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JP3924478B2 - 換気構造 - Google Patents

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JP3924478B2
JP3924478B2 JP2002056342A JP2002056342A JP3924478B2 JP 3924478 B2 JP3924478 B2 JP 3924478B2 JP 2002056342 A JP2002056342 A JP 2002056342A JP 2002056342 A JP2002056342 A JP 2002056342A JP 3924478 B2 JP3924478 B2 JP 3924478B2
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則和 坂井
雅人 飯島
博之 梅田
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、セントラル換気方式により建物内部の複数の部屋を換気する換気構造に関する。
【0002】
【背景技術】
図6は、セントラル換気方式により建物内部の複数の部屋を換気する、従来の換気構造が適用された建物の概略模式図を示すものである(特開2000−329395号公報の図7)。
従来の換気構造におけるセントラル換気装置100は、1階の天井部分に大型の換気ユニット本体110を1台設置して、建物内に設けられた全ての部屋を換気するものである。
すなわち、セントラル換気装置100は、1階の天井裏部分つまり2階の床下部分に設置された強制的に空気の流れを形成する1台の大型の換気ユニット本体110と、建物の外部の新鮮な空気を部屋内に取り入れるために建物の外部から換気ユニット本体110に連通する外気導入配管120と、この外気導入配管120から導入された空気を換気ユニット本体110を介して建物の部屋内に供給する外気供給配管130,150,140とを備えている。
【0003】
外気供給配管は、1階の各部屋に空気を供給するための1階用外気供給配管130と、2階の各部屋に空気を供給するための2階用外気供給配管140と、この2階用外気供給配管140と1階用外気供給配管130とを連結する縦配管150とから構成されている。
また、セントラル換気装置100は、部屋内の空気を換気ユニット本体110に回収するために1階天井の略中央から換気ユニット本体110に向かって通ずる1本の内気回収配管160と、この内気回収配管160により部屋内から回収された空気を屋外に排出するために屋外と換気ユニット本体110との間に通ずる内気排出配管170とを備えている。
【0004】
このようなセントラル換気装置100を用いた換気構造によれば、屋外の新鮮な空気が、建物内の各部屋内に吹き出して、各部屋内を通って建物1階の略中央から回収されるので、風量が少なくとも、各部屋内の隅々までくまなく換気ができるという効果がある。
【0005】
しかし、上記した従来の換気構造では、各部屋ごとに外気供給配管を設けて外気を供給するとともに、1本しかない内気回収配管160で各部屋の内気を回収するので、ある部屋に供給された外気は、他の部屋を経由して内気回収配管160から回収されることになる。従って、収納空間の換気を行う場合、収納空間ごとに外気供給配管を設け外気を供給しなければならず、ダクト配管の総延長距離が長くなりコストが増大するという問題とともに、収納空間中にある防虫剤の成分等を含んだ空気が部屋に流れ出してしまい、居室空間の快適性が損なわれるという問題がある。
【0006】
上記の問題を解決するために、収納空間に個別の排気手段を設置する方法がある。このようにすれば、収納空間ごとに外気供給配管を設けなくとも、各収納空間が開口や戸を介して部屋や廊下と連通していれば、部屋や廊下に供給された外気が収納空間に流れ込み、個別の排出手段を通じて屋外に排出されることとなる。従って、各収納空間に外気供給配管を配管する必要が無く、また、収納空間内の空気が部屋に流れ出すこともないので、コストの増大を抑え、居室空間の快適性も維持できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の方法では、各収納空間までの外気供給配管は少なくできても、個別の排出手段は収納空間ごとに設けねばならず、個別の排出手段の数が多くなるので、設置コストが増大するという問題がある。また、建物の外壁に接した位置にない収納空間において、個別の排出手段を設けるためには、排出経路としてのダクト配管が必要になり、そのダクト配管を配設する手間やコストが増大するという問題がある。
【0008】
本発明の目的は、低コストで、収納空間を含めた建物内部の換気を行う換気構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の換気構造は、次の構成を採用する。
本発明を図面を参照して説明すると、請求項1に記載の換気構造は、建物1内に設けられた換気ユニット10で複数の部屋の換気を行う換気構造であって、前記換気ユニットは、換気ユニット本体11と、屋外の空気を前記換気ユニット本体に導入する外気導入路12と、導入された外気を前記建物内部に供給する外気供給路13と、この外気供給路に連結され前記建物内の所定の空間に開口した外気供給口16とを有し、前記複数の部屋は、それぞれ前記外気供給口が位置する空間に連通可能とされ、前記複数の部屋のうち少なくとも1つには、収納空間が設けられているとともに、少なくとも2つの収納空間が仕切壁23を介して隣接配置され、これらの隣接配置された収納空間は、前記仕切壁に設けられた連通孔24により互いに連通可能とされ、かつ、当該隣接配置された収納空間のうちの1つには、内気を屋外に排出可能な個別排出路が設けられ、前記隣接配置された収納空間は、前記複数の部屋のうちいずれか1つに備えられた2以上の互いに平面的に隣接する収納部であり、前記個別排出路は、前記連通孔が設けられる仕切り壁と対向配置された外壁に設けられることを特徴とする。
【0010】
なお、ここで、「外気導入路および外気供給路」とは、所定長さを有する管で構成されたものに限らず、開口のみで構成された管を有しないものも含まれる。また、「収納空間」とは、部屋の一部または全部に設けられた収納のための空間を意味し、部屋の一部に設けられたものとしては、例えば、押入やクローゼット、ウォークイン・クローゼット等の収納部および、部屋全体を収納のために使用する、納戸や書庫、倉庫等の独立した部屋としての収納室を意味する。
【0011】
この発明によれば、屋外の新鮮な空気は、外気導入路を通じて換気ユニット本体に導入された後、外気供給路を通じて建物内部に供給される。供給された外気は、外気供給口と連通した建物内の各部屋に流れ込み、部屋の内気と混合され、その一部は部屋に備えられた収納空間に流入した後に、直接に、あるいは、仕切壁に設けられた連通孔から他の収納空間を通って、個別排出路から排出される。よって、各部屋および各収納空間の中をくまなく換気でき、収納空間の内気が居室に流れ出すことがなく居室空間の快適性が維持できる。
また、隣接した収納空間同士を仕切壁に設けた連通孔で連通可能としたことで、個別排出路が設けられていない収納空間の内気も他の収納空間の個別排出路を通じて排出されるから、個別排出路を収納空間ごとに設置しなくてもよいので個別排出路の設置数を削減できる。また、建物外壁に接した位置にない収納空間であっても連通孔を通じて他の収納空間の個別排出路から内気が排出されるから、個別排出路としてのダクト配管を省略できるので、換気構造の設置コストを低減できる。
また、ある1つの部屋に2つ以上の収納部が隣り合って設置されている場合に、各々の収納部に個別排出路を設置しなくても、少なくとも1つの収納部に個別排出路が設けられていれば、個別排出路が設けられていない収納空間の内気も連通孔を通じて排出されるので、個別排出路の設置数を削減しコストを低減できる。
【0012】
この際、換気構造は、前記外気供給路は、単一の経路で前記外気供給口に連結され、この外気供給口から離れた位置に設置された内気回収口17と、この内気回収口に単一の経路で連結され内気を前記換気ユニット本体に回収する内気回収路15と、回収された内気を屋外に排出する内気排出路14とを備えていることを特徴とする。
【0013】
なお、ここで、「内気回収路および内気排出路」とは、所定長さを有する管で構成されたものに限らず、開口のみで構成された管を有しないものも含まれる。
また、「単一の」とは、実質的に単一の意であり、その全長に亘って1本の管で構成されるものに限らず、部屋内側端部近傍で枝分かれすることにより、1つの部屋に複数の端部開口が設けられているものや、複数の部屋に各々端部開口が設けられているものも含まれる。
また、「外気供給口から離れた位置」とは、同一の部屋内における離れた位置でもよく、また、外気供給路の外気供給口が設けられた部屋と異なる部屋であってもよい。
【0014】
この発明によれば、単一の外気供給路から建物内部に供給された外気のうち、個別排出路から排出されなかった残りの内気は、単一の内気回収路を通じて換気ユニット本体に回収され、内気排出路を通じて屋外に排出される。外気供給路および内気回収路をそれぞれ、単一の経路で外気供給口および内気回収口に連結することとしたので、各部屋まで複数の経路でダクト配管を設置した場合と比較して、ダクト配管を省略できるため、換気ユニットの設置コストを低減できる。また、外気供給口と内気回収口とは、互いに離れた位置に設置されるので、外気供給口から供給された外気が建物内部に行き渡る前に内気回収口から回収されることがなく、建物内部の隅々まで換気することができる。
【0016】
また、本発明の換気構造は、建物内に設けられた換気ユニットで複数の部屋の換気を行う換気構造であって、前記換気ユニットは、換気ユニット本体と、屋外の空気を前記換気ユニット本体に導入する外気導入路と、導入された外気を前記建物内部に供給する外気供給路と、この外気供給路に連結され前記建物内の所定の空間に開口した外気供給口とを有し、前記複数の部屋は、それぞれ前記外気供給口が位置する空間に連通可能とされ、前記複数の部屋のうち少なくとも1つには、収納空間が設けられているとともに、少なくとも2つの収納空間が仕切壁を介して隣接配置され、これらの隣接配置された収納空間は、前記仕切壁に設けられた連通孔により互いに連通可能とされ、かつ、当該隣接配置された収納空間のうちの1つには、内気を屋外に排出可能な個別排出路が設けられ、前記隣接配置された収納空間は、前記複数の部屋のうち異なる2以上の部屋に、それぞれ備えられて互いに平面的に隣接する収納部であり、前記個別排出路は、前記連通孔が設けられる仕切り壁と対向配置された外壁に設けられることを特徴とする。
この発明によれば、屋外の新鮮な空気は、外気導入路を通じて換気ユニット本体に導入された後、外気供給路を通じて建物内部に供給される。供給された外気は、外気供給口と連通した建物内の各部屋に流れ込み、部屋の内気と混合され、その一部は部屋に備えられた収納空間に流入した後に、直接に、あるいは、仕切壁に設けられた連通孔から他の収納空間を通って、個別排出路から排出される。よって、各部屋および各収納空間の中をくまなく換気でき、収納空間の内気が居室に流れ出すことがなく居室空間の快適性が維持できる。
また、隣接した収納空間同士を仕切壁に設けた連通孔で連通可能としたことで、個別排出路が設けられていない収納空間の内気も他の収納空間の個別排出路を通じて排出されるから、個別排出路を収納空間ごとに設置しなくてもよいので個別排出路の設置数を削減できる。また、建物外壁に接した位置にない収納空間であっても連通孔を通じて他の収納空間の個別排出路から内気が排出されるから、個別排出路としてのダクト配管を省略できるので、換気構造の設置コストを低減できる。
また、異なる2つ以上の部屋それぞれに備えられた収納部が隣り合って設置されている場合に、各々の収納部に個別排出路を設置しなくても、少なくとも1つの収納部に個別排出路が設けられていれば、個別排出路が設けられていない収納空間の内気も連通孔を通じて排出されるので、個別排出路の設置数を削減しコストを低減できる。
【0017】
また、本発明の換気構造は、建物内に設けられた換気ユニットで複数の部屋の換気を行う換気構造であって、前記換気ユニットは、換気ユニット本体と、屋外の空気を前記換気ユニット本体に導入する外気導入路と、導入された外気を前記建物内部に供給する外気供給路と、この外気供給路に連結され前記建物内の所定の空間に開口した外気供給口とを有し、前記複数の部屋は、それぞれ前記外気供給口が位置する空間に連通可能とされ、前記複数の部屋のうち少なくとも1つには、収納空間が設けられているとともに、少なくとも2つの収納空間が仕切壁を介して隣接配置され、これらの隣接配置された収納空間は、前記仕切壁に設けられた連通孔により互いに連通可能とされ、かつ、当該隣接配置された収納空間のうちの1つには、内気を屋外に排出可能な個別排出路が設けられ、前記隣接配置された収納空間は、前記複数の部屋のいずれかに備えられた収納部と、部屋の内部全てが収納空間とされた収納室とで構成され、互いに平面的に隣接する前記収納部および前記収納室であり、前記個別排出路は、前記連通孔が設けられる仕切り壁と対向配置された外壁に設けられることを特徴とする。
この発明によれば、屋外の新鮮な空気は、外気導入路を通じて換気ユニット本体に導入された後、外気供給路を通じて建物内部に供給される。供給された外気は、外気供給口と連通した建物内の各部屋に流れ込み、部屋の内気と混合され、その一部は部屋に備えられた収納空間に流入した後に、直接に、あるいは、仕切壁に設けられた連通孔から他の収納空間を通って、個別排出路から排出される。よって、各部屋および各収納空間の中をくまなく換気でき、収納空間の内気が居室に流れ出すことがなく居室空間の快適性が維持できる。
また、隣接した収納空間同士を仕切壁に設けた連通孔で連通可能としたことで、個別排出路が設けられていない収納空間の内気も他の収納空間の個別排出路を通じて排出されるから、個別排出路を収納空間ごとに設置しなくてもよいので個別排出路の設置数を削減できる。また、建物外壁に接した位置にない収納空間であっても連通孔を通じて他の収納空間の個別排出路から内気が排出されるから、個別排出路としてのダクト配管を省略できるので、換気構造の設置コストを低減できる。
また、部屋に備えられた収納部と部屋全体を収納空間とした収納室とが隣り合って設置されている場合に、各々の収納部および収納室に個別排出路を設置しなくても、少なくとも1つの収納部または収納室に個別排出路が設けられていれば、個別排出路が設けられていない収納空間の内気も連通孔を通じて排出されるので、個別排出路の設置数を削減しコストを低減できる。
【0018】
請求項に記載の換気構造は、請求項1から請求項4のいずれかに記載の換気構造において、前記外気供給路の外気供給口は、前記建物内の共用空間1Gに設けられていることを特徴とする。
ここで、共用空間とは、原則としては、複数の部屋に連通する空間を意味し、例えば、廊下、ホール、階段等が挙げられるが、大きなリビング、ダイニング等の居室も含まれる。
この発明によれば、外気供給路の外気供給口を建物内の共用空間に設けたので、共用空間に空気を供給することにより、この空気が共用空間に連通する各部屋に容易に流れ込んで換気できるから、換気ユニットの運転効率を向上でき、快適な居住空間を容易に実現できる。
【0019】
請求項に記載の換気構造は、請求項1から請求項5のいずれかに記載の換気構造において、前記換気ユニット本体は、前記内気回収路を通じて回収された内気と前記外気導入路を通じて導入された外気との間で熱交換を行う熱交換機能19を備えていることを特徴とする。
ここで、「熱交換」には、屋外に排出される内気と建物内部に供給される外気とを直接混合させることなく、顕熱と潜熱を同時に交換する全熱交換式のものや顕熱のみを交換する顕熱交換式のものが含まれる。なお、顕熱とは、相変化や化学変化を伴わずに温度変化だけに消費される熱をいい、潜熱とは、主に空気中の水分が温度を変えずに相変化した際に消費される熱をいう。
【0020】
この発明によれば、換気ユニット本体に回収された内気は、換気ユニット本体内部において、外気導入路を通じて導入された外気と熱交換を行った後、屋外に排出される。例えば、建物内部を暖房した状態において、建物内部から回収された暖かい内気は、熱交換により熱が吸収され、その吸収された熱は、屋外から導入された冷たい外気に加えられる。これにより、建物内部には、屋外より温度が上げられた外気が供給されることとなる。一方、建物内部を冷房した状態において、屋外から導入された暖かい外気は、熱交換により熱が吸収され、この吸収された熱は、建物内部から回収された冷たい内気に加えられる。これにより、建物内部には、屋外より温度が下げられた外気が供給されることとなる。
したがって、内気回収路を通じて換気ユニット本体に回収された内気と、外気導入路を通じて導入された外気との間で熱交換を行うことにより、適切な温度に調節された外気を建物内に供給できるから、快適な居住空間を実現できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1には、本実施形態に係る換気構造が適用された建物としての一戸建て住宅1の断面図が示されている。
住宅1は、断熱性能および気密性能に優れた2階建の高断熱・高気密住宅であって、換気ユニット10により住宅1の1階および2階の複数の部屋の換気が行われる。
換気ユニット10は、1階の天井裏21に収納された換気ユニット本体11と、1階の天井裏21に配設され屋外または建物内部に連通する筒状の配管12,13,14とを備えている。
【0022】
換気ユニット10の配管は、住宅1の外部の空気(外気)を建物内部に導入するために、住宅1の屋外から換気ユニット本体11まで延び、屋外空間と換気ユニット本体11とを連通する外気導入路としての外気導入配管12と、建物内部の1箇所から換気ユニット本体11まで延び、建物内部と換気ユニット本体11とを連通する外気供給路としての外気供給配管13と、住宅1の内部の空気(内気)を建物外部に排出するために、換気ユニット本体11から住宅1の屋外まで延び、換気ユニット本体11と屋外空間とを連通する内気排出路としての内気排出配管14とを含んで構成されている。
【0023】
外気供給配管13の換気ユニット本体11と反対の端部には、住宅1の内部に外気を供給する外気供給口としての吹き出し口16が、1階の天井22に開口して設けられている。
また、換気ユニット本体11の直下には天井開口15が設けられ、この天井開口15は、換気ユニット本体11からその直下の天井22Aを貫通して設けられた換気ユニット本体11と建物内部とを連通する内気回収路とされている。天井開口15の部屋内側には、内気回収路の内気回収口としての吸い込み口17が形成されている。
また、1階および2階には複数の部屋が設けられ、これらの部屋は、各々吹き出し口16に連通可能とされ、かつ、部屋内の空気を屋外に排出する個別排出路としての排気ファン18を備えている。
【0024】
図2には、住宅1の1階部分の平面図が示されている。
1階部分には、図中下方にリビング・ダイニングルーム1Aが設けられ、リビング・ダイニングルーム1Aの図中上方左側にキッチン1Bが設けられ、リビング・ダイニングルーム1Aの図中上方右側に玄関1Cが設けられている。そして、玄関1Cの図中上方には、洗面所1Dと、浴室1Eとが設けられている。キッチン1Bと浴室1Eとの間には、トイレ1Fが設けられ、このトイレ1Fからリビング・ダイニングルーム1Aへ向かって延びる共用空間としての廊下1Gが設けられている。廊下1Gとキッチン1Bとの間に1階階段室1Hが設けられている。
【0025】
ここで、吹き出し口16は、住宅1の内部に設けられた共用空間としての廊下1Gの天井裏21に設けられ、この廊下1Gにキッチン1B、玄関1C、洗面所1D、および1階階段室1Hが連通されている。また、リビング・ダイニングルーム1Aおよびトイレ1Fは、それぞれ出入口の扉の上部あるいは下部に設けられた通気口を介して、廊下1Gに連通されている。浴室1Eは、出入口の扉の上部あるいは下部に設けられた通気口を介して、洗面所1Dに連通されている。
【0026】
換気ユニット10の換気ユニット本体11は、平面視で、吹き出し口16から離れた位置、ここでは浴室1Eの天井裏21に設けられている。よって、吸い込み口17は、浴室1Eの天井22Aに設けられている。
リビング・ダイニングルーム1Aには、その図中右側に、収納空間が設けられている。収納空間は、隣接配置された収納部としてのクローゼット1J,1Kであり、これらのクローゼット1J,1Kは、それぞれリビング・ダイニングルーム1Aに連通し、互いに仕切壁23で隔てられている。仕切壁23には、2つのクローゼット1J,1Kを連通する連通孔24が孔設され、図中下側のクローゼット1Jには、仕切壁23と対向する側の壁に排気ファン18が設けられている。
また、リビング・ダイニングルーム1Aのクローゼット1J,1Kと対向する側、キッチン1B、およびトイレ1Fには、廊下1Gに通じる開口または扉からできるだけ離れた位置になるように排気ファン18が設けられている。
【0027】
図3には、住宅1の2階部分の平面図が示されている。
2階部分には、2つの副寝室2A,2Bが図中下方左右に並んで設けられ、これらの副寝室2A,2Bの間には、収納空間が設けられている。この収納空間は、隣接配置された収納部としてのクローゼット2C,2Dである。副寝室2Bの図中上方には、主寝室2Eが設けられている。この主寝室2Eの図中上部左側には、収納部としてのウォークイン・クローゼット2Fが設けられている。ウォークイン・クローゼット2Fの図中下方左側には、収納室としての納戸2Gが設けられ、納戸2Gと副寝室2Aとの間には、トイレ2Hが設けられ、納戸2Gと主寝室2Eとの間には、2階階段室2Iが設けられている。
【0028】
ここで、2階階段室2Iは、1階階段室1Hに連通されており、副寝室2A,2B、クローゼット2C,2D、主寝室2E、ウォークイン・クローゼット2F、納戸2G、およびトイレ2Hは、それぞれ出入口の扉の上部あるいは下部に設けられた通気口を介して、2階階段室2Iに連通されている。
クローゼット2C,2Dは、互いに仕切壁23で隔てられ、仕切壁23には、2つのクローゼット2C,2Dを連通する連通孔24が孔設され、図中下側のクローゼット2Dには、排気ファン18が設けられている。さらに、ウォークイン・クローゼット2Fおよび納戸2Gの間も仕切壁23で隔てられ、仕切壁23には、連通孔24が孔設され、納戸2Gには、排気ファン18が設けられている。
また、トイレ2Hにも、排気ファン18が設けられている。
【0029】
図4には、換気ユニット本体11の拡大した断面図が示されている。
換気ユニット本体11の内部には、図示しない2台の送風機と全熱交換器19が設けられている。
送風機は、電動モーターと、この電動モーターにより回転する多数の羽根とからなり、回転する羽根により発生する強制的な空気の流れを利用して、配管の内部の空気を強制的に移動させるものである。すなわち、外気導入配管12から導入された外気を外気供給配管13に向かって、あるいは、吸い込み口17から回収された内気を内気排出配管14に向かって強制的に移動させることができるものである。具体的には、特に図示しないが、羽根車の回転に伴って気体の遠心力を利用し、気体を圧送するターボファンと、このターボファンからの吹き出し流路を形成するケーシングとを備えているものである。
なお、2台の送風機のうちの一方は、外気を建物内部に導入する外気導入用の送風機であり、他方は、内気を屋外に排出するための内気排出用の送風機である。
【0030】
換気ユニット本体11の吸い込み口17には、内気排出量を調節できるシャッター装置30が設置されており、吸い込み口17は、天井22Aに設けられた天井開口15の内側に、下方にスリット状の開口を有するカバー部材31を備えている。このカバー部材31の内側には、カバー部材31のスリット状の開口と同形状で、左右(図4中両矢印で示す)にスライド自在なスリット部材32が設置されている。
これらのカバー部材31およびスリット部材32の他に、図示しないスライド用モーターや制御回路、センサー等を含んでシャッター装置30は構成されている。このシャッター装置30は、必要に応じてスリット部材32をスライドさせることで、吸い込み口17を全開から全閉までの間で所定の開度にすることができ、吸い込む内気の量を調節することで内気排出配管14へ送られる内気の量を調節するものである。
【0031】
全熱交換器19は、吸い込み口17から吸い込まれて回収され、内気排出配管14を通じて屋外へ排出される内気と、外気導入配管12から導入されて吹き出し口16から廊下1Gへ供給される外気との間で熱交換を行うものである。
具体的には、熱伝導率が大きな金属や樹脂等からなるストロー状の極細薄肉円筒管を多数、配列した構造を有している。屋外に排出される内気と住宅1内部に供給される外気とのいずれか一方をストロー状の円筒管の内部を通過させ、他方をその円筒管の周囲を通過させることにより、屋外に排出される内気および住宅1内部に供給される外気のうち、温度が高い方の熱が薄肉円筒管を介して温度が低い方に伝えられることとなり、熱交換が行われる。
なお、全熱交換の方式は、上述した構造に限定されることなく、熱交換機能を有するものであれば、他の構造からなるものでもよい。
【0032】
図5には、吹き出し口16の拡大断面図が示されている。
吹き出し口16は、グリル41を備え、このグリル41は、外気供給配管13の部屋内側の先端が接続される円筒状のグリル本体42を備えている。このグリル本体42は、上端面側が塞がれ、下端側が開口されて吹き出し口となっている。この吹き出し口は、図には示されていないが、四方に空気が吹き出すように、直径の異なる複数の環状整流羽根が同心位置に設けられたルーバー状となっている。
【0033】
次に、本実施形態に係る換気ユニット10の動作について説明する。
換気ユニット本体11の2台の送風機を駆動させると、新鮮な外気は、外気導入配管12を通じて換気ユニット本体11に導入された後、外気供給配管13を通じて吹き出し口16から住宅1の内部に供給される。
供給された外気は、吹き出し口16が設けられた廊下1Gに連通される1階の各部屋、および2階階段室2I、1階階段室1Hを介して廊下1Gに連通される2階の各部屋に流れ込み、部屋の内気と混合される。このうち一部の内気は、各部屋に設けられた排気ファン18から屋外に排出される(図1〜図3中黒矢印で示す)。
また一部の内気は、部屋に備えられたクローゼット1J,1K,2C,2Dやウォークイン・クローゼット2Fに流れ込む。クローゼット1K,2Cおよびウォークイン・クローゼット2Fに流れ込んだ内気は、それぞれ連通孔24を通ってクローゼット1J,2Dおよび納戸2Gに流入し、それらの内気と共に排気ファン18から屋外に排出される(図1〜図3中黒矢印で示す)。
【0034】
一方、排気ファン18から排出されなかった内気は、その一部が天井開口15を通じて換気ユニット本体11に回収される(図1〜図2中白矢印で示す)。この際、シャッター装置30によって吸い込み口17の開度を大きくすれば、換気ユニット本体11に回収される内気の量は増え、相対的に各部屋の排気ファン18から排出される内気の量は少なくなる。反対に、吸い込み口17の開度を小さくすれば、換気ユニット本体11に回収される内気の量は少なくなるので、相対的に各部屋の排気ファン18から排出される内気の量は増える。
【0035】
換気ユニット本体11に回収された内気は、換気ユニット本体11の全熱交換器19によって、外気導入配管12を通じて導入された外気と熱交換を行った後、屋外に排出される。すなわち、住宅1内部を暖房した状態において、吸い込み口17から回収された暖かい内気は、熱交換により熱が吸収され、その吸収された熱は、屋外から導入された冷たい外気に加えられる。これにより、住宅1内部には、屋外より温度が上げられた外気が供給されることとなる。
また、住宅1内部を冷房した状態において、屋外から導入された暖かい外気は、熱交換により熱が吸収され、この吸収された熱は、吸い込み口17から回収された冷たい内気に加えられる。これにより、住宅1内部には、屋外より温度が下げられた外気が供給されることとなる。
【0036】
したがって、本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
(1)吹き出し口16から供給された新鮮な外気は、建物内の各部屋に流れ込んだ後、吸い込み口17または排気ファン18に吸い込まれて排出されるから、風量が少なくとも、各部屋内の隅々までくまなく換気ができる。また、排気ファン18によって各部屋の内気を個別に排出できるから、各部屋から換気ユニット本体11までのダクトを省略でき、換気ユニット10の設置コストを低減できる。
【0037】
(2)クローゼット1K,2Cおよびウォークイン・クローゼット2Fをクローゼット1J,2Dおよび納戸2Gと連通孔24で連通可能としたので、これらの収納空間に排気ファン18を設置することなく、また、これらの収納空間から排気ファン18までダクト配管も必要なく、これらの収納空間の換気が行えるので、換気構造を低コストで設置することができる。
【0038】
(3)排気ファン18を収納空間としてのクローゼット1J,2Dおよび納戸2Gに設けたので、これらの収納空間内の換気を十分に行うことができ、収納空間内部における結露、カビの発生を防止できる。
【0039】
(4)クローゼット1K,2Cおよびウォークイン・クローゼット2Fをクローゼット1J,2Dおよび納戸2Gと連通孔24で連通可能としたので、クローゼット1K,2C,およびウォークイン・クローゼット2Fの換気を十分に行うことができ、これらの収納空間内部における結露、カビの発生を防止できる。
【0040】
(5)クローゼット1J,1K,2C,2D、ウォークイン・クローゼット2Fおよび納戸2Gの内気は排気ファンから排出されるから、収納物や防虫剤等の臭気がリビング・ルーム1A、副寝室2A,2Bおよび主寝室2Eに漏出するのを防止できるから、快適な居住空間を実現できる。
【0041】
(6)吹き出し口16を廊下1Gに設けたので、廊下1Gに空気を供給することにより、この空気が廊下1Gに連通する各部屋に容易に流れ込んで換気できるから、換気ユニット10の運転効率を向上でき、快適な居住空間を容易に実現できる。
【0042】
(7)吸い込み口17を、浴室1E、すなわち、湯気の発生や居住者の呼気等により湿度が高い場所に設けたので、吸い込み口17から回収される空気量を調節することにより高湿度な空間を容易に換気して、快適な居住空間を実現できる。
【0043】
(8)換気ユニット本体11を1階の天井裏21に収納したので、換気ユニット本体11が天井裏22に隠蔽され、部屋内から見えないため、部屋の内観を良好にできる。また、内気回収路である天井開口15を換気ユニット本体11からその直下の天井22Aを貫通して設けたので、内気回収路をダクト等で形成した場合に比べ、内気回収路の長さを短くできるから、換気装置10の設置コストをさらに低減できる。
【0044】
(9) 内気排出量を調節できるシャッター装置30により、内気排出配管14からの排出量を増やせば、吸い込み口17が設けられた浴室1Eの換気量を増加させることができるため、必要に応じて換気量を調節することで、効率の良い換気ができる。従って、空調された部屋からの内気排出量を抑えたり、湿度の高い部屋の内気排出量を増やすという調整を行うことで、熱エネルギーのロスを抑制し空調負荷を低減することができる。
【0045】
(10)吸い込み口17から換気ユニット本体11に回収された住宅1の内気と、外気導入配管12を通じて導入された外気との間で熱交換を行うことにより、適切な温度に調節された空気を建物内に供給できるから、快適な居住空間を実現できる。
【0046】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、本実施形態では、建物を2階建の住宅1としたが、これに限らず、3階以上の階数を有するものでもよく、また、住宅に限らず、事務所用や店舗用に建築された建物等でもよい。
また、本実施形態では、換気ユニット10を住宅1の1階天井裏に設けたが、これに限らず、2階天井裏に設けてもよく、また、各階の天井裏に設けてもよい。
【0047】
また、本実施形態では、隣接配置される収納空間として、クローゼット1J,1K、クローゼット2C,2Dおよびウォークイン・クローゼット2F、納戸2Gのように、2つの収納空間を隣接配置したが、3つ以上の収納空間を連通孔が孔設された仕切壁を介して隣接配置してもよい。この際、排気ファンを1つの収納空間に設置してもよいし、2つ以上の収納空間に設置してもよい。
【0048】
また、本実施形態では、換気ユニット本体11内に2台の送風機を設けたが、これに限らず、1台の送風機を設けてもよく、また、3台以上の送風機を設けてもよく、換気ユニット本体11の具体的な構成は、実施にあたり適宜選択することができる。
【0049】
また、本実施形態では、吹き出し口16を廊下1Gに設けたが、これに限らず、1階階段室1Hやリビング・ダイニングルーム1A等に設けてもよい。
また、本実施形態では、吸い込み口17を浴室1Eに設けたが、これに限らず、トイレ1F、洗面所1D、キッチン1B、リビング・ダイニングルーム1A等に設けてもよい。
【0050】
また、本実施形態では、換気ユニット本体11の直下の天井開口15を内気回収路とし、建物内部と換気ユニット本体11とを連通する外気供給路としての外気供給配管13を設けたが、これに限らず、換気ユニット本体の直下の天井開口を外気供給路とし、建物内部と換気ユニット本体とを連通する内気回収路としての内気回収配管を設けてもよい。
さらに、本実施形態では、換気ユニット本体11の直下に天井開口15を設け、この天井開口15を内気回収路としたが、これに限らず、換気ユニット本体を天井面から露出させ、内気回収路を省略してもよい。
【0051】
また、本実施形態では、換気ユニット本体11にシャッター装置30を設置することで内気排出量を調節できるようにしたが、これに限らず、内気回収口17から回収された内気の一部を外気供給口16から再び屋内へ環流させる分岐路等を備え、この内気の環流量を分岐弁等を制御して調節できる環流装置や、内気排出配管14等に、配管の内径を変化させることで配管を通過する内気の流動抵抗を変動させ、内気排出量を調節できる抵抗装置等を設置してもよい。このような装置を設置することで、熱エネルギーのロスを抑制し空調負荷を低減することができる。
【0052】
また、換気ユニット10および排気ファン18の運転は、それぞれ手動で調節するものであってもよいし、自動で調節する自動制御機能を備えたものであってもよい。
さらに、換気ユニット10は、換気機能のみならず、冷房機能や暖房機能、空気調整機能、消臭・脱臭機能、香り空調機能、防塵・防花粉機能等を併せ持ったものであってもよい。
【0053】
【発明の効果】
本発明の換気構造によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、外気供給路から供給された外気は、建物内の各部屋に流れ込み、部屋の内気と混合され、その一部は部屋に備えられた収納空間に流入した後に、直接に、あるいは、仕切壁に設けられた連通孔から他の収納空間を通って、個別排出路から排出されので、各部屋および各収納空間の中をくまなく換気でき、収納空間の内気が部屋に流れ出すことがなく居室空間の快適性が維持できる。また、隣接した収納空間同士を仕切壁に設けた連通孔で連通可能としたことで、個別排出路が設けられていない収納空間の内気も他の収納空間の個別排出路を通じて排出されるから、収納空間ごとに個別排出路または個別排出路までのダクト配管を設置しなくてもよいので、換気構造の設置コストを低減できる。
【0054】
また、外気供給路および内気回収路をそれぞれ、単一の経路で外気供給口および内気回収口に連結することとしたので、各部屋まで複数の経路でダクト配管を設置した場合と比較して、ダクト配管を省略できるため、換気ユニットの設置コストを低減できる。また、外気供給口と内気回収口とは、互いに離れた位置に設置されるので、外気供給口から供給された外気が建物内部に行き渡る前に内気回収口から回収されることがなく、建物内部の隅々まで換気することができる。
【0055】
さらに、ある1つの部屋に2つ以上の収納部が隣り合って設置されている場合に、各々の収納部に個別排出路を設置しなくても、少なくとも1つの収納部に個別排出路が設けられていれば、個別排出路が設けられていない収納空間の内気も連通孔を通じて排出されるので、個別排出路の設置数を削減しコストを低減できる。
【0056】
また、異なる2つ以上の部屋それぞれに備えられた収納部が隣り合って設置されている場合に、各々の収納部に個別排出路を設置しなくても、少なくとも1つの収納部に個別排出路が設けられていれば、個別排出路が設けられていない収納空間の内気も連通孔を通じて排出されるので、個別排出路の設置数を削減しコストを低減できる。
【0057】
また、部屋に備えられた収納部と部屋全体を収納空間とした収納室とが隣り合って設置されている場合に、各々の収納部および収納室に個別排出路を設置しなくても、少なくとも1つの収納部または収納室に個別排出路が設けられていれば、個別排出路が設けられていない収納空間の内気も連通孔を通じて排出されるので、個別排出路の設置数を削減しコストを低減できる。
【0058】
さらに、外気供給路の外気供給口を建物内の共用空間に設けたので、共用空間に空気を供給することにより、この空気が共用空間に連通する各部屋に容易に流れ込んで換気できるから、換気ユニットの運転効率を向上でき、快適な居住空間を容易に実現できる。
【0059】
また、内気回収路を通じて換気ユニット本体に回収された内気と、外気導入路を通じて導入された外気との間で熱交換を行うことにより、適切な温度に調節された空気を建物内に供給できるので、快適な居住空間を実現できるとともに、空調された内気を屋外へ排出することによる熱エネルギーのロスを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る換気構造が適用された建物を示す断面図である。
【図2】前記実施形態に係る建物の1階部分の平面図である。
【図3】前記実施形態に係る建物の2階部分の平面図である。
【図4】前記実施形態に係る換気ユニット本体の断面図である。
【図5】前記実施形態に係る吹き出し口の断面図である。
【図6】従来例に係るセントラル換気方式が適用された建物を示す概略模式図である。
【符号の説明】
1 住宅(建物)
1G 廊下(共用空間)
1J,1K クローゼット(収納空間、収納部)
2C,2D クローゼット(収納空間、収納部)
2F ウォークイン・クローゼット(収納空間、収納部)
2G 納戸(収納空間、収納室)
10 換気ユニット
11 換気ユニット本体
12 外気導入配管(外気導入路)
13 外気供給配管(外気供給路)
14 内気排出配管(内気排出路)
15 天井開口(内気回収路)
16 吹き出し口(外気供給口)
17 吸い込み口(内気回収口)
18 排気ファン(個別排出路)
19 全熱交換器(熱交換機能)
21 天井裏
22A 天井
23 仕切壁
24 連通孔

Claims (6)

  1. 建物内に設けられた換気ユニットで複数の部屋の換気を行う換気構造であって、
    前記換気ユニットは、換気ユニット本体と、屋外の空気を前記換気ユニット本体に導入する外気導入路と、導入された外気を前記建物内部に供給する外気供給路と、この外気供給路に連結され前記建物内の所定の空間に開口した外気供給口とを有し、
    前記複数の部屋は、それぞれ前記外気供給口が位置する空間に連通可能とされ、
    前記複数の部屋のうち少なくとも1つには、収納空間が設けられているとともに、少なくとも2つの収納空間が仕切壁を介して隣接配置され、これらの隣接配置された収納空間は、前記仕切壁に設けられた連通孔により互いに連通可能とされ、かつ、当該隣接配置された収納空間のうちの1つには、内気を屋外に排出可能な個別排出路が設けられ
    前記隣接配置された収納空間は、前記複数の部屋のうちいずれか1つに備えられた2以上の互いに平面的に隣接する収納部であり、前記個別排出路は、前記連通孔が設けられる仕切り壁と対向配置された外壁に設けられることを特徴とする換気構造。
  2. 建物内に設けられた換気ユニットで複数の部屋の換気を行う換気構造であって、
    前記換気ユニットは、換気ユニット本体と、屋外の空気を前記換気ユニット本体に導入する外気導入路と、導入された外気を前記建物内部に供給する外気供給路と、この外気供給路に連結され前記建物内の所定の空間に開口した外気供給口とを有し、
    前記複数の部屋は、それぞれ前記外気供給口が位置する空間に連通可能とされ、
    前記複数の部屋のうち少なくとも1つには、収納空間が設けられているとともに、少なくとも2つの収納空間が仕切壁を介して隣接配置され、これらの隣接配置された収納空間は、前記仕切壁に設けられた連通孔により互いに連通可能とされ、かつ、当該隣接配置された収納空間のうちの1つには、内気を屋外に排出可能な個別排出路が設けられ
    前記隣接配置された収納空間は、前記複数の部屋のうち異なる2以上の部屋に、それぞれ備えられて互いに平面的に隣接する収納部であり、前記個別排出路は、前記連通孔が設けられる仕切り壁と対向配置された外壁に設けられることを特徴とする換気構造。
  3. 建物内に設けられた換気ユニットで複数の部屋の換気を行う換気構造であって、
    前記換気ユニットは、換気ユニット本体と、屋外の空気を前記換気ユニット本体に導入する外気導入路と、導入された外気を前記建物内部に供給する外気供給路と、この外気供給路に連結され前記建物内の所定の空間に開口した外気供給口とを有し、
    前記複数の部屋は、それぞれ前記外気供給口が位置する空間に連通可能とされ、
    前記複数の部屋のうち少なくとも1つには、収納空間が設けられているとともに、少なくとも2つの収納空間が仕切壁を介して隣接配置され、これらの隣接配置された収納空間は、前記仕切壁に設けられた連通孔により互いに連通可能とされ、かつ、当該隣接配置された収納空間のうちの1つには、内気を屋外に排出可能な個別排出路が設けられ
    前記隣接配置された収納空間は、前記複数の部屋のいずれかに備えられた収納部と、部屋の内部全てが収納空間とされた収納室とで構成され互いに平面的に隣接する前記収納部および前記収納室であり、前記個別排出路は、前記連通孔が設けられる仕切り壁と対向配置された外壁に設けられることを特徴とする換気構造。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の換気構造において、
    前記外気供給路は、単一の経路で前記外気供給口に連結され、
    この外気供給口から離れた位置に設置された内気回収口と、この内気回収口に単一の経路で連結され内気を前記換気ユニット本体に回収する内気回収路と、回収された内気を屋外に排出する内気排出路とを備えていることを特徴とする換気構造。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の換気構造において、
    前記外気供給路の外気供給口は、前記建物内の共用空間に設けられていることを特徴とする換気構造。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の換気構造において、
    前記換気ユニット本体は、前記内気回収路を通じて回収された内気と前記外気導入路を通じて導入された外気との間で熱交換を行う熱交換機能を備えていることを特徴とする換気構造。
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