JP3921282B2 - Method for producing perfluorocarboxylic acid halide - Google Patents
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Description
【0001】
【技術分野】
本発明は,洗浄剤,溌水剤,潤滑剤,液晶材料等の合成中間体として重要なペルフルオロアシルアイオダイド,及びペルフルオロカルボン酸ハライドの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ペルフルオロカルボン酸ハライドの合成は,フッ素を含まない炭化水素系のアルキルカルボン酸の場合とは異なり,その合成が難しいことが知られている。また,ハライドが,ヨウ素,臭素,塩素,フッ素のどれであるかによってその難易度も大きく異なる。
例えば,酸塩化物は,塩化チオニル或いは三塩化リンによって合成が可能である。
他の酸ハロゲン化物は,酸塩化物のハロゲン交換反応によって合成が可能であるが,ここでもまた,ハロゲンの種類によってハロゲン交換の難易度が異なる。
【0003】
例えば,酸塩化物の酸フッ化物への変換反応は,容易に行え,様々な方法がすでに知られているが,臭素,或いは特にヨウ素となると極めてハロゲン交換反応が難しい。
【0004】
酸ヨウ化物の場合は,酸フッ化物とヨウ化リチウムの組み合せの時にのみ,それもかなり過激な条件下で合成が可能である。従って,現在のところ,ペルフルオロカルボン酸から容易に導ける酸ハライドは酸塩化物のみで,酸臭素化物と酸ヨウ素化物の合成は,かなりの困難を伴う。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように,現在のところ,ペルフルオロカルボン酸ハライドの合成のうち,ペルフルオロカルボン酸の塩化物,或いはそのフッ素化物については,適当な製造方法が得られる。しかし,その場合でも尚,生成物のペルフルオロカルボン酸塩化物から塩素化剤である三塩化物や塩化チオニルを除くのが難しいなどの問題がある。
【0006】
さらに,ペルフルオロカルボン酸の臭素化物とヨウ素化物については,合成それ自体が難しく,反応条件がきびしいだけでなく,ステップ数も多く,収率も低いなどの問題がある。そのため,これらの化合物を積極的に利用しようとする研究の妨げになってきた。このような背景から,より簡便なペルフルオロカルボン酸ハライドの合成方法の出現が要望されていた。
【0007】
このような状況下にあって,本発明者らは,上記従来技術に鑑みてペルフルオロカルボン酸ハライドの合成法を開発することを目標として種々研究を進める中で,一般式X2 PR3 で表される有機リン化合物に注目し,鋭意努力を重ねた結果,適当な溶媒の存在下で,または,無溶媒でペルフルオロカルボン酸と上述の有機リン化合物の混合したものを加熱撹拌することで容易にペルフルオロカルボン酸ハライドが良い収率で得られることを見出した。本発明者らは,これらの知見を踏まえて本発明を完成するに至った。
【0008】
本発明は,より簡便なペルフルオロカルボン酸ハライドの製造方法を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は,一般式X2 PR3 (Xはフッ素,塩素,臭素,ヨウ素を,Rは直鎖或いは環状構造のアルキル基,アルキル置換基を有してもよい,アリール基又はアラルキル基を示す)で表される有機リン化合物を,ペルフルオロカルボン酸に作用させることにより,ペルフルオロカルボン酸ハライドを得ることを特徴とするペルフルオロカルボン酸ハライドの製造方法である。
【0010】
上記製造方法においては,上記有機リン化合物(X2 PR3 )とペルフルオロカルボン酸との混合物を,適当な溶媒存在下で,または無溶媒下で加熱反応させる。
上記の溶媒としては,例えば,ベンゼン,トルエン,エーテル,クロロホルム,ジクロロメタンなどがある。
本製造方法における,ペルフルオロカルボン酸は,酸素或いは窒素などのヘテロ原子を含むペルフルオロ環状構造の置換基で置換していてよい,炭素数が1から20の直鎖または分岐のペルフルオロアルキル基含有ペルフルオロ化合物である。上記のペルフルオロカルボン酸から,ペルフルオロカルボン酸ハライドを製造することが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に,上記製造方法についてさらに詳述する。
上記のように,本発明は,ペルフルオロカルボン酸と上記特定の有機リン化合物とを適当な溶媒の存在下で,または無溶媒下で加熱反応させることによりペルフルオロカルボン酸ハライドを製造する方法である。
【0012】
ここで,ペルフルオロカルボン酸としては,特に限定されるものではなく,適宜の化合物を使用することが出来る。なお,好適なものをあげれば,次の一般式(A)で表される化合物が例示できる。
また,ハロゲン化剤の有機リン化合物としては,次の一般式(B)で表される化合物が代表的なものとして例示できるが,本発明の方法は,これらの化合物に限らず,他の化合物についても同様に適用することが可能である。
【0013】
次に,上記製造方法について,代表的な化合物を例にあげて説明する。
すなわち,その好適な例をあげれば,下記の一般式(A)で表されるペルフルオロカルボン酸と下記の化学式(B)で表される有機リン化合物とからなる混合物を,無溶媒下で,加熱反応させてペルフルオロカルボン酸ハライドを製造する。
【0014】
RfCOOH・・・・・(A)
(A)式中Rfは,酸素或いは窒素などのヘテロ原子を含んでも良く,例えば,ペルフルオロモルホリノ,或いはペルフルオロピロリジノなどのペルフルオロ環状構造の置換基で置換していてよい炭素数が1から20の直鎖または分岐のペルフルオロアルキル基を示す。
ペルフルオロアルキル基とは,炭化水素基の全ての水素をフッ素原子で置換したものである。
【0015】
X2 PR3 ・・・・・(B)
(B)式中,Xはフッ素,塩素,臭素,又はヨウ素を示す。また,Rは炭素数が1から8の直鎖及び環状構造のアルキル基,又は炭素数が1から3の低級アルキル基を有しても良いアリール基,又はベンジル基などのアラルキル基を示す。
【0016】
本発明において,出発原料であるペルフルオロカルボン酸は,市販で手に入るものが多くある。しかし,市販されていないものについては,文献既知の方法で,対応する炭化水素系のカルボン酸エステルを電解フッ素化して得ることができる。
【0017】
上記既知文献としては,例えば,(T. Abe, E. Hayashi,H. Fukaya, and H. Baba, J. FluorineChem. 50, 173−196, 1990; T. Abe, E.Eiji, H. Baba, and H. Fukaya, J. Fluorine Chem., 48, 257−279, 1990; T.Abe, E. Hayashi, H. Fukaya, Y. Hayakawa, H. Baba, S. Ishikawa, and K. Asahino, J. Fluorine Chem., 57, 101−111, 1992; T. Abe, H. Fukaya, E. Hayashi, Y. Hayakawa, M. Nishida, and H.Baba, J. Fluorine Chem., 66, 193−202, 1994)。
【0018】
次に,ハロゲン化剤である有機リン化合物に関しては,トリフェニルホスフィン誘導体は,塩素,臭素,ヨウ素のものについては,市販で容易に入手出来る。
その他,後述の実施例で使用した有機リン化合物は,例えば,ヨウ素については,文献(Richard K. Haynes and Malcolm Holden,Aust. J. Chem., 35,517−524,1982)に従って,また,フッ素については,文献(Pata.j.Harvoyand Ian D. Jenkins,Tetrahedron Lett.,35,9775−9778,1994)に従って合成できる。
【0019】
なお,反応は,ペルフルオロカルボン酸1等量に対して,ハロゲン化剤の有機リン化合物を1〜6等量を用いて行うことができる。
しかし,好ましくは2〜3等量を用いて行うことで,高価なペルフルオロカルボン酸を無駄なく高い収率で,ペルフルオロカルボン酸ハライドに変換出来る。
【0020】
反応温度については,用いる基質によって最適温度が異なるが,一般的には80〜200℃で行うのが良く,好ましくは110〜170℃で行うのが良い。
精製に関しては,副反応生成物がないため,反応を減圧下で行うことで,生成物が生成すると同時にトラップに単蒸留で移すという方法で簡単に行うことができる。
【0021】
なお,上記一般式(A),(B)に記載の化合物は,好適な例としてあげたものであり,本発明の方法は,これらの化合物に限らず,他のペルフルオロカルボン酸から対応するペルフルオロカルボン酸ハライドを製造することが可能である。
また,有機リン化合物は,実施例に記載の化合物以外のものも,容易に合成出来るものである。また,電子供与性であるトリブチルホスフィンと電子吸引性であるトリフェニルホスフィンの例から,その中間に位置する化合物群は,目的の反応に使用可能である。
【0022】
また,上記のごとくして得られるペルフルオロカルボン酸ハライドは,例えば,洗浄剤,溌水剤,潤滑剤,或いは液晶材料などを合成するための中間体として用いられる。
【0023】
また,上記より知られるごとく,上記一般式のXがヨウ素であるI2 PR3 で表される有機リン化合物をペルフルオロカルボン酸に作用させることにより,ペルフルオロカルボン酸ヨージドを合成することができる。
【0024】
また,上記Xが臭素であるBr2 PR3 で表される有機リン化合物をペルフルオロカルボン酸に作用させることにより,ペルフルオロカルボン酸ブロミドを合成することができる。
【0025】
また,上記製造方法においては,酸素或いは窒素などのヘテロ原子を含むペルフルオロ環状構造の置換基で置換していてよい,炭素数が1から20の直鎖または分岐のペルフルオロアルキル基を有するペルフルオロカルボン酸を用い,該ペルフルオロカルボン酸からペルフルオロカルボン酸ハライドを製造することができる。
【0026】
次に,本発明の実施形態例について説明する。
実施形態例1
本例は,ペルフルオロカルボン酸ヨージドとしてのペルフルオロオクタン酸ヨージド(化学式;Rf−CO−I),及びその製造方法に関するものである。
本例は,上記物質の製造にあたって,有機リン化合物としてトリフェニルホスフィン誘導体を,また,ペルフルオロカルボン酸としてペルフルオロオクタン酸を用いたものである。
【0027】
まず,ペルフルオロオクタン酸(0.41g,1mmol)と,有機リン化合物としてのトリフェニルホスフィンとヨウ素の1:1分子性錯体(ジヨードトリフェニルホスホラン)(1.55g,3mmol)とを20mL容の枝付きフラスコにとり,テフロンコートした磁気撹拌子を入れた。
【0028】
反応容器内をアルゴン置換した後に,160℃に加温したオイルバスにつけ撹拌した。生成するペルフルオロオクチルヨージドは,ドライアイスーアセトンバスで冷却したトラップに減圧下に補集した(194mg)。
得られた化合物は,下記のように19F−NMR測定法,及び赤外線分析法(IR)により,純粋なペルフルオロオクチルヨージドであることが確認された(収率37.0%)。
【0029】
19F−NMR: −81.26 (t, J = 9.5 Hz, 3F),−110.20 (t, J = 13.0 Hz, 2F), −121.32 (m, overlapped, 4F), −122.45 (bs,2F), −123.19 (bs, 2F), −126.58 (m,2F)
13C{1 H,19F}−NMR: 146.89 (C=O), 117.29(CF3 ), 110.75, 110.39, 109.97, 108.58, 105.60
【0030】
MS(EI, 70eV):397 (M−I, 2.8), 369 (C7 F15, 23.2), 281 (1.7), 231 (2.7), 219 (2.3), 181 (6.1), 177 (3.8), 169 (22.0), 155 (15.7), 150 (1.1), 131 (27.6), 127 (I, 33.5), 119 (33.8), 112(1.4), 109 (5.0), 100 (25.7), 93 (5.4), 81 (1.8), 69 (100), 50 (3.6)
【0031】
実施形態例2
本例は,ペルフルオロオクタン酸ヨージド(化学式;Rf−CO−I),及びその製造方法に関するものである。
本例は,上記物質の製造にあたって,有機リン化合物としてトリブチルホスフィン誘導体を用いたものである。
【0032】
まず,ペルフルオロオクタン酸 (0.41g,1mmol)と,有機リン化合物としてのジヨードトリブチルホスホラン(1.37g,3mmol)とを20mL容の枝付きフラスコにとり,テフロンコートした磁気撹拌子を入れた。
【0033】
反応容器内をアルゴン置換した後に,160℃に加温したオイルバスにつけ撹拌した。生成するペルフルオロオクタン酸ヨージドは,ドライアイスーアセトンバスで冷却したトラップに減圧下に補集した(329mg)。
得られた化合物は,19F−NMR,IRにより,純粋なペルフルオロオクチルヨージドであることが確認された(収率64.0%)。
【0034】
実施形態例3
本例は,ペルフルオロオクタン酸ブロミド(化学式;Rf−CO−Br),及びその製造方法に関するものである。
まず,ペルフルオロオクタン酸(0.41g,1mmol)と,有機リン化合物としてのジブロモトリフェニルホスホラン(1.26g,3mmol)を20mL容の枝付きフラスコにとり,テフロンコートした磁気撹拌子を入れた。
【0035】
反応容器内をアルゴン置換した後に,160℃に加温したオイルバスにつけ撹拌した。生成するペルフルオロオクタン酸ブロミドは,ドライアイスーアセトンバスで冷却したトラップに減圧下に補集した(461mg)。
得られた化合物は,19F−NMRにより,純粋なペルフルオロオクタン酸ブロミドであることが確認された(収率96.6%)。
【0036】
19F−NMR: −81.24 (t, J = 9.6 Hz, 3F),−111.47 (t, J = 13.0Hz), −121.37 (m, 3F), −121.55 (bs, 2F), −122.41 (bs, 2F), −123.16 (bs, 2F), −126.58 (m,2F)
13C{1 H,19F}−NMR:157.91 (C=O), 117.39(CF3 ),110.90, 110.50, 108.69, 108.02
【0037】
MS(EI, 70eV):369(C7F15, 2.2), 281 (C6F11, 4.0), 219 (C4F9, 4.2), 193 (C5F7, 1.1), 181 (C4F7, 6.7), 169 (C3F7, 28.1), 131 (C3F5, 28.9), 119 (C2F5, 34.5), 109 (COBr, 28.1), 107 (COBr, 24.8), 100 (C2F4, 26.2), 81 (Br,7.4), 79 (Br, 5.9), 69 (100).
【0038】
実施形態例4
本例は,ペルフルオロオクタノイルクロリド(化学式;Rf−CO−Cl),及びその製造方法に関するものである。
まず,ペルフルオロオクタン酸(0.41g,1mmol)と,有機リン化合物としてのジクロロトリフェニルホスホラン(1.0g,3mmol)を20mL容の枝付きフラスコにとり,テフロンコートした磁気撹拌子を入れた。
【0039】
反応容器内をアルゴン置換した後に,160℃に加温したオイルバスにつけ撹拌した。生成するペルフルオロオクタン酸クロリドは,ドライアイスーアセトンバスで冷却したトラップに減圧下に補集した(312mg)。
得られた化合物は,19F−NMRにより,純粋なペルフルオロオクタン酸クロリドであることが確認された(収率72.2%)。
【0040】
19F−NMR: −81.28 (t, J = 9.5 Hz, 3F),−113.37 (t, J = 12.0 Hz, 2F), −121.62 (bs, overlapped, 4F), −122.43 (bs, 2F), −123.17 (bs, 2F), −126.60 (m,2F)
13C{1 H,19F}−NMR:161.86, 117.46, 111.01 (broad), 110.62 (broad), 108.81, 108 .45
【0041】
MS(EI, 70eV):369 (C7F15, 9.4), 281(C6F11, 2.3), 219 (C4F9, 3.3), 181(C4F7, 4.1), 169 (21.1), 147 (1.3),135 (1.7), 131 (19.3), 119 (25.6), 109 (2.8), 100 (18.2), 93 (4.1), 87 (2.1), 85 (6.9), 81 (1.4), 69 (86.0),65 (COCl, 33.0), 63 (COCl, 100).
【0042】
実施形態例5
本例は,ペルフルオロオクタン酸フロリド(化学式;Rf−CO−F),及びその製造方法に関するものである。
まず,ペルフルオロオクタン酸(0.83g,2mmol)と,有機リン化合物としてのジフルオロトリフェニルホスホラン(1800mg,6mmol)を20mL容の枝付きフラスコにとり,テフロンコートした磁気撹拌子を入れた。
【0043】
反応容器内をアルゴン置換した後に,160℃に加温したオイルバスにつけ撹拌した。生成するペルフルオロオクタン酸フロリドは,ドライアイスーアセトンバスで冷却したトラップに減圧下に補集した(247mg)。
得られた化合物は,19F−NMRにより,純粋なペルフルオロフロリドであることが確認された(収率29.7%)。
【0044】
19F−NMR: −85.61(bs,4F),−86.14(qui,2F,J=14.7),−91.13(t,4F,J=13.8)
13C{1 H,19F}−NMR: 146.19,112.97,110.54,110.01(CF2)
【0045】
実施形態例6
本例は,ペルフルオロ(2−モルホリノアセチル)ヨージド(化学式;Rf−CO−I),及びその製造方法に関するものである。
まず,ペルフルオロ(2−モルホリノ酢酸)(325mg,1mmol)と,有機リン化合物としてのトリフェニルホスフィンとヨウ素の1:1分子性錯体(ジヨードトリフェニルホスフィン)(1550mg,3mmol)を20mL容の枝付きフラスコにとり,テフロンコートした磁気撹拌子を入れた。
【0046】
反応容器内をアルゴン置換した後に,160℃に加温したオイルバスにつけ撹拌した。生成するペルフルオロ(2−モルホリノアセチル)ヨージドは,ドライアイスーアセトンバスで冷却したトラップに減圧下に補集した(210mg)。得られた化合物は,19F−NMRにより,純粋なペルフルオロ(2−モルホリノアセチル)ヨージドであることが確認された(収率48.2%)。
【0047】
19F−NMR: −85.61 (bs, 4F), −86.14 (quintet, J = 14.7 Hz, 2F), −91.13 (t,J = 13.8 Hz, 4F)
13C{1 H,19F}−NMR:146.19 (C=O), 112.97,110.54, 110.01
【0048】
MS(EI, 70eV):388 (O(CF2 CF2 )2 NCFI, 1.6), 281 (5.6), 280 (O(CF2 CF2 )2 NCF2,95.7), 227 (1.2), 222 (CF3 CNI, 1.2), 177 (CF2 I, 17.0), 164 (C3 F6 N, 22.8), 155 (COI, 8.2), 145 (C2 F5 CN, 3.9), 127 (I, 34.7), 119 (76.6), 114 (100), 100 (33.1), 97 (CF3 CO, 2.9), 95(CF3 CN, 6.8), 78 (CF2 CO, 5.7), 76 (CF2 CN, 5.4), 69 (CF3 , 43.8), 50 (22.4), 47 (COF, 4.0)
【0049】
実施形態例7
本例は,ペルフルオロ(2−モルホリノアセチル)ブロミド(化学式;Rf−CO−Br),及びその製造方法に関するものである。
まず,ペルフルオロ(2−モルホリノ酢酸)(325mg,1mmol)と,有機リン化合物としてのジブロモトリフェニルホスホラン(1260mg,3mmol)を20mL容の枝付きフラスコにとり,テフロンコートした磁気撹拌子を入れた。
【0050】
反応容器内をアルゴン置換した後に,160℃に加温したオイルバスにつけ撹拌した。生成するペルフルオロ(2−モルホリノアセチル)ブロミドは,ドライアイスーアセトンバスで冷却したトラップに減圧下に補集した(307mg)。
得られた化合物は,19F−NMRにより,純粋なペルフルオロ(2−モルホリノアセチル)ブロミドであることが確認された(収率87.6%)。
【0051】
19F−NMR: −85.31 (quintet, J = 19.6,2F), −85.68 (bs, 4F), −91.42 (t, J =14.5 Hz, 4F)
13C{1 H,19F}−NMR:157.77 (C=0), 113.00,111.38, 110.06
【0052】
MS(EI, 70eV):342 (O(CF2 CF2 )2 NCFBr,1.4), 340 (O(CF2 CF2 )2 NCFBr, 1.4), 280 (O(CF2 CF2 )2 NCF2 , 69), 181 (C2 F4 Br,1.6), 179 (C2 F4 Br, 1.7), 176 (CF3 CNBr, 1.1), 174 (CF3 CNBr, 1.1), 164 (25.3), 145 (CF3 CF2 CN, 3.4), 142 (2.1), 131 (CF2 Br, 10.5), 129 (CF2 Br, 10.8), 119 (74.9), 114 (100), 109 (COBr, 8.8), 107 (COBr, 9.6), 100 (40.5),97 (CF3 CO, 4.6), 95 (CF3 CN, 7.0), 81 (Br, 7.8), 79 (Br, 6.0), 78 (CF2 CO, 9.5), 76 (CF2 CN, 9.5), 72 (1.1), 69 (45.8), 50 (31 .7), 47 (COF, 4.8)
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば,より簡便なペルフルオロカルボン酸ハライドの製造方法を提供することができる。[0001]
【Technical field】
The present invention relates to a method for producing perfluoroacyl iodide and perfluorocarboxylic acid halide which are important as synthetic intermediates for cleaning agents, water-repellent agents, lubricants, liquid crystal materials and the like.
[0002]
[Prior art]
The synthesis of perfluorocarboxylic acid halides is known to be difficult, unlike the case of hydrocarbon-based alkylcarboxylic acids that do not contain fluorine. In addition, the degree of difficulty varies greatly depending on whether the halide is iodine, bromine, chlorine, or fluorine.
For example, acid chlorides can be synthesized with thionyl chloride or phosphorus trichloride.
Other acid halides can be synthesized by a halogen exchange reaction of an acid chloride, but here again, the difficulty of halogen exchange varies depending on the type of halogen.
[0003]
For example, the conversion reaction of an acid chloride to an oxyfluoride can be easily performed, and various methods are already known. However, when it is bromine or particularly iodine, a halogen exchange reaction is extremely difficult.
[0004]
In the case of oxyiodide, it can be synthesized under fairly extreme conditions only when oxyfluoride and lithium iodide are combined. Therefore, at present, the acid halides that can be easily derived from perfluorocarboxylic acids are only acid chlorides, and the synthesis of acid bromides and acid iodides involves considerable difficulty.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, at present, in the synthesis of perfluorocarboxylic acid halide, an appropriate production method can be obtained for perfluorocarboxylic acid chloride or its fluorinated compound. However, even in that case, there is still a problem that it is difficult to remove the chlorinating agent trichloride and thionyl chloride from the perfluorocarboxylic acid chloride of the product.
[0006]
Furthermore, brominated and iodinated products of perfluorocarboxylic acid have problems such as difficulty in synthesis itself, severe reaction conditions, a large number of steps, and a low yield. This has hindered research to actively use these compounds. Against this background, there has been a demand for the emergence of a simpler method for synthesizing perfluorocarboxylic acid halides.
[0007]
Under such circumstances, the present inventors proceeded with various studies with the goal of developing a method for synthesizing perfluorocarboxylic acid halides in view of the above prior art, and represented by the general formula X 2 PR 3 . As a result of paying close attention to the organophosphorus compound, and making extensive efforts, it is easy to heat and stir the mixture of perfluorocarboxylic acid and the above organophosphorus compound in the presence of a suitable solvent or without solvent. It has been found that perfluorocarboxylic acid halide can be obtained in good yield. The present inventors have completed the present invention based on these findings.
[0008]
The present invention is intended to provide a simpler method for producing a perfluorocarboxylic acid halide.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to claim 1 has the general formula X 2 PR 3 (X is fluorine, chlorine, bromine, iodine, R is an alkyl group having a linear or cyclic structure, and an aryl group which may have an alkyl substituent) Or a perfluorocarboxylic acid halide, wherein a perfluorocarboxylic acid halide is obtained by allowing an organophosphorus compound represented by formula (1) or an aralkyl group to act on the perfluorocarboxylic acid.
[0010]
In the above production method, a mixture of the organophosphorus compound (X 2 PR 3 ) and perfluorocarboxylic acid is heated and reacted in the presence of a suitable solvent or without a solvent.
Examples of the solvent include benzene, toluene, ether, chloroform, and dichloromethane.
In the present production method, the perfluorocarboxylic acid may be substituted with a substituent having a perfluoro cyclic structure containing a heteroatom such as oxygen or nitrogen, and a linear or branched perfluoroalkyl group-containing perfluoro compound having 1 to 20 carbon atoms It is. It is preferable to produce a perfluorocarboxylic acid halide from the above perfluorocarboxylic acid.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, the manufacturing method will be described in detail.
As described above, the present invention is a method for producing a perfluorocarboxylic acid halide by reacting a perfluorocarboxylic acid with the above-mentioned specific organophosphorus compound in the presence of a suitable solvent or in the absence of a solvent.
[0012]
Here, the perfluorocarboxylic acid is not particularly limited, and an appropriate compound can be used. In addition, if a suitable thing is given, the compound represented with the following general formula (A) can be illustrated.
Further, as the organophosphorus compound of the halogenating agent, a compound represented by the following general formula (B) can be exemplified as a representative one, but the method of the present invention is not limited to these compounds, and other compounds The same applies to.
[0013]
Next, the above production method will be described taking typical compounds as examples.
That is, as a suitable example, a mixture of a perfluorocarboxylic acid represented by the following general formula (A) and an organic phosphorus compound represented by the following chemical formula (B) is heated in the absence of a solvent. React to produce perfluorocarboxylic acid halide.
[0014]
RfCOOH (A)
(A) In the formula, Rf may contain a heteroatom such as oxygen or nitrogen, and has 1 to 20 carbon atoms which may be substituted with a substituent of a perfluorocyclic structure such as perfluoromorpholino or perfluoropyrrolidino. A linear or branched perfluoroalkyl group is shown.
A perfluoroalkyl group is a group in which all hydrogens of a hydrocarbon group are substituted with fluorine atoms.
[0015]
X 2 PR 3 (B)
In the formula (B), X represents fluorine, chlorine, bromine or iodine. R represents a linear or cyclic alkyl group having 1 to 8 carbon atoms, an aryl group which may have a lower alkyl group having 1 to 3 carbon atoms, or an aralkyl group such as a benzyl group.
[0016]
In the present invention, there are many commercially available perfluorocarboxylic acids as starting materials. However, those not commercially available can be obtained by electrolytic fluorination of the corresponding hydrocarbon-based carboxylic acid esters by methods known in the literature.
[0017]
Examples of the known documents include (T. Abe, E. Hayashi, H. Fukaya, and H. Baba, J. Fluorine Chem. 50, 173-196, 1990; T. Abe, E. Eiji, H. Baba, and H. Fukaya, J. Fluorine Chem., 48, 257-279, 1990; T. Abe, E. Hayashi, H. Fukaya, Y. Hayagawa, H. Baba, S. Ishika. Fluorine Chem., 57, 101-111, 1992; T. Abe, H. Fukaya, E. Hayashi, Y. Hayagawa, M. Nishida, and H. Baba, J. Fluorine Ch. em., 66, 193-202, 1994).
[0018]
Next, regarding the organophosphorus compound as a halogenating agent, triphenylphosphine derivatives can be easily obtained commercially for chlorine, bromine and iodine.
In addition, the organophosphorus compounds used in the examples described later are, for example, about iodine according to the literature (Richard K. Haynes and Malcolm Holden, Aust. J. Chem., 35, 517-524, 1982) and fluorine. Can be synthesized according to the literature (Pata.j.Harvoyand Ian D.Jenkins, Tetrahedron Lett., 35, 9775-9778, 1994).
[0019]
In addition, reaction can be performed using 1-6 equivalent of organophosphorus compounds of a halogenating agent with respect to 1 equivalent of perfluorocarboxylic acid.
However, it is possible to convert expensive perfluorocarboxylic acid to perfluorocarboxylic acid halide with high yield without waste by preferably using 2 to 3 equivalents.
[0020]
Regarding the reaction temperature, the optimum temperature varies depending on the substrate to be used, but generally it is preferably 80 to 200 ° C., preferably 110 to 170 ° C.
Since there are no side reaction products, the purification can be easily performed by carrying out the reaction under reduced pressure and transferring the product to a trap by simple distillation.
[0021]
The compounds described in the above general formulas (A) and (B) are given as preferred examples, and the method of the present invention is not limited to these compounds, and the corresponding perfluorocarboxylic acids can be used from other perfluorocarboxylic acids. Carboxylic acid halides can be produced.
The organophosphorus compound can be easily synthesized from compounds other than those described in the Examples. In addition, from the example of tributylphosphine that is electron donating and triphenylphosphine that is electron withdrawing, a group of compounds located between them can be used for the intended reaction.
[0022]
The perfluorocarboxylic acid halide obtained as described above is used as an intermediate for synthesizing, for example, a cleaning agent, a water-repellent agent, a lubricant, or a liquid crystal material.
[0023]
Further, as is known from the above, perfluorocarboxylic acid iodide can be synthesized by allowing an organophosphorus compound represented by I 2 PR 3 , in which X in the general formula is iodine, to act on perfluorocarboxylic acid.
[0024]
In addition, perfluorocarboxylic acid bromide can be synthesized by allowing an organophosphorus compound represented by Br 2 PR 3 where X is bromine to act on perfluorocarboxylic acid.
[0025]
In the above production method, the perfluorocarboxylic acid having a linear or branched perfluoroalkyl group having 1 to 20 carbon atoms, which may be substituted with a substituent having a perfluoro cyclic structure containing a heteroatom such as oxygen or nitrogen. Can be used to produce a perfluorocarboxylic acid halide from the perfluorocarboxylic acid.
[0026]
Next, embodiments of the present invention will be described.
Embodiment 1
This example relates to perfluorooctanoic acid iodide (chemical formula: Rf-CO-I) as perfluorocarboxylic acid iodide and a method for producing the same.
In this example, a triphenylphosphine derivative is used as the organophosphorus compound and perfluorooctanoic acid is used as the perfluorocarboxylic acid in the production of the above substances.
[0027]
First, 20 mL of perfluorooctanoic acid (0.41 g, 1 mmol) and a 1: 1 molecular complex of triphenylphosphine and iodine (diiodotriphenylphosphorane) (1.55 g, 3 mmol) as an organic phosphorus compound. The Teflon-coated magnetic stir bar was placed in a flask with a branch.
[0028]
The inside of the reaction vessel was purged with argon, and then stirred in an oil bath heated to 160 ° C. The resulting perfluorooctyl iodide was collected in a trap cooled with a dry ice-acetone bath under reduced pressure (194 mg).
The obtained compound was confirmed to be pure perfluorooctyl iodide by 19 F-NMR measurement and infrared analysis (IR) as described below (yield 37.0%).
[0029]
19 F-NMR: −81.26 (t, J = 9.5 Hz, 3F), −110.20 (t, J = 13.0 Hz, 2F), −121.32 (m, overlapped, 4F) , −122.45 (bs, 2F), −123.19 (bs, 2F), −126.58 (m, 2F)
13 C { 1 H, 19 F} -NMR: 146.89 (C═O), 117.29 (CF 3 ), 110.75, 110.39, 109.97, 108.58, 105.60.
[0030]
MS (EI, 70eV): 397 (M-I, 2.8), 369 (C 7 F 15, 23.2), 281 (1.7), 231 (2.7), 219 (2.3) , 181 (6.1), 177 (3.8), 169 (22.0), 155 (15.7), 150 (1.1), 131 (27.6), 127 (I, 33.5 ), 119 (33.8), 112 (1.4), 109 (5.0), 100 (25.7), 93 (5.4), 81 (1.8), 69 (100), 50 (3.6)
[0031]
Embodiment 2
This example relates to perfluorooctanoic acid iodide (chemical formula: Rf-CO-I) and a method for producing the same.
In this example, a tributylphosphine derivative is used as an organophosphorus compound in the production of the above substance.
[0032]
First, perfluorooctanoic acid (0.41 g, 1 mmol) and diiodotributylphosphorane (1.37 g, 3 mmol) as an organophosphorus compound were placed in a 20 mL branch flask, and a Teflon-coated magnetic stir bar was added. .
[0033]
The inside of the reaction vessel was purged with argon, and then stirred in an oil bath heated to 160 ° C. The perfluorooctanoic acid iodide produced was collected in a trap cooled with a dry ice-acetone bath under reduced pressure (329 mg).
The obtained compound was confirmed to be pure perfluorooctyl iodide by 19 F-NMR and IR (yield 64.0%).
[0034]
Embodiment 3
This example relates to perfluorooctanoic acid bromide (chemical formula: Rf—CO—Br) and a method for producing the same.
First, perfluorooctanoic acid (0.41 g, 1 mmol) and dibromotriphenylphosphorane (1.26 g, 3 mmol) as an organophosphorus compound were placed in a 20 mL branch flask, and a Teflon-coated magnetic stir bar was added.
[0035]
The inside of the reaction vessel was purged with argon, and then stirred in an oil bath heated to 160 ° C. The resulting perfluorooctanoic acid bromide was collected in a trap cooled with a dry ice-acetone bath under reduced pressure (461 mg).
The obtained compound was confirmed to be pure perfluorooctanoic acid bromide by 19 F-NMR (yield 96.6%).
[0036]
19 F-NMR: −81.24 (t, J = 9.6 Hz, 3F), −11.47 (t, J = 13.0 Hz), −121.37 (m, 3F), −121.55 (Bs, 2F), −122.41 (bs, 2F), −123.16 (bs, 2F), −126.58 (m, 2F)
13 C { 1 H, 19 F} -NMR: 157.91 (C═O), 117.39 (CF 3 ), 110.90, 110.50, 108.69, 108.02
[0037]
MS (EI, 70 eV): 369 (C7F15, 2.2), 281 (C6F11, 4.0), 219 (C4F9, 4.2), 193 (C5F7, 1.1), 181 (C4F7, 6.7) ), 169 (C3F7, 28.1), 131 (C3F5, 28.9), 119 (C2F5, 34.5), 109 (COBr, 28.1), 107 (COBr, 24.8), 100 (C2F4) , 26.2), 81 (Br, 7.4), 79 (Br, 5.9), 69 (100).
[0038]
Embodiment 4
This example relates to perfluorooctanoyl chloride (chemical formula: Rf—CO—Cl) and a method for producing the same.
First, perfluorooctanoic acid (0.41 g, 1 mmol) and dichlorotriphenylphosphorane (1.0 g, 3 mmol) as an organophosphorus compound were placed in a 20 mL branch flask, and a Teflon-coated magnetic stir bar was added.
[0039]
The inside of the reaction vessel was purged with argon, and then stirred in an oil bath heated to 160 ° C. The perfluorooctanoic acid chloride produced was collected under reduced pressure in a trap cooled with a dry ice-acetone bath (312 mg).
The obtained compound was confirmed to be pure perfluorooctanoic acid chloride by 19 F-NMR (yield 72.2%).
[0040]
19 F-NMR: −81.28 (t, J = 9.5 Hz, 3F), −113.37 (t, J = 12.0 Hz, 2F), −121.62 (bs, overlapped, 4F) , −122.43 (bs, 2F), −123.17 (bs, 2F), −126.60 (m, 2F)
13 C { 1 H, 19 F} -NMR: 161.86, 117.46, 111.01 (broad), 110.62 (broad), 108.81, 108. 45
[0041]
MS (EI, 70 eV): 369 (C7F15, 9.4), 281 (C6F11, 2.3), 219 (C4F9, 3.3), 181 (C4F7, 4.1), 169 (21.1), 147 (1.3), 135 (1.7), 131 (19.3), 119 (25.6), 109 (2.8), 100 (18.2), 93 (4.1), 87 (2.1), 85 (6.9), 81 (1.4), 69 (86.0), 65 (COCl, 33.0), 63 (COCl, 100).
[0042]
Embodiment 5
This example relates to perfluorooctanoic acid fluoride (chemical formula: Rf-CO-F) and a method for producing the same.
First, perfluorooctanoic acid (0.83 g, 2 mmol) and difluorotriphenylphosphorane (1800 mg, 6 mmol) as an organophosphorus compound were placed in a 20 mL branch flask, and a Teflon-coated magnetic stir bar was added.
[0043]
The inside of the reaction vessel was purged with argon, and then stirred in an oil bath heated to 160 ° C. The resulting perfluorooctanoic acid fluoride was collected in a trap cooled with a dry ice-acetone bath under reduced pressure (247 mg).
The obtained compound was confirmed to be pure perfluorofluoride by 19 F-NMR (yield 29.7%).
[0044]
19 F-NMR: −85.61 (bs, 4F), −86.14 (qui, 2F, J = 14.7), −91.13 (t, 4F, J = 13.8)
13 C { 1 H, 19 F} -NMR: 146.19, 112.97, 110.54, 110.01 (CF 2).
[0045]
Embodiment 6
This example relates to perfluoro (2-morpholinoacetyl) iodide (chemical formula; Rf-CO-I) and a method for producing the same.
First, perfluoro (2-morpholinoacetic acid) (325 mg, 1 mmol) and a 1: 1 molecular complex of triphenylphosphine and iodine (diiodotriphenylphosphine) (1550 mg, 3 mmol) as an organophosphorus compound are added in a 20 mL volume. Into a flask with a Teflon-coated magnetic stir bar.
[0046]
The inside of the reaction vessel was purged with argon, and then stirred in an oil bath heated to 160 ° C. The resulting perfluoro (2-morpholinoacetyl) iodide was collected under reduced pressure in a trap cooled with a dry ice-acetone bath (210 mg). The obtained compound was confirmed to be pure perfluoro (2-morpholinoacetyl) iodide by 19 F-NMR (yield 48.2%).
[0047]
19 F-NMR: −85.61 (bs, 4F), −86.14 (quintet, J = 14.7 Hz, 2F), −91.13 (t, J = 13.8 Hz, 4F)
13 C { 1 H, 19 F} -NMR: 146.19 (C═O), 112.97, 110.54, 110.01
[0048]
MS (EI, 70 eV): 388 (O (CF 2 CF 2 ) 2 NCFI, 1.6), 281 (5.6), 280 (O (CF 2 CF 2 ) 2 NCF 2, 95.7), 227 ( 1.2), 222 (CF 3 CNI, 1.2), 177 (CF 2 I, 17.0), 164 (C 3 F 6 N, 22.8), 155 (COI, 8.2), 145 (C 2 F 5 CN, 3.9), 127 (I, 34.7), 119 (76.6), 114 (100), 100 (33.1), 97 (CF 3 CO, 2.9) 95 (CF 3 CN, 6.8), 78 (CF 2 CO, 5.7), 76 (CF 2 CN, 5.4), 69 (CF 3 , 43.8), 50 (22.4) , 47 (COF, 4.0)
[0049]
Embodiment 7
This example relates to perfluoro (2-morpholinoacetyl) bromide (chemical formula: Rf-CO-Br) and a method for producing the same.
First, perfluoro (2-morpholinoacetic acid) (325 mg, 1 mmol) and dibromotriphenylphosphorane (1260 mg, 3 mmol) as an organophosphorus compound were placed in a 20 mL branch flask, and a Teflon-coated magnetic stir bar was added.
[0050]
The inside of the reaction vessel was purged with argon, and then stirred in an oil bath heated to 160 ° C. The resulting perfluoro (2-morpholinoacetyl) bromide was collected in a trap cooled with a dry ice-acetone bath under reduced pressure (307 mg).
The obtained compound was confirmed to be pure perfluoro (2-morpholinoacetyl) bromide by 19 F-NMR (yield: 87.6%).
[0051]
19 F-NMR: −85.31 (quintet, J = 19.6, 2F), −85.68 (bs, 4F), −91.42 (t, J = 14.5 Hz, 4F)
13 C { 1 H, 19 F} -NMR: 157.77 (C = 0), 113.00, 111.38, 110.06
[0052]
MS (EI, 70 eV): 342 (O (CF 2 CF 2 ) 2 NCFBr, 1.4), 340 (O (CF 2 CF 2 ) 2 NCFBr, 1.4), 280 (O (CF 2 CF 2 ) 2 NCF 2 , 69), 181 (C 2 F 4 Br, 1.6), 179 (C 2 F 4 Br, 1.7), 176 (CF 3 CNBr, 1.1), 174 (CF 3 CNBr, 1.1), 164 (25.3), 145 (CF 3 CF 2 CN, 3.4), 142 (2.1), 131 (CF 2 Br, 10.5), 129 (CF 2 Br, 10 .8), 119 (74.9), 114 (100), 109 (COBr, 8.8), 107 (COBr, 9.6), 100 (40.5), 97 (CF 3 CO, 4.6) ), 95 (CF 3 CN, 7.0), 81 (Br, 7.8), 79 (Br, 6.0), 78 (CF 2 CO, 9.5), 76 (CF 2 CN, 9.5), 72 (1.1), 69 (45.8), 50 (31.7) ), 47 (COF, 4.8)
[0053]
【The invention's effect】
According to the present invention, a simpler method for producing a perfluorocarboxylic acid halide can be provided.
Claims (1)
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JP26284297A JP3921282B2 (en) | 1997-09-09 | 1997-09-09 | Method for producing perfluorocarboxylic acid halide |
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JPH1180071A JPH1180071A (en) | 1999-03-23 |
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