JP3983054B2 - シリコン単結晶引上げ用石英ガラスるつぼ及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリコン単結晶の引上げに使用される石英ガラスるつぼ及びその製造方法に関する。
【0002】
【関連技術】
従来、単結晶半導体材料のような単結晶物質の製造には、いわゆるチョクラルスキー法と呼ばれる方法が広く採用されている。この方法は多結晶シリコンを容器内で溶融して融液とし、このシリコン融液に種結晶の端部を浸けて回転させながら引上げるもので、種結晶上に同一の結晶方位を持つ単結晶が成長する。このシリコン単結晶引上げ用の容器には石英ガラスるつぼが一般的に使用されている。
【0003】
通常、石英ガラスるつぼは1500℃以上でシリコン融液を保持しながら長時間使用されている。この使用時間はるつぼサイズや単結晶製造条件により異なり、場合によっては100時間を越えることもある。
【0004】
このような長時間におよぶ使用の際、シリコン融液と接触した石英ガラス表面には、褐色のクリストバライトがリング状(環状)に現れ、時間の経過とともに拡大する。さらに時間が経過し石英るつぼの浸食が進むと内表面に荒れた面が現れ、シリコン単結晶に転位が生じやすくなることが知られている。
【0005】
この点を考慮し、特開平8−2932号公報に開示されるように、シリコン単結晶引上げ石英ガラスるつぼ内表面の厚さ1mm以内に結晶化促進剤含有塗膜または固溶層が形成され表面荒れを防止する方法が提案されている。
【0006】
しかし、結晶化促進剤としてBaを用いた場合には、加熱によって形成される結晶層が厚く、深いひび割れのため結晶片が剥離するという問題があった。また石英ガラスるつぼ内表面に結晶化促進剤を添加する際には、目的外の物質までもが付着してしまう可能性が懸念されている。
【0007】
本願出願人は、不純物を用いずにるつぼ内表面を単結晶製造中に結晶化させるために、石英ガラスの水酸基量や窒素含有量を調整するという内容の提案を行った(WO 00/06811)。この提案では、一時的にるつぼ内表面の粘度は低くなるものの、結晶化した後には強固な内表面を形成するという技術が開示されている。
【0008】
ところが、現実的には溶融雰囲気に左右されやすく、物性をコントロールするには困難が伴っている。特に大口径石英ガラスるつぼによる溶融雰囲気の調整はさらに困難となっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した従来の問題に着目してなされたもので、シリコン単結晶引上げ中に石英ガラスるつぼの内表面に結晶層を形成することにより、るつぼ内表面の劣化を防止し単結晶有転位を防いで単結晶化率を向上させ、るつぼ生産性およびシリコン単結晶品質の向上に好適なシリコン単結晶引上げ用石英ガラスるつぼおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のシリコン単結晶引上げ用石英ガラスるつぼは、天然石英ガラス外層及び合成石英ガラス内層からなる二層構造を有するシリコン単結晶引上げ用石英ガラスるつぼにおいて、前記合成石英ガラス内層が前記天然石英ガラス外層から前記合成石英ガラス内層に拡散もしくは移動したNaイオン、Kイオン及びLiイオンからなる群より選択された少なくとも1種類のアルカリ金属イオンを含有し、前記合成石英ガラス内層におけるアルカリ金属イオン含有量の合計が4.8ppm〜10ppmであり、前記石英ガラスるつぼ内表面をシリコン融液と接触させた際の内表面結晶層厚が、接触時間1時間あたり0.1μm〜10μmの範囲で形成されるようにしたことを特徴とする。
【0011】
本発明のシリコン単結晶製造用石英ガラスるつぼにおける従来にない特徴としては、アルカリ金属イオンを内層に導入するための特殊な処理、例えば噴霧や塗布等の作業が全くない。また内層形成用石英粉に結晶化促進剤を添加するわけでもないので、この内層には目的元素以外の不純物取り込みもない。さらにアルカリ金属イオンは内層に分散されているので、長時間フッ酸洗浄を行った場合でも得られる作用効果に大きな変化はない。
【0012】
前記アルカリ金属イオンがNaイオン、Kイオン及びLiイオンからなる群より選択された少なくとも1種類であり、当該アルカリ金属イオンの含有量の合計が4.8ppm〜10ppmの範囲にあることが必要である。上記アルカリ金属イオン含有量が少なすぎては、石英るつぼ内表面に十分な結晶層厚を形成できないため、シリコン単結晶製造における有転位防止の効果が薄れてしまう。一方上記アルカリ金属イオン含有量が多すぎては、融液から外部へ排出しきれずシリコン単結晶に取り込まれ結晶欠陥などの悪影響を及ぼすことになる。
【0013】
上記構成とすることによって、上記石英ガラスるつぼとシリコン融液が接触した際に、該石英ガラスるつぼ内表面に所望の厚さの結晶層を形成する事ができる。高温下で石英ガラスはシリコン融液と反応しSiOとなり、シリコン融液に取り込まれる。この際にアルカリ金属イオンにより粘度を低下させられた石英ガラスは通常より結晶状態に変化しやすくなっている。必要とされる結晶層の厚さはるつぼサイズや使用条件によって異なるが、シリコン融液との接触1時間あたり0.1μm〜10μm以下であることが好ましい。結晶層が厚くなりすぎると、ひび割れによる結晶片の剥離が問題となってくる。この結晶層の厚さは、外層に用いる天然石英粉が含むアルカリ金属イオン量や溶融時間等を加減することによって自在に調整することができる。
【0014】
本発明方法は、本発明のシリコン単結晶引上げ用石英ガラスるつぼを製造しかつ回転する上部開口型を使用してシリコン単結晶引上げ用石英ガラスるつぼを製造する方法であって、(a)天然石英粉末を上記型内に供給して、該型内面に沿って前成型体を形成する工程、(b)上記前成型体を加熱溶融して、天然石英ガラス外層を形成する工程、(c)この天然石英ガラス外層の形成中もしくは形成後に、該天然石英ガラス外層内の高温ガス雰囲気中に合成石英粉末を供給し、内壁面に向かって飛散融合させて合成石英ガラス内層を形成する工程、からなり、該天然石英ガラス外層から該合成石英ガラス内層に拡散もしくは移動するアルカリ金属イオン量を所定量に調整し、前記アルカリ金属イオンがNaイオン、Kイオン及びLiイオンからなる群より選択された少なくとも1種類のイオンであるとともに、当該アルカリ金属イオンの含有量の合計が4.8ppm〜10ppmであり、前記石英ガラスるつぼ内表面をシリコン融液と接触させた際の内表面結晶層厚が、接触時間1時間あたり0.1μm〜10μmの範囲で形成されるようにしたことを特徴とする。
【0015】
本発明方法においても、アルカリ金属イオンはNaイオン、Kイオン及びLiイオンからなる群より選択された少なくとも1種類のイオンであり、該アルカリ金属イオンの含有量の合計は4.8ppm〜10ppmの範囲にあることが必要である。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明における一つの実施形態を添付図面に基づいて説明するが、これらの説明は例示的に示されるもので限定的に解釈すべきでないことはいうまでもない。
【0017】
図1は本発明方法の実施に使用される装置と該装置を使用する石英ガラスるつぼ製造方法を示す断面説明図である。図2は本発明のシリコン単結晶引上げ用石英ガラスるつぼの一部断面図である。
【0018】
図1において、回転型1は回転軸2を備える。型1はキャビティ1aが形成され、この型キャビティ1a内に天然石英粉末から形成される半透明石英ガラス、すなわち外層を構成する石英ガラスるつぼの基体3が配置されている。
【0019】
該基体3は、天然石英粉末を回転する型1の中に投入し、該型1の内壁に沿って形成して所要のるつぼ形状の前成型体とし、この前成型体を内面から加熱して天然石英粉末を溶融させたのち、冷却することにより製造される。
【0020】
内面からの加熱のために、図1に示すように電源10に接続されたカーボン電極51,52を備えるアーク放電装置5を使用することができる。アーク放電装置5の代わりにプラズマ放電装置を使用してもよい。この基体3の製造については、特公平4−22861号公報に詳細な記載がある。
【0021】
図1に示す装置は、内層4を形成するために、型1の上方に合成シリカ粉末6を収容する供給槽9を備える。この供給槽9には計量フィーダ92が設けられた吐出パイプ93に接続されている。供給槽9内には攪拌羽根91が設置される。型1の上部は、スリット開口75を残して蓋71により覆われる。
【0022】
基体3が形成された後、又は基体3の形成の途中において、アーク放電装置5のカーボン電極51,52からの放電による加熱を継続しながら、合成石英粉末6供給のための計量フィーダ92を調整した開度に開いて、吐出パイプ93から合成石英粉末を基体3の内部に供給する。アーク放電装置5の作動により、基体3内には高温ガス雰囲気8が形成されている。したがって、合成石英粉末は、この高温ガス雰囲気8中に供給されることとなる。
【0023】
なお、高温ガス雰囲気とは、カーボン電極51,52を用いたアーク放電によりその周囲に形成された雰囲気を指し、石英ガラスを溶かすに十分な温度以上、具体的には2千数百度の高温になっている。
【0024】
高温ガス雰囲気8中に供給された合成石英粉末は、高温ガス雰囲気8中の熱により少なくとも一部が溶融され、同時に基体3の内壁面に向けて飛散させられて、該基体3の内壁面に付着し、基体3と一体融合的に基体3内面に実質的に無気泡の石英ガラス層すなわち内層4を形成する。この内層4の形成方法については上述した特公平4−22861号公報に詳細な記載がある。
【0025】
図2に、この方法により得られる石英ガラスるつぼの断面を示す。本発明による石英ガラスるつぼは、天然石英粉末を内面から加熱溶融して形成された外層すなわち基体3と、合成石英粉末を高温ガス雰囲気中に放出して、溶融飛散させ、基体3の内壁面に付着させて形成した内層4とを有しているものである。
【0026】
本発明の石英ガラスるつぼの特徴点は、内層4が外層(基体)3から内層4に拡散もしくは移動したNaイオン、Kイオン及びLiイオンからなる群より選択された少なくとも1種類のアルカリ金属イオンを含有することである。内層4におけるアルカリ金属イオンの含有量の合計は、0.01ppm〜10ppm、好ましくは0.01ppm〜5ppmの範囲が好適である。
【0027】
このようは構成とすることによって、石英ガラスるつぼの内表面をシリコン融液と接触させた際の内表面結晶層厚が、例えば接触時間1時間あたり0.1μm〜10μmの範囲で形成されるようにすることができる。
【0028】
【実施例】
以下に本発明の実施例をあげて説明する。
【0029】
(実施例1)
図1に示す装置を用い外径が22インチの石英ガラスるつぼを製造した。製造に当たっては回転する上部開口型内にあらかじめNa=3.1ppm、K=2.8ppm、Li=3.2ppmとなるように調整された天然石英粉末を20kg供給して形成し、外層となる前成型体を作成した。
【0030】
この成型体を内面から加熱溶融して外層を形成するとともに、外層の内部に形成された高温ガス雰囲気中にNa<0.01ppm、K<0.01ppm、Li<0.01ppmの高純度合成石英粉末3kgを供給し、前成型体内表面に飛散・溶融させて外径が22インチの石英ガラスるつぼを製造した。
【0031】
なお、ここで使用した合成石英粉末の金属元素含有量を測定したところ、AlとTiが各々0.5ppm未満、FeとCaが各々0.1ppm、Na,K,Li,Mgが各々0.1ppm未満で、Znが10ppb、NiとCrが5ppb、Baが3ppb、CuとPbが1ppb、その他の元素(Mn,Co,Ga,Sr,Y,Zr,Nb,Ag,Sn,Sb,Hf,Ta,U,Th)は全て1ppb未満であった。
【0032】
この製造したるつぼにおける合成石英ガラスからなる内層を化学分析した結果、Na=1.6ppm、K=1.4ppm、Li=1.8ppmとの結果を得、この試料の内表面に原料シリコンを置き、電気炉内において1500℃で10時間加熱処理した。室温まで冷却後にシリコン融液と接触した箇所を顕微鏡とX線回折により評価したところ、およそ70μmの結晶層が認められた。
【0033】
(比較例1)
外層に用いる天然石英粉末の含むアルカリ金属をNa<0.01ppm、K<0.01ppm、Li<0.01ppmとした以外は、実施例1と同様の方法で外径が22インチの石英ガラスるつぼを製造した。この製造したるつぼにおける合成石英ガラスからなる内層を化学分析した結果、Na、K及びLiはいずれも検出されなかった。この試料の内表面に原料シリコンを置き、電気炉内において1500℃で10時間加熱処理した。室温まで冷却後にシリコン融液と接触した箇所の断面を顕微鏡観察にて、また内表面をX線回折により評価したところ、およそ0.8μmの結晶層が認められた。
【0034】
【発明の効果】
以上述べたごとく、本発明の石英ガラスるつぼによれば、シリコン単結晶引上げ中に石英ガラスるつぼの内表面に結晶層を形成することができ、るつぼ内表面の劣化を防止し単結晶の有転位を防いで単結晶化率を向上させ、るつぼ生産性及びシリコン単結晶品質の向上を図ることができるという効果が達成される。
【0035】
また、本発明方法によれば石英ガラスるつぼ溶融の終了と同時にアルカリ金属イオンの拡散・移動も終了するので極めて生産性よく、本発明の石英ガラスるつぼを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明方法の実施に使用される装置と該装置を使用する石英ガラスるつぼ製造方法を示す概略断面説明図である。
【図2】 本発明のシリコン単結晶引上げ用石英ガラスるつぼの構造を示す一部断面説明図である。
【符号の説明】
1:型、1a:キャビティ、2:回転軸、3:外層、4:内層、5:アーク放電装置、6:合成石英粉末、8:高温ガス雰囲気、9:供給槽、10:電源、51,52カーボン電極、71:蓋、75:スリット開口、91:攪拌羽根、92:計量フィーダ、93:吐出パイプ。
Claims (2)
- 天然石英ガラス外層及び合成石英ガラス内層からなる二層構造を有するシリコン単結晶引上げ用石英ガラスるつぼにおいて、前記合成石英ガラス内層が前記天然石英ガラス外層から前記合成石英ガラス内層に拡散もしくは移動したNaイオン、Kイオン及びLiイオンからなる群より選択された少なくとも1種類のアルカリ金属イオンを含有し、前記合成石英ガラス内層におけるアルカリ金属イオン含有量の合計が4.8ppm〜10ppmであり、前記石英ガラスるつぼ内表面をシリコン融液と接触させた際の内表面結晶層厚が、接触時間1時間あたり0.1μm〜10μmの範囲で形成されるようにしたことを特徴とするシリコン単結晶引上げ用石英ガラスるつぼ。
- 請求項1記載のシリコン単結晶引上げ用石英ガラスるつぼを製造しかつ回転する上部開口型を使用してシリコン単結晶引上げ用石英ガラスるつぼを製造する方法であって、(a)天然石英粉末を上記型内に供給して、該型内面に沿って前成型体を形成する工程、(b)上記前成型体を加熱溶融して、天然石英ガラス外層を形成する工程、(c)この天然石英ガラス外層の形成中もしくは形成後に、該天然石英ガラス外層内の高温ガス雰囲気中に合成石英粉末を供給し、内壁面に向かって飛散融合させて合成石英ガラス内層を形成する工程、からなり、該天然石英ガラス外層から該合成石英ガラス内層に拡散もしくは移動するアルカリ金属イオン量を所定量に調整し、前記アルカリ金属イオンがNaイオン、Kイオン及びLiイオンからなる群より選択された少なくとも1種類のイオンであるとともに、当該アルカリ金属イオンの含有量の合計が4.8ppm〜10ppmであり、前記石英ガラスるつぼ内表面をシリコン融液と接触させた際の内表面結晶層厚が、接触時間1時間あたり0.1μm〜10μmの範囲で形成されるようにしたことを特徴とするシリコン単結晶引上げ用石英ガラスるつぼの製造方法。
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