JP3988780B2 - 冷凍装置 - Google Patents
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Description
実施形態1の冷凍装置(1)は、海上輸送等に用いられるコンテナの庫内を冷却するものである。図1に示すように、この冷凍装置(1)は、冷媒が循環して蒸気圧縮式冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を備えている。
この冷凍装置(1)は、コンテナ内の貯蔵物を冷蔵するための冷蔵運転や、コンテナ内の貯蔵物を冷凍するための冷凍運転が可能となっている。以下には、この冷凍装置(1)の冷蔵運転について説明する。
上記実施形態では、例えば室外温度が極端に高い条件等において、高圧が規定圧力よりも高くなると電子膨張弁(14)を強制的に絞るようにし、高圧の異常上昇を抑えるようにしている。したがって、冷凍装置(1)の信頼性の向上を図ることができる。一方、電子膨張弁(14)を絞ることで冷媒循環量が不足すると、コントローラ(40)がこの冷媒循環量不足を過熱度(EOS−EIS)又は電子膨張弁(14)の開度によって検知し、蒸発器ファン(22)の送風量を低減させるようにしている。その結果、高圧HPTを低下させることができるので、電子膨張弁(14)の開度を過熱度(EOS−EIS)に応じて徐々に開放させることができる。このため、冷媒回路(10)における冷媒循環量不足を解消できるので、圧縮機(11)の油戻り量を充分確保することができる。したがって、圧縮機(11)の損傷を未然に回避することができ、この冷凍装置(1)の信頼性を一層向上させることができる。
上記実施形態1では、冷媒循環量が不足していると判断されると、蒸発器ファン(22)の送風量を低下させる一方、冷媒循環量の不足が解消されると判断されると、蒸発器ファン(22)の送風量を増大させるようにしている。しかしながら、例えば冷媒循環量が不足していると判断されると、蒸発器ファン(22)を連続運転から間欠運転に切り換える一方、冷媒循環量の不足が解消されると、蒸発器ファン(22)を間欠運転から連続運転に切り換えるようにしてもよい。この場合にも、冷媒循環量の不足時に蒸発器(15)の冷媒の吸熱量を低下させて高圧を低下させることができるので、電子膨張弁(14)の開度を増大させて圧縮機(11)の油戻り量不足を解消することができる。
実施形態2の冷凍装置(1)は、コンテナの庫内の冷却を行うと同時に庫内空気の湿度調整が可能となっている。
実施形態2の冷凍装置(1)の冷蔵運転時には、基本的に上記実施形態1と同様の冷凍サイクルが行われる。即ち、通常の冷蔵運転時には、電磁弁(SV)が閉鎖され、圧縮機(11)の吐出冷媒は、凝縮器(12)、受液器(13)、電子膨張弁(14)、及び蒸発器(15)を流通し、蒸発器(15)で庫内の冷却が行われる。
上記実施形態2では、冷媒循環量が不足していると判断されると、圧縮機(11)の吐出冷媒をバイパス管(20)を介して電子膨張弁(14)と蒸発器(15)の間に送るようにしている。その結果、凝縮器(12)を流れる冷媒量が削減されるので、この凝縮器(12)で冷媒を効果的に凝縮させることができる。その結果、冷媒回路(10)の高圧HPTを低下させることができる。更に、上記実施形態2では、バイパス管(20)へ送った冷媒をレヒートコイル(16)で凝縮させるようにしているので、冷媒回路(10)の高圧HPTを一層確実に低下させることができる。したがって、電子膨張弁(14)の開度を増大させて冷媒循環量不足を迅速に解消することができ、圧縮機(11)の冷凍機油を充分確保することができる。
上記実施形態2では、バイパス管(20)にレヒートコイル(16)を接続しているが、このバイパス管(20)のレヒートコイル(16)を削除した構成としてもよい。この変形例の構成では、冷媒循環量不足が判定されると、圧縮機(11)の吐出冷媒は、バイパス管(20)を流通して、キャピラリーチューブ(17)で減圧された後、電子膨張弁(14)で減圧された冷媒と合流して蒸発器(15)へ流入する。このように圧縮機(11)の吐出冷媒をバイパスさせると、凝縮器(12)を流れる冷媒量が減少するので、凝縮器(12)で冷媒を確実に凝縮させることができる。したがって、この変形例においても、高圧HPTを低下させて電子膨張弁(14)を開放することができ、冷媒循環量不足を解消することができる。
上記実施形態では、冷凍装置(1)の冷蔵運転についてのみ説明したが、庫内の貯蔵物を冷凍する冷凍運転時についても、コントローラ(40)で同様の制御を行うことで、高圧の異常上昇を抑制しながら、圧縮機(11)の油戻し量を確保することができる。
10 冷媒回路
11 スクロール型圧縮機(圧縮機)
12 凝縮器
14 電子膨張弁
15 蒸発器
16 レヒートコイル(加熱用熱交換器)
22 蒸発器ファン
40 コントローラ(制御手段)
Claims (8)
- 圧縮機(11)、凝縮器(12)、電子膨張弁(14)、及び庫内に設置される蒸発器(15)が接続されると共に冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を備え、
上記電子膨張弁(14)は、上記蒸発器(15)の冷媒過熱度に応じて開度が調節される一方、冷媒回路(10)の高圧が規定圧力より高くなると、開度が強制的に絞られる冷凍装置であって、
上記蒸発器(15)に庫内空気を送風する蒸発器ファン(22)を備え、
冷媒回路(10)の冷媒循環量が不足していると判断すると、上記蒸発器ファン(22)の送風量を低下させる制御手段(40)を備え、
上記制御手段(40)は、蒸発器(15)の冷媒過熱度が規定過熱度を上回る状態が所定時間継続すると、冷媒循環量が不足していると判断することを特徴とする冷凍装置。 - 圧縮機(11)、凝縮器(12)、電子膨張弁(14)、及び庫内に設置される蒸発器(15)が接続されると共に冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を備え、
上記電子膨張弁(14)は、上記蒸発器(15)の冷媒過熱度に応じて開度が調節される一方、冷媒回路(10)の高圧が規定圧力より高くなると、開度が強制的に絞られる冷凍装置であって、
上記蒸発器(15)に庫内空気を送風する蒸発器ファン(22)を備え、
冷媒回路(10)の冷媒循環量が不足していると判断すると、上記蒸発器ファン(22)の送風量を低下させる制御手段(40)を備え、
上記制御手段(40)は、上記電子膨張弁(14)の開度が規定開度より小さい状態が所定時間継続すると、冷媒循環量が不足していると判断することを特徴とする冷凍装置。 - 圧縮機(11)、凝縮器(12)、電子膨張弁(14)、及び蒸発器(15)が接続されると共に冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を備え、
上記電子膨張弁(14)は、上記蒸発器(15)の冷媒過熱度に応じて開度が調節される一方、冷媒回路(10)の高圧が規定圧力より高くなると、開度が強制的に絞られる冷凍装置であって、
上記蒸発器(15)に庫内空気を送風する蒸発器ファン(22)を備え、
冷媒回路(10)の冷媒循環量が不足していると判断すると、上記蒸発器ファン(22)を連続運転から間欠運転に切り換える制御手段(40)を備え、
上記制御手段(40)は、蒸発器(15)の冷媒過熱度が規定過熱度を上回る状態が所定時間継続すると、冷媒循環量が不足していると判断することを特徴とする冷凍装置。 - 圧縮機(11)、凝縮器(12)、電子膨張弁(14)、及び蒸発器(15)が接続されると共に冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を備え、
上記電子膨張弁(14)は、上記蒸発器(15)の冷媒過熱度に応じて開度が調節される一方、冷媒回路(10)の高圧が規定圧力より高くなると、開度が強制的に絞られる冷凍装置であって、
上記蒸発器(15)に庫内空気を送風する蒸発器ファン(22)を備え、
冷媒回路(10)の冷媒循環量が不足していると判断すると、上記蒸発器ファン(22)を連続運転から間欠運転に切り換える制御手段(40)を備え、
上記制御手段(40)は、上記電子膨張弁(14)の開度が規定開度より小さい状態が所定時間継続すると、冷媒循環量が不足していると判断することを特徴とする冷凍装置。 - 圧縮機(11)、凝縮器(12)、電子膨張弁(14)、及び蒸発器(15)が接続されると共に冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を備え、
上記電子膨張弁(14)は、上記蒸発器(15)の冷媒過熱度に応じて開度が調節される一方、冷媒回路(10)の高圧が規定圧力より高くなると、開度が強制的に絞られる冷凍装置であって、
上記冷媒回路(10)には、一端が上記圧縮機(11)と凝縮器(12)との間に接続し、他端が電子膨張弁(14)と上記蒸発器(15)との間に接続するバイパス管(20)と、該バイパス管(20)を開閉するための開閉弁(SV)とが設けられ、
冷媒回路(10)の冷媒循環量が不足していると判断すると、上記開閉弁(SV)を開放する制御手段(40)を備え、
上記制御手段(40)は、蒸発器(15)の冷媒過熱度が規定過熱度を上回る状態が所定時間継続すると、冷媒循環量が不足していると判断することを特徴とする冷凍装置。 - 圧縮機(11)、凝縮器(12)、電子膨張弁(14)、及び蒸発器(15)が接続されると共に冷媒が循環して冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を備え、
上記電子膨張弁(14)は、上記蒸発器(15)の冷媒過熱度に応じて開度が調節される一方、冷媒回路(10)の高圧が規定圧力より高くなると、開度が強制的に絞られる冷凍装置であって、
上記冷媒回路(10)には、一端が上記圧縮機(11)と凝縮器(12)との間に接続し、他端が電子膨張弁(14)と上記蒸発器(15)との間に接続するバイパス管(20)と、該バイパス管(20)を開閉するための開閉弁(SV)とが設けられ、
冷媒回路(10)の冷媒循環量が不足していると判断すると、上記開閉弁(SV)を開放する制御手段(40)を備え、
上記制御手段(40)は、上記電子膨張弁(14)の開度が規定開度より小さい状態が所定時間継続すると、冷媒循環量が不足していると判断することを特徴とする冷凍装置。 - 請求項5又は6において、
上記バイパス管(20)には、上記蒸発器(15)が設置される庫内の空気を冷媒で加熱するための加熱用熱交換器(16)が設けられていることを特徴とする冷凍装置。 - 請求項1から7のいずれか1において、
上記圧縮機は、スクロール型圧縮機(11)で構成されていることを特徴とする冷凍装置。
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