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JP3941926B2 - 車両周辺監視装置 - Google Patents

車両周辺監視装置 Download PDF

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JP3941926B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載する車両周辺監視装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両にカメラを搭載して周囲を撮影し、得られた画像を処理して道路上の白線などを認識し、認識結果をモニタに表示するシステムが提案されている。例えば、特開平10−76272号公報には、近赤外光まで撮像できるカメラの撮像画像にエッジ強調処理を加えることにより映像の鮮明度を上げ、これを運転者に提示する車両周辺監視装置が記載されている。
【0003】
映像の鮮明度すなわち鮮鋭度を上げるには、例えば、画像の各個所の輝度値からその輝度値の2次微分であるラプラシアン値を引けばよい。現実には、画素という離散的な輝度しか得られないので、隣接画素の輝度値を利用して、変換後の各画素の輝度値を、
g(i,j)=f(i,j)−Δf(i,j)
として求めることができる。
【0004】
ここで、画素の位置は水平位置iと垂直位置jの2次元座標で表わされる。また、Δは入力画像f(i,j)の2次微分であるデジタルラプラシアンであり、Δf(i,j)=f(i+1,j)+f(i−1,j)+f(i,j+1)+f(i,j−1)−4f(i,j)
となり、これを数1に代入することにより、
【0005】
g(i,j)=5f(i,j)−[f(i+1,j)+f(i−1,j)+f(i,j+1)+f(i,j−1)]
となる。このような変換により、画像全体のエッジ強調を行い、画像の鮮鋭度を上げることができる。
【0006】
ちなみに、画像に例えば1次微分やラプラシアンを用いたエッジ強調を施したり、鮮鋭化を行なうことは、谷口慶治編、共立出版株式会社発行の「画像処理工学基礎編」p.64,p.70-77に記載されており、公知の技術である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
車両周辺監視において、運転者に注視して欲しい部分は画面の中の一部分であることが多く、その部分だけを強調して分かりやすく表示し、残りの部分はそのままか、あるいは逆に目立たなくする方が、運転者が障害物等を発見しやすくなり、有効である。例えば、運転中に運転者がモニタ画面を通して前方を眺望する際、本当に注視したいのは自車の進行路の状況であり、斜め方向の対向車線のヘッドライトや対向車両等の情報の優先度はかなり低いか、あるいはむしろノイズであり、無くしたい場合が大半である。
【0008】
しかしながら、上記従来技術では、画像全体に同じ鮮鋭化のためのフィルタ処理を施すため、画面全体で鮮鋭化の効果が得られてしまい、運転者の注目が画面全体に分散してしまう。即ち、目立たせるためのフィルタ処理が、逆に、ノイズに相当する個所や注視しなくても良い部分までも強調してしまうため、注意を喚起することのない、目立ちにくいモニタ画面を運転者に提示することになるという問題がある。
【0009】
本発明の目的は、上記従来技術の有する問題を解決するものであり、注視すべき個所のみを効果的に強調して見易くし、運転者に注意を喚起しやすいモニタ画面を提示することができる車両周辺監視装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成する車両周辺監視装置は、車載カメラによる車両周辺の撮像画像をモニタ画面に表示するとき、前記撮像画像の一部エリアと前記一部エリアを除いた他エリアとで画像表示の鮮鋭度を異ならせる制御手段を備えたことを特徴とする。この構成により、モニタ画面を見る運転者の注目は、一部エリアと他エリアの夫々の画像表示に対し鮮鋭度が高い画像に向き、運転者の注目を鮮鋭度の高い画像に集中させることが可能となる。
【0011】
また、上記目的を達成する車両周辺監視装置は、車載カメラによる車両周辺の撮像画像をモニタ画面に表示するとき、前記撮像画像の一部エリアを鮮鋭化して前記モニタ画面に表示すると共に前記撮像画像から前記一部エリアを除いた他のエリアを非鮮鋭化して前記モニタ画面に表示する制御手段を備えたことを特徴とする。この構成により、上記と同様に、モニタ画面を見る運転者に対し、昼夜を問わず運転者の注目を鮮鋭化させた一部エリアに対して向けさせることができる。撮像画像の鮮鋭化させる一部エリアは、予め定められた規則に則って或いは現在の道路周辺状況及び車両状況により定める。
【0012】
好適には、前記撮像画像中の前記鮮鋭化を行う一部エリアを、前記モニタ画面に表示される前記撮像画像の車両進行予測方向に対して所要範囲内に入るエリアとすることを特徴とする。この構成により、運転者の注目を、常に車両進行方向に向けさせることが可能となる。
【0013】
好適には、前記一部エリアは、車両速度が高速度になるほど遠方まで眺望可能な範囲に広げられることを特徴とする。この構成により、高速度で運転しているときは遠方まで鮮鋭化した画像で注視することが可能となる。
【0014】
更に好適には、前記一部エリアの前記モニタ画面上の表示位置が、前記車両進行予測方向に応じて変化することを特徴とする。この構成により、車両進行方向が変化した場合でも、運転者の注目を常に車両進行方向に向けさせることが可能となる。
【0015】
更に好適には、前記車両進行予測方向を、カーナビゲーションシステムにより予測する、あるいは、ステアリングに取り付けられた舵角センサの検出値から予測することを特徴とする。この構成により、精度良く車両進行方向を予測することが可能となり、運転者の注目範囲を精度良く車両進行方向に向けさせることが可能となる。
【0016】
更に好適には、前記一部エリアに前記撮像画像のうちの該当する部分を表示するとき、画素データの感度を上げ、或いは表示色を強調することを特徴とする。この構成により、鮮鋭化した画像中の注視対象を更に注目させることが可能となる。
【0017】
更に好適には、非鮮鋭化して表示する画像は、前記撮像画像そのままの画像あるいは前記撮像画像をぼかした画像とすることを特徴とする。この構成により、非鮮鋭化画像に対する運転者の注目度が低下し、運転者の注目を鮮鋭化した画像に向けさせることができる。
【0018】
更に好適には、前記鮮鋭化を行う処理は、前記撮像画像の個々の画素の水平方向の隣接画素及び周辺画素の輝度値から前記輝度値の2次微分であるラプラシアン値を引くことで行うことを特徴とする。この構成により、フィルタ手段の構成が容易となり、演算速度を向上させることが可能となる。
【0019】
更に好適には、前記鮮鋭化は、前記撮像画像のRGB信号の各々に対してフィルタ処理することで行うことを特徴とする。この構成により、更にフィルタ手段の構成が容易となり、高速処理が可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0021】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る車両周辺監視装置のブロック構成図である。この車両周辺監視装置は、乗用車等の車両に搭載されるものであり、撮像手段1と、この撮像手段1の撮像データを記録する撮像データ記録手段2と、演算制御手段9と、演算制御手段9による画像処理結果の画像データを記録する画像処理データ記録手段5と、画像処理結果の画像を表示する表示手段6とを備えて構成される。
【0022】
演算制御手段9は、撮像データの画像処理内容を決定する画像処理内容決定手段3と、画像処理内容決定手段3の決定した処理内容に基づいて撮像手段1の撮像データを画像処理するフィルタ手段4とで構成される。画像処理内容決定手段3やフィルタ手段4は、専用ハードウエアで構成されても、あるいは、CPU(中央演算処理装置)やDSP(デジタルシグナルプロセッサ)によるソフト処理によって構成されてもよい。
【0023】
撮像手段1は、例えばCCDやCMOS等の撮像素子を内蔵したカメラであり、可視光領域から近赤外光領域までの光を集光し、被写体画像を撮像することができる。撮像手段1の撮像画像は、ディジタル化された後、撮像データ記録手段2に記録される。撮像データ記録手段2は例えば半導体メモリで成り、後段における処理がしやすいように一時的に撮像データを蓄えておくものであり、リアルタイムで後段の処理が可能であるならば省略することも可能である。
【0024】
画像処理内容決定手段3は、取得された撮像画像のうち、どのエリアを運転者に注視させるために強調あるいは鮮鋭化させたいか(このエリアを以下「Aエリア」という。)、逆に、どの部分は運転者には無関係の部分であり意識から遠ざけたり或いは外乱の影響が極力入らないようにしておきたいか(このエリアを以下「Bエリア」という。)を決定する。
【0025】
図2は、AエリアとBエリアの一例を示す説明図である。この例では、図2(a)に示す様に、自車両10が真っ直ぐな道路11を直進している。表示手段6(図1)に表示されているモニタ画面6a(図2(b))には撮像手段1の撮像画像、即ち、自車両10の前方の、水平線14まで延びる道路画像11aが表示される。この画面6aの表示画像を、Aエリアと、それ以外のBエリアに分け、Aエリアの画像を鮮鋭化処理してモニタ画面6aに表示し、Bエリアの画像は撮像画像のまま、あるいは、ぼかした画像として表示する。
【0026】
この図2の例では、先ず、図2(a)に示す自車両10の進行方向の「車幅+1m」の範囲12をとる。そして、この範囲12のモニタ画面6a上の撮像画像(台形範囲)12aと、この台形範囲12aを2m鉛直方向に持ち上げた空間範囲12cとを合わせた範囲をAエリア(図2(c)にハッチングを施した範囲)、即ち鮮鋭化処理する所要範囲とし、それ以外をBエリアとする。これにより、自車両10の直進方向の「車幅+1m」の範囲を歩行する歩行者の画像が鮮鋭化され、車両進行方向に歩行者がいたとき、運転者の注目を歩行者に集中させることが可能となる。
【0027】
図1のフィルタ手段4は、画像処理内容決定手段3により指定された内容に即して、それぞれに適当なフィルタあるいはフィルタ係数を決定し、撮像画像を加工する。例えば、鮮鋭化したいAエリアであるならば、まず最初に、画像ノイズの影響を取り除くために、ガウシアンフィルタやローパスフィルタを通す。例えば、ローパスフィルタならば、
d(i,j)=0.5*f(i,j)+0.125*[f(i+1,j)+f(i−1,j)+f(i,j+1)+f(i,j−1)]
のような計算を各画素に施す。但し、0.5や0.125の値は、ローパスフィルタの程度により調整する。そして、その後は、従来例と同様に鮮鋭化処理を施し、
g(i,j)=d(i,j)−α*Δd(i,j)
としてAエリアの各画素の輝度値を求める。ここで、Δは入力画像d(i,j)の2次微分であるデジタルラプラシアンであり、また、αは適当な重み係数である。
【0028】
また、注視しなくてもよいBエリアの画素データの場合には、ガウシアンフィルタやローパスフィルタのみを通してぼかしたり、単に輝度を落とすだけでも良い。例えば、
g(i,j)=0.5*f(i,j)
としてBエリアの各画素の輝度値を求める。尚、上述した各フィルタの係数は、エリアで共通でも構わないし、画素毎あるいはいくつかの画素の集合であるブロック毎に変えても構わない。
【0029】
フィルタ手段4によって個々の画素にフィルタをかけた結果は、画像処理データ記録手段5に記録する。画像処理データ記録手段5は、例えば半導体メモリで成るが、無論、この画像処理データ記録手段5は、撮像データ記録手段2と共有化してもよい。表示手段6は、運転者が安全にその表示部を眺めることができる場所に設置され、画像処理データ記録手段5の画像を運転者に表示提供する。尚、フィルタ処理からリアルタイムで表示手段6にデータを送ることができるのであれば、画像処理データ記録手段5は省略可能である。
【0030】
図3は、本発明の第1の実施形態を適用した実際の画像例を示す図である。図3(a)が撮像手段1の撮像画像(原画像)そのままを示し、自車両進行方向に歩行者が歩いており、画面の右斜め上方には、街路灯が映っている。この原画像を、従来技術のように全画面で鮮鋭化した画像が図3(b)である。この従来画像では、歩行者画像は鮮鋭化されるが、街路灯の画像も同時に鮮鋭化され、運転者の注目は、歩行者ばかりでなく、街路灯にも分散されてしまう。
【0031】
そこで、本実施形態では、画面をAエリアとそれ以外のBエリアに分割し、Aエリアの画像を鮮鋭化すると共にもBエリアの画像はぼかした画像として画面に表示する。図3(c)は、エリア分割範囲を示す図である。図2で説明したAエリアは、車幅+1mの範囲12を2m持ち上げた範囲をAエリアの上縁とした。しかし、撮像手段1は車両に固定されており、Aエリアの上縁をその都度演算により求めるよりも、概ね予め設定しておくことが可能であり、その方が演算速度が速くなる。
【0032】
そのため、本実施形態では、図3(c)に示す様に、AエリアとBエリアの境界Kを予め決めておく。そして、図3(d)に示す様に、Aエリアの画像のみを鮮鋭化し、Bエリアの画像はぼかして表示する。これにより、街路灯の画像はボケ、歩行者の画像は鮮鋭化されるため、運転者の注目を歩行者に集中させることが可能となる。
【0033】
このように、本実施形態によれば、運転者に注視させたいAエリアの画像だけを効果的に、また、鮮明に提示することができ、優れた車両周辺監視装置を提供することができる。
【0034】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態における車両周辺監視装置の構成は、図1と同様であるので、その説明は省略する。本実施形態では、撮像手段の撮像感度が画素毎に変えられるようになっている。例えば、撮像画素をCMOSセンサとすると、個々の画素データは、対応するフォトダイオードで光電変換され、後段のトランジスタ回路で増幅されるが、その増幅率を上記注目すべきところ(Aエリア)では上げ、その他(Bエリア)では下げるようにする。
【0035】
その後の処理は第1の実施形態と同様に処理する。この構成により、フィルタだけでなく画像撮像の感度まで変えて、注目すべきAエリアだけをより鮮明かつ効果的に運転者に提示することができる優れた車両周辺監視装置を提供することが可能となる。
【0036】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態の車両周辺監視装置も図1に示す構成と同じであるが、本実施形態の画像処理内容決定手段3は、自車両が直進する際に予め画像のどの部分が進行路を映し出すかを把握しておく。これにより、自車両の予想進路であるべき上記部分及びその周辺を、注視すべきAエリアとして鮮鋭化するように処理内容を決定することができる。
【0037】
例えば、図3の例では、自車両の直進予想進路が画面中央に表示されるため、画面中央を中心に鮮鋭化しているが、画面の左半分に自車両の走行車線が表示される様にモニタ調整が行われている場合には、画面の左半分を中心にAエリアを設定し、画像の鮮鋭化を行う。
【0038】
また、同じ進行路上であっても、自車両の速度が速ければより遠くまでを見渡す必要があるので、速度センサあるいは画像のオプティカルフローより車両速度を推測し、速度が速いときほど遠方まで鮮鋭化する。即ち、図3(c)における境界Kを上方向に移動させ、より遠方までAエリアを広げる。これにより、車両速度に応じて鮮鋭化する画像範囲を変えることができる。これにより、例えば60kmで走行中には前方200mまでの範囲の画像が鮮鋭化され、高速道路で100km走行中は前方500mまでの範囲の画像が鮮鋭化される。
【0039】
以上の例は、車両前方を監視する撮像手段を車両に搭載した例であるが、車両後方監視用のカメラを車両に搭載し、車両が後退する時にも、車両後方の画像に上述した各実施形態を適用することで、上述と同様の効果を得ることができる。
【0040】
(第4の実施の形態)
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。図4は、本実施形態に係る車両周辺監視装置のブロック構成図である。本実施形態の車両周辺監視装置は、図1に示す構成に加え、ナビゲーションシステム7を備え、画像処理内容決定手段3が、ナビゲーションシステム7からの信号に基づいて処理内容、特にAエリアの範囲を決定することを特徴とする。
【0041】
本実施形態に係るカーナビゲーションシステム7は、GPS等の位置検出手段と地図データにより、現在位置及び走行道路を推測し、また、その道路の情報より今後どのような道路形状の場所を通過するか予測する。この予測に基づき、画像処理内容決定手段3は、今後の進行予測方向の地図データに基づき、Aエリアの範囲を決定する。
【0042】
例えば、図5(a)に示す様に、自車両位置15に対し今後の進行予測路が地図データにより直進路16であると推測された場合には、図5(b)に示す様に、直進路画像16aと重なる画像中央方向を、注視すべき対象すなわち鮮鋭化処理の対象(Aエリア)とする。
【0043】
また、図6(a)に示す様に、自車両位置15に対し今後の進行予測路が地図データにより曲進路17であると推測される時には、図6(b)に示す様に、曲進路画像17aの曲がる方向と道路曲率に応じて、注視すべきAエリアを画面中央から曲がる方向にずらす。
【0044】
この様に、本実施形態では、地形の変化を事前に推測しながら、必要な方向のみを運転者に注視させることができる優れた車両周辺監視装置を提供することができる。
【0045】
(第5の実施の形態)
次に、本発明の第5の実施形態について説明する。図7は、本実施形態に係る車両周辺監視装置のブロック構成図である。本実施形態の車両周辺監視装置は、図4の構成に加えて、ステアリング舵角検出手段8を備え、画像処理内容決定手段3は、カーナビゲーションシステム7ばかりでなく、ステアリング舵角検出手段8の検出値に応じて処理内容とくにAエリアの範囲を決定することを特徴とする。ステアリング舵角検出手段8は、例えば、ホール素子等によりステアリングの回転角を検出し、画像処理内容決定手段3は、この検出値に基づいて、タイヤの曲がる量を推測する。
【0046】
画像処理内容決定手段3は、ステアリング舵角検出手段8の検出値により、現時点から車両が進むであろう方向を知ることができるので、その方向に応じて、注視すべきエリアすなわち鮮鋭化すべきAエリアを中央から曲がる方向にずらすことができる。これにより、常に車両の進行方向の画像を鮮鋭化し、それ以外はぼかすことが可能となり、運転者がステアリングを切って今後進みたいと欲している方向のみを注視させることができる優れた車両周辺監視装置を提供することが可能となる。
【0047】
(第6の実施の形態)
次に本発明の第6の実施形態について説明する。本実施形態に係る車両周辺監視装置の構成は、図1、図4、図7のいずれかの構成と同一であり、本実施形態のフィルタ手段4は、注目すべきAエリアの鮮鋭化だけではなく、予め指定した色あるいは色調を強調する処理も行う。例えば、図3に示す道路上の白線及び人物は白く映っているが、画面上の表示色「白」に近い所ほど黄色く表示したり、あるいはその輝度を上げて表示する方が、運転者の注目を喚起し易い。
【0048】
あるいは、前方を映し出すカラー画像において、赤い色だけを強調するようにする。具体的にはRGB値でRがG、Bより一定量大きい場合、赤っぽい色であると判断し、その色の赤さをさらに上げるべく、R値を増やす。これにより、前を走る車のストップランプや信号機の赤色だけが他の色より強調されることになる。
【0049】
このように、本実施形態では、撮像画像を単純に鮮鋭化するだけでなく、色の強調も行い、より注視効果を高めた優れた車両周辺監視装置を提供することができる。
【0050】
(第7の実施の形態)
次に、本発明の第7の実施形態について説明する。本実施形態の車両周辺監視装置の構成も、図1、図4、図7のいずれかの構成と同一であり、本実施形態のフィルタ手段4は、対象画素に対してその水平方向の隣接画素、及び周辺画素でフィルタを構成する。例えば、
g(i,j)=f(i,j)−h(i,j)
において、ローパスフィルタによるノイズ除去の効果とラプラシアンフィルタによる輝度鮮鋭化の効果とを同時に得るためにローパスフィルタとラプラシアンフィルタの両機能を持つフィルタに相当するhの値を求める際に、
h(i.j)=f(i−2,j)+2f(i−1,j)−6f(i,j)+2f(i+1,j)+f(i+2,j)
と、水平方向の画素だけで構成する。
【0051】
このフィルタによっても、画面上、垂直方向に伸びる棒状のエッジ、例えば人物やあるいは白線のエッジは良好に捉えることが出来るし、垂直画素の情報を使わないだけ計算量等も節約でき、ハード等も簡略化できる。
【0052】
これにより、本実施形態では、所望の鮮鋭化を少ない計算量かつ簡略なハードで実現可能となる。
【0053】
(第8の実施の形態)
次に、本発明の第8の実施形態について説明する。本実施形態の車両周辺監視装置の構成も、図1、図4、図7のいずれかの構成と同一である。上述した実施形態では、フィルタ手段4は、撮像画像の輝度値について上記のフィルタ演算を行う。例えば撮像画像がカラー画像であるならば、RGBの3値をYUV変換してカラーテレビジョンで標準化されているYUV信号を求め、その輝度情報Yの値に対してフィルタ処理をかけることとしている。しかし、本実施形態では、輝度情報Yを求めることなく、RGBの各値をフィルタ処理することで、鮮鋭化処理することを特徴とする。
【0054】
Aエリアを鮮鋭化するためのフィルタ手段4におけるフィルタ処理は、運転者に注視して欲しいための強調、鮮鋭化を目的としている。このため、多少の色の変化は無視できるので、本実施形態のフィルタ手段4は、RGBそれぞれの色ごとにフィルタ処理を行い、第1から第6の各実施形態と同様の鮮鋭効果を得ることとし、また、色毎にフィルタ手段を構成できるゆえに、色強調を行うフィルタの構成も安価となる。
【0055】
即ち、本実施形態では、各画素で得られたRGB値それぞれについて、例えば、数4から数6のフィルタ演算処理を行う。これにより、振幅値(輝度値)をわざわざ求めなくても、RGB値を使って強調フィルタを構成でき、簡単かつ効果的な車両周辺監視装置を提供することが可能となる。
【0056】
尚、以上述べた各実施形態では、注視させたい部分を鮮鋭化する例で説明したが、注視させたい部分を撮像画像のまま表示し、注視させたくない部分をぼけさせて表示させても、同じ効果を得られることはいうまでもない。要するに注視させたい部分とそうでない部分を異ならせて表示すればよい。
【0057】
また、鮮鋭化エリアとそれ以外を分けるだけでなく、その中間の鮮鋭度合を有する領域があってもよい。鮮鋭化の種類も、実施の形態で説明した、輝度を高めたり、白色ほど黄色に表示したり、赤色ほど強調したりする例に限るものではなく、運転者が注意を払うべき範囲(上記のAエリア)内の画像表示に対して運転者の注意が集中するように、モニタ画面内の他の範囲(運転者が注意を払わなくても良い範囲:上記のBエリア)と比較して画像がより明瞭に視認できればよい。従って、ボケについても同様であり、単に輝度を低下させたり画像の解像度を落として表示することに限るものではなく、運転者の注意がBエリアの画像表示に向かないように完全にぼかして画像が見えない様にすることでもよい。
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、撮像画像のうち運転者に注視させたいエリアの画像を他のエリアに比べて鮮鋭に表示することができ、運転者に注意を喚起しやすい画面を提示することができる車両周辺監視装置を提供可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る車両周辺監視装置のブロック構成図
【図2】本発明の第1の実施形態に係る車両周辺監視装置における鮮鋭化エリア(Aエリア)の説明図
【図3】本発明の第1の実施形態に係る車両周辺監視装置における表示画像を例示する図
【図4】本発明の第4の実施形態に係る車両周辺監視装置のブロック構成図
【図5】本発明の第4の実施形態に係る車両周辺監視装置において車両進行路を直進路と予測したときの鮮鋭化エリアの説明図
【図6】本発明の第4の実施形態に係る車両周辺監視装置において車両進行路を曲進路と予測したときの鮮鋭化エリアの説明図
【図7】本発明の第5の実施形態に係る車両周辺監視装置のブロック構成図
【符号の説明】
1 撮像手段
2 撮像データ記録手段
3 画像処理内容決定手段
4 フィルタ手段
5 画像処理データ記録手段
6 表示手段
7 カーナビゲーションシステム
8 ステアリング舵角検出手段
9 演算制御手段

Claims (5)

  1. 車載カメラによる車両周辺の撮像画像をモニタ画面に表示するとき、前記撮像画像の一部エリアと前記一部エリアを除いた他エリアとで画像表示の鮮鋭度を異ならせる制御手段を備え、前記一部エリアを、前記モニタ画面に表示される車両進行予測方向の所要範囲内のエリアとすることを特徴とする車両周辺監視装置。
  2. 車載カメラによる車両周辺の撮像画像をモニタ画面に表示するとき、前記撮像画像の一部エリアを鮮鋭化して前記モニタ画面に表示すると共に前記撮像画像から前記一部エリアを除いた他のエリアを非鮮鋭化して前記モニタ画面に表示する制御手段を備え、前記一部エリアを、前記モニタ画面に表示される車両進行予測方向の所要範囲内のエリアとすることを特徴とする車両周辺監視装置。
  3. 前記一部エリアは、車両速度が高速度になるほど遠方まで眺望可能な範囲に広げられることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両周辺監視装置。
  4. 前記一部エリアの前記モニタ画面上の表示位置が、前記車両進行予測方向に応じて変化することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の車両周辺監視装置。
  5. 前記車両進行予測方向を、カーナビゲーションシステムにより予測する、あるいは、ステアリングに取り付けられた舵角センサの検出値から予測することを特徴とする請求項乃至請求項のいずれかに記載の車両周辺監視装置。
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