JP3837919B2 - 温風暖房機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は温風暖房機についてその定常時の快適性を向上しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種の温風暖房機は、特開平7−139747号公報に示すものが一般的であった。以下、その構成について図12、を参照して説明する。図12に示すように、筺体1の背面上部に吸込口となる上部開口部2を、前面下部に吹き出し口となる下部開口部3を設け、上部開口部2と下部開口部3を結ぶ空気通路4の上部に上部を前方に傾斜させた主熱交換器5を、下部に送風機6を夫々配置し、主熱交換器5の上部にフインのピッチが主熱交換器5のフインのピッチより数倍大きい補助熱交換器7を設置し、補助熱交換器7の上方に対応する箇所に開口部8を設ける構成としている。以上の構成で、主熱交換器5、補助熱交換器7に温水ボイラ等から温水が循環され、送風機6が回転して、上部開口部2及び開口部8から矢印のように吸い込まれた室内空気は補助熱交換器7、主熱交換器5で温められ下部開口部3より温風を矢印のように吹き出す。温度制御装置により室内空気の吸込温度が設定温度以上になれば送風機6を停止して自然対流による補助暖房を行う。室内空気温度が設定温度よりも下がると送風機6を再度運転して室温を設定温度に維持する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記のような従来の温風暖房機では、自然対流による補助暖房の時には熱交換器で高温に加熱された空気の自然ドラフトにたよるため、空気の循環量が小さく比重の軽い暖かい空気は部屋の上部のみに溜まることになり、足元の温度よりも頭部側の上部のみの温度が高くなり、非常に不快な室内温度分布となる。また、自然対流促進のために補助熱交換器7を設けたとはいえ、本来強制通風で設計された寸法内に収納されたものであるために、自然対流による補助暖房での暖房能力量は室内暖房負荷を満足する程は得られない。そのため比較的短時間で室内空気温度が低下して送風機6の運転の繰り返しとなり、その都度吹き出し気流の発生、停止及び、吹き出し温度の上昇、降下が頻繁に生じて不快感が生じるという課題を有していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために, 温水熱交換器と、送風機とを備え、吹出しを下吹出しと上吹出しとに切換え可能とし、下吹出し時は温水熱交換器入口水温を高くし、上吹出し時は温水熱交換器入口水温を下吹出し時の温水熱交換器入口水温よりも低く設定する温水熱交換器入口水温制御手段を設けることとしたものである。
【0005】
上記発明によれば、室温が低くいときとか、戸外で冷え切った体を早く暖めたい時などには、温風吹出し方向を下吹き出しに設定して温水熱交換器の入口水温を高くすることで、吹出し温度が高くなり、体に直接高温風をあてることで、快適な採暖ができ、また暖房能力が大きいため、室温の立ち上がりが早くなる。
【0006】
また、室温が設定値近傍に達した時とか、体に直接温風を当てたくない場合は、温風吹出し方向を上吹き出しに切換え、同時に温水熱交換器の入口水温を低くすることで、吹出し温度が低くなり、温度の低い温風を強制的に上向きに吹出すことで、温風が天井面から壁面に沿って拡散して流れることになり、室内温度がほぼ均一になり、居住空間への気流、温度変動をほとんど感じることが無くなり、快適な暖房運転の効果が得られる。その上、気流感を感じさせない状態では、同一の体感温度を得るためには気流を感じている時に比べて2〜3度低い温度にできるので、経済性の向上の効果も得られる。
【0007】
また、温度制御装置により室温を調節するため、送風機の作動、停止を繰返すことにより吹き出し気流の有無や吹き出し温度の高低があっても上吹き出しに設定しておけば上記と同じ効果が得られる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は各請求項に記載した構成を実施の形態とすることができるので、その構成と作用を以下に述べる。
【0009】
請求項1記載のように、温水熱交換器と、送風機を備え、吹出しを下部開口部からほぼ水平に吹き出す下吹出しと上部開口部からほぼ鉛直上方に吹き出す上吹出しとに切換え可能とし、下吹出し時は温水熱交換器入口水温を高くし、上吹出し時は温水熱交換器入口水温を下吹出し時の温水熱交換器入口水温よりも低く設定する温水熱交換器入口水温制御手段を設ける構成の温風暖房機とすることにより、室温が低くいときとか、戸外で冷え切った体を早く暖めたい時などには、温風吹出し方向を下吹き出しに設定して温水熱交換器の入口水温を高くすることで、吹出し温度が高くなり、体に直接高温風をあてることで、快適な採暖ができ、また暖房能力が大きいため、室温の立ち上がりが早くなる。
【0010】
また室温が設定値近傍に達した時とか、体に直接温風を当てたくない場合は、温風吹出し方向を上吹き出しに切換え、同時に温水熱交換器の入口水温を低くすることで、吹出し温度が低くなり、温度の低い温風を強制的に上向きに吹出すことで、温風が天井面から壁面に沿って拡散して流れることになり、室内温度がほぼ均一になり、居住空間への気流、温度変動をほとんど感じることが無くなり、快適な暖房運転の効果が得られる。その上、気流感を感じさせない状態では、同一の体感温度を得るためには気流を感じている時に比べて2〜3度低い温度にできるので、経済性の向上の効果も得られる。
【0011】
また、温度制御装置により室温を調節するため、送風機の作動、停止を繰返すことにより吹き出し気流の有無や吹き出し温度の高低があっても上吹き出しに設定しておけば上記と同じ効果が得られる。
【0012】
また、請求項2記載のように、温水熱交換器と、送風機と、温水加熱器と、前記温水加熱器で加熱された温水を前記温水熱交換器へ送る循環ポンプとを備え、吹出しを下部開口部からほぼ水平に吹き出す下吹出しと上部開口部からほぼ鉛直上方に吹き出す上吹出しとに切換え可能とし、下吹出し時は温水加熱器出口水温を高くし、上吹き出し時は温水加熱器出口水温を下吹出し時の温水加熱器出口水温よりも低く設定する温水加熱器出口水温制御手段を設ける構成の温風暖房機とすることにより、下吹出し時は温水加熱器出口水温を高くすることで温水熱交換器の温度が高くなり吹出し温度を高くできる。そして上吹き出し時は、温水加熱器出口水温を低く設定することで温水熱交換器の温度が低くなり吹出し温度を低くできる。温水加熱器出口水温を制御することで温度設定を自由にできる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例について図面を用いて説明する。
【0014】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1の温風暖房機のシステム構成図、図2は同温風暖房機の上吹出し時のシステム構成図、図3は同温水暖房機の暖房時の温度分布測定位置を示す図、図4は同温風暖房機の上吹出し時の図3のA面における風の流れを示す図、図5は同温風暖房機の上吹出し時の図3のB面、C面での高さ方向の温度分布図である。
【0015】
図1、図2において、9は暖房すべき室内側の床面および床面に近い場所に設置される温風暖房機の室内ユニット、10は外装を形成する筺体であり、筺体10の上部に設けた上部開口部11と、筺体10の下部に設けた下部開口部12を有する空気通路13を形成し、空気通路13に温水熱交換器14と送風機15を配置している。温水熱交換器14は内部に温水を流す構成とし、送風機15はクロスフローフアンとし回転フアン15aとガイダー15bを有し、ガイダー15bは回転フアン15aの中心軸と略同一中心軸で回転自在な構成としている、16はステッピングモーター等で構成された切換え手段でありガイダー15bを回転駆動する。17はサーミスター等で構成する室温検知手段、18は室温設定手段でありリモコン(図示せず)または筺体10に設けられた操作部(図示せず)で任意の温度に設定できる。19は室温検知手段17で検知された室温を室温設定手段18で設定された設定温度と比較する比較手段である。20は切換え制御手段であり、比較手段19の比較結果により切換え手段16の駆動制御をおこないガイダー15bを回転駆動することで下吹出しか、上吹出しかの切換えを行う。21は手動切換え指令手段であり、この手動切換え指令手段21を手動操作すると比較手段19に優先して切換え制御手段20に指令を出して切換え手段16の駆動制御を行いガイダー15bを回転駆動することで下吹出しか、上吹出しかの切換えを行う。22は温水熱交換器14の入口水温を検知する温水熱交換器入口水温検知手段である。
【0016】
23は温水ボイラー本体で、温水加熱器24、加熱源であるバーナ25、バーナ25の燃焼量を制御する制御部26、シスターンタンク27、循環ポンプ28、で構成される。
【0017】
29は温水熱交換器入口水温制御手段であり、温水熱交換器入口水温設定手段30、温水熱交換器入口水温比較手段31、加熱量制御手段32を有している。温水熱交換器入口水温設定手段30は高温度設定値(例えば80度)と低温度設定値(例えば55度)の少なくとも二つ以上の設定値を有し温風暖房機の室内ユニット9の切換え制御手段20と連動して下吹出しの場合は高温設定値、上吹出しの場合は低温度設定値が選択される。
【0018】
次に動作、作用について説明すると、起動時は通常、室温は設定値よりも低いため切換え制御手段20により吹き出し方向が下向きとなるようにガイダー15bを位置させ下吹出しとなり、これに連動して温水熱交換器入口水温設定手段30は高温度設定値となり、温水熱交換器入口水温比較手段31の比較にもとずき加熱量制御手段32でバーナ25の加熱量を調節して温水加熱器24から設定値に加熱された高温の温水が循環ポンプ28によって室内側の温水熱交換器14へ送られる、送風機15を運転すると上部開口部11より吸い込まれた室内空気は高温の温水が流れる温水熱交換器14により加熱されて高温度の温風となって床面近傍に開口した下部開口部12よりほぼ水平に吹き出される。このようにして、起動時に下吹出しとし、温水熱交換器14の入口水温を高く設定して吹出し温度を高く設定することで床面を十分に温め、また暖房能力が大きいため、室温を早く上昇させることができる。
【0019】
次に比較手段19において室温検知手段17による室温検知温度を室温設定手段18による設定温度と比較して、室温が設定値近傍にあれば吹き出し方向切換え手段制御手段20の指令によって切換え手段16を駆動してガイダー15aを図2に示すように上吹き出し方向となる位置に回転させることで、これに連動して温水熱交換器入口水温設定手段30は低温度設定値となり、低温の温水が循環ポンプ28によって室内側の温水熱交換器14へ送られる、送風機15により床面近傍に開口した下部開口部12より吸い込まれた室内空気は低温の温水が流れる温水熱交換器14により加熱されて低温度の温風となって上部開口部11よりほぼ鉛直上方に吹き出される。
【0020】
このように室温が設定近傍の場合は上吹き出しとし、温水熱交換器14の入口水温を低く設定して吹出し温度を低く設定することで、図4に示すように床面近傍より吸い込まれた室内空気は低温度の温風としてほぼ真上に吹出されるために吹き出し気流は壁面、天井面に沿って拡散して流れるため、床面の気流速度は非常に小さくなり、居住空間では温風吹き出しによる気流をほとんど感じないばかりでなく、図5に示すように室内の中央のB面、および室内ユニットより遠いC面の高さ方向の温度分布がほぼ均一であり、即ち室内全体がほぼ均一な温度分布となって、快適な暖房運転の効果が得られる。また、気流を感じさせない状態では、同一の体感温度を得るためには気流を感じている時に比べて2〜3度低い温度にできるので、経済性が向上する効果も得られる。
【0021】
このように室温が設定近傍の場合は上吹き出しで運転することによって、吹き出し気流が上向きとなることにより、居住空間では温風吹き出しによる気流をほとんど感じなくなるために、快適な暖房運転が可能となる。
【0022】
室温が設定値よりも高くなると送風機15を停止し、設定値よりも低下すると送風機15は運転される。このように室温に対応して送風機15の運転を停止したり、再運転したりすると、その度に吹き出し気流の発生、停止の繰返しがあったり、吹き出し温度の高、低があっても上方向の吹き出しとしていることで、このような変動をほとんど体に感じることがなくなり、快適な暖房運転が得られる。
【0023】
つぎに、手動切換え指令手段21に基づく動作、作用について説明すると、戸外で冷え切った体を早く暖めたい時などには、室温が室温設定値近傍で上吹出しで暖房運転している場合でも、手動切換え指令手段21を操作して下吹出しに切換えると、比較手段19に優先して切換え制御手段20に指令を出すので切換え手段16の駆動制御をおこないガイダー15bを回転駆動することで吹出し方向が下向きとなる、これに連動して温水熱交換器入口水温設定手段30は高温設定値となる。このように、温風吹出し方向を下吹き出しに設定して温水熱交換器14の入口水温を高くすることで、吹出し温度が高くなり、体に直接高温風をあてることで、快適な採暖ができる。
【0024】
体に直接温風を当てたくない場合は、手動切換え指令手段21を操作して設定を上吹出しに切換えると、比較手段19に優先して切換え制御手段20に指令を出して切換え手段16の駆動制御をおこないガイダー15bを回転駆動することで吹出し方向が上向きとなる、これに連動して温水熱交換器入口水温設定手段30は低温設定値となる。加熱量制御手段32は温水流量が最小となるように流量調節弁の開度を調節する。このように、温風吹出し方向を下吹き出しに設定して温水熱交換器14の入口水温を低くし、吹出し温度を低くすることにより、体に直接温風を当てることなく、気流を感じさせることなく室内温度がほぼ均一な快適な暖房が得られる。
【0025】
また、温水熱交換器14の入口水温を設定制御する構成のため、温度設定値を自由にでき、温度調節が精度良くできる。
【0026】
(実施例2)
図6は本発明の実施例2の温風暖房機のシステム構成図である。
【0027】
本実施例2において、実施例1と異なる点は温水加熱器24の出口水温を検知する温水加熱器出口水温検知手段33とを設け、温水加熱器出口水温制御手段34とがあり、温水加熱器出口水温設定手段35、温水加熱器出口水温比較手段36、加熱量制御手段32で温水加熱器出口水温制御手段34が構成されている点である。温水加熱器出口水温設定手段35は高温度設定値(例えば80度)と低温度設定値(例えば55度)の少なくとも二つ以上の設定値を有し温風暖房機の室内ユニット9の切換え制御手段20と連動して下吹出しの場合は高温設定値、上吹出しの場合は低温度設定値が選択される。
【0028】
なお、実施例1と同一符号の部分は同一構造を有するので、説明は省略する。
【0029】
次に動作、作用を説明する。切換え制御手段20により吹き出し方向を下向きとなるようにガイダー15bを位置させ下吹出しとするとき、これに連動して温水加熱器出口水温設定手段34は高温度設定値となり、温水加熱器出口水温比較手段36の比較にもとずき加熱量制御手段32でバーナ25の加熱量を調節して温水加熱器24から設定値に加熱された高温の温水が循環ポンプ28によって室内側の温水熱交換器14へ送られる。送風機15を運転すると上部開口部11より吸い込まれた室内空気は高温の温水が流れる温水熱交換器14により加熱されて高温度の温風となって床面近傍に開口した下部開口部12より吹き出される。一方、切換え制御手段20により吹き出し方向を上向きとなるようにガイダー15bを位置させ上吹出しとするとき、これに連動して温水加熱器出口水温設定手段35は低温度設定値となる。
【0030】
このように、下吹出し時に、温水加熱器24の出口水温を高くすることで温水熱交換器14の温度が高くなり吹出し温度を高くできることで床面を十分に温め、また暖房能力が大きいため、室温を早く上昇させることができる。上吹き出し時は、温水加熱器出口水温を低く設定することで温水熱交換器の温度が低くなり吹出し温度を低くできる。温水加熱器出口水温を制御することで温度設定を自由にできる。
【0031】
(実施例3)
図7は本発明の実施例3の温風暖房機のシステム構成図である。
【0032】
本実施例3において、実施例2と異なる点は温水加熱器16の入口と出口をバイパスするバイパス路37とこのバイパス路37中に設けられたバイパス開閉手段38とバイパス開閉制御手段39を設けたものである。バイパス開閉手段38は流量調節可能な構成とした点である。
【0033】
なお、実施例2と同一符号の部分は同一構造を有するので、説明は省略する。
【0034】
次に動作、作用について説明する。バイパス開閉制御手段39は切換え制御手段20と連動して、下吹き出しに設定したときはバイパス開閉手段38を閉弁とし、上吹出しに設定したときはバイパス開閉手段38を開弁とするように制御する。
【0035】
このように、下吹出し時はバイパス開閉手段38を閉とすることで、温水加熱器24の高温の温水がそのまま温水熱交換器14へ送られることにより、吹出し温度を高くできる。上吹出し時はバイパス開閉手段38を開とすることで、温水加熱器24出口の高温の温水と温水加熱器24で加熱されない低温の温水とが混合されて温水熱交換器14へ低い温度で送られることにより、吹出し温度を低くできる。
【0036】
また、バイパス開閉手段38を流量調節可能な構成とすることにより、上吹出し時にバイパス流量を調節できることで温水加熱器24出口の高温の温水と温水加熱器24で加熱されない低温度の温水とが混合されて温水熱交換器14へ送られる温水温度を任意に調節できるために上吹出し時の負荷に応じた暖房能力の調節ができる。
【0037】
(実施例4)
図8は本発明の実施例4の温風暖房機のシステム構成図である。
【0038】
本実施例4において、実施例3と異なる点は温水熱交換器14を2台並列に接続した点であり、温水加熱器24をバイパスする各々のバイパス路37、37a出口が各々の温水熱交換器14への送水管40、40aに接続されそれぞれにバイパス開閉手段38、38aを設けたものである。制御手段も各々のバイパス開閉手段38、38aに対応して同じものを設ける。(バイパス開閉手段38a側の制御手段は図示せず)
なお、実施例3と同一符号の部分は同一構造を有するので、説明は省略する。
【0039】
次に動作、作用について説明する。動作については実施例3と同一のため説明は省略する。作用として2台の温水熱交換器14の一方が高温水を必要とし、他方が低温水を必要とする場合、各々のバイパス路37、37a出口が各々の温水熱交換器14への送水管40、40aに接続されそれぞれにバイパス開閉手段38、38aを設けていることでそれぞれに必要な温水温度が設定できる。
【0040】
(実施例5)
図9は本発明の実施例5の温風暖房機のシステム構成図である。
【0041】
本実施例5において、実施例1と異なる点は温水熱交換器14への送水管40と温水熱交換器14からの復水管41とを接続する接続管42、この接続管42に復水管41から送水管40へ温水熱交換器14から出た低温度の温水の一部を温水熱交換器14の入口側へ戻すための還流手段43、逆止弁44と還流手段43を駆動する還流制御手段45を設けた点である。還流手段43は流量調節可能な構成としたものである。
【0042】
なお、実施例1と同一符号の部分は同一構造を有するので、説明は省略する。
【0043】
次に動作、作用について説明する。還流制御手段45は切換え制御手段20と連動して、下吹き出しに設定したときは還流手段43の駆動を停止し、上吹出しに設定したときは還流手段43を駆動するように制御する。
【0044】
このように、下吹き出し時は還流手段43を停止することで、温水加熱器24の出口の高温の温水がそのまま温水熱交換器14へ送られることにより吹出し温度を高くできる。上吹出し時は還流手段43を駆動することで、温水熱交換器14を出た低温度の温水の一部を温水熱交換器14の入口側へ戻すことで温水加熱器24から送られてきた高温の温水と温水熱交換器14を出た低温度の温水とが混合されて温水熱交換器14へ低い温度で送られることにより吹出し温度を低くできる。
【0045】
また、還流手段43を流量調節可能な構成とすることにより、上吹き出し時に還流する流量を調節できることで温水加熱器24から送られてきた高温の温水と温水熱交換器14を出た低温度の温水とが混合されて温水熱交換器14へ送られる温水温度を任意に調節できるために上吹出し時の負荷に応じた暖房能力の調節ができる。
【0046】
(実施例6)
図10は本発明の実施例6の温風暖房機のシステム構成図である。
【0047】
本実施例6において、実施例1と異なる点は温水熱交換器14の出口温水を温水熱交換器14の入口温水と熱交換する熱交換部46と、熱交換回路47と、温水熱交換器14の入口温水と熱交換しない非熱交換回路48と、下吹出し時は前記非熱交換回路48へ、上吹き出し時は熱交換回路47へ切換える回路切換え手段49、回路切換え制御手段50を設けたものである。
【0048】
なお、実施例1と同一符号の部分は同一構造を有するので、説明は省略する。
【0049】
次に動作、作用について説明する。回路切換え制御手段50は切換え制御手段20と連動して、下吹き出しに設定したときは回路切換え手段49を温水熱交換器14の出口温水が非熱交換回路48へ導かれるように切換え、上吹き出しに設定した時は温水熱交換器14の出口温水が熱交換回路47へ導かれるように切換えるように制御する。
【0050】
このように、下吹き出し時は温水熱交換器14の出口温水を非熱交換回路48へ流すことで、温水加熱器24から送られてきた高温の温水がそのまま温水熱交換器14へ送られることにより吹出し温度を高くできる。上吹出し時は温水熱交換器14の出口温水を熱交換回路47へ流すことで、熱交換部46で温水熱交換器14を出た低温度の温水によって温水加熱器24から送られてきた高温の温水が冷却されて温水熱交換器14へ低い温度で送られることにより吹出し温度を低くできる。一方温水熱交換器14から出た低温度の温水は温水加熱器24から送られてきた高温の温水から熱回収して温度が高くなって温水加熱器24へ戻されることで温水加熱器24での再加熱量が少なくてすむため、大幅な省エネルギー効果がえられる。
【0051】
(実施例7)
図11は本発明の実施例7の温風暖房機のシステム構成図である。
【0052】
本実施例7において、実施例6と異なる点は熱交換回路47への流量と非熱交換回路48への流量との流量割合を調節可能な流量割合調節手段51と、流量割合調節制御手段52を設けたものである。
【0053】
なお、実施例6と同一符号の部分は同一構造を有するので、説明は省略する。
【0054】
次に動作、作用について説明する。流量割合調節制御手段52は切換え制御手段20と連動して、下吹き出しに設定したときは、温水熱交換器14の出口温水が非熱交換回路48へ100%導かれるように流量割合調節手段51を制御し、上吹き出しに設定した時は温水熱交換器14の出口温水を熱交換回路47への流量と前記非熱交換回路48への流量との流量割合を調節制御する。さらに、上吹出しでの運転中は室温検知手段17による室温検知温度を室温設定手段18による設定温度と比較して、室温が設定値よりも高く暖房能力が少なくてよいときは、温水熱交換器14の出口温水を熱交換回路47への流量を少なくし、非熱交換回路48への流量を多くするように流量割合を調節制御し、室温が設定値よりも低く暖房能力が多く必要なときは、温水熱交換器14の出口温水を熱交換回路47への流量を多くし、非熱交換回路48への流量を少なくするように流量割合を調節制御する。
【0055】
このように、下吹き出し時は温水熱交換器14の出口温水を非熱交換回路48へ流すことで、温水加熱器24から送られてきた高温の温水がそのまま温水熱交換器14へ送られることにより吹出し温度を高くできる。上吹出し時は温水熱交換器14の出口温水を熱交換回路47へ流す量を流量割合調節手段51により調節することで、温水熱交換器14へ送られる温水温度を任意に調節できるために上吹出し時の負荷に応じた暖房能力の調節ができる。
【0056】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、温水熱交換器と、送風機とを備え、吹出しを下部開口部からほぼ水平に吹き出す下吹出しと上部開口部からほぼ鉛直上方に吹き出す上吹出しとに切換え可能とし、下吹出し時は温水熱交換器入口水温を高くし、上吹出し時は温水熱交換器入口水温を下吹出し時の温水熱交換器入口水温よりも低く設定する温水熱交換器入口水温制御手段を設けた温風暖房機であり、室温が低いときとか、戸外で冷え切った体を早く暖めたい時などには、温風吹出し方向を下吹き出しに設定して温水熱交換器の入口水温を高くすることで、吹出し温度が高くなり、体に直接高温風をあてることで、快適な採暖ができ、また暖房能力が大きいため、室温の立ち上がりが早くなる。室温が設定値近傍に達した時とか、体に直接温風を当てたくない場合は、温風吹出し方向を上吹き出しに切換え、同時に温水熱交換器の入口水温を低くすることで、吹出し温度が低くなり、温度の低い温風を強制的に上向きに吹出すことで、温風が天井面から壁面に沿って拡散して流れることになり、室内温度がほぼ均一になり、居住空間への気流、温度変動をほとんど感じることが無くなり、快適な暖房運転の効果が得られる。また、気流感を感じさせない状態では、同一の体感温度を得るためには気流を感じている時に比べて2〜3度低い温度にできるので、経済性の向上がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の温風暖房機における下吹出し時のシステム構成図
【図2】 同温風暖房機の上吹出し時のシステム構成図
【図3】 同温風暖房機の暖房時の温度分布測定位置を示す図
【図4】 同温風暖房機の上吹出し時の図3のA面における風の流れを示す図
【図5】 同温風暖房機の上吹出し時の図3のB面、C面の高さ方向の温度分布図
【図6】 本発明の実施例2における温風暖房機のシステム構成図
【図7】 本発明の実施例3における温風暖房機のシステム構成図
【図8】 本発明の実施例4における温風暖房機のシステム構成図
【図9】 本発明の実施例5における温風暖房機のシステム構成図
【図10】 本発明の実施例6における温風暖房機のシステム構成図
【図11】 本発明の実施例7における温風暖房機のシステム構成図
【図12】 従来の温風暖房機の構成図
【符号の説明】
14 温水熱交換器
15 送風機
20 切換え制御手段
22 温水熱交換器入口水温検知手段
24 温水加熱器
28 循環ポンプ
29 温水熱交換器入口水温制御手段
33 温水加熱器出口水温検知手段
34 温水加熱器出口水温制御手段
37 バイパス路
38 バイパス開閉手段
39 バイパス開閉制御手段
43 還流手段
45 還流制御手段
47 熱交換回路
48 非熱交換回路
50 回路切換え制御手段
51 流量割合調節手段
Claims (2)
- 温水熱交換器と、送風機とを備え、吹出しを下部開口部からほぼ水平に吹き出す下吹出しと上部開口部からほぼ鉛直上方に吹き出す上吹出しとに切換え可能とし、下吹出し時は温水熱交換器入口水温を高くし、上吹出し時は温水熱交換器入口水温を下吹出し時の温水熱交換器入口水温よりも低く設定する温水熱交換器入口水温制御手段を設けた温風暖房機。
- 温水熱交換器と、送風機と、温水加熱器と、前記温水加熱器で加熱された温水を前記温水熱交換器へ送る循環ポンプとを備え、吹出しを下部開口部からほぼ水平に吹き出す下吹出しと上部開口部からほぼ鉛直上方に吹き出す上吹出しとに切換え可能とし、下吹出し時は温水加熱器出口水温を高くし、上吹き出し時は温水加熱器出口水温を下吹出し時の温水加熱器出口水温よりも低く設定する温水加熱器出口水温制御手段を設けた温風暖房機。
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