JP4042454B2 - 光学活性3−メチルグルタル酸モノエステルの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学活性3−メチルグルタル酸モノエステルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学活性3−メチルグルタル酸モノエステルは、天然物や医薬などの合成において不斉炭素導入原料として有用な化合物である。
従来、かかる光学活性3−メチルグルタル酸モノエステルを製造する方法としては、化学的不斉合成、光学分割、酵素による合成法が知られている。
化学的不斉合成法としては、例えばビスオキサゾリン系の不斉触媒を用いてシリルエノラートとエチリデンマロネートとを付加させた後2工程を経て目的化合物を得る方法(J. Am. Chem. Soc. (2000), 122(38), 9134-9142.)、化学修飾されたシンコナアルカロイドを用いて3−メチルグルタル酸無水物をアルコール存在下開環させる方法(J. Am. Chem. Soc. (2000), 122(39), 9542-9543.)、光学活性なルイス酸を用いて3−メチルグルタル酸無水物を開環させる方法(J. Org. Chem. (1998), 63(4), 1190-1197.)、光学活性な1−ナフチルエタノールを3−メチルグルタル酸無水物に反応させた後2工程を経て目的化合物を得る方法(J. Org. Chem. (1993), 58(1), 142-6.)、光学活性スルホキシドを用いる不斉マイケル付加反応を利用し多段階を経て目的化合物を得る方法(Tetrahedron (1986), 42(11), 2919-29.)等が挙げられる。これら化学的不斉合成法は高価で合成方法が複雑な試剤が必要であったり、また工程数が長く低収率であったり、更には得られる光学純度も必ずしも充分なものではなかった。
光学分割法としてはラセミの3−メチルグルタル酸モノエステルからシンコニンを用いてR体を、キーニネを用いてS体をそれぞれ取得する方法(Tetrahedron (1985), 41(3), 627-33. 、J. Chem. Soc., (1950), 3333-5.)が知られている。これらの光学分割法は充分な光学純度を得るために複数回の再結晶を必要とするなどの問題があった。
酵素を用いた方法としては、原料に3−メチルグルタル酸無水物を用いてリパーゼP(天野エンザイム(Amano enzyme)社製)、またはリパーゼPS(天野エンザイム(Amano enzyme)社製)により加アルコール分解反応を行い目的化合物を得る方法(JP 01091789 A2、Agric. Biol. Chem. (1988), 52(12), 3087-92.、Liebigs Ann. (1996), (9), 1443-1448.)、あるいは原料に3−メチルグルタル酸ジエステルを用いてブタ肝臓リパーゼ、またはリパーゼP(天野エンザイム(Amano enzyme)社製)により加水分解を行い目的化合物を得る方法(US 5262313 A、Tetrahedron (1988), 44(5), 1477-87.、J. Am. Chem. Soc. (1982), 104(25), 7294-9.、Agric. Biol. Chem. (1988), 52(12), 3087-92.)が知られている。これら酵素法による反応においてはいずれも通常の酵素反応条件下では目的化合物の光学純度は必ずしも充分なものではなかった。
光学純度を向上させるために特殊な手法として、20%メタノール水溶液中、−10℃という低温で3−メチルグルタル酸ジエステルにブタ肝臓リパーゼを作用させることで高いeeの目的化合物を得る方法(J. Org. Chem. (1986), 51(11), 2047-50.)、または繊維状の層を有するフィルターエレメントに固定化されたブタ肝臓リパーゼを用い高いeeの目的物を得る方法(JP 09501565 T2)が知られている。上記の特殊な方法のうち前者は目的を達するためには低温を必要とするため酵素の活性が低くなり通常の反応温度と比べて反応時間が長くまた酵素量も多く必要となる。さらに反応終了後目的物を酵素から分離するには一旦メタノールを留去してから有機溶媒への抽出操作が必要となり通常のメタノールを使用しない反応より不利である。後者は複雑手法で固定化された酵素を使用する必要があるといった問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明者らは、3−メチルグルタル酸ジエステルを原料として通常の酵素反応条件下、種々の酵素を用いて光学選択的に加水分解することにより光学活性3−メチルグルタル酸モノエステルを製造する方法について鋭意検討した結果、光学活性3−メチルグルタル酸モノエステルの両異性体をそれぞれ容易に効率よく製造できることを見い出し、本発明に至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、クロモバクテリウムSC−YM−1株(FERM BP−6703)由来のエステラーゼまたはキラザイム(登録商標)L−5(Candida antarctica由来、ロシュ・ダイアグノスティックス(Roche Diagnostics)社製、商標品)を用いて一般式(1)
(式中、Rは同一または相異なり、炭素数1〜4の低級アルキル基を示す。)
で示される3−メチルグルタル酸ジエステルを5〜65℃で加水分解することを特徴とする一般式(2)
(式中、Rは前記と同じ意味を示し、*は不斉炭素原子であることを示す。)
で示される光学活性3−メチルグルタル酸モノエステルの製造方法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明方法において用いられる原料である一般式(1)で示される3−メチルグルタル酸ジエステルは、例えば、Tetrahedron (1988), 44(1), 119-26.に記載の方法に準じて得ることができるが、この方法に限定されるわけではなく、他の方法により得られたものでも使用することができる。
【0006】
本発明の一般式で示される化合物におけるRで示される炭素数1〜4の低級アルキル基として、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が例示される。
【0007】
かかる一般式(1)で示される3−メチルグルタル酸ジエステルとして、具体的には3−メチルグルタル酸ジメチル、3−メチルグルタル酸ジエチル、3−メチルグルタル酸ジn−プロピル、3−メチルグルタル酸ジイソプロピル、3−メチルグルタル酸ジn−ブチル、3−メチルグルタル酸ジイソブチル、3−メチルグルタル酸ジsec−ブチル、3−メチルグルタル酸ジtert−ブチル、4−メトキシカルボニル−3−メチルブタン酸エチル、4−メトキシカルボニル−3−メチルブタン酸n−プロピル、4−メトキシカルボニル−3−メチルブタン酸イソプロピル、4−メトキシカルボニル−3−メチルブタン酸n−ブチル、4−メトキシカルボニル−3−メチルブタン酸イソブチル、4−メトキシカルボニル−3−メチルブタン酸sec−ブチル、4−メトキシカルボニル−3−メチルブタン酸tert−ブチル、4−エトキシカルボニル−3−メチルブタン酸n−プロピル、4−エトキシカルボニル−3−メチルブタン酸イソプロピル、4−エトキシカルボニル−3−メチルブタン酸n−ブチル、4−エトキシカルボニル−3−メチルブタン酸イソブチル、4−エトキシカルボニル−3−メチルブタン酸sec−ブチル、4−エトキシカルボニル−3−メチルブタン酸tert−ブチル、4−n−プロピルオキシカルボニル−3−メチルブタン酸イソプロピル、4−n−プロピルオキシカルボニル−3−メチルブタン酸n−ブチル、4−n−プロピルオキシカルボニル−3−メチルブタン酸イソブチル、4−n−プロピルオキシカルボニル−3−メチルブタン酸sec−ブチル、4−n−プロピルオキシカルボニル−3−メチルブタン酸tert−ブチル、4−イソプロピルオキシカルボニル−3−メチルブタン酸n−ブチル、4−イソプロピルオキシカルボニル−3−メチルブタン酸イソブチル、4−イソプロピルオキシカルボニル−3−メチルブタン酸sec−ブチル、4−イソプロピルオキシカルボニル−3−メチルブタン酸tert−ブチル、4−n−ブチルオキシカルボニル−3−メチルブタン酸イソブチル、4−n−ブチルオキシカルボニル−3−メチルブタン酸sec−ブチル、4−n−ブチルオキシカルボニル−3−メチルブタン酸tert−ブチル、4−イソブチルオキシカルボニル−3−メチルブタン酸sec−ブチル、4−イソブチルオキシカルボニル−3−メチルブタン酸tert−ブチル、4−sec−ブチルオキシカルボニル−3−メチルブタン酸tert−ブチルが挙げられる。
【0008】
本発明において用いることのできる一般式(1)で示される3−メチルグルタル酸ジエステルに対して不斉加水分解能を有し、(R)−3−メチルグルタル酸モノエステルを選択的に生成する酵素としては、クロモバクテリウムSC−YM−1株(FERM BP−6703)由来の酵素を挙げることができる。
【0009】
本発明において用いることのできる一般式(1)で示される3−メチルグルタル酸ジエステルに対して不斉加水分解能を有し、(S)−3−メチルグルタル酸モノエステルを選択的に生成する酵素としては、キラザイム(登録商標)L−5 (Candida antarctica 由来、ロシュ・ダイアグノスティックス (Roche Diagnostics) 社製、商標品 ) (以下、キラザイム (登録商標)L−5と記す)を挙げることができる。
【0010】
クロモバクテリウムSC−YM−1株(FERM BP−6703)由来の酵素(以下、本酵素と記す)としては、クロモバクテリウムSC−YM−1株(FERM BP−6703)から突然変異剤もしくは紫外線等の処理により誘導された突然変異体由来の酵素であっても、クロモバクテリウムSC−YM−1株(FERM BP−6703)が有する本酵素をコードする遺伝子が導入され形質転換された組換え微生物により産生される酵素であっても、あるいは遺伝子工学的手法により上記本酵素のアミノ酸配列中の特定のアミノ酸が1個ないしは数個、欠失、付加あるいは置換されてなる変異型酵素であってもよく、一般式(1)で示される3−メチルグルタル酸ジエステルに対して不斉加水分解能を有していれば本発明製造方法に使用することができる。
【0011】
本酵素をコードする遺伝子が導入され形質転換された組換え微生物を作製する方法としては、例えばJ.Sambrook、E.F.Fritsch、T.Maniatis著;モレキュラー クローニング 第2版(Molecular Cloning 2nd edition)、コールドスプリングハーバー ラボラトリー(Cold Spring Harbor Laboratory)発行、1989年、等に記載の通常の遺伝子工学的手法に準じた方法を挙げることができる。さらに具体的には、特開2001−46084号公報、特開平10−210975号公報、特開平7−163364号公報、または特開平5−56787号公報に記載の方法に準じた方法を挙げることができる。このようにして作製することのできる組換え微生物によって産生される本酵素としては、クロモバクテリウムSC−YM−1株(FERM BP−6703)由来のエステラーゼ(特開平7−163364号公報)を挙げることができる。
【0012】
また、遺伝子工学的手法による変異型酵素の作製方法としては、 例えば、Olfert Landtら(Gene 96 125-128 1990) の方法を挙げることができる。さらに具体的には、特開2000−78988号公報、または特開平7−213280号公報に記載の方法に準じた方法を挙げることができる。このようにして作製することのできる変異型酵素としては、クロモバクテリウムSC−YM−1株由来のエステラーゼから作製される変異型エステラーゼを挙げることができる。
【0013】
クロモバクテリウムSC−YM−1株(FERM BP−6703)は、いずれも通常の方法によって液体培養することができる。培地としては、通常の微生物培養に使用される炭素源、窒素源、無機物等を適宜含む各種の培地を使用することができる。例えば、炭素源としては、グルコース、グリセリン、有機酸、糖蜜など、窒素源としては、ペプトン、酵母エキス、麦芽エキス、大豆粉、コーンスティープリカー、綿実粉、乾燥酵母、カザミノ酸、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、尿素など、無機物としては、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、鉄、マンガン、コバルト、亜鉛等の塩類、硫酸塩類、およびリン酸塩類、具体的には、塩化カリウム、塩化ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガン、塩化コバルト、硫酸亜鉛、リン酸カリウム、リン酸ナトリウムなどを使用することができる。
また、オリーブ油またはトリブチリン等のトリグリセリドあるいは一般式(1)で示される3−メチルグルタル酸ジエステルを適宜培地に添加してもよい。
【0014】
培養は、通常、好気的に行うのが良く、振とう培養、または通気撹拌培養が適当である。培養温度は、20〜40℃程度、好ましくは、25〜35℃程度で、pHは6〜8程度が好ましい。培養時間は、種々の条件によって異なるが、1〜7日間程度が好ましい。
また、必要に応じて固体培養法も、一般式(1)で示される3−メチルグルタル酸ジエステルの不斉水解能を有する微生物菌体が得られる方法であれば適宜採用することができる。
【0015】
本酵素を、上記のようにして培養された微生物培養物から精製するには、通常一般の酵素の精製において使用される方法に従って行えばよい。例えば、まず超音波処理、ダイノミル処理あるいはフレンチプレス処理等の方法により微生物培養物中の菌体の破砕を行う。得られた破砕液から遠心分離等により不溶物を除去した後、通常酵素の精製に使用される陽イオン交換カラムクロマトグラフィー、陰イオン交換カラムクロマトグラフィー、疎水カラムクロマトグラフィー、ゲルろ過カラムクロマトグラフィー等をひとつまたは複数適当に組み合わせることによって目的の酵素を精製することができる。これらカラムクロマトグラフィーに使用する担体の一例として、DEAE−Sepharose fastflow(アマシャム・ファルマシア・バイオテク社製)や Butyl−Toyopearl650S(東洋曹達工業株式会社製)等を挙げることができる。
【0016】
本酵素は、精製酵素、粗酵素、微生物培養物、菌体、およびそれらの処理物などの種々の形態で用いることができる。ここで処理物とは、例えば、凍結乾燥菌体、アセトン乾燥菌体、菌体摩砕物、菌体の自己消化物、菌体の超音波処理物、菌体抽出物、または菌体のアルカリ処理物等をいう。さらに、上記のような種々の純度あるいは形態の酵素を、例えば、シリカゲルやセラミックス等の無機担体、セルロース、イオン交換樹脂等への吸着法、ポリアクリルアミド法、含硫多糖ゲル法(例えばカラギーナンゲル法)、アルギン酸ゲル法、寒天ゲル法等の公知方法により固定化して用いてもよい。
【0017】
かかる本酵素またはキラザイム(登録商標)L−5(以下、使用酵素と記す)の使用量は反応時間の遅延や選択性の低下が起こらないように適宜選択され、例えば精製酵素、粗酵素、または市販品酵素を用いる場合、その使用量は一般式(1)で示される3−メチルグルタル酸ジエステルに対して通常は0.001〜2重量倍、好ましくは0.002〜0.5重量倍であり、微生物培養物、菌体、およびそれらの処理物を用いる場合、その使用量は一般式(1)で示される3−メチルグルタル酸ジエステルに対して通常は0.01〜200重量倍程度、好ましくは0.1〜50重量倍程度である。
【0018】
不斉加水分解反応に用いられる水は、緩衝水溶液であってもよい。緩衝水溶液としては、例えばリン酸ナトリウム水溶液、リン酸カリウム水溶液などといったリン酸アルカリ金属塩水溶液などの無機酸塩の緩衝水溶液、酢酸ナトリウム水溶液、酢酸カリウム水溶液などといった酢酸アルカリ金属塩などの有機酸塩の緩衝水溶液などが挙げられる。かかる水の使用量は一般式(1)で示される3−メチルグルタル酸ジエステルに対して通常0.5モル倍以上であればよく、場合によっては溶媒量用いられ、通常は200重量倍以下である。
【0019】
不斉加水分解反応は、疎水性有機溶媒、親水性有機溶媒などの有機溶媒の存在下に行われてもよい。疎水性有機溶媒としては、例えばtert−ブチルメチルエーテル、イソプロピルエーテルなどのエーテル類、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタンなどの炭化水素類などが、親水性有機溶媒としては、例えばtert−ブタノール、メタノール、エタノール、イソプロパノール、イソブタノール、n−ブタノールなどのアルコール類、テトラヒドロフランなどのエーテル類、ジメチルスルホキサイドなどのスルホキサイド類、アセトンなどのケトン類、アセトニトリルなどのニトリル類、N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類などがそれぞれ挙げられる。これらの疎水性有機溶媒や親水性有機溶媒はそれぞれ単独または2種以上を組み合わせて用いられ、疎水性有機溶媒と親水性有機溶媒とを組み合わせて用いてもよい。
【0020】
かかる有機溶媒を用いる場合、その使用量は通常一般式(1)で示される3−メチルグルタル酸ジエステルに対して200重量倍以下、好ましくは0.1〜100重量倍程度の範囲である。
【0021】
不斉加水分解反応は、例えば水、一般式(1)で示される3−メチルグルタル酸ジエステルおよび使用酵素を混合する方法により行われ、有機溶媒を用いる場合には該有機溶媒、水、一般式(1)で示される3−メチルグルタル酸ジエステルおよび使用酵素を混合すればよい。
【0022】
反応系のpHは使用酵素による不斉加水分解が選択性よく進行する値が適宜選択され、特に限定されないが、通常はpH4〜10程度、好ましくはpH6〜8程度の範囲である。反応中、塩基を加えることによりpHを適宜選択された範囲内に調整してもよい。かかる塩基としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウムなどのアルカリ金属およびアルカリ土類金属の炭酸塩、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属重炭酸塩、リン酸2水素ナトリウム、リン酸水素2ナトリウム、リン酸2水素カリウム、リン酸水素2カリウムなどのリン酸塩、トリエチルアミン、ピリジンなどの有機塩基、アンモニアなどが使用される。かかる塩基は単独もしくは2種類以上を混合して用いてもよい。かかる塩基は通常水溶液として用いられるが、反応に有機溶媒を使用する場合は有機溶媒もしくは有機溶媒と水との混合溶液として用いてもよい。かかる有機溶媒は反応で使用するもと同じものを使用することができる。さらに塩基は固体もしくは溶液に懸濁させた状態で用いてもよい。
【0023】
反応温度は、高すぎると使用酵素の安定性が低下する傾向にあり、また低すぎると反応速度が低下する傾向にあるため、5〜65℃であり、好ましくは20〜50℃の範囲である。
【0024】
かくして一般式(2)で示される光学活性3−メチルグルタル酸モノエステルの溶液が得られるが、反応で使用した酵素や緩衝剤あるいは反応が未完結であった場合の原料などと分離するためにさらに後処理操作を行ってもよい。
かかる後処理として例えば、反応溶液中の溶媒を留去した後シリカゲルクロマトグラフィーを用いて分離精製する方法、同様に溶媒を留去した後蒸留により分離精製する方法、分液操作により分離精製する方法などが挙げられる。
【0025】
分液操作により分離精製する際に、反応時に水と疎水性有機溶媒のいずれにも溶解する有機溶媒を用いた場合これを留去により除去してから用いてもよい。
また、溶液に不溶酵素や固定化担体などが存在する場合はこれらをろ過により除去してもよい。
【0026】
反応終了後、反応が未完結で原料である一般式(1)で示される3−メチルグルタル酸ジエステルが残存した場合あるいは中性の不純物が生成した場合は疎水性有機溶媒を用いて有機層に抽出し水層と分液することで目的物である一般式(2)で示される光学活性3−メチルグルタル酸モノエステルと分離することができる。
かかる疎水性有機溶媒としては例えばtert−ブチルメチルエーテル、イソプロピルエーテルなどのエーテル類、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソオクタンなどの炭化水素類、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、クロロベンゼン、オルトジクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸ブチルなどのエステル類などが挙げられる。反応時にこれらの疎水性有機溶媒を使用した場合はそのまま分液操作を行なうこともできる。また、反応時に疎水性有機溶媒を用いなかった場合や、その使用量が少ないために容易には分液できない場合、あるいは水の使用量が少ないために容易には分液できない場合には、疎水性有機溶媒または水などを適宜加えた後に分液すればよい。疎水性有機溶媒の使用量は特に限定されるものではないが、通常一般式(1)で示される3−メチルグルタル酸ジエステルに対して0.1〜200重量倍、好ましくは0.2〜100重量倍程度の範囲である。かかる中性成分除去のための分液操作時のpHは通常6〜10程度の範囲、好ましくは7〜9程度の範囲である。
溶液をかかるpHに調整するために酸および塩基を適宜使用することもできる。
かかる酸としては例えば、塩化水素、臭化水素、硫酸、リン酸などの無機酸およびその塩、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸などの有機酸およびその塩などが挙げられる。かかる塩基としては反応時のpH調整に用いたものと同様の塩基が使用可能である。
水層からの中性成分の除去が不十分な場合、同じ抽出、分液操作を複数回繰り返してもよい。
【0027】
目的物である一般式(2)で示される光学活性3−メチルグルタル酸モノエステルと酵素や緩衝剤などの水溶性成分と分離するには疎水性有機溶媒を用いて有機層に一般式(2)で示される光学活性3−メチルグルタル酸モノエステルを抽出し水層と分液すればよい。
かかる疎水性有機溶媒としては中性成分除去のための分液操作時に用いたものと同様のものを用いることができる。反応時にこれらの疎水性有機溶媒を使用した場合はそのまま分液操作を行なうこともできる。また、反応時に疎水性有機溶媒を用いなかった場合や、その使用量が少ないために容易には分液できない場合、あるいは水の使用量が少ないために容易には分液できない場合には、疎水性有機溶媒または水などを適宜加えた後に分液すればよい。疎水性有機溶媒の使用量は、通常一般式(1)で示される3−メチルグルタル酸ジエステルに対して0.1〜200重量倍、好ましくは0.2〜100重量倍程度の範囲である。
かかる目的物の抽出時のpHは通常1〜7程度の範囲、好ましくは2〜5程度の範囲である。
溶液をかかるpHに調整するために酸および塩基を適宜使用することもできる。
かかる酸および塩基としては中性成分除去のための分液操作時に用いたものと同様のものを用いることができる。
水層からの目的物の抽出が不十分な場合、同じ抽出、分液操作を複数回繰り返してもよい。
【0028】
次いで得られた油層中の有機溶媒を留去することで目的物である一般式(2)で示される光学活性3−メチルグルタル酸モノエステルを単離することができる。
得られた一般式(2)で示される光学活性3−メチルグルタル酸モノエステルはさらにカラムクロマトグラフィーや蒸留などによって精製されてもよい。
【0029】
かくして得られた一般式(2)で示される光学活性3−メチルグルタル酸モノエステルとして、具体的には(R)−3−メチルグルタル酸メチル、(R)−3−メチルグルタル酸エチル、(R)−3−メチルグルタル酸n−プロピル、3−メチルグルタル酸イソプロピル、(R)−3−メチルグルタル酸n−ブチル、(R)−3−メチルグルタル酸イソブチル、(R)−3−メチルグルタル酸sec−ブチル、(R)−3−メチルグルタル酸tert−ブチル、(S)−3−メチルグルタル酸メチル、(S)−3−メチルグルタル酸エチル、(S)−3−メチルグルタル酸n−プロピル、3−メチルグルタル酸イソプロピル、(S)−3−メチルグルタル酸n−ブチル、(S)−3−メチルグルタル酸イソブチル、(S)−3−メチルグルタル酸sec−ブチル、(S)−3−メチルグルタル酸tert−ブチルが挙げられる。
【0030】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、特定の酵素を用いることによって、一般式(2)で示される光学活性3−メチルグルタル酸モノエステルを、容易に効率よく製造することができる。
【0031】
【実施例】
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0032】
実施例1〜9
3−メチルグルタル酸ジメチル25mgを100mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.0)5mlに溶解させた溶液を、表1に示した種々の酵素をそれぞれ表2に示した量を量り取ったところへ加えた。この溶液を25℃で、20時間攪拌した後、3.4%リン酸水溶液1ml、塩化ナトリウム2.1g、tert−ブチルメチルエーテル10mlを加え混合した。油層をHPLC〔カラム:CHIRALCEL OB−H、4.6mmφ×15cm(ダイセル社製)〕にて分析し、得られた光学活性3−メチルグルタル酸モノメチルの収率および鏡像異性体過剰率を求めた。結果を表2に示す
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】
比較例1
酵素をPLE−A(天野エンザイム社製)1.0mg用いた以外は実施例1〜27と同様にして、得られた光学活性3−メチルグルタル酸モノエステルの収率および鏡像異性体過剰率を求めたところ、収率91%、鏡像異性体過剰率は68%eeであった。
【0036】
実施例10
リン酸水素2カリウム1.16gを水66.6gに溶解させ、リン酸0.23gを加えてpH6.9とした。この溶液に3−メチルグルタル酸ジメチル10.0gと特開平7−213280号公報記載の方法に準じて作製したクロモバクテリウムSC−YM−1株由来のエステラーゼ160A189Y363termを含む培養物0.50gを加え、25℃で26時間攪拌した。さらに前記と同じクロモバクテリウムSC−YM−1株由来のエステラーゼ160A189Y363termを含む培養物9.50gを加え、25℃で13時間攪拌した。この反応の間は10%炭酸ナトリウム水溶液38.4gを反応溶液のpHが7.0になるように連続的に滴下し続けた。得られた反応混合物に塩化ナトリウム370.7g、酢酸エチル500.0mlを加えた後、35%塩酸49.9gを加えてpHを4.0とした。更にこの溶液にセライトを加えて10分間攪拌し、ろ過により固形物を除去した後、分液により油層と水層に分離した。水層に酢酸エチル500.0mlを加えて、再度抽出、分液操作を行い水層を除去した後、先に得られた油層と合一した。合一した油層を飽和食塩水200gで洗浄後、油層の有機溶媒を減圧下に留去させ、(R)−3−メチルグルタル酸モノメチル54.6gを油状物質として得た。得られた油状物質をガスクロマトグラフィーおよびHPLC〔カラム:CHIRALCEL OB−H、4.6mmφ×15cm(ダイセル社製)〕にて分析し、得られた光学活性3−メチルグルタル酸モノエステルの収率および鏡像異性体過剰率を求めたところ、収率91.0%、鏡像異性体過剰率は100%eeであった。
【0037】
比較例2
リン酸水素2カリウム6.86gを水393.6gに溶解させ、リン酸1.15gを加えてpH7.0とした。この溶液に3−メチルグルタル酸ジメチル59.1gとPLE−A(天野エンザイム社製)1.00gを加え、25℃で22時間攪拌した。この反応の間は7%炭酸水素ナトリウム水溶液632.6gを反応溶液のpHが7.0になるように連続的に滴下し続けた。得られた反応混合物に塩化ナトリウム30.0g酢酸エチル50.0gを加えた後、35%塩酸6.53gを加えてpHを4.0とした。更にこの溶液にセライト5.0gを加えて10分間攪拌し、ろ過により固形物を除去した後、分液により油層と水層に分離した。水層に酢酸エチル50.0gを加えて、再度抽出、分液操作を行い水層を除去した後、先に得られた油層と合一した。合一した油層を飽和食塩水50gで洗浄後、油層の有機溶媒を減圧下に留去させ、(R)−3−メチルグルタル酸モノメチル9.2gを油状物質として得た。得られた油状物質をガスクロマトグラフィーおよびHPLC〔カラム:CHIRALCEL OB−H、4.6mmφ×15cm(ダイセル社製)〕にて分析し、得られた光学活性3−メチルグルタル酸モノエステルの収率および鏡像異性体過剰率を求めたところ、収率98.7%、鏡像異性体過剰率は81.1%eeであった。
Claims (6)
- クロモバクテリウムSC−YM−1株(FERM BP−6703)由来のエステラーゼが、その特定のアミノ酸が1個ないしは複数個、欠失、付加あるいは置換されてなる変異型エステラーゼである請求項1または2に記載の製造方法。
- クロモバクテリウムSC−YM−1株(FERM BP−6703)由来のエステラーゼが、下記(A)〜(C)からなる群から選ばれる変異型エステラーゼである請求項1または2に記載の製造方法。
(A)クロモバクテリウムSC−YM−1株(FERM BP−6703)由来の野生型エステラーゼのアミノ酸配列において、160番目のアミノ酸がセリンに、189番目のアミノ酸がフェニルアラニンに、それぞれ置換された変異型エステラーゼ(160S189F363term)
(B)クロモバクテリウムSC−YM−1株(FERM BP−6703)由来の野生型エステラーゼのアミノ酸配列において、160番目のアミノ酸がアラニンに、189番目のアミノ酸がチロシンに、それぞれ置換された変異型エステラーゼ(160A189Y363term)
(C)クロモバクテリウムSC−YM−1株(FERM BP−6703)由来の野生型エステラーゼのアミノ酸配列において、160番目のアミノ酸がセリンに、189番目のアミノ酸がチロシンに、それぞれ置換された変異型エステラーゼ(160S189Y363term) - 一般式(1)で示される3−メチルグルタル酸ジエステルにおいて、Rがメチルである請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
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