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JP4042544B2 - Control device for automatic transmission with auxiliary transmission - Google Patents

Control device for automatic transmission with auxiliary transmission Download PDF

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JP4042544B2
JP4042544B2 JP2002342698A JP2002342698A JP4042544B2 JP 4042544 B2 JP4042544 B2 JP 4042544B2 JP 2002342698 A JP2002342698 A JP 2002342698A JP 2002342698 A JP2002342698 A JP 2002342698A JP 4042544 B2 JP4042544 B2 JP 4042544B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、副変速機を備えた自動変速機の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動変速機は、通常その前段におけるエンジンが運転中にトルク変動を生ずることからこれを吸収して緩和するため、そしてトルク増大を目的として伝動系にトルクコンバータを設けるのが普通である。
【0003】
例えば自動変速機における従来の伝動機構を説明すると、これは図11に示すごときものであった(例えば、特許文献1参照)。
先ず伝動経路の概略を説明するに、エンジン(原動機)10の回転はクランクシャフト10sと直結するトルクコンバータ20を経て自動変速機30に伝達される。
【0004】
トルクコンバータ20の回転は、第1の中間軸31を経て前後進切り換え機構32に伝達される。この前後進切り換え機構32は、Dレンジでの前進走行時においては前進クラッチ32aを締結されてトルクコンバータ20からのエンジン回転をそのまま伝達し、Rレンジでの後進走行時においては後進ブレーキ32bを締結されてトルクコンバータ20からのエンジン回転を減速、逆転下に伝達し、P,Nレンジでの駐停車時においては前進クラッチ32aおよび後進ブレーキ32bの双方を解放されてトルクコンバータ20からのエンジン回転を後段に伝達しなくする。
【0005】
前後進切り換え機構32の後段には、2個のトロイダル伝動ユニット(フロント側トロイダル伝動ユニット33およびリヤ側トロイダル伝動ユニット34)を、同軸背中合わせに設ける。
これらトロイダル伝動ユニット33,34はそれぞれ、入力ディスク35と、これに同軸に対向配置した出力ディスク36と、対応する入出力ディスク35,36間に介在させた一対ずつのパワーローラ37とを具えた同様な構成とする。
【0006】
両トロイダル伝動ユニット33,34は、それぞれの出力ディスク36が背中合わせになるよう同軸に配置し、この配置に当たっては、それぞれの入力ディスク35を主軸38に回転係合させて前後進切り換え機構32からの回転が第2の中間軸35aを介して共通に入力されるようになし、それぞれの出力ディスク36を主軸38上に回転自在に支持する。
また両出力ディスク36は中空出力軸39を介して相互に一体結合し、この中空出力軸39上に出力歯車40を固設する。
【0007】
出力歯車40は、カウンターシャフト41の前端におけるカウンターギア42に噛合させ、カウンターギア42の後端を出力歯車組43を経て、主軸38の後方へ同軸配置した変速機出力軸44に駆動結合させる。
【0008】
前後進切り換え機構32からの回転は両入力ディスク35へ共通に伝達され、入力ディスク35の回転は対応するパワーローラ37を介して出力ディスク36に達し、この回転が共通な出力歯車40から、これに噛合するカウンターギア42およびカウンターシャフト41、並びに出力歯車組43を順次経て変速機出力軸44から取り出される。
【0009】
変速に際しては、パワーローラ37を自己の回転軸線が入出力ディスク35,36の回転軸線と交差する中立位置から同期して同位相でオフセットさせると、パワーローラ37が回転時の分力によりパワーローラ回転軸線と直交する首振り軸線周りに同期して同位相で傾転され、これにより入出力ディスク35,36に対するパワーローラ37の接触軌跡円弧径が連続的に変化して所定の無段変速を行うことができる。
なお変速比が指令変速比になったところで、パワーローラ37を上記オフセットが0の初期ストローク位置に戻すことで、パワーローラ37の自己傾転は行われなくなり指令変速比を保つことができる。
【0010】
一方でトルクコンバータ20は、入力要素としてのポンプインペラ21、出力要素としてのタービンランナ22、およびワンウェイクラッチ23上に乗せた反力要素としてのステータ24を具え、エンジン駆動されるポンプインペラ21から遠心力を受けた作動流体がタービンランナ22に衝突した後ステータ24を経てポンプインペラ21に戻る間、ステータ24による反力下でタービンランナ22をトルク増大しつつ、またトルク変動吸収下に流体駆動し、タービンランナ22から第1の中間軸31にエンジントルクを伝達する。
【0011】
そしてトルクコンバータ20は、上記のトルク増大機能およびトルク変動吸収機能が不要な低負荷、高回転時に入出力要素21,22間を直結して伝動効率を高めるためにロックアップクラッチ25を具え、かかるトルクコンバータ20のロックアップ状態でトルク変動を吸収し得るようにするため、ロックアップクラッチ25の締結時における伝動経路中にダンパー26を挿置する(例えば、特許文献2参照。)。
【0012】
【特許文献1】
特開2002−286107号
【特許文献1】
特開平7−4497号
【0013】
ところでトルクコンバータ20は上記の通りロックアップ式にしたところで、ロックアップクラッチ25が解放されている非ロックアップ状態(コンバータ状態)では、入力要素21から出力要素22への動力伝達を流体を介して行うため、これら入出力要素21,22間でスリップを発生して伝動効率が悪くなるという問題から逃れることができない。
【0014】
かといって、トルクコンバータ20に代え電磁クラッチを用いたのでは、トルクコンバータ20において有用だったトルク増大機能が得られず、発進性能の低下を含めた動力性能の悪化を生ずる。
【0015】
そこで、本出願人は既に、特願2001−142653号において、一般的なトルクコンバータに代えて、中立状態または動力伝達状態の切り換えを可能にする自動変速機の前段に、入力される回転を減速して出力する低速段と該低速段より変速比の小さな高速段を有する副変速機を接続し、この副変速機の低速段選択状態で自動変速機を中立状態から動力伝達状態に切り換えることで発進制御される副変速機を備えた自動変速機の制御装置を提案済みである。
【0016】
上記制御装置によれば、トルクコンバータに代えて副変速機を設けたことにより、発進時に大きなトルク比t(=出力軸トルク/入力軸トルク)を得ることができ、トルクコンバータのトルク増大作用と同じ機能を有することが可能になる。
【0017】
ところが、トルクコンバータにあっては、そのトルク比tsが速度比e(=出力軸回転/入力軸回転)と等価ではなく、図9に示すような関係を有しているのに対し、上記自動変速機にあっては、副変速機が歯車により機械的に動力を伝達する構成上、トルク比tと速度比eとが等価であるため、以下のような問題が生じることが明らかとなった。
【0018】
すなわち、上記した副変速機付き自動変速機にて、トルクコンバータに特有なクリープ現象(エンジンのアイドリング回転がトルクコンバータに働いて走り始める現象)によるクリープ走行を補償しようとする場合、図10(a)の実線A1,A2に示すトルクコンバータと同等の特性のクリープ走行を再現するに際し、発進加速性能を重視してトルクコンバータと同等のトルク比tsを得るように、副変速機の低速段のトルク比tを破線C1に示すようにトルクコンバータで得られる最大トルク比ts(=tmax)に合わせて大きく設定すると、クリープ速度Vcが実線A2に示すトルクコンバータの場合に比べて破線C2に示すように小さくなってしまい、適正なクリープ速度が得られない。
【0019】
これを解消するため、図10(b)に示すように、クリープ速度Vcを重視してトルクコンバータと同等のクリープ速度Vc=Voを得るように副変速機の低速段のトルク比tを小さく設定すると、今度は、そのトルク比tが実線A1に示すトルクコンバータの場合に比べて破線C1に示すように小さくなってしまい、発進加速性能が低下してしまう。
【0020】
このように、トルクコンバータに代えて副変速機でクリープ走行を実現する場合において、発進加速性能とクリープ速度とはトレードオフの関係にあって、両者の両立させることは非常に困難であった。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこうした事実に鑑みてなされたものであり、副変速機でクリープ走行を実現する場合において、発進加速性能とクリープ速度というトレードオフな関係の要求を両立させることができる副変速機を備えた自動変速機の制御装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、中立状態または動力伝達状態の切り換えを可能にする摩擦要素を有する自動変速機と、この自動変速機の前段または後段に接続され、入力される回転を減速して出力する低速段と該低速段より変速比の小さな高速段を有する副変速機と、この副変速機の低速段選択状態にて、前記自動変速機を中立状態から動力伝達状態にすることにより発進制御を可能にする発進制御手段と、クリープ走行時の実クリープ速度が目標とする目標クリープ速度となるように、前記自動変速機の変速比と前記副変速機の変速比とのうちの少なくとも一方の変速比を高速側に制御する変速制御手段とを備えることを特徴とするものである。
【0023】
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の制御装置において、前記副変速機は、解放状態で低速段を選択し締結状態で高速段を選択する摩擦要素を備え、この摩擦要素の締結状態を制御可能なものであり、前記変速制御手段は、前記副変速機の摩擦要素の締結状態を制御することにより、前記副変速機の変速比を高速側に制御するものであることを特徴とするものである。
【0024】
請求項3記載の発明は、上記請求項に記載の制御装置において、前記変速制御手段は、前記副変速機の摩擦要素に対する締結進行制御が終了してから開始されるものであることを特徴とするものである。
【0025】
請求項4記載の発明は、請求項3に記載の制御装置において、前記変速制御手段は、前記自動変速機の出力軸回転数に該自動変速機の変速比を乗じた値が前記自動変速機の入力回転数になったとき、前記締結進行制御が終了したと判断するものであることを特徴とするものである。
【0026】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の制御装置において、前記変速制御手段は、走行抵抗が大きいほど前記目標クリープ速度を小さくするものであることを特徴とするものである。
【0027】
請求項6記載の発明は、上記請求項5に記載の制御装置において、前記変速制御手段は、路面傾斜が大きいほど前記走行抵抗が大きいと判断するものであることを特徴とするものである。
【0028】
請求項7記載の発明は、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の制御装置において、車速と自動変速機の入力回転数とに基づいて前記自動変速機の目標変速比を設定する目標変速比設定手段を付加して備え、前記変速制御手段は、クリープ走行が終了したとき、前記自動変速機の変速比を前記目標変速比に制御するものであることを特徴とするものである。
【0029】
請求項8記載の発明は、請求項7に記載の制御装置において、前記変速制御手段は、アクセルペダルの踏み込み速度が大きいほど前記自動変速機の変速比を前記目標変速比に制御する速度を大きくするものであることを特徴とするものである。
【0030】
請求項9記載の発明は、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の制御装置において、前記変速制御手段は、自動変速機のセレクトレンジがドライブレンジに選択され且つアクセルペダルとブレーキペダルが全閉のとき、クリープ走行中であると判断するものであることを特徴とするものである。
【0031】
請求項10記載の発明は、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の制御装置において、前記自動変速機は、無段変速機構部を備えるものであることを特徴とするものである。
【0032】
【発明の効果】
請求項1記載の発明においては、クリープ走行時の実クリープ速度が目標クリープ速度となるように、自動変速機の変速比と副変速機の変速比とのうちの少なくとも一方を高速側に制御する。かかる構成によれば、副変速機の低速段の変速比を大きく設定することにより、副変速機と自動変速機との間のトルク比も大きくできるため、適切なクリープトルクを得て好適な発進加速性能も確保することができる一方で、そのトルク比は、自動変速機の変速比と副変速機の変速比とのうちの少なくとも一方を高速側に制御開始するとともに小さくできるため、実クリープ速度を適切な目標クリープ速度にすることができる。
【0033】
従って請求項1記載の発明によれば、発進加速性能とクリープ速度というトレードオフな関係の要求を両立させることができる副変速機を備えた自動変速機の制御装置を提供することができる。
【0034】
請求項2記載の発明においては、副変速機の低速段または高速段を選択する摩擦要素の締結状態を制御することにより、低速段と高速段との間の変速比を任意に制御することができる。かかる構成によれば、副変速機の変速比をさらにきめ細かく高速側に制御することにより、発進加速性能とクリープ速度とをさらにきめ細かな値に設定することができる。
【0035】
請求項3記載の発明においては、前記副変速機の摩擦要素に対する締結進行制御が終了してから自動変速機の変速比と副変速機の変速比とのうちの少なくとも一方を高速側に制御開始することから、自動変速機を動力伝達状態にする摩擦要素が完全に締結しておらず車軸にエンジンからの動力の一部しか伝達されない状態を排除することにより、副変速機の入出力間のトルク比の最大値を確保することができる。かかる構成によれば、高い発進加速性能を確保することができる。
【0036】
請求項4記載の発明においては、前記自動変速機の出力軸回転数に該自動変速機の変速比を乗じた値が前記自動変速機の入力回転数になったとき、前記締結進行制御が終了したと判断することから、例えば自動変速機の入力軸センサや出力軸センサなどの既存のセンサから容易に締結進行制御の終了を判断することができる。かかる構成によれば、構成が簡単で安価な制御装置を提供することができる。
【0037】
請求項5記載の発明においては、走行抵抗が大きいほど前記目標クリープ速度を小さくすることから、自動変速機の変速比を高速側に変速させる量が小さくなることにより、強力なクリープトルクを得ることができ、走行抵抗が大きな走行条件でも確実にクリープ走行を実現することができる。
【0038】
請求項6記載の発明においては、路面傾斜が大きいほど前記走行抵抗が大きいと判断することから、路面傾斜が大きいほど大きなクリープトルクを得ることができ、登坂路でも確実にクリープ走行を実現することができる。
【0039】
請求項7記載の発明においては、車速と自動変速機の入力回転数とに基づいて前記自動変速機の目標変速比を設定し、クリープ走行が終了したとき、前記自動変速機の変速比を前記目標変速比に制御することから、クリープ走行直後の走行状態では、一般的に目標変速比が最大変速比になることにより、クリープ走行から加速走行への移行時の加速性能を向上させることができる。
【0040】
請求項8記載の発明は、アクセルペダルの踏み込み速度が大きいほど前記自動変速機の変速比を前記目標変速比に制御する速度を大きくすることから、運転者がクリープ走行から急加速を要求しているときは加速性能を向上させることができ、急加速を要求していないときは変速ショックを低減することができる。
【0041】
請求項9記載の発明は、自動変速機のセレクトレンジがドライブレンジに選択され且つアクセルペダルとブレーキペダルが全閉のとき、クリープ走行中であると判断することから、例えばアクセルペダル、ブレーキスイッチやインヒビタスイッチなどの既存のセンサから容易にクリープ走行を判断することができる。
【0042】
請求項10記載の発明は、前記自動変速機が無段変速機構部を備えるから、クリープ速度を連続的に制御することができる。
【0043】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、図11に示すようなトロイダル型無段変速機におけるトルクコンバータ20を本発明の一実施の形態になる副変速機50に置換したもので、図1において、図11におけると同様の部分は同一符号にて示すにとどめ、その重複説明を省略する。
【0044】
本実施の形態になる副変速機50は、図2に実態構成を示すが、ハウジング51を具え、このハウジング51をドライブプレート52を介してエンジン10のクランクシャフト(入力軸)10sに結着すると共に、該ハウジング51内に以下の部品を組み込んで副変速機50を構成する。
つまり、トロイダル伝動ユニット33,34と共に主変速機30を構成する前後進切り換え機構32の入力軸(主変速機の入力軸)である第1の中間軸31をハウジング51内に挿入し、該中間軸31の挿入端部上に単純遊星歯車組53を装着し、単純遊星歯車組53のキャリア53cを第1の中間軸31に駆動結合すると共に、選択クラッチ(以下、高速段選択クラッチという)54のクラッチハブ54hにも駆動結合する。
【0045】
単純遊星歯車組53のリングギア53rは低速段選択ブレーキとしてのワンウェイクラッチ55を介し固定軸56上に乗せ、このワンウェイクラッチ55は図11におけるステータ24のためのワンウェイクラッチ23と同様な、若しくはこれを流用して、つまりワンウェイクラッチ55のインナレースを中空固定軸56(変速機ケース)に固定すると共にアウタレースをリングギア53rに接続して、リングギア53rをエンジン10の回転と逆方向に回転し得ないようにするものとする。
【0046】
高速段選択クラッチ54は上記したクラッチハブ54hのほかに、ハウジング51内に回転自在に収納したクラッチドラム54dを具え、このクラッチドラム54dを高速段用ダンパー57を介してハウジング51に駆動結合する。
クラッチドラム54dは更に、低速段用ダンパー58を介して単純遊星歯車組53のサンギア53sに駆動結合する。
【0047】
高速段選択クラッチ54には更に、図2に示すごとくクラッチドラム54d内に軸線方向摺動可能に嵌合したクラッチピストン54pを具え、このピストン54pを油圧α(従来のロックアップ制御油圧およびロックアップ制御油路をそのまま流用し得る)で図2の左方へストロークさせる時、高速段選択クラッチ54は図3に示す如く締結によりクラッチドラム54dおよびクラッチハブ54h間を結合し、この時高速段用ダンパー57からの回転が低速段用ダンパー58を経由することなくキャリア53cを経て中間軸31にそのまま、高速段選択状態(2速段状態)で伝達される。
【0048】
しかし、ピストン54pへの油圧αがなくて高速段選択クラッチ54が図1に示すごとく解放されている時は、高速段用ダンパー57からの回転が低速段用ダンパー58を経由して単純遊星歯車組53のサンギア53sに達する。
ここでサンギア53sは、高速段選択クラッチ54が解放されているため、またワンウェイクラッチ55がリングギア53rのエンジン10と逆方向の回転を阻止しているため、キャリア53cを減速下に同方向へ回転駆動し、動力は低速段選択状態(1速段状態)で第1の中間軸31に伝達される。
【0049】
なお高速段用ダンパー57のダンパー特性は上記の高速段選択状態で要求される特性に設定し、低速段用ダンパー58は上記の低速段選択状態で要求される特性に設定しておく。
【0050】
なお、図2に示す前後進切り換え機構32の実態構成を補足説明するに、前後進切り換え機構32は前記した前進クラッチ32aおよび後進ブレーキ32bの他に、単純遊星歯車組32cを具える。
そして、前進クラッチ32aを油圧βにより締結する時は単純遊星歯車組32cのサンギア32dおよびリングギア32e間を結合させて第1の中間軸31からの回転をそのままサンギア32dより第2の中間軸35aを経て後段のトロイダル伝動ユニット33,34(図1参照)へ伝達し、Dレンジでの前進走行を可能にし、
後進ブレーキ32bを油圧γにより締結する時は単純遊星歯車組32cのキャリア32fを固定して第1の中間軸31からの回転を減速、逆転下にサンギア32dより第2の中間軸35aを経て後段のトロイダル伝動ユニット33,34へ伝達し、Rレンジでの後進走行を可能にする。
しかして、P,Nレンジでの駐停車時においては前進クラッチ32aおよび後進ブレーキ32bの双方を解放させて第1の中間軸31からの回転が後段のトロイダル伝動ユニット33,34へ伝達させない。
【0051】
前後進切り換え機構32の前進クラッチ32aおよび後進ブレーキ32bを上記のように締結、解放する制御、トロイダル伝動ユニット33,34の前記した変速制御、および副変速機50における高速段選択クラッチ54の締結、解放制御はそれぞれ、図1に示すようにコントロールバルブボディー61を介して変速機コントローラ62によりこれらを実行し、
変速機コントローラ62には、エンジン回転数Neを検出するエンジン回転センサ63からの信号と、
エンジン10のスロットル開度TVOを検出するスロットル開度センサ64からの信号と、
アクセルペダルの釈放時にONとなってアイドル運転状態を検知するアイドルスイッチ65からの信号と、
ブレーキペダルの踏み込み時にONとなって制動状態を検知するブレーキスイッチ66からの信号と、
車速VSPを検出する車速センサ67からの信号と、
セレクトレバー操作によって選択した1,2,D,R,Nレンジを示すインヒビタスイッチ68と、
路面の斜度を検知する傾斜センサ69からの信号とを入力する。
【0052】
上記実施の形態になるトロイダル型無段変速機の作用を次に説明する。
先ず伝動作用を説明するに、ハウジング51へのエンジン回転は高速段用ダンパー57を経てクラッチドラム54dに達している。
ここで高速段選択クラッチ54が解放されていると、クラッチドラム54dへの回転が低速段用ダンパー58を経てサンギア53sに至り、サンギア53sへの回転が単純遊星歯車組53の前記作用により低速段選択状態で減速下に第1の中間軸31へ伝達される。そして高速段選択クラッチ54が図3のごとく油圧αにより締結されていると、クラッチドラム54dへの回転が低速段用ダンパー58を経由することなくキャリア53cを経て第1の中間軸31にそのまま高速段選択状態で伝達される。
【0053】
なお、低速段で用いる伝動経路中に挿入した低速段用ダンパー58は、低速段選択状態であるときのみ所定のダンパー機能を果たし、高速段選択状態である時は、この低速段用ダンパー58をバイパスする高速段選択クラッチ54を経て動力伝達を行うため、低速段用ダンパー58はダンパー機能を果たすことがない。
よって、低速段用ダンパー58のダンパー特性を低速段選択状態で要求される特性に設定することができる。
【0054】
一方で高速段選択状態である時は、全ての変速段で共用する伝動経路中に挿入した高速段用ダンパー57のみがダンパー機能を果たすため、そのダンパー特性を低速段用ダンパー58とは別個に、高速段選択状態で要求される特性に設定することができる。
【0055】
副変速機50により上記のごとくに高低速切り換えされて第1の中間軸31に達した回転は、前後進切り換え機構32の前進クラッチ32aが図3のごとく油圧βにより締結されている間、前後進切り換え機構32の前記した作用を介してそのまま第2の中間軸35aを経て後段のトロイダル伝動ユニット33,34に至り、これらトロイダル伝動ユニット33,34による変速下に変速機出力軸44より取り出される。
前後進切り換え機構32の後進ブレーキ32bが図2の油圧γにより締結されている間、第1の中間軸31への回転は前後進切り換え機構32の前記した作用を介して逆転下に第2の中間軸35aを経て後段のトロイダル伝動ユニット33,34に至り、これらトロイダル伝動ユニット33,34を経て変速機出力軸44より取り出される。
前後進切り換え機構32の前進クラッチ32aおよび後進ブレーキ32bが共に解放されている間、第1の中間軸31への回転は後段のトロイダル伝動ユニット33,34に至ることがなく、トロイダル型無段変速機を中立状態にしておくことができる。
【0056】
次に、上記トロイダル型無段変速機の発進制御および変速制御を説明する。
発進に際して変速機コントローラ62は、副変速機50を高速段選択クラッチ54の解放により低速段(減速段)選択状態にしておき、前後進切り換え機構32の前進クラッチ32aおよび後進ブレーキ32bを共に解放させておいた中立状態から、Dレンジでの前発進なら発進用摩擦要素としての前進クラッチ32aの締結進行制御により、またRレンジでの後発進なら発進用摩擦要素としての後進ブレーキ32bの締結進行制御により発進を行わせる。
【0057】
発進用摩擦要素の締結進行制御は図4に示すごとくにこれを行うが、以下、前発進時における前進クラッチ32aの締結進行制御について代表的に説明する。
Dレンジでも未だアクセルペダルを踏み込んでおらず、従ってアイドルスイッチ65がONであり、且つ、ブレーキペダルを踏み込んだ制動状態のためにブレーキスイッチ66もONである場合、
車速VSPが5Km/h未満の停車状態なら前進クラッチ32aを完全に解放してトロイダル型無段変速機を依然として中立状態に保ち、
車速VSPが5Km/h〜15Km/hなら前進クラッチ32aを、図2に示すリターンスプリング32gが収縮し終えてクラッチのロスストロークが完了した状態、つまり締結開始直前状態にし(イニシャル制御)、
車速VSPが15Km/h以上なら前進クラッチ32aを完全に締結し、副変速機50の低速段選択状態と相まってトロイダル型無段変速機を、Dレンジ、ロー側変速比での通常の動力伝達が可能な状態にする。
【0058】
Dレンジで未だアクセルペダルを踏み込んでおらず、従ってアイドルスイッチ65がONであるが、ブレーキペダルを釈放した制動解除状態のためブレーキスイッチ66がOFFである場合、
車速VSPが5Km/h未満の停車状態から前進クラッチ32aを、図2に示すリターンスプリング32gが収縮し終えてクラッチのロスストロークが完了した状態(締結開始直前状態)にするイニシャル制御を行い、
車速VSPが5Km/h〜15Km/hなら前進クラッチ32aを、上記の締結開始直前状態から締結を徐々に進行させる滑り締結制御を行い、
車速VSPが15Km/h以上なら前進クラッチ32aを完全に締結し、副変速機50の低速段選択状態と相まってトロイダル型無段変速機を、Dレンジ、ロー側変速比での通常の動力伝達が可能な状態にする。
【0059】
Dレンジでアクセルペダルの踏み込みを行い、従ってアイドルスイッチ65がOFFであり、且つ、ブレーキペダルを踏み込んだ制動状態のためにブレーキスイッチ66がONである場合、
車速VSPが5Km/h未満の停車状態でも前進クラッチ32aの締結を徐々に進行させる滑り締結制御を行い、
車速VSPが5Km/h〜15Km/hなら、前進クラッチ32aの上記滑り締結制御を継続させて前進クラッチ32aの締結を更に進行させ、
車速VSPが15Km/h以上なら前進クラッチ32aを完全に締結し、副変速機50の低速段選択状態と相まってトロイダル型無段変速機を、Dレンジ、ロー側変速比での通常の動力伝達が可能な状態にする。
【0060】
Dレンジでアクセルペダルの踏み込みを行い、従ってアイドルスイッチ65がOFFであり、且つ、ブレーキペダルを釈放した制動解除状態のためブレーキスイッチ66もOFFである場合、
車速VSPが5Km/h未満の停車状態から前進クラッチ32aの締結を徐々に進行させる滑り締結制御を行い、
車速VSPが5Km/h〜15Km/hなら前進クラッチ32aを完全に締結し、副変速機50の低速段選択状態と相まってトロイダル型無段変速機を、Dレンジ、ロー側変速比での通常の動力伝達が可能な状態にし、
車速VSPが15Km/h以上なら、前進クラッチ32aを引き続き完全締結状態にしてトロイダル型無段変速機を、Dレンジ、ロー側変速比での通常の動力伝達が可能な状態に保持する。
【0061】
なおN,Pレンジでは、アクセルペダルの操作状態に関係なく、つまりアイドルスイッチ65のON,OFFに関係なく、またブレーキペダルの操作状態に関係なく、つまりブレーキスイッチ66のON,OFFに関係なく、発進用摩擦要素(今はDレンジ故に、前進クラッチ32a)を完全解放状態にし、他方の摩擦要素(今はDレンジ故に、後進ブレーキ32b)の解放状態と相まってトロイダル型無段変速機を中立状態に保つ。
【0062】
トロイダル型無段変速機を上記のごとく、Dレンジでの通常の動力伝達が可能な状態にした後の変速制御を説明するに、変速機コントローラ62は図5に例示する予定の変速マップをもとに車速VSPおよびスロットル開度TVOから目標入力回転数Ne* を検索し、センサ63で検出したエンジン回転数Neがこの目標入力回転数Ne* に一致するようトロイダル伝動ユニット33,34を変速制御する。
そして変速機コントローラ62は、図5のマップをもとに車速VSPおよびスロットル開度TVOから、副変速機50を低速段選択状態にすべき低速段選択域か副変速機50を高速段選択状態にすべき高速段選択域かをチェックする。
【0063】
低速段選択域なら副変速機50を高速段選択クラッチ54の解放により低速段選択状態にしておき、上記した発進制御を実行するが、ヒステリシス域を超えて高速段選択域に入ったと判定する時、副変速機50を高速段選択クラッチ54の図3に示す締結により高速段選択状態にし、同図に示す前進クラッチ32aの締結保持と相まって図4に沿った変速制御を可能にする。
【0064】
ところが、トルクコンバータ20にあっては、そのトルク比tsが速度比e(=出力軸回転/入力軸回転)と等価ではなく、図9に示すような関係を有しているのに対し、自動変速機30にあっては、副変速機50が歯車により機械的に動力を伝達する構成上、トルク比tと速度比eとが等価であるため、トルクコンバータに代えて副変速機50でクリープ走行を実現する場合において、発進加速性能とクリープ速度Vcとはトレードオフの関係にあって、両者の両立させることは非常に困難であった。
【0065】
具体的には、アイドル回転(例えば650rpm)にてクリープ走行を実現しようとする場合、副変速機50にてサンギアを入力としキャリアを出力とする遊星歯車組が通常もつ約2.5のギア比で減速されたのち、自動変速機30にて、その変速比rが可能な限り大きな変速比、即ち、最Low変速比(例えばトロイダル無段変速機構では、r=2.858)で変速され、さらにファイナルドライブギア組(例えば、3.692のギア比)にて大幅に減速されるため、実クリープ速度Vc(r)は3km/h以下となってしまう。これは、副変速機50における遊星歯車組のギア比R、即ち、クリープ走行時における副変速機50の1速段の変速比R1が大きく、通常のトルクコンバータ付きの有段または無段自動変速機を搭載した車両のクリープ速度の半分以下まで減速されているため、車速が増加するにつれてトルク比tが低下することにより適切なクリープトルクおよびクリープ速度が得られるトルクコンバータに比べて、運転者に違和感やもたつき感を与える。
【0066】
このため、副変速機50にてトルクコンバータと同等のクリープ速度Vcを得るには、副変速機50の1速段におけるギア比R1をトルクコンバータのトルク比tsよりも小さく設定する必要があるが、発進加速性能が低下してしまうという不都合が生じる。
【0067】
そこで、本発明の第1実施形態では、クリープ現象によるクリープ走行が要求される場合、図6のフローチャートに基づき、自動変速機30の変速比rが高速側、すなわち、変速比rの値が小さくなるように変速制御し、クリープ走行時の実クリープ速度Vc(r)が目標とする目標クリープ速度Vc(t)となるようにする。なお、本制御フローは、クリープ走行中の特別処理であり、クリープ走行以外の通常走行時における自動変速機30の変速比rは、前述の図5のマップから求めた目標変速比roに設定され、この目標変速比roに制御されるものとする。
【0068】
まずステップ101では、クリープ速度Vcが要求されるクリープ状態であるかどうかを判断する。具体的には、インヒビタスイッチ68からの信号、アイドルスイッチ65からの信号およびブレーキスイッチ66からの信号を検出して、運転者がセレクトレバー操作によってDレンジを選択し、且つ、アクセルペダルを釈放してブレーキペダルを踏み込んでいる状態をクリープ状態であると判断する。ステップ101にて、クリープ状態であると判断されれば、ステップ102に移行し、クリープ状態でなければ、そのまま本フローチャートによる制御を終了する。
【0069】
ステップ102では、まず走行抵抗として、傾斜センサ69によって路面の傾斜角θを検出する。そして、傾斜センサ69にて検出された傾斜角θを基に目標クリープ速度Vc(t)を決定し、この目標クリープ速度Vc(t)を読み込む。ここで目標クリープ速度Vc(t)は、例えば図7に示すマップ図を用いて決定することが好ましい。図7は、横軸を路面の傾斜(勾配)θ、縦軸を車速VSPとしたものであり、目標クリープ速度Vc(t)は、実線に示す如く、路面の傾斜θが大きくなるほど小さくなるように設定されている。これにより、ステップ102では、路面の傾斜θに応じた目標クリープ速度Vc(t)が決定される。
【0070】
次にステップ103では、図4を用いて説明したように、前進クラッチ32aの締結進行制御を実行し、ステップ104に移行する。
【0071】
ステップ104では、前進クラッチ32aの締結進行制御が終了したかどうかを判断する。本実施形態では、例えば車速センサ67から得られる車速VSPから出力回転数Noutを演算し、この出力回転数Noutに自動変速機30(無段変速機構部A)の変速比rを乗じた値が自動変速機30の入力回転数Ninになったかどうかで判断する。但し、このときの変速比rは、自動変速機30の最Low変速比とし、入力回転数Ninは、例えば、エンジン回転数Neを副変速機50の変速比R(本実施形態では1速段での変速比)で除して求める。
【0072】
また自動変速機30の入力回転数Ninは、上記演算以外にも、第1の中間軸31または第2の中間軸35aに回転センサを設けて直接検出しても良い。さらに前進クラッチ32aの締結進行制御終了は、自動変速機30における入出力軸間の実変速比γをエンジン回転数Ne、副変速機50の変速比R、車速VSPから算出し、この実変速比γが自動変速機30の最Low変速比に一致したときに締結制御が完了したと判断してもよい。
【0073】
ステップ104にて、Nin=r×Noutとなれば、前進クラッチ32aの締結進行制御が終了したと判断してステップ105に移行し、そうでなければ、そのまま本フローチャートによる制御を終了する。
【0074】
ステップ105では、自動変速機30の変速比rを高速側、すなわち、変速比rの値が小さくなるように制御を開始する。具体的には、例えば図8のタイムチャートに示すように、走行抵抗に応じて変速比rを徐々に高速側に制御することが好ましい。なお、本実施形態において、走行抵抗としては、路面の傾斜角θを例示して説明する。
【0075】
まず傾斜センサ69で検出した傾斜θがθ=0となる平坦路の場合、図7にて決定された目標クリープ速度Vc(=V1)となるよう、図8(c)の実線aに示す如く、副変速機50を含めた自動変速機60全体の変速比(以下、Throughギア比という)を既存のトルクコンバータのトルク比ts(通常、ts=2.0以下)と同等となるように自動変速機30の変速比rを高速側に制御する。かかる構成によれば、副変速機50の1速段の変速比(通常、サンギア入力のキャリア出力の遊星歯車組を有する副変速機の場合、約2.5のギア比を有する)Rを大きく設定することにより、副変速機50の入力軸と自動変速機30の出力軸との間のトルク比tも図8(f)の領域Aに示すように、トルクコンバータで得られる最大とルク比t=tmaxまで大きくできるため、適切なクリープトルクを得て好適な発進加速性能も確保することができる一方で、そのトルク比tは、前進クラッチ32aが締結したとき(T=T1)から、自動変速機30の変速比rを高速側に制御開始するとともに小さくなるため(r=ra)、トルク比t=taをトルクコンバータで得られる最小のトルク比t=tminを保持しつつ、実クリープ速度Vc(r)を図8(e)の実線aに示す如く、ステップ102にて決定した適切な目標クリープ速度Vc(t)=V1にすることができる。
【0076】
次に傾斜センサ69で検出した傾斜θ(=θo)がθo>0となる登坂路の場合は、図7のマップ図に基づいて、路面の傾斜角θ(=θo)が大きいほど目標クリープ速度Vc(t)を小さくなるように決定し(Vc(t)=V2<V1)、この目標クリープ速度Vc(t)=V2に実クリープ速度Vc(r)がなるよう、自動変速機30の変速比rを高速側に制御する。この場合、実クリープ速度Vc(r)が図8(e)の一点鎖線bに示す如く、平坦路でのクリープ速度Vc=V1に比べて小さくなるよう、図8(c)の一点鎖線bに示す如く、自動変速機30の変速比rbを平坦路時の変速比raに比べて低速側、即ち変速比rbが変速比raに比べて小さくならないように制御する(ra<rb)。かかる構成によれば、傾斜センサ69で検知した路面の傾斜角θが大きくなるほど、図8(c)の実線aおよび一点鎖線bに示す如く、自動変速機30の変速比rを高速側に変化させる量が小さくなることにより、トルク比tは、図8(f)の一点鎖線bに示す如く、自動変速機30の変速比rを高速側に制御開始(T=T1)してから目標クリープ速度Vc(t)=V2(<V1)になった(T=T2)のちも、平坦路でのトルク比t(実線a)よりも大きな値となるため(tb>ta)、強力なクリープトルクを得ることができ、傾斜角θが大きい路面でも、確実にクリープ走行を実現することができる。
【0077】
なお、傾斜センサ69で検出した傾斜θ(=θo)がθo>0となる登坂路の場合は、他の実施形態として、予め目標スリープ速度Vc(t)を、例えば平坦路での目標スリープ速度Vc(t)=V1に固定し、傾斜θに関わらず図8の実線aまたは一点鎖線bに示すように、自動変速機30の変速比rを高速側に制御してもよい
【0078】
そしてステップ105にて自動変速機30の変速比rを高速側に制御開始したのちは、ステップ106にて、実クリープ速度Vc(r)が目標クリープ速度Vc(t)に到達したかどうかを判断する。ステップ106にて、Vc(r)=Vc(t)となれば、実クリープ速度Vc(r)が目標クリープ速度Vc(t)に到達したとしてステップ107に移行し、自動変速機30の変速比rを高速側にするための制御を終了する。なお、ステップ106にて、Vc(r)=Vc(t)となっていなければ、実クリープ速度Vc(r)が目標クリープ速度Vc(t)に到達していないとして、そのまま本フローチャートによる制御を終了する。
【0079】
つまり本実施形態においては、図8(c)の実線aおよび一点鎖線bに示す如く、クリープ走行時の実クリープ速度Vc(r)が目標クリープ速度Vc(t)(=V1,V2)となるように、自動変速機30の変速比rを高速側に制御する。かかる構成によれば、副変速機50の1速段の変速比Rを大きく設定することにより、副変速機50と自動変速機30との間のトルク比tも図8(f)の領域Aに示すように大きくできるため(t=tmax)、適切なクリープトルクを得て好適な発進加速性能も確保することができる一方で、そのトルク比tは、図8(f)の実線aおよび一点鎖線bに示す如く、自動変速機30の変速比rを高速側に制御開始(T=T1)するとともに小さくできるため(t=ta,tb)、実クリープ速度Vc(r)を図8(e)の実線aおよび一点鎖線bに示す如く、目標とする適切なクリープ速度Vc(t)=V1,V2にすることができる。
【0080】
これに対し、単に副変速機の1速段における変速比R1のみを高めたときを一例として見ると、図8(c)に示す破線cの如く、1速段の変速比のみを高めた場合、副変速機50の入出力間でのトルク比tは、図8(f)の破線cの如く大きく設定できるものの、クリープ速度Vcが下がり過ぎて適切な目標クリープ速度Vc(t)が得られないことが分かる。
【0081】
従って本実施形態によれば、トルクコンバータに代えて副変速機50を設けた自動変速機30であっても、発進加速性能とクリープ速度というトレードオフな関係の要求を両立させることができる。また本実施形態の場合、自動変速機30の変速比rを高速側に制御するだけので、副変速機50を備えた自動変速機30全体のレイアウトを変更する必要がなく、コスト面で有利である。
【0082】
加えて本実施形態において、目標クリープ速度Vc(t)を得るための変速制御は、ステップ104および図8(c),(d)にて説明の如く、前進クラッチ32aが締結されて前記締結進行制御が終了した時間T=T1から開始されるから、自動変速機30を動力伝達状態にする摩擦要素である前進クラッチ32aが完全に締結しておらず第2中間軸35aにエンジン10からの動力の一部しか伝達されない状態を排除することにより、副変速機50の入力軸10sと自動変速機30の出力軸44との間のトルク比tの最大値を確保することができる。かかる構成によれば、高い発進加速性能を確保することができる。
【0083】
さらに本実施形態においては、自動変速機30の出力軸回転数Noutに該自動変速機30の変速比rを乗じた値が自動変速機30の入力回転数Ninになったとき、前記締結進行制御が終了したと判断するから、例えば自動変速機30の入力軸センサや出力軸センサなどの既存のセンサから容易に締結進行制御の終了を判断することができる。かかる構成によれば、構成が簡単で安価な制御装置を提供することができる。
【0084】
また本実施形態においては、図6のステップ102にて説明の如く、走行抵抗が大きいほど目標クリープ速度Vc(t)を小さくするものであるから、走行抵抗が大きいほど自動変速機30の変速比rを高速側に変速させる量が小さくなることにより、強力なクリープトルクを得ることができ、走行抵抗が大きな路面でも確実にクリープ走行を実現することができる。
【0085】
特に本実施形態においては、図6のステップ102および図7にて説明の如く、路面の傾斜θが大きいほど前記走行抵抗が大きいと判断するものであることから、路面傾斜θが大きいほど大きなクリープトルクを得ることができ、登坂路でも確実にクリープ走行を実現することができる。
【0086】
ところで、本フローチャートによる制御中においては、アイドルスイッチ65からアクセルの踏み込みを検知した場合、クリープ走行が解除されたと判断し、自動変速機30の変速比rは、図5で説明したような通常の変速制御を実行して、目標変速比roを最Low変速比に制御する。かかる構成によれば、図5に示す如く、車速VSPと自動変速機30の入力回転数Ninとに基づいて自動変速機30の目標変速比roを設定し、アクセルペダルの踏み込みによりクリープ走行が終了したとき、自動変速機30の変速比rを目標変速比roに制御することから、クリープ走行直後の走行状態では、一般的に目標変速比roが最Low変速比になることにより、クリープ走行から加速走行への移行時の加速性能を向上させることができる。
【0087】
加えて、自動変速機30の変速比rを目標変速比roに制御する際の変速速度は、アクセルペダルの踏み込み速度が大きいときほど、大きくなるように設定することが好ましい。かかる構成のよれば、アクセルペダルの踏み込み速度が大きいほど自動変速機30の変速比rを目標変速比roに制御する速度を大きくすることから、運転者がクリープ走行から急加速を要求しているときは加速性能を向上させることができ、急加速を要求していないときは変速ショックを低減することができる。なお、アクセルペダルの踏み込み速度は、アクセルペダル開度を検出して変速機コントローラ62に伝達するアクセルペダル開度センサを設け、アクセルペダル開度を微分して得るようにすればよい。またアクセルペダル開度とスロットル開度とが一対一対応しているシステムでは、スロットル開度センサ64から検出した値の微分値を代用してもよい。
【0088】
さらに本実施形態は、図6のステップ101にて説明の如く、自動変速機30のセレクトレンジがDレンジ(ドライブレンジ)に選択され且つアクセルペダルとブレーキペダルが全閉のとき、クリープ走行中であると判断することから、図1に示す如く、アイドルスイッチ65、ブレーキスイッチ66やインヒビタスイッチ68などの既存のセンサから容易にクリープ走行を判断することができる。
【0089】
加えて本実施形態は、自動変速機30が無段変速機構部Aを備えるものであることから、クリープ速度を連続的に制御することができる。
【0090】
ところで本発明は、他の実施形態として、自動変速機30の変速比rに代えて、副変速機50の変速比R(=副変速機への入力回転数/副変速機の出力回転数=入力軸10sの回転数Ne/中間軸31の回転数)を高速側に制御して、Throughギア比を既存のトルクコンバータのトルク比tsと同等となるようにも良い。
具体的には、クリープ状態にて前進クラッチ32aが締結されてから、高速段選択クラッチ54を低速段から高速段(本実施形態では第2速段の変速比)に切り換える。
【0091】
但し、図1に示す副変速機50は、高速段選択クラッチ54がその締結状態で高速段を選択し解放状態で低速段を選択する摩擦要素であって、高速段選択クラッチ54の相互間を徐々に締結して締結状態をスリップ制御することできるため、高速段選択クラッチ54の締結状態をスリップ制御して副変速機50の変速比Rを高速側(本実施形態では最Hi(最も変速比が低い値)で第2速段の変速比)に制御することが好ましい。
【0092】
この実施形態においては、副変速機50の低速段または高速段を選択する高速段選択クラッチ54の締結状態を制御することにより、低速段と高速段との間の変速比を任意に制御することができる。かかる構成によれば、副変速機50を備えた自動変速機30全体の変速比をさらにきめ細かく高速側に制御することにより、発進加速性能とクリープ速度とをさらにきめ細かな値に設定することができる。特にこの場合、高速段選択クラッチ54をスリップ制御して高速段選択クラッチ54の締結状態を制御するため、クリープ走行のための変速制御は副変速機50側だけでよく、自動変速機30の変速比制御は変更する必要ないため、制御系が容易である。
【0093】
なお、副変速機50の変速比Rを高速側に制御する場合、自動変速機30の変速比rは、図6にて説明の如く変速制御せずに、図5にて説明したような通常の変速マップに基づいて最Lowとしてもよいし、図6にて説明したようなクリープ走行用の変速制御を併用してThroughギア比を高速側に制御してもよい。
【0094】
上述したところは、本発明の好適な実施形態を示したに過ぎず、当業者によれば、請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。例えば、副変速機50は、単純遊星歯車組からなるものに限らず、ダブルピニオン遊星歯車組からなるものであってもよく、そのレイアウトも自動変速機30の前段に限ることなく後段に配置してもよい。また自動変速機30は、無段変速機のトロイダル型に限らず、Vベルト式や有段式であってもよい。エンジン10は、伝動モータに置き換えることができ、
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態になる制御装置を具えたトロイダル型無段変速機の伝動経路を示す模式図である。
【図2】 同制御装置における副変速機の実態構成を、前後進切り換え機構と共に示す半部縦断側面図である。
【図3】 同副変速機を高速段選択状態で示すと共に同前後進切り換え機構を前進回転伝動状態で示す模式的側面図である。
【図4】 同実施の形態における発進制御に際し締結させるべき発進用摩擦要素の締結進行制御態様を示す説明図である。
【図5】 同実施の形態における制御装置の変速制御に当たって用いる変速パターンを例示する線図である。
【図6】 本実施形態の制御装置を例示するフローチャートである。
【図7】 目標クリープ速度を算出するためのマップ図である。
【図8】 (a)〜(f)はそれぞれ同フローチャートによる作用を説明するタイムチャートである。
【図9】 トルクコンバータにおけるトルク比および速度比の関係を示す特性図である。
【図10】 (a),(b)はそれぞれ、トルクコンバータに代えて副変速機を用いた場合の従来技術におけるトルク比およびクリープ速度を説明する特性図である。
【図11】 従来のトロイダル型無段変速機の伝動機構を示す模式図である。
【符号の説明】
10 エンジン
10s 入力軸
30 主変速機
31 第1の中間軸
32 前後進切り換え機構
33 フロント側トロイダル伝動ユニット
34 リヤ側トロイダル伝動ユニット
35 入力ディスク
35a 第2の中間軸
36 出力ディスク
37 パワーローラ
39 中空出力軸
40 出力歯車
41 カウンターシャフト
42 カウンターギア
43 出力歯車組
44 変速機出力軸
50 副変速機
51 ハウジング
52 ドライブプレート
53 単純遊星歯車組
53c キャリア
53r リングギア
53s サンギア
54 高速段選択クラッチ
54h クラッチハブ
54d クラッチドラム
54p クラッチピストン
55 ワンウェイクラッチ(低速段選択ブレーキ)
56 中空固定軸
57 高速段用ダンパー
58 低速段用ダンパー
59 兼用ダンパー
61 コントロールバルブボディー
62 変速機コントローラ
63 エンジン回転センサ
64 スロットル開度センサ
65 アイドルスイッチ
66 ブレーキスイッチ
67 車速センサ
68 インヒビタスイッチ
69 傾斜センサ
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a control device for an automatic transmission provided with an auxiliary transmission.
[0002]
[Prior art]
In an automatic transmission, a torque converter is usually provided in a transmission system in order to absorb and mitigate torque fluctuations that occur during operation of the engine in the preceding stage, and to increase torque.
[0003]
For example, a conventional transmission mechanism in an automatic transmission will be described as shown in FIG. 11 (see, for example, Patent Document 1).
First, the outline of the transmission path will be described. The rotation of the engine (prime mover) 10 is transmitted to the automatic transmission 30 through the torque converter 20 directly connected to the crankshaft 10s.
[0004]
The rotation of the torque converter 20 is transmitted to the forward / reverse switching mechanism 32 via the first intermediate shaft 31. The forward / reverse switching mechanism 32 is engaged with the forward clutch 32a during forward travel in the D range and transmits the engine rotation from the torque converter 20 as it is, and is engaged with the reverse brake 32b during reverse travel in the R range. The engine rotation from the torque converter 20 is decelerated and transmitted in the reverse direction, and both the forward clutch 32a and the reverse brake 32b are released during parking in the P and N ranges, and the engine rotation from the torque converter 20 is transmitted. Prevent transmission to the subsequent stage.
[0005]
Two toroidal transmission units (a front-side toroidal transmission unit 33 and a rear-side toroidal transmission unit 34) are provided coaxially back-to-back at the rear stage of the forward / reverse switching mechanism 32.
Each of these toroidal transmission units 33 and 34 includes an input disk 35, an output disk 36 disposed coaxially with the input disk 35, and a pair of power rollers 37 interposed between the corresponding input / output disks 35 and 36. The configuration is the same.
[0006]
Both toroidal transmission units 33 and 34 are arranged coaxially so that the output disks 36 are back-to-back, and in this arrangement, each input disk 35 is rotationally engaged with the main shaft 38 to move from the forward / reverse switching mechanism 32. The rotation is input in common via the second intermediate shaft 35a, and the respective output disks 36 are rotatably supported on the main shaft 38.
Both output disks 36 are integrally coupled to each other via a hollow output shaft 39, and an output gear 40 is fixed on the hollow output shaft 39.
[0007]
The output gear 40 meshes with the counter gear 42 at the front end of the counter shaft 41, and the rear end of the counter gear 42 is drive-coupled to the transmission output shaft 44 coaxially arranged behind the main shaft 38 via the output gear set 43.
[0008]
The rotation from the forward / reverse switching mechanism 32 is transmitted in common to both input disks 35, and the rotation of the input disk 35 reaches the output disk 36 via the corresponding power roller 37, and this rotation is output from the common output gear 40. Are sequentially taken out of the transmission output shaft 44 through the counter gear 42 and the counter shaft 41 and the output gear set 43 which are meshed with each other.
[0009]
In shifting, when the power roller 37 is offset in the same phase in synchronization with a neutral position where the rotation axis of the power roller 37 intersects with the rotation axis of the input / output disks 35 and 36, the power roller 37 is rotated by the component force during rotation. Inclined in the same phase in synchronism around the swing axis orthogonal to the rotation axis, the contact locus arc diameter of the power roller 37 with respect to the input / output discs 35 and 36 continuously changes, and a predetermined continuously variable transmission is performed. It can be carried out.
When the speed ratio becomes the command speed ratio, the power roller 37 is returned to the initial stroke position where the offset is 0, so that the power roller 37 is not tilted and the command speed ratio can be maintained.
[0010]
On the other hand, the torque converter 20 includes a pump impeller 21 as an input element, a turbine runner 22 as an output element, and a stator 24 as a reaction force element mounted on the one-way clutch 23, and is centrifugally separated from the pump impeller 21 driven by the engine. While the working fluid that has received the force collides with the turbine runner 22 and returns to the pump impeller 21 via the stator 24, the turbine runner 22 is increased in torque under the reaction force of the stator 24 and fluid-driven while absorbing torque fluctuations. The engine torque is transmitted from the turbine runner 22 to the first intermediate shaft 31.
[0011]
The torque converter 20 includes a lock-up clutch 25 for directly connecting the input / output elements 21 and 22 at the time of low load and high rotation, which do not require the torque increasing function and the torque fluctuation absorbing function, and increasing the transmission efficiency. In order to be able to absorb torque fluctuation when the torque converter 20 is locked up, a damper 26 is inserted into the transmission path when the lockup clutch 25 is engaged (see, for example, Patent Document 2).
[0012]
[Patent Document 1]
JP 2002-286107 A
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 7-4497
[0013]
By the way, when the torque converter 20 is a lock-up type as described above, in the non-lock-up state (converter state) in which the lock-up clutch 25 is released, power transmission from the input element 21 to the output element 22 is performed via fluid. Therefore, it is impossible to escape from the problem that the transmission efficiency deteriorates due to slippage between the input / output elements 21 and 22.
[0014]
However, if an electromagnetic clutch is used instead of the torque converter 20, the torque increasing function useful in the torque converter 20 cannot be obtained, and the power performance including the deterioration of the starting performance is deteriorated.
[0015]
In view of this, the present applicant already reduced the input rotation in the front stage of the automatic transmission that enables switching between the neutral state and the power transmission state in Japanese Patent Application No. 2001-142653 instead of a general torque converter. A sub-transmission having a low-speed stage to be output and a high-speed stage having a smaller gear ratio than the low-speed stage, and switching the automatic transmission from the neutral state to the power transmission state in the low-speed stage selected state of the sub-transmission. A control device for an automatic transmission having a sub-transmission to be controlled has been proposed.
[0016]
According to the above control device, by providing the auxiliary transmission instead of the torque converter, a large torque ratio t (= output shaft torque / input shaft torque) can be obtained at the time of starting, and the torque increasing action of the torque converter can be obtained. It becomes possible to have the same function.
[0017]
However, in the torque converter, the torque ratio ts is not equivalent to the speed ratio e (= output shaft rotation / input shaft rotation) and has the relationship shown in FIG. In the transmission, it has been clarified that the following problems arise because the torque ratio t and the speed ratio e are equivalent due to the configuration in which the sub-transmission mechanically transmits power by the gears. .
[0018]
That is, in the above-described automatic transmission with a sub-transmission, when the creep running due to the creep phenomenon peculiar to the torque converter (a phenomenon in which engine idling rotation starts to run by the torque converter) is to be compensated, FIG. ) When reproducing creep travel with the same characteristics as the torque converters indicated by the solid lines A1 and A2, the torque at the low speed stage of the sub-transmission is set so as to obtain the torque ratio ts equivalent to the torque converter with emphasis on the start acceleration performance. When the ratio t is set larger in accordance with the maximum torque ratio ts (= tmax) obtained by the torque converter as shown by the broken line C1, the creep speed Vc is as shown by the broken line C2 as compared with the torque converter shown by the solid line A2. It becomes small and the proper creep speed cannot be obtained.
[0019]
In order to solve this problem, as shown in FIG. 10B, the torque ratio t of the low speed stage of the auxiliary transmission is set small so that the creep speed Vc is regarded as important and the creep speed Vc = Vo equivalent to that of the torque converter is obtained. Then, this time, the torque ratio t becomes smaller as shown by the broken line C1 than in the case of the torque converter shown by the solid line A1, and the start acceleration performance is lowered.
[0020]
As described above, when the creep travel is realized by the auxiliary transmission instead of the torque converter, the start acceleration performance and the creep speed are in a trade-off relationship, and it is very difficult to achieve both of them.
[0021]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of these facts, and includes a sub-transmission capable of satisfying a trade-off relationship between the start acceleration performance and the creep speed when the creep transmission is realized by the sub-transmission. Another object of the present invention is to provide a control device for an automatic transmission.
[0022]
[Means for Solving the Problems]
According to a first aspect of the present invention, there is provided an automatic transmission having a friction element capable of switching between a neutral state and a power transmission state, and connected to a front stage or a rear stage of the automatic transmission to decelerate an input rotation. A sub-transmission having a low-speed stage to be output and a high-speed stage having a smaller gear ratio than the low-speed stage, and the sub-transmission is started by changing the automatic transmission from a neutral state to a power transmission state in a low-speed stage selected state. At least one of a gear ratio of the automatic transmission and a gear ratio of the sub-transmission so that an actual creep speed during creep travel becomes a target creep speed as a target. And a shift control means for controlling the gear ratio to the high speed side.
[0023]
According to a second aspect of the present invention, in the control device according to the first aspect, the auxiliary transmission includes a friction element that selects the low speed stage in the released state and selects the high speed stage in the engaged state. The shift control means controls the gear ratio of the auxiliary transmission to a high speed side by controlling the engagement state of the friction element of the auxiliary transmission. It is what.
[0024]
The invention according to claim 3 is the above claim. 2 In the control device according to claim 1, the shift control means includes the Against friction elements of sub-transmission It is started after the fastening progress control is completed.
[0025]
According to a fourth aspect of the present invention, there is provided the control device according to the third aspect, wherein the shift control means has a value obtained by multiplying an output shaft rotational speed of the automatic transmission by a speed ratio of the automatic transmission. It is determined that the fastening progress control has been completed when the input rotational speed is reached.
[0026]
According to a fifth aspect of the present invention, in the control device according to any one of the first to fourth aspects, the shift control means decreases the target creep speed as the running resistance increases. To do.
[0027]
A sixth aspect of the present invention is the control apparatus according to the fifth aspect, wherein the shift control means determines that the running resistance is larger as the road surface inclination is larger.
[0028]
According to a seventh aspect of the present invention, in the control device according to any one of the first to sixth aspects, the target speed ratio of the automatic transmission is set based on the vehicle speed and the input rotational speed of the automatic transmission. A gear ratio setting means is additionally provided, and the gear change control means controls the gear ratio of the automatic transmission to the target gear ratio when the creep travel is finished.
[0029]
According to an eighth aspect of the present invention, in the control device according to the seventh aspect, the speed control means increases the speed at which the speed ratio of the automatic transmission is controlled to the target speed ratio as the accelerator pedal depression speed increases. It is what is characterized by.
[0030]
According to a ninth aspect of the present invention, in the control device according to any one of the first to eighth aspects, the shift control means includes a selection range of the automatic transmission selected as a drive range, and an accelerator pedal and a brake pedal. When fully closed, it is judged that the vehicle is creeping.
[0031]
According to a tenth aspect of the present invention, in the control device according to any one of the first to ninth aspects, the automatic transmission includes a continuously variable transmission mechanism.
[0032]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, at least one of the gear ratio of the automatic transmission and the gear ratio of the sub-transmission is controlled to the high speed side so that the actual creep speed during creep traveling becomes the target creep speed. . According to such a configuration, since the torque ratio between the sub-transmission and the automatic transmission can be increased by setting a large gear ratio at the low speed stage of the sub-transmission, an appropriate creep torque can be obtained and a suitable start can be obtained. While the acceleration performance can be ensured, the torque ratio can be reduced as at least one of the transmission ratio of the automatic transmission and the transmission ratio of the sub-transmission starts to be controlled to the high speed side. Can be set to an appropriate target creep speed.
[0033]
Therefore, according to the first aspect of the present invention, it is possible to provide a control device for an automatic transmission including a sub-transmission capable of satisfying both requirements of a trade-off relationship between start acceleration performance and creep speed.
[0034]
In the second aspect of the present invention, the speed ratio between the low speed stage and the high speed stage can be arbitrarily controlled by controlling the engagement state of the friction element that selects the low speed stage or the high speed stage of the sub-transmission. it can. According to such a configuration, the starting acceleration performance and the creep speed can be set to finer values by controlling the gear ratio of the sub-transmission more finely to the high speed side.
[0035]
In a third aspect of the present invention, the Against friction elements of sub-transmission Since the control of at least one of the gear ratio of the automatic transmission and the gear ratio of the sub-transmission is started to the high speed side after the fastening progress control is completed, the friction element for setting the automatic transmission in the power transmission state is completely By eliminating the state where only a part of the power from the engine is transmitted to the axle, the maximum value of the torque ratio between the input and output of the auxiliary transmission can be ensured. According to this configuration, high start acceleration performance can be ensured.
[0036]
According to a fourth aspect of the present invention, when the value obtained by multiplying the output shaft rotational speed of the automatic transmission by the gear ratio of the automatic transmission becomes the input rotational speed of the automatic transmission, the fastening progress control is completed. Therefore, it is possible to easily determine the end of the fastening progress control from an existing sensor such as an input shaft sensor or an output shaft sensor of the automatic transmission. According to this configuration, a control device that is simple and inexpensive can be provided.
[0037]
According to the fifth aspect of the present invention, the target creep speed is reduced as the running resistance is increased. Therefore, the amount of shifting the transmission ratio of the automatic transmission to the high speed side is reduced, thereby obtaining a strong creep torque. Thus, creep traveling can be reliably realized even under traveling conditions with large traveling resistance.
[0038]
In the invention according to claim 6, since it is judged that the traveling resistance is larger as the road surface inclination is larger, a larger creep torque can be obtained as the road surface inclination is larger, and the creep traveling is surely realized even on the uphill road. Can do.
[0039]
In the seventh aspect of the invention, the target transmission gear ratio of the automatic transmission is set based on the vehicle speed and the input rotational speed of the automatic transmission, and when the creep running is finished, the transmission gear ratio of the automatic transmission is Since the target speed ratio is controlled, the target speed ratio generally becomes the maximum speed ratio in the travel state immediately after creep travel, so that the acceleration performance at the time of transition from creep travel to acceleration travel can be improved. .
[0040]
According to the eighth aspect of the present invention, the speed at which the speed ratio of the automatic transmission is controlled to the target speed ratio is increased as the accelerator pedal depression speed is increased. The acceleration performance can be improved when the vehicle is on, and the shift shock can be reduced when the rapid acceleration is not required.
[0041]
According to the ninth aspect of the present invention, when the selection range of the automatic transmission is selected as the drive range and the accelerator pedal and the brake pedal are fully closed, it is determined that the vehicle is creeping. For example, the accelerator pedal, the brake switch, Creep running can be easily determined from existing sensors such as an inhibitor switch.
[0042]
In the invention according to claim 10, since the automatic transmission includes a continuously variable transmission mechanism, the creep speed can be continuously controlled.
[0043]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
FIG. 1 is a diagram in which the torque converter 20 in the toroidal continuously variable transmission as shown in FIG. 11 is replaced with a sub-transmission 50 according to one embodiment of the present invention. The parts are indicated by the same reference numerals, and redundant description thereof is omitted.
[0044]
The subtransmission 50 according to the present embodiment has a real configuration as shown in FIG. 2, and includes a housing 51, and the housing 51 is connected to a crankshaft (input shaft) 10 s of the engine 10 via a drive plate 52. In addition, the auxiliary transmission 50 is configured by incorporating the following components into the housing 51.
That is, the first intermediate shaft 31 that is the input shaft (input shaft of the main transmission) of the forward / reverse switching mechanism 32 that constitutes the main transmission 30 together with the toroidal transmission units 33 and 34 is inserted into the housing 51, and the intermediate A simple planetary gear set 53 is mounted on the insertion end of the shaft 31, and the carrier 53c of the simple planetary gear set 53 is drivingly coupled to the first intermediate shaft 31, and a selection clutch (hereinafter referred to as a high-speed stage selection clutch) 54. The clutch hub 54h is also drive-coupled.
[0045]
The ring gear 53r of the simple planetary gear set 53 is placed on a fixed shaft 56 via a one-way clutch 55 as a low-speed stage selection brake, and this one-way clutch 55 is similar to or similar to the one-way clutch 23 for the stator 24 in FIG. In other words, the inner race of the one-way clutch 55 is fixed to the hollow fixed shaft 56 (transmission case) and the outer race is connected to the ring gear 53r, so that the ring gear 53r rotates in the direction opposite to the rotation of the engine 10. Shall not be obtained.
[0046]
In addition to the above-described clutch hub 54 h, the high-speed stage selection clutch 54 includes a clutch drum 54 d rotatably housed in the housing 51, and this clutch drum 54 d is drivingly coupled to the housing 51 via a high-speed stage damper 57.
Further, the clutch drum 54 d is drivably coupled to the sun gear 53 s of the simple planetary gear set 53 via the low-speed stage damper 58.
[0047]
As shown in FIG. 2, the high-speed stage selection clutch 54 further includes a clutch piston 54p fitted in the clutch drum 54d so as to be slidable in the axial direction, and the piston 54p is provided with a hydraulic pressure α (conventional lockup control hydraulic pressure and lockup). 2), the high speed gear selection clutch 54 is coupled between the clutch drum 54d and the clutch hub 54h by fastening as shown in FIG. The rotation from the damper 57 is transmitted as it is to the intermediate shaft 31 through the carrier 53c without passing through the low speed stage damper 58 in the high speed stage selection state (second speed stage state).
[0048]
However, when the high-speed gear selection clutch 54 is released as shown in FIG. 1 without the hydraulic pressure α to the piston 54p, the rotation from the high-speed gear damper 57 passes through the low-speed gear damper 58 and the simple planetary gear. The sun gear 53s of the group 53 is reached.
Here, since the high-speed stage selection clutch 54 is released and the one-way clutch 55 prevents the ring gear 53r from rotating in the reverse direction to the engine 10, the sun gear 53s decelerates the carrier 53c in the same direction. Driven by rotation, the power is transmitted to the first intermediate shaft 31 in the low speed stage selected state (first speed stage state).
[0049]
The damper characteristic of the high speed stage damper 57 is set to a characteristic required in the above-described high speed stage selection state, and the low speed stage damper 58 is set to a characteristic required in the above low speed stage selection state.
[0050]
In addition, to supplementarily describe the actual configuration of the forward / reverse switching mechanism 32 shown in FIG. 2, the forward / reverse switching mechanism 32 includes a simple planetary gear set 32c in addition to the forward clutch 32a and the reverse brake 32b.
When the forward clutch 32a is fastened by the hydraulic pressure β, the sun gear 32d and the ring gear 32e of the simple planetary gear set 32c are coupled to rotate the first intermediate shaft 31 as it is from the sun gear 32d to the second intermediate shaft 35a. Is transmitted to the toroidal transmission units 33 and 34 (see FIG. 1) in the subsequent stage, enabling forward traveling in the D range,
When the reverse brake 32b is fastened by the hydraulic pressure γ, the carrier 32f of the simple planetary gear set 32c is fixed to decelerate the rotation from the first intermediate shaft 31, and the reverse stage is rotated from the sun gear 32d through the second intermediate shaft 35a. Are transmitted to the toroidal transmission units 33 and 34, and the vehicle can travel backward in the R range.
Thus, at the time of parking and stopping in the P and N ranges, both the forward clutch 32a and the reverse brake 32b are released, and the rotation from the first intermediate shaft 31 is not transmitted to the subsequent toroidal transmission units 33 and 34.
[0051]
Control for engaging and releasing the forward clutch 32a and the reverse brake 32b of the forward / reverse switching mechanism 32 as described above, the above-described shift control of the toroidal transmission units 33 and 34, and the engagement of the high-speed stage selection clutch 54 in the auxiliary transmission 50, The release control is performed by the transmission controller 62 via the control valve body 61 as shown in FIG.
The transmission controller 62 includes a signal from an engine rotation sensor 63 that detects the engine speed Ne,
A signal from a throttle opening sensor 64 for detecting the throttle opening TVO of the engine 10;
A signal from the idle switch 65 which is turned on when the accelerator pedal is released and detects an idle operation state;
A signal from the brake switch 66 which is turned on when the brake pedal is depressed and detects a braking state;
A signal from a vehicle speed sensor 67 for detecting the vehicle speed VSP;
Inhibitor switch 68 indicating the 1, 2, D, R, N range selected by operating the select lever;
A signal from an inclination sensor 69 for detecting the slope of the road surface is input.
[0052]
Next, the operation of the toroidal continuously variable transmission according to the above embodiment will be described.
First, for transmission operation, the engine rotation to the housing 51 reaches the clutch drum 54d through the high-speed stage damper 57.
Here, when the high speed selection clutch 54 is released, the rotation to the clutch drum 54 d reaches the sun gear 53 s via the low speed damper 58, and the rotation to the sun gear 53 s is caused by the action of the simple planetary gear set 53. In the selected state, it is transmitted to the first intermediate shaft 31 under deceleration. When the high speed stage selection clutch 54 is engaged by the hydraulic pressure α as shown in FIG. 3, the rotation to the clutch drum 54 d passes through the carrier 53 c without passing through the low speed stage damper 58, and the high speed is directly applied to the first intermediate shaft 31. It is transmitted in the stage selection state.
[0053]
The low speed stage damper 58 inserted in the transmission path used in the low speed stage performs a predetermined damper function only when the low speed stage is selected, and when the high speed stage is selected, the low speed stage damper 58 is Since power is transmitted through the bypassing high speed stage selection clutch 54, the low speed stage damper 58 does not perform a damper function.
Therefore, the damper characteristic of the low speed stage damper 58 can be set to a characteristic required in the low speed stage selected state.
[0054]
On the other hand, when the high speed stage is selected, only the high speed stage damper 57 inserted in the transmission path shared by all the speed stages performs the damper function, so that the damper characteristics are separated from the low speed stage damper 58. The characteristics required in the high-speed stage selection state can be set.
[0055]
The rotation that has been switched between the high speed and the low speed by the auxiliary transmission 50 and reached the first intermediate shaft 31 is performed while the forward clutch 32a of the forward / reverse switching mechanism 32 is engaged by the hydraulic pressure β as shown in FIG. Via the above-described action of the forward / reverse switching mechanism 32, the second intermediate shaft 35a is passed through to the subsequent toroidal transmission units 33, 34, and is taken out from the transmission output shaft 44 under the speed change by these toroidal transmission units 33, 34. .
While the reverse brake 32b of the forward / reverse switching mechanism 32 is engaged by the hydraulic pressure γ shown in FIG. 2, the rotation to the first intermediate shaft 31 is reversed and reversed through the above-described action of the forward / reverse switching mechanism 32. The intermediate shaft 35a leads to the subsequent toroidal transmission units 33, 34, which are taken out from the transmission output shaft 44 through the toroidal transmission units 33, 34.
While both the forward clutch 32a and the reverse brake 32b of the forward / reverse switching mechanism 32 are disengaged, the rotation to the first intermediate shaft 31 does not reach the subsequent toroidal transmission units 33 and 34, and the toroidal continuously variable transmission. The machine can be kept in a neutral state.
[0056]
Next, start control and shift control of the toroidal continuously variable transmission will be described.
When starting the transmission, the transmission controller 62 keeps the sub-transmission 50 in the low speed (deceleration) selection state by releasing the high speed selection clutch 54, and releases both the forward clutch 32a and the reverse brake 32b of the forward / reverse switching mechanism 32. From the neutral state, the forward progress control of the forward clutch 32a as a starting friction element is performed in the case of the previous start in the D range, and the forward progress control of the reverse brake 32b as the starting friction element in the case of the subsequent start in the R range. To start.
[0057]
Engagement progress control of the starting friction element is performed as shown in FIG. 4. Hereinafter, engagement advance control of the forward clutch 32a at the time of the previous start will be described as a representative.
Even in the D range, when the accelerator pedal is not depressed yet, the idle switch 65 is ON, and the brake switch 66 is also ON because of the braking state where the brake pedal is depressed.
If the vehicle speed VSP is stopped at less than 5 km / h, the forward clutch 32a is completely released to keep the toroidal continuously variable transmission in a neutral state,
If the vehicle speed VSP is 5 km / h to 15 km / h, the forward clutch 32a is brought into a state in which the return spring 32g shown in FIG.
When the vehicle speed VSP is 15 km / h or more, the forward clutch 32a is completely engaged, and the toroidal continuously variable transmission is coupled with the low-speed gear selection state of the sub-transmission 50 so that the normal power transmission in the D range and low gear ratio is possible. Make it possible.
[0058]
If the accelerator pedal is not yet depressed in the D range, and therefore the idle switch 65 is ON, but the brake switch 66 is OFF because the brake is released, the brake pedal is released.
Initial control is performed to bring the forward clutch 32a from a stopped state where the vehicle speed VSP is less than 5 km / h to a state where the return spring 32g shown in FIG.
If the vehicle speed VSP is 5 km / h to 15 km / h, the forward clutch 32a is controlled to be engaged in a sliding manner in which the engagement is gradually advanced from the state immediately before the start of the engagement,
When the vehicle speed VSP is 15 km / h or more, the forward clutch 32a is completely engaged, and the toroidal continuously variable transmission is coupled with the low-speed gear selection state of the sub-transmission 50 so that the normal power transmission in the D range and low gear ratio is possible. Make it possible.
[0059]
When the accelerator pedal is depressed in the D range, and therefore the idle switch 65 is OFF and the brake switch 66 is ON due to the braking state where the brake pedal is depressed,
The slip engagement control is performed to gradually advance the engagement of the forward clutch 32a even when the vehicle speed VSP is less than 5 km / h.
If the vehicle speed VSP is 5 km / h to 15 km / h, the above-mentioned slip engagement control of the forward clutch 32a is continued and the engagement of the forward clutch 32a is further advanced.
When the vehicle speed VSP is 15 km / h or more, the forward clutch 32a is completely engaged, and the toroidal continuously variable transmission is coupled with the low-speed gear selection state of the sub-transmission 50 so that the normal power transmission in the D range and low gear ratio is possible. Make it possible.
[0060]
When the accelerator pedal is depressed in the D range, the idle switch 65 is OFF, and the brake switch 66 is OFF because of the brake release state in which the brake pedal is released.
Slip engagement control is performed to gradually advance the engagement of the forward clutch 32a from a stopped state where the vehicle speed VSP is less than 5 km / h.
When the vehicle speed VSP is 5 km / h to 15 km / h, the forward clutch 32a is completely engaged, and the toroidal continuously variable transmission is coupled with the normal transmission speed in the D range and low gear ratio in combination with the low speed selection state of the auxiliary transmission 50. Make power transmission possible,
If the vehicle speed VSP is 15 km / h or higher, the forward clutch 32a is continuously engaged and the toroidal continuously variable transmission is maintained in a state where normal power transmission at the D range and low side gear ratio is possible.
[0061]
In the N and P ranges, regardless of the operation state of the accelerator pedal, that is, regardless of whether the idle switch 65 is ON or OFF, or regardless of the operation state of the brake pedal, that is, regardless of whether the brake switch 66 is ON or OFF, The starting friction element (currently the forward clutch 32a because of the D range) is completely released, and the toroidal continuously variable transmission is in the neutral state, coupled with the released state of the other friction element (now the reverse brake 32b because of the D range). Keep on.
[0062]
In order to explain the shift control after the toroidal continuously variable transmission is set in a state where normal power transmission in the D range is possible as described above, the transmission controller 62 also has a shift map shown in FIG. And the target input speed Ne from the vehicle speed VSP and the throttle opening TVO. * And the engine speed Ne detected by the sensor 63 is the target input speed Ne. * The toroidal transmission units 33 and 34 are speed-changed so as to coincide with.
Then, based on the map of FIG. 5, the transmission controller 62 determines whether the auxiliary transmission 50 should be in the low speed stage selection state or the high speed stage selection state from the vehicle speed VSP and the throttle opening TVO. Check if it is a high speed stage selection area to be set.
[0063]
When the low speed stage selection range is selected, the sub-transmission 50 is set to the low speed stage selection state by releasing the high speed stage selection clutch 54, and the start control described above is executed, but when it is determined that the high speed stage selection range has been entered beyond the hysteresis range. The sub-transmission 50 is brought into the high-speed stage selection state by engaging the high-speed stage selection clutch 54 shown in FIG. 3, and the speed change control along FIG. 4 is enabled in combination with the engagement and holding of the forward clutch 32a shown in FIG.
[0064]
However, in the torque converter 20, the torque ratio ts is not equivalent to the speed ratio e (= output shaft rotation / input shaft rotation) and has a relationship as shown in FIG. In the transmission 30, the torque ratio t and the speed ratio e are equivalent because the sub-transmission 50 mechanically transmits power by gears, and therefore the sub-transmission 50 creeps instead of the torque converter. In the case of realizing traveling, the start acceleration performance and the creep speed Vc are in a trade-off relationship, and it is very difficult to achieve both.
[0065]
Specifically, when creep driving is to be realized at idle rotation (for example, 650 rpm), the planetary gear set having the sun gear as an input and the carrier as an output in the auxiliary transmission 50 normally has a gear ratio of about 2.5. After being decelerated, the automatic transmission 30 changes the gear ratio r as large as possible, that is, the lowest gear ratio (for example, r = 2.858 in the toroidal continuously variable transmission mechanism), Furthermore, since the final drive gear group (for example, a gear ratio of 3.692) is greatly decelerated, the actual creep speed Vc (r) is 3 km / h or less. This is because the gear ratio R of the planetary gear set in the auxiliary transmission 50, that is, the gear ratio R1 of the first speed stage of the auxiliary transmission 50 during creep travel is large, and a stepped or continuously variable automatic transmission with a normal torque converter. Since the vehicle is decelerated to less than half the creep speed of the vehicle equipped with the machine, the torque ratio t decreases as the vehicle speed increases. Gives a sense of incongruity and feeling.
[0066]
Therefore, in order to obtain the creep speed Vc equivalent to that of the torque converter in the auxiliary transmission 50, it is necessary to set the gear ratio R1 at the first speed stage of the auxiliary transmission 50 to be smaller than the torque ratio ts of the torque converter. This causes a disadvantage that the start acceleration performance is deteriorated.
[0067]
Therefore, in the first embodiment of the present invention, when creep running due to a creep phenomenon is required, the gear ratio r of the automatic transmission 30 is high, that is, the value of the gear ratio r is small, based on the flowchart of FIG. Shift control is performed so that the actual creep speed Vc (r) during creep travel becomes the target creep speed Vc (t). This control flow is a special process during creep travel, and the gear ratio r of the automatic transmission 30 during normal travel other than creep travel is set to the target gear ratio ro determined from the map of FIG. It is assumed that the target gear ratio ro is controlled.
[0068]
First, in step 101, it is determined whether or not the creep state in which the creep speed Vc is required. Specifically, the signal from the inhibitor switch 68, the signal from the idle switch 65, and the signal from the brake switch 66 are detected, the driver selects the D range by operating the select lever, and releases the accelerator pedal. When the brake pedal is depressed, it is determined that the creep state. If it is determined in step 101 that the state is the creep state, the process proceeds to step 102, and if not the creep state, the control according to this flowchart is terminated as it is.
[0069]
In step 102, first, the inclination angle θ of the road surface is detected by the inclination sensor 69 as the running resistance. Then, the target creep speed Vc (t) is determined based on the inclination angle θ detected by the inclination sensor 69, and this target creep speed Vc (t) is read. Here, the target creep speed Vc (t) is preferably determined using, for example, a map diagram shown in FIG. In FIG. 7, the horizontal axis indicates the road slope (gradient) θ, and the vertical axis indicates the vehicle speed VSP. As shown by the solid line, the target creep speed Vc (t) decreases as the road slope θ increases. Is set to Thus, in step 102, the target creep speed Vc (t) corresponding to the road surface inclination θ is determined.
[0070]
Next, at step 103, as described with reference to FIG. 4, the engagement progress control of the forward clutch 32a is executed, and the routine proceeds to step 104.
[0071]
In step 104, it is determined whether or not the engagement progression control of the forward clutch 32a has been completed. In the present embodiment, for example, an output rotational speed Nout is calculated from the vehicle speed VSP obtained from the vehicle speed sensor 67, and a value obtained by multiplying the output rotational speed Nout by the speed ratio r of the automatic transmission 30 (the continuously variable transmission mechanism A) is obtained. It is determined whether or not the input rotational speed Nin of the automatic transmission 30 has been reached. However, the gear ratio r at this time is the lowest gear ratio of the automatic transmission 30, and the input speed Nin is, for example, the engine speed Ne is set to the speed ratio R of the auxiliary transmission 50 (in this embodiment, the first gear). By dividing by the gear ratio).
[0072]
In addition to the above calculation, the input rotation speed Nin of the automatic transmission 30 may be directly detected by providing a rotation sensor on the first intermediate shaft 31 or the second intermediate shaft 35a. Further, when the advancement control of the forward clutch 32a is terminated, the actual speed ratio γ between the input and output shafts in the automatic transmission 30 is calculated from the engine speed Ne, the speed ratio R of the auxiliary transmission 50, and the vehicle speed VSP. It may be determined that the engagement control is completed when γ matches the lowest transmission speed ratio of the automatic transmission 30.
[0073]
If Nin = r × Nout at step 104, it is determined that the engagement progress control of the forward clutch 32a has been completed, and the routine proceeds to step 105. Otherwise, the control according to this flowchart is terminated.
[0074]
In step 105, the control is started so that the gear ratio r of the automatic transmission 30 is set to the high speed side, that is, the value of the gear ratio r is small. Specifically, for example, as shown in the time chart of FIG. 8, it is preferable to gradually control the gear ratio r to the high speed side according to the running resistance. In the present embodiment, the road resistance will be described by exemplifying the inclination angle θ of the road surface.
[0075]
First, in the case of a flat road where the inclination θ detected by the inclination sensor 69 is θ = 0, as indicated by the solid line a in FIG. 8C, the target creep speed Vc (= V1) determined in FIG. 7 is obtained. The transmission gear ratio of the automatic transmission 60 including the auxiliary transmission 50 (hereinafter referred to as the Through gear ratio) is automatically set to be equal to the torque ratio ts (usually, ts = 2.0 or less) of the existing torque converter. The gear ratio r of the transmission 30 is controlled to the high speed side. According to such a configuration, the gear ratio of the first gear of the sub-transmission 50 (usually, a sub-transmission having a planetary gear set with a sun gear input carrier output has a gear ratio of about 2.5) R is increased. By setting, the torque ratio t between the input shaft of the auxiliary transmission 50 and the output shaft of the automatic transmission 30 is also set to the maximum and torque ratio obtained by the torque converter, as shown in region A of FIG. Since it can be increased up to t = tmax, an appropriate creep torque can be obtained and a suitable start acceleration performance can be ensured. On the other hand, the torque ratio t is automatically increased from when the forward clutch 32a is engaged (T = T1). Since the transmission ratio r of the transmission 30 starts to be controlled to the high speed side and becomes smaller (r = ra), the actual creep speed is maintained while maintaining the minimum torque ratio t = tmin that the torque ratio t = ta can be obtained by the torque converter. Vc (r) is changed to FIG. ), The appropriate target creep speed Vc (t) determined in step 102 can be set to V1.
[0076]
Next, in the case of an uphill road where the inclination θ (= θo) detected by the inclination sensor 69 is θo> 0, the target creep speed is increased as the road surface inclination angle θ (= θo) increases based on the map of FIG. Vc (t) is determined to be small (Vc (t) = V2 <V1), and the shift of the automatic transmission 30 is performed so that the actual creep speed Vc (r) becomes the target creep speed Vc (t) = V2. The ratio r is controlled to the high speed side. In this case, as indicated by the alternate long and short dash line b in FIG. 8E, the actual creep speed Vc (r) becomes smaller than the creep speed Vc = V1 on the flat road, as indicated by the alternate long and short dash line b in FIG. As shown, the speed ratio rb of the automatic transmission 30 is controlled to be lower than the speed ratio ra on a flat road, that is, so that the speed ratio rb does not become smaller than the speed ratio ra (ra <rb). According to such a configuration, as the road surface inclination angle θ detected by the inclination sensor 69 increases, the gear ratio r of the automatic transmission 30 changes to the higher speed side as indicated by the solid line a and the alternate long and short dash line b in FIG. As the amount to be reduced becomes smaller, the torque ratio t becomes the target creep after the speed ratio r of the automatic transmission 30 starts to be controlled to the high speed side (T = T1), as shown by the one-dot chain line b in FIG. Even after the speed Vc (t) = V2 (<V1) (T = T2), the torque ratio t (solid line a) on the flat road becomes larger (tb> ta), so that the strong creep torque Creep travel can be reliably realized even on a road surface having a large inclination angle θ.
[0077]
In the case of an uphill road where the inclination θ (= θo) detected by the inclination sensor 69 is θo> 0, as another embodiment, the target sleep speed Vc (t) is set in advance, for example, the target sleep speed on a flat road. Vc (t) = V1 may be fixed, and the gear ratio r of the automatic transmission 30 may be controlled to the high speed side as indicated by the solid line a or the alternate long and short dash line b in FIG.
[0078]
After starting the control of the transmission gear ratio r of the automatic transmission 30 to the high speed side in step 105, it is determined in step 106 whether or not the actual creep speed Vc (r) has reached the target creep speed Vc (t). To do. If Vc (r) = Vc (t) in step 106, it is determined that the actual creep speed Vc (r) has reached the target creep speed Vc (t), the process proceeds to step 107, and the gear ratio of the automatic transmission 30 is reached. The control for increasing r to the high speed side is terminated. If Vc (r) = Vc (t) is not satisfied in step 106, it is determined that the actual creep speed Vc (r) has not reached the target creep speed Vc (t), and the control according to this flowchart is performed as it is. finish.
[0079]
That is, in the present embodiment, as indicated by the solid line a and the alternate long and short dash line b in FIG. 8C, the actual creep speed Vc (r) during creep travel becomes the target creep speed Vc (t) (= V1, V2). Thus, the gear ratio r of the automatic transmission 30 is controlled to the high speed side. According to such a configuration, by setting the gear ratio R of the first gear of the sub-transmission 50 to be large, the torque ratio t between the sub-transmission 50 and the automatic transmission 30 is also changed to the region A in FIG. As shown in FIG. 8 (t = tmax), it is possible to obtain an appropriate creep torque and secure a suitable start acceleration performance, while the torque ratio t is represented by a solid line a in FIG. As indicated by the chain line b, since the gear ratio r of the automatic transmission 30 starts to be controlled to the high speed side (T = T1) and can be reduced (t = ta, tb), the actual creep speed Vc (r) is shown in FIG. As shown by the solid line a and the alternate long and short dash line b), a target appropriate creep speed Vc (t) = V1, V2 can be obtained.
[0080]
On the other hand, when only the gear ratio R1 at the first gear of the auxiliary transmission is simply increased, as an example, when only the gear ratio of the first gear is increased as shown by the broken line c in FIG. Although the torque ratio t between the input and output of the auxiliary transmission 50 can be set large as shown by the broken line c in FIG. 8 (f), the creep speed Vc is too low and an appropriate target creep speed Vc (t) is obtained. I understand that there is no.
[0081]
Therefore, according to this embodiment, even in the automatic transmission 30 provided with the sub-transmission 50 instead of the torque converter, it is possible to satisfy both requirements for a trade-off relationship between the start acceleration performance and the creep speed. In the case of the present embodiment, since the gear ratio r of the automatic transmission 30 is only controlled to the high speed side, there is no need to change the layout of the entire automatic transmission 30 including the auxiliary transmission 50, which is advantageous in terms of cost. is there.
[0082]
In addition, in the present embodiment, the shift control for obtaining the target creep speed Vc (t) is performed as described above with reference to step 104 and FIGS. 8C and 8D when the forward clutch 32a is engaged. Since the control is started from the time T = T1, the forward clutch 32a, which is a friction element for bringing the automatic transmission 30 into the power transmission state, is not completely engaged, and the power from the engine 10 is applied to the second intermediate shaft 35a. By eliminating the state where only a part of the torque is transmitted, the maximum value of the torque ratio t between the input shaft 10 s of the auxiliary transmission 50 and the output shaft 44 of the automatic transmission 30 can be secured. According to this configuration, high start acceleration performance can be ensured.
[0083]
Furthermore, in the present embodiment, when the value obtained by multiplying the output shaft rotational speed Nout of the automatic transmission 30 by the speed ratio r of the automatic transmission 30 becomes the input rotational speed Nin of the automatic transmission 30, the engagement progress control is performed. Therefore, it is possible to easily determine the end of the fastening progress control from existing sensors such as an input shaft sensor and an output shaft sensor of the automatic transmission 30. According to this configuration, a control device that is simple and inexpensive can be provided.
[0084]
Further, in the present embodiment, as described in step 102 of FIG. 6, the target creep speed Vc (t) is reduced as the running resistance increases, so the gear ratio of the automatic transmission 30 increases as the running resistance increases. By reducing the amount by which r is shifted to the high speed side, a strong creep torque can be obtained, and creep traveling can be reliably realized even on a road surface with a large traveling resistance.
[0085]
In particular, in the present embodiment, as described in step 102 of FIG. 6 and FIG. 7, it is determined that the traveling resistance increases as the road surface inclination θ increases. Therefore, the creep increases as the road surface inclination θ increases. Torque can be obtained, and creeping can be reliably realized even on an uphill road.
[0086]
By the way, during the control according to this flowchart, when the depression of the accelerator is detected from the idle switch 65, it is determined that the creep travel has been released, and the gear ratio r of the automatic transmission 30 is the normal speed as described in FIG. The speed change control is executed to control the target speed ratio ro to the lowest speed ratio. According to this configuration, as shown in FIG. 5, the target speed ratio ro of the automatic transmission 30 is set based on the vehicle speed VSP and the input rotational speed Nin of the automatic transmission 30, and the creep travel is terminated by depressing the accelerator pedal. In this case, since the speed ratio r of the automatic transmission 30 is controlled to the target speed ratio ro, the target speed ratio ro generally becomes the lowest speed ratio in the travel state immediately after the creep travel, so Acceleration performance at the time of shifting to accelerated traveling can be improved.
[0087]
In addition, it is preferable that the speed change speed when controlling the speed ratio r of the automatic transmission 30 to the target speed ratio ro is set to increase as the accelerator pedal depression speed increases. According to such a configuration, the speed at which the speed ratio r of the automatic transmission 30 is controlled to the target speed ratio ro increases as the accelerator pedal depressing speed increases, and therefore the driver requests rapid acceleration from creep travel. Sometimes, acceleration performance can be improved, and shift shock can be reduced when rapid acceleration is not required. The accelerator pedal depression speed may be obtained by providing an accelerator pedal opening sensor that detects the accelerator pedal opening and transmits it to the transmission controller 62 and differentiating the accelerator pedal opening. In a system in which the accelerator pedal opening and the throttle opening have a one-to-one correspondence, a differential value of a value detected from the throttle opening sensor 64 may be used instead.
[0088]
Further, in this embodiment, as explained in step 101 of FIG. 6, when the select range of the automatic transmission 30 is selected to the D range (drive range) and the accelerator pedal and the brake pedal are fully closed, the creep travel is being performed. Since it is determined that there is, creep running can be easily determined from existing sensors such as the idle switch 65, the brake switch 66, and the inhibitor switch 68, as shown in FIG.
[0089]
In addition, in the present embodiment, since the automatic transmission 30 includes the continuously variable transmission mechanism A, the creep speed can be controlled continuously.
[0090]
By the way, as another embodiment, in the present invention, instead of the transmission gear ratio r of the automatic transmission 30, the transmission gear ratio R of the auxiliary transmission 50 (= the input rotation speed to the auxiliary transmission / the output rotation speed of the auxiliary transmission = It is also possible to control the Through gear ratio to be equal to the torque ratio ts of the existing torque converter by controlling the rotational speed Ne of the input shaft 10s / the rotational speed of the intermediate shaft 31 to the high speed side.
Specifically, after the forward clutch 32a is engaged in the creep state, the high speed stage selection clutch 54 is switched from the low speed stage to the high speed stage (the gear ratio of the second speed stage in this embodiment).
[0091]
However, the auxiliary transmission 50 shown in FIG. 1 is a friction element in which the high-speed stage selection clutch 54 selects the high-speed stage in the engaged state and selects the low-speed stage in the released state. Since the engagement state can be slip-controlled by gradually engaging, the engagement state of the high-speed stage selection clutch 54 is slip-controlled to change the gear ratio R of the sub-transmission 50 to the high speed side (in this embodiment, the highest Hi (the most gear ratio). It is preferable to control the gear ratio of the second gear) with a low value).
[0092]
In this embodiment, the speed ratio between the low speed stage and the high speed stage is arbitrarily controlled by controlling the engagement state of the high speed stage selection clutch 54 that selects the low speed stage or the high speed stage of the auxiliary transmission 50. Can do. According to such a configuration, the start acceleration performance and the creep speed can be set to finer values by further finely controlling the gear ratio of the entire automatic transmission 30 including the auxiliary transmission 50 to the high speed side. . Particularly in this case, since the high speed stage selection clutch 54 is slip-controlled to control the engaged state of the high speed stage selection clutch 54, the shift control for the creep travel may be performed only on the auxiliary transmission 50 side. Since the ratio control does not need to be changed, the control system is easy.
[0093]
When the transmission gear ratio R of the auxiliary transmission 50 is controlled to the high speed side, the transmission gear ratio r of the automatic transmission 30 is not normally controlled as described in FIG. The Through gear ratio may be set to the lowest level, or the through gear ratio control as described in FIG. 6 may be used together to control the Through gear ratio to the high speed side.
[0094]
The above description is merely a preferred embodiment of the present invention, and various modifications can be made by those skilled in the art within the scope of the claims. For example, the auxiliary transmission 50 is not limited to a simple planetary gear set but may be a double pinion planetary gear set, and the layout thereof is not limited to the front stage of the automatic transmission 30 and is arranged in the rear stage. May be. The automatic transmission 30 is not limited to the toroidal type of continuously variable transmission, but may be a V-belt type or a stepped type. The engine 10 can be replaced with a transmission motor,
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram showing a transmission path of a toroidal continuously variable transmission including a control device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a half vertical cross-sectional side view showing an actual configuration of a sub-transmission in the control device together with a forward / reverse switching mechanism.
FIG. 3 is a schematic side view showing the auxiliary transmission in a high speed selection state and the forward / reverse switching mechanism in a forward rotation transmission state.
FIG. 4 is an explanatory diagram showing a fastening progress control mode of a starting friction element to be fastened in starting control in the same embodiment;
FIG. 5 is a diagram illustrating a shift pattern used for shift control of the control device according to the embodiment;
FIG. 6 is a flowchart illustrating a control device according to this embodiment.
FIG. 7 is a map diagram for calculating a target creep speed.
FIGS. 8A to 8F are time charts for explaining the operation according to the flowchart. FIG.
FIG. 9 is a characteristic diagram showing a relationship between a torque ratio and a speed ratio in the torque converter.
FIGS. 10A and 10B are characteristic diagrams for explaining a torque ratio and a creep speed in the prior art when an auxiliary transmission is used instead of the torque converter, respectively.
FIG. 11 is a schematic diagram showing a transmission mechanism of a conventional toroidal-type continuously variable transmission.
[Explanation of symbols]
10 engine
10s input shaft
30 Main transmission
31 First intermediate shaft
32 Forward / reverse switching mechanism
33 Front side toroidal transmission unit
34 Rear side toroidal transmission unit
35 Input disc
35a Second intermediate shaft
36 output disc
37 Power Roller
39 Hollow output shaft
40 Output gear
41 countershaft
42 Counter gear
43 Output gear set
44 Transmission output shaft
50 Sub-transmission
51 Housing
52 Drive plate
53 Simple planetary gear set
53c career
53r ring gear
53s sun gear
54 High speed selection clutch
54h Clutch hub
54d clutch drum
54p clutch piston
55 One-way clutch (low speed stage selection brake)
56 Hollow fixed shaft
57 High-speed damper
58 Low speed damper
59 Combined damper
61 Control valve body
62 Transmission controller
63 Engine rotation sensor
64 Throttle opening sensor
65 Idle switch
66 Brake switch
67 Vehicle speed sensor
68 Inhibitor switch
69 Tilt sensor

Claims (10)

中立状態または動力伝達状態の切り換えを可能にする摩擦要素を有する自動変速機と、
この自動変速機の前段または後段に接続され、入力される回転を減速して出力する低速段と該低速段より変速比の小さな高速段を有する副変速機と、
この副変速機の低速段選択状態にて、前記自動変速機を中立状態から動力伝達状態にすることにより発進制御を可能にする発進制御手段と、
クリープ走行時の実クリープ速度が目標とする目標クリープ速度となるように、前記自動変速機の変速比と前記副変速機の変速比とのうちの少なくとも一方の変速比を高速側に制御する変速制御手段とを備えることを特徴とする、副変速機を備えた自動変速機の制御装置。
An automatic transmission having a friction element that enables switching between a neutral state and a power transmission state;
A sub-transmission connected to a front stage or a rear stage of the automatic transmission, having a low speed stage that decelerates and outputs an input rotation, and a high speed stage having a smaller speed ratio than the low speed stage;
Start control means for enabling start control by changing the automatic transmission from a neutral state to a power transmission state in the low speed stage selection state of the sub-transmission;
Shift that controls at least one of the gear ratio of the automatic transmission and the gear ratio of the sub-transmission to a high speed side so that the actual creep speed during creep travel becomes the target creep speed. And a control device for an automatic transmission having a sub-transmission.
前記副変速機は、解放状態で低速段を選択し締結状態で高速段を選択する摩擦要素を備え、この摩擦要素の締結状態を制御可能なものであり、前記変速制御手段は、前記副変速機の摩擦要素の締結状態を制御することにより、前記副変速機の変速比を高速側に制御するものであることを特徴とする請求項1に記載の副変速機を備えた自動変速機の制御装置。The sub-transmission includes a friction element that selects a low-speed stage in the released state and a high-speed stage in the engaged state, and is capable of controlling the engagement state of the friction element. 2. The automatic transmission having an auxiliary transmission according to claim 1, wherein a speed ratio of the auxiliary transmission is controlled to a high speed side by controlling a fastening state of a friction element of the machine. Control device. 前記変速制御手段は、前記副変速機の摩擦要素に対する締結進行制御が終了してから開始されるものであることを特徴とする請求項に記載の副変速機を備えた自動変速機の制御装置。 3. The control of an automatic transmission having an auxiliary transmission according to claim 2 , wherein the shift control means is started after the fastening progress control for the friction element of the auxiliary transmission is completed. apparatus. 前記変速制御手段は、前記自動変速機の出力軸回転数に該自動変速機の変速比を乗じた値が前記自動変速機の入力回転数になったとき、前記締結進行制御が終了したと判断するものであることを特徴とする請求項3に記載の副変速機を備えた自動変速機の制御装置。The shift control means determines that the fastening progress control has ended when a value obtained by multiplying the output shaft rotation speed of the automatic transmission by the transmission ratio of the automatic transmission becomes the input rotation speed of the automatic transmission. The control device for an automatic transmission comprising the sub-transmission according to claim 3. 前記変速制御手段は、走行抵抗が大きいほど前記目標クリープ速度を小さくするものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の副変速機を備えた自動変速機の制御装置。5. The control of an automatic transmission having an auxiliary transmission according to claim 1, wherein the shift control means decreases the target creep speed as the running resistance increases. 6. apparatus. 前記変速制御手段は、路面傾斜が大きいほど前記走行抵抗が大きいと判断するものであることを特徴とする請求項5に記載の副変速機を備えた自動変速機の制御装置。6. The control apparatus for an automatic transmission with an auxiliary transmission according to claim 5, wherein the shift control means determines that the running resistance is larger as the road surface inclination is larger. 車速と自動変速機の入力回転数とに基づいて前記自動変速機の目標変速比を設定する目標変速比設定手段を付加して備え、
前記変速制御手段は、クリープ走行が終了したとき、前記自動変速機の変速比を前記目標変速比に制御するものであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の副変速機を備えた自動変速機の制御装置。
A target gear ratio setting means for setting a target gear ratio of the automatic transmission based on the vehicle speed and the input rotational speed of the automatic transmission is additionally provided.
7. The auxiliary gear according to claim 1, wherein the speed change control unit is configured to control a speed change ratio of the automatic transmission to the target speed change ratio when creep running is finished. A control device for an automatic transmission including a transmission.
前記変速制御手段は、アクセルペダルの踏み込み速度が大きいほど前記自動変速機の変速比を前記目標変速比に制御する速度を大きくするものであることを特徴とする請求項7に記載の副変速機を備えた自動変速機の制御装置。8. The sub-transmission according to claim 7, wherein the shift control means increases the speed at which the speed ratio of the automatic transmission is controlled to the target speed ratio as the accelerator pedal depression speed increases. A control device for an automatic transmission comprising: 前記変速制御手段は、自動変速機のセレクトレンジがドライブレンジに選択され且つアクセルペダルとブレーキペダルが全閉のとき、クリープ走行中であると判断するものであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の副変速機を備えた自動変速機の制御装置。The shift control means determines that the vehicle is creeping when the select range of the automatic transmission is selected as the drive range and the accelerator pedal and the brake pedal are fully closed. A control device for an automatic transmission comprising the auxiliary transmission according to claim 8. 前記自動変速機は、無段変速機構部を備えるものであることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載の副変速機を備えた自動変速機の制御装置。10. The control device for an automatic transmission provided with the auxiliary transmission according to claim 1, wherein the automatic transmission includes a continuously variable transmission mechanism.
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