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JP3935704B2 - バルブタイミング調整装置 - Google Patents

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JP3935704B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、内燃機関(以下、エンジンという)の吸排気弁の開閉タイミングを運転条件に応じて変更するためのバルブタイミング調整装置(以下、装置という)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8は従来のバルブタイミング調整装置の内部構成を示す横断面図であり、図9は図8に示した従来のバルブタイミング調整装置の内部構成を示す縦断面図である。図において符号1はエンジン(図示せず)の出力軸であるクランクシャフト(図示せず)に対してチェーン(図示せず)を介して連結されて当該クランクシャフト(図示せず)と同期回転する第1回転体である。第1回転体1は、クランクシャフト(図示せず)と一体に回転するスプロケット2と、内周部から突出して複数の油圧室を構成する複数のシュー3aを有するケース3と、このケース3のシュー3aにより構成される上記油圧室を塞ぐカバー4とをボルト等の締結部材5により一体化してなるものである。
【0003】
ケース3の内側には、第1回転体1と相対回動可能なロータ(第2回転体)6が配設されている。ロータ6は吸気弁(図示せず)の開閉に関与する吸気カムシャフトまたは排気弁(図示せず)の開閉に関与する排気カムシャフト(以下、単にカムシャフトという)7の一端部にボルト等の締結部材(図示せず)により一体固定されている。ロータ6はカムシャフト7の一端部を受け入れる軸受部6aを有するボス部6bとこのボス部6bの外周部から半径方向外方に突出してケース3の複数のシュー3aにより構成される複数の油圧室をそれぞれ進角側油圧室8と遅角側油圧室9とに区画する複数のベーン6cとから概略構成されている。なお、進角側油圧室8とは、図8における矢印X1方向にケース3を含む第1回転体1が回転するときに、図8に示すケース3に対するロータ6の基準位置から、ロータ6を進角側(矢印X1方向)に相対移動させるために油圧が供給される油圧室を意味する。逆に、遅角側油圧室9とは、図8における矢印X1方向にケース3を含む第1回転体1が回転するときに、図8に示すケース3に対するロータ6の基準位置から、ロータ6を遅角側(矢印X2方向)に相対移動させるために油圧が供給される油圧室を意味する。
【0004】
カムシャフト7内には、オイルポンプ(図示せず)からオイルコントロールバルブ(図示せず)を経由して送り出された油圧を進角側油圧室8へ供給しかつ逆経路で油圧を送り返す第1の油路10と、オイルポンプ(図示せず)等からの油圧を遅角側油圧室9へ供給しかつ逆経路で送り返す第2の油路11が設けられている。
【0005】
ケース3の1つのシュー3aには、ケース3とロータ6との相対回動を規制するロックピン12を収納する収納孔13がケース3の半径方向に貫通した状態で設けられている。
【0006】
ロックピン12は、装置内に油圧力がないエンジンの始動時等において、ロータ6がカムシャフト7に一体固定されたカム(図示せず)反力により回転方向に振動し、この振動によりロータ6がケース3に対して当接および分離を繰り返すことから生じる打音の発生を抑制するためのものである。このロックピン12は、後述の係合孔に嵌入可能な前方小径部12aと、この前方小径部12aより大きな外径を有する後方大径部12bと、この後方大径部12bの後方底部に形成された凹部12cとから概略構成されている。
【0007】
収納孔13は、ロックピン12の前方小径部12aを収容する小径孔13aと、この小径孔13aの内径より大きな内径を有しかつロックピン12の後方大径部12bを収容する大径孔13bとから概略構成されている。スプロケット2のケース3側端部には、上記収納孔13を有するシュー3aに隣接する位置に進角側油圧室8および遅角側油圧室9のうち油圧力の高い方の圧力を選択して切り替え、その圧力を、油圧供給路14を経由して、ロックピン12の後方大径部12bの前端面と収納孔13の大径孔13bの前端面との間に形成される油圧室15内に供給してロックピン12による後述の係合孔への係合(以下、ロックという)を解除する通路切替えバルブ16が設けられている。この通路切替えバルブ16と進角側油圧室8とは進角側圧力分配通路17により連通し、通路切替えバルブ16と遅角側油圧室9とは遅角側圧力分配通路18により連通している。
【0008】
また、収納孔13の大径部13bの外側(装置最外部)には、ロックピン12とこのロックピン12をロータ6側に常に付勢するコイルスプリング20の飛び出しを防止する係止ホルダ21が嵌入されている。係止ホルダ21は係止ピン22により収納孔13の大径部13bの外縁部に固定されている。また、係止ホルダ21の中央部にはロックピン12が後退する際に収納孔13内に生じる背圧を外部に排出する排出孔23が形成されている。なお、コイルスプリング20はロックピン12の凹部12cと係止ホルダ21との間に配設されている。
【0009】
一方、ロータ6のボス部6bの外周部には、ロータ6がケース3に対して基準位置(図8において最遅角位置)にあるときに上記ロックピン12の前方小径部12aの嵌入を受け入れる位置に係合孔24が半径方向内方に形成されている。
【0010】
また、ロータ6の各ベーン6cの先端部には、これらと対向するケース3の内周部に当接して進角側油圧室8と遅角側油圧室9との間の油漏洩を防止するシール手段25がそれぞれ配設されている。
【0011】
ところで、従来一般のバルブタイミング調整装置においては、この従来例で言えばロータ6の各ベーン6cの先端部よりも内周側に位置するケース3の各シュー3aの先端部(図8においてA部)にも上記と同様のシール手段を配設している場合が多い。しかし、この従来例のように、ケースのシューの先端面(ケース側シール面)とロータのボス部の外周面(ロータ側シール面)との間に形成された微小クリアランスにシール機能を果たさせることを前提として、部品等のコスト削減や構造の簡素化のために装置の内側のA部に配設していたシール手段を廃止している例もある。
【0012】
そもそも、進角側油圧室8および遅角側油圧室9からの油漏洩を防止するのは、油漏洩に伴う油圧室内の油圧低下により装置の応答性が低下するのを防止するためである。しかし、各油圧室の油圧低下は他の原因でも起こり得る。例えば、図8に示した例で言えば、高温時に作動油の流動性が増してくると、スプロケット2とケース3およびロータ6との間のクリアランスまたはカバー4とケース3およびロータ6との間の軸方向クリアランス(以下、いずれもサイドクリアランスという)を通して矢印Bで示すように進角側油圧室8と遅角側油圧室9との間で油流動が起こり、各油圧室の油圧が低下する可能性がある。
【0013】
特開2000−130119号公報は、上記サイドクリアランスに面したスプロケット2またはカバー4の一側面を熱膨張係数の大きな材料で形成して作動油の高温時に膨張させて上記サイドクリアランスを狭め、ここを経由する油流動を阻止する点を開示している。
【0014】
しかし、図8の矢印Bで示されたサイドクリアランスを経由する油流動や矢印Cで示す方向への油の外部流出は、特別な構成を設けなくとも締結部材5の締結により阻止可能である。
【0015】
また、特開平10−227205号公報も、図8に示したA部にシール手段を設けず、摺動面に周方向に延在する溝を設け、この溝内に周方向に回転可能なローラを配設することで、ケースとロータとの間の摺動抵抗を小さくするバルブタイミング調整装置の構成を開示している。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この従来のバルブタイミング調整装置は、上述の構成を有しているので、廃止した上記シール手段に代えてローラを用いる点で部品点数が減らず、コスト削減等を図れないという課題があった。
【0017】
また、従来のバルブタイミング調整装置のいずれにおいても、例えばエンジン回転時に装置が偏心したり傾斜したりしたときに各シール面同士が当接し、磨耗することで、装置の信頼性や性能変化(漏れ流量増加)に支障をきたすという課題もあった。
【0018】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、シール手段を廃止した装置の内側のA部間の微小クリアランスからの油漏れ流量を許容範囲内で制御しかつ動作信頼性に優れたバルブタイミング調整装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るバルブタイミング調整装置は、内燃機関のクランクシャフトと同期回転すると共に内側に複数の油圧室を形成する複数のシューを有する第1回転体と、該第1回転体内に相対回動可能に配設されると共に前記内燃機関のカムシャフトの端面に固定されたボス部と該ボス部の外周面に設けられ前記各油圧室をそれぞれ進角側油圧室と遅角側油圧室とに区画する複数のベーンとを有する第2回転体と、該第2回転体の各ベーンの外周面と前記第1回転体の内周面との間に配設されたシール手段とを備え、前記第1回転体の各シューの先端面とこれに対向する前記第2回転体のボス部の外周面との間に、シール面間クリアランスを設定し、前記シール面間クリアランスは、カムシャフトと該カムシャフトを回転自在に支持する装置軸受部との間の軸受クリアランスよりも大きく設定したことを特徴とするものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるバルブタイミング調整装置の内部構成を示す横断面図であり、図2は図1に示したバルブタイミング調整装置の内部構成を示す縦断面図であり、図3は図1および図2に示したバルブタイミング調整装置におけるシール面間クリアランスおよび油温の変化に応じて変化する作動油の漏れ流量を示すグラフである。なお、この実施の形態1の構成要素のうち、従来の構成要素と共通するものについては同一符号を付し、その部分の説明を省略する。
【0024】
この実施の形態1の第1の特徴は、従来例と同様にケース3のシュー3aの先端部へのシール手段の設置を廃止することを前提として、図1および図2に示すように、当該シュー3aの先端面とこれに対向するロータ6のボス部6bの外周面との間に、作動油が高温で粘性が低い時でさえも、装置の応答性に影響を与えない程度の油漏れ流量を最大値として許容するシール面間クリアランスDを設定した点にある。
【0025】
ここで、油漏れ流量は、図3に示すように、作動油の温度とシール面間クリアランスDの大きさにより決定される。即ち、作動油の温度が高くなれば、流体の粘性が低くなり、従って作動油の流動性が増すため、シール面間クリアランスDを通過し易くなる。そして、このシール面間クリアランスDの大きさを大きくすると、それに応じて油漏れ流量も増すことになる。例えば、進角側油圧室8へ油圧が印加されているときに、上記シール面間クリアランスDを通じて隣接する遅角側油圧室9へ油漏れすると、進角側油圧室8の油圧は予定油圧より低下する。油漏れ流量は小さいほど好ましいが、油漏れによる油圧低下が即、装置の応答性に影響を与えるものではない。逆に、装置の応答性に影響を与えるような極端な油圧低下でなければ、その原因となる油漏れは許容することができる。
【0026】
許容可能な油漏れ流量の最大値を1000mL/minと設定した場合には、粘性が低下し流動性が増す実機での作動油の最大温度140℃程度における油漏れ流量が上記許容最大値を下回るようにシール面間クリアランスDを設定する必要がある。この場合、図3中の破線で示すように、上記条件を満たすシール面間クリアランスDの上限値は例えば70μmとなる。
【0027】
この実施の形態1の第2の特徴は、上記シール面間クリアランスDを、図2に示すようにカムシャフト7の装置取付部の外周面とロータ6の軸受部6aの内周面との間に形成されるクリアランスEよりも大きく設定した点にある。これにより、クリアランスE(がた)により、装置がカムシャフト7に対して偏心し、移動しても、シール面間クリアランスDを構成するケース3のシュー3aの先端面とロータ6のボス部6bの外周面との当接およびシール面の磨耗を防止することができる。さらに、シール面の磨耗に起因する油漏れ流量の増加を防止できると共に、装置の耐久性および信頼性の向上および性能確保を図ることができる。
【0028】
次に動作について説明する。
進角側油圧室8または遅角側油圧室9の作動油は、その高温時における粘性低下によりシール面間クリアランスDを通過し易くなるが、シール面間クリアランスDが所定範囲内に調整されているので、油漏れ流量は装置の応答性に影響を与えることはない。
【0029】
以上のように、この実施の形態1によれば、シール面間クリアランスDを上述の範囲内で設定するように構成したので、油漏れ流量の設定を高温時等の作動油にとって最悪条件で規定することができ、作動油の温度や他の条件等により油の性状が変化したとしても、油漏れ流量の増加に起因した装置の応答速度の低下を防止できると共に、エンジン油圧の低下も防止でき、エンジン潤滑効果を確実に確保できる。
【0030】
なお、この実施の形態1では、装置の中心部に近い内側にシール面間クリアランスDを設け、中心部から離れた外側にシール手段25を設けている。これは、一般的に内側の加工精度は外側の加工精度よりも良く、また装置の傾き時におけるシール面の当接への影響が内側の方が外側よりも小さい点を考慮したものであり、結果としてこの実施の形態1は最良の実施形態を示している。
【0031】
実施の形態2.
図4はこの発明の実施の形態2によるバルブタイミング調整装置の内部構成を示す横断面図であり、図5は図4に示したバルブタイミング調整装置の要部Fを拡大して示す横断面図である。なお、この実施の形態2の構成要素のうち、従来の構成要素および実施の形態1の構成要素と共通するものについては同一符号を付し、その部分の説明を省略する。
【0032】
この実施の形態2の特徴は、ロータ6のボス部6bの外周面26とケース3のシュー3aの先端面27との間のシール面間クリアランスDを実施の形態1で設定された範囲に調整した上で、ロータ6のボス部6bの外周面26に対向するケース3のシュー3aの先端面27に少なくとも1つの油溜り溝28を設けた点にある。なお、この実施の形態2では、1つの油溜り溝28が1つおきに配設され、その間に2つの油溜り溝28が配設されているが、配置例はこれに限られるものではない。また、油溜り溝28は、ケース3を金型や鍛造で製造する場合にケース3と一体に形成することが可能である。
【0033】
次に動作について説明する。
進角側油圧室8または遅角側油圧室9の作動油は、その温度における粘性による摩擦抵抗に加え、図5の矢印で示すようにシール面間クリアランスDを抜けて油溜り溝28を通過する際、その壁面に作動油が衝突し、作動油が縮流し、運動エネルギの損失を受ける。これにより作動油の漏れ流量を低減することができる。
【0034】
以上のように、この実施の形態2によれば、シール面間クリアランスDに油溜り溝28を設けるように構成したので、油溜り溝28内で油の縮流による運動エネルギの損失を発生させることができ、油漏れ流量の低減を図ることができる。これにより、極端な油圧低下を招くことがなく、装置の応答性を高水準で維持することができる。
【0035】
また、この実施の形態2では、また、油溜り溝28は、ケース3を金型や鍛造で製造する場合にケース3と一体に形成した場合には、製造コスト増加なしに油漏れ流量の低減効果を図ることができる。
【0036】
なお、この実施の形態2では、油溜り溝28をケース3のシュー3a側に形成したが、このケース3のシュー3aに対向するロータ6のボス部6bの外周面に形成してもよく、また双方に形成してもよい。また、油溜り溝28の断面形状は、その深さに対する幅の比を大きくなるように形成する方が望ましい。
【0037】
実施の形態3.
図6はこの発明の実施の形態3によるバルブタイミング調整装置の内部構成を示す横断面図であり、図7は図6に示したバルブタイミング調整装置の要部Gを拡大して示す横断面図である。なお、この実施の形態3の構成要素のうち、従来の構成要素、実施の形態1および2の構成要素と共通するものについては同一符号を付し、その部分の説明を省略する。
【0038】
この実施の形態3の特徴は、ケース3のシュー3aの先端面27に周方向に延在する凹部30を設け、この凹部30に挿入可能な凸部29をロータ6のボス部6bの外周面に設けた点にある。即ち、凹部30は、凸部29の挿入時に両者が当接しない程度の深さを有する。ケース3に対して、ロータ6が相対回転する際、凹部30の内壁面に凸部29の外壁面が衝突するのを防止すべく、凹部30の周方向長さは、ケース3に対するロータ6の相対回転角以上に相当するように設定されている。このような凹部30と凸部29は入違い凹凸部を構成している。
【0039】
次に動作について説明する。
進角側油圧室8または遅角側油圧室9の作動油は、実施の形態2の構成における運動エネルギの損失に加え、図7の矢印で示すように流路長さの拡大に伴って増加する流路抵抗を受ける。このため、シール面間クリアランスDを通って漏れる作動油の漏れ流量は低減される。
【0040】
以上のように、この実施の形態3によれば、上記のように入違い凹凸部を設けるように構成したので、流路長さの拡大に伴って増加する流路抵抗により作動油の漏れ流量を低減することができるので、極端な油圧低下を招くことがなく、装置の応答性を高水準で維持することができる。
【0041】
なお、この実施の形態3では、ケース3のシュー3aの先端面27に周方向に延在する凹部30を設け、この凹部30に挿入可能な凸部29をロータ6のボス部6bの外周面に設けたが、逆に凹部30をロータ6側に設け、凸部29をケース3側に設けてもよい。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、第1回転体の各シューの先端面とこれに対向する第2回転体のボス部の外周面との間に、シール面間クリアランスを設定し、前記シール面間クリアランスは、カムシャフトと該カムシャフトを回転自在に支持する装置軸受部との間の軸受クリアランスよりも大きく設定するように構成したので、内燃機関のクランクシャフト等の回転により上記軸受クリアランスの範囲内で装置が偏心した場合でも、軸受クリアランスが偏心による部品間の相対変位を吸収できる。これにより、第2回転体のボス部の外周面と第1回転体の各シューの先端面とからなるシール面同士が当接することがなく、シール面の磨耗を防止できる。これにより、装置の信頼性を向上させることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるバルブタイミング調整装置の内部構成を示す横断面図である。
【図2】 図1に示したバルブタイミング調整装置の内部構成を示す縦断面図である。
【図3】 図1および図2に示したバルブタイミング調整装置におけるシール面間クリアランスおよび油温の変化に応じて変化する作動油の漏れ流量を示すグラフである。
【図4】 この発明の実施の形態2によるバルブタイミング調整装置の内部構成を示す横断面図である。
【図5】 図4に示したバルブタイミング調整装置の要部Fを拡大して示す横断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態3によるバルブタイミング調整装置の内部構成を示す横断面図である。
【図7】 図6に示したバルブタイミング調整装置の要部Gを拡大して示す横断面図である。
【図8】 従来のバルブタイミング調整装置の内部構成を示す横断面図である。
【図9】 図8に示した従来のバルブタイミング調整装置の内部構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 第1回転体、2 スプロケット(第1回転体)、3 ケース(第1回転体)、3a シュー、4 カバー(第1回転体)、5 締結部材(第1回転体)、6 ロータ(第2回転体)、7 カムシャフト、8 進角側油圧室、9 遅角側油圧室、10 第1の油路、11 第2の油路、12 ロックピン、13 収納孔、14 油圧供給路、15 油圧室、16 通路切替えバルブ、17 進角側圧力分配通路、18 遅角側圧力分配通路、19 油圧通路、20 コイルスプリング、21 係止ホルダ、22 係止ピン、23 排出孔、24 係合孔、25 シール手段、26 外周面、27 先端面、28 油溜り溝、29 凸部、30 凹部。

Claims (1)

  1. 内燃機関のクランクシャフトと同期回転すると共に内側に複数の油圧室を形成する複数のシューを有する第1回転体と、該第1回転体内に相対回動可能に配設されると共に前記内燃機関のカムシャフトの端面に固定されたボス部と該ボス部の外周面に設けられ前記各油圧室をそれぞれ進角側油圧室と遅角側油圧室とに区画する複数のベーンとを有する第2回転体と、該第2回転体の各ベーンの外周面と前記第1回転体の内周面との間に配設されたシール手段とを備え、前記第1回転体の各シューの先端面とこれに対向する前記第2回転体のボス部の外周面との間に、シール面間クリアランスを設定し、前記シール面間クリアランスは、カムシャフトと該カムシャフトを回転自在に支持する装置軸受部との間の軸受クリアランスよりも大きく設定したことを特徴とするバルブタイミング調整装置。
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