JP3969275B2 - 無線位置測定方法および装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線電波発信源から送信された信号を受信し、端末の位置を測定する無線位置測定装置の位置計算方法に関する。特にセルラ基地局の信号を使用して端末の位置を特定するシステムの位置計算方法について記載している。
【0002】
【従来の技術】
図12を用いて従来からなる技術を説明する。従来技術において、電波発信源からの信号を使って端末の位置を検出する三辺測量の原理については、特許文献1において開示されている。
【0003】
図12を用いてIS−95を例に挙げて、端末の構成について説明する。端末は、アンテナ1、RF装置2、ベースバンド装置3、メモリー装置7、CPU8からなる。アンテナ1が受信した信号は、RF部2でベースバンド信号に変換される。
【0004】
位置測定を行う手順を説明する。IS−95の基地局は固定のパタンであるパイロット信号を送信している。各信号の送信タイミングは、基地局が個別に持つPNオフセットに基づいて、システムの時計より遅れて送信されている。まず端末は、最寄りの基地局を判定するために、パイロットチャネル用の相関器6を動作させる。端末は相関を取るパイロット信号の位相を順次替えながら、次々とすべての位相をサーチしていき、最も大きな相関のピークがたつタイミングを探す。検出された最大ピークのタイミングが、最も近くにあると考えられる基地局への同期タイミングを示している。ベースバンド装置3内には、制御チャネル用の逆拡散器4が具備されており、上記で検出された最寄り基地局のタイミングで逆拡散器において逆拡散演算を実施し、制御チャネルの信号を取り出す。更に、取り出した制御チャネルの信号は、受信機5で検波されて、有意な情報に復調される。CPU8は、取り出された検波出力の情報から受信している基地局のIDを取り出し、予めメモリー装置7に蓄積されていた周囲にある基地局の情報テーブルを検索して、周囲の観測するべき基地局のPNオフセットを取り出す。取り出された最寄り基地局および周囲基地局のタイミングに関して、パイロット信号用の相関器6を用いて複素の遅延プロファイルを作成する。更には複素の情報を積和演算によって電力の遅延プロファイルに変換する。作成された電力の遅延プロファイルはメモリー装置7に蓄積される。CPU8はメモリー装置7に蓄積された遅延プロファイルを解析し、パスが検出されたタイミングを取り出す。CPU8は最小二乗法等の解法を用いて、端末の位置を計算する。
同時に複数の基地局から送信される信号を受信するには、上記パイロット信号用の相関器6を複数用意してもよい。あるいは受信した信号(スナップショット)をメモリー装置7に一旦そのまま蓄積し、相関器6の設定(PNオフセット)を変えながら遅延プロファイルの上記メモリー装置7に蓄積されたスナップショットを呼出して相関器6に入力する。このメモリー装置に蓄積されたスナップショットから遅延プロファイルを作成する手順を繰り返すことで、同一スナップショットに対して複数の基地局の遅延プロファイルを作成することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−181242号公報
【特許文献2】
米国特許第6259924号明細書
【発明が解決しようとする課題】
無線位置測定装置において、例えば屋内等の電波が微弱な環境において、信号を受信したい場合には、長期間の受信データを使って微弱な信号を取り出すことが有効である。しかし、実際には無線回線に特有のフェージングや、端末−基地局間の発振器の周波数ずれを主要な原因とした位相回転が発生するために、長期間の受信データを扱うことが困難であった。この従来技術について図13を使って説明する。図13の上段の図は、時間経過とデータ取得時間の関係を示している。図13の中段の図は、取得したデータから図12に示す相関器6によって作成された遅延プロファイルを示している。相関器の出力は複素振幅として出力されるが、ここでは理解を助けるために電力化を行った後の遅延プロファイルを示している。電力プロファイル上の最も信号電力が大きいポイントにマークが付けてある。電力プロファイルにおいて信号電力が最大となるこのポイント(タイミング)において、希望波が受信されていることを示している。図13の下段の図は、上記のマークがつけられたポイントの複素振幅、すなわちベクトル図を描いたものである。
【0006】
図13において、横軸は時間の経過を示している。例えばT01で受信した信号と、T02で受信した信号は、データの取得時間が異なる。それぞれは瞬間的な信号の受信であるため、各情報をスナップショットと呼ぶことにする。各時間において取得されたスナップショットから作られる遅延プロファイルの形や、そのピークである信号の複素振幅は、元となるスナップショットが異なるために互いに異なった情報となる。これは物理的には無線回線におけるフェージングの影響や端末―基地局間の発振器の周波数ずれを主原因として発生する。このベクトル回転のために、T01およびT02で取得した複素数の遅延プロファイルを単純に加算することはできない。もし、単純に加算したとすると、互いの信号のベクトルが合わないために信号の強度が互いに打ち消しあい、信号強度がますます小さくなってしまうことがある。この結果、本来の目的である、微弱な信号を受信することができなくなってしまうからである。
【0007】
課題を整理すると、フェージングや端末−基地局間の発振器の周波数ずれを原因とした遅延プロファイルの複素振幅の変動により、長期の信号を使った同相の加算ができないことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、複数のスナップショットに対して特定信号との相関演算を行って、各スナップショットに対応する遅延プロファイルを作成するステップ1と、上記ステップ1で得られた複数の遅延プロファイルを重み付き合成するステップ2と、上記合成された信号の遅延プロファイルから所望信号のパスタイミングを検出するステップ3と、検出された複数のパスタイミングから端末位置を計算するステップ4からなることを特徴とする第1の無線位置測定方法によって解決される。三辺測量の原理を用いて端末位置を計算する場合には、少なくとも3つのパスを検出することが必要となる。
【0009】
また、上記課題は、第1の無線位置測定方法であって、上記ステップ2は、複数の遅延プロファイルの相互相関行列を求めて、その固有値解析から上記重みを算出するステップ5を含むことを特徴とする第2の無線位置測定方法で解決される。
【0010】
また、上記課題は、第2の無線位置測定方法であって、上記ステップ1は、上記特定信号との相関演算を行う際に、上記ステップ1に加えて、送信信号とは相関が発生しない信号系列を使った雑音プロファイルを作成するステップ6を含み、さらにステップ5は、上記雑音プロファイルの相互相関行列を求めて、上記遅延プロファイルの相互相関行列から雑音プロファイルの相互相関行列の差を求めるステップ7と、さらに上記の相関行列の差に対して固有値解析を行い、得られた複数の固有ベクトルから重み付き合成に用いる重みを選択するステップ8とを含むことを特徴とする第3の無線位置測定方法によって解決される。
【0011】
また、上記課題は、第3の無線位置測定方法の上記ステップ8の代わりに、ステップ7で得られた相互相関行列の差を固有値解析して得られる固有ベクトルを雑音プロファイルの相互相関行列によって白色化して上記重みを算出するステップ9を含むことを特徴とする第4の無線位置測定方法によって解決される。
【0012】
また、上記課題は、第2の無線位置測定方法であって、上記ステップ5は、固有値解析によって生成した1つ以上の固有値と固有ベクトルに対して、固有ベクトルを使って遅延プロファイルの重み付け合成を行い、その最大ピークと平均雑音レベルの比が最大となる固有ベクトルを選択するステップ10を含むことを特徴とする第5の無線位置測定方法によって解決される。
【0013】
また、上記課題は、第5の無線位置測定方法であって、上記ステップ1は、上記特定信号との相関演算を行う際に、上記ステップ1に加えて、送信信号とは相関が発生しない信号系列を使った雑音プロファイルを作成するステップ6を含み、さらに上記ステップ10の平均雑音レベル推定では、ステップ6において作成した雑音プロファイルを上記固有ベクトルで重み付け合成した雑音プロファイルを平均化することで得られた値を使うことを特徴とする第6の無線位置測定方法によって解決される。
【0014】
また、上記課題は、複数のスナップショットに対して特定信号との相関演算を行って、各スナップショットに対応する遅延プロファイルを作成するステップ1と、上記ステップ1で得られた複数の遅延プロファイルを重み付き合成するステップ2と、上記合成された信号の遅延プロファイルから所望信号のパスタイミングを検出するステップ3と、検出された複数のパスタイミングから端末位置を計算するステップ4からなることを特徴とする無線位置測定方法であって、且つ送信されている信号が周期Tの周期信号であって、且つ1回に受信する大きさDのスナップショットとの関係がD<Tなる関係にある場合に、周期Tを基準としたスナップショットの受信タイミングがそれぞれ異なるように、またそれぞれが重ならないように受信タイミングを調整する第7の無線位置測定方法により解決される。例えば、スナップショットの受信タイミングLに関して(L mod T)が特定の値にならないようにスナップショット受信タイミングを散らばせることにより本実施例の効果を得ることができる。
【0015】
また、上記課題は、第1の無線位置測定方法であって、上記ステップ1は、得られた複数の遅延プロファイルの内、観測時間間隔の近い複数の遅延プロファイルを選択し、それらに対して位相回転調整して加算する同相加算処理を行うステップ11を含むことを特徴とする第8の無線位置測定方法によって解決される。
【0016】
また、上記課題は、第1の無線位置測定方法であって、上記のステップ1、ステップ2、ステップ3の実施を行う際に、観測するべき複数の基地局を複数のグループに分けてパスタイミングの解析を行うことを特徴とする第9の無線位置測定方法によって解決される。
【0017】
また、上記課題は、第2の無線位置測定方法であって、上記のステップ5は複数算出される固有値と固有ベクトルの内、最大の固有値に対応する固有ベクトルを使って重み付け合成することを特徴とするステップ12を含むことを特徴とする第10の無線位置測定方法によって解決される。また、マルチパス環境下においては、最も早い到来波のパスタイミングを位置測定に用いることが望ましいため、最も早い受信タイミングにおける相関が強調された合成遅延プロファイルを選択することで測位精度を向上させることができる。
【0018】
また、上記課題は、第3の無線位置測定方法において、上記雑音プロファイルは、固定長のプロファイルを複数作成し、雑音プロファイルの相関行列は、複数の雑音プロファイルから1つ作成することを特徴とする第11の無線位置測定方法によって解決される。
【0019】
また、上記課題は、第2の無線位置測定方法であって、上記ステップ5は、固有値解析によって生成した1つ以上の固有値と固有ベクトルに対して、固有ベクトルを使って遅延プロファイルの重み付け合成を行い、その最大ピークと平均雑音レベルの比が最大となる固有ベクトルを選択するステップ10を含むことを特徴とする第11の無線位置測定方法によって解決される。
【0020】
また、上記課題は、受信した無線信号を特定区間について特定信号との相関結果を演算し、遅延プロファイルを作成する相関器と、その結果を蓄積する蓄積手段と、その蓄積された遅延プロファイルを重み付け合成する合成手段と、合成された遅延プロファイルから所望信号のパスタイミングを検出するパス検出手段からなり、その情報を元に位置計算を行う位置検出手段からなることを特徴とする第1の無線位置測定装置によって解決される。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1を用いて本発明からなる第1の実施例を説明する。図1は本発明からなる第1の実施例の流れを示すフローチャートである。
【0022】
本発明の特徴は、以下の2つにある。まず第1の特徴は、測定時間の異なる複数の受信データ(以下ではスナップショットと呼ぶ)を取得し、各スナップショットに対応する遅延プロファイルの作成を行うことにある。得られた遅延プロファイルは、Pn(τ)と書くことができる。ここで、τは遅延時間を示し、nは遅延プロファイルに対応するスナップショットのインデックスである。
【0023】
本発明の第2の特徴は、遅延プロファイルの重み付け合成にある。合成は複素数として行われる。式で書くならば以下の式1で表される。
【0024】
【式1】
合成によって得られた遅延プロファイルPc(τ)は元の遅延プロファイルに対して信号成分が同相で加算されるように位相回転項を含む複素重みで重み付け加算されていることから、信号対雑音電力比が改善される。よって、信号の受信タイミングを判定するパス検出の性能向上が可能となる。
【0025】
図1の手順を説明する。まず(ステップ101)で、端末は遅延プロファイルを作成する。遅延プロファイルの計算方法は、例えば特開平7−181242に記載されているが、例えば、図12の相関器6を使って作成することができる。ここで作成する遅延プロファイルはI成分とQ成分をもつ複素振幅の遅延プロファイルである。この(ステップ101)では、複数回のスナップショットの取得を行い、こうした相関器を動作させて、それぞれのスナップショットに対応する複数の遅延プロファイルを作成する。次の(ステップ102)では、上記で作成した複数の遅延プロファイルの合成を行う。合成は上記の様に複素重みによる重み付き合成で行われる。つぎの(ステップ103)のパス検出は、合成された遅延プロファイルを電力化して、電力遅延プロファイルを得、その電力遅延プロファイルから信号の受信タイミングを判定する。電力化はIおよびQ成分の信号をXI、XQとすると、P=XI*XI+XQ*XQで得られる。パスの判定方法としては、例えば最も高いピークをパスの受信タイミングとする、あるいは最も早い閾値以上の値をもつタイミングをパスの受信タイミングとするなどの従来技術を適用する。次の(ステップ104)の位置計算では、得られたパスタイミングと送信源の位置関係から端末位置を計算する。計算方法の詳細は例えば特許文献1に記載されている従来技術が適用できる。ステップ104は、端末内で実施しなければならない必要性はない。例えば、無線ネットワークに接続された位置計算用のサーバーで計算するシステムが考えられるが、このようにサーバーにおいて端末の位置を計算する場合においても、本発明は実施可能である。
【0026】
以上をまとめると、本発明の第1の実施例では、時間経過に伴って位相回転する状態にある特定基地局から送信された信号に対して、複数の遅延プロファイルを作成し、式1に従って複素振幅を使って遅延プロファイルを合成する方法を提示している。これにより、合成後の遅延プロファイルの信号対雑音電力比は改善され、端末装置の感度やパス検出の精度を向上させることができる。ここで開示する方法を各基地局毎に実施すれば、各局毎に所望信号が同相で加算が可能である。その結果に対してパス検出を行い、位置計算を行う。パス検出を行う遅延プロファイルは本発明によって信号対雑音電力比が改善されているため、上記課題は解決されている。
【0027】
図2を用いて、本発明からなる第2の実施例を説明する。図2は本発明からなる第2の実施例の流れを示すフローチャートである。
【0028】
第2の実施例のポイントは、重み付け合成の重みの求め方にある。図2のフローチャートで第1の実施例と異なるのは、ステップ105の重み算出方法である。その他の部分については、同じであるので、ここでは説明を省略し、ステップ105だけを詳細に説明する。
【0029】
ステップ105は、2つのステップ105−1とステップ105−2に分けることができる。まず、得られた複数の遅延プロファイルから、以下の式2で与えられる相関行列Rを計算する(ステップ105−1)。更に得られた相関行列を固有値解析して、固有値Vと固有ベクトルWを得る。固有値あるいは固有ベクトルは、相関行列の次元数に対応する数だけ得られる。得られた固有ベクトルを使い、遅延プロファイルを合成する際の重みを決定する(ステップ105−2)。重みは、最大固有値に対応する固有ベクトルを選択してプロファイルを合成する際の重みとすることで選択する。但し、重みは式1にあるように、得られた固有ベクトルの複素共役とする。
【0030】
【式2】
ここで、eig(x)は相関行列xに対する固有値解析を行うことを示している。
【0031】
これらの固有値、固有ベクトルは、得られた相関行列で表される信号空間のサブスペースを示すものであるから一般にサブスペース法と呼ばれ、これらを用いた重み決定法は、例えばアレイアンテナのアレイ重みを作成する際に用いられている。本発明では、この手法を式2で示される手順に従って遅延プロファイルの合成に適用する方法を開示している。この結果、本発明によって従来技術では不可能であった時間経過に伴って取得された複数の遅延プロファイルの合成が可能となり、課題を解決することができる。
【0032】
上記実施例では、固有値展開を行い、最大固有値に対応する固有ベクトルを重みとして選択する実施例を説明しているが、これに限るものではない。例えば、望ましい他の実施例として、一定閾値以上の値を持つ固有値を選択し、その固有値に対応する固有ベクトルを重みとして式1に従い、それぞれの固有ベクトルに対応する合成された遅延プロファイルを作成する。作成した複数の合成された遅延プロファイルに対してパス検出を行い、その内最もパスのタイミングの早い(遅延時間の短い)ものを選択して最終結果とする方法も本発明の範疇である。ここで開示している方法は、固有値展開により端末に到来している複数のパスを分離して、その内最も遅延時間の短い、すなわち直接到来波そのもの、あるいはそれに最も近いと考えられるパスを選択することを意味している。
【0033】
本発明に類似する手法で、MUSIC法と呼ばれる手法がある。この手法との違いを以下では簡単に説明しておく。
【0034】
MUSIC法は複数得られた遅延プロファイル間の相関ではなく、遅延プロファイル内の遅延量に対する相関をとるところに特徴がある。解析手法は以下の式3で与えられる。
【0035】
【式3】
式3では、相関行列の要素を見ると、同一プロファイル内の、異なる遅延量に関して相関をとっていることが分かる。これにより信号成分と同じ時間相関をもつ信号を浮き出させる信号処理を施す。これがMUSIC法である。
【0036】
他方、本発明の方法は、異なる遅延プロファイル間の相関をとって、遅延プロファイルを合成するための重み解析にサブスペース法を用いているところが特徴である。MUSIC法はパス検出も同時に行う手法であるが、本発明で用いる遅延プロファイルの合成方法は、パス検出機能を持たず、別途別のステップにおいてパス検出を行う。また、MUSICは相関行列が大きくなり、処理量が大きい問題があるが、本発明であれば、相関行列の次元は、測定回数と一致し、大きな数にはならない点も異なる。一般に演算量は相関行列の次元の3乗に比例するため、大きな相関行列の解析には、大きな演算が必要とされ、演算時間も長くなってしまう。
【0037】
本発明に似た計算方法を用いるものとして特許文献2に開示される方法が挙げられる。この特許は、(1)複数の空間的あるいは時間的に離散した複数の遅延プロファイルを作成し、(2)この遅延プロファイルの時間応答を固有値展開し、(3)固有値が閾値以上あるいはN個ある固有値の上位P個を選択して、(4)選択された固有値に一致する主要サブスペースを取り出す方法を開示している。特許文献2が開示する方法では、(2)において相関行列の作成方法が本発明と異なる。特許文献2では、MUSIC法と同様に式3に従う解析を行い、相関行列を作成する。したがって、固有ベクトルとして出力される結果は独立なパスに分離された遅延プロファイルとなっている。一方本発明の相関演算で出力される固有ベクトルは、各遅延プロファイルの合成重みを与える重みであって、遅延プロファイルではない。この重みを使い、式1にしたがって合成された遅延プロファイルを合成する必要がある。しかし、固有値展開を行う際の相関行列の次元は、本発明の方が小さく、処理全体としては、本発明の方が、処理量は小さく処理時間も短くなる。また、特許文献2の方法では、フィンガープリントと呼ばれる方法で位置検出を行う。この方法は本発明が行っているパス検出を行わずに、その遅延プロファイルの主要な成分を抽出し、予め取得しておいた遅延プロファイルのデータと比較して、最も適合する遅延プロファイルを取得したポイントを端末の位置とする方法である。しかし、本発明では、得られた重みを使って遅延プロファイルを合成し、合成された遅延プロファイルに対して別途準備されたパス検出の手段を使って遅延量の最も小さいパスを検出している。パス検出結果を使って、三辺測量を実施して端末の位置検出を行う。したがって、両者が固有値解析を利用することは同じであるが、その具体的な演算や、解析結果の利用方法が全く異なる。
【0038】
図3を用いて、本発明からなる第3の実施例を説明する。図3は本発明からなる第3の実施例の流れを示すフローチャートである。
【0039】
第3の実施例のポイントは、重み付け合成の重みの求め方にある。図3のフローチャートで第2の実施例と異なるのは、ステップ106の雑音プロファイル作成、ステップ107の重み算出方法にある。その他の部分については同様であるので、ここでは説明を省略し、ステップ106とステップ107だけを詳細に説明する。
【0040】
第3の実施例の特徴は、雑音プロファイルの作成とその利用にある。雑音プロファイルとは、信号が含まれる遅延プロファイルだけでなく、PNの位相をわざと外して作成された信号によるピークが発生しない遅延プロファイルのことをさす。ここで重要なことは、信号の遅延プロファイルを作成した受信データを同じスナップショットから、この雑音プロファイルを作成することにある。これを実施するためには、(1)受信データのスナップショットを一旦メモリーに蓄積しておき、メモリーに蓄積されたスナップショットデータに対して相関演算を逐次的に実施して遅延プロファイルと雑音プロファイルを作成する方法や、(2)相関器を複数並列に用意して、取得した受信データから同時に遅延プロファイルと雑音プロファイルを作成する方法などが挙げられるが、作成する方法によって本発明の効果は変わらない。
【0041】
雑音プロファイルの作り方について、より詳細に説明する。例えばIS−95インフラに本発明を適用する場合を例に挙げる。IS−95では、長さ32768チップのPNコードを拡散コードとして利用している。ある基地局のパイロット位相がNとすると、このPNコードを使って信号を拡散する際に、他局と信号の識別を可能とするためにPNコードの位相を64*Nチップだけシフトさせて信号の拡散を行っている。例えば周辺に置かれた基地局のパイロット位相Nが4,8,12、...、480であったとする。この時、受信機側の逆拡散をパイロット位相Nが2や6といった周辺では明らかに送信パイロット位相に合わせて遅延プロファイルを作成すれば、遅延プロファイル上に信号によるピークが発生しない雑音プロファイルを作成することができる。もちろん雑音プロファイルの作り方として、生成多項式の異なるPN系列よる逆拡散によっても雑音プロファイルを作成することができる。
【0042】
この雑音プロファイルの目的は、信号についての相関行列を計算した信号空間から、雑音による影響を削減するために雑音空間を計算して、それを差し引くことにある。式4に本実施例における重みの求め方を示す。
【0043】
【式4】
ここで、Rは先の第2の実施例にて求めた遅延プロファイルによる相関行列である。また、N1(τ)は上記の雑音プロファイルを示している。雑音プロファイルは、遅延プロファイルと同じスナップショットに対して作成される。例えばN個のスナップショットを測定した場合には、特定PN系列に対応する信号プロファイルおよび雑音プロファイルはそれぞれN個ずつ作成される。このため、Rnnの次元はRと同じになる。相関行列Rは、信号空間と雑音空間を加えた形となっているため、これから雑音空間Rnnを差し引くことで、信号空間をより際立たせて精度のよい重み推定が可能となる。この演算結果である信号空間Rssに対して、固有値解析を行い、その最大固有値の固有ベクトルを用いて遅延プロファイルを重み付けすることで干渉の影響を受けにくい遅延プロファイルの合成が可能となる。よって課題は解決される。
【0044】
本実施例の応用として、より正確な雑音プロファイルを求める方法について開示する。雑音プロファイルは、その性質上、プロファイル内のサンプル点の数が多い程、統計的に正確な情報となる。しかしながら、遅延プロファイルのサンプル数は相関器のパラメータによって決まっていて、観測するべき遅延プロファイルの遅延量と関連している。例えば、帯域1MHzのチップレートの信号であれば、1/2チップのサンプリング間隔で、128サンプル程度の窓について遅延プロファイルを作成すれば、伝搬遅延にして約16kmの範囲の遅延量を測定できる。この伝搬遅延量測定は基地局間隔が2〜5kmであるセルラー通信において位置検出するには十分なサンプル数である。ところで上記の雑音空間を統計的に安定させるには400サンプル程度のサンプルが必要となる。このため、同一のスナップショットから異なるPN系列を用いて複数の固定長である遅延プロファイル(例えば128サンプル)をM個作成する。これを式5で示すように相関行列において加算平均して雑音の相関行列を求めることで、統計的な安定性が確保され、上記の課題は解決される。
【0045】
【式5】
図4を用いて、本発明からなる第4の実施例を説明する。図4は本発明からなる第4の実施例の流れを示すフローチャートである。
【0046】
第4の実施例のポイントは、重み付け合成の重みの求め方にある。図4のフローチャートで第3の実施例と異なるのは、ステップ109の重み算出方法にある。その他の部分については同様であるので、ここでは説明を省略し、ステップ109だけを詳細に説明する。
【0047】
第4の実施例の特徴は、雑音プロファイルの作成とその利用にある。第3の実施例では、信号についての相関行列を計算した信号空間から、雑音による影響を削減するために雑音空間を計算して、それを差し引いた。この演算は信号空間だけを際立たせて、より正確な重みを求めるためのものである。しかし、本実施例では、干渉の影響がより大きいことを想定し、干渉波の信号が合成によって電力ゼロに近づくように干渉除去する方法を開示する。干渉除去が可能となる仕組みは以下のように説明できる。本発明では複数回の遅延プロファイルを取得しているが、この間に希望波信号と干渉波信号はフェージングや基地局間の発振器の周波数ずれを原因として、それぞれが独立な位相回転をしている。上記第3の実施例では、信号だけに注目してその電力を最大とする重みを作成しようとした。雑音は通常白色であるため、複数の遅延プロファイルを合成すると、その重みによらず雑音電力はゼロに漸近する。ところが、干渉波は、特定の干渉パタンをそれぞれの遅延プロファイルに与えるために有色となり、特定の重みをつけて加算すると干渉パタンが同相加算されて、ゼロに漸近しない場合がある。本実施例はこれを白色化する操作と理解される。信号電力を多少犠牲にしても、主な干渉電力がゼロになるように重みを調整し、その拘束条件下で信号レベルを最大とする重みを求める方法である。これは以下の式6の実施により得られる。
【0048】
【式6】
ここで、Rnnは雑音プロファイルによる相関行列である。この相関は、上記実施例で説明したもので、複数のPN系列を使って求めたものでもよいし、単一のPN系列から作成したものでもよい。複数のPN系列を使って求めた相関行列の方が、統計的には安定するため、一般に効果は高い。Wは式4で求めた重みである。W’は求めたい干渉除去を行う重みである。Iは単位行列であり、σは干渉波の電力に対する除去をどの程度強くするかを決めるパラメータである。本演算によって得られる重みは、干渉波が同相で加算されないように拘束をかける。よって干渉による影響を受けにくい重みが得られ、課題は解決される。
【0049】
図5を用いて、本発明からなる第5の実施例を説明する。図5は本発明からなる第5の実施例の流れを示すフローチャートである。第5の実施例のポイントは、重み付け合成の重みの選び方にある。図5のフローチャートで第2の実施例との主な相違点は、ステップ110の重み選択算出方法にある。その他の部分については同様であるので、ここでは説明を省略し、ステップ110だけを詳細に説明する。
【0050】
上記実施例では、固有値解析の結果得られた複数の固有ベクトルの内、最大固有値に対応するものを選択することを説明した。しかし、この選択方法には、次に述べる課題が発生する。すなわち干渉波の電力が希望波の電力に比べて大きい場合に、最大固有値は干渉電力を最大とする重みとなってしまい、所望の信号を同相で加算する重みとならないことである。
【0051】
この課題を解決するために、本実施例では合成後の遅延プロファイルに注目する。遅延プロファイルは、送られている信号の相関演算結果であるから、所望の信号については、相関が高くなり、遅延プロファイル上にピークが発生する。干渉や雑音によっても突発的なピークは発生するが、その電力は雑音レベルに対して大きな値とはならない。したがって、固有値が例えば32通りあったならば、32通りの重みをかけた遅延プロファイルを作成し、雑音レベルと合成して得られる遅延プロファイルの最大値との比が最も大きいものを選択することで信号を捕らえた重みを選択することができる。この演算を式で表すと以下で与えられる。
【0052】
【式7】
ここで、Noiseは雑音電力を示している。
【0053】
これによりピークをもった遅延プロファイルを作り出す重みが選択され、干渉に支配される環境においても特定信号を同相で加算する重みを選択することができる。よって課題は解決される。雑音電力は、式7に示されているように、合成された雑音プロファイルにおいて各サンプル点の電力を求め、その値をサンプルについて平均することで求められる。
【0054】
図6を用いて、本発明からなる第6の実施例を説明する。図6は本発明からなる第6の実施例の流れを示すフローチャートである。第6の実施例のポイントは、重み付け加算の重みの選択において、式6の分母の雑音電力の計算方法である。干渉が大きい場合には、先に述べたように干渉の影響から雑音プロファイル間にの相関が発生し、相関行列は有色となる。したがって合成後の雑音プロファイルは、重みの選び方によって平均雑音電力値が変わってしまう。これは遅延プロファイルの信号による相関ピークが存在しない部分についても同様である。特定の干渉成分を強調してしまう重みを選択するとその干渉成分が強調されるために、相対的に信号対雑音比が低下してしまう。図6のフローチャートで第5の実施例との主な相違点は、ステップ110−2の重み選択算出方法にある。また、雑音プロファイルを作成するステップ106も第5の実施例と異なるが、これは第3、第4の実施例と同様であるため、その他の部分については同様であるので、ここでは説明を省略し、ステップ110−2を詳細に説明する。
【0055】
上記の実施例において、雑音電力は、以下の式8で求める。この演算の結果は、上記の合成雑音プロファイルの各サンプルについて電力を求めて、それを平均化した値と等しくなる。式8の演算は、予め雑音の相関行列Rnnを計算しておけば、式7の雑音電力の求め方に比べて演算量を大幅に削減することができる。このようにすれば、予め雑音の相関行列Rnnを計算しておけば、雑音電力の計算は少ない計算量で実施することができる。
【0056】
【式8】
ここでRnnは式4で得られる雑音プロファイルの相関行列であり、Wはある固有値に対応する固有ベクトルから作られた重みである。(重みは、固有ベクトルの共役で得られることは既に述べた通りである。)
図7を用いて本発明からなる第7の実施例を説明する。上記の実施例では、スナップショットを複数回取得し、それから算出される遅延プロファイルの合成について技術を開示してきた。本実施例の課題は基地局から送信されている情報が周期的な情報である場合に、スナップショットの取得方法をどのようにするかということである。まず図8を用いて一般的なスナップショットの取得方法を紹介する。図8では、横軸は時間の流れを示している。送信情報は周期関数であり、その第1周期、第2周期が201−1、201−2等で表されている。第1周期(201−1)は左から始まり、時間経過と共に右に進む。一番右端まで時間が経過すると、次に第2周期(201−2)の左に移る。ここで202−1から202−5はスナップショットの取得時間帯を示している。図から分かるようにこの例では、情報の周期に対して常に同じタイミングでスナップショットを取得している。端末が基地局に同期するシステムであれば、送信された情報の周期にあって動作する図のような制御の方法は実施が容易であるメリットがある。しかし、干渉波の影響を考えるとこのスナップショットの取り方は良くない。何故なら、他局の送信信号も同じ周期の信号であり、干渉波についてもスナップショットの取得時間帯は同じである。したがって遅延プロファイル上の他局からの干渉は常に同じ干渉パタンを与えてしまう。これを合成すると干渉波が同相で加算されるために、その影響を大きく受けてしまう。本実施例では、代わって図7のようにスナップショットの取得時間帯が重ならないように取得する。このようにすることで、遅延プロファイル上の他局からの干渉パタンは、スナップショットの取得タイミングが異なることからから、同一の干渉パタンとならず干渉波の影響を少なくすることができる。よって課題は解決される。ここで、送信されている信号が周期Tの周期信号で、1回に受信するスナップショットの大きさをD(ただしD<T)であるとすれば、例えば、スナップショットの受信タイミングLに関して(L mod T)が特定の値にならないようにスナップショット受信タイミングを散らばせることにより本実施例の効果を得ることができる。もし、スナップショットの数が多く、必ずスナップショットのタイミングに重なりが発生する場合については、スナップショットの重なりが小さくなるほど上記の効果が高いことは言うまでもない。
【0057】
図9を用いて、本発明からなる第8の実施例を説明する。図9は本発明からなる第8の実施例の流れを示すフローチャートである。第8の実施例のポイントは、重みの計算方法ステップ111にある。他の部分はこれまで説明してきた他の実施例と同一であるので、ここでは説明を省略し、ステップ111についてのみ詳細に述べる。
【0058】
上記他の実施例では、重みは遅延プロファイル間の相関行列を求め、その固有値解析から算出していた。本実施例では、スナップショット間の時間が短く、基地局間の発振器の周波数ずれやフェージングの影響は小さいが、基地局―端末間の発振器の周波数ずれがある場合に有効である。この場合、作成した遅延プロファイルの信号成分は、上記の基地局―端末間の発振器の周波数ずれを原因として位相が回転してしまう。しかし、この位相回転は全基地局に共通するもので、特定の基地局について位相回転量を推定できれば、その位相回転補償は、他の基地局にも利用可能である。この点に注目する。また、上記の実施例では、各基地局から送信されている信号に対して個別の演算を行うことを説明しているが、本実施例では、全ての局について共通の位相回転補償を行う。この点が他の実施例との違いである。
【0059】
本実施例では、まず特定の基地局からの信号に注目する。望ましい例としては、信号電力の強い基地局が良い。この局の信号に対して遅延プロファイルを作成し、電力の遅延プロファイルを計算し、その最大値を検出する。元の複素振幅の遅延プロファイルに戻り、検出した遅延プロファイルが最大値になるタイミングを検出し、この共役を該当遅延プロファイルの重みとする。そして、同一スナップショットから作成した他局の遅延プロファイルについても同じ重みを使う。ここで注意するべきは、重みの振幅である。好ましい例としては、大きさ(ノルム)が1になるように規格化した方がよい。特定基地局の信号の強度がそれぞれの局の重みとしてかかってしまうことを避けるためである。
【0060】
以上の処理によって各遅延プロファイルの位相回転は補償される。したがって式1に示す加算処理の結果、合成された遅延プロファイルの信号対雑音電力比は改善され、課題は解決される。
【0061】
本実施例の応用として、他の実施例とのハイブリッドがある。例えば4つのスナップショットに対応する遅延プロファイル4つを合成する場合を考える。各スナップショット間の時間間隔は近く、真近の2スナップショットに対応する2遅延プロファイルに対しては本実施例の方法が適用できるが、少し時間間隔が離れる、例えば1番目と4番目では、各基地局について独立な位相回転をしてしまい、本実施例が適用できない場合について考える。この時、まず第1番目と第2番目、および第3番目と第4番目の遅延プロファイルは本実施例の方法を適用する。結果として2つの遅延プロファイルの合成結果を得る。この結果に対して上記実施例で説明した固有値展開を用いる方法を適用して最終的な1つの遅延プロファイルを得る。こうしたハイブリッド方式の利点としては、処理時間の短さと必要となるメモリ量を削減できることが挙げられる。
【0062】
また、端末が基地局の信号に対して同期するAFCを具備する場合には、端末基地局間の位相補正を省略することもできる。こうした演算結果に対して固有値解析を行って遅延プロファイルを合成する方法についても、本発明の範疇に含まれる。
また、位相算出、回転および加算の処理は、CPU8において実施されるが、パイロットチャネル相関器6の出力に対して上記の処理を行う専用の回路、例えばゲートアレイによって実施する場合も本発明の範疇である。
【0063】
図10、図11を用いて、本発明からなる第9の実施例を説明する。図10は、今までに述べてきた本発明における遅延プロファイルの作成手順を示している。また図11は本実施例における遅延プロファイルの作成手順を示している。本実施例の目的は、遅延プロファイルを蓄積しておくためのメモリーを削減することにある。
【0064】
図10には、本発明のいままでの実施例を使った場合の遅延プロファイルを得る手順を示している。まず端末はスナップショット#1(301)を取得する。次にこのスナップショットから例えば4つの基地局に対応する遅延プロファイル(302)#1〜#4を作成する。次に新たなスナップショット#2を取得する。そしてこのスナップショットからも各基地局に対応する遅延プロファイルを作成する。そしてこれらの遅延プロファイルを合成して、合成後の遅延プロファイル(303)を得る。この処理を行うには、途中段階として、各スナップショットに対応する遅延プロファイルをメモリー内に蓄積しておく必要がある。例えば20基地局の信号を解析するとして、16スナップショットについて遅延プロファイルの合成を行い、1プロファイルのサンプル数が128であったとすると、20×16×128サンプル数分のIQの遅延プロファイルをメモリーに蓄積する必要がある。本実施例では、これを分割して処理することで、蓄積するべきサンプル数を低減する方法を開示する。
【0065】
次に本実施例の手順を図11を使って説明する。まず端末は先程の例と同様にスナップショット#1(301)を得る。次にこのスナップショットから遅延プロファイル(302)を作成するが、必要となる全ての局(N個の局)の遅延プロファイルを作成するのではなく、N個の局をいくつかのグループに分け、その1グループである基地局#1と#2だけのプロファイル、プロファイル#1と#2を作成する。次にスナップショット#2を取得し、同様に遅延プロファイルの#1と#2だけを作成する。そしてその2つの遅延プロファイルを合成して合成後の遅延プロファイル(303)#1と#2を得る。次に再びスナップショット#3を取得して、今度はこのスナップショットから、別のグループの基地局#3と#4についての遅延プロファイル#3と#4を作成する。次にスナップショット#4を取得して、基地局#3、#4に関する遅延プロファイルを作成する。その結果を合成して、合成後の遅延プロファイルを得る。このように複数の基地局に関する遅延プロファイルを得る時に、基地局を複数のグループに分け、それぞれについて遅延プロファイルの合成をしてから次のグループの演算を行う。このように基地局をグループ分けすると、一度に蓄積しなければならない遅延プロファイルの量を減らすことができる。例えば上記の20基地局を2グループに分割する場合を例に挙げると、1グループの解析に必要となるメモリーは、10×16×128サンプルとなり、スナップショットの取得時間は2倍になるものの、メモリー量は上記の半分にすることができる。したがって、メモリー量の小さい端末であってもプロファイルを合成する本発明を適用することが可能となる。したがって課題は解決される。
【0066】
図12を用いて、本発明を実施する端末の構成例を説明する。
【0067】
図で、電波を受信したアンテナ1からの信号はRF部2において信号変換されベースバンド信号に変換される。その信号は相関器6において遅延プロファイルが作成される。作成された遅延プロファイルはメモリー7に蓄積される。蓄積された遅延プロファイルに対してCPU8は信号処理演算を行い、上記で述べてきた信号処理を実施して遅延プロファイルの合成を行う。また、パス検出を行う。位置計算に関しては、本CPU8で行っても良いし、ここには記述されていない無線回線上に配置されたサーバー装置にパス検出結果を送り、そこで実施してもよい。本発明のポイントは遅延プロファイルの合成方法であるので、いずれの方法であっても遅延プロファイルに上記の方法の遅延プロファイルの合成方法が使用される場合は、本発明の範疇である。ここに本発明のポイントとなる手順および式が記されたプログラム400はメモリー300内に格納されている。本発明の実施形態には、様々なものが考えられる。たとえば図で示す装置をディスクリートの部品で構成する場合はもちろんのこと、上記プログラムを格納するメモリー300を具備する端末装置も本発明の実施形態となる。また、本発明を含むメモリー300自身も本発明の実施する形態の一つである。また、例えば図内で破線500や600で示したようなブロックを含む集積回路をもつ装置や集積回路そのものも本発明の実施形態の1つである。
【0068】
また、図12には記載されていないがスナップショットを一旦蓄積する方法も述べた。これを実施するためにRF部2で変換されたベースバンド信号を一旦蓄積するメモリー装置を具備する装置や集積回路も本発明の範疇である。
【0069】
【発明の効果】
本発明によれは、微弱な信号しか受信できない環境においても、信号を同相で加算する手段を与え、上記の微弱信号を用いた位置計算が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明からなる第1の実施例のフローチャート。
【図2】本発明からなる第2の実施例のフローチャート。
【図3】本発明からなる第3の実施例のフローチャート。
【図4】本発明からなる第4の実施例のフローチャート。
【図5】本発明からなる第5の実施例のフローチャート。
【図6】本発明からなる第6の実施例のフローチャート。
【図7】本発明からなる第7の実施例で行うスナップショットの取得方法
【図8】一般的なスナップショットの取得方法。
【図9】本発明からなる第8の実施例のフローチャート。
【図10】本発明からなるスナップショット取得と遅延プロファイル合成の流れ。
【図11】本発明からなる第9の実施例でのスナップショット取得と遅延プロファイル合成の流れ。
【図12】端末装置の構成。
【図13】従来技術の課題を説明する図。
【符号の説明】
1...アンテナ、2...RF部、3...ベースバンド装置、4...制御チャネル用の逆拡散器、5...受信機、6...パイロット信号用の相関器、7...メモリー装置、8...CPU、101、102,103,104,105,106,107,108,109,110,111...信号処理のステップ、201...基地局から送信されている信号(周期毎に201−1、201−2、...のように補助記号が付加されている)、202...スナップショットの取得時間帯、300...メモリー装置、301...スナップショット、302...遅延プロファイル(合成前)、303...遅延プロファイル(合成後)、400...信号処理プログラム、500...メモリーを含むベースバンド部、600...RF部を含む無線器ユニット。
Claims (16)
- 無線端末と複数の基地局との間で送受信される信号を用いて該無線端末の位置を測定する無線位置測定方法であって、
受信される信号を観測して複数の一定区間をスナップショットとして取り出し、上記複数のスナップショットに対して上記受信信号の送信局が送信した送信信号との相関演算を行って各スナップショットに対応する遅延プロファイルを作成するステップ1と、
上記複数の遅延プロファイルを重み付き合成して合成遅延プロファイルを作成するステップ2と、
上記合成遅延プロファイルに基づいて上記特定の基地局からの信号に対応するパスタイミングを検出するステップ3と、
複数の基地局についての上記検出されたパスタイミングに基づいて該無線端末の位置を計算するステップ4を有することを特徴とする無線位置測定方法。 - 請求項1記載の無線位置測定方法であって、
上記ステップ2の上記重みの算出において、
上記複数の遅延プロファイル間の相互相関行列を求め、
上記相互相関行列の固有値解析により得られる複数の固有ベクトルに基づいて、上記重み付き合成に用いる重みを複数選択し、複数の上記合成遅延プロファイルを作成し、
ステップ3において、上記複数の合成遅延プロファイルに基づいて複数の上記パスタイミングを検出し、
ステップ4において、上記複数のパスタイミングからそのタイミングに基づいて選択される1のパスタイミングを用いることを特徴とする無線位置測定方法。 - 請求項1記載の無線位置測定方法であって、上記ステップ2は、上記複数の遅延プロファイル間の相互相関行列を求め、該相互相関行列の固有値解析により得られる複数の固有ベクトルから上記重み付き合成に用いる重みを選択するステップ5を含むことを特徴とする無線位置測定方法。
- 請求項2または3記載の無線位置測定方法であって、
上記ステップ1は、上記相関演算を行う際に、上記送信局の送信信号とは相関が発生しない信号系列を用いる雑音プロファイルを作成するステップ6を有し、
上記ステップ2は、上記複数の雑音プロファイル間の相互相関行列を求め、上記遅延プロファイルの相互相関行列と上記雑音プロファイルの相互相関行列との差を求めるステップ7、及び上記相互相関行列の差に対して固有値解析を行い、上記重みを算出するステップ8とを含むことを特徴とする無線位置測定方法。 - 請求項4記載の無線位置測定方法であって、上記雑音プロファイルは、固定長のプロファイルを複数作成し、該雑音プロファイルについての相互相関行列は、複数の雑音プロファイルから1つ作成することを特徴とする無線位置測定方法。
- 請求項2または3記載の無線位置測定方法であって、
上記ステップ1は、上記相関演算を行う際に、上記送信局の送信信号とは相関が発生しない信号系列を用いる雑音プロファイルを作成するステップ6を有し、
上記ステップ2は、上記雑音プロファイルの相互相関行列を求め、上記遅延プロファイルの相互相関行列と上記雑音プロファイルの相互相関行列との差を求めるステップ7、及び上記ステップ7で得られた相互相関行列の差を固有値解析して得られる固有ベクトルを上記雑音プロファイルの相互相関行列によって白色化して上記重みを算出するステップ9とを含むことを特徴とする無線位置測定方法。 - 請求項3記載の無線位置測定方法であって、上記ステップ5は、上記固有値解析によって生成した複数の固有ベクトルを使って遅延プロファイルの重み付け合成を行い、上記重み付け合成の結果の最大ピークと平均雑音レベルの比が最大となる固有ベクトルを上記重み付け合成に用いるものとして選択するステップ10を含むことを特徴とする無線位置測定方法。
- 請求項7記載の無線位置測定方法であって、
上記ステップ1は、上記相関演算を行う際に、上記送信局の送信信号とは位相が異なる信号系列を用いる雑音プロファイルを作成するステップ6を有し、
上記ステップ10の上記平均雑音レベルの推定に、上記作成した雑音プロファイルを上記複数の固有ベクトルで重み付け合成してできる合成雑音プロファイルをプロファイル内のサンプル点について平均化して得られる値または上記雑音プロファイル間の相互相関行列に上記複数の固有ベクトルを乗じて得られる値を用いることを特徴とする無線位置測定方法。 - 請求項3記載の無線位置測定方法であって、
上記ステップ2の上記重みの算出において、上記相互相関行列から複数算出される固有値と固有ベクトルのうち、最大の固有値に対応する固有ベクトルを選択することを特徴とする無線位置測定方法。 - 請求項1記載の無線位置測定方法であって、
上記受信される信号は、周期Tの周期信号であり、
上記ステップ2は、上記複数の遅延プロファイルから、観測されたタイミングが最も近いスナップショットに対応する遅延プロファイルを複数選択し、該選択した複数の遅延プロファイルの位相回転を調整して加算する同相加算処理を行うステップ11を含むことを特徴とする無線位置測定方法。 - 請求項1記載の無線位置測定方法であって、複素重みを用いて上記重み付き合成を行うことを特徴とする無線位置測定方法。
- 無線端末と複数の基地局との間で送受信される信号を用いて該無線端末の位置を計算する無線位置測定方法であって、
受信される信号から一定区間Dを取り出したものである複数のスナップショットをもとに送信局からの信号に対応する遅延プロファイルを作成するステップと、
上記作成したプロファイルから上記送信局からの信号に対応するパスタイミングを検出するステップと、
複数の基地局についての上記検出されたパスタイミングに基づいて該無線端末の位置を計算するステップとを有し、
上記受信される信号は、周期Tの周期信号の場合に、上記一定区間Dは該周期Tよりも短く、
上記複数のスナップショットの該周期Tに対する相対タイミングは、各スナップショットごとに異なることを特徴とする無線位置測定方法。 - 請求項12記載の無線位置測定方法であって、上記複数のスナップショットに対応する各一定区間Dの該周期Tに対する相対期間が重ならないことを特徴とする無線位置測定方法。
- 複数基地局との間で送受信される無線信号のパスタイミングに基づいて無線端末位置の測定を行うための信号受信装置であって、
送信局から無線信号を受信する信号受信手段と、
上記受信された無線信号から取り出した複数の一定区間について上記送信局に対応する特定信号との相関結果を演算して遅延プロファイルを作成する相関器と、
上記作成された遅延プロファイルを蓄積する蓄積手段と、
上記蓄積された遅延プロファイルを重み付け合成するプロファイル合成手段と、
上記合成された遅延プロファイルから上記送信局からの信号のパスタイミングを検出するパス検出手段とを有することを特徴とする無線端末。 - 受信される信号のパスタイミングを検出し、該検出されたパスタイミングに基づいて該無線端末の位置測定を行うための受信装置におけるCPUに、
上記受信した信号から複数取り出された一定区間のスナップショットについて作成された複数の遅延プロファイルを蓄積する遅延プロファイル蓄積装置から上記複数の遅延プロファイルを読み出す手順と、
上記読み出した複数の遅延プロファイルを重み付き合成して合成遅延プロファイルを作成する手順と、
上記合成遅延プロファイルに基づいて対応送信局からの信号に対応するパスタイミングを検出する手順とを実行させるプログラムを記録したメモリー装置。 - 受信される信号を用いて無線端末の位置測定を行うための受信装置におけるCPUに、
上記受信した信号から複数取り出された一定区間のスナップショットについて作成された複数の遅延プロファイルを蓄積する遅延プロファイル蓄積装置から上記遅延プロファイルを複数読み出す第1の手順と、
上記読み出した複数の遅延プロファイルを重み付き合成して合成遅延プロファイルを作成する第2の手順と、
上記合成遅延プロファイルに基づいて対応基地局から受信された信号に対応するパスタイミングを検出する第3の手順と、
上記第1の手順と上記第2の手順と上記第3の手順を複数の送信局から受信された信号について行うことにより検出された複数のパスタイミングに基づいて該無線端末の位置を計算する第4の手順とを実行させるプログラム。
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