JP3813387B2 - 情報埋込方法および装置並びに記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データにこの画像データに関連する付帯情報を深層暗号化して埋め込む情報埋込方法および装置並びに情報埋込方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
画像データのデジタル化が進みデジタルカメラやスキャナ等様々なデジタル入力機器から取り込まれた画像データを、カラープリンタやCRT、製版装置等多様なデジタル画像出力機で出力することが一般的になってきている。さらに、ネットワークインフラの整備により、このような画像データがオープンな環境において扱われるようになってきている。これに伴い、デジタル画像データの作成あるいは加工により発生する意匠権や著作権といった権利をいかに保護するかということが問題になってきている。
【0003】
このため、画像データの認証情報や著作権情報(以下付帯情報とする)を、画像データに深層暗号化して埋め込むための手法が種々提案されている(例えば、特開平8−289159号、同10−108180号、同9−214636号等)。この手法は、データの冗長な部分に認証情報や著作権情報を埋め込むことにより、画像データを再生しただけでは埋め込まれている情報を確認することはできないが、その情報を読み出すための装置やソフトウエアを用いることにより、データに埋め込まれている情報を読み出して表示等することができるものである。この深層暗号化については種々の文献にその詳細が記載されている(例えば、「電子透かし、松井甲子雄、O plus E No.213,1997年8月)。
【0004】
このような深層暗号化の手法として、画素空間利用型、量子化誤差利用型、周波数領域利用型等種々の手法が知られている。画素空間利用型は対象画素の近傍の例えば3×3画素の平面を取り出し、この周囲8ビットに付帯情報を埋め込む方法である。量子化誤差利用型は、画像データを圧縮する過程において発生する量子化誤差に着目し、付帯情報のビット系列の0,1で量子化出力を偶数と奇数とに制御して見かけ上量子化ノイズとして付帯情報を画像データに埋め込む方法である。この量子化誤差利用型については、「画像深層暗号」(松井甲子雄、森北出版、1993年)にその詳細が記載されている。周波数領域利用型は、画像領域上において視覚的に鈍感な周波数領域に付帯情報を埋め込む方法である。例えば、画像中の高周波成分は視覚的に鈍感な領域であるため、画像データを複数の周波数帯域に分解し、高周波帯域に付帯情報を埋め込み、さらに画像データに再構成することにより付帯情報を埋め込むことができる。また、人間の視覚特性としては、色差や彩度情報は一般に輝度情報よりも階調識別能力が低下し、輝度と色差あるいは彩度情報との差の部分に見えない記録が可能となる領域が存在する。したがって、この領域に付帯情報を埋め込むこともできる。
【0005】
他にも、画像としてS/Nの悪いビットプレーンにノイズの冗長性に紛れさせて付帯情報を埋め込む方法や、一定の範囲の画素ブロック(空間)における情報変化の冗長性に埋め込む方法、データ圧縮を行う際に符号化によりデータ情報量が縮退する場合の量子化誤差に埋め込む方法等が挙げられる。
【0006】
ここで、2値画像において階調を表現するための濃度パターンにおける画素ブロックの情報変換冗長性を利用した情報の埋込方法について説明する。
【0007】
2値のビットマップにより、多値の階調を表現する手法として濃度パターン法がある。図23は、2値の画素4つを1単位として、その面積変化により階調を表現するケースをモデル的に示す図である。ここで、特定のビット数L、画素数n×nにより表すことができる階調数Leqは、下記の式(1)により表すことができる。
【0008】
Leq=(L−1)n2+1 (1)
したがって、図23に示すケースについては5階調を表現できることとなる。また、図23から明らかなように、1つの量子化レベル(同じ階調)を示すパターンは、4つの画素のうちどの画素に黒となるビットを立てるかに応じて複数存在する。例えば、量子化レベル0および4は1つのパターンしか取り得ないが、量子化レベル1および3は取り得るパターンは4つ、量子化レベル2は取り得るパターンは6つある。すなわち、n2個の画素配列個の中で、黒画素m個と(n2−m)個の白画素の組み合わせ配列によりパターン数は決まるため、1階調当たりの取り得るパターンはn2Cm通り考えられる。この同一量子化レベルに対する冗長的な画素配列パターンを利用して、別な情報を表すことが可能である。
【0009】
この場合の別情報を整数とすると、例えば量子化レベル1の場合、割り当てられる整数は4つで2ビットになる。すなわち、量子化レベルmにおける割り当てビット数BITmは、
BITm=[log2(n2Cm)] (2)
として求めることができる。したがって量子化レベル2の場合は、式(2)から、
BIT2=[log2(22C2)]=log26=2.585
となる。また、4画素のブロック全体により表すことができる量子化ビット数は、
BIT0+BIT1+BIT2+BIT3+BIT4=0+2+2.585+2+0=6.585ビット
となる。このように、黒となるビットを立てる画素位置を1つの情報として冗長度の中において表すことができる。すなわち、視覚的な情報としては、量子化レベルとして0から4しかないが、別の情報の冗長性でいうと、このように各量子化レベルにおいて種々のバリエーションがある。
【0010】
なお、各ブロックを構成する画素数が増加すれば、冗長性も大きくなり埋め込むことができる情報量も多くなるが、その一方で視覚の積分効果を超えてこのブロックがユニットとして視認できるようになり、画像品質が落ちてくる。したがって、視覚特性と埋め込む情報量とはトレードオフの関係にある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述したような付帯情報を画像データに埋め込むための新たな手法を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
ある色空間の画像データをこの色空間とは色再現特性が異なる色空間に変換すると、色空間に歪みが生じる。この歪みより両色空間においてデータの写像を行うときに、量子化分解能が縮退したり増加したりするため、ある程度誤差拡散をしなければ色空間を変換することができない。本発明はこの色空間の変換時に生じる量子化誤差を利用して付帯情報を埋め込むようにしたものである。
【0013】
すなわち、本発明による情報埋込方法は、画像データに該画像データに関連する付帯情報を深層暗号化して埋め込む情報埋込方法において、
前記画像データを該画像データが属する第1の色空間から該第1の色空間とは異なる色再現特性を有する第2の色空間に変換するに際し、
前記第1および前記第2の色空間の色再現特性の相違に基づいて、前記画像データを前記第2の色空間に変換した際の量子化誤差を求め、
該量子化誤差に前記付帯情報を暗号化して埋め込むことを特徴とするものである。
【0014】
ここで、「深層暗号化して埋め込む」とは、オリジナルデータの冗長な部分に付帯情報を埋め込むことである。
【0015】
なお、本発明の情報埋込方法においては、前記第1の色空間と前記第2の色空間とのGamutの相違を判定し、
両色空間におけるGamut内の色空間については、前記第1の色空間における色座標を前記第2の色空間において対応する色座標に変換する際に生じる幾何学的誤差を前記量子化誤差として求めることが好ましい。
【0016】
ここで、「色座標」とは、ある色空間における色を規定する座標位置のことである。
【0017】
また、前記第1の色空間と前記第2の色空間とのGamutの相違を判定し、前記第2の色空間における前記第1の色空間のGamut外の色空間を該第1の色空間のGamut内に圧縮し、該圧縮により生じる誤差を前記量子化誤差として求めることが好ましい。
【0018】
ここで、「Gamut」とは色空間としての境界のことをいう。
【0019】
さらに、前記第1の色空間の量子化分解能が縮退あるいは増加する空間における量子化誤差に前記付帯情報を埋め込むことが好ましい。
【0020】
より具体的には、前記第1の色空間における色座標を前記第2の色空間における対応する色座標に変換する第1の変換テーブルと、前記第1の色空間における所定の色座標を前記第2の色空間における該所定の色座標と対応する色座標近傍の異なる色座標に変換する第2の変換テーブルとを作成し、
前記画像データを前記第1の色空間から前記第2の色空間に変換するに際し、前記画像データにより表される画像上の位置に応じて、前記第1の変換テーブルおよび前記第2の変換テーブルを切り替えて、前記付帯情報を埋め込むことが好ましい。
【0021】
ここで、「画像上の位置」とは、画像を複数の画像領域に分割した際の各画像領域の全体を表すものであってもよく、この画像をラスタ走査した場合に所定の色座標が出現する画素位置を表すものであってもよい。
【0022】
また、本発明において「付帯情報」を埋め込むとは、付帯情報をコード化または符号化して埋め込むものであってもよく、文字や図形等のパターン状に埋め込むものであってもよい。
【0023】
また、前記第1の色空間における色座標を前記第2の色空間における対応する色座標に変換する第1の変換テーブルを作成するとともに、前記第1の色空間における複数の所定の色座標を前記第2の色空間における該複数の所定の色座標とそれぞれ対応する色座標近傍の異なる色座標に変換する第2の変換テーブルを前記複数の所定の色座標の数に応じて作成し、
前記画像データを前記第1の色空間から前記第2の色空間に変換するに際し、前記付帯情報の内容に応じて前記複数の第2の変換テーブルから一つの第2の変換テーブルを選択し、
前記画像データにより表される画像上の位置に応じて、前記第1の変換テーブルおよび前記選択された第2の変換テーブルを切り替えて、前記付帯情報を埋め込むようにしてもよい。
【0024】
さらに、前記第1の色空間における色座標を前記第2の色空間における対応する色座標に変換する第1の変換テーブルを作成するとともに、前記第1の色空間における複数の所定の色座標を前記第2の色空間における該複数の所定の色座標とそれぞれ対応する色座標近傍の異なる色座標に変換する第2の変換テーブルを前記複数の所定の色座標の数に応じて作成し、
前記画像データを前記第1の色空間から前記第2の色空間に変換するに際し、複数の前記付帯情報毎に前記複数の第2の変換テーブルから一つの第2の変換テーブルを選択し、
前記画像データにより表される画像上の位置に応じて、前記各付帯情報毎に前記一つの第2の変換テーブルを選択しつつ、前記第1の変換テーブルおよび該選択された第2の変換テーブルを切り替えて、異なる複数の前記付帯情報を埋め込むようにしてもよい。
【0025】
なお、ここでも、「画像上の位置」とは、この画像を複数の画像領域に分割した際の各画像領域の全体を表すものであってもよく、この画像をラスタ走査した場合に所定の色座標が出現する画素位置を表すものであってもよい。
【0026】
さらにまた、前記第1の色空間における色座標を前記第2の色空間における対応する色座標に変換する第1の変換テーブルを作成するとともに、前記第1の色空間における複数の所定の色座標を前記第2の色空間における該複数の所定の色座標とそれぞれ対応する色座標近傍の異なる色座標に変換する第2の変換テーブルを作成し、
前記画像データを前記第1の色空間から前記第2の色空間に変換するに際し、前記画像データにより表される画像上の色座標に応じて、前記第1の変換テーブルおよび前記第2の変換テーブルを切り替えて、前記色座標毎に異なる複数の前記付帯情報を埋め込むことが好ましい。
【0027】
さらに、前記複数の異なる付帯情報が、該複数の付帯情報が埋め込まれた位置を区切るための区切り情報を含むことが好ましい。
【0028】
本発明による付帯情報読出方法は、上記本発明による情報埋込方法のより具体的な態様によって前記付帯情報が埋め込まれた画像データから前記付帯情報を読み出す方法において、
前記画像データを前記第1の変換テーブルにより変換して第1の画像データを得、
前記付帯情報が埋め込まれた画像データと、前記第1の画像データとの色の相違に基づいて前記付帯情報を読み出すことを特徴とするものである。
【0029】
本発明による画像出力方法は、上記本発明による情報埋込方法のより具体的な態様によって前記付帯情報が埋め込まれた画像データを出力する画像出力方法において、
前記画像データから前記付帯情報を読み出し、
前記画像データに対して該付帯情報に基づく処理を施して出力することを特徴とするものである。
【0030】
なお、本発明による画像出力方法においては、前記画像データに前記付帯情報を視認可能に付与して出力することが好ましい。
【0031】
ここで、「付帯情報に基づく処理」とは、例えば付帯情報が撮影日時を表すものであれば、画像データに撮影日時を視認可能に付与する処理のことであり、付帯情報が撮影により画像データを取得した際の撮影条件を表すものである場合にはこの撮影条件に基づいて画像データに対して施す階調処理等の画像処理のことである。
【0032】
本発明による情報埋込装置は、画像データに該画像データに関連する付帯情報を深層暗号化して埋め込む情報埋込装置において、
前記画像データを該画像データが属する第1の色空間から該第1の色空間とは異なる色再現特性を有する第2の色空間に変換するに際し、
前記第1および前記第2の色空間の色再現特性の相違に基づいて、前記画像データを前記第2の色空間に変換した際の量子化誤差を求める量子化誤差算出手段と、
該量子化誤差に前記付帯情報を暗号化して埋め込む埋込手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0033】
なお、本発明の情報埋込装置においては、前記量子化誤差算出手段は、前記第1の色空間と前記第2の色空間とのGamutの相違を判定する判定手段をさらに備え、
両色空間におけるGamut内の色空間については、前記第1の色空間における色座標を前記第2の色空間において対応する色座標に変換する際に生じる幾何学的誤差を前記量子化誤差として求める手段であることが好ましい。
【0034】
また、前記量子化誤差算出手段は、前記第1の色空間と前記第2の色空間とのGamutの相違を判定する判定手段をさらに備え、
前記第2の色空間における前記第1の色空間のGamut外の色空間を該第1の色空間のGamut内に圧縮し、該圧縮により生じる誤差を前記量子化誤差として求める手段であることが好ましい。
【0035】
さらに、前記埋込手段は、前記第1の色空間の量子化分解能が縮退あるいは増加する空間における量子化誤差に前記付帯情報を埋め込む手段であることが好ましい。
【0036】
より具体的には、前記量子化誤差算出手段は、前記第1の色空間における色座標を前記第2の色空間における対応する色座標に変換する第1の変換テーブルと、前記第1の色空間における所定の色座標を前記第2の色空間における該所定の色座標と対応する色座標近傍の異なる色座標に変換する第2の変換テーブルとを作成する手段を備え、
前記埋込手段は、前記画像データを前記第1の色空間から前記第2の色空間に変換するに際し、前記画像データにより表される画像上の位置に応じて、前記第1の変換テーブルおよび前記第2の変換テーブルを切り替えて、前記付帯情報を埋め込む手段であることが好ましい。
【0037】
また、前記量子化誤差算出手段は、前記第1の色空間における色座標を前記第2の色空間における対応する色座標に変換する第1の変換テーブルを作成するとともに、前記第1の色空間における複数の所定の色座標を前記第2の色空間における該複数の所定の色座標とそれぞれ対応する色座標近傍の異なる色座標に変換する第2の変換テーブルを前記複数の所定の色座標の数に応じて作成する手段を備え、
前記埋込手段は、前記画像データを前記第1の色空間から前記第2の色空間に変換するに際し、前記付帯情報の内容に応じて前記複数の第2の変換テーブルから一つの第2の変換テーブルを選択し、前記画像データにより表される画像上の位置に応じて、前記第1の変換テーブルおよび前記選択された第2の変換テーブルを切り替えて、前記付帯情報を埋め込む手段であってもよい。
【0038】
さらに、前記量子化誤差算出手段は、前記第1の色空間における色座標を前記第2の色空間における対応する色座標に変換する第1の変換テーブルを作成するとともに、前記第1の色空間における複数の所定の色座標を前記第2の色空間における該複数の所定の色座標とそれぞれ対応する色座標近傍の異なる色座標に変換する第2の変換テーブルを前記複数の所定の色座標の数に応じて作成する手段を備え、
前記埋込手段は、前記画像データを前記第1の色空間から前記第2の色空間に変換するに際し、複数の前記付帯情報毎に前記複数の第2の変換テーブルから一つの第2の変換テーブルを選択し、前記画像データにより表される画像上の位置に応じて、前記各付帯情報毎に前記一つの第2の変換テーブルを選択しつつ、前記第1の変換テーブルおよび該選択された第2の変換テーブルを切り替えて、異なる複数の前記付帯情報を埋め込む手段であることが好ましい。
【0039】
また、前記量子化誤差算出手段は、前記第1の色空間における色座標を前記第2の色空間における対応する色座標に変換する第1の変換テーブルを作成するとともに、前記第1の色空間における複数の所定の色座標を前記第2の色空間における該複数の所定の色座標とそれぞれ対応する色座標近傍の異なる色座標に変換する第2の変換テーブルを作成する手段を備え、
前記埋込手段は、前記画像データを前記第1の色空間から前記第2の色空間に変換するに際し、前記画像データにより表される画像上の色座標に応じて、前記第1の変換テーブルおよび前記第2の変換テーブルを切り替えて、前記色座標毎に異なる複数の前記付帯情報を埋め込む手段であることが好ましい。
【0040】
さらに、前記複数の異なる付帯情報が、該複数の付帯情報が埋め込まれた位置を区切るための区切り情報を含むことが好ましい。
【0041】
本発明による付帯情報読出装置は、本発明による情報埋込装置のより具体的な態様によって前記付帯情報が埋め込まれた画像データから前記付帯情報を読み出す装置において、
前記画像データを前記第1の変換テーブルにより変換して第1の画像データを得る変換手段と、
前記付帯情報が埋め込まれた画像データと、前記第1の画像データとの色の相違に基づいて前記付帯情報を読み出す読出手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0042】
本発明による画像出力装置は、本発明による情報埋込装置のより具体的な態様によって前記付帯情報が埋め込まれた画像データを出力する装置において、
前記画像データから前記付帯情報を読み出す読出手段と、
前記画像データに対して該付帯情報に基づく処理を施して出力する出力手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0043】
この場合、前記出力手段は、前記画像データに前記付帯情報を視認可能に付与して出力する手段であることが好ましい。
【0044】
なお、本発明による情報埋込方法、付帯情報読出方法および画像出力方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして、コンピュータ読取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、画像データを第1の色空間から第2の色空間へ変換する際に生じる量子化誤差に着目し、この量子化誤差に付帯情報を埋め込むようにしたため、画像データとは異なる別の情報を付帯情報として画像データに対して埋め込むことができる。
【0046】
なお、第1の色空間の量子化分解能が縮退する空間における量子化誤差に付帯情報を埋め込むことにより、画像データを再現した際に付帯情報が視覚的に認識されることがなくなるため、付帯情報を秘匿的に画像データに埋め込むことができる。この場合、色変換前の画像データにより表される画像と付帯情報が埋め込まれた画像データにより表される画像とを比較し、色変換前の画像における所定の画素の色がどのような色に変換されているかを確認することにより付帯情報を読み出すことができる。
【0047】
また、第1の色空間の量子化分解能が増加する空間における量子化誤差に付帯情報を埋め込むことにより、付帯情報が埋め込まれた画像データにより表される画像においては、色変換前の画像データにより表される画像において所定の色を有する画素が、付帯情報の有無により異なる色に変換されることとなる。この場合、付帯情報が存在する場合の変換先の色と、存在しない場合の変換先の色とを、互いに色座標が近接するものとすることにより、付帯情報を視認されにくい状態で画像データに埋め込むことができる。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は本発明の第1の実施形態による情報埋込装置の構成を示す概略ブロック図である。図1に示すように、第1の実施形態による情報埋込装置は、画像データS0を色変換するとともに、後述するようにコード化された付帯情報H1を埋め込んで、付帯情報H1が埋め込まれた画像データS1を作成する色変換手段1と、埋め込む情報H0をコード化してコード化された付帯情報H1を得るコード化手段2と、コード化手段2において情報H0のコード化を行うためのテーブルを作成するテーブル作成手段3とを備える。
【0049】
なお、本実施形態において画像データS0に埋め込まれる情報H0としては、その画像データS0の著作権情報、認証情報、画像データS0を撮影したときの撮影条件、撮影時のコメント、撮影日時、撮影に使用したカメラのレンズ情報、ストロボ使用の有無の情報、フイルム種等の情報、撮影者名、フイルムやプリント画像から画像データS0を読取った場合には読取時の読取条件、画像データS0の検索情報等が挙げられる。
【0050】
色変換手段1においては、画像データS0が属する第1の色空間と変換先である第2の色空間との量子化誤差に基づいて、付帯情報H1を埋め込むための色変換テーブルが作成され、このテーブルに基づいて画像データS0の色変換が行われる。
【0051】
図2は第1および第2の色空間の量子化誤差を求めるための装置の構成を示す概略ブロック図である。図2に示すように、この装置は画像データS0が属する第1の色空間の色空間情報を取得する第1の色空間情報取得手段11と、第1の色空間情報取得手段11において取得された第1の色空間情報に基づいて、第1の色空間の境界を表すGamut情報を取得する第1のGamut情報取得手段12と、画像データS0の変換先である第2の色空間の色空間情報を取得する第2の色空間情報取得手段13と、第2の色空間情報取得手段13において取得された第2の色空間情報に基づいて第2の色空間の境界を表すGamut情報を取得する第2のGamut情報取得手段14と、第1および第2の色空間のGamut情報の相違に基づいて、Gamut外のデータの圧縮方式を選択する圧縮方式選択手段15と、圧縮方式選択手段15により選択された圧縮方式および第1および第2の色空間のGamut情報に基づいてGamut外の量子化誤差を判定する量子化誤差判定手段16とを備える。
【0052】
一方、Gamut内の量子化誤差については、図3に示す装置により求められる。図3に示す装置は、図2に示す第1および第2の色空間情報取得手段11,13と、第1および第2の色空間情報に基づいてGamut内の幾何学的な色座標の相違、すなわち第1の色空間の色座標と第2の色空間の色座標との配列の幾何学的な相違により、変換時に色座標間に生じる量子化誤差を判定する量子化誤差判定手段17とを備える。
【0053】
ここで、色空間の違いに基づく量子化誤差について説明する。図4および図5は量子化誤差を説明するための図である。図4に示すように、第1の色空間において正規的に並んでいる色座標を第2の色空間に写像すると、両色空間は色再現性が異なるため量子化の仕方が異なり、その結果空間的な歪みが生じる。例えば、第1の色空間のある色座標が第2の色空間におけるAの方に写像されると分解能が欠落し量子化数の縮退が起こる。一方、Bの方に写像されると分解能が増大し量子化数の増加が起こる。このように、量子化数の縮退および増加が起こるとそこに量子化誤差が生じる。
【0054】
次に、図5に示すように、第1の色空間から第2の色空間への変換を行う場合を考える。図5に示すように第1および第2の色空間のGamut(色空間としての境界)の相違から、色空間が重なる部分と重ならない部分とが生じる。第2の色空間において第1の色空間からはみ出している部分(Gamut外)については、第1の色空間においては表現できないため、例えば図5に示すように第1の色空間の中心に向かって圧縮する必要がある。このように色空間を圧縮すると、第2の色空間は全体的に情報量を失うため、量子化数の縮退が生じて量子化誤差が生じる。なお、色空間の圧縮方式としては、第1の色空間の中心に向かって圧縮する方式のみならず、第1の色空間から離れるほど大きく圧縮する方法、中心方向ではなく中心軸に対する接線方向に圧縮する方法等、種々の方法を用いることができる。そして、上述した図2に示す圧縮方式選択手段15はこのGamut外のデータの圧縮方式を選択するものである。
【0055】
このように、色空間をその色空間と色再現特性が異なる色空間に変換すると、各色空間における量子化の分解能の相違により、常に量子化数の縮退あるいは増加が起こり量子化誤差が生じる。本発明はこの量子化数の縮退および増加により生じる量子化誤差の領域に付帯情報H1を埋め込むようにしたものである。ここで、本発明においては量子化数が縮退する場合および増加する場合のそれぞれについて2通りの埋込方法が考えられる。
【0056】
まず、量子化数が縮退する場合の量子化誤差に付帯情報を埋め込む場合について説明する。図6は量子化数が縮退する場合の量子化誤差への付帯情報の埋め込みを説明するためのモデルを示す図である。なお、図6では説明の便宜のためRGB3次元色空間を横軸をR軸、縦軸をG軸とした2次元で示すものとし、紙面に垂直な方向にあるB軸については省略している。ここで、第1の色空間は例えば標準的なCRTモニタの信号に対応したs−RGB色空間等であり、図6においては8ビットに量子化されたRGB色空間(R,G,B=0〜255)において、RGB各軸の色座標の変化ステップ3段分の色領域を示している。図6においてはR軸およびG軸のみが示されているため、この色領域においては、R0G0,R0G1,R0G2,R1G0,R1G1,R1G2,R2G0,R2G1,R2G2の色座標からなる9つの色を取り得る。
【0057】
また、第2の色空間は、例えばプリンタ露光信号に対応した色空間であり、第1の色空間と同様にRGB3次元色空間を横軸をR軸、縦軸をG軸とした2次元で示すものとし、紙面に垂直な方向にあるB軸については省略している。第1の色空間のR0G0,R0G1,R0G2,R1G0,R1G1,R1G2,R2G0,R2G1,R2G2の9点の色座標を有する色領域と等色する第2の色空間の色領域は、第1の色空間については各軸について3ステップあるが、第2の色空間については各軸について2ステップしかなく、量子化の分解能が粗くなっている。したがって、第1の色空間においては、R0G0,R0G1,R0G2,R1G0,R1G1,R1G2,R2G0,R2G1,R2G2の9点の色座標を有していたものが、図6に示すように第2の色空間においては、R′0G′0,R′0G′1,R′1G′0,R′1G′1の4点の色座標となる。ここで、簡便のために、第2の色空間における4点の色座標は、第1の色空間と等色していると仮定する。また、第1の色空間のステップ幅は、知覚色差ΔE=1のステップで均等に刻まれているものとすると、図6に示す第1および第2の色空間において対応する色領域は1辺の大きさが2ΔEの矩形色領域となる。
【0058】
ここで、第1の色空間から第2の色空間への変換を考えると、9点の色座標が4点の色座標に縮退する色変換となるが、この色領域の角部分に相当する4点の色座標は、第1の色空間と第2の色空間で等色していることから、それぞれ対応する色座標に変換される。すなわち、第1の色空間における色座標R0G0,R0G2,R2G0,R2G2は第2の色空間におけるR′0G′0,R′0G′1,R′1G′0,R′1G′1にそれぞれ変換される。一方、第1の色空間における角部以外の5点の色座標は、それぞれ色差ができるだけ少なくなるように第2の色空間に変換される。以下この5点の色座標に着目して説明する。なお、簡便のため、図7に示すように図6の第1の色空間におけるR0G1,R1G0,R1G1,R1G2,R2G1の5点の色座標に0,1,2,3,4の番号を付する。これと同様に、第2の色空間におけるR′0G′0,R′0G′1,R′1G′0,R′1G′1の4点の色座標にそれぞれ(0),(1),(2),(3)の番号を付する。
【0059】
第1の色空間における色座標0は、第2の色空間への変換時には、変換前後において色差ΔEが最も少なくなる色座標(0),(1)のいずれかに変換される。また、第1の色空間における色座標2は、第2の色空間への変換時には、変換前後における色差ΔEは、色座標(0),(1),(2),(3)のいずれについても同じであるため、色座標(0),(1),(2),(3)のいずれかに変換される。このように、第1の色空間における色座標0,1,3,4については、変換先の第2色空間の座標に2つの自由度があり、それぞれ1ビットの情報を持たせることができる。また、第1の色空間における色座標2については、4つの自由度があり2ビットの情報を持たせることができる。この状態を表1に示す。したがって、第1の色空間から第2の色空間への変換時に、6ビットの情報を表すことが可能である。例えば表2に示すように、表1における第1の色空間の色座標0,1,3,4の場合に第2色空間の色座標の欄における上段を0、下段を1に対応させ、表3に示すように表1における第1の色空間の色座標2については、上段を00、2段目を01、3段目を10、4段目を11に対応させると、図8に示すように、「0→(1)、1→(2)、2→(1)、3→(1)、4→(3)」と色変換がなされている場合に、6ビットの情報「110101」を表すこととなる。
【0060】
【表1】
【0061】
【表2】
【0062】
【表3】
【0063】
画像データS0に情報H0を埋め込むためには、情報H0をテーブル作成手段3において作成されたテーブルを参照して6ビットの値にコード化してコード化された付帯情報H1を得、付帯情報H1のコードに対応した第1の色空間から第2の色空間への色変換テーブルを作成する。例えば6ビットにコード化された付帯情報H1が「110101」であるとき、色変換テーブルは図8に示すように、色座標が「0→(1)、1→(2)、2→(1)、3→(1)、4→(3)」となるように、画像データS0を第1の色空間から第2の色空間に変換するものとなる。
【0064】
この場合、6ビット値にどのような情報を割り当てても、第1から第2の色空間への変換前後における各色座標の色差ΔEは、全ての色座標においてΔE≦√2であるため、ほとんど目立たないものとなる。
【0065】
一方、埋め込まれた付帯情報H1を読み出すためには、色変換前の画像データS0と、上述した表1に相当する第1の色空間と第2の色空間との対応関係を示す色変換テーブルと、コード化された付帯情報H1と情報H0との対応関係を表すテーブル(テーブル作成手段3において作成されたもの)とがあればよい。この場合、色変換前の画像データS0により表される画像上の特定の色(ここでは0,1,2,3,4と番号を付した色座標における色)の位置を求める。この位置は、色変換後の画像データS1により表される画像上において付帯情報H1が埋め込まれた位置に対応するものとなる。そして、変換前の特定色が存在する位置において、この位置の色が色変換後にどのような色に変換されているかを検出し、変換後の色に対応する色座標を求める。そして、変換前の色座標と変換後の色座標との対応関係および表1から6ビットの付帯情報H1を読み出すことができる。さらに、付帯情報H1と情報H0とを対応付けるテーブルを参照して、情報H0を得ることができる。
【0066】
なお、上記実施形態においては、各色座標についてそれぞれ別個にビット情報を持たせているが、以下のようにして色領域全体で情報を持たせることも可能である。例えば図7において、第1の色空間における色座標0,2,4は、第2の色空間への色変換によりR方向の色の誤差を生ずる。この3つの色座標のR方向の色の誤差の総和をΔErとすると、ΔErはΔEr=−3,−1,1,3の4つの値を取り得る。この値のうち、ΔEr=−1およびΔEr=1については、色座標の変換の仕方として6つの組み合わせを取り得る。例えばΔEr=−1の場合は次の6つの組み合わせがある。
【0067】
[0→(0),2→(0),4→(3)]・・(a)
[0→(0),2→(2),4→(3)]・・(b)
[0→(0),2→(1),4→(2)]・・(c)
[0→(0),2→(3),4→(2)]・・(d)
[0→(1),2→(0),4→(2)]・・(e)
[0→(1),2→(2),4→(2)]・・(f)
これらの組み合わせにおいてはいずれもΔErが同一であるため、いずれの組み合わせにより色変換を行っても、変換後の画像上においては色差としてはほとんど知覚することができないものとなる。したがって、このような(a)〜(f)の6つの組み合わせを、付帯情報H1を表すコードとして使用することにより、知覚される色の差が非常に小さくなるため、一層視認され難い態様で画像データS0に付帯情報H1を埋め込むことが可能となる。なお、この場合埋め込む情報H0はコード化手段2において上記6つの組み合わせ(a)〜(f)のいずれかの記号にコード化され、コード化された付帯情報H1は(a)〜(f)のいずれかの記号により表されるものとなる。
【0068】
さらに、上記組み合わせにおける(a)と(f)、(b)と(e)のように、変換先の3つの色座標が全て異なっている組み合わせのペアを用いて、付帯情報H1を埋め込むことも可能である。例えば、組み合わせ(a)を1に対応させ、もう1つの組み合わせ(f)を0に対応させておく。そして、画像データS0に付帯情報H1を埋め込む際に、1にコード化された付帯情報H1を埋め込む場合には(a)のように変換を行う色変換テーブルを用いた色変換を行い、0にコード化された付帯情報を埋め込む場合には(f)のように変換を行う色変換テーブルを用いた色変換を行うようにすればよい。
【0069】
また、画像データS0により表される画像を、例えば上、中、下の3つの画像領域に分割し、上部分に1の情報、中部分に0の情報、下部分に1の情報を埋め込む場合、各画像領域毎に(a)および(f)のように変換を行う色変換テーブルを切り替えることにより、情報を埋め込むことができる。この場合、いずれの色変換テーブルにより変換を行っても、誤差の総和ΔEr=−1であるため、各画像領域の境界部分において色変換テーブルの切り替えによる色の差はほとんどなく、これによりほとんど視認されることなく付帯情報を埋め込むことが可能である。
【0070】
一方、量子化数が増加する場合の量子化誤差に埋め込む方法については後述する。
【0071】
次いで、本実施形態の動作について説明する。
【0072】
まず、図2および図3に示す第1の色空間情報取得手段11において、画像データS0が属する第1の色空間の色空間情報が取得されるとともに、変換先の色空間である第2の色空間情報が第2の色空間情報取得手段13において取得される。次に、図2に示す第1および第2のGamut情報取得手段12において、第1および第2の色空間情報に基づいて、第1および第2の色空間のGamut情報が取得される。一方、圧縮方式選択手段15においては、第2の色空間におけるGamut外の座標値の圧縮方式が圧縮方式選択手段15において選択され、この選択された圧縮方式と第1および第2のGamut情報とに基づいて量子化誤差判定手段16においてGamut外の色座標の変換時における量子化誤差が求められる。一方で、図3に示す量子化誤差判定手段17においては、第1および第2の色空間情報に基づいて、Gamut内の色座標の変換時に生じる量子化誤差が求められる。
【0073】
また、図1に示すテーブル作成手段3においては、埋め込む情報H0をコード化するためのテーブルが作成され、コード化手段2においてはこのテーブルを参照して情報H0がコード化されて付帯情報H1が得られる。一方、色変換手段1においては、上述したように画像データS0を第1の色空間から第2の色空間に変換する際に、色座標を変換先のいずれの色座標に写像するかという色変換テーブルが作成される。そして、色変換手段1において画像データS0を第1の色空間から第2の色空間に変換する際に、コード化された付帯情報H1が画像データS0に埋め込まれ、付帯情報H1が埋め込まれた画像データS1が得られる。
【0074】
このように、量子化数が縮退する方向に付帯情報H1を埋め込む場合は、色空間的に元々分解能がない部分に付帯情報H1が量子化誤差として埋め込まれるため、画像データS1を再生しても出力後に情報は視認しにくくなり、これにより付帯情報H1を画像データに秘匿的に埋め込むことができる。なお、このように埋め込まれた付帯情報H1を読み出すためには、上述したように色変換テーブル、およびテーブル作成手段3において作成されたテーブルが必要であるため、これらのテーブルを有する特定の者のみが情報H0の内容を知ることができ、これにより情報H0の秘匿性を保持することができる。
【0075】
次いで、本発明の第2の実施形態について説明する。図9は本発明の第2の実施形態による情報埋込装置の構成を示す概略ブロック図である。図9に示すように、第2の実施形態による情報埋込装置は、2種類の色変換テーブルT1,T2を切り替えて付帯情報H1を画像データS0に埋め込んで、付帯情報H1が埋め込まれた画像データS1を作成するものであり、上記第1の実施形態と同様の色変換手段1と、第1の色変換テーブルT1を変調して第2の色変換テーブルT2を作成するテーブル変調手段21とを備える。
【0076】
第1の色変換テーブルT1は、画像データS0が属する第1の色空間を第2の色空間に変換するためのものであり、画像データS0が第1の色空間において取り得る全ての色データを、第2の色空間に変換するものである。具体的には、図10に示すように、便宜上1次元で示す第1の色空間における各色座標を、同様に1次元で示す第2の色空間における色座標に実線矢印で示すように変換するものである。ここで、図10に示す破線で囲む色領域Aにおいては、色変換により量子化分解能が縮退しており、上記第1の実施形態においてはここに付帯情報H1を埋め込むものである。一方、色領域Bにおいては量子化分解能が増加しており、第2の実施形態においてはここに付帯情報H1を埋め込むものとする。
【0077】
すなわち、図10に示す第2の色空間における色座標Jの画素値となる画像データ中の画素は、第2の色空間においては元々存在しないか、存在してはいるものの第1の色変換テーブルT1を用いて変換を行った場合には使用しないものとなっている。したがって、第2の実施形態においては、まず色座標Jを求め、第1の色空間における色座標Iを第1の色変換テーブルT1により変換した場合には第2の色空間における色座標J+1に変換されるところを、色座標Jに変換されるように第1の色変換テーブルT1を変調して第2の色変換テーブルT2を求め、第1および第2の色変換テーブルT1,T2を切り替えて色変換を行うことにより、付帯情報H1を埋め込むものである。なお、色座標Iは画像データS0により表される画像上において、比較的出現する確率が高い色を表すものを選択する。
【0078】
付帯情報H1は以下のようにして画像データS0に埋め込まれる。図11は第2の実施形態において付帯情報H1を埋め込む状態を説明するための図である。図11に示すように、画像データS0が例えば1024×1536画素を有する場合に、画像データS0により表される画像を1024×256画素を有する6つの画像領域R1〜R6に分割する。この場合、全ての画像領域R1〜R6に色座標Iにより表される画素が存在するものとする。そして、画像データS0の色変換を行う際に、画像領域R2,R5については第1の色変換テーブルT1を使用し、画像領域R1,R3,R4,R6については第2の色変換テーブルT2を使用する。これにより、変換後の画像データS1において、色変換前の画像データS0における色座標Iは、画像領域R2,R5においては色座標J+1に、画像領域R1,R3,R4,R6においては色座標Jに変換されることとなる。したがって、画像データS1により表される画像上において、色座標Jが出現する場合を1、色座標J+1が出現する場合を0として、画像領域R1〜R6毎に色座標J、J+1の有無を検出すれば6ビットの情報を埋め込むことができる。また、色座標Jと色座標J+1とは第2の色空間においては1量子化ステップ以下であるため、画像領域R1〜R6の境界部分においては、色の差はほとんど視認できないものとなる。したがって、第1の色変換テーブルT1のみにより画像データS0を変換する場合と比較して、画質をほとんど劣化させることなく付帯情報H1を埋め込むことができる。なお、本実施形態においては、図11に示すように、「101101」という付帯情報H1が埋め込まれることとなる。
【0079】
なお、付帯情報H1を読み出すためには、画像データS1により表される画像の上記6つの画像領域R1〜R6のそれぞれについて、色座標Jおよび色座標J+1の有無を検出して付帯情報H1を求め、付帯情報H1と情報H0とを対応付けるテーブル(第1の実施形態のテーブル作成手段3において作成されたテーブル)を参照して情報H0を得ることができる。したがって、第1の実施形態とは異なり、色変換前の画像データS0を用いることなく付帯情報H1を読み出すことができる。なおこの場合、色座標Jと色座標J+1とは第2の色空間においては1量子化ステップ以下であるため視認しにくいが、デジタル値としては差異を有するため、画像データS1のデータ値としては、色座標Jおよび色座標J+1の差異を検出することができるものである。
【0080】
この第2の実施形態のように、量子化数が増加する方向に付帯情報H1を埋め込む場合において、第1および第2の色変換テーブルT1,T2を使用して、第1の色空間における色座標Iが第2の色空間において色座標Jおよび色座標J+1のいずれに変換されるかに応じて付帯情報H1を埋め込むことにより、第1の色変換テーブルT1のみを用いて色変換を行う場合と比較しても、ほとんど画質を劣化させることなく付帯情報H1を画像データS0に埋め込むことができる。また、付帯情報H1を読み出す場合にも、色座標Jおよび色座標J+1の有無を検出すればよいため、色変換前の画像データS0は不要となりこれにより付帯情報H1の検出を容易に行うことができる。
【0081】
なお、上記第2の実施形態においては、第1の色空間における色座標Iを第2の色空間における色座標Jおよび色座標J+1のいずれに変換するかを切り替えることにより付帯情報H1を埋め込んでいるが、第1の色空間における色座標Iに近接する色座標I−1または色座標I+1を第2の色空間における色座標Jおよび色座標J+1のいずれに変換するかを切り替えることにより、付帯情報H1を埋め込むようにしてもよい。この場合、色座標Iを色座標Jまたは色座標J+1に変換する場合と比較して、色の誤差が大きくなるため多少画質は劣化するものの、第2の実施形態と同様に付帯情報H1を画像データS0に埋め込むことができる。
【0082】
また、図10に示す第2の色空間の色座標Jのように、第1の色変換テーブルT1を用いて変換を行った場合には使用されない色座標が、第1の色空間中に複数個存在する場合には、その複数個の色座標を同一の付帯情報に基づいて変調させる色変換テーブルを使用して色変換を行い、付帯情報の読出しの際には、複数個の読出結果の論理和「OR」を使用することも可能である。これにより、分割された画像領域に情報埋込可能な色座標が存在する確率を高めることができる。
【0083】
次いで、本発明の第3の実施形態について説明する。図12は本発明の第3の実施形態による情報埋込装置の構成を示す概略ブロック図である。図12に示すように、本発明の第3の実施形態による情報埋込装置は、例えば撮影日時の情報と画像データS0の撮影者の情報という2種類の情報H0,H0′をそれぞれ別個に表す2種類の付帯情報H1、H2を使用し、第2の色変換テーブルT2に加えて第3、第4の色変換テーブルT3,T4を作成し、2種類の付帯情報H1,H2に応じて第2の色変換テーブルT2、第3の色変換テーブルT3および第4の色変換テーブルT4から一つの色変換テーブルを選択して、付帯情報H1,H2を選択的に画像データS0に埋め込むものである。
【0084】
すなわち、上記第2の実施形態においては、第1の色空間における色座標Iを第2の色空間における色座標Jおよび色座標J+1のいずれに切り替えるかにより付帯情報H1を画像データS0に埋め込んでいたが、図10に示す色領域Cにおいても、第1の色空間における色座標I′を第2の色空間における色座標J′および色座標J′+1のいずれに切り替えるかにより情報を埋め込むことができる。したがって、第3の実施形態においては、2種類の情報を選択的に埋め込み可能なように、上記第2の実施形態と同様の第2の色変換テーブルT2を作成するとともに、第1の色変換テーブルT1により色座標I′を変換した場合には第2の色空間における色座標J′+1に変換されるところを色座標J′に変換されるように第1の色変換テーブルT1を変調して第3の色変換テーブルT3を作成する。なお、第2の色変換テーブルT2においては第1の色空間における色座標I′は第1の色変換テーブルT1と同様に第2の色空間における色座標J′+1に変換するものとし、第3の色変換テーブルT3においては第1の色空間における色座標Iは第1の色変換テーブルT1と同様に第2の色空間における色座標J+1に変換するものとする。また、第4の色変換テーブルT4は、第1の色空間における色座標Iは第2の色空間における色座標Jに、第1の色空間における色座標I′は第2の色空間における色座標J′にそれぞれ変換するものとする。
【0085】
そして、上記第2の実施形態と同様に画像データS0により表される画像を6つの画像領域に分割し、各画像領域毎に第1の色変換テーブルT1と第2の色変換テーブルT2とを切り替えて画像データS0を画像データS1に変換することにより、付帯情報H1を画像データS0に埋め込むことができる。一方、各画像領域毎に第1の色変換テーブルT1と第3の色変換テーブルT3とを切り替えて画像データS0を画像データS1に変換することにより、付帯情報H2を画像データS0に埋め込むことができる。この第2の色変換テーブルT2と第3の色変換テーブルT3とは、テーブル変調手段21にいずれの付帯情報H1,H2が入力されるかに応じて切り替えられることとなる。
【0086】
一方、付帯情報H1,H2を同時に埋め込むことも可能である。すなわち、上記第2の実施形態と同様に画像データS0により表される画像を6つの画像領域に分割し、各画像領域毎に第1から第4の色変換テーブルT1,T2,T3,T4を切り替えて画像データS0を画像データS1に変換することにより、付帯情報H1,H2を画像データS0に埋め込むことができる。この場合、各画像領域毎に付帯情報H1,H2の内容が判定され、例えばある画像領域において、付帯情報H1が0、付帯情報H2が0の場合には第1の色変換テーブルT1を、付帯情報H1が1、付帯情報H2が0の場合には第2の色変換テーブルT2を、付帯情報H1が0、付帯情報H2が1である場合には、第3の色変換テーブルT3を、付帯情報H1,H2ともに1である場合には第4の色変換テーブルT4を使用して画像データS0を画像データS1に変換することにより、付帯情報H1,H2を画像データS0に埋め込むことができる。なお、第1から第4の色変換テーブルT1,T2,T3,T4は、テーブル変調手段21に入力される付帯情報H1,H2の内容に応じて切り替えられることとなる。
【0087】
なお、ここでは第1から第4の色変換テーブルT1〜T4を使用して2つの付帯情報H1,H2を埋め込んでいるが、2つのテーブルを使用して付帯情報H1,H2を埋め込むことも可能である。これは、例えば第1および第4の色変換テーブルT1,T4を使用し、画像上の異なる色座標に付帯情報H1,H2を埋め込むものである。そして、各画像領域内の画素毎に色変換を行う際にその色座標が色座標IであるかI′であるかまたはその他の色座標であるかを判定し、色座標Iであれば付帯情報H1のその領域における情報の内容を判定し、「1」であればその画素については第4の色変換テーブルT4を使用し、「0」であれば第1の色変換テーブルを使用する。一方、色座標I′であれば付帯情報H1に代えて付帯情報H2の内容を判定し、「1」であればその画素については第4の色変換テーブルT4を使用し、「0」であれば第1の色変換テーブルを使用する。なお、色座標Iでも色座標I′でもない場合には、第1および第4の色変換テーブルT1,T4のいずれを使用してもよいが、その直前の変換に使用したテーブルをそのまま使用すれば、演算速度の点で好ましい。そしてこのように、第1および第4の色変換テーブルT1,T4を色座標に応じて切り替えることにより、複数の付帯情報を異なる色座標に埋め込むことができる。
【0088】
なお、埋め込まれた付帯情報H1,H2を検出するには、画像データS1により表される画像の上記6つの画像領域に対応する画像領域毎に、色座標Jおよび色座標J+1の有無を検出すれば、上記第2の実施形態と同様に付帯情報H1を求めることができる。また、色座標J′および色座標J′+1の有無を検出すれば、付帯情報H2を求めることができる。
【0089】
なお、上記第3の実施形態においては2つの付帯情報H1,H2を画像データS0に埋め込んでいるが、第1の色空間から第2の色空間に変換する際に、図10に示す色領域B,Cのように量子化数が増加する色領域は、他にも複数存在するものである。したがって、このような色領域毎に第1の色空間における色座標の変換先を第1の色変換テーブルT1と異なるものとした色変換テーブルを作成することにより、より多くの付帯情報を選択的に画像データS0に埋め込むことができる。
【0090】
また、上記第2におよび第3の実施形態においては画像データS0により表される画像を複数の画像領域に分割し、この画像領域毎に使用する色変換テーブルを切り替えて付帯情報を埋め込んでいるが、画像データS0により表される画像の画素位置に付帯情報を埋め込むことも可能である。以下、これを第4の実施形態として説明する。図13は第4の実施形態において行われる処理を説明するための図である。第4の実施形態においては、画像データS0をラスタ走査しつつ各画素毎に色変換し、このラスタ走査による色変換の最中において、第1の色空間における色座標Iが出現する毎に第2の実施形態と同様に第1および第2の色変換テーブルT1,T2を切り替えて、付帯情報H1を埋め込むものである。なお、ここでは「1011」という付帯情報H1を埋め込むものとする。
【0091】
まず、画像データS0を初期の画素位置(例えば画素の座標値として(0,0)からラスタ走査し、図13に示すように第1の色空間における色座標Iが出現するまでは全ての画素のデータ値を第1の色変換テーブルT1により色変換し、最初に出現した色座標Iについては第2の色変換テーブルT2により色変換を行う。以下、2番目に出現した色座標Iについては第1の色変換テーブルT1により、3番目および4番目に出現した色座標Iについては第2の色変換テーブルT2により色変換を行う。そして、4つの色座標Iが出現した後は残余の画素のデータ値を全て第1の色変換テーブルT1を用いて色変換して付帯情報H1が埋め込まれた画像データS1を得る。なお、この場合は予め埋め込む情報のビット数を規定しておく必要がある。
【0092】
このようにして埋め込まれた付帯情報H1を読み出すには、画像データS1を初期位置からラスタ走査し、画像データS0における色座標Iに対応する位置において、第2の色空間における色座標Jおよび色座標J+1の出現状態を検出する。この場合、図14に示すようにJ、J+1、J、Jという順序で色座標Jおよび色座標J+1が出現するため、色座標Jを1、色座標J+1を0と対応付けておけば、「1011」という付帯情報H1を読み出すことができる。なお、この場合においては、画像データS1により表される画像上において色座標Iに対応する位置が必要であるため、付帯情報H1を読み出すためには色変換前の画像データS0が必要となる。そして、読み出した付帯情報H1を付帯情報H1と情報H0とを対応付けるテーブルを参照することにより、情報H0を得ることができる。
【0093】
なお、第4の実施形態に示すように付帯情報H1を埋め込む場合において、複数の付帯情報を画像データS0に同時に埋め込むことも可能である。以下これを第5の実施形態として説明する。図15は第5の実施形態において行われる処理を説明するための図である。なお、第5の実施形態においては第3の実施形態と同様に2つの付帯情報H1,H2を埋め込むものとする。第5の実施形態は、第4の実施形態と同様に画像データS0をラスタ走査し、この走査の最中において第1の色空間における色座標Iが出現する毎に第2の実施形態と同様に第1の色変換テーブルT1を第2の色変換テーブルT2に切り替えて付帯情報H1を埋め込み、さらに第1の色空間における色座標I′が出現する毎に第1の色変換テーブルT1を上記第3の実施形態における第3の色変換テーブルT3に切り替えて付帯情報H2を埋め込むものである。なお、ここでは「1011」という付帯情報H1を、「0101」という付帯情報H2を埋め込むものとする。
【0094】
まず、図15に示すように第1の色空間における色座標Iが出現するまでは全ての画素のデータ値を第1の色変換テーブルT1により色変換し、最初に出現した色座標Iについては第2の色変換テーブルT2により色変換を行う。以下、2番目に出現した色座標Iについては第1の色変換テーブルT1により、3番目および4番目に出現した色座標Iについては第2の色変換テーブルT2により色変換を行う。一方、最初に出現した色座標I′については第1の色変換テーブルT1により色変換を行い、以下、2番目に出現した色座標I′については第3の色変換テーブルT3により、3番目および4番目に出現した色座標Iについてはそれぞれ第1および第3の色変換テーブルT1,T3により色変換を行う。そして、各色座標I,I′が4つ出現した後は残余の画素のデータ値を全て第1の色変換テーブルT1を用いて色変換して付帯情報H1,H2が埋め込まれた画像データS1を得る。なお、第5の実施形態においても第4の実施形態と同様に予め埋め込む情報のビット数を規定しておく必要がある。
【0095】
このようにして埋め込まれた付帯情報H1,H2を読み出すには、まず、上記第4の実施形態と同様に「1011」という付帯情報H1を読み出す。その後、画像データS1を初期位置からラスタ走査し、画像データS0における色座標I′と対応する位置において、第2の色空間における色座標J′および色座標J′+1の出現状態を検出する。この場合、図16に示すようにJ′+1、J′、J′+1、J′という順序で色座標J′および色座標J′+1が出現するため、色座標J′を1、色座標J′+1を0と対応付けておけば、「0101」という付帯情報H2を読み出すことができる。そして、読み出した付帯情報H1,H2を付帯情報H1,H2と埋め込む情報H0,H0′とを対応付けるテーブルを参照することにより、情報H0,H0′を得ることができる。
【0096】
このように、第5の実施形態においては、複数の異なる付帯情報H1,H2を1つの画像データS0に埋め込むことが可能である。また、色座標毎に異なる付帯情報を埋め込むことができる一方で、付帯情報を埋め込んだ際に使用した色座標を知らなければその付帯情報を読み出すことはできないため、付帯情報を埋め込む際に使用した色座標に関する情報の有無に応じて、読み出すことができる付帯情報を異なるものとすることができる。したがって、画像データS1の利用者に応じて、知らせる色座標の情報を制限することにより、利用者毎にアクセス可能な付帯情報を制限することが可能となる。さらに、埋め込まれている付帯情報とは異なる色座標を変換する新たな色変換テーブルを用いることにより、既に埋め込まれている付帯情報を消去することなく、新たな付帯情報を埋め込むことが可能である。
【0097】
なお、上記第5の実施形態においては、情報が埋め込まれた位置を特定するために、色変換前の画像データS0を用いているが、図17に示すように付帯情報H1,H2を埋め込む際に、比較的出現頻度が高い色座標Kを、情報が埋め込まれた位置を特定するための同期信号として用いることにより、画像データS0を使用することなく、情報の埋込位置を特定することができる。これは、第1の色空間における色座標Kは、情報を埋め込まない場合には第2の色空間における色座標L+1に変換され、情報を埋め込む場合には第2の色空間における色座標Lに変換されるものとし、埋め込まれた情報を読み出す際に同期信号として使用される第1の色空間の色座標Kに対応した情報埋込後の第2の色空間の色座標Lの出現状態を検出することにより、色変換前の画像データS0を使用することなく、情報の埋め込み位置を特定可能とするものである。これを第6の実施形態として説明する。
【0098】
画像の色変換時に情報埋め込みを行う際に、画像データS0を初期位置からラスタ走査し、最初に色座標Kが出現した場合に、色座標Kに対して情報埋め込みを行う色変換テーブルを用いて第2の色空間における色座標Lに変換する。その後、色座標Iおよび色座標I′が出現した場合に、付帯情報H1,H2の内容に応じて第1の色変換テーブルT1を使用するか、第2、第3の色変換テーブルT2,T3を使用するかを切り替えて画素のデータ値を変換する。そして、2番目の色座標Kが出現した場合に、最初に色座標Kが出現してから2番目の色座標Kが出現するまでの間に、既に色座標IおよびI′が双方とも出現している場合には、情報埋め込みを行う色変換テーブルにより色座標Kを第2の色空間における色座標Lに変換する。また、色座標I,I′の双方が出現していない場合には、情報埋め込みを行わない色変換テーブルにより色座標Kを第2の色空間における色座標L+1に変換する。3番目以降に出現した色座標Kにおいても同様に、色座標I,I′の双方が出現したか否かを判断し、双方が出現済みである場合には情報埋め込みを行う色変換テーブルを、双方が出現済みでない場合には情報埋め込みを行わない色変換テーブルを使用して、色座標Kを第2の色空間における色座標L,L+1に変換する。
【0099】
このように色変換を行うことにより、色変換後の画像データS1を初期位置からラスタ走査した場合に、色座標Lが出現してから次の色座標Lが出現するまでの間には、色変換前の画像データS0における色座標Iおよび色座標I′が少なくとも1回出現することとなる。したがって、この色座標Lと色座標Lとの間の区間を1ビットの情報埋め込み区間とし、色座標Iおよび色座標I′が出現した場合に色変換テーブルを切り替えて画素のデータ値を変換する。そして、上記のような同期信号の埋め込みを行う際に、色変換後の画像データS1中に5番目の色座標Lが出現するまで第2の色空間における色座標Lの出現間隔において色座標Iおよび色座標I′が出現した場合に、色変換テーブルを切り替えて図17に示すように、「1100」および「0010」という付帯情報H1,H2を埋め込むことができる。
【0100】
なお、第6の実施形態においては、第2の色空間における色座標Lの出現間隔において、複数の色座標Iおよび色座標I′が出現する場合があるが、最初に出現した色座標I,I′についてのみ情報を埋め込むという規則を予め設定しておくことにより、混乱することなく情報を埋め込むことができる。また、色座標Kの出現間隔において、色座標I,I′が全く出現しない場合があるが、この場合は色座標Iおよび色座標I′が出現するまでは、色座標Kが検出されてもその色座標Kについては同期信号として使用されないため、混乱することなく情報を埋め込むことができる。
【0101】
なお、上記第4から第6の実施形態においては画像データS0,S1のラスタ走査を開始する位置として例えば画素の座標が(0,0)の位置としているが、これに限定されるものではなく、任意の画素位置からラスタ走査を開始してもよいものである。
【0102】
なお、上記第2から第6の実施形態においては、第2の色空間において使用していない色を用いる等により、量子化数が増大する空間に付帯情報を埋め込んでいるが、第1および第2の色空間の性質によっては、付帯情報を埋め込むために十分な変換先の色座標を確保できない場合がある。この場合、以下のようにして変換先の色座標を確保すればよい。図18は変換先の色座標が確保できない場合の対処方法を説明するための図である。まず、第2の色空間において、情報を埋め込む色座標e′を予め定めておき、色変換時にこの色座標e′に変換される第1の色空間の色座標eを求める。そして、図18の破線で示すように、この第1の色空間における色座標eを第2の色空間における色座標e′に変換する色変換テーブルと、図18の実線で示すように第1の色空間における色座標eを第2の色空間における色座標e′に隣接する色座標d′に変換する色変換テーブルとの2つの色変換テーブルを作成する。そして画像データS0の色変換時に、この2つの色変換テーブルのいずれを使用するかに応じて画像データS0に付帯情報を埋め込むことができる。
【0103】
すなわち、第1の色空間における色座標eを第2の色空間における色座標e′に変換する色変換テーブルを第1の色変換テーブルT1、第1の色空間における色座標eを第2の色空間における色座標e′に隣接する色座標d′に変換するテーブルを第2の色変換テーブルT2として上記第2から第6の実施形態と同様に画像データS0の色変換を行い、変換後の画像データS1における変換前の画像データS0の色座標eと対応する位置が、色座標d′となっているか色座標e′となっているかにより1ビットの情報を埋め込むことができる。したがって、上記第2から第6の実施形態と同様に、色変換に使用するテーブルを切り替えて画像データS0に付帯情報を埋め込むことができる。
【0104】
なお、上記第2から第6の実施形態においては、画像データS0にコード化された付帯情報H1を埋め込んでいるが、付帯情報H1をパターン状に埋め込むことも可能である。以下、パターン状の付帯情報H1の埋め込みを第7の実施形態として説明する。図19は第7の実施形態において行われる処理を示す図である。図19に示すように、第7の実施形態においては、画像データS0により表される画像G1をこれが属する第1の色空間から第2の色空間に変換する際に、「C」の文字パターンを有する文字画像M1を、パターン状の付帯情報H1として埋め込むものである。なお、文字画像M1は画像G1と同一画素数を有し、文字画像M1中の「C」の文字パターンは十分に線幅を有し、この文字画像M1を表す画像データは、文字パターン部分が1、背景部分が0の値を有する2値データとなっている。また、第7の実施形態においては、画像G1を第2の色空間に変換する際に通常使用される色変換テーブルを第1の色変換テーブルT1とし、付帯情報H1を埋め込むために使用する色変換テーブルを第2の色変換テーブルT2とする。
【0105】
そして、画像G1を第1の色空間から第2の色空間に変換する際に、画像G1上における図10に示す第1の色空間の色座標I,I′に対応する画素位置に、付帯情報H1を埋め込むものである。すなわち、画像G1を表す画像データS0を第1の色空間から第2の色空間に変換する際に、第2の色空間において存在しないか、存在してはいるものの第1の色変換テーブルT1を用いて変換を行った場合には使用しない色座標(以下ここでは空孔色座標とする)に、付帯情報H1をパターン状に埋め込むものである。
【0106】
ここで、RGB3次元画像データのうち1色の色データが8ビットの階調を有するものであるとすると、この色データをこれが属する色空間とは異なる色空間に変換した場合、概略1割程度の空孔色座標が出現することは十分に想定できる。ここで、色変換時に仮に1割の空孔色座標が出現するとすると、RGBの3次元色空間においては、単純計算で27%(1−0.93)の空孔色座標が出現することとなる。また、画像データが各色16ビットの階調を有するような場合にはさらに空孔色座標が出現する確率が高くなる。
【0107】
一方、付帯情報H1をパターン状に埋め込む場合、画像G1が1000×1000画素を有するものであるとすると、100×100画素程度の埋め込み可能画素が存在すれば、たとえこれが画像上にランダムに存在しているとしても、1文字を表現するには十分なものである。すなわち、画像G1の全画素のうち1/100の画素が空孔色座標となれば、十分に付帯情報H1をパターン状に埋め込むことができるものである。ここで、上記の計算においては1つの画像G1中には27%程度の空孔色座標が出現することから、付帯情報H1は確実にパターン状に埋め込むことが可能となる。
【0108】
具体的には、画像G1と文字画像M1との各画素位置を対応させ、文字画像M1において値が1となる文字パターン部分とが重複する画素位置については、第2の色変換テーブルT2を使用して色変換を行う。この結果、画像G1上の重複する画素位置において空孔色座標が存在する場合には、その空孔色座標が第2の色変換テーブルT2により変換されて変換後の色が出現する。そして、その他の画素位置については第1の色変換テーブルT1を使用して色変換を行うことにより、変換後の色により付帯情報H1が画像G1にパターン状に埋め込まれて、図19に示すように付帯情報H1が埋め込まれた画像G2を表す画像データS1を得ることができる。
【0109】
なお、画像G2においては、付帯情報H1により表される文字パターンに対応する画素位置の色座標は、第1の色変換テーブルT1により色変換を行った場合と比較して色差は1段階程度であるため、ほとんど視認されることなく付帯情報H1が埋め込まれることとなる。
【0110】
また、自然画像においてグレーの壁を背景とした写真や、青空を背景とした写真等において、グレーや空色等の多用される色については、空孔色座標が少なくなるように描画するのが常である。しかしながら、見かけ上同一の色であってもデジタル値として差異を有するものであれば空孔色座標は発生し得るため、付帯情報H1をパターン状に埋め込むことができる。また、コンピュータグラフィックス等において、デジタル値が全く同一の背景を有する画像において、その背景が空孔色座標に相当しない場合には、付帯情報H1をパターン状に埋め込むことができないが、このような場合には若干のノイズを付与することにより、空孔色座標を発生させれば付帯情報H1をパターン状に埋め込むことができることとなる。
【0111】
一方、埋め込まれた付帯情報H1を読み出すには、画像G2において情報が埋め込まれた全ての色座標(例えば図10における色座標J,J′)を、それとは全く異なる色(例えば色Xとする)に変換する色変換テーブルT3′を予め準備しておき、この色変換テーブルT3′により画像G2を表す画像データS1を色変換することにより、付帯情報H1の文字パターンが色Xにより表された文字画像M1′を得ることができる。なお、ここで、画像G2から読み出される文字パターンは、文字画像M1のように文字パターン部分の全ての画素について値を有するものでなく、空孔色座標以外の画素位置には画素値の抜けを有するものであるため、文字画像M1′のように「′」を付したものである。
【0112】
なお、第7の実施形態においては1つの文字画像M1のみを画像G1に埋め込んでいるが、上述したように1つの画像中においては空孔色座標は全画素の27%程度存在することから、複数の文字画像を画像G1に埋め込むことも可能である。以下、これを第8の実施形態として説明する。図20は第8の実施形態において行われる処理を示す図である。図20に示すように、第8の実施形態においては、画像データS0により表される画像G1をこれが属する第1の色空間から第2の色空間に変換する際に、「C」、「O」、「P」、「Y」の文字パターンを有する文字画像M1〜M4を、パターン状の付帯情報H1として埋め込むものとする。
【0113】
この場合、画像G1における互いに異なる空孔色座標(1色でも複数色の組でもよい)に文字画像M1〜M4を埋め込むため、画像G1をこれが属する第1の色空間から第2の色空間に変換する際には、第7の実施形態と同様に通常の画素位置については第1の色変換テーブルT1を使用し、付帯情報H1を埋め込む画素位置については、文字画像M1〜M4の種類に応じて複数の第2の色変換テーブルT2を切り替えて使用するものである。例えば、「C」の文字画像M1を埋め込む際には、図10における色座標I(空孔色座標)を色座標Jに変換する色変換テーブルを使用し、「O」の文字画像M2を埋め込む際には、図10における色座標I′を色座標J′に変換する色変換テーブルを使用する。以下、「P」、「Y」の文字画像M3,M4を埋め込む際には、色座標I,I′とは異なる空孔色座標(例えば色座標I0,I1とする)を、第1の色変換テーブルT1により変換した場合の色座標(例えば色座標J0+1,J1+1とする)とは異なる色座標(例えば色座標J0,J1とする)に変換する色変換テーブルを使用する。そして、これにより4つの文字画像M1〜M4が付帯情報H1として埋め込まれた画像G2を得ることができる。
【0114】
一方、埋め込まれた4つの文字画像M1〜M4からなる付帯情報H1を読み出すには、画像G2において情報が埋め込まれた色座標(例えば色座標J,J′,J0,J1)を、それとは全く異なる色(例えば色X0〜X3)にそれぞれ変換する4つの色変換テーブルT3′〜T6′を予め準備しておき、この4つの色変換テーブルT3′〜T6′により画像G2を表す画像データS1を順次色変換することにより、文字画像M1〜M4の文字パターンが色X0〜X3により表された文字画像M1′〜M4′を順次得ることができる。この際、文字画像M1′〜M4を順次再生することにより、埋め込まれた付帯情報H1を動きのある文字列として表示することができる。
【0115】
なお、上記第7および第8の実施形態においては、文字画像を付帯情報H1として埋め込んでいるが、アニメーション等の画像や図形等を付帯情報H1としてこれをパターン状に埋め込むことも可能である。この場合、第8の実施形態のように異なる複数のパターンを埋め込み、埋め込まれたパターンを順次読み出して再生することにより、動きのあるアニメーションとして、付帯情報を再生することができる。
【0116】
ところで、写真ラボにおけるデジタルファイル作成サービスにおいては、ユーザのネガフイルムをスキャナにより読取り、画像毎に最適な画像処理が施されたプリント用の画像データを作成し、この画像データをCD−R等の記録媒体に記録してユーザに渡すことを行っている。この際、プリント用の画像データはそのまま記録媒体に記録されるのではなく、ユーザのパソコンのCRTモニタに再生した際に最適な画像の見え方となるように、モニタ用の色空間への変換がなされた後に記録されることとなる。ここで、プリント用の画像データはカラーペーパレコーダ等のデジタルプリンタの記録信号であるRGB信号が用いられ、モニタ用の画像データは共通色空間として国際電気学会(IEC)で定義されているs−RGB信号等が用いられる。
【0117】
この際、カラーペーパに記録された画像の色と、s−RGB規格により定められている標準モニタに表示された画像の色とが、特定の観察条件下において一致するように色変換が行われる。ここで、カラーペーパおよびモニタともに、RGBの各色8ビットの情報を有しており224の色表現が可能であるが、カラーペーパに記録された画像はプリンタ再現色に対応した色空間の画像であり、モニタに表示された画像はモニタに対応した色空間の画像であるため、色空間を一致させる場合、ある色領域においては後者の方がデータ密度が高くなり、また別の領域においては前者の方がデータ密度が高くなるといった状況が生じる。このため、s−RGB空間においては存在しないRGBの組み合わせがプリンタの色空間上には複数存在する。
【0118】
このため、両者の色空間の相違により上記各実施形態に示したように、付帯情報を埋め込むことができる。このようなデジタルファイル作成サービスにおいて、埋め込むことができる情報としては、撮影時のコメント、撮影日時、カメラのレンズ情報、ストロボの有無に関する情報、フイルム種等の情報、撮影者名、注文者名、画像処理で使用したパラメータ等が挙げられる。
【0119】
図21は、デジタルファイル作成サービスにおける処理の流れを示す概略ブロック図である。まず、ラボ30においては、ユーザ31のネガフイルムをスキャンしてデジタル画像データS10を得、このデジタル画像データS10に対してプリントとして最適な画像が再現されるような画像処理を施し、これをプリント用の画像データS11とする。そして、モニタ用の画像データS12に色変換する際に付帯情報を埋め込み、付帯情報が埋め込まれた画像データS12をユーザ31に提供する。この際、付帯情報の埋め込みは、ユーザ31がラボ30にサービスを依頼する際に、どのような情報を埋め込むかを指定することにより行われる。また、付帯情報は、上記各実施形態において説明したように画像データS11に埋め込まれる。ユーザ31は提供された画像データS12をモニタに表示し、さらにトリミング、文字入れ等の加工を施して、加工済みの画像データS12′を得る。そして、ラボ30においては、画像データS12′をプリンタ用の色空間に変換するとともに、埋め込まれている付帯情報を読み出す。
【0120】
この際、ラボ30では特定の色座標のデータを検出することにより、上記各実施形態において説明したように、埋め込まれた付帯情報を読み出すことが可能である。そして例えば、埋め込まれた付帯情報が撮影日時と撮影時のコメントである場合には、その情報を加工がなされた画像上に適切にレイアウトしてプリントを行うことができる。すなわち、オリジナルの画像が図22(a)に示すように撮影日時を含むものであった場合、従来のプリントサービスにおいてトリミングを依頼した場合には、撮影日時の部分がカットされてしまうため、図22(b)に示すようにトリミング後の画像は撮影日時が含まれないものとなる。一方、本実施形態においては撮影日時の情報を付帯情報として画像データS12に含ませておくことにより、図22(c)に示すようにトリミングがなされても撮影日時の情報をトリミング後の画像に含ませてプリントを行うことができる。また、付帯情報としてコメントが含まれている場合にも、このコメントをトリミング後の画像と同時にプリントすることができる。
【0121】
なお、種々の画像や写真がレイアウトされたテンプレートをユーザ31に提供して、ユーザ31の画像とテンプレートとを組み合わせた加工を行うこともできるが、テンプレートが著作権を有するものである場合がある。このような場合は、テンプレートを表すテンプレートデータに、テンプレートを作成した者の著作権情報を付帯情報として埋め込むことにより、ラボ30におけるプリント時に付帯情報を読み出して、テンプレートが著作権が有するか否かを確認することができる。そして、テンプレートが著作権を有する場合には、プリント料金に著作権使用料を加算することにより、ラボ30がユーザ31からの著作権使用料の徴収を行うことができる。
【0122】
また、ラボ30においては、プリントに最適な画像処理を施した後に色変換とともに付帯情報を埋め込んで画像データS12を得ているため、ユーザ31から渡された加工後の画像データS12′に付帯情報が埋め込まれているか否かを確認することにより、既に特定のラボ30においてプリントに最適な画像処理が施されたものであるか否かを確認することができる。したがって、画像データS12′に付帯情報が埋め込まれている場合には、既にプリントに最適な画像処理が施されているものであることを確認することができるため、同一の画像処理を重複して行うことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による情報埋込装置の構成を示す概略ブロック図
【図2】情報埋込装置において量子化誤差を求める装置の構成を示す概略ブロック図(Gamut外)
【図3】情報埋込装置において量子化誤差を求める装置の構成を示す概略ブロック図(Gamut内)
【図4】量子化誤差を説明するための図(その1)
【図5】量子化誤差を説明するための図(その2)
【図6】量子化数が縮退する場合の量子化誤差領域の付帯情報の埋め込みを説明するためモデルを示す図
【図7】図6に示すモデルにおいて色座標に番号を付した状態を示す図
【図8】図6に示すモデルにおいて実際の変換における付帯情報の埋込例を示す図
【図9】本発明の第2の実施形態による情報埋込装置の構成を示す概略ブロック図
【図10】第1の色空間から第2の色空間への変換状態を示す図
【図11】付帯情報を埋め込む状態を説明するための図
【図12】本発明の第3の実施形態による情報埋込装置の構成を示す概略ブロック図
【図13】本発明の第4の実施形態における情報埋込状態を説明するための図
【図14】本発明の第4の実施形態における情報読み出し状態を説明するための図
【図15】本発明の第5の実施形態における情報埋込状態を説明するための図
【図16】本発明の第5の実施形態における情報読み出し状態を説明するための図
【図17】本発明の第6の実施形態における情報埋込状態および読み出し状態を説明するための図
【図18】変換先の色座標が確保できない場合の対処方法を説明するための図
【図19】本発明の第7の実施形態において行われる処理を示す図
【図20】本発明の第8の実施形態において行われる処理を示す図
【図21】デジタルファイル作成サービスにおける処理の流れを示す概略ブロック図
【図22】デジタルファイル作成サービスにおいてプリンとされた画像を示す図
【図23】2値の画素4つを1単位として、その面積変化により階調を表現するケースをモデル的に示す図
【符号の説明】
1 色変換手段
2 コード化手段
3 テーブル作成手段
11 第1の色空間情報取得手段
12 第1のGamut情報取得手段
13 第2の色空間情報取得手段
14 第2のGamut情報取得手段
15 圧縮方式選択手段
16,17 量子化誤差判定手段
21 テーブル変調手段
Claims (39)
- 画像データに該画像データに関連する付帯情報を深層暗号化して埋め込む情報埋込方法において、
前記画像データを該画像データが属する第1の色空間から該第1の色空間とは異なる色再現特性を有する第2の色空間に変換するに際し、
前記第1および前記第2の色空間の色再現特性の相違に基づいて、前記画像データを前記第2の色空間に変換した際の量子化誤差を求め、
該量子化誤差に前記付帯情報を暗号化して埋め込むことを特徴とする情報埋込方法。 - 前記第1の色空間と前記第2の色空間とのGamutの相違を判定し、
両色空間におけるGamut内の色空間については、前記第1の色空間における色座標を前記第2の色空間において対応する色座標に変換する際に生じる幾何学的誤差を前記量子化誤差として求めることを特徴とする請求項1記載の情報埋込方法。 - 前記第1の色空間と前記第2の色空間とのGamutの相違を判定し、
前記第2の色空間における前記第1の色空間のGamut外の色空間を該第1の色空間のGamut内に圧縮し、該圧縮により生じる誤差を前記量子化誤差として求めることを特徴とする請求項1または2記載の情報埋込方法。 - 前記第1の色空間の量子化分解能が縮退する空間における量子化誤差に前記付帯情報を埋め込むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の情報埋込方法。
- 前記第1の色空間の量子化分解能が増加する空間における量子化誤差に前記付帯情報を埋め込むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の情報埋込方法。
- 前記第1の色空間における色座標を前記第2の色空間における対応する色座標に変換する第1の変換テーブルと、前記第1の色空間における所定の色座標を前記第2の色空間における該所定の色座標と対応する色座標近傍の異なる色座標に変換する第2の変換テーブルとを作成し、
前記画像データを前記第1の色空間から前記第2の色空間に変換するに際し、前記画像データにより表される画像上の位置に応じて、前記第1の変換テーブルおよび前記第2の変換テーブルを切り替えて、前記付帯情報を埋め込むことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の情報埋込方法。 - 前記第1の色空間における色座標を前記第2の色空間における対応する色座標に変換する第1の変換テーブルを作成するとともに、前記第1の色空間における複数の所定の色座標を前記第2の色空間における該複数の所定の色座標とそれぞれ対応する色座標近傍の異なる色座標に変換する第2の変換テーブルを前記複数の所定の色座標の数に応じて作成し、
前記画像データを前記第1の色空間から前記第2の色空間に変換するに際し、前記付帯情報の内容に応じて前記複数の第2の変換テーブルから一つの第2の変換テーブルを選択し、
前記画像データにより表される画像上の位置に応じて、前記第1の変換テーブルおよび前記選択された第2の変換テーブルを切り替えて、前記付帯情報を埋め込むことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の情報埋込方法。 - 前記第1の色空間における色座標を前記第2の色空間における対応する色座標に変換する第1の変換テーブルを作成するとともに、前記第1の色空間における複数の所定の色座標を前記第2の色空間における該複数の所定の色座標とそれぞれ対応する色座標近傍の異なる色座標に変換する第2の変換テーブルを前記複数の所定の色座標の数に応じて作成し、
前記画像データを前記第1の色空間から前記第2の色空間に変換するに際し、複数の前記付帯情報毎に前記複数の第2の変換テーブルから一つの第2の変換テーブルを選択し、
前記画像データにより表される画像上の位置に応じて、前記各付帯情報毎に前記一つの第2の変換テーブルを選択しつつ、前記第1の変換テーブルおよび該選択された第2の変換テーブルを切り替えて、異なる複数の前記付帯情報を埋め込むことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の情報埋込方法。 - 前記第1の色空間における色座標を前記第2の色空間における対応する色座標に変換する第1の変換テーブルを作成するとともに、前記第1の色空間における複数の所定の色座標を前記第2の色空間における該複数の所定の色座標とそれぞれ対応する色座標近傍の異なる色座標に変換する第2の変換テーブルを作成し、
前記画像データを前記第1の色空間から前記第2の色空間に変換するに際し、前記画像データにより表される画像上の色座標に応じて、前記第1の変換テーブルおよび前記第2の変換テーブルを切り替えて、前記色座標毎に異なる複数の前記付帯情報を埋め込むことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の情報埋込方法。 - 前記複数の異なる付帯情報が、該複数の付帯情報が埋め込まれた位置を区切るための区切り情報を含むことを特徴とする請求項8または9記載の情報埋込方法。
- 請求項6から10のいずれか1項記載の情報埋込方法により前記付帯情報が埋め込まれた画像データから前記付帯情報を読み出す方法において、
前記画像データを前記第1の変換テーブルにより変換して第1の画像データを得、
前記付帯情報が埋め込まれた画像データと、前記第1の画像データとの色の相違に基づいて前記付帯情報を読み出すことを特徴とする付帯情報読出方法。 - 請求項6から10のいずれか1項記載の情報埋込方法により前記付帯情報が埋め込まれた画像データを出力する画像出力方法において、
前記画像データから前記付帯情報を読み出し、
前記画像データに対して該付帯情報に基づく処理を施して出力することを特徴とする画像出力方法。 - 前記画像データに前記付帯情報を視認可能に付与して出力することを特徴とする請求項12記載の画像出力方法。
- 画像データに該画像データに関連する付帯情報を深層暗号化して埋め込む情報埋込装置において、
前記画像データを該画像データが属する第1の色空間から該第1の色空間とは異なる色再現特性を有する第2の色空間に変換するに際し、
前記第1および前記第2の色空間の色再現特性の相違に基づいて、前記画像データを前記第2の色空間に変換した際の前記量子化誤差を求める量子化誤差算出手段と、
該量子化誤差に前記付帯情報を暗号化して埋め込む埋込手段とを備えたことを特徴とする情報埋込装置。 - 前記量子化誤差算出手段は、前記第1の色空間と前記第2の色空間とのGamutの相違を判定する判定手段をさらに備え、
両色空間におけるGamut内の色空間については、前記第1の色空間における色座標を前記第2の色空間において対応する色座標に変換する際に生じる幾何学的誤差を前記量子化誤差として求める手段であることを特徴とする請求項14記載の情報埋込装置。 - 前記量子化誤差算出手段は、前記第1の色空間と前記第2の色空間とのGamutの相違を判定する判定手段をさらに備え、
前記第2の色空間における前記第1の色空間のGamut外の色空間を該第1の色空間のGamut内に圧縮し、該圧縮により生じる誤差を前記量子化誤差として求める手段であることを特徴とする請求項14または15記載の情報埋込装置。 - 前記埋込手段は、前記第1の色空間の量子化分解能が縮退する空間における量子化誤差に前記付帯情報を埋め込む手段であることを特徴とする請求項14から16のいずれか1項記載の情報埋込装置。
- 前記埋込手段は、前記第1の色空間の量子化分解能が増加する空間における量子化誤差に前記付帯情報を埋め込む手段であることを特徴とする請求項14から16のいずれか1項記載の情報埋込装置。
- 前記量子化誤差算出手段は、前記第1の色空間における色座標を前記第2の色空間における対応する色座標に変換する第1の変換テーブルと、前記第1の色空間における所定の色座標を前記第2の色空間における該所定の色座標と対応する色座標近傍の異なる色座標に変換する第2の変換テーブルとを作成する手段を備え、
前記埋込手段は、前記画像データを前記第1の色空間から前記第2の色空間に変換するに際し、前記画像データにより表される画像上の位置に応じて、前記第1の変換テーブルおよび前記第2の変換テーブルを切り替えて、前記付帯情報を埋め込む手段であることを特徴とする請求項14から18のいずれか1項記載の情報埋込装置。 - 前記量子化誤差算出手段は、前記第1の色空間における色座標を前記第2の色空間における対応する色座標に変換する第1の変換テーブルを作成するとともに、前記第1の色空間における複数の所定の色座標を前記第2の色空間における該複数の所定の色座標とそれぞれ対応する色座標近傍の異なる色座標に変換する第2の変換テーブルを前記複数の所定の色座標の数に応じて作成する手段を備え、
前記埋込手段は、前記画像データを前記第1の色空間から前記第2の色空間に変換するに際し、前記付帯情報の内容に応じて前記複数の第2の変換テーブルから一つの第2の変換テーブルを選択し、前記画像データにより表される画像上の位置に応じて、前記第1の変換テーブルおよび前記選択された第2の変換テーブルを切り替えて、前記付帯情報を埋め込む手段であることを特徴とする請求項14から18のいずれか1項記載の情報埋込装置。 - 前記量子化誤差算出手段は、前記第1の色空間における色座標を前記第2の色空間における対応する色座標に変換する第1の変換テーブルを作成するとともに、前記第1の色空間における複数の所定の色座標を前記第2の色空間における該複数の所定の色座標とそれぞれ対応する色座標近傍の異なる色座標に変換する第2の変換テーブルを前記複数の所定の色座標の数に応じて作成する手段を備え、
前記埋込手段は、前記画像データを前記第1の色空間から前記第2の色空間に変換するに際し、複数の前記付帯情報毎に前記複数の第2の変換テーブルから一つの第2の変換テーブルを選択し、前記画像データにより表される画像上の位置に応じて、前記各付帯情報毎に前記一つの第2の変換テーブルを選択しつつ、前記第1の変換テーブルおよび該選択された第2の変換テーブルを切り替えて、異なる複数の前記付帯情報を埋め込む手段であることを特徴とする請求項14から18のいずれか1項記載の情報埋込装置。 - 前記量子化誤差算出手段は、前記第1の色空間における色座標を前記第2の色空間における対応する色座標に変換する第1の変換テーブルを作成するとともに、前記第1の色空間における複数の所定の色座標を前記第2の色空間における該複数の所定の色座標とそれぞれ対応する色座標近傍の異なる色座標に変換する第2の変換テーブルを作成する手段を備え、
前記埋込手段は、前記画像データを前記第1の色空間から前記第2の色空間に変換するに際し、前記画像データにより表される画像上の色座標に応じて、前記第1の変換テーブルおよび前記第2の変換テーブルを切り替えて、前記色座標毎に異なる複数の前記付帯情報を埋め込む手段であることを特徴とする請求項14から18のいずれか1項記載の情報埋込装置。 - 前記複数の異なる付帯情報が、該複数の付帯情報が埋め込まれた位置を区切るための区切り情報を含むことを特徴とする請求項21または22記載の情報埋込装置。
- 請求項19から23のいずれか1項記載の情報埋込装置により前記付帯情報が埋め込まれた画像データから前記付帯情報を読み出す装置において、
前記画像データを前記第1の変換テーブルにより変換して第1の画像データを得る変換手段と、
前記付帯情報が埋め込まれた画像データと、前記第1の画像データとの色の相違に基づいて前記付帯情報を読み出す読出手段とを備えたことを特徴とする付帯情報読出装置。 - 請求項19から23のいずれか1項記載の情報埋込装置により前記付帯情報が埋め込まれた画像データを出力する画像出力装置において、
前記画像データから前記付帯情報を読み出す読出手段と、
前記画像データに対して該付帯情報に基づく処理を施して出力する出力手段とを備えたことを特徴とする画像出力装置。 - 前記出力手段は、前記画像データに前記付帯情報を視認可能に付与して出力する手段であることを特徴とする請求項25記載の画像出力装置。
- 画像データに該画像データに関連する付帯情報を深層暗号化して埋め込む情報埋込方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体において、
前記プログラムは、前記画像データを該画像データが属する第1の色空間から該第1の色空間とは異なる色再現特性を有する第2の色空間に変換するに際し、前記第1および前記第2の色空間の色再現特性の相違に基づいて、前記画像データを前記第2の色空間に変換した際の量子化誤差を求める手順と、
該量子化誤差に前記付帯情報を暗号化して埋め込む手順とを有することを特徴とするコンピュータ読取り可能な記録媒体。 - 前記量子化誤差を求める手順は、前記第1の色空間と前記第2の色空間とのGamutの相違を判定する手順をさらに有し、
両色空間におけるGamut内の色空間については、前記第1の色空間における色座標を前記第2の色空間において対応する色座標に変換する際に生じる幾何学的誤差を前記量子化誤差として求める手順であることを特徴とする請求項27記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。 - 前記量子化誤差を求める手順は、前記第1の色空間と前記第2の色空間とのGamutの相違を判定する手順をさらに有し、
前記第2の色空間における前記第1の色空間のGamut外の色空間を該第1の色空間のGamut内に圧縮し、該圧縮により生じる誤差を前記量子化誤差として求める手順であることを特徴とする請求項27または28記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。 - 前記埋め込む手順は、前記第1の色空間の量子化分解能が縮退する空間における量子化誤差に前記付帯情報を埋め込む手順であることを特徴とする請求項27から29のいずれか1項記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。
- 前記埋め込む手順は、前記第1の色空間の量子化分解能が増加する空間における量子化誤差に前記付帯情報を埋め込む手順であることを特徴とする請求項27から29のいずれか1項記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。
- 前記量子化誤差を求める手順は、前記第1の色空間における色座標を前記第2の色空間における対応する色座標に変換する第1の変換テーブルと、前記第1の色空間における所定の色座標を前記第2の色空間における該所定の色座標と対応する色座標近傍の異なる色座標に変換する第2の変換テーブルとを作成する手順を有し、
前記埋め込む手順は、前記画像データを前記第1の色空間から前記第2の色空間に変換するに際し、前記画像データにより表される画像上の位置に応じて、前記第1の変換テーブルおよび前記第2の変換テーブルを切り替えて、前記付帯情報を埋め込む手順であることを特徴とする請求項27から31のいずれか1項記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。 - 前記量子化誤差を求める手順は、前記第1の色空間における色座標を前記第2の色空間における対応する色座標に変換する第1の変換テーブルを作成するとともに、前記第1の色空間における複数の所定の色座標を前記第2の色空間における該複数の所定の色座標とそれぞれ対応する色座標近傍の異なる色座標に変換する第2の変換テーブルを前記複数の所定の色座標の数に応じて作成する手順を有し、
前記埋め込む手順は、前記画像データを前記第1の色空間から前記第2の色空間に変換するに際し、前記付帯情報の内容に応じて前記複数の第2の変換テーブルから一つの第2の変換テーブルを選択する手順と、
前記画像データにより表される画像上の位置に応じて、前記第1の変換テーブルおよび前記選択された第2の変換テーブルを切り替えて、前記付帯情報を埋め込む手順とを有することを特徴とする請求項27から31のいずれか1項記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。 - 前記量子化誤差を求める手順は、前記第1の色空間における色座標を前記第2の色空間における対応する色座標に変換する第1の変換テーブルを作成するとともに、前記第1の色空間における複数の所定の色座標を前記第2の色空間における該複数の所定の色座標とそれぞれ対応する色座標近傍の異なる色座標に変換する第2の変換テーブルを前記複数の所定の色座標の数に応じて作成する手順を有し、
前記埋め込む手順は、前記画像データを前記第1の色空間から前記第2の色空間に変換するに際し、複数の前記付帯情報毎に前記複数の第2の変換テーブルから一つの第2の変換テーブルを選択する手順と、
前記画像データにより表される画像上の位置に応じて、前記各付帯情報毎に前記一つの第2の変換テーブルを選択しつつ、前記第1の変換テーブルおよび該選択された第2の変換テーブルを切り替えて、異なる複数の前記付帯情報を埋め込む手順とを有することを特徴とする請求項27から31のいずれか1項記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。 - 前記量子化誤差を求める手順は、前記第1の色空間における色座標を前記第2の色空間における対応する色座標に変換する第1の変換テーブルを作成するとともに、前記第1の色空間における複数の所定の色座標を前記第2の色空間における該複数の所定の色座標とそれぞれ対応する色座標近傍の異なる色座標に変換する第2の変換テーブルを作成する手順を有し、
前記埋め込む手順は、前記画像データを前記第1の色空間から前記第2の色空間に変換するに際し、前記画像データにより表される画像上の色座標に応じて、前記第1の変換テーブルおよび前記第2の変換テーブルを切り替えて、前記色座標毎に異なる複数の前記付帯情報を埋め込む手順とを有することを特徴とする請求項27から31のいずれか1項記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。 - 前記複数の異なる付帯情報が、該複数の付帯情報が埋め込まれた位置を区切るための区切り情報を含むことを特徴とする請求項34または35記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。
- 請求項6から10のいずれか1項記載の情報埋込方法により前記付帯情報が埋め込まれた画像データから前記付帯情報を読み出す方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体において、
前記プログラムは、前記画像データを前記第1の変換テーブルにより変換して第1の画像データを得る手順と、
前記付帯情報が埋め込まれた画像データと、前記第1の画像データとの色の相違に基づいて前記付帯情報を読み出す手順とを有することを特徴とするコンピュータ読取り可能な記録媒体。 - 請求項6から10のいずれか1項記載の情報埋込方法により前記付帯情報が埋め込まれた画像データを出力する画像出力方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体において、
前記プログラムは、前記画像データから前記付帯情報を読み出す手順と、
前記画像データに対して該付帯情報に基づく処理を施して出力する手順とを有することを特徴とするコンピュータ読取り可能な記録媒体。 - 前記出力する手順は、前記画像データに前記付帯情報を視認可能に付与して出力する手順であることを特徴とする請求項38記載のコンピュータ読取り可能な記録媒体。
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