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JP3904053B2 - ステアリングサポートメンバの取付構造 - Google Patents

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JP3904053B2
JP3904053B2 JP37321499A JP37321499A JP3904053B2 JP 3904053 B2 JP3904053 B2 JP 3904053B2 JP 37321499 A JP37321499 A JP 37321499A JP 37321499 A JP37321499 A JP 37321499A JP 3904053 B2 JP3904053 B2 JP 3904053B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
自動車のインストルメントパネル下方には、左右Aピラー基部に渡ってステアリングサポートメンバ(A−Aパイプ)が設けられている。
本発明は、このステアリングサポートメンバの取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車のインストルメントパネル下方に設けられるステアリングサポートメンバは、パイプ状のものを使用しており、端部には、軸に交差する面としてサイドブラケットを溶着している。このサイドブラケットによってインストルメントパネルのステー等にねじ止め固定していた。
【0003】
図8に示すように、パイプ状のステアリングサポートメンバ1はその両端部に板状のサイドブラケット2を溶着し、一方側端部に断面略U字状のアッパーサポートメンバ3及びロアーサポートメンバ4が設けられ、近傍にステアリングシャフトブラケット5が設けられている。
図9に示すように、サイドブラケット2には円形の孔2aが形成され、孔2aの周縁にフランジ2bが突出しており、ステアリングサポートメンバ1の端部がフランジ2bと溶着される。また、孔2aの近傍にはサイドパネルへの取付孔2cが形成されている。
ロアーサポートメンバ4はステアリングサポートメンバ1周面に直線上に溶接され、サイドブラケット2に略U字状に溶着される。このように、溶接個所(図9の×印)を多くしてメンバ取付構造の剛性を高めていた。
【0004】
また、メンバ取付構造の剛性については、L形に曲がって2面を有するブラケットを使用してステアリングサポートメンバの端部を溶着すると共に周面を溶着(周方向から見て隙がないように)して強度を図った構造が提案されている(特開平9−328023号公報参照)。
このほか、ステアリングサポートメンバの取付け部を捩れ変形可能にしてステアリングサポートメンバの屈曲を防止すること(特開平5−330454号公報参照)、複数の小径のパイプ材をステアリングサポートメンバに利用して軽量化を図ること(特開平5−170010号公報参照)が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、車体剛性、ステアリング振動抑制は振動実験をすることで数値として表れてくる。そこで、モデルチェンジや車両規制により、従来の強度より大きくする場合、振動実験を繰り返すことになる。
前述した構造では強度を大きくするために溶接個所を多くしたが、作業効率が非常に悪く、重量も重くなりがちである。また、部品を厚くしたり補強部品を大きくすることが手っ取り早いが、組み付け作業が煩雑になる。また、大きな部品を使用するとコストが掛かり、保管も面倒である。
【0006】
本発明は、剛性を高め、作業性が良く、安価なステアリングサポートメンバの取付構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、請求項1の発明は、インストルメントパネルの下方に車体幅方向に取付けるステアリングサポートメンバの取付構造において、該ステアリングサポートメンバの端部に該ステアリングサポートメンバの断面形状より大きいサイドブラケットを溶着し、該サイドブラケットの端部と前記ステアリングサポートメンバの周面との間に、断面形状が略三角形空間を構成するようにリーンフォースの両端をそれぞれ溶着したことを特徴とする。
【0008】
請求項2の発明は請求項1の発明において、前記リーンフォースの一端は前記ステアリングサポートメンバの車両前後方向の後ろ側周面に溶着したことを特徴とする。
【0009】
本発明はサイドブラケットとA−Aパイプ(ステアリングサポートメンバ)の接続箇所の補強を、両者の接合面の根本に対して行うのではなく、サイドブラケットの車両前後方向の端部からA−Aパイプの外周面にリーンフォースを掛け渡して当該箇所を強固にする。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1に示すステアリングサポートメンバ1は断面円形のパイプにより構成され、自動車のインストルメントパネル下方に車体幅方向に架設される。ステアリングサポートメンバ1の両端には図2に示す板状のサイドブラケット2が溶着される。
【0011】
図2、図3(a),(b)に示すように、サイドブラケット2にはステアリングサポートメンバ1を位置決め溶接する孔2aと孔2a周縁のフランジ2bが形成されている。また、車体のサイドパネルへの取付孔2c、車体前方側にフロントピラーのインナーパネルに設けたピンへの取付け用溝2d、車体のサイドパネルへの取付孔2eが形成されている。また、サイドブラケット2の周縁及びステアリングサポートメンバ1を位置決めする孔2aの周縁にはフランジ2bが形成されている。
【0012】
図1、図4及び図5に示すように、ステアリングサポートメンバ1の一端にはサイドブラケット2が溶接され、また、ステアリングサポートメンバ1の下部には断面略U(コ)字状のロアーサポートメンバ4が溶着され、この端部もサイドブラケット2に溶接されている(溶接個所m)。また、ロアーサポートメンバ4近傍にステアリングシャフトブラケット5が設けられている。
サイドブラケット2はステアリングサポートメンバ1の車体前後端より延長され、サイドブラケット2の後端とロアーサポートメンバ4の側面及びステアリングサポートメンバ1の周面とに掛け渡して矩形状板のリーンフォース6が溶着されている。このリーンフォース6は図1(c)に示すように、三辺が直線でステアリングサポートメンバ1の周面に結合する箇所が弯曲されている。したがって、このリーンフォース6を結合した箇所は図4に示すように断面形状が略三角形空間を構成し、この三角形空間を構成する一辺となるサイドブラケット2の後端側にサイドパネルへの取付孔2cが配置されている。
【0013】
図1、図6及び図7に示すように、ステアリングサポートメンバ1の他端にはサイドブラケット2が前述したように取付けられ、図1(b)に示す矩形状板のリーンフォース6′がサイドブラケット2の後端(車体前後方向に対して)とステアリングサポートメンバ1の周面とに掛け渡して溶着されている。また、リーンフォース6′はサイドブラケット2に溶着される後端は略直線状に、ステアリングサポートメンバ1の周囲に溶着される辺は弯曲されている。したがって、この箇所は図6に示すように断面形状が略三角形空間を構成し、この三角形空間を構成する一辺となるサイドブラケット2の後端側にサイドパネルへの取付孔2cが配置されている。
【0014】
このようにステアリングサポートメンバ1を構成したので、サイドブラケット2の後端部の剛性が高まり、車体側サイドパネルへの取り付けが堅固に確実に装着できる。また、溶接個所を少なくしたので作業効率が良い。そして、従来の、サイドブラケットとステアリングサポートメンバ1(A−Aパイプ)の根本を溶着する構造よりも振動に対して良い結果が得られ、これによって、従来よりも補強部品の小型化、コストダウンを図ることができる。さらに、従来技術の溶着手段と組み合わせることにより、車体剛性、ステアリング振動抑制に対してより大きな効果が得られる。
【0015】
【発明の効果】
本発明は以上述べた通りであり、請求項1に記載の発明では、ステアリングサポートメンバの端部にサイドブラケットを溶着し、サイドブラケットの端部と前記メンバの周面との間にリーンフォースを溶着したので、軽量化でありながらステアリングサポートメンバの端部が強固になり、振動伝達を防ぎ車体への取付が確実になる。また、ステアリングサポートメンバの端部に断面形状が略三角形空間を構成するように補強部を形成したので、車体剛性が強くなり、ステアリング振動抑制に対してより良い効果が得られる。
請求項2に記載の発明では、ステアリングサポートメンバの車両前後方向の後部にリーンフォースを溶着したので、他部材の干渉もなく組み付け作業を良好にする。また、車両前後方向の振動に対して強化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施の形態のステアリングサポートメンバを全体(a)とリーンフォース(b),(c)の構成で説明する斜視図である。
【図2】図1に示すサイドブラケットの正面図である。
【図3】図2に示すサイドブラケットの側面(a)とその断面(b)の図である。
【図4】図1のステアリングサポートメンバの一側上面図である。
【図5】図4のステアリングサポートメンバの一側の側面図である。
【図6】図1のステアリングサポートメンバの他側上面図である。
【図7】図1のステアリングサポートメンバの他側の側面図である。
【図8】従来のステアリングサポートメンバの側面図である。
【図9】図8に示すサイドブラケットの正面図である。
【符号の説明】
1 ステアリングサポートメンバ
2 サイドブラケット
6,6′ リーンフォース

Claims (2)

  1. インストルメントパネルの下方に車体幅方向に取付けるステアリングサポートメンバの取付構造において、
    該ステアリングサポートメンバの端部に該ステアリングサポートメンバの断面形状より大きいサイドブラケットを溶着し、該サイドブラケットの端部と前記ステアリングサポートメンバの周面との間に、断面形状が略三角形空間を構成するようにリーンフォースの両端をそれぞれ溶着したことを特徴とするステアリングサポートメンバの取付構造。
  2. 前記リーンフォースの一端は前記ステアリングサポートメンバの車両前後方向の後ろ側周面に溶着したことを特徴とする請求項1記載のステアリングサポートメンバの取付構造。
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