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JP3915944B2 - 平版印刷版用アルミニウム合金支持体の製造方法および平版印刷版用アルミニウム合金支持体 - Google Patents

平版印刷版用アルミニウム合金支持体の製造方法および平版印刷版用アルミニウム合金支持体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は平版印刷版に使用されるアルミニウム合金支持体に関し、特に電気化学的粗面化処理に適し、しかもバーニング後の強度とインク汚れ性に優れた平版印刷版用アルミニウム合金支持体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に平版印刷版(オフセット印刷版を含む)としては、アルミニウム合金からなる支持体の表面に粗面化処理を施した後、必要に応じて陽極酸化処理などの表面処理を施し、さらに感光性塗料を塗布、乾燥させて所謂PS版としたものが知られており、これを実際に印刷に使用するにあたっては、PS版上に画像露光、現像、ガム引き等の製版処理を施すのが通常である。このような製版処理の過程において、現像処理により未溶解で残留した感光層は画像部を形成し、一方感光層が除去されてその下のアルミニウム表面が露出した部分は、親水性のため水受容部となって非画像部を形成する。
【0003】
このような平版印刷用の支持体としては、一般に軽量でかつ表面処理性、加工性、耐食性に優れたアルミニウム合金板が使用されている。このような目的のアルミニウム合金板としては、従来は、JIS A1050,JIS A1100,JIS A3003等からなる板厚0.1〜0.5mm程度のアルミニウム合金圧延板が使用されている。またこのようなアルミニウム合金圧延板は、表面を機械的方法、化学的方法、電気化学的方法のいずれか1種または2種以上によって粗面化し、その後陽極酸化処理を施して印刷版に適用するのが通常である。具体的には、特開昭48−49501号に記載されている機械的粗面化処理、化学的エッチング処理、陽極酸化皮膜処理を順に施したアルミニウム平版印刷版、あるいは特開昭51−146234号に記載されている電気化学的処理、後処理、陽極酸化処理を順に施したアルミニウム平版印刷版、特公昭48−28123号に記載されている化学エッチング処理、陽極酸化処理を順に施したアルミニウム平版印刷版、あるいは機械的粗面化処理後に特公昭48−28123号に記載されている処理を施したアルミニウム平版印刷版等が知られている。
【0004】
なお前述のようなアルミニウム合金支持体を実際に印刷に使用するにあたっては、前述のような粗面化処理および陽極酸化処理の後、適切な感光性塗料を塗布して乾燥させた後、露光や現像等の製版処理を行なって印刷版とし、印刷機の円筒形版胴に巻付けて固定し、湿し水の存在下においてインクを画像部に付着させ、ゴムブランケットに転写後、紙面に印刷することが行なわれる。またこの場合、1枚の印刷版から多数枚の紙面に印刷を行なうのが一般的である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前述のような平版印刷版用アルミニウム合金支持体については、次のような特性が要求される。
【0006】
すなわち先ず第1には、粗面化処理によって均一に微細な凹凸を形成することができ、粗面化処理後の表面に不規則な荒れや圧延方向に沿う筋状のムラ(一般にこれを“ストリークス”と称している)が生じないことが要求される。
【0007】
なお粗面化処理としては、前述のように機械的粗面化処理や電気化学的粗面化処理あるいは化学的粗面化処理を適用することが考えられるが、現実には前述のような要求を満たすことは、機械的粗面化処理単独、あるいは化学的粗面化処理単独では困難とされており、電気化学的粗面化処理を単独で適用するか、あるいは電気化学的粗面化処理と機械的粗面化処理または化学的粗面化処理とを組合せて適用するのが一般的である。そして電気化学的粗面化処理によれば、電解浴液と電解条件を選択することによって、種々の粗面を得ることができ、均一かつ微細な粗面を得ることも可能であるから、平版印刷版用アルミニウム合金支持体には、特に電気化学的粗面化処理による粗面化処理性が良好であること、すなわち電気化学的粗面化処理によって均一に微細な凹凸を形成することができ、表面に荒れやストクリークスが生じないことが望まれる。
【0008】
また第2には、印刷中に非画像部にインクが付着しにくい性質を有することが望まれる。すなわち、非画像部にインクが付着すれば、印刷物の紙面の非印刷部分がインクで汚れてしまうから、非画像部にインクが付着しないことが必要であり、このような性能を一般にインク汚れ性と称している。
【0009】
さらに第3には、一般に印刷版用アルミニウム合金支持体は、耐刷性向上のためにバーニング処理と称する200〜300℃×3〜10分程度の加熱処理を施すことが行なわれているが、このバーニングによって軟化することがなく、バーニング後の強度が高いことが要求される。すなわち印刷版は、一般に印刷機の円筒形版胴に巻付けてその両端を機械的にくわえ止めによって固定するのが通常であるが、印刷版の強度が不足する場合には、印刷版両端の固定部分が変形または破壊して印刷ずれ等の障害が生じたり、印刷版の両端折り曲げ部分が受ける繰返し応力によってくわえ切れが生じて印刷不能となる事態が発生するから、バーニング処理後の強度が高いことも印刷版支持体として重要な性能である。
【0010】
しかしながら従来の一般的な印刷版支持体用アルミニウム合金板では、それぞれ一長一短があり、前述のような諸特性を全て同時に充分に満たすことは困難であった。すなわち、従来の一般的な印刷版用アルミニウム合金支持体を用いた場合、電気化学的粗面化処理による粗面化面が荒れたり、ストリークスを生じたりすることがあり、あるいはインク汚れ性が劣っていて非画像部にインクが付着したり、さらにはバーニングによって印刷版強度が低下してしまうなどの問題があった。
【0011】
この発明は以上の事情を背景としてなされたものであって、電気化学的粗面化処理による粗面化性(表面処理性)が良好であって粗面化面の荒れやストリークスが生じることなく、均一かつ微細な粗面を形成することができ、しかもインク汚れ性が良好で印刷中に非画像部の汚れが生じにくく、さらにはバーニング後の強度が高い平版印刷版用アルミニウム合金支持体を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前述のような課題を解決するため、本願発明者等は平版印刷版用アルミニウム合金支持体の成分組成と製造プロセスについて詳細に実験・検討を重ねた結果、合金の化学成分組成を適切に設定すると同時に、熱間圧延条件、特にその仕上げ温度を成分組成に応じて適切に定め、そのほか中間焼鈍条件等を適切に定めることによって、前述の諸特性を同時に満足し得るアルミニウム合金支持体が得られることを見出し、この発明をなすに至った。
【0014】
具体的には、請求項1の発明の平版印刷版用アルミニウム合金支持体の製造方法は、Fe0.20〜0.50%、Si0.05〜0.15%、Cu5〜300ppm、Mg2000〜3000ppmを含有し、残部がAlおよび不可避的不純物よりなる合金を素材とし、鋳造後熱間圧延を450〜550℃の範囲内の温度で開始し、かつ熱間圧延仕上がり温度(T℃)が、Fe量(Xwt%)およびSi量(Ywt%)に応じて、
290−100Y≦T≦320+33X+100Y
を満たしかつ仕上がり板厚が2〜6mmの範囲内となるように熱間圧延を終了させ、さらに圧延率30%以上の冷間圧延を施した後、430〜580℃の範囲内の温度で中間焼鈍を施し、その後最終冷間圧延を施して、Fe固溶量が5ppm以上の最終板を得ることを特徴とするものである。
【0015】
さらに請求項2の発明は、請求項1の製造方法により得られたFe固溶量が5ppm以上の平版印刷版用アルミニウム合金支持体を規定している。
【0017】
ここで、この発明による平版印刷版用アルミニウム合金支持体の成分限定理由について説明する。
【0018】
Si:
Siが0.05%未満では表面処理性が劣って、電気化学的粗面化処理後の粗面の均一性が悪くなり、また高純度の地金原料が必要となって高コスト化を招くから、経済性の点で実用性を損なう。一方0.15%を越えてSiが含有されれば、粗面化処理後の色調が黒味を帯びすぎて商品価値を損ない、また粗面の均一性が低下するとともにインク汚れ性も低下する。したがってSi含有量は0.05〜0.15%の範囲内とする必要がある。なおSi量は熱間圧延上がりでの再結晶のしやすさに関係し、Si量が少なければ熱間圧延上がりの段階で再結晶させるための温度が高くなる。
【0019】
Fe:
Feが0.20%未満では電気化学的粗面化処理による粗面が不均一となって粗面化面の荒れやストリークスが生じやすくなり、また高純度の地金原料が必要となって、高コスト化を招くから、経済性を損なう。一方Fe量が0.50%を越えればインク汚れ性が低下し、また粗面化処理後の色調が黒味を帯びすぎて商品価値を損なう。したがってFeは0.20〜0.50%の範囲内とする必要がある。またFe量も熱間圧延上がりでの再結晶のしやすさに関係し、Fe量が少なければ熱間圧延上がりの段階での再結晶粒が大きくなりやすい。なおFeは、最終板での固溶量が5ppm以上であることが必要である。すなわちFeの固溶量は最終板におけるバーニング特性に関係し、Fe固溶量が少なければ軟化しやすくなる。特にFe固溶量が5ppm未満では、バーニング処理のための加熱によって材料が軟化して、バーニング処理後の強度低下を招く。
【0020】
Cu:
Cuは電気化学的粗面化処理によるピットを微細にし、表面処理性を改善する。Cu量が5ppm(0.0005wt%)未満ではピットの微細化効果が不充分であり、一方Cu量が300ppm(0.03wt%)を越えれば、電気化学的粗面化処理による粗面の均一性が低下し、またインク汚れ性が低下するから、Cu量は5〜300ppmの範囲内とした。
【0021】
Mg:
Mgは、他の条件によってインク汚れ性が低下しそうな場合において、インク汚れ性を向上させるために有効であり、この発明の平版印刷版用アルミニウム合金支持体においては積極的に添加される。Mg量が2000ppm(0.2wt%)未満ではインク汚れ性向上効果が充分に得られず、一方Mg量が3000ppm(0.30wt%)を越えれば、電気化学的粗面化が不安定となって良好な印刷画質が得られなくなり、また材料の強度が高くなり過ぎて、繰返し曲げ性が低下するとともに、ライン通板性が低下するから、Mg量は2000〜3000ppmの範囲内とした。
【0022】
以上の各元素のほかは、基本的にはAlおよび不可避的不純物とすれば良い。但し、一般のアルミニウム合金においては、鋳塊結晶組織を微細化して圧延板のキメ、ストリークスを防止するため、少量のTiを単独で、または微量のBと組合せて添加することがあり、この発明の平版印刷版支持体に用いるアルミニウム合金においても、0.003〜0.05%のTiを単独で、あるいは1〜50ppmのBと組合せて添加しても良い。Ti量が0.003%未満では、またB量が1ppm未満では、上記の効果が得られず、一方Ti量が0.05%を越えれば、Tiの添加効果が飽和して経済性を損ない、またB量が50ppmを越えればBの添加効果が飽和するばかりでなく、粗大なTiB2 粒子による線状欠陥が生じやすくなる。
【0023】
不純物としては、JIS 1050相当の不純物量(Mn0.05%以下、Zn0.05%以下、その他合計0.05%以下)程度であれば、平版印刷版支持体用のアルミニウム合金としてその特性を損なうことはない。なお請求項1、請求項3の発明においては、Mgを積極的合金元素としては添加していないが、不純物として50ppm未満のMgを含有することが許容されることはもちろんである。
【0024】
次にこの発明の平版印刷版用アルミニウム合金支持体の製造方法における製造プロセスについて説明する。
【0025】
先ず前述のような成分組成を有するアルミニウム合金をDC鋳造法等によって常法に従い鋳造する。得られた鋳塊に対しては、熱間圧延に先立って加熱して、熱間圧延に供し、引続き冷間圧延を施した後、中間焼鈍を施し、さらに最終冷間圧延を施して最終的に板厚0.10〜0.50mm程度の圧延板とする。
【0026】
ここで熱間圧延開始温度は、450〜550℃の範囲内とする必要がある。熱間圧延開始温度が450℃未満では、後述するような再結晶のために必要な熱間圧延上がり温度を確保することが困難となるとともに、鋳塊組織の偏析が残留し、インク汚れが生じやすくなる。一方熱間圧延開始温度が550℃を越えれば、熱間圧延中において再結晶粒が粗大化し、電気化学的粗面化処理時に表面荒れが生じやすくなる。
【0027】
また熱間圧延の上がり温度はこの発明において極めて重要である。すなわち、この発明の方法の場合、中間焼鈍時においても再結晶させるが、最終板における電気化学的粗面化処理後の粗面化面を、均一でストリークスの発生がなくかつ表面荒れもない面とするためには、中間焼鈍以前の熱間圧延上がりの段階でも圧延板表面が一旦再結晶していること、そしてその再結晶組織が均一かつ微細であることが必要であり、そのためには、熱間圧延上がり温度を合金のFe量およびSi量に応じて適切な温度域に定める必要がある。具体的には、熱間圧延上がりで熱延板自体の有する保有熱によって再結晶を進ませることが、最終板の電気化学的粗面化処理時におけるストリークスの発生の防止に有効であり、またこのとき熱間圧延上がりでの再結晶粒が粗大となれば、電気化学的粗面化処理時において表面荒れが生じやすくなる。したがって電気化学的粗面化処理後の粗面化面として、ストリークスがなく荒れのない面を得るためには、熱間圧延上がりの状態で、均一かつ微細に再結晶している必要がある。熱間圧延上がりでの圧延板の再結晶に対しては、素材合金の化学成分、特にFe量およびSi量が強く影響するから、熱間圧延上がりの状態で前述のような適切な再結晶状態を得て、電気化学的粗面化処理により適切な粗面化面を得るためには、熱間圧延上がり温度T(℃)を、素材合金のFe量(Xwt%)とSi量(Ywt%)に応じて次の(1)式を満たすような温度域に定める必要がある。
290−100Y≦T≦320+33X+100Y …(1)
【0028】
ここで、熱間圧延上がり温度Tが式(1)の左辺(290−100Y)未満では、熱間圧延上がりで表面層が充分に再結晶せず、最終の電気化学的粗面化処理によってストリークスが発生しやすくなる。一方熱間圧延上がり温度Tが式(1)の右辺(320+33X+100Y)を越えれば、熱間圧延上がりで再結晶粒が粗大化し、最終板に対する電気化学的粗面化処理によって表面に荒れが生じやすくなる。なおこの発明の方法の場合、熱間圧延後には冷間圧延を施してから中間焼鈍を施して、改めて再結晶させることになり、この中間焼鈍時には結晶粒の均一化が進むが、それだけでは不充分であって、熱間圧延上がり温度が前述の式(1)の範囲から逸脱すれば、中間焼鈍により結晶粒の均一化を進行させても、最終板に対する電気化学的粗面化処理によってストリークスや荒れの問題が発生してしまうのである。
【0029】
なお熱間圧延による上がり板厚は、2〜6mmの範囲内とする必要がある。熱間圧延上がり板厚が2mm未満では、熱間圧延仕上り温度を式(1)の範囲内とすることが困難となり、一方6mmを越えれば、冷間圧延の比率が高くなり過ぎて、経済的でなくなる。
【0030】
熱間圧延終了後、中間焼鈍前には冷間圧延(一次冷間圧延)を行なう。この一次冷間圧延の圧延率は少なくとも30%以上、好ましくは50%以上とする。中間焼鈍前の冷間圧延率が30%未満の場合、中間焼鈍時の再結晶粒が粗大となるか、または中間焼鈍時に再結晶が生じないため、最終板に対する電気化学的粗面化処理による粗面化面に荒れが生じてしまう。
【0031】
一次冷間圧延後には中間焼鈍を行なうが、この中間焼鈍は430〜580℃の温度域で行なう必要がある。中間焼鈍温度が430℃未満では、バーニング処理時において板の軟化が生じやすくなり、印刷版の強度が低下するおそれがある。一方中間焼鈍温度が580℃を越えれば、結晶粒が粗大となって最終板の電気化学的粗面化処理面が荒れてしまう。なお中間焼鈍は、加熱昇温速度が緩やかなバッチ焼鈍もしくは急速加熱の連続焼鈍のいずれを適用しても良い。中間焼鈍の保持時間は、バッチ焼鈍の場合は30分以上が一般的であり、一方連続焼鈍の場合は保持なしかまたは保持しても5分以下で充分である。
【0032】
中間焼鈍後の最終冷間圧延率は特に限定されるものではないが、一般には10%〜80%程度とすれば良い。
【0033】
次に前述のようにして得られた平版印刷版用アルミニウム合金支持体を平版印刷版とするための処理方法について詳細に説明する。なお次に記載する方法は、飽くまで代表的な例であり、これらの方法に限定されないことは勿論である。
【0034】
先ずアルミニウム合金素板の表面に付着している油脂、錆、ゴミなどを除去するため、トリクレン、苛性ソーダなどで清浄化処理することが望ましい。苛性ソーダなどによるアルカリエッチングを行った場合には、発生したスマットを除去するデスマット処理(たとえば10〜30wt%の硫酸または硝酸に浸漬する処理など)を施す。清浄化処理した表面に対しては、粗面化処理を施す。粗面化処理方法としては、機械的粗面化法、電気化学的粗面化法、化学的粗面化法がある。機械的粗面化法としては、回転ナイロンブラシと研磨剤(アルミナ、珪砂など)を用いるブラシグレイン法が一般的である。電気化学的粗面化法としては、2〜40g/lの塩酸を含有する水溶液または硝酸を2〜40g/l含有する水溶液中で20〜70℃の温度で電解処理する方法が一般的であり、この場合電解液中にこれらの酸のアルミニウム塩や無機酸、アミン、カルボン酸などを含有させてもよい。電気化学的粗面化法において、電解質濃度が2g/l以下では粗面化が困難になり、40g/l以上のときは不均一な粗面形状になって印刷版として適さなくなる。この電気化学的粗面化に用いる電流波形は、商用交流、正弦波交流、矩形波、台形波などが用いられ、また電流密度は10〜100A/mm2 の範囲内が好ましい。電気化学的粗面化処理による粗面形状は電解液組成、温度、電流密度、電解波形、電気量、電解液流速などの諸条件を制御することによって調整でき、したがってこれらの諸条件を適切にコントロールすることにより、所望の印刷特性を容易に得ることができる。一方化学的粗面化法としては、苛性ソーダやフッ化ソーダなどで表面をエッチングする方法を適用することができる。このようにして粗面化された表面に付着した残存物は、米国特許第3834998号明細書に記載されている方法で除去することができる。なお粗面化処理方法としては基本的には上記のいずれの方法を適用しても良いが、この発明で用いている成分組成の合金では特に電気化学的粗面化処理が最適である。
【0035】
上述のようにして粗面化処理された表面に対しては、周知の方法で陽極酸化処理を施す。具体的には、硫酸、燐酸、シュウ酸、クロム酸、アミドスルホン酸などにアルミニウム塩を含有させた電解液中で直流、交流、交直重畳、直流パルスなどを用いて陽極酸化処理を施せば良い。この際の電解質濃度は1〜80wt%、温度は5〜70℃の範囲、電流密度は0.5〜60A/dm2 の範囲内とし、酸化皮膜重量は0.5〜5g/m2 の範囲内が好ましい。
【0036】
陽極酸化処理を施したアルミニウム板に対しては、さらに米国特許第2714066号、英国特許第1203447号あるいは米国特許第3181461号明細書に記載されている方法で親水化処理してもよい。また必要に応じて、特開昭63−145092号に記載されている有機スルホン酸、特開昭63−145092号記載のカルボン酸とホスホン酸基を含有する化合物、特開平3−261592号記載の1個のアミノ基とリンの酸素酸基1個を有する化合物、特開平3−215095号記載の燐酸エステルなどを下塗り層として5〜30mg/m2 設けることができる。
【0037】
さらに平版印刷版とするには、表面に感光層を設けることが必要であるが、この感光層としては次の(1)〜(4)のいずれかに記すものを適用すれば良い。
【0038】
(1) O−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステルおよびフェノール・クレゾール混合ノボラック樹脂を含有する感光層
例えば、米国特許第2766118号、同第2767092号、同第3636709号、同第3759711号、同第4028111号明細書記載の化合物あるいは英国特許第1494043号明細書記載の化合物が有用である。
【0039】
(2) ジアゾ樹脂と水不溶性かつ親油性高分子化合物を有する感光層
例えば、P−ジアゾジフェニールアミンとホルムアルデヒドまたはアセトアルデヒドの縮合物とヘキサフルオロリン酸塩とのジアゾ樹脂などが好適である。その他に、米国特許第3300309号、特公昭54−19773号などに記載のジアゾ化合物も有用である。
【0040】
(3) 光二量化型感光層組成物および光重合感光性組成物を含む感光層
光二量化型感光層組成物としては米国特許第4078041号や、独国特許第2626769号明細書に記載されているマレイミド基側鎖または主鎖に有するポリマーが好適である。また、光重合感光層組成物としては、シンナミル基、シンナモイル基、カルコン基などを側鎖または主鎖に有するポリマーが好適である。例えば米国特許第3030208号、米国出願第828455号明細書に記載されている感光性ポリエステルがある。また、これらのポリマーをアルカリ可溶化した特開昭60−191244号明細書記載のポリマーも有用である。
【0041】
(4) 電子写真用感光層
例えば、米国特許第3001872号、特開昭56−161550号、特開昭60−186847号、特開昭61−238063号明細書に記載された電子写真感光層に用いられるZnO感光層を用いてもよい。
【0042】
なおこれらの感光層には、必要に応じて米国特許第4028111号、同第3751257号記載のバインダー、特開昭62−293247号記載の染料、特開平2−96756号、特開昭55−527号に記載されている感脂化剤、特開昭62−251740号に記載されている非イオン界面活性剤、あるいはO−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロライド、トリハロメチルオキサチアゾールなどに代表される特開昭53−36223号、特開昭63−58440号明細書に開示されている光酸発生剤により露光後の画像可視化剤を適宜添加することができる。またここで、アルミニウム板上に設ける感光層は、乾燥後の重量で0.8〜6g/m2 の範囲とすれば良い。
【0043】
上述のようにして塗布形成された感光層上には、相互に独立して設けられた突起物により構成される特開昭55−12974号、特開昭58−182636号に記載されているマット層を設けてもよい。またこの感光層が塗布された面に対する裏面に、重ね合わせたときの感光層のきず付きを防止するために、ガラス転移点20℃以上のポリマーや特開平6−35174号明細書記載の有機金属塩などを加水分解等により無機酸化物にして被覆する方法などを適用してもよい。
【0044】
以上のようにして作成した感光性平版印刷版(PS版)は、画像露光後、米国特許第4259434号、同第4186006号、特開昭59−84241号、特開昭57−192952号あるいは特開昭62−24263号明細書記載の方法などで現像、ガム引きがなされ、版胴に固定して印刷に供される。
【0045】
【発明の実施の形態】
【0046】
【実施例】
表1の合金符号A〜Cに示す化学成分組成を有する各アルミニウム合金を溶製し、DC鋳造法(半連続鋳造)により450mm×1200mm×3500mmの鋳塊を鋳造した。その鋳塊に対し片面10mmずつ面削を行なった後、表2の製造番号1〜11に示すような条件で熱間圧延を行ない、さらに一次冷間圧延を施してから中間焼鈍を行ない、最終冷間圧延を行なって0.3mm厚の平版印刷版支持体用素板に仕上げた。なお最終冷間圧延後のFe固溶量を調べた結果を表2中に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
表2の製造番号1〜3に示す工程条件により得られた各素板について、バミストン/水25wt%の懸濁液中で、回転ナイロンブラシを用いて表面粗さが0.6μmになるようにブラシグレイン処理した。表面を10%苛性ソーダ水溶液中で50℃×1分間予備エッチングし、続いて1%硝酸水溶液中で30A/mm2 の電流密度で10秒間電解粗面化処理(電気化学的粗面化処理)を実施した。引き続き、5%苛性ソーダ中で35℃×10秒間洗浄した後、30%硫酸中で50℃×20秒間中和処理した。この表面に15%硫酸中で約0.7μmの陽極酸化皮膜を生成させた。このアルミニウム板上に下記の感光層を塗布後の乾燥重量が2g/m2となるように設けた。
【0050】
感光層の成分
ナフトキノン(1,2)−ジアジド−(2)−5−スルホン酸クロライドとレゾルシン−ベンズアルデヒド樹脂とのエステル化合物……1重量部
フェノールとm−,p−混合クレゾールとホルムアルデヒド共重縮合物……3.5重量部
2−トリクロロメチル−5−[β−(2−ベンゾフリル)ビニル]−1,3,4」−オキサジアゾール……0.03重量部
ビクトリアビュアーブル−BOH(保土ケ谷化学製)……0.1重量部
p−ブチルフェノールアルデヒドノボラック樹脂のO−ナフトキノンアジドスルホン酸エステル……0.05重量部
メチルセルソルブ……27重量部
【0051】
以上のようにして得られた感光性平版印刷版に、3kwのメタルハライドランプを用いて1mの距離で50秒間露光させ、3%メタ珪酸ナトリウム水溶液で25℃、45秒間現像して、水洗乾燥後、ガム引きし、平版印刷版を得た。このようにして得られた原版を印刷機に取り付け、印刷試験を行った。
【0052】
この発明による平版印刷版用支持体および比較例による平版印刷版用支持体について、前述のように機械的粗面化−予備エッチング−電気化学的粗面化を行なった際の表面処理性として、ストリークスおよび表面荒れを調査し、またバーニング処理に対する耐軟化特性として、バーニング処理に相当する300℃×7分の熱処理を施してその後の強度を調べた。さらに最終的に得られた各印刷版について、非画像部のインク汚れを調べた。これらの結果を表3に示す。なお表3において、表面処理性に関してのストリークスおよび表面荒れについては、目視観察により、
○…良 △…中間 ×…不良
で評価した。また、インク汚れ性に関しては非画像部のインク汚れの有無について目視で判断した。
【0053】
【表3】
【0054】
表3に示すように、合金の成分組成が請求項1の発明で規定する条件を満たしかつ製造プロセスもこの発明で規定する条件を満たす本発明例(製造番号1)による場合は、電気化学的粗面化処理後にストリークスおよび表面荒れの発生がなく、電気化学的粗面化処理における表面処理性が優れており、またバーニング処理後の強度も高く、さらにはインク汚れ性にも優れていることが明らかである。
【0061】
一方製造番号2は、Fe量、Si量、Cu量、Mg量がこの発明で規定する各含有量上限を越えた比較合金を用いた比較例であり、この場合、製造プロセス条件はこの発明で規定するプロセス条件を満たしていたが、電気化学的粗面化処理によって表面荒れが生じ、インク汚れ性が劣ってしまった。
【0062】
そして製造番号3は、Fe量、Si量、Cu量がこの発明で規定する各含有量下限より低かった比較合金を用いた比較例であり、この場合、製造プロセス条件はこの発明で規定する条件を満たしていたが、電気化学的粗面化処理によってストリークスおよび表面荒れが発生してしまった。
【0063】
【発明の効果】
この発明によれば、成分組成を適切に定めるばかりでなく、製造プロセス、特に熱間圧延上がり温度を合金のFe量、Si量に応じて適切に定めることによって、電気化学的粗面化処理における表面処理性が優れていて、ストリークスおよび表面荒れのない均一かつ微細な粗面化面を有する平版印刷版を得ることができ、またそればかりでなくバーニング処理による軟化も少なくてバーニング処理後の強度が高く、かつインク汚れ性に優れていて非画像部のインク汚れの少ない平版印刷版を得ることができる。

Claims (2)

  1. Fe0.20〜0.50%(重量%、以下同じ)、Si0.05〜0.15%、Cu5〜300ppm、Mg2000〜3000ppmを含有し、残部がAlおよび不可避的不純物よりなる合金を素材とし、鋳造後熱間圧延を450〜550℃の範囲内の温度で開始し、かつ熱間圧延仕上がり温度(T℃)が、Fe量(Xwt%)およびSi量(Ywt%)に応じて、
    290−100Y≦T≦320+33X+100Y
    を満たしかつ仕上がり板厚が2〜6mmの範囲内となるように熱間圧延を終了させ、さらに圧延率30%以上の冷間圧延を施した後、430〜580℃の範囲内の温度で中間焼鈍を施し、その後最終冷間圧延を施して、Fe固溶量が5ppm以上の最終板を得ることを特徴とする、平版印刷版用アルミニウム合金支持体の製造方法。
  2. 請求項1に記載の製造方法によって製造された、Fe固溶量5ppm以上の平版印刷版用アルミニウム合金支持体。
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