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JP3904504B2 - 文字列変換装置、履歴情報生成方法、および履歴情報生成処理プログラム。 - Google Patents

文字列変換装置、履歴情報生成方法、および履歴情報生成処理プログラム。 Download PDF

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JP3904504B2 JP2002304277A JP2002304277A JP3904504B2 JP 3904504 B2 JP3904504 B2 JP 3904504B2 JP 2002304277 A JP2002304277 A JP 2002304277A JP 2002304277 A JP2002304277 A JP 2002304277A JP 3904504 B2 JP3904504 B2 JP 3904504B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、文字列変換装置に関し、特に、履歴情報の生成に関する。
【0002】
【従来技術】
出願人は既に、入力された文字列と変換後の文字列を合わせて履歴として記憶しておき、所定の合致度を超える場合には、前記入力される文字列と完全一致しない場合も、これを変換候補として表示する省入力候補表示方法について、出願をしている(特許文献1参照。)。たとえば、キーボードから「とくしまけんとくしましおきのはまちょう」と入力し、変換キーを押して、「徳島県徳島市沖浜町」と変換すると、これらの組み合わせが履歴バッファに記憶される。そして、「とくしまけ」まで入力すると、「徳島県徳島市沖浜町」が省入力変換候補として画面上に表示される。
【0003】
【特許文献1】
特開平12−123006号公報(図16)
【0004】
また、現在では郵便番号の7桁表示が導入され、郵便番号を入力して、変換キーを押下すると、対応する住所が表示されるかな漢字変換方法が知られている。具体的には、「770−8051」と入力して変換キーを押すと、「徳島県徳島市沖浜町」が変換候補として表示される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記2つの発明を組み合わせることにより、「770−8051」とすべてを入力しなくても、「770−」と入力した段階で、「徳島県徳島市沖浜町」を省入力変換候補として画面上に表示することができる。
【0006】
しかしながら、上記組み合わせでは下記のような問題があった。「770−8051」と「徳島県徳島市沖浜町」との対応が履歴バッファに記憶されるだけなので、操作者が郵便番号だけを用いて対応する住所を入力した場合には、よみを途中まで入力しても、省入力変換候補としての「徳島県徳島市沖浜町」は表示されない。
【0007】
かかる問題は、かな漢字変換処理だけでなく、1のレコードが複数のカラムから構成されており、いずれかのカラムが指定されると他のカラムに記憶されているデータを出力候補として決定する文字列入力処理においては、同様に問題となる。
【0008】
この発明は、上記問題を解決し、簡易に文字列を入力することができる装置または方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
1)本発明にかかる文字列変換装置は、1)入力された文字列を読み文字列として記憶する入力文字列記憶手段、2)読み文字列およびこれに対応する変換後文字列を記憶する変換辞書記憶手段、3)前記入力文字列記憶手段に記憶された入力文字列を未確定文字列記憶手段に記憶するとともに、変換命令が与えられると、前記入力文字列記憶手段に記憶された文字列を前記変換辞書記憶手段を参照して変換後文字列に変換し、前記未確定文字列記憶手段に記憶する変換手段、4)確定命令が与えられると、前記未確定文字列記憶手段に記憶された文字列を表記文字列として、この表記文字列と、前記入力文字列記憶手段に記憶された対応する読み文字列との組データを履歴情報として記憶する確定手段、5)前記入力文字列記憶手段に記憶される読み文字列について、前記履歴情報のうち所定の合致度を越える読み文字列が存在する場合には、対応する変換後文字列を省入力候補として報知する報知手段を備えた文字列変換装置であって、6)前記変換辞書記憶手段に記憶された変換後文字列には、キーワードが対応づけられており、7)前記変換手段は、変換命令が与えられると、前記入力文字列に前記キーワードが存在するか否か判断し、存在する場合には対応する変換後文字列に変換し、8)前記確定手段は、前記履歴情報として記憶された表記文字列中に、前記キーワードが含まれている場合には、前記変換辞書記憶手段を参照して、当該キーワードに対応づけられている変換後文字列とその読み文字列とを対応づけた組データを、前記履歴情報として記憶する。
このように、ある変換後文字列についてのキーワードを入力して確定後の文字列に当該キーワードが含まれる場合には、当該キーワードに対応付けされた変換後文字列およびその読み文字列を履歴情報として記憶することにより、キーワードを変換後文字列に変換することなく確定させた場合にも、当該キーワードの変換前文字列についての省入力変換が可能となる。これにより、簡易入力が可能となる。
【0010】
2)本発明にかかる文字列変換装置は、前記変換辞書記憶手段には、住所に対する郵便番号をキーワードとして記憶しており、前記確定手段は、前記履歴情報として記憶された表記文字列中に、前記郵便番号が含まれている場合には、前記変換辞書記憶手段を参照して、当該郵便番号に対応づけられている住所とその読み文字列とを対応づけた組データを前記履歴情報として記憶する。したがって、郵便番号をそのまま確定させた場合にも、当該郵便番号に対応する住所の読みを用いた省入力変換が可能となる。
【0011】
3)本発明にかかる履歴情報生成方法は、A)読み文字が入力されると読みバッファおよび未確定文字列バッファに記憶し、B)変換命令が与えられると、前記読みバッファに記憶された文字列を変換辞書を用いて変換し、変換された文字列を前記未確定文字列バッファに記憶し、C)確定命令が与えられると、前記未確定文字列バッファに記憶された文字列を表記文字列として、この表記文字列と、前記読みバッファに記憶された対応する読み文字列との組データを履歴情報として記憶しておき、新たに与えられた読み文字列について、前記履歴情報を参照して省入力候補を報知する省入力変換候補報知方法に用いる履歴情報生成方法であって、D)前記変換辞書には、変換後文字列変換命令が与えられた場合に入力された読み文字列が合致すると対応する変換後文字列に変換するためのキーワードが前記変換後文字列に対応づけられて記憶されており、E)前記履歴情報として記憶された表記文字列中に、前記キーワードが含まれている場合には、前記変換辞書を参照して、当該キーワードに対応づけられている変換後文字列とその読み文字列とを対応づけた組データを前記履歴として記憶する。したがって、前記キーワードについて、操作者が変換後文字列変換命令をあたえることなく確定させた場合にも、当該キーワードの変換前文字列についての省入力変換が可能となる。これにより、簡易入力が可能となる。
【0012】
4)本発明にかかるプログラムは、以下の履歴情報生成処理をコンピュータで実現するためのプログラム。1)読み文字が入力されると読みバッファおよび未確定文字列バッファに記憶し、2)変換命令が与えられると、前記未確定文字列バッファに記憶された文字列を変換辞書を用いて変換し、変換された文字列を前記未確定文字列バッファに記憶し、3)確定命令が与えられると、前記未確定文字列バッファに記憶された文字列を表記文字列として、この表記文字列と、前記読みバッファに記憶された対応する読み文字列との組データを履歴情報として記憶しておき、新たに与えられた読み文字列について、前記履歴情報を参照して省入力候補を報知する省入力変換候補報知方法に用いる履歴情報生成処理であって、4)前記変換辞書には、変換後文字列変換命令が与えられた場合に入力された読み文字列が合致すると対応する変換後文字列に変換するためのキーワードが前記変換後文字列に対応づけられて記憶されており、5)前記履歴情報として記憶された表記文字列中に、前記キーワードが含まれている場合には、前記変換辞書を参照して、当該キーワードに対応づけられている変換後文字列とその読み文字列とを対応づけた組データを前記履歴として記憶する。したがって、前記キーワードについて、操作者が変換後文字列変換命令をあたえることなく確定させた場合にも、当該キーワードの変換前文字列についての省入力変換が可能となる。これにより、簡易入力が可能となる。
【0013】
なお、本明細書において、「キーワード」とは、変換後文字列の一部のワードである短縮ワードである場合はもちろん、実施形態のように郵便番号のような数字または英文字の組み合わせコードで表されている場合も含む。
【0014】
また、「レコード」とは、1のレコードが複数のカラムのデータで構成される形式であればどのような形式でもよく、たとえばリレーショナルデータベース形式のように各データが関連づけられているような場合も含む。
【0015】
また、「変換後文字列変換命令」とは、実施形態では郵便番号を対応する住所に変換される命令が該当する。
【0016】
また「確定された文字列中に、前記キーワードが含まれている場合」とは、キーワードが変換後文字列に変換されることなくそのまま確定される場合はもちろん、半角変換、全角変換などを行った場合のように、結果的に、確定文字列に含まれる場合を全て含む概念である。また無変換キーを有する場合には、無変換キーが押された場合も含む。
【0017】
なお、実施形態では、入力文字列記憶手段は読みバッファ27bが、未確定文字列記憶手段は未確定文字列バッファ27dが、確定文字列記憶手段は確定文字列バッファ27aが、変換辞書記憶手段3は辞書部26bが、変換手段はCPU23のステップS15の処理が、報知手段はCPU23のステップS7の処理が、それぞれ該当する。
【0018】
また、履歴情報とは、省入力変換を行う場合に用いる情報であり、実施形態では、確定文字列バッファ27aまたは拡張履歴バッファ27cに記憶された読み文字列および表記文字列の組データが該当する。
【0019】
【発明の実施の形態】
1.概略および機能ブロックの説明
本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1に、本発明にかかるかな漢字変換装置1の機能ブロック図を示す。かな漢字変換装置1は、入力文字列記憶手段2、変換辞書記憶手段3、変換手段5、未確定文字列記憶手段6、確定手段8、確定文字列記憶手段11、および報知手段9を備えている。
【0020】
入力文字列記憶手段2は、入力された文字列を読み文字列として記憶する、変換辞書記憶手段3は、読み文字列およびこれに対応する変換後文字列を記憶する。また、変換辞書記憶手段3に記憶された変換後文字列には、キーワードが対応づけられている。変換手段5は、変換命令が与えられると、入力文字列記憶手段2に記憶された読み文字列を変換辞書記憶手段3を参照して変換後文字列に変換し、未確定文字列記憶手段6に記憶する。また、変換手段5は、変換命令が与えられると、前記入力文字列に前記キーワードが存在するか否か判断し、存在する場合には対応する変換後文字列に変換し、未確定文字列記憶手段6に記憶する。確定手段8は、確定命令が与えられると、未確定文字列記憶手段6に記憶された文字列および入力文字列記憶手段2に記憶された対応する読み文字列と対応づけて、履歴情報記憶手段7に履歴情報として記憶する。報知手段9は、入力文字列記憶手段2に記憶される読み文字列について、前記履歴情報のうち所定の合致度を越える読み文字列が存在する場合には、対応する変換後文字列を省入力候補として報知する
確定手段8は、前記確定された文字列中に、前記キーワードが含まれている場合には、変換辞書記憶手段3を参照して、当該キーワードに対応づけられている変換後文字列とその読み文字列とを対応づけて、前記履歴情報として記憶する。
【0021】
したがって、操作者がキーワードを対応する変換後文字列に変換することなく、確定させた場合でも、対応する変換後文字列の読みを用いて省入力変換処理が可能となる。
【0022】
2.かな漢字変換装置1のハードウェア構成
図2に、図1に示すかな漢字変換装置1をCPUを用いて構成したハードウェア構成の一例を示す。
【0023】
かな漢字変換装置1は、CPU23、メモリ27、ハードディスク26、CDD(CD−ROMドライブ)25、キーボード28、ディスプレイ30,マウス31およびバスライン29を備えている。
【0024】
CPU23は、ハードディスク26に記憶されたプログラムにしたがいバスライン29を介して、各部を制御する。なお、本実施形態においては、オペレーティングシステム(図示せず)として、マイクロソフト社製のwindowsXP(商標)等を採用した。
【0025】
ハードディスク26には、後述するかな漢字変換プログラム26aが記憶されている。このプログラムは、CDD25を介して、プログラムが記憶されたCD−ROM25aから読み出されてハードディスク26にインストールされたものである。なお、CD−ROM以外に、フレキシブルディスク(FD)、ICカード等のプログラムをコンピュータ可読の記録媒体から、ハードディスクにインストールさせるようにしてもよい。さらに、通信回線を用いてダウンロードするようにしてもよい。
【0026】
本実施形態においては、プログラムをCD−ROMからハードディスク26にインストールさせることにより、CD−ROMに記憶させたプログラムを間接的にコンピュータに実行させるようにしている。しかし、これに限定されることなく、CD−ROMに記憶させたプログラムをCDD25から直接的に実行するようにしてもよい。なお、コンピュータによって、実行可能なプログラムとしては、そのままのインストールするだけで直接実行可能なものはもちろん、一旦他の形態等に変換が必要なもの(例えば、データ圧縮されているものを、解凍する等)、さらには、他のモジュール部分と組合して実行可能なものも含む。
【0027】
ハードディスク26には、かな漢字変換プログラム26a、変換辞書26b、省入力候補決定規則記憶部26cを有する。変換辞書26bは、入力文字列を変換後文字列に変換するための文字列変換辞書が記憶されている。また、変換辞書26bはさらに図3に示すような郵便番号辞書を含んでいる。郵便番号辞書は、郵便番号と対応する住所およびその読みが記憶されている。
【0028】
かな漢字変換プログラム26aは、入力された読み文字列を変換辞書26bの文字列変換辞書に基づいてかな漢字混じりの表記文字列に変換するとともに、後述するように省入力候補確定規則記憶部26cに記憶された規則に基づいて、省入力変換モードにおいて、操作者が欲するであろう候補に変換する。本実施形態においては、かかる省入力候補確定規則として、上記特許文献1にて開示された規則を用いたが、これに限定されるものではない。
【0029】
メモリ27は、確定文字列バッファ27a、読みバッファ27b、拡張履歴バッファ27c、未確定文字列バッファ27dを有する。未確定文字列バッファ27dには確定前の文字列が記憶される。確定文字列バッファ27aは確定後の表記文字列およびその読み文字列が記憶される。読みバッファ27bには入力された読み文字列が記憶される。拡張履歴バッファ27cには、後述するように、変換辞書を参照して、直接的には入力していない表記文字列およびその読み文字列の対応が記憶される。なお、メモリ27にはその他、各種の演算結果等が記憶される。
【0030】
3.フローチャート
つぎに、ハードディスク26に記憶されているかな漢字変換プログラムについて、図4を用いて説明する。以下では、郵便番号「770−8051」を入力し、これを確定した後、当該郵便番号で対応づけられている住所「徳島県徳島市沖浜町」の読み「とくしまけん・・・」を途中まで入力した場合の省入力変換候補の表示する場合を、例として説明する。
【0031】
まず、操作者はキーボード28から、「7」を入力する。CPU23は、入力されたキーの種類を判断しており(図4ステップS1)、この場合、キーの種類は文字入力キーであるので、読みバッファ27bに文字列「7」を記憶し、ディスプレイ30に未確定状態で表示する(ステップS3)。CPU23は、確定文字列バッファ27aまたは拡張履歴バッファ27cに省入力候補決定規則に合致するものが記憶されているか否か判断する(ステップS5)。この場合、これらのバッファには合致するものがないので、ステップS1にもどる。同様にして、操作者は、「7」「0」「−」「8」「0」「5」「1」と入力する。これにより、読みバッファ27bおよび未確定文字列バッファ27dに「770−8051」が記憶され、ディスプレイ30には未確定文字列バッファ27dに記憶された文字列が未確定状態で表示される。
【0032】
この状態で、操作者は、確定キー(図示せず)を押す。CPU23は、入力されたキーの種類を判断しており(ステップS1)、この場合、確定キーであるので、CPU23は、確定文字列バッファ27aに読み「770−8051」と表記「770−8051」を記憶し(ステップS18)、ディスプレイ30には確定された「770−8051」を確定状態で表示する(ステップS19)。
【0033】
CPU23は、ステップS18にて確定文字列バッファ27aに記憶された文字列が、表記文字列として郵便番号を含むか否か判断する(ステップS21)。本実施形態においては、3桁の数字と4桁の数字がハイフンで結合されている場合には、郵便番号であると判断するようにした。
【0034】
かかる文字列が郵便番号を含む場合に、CPU23は、変換辞書26bを検索し(ステップS23)、当該文字列が変換辞書26bに存在するか否か判断する(ステップS25)。この場合、存在するので、変換辞書26bから、その郵便番号に対応する住所の読み「とくしまけんとくしましおきのはまちょう」と表記「徳島県徳島市沖浜町」を拡張履歴バッファ27c に記憶する(ステップS27)。具体的には、読み区切り(6,11,18)と表記区切り(3,6,9)を用いて、「とくしまけん:徳島県」、「とくしまし:徳島市」、「おきのはまちょう:沖浜町」と文節ごとに読みと表記が拡張履歴バッファ27cに記憶される。
【0035】
なお、CPU23は、ステップS25にて当該文字列が変換辞書26bに存在しなければ、ステップS27の処理を行わない。
【0036】
つぎに、操作者は、キーボードから「と」「く」「し」「ま」「け」「ん」と読みを順次入力する。CPU23は、キーの種類が文字入力キーであると判断し(ステップS1)、これらの文字列を読みバッファ27bに記憶するとともに、ディスプレイ30に未確定状態で表示する(ステップS3)。CPU23は、省入力候補決定規則を参照して、履歴情報として記憶された読み文字列と合致するか否か判断する(ステップS5)。たとえば、上記省入力候補決定規則として、「確定文字列バッファ27aまたは拡張履歴バッファ27cに記憶された読みと前方一致する場合には、連続する文節まで省入力候補とする」という規則が記憶されている場合には、CPU23は、画面上に省入力候補として「徳島県徳島市沖浜町」が存在することを表示させる(ステップS7)。かかる省入力変換候補の表示方法として、本実施形態においては、図5に示すようなツールチップ61を用いた表示を行ったが、かかる候補の表示方法はどのようなものであってもよい。なお、図5においては、文字列「770−8051」は確定状態で、「とくしまけん」は未確定状態で表示される。
【0037】
操作者は、かかる省入力候補が入力したい文字列である場合には、省入力候補確定キーを押す。CPU23は、省入力候補確定キーが押されるか否か判断しており(ステップS9)、このキーが押されると、省入力候補に変換処理がなされ(ステップS11)、そして、ステップS18,ステップS19と同様に、確定文字列バッファへの記憶および確定状態での表示がなされる(ステップS12,ステップS13)。
【0038】
なお、ステップS1にてキーが変換キーである場合には、従来と同様に、変換辞書を用いた変換処理がなされる(ステップS15)、変換候補を確定させるには確定キーを押せばよい。これにより、ステップS18以下の処理が実行される。
【0039】
このように、本実施形態においては、7桁の郵便番号が住所に変換されることなく確定されると、これをキーワードとして、対応する住所の読みと表記を拡張履歴バッファ27cに記憶するようにした。したがって、一旦郵便番号を確定させれば、かかる郵便番号に対応する表記文字列の読みを入力していなくても、その読みによる省入力変換が可能となる。
【0040】
また、拡張履歴バッファ27cに記憶されるデータは、辞書にあらかじめ記憶されている読み区切りおよび表記区切り情報を用いて、文節ごとに区切って記憶している。したがって、当該住所の一部の読み(たとえば、「とくしまし」)からの省入力変換も可能となる。
【0041】
4.他の実施形態
本実施形態においては、郵便番号をキーワードとする場合について説明したが、変換後文字列についてその読みと異なるワードをキーワードとして変換するような場合には、同様に適用することができる。たとえば、略語と正式名称とその読み、管理番号と管理対象の名称とその読み、URLとそのURLに対応するサイトの名称とその読みなどを辞書登録しておけばよい。
【0042】
また、入力する文字列を音声で入力する音声入力式かな漢字変換装置の場合も同様に適用することができる。
【0043】
また、かな漢字変換装置だけでなく、1のレコードが複数のカラムから構成されており、いずれかのカラムが指定されると他のカラムに記憶されているデータを出力候補として決定する文字列入力処理についても同様に適用することができる。
【0044】
なお、拡張履歴バッファ27cに記憶する場合に、品詞情報を合わせて記憶するようにしてもよい。これにより、複数の省入力候補が存在する場合、たとえば、固有人名と結びつきの強い単語に対して特定の品詞情報を付与しておき、その単語が確定された直後は固有人名を優先させるといった処理を実行することにより確実に候補を表示できる。たとえば、読み「たなかたろう」、変換後文字列「田中太郎」が拡張履歴に登録されており、「氏名」に固有人名と結びつきが強いことを表す品詞情報を付与しており、 「たなからぼたもち」と入力して 「棚からぼた餅」と変換、確定し、その後、「しめい」と入力して 「氏名」と変換し確定する。これにより、直後の固有人名を優先することを表す品詞情報が記憶される。その後、 「たなか」の読みで省入力変換がなされる場合に、 最近の確定「棚からぼた餅」よりも「田中太郎」が優先出力される。
【0045】
上記実施形態においては、図1に示す機能を実現する為に、CPU23を用い、ソフトウェアによってこれを実現している。しかし、その一部もしくは全てを、ロジック回路等のハードウェアによって実現してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるかな漢字変換装置1の機能ブロック図である。
【図2】かな漢字変換装置1をCPUを用いて実現したハードウエア構成の一例を示す図である。
【図3】キーワードが付加された変換後文字列に関する辞書のデータ構造を示す。
【図4】変換処理のフローチャートである。
【図5】省入力変換候補を表示するダイアログボックスの一例を示す。
【符号の説明】
1・・・・かな漢字変換装置
23・・・CPU
27・・・メモリ

Claims (4)

  1. 入力された文字列を読み文字列として記憶する入力文字列記憶手段、
    読み文字列およびこれに対応する変換後文字列を記憶する変換辞書記憶手段、
    前記入力文字列記憶手段に記憶された入力文字列を未確定文字列記憶手段に記憶するとともに、変換命令が与えられると、前記入力文字列記憶手段に記憶された文字列を前記変換辞書記憶手段を参照して変換後文字列に変換し、前記未確定文字列記憶手段に記憶する変換手段、
    確定命令が与えられると、前記未確定文字列記憶手段に記憶された文字列を表記文字列として、この表記文字列と、前記入力文字列記憶手段に記憶された対応する読み文字列との組データを履歴情報として記憶する確定手段、
    前記入力文字列記憶手段に記憶される読み文字列について、前記履歴情報のうち所定の合致度を越える読み文字列が存在する場合には、対応する変換後文字列を省入力候補として報知する報知手段、
    を備えた文字列変換装置であって、
    前記変換辞書記憶手段に記憶された変換後文字列には、キーワードが対応づけられており、
    前記変換手段は、変換命令が与えられると、前記入力文字列に前記キーワードが存在するか否か判断し、存在する場合には対応する変換後文字列に変換し、
    前記確定手段は、前記履歴情報として記憶された表記文字列中に、前記キーワードが含まれている場合には、前記変換辞書記憶手段を参照して、当該キーワードに対応づけられている変換後文字列とその読み文字列とを対応づけた組データを、前記履歴情報として記憶すること、
    を特徴とする文字列変換装置。
  2. 請求項1の文字列変換装置において、
    前記変換辞書記憶手段には、住所に対する郵便番号をキーワードとして記憶しており、
    前記確定手段は、前記履歴情報として記憶された表記文字列中に、前記郵便番号が含まれている場合には、前記変換辞書記憶手段を参照して、当該郵便番号に対応づけられている住所とその読み文字列とを対応づけた組データを前記履歴情報として記憶すること、
    を特徴とする文字列変換装置。
  3. 読み文字が入力されると読みバッファおよび未確定文字列バッファに記憶し、
    変換命令が与えられると、前記読みバッファに記憶された文字列を変換辞書を用いて変換し、変換された文字列を前記未確定文字列バッファに記憶し
    確定命令が与えられると、前記未確定文字列バッファに記憶された文字列を表記文字列として、この表記文字列と、前記読みバッファに記憶された対応する読み文字列との組データを履歴情報として記憶しておき、新たに与えられた読み文字列について、前記履歴情報を参照して省入力候補を報知する省入力変換候補報知方法に用いる履歴情報生成方法であって、
    前記変換辞書には、変換後文字列変換命令が与えられた場合に入力された読み文字列が合致すると対応する変換後文字列に変換するためのキーワードが前記変換後文字列に対応づけられて記憶されており、
    前記履歴情報として記憶された表記文字列中に、前記キーワードが含まれている場合には、前記変換辞書を参照して、当該キーワードに対応づけられている変換後文字列とその読み文字列とを対応づけた組データを前記履歴として記憶すること、
    を特徴とする履歴情報生成方法。
  4. 以下の履歴情報生成処理をコンピュータで実現するためのプログラム。
    読み文字が入力されると読みバッファおよび未確定文字列バッファに記憶し、
    変換命令が与えられると、前記未確定文字列バッファに記憶された文字列を変換辞書を用いて変換し、変換された文字列を前記未確定文字列バッファに記憶し、
    確定命令が与えられると、前記未確定文字列バッファに記憶された文字列を表記文字列として、この表記文字列と、前記読みバッファに記憶された対応する読み文字列との組データを履歴情報として記憶しておき、新たに与えられた読み文字列について、前記履歴情報を参照して省入力候補を報知する省入力変換候補報知方法に用いる履歴情報生成処理であって、
    前記変換辞書には、変換後文字列変換命令が与えられた場合に入力された読み文字列が合致すると対応する変換後文字列に変換するためのキーワードが前記変換後文字列に対応づけられて記憶されており、
    前記履歴情報として記憶された表記文字列中に、前記キーワードが含まれている場合には、前記変換辞書を参照して、当該キーワードに対応づけられている変換後文字列とその読み文字列とを対応づけた組データを前記履歴として記憶する。
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