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JP3921863B2 - セラミック成形体の押出成形装置 - Google Patents

セラミック成形体の押出成形装置 Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は,例えばセラミックハニカム構造体等のセラミック成形体を成形するための押出成形装置に関する。
【0002】
【従来技術】
例えば自動車の排ガス浄化装置の触媒担体としては,図6に示すごとく,多数のセル88を隔壁81により設けてなるセラミック製のハニカム構造体8が用いられている。このセラミック製のハニカム構造体のようなセラミック成形体は,通常,押出成形により製造される。
従来のセラミック成形体の押出成形装置9は,図5に示すごとく,セラミック成形体8を成形するための成形型91と,該成形型91にセラミック材料80を供給してこれを押出す押出機92とよりなる。
【0003】
押出機92は,混練されたセラミック材料の供給を受ける真空引きされた脱気室93と,該脱気室93に連通して設けられたスクリュー室94と,スクリュー室94に配設されセラミック材料80を成形型91に押出す押出スクリュー95とを有する。
【0004】
そして,スクリュー室94の外部には,突出した押出スクリュー95の軸部951を回転可能に支承する軸受部96を設けてある。また,脱気室93と軸受部96との間には,スクリュー室94からのセラミック材料80の洩れ出しを防止するための耐材料シール材971と,軸受部96からのオイルと空気の侵入を防止するための耐真空シール材972とを配設してある。
【0005】
また,上記脱気室93の上部側面には,セラミック材料を混練してこれを脱気室93に押込むための押込スクリュー98を連結してある。また,上記成形型91と押出機92とは,円錐状の中空部を有する抵抗管98により連結してある。
そして,押込スクリュー98から脱気室93に押込まれたセラミック材料80は,押出スクリュー95の押出し力によって成形型91より押出され,セラミック成形体8に成形される。
【0006】
【解決しようとする課題】
ところで,近年,例えば上記ハニカム構造体においては,そのセル密度を高めるべく隔壁の厚みを小さくすることが強く求められている。この隔壁の薄肉化に対応した場合には,上記成形型91の押出し抵抗が従来よりも大幅に増加する。そのため,押出し機92の押出し力も大きくなり,スクリュー室94内の材料圧力も従来よりも高くなる。
また,上記薄肉化に対応する場合には,セラミック材料の平均粒径も従来よりも小さくなる。
【0007】
このスクリュー室94内の圧力の増加とセラミック材料の小径化は,セラミック材料80が上記2種類のシール材971,972によって防ぎきれずに軸受部96に侵入するという不具合を招いてしまう。
また,シール材971,972が摩耗等した場合には,軸受部96から空気がスクリュー室94に流入し,スクリュー室94および脱気室93の真空度の確保が困難になり,成形体の品質に悪影響を及ぼす。
【0008】
また,軸受部96に侵入したセラミック材料は,内部のベアリング等を破損して軸受部96を故障させる場合がある。また,この場合には,セラミック成形体の成形作業を中止して成形装置9のオーバーホールを行うことが必要となり,生産性の大幅な低下を来してしまう。
一方,上記問題に対し,シール材の改良等により対策することも考えられるが,これだけでは十分に対応することができない。
【0009】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので,成形する成形体の品質を良好に維持することができ,かつ,装置故障を抑制することができる,セラミック成形体の押出成形装置を提供しようとするものである。
【0010】
【課題の解決手段】
請求項1に記載の発明は,セラミック成形体を成形するための成形型と,該成形型にセラミック材料を供給してこれを押出す押出機とよりなり,
該押出機は,セラミック材料内の空気を取り除くために真空引きされた脱気室と,該脱気室に連通して設けられたスクリュー室と,該スクリュー室に配設されセラミック材料を上記成形型に押出す押出スクリューと,上記スクリュー室の外部に突出した上記押出スクリューの軸部を回転可能に支承する軸受部とを有し,
該軸受部と上記スクリュー室との間には真空引きされた真空室を設けてこれに上記軸部を貫通させてあり,
かつ,上記真空室と上記スクリュー室との間においてはセラミック材料の洩れを防止するための第1シール材を,上記真空室と上記軸受部との間においてはオイルと空気の流通を防止するための第2シール材を,それぞれ上記軸部の周囲に配設してあることを特徴とするセラミック成形体の押出成形装置にある。
【0011】
本発明において最も注目すべきことは,上記軸受部とスクリュー室との間には上記真空室を設けてあり,かつ,真空室とスクリュー室との間においては上記第1シール材を,真空室と軸受部との間においては上記第2シール材をそれぞれ軸部の周囲に配設してあることである。
【0012】
上記真空室は,上記のごとく,内部を上記押出スクリューの軸部が貫通するように設けると共に,内部を真空状態とする。
また,上記真空室と上記スクリュー室との間は,例えば,上記押出スクリューの軸部を配置する貫通穴により連通させる。そして,この貫通穴と軸部の周囲との間の隙間を密封すべく,上記第1シール材を配設する。これにより,上記真空室とスクリュー室との間においては,上記軸部の周囲に第1シール材が配設された状態とすることができる。
【0013】
また,上記真空室と上記軸受部との間は,例えば,上記押出スクリューの軸部を配置する貫通穴により連通させる。そして,この貫通穴と軸部の周囲との間の隙間を密封すべく,上記第2シール材を配設する。これにより,上記真空室と軸受部との間においては,上記軸部の周囲に第2シール材が配設された状態とすることができる。
【0014】
次に,本発明の作用効果につき説明する。
本発明の押出成形装置を用いてセラミック成形体を成形するに当たっては,まず,混練したセラミック材料を真空状態の脱気室に供給する。脱気室内のセラミック材料は,真空雰囲気の作用効果によって内部に含有された空気を放出した状態で,上記スクリュー室に送られる。
【0015】
スクリュー室においては,押出スクリューの回転によってセラミック材料を成形型に向けて押圧する。このとき,成形型における押出し抵抗によって,スクリュー室内のセラミック材料の圧力が高まり,押出スクリューの軸部の表面に沿って軸受部側にセラミック材料を逆流させる力が働く。
【0016】
上記真空室とスクリュー室との間には,上記第1シール材を配設してある。そのため,逆流しようとするセラミック材料は,上記第1シール材により,堰き止められ,スクリュー室内に保持される。
ここで,上記第1シール材は,上記のごとく,真空室とスクリュー室という真空状態の2つの空間に挟まれているので,空気やオイルの流通を考慮する必要がない。そのため,第1シール材は,セラミック材料の流通防止のみを考慮してこれに最適なタイプのシール材を選択することができる。
【0017】
但し,第1シール材は,回転する押出スクリューの軸部と摺動する状態で配設されているので,完璧なシール性を発揮することは困難である。そのため,セラミック材料の逆流を上記第1シール材により防止できない場合もあり,例えば粒径の小さい材料が第1シール材と軸部との間を通り抜ける場合が発生しうる。
【0018】
ここで,本発明においては,上記スクリュー室の隣りに上記真空室を設けてある。そのため,第1シール材を通り抜けてきたセラミック材料は,真空室内に貯留され,上記軸受部にまでは到達しない。それ故,従来のような,セラミック材料の混入による軸受部の破損を確実に防止することができる。
【0019】
また,上記軸受部と真空室との間には,上記第2シール材を配設してある。この第2シール材は,上記のごとく,セラミック材料の流通を考慮する必要がないので,空気とオイルの流通防止に最適なシール材を選択することができる。
但し,第2シール材も,上記第1シール材と同様に,押出スクリューの軸部と摺動する状態で配設されるので,完璧なシール性を維持することは困難である。
【0020】
ここで,本発明においては,上記のごとく,軸受部とスクリュー室との間には,上記真空室を配設してある。そのため,第2シール材を通り抜けた空気やオイルがあった場合には,これらは真空室内の真空引きによって排除され,スクリュー室への悪影響を防止することができる。
【0021】
このように,本発明においては,上記真空室,第1シール材,第2シール材の設置により,軸受部のセラミック材料混入による破損を確実に防止することができると共に,スクリュー室内を容易に健全な状態に維持することができる。
従って,本発明によれば,成形する成形体の品質を良好に維持することができ,かつ,装置故障を抑制することができる,セラミック成形体の押出成形装置を提供することができる。
【0022】
次に,請求項2に記載の発明のように,上記セラミック成形体は,セル密度が300〜1500セル/平方インチ,又はセルの隔壁厚さが0.04〜0.125mm,あるいはセル密度が300〜1500セル/平方インチでありかつセルの隔壁厚さが0.04〜0.125mmのハニカム構造体とすることができる。即ち,ハニカム構造体は,もともと押出成形時の押出し圧力が高い。特にセル密度,セル隔壁が上記範囲内にある場合には,上記押出し圧力がさらに高くなる。そのため,セル密度,セル隔壁が上記範囲内にある場合には,特に上記構成の押出成形装置の作用効果を有効に発揮しうることができる。なお,上記セルの形状としては,四角,三角,六角等種々の形状がある。
【0023】
また,請求項3に記載の発明のように,上記脱気室と上記スクリュー室との間には,上記脱気室に供給されたセラミック材料を上記スクリュー室に押込むための一対の押込ローラを配設したローラ室を設けてあることが好ましい。この場合には,脱気室に供給されたセラミック材料を,上記押込ローラにより挟持して塊状態を崩すことにより,脱気作用を向上させることができる。
【0024】
また,請求項4に記載の発明のように,上記押込ローラの軸部は,上記ローラ室から突出して配設されていると共に上記真空室を貫通してローラ軸受部に支承されており,かつ,上記真空室と上記ローラ室との間においては上記第1シール材を,上記真空室と上記ローラ軸受部との間においては上記第2シール材を,それぞれ上記押込ローラの軸部の周囲に配設してあることが好ましい。即ち,上記押込ローラの軸部の周辺構造についても,上記押出スクリューの軸部の周辺構造と同様にすることが好ましい。この場合には,ローラ室の真空状態を容易に維持しつつ,上記ローラ軸受部の破損を確実に防止することができる。
【0025】
また,請求項5に記載の発明のように,上記脱気室の真空度V1は,60Torr以下であることが好ましい(Torrの値が小さいほど真空度は高い)。上記真空度V1が60Torrを超える場合には,セラミック材料の脱気が十分にできないという問題がある。一方,真空度V1が1Torr未満の非常に高い真空度を得るには,設備コストが高くなりすぎるという問題がある。
【0026】
また,請求項6に記載の発明のように,上記真空室の真空度V2(Torr)と,上記脱気室の真空度V1(Torr)との関係はのV2≧V1であることが好ましい。上記真空度V2が上記範囲を外れる場合には,真空室を設置することによる作用効果が十分に得られないという問題がある。
【0027】
また,請求項7に記載の発明のように,上記脱気室と上記真空室とは,共通の真空回路に接続されていることが好ましい。この場合には,上記脱気室と真空室の真空度を,容易に同等レベルに制御することができると共に,装置の構造をコンパクトにすることができる。
【0028】
また,請求項8に記載の発明のように,上記第1シール材は,V字状の断面形状を有すると共にそのV字の下部頂点を上記真空室に向けて配設してあることが好ましい。この場合には,上記V字形状の内部に上記セラミック材料を確保しやすく,セラミック材料の洩れ防止効果を高めることができる。
【0029】
また,請求項9に記載の発明のように,上記第2シール材は,NBRよりなることが好ましい。これにより,耐油性に優れたNBRの特長を生かし,軸受部に用いたオイルによるシール材の劣化を防止することができ,第2シール材の耐久性を向上させることができる。
【0030】
また,請求項10に記載の発明のように,上記第2シール材は,耐圧力が0.02kgf/mm2以上であることが好ましい。耐圧力が0.02kgf/mm2未満の場合には,シール材が破壊して上記真空室の真空度の維持が困難であるという問題がある。
【0031】
【発明の実施の形態】
実施形態例
本発明の実施形態例にかかるセラミック成形体の押出成形装置につき,図1〜図3を用いて説明する。
本例の押出成形装置1は,図1,図2に示すごとく,セラミック成形体8を成形するための成形型11と,該成形型11にセラミック材料を供給してこれを押出す押出機2とよりなる。
【0032】
該押出機2は,図1,図2に示すごとく,セラミック材料80内の空気を取り除くために真空引きされた脱気室21と,該脱気室21に連通して設けられたスクリュー室22と,該スクリュー室22に配設されセラミック材料80を上記成形型11に押出す押出スクリュー23と,上記スクリュー室22の外部に突出した上記押出スクリュー23の軸部230を回転可能に支承する軸受部24とを有する。
【0033】
軸受部24と上記スクリュー室22との間には真空引きされた真空室3を設けてこれに上記軸部230を貫通させてある。
かつ,上記真空室3と上記スクリュー室22との間にはセラミック材料80の洩れを防止するための第1シール材41を,上記真空室3と上記軸受部24との間にはオイルと空気の流通を防止するための第2シール材42を,それぞれ上記軸部230の周囲に配設してある。
【0034】
また,図1,図2に示すごとく,本例においては,上記脱気室21と上記スクリュー室22との間には,脱気室21に供給されたセラミック材料80をスクリュー室22に押込むための一対の押込ローラ26を配設したローラ室25を設けてある。
そして,押込ローラ26の軸部260は,上記ローラ室25から突出して配設されていると共に真空室3を貫通してローラ軸受部27に支承されている。
真空室3とローラ室25との間には上記第1シール材41を,真空室3とローラ軸受部27との間には上記第2シール材42を,それぞれ押込ローラ26の軸部260の周囲に配設してある。
【0035】
上記脱気室21は,真空ポンプ51に連結されており,該真空ポンプ52の稼働によって約1Torrまで減圧され,真空状態に維持されている。
また,上記真空室3は,真空ポンプ52に連結されており,該真空ポンプ51の稼働によって約1Torrまで減圧され,真空状態に維持されている。なお,本例では,上記のごとく,2つの真空ポンプ51,52を用いて脱気室21と真空室3を個別に真空引きしたが,これに代えて,脱気室21と真空室3とを共通の真空回路に接続することもできる。
【0036】
図1,図3に示すごとく,上記真空室3とスクリュー室22との間に配設された第1シール材41は,V字状の断面形状を有する5つのものを組合わせて構成してある。そのうち4つの第1シール材41は,上記V字の下部頂点411を真空室3に向けて配設してある。また第1シール材41としてはNBRよりなるものを用いた。
【0037】
また,同図に示すごとく,上記真空室3と軸受部24との間に配設した第2シール材42は,断面略U字状であって,軸部230との当接辺部421を外方に付勢するタイプのものである。また,この第2シール材42としては,NBRより作製した,耐圧力が0.1kgf/mm2のものを用いた。
また,上記押込ローラ26の軸部260の周囲に設けた第1シール材41および第2シール材42も上記押出スクリュー23の軸部230の周囲に配設したものと同じである。
【0038】
また,同図に示すごとく,上記第1シール材41はハウジング10における2箇所のシール溝14,15に,上記第2シール材42はシール溝16にそれぞれ収めてある。
【0039】
なお,図4に示すごとく,第1シール材41のシール溝14,15においては,第1リング材41の凹部に沿った断面形状を有するリング145,155を挿入配置することもできる。この場合には,第1シール材41をより強固に固定することができる。
【0040】
また,図1,図2に示すごとく,脱気室21の上部側面には,セラミック材料80を混練してこれを脱気室21に押込むための押出スクリュー29を連結してある。押出スクリュー29の前方には,材料供給用の小穴280を多数設けた仕切板28を設けてある。そして,押出スクリュー29により前方へ押されるセラミック材料80は,仕切板28の小穴280を通って脱気室21内に供給される。
なお,脱気室21内の真空状態は,セラミック材料80自体がシール材の役割を果たし,維持される。
【0041】
また,押出スクリュー23および押出スクリュー29は,従来と同様に,螺旋状に巻回した帯状のスクリュー片232,292を有しており,これの回転によりセラミック材料80を前方に進めるよう構成されている。
また,スクリュー室22の先端には,材料流路の外径を成形型11に対応させるための抵抗管18を配設し,更にその前方に上記成形型11を配設してある。
【0042】
また,本例において成形するセラミック成形体8は,コージェライトを主成分とするハニカム構造体である。このセラミック成形体8は,前述した図6に示すごとく,正方形状のセル880を多数有するものである。そして,本例のセラミック成形体8は,セル密度が600セル/平方インチかつ隔壁81厚みが0.075mm,およびセル密度が900セル/平方インチかつ隔壁81厚みが0.05mmという,高セル密度,薄肉隔壁を有するものである。
【0043】
次に,本例の作用効果につき説明する。
本例の押出成形装置1を用いてセラミック成形体8を成形するに当たっては,まず,混練したセラミック材料80を,上記押出スクリュー29によって真空状態の脱気室21に供給する。脱気室21内に供給されたセラミック材料80は,真空雰囲気の作用効果によって内部に含有された空気を放出した状態で,スクリュー室22に送られる。
【0044】
スクリュー室22においては,押出スクリュー23の回転によってセラミック材料80を成形型11に向けて押圧する。このとき,成形型11における押出し抵抗によって,スクリュー室22内のセラミック材料80の圧力が高まり,押出スクリュー23の軸部230の表面に沿って軸受部24側にセラミック材料80を逆流させる力が働く。
【0045】
真空室3とスクリュー室22との間には,上記第1シール材41を配設してある。そのため,逆流しようとするセラミック材料80は,第1シール材41により,堰き止められ,スクリュー室22内に保持される。但し,セラミック材料80の逆流を上記第1シール材41により完全には防止できない場合もある。
【0046】
ここで,本例においては,スクリュー室22の隣りに上記真空室3を設けてある。そのため,第1シール材41を通り抜けてきたセラミック材料80は,真空室3内に貯留され,軸受部24にまでは到達しない。それ故,従来のようなセラミック材料80の混入による軸受部24の破損を確実に防止することができる。
【0047】
また,軸受部24と真空室3との間には,第2シール材42を配設してある。これにより,軸受部24側から真空室3内への空気またはオイルの侵入を防止することができる。
一方,第2シール材42により空気又はオイルの流通を防止しきれない場合も発生しうる。この場合には,第2シール材42を通り抜けた空気やオイルが真空室3内の真空引きによって排除され,スクリュー室22への悪影響を防止することができる。
【0048】
このように,本例においては,真空室3,第1シール材41,第2シール材42の設置により,軸受部24のセラミック材料80混入による破損を確実に防止することができると共に,スクリュー室22内を容易に健全な状態に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例における,押出成形装置の構造を示す説明図。
【図2】図1のA−A線矢視断面図。
【図3】実施形態例における,真空室周辺の構造を示す説明図。
【図4】実施形態例における,第1シール材の配設構造の別例を示す説明図。
【図5】従来例における,押出成形装置の構造を示す説明図。
【図6】従来例における,セラミック成形体を示す説明図。
【符号の説明】
1...押出成形装置,
21...脱気室,
22...スクリュー室,
23...押出スクリュー,
230...軸部,
24...軸受部,
25...ローラ室,
26...押込ローラ,
260...軸部,
27...ローラ軸受部,
29...押込スクリュー,
41...第1シール材,
42...第2シール材,
51,52...真空ポンプ,
8...セラミック成形体,
80...セラミック材料,
88...セル,

Claims (10)

  1. セラミック成形体を成形するための成形型と,該成形型にセラミック材料を供給してこれを押出す押出機とよりなり,
    該押出機は,セラミック材料内の空気を取り除くために真空引きされた脱気室と,該脱気室に連通して設けられたスクリュー室と,該スクリュー室に配設されセラミック材料を上記成形型に押出す押出スクリューと,上記スクリュー室の外部に突出した上記押出スクリューの軸部を回転可能に支承する軸受部とを有し,
    該軸受部と上記スクリュー室との間には真空引きされた真空室を設けてこれに上記軸部を貫通させてあり,
    かつ,上記真空室と上記スクリュー室との間においてはセラミック材料の洩れを防止するための第1シール材を,上記真空室と上記軸受部との間においてはオイルと空気の流通を防止するための第2シール材を,それぞれ上記軸部の周囲に配設してあることを特徴とするセラミック成形体の押出成形装置。
  2. 請求項1において,上記セラミック成形体は,セル密度が300〜1500セル/平方インチ,又はセルの隔壁厚さが0.04〜0.125mm,あるいはセル密度が300〜1500セル/平方インチでありかつセルの隔壁厚さが0.04〜0.125mmのハニカム構造体であることを特徴とするセラミック成形体の押出成形装置。
  3. 請求項1又は2において,上記脱気室と上記スクリュー室との間には,上記脱気室に供給されたセラミック材料を上記スクリュー室に押込むための一対の押込ローラを配設したローラ室を設けてあることを特徴とするセラミック成形体の押出成形装置。
  4. 請求項3において,上記押込ローラの軸部は,上記ローラ室から突出して配設されていると共に上記真空室を貫通してローラ軸受部に支承されており,かつ,上記真空室と上記ローラ室との間においては上記第1シール材を,上記真空室と上記ローラ軸受部との間においては上記第2シール材を,それぞれ上記押込ローラの軸部の周囲に配設してあることを特徴とするセラミック成形体の押出成形装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において,上記脱気室の真空度V1は,60Torr以下であることを特徴とするセラミック成形体の押出成形装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項において,上記真空室の真空度V2(Torr)と,上記脱気室の真空度V1(Torr)との関係はのV2≧V1であることを特徴とするセラミック成形体の押出成形装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項において,上記脱気室と上記真空室とは,共通の真空回路に接続されていることを特徴とするセラミック成形体の押出成形装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項において,上記第1シール材は,V字状の断面形状を有すると共にそのV字の下部頂点を上記真空室に向けて配設してあることを特徴とするセラミック成形体の押出成形装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項において,上記第2シール材は,NBRよりなることを特徴とするセラミック成形体の押出成形装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項において,上記第2シール材は,耐圧力が0.02kgf/mm2以上であることを特徴とするセラミック成形体の押出成形装置。
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