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JP3940622B2 - Ignition device for internal combustion engine - Google Patents

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JP3940622B2
JP3940622B2 JP2002085756A JP2002085756A JP3940622B2 JP 3940622 B2 JP3940622 B2 JP 3940622B2 JP 2002085756 A JP2002085756 A JP 2002085756A JP 2002085756 A JP2002085756 A JP 2002085756A JP 3940622 B2 JP3940622 B2 JP 3940622B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、点火コイルに発生した点火用高電圧を印加することで点火プラグの電極間に火花放電を発生させるとともに、火花放電の終了後にイオン電流を発生させる機能を備えた内燃機関用点火装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車エンジン等に使用される内燃機関においては、点火プラグによる火花放電により混合気が燃焼すると、その燃焼に伴ってイオンが発生することから、点火プラグの火花放電により混合気が燃焼した後に、その点火プラグの電極間に電圧を印加することでイオン電流が流れる。そして、イオンの発生量は混合気の燃焼状態によって変化することから、このイオン電流を検出し、解析処理を行うことによって、失火検知やノッキング検出等を行うことができる。
【0003】
そして、従来より、このイオン電流を発生させる機能を備えた内燃機関用点火装置としては、例えば、図4に示すように、二次巻線34の一端に点火プラグ13の中心電極61が電気的に接続される一方、二次巻線34の他端に直列にコンデンサ45が備えられるものがある。この内燃機関用点火装置101は、点火プラグ13での火花放電発生時に、点火コイル15の二次巻線34および点火プラグ13に流れる放電電流22(二次電流22)によりこのコンデンサ45を充電し、火花放電終了後に充電されたコンデンサ45を放電して、二次巻線34を介し点火プラグ13の電極間に電圧を印加することで、イオン電流42を発生させる構成である。
【0004】
なお、この内燃機関用点火装置101では、コンデンサ45に並列にツェナーダイオード111が備えられて、コンデンサ45が過充電により破壊されるのを防ぐとともに、コンデンサ45の両端電圧を一定電圧(100〜300[V])に制限している。
【0005】
このように、コンデンサ45をイオン電流検出用の電源として用いる内燃機関用点火装置は、イオン電流検出用としての専用電源装置(バッテリなど)を特に設ける必要が無くなるため、部品点数が比較的少なくなると共に、小型化を図ることができるという利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の内燃機関用点火装置101では、点火コイル15に磁束エネルギを蓄積するために一次巻線33への通電を開始した際に、点火用高電圧とは逆極性の高電圧(数kV)が二次巻線34に発生して、点火プラグ13が正常な点火時期以前に火花放電を生じてしまい、混合気への誤着火を引き起こす虞がある。
【0007】
ここで、図4に示す内燃機関用点火装置101の第1指令信号と二次巻線両端電圧の状態を表すタイムチャートを図6に示す。なお、第1指令信号がローレベルであるときにはイグナイタ17が開放状態となり一次巻線に電流は流れず、第1指令信号がハイレベルであるときにはイグナイタ17が短絡状態となり一次巻線33に電流が流れることになる。また、図6では、点火用高電圧を負極性として二次巻線34の両端電圧の波形を記載しており、時刻t12およびt15が点火用高電圧の発生時期(点火時期)である。
【0008】
そして、図6における時刻t11およびt14が一次電流への通電開始時期であり、このタイミングで点火用高電圧とは逆極性の高電圧(数kV)が二次巻線の両端電圧として発生していることが判り、この電圧により誤着火が発生する虞がある。
【0009】
このような誤着火の発生を防ぐためには、図4に示す内燃機関用点火装置に対して、例えば、二次電流22の通電経路において一次電流21の通電時にのみ電流が流れるのを許容するように、所謂、逆流防止用ダイオードを二次巻線34の一端と点火プラグ13とにより形成される通電経路に設けると良い。
【0010】
しかしながら、図4に示す内燃機関用点火装置に逆流防止用ダイオードを設けると、二次電流によるコンデンサへの充電は可能であるが、逆流防止用ダイオードによってコンデンサの放電ができなくなり、点火プラグの電極間に流れるイオン電流の検出を行うことができない。
【0011】
このような問題を考慮して構成された図5に示す内燃機関用点火装置103は、逆流防止用ダイオード31を備えると共に、二次巻線とは異なる通電経路を通じてイオン電流検出用の電圧を点火プラグに印加するイオン電流検出回路113を設けることで、イオン電流の検出が可能となる。このイオン電流検出回路113は、内部電源115により点火プラグに対してイオン電流検出用電圧を印加し、検出抵抗47の両端電圧に基づきイオン電流を検出して、判別回路55がイオン電流検出結果信号24を電子制御装置に対して出力するよう構成されている。なお、印加電圧制限用ツェナーダイオード53は、判別回路55に最大許容入力電圧値を越える過大な電圧の信号が入力されるのを防止することで、判別回路55の破損を防止している。
【0012】
そして、このように構成される内燃機関用点火装置103においては、点火用高電圧の印加によりイオン電流検出回路113が破損するのを防止するために、点火用高電圧発生時における二次電流のイオン電流検出回路への流入を防止する流入防止用ダイオード117を備えることになる。また、この流入防止用ダイオード117は、放電電流がイオン電流検出回路に漏洩するのを防ぐことから、点火用高電圧の発生時における点火プラグへの供給エネルギが低下するのを防ぐという効果も発揮する。
【0013】
しかし、図5に示す内燃機関用点火装置103においては、流入防止用ダイオード117は、二次高圧側に接続されるため、許容耐電圧が点火用高電圧以上(約40[kV])の高耐圧のダイオードで構成する必要があるが、現時点では、このような高耐圧の一素子からなるダイオードは存在しないのである。
【0014】
このため、全体としての許容耐電圧が点火用高電圧以上となるように直列接続された複数のダイオードを流入防止用ダイオード117として備えることで、図5に示す内燃機関用点火装置103を実現することが可能となる。
しかし、複数のダイオードを直列接続して使用する場合には、複数のダイオードのいずれかに不良品が含まれる確率が高くなり一素子のダイオードで校正する場合に比べて信頼性が低下するという問題が生じてしまう。また、特に、高電圧が印加される厳しい環境下での使用であることから、いずれかのダイオードが破損する確率が高いという問題もある。
【0015】
このため、図5に示す内燃機関用点火装置においては、流入防止用ダイオード117が破損して正常に機能しなくなり、適切にイオン電流を発生・検出できなくなる虞がある。
このような問題に対して、イオン電流検出回路を二次巻線の点火用高電圧発生端とは反対側の他端に接続することで、高耐圧のダイオードを備える必要が無くなる。
【0016】
しかし、イオン電流検出回路を二次巻線の点火用高電圧発生端とは反対側の他端に接続した場合、放電電流発生時にイオン電流検出回路が保持しているイオン電流検出用電圧が二次巻線の点火用高電圧発生端とは反対側の他端に向かって吸収されることになり、イオン電流検出時におけるイオン電流検出用電圧が低下してしまい、適切にイオン電流が検出できない虞がある。
【0017】
そこで、本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、一次巻線への通電時に点火プラグに火花放電が発生して、混合気への誤着火を引き起こすことを抑制するとともに、点火プラグの電極間におけるイオン電流の発生、検出が可能な内燃機関用点火装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するためになされた請求項1記載の発明は、一次巻線および二次巻線を有し、一次巻線に流れる一次電流を遮断することで二次巻線に点火用高電圧を発生する点火コイルと、この点火コイルの一次巻線に流れる一次電流の通電・遮断を行う点火用スイッチング手段と、二次巻線の点火用高電圧発生端に接続されて、点火用高電圧により発生する放電電流が流れることで自身の電極間に火花放電を発生する点火プラグと、を備えた内燃機関用点火装置であって、二次巻線と点火プラグとを接続する放電電流の通電経路上に直列接続され、点火プラグの放電電流の通電を許容し、一次巻線への通電時に二次巻線に発生する電流の通電を阻止する逆流防止手段と、二次巻線の点火用高電圧発生端とは反対側の他端に接続されて、点火プラグに印加される点火用高電圧と同一極性のイオン電流検出用電圧を前記点火プラグに印加するための電圧印加手段と、イオン電流検出用電圧の印加により点火プラグの電極間に流れるイオン電流を検出するためのイオン電流検出手段と、電圧印加手段と二次巻線の他端とを接続するイオン電流検出用電圧の通電経路上に直列接続され、外部指令に基づき、点火用高電圧の発生時にイオン電流検出用電圧を印加するための通電経路を開放状態とし、イオン電流検出時にイオン電流検出用電圧を印加するための通電経路を導通状態とするためのイオン電流検出用スイッチング手段とを備えることを特徴とする。
【0019】
つまり、本発明の内燃機関用点火装置では、点火コイルの二次巻線と点火プラグとを接続する放電電流の通電経路上に逆流防止手段を備えることにより、放電電流(二次電流)の通電経路において通電可能な電流方向を一方向に制限している。すなわち、この逆流防止手段が、一次巻線への通電時に二次巻線の両端に発生する高電圧(数kV)による通電を阻止することで、一次巻線への通電時において点火プラグの電極間(中心電極と接地電極との間)に火花放電が発生するのを防いでいる。
【0020】
また、本内燃機関用点火装置では、イオン電流検出回路を二次巻線の点火用高電圧発生端とは反対側の他端に接続することにより、イオン電流検出回路が、点火用高電圧の影響を受けることが無くなり、イオン電流検出用回路を保護するための高耐圧の流入防止用ダイオードを備える必要が無くなる。
【0021】
さらに、本内燃機関用点火装置では、イオン電流検出回路を二次巻線の点火用高電圧発生端とは反対側の他端に接続し、かつ、イオン電流検出用スイッチング手段を備えることにより、電圧印加手段に充電されたイオン電流検出用電圧が点火用高電圧発生時に、二次巻線の点火用高電圧発生端とは反対側の他端に吸収されるのを防ぐことができる。その結果、イオン電流検出時に必要となるイオン電流検出用電圧を点火プラグに印加することができ、イオン電流を検出することができる。
【0022】
よって、本発明(請求項1)の内燃機関用点火装置によれば、一次巻線への通電時に混合気への誤着火が発生するのを防止することができると共に、高耐圧のダイオードを設ける必要が無くなり、更に、点火プラグの電極間におけるイオン電流を発生・検出することができる。
【0023】
なお、イオン電流検出用スイッチング手段は、例えば、内燃機関の各部の動作を制御する制御手段からの指令に基づき、自身の内部線路を短絡状態または開放状態とするよう構成されたスイッチを用いて構成することができる。つまり、イオン電流検出用スイッチング手段は、自身が短絡状態となることで通電経路を導通状態とし、自身が開放状態となることで通電経路を開放状態とするのである。
【0024】
また、イオン電流検出用スイッチング手段を駆動制御する制御手段を設けることにより、通電経路を導通状態とする期間(イオン電流検出ウインドウ)を内燃機関の運転状態に基づいて変化可能に構成することができ、内燃機関の運転状態に適したイオン電流検出ウインドウを設定することができる。また、火花放電の終了直後は、ノイズ成分がイオン電流に多く重畳されることから、このようなノイズ成分を避けてイオン電流検出ウインドウを設定することで、ノイズの影響を抑えて精度良くイオン電流を検出することができる。
【0025】
さらに、本内燃機関用点火装置は、点火用高電圧発生時に二次巻線に流れる電流の通電経路として、電圧印加手段、イオン電流検出手段およびイオン電流検出用スイッチング手段からなる経路とは異なる位置に設けられた補助放電経路形成手段を備えると良い。これにより、電圧印加手段、イオン電流検出手段およびイオン電流検出用スイッチング手段からなる回路と、二次巻線とが何らかの要因で遮断状態となった場合であっても、補助放電経路形成手段により通電経路を形成することができ、放電電流の通電経路を確保することができる。
【0026】
ところで、イオン電流を発生させるために点火プラグの電極間に電圧を印加する際には、中心電極が負極性、接地電極が正極性となるように電圧を印加する場合に比べて、中心電極が正極性、接地電極が負極性となるように電圧を印加する場合の方が、より大きなイオン電流が発生可能となることが知られている。これは、体積の大きい陽イオンが電子の供給を受けるにあたり、中心電極よりも表面積の大きい接地電極から電子の供給を受けることで、より多くの電子の交換、移動が可能となるからである。
【0027】
つまり、上述(請求項1)のように構成される内燃機関用点火装置において、点火用高電圧により点火プラグの中心電極に印加される電圧極性は、正極性の方が好まれる。なお、点火用高電圧発生時の二次巻線の端部の正負極性は、点火コイルにおける一次巻線および二次巻線のそれぞれの巻線方向を調整することで設定することができる。
【0028】
ところで、上述(請求項1)の内燃機関用点火装置に備えられる電圧印加手段は、例えば、車載バッテリなどの外部電源から供給される電圧をイオン電流検出用電圧として必要な所定電圧値に昇圧する昇圧手段を備えることで、イオン電流検出用電圧を出力可能に構成することができる。あるいは、電圧印加手段は、自身の内部に蓄積した電気エネルギによりイオン電流検出用電圧を出力するように構成することもできる。
【0029】
そこで、上述(請求項1)の内燃機関用点火装置に備えられる電圧印加手段は、例えば、請求項2に記載のように、充放電可能に構成され、点火プラグの放電電流の通電時に一次巻線の両端に発生する遮断時一次誘導電圧により充電されて、イオン電流検出用電圧を点火プラグに印加するとよい。
【0030】
ここで、点火プラグの放電電流の通電時には、二次巻線に点火用高電圧が誘導されると共に、一次巻線にも相互誘導により誘導電圧(遮断時一次誘導電圧)が発生しており、この遮断時一次誘導電圧は、イオン電流の発生に必要となる電圧値(100〜300[V]程度)以上となる。このことから、遮断時一次誘導電圧により充電された電圧印加手段は、イオン電流の発生に必要となるエネルギを蓄積することができ、イオン電流の発生に必要な電圧値以上となるイオン電流検出用電圧を出力することが可能となる。
【0031】
また、遮断時一次誘導電圧は、点火プラグへ印加するための点火用高電圧の発生に伴い発生する。このことから、遮断時一次誘導電圧を用いて電圧印加手段を充電することで、電圧印加手段を充電するための電気エネルギを供給する充電電圧供給手段を新規に設ける必要がなくなる。
【0032】
よって、本発明(請求項2)の内燃機関用点火装置によれば、イオン電流の発生に必要となるエネルギを電圧印加手段に蓄積することができ、イオン電流検出用電圧が不足してイオン電流を検出できなくなるのを防ぐことができる。また、新規に充電電圧供給手段を設ける必要がないため、コストの上昇を抑えることができる。
【0033】
また、上述(請求項1)の内燃機関用点火装置に備えられる電圧印加手段は、例えば、請求項3に記載のように、充放電可能に構成され、一次巻線の通電時に二次巻線の両端に発生する通電時二次誘導電圧により充電されて、イオン電流検出用電圧を前記点火プラグに印加するとよい。
【0034】
一次電流の通電時には、点火用高電圧よりは低い電圧値ではあるが、二次巻線に誘導電圧(通電時二次誘導電圧)が発生しており、この通電二次誘導電圧は約2[kV]以上となり、イオン電流の発生に必要となる電圧値(100〜300[V]程度)以上となる。このことから、通電時二次誘導電圧により充電された電圧印加手段は、イオン電流の発生に必要となるエネルギを蓄積することができる。
【0035】
また、通電時二次誘導電圧は、点火用高電圧を発生させるためのエネルギを点火コイルに蓄積するための一次電流の通電開始に伴い発生する。このことから、通電時二次誘導電圧を用いて電圧印加手段を充電することで、電圧印加手段を充電するための電気エネルギを供給する充電電圧供給手段を新規に設ける必要がなくなる。
【0036】
よって、本発明(請求項3)の内燃機関用点火装置によれば、イオン電流の発生に必要となるエネルギを電圧印加手段に蓄積することができ、イオン電流検出用電圧が不足してイオン電流を検出できなくなるのを防ぐことができる。また、新規に充電電圧供給手段を設ける必要がないため、コストの上昇を抑えることができる。
【0037】
さらに、上述(請求項1)の内燃機関用点火装置に備えられる電圧印加手段は、例えば、請求項4に記載のように、充放電可能に構成され、一次巻線の通電時に二次巻線の両端に発生する通電時二次誘導電圧と、点火プラグの放電電流の通電時に一次巻線の両端に発生する遮断時一次誘導電圧とにより充電されて、イオン電流検出用電圧を点火プラグに印加するとよい。
【0038】
つまり、通電時二次誘導電圧と遮断時一次誘導電圧との両方を用いて、電圧印加手段を充電するのである。これにより、電圧印加手段の充電に際して、イオン電流の発生に必要なエネルギを確実に電圧印加手段に蓄積させることが可能となる。また、請求項2および請求項3と同様に、電圧印加手段を充電するための電気エネルギを供給する充電電圧供給手段を新規に設ける必要がなくなる。
【0039】
よって、本発明(請求項4)の内燃機関用点火装置によれば、より確実にイオン電流の発生に必要となるエネルギを電圧印加手段に蓄積することができ、イオン電流検出用電圧が不足してイオン電流を検出できなくなるのを防止できる。また、新規に充電電圧供給手段を設ける必要がないため、コストの上昇を抑えることができる。
【0040】
なお、通電時二次誘導電圧により電圧印加手段を充電する方法としては、例えば、イオン電流検出用スイッチング手段を経由して、通電時二次誘導電圧により発生する電流を電圧印加手段に供給する方法がある。しかし、この方法では、充電タイミングに応じてイオン電流検出用スイッチング手段を導通状態(短絡状態)にするための駆動制御処理を実行する必要があり、内燃機関用点火装置の制御処理が煩雑になるという問題がある。
【0041】
そこで、請求項3または請求項4に記載の内燃機関用点火装置においては、請求項5に記載のように、イオン電流検出用スイッチング手段に並列接続されて、放電電流の通電を阻止し、通電時二次誘導電圧により発生する電流の通電を許容する充電経路形成手段を備え、電圧印加手段は、通電時二次誘導電圧により発生する電流が充電経路形成手段を介して供給されることで充電されるとよい。
【0042】
このような充電経路形成手段は、通電時二次誘導電圧によって発生する電流を通電して電圧印加手段に供給することができる。つまり、充電経路形成手段を備えることで、充電タイミングに応じてイオン電流検出用スイッチング手段を駆動制御するという複雑な制御処理を実行することなく、通電時二次誘導電圧によって電圧印加手段を充電することができる。また、充電経路形成手段は、二次巻線での点火用高電圧により発生する電流の通電を阻止することから、電圧印加手段が点火用高電圧の影響を受けることは無い。
【0043】
よって、本発明(請求項5)の内燃機関用点火装置によれば、複雑な制御処理を実行することなく、通電時二次誘導電圧による電圧印加手段の充電を実現することができ、内燃機関用点火装置の構成を複雑化することなく、イオン電流を発生させるためのエネルギを電圧印加手段に蓄積することができる。
【0044】
なお、充電経路形成手段を備えるにあたっては、点火用高電圧による充電経路形成手段への影響を抑えることが望ましい。そのため、点火用高電圧の発生時における二次巻線の高圧側端部が逆流防止手段を介して点火プラグの中心電極に接続され、点火用高電圧の発生時における二次巻線の低圧側端部がイオン電流検出用スイッチング手段を介して電圧印加手段に接続される構成の内燃機関用点火装置に、充電経路形成手段を備えるとよい。これにより、点火用高電圧による充電経路形成手段への影響を小さく抑えることができる。
【0045】
そして、請求項5に記載の内燃機関用点火装置における充電経路形成手段は、例えば、請求項6に記載のように、ダイオードで構成するとよい。
このようにダイオードで構成された充電経路形成手段は、イオン電流検出用スイッチング手段に並列接続されて、二次巻線での点火用高電圧により発生する電流の通電を阻止し、通電時二次誘導電圧により発生する電流の通電を許容することができ、電圧印加手段を充電するための充電経路を形成することができる。
【0046】
なお、二次巻線から電圧印加手段に流れる電流を許容し、電圧印加手段から二次巻線に流れる電流を阻止するためにダイオードを用いる場合には、イオン電流検出用スイッチング手段と二次巻線との接続点にアノードが接続され、イオン電流検出用スイッチング手段と電圧印加手段との接続点にカノードが接続されるようにダイオードを備えるとよい。
【0047】
また、上述(請求項2から請求項6のいずれか)の内燃機関用点火装置における電圧印加手段は、例えば、請求項7に記載のように、コンデンサで構成するとよい。
つまり、コンデンサは、充放電可能な容量素子であることから、遮断時一次誘導電圧や通電時二次誘導電圧により充電可能であると共に、イオン電流検出用電圧を出力することができる。よって、電圧印加手段をコンデンサで構成することで、イオン電流検出用電圧を点火プラグに印加することができる。
【0048】
さらに、上述(請求項2から請求項7のいずれか)の内燃機関用点火装置においては、請求項8に記載のように、電圧印加手段の充電電圧を許容最大充電電圧値以下に制限することで電圧印加手段を保護する保護手段を備えるとよい。
このように保護手段を設けることで、電圧印加手段を充電する際に過充電となるのを防ぐことができ、過充電により電圧印加手段が破損してしまうのを防止することができる。
【0049】
また、保護手段は、電圧印加手段の充電電圧を許容最大充電電圧値以下に制限することから、電圧印加手段の充電電圧を許容最大充電電圧値で略一定に維持することができ、電圧印加手段が出力するイオン電流検出用電圧を略一定電圧値に維持することも可能となる。そして、イオン電流検出用電圧を略一定電圧値に維持できることから、イオン電流検出用電圧の電圧値の変動によりイオン電流の検出値にバラツキが生じるのを防ぐことができる。
【0050】
よって、本発明(請求項8)の内燃機関用点火装置によれば、過充電による電圧印加手段の破損によってイオン電流の検出が不可能となるのを防止できると共に、イオン電流の検出値におけるバラツキを抑えることでイオン電流の検出精度を向上させることができる。
【0051】
また、請求項8に記載の内燃機関用点火装置における保護手段は、例えば、請求項9に記載のように、ツェナーダイオードで構成されているとよい。
つまり、電圧印加手段の両端電圧(充電電圧)がツェナーダイオードのツェナー電圧(降伏電圧)以上となる場合に、ツェナーダイオードがツェナー降伏して電流の通電を行うことで、電圧印加手段の充電電圧を許容最大充電電圧値以下に制限することができ、電圧印加手段を保護することができる。
【0052】
なお、このとき、ツェナーダイオードとしては、ツェナー電圧が電圧印加手段の許容最大充電電圧値以下であるツェナーダイオードを用いるとよい。
また、このツェナーダイオードのツェナー電圧は、イオン電流検出手段が検出するイオン電流のダイナミックレンジの最大値に応じて設定してもよく、これにより、イオン電流検出手段が精度良くイオン電流を検出することが可能となる。
【0053】
そして、例えば、イオン電流検出用スイッチング手段から電圧印加手段に向けて電流が流れる際に、過充電を防止して電圧印加手段を保護するためには、カソードが電圧印加手段におけるイオン電流検出用スイッチング手段との接続端に接続され、アノードが電圧印加手段における他端に接続されるように、ツェナーダイオードを備えると良い。
【0054】
ところで、火花放電の終了により放電電流の通電が停止されると、点火コイルの磁束密度が変化し、この磁束密度の変化に伴い、二次巻線に誘導電圧が発生する。そして、この誘導電圧が発生する二次巻線とイオン電流通電経路の浮遊容量とで共振回路が形成され、電圧減衰振動が発生する。このため、共振回路が形成された状態で、電圧印加手段と二次巻線とを接続すると、電圧減衰振動の影響ににより、電圧印加手段の蓄積電荷が二次巻線に吸収されて電圧印加手段の出力電圧が低下してしまい、イオン電流検出用電圧の印加が不可能となる虞がある。
【0055】
なお、このような電圧減衰振動は、火花放電の終了による放電電流の通電停止後、次の燃焼サイクルにおける一次巻線への通電開始時期までの長期間にわたり継続するのではなく、一定時間経過後に消滅(収束)する。
そこで、上述(請求項1から請求項9のいずれか)の内燃機関用点火装置は、請求項10に記載のように、点火プラグでの火花放電の終了後、点火コイルの二次側に発生する電圧減衰振動の収束に必要な検出遅延時間が経過した後に、イオン電流検出用スイッチング手段を駆動制御して、イオン電流検出用電圧を印加するための通電経路を導通状態とする検出時期制御手段を備えるとよい。
【0056】
つまり、火花放電の終了直後からイオン電流検出用スイッチング手段を駆動制御してイオン電流検出用電圧を点火プラグに印加するのではなく、火花放電の終了から検出遅延時間が経過した後に、イオン電流検出用スイッチング手段を駆動制御してイオン電流検出用電圧を点火プラグに印加するように構成するのである。このように、火花放電の終了から検出遅延時間が経過した後に、イオン電流検出用スイッチング手段を駆動制御することで、電圧減衰振動の影響により電圧印加手段の蓄積電荷が二次巻線に吸収されるのを防止できる。
【0057】
なお、上述したように、この電圧減衰振動は、火花放電の終了から一定時間経過後に収束することから、検出遅延時間を電圧減衰振動の収束に必要な時間以上に設定することで、イオン電流の検出にあたり、確実に電圧減衰振動の影響を避けることができる。
【0058】
また、火花放電の終了から検出遅延時間が経過した後に、イオン電流検出用電圧を点火プラグに印加して、イオン電流を検出する構成とすることで、火花放電終了直後に電圧減衰振動の発生によりイオン電流に重畳するノイズの影響を受けることなく、イオン電流の検出を行うことができる。
【0059】
よって、本発明(請求項10)の内燃機関用点火装置によれば、火花放電の終了による電圧減衰振動の発生時期を避けて電圧印加手段と二次巻線とを接続することから、電圧印加手段の蓄積電荷が二次巻線に吸収されるのを防止でき、確実にイオン電流検出用電圧を点火プラグに印加することができる。また、火花放電の終了により発生する電圧減衰振動によりイオン電流に重畳するノイズの影響を避けてイオン電流を検出できることから、イオン電流検出の検出精度を向上させることができる。
【0060】
次に、点火プラグの電極間にて発生する火花放電の終了後に、その電極近傍に存在するイオンによって流れるイオン電流を用いてノッキングを検出することも近年検討されている。内燃機関に、ノッキングが発生すればその衝撃波で混合気が圧縮されてイオン電流が振動することから、例えば、イオン電流値の振動が一定値以上であればノッキング有り、イオン電流値の振動が一定値未満であればノッキング無し、と判別することができる。ところで、ノッキングが発生する時期は、混合気の燃焼が緩慢に進む運転状態(低回転低負荷時)と、混合気の燃焼が迅速に進行する運転状態(高回転高負荷時)とで差が生じることとなる。具体的には、混合気の燃焼が迅速に進行する運転状態におけるノッキングの発生時期は、混合気の燃焼が緩慢に進行する運転状態に比べて、早い時期となる。
【0061】
そのため、混合気の燃焼が迅速に進行する運転条件下において、火花放電継続時間が長く設定されている場合には、火花放電継続時間の途中でノッキングが発生してしまい、火花放電終了時にこのノッキングをイオン電流により検出できない虞がある。
【0062】
そこで、上述(請求項1から請求項10のいずれか)の内燃機関用点火装置は、請求項11に記載のように、内燃機関の運転状態に基づき、点火プラグの火花放電によって混合気を燃焼させるのに要する火花放電継続時間を算出する火花放電継続時間算出手段と、火花放電継続時間算出手段にて算出された火花放電継続時間に応じて、点火プラグの火花放電を強制的に遮断する火花放電遮断手段とを備えるとよい。
【0063】
このように火花放電遮断手段を備える内燃機関用点火装置は、火花放電の終了時期を、自然終了による終了時期に固定するのではなく、内燃機関の運転状態に応じて任意の時期に設定することができる。そして、内燃機関の運転状態に基づき算出した火花放電継続時間に応じて火花放電を強制的に遮断することで、混合気の燃焼が迅速に進行する運転状態であっても、発生したノッキングが消滅する前にノッキングを検出することができる。
【0064】
そして、イオンの発生は混合気(燃料)の燃焼に伴う関係から、混合気の燃焼が迅速に進行する運転状態におけるイオンの発生する時期は、混合気の燃焼が緩慢に進む運転状態に比べて早い時期になる。よって、本発明のように、内燃機関の運転状態に基づき算出した火花放電継続時間に応じて火花放電を強制的に遮断することで、ノッキングの発生時期とイオンの発生量が多い時期とが重なり、より一層ノッキングの検出精度を向上させることができる。
【0065】
よって、本発明(請求項11)の内燃機関用点火装置によれば、ノッキングが発生する時期とイオンの発生量が多い時期とを重ねることができ、電流値の大きいイオン電流によりノッキングを検出することができるため、ノッキングの検出精度を向上させることができる。
【0066】
そして、火花放電遮断手段は、例えば、請求項12に記載のように、点火用スイッチング手段が点火コイルの一次巻線への通電電流を遮断した後、火花放電継続時間が経過したタイミングに応じて、一次巻線への通電を再開することにより点火プラグの火花放電を強制的に遮断するよう構成するとよい。
【0067】
つまり、火花放電の発生は、まず、点火コイルの一次巻線への電流通電により磁束を誘起させ、そのあと通電電流を遮断して急激に磁束を変化させて二次巻線に高電圧を誘導する原理を利用して行われている。このような火花放電中に、再度一次巻線に電流を通電すると、一次巻線に流れる一次電流の変化方向が減少方向から増加方向に反転して、点火コイルにおける磁束の変化方向が反転し、二次巻線の両端に発生する誘導電圧が低下する。このように一次巻線への再通電により、二次巻線に発生する誘導電圧を低下させることで、点火プラグへの印加電圧を火花放電の発生に必要な要求電圧よりも低下させることができる。
【0068】
すなわち、請求項12記載のように、火花放電遮断手段を点火コイルの一次巻線への通電を再開するよう構成すれば、点火プラグへの印加電圧を要求電圧よりも低下させることでき、点火プラグの火花放電を強制的に遮断できる。よって、請求項12に記載の内燃機関用点火装置によれば、ノッキングが発生する時期とイオンの発生量が多い時期とを重ねることができ、電流値の大きいイオン電流によりノッキングを検出することができるため、ノッキングの検出精度を向上させることができる。
【0069】
なお、請求項10に記載の検出時期制御手段は、火花放電が強制的に遮断される場合には、その強制的な遮断時期を起点として検出遅延時間が経過した時点でイオン電流検出用電圧の印加を開始するとよい。また、火花放電の強制的な遮断を行わない場合には、火花放電の自然終了時期から検出遅延時間が経過した時点でイオン電流検出用電圧の印加を開始するとよい。
【0070】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施例を図面と共に説明する。
まず、図1は、実施例のイオン電流検出機能を備えた内燃機関用点火装置の構成を表す電気回路図である。なお、本実施例では、1気筒分について説明を行うが、本発明は複数の気筒を備える内燃機関についても適用でき、各気筒毎の内燃機関用点火装置の基本構成は同様である。
【0071】
図1に示すように、本実施例の内燃機関用点火装置1は、定電圧(例えば、電圧12[V])を出力する電源装置11(バッテリ11)と、中心電極61と接地電極63(外側電極63ともいう)とを備えて内燃機関の気筒に装着される点火プラグ13と、一次巻線33と二次巻線34とを備えて点火用高電圧を発生する点火コイル15と、一次巻線33と直列接続されたIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor )を有するイグナイタ17と、イグナイタ17を駆動制御するための第1指令信号20を出力する電子制御装置19(以下、ECU19と呼ぶ)と、を備えている。
【0072】
さらに、内燃機関用点火装置1は、二次巻線34および逆流防止用ダイオード31を介して点火プラグ13にイオン電流検出用電圧を印加し、イオン電流検出用電圧の印加により点火プラグ13の電極間に発生するイオン電流42を検出するイオン電流検出回路41を備えている。
【0073】
これらのうち、イグナイタ17は、点火コイル15の一次巻線33への通電・遮断を行うために、ECU19からの第1指令信号20に基づいてスイッチング動作する半導体素子からなるスイッチング素子であり、本実施例の内燃機関に備えられる点火装置はフルトランジスタ型点火装置である。また、イグナイタ17は、ゲートがECU19の第1指令信号20の出力端子に接続され、コレクタが一次巻線33に接続され、エミッタが電源装置11の負極と同電位のグランドに接地されている。
【0074】
そして、点火コイル15の一次巻線33は、一端が電源装置11の正極に接続され、他端がイグナイタ17のコレクタに接続されている。また、二次巻線34は、点火用高電圧発生時における低圧側端部35が補助ダイオード32を介して一次巻線33の端部のうち電源装置11の正極と接続される端部と接続され、高圧側端部36(点火用高電圧発生端)が逆流防止用ダイオード31のアノードに接続されている。なお、補助ダイオード32は、アノードが一次巻線33に接続され、カソードが二次巻線34に接続されている。また、点火用高電圧発生時の二次巻線34の端部の正負極性は、点火コイル15における一次巻線33および二次巻線34のそれぞれの巻線方向を調整することで設定することができる。
【0075】
また、逆流防止用ダイオード31は、アノードが二次巻線34に接続され、カソードが点火プラグ13の中心電極61に接続されており、二次巻線34から点火プラグ13の中心電極61に向かう電流の通電を許容し、点火プラグ13の中心電極61から二次巻線34に向かう電流の通電を阻止している。
【0076】
さらに、点火プラグ13は、中心電極61と接地電極63とが互いに対向して配置されて、中心電極61と接地電極63との間に火花放電を発生させる火花放電ギャップを形成するよう構成されており、接地電極63は、電源装置11の負極と同電位のグランドに接地されている。
【0077】
また、二次巻線34の低圧側端部35と補助ダイオード32との接続点は、イオン電流検出回路41に接続されている。
次に、イオン電流検出回路41は、イオン電流検出用スイッチ43、電圧印加用コンデンサ45、検出抵抗47、第1充電経路形成用ダイオード49、第2充電経路形成用ダイオード50、保護用ツェナーダイオード51、印加電圧制限用ツェナーダイオード53、判別回路55を備えている。
【0078】
まず、イオン電流検出用スイッチ43は、一端が二次巻線34の低圧側端部35に接続され、他端が電圧印加用コンデンサ45に接続されている。また、検出抵抗47は、一端が電源装置11の負極と同電位のグランドに接続され、他端が電圧印加用コンデンサ45に接続されている。つまり、イオン電流検出用スイッチ43、電圧印加用コンデンサ45、検出抵抗47は、この順番で直列接続されて、二次巻線34の低圧側端部35とグランドとの間に配置されている。
【0079】
また、イオン電流検出用スイッチ43は、ECU19からの検出指令信号23に基づいて自身の内部経路が短絡状態または開放状態となるよう構成されており、二次巻線34と電圧印加用コンデンサ45とを接続する通電経路を導通状態または遮断状態にすることができる。なお、イオン電流検出用スイッチ43は、検出指令信号23がハイレベルになると短絡状態となり、検出指令信号23がローレベルになると開放状態となる。
【0080】
そして、第1充電経路形成用ダイオード49は、アノードがイオン電流検出用スイッチ43と二次巻線34の低圧側端部35との接続点に接続され、カソードがイオン電流検出用スイッチ43と電圧印加用コンデンサ45との接続点に接続されている。また、第2充電経路形成用ダイオード50は、アノードがイグナイタ17のコレクタと一次巻線33との接続点に接続され、カソードがイオン電流検出用スイッチ43と電圧印加用コンデンサ45との接続点に接続されている。
【0081】
次に、保護用ツェナーダイオード51は、アノードが電圧印加用コンデンサ45と検出抵抗47との接続点に接続され、カソードが電圧印加用コンデンサ45とイオン電流検出用スイッチ43との接続点に接続されている。そして、保護用ツェナーダイオード51のツェナー電圧(降伏電圧)は、点火プラグ13の電極間にイオン電流42を発生させるために必要となる電圧印加用コンデンサ45の放電電圧値以上(例えば、300[V])であり、かつ電圧印加用コンデンサ45の充電電圧の許容最大充電電圧値以下に設定されている。つまり、保護用ツェナーダイオード51は、電圧印加用コンデンサ45が過充電となるのを防止すると共に、イオン電流を発生可能となる電圧値に電圧印加用コンデンサ45を充電するために設けられている。
【0082】
また、印加電圧制限用ツェナーダイオード53は、アノードが電圧印加用コンデンサ45と検出抵抗47との接続点に接続され、カソードが電源装置11の負極と同電位のグランドに接続されている。そして、印加電圧制限用ツェナーダイオード53のツェナー電圧(降伏電圧)は、判別回路55の検出端子56に入力可能な最大許容入力電圧値以下(例えば、5[V])に設定されている。つまり、印加電圧制限用ツェナーダイオード53は、判別回路55に最大許容入力電圧値を越える過大な電圧の信号が入力されるのを防止することで、判別回路55の破損を防止している。
【0083】
なお、検出抵抗47は、イオン電流発生時の両端電圧が過度に小さくならないよう、判別回路55への入力信号として適した電圧範囲内となるように抵抗値が設定されている。
また、判別回路55は、検出端子56が電圧印加用コンデンサ45と検出抵抗47との接続点に接続され、基準端子57が電源装置11の負極と同電位のグランドに接続され、出力端子58がECU19におけるイオン電流検出結果信号24の入力端子に接続されている。そして、判別回路55は、検出抵抗47の両端電圧(実際には、検出抵抗47と電圧印加用コンデンサ45との接続点の電位)に基づき、点火プラグ13の電極間(中心電極61と接地電極63との間)に発生するイオン電流42を検出し、検出したイオン電流42に応じて変動するイオン電流検出結果信号24を出力するよう構成されている。
【0084】
なお、イオン電流発生時は、検出抵抗47と点火プラグ13とがイオン電流42の通電経路において直列接続されることから、検出抵抗47の両端電圧は、イオン電流42の電流値に比例した値を示す。また、判別回路55は、出力するイオン電流検出結果信号24の変動範囲が、ECU19に入力可能な範囲を逸脱しないように構成されている。
【0085】
次に、このように構成された内燃機関用点火装置1において、点火プラグ13に火花放電を発生させるための動作について説明する。
まず、ECU19から出力される第1指令信号20がローレベル(一般にグランド電位)である場合には、ゲート−エミッタ間への電圧印加が行われずイグナイタ17はオフ状態(遮断状態)となり、イグナイタ17によって一次巻線33に電流(一次電流21)が流れることはない。また、ECU19から出力される第1指令信号20がハイレベル(一般に定電圧電源からの供給電圧5[V])である場合には、ゲート−エミッタ間への電圧印加が行われてイグナイタ17はオン状態(通電状態)となり、イグナイタ17によって一次巻線33に電流(一次電流21)が流れる。この一次電流21の通電継続に伴い、点火コイル15に磁束エネルギが蓄積される。
【0086】
そして、第1指令信号20がハイレベルであり一次巻線33に一次電流21が流れている状態で、第1指令信号20がローレベルになると、イグナイタ17がオフ状態となり、一次巻線33への一次電流21の通電が急峻に遮断(停止)される。すると、点火コイル15における磁束密度が急激に変化して、電磁誘導により二次巻線34に点火用高電圧(約40[kV])が発生し、この点火用高電圧が点火プラグ13に印加されることで、点火プラグ13の電極61−63間に火花放電が発生する。
【0087】
なお、点火コイル15は、一次巻線33への通電を遮断(停止)することで、二次巻線34のうち高圧側端部36が高電位となり、低圧側端部35が低電位となる点火用高電圧を発生するように構成されている。これにより、点火プラグ13の中心電極61が高圧電位(正極電位)となり、接地電極63が低圧電位(負極電位)となるように、点火プラグ13に点火用高電圧が印加されて、点火プラグ13の電極61−63間に火花放電が発生する。
【0088】
このとき、火花放電に伴い二次巻線34に流れる二次電流22(放電電流22)は、二次巻線34から逆流防止用ダイオード31、点火プラグ13の中心電極61、接地電極63の順に通過し、さらにグランド、電源装置11および補助ダイオード32を介して二次巻線34に戻る方向に流れる。そして、点火プラグ13における火花放電の継続に伴い、点火コイル15に蓄積されたエネルギが消費されていき、このエネルギが火花放電の継続に必要な量を下回ると、点火プラグ13における火花放電が自然終了する。
【0089】
次に、内燃機関用点火装置1において、点火プラグ13の電極間にイオン電流検出用電圧を印加するための動作と、イオン電流検出用電圧の印加により発生するイオン電流42を検出するための動作について説明する。
まず、点火コイル15に磁束エネルギを蓄積するための一次巻線33への通電に際し、通電時には、一次電流21の通電により点火コイル15における磁束密度が変化することで、二次巻線34に誘導電圧(通電時二次誘導電圧)が発生する。なお、この通電時二次誘導電圧は、約2[kV]となり、イオン電流の発生に必要となる電圧値(100〜300[V]程度)以上であり、また、点火用高電圧とは逆極性の電圧である。
【0090】
このように通電時二次誘導電圧が発生して、二次巻線34の低圧側端部35が高電位、高圧側端部36が低電位となると、この電位変化に伴い、二次巻線34、第1充電経路形成用ダイオード49、電圧印加用コンデンサ45の間で電荷の移動が起こり、この電荷の移動により電圧印加用コンデンサ45が充電される。なお、このような電荷の移動は、二次巻線34の略中央位置がグランドに接地されていると仮定した場合に流れる電流の方向に応じて発生する。
【0091】
また、二次巻線34に点火用高電圧を発生させるために一次巻線33への通電を遮断する時には、二次巻線34に点火用高電圧が誘導されると共に、一次巻線33にも相互誘導により誘導電圧(遮断時一次誘導電圧)が発生している。そして、この遮断時一次誘導電圧が発生すると、一次巻線33から第2充電経路形成用ダイオード50を介して電圧印加用コンデンサ45に電流が流れて、電圧印加用コンデンサ45が充電される。なお、この遮断時一次誘導電圧は、約400[V]となり、イオン電流の発生に必要となる電圧値(100〜300[V]程度)以上である。
【0092】
なお、電圧印加用コンデンサ45には保護用ツェナーダイオード51が並列接続されているため、通電時二次誘導電圧および遮断時一次誘導電圧による電圧印加用コンデンサ45の充電電圧が保護用ツェナーダイオード51のツェナー電圧(降伏電圧)よりも高電圧となることはない。つまり、保護用ツェナーダイオード51は、電圧印加用コンデンサ45が過充電状態となるのを防止している。
【0093】
このように、通電時二次誘導電圧または遮断時一次誘導電圧によって充電された電圧印加用コンデンサ45は、点火プラグ13での火花放電が自然終了した後に、イオン電流検出用スイッチ43が短絡状態となることで放電を開始する。
そして、電圧印加用コンデンサ45の放電時に、燃焼室内にイオンが存在する場合には、点火プラグ13の電極間にイオンの発生量に応じたイオン電流が流れることになる。これにより、電圧印加用コンデンサ45、イオン電流検出用スイッチ43、二次巻線34、逆流防止用ダイオード31、点火プラグ13、グランド、検出抵抗47の順に、イオンの発生量に応じた電流値の電流が流れ、検出抵抗47の両端電圧は、イオン電流に応じた電圧値を示すことになる。なお、イオンは混合気(燃料)の燃焼に伴う電離作用により発生するため、混合気が正常燃焼した時には燃焼室内にイオンが存在する。
【0094】
また、電圧印加用コンデンサ45の放電時に、燃焼室内にイオンが存在しない場合には、イオン電流検出用スイッチ43が短絡状態となっても、点火プラグ13の電極間にはイオン電流は流れず、検出抵抗47の両端に電圧は発生しない。なお、イオンは混合気(燃料)の燃焼に伴う電離作用により発生するため、失火して混合気が正常燃焼しない時には燃焼室内にイオンは存在しない。
【0095】
そして、点火プラグ13の電極61−63間にイオン電流が発生すると、検出電流の大きさに比例した電圧が検出抵抗47の両端に発生して、検出抵抗47の両端電圧が検出電流(イオン電流)の大きさに比例して変化することになる。なお、点火プラグ13の電極間にイオン電流が発生した時に、検出抵抗47の両端電圧、つまり印加電圧制限用ツェナーダイオード53への印加電圧が、印加電圧制限用ツェナーダイオード53の降伏電圧(ツェナー電圧)を下回る場合には、印加電圧制限用ツェナーダイオード53に電流は流れない。この場合、イオン電流に比例する検出電流は、電圧印加用コンデンサ45、イオン電流検出用スイッチ43、二次巻線34、逆流防止用ダイオード31、点火プラグ13、グランド、検出抵抗47を通じて流れることになる。
【0096】
このように検出電流が流れることで検出抵抗47の両端電圧が変化すると、判別回路55は、検出した検出抵抗47の両端電圧に基づきイオン電流検出結果信号24をECU19に出力する。なお、判別回路55は、ECU19の入力端子の入力レンジに応じた範囲内で検出抵抗47の両端電圧と同様の変化を示すイオン電流検出結果信号24を出力端子58から出力する。つまり、判別回路55は、ECU19に対してイオン電流に応じて変動するイオン電流検出結果信号24を出力している。
【0097】
ここで、図1に示す回路図における第1指令信号20、点火プラグ13の中心電極61の電位Vp、一次巻線33に流れる一次電流21、検出指令信号23、検出抵抗47の両端電圧(換言すれば、イオン電流)および電圧印加用コンデンサ45の両端電圧(充電電圧)の各状態を表すタイムチャートを、図2に示す。
【0098】
図2に示すように、時刻t1にて、第1指令信号20がローレベルからハイレベルに切り換わると、点火コイル15の一次巻線33に電流(一次電流21)が流れ始める。このとき、一次電流21の通電開始に伴う磁束密度の変化により、二次巻線34の両端に通電時二次誘導電圧が発生するが、この時発生する電圧は、二次巻線34の低圧側端部35が高電位、高圧側端部36が低電位となるように発生する。このため、一次電流21の通電時に二次巻線34の両端に発生する通電時二次誘導電圧により生じる電流は、逆流防止用ダイオード31により通電が阻止されることになり、点火プラグ13の中心電極61の電位が変化することはなく、点火プラグ13の電極61−63間に火花放電が発生することはない。しかし、上述したように、通電時二次誘導電圧が発生することで、二次巻線34、第1充電経路形成用ダイオード49、電圧印加用コンデンサ45の間で電荷の移動が起こり、この電荷の移動により電圧印加用コンデンサ45が、イオン電流検出用スイッチ43との接続端が正極性(高電位)となるように充電される。
【0099】
そして、時刻t1を基点として予め設定された通電時間(一次電流通電時間)が経過した時刻t2にて、第1指令信号20がハイレベルからローレベルに切り換わると、点火コイル15の一次巻線33への一次電流21の通電が遮断されて、急激に磁束密度が変化することになり、点火コイル15の二次巻線34に点火用高電圧(約40[kV])が発生する。そして、二次巻線34の高圧側端部36から点火プラグ13の中心電極61に正極性の点火用高電圧が印加されて、中心電極61の電位が急峻に上昇し、点火プラグ13の電極61−63間に火花放電が発生して、二次巻線34に二次電流22が流れる。
【0100】
なお、一次電流通電時間は、一次巻線33への通電によって点火コイル15に蓄積されるエネルギが、内燃機関のあらゆる運転条件下で混合気を燃焼させることができる火花エネルギと等しくなるように、予め設定されている。
この点火用高電圧発生時は、二次巻線34の低圧側端部35には、補助ダイオード32から電流が流れ込むことになり、イオン電流検出回路41から電流が流れ込むことはない。このように、イオン電流検出回路41から電流が流れ込まないのは、イオン電流検出用スイッチ43が開放状態であり、また、第1充電経路形成用ダイオード49への印加電圧が逆方向バイアスとなるためである。
【0101】
また、点火用高電圧発生時には、上述したように、一次巻線33に遮断時一次誘導電圧が発生することになり、一次巻線33から第2充電経路形成用ダイオード50を介して電圧印加用コンデンサ45に電流が流れて、電圧印加用コンデンサ45が充電される。
【0102】
このあと、時刻t2から時刻t3にかけて、点火コイル15の磁束エネルギが点火プラグ13における火花放電の継続に伴って消費されていき、点火コイル15の磁束エネルギにより二次巻線34の両端に発生する電圧が火花放電に必要な電圧よりも小さくなると、火花放電を継続することができなくなり、火花放電が自然終了する。
【0103】
そして、時刻t3において、検出指令信号23がローレベルからハイレベルになると、イオン電流検出用スイッチ43が短絡状態となり、電圧印加用コンデンサ45から二次巻線34にかけての通電経路が導通状態となって、電圧印加用コンデンサ45が放電を開始する。このとき、点火プラグ13の電極間にイオンが存在する場合には、イオン電流波形は、図2の時刻t3から時刻t4までの区間に示すような略山形の波形となる。このようにしてイオン電流が流れることにより、イオン電流に比例した検出電流が検出抵抗47に流れて、検出抵抗47の両端に電位差が発生し、検出抵抗47の両端電圧がイオン電流の大きさに応じて変化することになる。
【0104】
なお、イオン電流の通電が継続されることに伴い、電圧印加用コンデンサ45に蓄積されたエネルギが消費されていき、電圧印加用コンデンサ45の充電電圧は徐々に低下していく。また、イオンは混合気(燃料)の燃焼に伴う電離作用により発生するため、正常燃焼時にはイオンが発生するが、失火時にイオンが発生することはない。
【0105】
このあと、次の燃焼サイクルに移行して、時刻t5になると、前述した時刻t1と同様に、第1指令信号20がローレベルからハイレベルに切り換わり、点火コイル15への火花放電用エネルギの蓄積が開始され、また、電圧印加用コンデンサ45の充電が開始される。そして、このとき、点火プラグ13の中心電極61の電位が変化することはなく、点火プラグ13の電極61−63間に火花放電が発生することはない。なお、燃焼サイクルは、吸気行程・圧縮行程・燃焼行程・排気行程の4つの行程からなる。
【0106】
また、時刻t6では時刻t2と同様の動作が行われ、時刻t7では時刻t3と同様の動作が行われ、時刻t8では時刻t4と同様の動作が行われることで、内燃機関用点火装置1は、火花放電の発生およびイオン電流の検出を行う。
なお、図2における時刻t7から時刻t8までの区間では、イオンが発生していない場合のイオン電流波形を示しており、イオン電流波形は変化していない。また、この時には、電圧印加用コンデンサ45の放電は行われないため、電圧印加用コンデンサ45の両端電圧は低下していない。このように電圧印加用コンデンサ45が放電されずに、次の燃焼サイクルに移行して、電圧印加用コンデンサ45への充電が行われる場合には、保護用ツェナーダイオード51によって電圧印加用コンデンサ45の両端電圧が制限されるため、電圧印加用コンデンサ45が過充電となることはない。
【0107】
次に、内燃機関用点火装置1のECU19において実行されるイオン電流検出処理について、図3に示すフローチャートを用いて説明する。
なお、ECU19は、内燃機関の火花放電発生時期(点火時期)、燃料噴射量、アイドル回転数(アイドル回転速度)等を総合的に制御するためのものであり、以下に説明するイオン電流検出処理のほかに、別途、内燃機関の吸入空気量(吸気管圧力),回転速度(エンジン回転数)、スロットル開度、冷却水温、吸気温等、機関各部の運転状態を検出する運転状態検出処理等を実行している。
【0108】
また、図3に示すイオン電流検出処理は、例えば、内燃機関の回転角度(クランク角)を検出するクランク角センサからの信号に基づき、内燃機関が、吸気,圧縮,燃焼,排気を行う1燃焼サイクルに1回の割合で実行されており、さらに、点火制御のための処理も併せて実行している。
【0109】
そして、内燃機関が始動され、内燃機関の運転状態に基づいて定められる一次巻線通電開始時期となってイオン電流検出処理が開始されると、まずS310(Sはステップを表す)では、第1指令信号20をローレベルからハイレベルに変化させる処理を実行して、一次巻線33への通電を開始する。つまり、S310の処理により、第1指令信号20がローレベルからハイレベルに切り換わると、イグナイタ17がオン状態となり、点火コイル15の一次巻線33への一次電流21の通電が開始される(図2に示す時刻t1、t5)。
【0110】
そして、続くS320では、クランク角センサからのクランク角度検出信号に基づき、S310における一次巻線33への通電開始時点から一次電流通電時間が経過した火花放電発生時期tsに達したか否かを判断しており、否定判定される場合には、同ステップを繰り返し実行することで、火花放電発生時期tsになるまで待機する。そして、S320にて、火花放電発生時期tsに達したと判断されると(図2に示す時刻t2、t6)、S330に移行する。
【0111】
S330では、第1指令信号20をハイレベルからローレベルに反転させ、この結果、イグナイタ17がターンオフして一次電流21が遮断され、点火コイル15の磁束密度が急激に変化して二次巻線34に点火用高電圧が発生し、点火プラグ13の電極61−63間に火花放電が発生する。また、このとき、遮断時一次誘導電圧が発生して、一次巻線33から第2充電経路形成用ダイオード50を介して電圧印加用コンデンサ45に電流が流れて、電圧印加用コンデンサ45が充電される。
【0112】
次のS340では、火花放電が自然終了する時期以降となるように予め設定されたイオン電流検出開始時期tiに達したか否かを判断し、否定判定された場合には、同ステップを繰り返し実行することで、イオン電流検出開始時期tiになるまで待機する。
【0113】
そして、S340にて、イオン電流検出開始時期tiに達したと判断されると(図2に示す時刻t3、t7)、S350に移行し、S350では、検出指令信号23をローレベルからハイレベルに変化させると共に、判別回路55から出力されるイオン電流検出結果信号24の読み込みを開始する。
【0114】
ここで、イオン電流検出開始時期tiは、火花放電が自然終了する時期以降に予め設定されており、S350に移行した時には、点火プラグ13での火花放電が自然終了している。そして、検出指令信号23がハイレベルに変化して、イオン電流検出用スイッチ43が短絡状態となることで、電圧印加用コンデンサ45の放電が開始されて、イオン電流検出用電圧が点火プラグ13の電極61−63間に印加されることとなる。
【0115】
そして、イオン電流検出用電圧が点火プラグ13の電極61−63間に印加される時点で、電極61−63間にイオンが存在する場合には、電極61−63間にイオン電流が流れることになり、検出抵抗47の両端にイオン電流の大きさに比例する電圧が発生する。これにより、検出抵抗47と電圧印加用コンデンサ45との接続点の電位が、検出抵抗47の両端電圧に応じて変化することになる。また、S350の処理が開始された後は、ECU19の内部では、検出抵抗47の両端電圧の変化に応じて判別回路55から出力されるイオン電流検出結果信号24を読み込む処理が継続して行われる。
【0116】
続いて、S360では、S340にて肯定判定された後、イオン電流検出結果信号24を読み込むための時間として予めECU19に設定してある検出信号読込時間を経過したか否かを判断し、否定判定された場合には、同ステップを繰り返し実行することで待機する。そして、S360にて、検出信号読込時間が経過したと判断されると(図2に示す時刻t4、t8)、S370に移行する。本実施例では、検出信号読込時間は、内燃機関の運転状態に関わらず、予め設定された固定値としているが、運転状態に合わせて適切な値を設定してもよい。
【0117】
そして、S370では、検出指令信号23をハイレベルからローレベルに変化させると共に、S350で開始したイオン電流検出結果信号24の読み込み処理を停止する。S370における処理が終了すると、本イオン電流検出処理が終了する。
【0118】
なお、ECU19では、点火プラグ13の電極61−63間に発生するイオン電流に比例する検出電流に基づいて、内燃機関の失火の有無を判定する失火判定処理を別途実行している。つまり、この失火判定処理では、図2における時刻t3から時刻t4までの期間において、判別回路55から出力されるイオン電流検出結果信号24に基づき失火判定を行っている。
【0119】
そして、失火判定処理では、時刻t3の直後のピーク値を除くイオン電流検出結果信号24のピーク値と、失火判定のために予め定められた判定基準値とを比較し、ピーク値が判定基準値を下回る場合に失火と判定している。また、この他の失火判定方法としては、時刻t3から時刻t4までの期間中における時刻t3の直後のピーク値を除くイオン電流検出結果信号24の積分値を算出し、この積分値と失火判定のために予め定められた判定基準値とを比較し、積分値が判定基準値を下回る場合に失火と判定してもよい。なお、失火の判定を行うために用いられる上記それぞれの判定基準値は、予め設定された固定値に限定されることはなく、内燃機関の運転状態(例えば、エンジン回転数とエンジン負荷とを含む情報)に基づき、エンジン回転数とエンジン負荷とをパラメータとするマップ若しくは計算式を用いて設定するようにしてもよい。
【0120】
なお、本実施例の内燃機関用点火装置においては、イグナイタ17が特許請求の範囲に記載の点火用スイッチング手段に相当し、逆流防止用ダイオード31が逆流防止手段に相当し、電圧印加用コンデンサ45が電圧印加手段に相当し、検出抵抗47および判別回路55がイオン電流検出手段に相当し、イオン電流検出用スイッチ43がイオン電流検出用スイッチング手段に相当し、第1充電経路形成用ダイオード49が充電経路形成手段に相当し、保護用ツェナーダイオード51が保護手段に相当する。
【0121】
以上説明したように、実施例の内燃機関用点火装置1においては、点火コイル15の二次巻線34の高圧側端部36と点火プラグ13とを接続する通電経路上に逆流防止用ダイオード31を備えることにより、二次電流22の通電経路において通電可能な電流方向を一方向に制限している。つまり、この逆流防止用ダイオード31が、一次巻線33への通電時に二次巻線34の両端に発生する通電時二次誘導電圧による点火プラグ13への通電を阻止することで、通電時二次誘導電圧によって点火プラグの中心電極と接地電極との間に火花放電が発生するのを防いでいる。
【0122】
また、内燃機関用点火装置1では、点火用高電圧発生時に、イオン電流検出用スイッチ43がイオン電流の通電経路を遮断状態とすることで、電圧印加用コンデンサ45と点火プラグ13とを電気的に切り離した状態(絶縁状態)としている。このため、イオン電流を発生させるために充電された電圧印加用コンデンサ45が点火用高電圧の影響を受けて放電してしまうことが無くなる。さらに、点火用高電圧発生時に、電圧印加用コンデンサ45と点火プラグ13とを電気的に切り離した状態とすることで、点火コイル15に蓄積されたエネルギが電圧印加用コンデンサ45に漏洩することが無くなり、点火プラグ13への供給エネルギが低下するのを防いで、確実に火花放電を発生させることができる。
【0123】
また、電圧印加用コンデンサ45が、点火時期に点火プラグ13に印加される点火用高電圧と同一極性のイオン電流検出用電圧を点火プラグ13に印加することから、逆流防止用ダイオード31により阻止されることなく点火プラグ13にイオン電流検出用電圧を印加することができ、イオン電流を発生させることができる。
【0124】
よって、本実施例の内燃機関用点火装置によれば、一次巻線33への通電時に混合気への誤着火が発生するのを防止することができると共に、点火プラグ13の電極間におけるイオン電流を発生・検出することができる。
また、本実施例の内燃機関用点火装置は、中心電極61が正極性、接地電極63が負極性となるようにイオン電流検出用電圧を点火プラグ13に印加する構成であるため、より大きなイオン電流が発生可能となり、イオン電流の検出精度を向上させることができる。なお、中心電極が正極性、接地電極が負極性となるようにイオン電流検出用電圧を印加する場合には、体積の大きい陽イオンが電子の供給を受けるにあたり、中心電極よりも表面積の大きい接地電極から電子の供給を受けることができ、より多くの電子の交換、移動が可能となることから、より大きなイオン電流が発生可能となる。
【0125】
さらに、電圧印加用コンデンサ45が、イオン電流検出用スイッチ43を介して、二次巻線34の端部のうち点火用高電圧発生時の低圧側端部35に接続されることから、点火用高電圧発生時の高圧側端部36に接続する場合に比べて、点火用高電圧によってイオン電流検出用スイッチ43に印加される電圧は小さくなる。これにより、点火用高電圧の発生に伴い印加される電圧が原因となりイオン電流検出用スイッチ43が破損するのを防ぐことができると共に、電圧印加用コンデンサ45および検出抵抗47をより確実に保護することが可能となる。
【0126】
よって、本実施例の内燃機関用点火装置によれば、より大きなイオン電流が発生可能となると共に、イオン電流検出用スイッチ43などが点火用高電圧によって破損し難くなることから、イオン電流の検出精度を向上させることができる。
そして、電圧印加用コンデンサ45は、充放電可能であり、一次電流21の通電遮断時に一次巻線33の両端に発生する遮断時一次誘導電圧により充電されて、イオン電流検出用電圧を点火プラグ13に印加している。そして、遮断時一次誘導電圧は、イオン電流の発生に必要となる電圧値(100〜300[V]程度)以上となる。このことから、遮断時一次誘導電圧により充電された電圧印加用コンデンサ45は、イオン電流の発生に必要となるエネルギを蓄積することができ、イオン電流の発生に必要なイオン電流検出用電圧を出力可能となる。
【0127】
また、電圧印加用コンデンサ45は、一次巻線の通電時に二次巻線の両端に発生する通電時二次誘導電圧により充電されて、イオン電流検出用電圧を点火プラグに印加している。そして、通電二次誘導電圧は約2[kV]となり、イオン電流の発生に必要となる電圧値(100〜300[V]程度)以上となる。このことから、通電時二次誘導電圧により充電された電圧印加用コンデンサ45は、イオン電流の発生に必要となるエネルギを蓄積することができ、イオン電流の発生に必要な電圧値以上となるイオン電流検出用電圧を出力することが可能となる。
【0128】
このように、本実施例の内燃機関用点火装置は、通電時二次誘導電圧と遮断時一次誘導電圧との両方を用いて、電圧印加用コンデンサ45を充電することから、イオン電流の発生に必要なエネルギを確実に電圧印加用コンデンサ45に蓄積させることができる。
【0129】
また、遮断時一次誘導電圧は、点火プラグへ印加するための点火用高電圧の発生に伴い発生し、通電時二次誘導電圧は、エネルギを点火コイルに蓄積するための一次電流の通電に伴い発生する。このことから、遮断時一次誘導電圧および電時二次誘導電圧を用いて電圧印加用コンデンサ45を充電することで、電圧印加用コンデンサ45を充電するための電気エネルギを供給する充電電圧供給手段を新規に設ける必要がない。
【0130】
よって、本実施例の内燃機関用点火装置によれば、遮断時一次誘導電圧および電時二次誘導電圧の両方を用いて充電を行うため、より確実にイオン電流の発生に必要となるエネルギを電圧印加用コンデンサ45に蓄積することができ、イオン電流検出用電圧が不足してイオン電流を検出できなくなるのを防止できる。また、新規に充電電圧供給手段を設ける必要がないため、コストの上昇を抑えることができる。
【0131】
さらに、本実施例の内燃機関用点火装置においては、イオン電流検出用スイッチ43に並列接続された第1充電経路形成用ダイオード49を備えている。このように、第1充電経路形成用ダイオード49を備えることで、充電タイミングに応じてイオン電流検出用スイッチ43を駆動制御するという複雑な制御処理を実行することなく、通電時二次誘導電圧によって電圧印加用コンデンサ45を充電することができる。
【0132】
また、第1充電経路形成用ダイオード49は、二次巻線での点火用高電圧により発生する電流の通電を阻止することから、電圧印加用コンデンサ45が点火用高電圧の影響を受けることは無い。なお、本実施例の内燃機関用点火装置では、第1充電経路形成用ダイオード49が二次巻線34のうち低圧側端部35に接続されることから、高圧側端部36に接続する場合に比べて、点火用高電圧発生時に第1充電経路形成用ダイオード49に印加される電圧値が低くなる。このため、第1充電経路形成用ダイオード49は、比較的耐電圧の低いダイオードを用いて構成することが出来る。
【0133】
よって、本実施例の内燃機関用点火装置によれば、複雑な制御処理を実行することなく、通電時二次誘導電圧による電圧印加用コンデンサ45の充電を実現することができ、内燃機関用点火装置の構成を複雑化することなく、イオン電流を発生させるためのエネルギを電圧印加用コンデンサに蓄積することができる。
【0134】
また、本実施例の内燃機関用点火装置においては、電圧印加用コンデンサ45に並列接続された保護用ツェナーダイオード51を備えており、この保護用ツェナーダイオード51は、電圧印加用コンデンサ45の充電電圧を許容最大充電電圧値以下に制限している。このように保護用ツェナーダイオード51を設けることで、電圧印加用コンデンサ45を充電する際に過充電となるのを防ぐことができ、過充電により電圧印加用コンデンサ45が破損してしまうのを防止することができる。
【0135】
また、保護用ツェナーダイオード51は、電圧印加用コンデンサ45の充電電圧を許容最大充電電圧値で略一定に維持することができるため、電圧印加用コンデンサ45が点火プラグ13に印加するイオン電流検出用電圧を略一定電圧値に維持することも可能となる。このように、イオン電流検出用電圧を略一定電圧値に維持できることから、イオン電流検出用電圧の電圧値の変動によりイオン電流の検出値にバラツキが生じるのを防ぐことができる。
【0136】
よって、本実施例の内燃機関用点火装置によれば、過充電による電圧印加用コンデンサ45の破損によってイオン電流の検出が不可能となるのを防止できると共に、イオン電流の検出値におけるバラツキを抑えることでイオン電流の検出精度を向上させることができる。
【0137】
以上、本発明の実施例(以下、第1実施例という)について説明したが、本発明は上記第1実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、ECU19は、イオン電流検出用スイッチ43を駆動制御して通電経路を導通状態とする期間(イオン電流検出ウインドウ)を内燃機関の運転状態に基づいて変化させることで、内燃機関の運転状態に適したイオン電流検出ウインドウに設定することができる。つまり、火花放電の終了直後は、イオン電流にノイズ成分が多く重畳されることから、このようなノイズ成分を避けてイオン電流検出ウインドウを設定することで、ノイズの影響を抑えて精度良くイオン電流を検出することができる。
【0138】
また、上記第1実施例の内燃機関用点火装置は、通電時二次誘導電圧および遮断時一次誘導電圧の両方を用いて電圧印加用コンデンサ45を充電する構成であるが、通電時二次誘導電圧のみで電圧印加用コンデンサ45を十分に充電可能である場合には、通電時二次誘導電圧のみで電圧印加用コンデンサ45を充電する構成としても良い。同様に、遮断時一次誘導電圧のみで電圧印加用コンデンサ45を十分に充電可能である場合には、遮断時一次誘導電圧のみで電圧印加用コンデンサ45を充電する構成としてもよい。
【0139】
さらに、イグナイタ17は、IGBTを用いて構成したものに限ることはなく、例えば、バイポーラトランジスタなどのスイッチング素子を用いて構成したものを用いてもよい。
また、上記第1実施例の内燃機関用点火装置は、失火に限らず、ノッキング等の燃焼状態を検出することもできる。この燃焼状態を検出するにあたっては、点火プラグの電極間に流れるイオン電流を検出し、検出したイオン電流波形を公知の手法を用いて解析して燃焼状態の判定を行うことができる。
【0140】
さらに、電圧印加用コンデンサ45が過充電となる虞がない場合には、保護用ツェナーダイオード51を省略して、内燃機関用点火装置を構成しても良い。
また、上記実施形態では、点火プラグの中心電極が正極性となる点火装置を説明したが、本発明の技術的思想を有する形で回路を適宜構成して、点火プラグの中心電極が負極性となる点火装置を構成してもよい。その際、点火プラグの中心電極が負極性ではあるが、極性に関わらず中心電極と接続される二次巻線の端部が点火用高電圧発生端に相当する。
【0141】
そして、イオン電流検出処理のS340での処理に用いるイオン電流検出開始時期tiは、火花放電の自然終了時点から電圧減衰振動の収束に必要な時間が経過した時点となるように予め設定してもよい。これにより、電圧減衰振動の影響による電圧印加用コンデンサ45の蓄積電荷が無駄に放出されるのを防止でき、また、イオン電流の検出波形に対して電圧減衰振動によりノイズが重畳するのを防止でき、イオン電流の検出精度を向上できる。
【0142】
次に、第2実施例として、火花放電継続時間を設定可能に構成された第2内燃機関用点火装置2について説明する。
図7は、第2内燃機関用点火装置2の構成を表す電気回路図である。なお、本実施例では、1気筒分について説明を行うが、本発明は複数の気筒を備える内燃機関についても適用でき、各気筒毎の内燃機関用点火装置の基本構成は同様である。
【0143】
第2内燃機関用点火装置2は、上記第1実施例の内燃機関用点火装置1に対して、一次巻線短絡用スイッチ65が追加されると共に、ECU19において実行されるイオン電流検出処理の処理内容が変更されて構成されている。よって、第1実施例の内燃機関用点火装置1との相違点を中心に、第2内燃機関用点火装置2について説明する。
【0144】
まず、一次巻線短絡用スイッチ65は、機械式リレースイッチで構成されており、点火コイル15の一次巻線33に並列に接続されると共に、ECU19からの放電制御信号67に基づいて自身の内部経路が短絡状態または開放状態となることで、一次巻線33の両端を短絡状態または開放状態にすることができる。そして、一次巻線短絡用スイッチ65は、放電制御信号67がハイレベルになると短絡状態となり、放電制御信号67がローレベルになると開放状態となる。
【0145】
なお、第2内燃機関用点火装置2は、第1実施例の内燃機関用点火装置1と同様に、イグナイタ17を用いて、一次巻線33へ一次電流21を通電した後、急峻に一次電流21を遮断して、二次巻線34に誘導電圧としての点火用高電圧を発生させることで、点火プラグ13にて火花放電を発生する構成である。つまり、二次巻線34に発生する点火用高電圧は、通電中の一次電流21を遮断し、点火コイル15での磁束密度の変化により発生する。
【0146】
そして、点火用高電圧の発生時に、一次巻線短絡用スイッチ65により一次巻線33の両端を短絡すると、一次巻線33に流れる一次電流21の変化方向が減少方向から増加方向に反転して、点火コイル15における磁束密度の変化方向が反転して、二次巻線34に発生する点火用高電圧が低下することになり、火花放電は強制的に遮断される。すなわち、一次巻線短絡用スイッチ65は、火花放電発生時に一次巻線33の両端を短絡することで、火花放電を強制的に遮断する機能を果たす。
【0147】
ここで、図7に示す第2内燃機関用点火装置2の回路図における第1指令信号20、点火プラグ13の中心電極61の電位Vp、放電制御信号67、検出指令信号23および検出抵抗47の両端電圧(換言すれば、イオン電流)の各状態を表すタイムチャートを、図8に示す。
【0148】
なお、図8における時刻t21から時刻t26までの区間は、混合気への着火が正常に行われた場合の各部の波形を示しており、また、図8における時刻t27から時刻t32までの区間は、混合気への着火が行われず失火した場合の各部の波形を示している。
【0149】
そして、図8のタイムチャートにおいては、時刻t23および時刻t29にて、放電制御信号67がローレベルからハイレベルに変化しており、これに伴う一次巻線短絡用スイッチ65の動作により、点火プラグ13の中心電極61の電位Vpが低下して、火花放電が強制的に遮断されている。
【0150】
次に、第2内燃機関用点火装置2のECU19において実行される第2イオン電流検出処理について、図9に示すフローチャートを用いて説明する。
なお、ECU19は、第1実施例と同様に、内燃機関の火花放電発生時期(点火時期)、燃料噴射量、アイドル回転数(アイドル回転速度)等を総合的に制御するためのものである。
【0151】
また、図9に示す第2イオン電流検出処理は、例えば、内燃機関の回転角度(クランク角)を検出するクランク角センサからの信号に基づき、内燃機関が、吸気,圧縮,燃焼,排気を行う1燃焼サイクルに1回の割合で実行されており、さらに、点火制御のための処理も併せて実行している。
【0152】
そして、内燃機関が始動されると共に、第2イオン電流検出処理が開始されると、まずS910(Sはステップを表す)では、別途実行される運転状態検出処理にて検出された機関の運転状態を読込み、S920にて、その読み込んだ運転状態に基づき、火花放電発生時期ts(いわゆる点火時期ts)、火花放電継続時間Tt、イオン電流検出開始時期tiおよび放電制御信号67のハイレベル継続時間Tbを算出する。
【0153】
なお、火花放電発生時期tsは、例えば、内燃機関の吸入空気量と回転速度をパラメータとするマップ若しくは計算式を用いて制御基準値を求め、これを冷却水温,吸気温等に基づき補正する、といった手順で算出される。
また、火花放電継続時間Ttは、例えば、内燃機関の回転速度と機関負荷を表すスロットル開度とに基づき、混合気を燃焼させるのに要する火花エネルギが大きい運転条件下(内燃機関の低負荷低回転時等)では長く、火花エネルギが小さくてよい運転条件下(高負荷高回転時等)では短くなるように、予め設定されたマップ若しくは計算式を用いて算出される。
【0154】
そして、イオン電流検出開始時期tiは、火花放電発生時期tsから火花放電継続時間Ttが経過した火花遮断時期を起点として、検出遅延時間Tdが経過した時刻が設定される。なお、検出遅延時間Tdは、火花放電終了直後に点火コイルの二次側に発生する電圧減衰振動の収束に必要な時間以上に設定されている。また、電圧減衰振動の収束に必要な時間は、点火コイルの仕様や内燃機関の運転状態などによって変化するが、一般に最長でも2[ms]を超えないことから、第2内燃機関用点火装置2では、検出遅延時間Tdは2[ms]に設定されている。
【0155】
さらに、放電制御信号67のハイレベル継続時間Tbは、例えば、火花放電継続時間Ttに基づいて、点火コイル15に残された磁束Bが消費されるまで一次巻線短絡用スイッチ65の短絡状態を継続するように、予め設定されたマップ若しくは計算式を用いて算出される。なお、放電制御信号67のハイレベル継続時間Tbは、火花放電継続時間Ttが長い場合(点火コイル15に残されている磁束Bが少ない場合)には短く、火花放電継続時間Ttが短い場合(点火コイル15に残されている磁束Bが多い場合)には長くなるように設定される。
【0156】
次に、S930では、S920にて算出した火花放電発生時期tsよりも、予め設定された一次巻線33の通電時間だけ早い、一次巻線33の通電開始時期を求め、通電開始時期に達した時点(図8に示す時刻t21、時刻t27)で、第1指令信号20をローレベルからハイレベルに変化させる。
【0157】
S930の処理により、第1指令信号20をローレベルからハイレベルに切り換えると、イグナイタ17がオン状態になるため、点火コイル15の一次巻線33に一次電流21が流れる。また、火花放電発生時期tsまでの一次巻線33の通電時間は、一次巻線33への通電によって、内燃機関のあらゆる運転条件下で混合気を燃焼させるのに要する最大の火花エネルギを点火コイル15に蓄積させるのに要する時間となるように、予め設定されている。
【0158】
そして、S940では、クランク角センサからの検出信号に基づき、S220で算出した火花放電発生時期tsに達したか否かを判断し、否定判定された場合には、同ステップを繰り返し実行することで、火花放電発生時期tsになるまで待機する。S940にて、火花放電発生時期tsに達したと判断されると(図8に示す時刻t22、時刻t28)、S950に移行する。
【0159】
S950では、図8の時刻t22、t28に示したように、第1指令信号20をハイレベルからローレベルに反転させる。この結果、イグナイタ17がターンオフして、一次電流21が遮断されて、点火コイル15の二次巻線34に点火用高電圧が誘導され、点火プラグ13の電極61−63間に火花放電が発生する。また、このとき、遮断時一次誘導電圧が発生して、一次巻線33から第2充電経路形成用ダイオード50を介して電圧印加用コンデンサ45に電流が流れて、電圧印加用コンデンサ45が充電される。
【0160】
続いて、S960では、S940にて火花放電発生時期tsに達したと判断された後、S920にて算出した火花放電継続時間Ttが経過したか否かを判断しており、否定判定された場合には、同ステップを繰り返し実行することで、火花放電継続時間Ttが経過するまで待機する。
【0161】
そして、S960にて、火花放電継続時間Ttが経過したと判断されると、S970に移行し、S970にて放電制御信号67をローレベルからハイレベルに切り換える処理を実行する(図8に示した時刻t23、時刻t29)。
これにより、一次巻線短絡用スイッチ65が開放状態から短絡状態に状態変化して、一次巻線33の両端が短絡状態となり、点火コイル15の残留磁束によって、一次巻線33と一次巻線短絡用スイッチ65とで形成される閉ループに一次電流21が流れ始める。これに伴い、点火コイル15の磁束の変化方向が反転して、二次巻線34の誘導電圧が低下し、点火プラグ13への印加電圧が、火花放電の発生に必要な要求電圧よりも低い電圧となる。
【0162】
このようにして、火花放電発生中に、点火プラグ13への印加電圧を低下させることで、点火プラグ13での火花放電を強制的に遮断することができる。
次のS980では、S920で設定されたイオン電流検出開始時期tiに達したか否かを判断し、否定判定された場合には、同ステップを繰り返し実行することで、イオン電流検出開始時期tiになるまで待機する。
【0163】
そして、S980にて、イオン電流検出開始時期tiに達したと判断されると(図8に示す時刻t24、t30)、S990に移行し、S990では、検出指令信号23をローレベルからハイレベルに変化させると共に、判別回路55から出力されるイオン電流検出結果信号24の読み込みを開始する。
【0164】
ここで、イオン電流検出開始時期tiは、S920にて火花放電の終了時点から検出遅延時間が経過した時期に設定されており、検出遅延時間は電圧減衰振動の収束に必要な時間以上の値が設定されていることから、S990に移行した時には、点火プラグ13での火花放電の終了に伴い点火コイル15の二次側に発生する電圧減衰振動は収束(消滅)している。そのため、検出指令信号23がハイレベルに変化して、イオン電流検出用スイッチ43が短絡状態となる際に、電圧減衰振動の影響によって、電圧印加用コンデンサ45の蓄積電荷が無駄に放電されることはない。
【0165】
つまり、検出指令信号23がハイレベルに変化して、イオン電流検出用スイッチ43が短絡状態となると、電圧印加用コンデンサ45の放電により発生する電圧は、二次巻線34に吸収されることなく、イオン電流検出用電圧として点火プラグ13の電極61−63間に印加される。
【0166】
そして、イオン電流検出用電圧が点火プラグ13の電極61−63間に印加される時点で、電極61−63間にイオンが存在する場合には、電極61−63間にイオン電流が流れることになり、検出抵抗47の両端にイオン電流の大きさに比例する電圧が発生する。これにより、検出抵抗47と電圧印加用コンデンサ45との接続点の電位が、検出抵抗47の両端電圧に応じて変化することになる(図8における時刻t24から時刻t26までの区間)。
【0167】
また、イオン電流検出用電圧が点火プラグ13の電極61−63間に印加される時点で、電極61−63間にイオンが存在しない場合には、電極61−63間には電流が流れないことから、検出抵抗47と電圧印加用コンデンサ45との接続点の電位は変化しないことになる(図8における時刻t30から時刻t32までの区間)。
【0168】
さらに、S990の処理が開始された後は、ECU19の内部では、検出抵抗47の両端電圧の変化に応じて判別回路55から出力されるイオン電流検出結果信号24を読み込む処理が継続して行われる。
続くS1000は、S960で肯定判定された後、S920で算出された放電制御信号67のハイレベル継続時間Tbが経過したか否かを判定しており、肯定判定された場合にはS1010に移行し、否定判定された場合には、同じステップを繰り返し実行することで待機する。
【0169】
そして、放電制御信号67のハイレベル継続時間Tbが経過すると、S1000にて肯定判定され、S1010に移行し、S1010にて、放電制御信号67をハイレベルからローレベルに反転させる(図8に示す時刻t25)。これにより、一次巻線短絡用スイッチ65が開放状態となり、一次巻線33の両端も短絡状態から開放状態になる。なお、このとき、点火コイル15の磁束は全て消費されて、一次巻線33に電流は流れておらず、一次巻線短絡用スイッチ65の状態変化により、点火コイル15の二次側に電圧減衰振動が発生することはない。
【0170】
続いて、S1020では、S980にて肯定判定された後、イオン電流検出結果信号24を読み込むための時間として予めECU19に設定してある検出信号読込時間を経過したか否かを判断し、否定判定された場合には、同ステップを繰り返し実行することで待機する。そして、S1020にて、検出信号読込時間が経過したと判断されると(図8に示す時刻t26、t32)、S1030に移行する。なお、本実施例では、検出信号読込時間は、内燃機関の運転状態に関わらず、予め設定された固定値としているが、運転状態に合わせて適切な値を設定してもよい。
【0171】
そして、S1030では、検出指令信号23をハイレベルからローレベルに変化させると共に、S990で開始したイオン電流検出結果信号24の読み込み処理を停止する。S1030における処理が終了すると、本第2イオン電流検出処理が終了する。
【0172】
なお、ECU19では、第1実施例と同様に、点火プラグ13の電極61−63間に発生するイオン電流に比例する検出電流に基づいて、内燃機関の失火の有無を判定する失火判定処理を別途実行している。つまり、この失火判定処理では、図8における時刻t24から時刻t26までの区間、および時刻t30から時刻t32までの区間において、判別回路55から出力されるイオン電流検出結果信号24に基づき失火判定を行っている。
【0173】
なお、本第2実施例の第2内燃機関用点火装置2においては、第2イオン電流検出処理のうちS920が、特許請求の範囲に記載の検出時期制御手段および火花放電継続時間算出手段に相当し、一次巻線短絡用スイッチ65が火花放電遮断手段に相当する。
【0174】
以上説明したように、第2内燃機関用点火装置2は、第2イオン電流検出処理のS920にて設定されたイオン電流検出開始時期tiにおいて、イオン電流検出用スイッチ43を短絡状態として、イオン電流検出用電圧を点火プラグ13の電極61−63間に印加するよう構成されている。なお、イオン電流検出開始時期tiは、火花遮断時期を基点として、電圧減衰振動の収束に必要な時間以上となる検出遅延時間Tdが経過した時刻が設定される。
【0175】
このように、イオン電流検出用電圧を点火プラグ13に印加する時期を、火花放電の終了時点ではなく、火花放電の終了から検出遅延時間Tdが経過した時点(イオン電流検出開始時期ti)に設定することで、点火コイル15の二次側に電圧減衰振動が発生している期間中に、二次巻線34と電圧印加用コンデンサ45とを接続するのを防止している。これにより、電圧減衰振動の影響によって電圧印加用コンデンサ45の蓄積電荷が二次巻線34に吸収されるのを防止でき、電圧印加用コンデンサ45を用いて点火プラグ13にイオン電流検出用電圧を印加することができる。
【0176】
また、火花放電の終了から検出遅延時間Tdが経過した時期(イオン電流検出開始時期ti)に、イオン電流検出用電圧を点火プラグ13に印加して、イオン電流を検出することで、火花放電終了直後に電圧減衰振動の発生によりイオン電流に重畳するノイズの影響を受けることなく、イオン電流の検出を行うことができる。
【0177】
よって、第2内燃機関用点火装置2は、火花放電の終了による電圧減衰振動の発生時期を避けて電圧印加用コンデンサ45と二次巻線34とを接続することから、電圧印加用コンデンサ45の蓄積電荷が二次巻線34に吸収されるのを防止でき、確実にイオン電流検出用電圧を点火プラグ13に印加することができる。また、火花放電の終了により発生する電圧減衰振動によりイオン電流に重畳するノイズの影響を避けてイオン電流を検出できることから、ノイズがイオン電流波形に重畳するのを防止でき、イオン電流検出の検出精度を向上させることができる。
【0178】
また、第2内燃機関用点火装置2は、一次巻線短絡用スイッチ65を備えており、火花放電を強制的に遮断できることから、火花放電遮断時期を、自然終了による終了時期だけでなく、内燃機関の運転状態に応じて任意の時期に設定することができる。そして、第2内燃機関用点火装置2は、第2イオン電流検出処理のS920にて、混合気を燃焼させるのに要する火花放電継続時間Ttを算出し、火花放電発生時期tsから火花放電継続時間Ttが経過した時点で、一次巻線短絡用スイッチ65を短絡して二次巻線34に発生する誘導電圧を低下させて、強制的に火花放電を遮断している。
【0179】
このように、内燃機関の運転状態に応じて火花放電の終了時期を設定し、火花放電を強制的に遮断することで、ノッキングが発生する時期にイオン電流検出用電圧を点火プラグ13に印加でき、発生したノッキングが消滅する前にノッキングの検出を行うことができる。また、強制的に火花放電を遮断することで、全ての混合気が燃焼した後に、無駄な火花放電を発生させるのを避けることができ、火花放電の発生に用いるエネルギの浪費を防止できる。
【0180】
具体的には、内燃機関のエンジン回転数(エンジン回転速度)が高回転高負荷になるほど、混合気の燃焼が迅速に進行することから、エンジン回転数が高回転高負荷になるに従い火花放電継続時間を短く設定して、ノッキングが発生する時期にイオン電流検出用電圧を印加でき、確実にノッキングを検出できる。
【0181】
よって、第2内燃機関用点火装置2によれば、ノッキングが発生する時期にイオン電流によりノッキングを検出できるため、ノッキングの検出精度を向上させることができる。
なお、第2内燃機関用点火装置2は、第1実施例の内燃機関用点火装置1に対して、一次巻線短絡用スイッチ65を追加し、イオン電流検出処理の処理内容を追加して構成されていることから、第1実施例の内燃機関用点火装置1と同様の効果を発揮することは言うまでもない。
【0182】
以上、本発明の第2実施例について説明したが、本発明は上記第2実施例に限定されるものではなく、種々の態様を採ることができる。
例えば、一次巻線短絡用スイッチ65は、機械式リレースイッチに限ることはなく、サイリスタ、パワートランジスタやFET等の半導体素子からなるスイッチング素子を用いて構成しても良い。
【0183】
とりわけ、サイリスタは、駆動開始信号が入力されて導通状態になった後、通電電流が減少して0になると、自動的に導通状態から遮断状態に状態変化するという特性がある。このため、一次巻線短絡用スイッチ65をサイリスタを用いて構成することで、一次巻線の両端を導通状態から開放状態に移行する時期を設定変更する処理が不要となり、開放状態から短絡状態に移行する時期を制御する処理のみを実行すればよい。これにより、放電制御信号67のハイレベル継続時間Tbには予め固定値を設定することが可能となり、内燃機関の運転状態に応じて放電制御信号67のハイレベル継続時間Tbを設定する処理が不要となるため、ECU19での処理内容を簡略化できると共に、ECU19での処理負荷の低減を図ることができる。
【0184】
また、一次巻線への再通電により火花放電を遮断する火花放電遮断手段としては、一次巻線に並列に接続されるものには限られず、例えば、一般的なフルトランジスタ型の点火装置において点火コイルの一次巻線への通電・非通電を切り換えるために設けられているパワートランジスタやFET等の半導体素子からなるスイッチング素子を駆動(オン)することでも実現できる。また、フルトランジスタ型の点火装置に限らず、点火装置には、点火コイルの一次巻線への通電・非通電を切り換えるために電気式或いは機械式のスイッチング手段が設けられることから、こうしたスイッチング手段を導通させるように構成してもよい。また、当該スイッチング手段に並列に第2スイッチング手段を設け、この第2スイッチング手段を導通させるように構成しても良い。
【0185】
そして、検出遅延時間Tdは、固定値に限らず、内燃機関の運転状態に基づき、設定しても良い。例えば、火花放電継続時間Ttが長い場合(点火コイル15に残されている磁束Bが少ない場合)には、電圧減衰振動の収束に必要な時間が長くなることから、検出遅延時間Tdは長く設定すると良い。また、火花放電継続時間Ttが短い場合(点火コイル15に残されている磁束Bが多い場合)には、電圧減衰振動の収束に必要な時間が短くなることから、検出遅延時間Tdは短く設定すると良い。なお、検出遅延時間Tdは、例えば、火花放電継続時間Ttに基づいて、予め設定されたマップ若しくは計算式を用いて算出するとよい。
【0186】
ところで、補助ダイオード32の接続位置は、一次巻線33と二次巻線34との間に限られることはなく、例えば、図10に示す第3実施例の第3内燃機関用点火装置3のように、補助ダイオード32に代えて、アノードがグランドに接続され、カソードが二次巻線34のうち低圧側端部35に接続される第2補助ダイオード68を設けても良い。
【0187】
つまり、第1実施例および第2実施例における補助ダイオード32は、一次巻線33から二次巻線34に至る通電経路を構成しており、二次巻線34とイオン電流検出回路41との電気的な接続が何らかの要因で遮断された場合に、放電電流のバイパス経路となる補助放電経路形成手段としての機能を発揮する。
【0188】
そして、第3内燃機関用点火装置3における第2補助ダイオード68についても、イオン電流検出回路41と、二次巻線34とが何らかの要因で遮断状態となった場合であっても、グランドから二次巻線34に至る通電経路を形成でき、放電電流の通電経路を確保することができる。
【0189】
また、第3内燃機関用点火装置3は、波形生成回路69を備えることで、ECU19での処理負荷を低減するよう構成されている。
波形生成回路69は、ECU19から放電制御信号67が入力され、イオン電流検出回路41に対して検出指令信号23を出力するよう構成されている。そして、波形生成回路69は、放電制御信号67がローレベルからハイレベルに状態変化した時点を起点として検出遅延時間Tdが経過した時点から、検出指令信号23のハイレベル出力を開始する。そのあと、波形生成回路69は、イオン電流検出結果信号24を読み込むための時間として予め設定してある検出信号読込時間が経過した時点で、検出指令信号23をハイレベルからローレベルに反転させる。なお、波形生成回路69は、検出指令信号23のハイレベル出力を開始したあと検出信号読込時間が経過すると、放電制御信号67の状態(ローレベルまたはハイレベル)に依存することなく、検出指令信号23をローレベル出力する。
【0190】
なお、第3内燃機関用点火装置3のECU19で実行する第3イオン電流検出処理は、図9に示す第2イオン電流検出処理のうち、S920におけるイオン電流検出開始時期tiの算出処理、S990における検出指令信号23のハイレベル出力処理、S1030における検出指令信号23のローレベル出力処理が省略されて構成される。このように処理内容が省略されることで、第3内燃機関用点火装置3のECU19は、イオン電流検出処理を実行する際の処理負荷を、第2実施例におけるECU19よりも軽減することができる。
【0191】
なお、第3内燃機関用点火装置3は、第2内燃機関用点火装置2に対して、補助ダイオード32に代えて第2補助ダイオード68を備え、また、新たに波形生成回路69を備え、さらに、ECU19において第2イオン電流検出処理に代えて第3イオン電流検出処理を実行するように変更を加えて構成されている。このため、第3内燃機関用点火装置3は、第2内燃機関用点火装置2と同様の効果を発揮することは言うまでもない。また、波形生成回路69は、特許請求の範囲に記載の検出時期制御手段に相当している。
【図面の簡単な説明】
【図1】 イオン電流検出機能を備えた本発明の実施例である内燃機関用点火装置の構成を表す電気回路図である。
【図2】 実施例の内燃機関用点火装置における各部の状態を表すタイムチャートである。
【図3】 内燃機関用点火装置の電子制御装置(ECU)において実行されるイオン電流検出処理の処理内容を表すフローチャートである。
【図4】 イオン電流を発生させる機能を備えた従来の内燃機関用点火装置の構成を表す電気回路図である。
【図5】 逆流防止用ダイオードを備えると共に、イオン電流を発生させる機能を備えた従来の内燃機関用点火装置の構成を表す電気回路図である。
【図6】 図4に示す従来の内燃機関用点火装置における第1指令信号と二次巻線両端電圧の状態を表すタイムチャートである。
【図7】 イオン電流検出機能を備えると共に火花放電継続時間を設定可能に構成された第2内燃機関用点火装置の構成を表す電気回路図である。
【図8】 第2内燃機関用点火装置における各部の状態を表すタイムチャートである。
【図9】 第2内燃機関用点火装置の電子制御装置(ECU)において実行される第2イオン電流検出処理の処理内容を表すフローチャートである。
【図10】 第2補助ダイオードを備えて構成された第3内燃機関用点火装置の構成を表す電気回路図である。
【符号の説明】
1…内燃機関用点火装置、2…第2内燃機関用点火装置、3…第3内燃機関用点火装置、11…電源装置(バッテリ)、13…点火プラグ、15…点火コイル、17…イグナイタ、19…電子制御装置(ECU)、31…逆流防止用ダイオード、32…補助ダイオード、33…一次巻線、34…二次巻線、35…低圧側端部、36…高圧側端部、41…イオン電流検出回路、43…イオン電流検出用スイッチ、45…電圧印加用コンデンサ、47…検出抵抗、49…第1充電経路形成用ダイオード、50…第2充電経路形成用ダイオード、51…保護用ツェナーダイオード、53…印加電圧制限用ツェナーダイオード、55…判別回路、61…中心電極、63…外側電極(接地電極)、65…一次巻線短絡用スイッチ、68…第2補助ダイオード、69…波形生成回路。
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an internal combustion engine ignition device having a function of generating a spark discharge between electrodes of a spark plug by applying a high voltage for ignition generated in an ignition coil and generating an ionic current after completion of the spark discharge. About.
[0002]
[Prior art]
In an internal combustion engine used for an automobile engine or the like, when the air-fuel mixture burns due to spark discharge by the spark plug, ions are generated along with the combustion, so after the air-fuel mixture burns by spark discharge of the spark plug, An ionic current flows by applying a voltage between the electrodes of the spark plug. Since the amount of ions generated varies depending on the combustion state of the air-fuel mixture, misfire detection, knocking detection, and the like can be performed by detecting this ion current and performing analysis processing.
[0003]
Conventionally, as an ignition device for an internal combustion engine having a function of generating this ion current, for example, as shown in FIG. 4, a center electrode 61 of a spark plug 13 is electrically connected to one end of a secondary winding. In some cases, a capacitor 45 is provided in series with the other end of the secondary winding 34. The ignition device 101 for the internal combustion engine charges the capacitor 45 by the discharge current 22 (secondary current 22) flowing through the secondary winding 34 of the ignition coil 15 and the spark plug 13 when a spark discharge occurs at the spark plug 13. In this configuration, the charged capacitor 45 is discharged after the spark discharge is finished, and a voltage is applied between the electrodes of the spark plug 13 via the secondary winding 34 to generate the ion current 42.
[0004]
In this internal combustion engine ignition device 101, a Zener diode 111 is provided in parallel with the capacitor 45 to prevent the capacitor 45 from being destroyed by overcharging, and the voltage across the capacitor 45 is set to a constant voltage (100 to 300). [V]).
[0005]
Thus, the internal combustion engine ignition device that uses the capacitor 45 as an ion current detection power source does not need to be provided with a dedicated power supply device (battery or the like) for ion current detection, so the number of parts is relatively small. In addition, there is an advantage that downsizing can be achieved.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the internal combustion engine ignition device 101 described above, when energization of the primary winding 33 is started in order to accumulate magnetic flux energy in the ignition coil 15, a high voltage (several kV) having a polarity opposite to that of the ignition high voltage is obtained. ) Occurs in the secondary winding 34, and the spark plug 13 generates spark discharge before the normal ignition timing, which may cause erroneous ignition of the air-fuel mixture.
[0007]
Here, FIG. 6 shows a time chart representing the state of the first command signal and the voltage across the secondary winding of the internal combustion engine ignition device 101 shown in FIG. When the first command signal is at a low level, the igniter 17 is in an open state and no current flows through the primary winding. When the first command signal is at a high level, the igniter 17 is in a short-circuited state and current flows through the primary winding 33. Will flow. Further, FIG. 6 shows the waveform of the voltage across the secondary winding 34 with the ignition high voltage as negative polarity, and times t12 and t15 are the ignition high voltage generation timing (ignition timing).
[0008]
Then, times t11 and t14 in FIG. 6 are the energization start timing for the primary current, and at this timing, a high voltage (several kV) having a polarity opposite to the ignition high voltage is generated as the voltage across the secondary winding. As a result, there is a risk of erroneous ignition due to this voltage.
[0009]
In order to prevent the occurrence of such erroneous ignition, for example, the internal combustion engine ignition device shown in FIG. 4 is allowed to allow current to flow only when the primary current 21 is energized in the energization path of the secondary current 22. In addition, a so-called backflow prevention diode is preferably provided in an energization path formed by one end of the secondary winding 34 and the spark plug 13.
[0010]
However, if a backflow prevention diode is provided in the ignition device for an internal combustion engine shown in FIG. 4, the capacitor can be charged by a secondary current, but the backflow prevention diode cannot discharge the capacitor, and the electrode of the ignition plug Detection of the ionic current flowing between them cannot be performed.
[0011]
The internal combustion engine ignition device 103 shown in FIG. 5 configured in consideration of such a problem includes a backflow prevention diode 31 and ignites a voltage for detecting an ion current through an energization path different from that of the secondary winding. By providing the ion current detection circuit 113 to be applied to the plug, the ion current can be detected. The ion current detection circuit 113 applies an ion current detection voltage to the spark plug from the internal power supply 115, detects the ion current based on the voltage across the detection resistor 47, and the discrimination circuit 55 detects the ion current detection result signal. 24 is output to the electronic control unit. The applied voltage limiting Zener diode 53 prevents the discrimination circuit 55 from being damaged by preventing the discrimination circuit 55 from receiving an excessive voltage signal exceeding the maximum allowable input voltage value.
[0012]
In the internal combustion engine ignition device 103 configured as described above, in order to prevent the ion current detection circuit 113 from being damaged by the application of the ignition high voltage, the secondary current generated when the ignition high voltage is generated is reduced. An inflow prevention diode 117 for preventing inflow into the ion current detection circuit is provided. In addition, since the inflow prevention diode 117 prevents the discharge current from leaking to the ion current detection circuit, it also has the effect of preventing the supply energy to the spark plug from being reduced when the ignition high voltage is generated. To do.
[0013]
However, in the internal combustion engine ignition device 103 shown in FIG. 5, since the inflow prevention diode 117 is connected to the secondary high voltage side, the allowable withstand voltage is higher than the ignition high voltage (about 40 [kV]). Although it is necessary to form a diode with a high withstand voltage, at present, there is no diode composed of one element with such a high withstand voltage.
[0014]
For this reason, the internal combustion engine ignition device 103 shown in FIG. 5 is realized by providing, as the inflow prevention diode 117, a plurality of diodes connected in series so that the allowable withstand voltage as a whole is equal to or higher than the ignition high voltage. It becomes possible.
However, when using multiple diodes connected in series, there is a high probability that any of the multiple diodes will contain a defective product, resulting in lower reliability than when calibrating with a single-element diode. Will occur. In addition, since there is a use under a severe environment where a high voltage is applied, there is a problem that any of the diodes is likely to be damaged.
[0015]
For this reason, in the internal combustion engine ignition device shown in FIG. 5, the inflow prevention diode 117 is damaged and does not function normally, and the ion current may not be generated / detected properly.
With respect to such a problem, it is not necessary to provide a high voltage diode by connecting the ion current detection circuit to the other end of the secondary winding opposite to the ignition high voltage generation end.
[0016]
However, if the ion current detection circuit is connected to the other end of the secondary winding opposite to the ignition high voltage generation end, the ion current detection voltage held by the ion current detection circuit when the discharge current is generated is It will be absorbed toward the other end of the next winding opposite to the ignition high voltage generation end, and the ion current detection voltage at the time of ion current detection will drop, so that the ion current cannot be detected properly. There is a fear.
[0017]
Therefore, the present invention has been made in view of such problems, and it is possible to suppress the occurrence of spark ignition in the spark plug when the primary winding is energized and causing erroneous ignition of the air-fuel mixture. An object of the present invention is to provide an internal combustion engine ignition device capable of generating and detecting an ionic current between electrodes.
[0018]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve this object, the invention according to claim 1 has a primary winding and a secondary winding, and interrupts the primary current flowing through the primary winding to cut off the high voltage for ignition in the secondary winding. Is connected to the ignition high voltage generating end of the secondary winding, and is connected to the ignition high voltage generating terminal of the secondary winding. An ignition device for an internal combustion engine comprising a spark plug that generates a spark discharge between its electrodes when a discharge current generated by the electric current flows, wherein the discharge current is applied to connect the secondary winding and the spark plug. A backflow prevention means connected in series on the path to allow the discharge current of the spark plug to pass and to prevent the current generated in the secondary winding when the primary winding is energized, and for ignition of the secondary winding Connected to the other end opposite to the high voltage generating end, A voltage application means for applying an ion current detection voltage having the same polarity as the ignition high voltage applied to the plug to the ignition plug, and an ion current flowing between the electrodes of the ignition plug by application of the ion current detection voltage. Ion current detection means for detection, voltage application means and the other end of the secondary winding are connected in series on the energization path of the ion current detection voltage to generate a high voltage for ignition based on an external command And an ion current detection switching means for opening an energization path for applying an ion current detection voltage sometimes, and for energizing an energization path for applying an ion current detection voltage during ion current detection. It is characterized by that.
[0019]
That is, in the ignition device for an internal combustion engine of the present invention, the discharge current (secondary current) is energized by providing the backflow prevention means on the energization path of the discharge current connecting the secondary winding of the ignition coil and the spark plug. The current direction that can be energized in the path is limited to one direction. That is, the backflow prevention means prevents the energization by the high voltage (several kV) generated at both ends of the secondary winding when energizing the primary winding, so that the electrode of the spark plug is energized when energizing the primary winding. Spark discharge is prevented from occurring between the center electrode and the ground electrode.
[0020]
In the internal combustion engine ignition device, the ion current detection circuit is connected to the other end of the secondary winding opposite to the ignition high voltage generation end, so that the ion current detection circuit It is not affected, and there is no need to provide a high withstand voltage inflow prevention diode for protecting the ion current detection circuit.
[0021]
Furthermore, in the ignition device for an internal combustion engine, the ion current detection circuit is connected to the other end of the secondary winding opposite to the ignition high voltage generation end, and provided with ion current detection switching means. It is possible to prevent the ion current detection voltage charged in the voltage application means from being absorbed by the other end of the secondary winding opposite to the ignition high voltage generation end when the ignition high voltage is generated. As a result, the ion current detection voltage required for detecting the ion current can be applied to the spark plug, and the ion current can be detected.
[0022]
Therefore, according to the ignition device for an internal combustion engine of the present invention (Claim 1), it is possible to prevent erroneous ignition of the air-fuel mixture when energizing the primary winding, and to provide a high breakdown voltage diode. This eliminates the necessity, and can generate and detect an ion current between the electrodes of the spark plug.
[0023]
Note that the ion current detection switching means is configured using, for example, a switch configured to put its own internal line into a short circuit state or an open state based on a command from a control means that controls the operation of each part of the internal combustion engine. can do. That is, the switching means for detecting the ionic current makes the energization path conductive when it is short-circuited, and opens the energization path when it is open.
[0024]
In addition, by providing a control means for driving and controlling the ion current detection switching means, the period during which the energization path is in the conductive state (ion current detection window) can be configured to change based on the operating state of the internal combustion engine. An ion current detection window suitable for the operating state of the internal combustion engine can be set. Also, immediately after the end of the spark discharge, a lot of noise components are superimposed on the ion current. By setting the ion current detection window avoiding such noise components, the influence of noise is suppressed and the ion current is accurately detected. Can be detected.
[0025]
Furthermore, the internal combustion engine ignition device is located at a position different from the path composed of the voltage application means, the ion current detection means, and the ion current detection switching means as the energization path for the current flowing through the secondary winding when the ignition high voltage is generated. It is preferable to provide auxiliary discharge path forming means provided in the. As a result, even if the circuit comprising the voltage applying means, the ionic current detecting means and the ionic current detecting switching means and the secondary winding are cut off for some reason, the auxiliary discharge path forming means is energized. A path can be formed, and an energization path for the discharge current can be secured.
[0026]
By the way, when a voltage is applied between the electrodes of the spark plug in order to generate an ionic current, the center electrode is less than in the case where the voltage is applied so that the center electrode is negative and the ground electrode is positive. It is known that a larger ionic current can be generated when a voltage is applied so that the positive electrode and the ground electrode are negative. This is because, when a cation with a large volume is supplied with electrons, it can exchange and move more electrons by receiving electrons from a ground electrode having a larger surface area than the center electrode.
[0027]
That is, in the internal combustion engine ignition device configured as described above (claim 1), the polarity of the voltage applied to the center electrode of the spark plug by the ignition high voltage is preferably positive. The positive / negative polarity of the end of the secondary winding when the ignition high voltage is generated can be set by adjusting the respective winding directions of the primary winding and the secondary winding in the ignition coil.
[0028]
By the way, the voltage application means provided in the internal combustion engine ignition device of the above (Claim 1), for example, boosts a voltage supplied from an external power source such as an in-vehicle battery to a required voltage value as an ion current detection voltage. By providing the boosting means, the voltage for detecting the ion current can be output. Alternatively, the voltage application means can be configured to output an ion current detection voltage by means of electric energy accumulated in itself.
[0029]
Therefore, the voltage application means provided in the ignition device for an internal combustion engine of the above (Claim 1) is configured to be chargeable / dischargeable as described in Claim 2, for example, and the primary winding when the discharge current of the ignition plug is energized. It is good to charge with the primary induction voltage at the time of interruption | blocking which generate | occur | produces at the both ends of a line, and to apply the voltage for ion current detection to a spark plug.
[0030]
Here, when the discharge current of the spark plug is energized, a high voltage for ignition is induced in the secondary winding, and an induced voltage (primary induced voltage when shut off) is also generated in the primary winding by mutual induction. The primary induced voltage at the time of interruption is equal to or higher than a voltage value (about 100 to 300 [V]) necessary for generating an ionic current. For this reason, the voltage application means charged with the primary induced voltage at the time of interruption can accumulate energy necessary for generating the ionic current, and is used for detecting the ionic current exceeding the voltage value necessary for generating the ionic current. A voltage can be output.
[0031]
Further, the primary induced voltage at the time of shutoff is generated with the generation of a high voltage for ignition to be applied to the spark plug. Therefore, it is not necessary to newly provide a charging voltage supply means for supplying electric energy for charging the voltage application means by charging the voltage application means using the primary induced voltage at the time of interruption.
[0032]
Therefore, according to the ignition device for an internal combustion engine of the present invention (Claim 2), the energy required for generating the ionic current can be stored in the voltage applying means, and the ionic current detection voltage is insufficient and the ionic current is insufficient. Can be prevented from being detected. In addition, since it is not necessary to newly provide charging voltage supply means, it is possible to suppress an increase in cost.
[0033]
Further, the voltage application means provided in the ignition device for an internal combustion engine of the above (Claim 1) is configured to be chargeable / dischargeable, for example, as described in Claim 3, and the secondary winding is energized when the primary winding is energized. It is good to charge with the secondary induction voltage at the time of electricity supply which generate | occur | produces at both ends, and to apply the voltage for ion current detection to the said ignition plug.
[0034]
When the primary current is energized, an induced voltage (secondary induced voltage during energization) is generated in the secondary winding, although the voltage value is lower than the ignition high voltage. The energized secondary induced voltage is about 2 [ kV] or higher, which is equal to or higher than a voltage value (about 100 to 300 [V]) necessary for generating an ionic current. From this, the voltage application means charged by the secondary induction voltage during energization can accumulate energy necessary for generating the ionic current.
[0035]
The energized secondary induced voltage is generated when energization of the primary current for storing energy for generating the ignition high voltage in the ignition coil is started. Therefore, it is not necessary to newly provide a charging voltage supply means for supplying electric energy for charging the voltage application means by charging the voltage application means using the secondary induced voltage during energization.
[0036]
Therefore, according to the ignition device for an internal combustion engine of the present invention (Claim 3), the energy required for generating the ionic current can be stored in the voltage applying means, and the ionic current detection voltage is insufficient and the ionic current is insufficient. Can be prevented from being detected. In addition, since it is not necessary to newly provide charging voltage supply means, it is possible to suppress an increase in cost.
[0037]
Further, the voltage application means provided in the ignition device for an internal combustion engine of the above (Claim 1) is configured to be chargeable / dischargeable as described in Claim 4, for example, and the secondary winding is energized when the primary winding is energized. The battery is charged with the secondary induced voltage when energized at both ends of the battery and the primary induced voltage when interrupted at both ends of the primary winding when the discharge current of the spark plug is energized, and the voltage for detecting the ionic current is applied to the spark plug. Good.
[0038]
That is, the voltage applying means is charged using both the secondary induced voltage during energization and the primary induced voltage during shut-off. As a result, when charging the voltage application means, it is possible to reliably accumulate energy necessary for generating an ionic current in the voltage application means. Further, similarly to the second and third aspects, there is no need to newly provide charging voltage supply means for supplying electric energy for charging the voltage applying means.
[0039]
Therefore, according to the ignition device for an internal combustion engine of the present invention (Claim 4), the energy required for generating the ionic current can be more reliably stored in the voltage applying means, and the voltage for detecting the ionic current is insufficient. Therefore, it can be prevented that the ion current cannot be detected. In addition, since it is not necessary to newly provide charging voltage supply means, it is possible to suppress an increase in cost.
[0040]
In addition, as a method of charging the voltage application means by the secondary induction voltage during energization, for example, a method of supplying current generated by the secondary induction voltage during energization to the voltage application means via the switching means for ion current detection There is. However, in this method, it is necessary to execute drive control processing for bringing the ion current detection switching means into a conductive state (short-circuit state) according to the charging timing, and the control processing of the ignition device for the internal combustion engine becomes complicated. There is a problem.
[0041]
Therefore, in the internal combustion engine ignition device according to claim 3 or claim 4, as described in claim 5, the ignition device is connected in parallel to the ion current detection switching means to prevent the discharge current from being supplied. Charging path forming means for allowing energization of the current generated by the secondary induced voltage during charging, and the voltage applying means is charged by supplying the current generated by the secondary induced voltage during energization through the charging path forming means. It is good to be done.
[0042]
Such a charging path forming means can energize the current generated by the secondary induced voltage when energized and supply it to the voltage applying means. That is, by providing the charging path forming means, the voltage applying means is charged by the secondary induced voltage during energization without executing a complicated control process of driving and controlling the ion current detection switching means according to the charging timing. be able to. In addition, since the charging path forming unit prevents the current generated by the ignition high voltage in the secondary winding from being energized, the voltage applying unit is not affected by the ignition high voltage.
[0043]
Therefore, according to the ignition device for an internal combustion engine of the present invention (Claim 5), the charging of the voltage applying means by the secondary induced voltage during energization can be realized without executing complicated control processing, and the internal combustion engine The energy for generating the ionic current can be stored in the voltage applying means without complicating the configuration of the ignition device.
[0044]
In providing the charging path forming means, it is desirable to suppress the influence on the charging path forming means by the high voltage for ignition. Therefore, the high-voltage side end of the secondary winding when the ignition high voltage is generated is connected to the center electrode of the spark plug through the backflow prevention means, and the low-voltage side of the secondary winding when the ignition high voltage is generated The ignition device for an internal combustion engine having an end portion connected to the voltage application means via the ion current detection switching means may be provided with a charging path forming means. Thereby, the influence on the charge path | route formation means by the high voltage for ignition can be restrained small.
[0045]
The charging path forming means in the internal combustion engine ignition device according to claim 5 may be constituted by a diode as described in claim 6, for example.
Thus, the charging path forming means constituted by the diode is connected in parallel to the switching means for detecting the ionic current and prevents energization of the current generated by the ignition high voltage in the secondary winding. Energization of the current generated by the induced voltage can be allowed, and a charging path for charging the voltage applying means can be formed.
[0046]
When a diode is used to allow the current flowing from the secondary winding to the voltage applying means and to block the current flowing from the voltage applying means to the secondary winding, the ion current detecting switching means and the secondary winding are used. A diode may be provided so that the anode is connected to the connection point with the line, and the node is connected to the connection point between the ion current detection switching means and the voltage application means.
[0047]
Further, the voltage applying means in the internal combustion engine ignition device described above (any one of claims 2 to 6) may be constituted by a capacitor as described in claim 7, for example.
That is, since the capacitor is a capacitive element that can be charged and discharged, it can be charged by the primary induced voltage when shut off or the secondary induced voltage when energized, and can output an ion current detection voltage. Therefore, by configuring the voltage application means with a capacitor, the ion current detection voltage can be applied to the spark plug.
[0048]
Furthermore, in the internal combustion engine ignition device described above (any one of claims 2 to 7), as described in claim 8, the charging voltage of the voltage application means is limited to an allowable maximum charging voltage value or less. It is preferable to provide protective means for protecting the voltage applying means.
By providing the protection means in this way, it is possible to prevent overcharging when charging the voltage application means, and it is possible to prevent the voltage application means from being damaged by overcharging.
[0049]
In addition, since the protection means limits the charging voltage of the voltage application means to the allowable maximum charging voltage value or less, the charging voltage of the voltage application means can be maintained substantially constant at the allowable maximum charging voltage value. It is also possible to maintain the ion current detection voltage output from the above at a substantially constant voltage value. Since the ion current detection voltage can be maintained at a substantially constant voltage value, variations in the ion current detection value due to fluctuations in the voltage value of the ion current detection voltage can be prevented.
[0050]
Therefore, according to the ignition device for an internal combustion engine of the present invention (Claim 8), it is possible to prevent the detection of the ionic current due to the damage of the voltage applying means due to overcharging, and to vary the detected value of the ionic current. By suppressing this, the detection accuracy of the ion current can be improved.
[0051]
Further, the protection means in the internal combustion engine ignition device according to claim 8 may be constituted by a zener diode as described in claim 9, for example.
In other words, when the voltage across the voltage application means (charging voltage) is equal to or higher than the Zener voltage (breakdown voltage) of the Zener diode, the Zener diode breaks down and conducts current, thereby reducing the charging voltage of the voltage application means. The voltage can be limited to an allowable maximum charging voltage value or less, and the voltage applying means can be protected.
[0052]
At this time, as the Zener diode, a Zener diode whose Zener voltage is equal to or lower than the allowable maximum charging voltage value of the voltage applying means may be used.
Further, the Zener voltage of the Zener diode may be set according to the maximum value of the dynamic range of the ion current detected by the ion current detecting means, so that the ion current detecting means can accurately detect the ion current. Is possible.
[0053]
For example, in order to prevent overcharging and protect the voltage application means when a current flows from the ion current detection switching means to the voltage application means, the cathode is used for the ion current detection switching in the voltage application means. It is preferable to provide a Zener diode so that the anode is connected to the other end of the voltage applying means.
[0054]
By the way, when energization of the discharge current is stopped by the end of the spark discharge, the magnetic flux density of the ignition coil changes, and an induced voltage is generated in the secondary winding with the change of the magnetic flux density. A resonance circuit is formed by the secondary winding in which the induced voltage is generated and the stray capacitance of the ion current conduction path, and voltage damped oscillation is generated. For this reason, when the voltage application means and the secondary winding are connected in a state where the resonance circuit is formed, the accumulated charge of the voltage application means is absorbed by the secondary winding due to the influence of the voltage decay vibration, and the voltage application The output voltage of the means is lowered, and there is a possibility that the application of the ion current detection voltage becomes impossible.
[0055]
Note that such voltage decay oscillation does not continue for a long period of time until the start of energization of the primary winding in the next combustion cycle after the discharge current is stopped due to the end of the spark discharge, but after a certain time has elapsed. Disappear (converge).
Therefore, the internal combustion engine ignition device described above (any one of claims 1 to 9) is generated on the secondary side of the ignition coil after completion of the spark discharge at the ignition plug as described in claim 10. Detection timing control means for driving and controlling the ion current detection switching means to turn on the energization path for applying the ion current detection voltage after the detection delay time required for convergence of the voltage decay oscillation to be performed It is good to have.
[0056]
In other words, the ion current detection voltage is not applied to the spark plug by driving the ion current detection switching means immediately after the end of the spark discharge, but the ion current detection is performed after the detection delay time has elapsed from the end of the spark discharge. The switching means for driving is controlled to apply an ion current detection voltage to the spark plug. As described above, after the detection delay time has elapsed from the end of the spark discharge, by controlling the driving of the ion current detection switching unit, the accumulated charge of the voltage application unit is absorbed by the secondary winding due to the influence of the voltage decay oscillation. Can be prevented.
[0057]
As described above, since this voltage decay oscillation converges after a lapse of a certain time from the end of the spark discharge, by setting the detection delay time to be longer than the time necessary for the convergence of the voltage decay oscillation, In the detection, it is possible to reliably avoid the influence of the voltage damped oscillation.
[0058]
In addition, after the detection delay time has elapsed from the end of the spark discharge, the ion current detection voltage is applied to the spark plug to detect the ionic current. The ion current can be detected without being affected by noise superimposed on the ion current.
[0059]
Therefore, according to the ignition device for an internal combustion engine of the present invention (Claim 10), the voltage application means and the secondary winding are connected while avoiding the generation timing of the voltage decay oscillation due to the end of the spark discharge. The accumulated charge of the means can be prevented from being absorbed by the secondary winding, and the ion current detection voltage can be reliably applied to the spark plug. Further, since the ion current can be detected while avoiding the influence of noise superimposed on the ion current due to the voltage decay oscillation generated by the end of the spark discharge, the detection accuracy of the ion current detection can be improved.
[0060]
Next, in recent years, it has been studied to detect knocking by using an ionic current that flows due to ions existing in the vicinity of the electrode after the spark discharge generated between the electrodes of the spark plug. If knocking occurs in an internal combustion engine, the air-fuel mixture is compressed by the shock wave and the ion current vibrates. For example, if the vibration of the ion current value is greater than a certain value, knocking occurs, and the vibration of the ion current value is constant. If it is less than the value, it can be determined that there is no knocking. By the way, when knocking occurs, there is a difference between the operating state in which the combustion of the air-fuel mixture slows (at low rotation and low load) and the operating state in which the combustion of the air-fuel mixture proceeds rapidly (at high rotation and high load). Will occur. Specifically, the knocking occurrence timing in the operation state in which the combustion of the air-fuel mixture proceeds rapidly is earlier than the operation state in which the combustion of the air-fuel mixture proceeds slowly.
[0061]
Therefore, if the spark discharge duration is set to be long under operating conditions where the combustion of the air-fuel mixture proceeds rapidly, knocking occurs during the spark discharge duration, and this knocking occurs at the end of the spark discharge. May not be detected by the ion current.
[0062]
Therefore, the internal combustion engine ignition device according to any one of claims 1 to 10 combusts the air-fuel mixture by spark discharge of the ignition plug based on the operating state of the internal combustion engine. A spark discharge duration calculating means for calculating a spark discharge duration required to cause the spark plug to forcibly block the spark discharge of the spark plug according to the spark discharge duration calculated by the spark discharge duration calculating means. It is good to provide a discharge interruption means.
[0063]
Thus, in the ignition device for an internal combustion engine provided with the spark discharge blocking means, the end timing of the spark discharge is not fixed to the end timing due to natural termination, but is set to an arbitrary timing according to the operating state of the internal combustion engine. Can do. Then, by forcibly shutting off the spark discharge according to the spark discharge duration calculated based on the operating state of the internal combustion engine, the generated knocking disappears even in the operating state where the combustion of the air-fuel mixture proceeds rapidly Knocking can be detected before
[0064]
Since the generation of ions is associated with the combustion of the air-fuel mixture (fuel), the time when the ions are generated in the operating state where the combustion of the air-fuel mixture proceeds rapidly is faster than the operating state where the combustion of the air-fuel mixture progresses slowly. It will be early. Therefore, as in the present invention, the spark discharge is forcibly interrupted in accordance with the spark discharge duration calculated based on the operating state of the internal combustion engine, so that the knocking occurrence time and the ion generation amount overlap each other. Thus, the knocking detection accuracy can be further improved.
[0065]
Therefore, according to the ignition device for an internal combustion engine of the present invention (claim 11), the timing at which knocking occurs can be overlapped with the timing at which the amount of ions generated is large, and knocking is detected by an ion current having a large current value. Therefore, the detection accuracy of knocking can be improved.
[0066]
The spark discharge interrupting means is, for example, according to the timing at which the spark discharge duration has elapsed after the ignition switching means interrupts the energization current to the primary winding of the ignition coil. The spark plug may be forcibly cut off by resuming energization of the primary winding.
[0067]
In other words, the occurrence of a spark discharge first induces a magnetic flux by energizing the primary winding of the ignition coil, then interrupts the energizing current and suddenly changes the magnetic flux to induce a high voltage in the secondary winding. This is done using the principle of During the spark discharge, when the primary winding is energized again, the change direction of the primary current flowing in the primary winding is reversed from the decrease direction to the increase direction, and the change direction of the magnetic flux in the ignition coil is reversed, The induced voltage generated at both ends of the secondary winding decreases. In this way, by reducing the induced voltage generated in the secondary winding by re-energizing the primary winding, the voltage applied to the spark plug can be reduced below the required voltage required for generating the spark discharge. .
[0068]
That is, as described in claim 12, if the spark discharge cutoff means is configured to resume energization to the primary winding of the ignition coil, the voltage applied to the spark plug can be reduced below the required voltage, and the spark plug The spark discharge can be forcibly cut off. Therefore, according to the ignition device for an internal combustion engine according to the twelfth aspect, it is possible to overlap the timing at which knocking occurs and the timing at which the amount of ions generated is large, and to detect knocking by an ion current having a large current value. Therefore, the knocking detection accuracy can be improved.
[0069]
In addition, when the spark discharge is forcibly cut off, the detection timing control means according to claim 10 sets the ion current detection voltage at the time when the detection delay time has elapsed from the forcible cutoff timing. Application may be started. In addition, when the forced discharge of the spark discharge is not performed, application of the ion current detection voltage may be started when the detection delay time has elapsed from the natural end time of the spark discharge.
[0070]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
First, FIG. 1 is an electric circuit diagram showing a configuration of an internal combustion engine ignition device having an ion current detection function of an embodiment. Although the present embodiment will be described for one cylinder, the present invention can also be applied to an internal combustion engine having a plurality of cylinders, and the basic configuration of the internal combustion engine ignition device for each cylinder is the same.
[0071]
As shown in FIG. 1, the internal combustion engine ignition device 1 of the present embodiment includes a power supply device 11 (battery 11) that outputs a constant voltage (for example, voltage 12 [V]), a center electrode 61, and a ground electrode 63 ( A spark plug 13 that is attached to a cylinder of the internal combustion engine, an ignition coil 15 that includes a primary winding 33 and a secondary winding 34 and generates a high voltage for ignition, and a primary An igniter 17 having an IGBT (Insulated Gate Bipolar Transistor) connected in series with the winding 33, and an electronic control unit 19 (hereinafter referred to as ECU 19) that outputs a first command signal 20 for driving and controlling the igniter 17. It has.
[0072]
Further, the internal combustion engine ignition device 1 applies an ion current detection voltage to the ignition plug 13 via the secondary winding 34 and the backflow prevention diode 31, and the application of the ion current detection voltage causes the electrode of the ignition plug 13 to be applied. An ion current detection circuit 41 for detecting an ion current 42 generated therebetween is provided.
[0073]
Among these, the igniter 17 is a switching element made of a semiconductor element that performs a switching operation based on the first command signal 20 from the ECU 19 in order to energize / cut off the primary winding 33 of the ignition coil 15. The ignition device provided in the internal combustion engine of the embodiment is a full transistor ignition device. The igniter 17 has a gate connected to the output terminal of the first command signal 20 of the ECU 19, a collector connected to the primary winding 33, and an emitter grounded to the ground having the same potential as the negative electrode of the power supply device 11.
[0074]
The primary winding 33 of the ignition coil 15 has one end connected to the positive electrode of the power supply device 11 and the other end connected to the collector of the igniter 17. Further, the secondary winding 34 is connected to the end portion of the end portion of the primary winding 33, which is connected to the positive electrode of the power supply device 11 via the auxiliary diode 32, when the ignition high voltage is generated. The high voltage side end 36 (ignition high voltage generating end) is connected to the anode of the backflow prevention diode 31. The auxiliary diode 32 has an anode connected to the primary winding 33 and a cathode connected to the secondary winding 34. Further, the positive / negative polarity of the end of the secondary winding 34 when the ignition high voltage is generated is set by adjusting the respective winding directions of the primary winding 33 and the secondary winding 34 in the ignition coil 15. Can do.
[0075]
The backflow prevention diode 31 has an anode connected to the secondary winding 34 and a cathode connected to the center electrode 61 of the spark plug 13, and is directed from the secondary winding 34 to the center electrode 61 of the spark plug 13. Energization of current is allowed, and energization of current from the center electrode 61 of the spark plug 13 toward the secondary winding 34 is blocked.
[0076]
Further, the spark plug 13 is configured such that the center electrode 61 and the ground electrode 63 are arranged to face each other, and a spark discharge gap for generating a spark discharge is formed between the center electrode 61 and the ground electrode 63. The ground electrode 63 is grounded to the ground having the same potential as the negative electrode of the power supply device 11.
[0077]
The connection point between the low voltage side end 35 of the secondary winding 34 and the auxiliary diode 32 is connected to the ion current detection circuit 41.
Next, the ion current detection circuit 41 includes an ion current detection switch 43, a voltage application capacitor 45, a detection resistor 47, a first charging path forming diode 49, a second charging path forming diode 50, and a protective Zener diode 51. , An applied voltage limiting Zener diode 53 and a discrimination circuit 55 are provided.
[0078]
First, the ion current detection switch 43 has one end connected to the low voltage side end 35 of the secondary winding 34 and the other end connected to the voltage application capacitor 45. The detection resistor 47 has one end connected to the ground having the same potential as the negative electrode of the power supply device 11 and the other end connected to the voltage application capacitor 45. That is, the ion current detection switch 43, the voltage application capacitor 45, and the detection resistor 47 are connected in series in this order, and are disposed between the low-voltage side end portion 35 of the secondary winding 34 and the ground.
[0079]
The ion current detection switch 43 is configured such that its internal path is in a short circuit state or an open state based on the detection command signal 23 from the ECU 19, and the secondary winding 34, the voltage application capacitor 45, and the like. The energization path for connecting can be made conductive or cut off. The ion current detection switch 43 is in a short circuit state when the detection command signal 23 is at a high level, and is in an open state when the detection command signal 23 is at a low level.
[0080]
The first charging path forming diode 49 has an anode connected to a connection point between the ion current detection switch 43 and the low voltage side end 35 of the secondary winding 34, and a cathode connected to the ion current detection switch 43 and a voltage. It is connected to a connection point with the application capacitor 45. The second charging path forming diode 50 has an anode connected to the connection point between the collector of the igniter 17 and the primary winding 33, and a cathode connected to the connection point between the ion current detection switch 43 and the voltage application capacitor 45. It is connected.
[0081]
Next, the protective Zener diode 51 has an anode connected to a connection point between the voltage application capacitor 45 and the detection resistor 47, and a cathode connected to a connection point between the voltage application capacitor 45 and the ion current detection switch 43. ing. The Zener voltage (breakdown voltage) of the protective Zener diode 51 is equal to or higher than the discharge voltage value of the voltage applying capacitor 45 required for generating the ion current 42 between the electrodes of the spark plug 13 (for example, 300 [V ]) And is set to be equal to or lower than the maximum allowable charging voltage value of the charging voltage of the voltage applying capacitor 45. That is, the protective Zener diode 51 is provided to prevent the voltage application capacitor 45 from being overcharged and to charge the voltage application capacitor 45 to a voltage value at which an ionic current can be generated.
[0082]
The applied voltage limiting Zener diode 53 has an anode connected to a connection point between the voltage applying capacitor 45 and the detection resistor 47, and a cathode connected to the ground having the same potential as the negative electrode of the power supply device 11. The Zener voltage (breakdown voltage) of the applied voltage limiting Zener diode 53 is set to be equal to or less than the maximum allowable input voltage value (for example, 5 [V]) that can be input to the detection terminal 56 of the determination circuit 55. That is, the applied voltage limiting Zener diode 53 prevents the determination circuit 55 from being damaged by preventing the determination circuit 55 from receiving an excessive voltage signal exceeding the maximum allowable input voltage value.
[0083]
The resistance value of the detection resistor 47 is set so as to be within a voltage range suitable as an input signal to the determination circuit 55 so that the voltage across the terminal when the ion current is generated does not become excessively small.
The determination circuit 55 has a detection terminal 56 connected to the connection point between the voltage application capacitor 45 and the detection resistor 47, a reference terminal 57 connected to the ground having the same potential as the negative electrode of the power supply device 11, and an output terminal 58. The ECU 19 is connected to an input terminal of an ion current detection result signal 24 in the ECU 19. Based on the voltage across the detection resistor 47 (actually, the potential at the connection point between the detection resistor 47 and the voltage application capacitor 45), the determination circuit 55 determines the distance between the electrodes of the spark plug 13 (the center electrode 61 and the ground electrode). 63), and an ion current detection result signal 24 that varies according to the detected ion current 42 is output.
[0084]
When the ionic current is generated, the detection resistor 47 and the spark plug 13 are connected in series in the energization path of the ionic current 42, so that the voltage across the detection resistor 47 has a value proportional to the current value of the ionic current 42. Show. Further, the determination circuit 55 is configured such that the fluctuation range of the output ionic current detection result signal 24 does not deviate from the range that can be input to the ECU 19.
[0085]
Next, the operation for causing the spark plug 13 to generate a spark discharge in the internal combustion engine ignition device 1 configured as described above will be described.
First, when the first command signal 20 output from the ECU 19 is at a low level (generally a ground potential), voltage application between the gate and the emitter is not performed, and the igniter 17 is turned off (cut-off state). As a result, no current (primary current 21) flows through the primary winding 33. When the first command signal 20 output from the ECU 19 is at a high level (generally, the supply voltage 5 [V] from the constant voltage power supply), voltage is applied between the gate and the emitter, and the igniter 17 is The igniter 17 is turned on (energized state), and a current (primary current 21) flows through the primary winding 33. As the primary current 21 is energized, magnetic flux energy is accumulated in the ignition coil 15.
[0086]
When the first command signal 20 becomes low level in the state where the first command signal 20 is high level and the primary current 21 is flowing through the primary winding 33, the igniter 17 is turned off and the primary winding 33 is turned on. The primary current 21 is suddenly interrupted (stopped). Then, the magnetic flux density in the ignition coil 15 changes abruptly, and a high voltage for ignition (about 40 [kV]) is generated in the secondary winding 34 by electromagnetic induction, and this high voltage for ignition is applied to the spark plug 13. As a result, a spark discharge is generated between the electrodes 61-63 of the spark plug 13.
[0087]
The ignition coil 15 cuts off (stops) energization of the primary winding 33, so that the high voltage side end 36 of the secondary winding 34 becomes high potential and the low voltage side end 35 becomes low potential. It is configured to generate a high voltage for ignition. As a result, an ignition high voltage is applied to the spark plug 13 so that the center electrode 61 of the spark plug 13 has a high voltage potential (positive electrode potential) and the ground electrode 63 has a low voltage potential (negative electrode potential). Spark discharge occurs between the electrodes 61-63.
[0088]
At this time, the secondary current 22 (discharge current 22) that flows through the secondary winding 34 due to the spark discharge flows from the secondary winding 34 to the backflow prevention diode 31, the center electrode 61 of the spark plug 13, and the ground electrode 63 in this order. And then flows in the direction of returning to the secondary winding 34 via the ground, the power supply device 11 and the auxiliary diode 32. As the spark discharge in the spark plug 13 continues, the energy accumulated in the ignition coil 15 is consumed. When this energy falls below the amount necessary for the spark discharge to continue, the spark discharge in the spark plug 13 is naturally finish.
[0089]
Next, in the internal combustion engine ignition device 1, an operation for applying the ion current detection voltage between the electrodes of the ignition plug 13 and an operation for detecting the ion current 42 generated by the application of the ion current detection voltage. Will be described.
First, when energizing the primary winding 33 for accumulating magnetic flux energy in the ignition coil 15, the magnetic flux density in the ignition coil 15 is changed by energizing the primary current 21 during energization, so that the induction is induced in the secondary winding 34. A voltage (secondary induced voltage when energized) is generated. The energized secondary induction voltage is about 2 [kV], which is equal to or higher than the voltage value (about 100 to 300 [V]) required for generating the ionic current, and is opposite to the ignition high voltage. Polarity voltage.
[0090]
In this way, when a secondary induced voltage is generated during energization and the low voltage side end 35 of the secondary winding 34 becomes a high potential and the high voltage side end 36 becomes a low potential, along with this potential change, the secondary winding 34, charge transfer occurs between the first charge path forming diode 49 and the voltage application capacitor 45, and the voltage application capacitor 45 is charged by this charge transfer. Note that such charge movement occurs according to the direction of the current that flows when it is assumed that the substantially central position of the secondary winding 34 is grounded.
[0091]
Further, when the energization of the primary winding 33 is interrupted in order to generate the ignition high voltage in the secondary winding 34, the ignition high voltage is induced in the secondary winding 34 and the primary winding 33 is In addition, an induced voltage (primary induced voltage when cut off) is generated by mutual induction. When the primary induced voltage is generated at the time of interruption, a current flows from the primary winding 33 to the voltage applying capacitor 45 through the second charging path forming diode 50, and the voltage applying capacitor 45 is charged. In addition, the primary induction voltage at the time of interruption | blocking will be about 400 [V], and is more than the voltage value (about 100-300 [V]) required for generation | occurrence | production of an ionic current.
[0092]
In addition, since the protective Zener diode 51 is connected in parallel to the voltage applying capacitor 45, the charging voltage of the voltage applying capacitor 45 by the secondary induced voltage when energized and the primary induced voltage when shut off is the voltage of the protective Zener diode 51. The voltage never becomes higher than the zener voltage (breakdown voltage). That is, the protective Zener diode 51 prevents the voltage application capacitor 45 from being overcharged.
[0093]
In this way, the voltage application capacitor 45 charged with the secondary induced voltage when energized or the primary induced voltage when shut off is in a short-circuited state after the spark discharge at the spark plug 13 is spontaneously terminated. The discharge is started.
When ions are present in the combustion chamber when the voltage application capacitor 45 is discharged, an ion current corresponding to the amount of ions generated flows between the electrodes of the spark plug 13. As a result, the voltage application capacitor 45, the ion current detection switch 43, the secondary winding 34, the backflow prevention diode 31, the spark plug 13, the ground, and the detection resistor 47 are used in the order of the current value corresponding to the amount of ions generated. A current flows, and the voltage across the detection resistor 47 shows a voltage value corresponding to the ion current. Since ions are generated by the ionization effect associated with the combustion of the air-fuel mixture (fuel), ions exist in the combustion chamber when the air-fuel mixture burns normally.
[0094]
In addition, if no ions are present in the combustion chamber when the voltage application capacitor 45 is discharged, no ion current flows between the electrodes of the spark plug 13 even when the ion current detection switch 43 is short-circuited. No voltage is generated across the detection resistor 47. Since ions are generated by the ionization effect accompanying the combustion of the air-fuel mixture (fuel), no ions are present in the combustion chamber when the air-fuel mixture does not burn normally due to misfire.
[0095]
When an ion current is generated between the electrodes 61-63 of the spark plug 13, a voltage proportional to the magnitude of the detection current is generated at both ends of the detection resistor 47, and the voltage at both ends of the detection resistor 47 is detected current (ion current). ) Will change in proportion to the magnitude of. When an ionic current is generated between the electrodes of the spark plug 13, the voltage across the detection resistor 47, that is, the applied voltage to the applied voltage limiting Zener diode 53 is the breakdown voltage (Zener voltage) of the applied voltage limiting Zener diode 53. ), The current does not flow through the applied voltage limiting Zener diode 53. In this case, the detection current proportional to the ion current flows through the voltage application capacitor 45, the ion current detection switch 43, the secondary winding 34, the backflow prevention diode 31, the spark plug 13, the ground, and the detection resistor 47. Become.
[0096]
When the voltage across the detection resistor 47 changes due to the detection current flowing in this way, the determination circuit 55 outputs the ion current detection result signal 24 to the ECU 19 based on the detected voltage across the detection resistor 47. The discriminating circuit 55 outputs from the output terminal 58 an ion current detection result signal 24 that shows the same change as the voltage across the detection resistor 47 within a range corresponding to the input range of the input terminal of the ECU 19. That is, the determination circuit 55 outputs the ion current detection result signal 24 that varies according to the ion current to the ECU 19.
[0097]
Here, in the circuit diagram shown in FIG. 1, the first command signal 20, the potential Vp of the center electrode 61 of the spark plug 13, the primary current 21 flowing through the primary winding 33, the detection command signal 23, and the voltage across the detection resistor 47 (in other words, 2 is a time chart showing each state of the ion current) and the voltage across the voltage application capacitor 45 (charge voltage).
[0098]
As shown in FIG. 2, when the first command signal 20 is switched from the low level to the high level at time t1, a current (primary current 21) starts to flow through the primary winding 33 of the ignition coil 15. At this time, due to the change in the magnetic flux density accompanying the start of energization of the primary current 21, a secondary induced voltage is generated at both ends of the secondary winding 34. The voltage generated at this time is the low voltage of the secondary winding 34. The side end 35 is generated at a high potential, and the high voltage side end 36 is generated at a low potential. For this reason, the current generated by the secondary induced voltage at the time of energization of the secondary winding 34 when the primary current 21 is energized is blocked by the backflow prevention diode 31, and the center of the spark plug 13 is The potential of the electrode 61 does not change, and no spark discharge occurs between the electrodes 61-63 of the spark plug 13. However, as described above, when a secondary induced voltage is generated during energization, charge transfer occurs between the secondary winding 34, the first charging path forming diode 49, and the voltage applying capacitor 45, and this charge As a result of this movement, the voltage application capacitor 45 is charged so that the connection end with the ion current detection switch 43 is positive (high potential).
[0099]
When the first command signal 20 is switched from the high level to the low level at time t2 when a preset energization time (primary current energization time) has elapsed with time t1 as a base point, the primary winding of the ignition coil 15 The energization of the primary current 21 to 33 is cut off, and the magnetic flux density changes abruptly, and an ignition high voltage (about 40 [kV]) is generated in the secondary winding 34 of the ignition coil 15. Then, a positive ignition high voltage is applied from the high voltage side end 36 of the secondary winding 34 to the center electrode 61 of the spark plug 13, and the potential of the center electrode 61 rises sharply, and the electrode of the spark plug 13 A spark discharge occurs between 61-63, and the secondary current 22 flows through the secondary winding 34.
[0100]
The primary current energizing time is such that the energy accumulated in the ignition coil 15 by energizing the primary winding 33 is equal to the spark energy that can burn the air-fuel mixture under all operating conditions of the internal combustion engine. It is set in advance.
When this ignition high voltage is generated, current flows from the auxiliary diode 32 into the low voltage side end 35 of the secondary winding 34, and current does not flow from the ion current detection circuit 41. As described above, the current does not flow from the ion current detection circuit 41 because the ion current detection switch 43 is in an open state and the voltage applied to the first charge path forming diode 49 is a reverse bias. It is.
[0101]
Further, when a high voltage for ignition is generated, a primary induced voltage at the time of interruption is generated in the primary winding 33 as described above, and the voltage is applied from the primary winding 33 via the second charging path forming diode 50. A current flows through the capacitor 45 and the voltage applying capacitor 45 is charged.
[0102]
Thereafter, from time t2 to time t3, the magnetic flux energy of the ignition coil 15 is consumed as the spark discharge continues in the spark plug 13, and is generated at both ends of the secondary winding 34 by the magnetic flux energy of the ignition coil 15. When the voltage is lower than the voltage required for the spark discharge, the spark discharge cannot be continued, and the spark discharge ends spontaneously.
[0103]
At time t3, when the detection command signal 23 changes from the low level to the high level, the ion current detection switch 43 is short-circuited, and the energization path from the voltage application capacitor 45 to the secondary winding 34 becomes conductive. Thus, the voltage application capacitor 45 starts discharging. At this time, when ions are present between the electrodes of the spark plug 13, the ion current waveform becomes a substantially mountain-shaped waveform as shown in the section from time t3 to time t4 in FIG. As a result of the ionic current flowing in this manner, a detection current proportional to the ionic current flows to the detection resistor 47, a potential difference is generated across the detection resistor 47, and the voltage across the detection resistor 47 becomes the magnitude of the ionic current. It will change accordingly.
[0104]
As the ion current is continuously applied, the energy stored in the voltage application capacitor 45 is consumed, and the charging voltage of the voltage application capacitor 45 gradually decreases. Further, since ions are generated by the ionization effect accompanying combustion of the air-fuel mixture (fuel), ions are generated during normal combustion, but ions are not generated during misfire.
[0105]
Thereafter, at the time t5 when the next combustion cycle is started, the first command signal 20 is switched from the low level to the high level at the time t1, and the spark discharge energy to the ignition coil 15 is changed. Accumulation is started, and charging of the voltage application capacitor 45 is started. At this time, the potential of the center electrode 61 of the spark plug 13 does not change, and no spark discharge occurs between the electrodes 61-63 of the spark plug 13. The combustion cycle is composed of four strokes: an intake stroke, a compression stroke, a combustion stroke, and an exhaust stroke.
[0106]
The operation similar to that at time t2 is performed at time t6, the operation similar to that at time t3 is performed at time t7, and the operation similar to that at time t4 is performed at time t8. , Generation of spark discharge and detection of ionic current.
In the section from time t7 to time t8 in FIG. 2, an ion current waveform when no ions are generated is shown, and the ion current waveform is not changed. At this time, since the voltage application capacitor 45 is not discharged, the voltage across the voltage application capacitor 45 does not decrease. In this way, when the voltage application capacitor 45 is not discharged but the next combustion cycle is started and the voltage application capacitor 45 is charged, the protective Zener diode 51 causes the voltage application capacitor 45 to be charged. Since the voltage at both ends is limited, the voltage applying capacitor 45 is not overcharged.
[0107]
Next, ion current detection processing executed in the ECU 19 of the internal combustion engine ignition device 1 will be described with reference to the flowchart shown in FIG.
The ECU 19 is for comprehensively controlling the spark discharge generation timing (ignition timing), the fuel injection amount, the idle rotation speed (idle rotation speed), and the like of the internal combustion engine, and an ion current detection process described below. In addition to the above, separately, operating state detection processing for detecting the operating state of each part of the engine, such as the intake air amount (intake pipe pressure), rotational speed (engine speed), throttle opening, cooling water temperature, intake air temperature, etc. Is running.
[0108]
Further, the ion current detection process shown in FIG. 3 is performed by, for example, one combustion in which the internal combustion engine performs intake, compression, combustion, and exhaust based on a signal from a crank angle sensor that detects a rotation angle (crank angle) of the internal combustion engine. It is executed at a rate of once per cycle, and further, processing for ignition control is also executed.
[0109]
When the internal combustion engine is started and the ionic current detection process is started at the primary winding energization start timing determined based on the operating state of the internal combustion engine, first, in S310 (S represents a step), first Processing for changing the command signal 20 from the low level to the high level is executed, and energization of the primary winding 33 is started. That is, when the first command signal 20 is switched from the low level to the high level by the processing of S310, the igniter 17 is turned on, and the primary current 21 is supplied to the primary winding 33 of the ignition coil 15 ( Times t1 and t5) shown in FIG.
[0110]
In subsequent S320, based on the crank angle detection signal from the crank angle sensor, it is determined whether or not the spark discharge occurrence timing ts has elapsed since the primary current energization time has elapsed since the start of energization of the primary winding 33 in S310. If the determination is negative, the same step is repeatedly executed to wait until the spark discharge occurrence time ts is reached. When it is determined in S320 that the spark discharge occurrence time ts has been reached (time t2, t6 shown in FIG. 2), the process proceeds to S330.
[0111]
In S330, the first command signal 20 is inverted from the high level to the low level. As a result, the igniter 17 is turned off, the primary current 21 is cut off, and the magnetic flux density of the ignition coil 15 is rapidly changed to cause the secondary winding. A high voltage for ignition is generated at 34, and a spark discharge is generated between the electrodes 61-63 of the spark plug 13. At this time, a primary induced voltage is generated at the time of interruption, and a current flows from the primary winding 33 to the voltage applying capacitor 45 through the second charging path forming diode 50, so that the voltage applying capacitor 45 is charged. The
[0112]
In the next S340, it is determined whether or not the ion current detection start timing ti set in advance so as to be after the timing when the spark discharge ends spontaneously. If the determination is negative, the same step is repeatedly executed. By doing so, it waits until the ion current detection start timing ti is reached.
[0113]
When it is determined in S340 that the ion current detection start timing ti has been reached (time t3, t7 shown in FIG. 2), the process proceeds to S350, and in S350, the detection command signal 23 is changed from the low level to the high level. At the same time, the reading of the ion current detection result signal 24 output from the discrimination circuit 55 is started.
[0114]
Here, the ion current detection start timing ti is set in advance after the timing when the spark discharge ends spontaneously, and when the process proceeds to S350, the spark discharge at the spark plug 13 ends naturally. Then, the detection command signal 23 changes to a high level and the ion current detection switch 43 is short-circuited, whereby the discharge of the voltage application capacitor 45 is started, and the ion current detection voltage is supplied to the ignition plug 13. It is applied between the electrodes 61-63.
[0115]
When ions are present between the electrodes 61-63 when the ion current detection voltage is applied between the electrodes 61-63 of the spark plug 13, the ion current flows between the electrodes 61-63. Thus, a voltage proportional to the magnitude of the ion current is generated at both ends of the detection resistor 47. As a result, the potential at the connection point between the detection resistor 47 and the voltage application capacitor 45 changes according to the voltage across the detection resistor 47. In addition, after the process of S350 is started, the process of reading the ion current detection result signal 24 output from the determination circuit 55 according to the change in the voltage across the detection resistor 47 is continuously performed in the ECU 19. .
[0116]
Subsequently, in S360, after an affirmative determination is made in S340, it is determined whether or not a detection signal reading time set in the ECU 19 in advance as a time for reading the ion current detection result signal 24 has elapsed, and a negative determination is made. If it is, the process waits by repeatedly executing the same step. When it is determined in S360 that the detection signal reading time has elapsed (time t4 and t8 shown in FIG. 2), the process proceeds to S370. In this embodiment, the detection signal reading time is a fixed value set in advance regardless of the operating state of the internal combustion engine. However, an appropriate value may be set according to the operating state.
[0117]
In S370, the detection command signal 23 is changed from the high level to the low level, and the reading process of the ion current detection result signal 24 started in S350 is stopped. When the process in S370 ends, the ion current detection process ends.
[0118]
Note that the ECU 19 separately performs misfire determination processing for determining whether or not the internal combustion engine has misfired based on a detection current proportional to an ion current generated between the electrodes 61-63 of the spark plug 13. That is, in this misfire determination process, misfire determination is performed based on the ion current detection result signal 24 output from the determination circuit 55 in the period from time t3 to time t4 in FIG.
[0119]
In the misfire determination process, the peak value of the ion current detection result signal 24 excluding the peak value immediately after time t3 is compared with a determination reference value that is predetermined for misfire determination, and the peak value is determined as the determination reference value. If it falls below, it is judged as misfire. As another misfire determination method, an integral value of the ion current detection result signal 24 excluding a peak value immediately after time t3 in a period from time t3 to time t4 is calculated, and the integral value and misfire determination are calculated. Therefore, it may be compared with a predetermined determination reference value, and may be determined as misfire when the integrated value is lower than the determination reference value. Each of the determination reference values used for determining misfire is not limited to a preset fixed value, and includes the operating state of the internal combustion engine (for example, the engine speed and the engine load). The information may be set using a map or calculation formula using the engine speed and the engine load as parameters.
[0120]
In the ignition device for the internal combustion engine of this embodiment, the igniter 17 corresponds to the ignition switching means described in the claims, the backflow prevention diode 31 corresponds to the backflow prevention means, and the voltage application capacitor 45 Corresponds to the voltage application means, the detection resistor 47 and the discrimination circuit 55 correspond to the ion current detection means, the ion current detection switch 43 corresponds to the ion current detection switching means, and the first charge path forming diode 49 The protective Zener diode 51 corresponds to the charging path forming means and the protective means.
[0121]
As described above, in the internal combustion engine ignition device 1 according to the embodiment, the backflow preventing diode 31 is provided on the energization path that connects the high voltage side end 36 of the secondary winding 34 of the ignition coil 15 and the ignition plug 13. The current direction that can be energized in the energization path of the secondary current 22 is limited to one direction. That is, the backflow prevention diode 31 prevents the ignition plug 13 from being energized by the energized secondary induced voltage generated at both ends of the secondary winding 34 when the primary winding 33 is energized. The secondary induction voltage prevents a spark discharge from occurring between the center electrode and the ground electrode of the spark plug.
[0122]
Further, in the internal combustion engine ignition device 1, when the high voltage for ignition is generated, the ion current detection switch 43 electrically disconnects the voltage application capacitor 45 and the spark plug 13 by cutting off the ion current conduction path. Separated (insulated). For this reason, the voltage application capacitor 45 charged to generate the ionic current is not discharged under the influence of the ignition high voltage. Further, when the ignition high voltage is generated, the voltage application capacitor 45 and the ignition plug 13 are electrically disconnected, so that the energy accumulated in the ignition coil 15 may leak to the voltage application capacitor 45. This prevents the energy supplied to the spark plug 13 from being reduced, and spark discharge can be reliably generated.
[0123]
Further, since the voltage application capacitor 45 applies the ion current detection voltage having the same polarity as the ignition high voltage applied to the ignition plug 13 at the ignition timing to the ignition plug 13, it is blocked by the backflow prevention diode 31. Thus, the ion current detection voltage can be applied to the spark plug 13 without generating an ion current.
[0124]
Therefore, according to the ignition device for the internal combustion engine of the present embodiment, it is possible to prevent erroneous ignition of the air-fuel mixture when the primary winding 33 is energized, and the ion current between the electrodes of the spark plug 13. Can be generated and detected.
Further, the ignition device for the internal combustion engine of the present embodiment is configured to apply the ion current detection voltage to the ignition plug 13 so that the center electrode 61 is positive and the ground electrode 63 is negative. A current can be generated, and the detection accuracy of the ion current can be improved. When applying a voltage for detecting an ionic current so that the center electrode is positive and the ground electrode is negative, grounding with a larger surface area than the center electrode is required when a large volume cation is supplied with electrons. Electrons can be supplied from the electrodes, and more electrons can be exchanged and moved, so that a larger ionic current can be generated.
[0125]
Further, the voltage application capacitor 45 is connected to the low voltage side end portion 35 when the ignition high voltage is generated, among the end portions of the secondary winding 34 via the ion current detection switch 43. The voltage applied to the ion current detection switch 43 is reduced by the high voltage for ignition as compared with the case where the high voltage side end 36 is connected when the high voltage is generated. Thereby, it is possible to prevent the ion current detection switch 43 from being damaged due to the voltage applied due to the generation of the high voltage for ignition, and more reliably protect the voltage application capacitor 45 and the detection resistor 47. It becomes possible.
[0126]
Therefore, according to the ignition device for an internal combustion engine of the present embodiment, a larger ion current can be generated, and the ion current detection switch 43 and the like are not easily damaged by the ignition high voltage. Accuracy can be improved.
The voltage application capacitor 45 is chargeable / dischargeable, and is charged by the primary induced voltage when interrupted at both ends of the primary winding 33 when the primary current 21 is interrupted. Is applied. And the primary induction voltage at the time of interruption | blocking becomes more than the voltage value (about 100-300 [V]) required for generation | occurrence | production of an ionic current. Therefore, the voltage application capacitor 45 charged with the primary induced voltage at the time of interruption can accumulate energy necessary for generating the ionic current, and outputs the ionic current detection voltage necessary for generating the ionic current. It becomes possible.
[0127]
Further, the voltage application capacitor 45 is charged by the energized secondary induction voltage generated at both ends of the secondary winding when the primary winding is energized, and applies the ion current detection voltage to the spark plug. The energized secondary induction voltage is about 2 [kV], which is equal to or higher than the voltage value (about 100 to 300 [V]) necessary for generating the ionic current. From this, the voltage application capacitor 45 charged by the secondary induction voltage during energization can store energy necessary for generating the ionic current, and the ions that are equal to or higher than the voltage value necessary for generating the ionic current. It is possible to output a voltage for current detection.
[0128]
Thus, the internal combustion engine ignition device according to the present embodiment charges the voltage application capacitor 45 using both the secondary induced voltage during energization and the primary induced voltage during shut-off. Necessary energy can be reliably accumulated in the voltage application capacitor 45.
[0129]
In addition, the primary induced voltage at the time of interruption is generated with the generation of a high voltage for ignition to be applied to the ignition plug, and the secondary induced voltage at the time of energization is accompanied with the energization of the primary current for storing energy in the ignition coil. appear. Therefore, the charging voltage supply means for supplying the electric energy for charging the voltage application capacitor 45 by charging the voltage application capacitor 45 using the primary induction voltage and the secondary induction voltage at the time of interruption is provided. There is no need to provide a new one.
[0130]
Therefore, according to the ignition device for an internal combustion engine of the present embodiment, charging is performed using both the primary induced voltage at the time of shutoff and the secondary induced voltage at the time of electrical disconnection, so that the energy necessary for generating the ionic current can be more reliably obtained. The voltage can be stored in the voltage application capacitor 45, and it can be prevented that the ion current detection voltage becomes insufficient and the ion current cannot be detected. In addition, since it is not necessary to newly provide charging voltage supply means, it is possible to suppress an increase in cost.
[0131]
Furthermore, the internal combustion engine ignition device of this embodiment includes a first charge path forming diode 49 connected in parallel to the ion current detection switch 43. Thus, by providing the first charge path forming diode 49, the secondary induced voltage during energization can be performed without performing a complicated control process of driving and controlling the ion current detection switch 43 according to the charging timing. The voltage application capacitor 45 can be charged.
[0132]
In addition, since the first charging path forming diode 49 prevents the current generated by the ignition high voltage in the secondary winding from being energized, the voltage application capacitor 45 is not affected by the ignition high voltage. No. In the ignition device for an internal combustion engine of the present embodiment, the first charging path forming diode 49 is connected to the low voltage side end 35 of the secondary winding 34, so that it is connected to the high voltage side end 36. In contrast, the voltage value applied to the first charging path forming diode 49 when the ignition high voltage is generated becomes lower. For this reason, the first charge path forming diode 49 can be configured using a diode having a relatively low withstand voltage.
[0133]
Therefore, according to the ignition device for an internal combustion engine of the present embodiment, charging of the voltage application capacitor 45 by the secondary induced voltage during energization can be realized without executing complicated control processing. Energy for generating an ionic current can be stored in the voltage application capacitor without complicating the configuration of the apparatus.
[0134]
In addition, the internal combustion engine ignition device of the present embodiment includes a protective Zener diode 51 connected in parallel to the voltage applying capacitor 45, and the protective Zener diode 51 is a charging voltage of the voltage applying capacitor 45. Is limited to the allowable maximum charging voltage value or less. By providing the protective Zener diode 51 in this way, it is possible to prevent overcharging when charging the voltage application capacitor 45 and to prevent the voltage application capacitor 45 from being damaged by overcharging. can do.
[0135]
Further, since the protective Zener diode 51 can maintain the charging voltage of the voltage application capacitor 45 substantially constant at the allowable maximum charging voltage value, the voltage application capacitor 45 is used for detecting the ionic current applied to the spark plug 13. It is also possible to maintain the voltage at a substantially constant voltage value. Thus, since the ion current detection voltage can be maintained at a substantially constant voltage value, it is possible to prevent variations in the detection value of the ion current due to fluctuations in the voltage value of the ion current detection voltage.
[0136]
Therefore, according to the ignition device for an internal combustion engine of the present embodiment, it is possible to prevent the detection of the ionic current due to the damage of the voltage application capacitor 45 due to overcharging, and to suppress the variation in the detected value of the ionic current. Thereby, the detection accuracy of the ion current can be improved.
[0137]
As mentioned above, although the Example (henceforth 1st Example) of this invention was described, this invention is not limited to the said 1st Example, A various aspect can be taken.
For example, the ECU 19 changes the operating state of the internal combustion engine by changing the period (ion current detection window) during which the energization path is in a conductive state by controlling the driving of the ion current detection switch 43 based on the operating state of the internal combustion engine. A suitable ion current detection window can be set. In other words, immediately after the end of the spark discharge, a lot of noise components are superimposed on the ion current. By setting the ion current detection window avoiding such noise components, the influence of noise is suppressed and the ion current is accurately detected. Can be detected.
[0138]
The ignition device for an internal combustion engine of the first embodiment is configured to charge the voltage application capacitor 45 using both the secondary induced voltage when energized and the primary induced voltage when interrupted. In the case where the voltage application capacitor 45 can be sufficiently charged only with the voltage, the voltage application capacitor 45 may be charged only with the secondary induction voltage when energized. Similarly, when the voltage application capacitor 45 can be sufficiently charged only by the primary induced voltage at the time of interruption, the voltage application capacitor 45 may be charged only by the primary induced voltage at the time of interruption.
[0139]
Further, the igniter 17 is not limited to the one configured using the IGBT, and for example, the one configured using a switching element such as a bipolar transistor may be used.
Further, the internal combustion engine ignition device of the first embodiment is not limited to misfire but can also detect a combustion state such as knocking. In detecting this combustion state, the ionic current flowing between the electrodes of the spark plug can be detected, and the detected ionic current waveform can be analyzed using a known method to determine the combustion state.
[0140]
Furthermore, when there is no possibility that the voltage application capacitor 45 is overcharged, the protective Zener diode 51 may be omitted to constitute an internal combustion engine ignition device.
In the above embodiment, the ignition device in which the center electrode of the spark plug has a positive polarity has been described. However, the circuit is appropriately configured so as to have the technical idea of the present invention, and the center electrode of the spark plug has a negative polarity. An ignition device may be configured. At this time, although the center electrode of the spark plug has a negative polarity, the end of the secondary winding connected to the center electrode regardless of the polarity corresponds to the ignition high voltage generation end.
[0141]
The ion current detection start timing ti used for the process in S340 of the ion current detection process may be set in advance so that the time necessary for convergence of the voltage decay vibration has elapsed from the natural end time of the spark discharge. Good. As a result, the accumulated charge of the voltage applying capacitor 45 due to the influence of the voltage attenuation vibration can be prevented from being wasted and noise can be prevented from being superimposed on the detected waveform of the ionic current due to the voltage attenuation vibration. The ion current detection accuracy can be improved.
[0142]
Next, as a second embodiment, a second internal combustion engine ignition device 2 configured to be able to set the spark discharge duration will be described.
FIG. 7 is an electric circuit diagram showing the configuration of the second internal combustion engine ignition device 2. Although the present embodiment will be described for one cylinder, the present invention can also be applied to an internal combustion engine having a plurality of cylinders, and the basic configuration of the internal combustion engine ignition device for each cylinder is the same.
[0143]
The second internal combustion engine ignition device 2 is different from the internal combustion engine ignition device 1 of the first embodiment in that a primary winding short-circuit switch 65 is added and an ion current detection process executed in the ECU 19 is performed. The contents are changed and configured. Therefore, the second internal combustion engine ignition device 2 will be described focusing on the differences from the internal combustion engine ignition device 1 of the first embodiment.
[0144]
First, the primary winding short-circuiting switch 65 is constituted by a mechanical relay switch, which is connected in parallel to the primary winding 33 of the ignition coil 15 and has its own internal circuit based on a discharge control signal 67 from the ECU 19. Since the path is short-circuited or opened, both ends of the primary winding 33 can be short-circuited or opened. The primary winding short-circuiting switch 65 is short-circuited when the discharge control signal 67 is at a high level, and is open when the discharge control signal 67 is at a low level.
[0145]
As in the internal combustion engine ignition device 1 of the first embodiment, the second internal combustion engine ignition device 2 uses the igniter 17 to energize the primary current 21 to the primary winding 33 and then sharply generate the primary current. In this configuration, spark discharge is generated in the spark plug 13 by cutting off 21 and generating a high voltage for ignition as an induced voltage in the secondary winding 34. That is, the ignition high voltage generated in the secondary winding 34 is generated by cutting off the primary current 21 being energized and changing the magnetic flux density in the ignition coil 15.
[0146]
When the high voltage for ignition is generated, if both ends of the primary winding 33 are short-circuited by the primary winding short-circuiting switch 65, the changing direction of the primary current 21 flowing in the primary winding 33 is reversed from the decreasing direction to the increasing direction. The change direction of the magnetic flux density in the ignition coil 15 is reversed, and the high voltage for ignition generated in the secondary winding 34 is lowered, and the spark discharge is forcibly cut off. That is, the primary winding short-circuit switch 65 fulfills the function of forcibly blocking the spark discharge by short-circuiting both ends of the primary winding 33 when a spark discharge occurs.
[0147]
Here, the first command signal 20, the potential Vp of the center electrode 61 of the spark plug 13, the discharge control signal 67, the detection command signal 23, and the detection resistor 47 in the circuit diagram of the second internal combustion engine ignition device 2 shown in FIG. FIG. 8 shows a time chart showing each state of the both-end voltage (in other words, ion current).
[0148]
The section from time t21 to time t26 in FIG. 8 shows the waveform of each part when the air-fuel mixture is normally ignited, and the section from time t27 to time t32 in FIG. The waveform of each part when the mixture is not ignited and misfired is shown.
[0149]
In the time chart of FIG. 8, the discharge control signal 67 changes from the low level to the high level at the time t23 and the time t29. The potential Vp of the 13 central electrodes 61 is lowered, and the spark discharge is forcibly cut off.
[0150]
Next, the second ion current detection process executed in the ECU 19 of the second internal combustion engine ignition device 2 will be described with reference to the flowchart shown in FIG.
As in the first embodiment, the ECU 19 is for comprehensively controlling the spark discharge generation timing (ignition timing), fuel injection amount, idle rotation speed (idle rotation speed), and the like of the internal combustion engine.
[0151]
In the second ion current detection process shown in FIG. 9, for example, the internal combustion engine performs intake, compression, combustion, and exhaust based on a signal from a crank angle sensor that detects a rotation angle (crank angle) of the internal combustion engine. It is executed at a rate of once per combustion cycle, and further, processing for ignition control is also executed.
[0152]
When the internal combustion engine is started and the second ion current detection process is started, first, in S910 (S represents a step), the operation state of the engine detected in the operation state detection process executed separately. In S920, based on the read operating state, spark discharge occurrence timing ts (so-called ignition timing ts), spark discharge duration Tt, ion current detection start timing ti, and high level duration Tb of discharge control signal 67 Is calculated.
[0153]
The spark discharge occurrence timing ts is obtained by, for example, obtaining a control reference value using a map or a calculation formula using the intake air amount and the rotation speed of the internal combustion engine as parameters, and correcting this based on the cooling water temperature, the intake air temperature, and the like. It is calculated by the following procedure.
The spark discharge duration Tt is determined based on, for example, the operating conditions under which the spark energy required to burn the air-fuel mixture is large based on the rotational speed of the internal combustion engine and the throttle opening representing the engine load (low load reduction of the internal combustion engine). It is calculated by using a preset map or calculation formula so that it is long under rotation conditions (such as rotation) and short under operating conditions where the spark energy may be small (such as during high load high rotation).
[0154]
The ion current detection start timing ti is set to the time when the detection delay time Td has elapsed, starting from the spark cutoff timing when the spark discharge duration Tt has elapsed from the spark discharge occurrence timing ts. Note that the detection delay time Td is set to be equal to or longer than the time necessary for the convergence of the voltage decay vibration generated on the secondary side of the ignition coil immediately after the end of the spark discharge. The time required for the convergence of the voltage decay oscillation varies depending on the specifications of the ignition coil, the operating state of the internal combustion engine, and the like, but generally does not exceed 2 [ms] at the longest. Therefore, the second internal combustion engine ignition device 2 In this case, the detection delay time Td is set to 2 [ms].
[0155]
Furthermore, the high-level duration Tb of the discharge control signal 67 indicates, for example, the short-circuit state of the primary winding short-circuit switch 65 until the magnetic flux B remaining in the ignition coil 15 is consumed based on the spark discharge duration Tt. It is calculated using a preset map or calculation formula so as to continue. The high level duration Tb of the discharge control signal 67 is short when the spark discharge duration Tt is long (when the magnetic flux B remaining in the ignition coil 15 is small), and when the spark discharge duration Tt is short ( When the magnetic flux B remaining in the ignition coil 15 is large), the length is set to be long.
[0156]
Next, in S930, the energization start timing of the primary winding 33, which is earlier than the spark discharge occurrence timing ts calculated in S920 by a preset energization time of the primary winding 33, is obtained, and the energization start timing is reached. At the time (time t21 and time t27 shown in FIG. 8), the first command signal 20 is changed from the low level to the high level.
[0157]
When the first command signal 20 is switched from the low level to the high level by the processing of S930, the igniter 17 is turned on, so that the primary current 21 flows through the primary winding 33 of the ignition coil 15. Further, the energization time of the primary winding 33 until the spark discharge occurrence timing ts is the maximum spark energy required for burning the air-fuel mixture under all operating conditions of the internal combustion engine by energizing the primary winding 33. 15 is set in advance so as to be the time required to store the data.
[0158]
In S940, based on the detection signal from the crank angle sensor, it is determined whether or not the spark discharge occurrence timing ts calculated in S220 has been reached. If the determination is negative, the same step is repeated. The process waits until the spark discharge occurrence time ts is reached. If it is determined in S940 that the spark discharge occurrence time ts has been reached (time t22 and time t28 shown in FIG. 8), the process proceeds to S950.
[0159]
In S950, as shown at times t22 and t28 in FIG. 8, the first command signal 20 is inverted from the high level to the low level. As a result, the igniter 17 is turned off, the primary current 21 is cut off, a high voltage for ignition is induced in the secondary winding 34 of the ignition coil 15, and a spark discharge is generated between the electrodes 61-63 of the spark plug 13. To do. At this time, a primary induced voltage is generated at the time of interruption, and a current flows from the primary winding 33 to the voltage applying capacitor 45 through the second charging path forming diode 50, so that the voltage applying capacitor 45 is charged. The
[0160]
Subsequently, in S960, after it is determined in S940 that the spark discharge occurrence time ts has been reached, it is determined whether or not the spark discharge duration Tt calculated in S920 has elapsed. In this case, the same step is repeatedly executed to wait until the spark discharge duration Tt elapses.
[0161]
If it is determined in S960 that the spark discharge duration Tt has elapsed, the process proceeds to S970, and a process of switching the discharge control signal 67 from a low level to a high level is executed in S970 (shown in FIG. 8). Time t23, time t29).
As a result, the primary winding short-circuiting switch 65 changes from the open state to the short-circuited state, and both ends of the primary winding 33 are short-circuited, and the primary winding 33 and the primary winding are short-circuited by the residual magnetic flux of the ignition coil 15. The primary current 21 begins to flow in a closed loop formed by the switch 65 for use. Along with this, the direction of change of the magnetic flux of the ignition coil 15 is reversed, the induced voltage of the secondary winding 34 is lowered, and the voltage applied to the spark plug 13 is lower than the required voltage required for the occurrence of spark discharge. Voltage.
[0162]
In this manner, the spark discharge at the spark plug 13 can be forcibly interrupted by reducing the voltage applied to the spark plug 13 during the occurrence of the spark discharge.
In the next S980, it is determined whether or not the ion current detection start timing ti set in S920 has been reached. If a negative determination is made, the same step is repeatedly executed to obtain the ion current detection start timing ti. Wait until
[0163]
When it is determined in S980 that the ion current detection start timing ti has been reached (time t24, t30 shown in FIG. 8), the process proceeds to S990. In S990, the detection command signal 23 is changed from the low level to the high level. At the same time, the reading of the ion current detection result signal 24 output from the discrimination circuit 55 is started.
[0164]
Here, the ion current detection start timing ti is set to the timing when the detection delay time has elapsed from the end of the spark discharge in S920, and the detection delay time has a value greater than or equal to the time necessary for convergence of the voltage decay oscillation. Therefore, when the process proceeds to S990, the voltage-damped oscillation generated on the secondary side of the ignition coil 15 as the spark discharge at the spark plug 13 ends converges (disappears). Therefore, when the detection command signal 23 changes to a high level and the ion current detection switch 43 is in a short circuit state, the accumulated charge in the voltage application capacitor 45 is wasted due to the influence of voltage decay oscillation. There is no.
[0165]
That is, when the detection command signal 23 changes to a high level and the ion current detection switch 43 enters a short circuit state, the voltage generated by the discharge of the voltage application capacitor 45 is not absorbed by the secondary winding 34. The voltage is applied between the electrodes 61-63 of the spark plug 13 as an ion current detection voltage.
[0166]
When ions are present between the electrodes 61-63 when the ion current detection voltage is applied between the electrodes 61-63 of the spark plug 13, the ion current flows between the electrodes 61-63. Thus, a voltage proportional to the magnitude of the ion current is generated at both ends of the detection resistor 47. As a result, the potential at the connection point between the detection resistor 47 and the voltage application capacitor 45 changes in accordance with the voltage across the detection resistor 47 (section from time t24 to time t26 in FIG. 8).
[0167]
In addition, when no ion is present between the electrodes 61-63 when the ion current detection voltage is applied between the electrodes 61-63 of the spark plug 13, no current flows between the electrodes 61-63. Therefore, the potential at the connection point between the detection resistor 47 and the voltage application capacitor 45 does not change (interval from time t30 to time t32 in FIG. 8).
[0168]
Furthermore, after the process of S990 is started, the process of reading the ion current detection result signal 24 output from the determination circuit 55 according to the change in the voltage across the detection resistor 47 is continuously performed in the ECU 19. .
In subsequent S1000, after an affirmative determination is made in S960, it is determined whether or not the high-level duration Tb of the discharge control signal 67 calculated in S920 has elapsed. When a negative determination is made, the same step is repeatedly executed to wait.
[0169]
When the high level duration time Tb of the discharge control signal 67 elapses, an affirmative determination is made in S1000, the process proceeds to S1010, and the discharge control signal 67 is inverted from the high level to the low level in S1010 (shown in FIG. 8). Time t25). As a result, the primary winding short-circuiting switch 65 is opened, and both ends of the primary winding 33 are also opened from the short-circuited state. At this time, all the magnetic flux of the ignition coil 15 is consumed, and no current flows through the primary winding 33. Due to a change in the state of the primary winding short-circuit switch 65, the voltage is attenuated to the secondary side of the ignition coil 15. There is no vibration.
[0170]
Subsequently, in S1020, after an affirmative determination is made in S980, it is determined whether or not a detection signal reading time set in the ECU 19 in advance as a time for reading the ion current detection result signal 24 has elapsed, and a negative determination is made. If it is, the process waits by repeatedly executing the same step. If it is determined in S1020 that the detection signal reading time has elapsed (time t26, t32 shown in FIG. 8), the process proceeds to S1030. In the present embodiment, the detection signal reading time is a fixed value set in advance regardless of the operating state of the internal combustion engine. However, an appropriate value may be set according to the operating state.
[0171]
In S1030, the detection command signal 23 is changed from the high level to the low level, and the reading process of the ion current detection result signal 24 started in S990 is stopped. When the process in S1030 ends, the second ion current detection process ends.
[0172]
As in the first embodiment, the ECU 19 separately performs misfire determination processing for determining whether or not the internal combustion engine has misfired based on a detected current proportional to an ion current generated between the electrodes 61-63 of the spark plug 13. Running. That is, in this misfire determination process, misfire determination is performed based on the ion current detection result signal 24 output from the determination circuit 55 in the section from time t24 to time t26 and in the section from time t30 to time t32 in FIG. ing.
[0173]
In the second internal combustion engine ignition device 2 of the second embodiment, S920 of the second ion current detection process corresponds to the detection timing control means and the spark discharge duration calculation means described in the claims. The primary winding short-circuiting switch 65 corresponds to a spark discharge cutoff means.
[0174]
As described above, the second internal combustion engine ignition device 2 sets the ion current detection switch 43 to the short-circuit state at the ion current detection start timing ti set in S920 of the second ion current detection process, and causes the ion current to flow. The detection voltage is configured to be applied between the electrodes 61-63 of the spark plug 13. Note that the ion current detection start timing ti is set to the time when the detection delay time Td that is equal to or longer than the time necessary for convergence of the voltage decay oscillation has elapsed with the spark cutoff timing as a base point.
[0175]
In this way, the timing for applying the ion current detection voltage to the spark plug 13 is set not at the end of the spark discharge but at the time when the detection delay time Td has elapsed from the end of the spark discharge (ion current detection start timing ti). This prevents the secondary winding 34 and the voltage application capacitor 45 from being connected during the period in which the voltage-damped vibration is generated on the secondary side of the ignition coil 15. As a result, it is possible to prevent the charge accumulated in the voltage application capacitor 45 from being absorbed by the secondary winding 34 due to the influence of the voltage decay oscillation, and to use the voltage application capacitor 45 to apply the ion current detection voltage to the spark plug 13. Can be applied.
[0176]
Further, when the detection delay time Td has elapsed from the end of the spark discharge (ion current detection start timing ti), an ion current detection voltage is applied to the spark plug 13 to detect the ion current, whereby the spark discharge ends. Immediately after that, the ion current can be detected without being affected by noise superimposed on the ion current due to the occurrence of the voltage decay vibration.
[0177]
Therefore, the second internal combustion engine ignition device 2 connects the voltage application capacitor 45 and the secondary winding 34 while avoiding the occurrence of voltage decay oscillation due to the end of the spark discharge. The stored charge can be prevented from being absorbed by the secondary winding 34, and the ion current detection voltage can be reliably applied to the spark plug 13. In addition, since the ionic current can be detected by avoiding the influence of the noise superimposed on the ionic current due to the voltage decay oscillation generated by the end of the spark discharge, it is possible to prevent the noise from being superimposed on the ionic current waveform, and the detection accuracy of the ionic current detection Can be improved.
[0178]
The second internal combustion engine ignition device 2 includes the primary winding short-circuiting switch 65 and can forcibly shut off the spark discharge. Therefore, the spark discharge cutoff timing is not limited to the end timing due to natural termination, but also the internal combustion engine. It can be set at any time according to the operating state of the engine. Then, the second internal combustion engine ignition device 2 calculates the spark discharge duration Tt required for burning the air-fuel mixture in S920 of the second ion current detection process, and the spark discharge duration from the spark discharge occurrence timing ts. When Tt elapses, the primary winding short-circuiting switch 65 is short-circuited to reduce the induced voltage generated in the secondary winding 34 to forcibly cut off the spark discharge.
[0179]
Thus, by setting the end time of the spark discharge according to the operating state of the internal combustion engine and forcibly shutting off the spark discharge, the ion current detection voltage can be applied to the spark plug 13 when knocking occurs. The knocking can be detected before the generated knocking disappears. Further, by forcibly shutting off the spark discharge, it is possible to avoid generating a useless spark discharge after all the air-fuel mixture is combusted, and it is possible to prevent waste of energy used for generating the spark discharge.
[0180]
Specifically, as the engine speed (engine speed) of the internal combustion engine becomes higher and higher, combustion of the air-fuel mixture proceeds more rapidly, so spark discharge continues as the engine speed becomes higher and higher. By setting the time short, the voltage for ion current detection can be applied at the time when knocking occurs, and knocking can be reliably detected.
[0181]
Therefore, according to the second internal combustion engine ignition device 2, knocking can be detected by the ionic current at the time when knocking occurs, so that the knocking detection accuracy can be improved.
The second internal combustion engine ignition device 2 is configured by adding a primary winding short-circuit switch 65 to the internal combustion engine ignition device 1 of the first embodiment, and adding processing contents of an ion current detection process. Therefore, it goes without saying that the same effects as those of the internal combustion engine ignition device 1 of the first embodiment are exhibited.
[0182]
Although the second embodiment of the present invention has been described above, the present invention is not limited to the second embodiment, and can take various forms.
For example, the primary winding shorting switch 65 is not limited to a mechanical relay switch, and may be configured using a switching element made of a semiconductor element such as a thyristor, a power transistor, or an FET.
[0183]
In particular, the thyristor has a characteristic that, after the drive start signal is input and becomes conductive, when the energization current decreases to zero, the state automatically changes from the conductive state to the cutoff state. For this reason, by configuring the primary winding short-circuiting switch 65 using a thyristor, it is not necessary to change the timing for shifting the both ends of the primary winding from the conductive state to the open state, and from the open state to the short-circuit state. It is only necessary to execute the process for controlling the transition time. As a result, a fixed value can be set in advance for the high level duration Tb of the discharge control signal 67, and processing for setting the high level duration Tb of the discharge control signal 67 in accordance with the operating state of the internal combustion engine is unnecessary. Therefore, the processing content in the ECU 19 can be simplified, and the processing load in the ECU 19 can be reduced.
[0184]
Further, the spark discharge cutoff means for cutting off the spark discharge by re-energizing the primary winding is not limited to one connected in parallel to the primary winding. For example, in a general full transistor type ignition device, ignition is performed. It can also be realized by driving (turning on) a switching element made of a semiconductor element such as a power transistor or FET provided to switch energization / non-energization to the primary winding of the coil. In addition to the full transistor type ignition device, the ignition device is provided with an electric or mechanical switching means for switching between energization and non-energization of the primary winding of the ignition coil. May be configured to conduct. Further, a second switching means may be provided in parallel with the switching means, and the second switching means may be made conductive.
[0185]
The detection delay time Td is not limited to a fixed value, and may be set based on the operating state of the internal combustion engine. For example, when the spark discharge duration Tt is long (when the magnetic flux B remaining in the ignition coil 15 is small), the time required for convergence of the voltage decay oscillation becomes long, so the detection delay time Td is set long. Good. In addition, when the spark discharge duration Tt is short (when the magnetic flux B remaining in the ignition coil 15 is large), the time required for convergence of the voltage decay oscillation is shortened, so the detection delay time Td is set short. Good. For example, the detection delay time Td may be calculated using a preset map or calculation formula based on the spark discharge duration Tt.
[0186]
By the way, the connection position of the auxiliary diode 32 is not limited to between the primary winding 33 and the secondary winding 34. For example, the auxiliary diode 32 is connected to the ignition device 3 for the third internal combustion engine of the third embodiment shown in FIG. Thus, instead of the auxiliary diode 32, a second auxiliary diode 68 may be provided in which the anode is connected to the ground and the cathode is connected to the low-voltage end 35 of the secondary winding.
[0187]
That is, the auxiliary diode 32 in the first and second embodiments constitutes an energization path from the primary winding 33 to the secondary winding 34, and the secondary winding 34 and the ionic current detection circuit 41 are connected to each other. When the electrical connection is interrupted for some reason, it functions as an auxiliary discharge path forming means that serves as a discharge current bypass path.
[0188]
The second auxiliary diode 68 in the third internal combustion engine ignition device 3 is also connected from the ground even if the ion current detection circuit 41 and the secondary winding 34 are cut off due to some cause. An energization path to the next winding 34 can be formed, and an energization path for the discharge current can be secured.
[0189]
In addition, the third internal combustion engine ignition device 3 includes a waveform generation circuit 69 so as to reduce the processing load on the ECU 19.
The waveform generation circuit 69 is configured to receive a discharge control signal 67 from the ECU 19 and to output a detection command signal 23 to the ion current detection circuit 41. Then, the waveform generation circuit 69 starts outputting the detection command signal 23 at a high level from the time when the detection delay time Td has elapsed from the time when the state of the discharge control signal 67 changes from the low level to the high level. After that, the waveform generation circuit 69 inverts the detection command signal 23 from the high level to the low level when a detection signal reading time set in advance as a time for reading the ion current detection result signal 24 has elapsed. When the detection signal read time elapses after the waveform generation circuit 69 starts outputting the detection command signal 23 at a high level, the waveform generation circuit 69 does not depend on the state (low level or high level) of the discharge control signal 67. 23 is output at a low level.
[0190]
Note that the third ion current detection process executed by the ECU 19 of the third internal combustion engine ignition device 3 is the ion ion detection start timing ti calculation process in S920 of the second ion current detection process shown in FIG. The high level output process of the detection command signal 23 and the low level output process of the detection command signal 23 in S1030 are omitted. By omitting the processing contents in this way, the ECU 19 of the third internal combustion engine ignition device 3 can reduce the processing load when executing the ionic current detection processing more than the ECU 19 in the second embodiment. .
[0191]
The third internal combustion engine ignition device 3 is provided with a second auxiliary diode 68 in place of the auxiliary diode 32 with respect to the second internal combustion engine ignition device 2, and further includes a waveform generation circuit 69. The ECU 19 is configured to be modified to execute a third ion current detection process instead of the second ion current detection process. Therefore, it goes without saying that the third internal combustion engine ignition device 3 exhibits the same effect as the second internal combustion engine ignition device 2. The waveform generation circuit 69 corresponds to detection timing control means described in the claims.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an electric circuit diagram showing a configuration of an internal combustion engine ignition device having an ion current detection function according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a time chart showing the state of each part in the internal combustion engine ignition device according to the embodiment.
FIG. 3 is a flowchart showing the processing content of an ion current detection process executed in an electronic control unit (ECU) of the internal combustion engine ignition device.
FIG. 4 is an electric circuit diagram showing a configuration of a conventional internal combustion engine ignition device having a function of generating an ionic current.
FIG. 5 is an electric circuit diagram showing a configuration of a conventional internal combustion engine ignition device that includes a backflow prevention diode and a function of generating an ionic current.
6 is a time chart showing a state of a first command signal and a voltage across the secondary winding in the conventional ignition device for an internal combustion engine shown in FIG. 4. FIG.
FIG. 7 is an electric circuit diagram showing a configuration of a second internal combustion engine ignition device having an ion current detection function and capable of setting a spark discharge duration.
FIG. 8 is a time chart showing the state of each part in the second internal combustion engine ignition device.
FIG. 9 is a flowchart showing a processing content of a second ion current detection process executed in an electronic control unit (ECU) of the second internal combustion engine ignition device.
FIG. 10 is an electric circuit diagram showing a configuration of a third internal combustion engine ignition device configured to include a second auxiliary diode.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Internal combustion engine ignition device, 2 ... 2nd internal combustion engine ignition device, 3 ... 3rd internal combustion engine ignition device, 11 ... Power supply device (battery), 13 ... Spark plug, 15 ... Ignition coil, 17 ... Igniter, DESCRIPTION OF SYMBOLS 19 ... Electronic control unit (ECU), 31 ... Backflow prevention diode, 32 ... Auxiliary diode, 33 ... Primary winding, 34 ... Secondary winding, 35 ... Low voltage side end, 36 ... High voltage side end, 41 ... Ion current detection circuit, 43 ... Ion current detection switch, 45 ... Voltage application capacitor, 47 ... Detection resistor, 49 ... First charging path forming diode, 50 ... Second charging path forming diode, 51 ... Protection Zener Diode, 53 ... Zener diode for limiting applied voltage, 55 ... Discriminating circuit, 61 ... Center electrode, 63 ... Outer electrode (ground electrode), 65 ... Switch for primary winding short circuit, 68 ... Second auxiliary diode De, 69 ... waveform generation circuit.

Claims (12)

一次巻線および二次巻線を有し、前記一次巻線に流れる一次電流を遮断することで前記二次巻線に点火用高電圧を発生する点火コイルと、
該点火コイルの前記一次巻線に流れる前記一次電流の通電・遮断を行う点火用スイッチング手段と、
前記二次巻線の点火用高電圧発生端に接続されて、前記点火用高電圧により発生する放電電流が流れることで自身の電極間に火花放電を発生する点火プラグと、を備えた内燃機関用点火装置であって、
前記二次巻線と前記点火プラグとを接続する前記放電電流の通電経路上に直列接続され、前記点火プラグの前記放電電流の通電を許容し、前記一次巻線への通電時に前記二次巻線に発生する電流の通電を阻止する逆流防止手段と、
前記二次巻線の前記点火用高電圧発生端とは反対側の他端に接続されて、前記点火プラグに印加される前記点火用高電圧と同一極性のイオン電流検出用電圧を前記点火プラグに印加するための電圧印加手段と、
前記イオン電流検出用電圧の印加により前記点火プラグの前記電極間に流れるイオン電流を検出するためのイオン電流検出手段と、
前記電圧印加手段と前記二次巻線の他端とを接続する前記イオン電流検出用電圧の通電経路上に直列接続され、外部指令に基づき、前記点火用高電圧の発生時に前記イオン電流検出用電圧を印加するための通電経路を開放状態とし、イオン電流検出時に前記イオン電流検出用電圧を印加するための通電経路を導通状態とするためのイオン電流検出用スイッチング手段と、
を備えることを特徴とする内燃機関用点火装置。
An ignition coil having a primary winding and a secondary winding, and generating a high voltage for ignition in the secondary winding by interrupting a primary current flowing through the primary winding;
Ignition switching means for energizing / interrupting the primary current flowing through the primary winding of the ignition coil;
An internal combustion engine comprising: an ignition plug connected to an ignition high voltage generation end of the secondary winding and generating a spark discharge between its electrodes when a discharge current generated by the ignition high voltage flows; Ignition device for
The secondary winding and the spark plug are connected in series on the discharge current energization path to allow the discharge current of the spark plug to be energized, and when the primary winding is energized, the secondary winding Backflow prevention means for preventing the current generated in the wire from being energized,
An ionic current detection voltage having the same polarity as the ignition high voltage applied to the ignition plug is connected to the other end of the secondary winding opposite to the ignition high voltage generation end. Voltage applying means for applying to,
An ion current detection means for detecting an ion current flowing between the electrodes of the spark plug by application of the ion current detection voltage;
The voltage application means and the other end of the secondary winding are connected in series on the energization path of the ion current detection voltage, and when the high voltage for ignition is generated based on an external command, the ion current detection An ion current detection switching means for opening an energization path for applying a voltage, and for energizing an energization path for applying the ion current detection voltage during ion current detection;
An ignition device for an internal combustion engine comprising:
前記電圧印加手段は、充放電可能に構成され、前記点火プラグの前記放電電流の通電時に前記一次巻線の両端に発生する遮断時一次誘導電圧により充電されて、前記イオン電流検出用電圧を前記点火プラグに印加すること、
を特徴とする請求項1に記載の内燃機関用点火装置。
The voltage application means is configured to be chargeable / dischargeable, and is charged by a primary induced voltage at the time of interruption generated at both ends of the primary winding when the discharge current of the spark plug is energized, and the voltage for detecting the ionic current is Applying to the spark plug,
The ignition device for an internal combustion engine according to claim 1.
前記電圧印加手段は、充放電可能に構成され、前記一次巻線の通電時に前記二次巻線の両端に発生する通電時二次誘導電圧により充電されて、前記イオン電流検出用電圧を前記点火プラグに印加すること、
を特徴とする請求項1に記載の内燃機関用点火装置。
The voltage applying means is configured to be chargeable / dischargeable, and is charged by a secondary induced voltage generated at both ends of the secondary winding when the primary winding is energized, and the ignition current detection voltage is ignited. Applying to the plug,
The ignition device for an internal combustion engine according to claim 1.
前記電圧印加手段は、充放電可能に構成され、前記一次巻線の通電時に前記二次巻線の両端に発生する通電時二次誘導電圧と、前記点火プラグの前記放電電流の通電時に前記一次巻線の両端に発生する遮断時一次誘導電圧とにより充電されて、前記イオン電流検出用電圧を前記点火プラグに印加すること、
を特徴とする請求項1に記載の内燃機関用点火装置。
The voltage application means is configured to be chargeable / dischargeable, and the primary induction voltage generated at both ends of the secondary winding when the primary winding is energized and the primary when the discharge current of the spark plug is energized Being charged with a primary induced voltage at the time of interruption generated at both ends of the winding, and applying the ion current detection voltage to the spark plug;
The ignition device for an internal combustion engine according to claim 1.
前記イオン電流検出用スイッチング手段に並列接続されて、前記放電電流の通電を阻止し、前記通電時二次誘導電圧により発生する電流の通電を許容する充電経路形成手段を備え、
前記電圧印加手段は、前記通電時二次誘導電圧により発生する電流が前記充電経路形成手段を介して供給されることで充電されること、
を特徴とする請求項3または請求項4に記載の内燃機関用点火装置。
Charge path forming means connected in parallel to the ion current detection switching means to prevent energization of the discharge current and allow energization of current generated by the secondary induction voltage during energization,
The voltage applying means is charged by supplying a current generated by the secondary induction voltage during energization through the charging path forming means,
The internal combustion engine ignition device according to claim 3 or 4, characterized by the above-mentioned.
前記充電経路形成手段は、ダイオードで構成されていること、
を特徴とする請求項5に記載の内燃機関用点火装置。
The charging path forming means is composed of a diode;
The internal combustion engine ignition device according to claim 5.
前記電圧印加手段は、コンデンサで構成されていること、
を特徴とする請求項2から請求項6のいずれかに記載の内燃機関用点火装置。
The voltage applying means comprises a capacitor;
The internal combustion engine ignition device according to any one of claims 2 to 6, wherein
前記電圧印加手段の充電電圧を許容最大充電電圧値以下に制限することで前記電圧印加手段を保護する保護手段を備えたこと、
を特徴とする請求項2から請求項7のいずれかに記載の内燃機関用点火装置。
A protection means for protecting the voltage application means by limiting the charging voltage of the voltage application means to an allowable maximum charging voltage value or less;
The ignition device for an internal combustion engine according to any one of claims 2 to 7, wherein
前記保護手段は、ツェナーダイオードで構成されていること、
を特徴とする請求項8に記載の内燃機関用点火装置。
The protection means comprises a Zener diode;
The internal combustion engine ignition device according to claim 8.
前記点火プラグでの火花放電の終了後、前記点火コイルの二次側に発生する電圧減衰振動の収束に必要な検出遅延時間が経過した後に、前記イオン電流検出用スイッチング手段を駆動制御して、前記イオン電流検出用電圧を印加するための通電経路を導通状態とする検出時期制御手段を備えたこと、
を特徴とする請求項1から請求項9のいずれかに記載の内燃機関用点火装置。
After the end of the spark discharge at the spark plug, after the detection delay time necessary for convergence of the voltage decay vibration generated on the secondary side of the ignition coil has passed, the ion current detection switching means is driven and controlled, Comprising a detection timing control means for turning on the energization path for applying the ion current detection voltage;
An ignition device for an internal combustion engine according to any one of claims 1 to 9, wherein
内燃機関の運転状態に基づき、前記点火プラグの火花放電によって混合気を燃焼させるのに要する火花放電継続時間を算出する火花放電継続時間算出手段と、
前記火花放電継続時間算出手段にて算出された火花放電継続時間に応じて、前記点火プラグの火花放電を強制的に遮断する火花放電遮断手段と、
を備えたことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の内燃機関用点火装置。
A spark discharge duration calculating means for calculating a spark discharge duration required to burn the air-fuel mixture by the spark discharge of the spark plug based on the operating state of the internal combustion engine;
Spark discharge blocking means for forcibly blocking the spark discharge of the spark plug according to the spark discharge duration calculated by the spark discharge duration calculation means;
The ignition device for an internal combustion engine according to any one of claims 1 to 10, characterized by comprising:
前記火花放電遮断手段は、前記点火用スイッチング手段が前記点火コイルの一次巻線への通電電流を遮断した後、前記火花放電継続時間が経過したタイミングに応じて、該一次巻線への通電を再開することにより前記点火プラグの火花放電を強制的に遮断すること、
を特徴とする請求項11に記載の内燃機関用点火装置。
The spark discharge interrupting means is configured to energize the primary winding in accordance with a timing when the spark discharge duration time has elapsed after the ignition switching means interrupts the energization current to the primary winding of the ignition coil. Forcibly shutting off the spark discharge of the spark plug by resuming;
The ignition device for an internal combustion engine according to claim 11.
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