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JP3923190B2 - Method for producing ionic membrane, ionic membrane, method for using ionic membrane, and apparatus equipped with ionic membrane - Google Patents

Method for producing ionic membrane, ionic membrane, method for using ionic membrane, and apparatus equipped with ionic membrane Download PDF

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JP3923190B2
JP3923190B2 JP23273298A JP23273298A JP3923190B2 JP 3923190 B2 JP3923190 B2 JP 3923190B2 JP 23273298 A JP23273298 A JP 23273298A JP 23273298 A JP23273298 A JP 23273298A JP 3923190 B2 JP3923190 B2 JP 3923190B2
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ionic
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membrane
ionic membrane
polymer
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、対イオンが選択的に吸着或いは透過するイオン性膜の製造方法、イオン性膜、イオン性膜の使用方法及びイオン性膜を備えた装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
膜内にイオン性基を有するイオン性膜は、従来から公知であり、イオン性膜は対イオンは吸着或いは透過することはできるが、副イオンは反発するという機能を有している。
【0003】
このようなイオン性膜の製造方法としては、(1)イオン性の微粒子成分が、膜の断面方向に対して実質的に貫通する構造を有する不均一膜の製造方法として、イオン交換樹脂の微粉末とマトリックスを形成するポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂やポリ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂とを均一に混練し、加熱成形する方法、
【0004】
(2)膜状物にイオン性基を導入する製造方法として、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン等のフィルムを、トリエチルアミン、クロロスルホン酸等と直接反応させてイオン交換基を導入する方法、或いはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン等のフィルムに(メタ)アクリル酸をグラフト重合するか、又はスチレン、ビニルピリジンをグラフト重合した膜をそれぞれスルホン化或いは第4級化してイオン性基を導入する方法が提案されている。
【0005】
上記(1)の方法では、イオン交換樹脂の粒子径が粗いと、イオン交換樹脂成分が膜を貫通した構造を有する膜の製造方法は容易であるが、粒子の表面積が小さいために固定イオン濃度を大きくすることが困難である。又、対イオンの輸率や膜の電気抵抗等の電気化学的効率が劣る。更に前記(2)の方法の化学反応処理によりイオン性基を導入する方法は、製造方法が煩雑である。これに対してイオン性重合体の微粒子を使用する方法はその製造が非常に容易であり、且つ高い固定イオン濃度を保持できるという利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の事情に鑑みて為されたものであり、本発明の目的は重合体微粒子を使用する従来のイオン性膜の製造上の問題点及び該膜の性能上の問題点が解決されたイオン性膜の製造方法を提供することである。
【0007】
本発明者は、上記の目的を達成すべく鋭意検討した結果、重合体微粒子としてサブミクロンサイズのイオン性重合体の微小球体を使用し、これを特定なマトリックス形成重合体成分の有機溶剤溶液に分散させてなる組成物(分散液)を用いて成膜することにより、微小球体の持っている集積性及び等方性から非常に容易にイオン性の重合体成分が膜を貫通した構造を有するイオン性膜が得られ、このイオン性膜は対イオンの輸率や膜の電気抵抗等の電気化学的効率に優れ、且つ優れた機械的強度を保持することを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、カチオン性重合体成分とマトリックス形成重合体成分とからなるカチオン性膜又はアニオン性重合体成分とマトリックス形成重合体成分とからなるアニオン性膜を製造する方法において、上記イオン性重合体成分が、平均粒子径が150〜350nmである架橋した粒状重合体であり、上記マトリックス形成重合体成分がポリアリレート系、ポリスルホン系及びポリウレタン系樹脂から選ばれる少なくとも1種の重合体であり、上記イオン性重合体成分と上記マトリックス形成重合体成分、N−メチル−2−ピロリドン及びN,N−ジメチルホルムアミドから選択される少なくとも1種の有機溶剤とからなる組成物を、基材上に塗布又はキャストし、或は支持体に塗布、含浸又はキャストし、乾燥して平均膜厚が50〜80μmに成膜することを特徴とするイオン性膜の製造方法、イオン性膜、イオン性膜の使用方法及びイオン性膜を備えた装置が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に詳しく説明する。
本発明は、イオン性膜を製造する際に、イオン性の架橋粒状重合体とマトリックス成分重合体の有機溶剤溶液とを混合及び分散してなる組成物を使用して成膜することが特徴である。
又、本発明においてイオン性膜を構成するイオン性重合体成分の好ましい平均粒子径は、150〜350nmの範囲の架橋した粒状重合体である。
【0010】
本発明で使用する架橋したイオン性重合体成分としては、カチオン性重合体成分としては、例えば、第1級〜第3級のアミノ基、第4級アンモニウム基、ピリジニウム基等のカチオン性基及びそれらの塩の基を有する重合体成分が挙げられ、アニオン性重合体成分としては、例えば、スルホン酸、カルボン酸、硫酸エステル、燐酸エステル等のアニオン性基及びそれらの塩の基を有する重合体成分が挙げられる。
【0011】
上記のイオン性基をその塩の基とする場合には、カチオン性基に対しては、例えば、塩酸、硫酸、燐酸、有機酸等の酸類が使用され、アニオン性基に対しては、例えば、アルカリ金属、アンモニア、アミン、アルカノールアミン等のアルカリ又は塩基類が使用される。
【0012】
又、イオン性重合体成分は、非イオン性の粒状重合体成分を調製後、アミノ化及び第4級アンモニウム化、加水分解、スルホン化、硫酸エステル化等の化学修飾処理によって調製することもできる。又、イオン性重合体には、イミノジ酢酸基、ポリアミン基等の金属イオンとのキレート形成基成分を導入することもできる。これらの基の導入方法は、従来公知の方法が使用でき、特に制限されない。
【0013】
イオン性重合体成分を調製するために使用される代表的なモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、スチレンスルホン酸、(メタ)アクリロイルオキシプロピルスルホン酸、(メタ)アクリル酸スルホプロピル、(メタ)アクリル酸−2−スルホエチル、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリロイルアミノ−2−プロパンスルホン酸、ビニルスルホン酸等及びそれらの塩等のアニオン性モノマー;4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン及びその第4級化物、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、4−ビニルベンジルジメチルアミン、2−ヒドロキシ−3−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルアミン等及びそれらの第4級化物等のカチオン性モノマーが挙げられる。
【0014】
イオン性重合体は、これらのアニオン性又はカチオン性モノマーを重合することにより得られるが、その際、必要に応じて公知の非イオン性モノマーをイオン性モノマーと共重合させることができる。非イオン性モノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸ラウリルや(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。非イオン性モノマーの使用割合は、全モノマー中0〜80重量%程度である。
【0015】
又、化学修飾処理によってイオン性重合体成分に転換される非イオン性重合体を調製するために使用される代表的なモノマーとしては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、クロロメチルスチレン、ヒドロキシメチルスチレン等のスチレン系誘導体;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコール等の(メタ)アクリル酸エステル誘導体;(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド誘導体;アクリロニトリル、酢酸ビニル等が挙げられる。
【0016】
上記のモノマーを重合する際、必要に応じて化学修飾処理反応を実質的に受けない公知の非イオン性モノマーを加えることも可能であり、例えば(メタ)アクリル酸ラウリルや(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。
【0017】
イオン性重合体成分は、マトリックス形成重合体成分の有機溶剤溶液に分散させて使用し、或は本発明のイオン性膜が有機溶剤と接触して使用される場合もあることから、有機溶剤に溶解したり、著しく膨潤することのない耐溶剤性を有するように架橋していることが必要である。架橋イオン性及び架橋非イオン性重合体は、上記のイオン性モノマー等とともに架橋性モノマーを共重合させることにより調製することができる。
【0018】
架橋性モノマーとしては、例えば、ジビニルベンゼン、メチレンビス(メタ)アクリルアミド、ジメタクリル酸エチレングリコール、ジメタクリル酸−1,3−ブチレングリコール等の2官能性モノマーやその他の3〜4官能性の(メタ)アクリレート類等のモノマー等が挙げられる。これらの架橋性モノマーは、ポリマーを構成する前記モノマー100重量部に対して、好ましくは0.1〜30重量部、更に好ましくは0.5〜10重量部の範囲で使用される。
【0019】
以上の如きモノマー及び架橋性モノマーを用いて粒状重合体成分を調製する代表的な方法としては、水系及び非水系の何れかにおけるラジカル重合が挙げられる。重合の形態としてはエマルジョン重合、ソープフリー重合、懸濁重合、分散重合、逆相乳化重合等の重合方法が挙げられるが、重合の形態は特に限定されない。
【0020】
ラジカル重合開始剤としては、例えば、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(メチルイソブチレート)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロリド、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジアセテート、2,2′−アゾビス(N,N′−ジメチレンイソブチルアミジン)ジハイドロクロリド等のアゾ系化合物;クメンハイドロパーオキシド、ジクミルパーオキシド、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウリル等の有機過酸化物;過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩等の重合開始剤が挙げられる。
【0021】
本発明において使用するマトリックスを形成する重合体成分としては、イオン性膜を形成する際、加熱乾燥等によって皮膜を形成することができる性質を有し、形成したマトリックス重合体皮膜は耐薬品性、耐溶剤性、耐水性等の物性に優れ、化学的にも安定で、酸性、アルカリ性、低温度及び高温度で使用しても加水分解や酸化分解に対する耐久性に優れていることが必要であり、かかる性質を有する重合体が本発明の目的に最も好ましいマトリックス形成重合体成分である。
【0022】
マトリックス形成重合体成分としては、具体的には、下記式(1)〜(3)等のポリアリレート系樹脂、下記式()〜()等のポリスルホン系樹脂及び下記式()、()等のポリウレタン系樹脂の重合体が挙げられる。これらは1種又は2種以上組み合わせて使用される。更に、膜に可撓性を付与するためにシリコーン系樹脂やブタジエン系樹脂を本発明の効果が損なわれない範囲で併用することも可能である。
【0023】
【化1】

Figure 0003923190
【0024】
【化2】
Figure 0003923190
【0025】
本発明のイオン性膜の製造方法は、イオン性(カチオン性又はアニオン性)重合体成分である架橋した粒状重合体を、マトリックス形成重合体成分であるポリアリレート系、ポリスルホン系、ポリウレタン系樹脂から選ばれる少なくとも1種の重合体の有機溶剤溶液に分散させてなる組成物(分散液)を使用して成膜することが特徴である。
【0026】
先ず、イオン性重合体成分とマトリックス形成重合体成分の有機溶剤溶液とを混合し、該溶液に上記イオン性重合体成分を分散させて塗布液を調製する。その際、イオン性重合体成分は、粒状(粉末状)で使用することもできるが、有機溶剤に分散させた状態で使用することが好ましい。有機溶剤はマトリックス形成重合体成分の溶液調製に使用する溶剤の使用が好ましい。
【0027】
本発明でマトリックス形成重合体成分を溶解するために使用する有機溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミドが挙げられる。これらは1種又は2種以上組合せて使用される。又、系を不安定にしない限りにおいて他の有機溶剤、例えば、エーテル系、ケトン系、アルコール系、エステル系及び水系の溶剤を併用することも可能である。
【0028】
本発明のイオン性膜においては、ドメインを形成するカチオン性又はアニオン性のイオン性重合体成分とマトリックス形成重合体成分との使用割合は、両者の合計に対してイオン性重合体成分の割合が、10〜90重量%の範囲が好ましく、更に好ましくは20〜80重量%の範囲である。塗布液を調製する際には、塗布液中の各成分重合体の割合が上記の範囲となるように調製する。マトリックス形成重合体成分の溶液とイオン性重合体成分とを混合し、該溶液にイオン性重合体成分を分散させる方法としては、例えば、超音波処理;ディゾルバー、ホモミキサー、スターラー等による撹拌等が挙げられる。
【0029】
次に、上記で得られる塗布液を用いて本発明のイオン性膜を成膜する。塗布液を適当な塗布方法(手段)を用いずにそのまま、又は公知の塗布方法を用いて基材上に塗布又はキャスト(流延)し、或いは支持体にそのまま、又は公知の塗布方法を用いて塗布、含浸又はキャストし、乾燥して成膜する。形成された膜は、必要に応じて、加熱融着処理、加熱加圧プレス処理、第4級化処理等の処理を施すことによって本発明のイオン性膜が得られる。
【0030】
本発明で使用する基材としては、例えば、ガラス板、アルミニウム板やテフロン、ポリプロピレン、ポリエチレン等のプラスチックシート、フィルム或いは成形板、シリコーン樹脂又はポリプロピレン樹脂コート離型紙等が挙げられる。又、本発明で使用する支持体としては、例えば、織布、不織布、メッシュ状物、紙、濾紙状物、中空糸、多孔質体等が挙げられる。これらの支持体の素材としては、例えば、ステンレススチール、アルミニウム、セラミック、ポリエステル、ナイロン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリエチレン、セルロース、キチン、テフロン、ポリウレタン、ポリスルホン等が挙げられる。
【0031】
上記基材又は支持体に上記塗布液を塗工する方法としては、例えば、ロールコーティング、ブレードコーティング、ナイフコーティング、スクイズコーティング、エアドクターコーティング、グラビアコーティング、ロッドコーティング、スプレーコーティング、含浸、内添等の従来公知の塗工方法が挙げられる。
【0032】
塗布後、塗布液を、例えば、ドラム乾燥、送風乾燥、赤外線ランプ乾燥等の方法で乾燥することによって本発明のイオン性膜が形成される。かかる膜の厚みは50〜80μmの範囲である。尚、上記の如くして製造される本発明のイオン性膜の形状は、特に制限されず、例えば、平膜状、円筒状、ひだ折り状等である。
【0033】
本発明のイオン性膜は、対イオンは吸着或いは透過はできるが、副イオンは反発する機能を有している。従って、本発明のイオン性膜は、電気透析用、拡散透析用、電解透析用、電池用等のイオン交換膜、金属イオンのキレート化材、水性染料インキを使用するインクジェット、ペンプロッター等の記録方式用の記録媒体等の精製に有用である。特に本発明のイオン性膜は、海水濃縮製塩、塩水淡水化、医薬、食品工業におけるイオン成分の分離精製、金属精錬、表面処理工程での酸の分離、廃酸回収、電解酸化、還元用隔膜等のイオン交換膜として有用であり、又、廃水中の有害金属イオンの除去及び海水中に含まれている有用金属を採取する吸着分離材としても有用である。
【0034】
【実施例】
次に合成例及び実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。尚、文中の部及び%とあるのは重量基準である。
合成例1(ポリマーA:カチオン性粒状重合体)
4−ビニルピリジン 20.0部
ジビニルベンゼン 2.0部
2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)ジハイドロクロリド 0.4部
水 1,000部
上記成分をフラスコに仕込み、窒素気流下、80℃で8時間重合した。重合生成物を凍結乾燥して、架橋した粒状重合体を得た。該粒状重合体の平均粒子径は走査型電子顕微鏡で測定したところ約350nmであった。
【0035】
合成例2(ポリマーB:カチオン性粒状重合体)
クロロメチルスチレン 200.0部
ジビニルベンゼン 10.0部
過硫酸カリウム 4.0部
チオ硫酸ナトリウム 4.0部
ラウリル硫酸ナトリウム 40.0部
水 1,000部
【0036】
上記成分をフラスコに仕込み、窒素気流下、50℃で12時間重合した。得られた粒状重合体を温水及びメチルアルコールで十分に洗浄して表面の界面活性剤を取り除き、クロロメチル基を表面に有する粒状重合体を得た。続いて、粒状重合体の水分散液を調製し、これにトリエチルアミンを添加して12時間撹拌した後、凍結乾燥し、第4級アンモニウム塩化された粒状重合体を得た。該粒状重合体の平均粒子径は約150nmであった。
【0037】
合成例3(ポリマーC:アニオン性粒状重合体)
スチレン 41.6部
アクリロニトリル 7.1部
ヒドロキシエチルメタクリレート 8.1部
ジビニルベンゼン 8.7部
過硫酸カリウム 0.5部
水 1,000部
上記成分をフラスコに仕込み、窒素気流下、80℃で8時間重合した。得られた重合体の平均粒子径は約180nmであった。
【0038】
上記粒状重合体を濾過により分離し、乾燥及び粉砕して白色重合体を得た。この白色重合体100部を650部の98%濃硫酸に徐々に添加し、50℃で24時間、次いで80℃で3時間撹拌した。その後、冷却し、反応混合液を大量の氷水に投入した。炭酸ナトリウムで中和した後、濾過し、分離された粒状重合体を十分水洗した。得られた粒状重合体は、赤外線吸収スペクトル及びイオンクロマトグラフィー等の分析によって、芳香環にほぼ1個のスルホン酸基が導入されていることが確認できた。この粒状重合体の平均粒子径は約240nmであった。
【0039】
合成例4(ポリマーD:アニオン性粒状重合体)
合成例で得られたクロロメチル基を表面に有する粒状重合体とイミノジ酢酸とを反応させた。その後、水酸化ナトリウムで末端がカルボン酸のナトリウム塩型に置換した後、凍結乾燥した。この粒状重合体の平均粒子径は200nmであった。
【0040】
実施例1
ポリマーA8.6部をN−メチル−2−ピロリドン20.0部に分散させ、この分散液とポリスルホン(アモコ社製ユーデル、ガラス転移点Tg190℃)の20%N−メチル−2−ピロリドン溶液71.4部とを1時間混合して塗布液を調製した。
【0041】
上記塗布液をシリコーン樹脂コート離型紙上にナイフコーターで塗布し、熱風乾燥により溶剤を蒸発させた。次いで、これをヨウ化メチル雰囲気中に室温で12時間放置した後、希塩酸で塩交換を行い十分洗浄し、風乾して本発明のイオン性膜を得た。上記の方法で成膜されたイオン性膜は、膜厚が約70μmで、且つ均一な厚みを有していた。
【0042】
実施例2
ポリマーC11.0部をN−メチル−2−ピロリドン25.0部に分散させ、該分散液と実施例1で使用したポリスルホンの20%N−メチル−2−ピロリドン溶液64.0部とを1時間混合して塗布液を調製した。上記塗布液をシリコーン樹脂コート離型紙上にナイフコーターで塗布し、熱風乾燥させて成膜した。上記の方法により得られたイオン性膜は、膜厚が約70μmで、且つ均一な厚みを有していた。
【0043】
実施例1で得られたカチオン性膜及び実施例2で得られたアニオン性膜をそれぞれ用い、電気透析用のイオン交換膜として使用して塩化ナトリウム水溶液の濃縮に応用したところ良好な性能を有することが確認された。
【0044】
実施例3
ポリマーB7.5部をN,N−ジメチルホルムアミド17.5部に分散させ、該分散液とポリアリレート樹脂(ユニチカ社製U−100)の15%のN,N−ジメチルホルムアミド溶液75部とを1時間混合して塗布液を調製した。上記塗布液をガラス板上にナイフコーターで塗布後、熱風乾燥して成膜した。膜が形成されたガラス板を水中に浸漬して膜を剥離させ、得られた膜を十分に水洗及び風乾して本発明のカチオン性膜を得た。上記の方法で成膜されたイオン性膜は厚さ約80μmで、且つ均一な厚みを有していた。このカチオン性膜を使用して拡散透析による食塩水中に含まれる塩酸の除去を行ったところ良好な性能を有することが確認された。
【0045】
実施例4
ポリマーD18.5部をN,N−ジメチルホルムアミド43.0部に分散させ、該分散液とポリスルホン/ポリエーテル系ポリウレタン(=2/1(不揮発分重量比))からなるマトリックス重合体の20%N,N−ジメチルホルムアミド溶液38.5部とを1時間混合して塗布液を調製した。上記塗布液をポリプロピレンコート離型紙上にナイフコーターで塗布し、熱風乾燥させて溶剤を除去し、本発明のイオン性膜を得た。
【0046】
上記の方法で成膜されたイオン性膜は、厚さが約50μmで、且つ均一な厚みを有していた。上記で得られたイミノジ酢酸型イオン性膜をひだ折り状にして金属イオンを含む飽和食塩水の精製に使用したところ、優れたカルシウムイオン及びマグネシウムイオンのキレート化除去性を示し、精製食塩水を得ることができた。
【0047】
【発明の効果】
以上の如き本発明によれば、耐薬品性、耐溶剤性、耐水性等の物性に優れ、化学的にも安定で酸性、アルカリ性、低温度、高温度で使用しても加水分解や酸化分解に対する耐久性が高く、更に、対イオンの輸率や膜の電気抵抗等の電気化学的効率に優れ、且つ機械的強度を保持したイオン性膜が提供される。
【0048】
又、本発明によれば、イオン性重合体成分として架橋した粒状重合体を、マトリックス重合体としてポリアリレート系、ポリスルホン系、ポリウレタン系樹脂から選ばれる少なくとも1種の重合体をそれぞれ用い、マトリックス重合体の有機溶剤溶液にイオン性重合体成分を分散させてなる組成物(分散液)を用いて成膜することによって、成膜時間が短く、均一な膜厚を有する薄膜のイオン性膜を製造することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing an ionic membrane in which counter ions are selectively adsorbed or permeated, an ionic membrane, a method for using the ionic membrane, and an apparatus including the ionic membrane.
[0002]
[Prior art]
An ionic membrane having an ionic group in the membrane is conventionally known, and the ionic membrane has a function of repelling counter ions while adsorbing or permeating counter ions.
[0003]
As a method for producing such an ionic membrane, (1) a method for producing a heterogeneous membrane having a structure in which an ionic fine particle component substantially penetrates in the cross-sectional direction of the membrane is used. A method of uniformly kneading and thermoforming an olefin resin such as polyethylene and polypropylene forming a powder and a matrix and a thermoplastic resin such as polyvinyl chloride,
[0004]
(2) As a production method for introducing an ionic group into a film-like material, a method of introducing an ion exchange group by directly reacting a film of polyethylene, polyvinyl chloride, polyvinylidene fluoride or the like with triethylamine, chlorosulfonic acid or the like, Alternatively, an ionizable group is introduced by graft polymerization of (meth) acrylic acid on a film of polyethylene, polypropylene, polytetrafluoroethylene or the like, or sulfonating or quaternizing a film obtained by graft polymerization of styrene or vinylpyridine. A method has been proposed.
[0005]
In the above method (1), when the particle diameter of the ion exchange resin is coarse, a method for producing a membrane having a structure in which the ion exchange resin component penetrates the membrane is easy. However, since the surface area of the particles is small, the fixed ion concentration Is difficult to increase. In addition, the electrochemical efficiency such as counter ion transport number and membrane electric resistance is poor. Furthermore, the method of introducing an ionic group by the chemical reaction treatment of the method (2) has a complicated production method. On the other hand, the method using the fine particles of the ionic polymer is very easy to produce and has an advantage that a high fixed ion concentration can be maintained.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and the object of the present invention is to solve the problems in the production of a conventional ionic film using polymer fine particles and the problems in the performance of the film. Another object of the present invention is to provide a method for producing an ionic film.
[0007]
As a result of diligent studies to achieve the above-mentioned object, the present inventor used submicron-sized ionic polymer microspheres as polymer fine particles, and this was used as an organic solvent solution of a specific matrix-forming polymer component. By forming a film using a dispersed composition (dispersion liquid), the ionic polymer component has a structure that penetrates the film very easily from the accumulation and isotropy of the microspheres. An ionic membrane was obtained, and this ionic membrane was found to be excellent in electrochemical efficiency such as counter ion transport number and membrane electrical resistance, and to retain excellent mechanical strength. The invention has been completed.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
According to the present invention, a process for preparing anionic membrane made of a cationic membrane, or an anionic polymer component comprising a cationic polymer component and the matrix forming polymer component and the matrix forming polymer components, the ionic polymer component is a particulate polymer obtained by crosslinking an average particle size of 150 to 350 nm, the matrix forming polymer component polyarylate, at least one polymer selected from the port Risuruhon based and polyurethane-based resin from there, and the ion-polymer component and the upper KOR trix forming polymer component, N- methyl-2-pyrrolidone and N, and at least one organic solvent agent selected N- dimethylformamidine de or al the composed composition was applied or cast onto a substrate, or coated on a support, impregnation or casting, dried to an average thickness 50-8 method for producing an ionic membrane, characterized in that the deposited [mu] m, an ionic membrane, the apparatus having a Usage and ionic membrane ionic membrane is provided.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to preferred embodiments.
The present invention is characterized by forming a film by using a composition obtained by mixing and dispersing an ionic crosslinked granular polymer and an organic solvent solution of a matrix component polymer when producing an ionic film. is there.
Moreover, the preferable average particle diameter of the ionic polymer component which comprises an ionic film | membrane in this invention is a crosslinked granular polymer of the range of 150-350 nm.
[0010]
Examples of the crosslinked ionic polymer component used in the present invention include cationic polymer components such as primary to tertiary amino groups, quaternary ammonium groups, pyridinium groups, and the like, and Examples of the anionic polymer component include polymers having an anionic group such as a sulfonic acid, a carboxylic acid, a sulfuric acid ester, and a phosphoric acid ester, and a salt group thereof. Ingredients.
[0011]
When the above ionic group is used as a salt group, for the cationic group, for example, acids such as hydrochloric acid, sulfuric acid, phosphoric acid and organic acid are used. For the anionic group, for example, Alkalis such as alkali metals, ammonia, amines, alkanolamines or bases are used.
[0012]
The ionic polymer component can also be prepared by chemical modification treatment such as amination and quaternary ammonium conversion, hydrolysis, sulfonation, sulfate esterification after the preparation of the nonionic granular polymer component. . In addition, a chelate-forming group component with a metal ion such as an iminodiacetic acid group or a polyamine group can be introduced into the ionic polymer. As a method for introducing these groups, a conventionally known method can be used and is not particularly limited.
[0013]
Typical monomers used to prepare the ionic polymer component include, for example, (meth) acrylic acid, styrene sulfonic acid, (meth) acryloyloxypropyl sulfonic acid, (meth) acrylic acid sulfopropyl, ( (Meth) acrylic acid-2-sulfoethyl, 2- (meth) acryloylamino-2-methyl-1-propanesulfonic acid, 2- (meth) acryloylamino-2-propanesulfonic acid, vinyl sulfonic acid and the like and salts thereof Anionic monomers: 4-vinylpyridine, 2-vinylpyridine and its quaternized product, dimethylaminoethyl (meth) acrylate, diethylaminoethyl (meth) acrylate, 4-vinylbenzyldimethylamine, 2-hydroxy-3 -(Meth) acryloxypropyldimethylamine and the like And cationic monomers such as grade product.
[0014]
The ionic polymer can be obtained by polymerizing these anionic or cationic monomers. At that time, a known nonionic monomer can be copolymerized with the ionic monomer, if necessary. Examples of the nonionic monomer include lauryl (meth) acrylate and stearyl (meth) acrylate. The proportion of the nonionic monomer used is about 0 to 80% by weight in the total monomers.
[0015]
Typical monomers used for preparing a nonionic polymer that is converted into an ionic polymer component by chemical modification treatment include, for example, styrene, α-methylstyrene, chloromethylstyrene, hydroxymethyl, and the like. Styrene derivatives such as styrene; methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, hydroxyethyl (meth) acrylate, polyethylene glycol (meth) acrylate, hydroxypropyl (meth) acrylate, (meth) acrylic acid (Meth) acrylic acid ester derivatives such as polypropylene glycol; (meth) acrylamide, N-methyl (meth) acrylamide, N-methylol (meth) acrylamide, N-butoxymethyl (meth) acrylamide, N, N-dimethylacrylamide, etc. (Meth) acrylic De derivatives; acrylonitrile, vinyl acetate, and the like.
[0016]
When polymerizing the above monomers, it is possible to add a known nonionic monomer that does not substantially undergo a chemical modification treatment reaction as necessary. For example, lauryl (meth) acrylate or stearyl (meth) acrylate Etc.
[0017]
The ionic polymer component is used by being dispersed in an organic solvent solution of the matrix-forming polymer component, or the ionic film of the present invention may be used in contact with an organic solvent. It must be crosslinked so as to have solvent resistance that does not dissolve or swell significantly. The cross-linked ionic and cross-linked nonionic polymers can be prepared by copolymerizing a cross-linkable monomer together with the above ionic monomer.
[0018]
Examples of the crosslinkable monomer include bifunctional monomers such as divinylbenzene, methylenebis (meth) acrylamide, ethylene glycol dimethacrylate, dimethacrylic acid-1,3-butylene glycol, and other 3-4 functional (meta ) Monomers such as acrylates. These crosslinkable monomers are used in an amount of preferably 0.1 to 30 parts by weight, more preferably 0.5 to 10 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the monomer constituting the polymer.
[0019]
A typical method for preparing the granular polymer component using the monomer and the crosslinkable monomer as described above includes radical polymerization in either an aqueous system or a non-aqueous system. Examples of the polymerization form include polymerization methods such as emulsion polymerization, soap-free polymerization, suspension polymerization, dispersion polymerization, and reverse phase emulsion polymerization, but the polymerization form is not particularly limited.
[0020]
Examples of the radical polymerization initiator include 2,2′-azobisisobutyronitrile, 2,2′-azobis (methylisobutyrate), 2,2′-azobis (2,4-dimethylvaleronitrile), 1,1'-azobis (cyclohexane-1-carbonitrile), 2,2'-azobis (2-amidinopropane) dihydrochloride, 2,2'-azobis (2-amidinopropane) diacetate, 2,2 ' -Azo compounds such as azobis (N, N'-dimethyleneisobutylamidine) dihydrochloride; organic peroxides such as cumene hydroperoxide, dicumyl peroxide, benzoyl peroxide, lauryl peroxide; ammonium persulfate, peroxy Examples thereof include polymerization initiators such as persulfates such as potassium sulfate.
[0021]
As a polymer component for forming a matrix used in the present invention, when forming an ionic film, it has a property that a film can be formed by heat drying or the like, and the formed matrix polymer film has chemical resistance, Excellent physical properties such as solvent resistance and water resistance, chemical stability, acidity, alkalinity, durability against hydrolysis and oxidative degradation even when used at low and high temperatures. A polymer having such properties is the most preferred matrix-forming polymer component for the purposes of the present invention.
[0022]
The matrix forming polymer components, specifically, under following formula (1) to (3) polyarylate resin, under following formula, such as (4) - (6) polysulfone-based resin and the following formula, such as (7 ), polyurethane-based resins of polymers such as (8). These are used alone or in combination of two or more. Furthermore, it is also possible in combination with the effect is not impaired scope of the present invention the silicone-based resin and butadiene-based resin in order to impart flexibility to the membrane.
[0023]
[Chemical 1]
Figure 0003923190
[0024]
[Chemical 2]
Figure 0003923190
[0025]
The method of producing an ionic membrane of the present invention, ionic and (cationic or anionic) is a polymer component cross-linked bead polymer, polyarylate is a matrix forming polymer components, Po Risuruhon based, polyurethane-based resin The film is formed by using a composition (dispersion liquid) dispersed in an organic solvent solution of at least one polymer selected from fats.
[0026]
First, an ionic polymer component and an organic solvent solution of a matrix-forming polymer component are mixed, and the ionic polymer component is dispersed in the solution to prepare a coating solution. At that time, the ionic polymer component can be used in the form of particles (powder), but is preferably used in a state of being dispersed in an organic solvent. The organic solvent is preferably a solvent used for preparing a solution of the matrix-forming polymer component.
[0027]
The organic solvent used to dissolve the matrix forming polymer component in the present invention, N - methyl-2-pyrrolidone, N, include N- dimethylformamidine de. These are used alone or in combination of two or more. In addition, other organic solvents such as ether, ketone, alcohol, ester and water solvents can be used in combination as long as the system is not unstable.
[0028]
In the ionic membrane of the present invention, the proportion of the cationic or anionic ionic polymer component that forms the domain and the matrix-forming polymer component is such that the proportion of the ionic polymer component is the sum of the two. 10 to 90% by weight, and more preferably 20 to 80% by weight. When preparing the coating solution, it is prepared so that the ratio of each component polymer in the coating solution falls within the above range. Examples of the method of mixing the matrix-forming polymer component solution and the ionic polymer component and dispersing the ionic polymer component in the solution include ultrasonic treatment; stirring with a dissolver, homomixer, stirrer, and the like. Can be mentioned.
[0029]
Next, the ionic film | membrane of this invention is formed into a film using the coating liquid obtained above. The coating solution is applied as it is without using an appropriate coating method (means), or is applied or cast (cast) onto a substrate using a known coating method, or the substrate is used as it is or a known coating method is used. Apply, impregnate or cast, and dry to form a film. The formed film is subjected to a treatment such as a heat fusion treatment, a heat-pressing press treatment, a quaternization treatment, or the like as required, whereby the ionic film of the present invention is obtained.
[0030]
Examples of the substrate used in the present invention include glass plates, aluminum plates, plastic sheets such as Teflon, polypropylene, and polyethylene, films or molded plates, silicone resin or polypropylene resin coated release paper, and the like. Moreover, as a support body used by this invention, a woven fabric, a nonwoven fabric, a mesh-like thing, paper, a filter paper-like thing, a hollow fiber, a porous body etc. are mentioned, for example. Examples of the material for these supports include stainless steel, aluminum, ceramic, polyester, nylon, polyamide, polycarbonate, polypropylene, polyethylene, cellulose, chitin, Teflon, polyurethane, and polysulfone.
[0031]
Examples of a method for applying the coating solution to the substrate or support include, for example, roll coating, blade coating, knife coating, squeeze coating, air doctor coating, gravure coating, rod coating, spray coating, impregnation, internal addition, and the like. The conventionally well-known coating method is mentioned.
[0032]
After the coating, the ionic film of the present invention is formed by drying the coating solution by a method such as drum drying, blow drying, or infrared lamp drying. A thickness Hiroyoshi range of 50~80μm of such film. The shape of the ionic membrane of the present invention produced as described above is not particularly limited, and is, for example, a flat membrane shape, a cylindrical shape, a fold-fold shape, or the like.
[0033]
The ionic membrane of the present invention can adsorb or permeate counter ions, but has a function of repelling secondary ions. Therefore, the ionic membrane of the present invention is used for electrodialysis, diffusion dialysis, electrodialysis, battery and other ion exchange membranes, metal ion chelating materials, ink jets using aqueous dye inks, pen plotters, etc. This is useful for refining recording media for systems. In particular, the ionic membrane of the present invention is a salt membrane for salt concentration, salt water desalination, pharmaceuticals, separation and purification of ionic components in the food industry, metal refining, acid separation in the surface treatment process, waste acid recovery, electrolytic oxidation, reduction membrane In addition, it is useful as an ion-exchange membrane for removing harmful metal ions from wastewater and as an adsorption separation material for collecting useful metals contained in seawater.
[0034]
【Example】
Next, the present invention will be described more specifically with reference to synthesis examples and examples. In the text, parts and% are based on weight.
Synthesis Example 1 (Polymer A: Cationic granular polymer)
4-vinylpyridine 20.0 parts divinylbenzene 2.0 parts 2,2'-azobis (2-amidinopropane) dihydrochloride 0.4 parts water 1,000 parts Polymerization was carried out at 0 ° C. for 8 hours. The polymerization product was freeze-dried to obtain a crosslinked granular polymer. The average particle size of the granular polymer was about 350 nm as measured with a scanning electron microscope.
[0035]
Synthesis Example 2 (Polymer B: Cationic granular polymer)
Chloromethylstyrene 200.0 parts Divinylbenzene 10.0 parts Potassium persulfate 4.0 parts Sodium thiosulfate 4.0 parts Sodium lauryl sulfate 40.0 parts Water 1,000 parts
The above components were charged into a flask and polymerized at 50 ° C. for 12 hours under a nitrogen stream. The obtained granular polymer was sufficiently washed with warm water and methyl alcohol to remove the surface surfactant, and a granular polymer having a chloromethyl group on the surface was obtained. Subsequently, an aqueous dispersion of a granular polymer was prepared, triethylamine was added thereto, and the mixture was stirred for 12 hours and then freeze-dried to obtain a quaternary ammonium salified granular polymer. The average particle diameter of the granular polymer was about 150 nm.
[0037]
Synthesis Example 3 (Polymer C: Anionic granular polymer)
Styrene 41.6 parts Acrylonitrile 7.1 parts Hydroxyethyl methacrylate 8.1 parts Divinylbenzene 8.7 parts Potassium persulfate 0.5 parts Water 1,000 parts The above ingredients were charged into a flask at 8O 0 C under a nitrogen stream. Polymerized for hours. The average particle diameter of the obtained polymer was about 180 nm.
[0038]
The granular polymer was separated by filtration, dried and pulverized to obtain a white polymer. 100 parts of this white polymer was gradually added to 650 parts of 98% concentrated sulfuric acid and stirred at 50 ° C. for 24 hours and then at 80 ° C. for 3 hours. Then, it cooled and thrown the reaction liquid mixture into a lot of ice water. After neutralizing with sodium carbonate, the mixture was filtered and the separated granular polymer was sufficiently washed with water. The obtained granular polymer was confirmed to have almost one sulfonic acid group introduced into the aromatic ring by analysis such as infrared absorption spectrum and ion chromatography. The average particle diameter of this granular polymer was about 240 nm.
[0039]
Synthesis Example 4 (Polymer D: Anionic granular polymer)
The granular polymer having a chloromethyl group on the surface obtained in Synthesis Example 2 was reacted with iminodiacetic acid. Thereafter, the terminal was replaced with sodium salt form of carboxylic acid with sodium hydroxide, and then lyophilized. The average particle diameter of this granular polymer was 200 nm.
[0040]
Example 1
8.6 parts of polymer A was dispersed in 20.0 parts of N-methyl-2-pyrrolidone, and a 20% N-methyl-2-pyrrolidone solution 71 of this dispersion and polysulfone (Amoco Udel, glass transition point Tg 190 ° C.) 71 4 parts was mixed for 1 hour to prepare a coating solution.
[0041]
The coating solution was applied onto a silicone resin-coated release paper with a knife coater, and the solvent was evaporated by hot air drying. Next, this was left in a methyl iodide atmosphere at room temperature for 12 hours, then salt exchanged with dilute hydrochloric acid, followed by sufficient washing and air drying to obtain an ionic membrane of the present invention. The ionic film formed by the above method had a film thickness of about 70 μm and a uniform thickness.
[0042]
Example 2
11.0 parts of the polymer C was dispersed in 25.0 parts of N-methyl-2-pyrrolidone, and 14.0 parts of the dispersion and 64.0 parts of a 20% N-methyl-2-pyrrolidone solution of polysulfone used in Example 1 were used. A coating solution was prepared by mixing for a period of time. The coating solution was applied onto a silicone resin-coated release paper with a knife coater and dried with hot air to form a film. The ionic film obtained by the above method had a film thickness of about 70 μm and a uniform thickness.
[0043]
When the cationic membrane obtained in Example 1 and the anionic membrane obtained in Example 2 are each used as an ion exchange membrane for electrodialysis and applied to the concentration of an aqueous sodium chloride solution, it has good performance. It was confirmed.
[0044]
Example 3
7.5 parts of polymer B is dispersed in 17.5 parts of N, N-dimethylformamide, and the dispersion and 75 parts of a 15% N, N-dimethylformamide solution of polyarylate resin (U-100 manufactured by Unitika) are dispersed. A coating solution was prepared by mixing for 1 hour. The coating solution was coated on a glass plate with a knife coater and then dried with hot air to form a film. The glass plate on which the film was formed was immersed in water to peel off the film, and the resulting film was sufficiently washed with water and air-dried to obtain the cationic film of the present invention. The ionic film formed by the above method had a thickness of about 80 μm and a uniform thickness. When this hydrochloric acid membrane was used to remove hydrochloric acid contained in saline by diffusion dialysis, it was confirmed that the cationic membrane had good performance.
[0045]
Example 4
18.5 parts of polymer D is dispersed in 43.0 parts of N, N-dimethylformamide, and 20% of a matrix polymer comprising the dispersion and polysulfone / polyether polyurethane (= 2/1 (nonvolatile content weight ratio)). A coating solution was prepared by mixing 38.5 parts of an N, N-dimethylformamide solution for 1 hour. The coating solution was applied onto a polypropylene-coated release paper with a knife coater, dried with hot air to remove the solvent, and the ionic film of the present invention was obtained.
[0046]
The ionic film formed by the above method had a thickness of about 50 μm and a uniform thickness. The iminodiacetic acid type ionic membrane obtained above was folded and used for the purification of saturated saline containing metal ions. As a result, it showed excellent chelating and removability of calcium ions and magnesium ions. I was able to get it.
[0047]
【The invention's effect】
According to the present invention as described above, it has excellent physical properties such as chemical resistance, solvent resistance, and water resistance, is chemically stable, and is hydrolyzed and oxidatively decomposed even when used at acidic, alkaline, low temperature and high temperature. Further, there is provided an ionic membrane having a high durability against the above, an excellent electrochemical efficiency such as a transport number of counter ions and an electrical resistance of the membrane, and a mechanical strength.
[0048]
Also, used according to the present invention, the particulate polymer obtained by crosslinking the ionic polymer component, polyarylate as matrix polymer, Po Risuruhon system, at least one polymer selected from polyurethane resins, respectively, By forming a film using a composition (dispersion) in which an ionic polymer component is dispersed in an organic solvent solution of a matrix polymer, a thin film ionic film having a uniform film thickness with a short film formation time Can be manufactured.

Claims (4)

カチオン性重合体成分とマトリックス形成重合体成分とからなるカチオン性膜又はアニオン性重合体成分とマトリックス形成重合体成分とからなるアニオン性膜を製造する方法において、上記イオン性重合体成分が、平均粒子径が150〜350nmである架橋した粒状重合体であり、上記マトリックス形成重合体成分がポリアリレート系、ポリスルホン系及びポリウレタン系樹脂から選ばれる少なくとも1種の重合体であり、上記イオン性重合体成分と上記マトリックス形成重合体成分、N−メチル−2−ピロリドン及びN,N−ジメチルホルムアミドから選択される少なくとも1種の有機溶剤とからなる組成物を、基材上に塗布又はキャストし、或は支持体に塗布、含浸又はキャストし、乾燥して平均膜厚が50〜80μmに成膜することを特徴とするイオン性膜の製造方法。A process for the preparation of anionic membrane comprising a cationic membrane, or an anionic polymer component comprising a cationic polymer component and the matrix forming polymer component and the matrix forming polymer component, the above ionic polymer component, the average a particulate polymer obtained by crosslinking particle size of 150 to 350 nm, the matrix forming polymer component polyarylate, at least one polymer selected from the port Risuruhon based and polyurethane-based resin, the ion-resistant a polymer component and an upper KOR trix forming polymer component, N- methyl-2-pyrrolidone and N, N- dimethylformamide comprising at least one organic solvent ami de whether we selected composition, group coated or cast onto a timber, or coated on a support, impregnation or casting, the average film thickness dried is deposited 50~80μm The method of producing an ionic membrane, wherein the door. 請求項1に記載の方法で得られたことを特徴とするイオン性膜。  An ionic membrane obtained by the method according to claim 1. 請求項2に記載のイオン性膜を電気透析、拡散透析或は脱イオン精製に使用し、対イオンの吸着或いは透過に使用することを特徴とするイオン性膜の使用方法。A method of using an ionic membrane, wherein the ionic membrane according to claim 2 is used for electrodialysis, diffusion dialysis or deionization purification, and used for adsorption or permeation of counter ions. 請求項2に記載のイオン性膜を備えたことを特徴とする電気透析、拡散透析或は脱イオン精製の装置。 An apparatus for electrodialysis, diffusion dialysis, or deionization purification, comprising the ionic membrane according to claim 2.
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