-4-(2-オクチルオキシメチル)ベンゼンボロン酸 1.0 gを得た。この生成物は精製せずにそのまま次工程に用いた。
【0060】
(第3段階)
第2段階で得られた(R)-4-(2-オクチルオキシメチル)ベンゼンボロン酸 1.0 gをトルエン25 mlに溶解し、この中に30% 過酸化水素水 6 mlを加えた。80℃で1時間攪拌後、反応混合物を水50 mlにあけ、冷却しながら亜硫酸水素ナトリウム水溶液を発熱しなくなるまでゆっくり加えた。エーテル抽出後有機相を乾燥し、濃縮後カラムクロマトグラフィーで精製することによって、4-ヒドロキシベンジル (R)-2-オクチルエーテル 0.77 g (3.3 mmol)を得た(第1段階からの収率82%)。
【0061】
生成物の1H-NMR(CDCl3)分析結果は、次の通りであった。
δ(ppm):0.88 (t, 3H, J= 5.0 Hz), 1.18 (d, 3H, J= 4.8 Hz), 1.2-1.7 (m, 10H), 3.50 (m, 1H), 4.38 (d, 1H, J= 8.7 Hz), 4.48 (d, 1H, J= 8.7 Hz), 5.29 (s, 1H), 6.75 (d, 2H, J= 5.1 Hz), 7.20 (d, 2H, J= 5.1 Hz)
【0062】
(第4段階)
第3段階で得られた4-ヒドロキシベンジル (R)-2-オクチルエーテル 0.19 g (0.81 mmol)、4'-デシルオキシ-4-ビフェニルメチルブロマイド 0.33 g (0.83 mmol)、および炭酸カリウム 0.27 g (1.93 mmol)をアセトニトリル15 mlに加え、65 ℃で6時間攪拌した。冷却後、反応液を水500 mlに注ぎ、塩酸で中和後、析出した固体を濾別した。固体生成物をカラムクロマトグラフィーで精製することによって、4-(4'-デシルオキシ-4-ビフェニルメチルオキシ)ベンジル (R)-2-オクチルエーテル 0.22 g (0.39 mmol) を得た(収率48%)。
【0063】
生成物の化学構造は、1H-NMRによって同定し、確認した。そのNMRチャートを図1に示した。また、得られた化合物の相転移温度を表7に示した。
【0064】
なお、図1〜図12中に示されるベンジルエーテル誘導体の構造式中、水素原子に付された番号は、同図上に示された1H-NMRチャートの各ピークに付された番号と対応している。また、(eq)はエカトリアル、(ax)アキシャルの立体配座を示す。また化合物名中の(R),(S)は異なる旋光度を示す符号である。
【0065】
(実施例2)
4-(4-(6-デシルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロ-2-ナフタレンカルボニルオキシ)フェニルカルボニルオキシ)ベンジル (R)-2-オクチルエーテルの合成
【化21】
Figure 0004053199
【0066】
実施例1の第3段階で得られた4-ヒドロキシベンジル (R)-2-オクチルエーテル 0.19 g (0.81 mmol)、4-(6-デシルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロ-2-ナフタレンカルボニルオキシ)安息香酸 0.38 g (0.84 mmol)、および4-ジメチルアミノピリジン(以下DMAPと略す) 74 mg (0.61 mmol)をジクロロメタン6 mlに加え、この中にジシクロヘキシルカルボジイミド(以下DCCと略す) 0.23 g (1.10 mmol) のジクロロメタン 4 ml溶液を滴下した。室温で24時間攪拌後、濃縮しカラムクロマトグラフィーで精製することによって4-(4-(6-デシルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロ-2-ナフタレンカルボニルオキシ)フェニルカルボニルオキシ)ベンジル (R)-2-オクチルエーテル 0.34 g (0.51 mmol) を得た(収率62%)。
生成物の化学構造はNMR分析により同定し、確認した。その時の1H-NMRチャートを図2に示した。得られた化合物の相転移温度を表7に記した。
【0067】
(実施例3)
4-(4'-ノニルカルボニルオキシ-4-ビフェニルカルボニルオキシ)ベンジル (R)-2-オクチルエーテルの合成
【化22】
Figure 0004053199
【0068】
実施例1の第3段階で得られた4-ヒドロキシベンジル (R)-2-オクチルエーテル 0.18 g (0.75 mmol)、4'-ノニルカルボニルオキシ-4-ビフェニルカルボン酸 0.29 g (0.80 mmol)、およびDMAP 46 mg (0.38 mmol)をジクロロメタン7 mlに加え、この中にDCC 0.22 g (1.05 mmol) のジクロロメタン 4 ml溶液を滴下した。室温で24時間攪拌後、濃縮しカラムクロマトグラフィーで精製することによって4-(4'-ノニルカルボニルオキシ-4-ビフェニルカルボニルオキシ)ベンジル (R)-2-オクチルエーテル 0.31 g (0.53 mmol) を得た(収率66%)。
生成物の化学構造はNMR分析により同定し、確認した。その時の1H-NMRチャートを図3に示した。得られた化合物の相転移温度を表7に記した。
【0069】
(実施例4)
4-(4'-デシルオキシフェニルメチルオキシ)ベンジル (R)-2-オクチルエーテルの合成
【化23】
Figure 0004053199
【0070】
実施例1の第3段階で得られた4-ヒドロキシベンジル (R)-2-オクチルエーテル 0.19 g (0.80 mmol)、4-デシルオキシベンジルアルコール 0.23 g (0.89 mmol)、およびトリフェニルホスフィン 0.26 g (0.99 mmol)をTHF 7 mlに溶解し、この中にアゾジカルボン酸ジエチル(40%トルエン溶液)0.5 mlを徐々に加えた。室温で24時間攪拌後、反応混合物を濃縮し、カラムクロマトグラフィーで精製することによって、4-(4'-デシルオキシフェニルメチルオキシ)ベンジル (R)-2-オクチルエーテル 0.10 g (0.21 mmol)を得た(収率26%)。
生成物の化学構造はNMR分析により同定し、確認した。その時の1H-NMRチャートを図4に示した。得られた化合物の相転移温度を表7に記した。
【0071】
(実施例5)
4-(4'-デシル-4-ビフェニルメチルオキシ)-2-フルオロベンジル (R)-2-オクチルエーテルの合成
【化24】
Figure 0004053199
【0072】
(第1段階)
実施例1の第1、2、および3段階において、4-ブロモベンジルブロマイドの代わりに、4-ブロモ-2-フルオロベンジルブロマイドを用いて同様に反応を行い、4-ヒドロキシ-2-フルオロベンジル (R)-2-オクチルエーテルを得た(通算収率95%)。
【0073】
生成物の1H-NMR(CDCl3)分析結果は次の通りであった。
δ(ppm):0.88 (t, 3H, J= 4.8 Hz), 1.20 (d, 3H, J= 4.8 Hz), 1.2-1.7 (m, 10H), 3.51 (m, 1H), 4.43 (d, 1H, J= 8.7 Hz), 4.52 (d, 1H, J= 8.7 Hz), 5.54 (s, 1H), 6.47-51 (m, 2H), 7.18-7.22 (m, 1H).
【0074】
(第2段階)
第1段階で得られた4-ヒドロキシ-2-フルオロベンジル (R)-2-オクチルエーテル 0.21 g (0.83 mmol)、4'-デシル-4-ビフェニルメチルブロマイド 0.33 g (0.85 mmol)、および炭酸カリウム 0.28 g (2.0 mmol)をアセトニトリル10 mlに加え、65 ℃で10時間攪拌した。冷却後、反応液を水500 mlに注ぎ、塩酸で中和後、析出した固体を濾別した。固体をカラムクロマトグラフィーおよび再結晶で精製することによって、4-(4'-デシル-4-ビフェニルメチルオキシ)-2-フルオロベンジル (R)-2-オクチルエーテル 0.23 g (0.41 mmol) を得た(収率50%)。
生成物の化学構造はNMR分析により同定し、確認した。その時の1H-NMRチャートを図5に示した。得られた化合物の相転移温度を表7に記した。
【0075】
(実施例6)
4-(4-(6-デシルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロ-2-ナフタレンカルボニルオキシ)フェニルカルボニルオキシ)-2-フルオロベンジル (R)-2-オクチルエーテルの合成
【化25】
Figure 0004053199
【0076】
実施例5の第3段階で得られた4-ヒドロキシ-2-フルオロベンジル (R)-2-オクチルエーテル 0.20 g (0.80 mmol)、4-(6-デシルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロ-2-ナフタレンカルボニルオキシ)安息香酸 0.37 g (0.82 mmol)、およびDMAP 42 mg (1.01 mmol)をジクロロメタン 4 mlに加え、この中にDCC 0.21 g (1.01 mmol) のジクロロメタン溶液 4 mlを滴下した。室温で24時間攪拌後、濃縮しカラムクロマトグラフィーで精製することによって4-(4-(6-デシルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロ-2-ナフタレンカルボニルオキシ)フェニルカルボニルオキシ)-2-フルオロベンジル (R)-2-オクチルエーテル 0.36 g (0.52 mmol) を得た(収率65%)。
生成物の化学構造はNMR分析により同定し、確認した。その時の1H-NMRチャートを図6に示した。得られた化合物の相転移温度を表7に記した。
【0077】
(実施例7)
4-(4'-デシルオキシ-4-ビフェニル)-2-フルオロベンジル (R)-2-オクチルエーテルの合成
【化26】
Figure 0004053199
【0078】
実施例5で得られた(R)-4-(2-オクチルオキシメチル)-3-フルオロベンゼンボロン酸 0.26 g (0.93 mmol)、4'-デシルオキシ-4-ブロモビフェニル、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム 0.026 mg (0.022 mmol)をジメトキシエタン 5 mlに溶解し、この中に炭酸カリウム 0.26 g (1.88 mmol)を水 1 mlに溶かして加え、60℃で10時間攪拌した。反応物を水中に入れ、固体生成物を濾別し、カラムクロマトグラフィーおよび再結晶で精製することによって、4-(4'-デシルオキシ-4-ビフェニル)-2-フルオロベンジル (R)-2-オクチルエーテル 0.10 g(0.18 mmol)を得た(収率31%)。
生成物の化学構造はNMR分析により同定し、確認した。その時の1H-NMRチャートを図7に示した。得られた化合物の相転移温度を表7に記した。
【0079】
(実施例8)
4-(4-(6-デシルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロ-2-ナフタレンカルボニルオキシ)フェニル)-2-フルオロベンジル (R)-2-オクチルエーテルの合成
【化27】
Figure 0004053199
【0080】
(第1段階)
6-デシルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロ-2-ナフタレンカルボン酸 2.25 g (6.8 mmol)、4-ブロモフェノール 1.30 g (7.51 mmol)、およびDMAP 0.098 g (0.80 mmol)をジクロロメタン 15 mlに加え、攪拌しながらこの中にDCC 1.63 g (7.91 mmol)のジクロロメタン溶液 15 mlを徐々に加えた。室温で24時間攪拌した後、濃縮し、カラムクロマトグラフィーおよび再結晶で精製することによって4-(6-デシルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロ-2-ナフタレンカルボニルオキシ)ブロモベンゼン 2.95 g (6.1 mmol) を得た(収率89%)。
【0081】
生成物の1H-NMR(CDCl3)分析結果は、次の通りであった。
δ(ppm): 0.88 (t, 3H, J= 5.1 Hz), 1.2-1.5 (m, 14H), 1.7-1.8 (m, 2H), 1.9-2.0 (m, 1H), 2.2-2.4 (m, 1H), 2.8-3.2 (m, 5H), 3.92 (t, 2H, J= 5.1 Hz), 6.65 (s, 1H), 6.72 (d, 1H, J= 6.3 Hz), 6.99 (d, 2H, J= 5.1 Hz), 7.03 (d, 1H, 6.3 Hz), 7.50 (d, 2H, J= 5.1 Hz).
【0082】
(第2段階)
第1段階で得られた4-(6-デシルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロ-2-ナフタレンカルボニルオキシ)ブロモベンゼン 0.34 g (0.70 mmol)、実施例5で得られた (R)-4-(2-オクチルオキシメチル)-3-フルオロベンゼンボロン酸 0.32 g (1.15 mmol)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム 0.047 mg (0.041 mmol)をジメトキシエタン 5 mlに溶解し、この中に炭酸カリウム 0.26 g (1.91 mmol)を水 1 mlに溶かして加え、50℃で10時間攪拌した。加水分解後、エーテル抽出を行い、有機相を乾燥した。濃縮後カラムクロマトグラフィーで精製することによって、4-(4-(6-デシルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロ-2-ナフタレンカルボニルオキシ)フェニル)-2-フルオロベンジル (R)-2-オクチルエーテル 0.15 g (0.23 mmol)を得た(収率33%)。
生成物の化学構造はNMR分析により同定し、確認した。その時の1H-NMRチャートを図8に示した。得られた化合物の相転移温度を表7に記した。
【0083】
(実施例9)
4-(4-(4-オクチルフェニルカルボニルオキシ)フェニル)-2-フルオロベンジル (R)-2-オクチルエーテルの合成
【化28】
Figure 0004053199
【0084】
(第1段階)
4'-オクチル安息香酸 1.92 g (8.21 mmol)、4-ブロモフェノール 1.56 g (9.02 mmol)、およびDMAP 0.135 g (1.11 mmol)をジクロロメタン 30 mlに加え、攪拌しながらこの中にDCC 1.94 g (9.42 mmol)のジクロロメタン溶液 15 mlを徐々に加えた。室温で24時間攪拌後、濃縮しカラムクロマトグラフィーおよび再結晶で精製することによって4-(オクチルフェニルカルボニルオキシ)ブロモベンゼン 2.63 g (6.8 mmol) を得た(収率82%)。
【0085】
生成物の1H-NMR(CDCl3)分析結果は次の通りであった。
δ(ppm): 0.88 (t, 3H, J= 5.3 Hz), 1.2-1.4 (m, 10H), 1.6-1.7 (m, 2H), 2.70 (t, 2H, J= 5.7 Hz), 7.11 (d, 2H, J= 4.8 Hz), 7.31 (d, 2H, J= 6.3 Hz), 7.54 (d, 1H, 4.8 Hz), 8.09 (d, 2H, J= (6.3 Hz).
【0086】
(第2段階)
第1段階で得られた4-(オクチルフェニルカルボニルオキシ)ブロモベンゼン 0.28 g (0.71 mmol)、実施例5で得られた(R)-4-(2-オクチルオキシメチル)-3-フルオロベンゼンボロン酸 0.26 g (0.92 mmol)、およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム 0.036 mg (0.031 mmol)をジメトキシエタン 5 mlに溶解し、この中に炭酸カリウム 0.26 g (1.89 mmol)を水 1 mlに溶かして加え、50℃で10時間攪拌した。加水分解後、エーテル抽出を行い、有機相を乾燥した。濃縮後カラムクロマトグラフィーで精製することによって、4-(4-(4-オクチルフェニルカルボニルオキシ)フェニル)-2-フルオロベンジル (R)-2-オクチルエーテル 0.10 g (0.18 mmol)を得た(収率26%)。
生成物の化学構造はNMR分析により同定し、確認した。その時の1H-NMRチャートを図9に示した。得られた化合物の相転移温度を表7に記した。
【0087】
(実施例10)
4-(4'-デシル-4-ビフェニルカルボニルオキシ)ベンジル (S)-2-オクチルエーテルの合成
【化29】
Figure 0004053199
【0088】
実施例3において、4'-ノニルカルボニルオキシ-4-ビフェニルカルボン酸を、4'-デシル-4-ビフェニルカルボン酸に変更し、また4-ヒドロキシベンジル (R)-2-オクチルエーテルを4-ヒドロキシベンジル (S)-2-オクチルエーテルに変更して同様に反応させることによって、4-(4'-デシル-4-ビフェニルカルボニルオキシ)ベンジル (S)-2-オクチルエーテルを得た。4-ヒドロキシベンジル (S)-2-オクチルエーテルは、実施例1において、(R)-2-オクチルアルコールを(S)-2-オクチルアルコールに変更して、同様に反応させることによって得た。
生成物の化学構造はNMR分析により同定し、確認した。その時の1H-NMRチャートを図10に示した。得られた化合物の相転移温度を表7に記した。
【0089】
(実施例11)
4-(4'-ウンデシル-4-ビフェニルカルボニルオキシ)ベンジル (S)-2-ノニルエーテルの合成
【化30】
Figure 0004053199
【0090】
(第1段階)
4-ブロモベンジルブロマイド 3.3 g (13.6 mmol) および60%水素化ナトリウム 0.93 g (23.3 mmol) をテトラヒドロフラン(以下THFと略す) 40 ml 中に加え、室温で攪拌しながらこの中に(S)-2-ノナノール 2.01 g (14.0 mmol) を加えた。70 ℃で3時間攪拌後、加水分解した。エーテル抽出後、有機相を乾燥し、濃縮後カラムクロマトグラフィーで精製することによって、4-ブロモベンジル (S)-2-ノニルエーテル 4.3 g得た。収率100%。
【0091】
生成物の1H-NMR(CDCl3)分析結果は次の通りであった。
δ(ppm): 0.88 (t, 3H, J= 5.1 Hz), 1.18 (d, 3H, J= 4.5 Hz), 1.2-1.7 (m, 12H), 3.48 (m, 1H), 4.40 (d, 1H, J= 9.0 Hz), 4.51 (d, 1H, J= 9.0 Hz), 7.22 (d, 2H, J= 9.0 Hz), 7.45 (d, 2H, J= 9.0 Hz),
【0092】
(第2段階)
第1段階で得られた、4-ブロモベンジル (S)-2-ノニルエーテル 4.3 g (13.6 mmol) を乾燥したTHF 50 mlに加え、ドライアイスアセトン浴で-78 ℃に冷却した後、この中に攪拌しながら 1.6 Nのn-ブチルリチウム 11 ml (17.6 mmol) を加えた。-78℃で40分間攪拌後、ホウ酸トリイソプロピル 15 ml (65 mmol)を加え、攪拌しながら-20℃まで温度を自然上昇させた。加水分解後、エーテル抽出を行い、有機相を乾燥後濃縮し、(S)-4-(2-ノニルオキシメチル)ベンゼンボロン酸 3.72 gを得た。この生成物は精製せずにそのまま次工程で用いた。
【0093】
(第3段階)
第2段階で得られた(S)-4-(2-ノニルオキシメチル)ベンゼンボロン酸 1.87 g をトルエン30 mlに溶解し、この中に30% 過酸化水素水 5 mlを加えた。80℃で1時間攪拌後、反応混合物を水100 ml中に入れ、冷却しながら亜硫酸水素ナトリウム水溶液を発熱しなくなるまでゆっくり加えた。エーテル抽出後有機相を乾燥し、濃縮後カラムクロマトグラフィーで精製することによって4-ヒドロキシベンジル (S)-2-ノニルエーテル 1.33 g (5.3 mmol)を得た(第1段階からの収率77%)。
【0094】
生成物の1H-NMR(CDCl3)分析結果は次の通りであった。
δ(ppm): 0.88 (t, 3H, J= 5.0 Hz), 1.18 (d, 3H, J= 4.8 Hz), 1.2-1.7 (m, 12H), 3.50 (m, 1H), 4.38 (d, 1H, J= 8.7 Hz), 4.48 (d, 1H, J= 8.7 Hz), 5.29 (s, 1H), 6.75 (d, 2H, J= 5.1 Hz), 7.20 (d, 2H, J= 5.1 Hz).
【0095】
(第4段階)
第3段階で得られた4-ヒドロキシベンジル (S)-2-ノニルエーテル 0.20 g (0.80 mmol)、4'-ウンデシル-4-ビフェニルカルボン酸 0.30 g (0.86 mmol)、およびDMAP 24 mg (0.20 mmol)をジクロロメタン6 mlに加え、この中にDCC 0.26 g (1.26 mmol) のジクロロメタン 4 ml溶液を滴下した。室温で24時間攪拌後、濃縮しカラムクロマトグラフィーで精製することによって4-(4'-ウンデシル-4-ビフェニルカルボニルオキシ)ベンジル (S)-2-ノニルエーテル 0.37 g (0.63 mmol) を得た(収率79%)。
生成物の化学構造はNMR分析により同定し、確認した。その時の1H-NMRチャートを図11に示した。得られた化合物の相転移温度を表7に記した。
【0096】
(実施例12)
4-(4-テトラデシルオキシフェニルカルボニルオキシ)ベンジル (S)-2-オクチルエーテルの合成
【化31】
Figure 0004053199
【0097】
実施例3において、4'-ノニルカルボニルオキシ-4-ビフェニルカルボン酸を、4-デシルオキシ安息香酸に変更し、また4-ヒドロキシベンジル (R)-2-オクチルエーテルを4-ヒドロキシベンジル (S)-2-オクチルエーテルに変更して同様に反応させることによって、4-(4-テトラデシルオキシフェニルカルボニルオキシ)ベンジル (S)-2-オクチルエーテルを得た。4-ヒドロキシベンジル (S)-2-オクチルエーテルは、実施例1において、(R)-2-オクチルアルコールを(S)-2-オクチルアルコールに変更して、同様に反応させることによって得た。
生成物の化学構造はNMR分析により同定し、確認した。その時の1H-NMRチャートを図12に示した。得られた化合物の相転移温度を表7に記した。
【0098】
(実施例13)
実施例1〜12で得られた化合物について相転移温度(℃)を測定し、その結果を表7に記した。
【表7】
Figure 0004053199
【0099】
表7において、Cryは結晶相、SmCA*は反強誘電相、SmCR*は無閾反強誘電相、SmC*は強誘電相、SmAはスメクチックA相、SmXは未同定相、Isoは等方性液体相を表す。なお、各実施例において、各相の下に記された数字は、その相が存在することを示し、またその相が昇温時に消失する温度を表す。( )内の数字は、その相が降温時に発現する温度を表す。「−」は、相が存在しないことを示す。
【0100】
(実施例14〜22)(比較例1〜2)
実施例1〜9で得られたベンジルエーテル誘導体と、下記式[A]で表される液晶化合物、あるいは下記式[B]で表される液晶化合物とを、表8記載の割合で混合して液晶組成物を調製した。
なお、液晶化合物[A]および液晶化合物[B]のみを使用した場合を比較例として示した。
【0101】
【化32】
Figure 0004053199
【0102】
ラビング処理したポリイミド薄膜を有するITO電極付きの液晶セルに(セルギャップ約2μm)、先に調製した液晶組成物を加熱して注入する。2枚の偏光板を、偏光面が直交するように配置し、この間に液晶組成物の入ったセルを挿入し液晶素子を構成する。
【0103】
液晶素子に±10〜30V/2μmの矩形波を印加し(30℃)、10Vでのスイッチング速度(τr)、自発分極(Ps)、およびチルト角(θ)を測定した。
【0104】
まず、液晶素子に電圧を印可しない状態(反強誘電性状態または無閾反強誘電性状態)で、液晶素子を透過する光の透過率が最少(ほぼ0%)になるよう、2枚の偏光板の間でセルの位置を調整する。次に、この液晶素子に徐々に電圧を印可していくと、徐々に透過率が上昇し、その後、透過率がほとんど上昇しない強誘電状態となるので、強誘電状態での光透過率を100%とする。スイッチング速度(τr)は、±10Vの電圧を印可したときの光透過率が、0%から90%になるまでの時間(μs)を表す。
【0105】
またチルト角(θ)は次の方法で測定した。直流電圧(±30V/2μm)を液晶セルに印加し、プラス電圧、マイナス電圧印加時にそれぞれ液晶素子の光透過率が最も暗くなるように、液晶セルを2枚のクロスニコルに配置された偏光板内で回転させる。この時の角度を求め、それぞれθ1とθ2とする。この時、
θ=(θ1−θ2)/2
で表されるθ値をチルト角とした。
【0106】
自発分極(Ps)の測定は、まず、液晶素子に直列に負荷抵抗を接続し、±30V/2μm、100Hzの矩形波を液晶素子に印加し、その際負荷抵抗に流れる分極反転電流をPsとした(単位:nC/cm2)。
【0107】
各液晶組成物について、スイッチング速度(τr)、自発分極(Ps)、およびチルト角(θ)を測定した結果を表8に示した。
【0108】
【表8】
Figure 0004053199
* :液晶化合物の名称は、それを合成した各実施例の番号で示した。
**:10Vでは動作不可であった。
***:SmCA*相
【0109】
表8から明らかなように、本発明に係わるベンジルエーテル誘導体を含む液晶組成物は、その化合物を含まない組成物である比較例1および2と比較して、自発分極を示す値(Ps)が大きく低下している。またこの時、無閾反強誘電相の上限温度およびチルト角も大きく低下しないことがわかった。
【0110】
【発明の効果】
本発明により新規なベンジルエーテル誘導体が提供された。このベンジルエーテル誘導体の内のいくつかの化合物は、それ単独で液晶性を示し、またその中でも特に反強誘電性あるいは無閾反強誘電性を発現することから、液晶材料または液晶組成物の成分として適している。さらに、反強誘電性あるいは無閾反強誘電性を示すホスト液晶に、このベンジルエーテル誘導体化合物を添加することによって、ホスト液晶のチルト角の向上、反強誘電性、あるいは無閾反強誘電性の上限温度の向上、自発分極の低下を実現することができる。
【0111】
また、本発明に係わる液晶材料または液晶組成物を充填した液晶素子は、自発分極が低いため、アクティブマトリクス用素子として好適に用いることができ、CRTに近い高品位の、かつコントラストの大きい表示素子を提供することができる。特にその表示素子は電気光学的応答が速いので、高速光スイッチング素子あるいは高速光変調素子として用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で合成した4-(4'-デシルオキシ-4-ビフェニルメチルオキシ)ベンジル (R)-2-オクチルエーテルの1H-NMRスペクトルのチャートを示す。
【図2】 実施例2で合成した4-(4-(6-デシルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロ-2-ナフタレンカルボニルオキシ)フェニルカルボニルオキシ)ベンジル (R)-2-オクチルエーテルの1H-NMRスペクトルのチャートを示す。
【図3】 実施例3で合成した4-(4'-ノニルカルボニルオキシ-4-ビフェニルカルボニルオキシ)ベンジル (R)-2-オクチルエーテルの1H-NMRスペクトルのチャートを示す。
【図4】 実施例4で合成した4-(4'-デシルオキシフェニルメチルオキシ)ベンジル (R)-2-オクチルエーテルの1H-NMRスペクトルのチャートを示す。
【図5】 実施例5で合成した4-(4'-デシル-4-ビフェニルメチルオキシ)-2-フルオロベンジル (R)-2-オクチルエーテルの1H-NMRスペクトルのチャートを示す。
【図6】 実施例6で合成した4-(4-(6-デシルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロ-2-ナフタレンカルボニルオキシ)フェニルカルボニルオキシ)-2-フルオロベンジル (R)-2-オクチルエーテルの1H-NMRスペクトルのチャートを示す。
【図7】 実施例7で合成した4-(4'-デシルオキシ-4-ビフェニル)-2-フルオロベンジル (R)-2-オクチルエーテルの1H-NMRスペクトルのチャートを示す。
【図8】 実施例8で合成した4-(4-(6-デシルオキシ-1,2,3,4-テトラヒドロ-2-ナフタレンカルボニルオキシ)フェニル)-2-フルオロベンジル (R)-2-オクチルエーテルの1H-NMRスペクトルのチャートを示す。
【図9】 実施例9で合成した4-(4-(4-オクチルフェニルカルボニルオキシ)フェニル)-2-フルオロベンジル (R)-2-オクチルエーテルの1H-NMRスペクトルのチャートを示す。
【図10】 実施例10で合成した4-(4'-デシル-4-ビフェニルカルボニルオキシ)ベンジル (S)-2-オクチルエーテルの1H-NMRスペクトルのチャートを示す。
【図11】 実施例11で合成した4-(4'-ウンデシル-4-ビフェニルカルボニルオキシ)ベンジル (S)-2-ノニルエーテルの1H-NMRスペクトルのチャートを示す。
【図12】 実施例12で合成した4-(4-テトラデシルオキシフェニルカルボニルオキシ)ベンジル (S)-2-オクチルエーテルの1H-NMRスペクトルのチャートを示す。

Claims (16)

  1. 次式[1]で表されることを特徴とするベンジルエーテル誘導体。
    Figure 0004053199
    (式[1]において、
    1は、炭素数1〜20のアルキル基、またはこれらの基中に存在する少なくとも1個の−CH2−が−O−、ハロメチレン基、および不飽和結合を有す る炭化水素基からなる群から選ばれる少なくとも1種の基(ただし、−O−同 士が隣接するものは除く)で置換された基を表し、
    1は、−COO−、−OCO−、−CO−、−O−および単結合からなる群から選ばれる基または結合を表し、
    2およびX3は、それぞれ独立して、−COO−、−OCO−、−CH2O−、−OCH2−、−CH2CH2−および単結合からなる群から選ばれる基ま たは結合を表し、
    1およびA2は、それぞれ独立して、フッ素原子で1つ以上置換されていてもよい次の群から選ばれる基を表し、
    Figure 0004053199
    mおよびnは、0〜2の整数を表し、
    1は、−CH3、−C25、−C37、−C49、−CF3、−C25、−C37からなる群から選ばれる基を表し、
    2は、炭素数1〜10のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、およびこれらの基中に存在する少なくとも1個の−CH2−が、−O−、−COO −、またはハロメチレン基で置換された基(−O−同士が隣接するものは除く )からなる群から選ばれる1種の基を表し、
    *は不斉炭素を表し、ただしQ1とQ2は同一であっても異なっていてもよい。)
  2. 前記式[1]において、R1は炭素数1〜20のアルキル基、またはこれらの基中に存在する少なくとも1個の−CH2−が−O−で置換された基(ただし、−O−同士が隣接するものは除く)であることを特徴とする請求項1に記載のベンジルエーテル誘導体。
  3. 前記式[1]において、X1は−COO−、−O−および単結合からなる群から選ばれる基または結合であることを特徴とする請求項1または2に記載のベンジルエーテル誘導体。
  4. 前記式[1]において、X2およびX3は、それぞれ独立して、−COO−、−CH2O−、−CH2CH2−、および単結合からなる群から選ばれる基または結合であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のベンジルエーテル誘導体。
  5. 前記式[1]において、nが0または1であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のベンジルエーテル誘導体。
  6. 前記式[1]において、Q1が−CH3、−C25、−C37からなる群から選ばれる基であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のベンジルエーテル誘導体。
  7. 前記式[1]において、Q1が−CH3であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のベンジルエーテル誘導体。
  8. 前記式[1]において、Q1が−CF3または−C25であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のベンジルエーテル誘導体。
  9. 前記式[1]において、Q2が炭素数1〜10のアルキル基であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のベンジルエーテル誘導体。
  10. 請求項1〜のいずれかに記載のベンジルエーテル誘導体からなることを特徴とする液晶材料。
  11. 前記のベンジルエーテル誘導体が、反強誘電性または無閾反強誘電性を有することを特徴とする請求項10に記載の液晶材料。
  12. 請求項1〜のいずれかに記載のベンジルエーテル誘導体を一成分として含有する組成物であることを特徴とする液晶組成物。
  13. 前記の組成物が、請求項1〜のいずれかに記載のベンジルエーテル誘導体と、他の液晶化合物および/または添加剤とからなることを特徴とする請求項12に記載の液晶組成物。
  14. 前記の組成物が、反強誘電性または無閾反強誘電性を有することを特徴とする請求項12または13に記載の液晶組成物。
  15. 請求項10または11に記載の液晶材料を用いることを特徴とする液晶素子。
  16. 請求項1214のいずれかに記載の液晶組成物を用いることを特徴とする液晶素子。
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