JP3811498B2 - 同期検出方法及び同期検出回路 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディジタルデータの同期をとるための同期検出回路に係り、特に、構成の簡素化を図ったものに関する。
【0002】
【従来の技術】
ディジタルデータの同期検出回路としては、様々なものがあるが、例えば、シリアルディジタルデータの情報の伝送において用いられるものとして、例を挙げれば、文字多重放送の一種であるDARC(DAta Radio Channel)方式におけるFM文字多重放送に用いられるものがある。
まず、DARC方式を用いた文字多重放送において用いられるシリアルディジタル情報のデータ形式について、図3を参照しつつ説明すれば、DARC方式によるシリアルディジタルデータは、その先頭から順に、16ビットの同期信号(Block Identification Code)、176ビットの情報信号、14ビットのCRC(Cyclic Redundancy Check)による誤り検出用チェックビット、(272,190)短絡巡回符号による82ビットのチェックビットが配置されたものが、1ブロックのデータを構成するものとなっている(図3参照)。
さらに、DARC方式においては、このような構成のブロックを190ブロックひとまとめとすると共に、列方向に(272,190)短縮巡回符号による82ビットのチェックビットを付加して272ブロックからなる信号を1フレームの信号としている。
【0003】
そして、送信の際には、列方向のチェックビット(以下「パリティブロック」と言う)は、図4に示されたようにインターリーブされるようになっている。すなわち、最初に13ブロックの情報信号が順に送信される。次に、2ブロックの情報信号が送信された後、1ブロックのパリティブロックが送信される。以下、このように情報ブロックが2ブロック、次いでパリティビットが1ブロックを繰り返し単位とする送信が41回繰り返されて、123ブロックのデータが送信される。次いで、先に述べたように13ブロック、123ブロックの組み合わせの送信が1回繰り返されて1フレームの送信が完了するようになっている。
このようなデータの送信において、情報ブロックとパリティブロックの区別は、BICの種類によってなされるようになっている。すなわち、BICは、4つの種類が用意されており、図4に示されたように付加されるものとなっている。
【0004】
一方、図1には、FM文字多重放送用受信機のブロック構成が示されており、同図を参照しつつその構成を説明すれば、まず、FM文字多重放送用受信機は、電波受信回路2と、デコーダ3と、オーディオ回路4と、CPU5とを主たる構成要素として構成されたものとなっている。
受信された電波は、最初に電波受信回路2において、いわゆるダウンコンバートされ、デコーダ3及びオーディオ回路4へ入力される。そして、オーディオ回路4では、入力された信号の内、可聴信号が再生されてスピーカ6が鳴動されるようになっている。一方、デコーダ3においては、入力された信号の内、ディジタル信号が抽出されて、誤り訂正が行われた後にCPU5へ入力されるようになっている。
そして、CPU5では、入力されたディジタルデータに基づいて図示されないLCD(Liquid Crystal Display)等の出力機器への信号出力が行われる他、CPU5は、デコーダ3等の他の回路部分を受信に最適な状態とするための制御を行うようになっているものである。
【0005】
図5には、デコーダ3において用いられる同期検出回路の構成例が示されており、以下、同図を参照しつつこの同期検出回路について説明する。
まず、DARC方式によるディジタル信号は、先に説明したような構成であり、BICには誤り訂正/検出符号によるチェックビットは付加されてない。しかしながら、伝送途中において誤りが付加される可能性があるため、BICについては、2ビット程度の誤りを許容する必要がある。この同期検出回路は、かかる点を考慮したものとなっており、入力ディジタル信号は、最初にシフトレジスタ21に入力、保持されるようになっている。
【0006】
また、この同期検出回路には、BICの種類に応じた数の比較器が設けられている。すなわち、BIC1比較器22aは、シフトレジスタ21に保持されたデータとBIC1との比較を行うものであり、BIC2比較器22bは、シフトレジスタ21に保持されたデータとBIC2との比較を行うものとなっており、以下、図示は省略されているが、BIC3比較器,・・・というように各々のBICに対応してシフトレジスタ21のデータとの比較がなされるようになっている。
【0007】
各々の比較器22a,22b,・・・における比較結果は、それぞれ対応する誤り数カウンタ23a,23b,・・・に入力され、入力信号とそれぞれの対応するBICとの食い違いの数が算出されるようになっている。例えば、誤り数カウンタ23aにおいて、その食い違いの数が2以下と算出された場合には、BIC1が検出されたとして所定の信号が同期信号として出力されるようになっており、他の誤り数カウンタ23b,・・・の動作も基本的に同様なものとなっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の同期検出回路においては、同期信号BICの種類に応じた数の比較器と誤り数カウンタとを設ける構成となっているために、いわゆるハードウェアの資源が多数必要となり、構成が複雑になるという問題があった。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、ハードウェア資源が少なくて済み、しかも、複数の同期信号の検出を確実に行える同期検出方法及び同期検出回路を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記発明の課題を解決するため、本発明に係る同期検出方法は、
複数の情報信号のブロックが所定の規則に基づいてシリアルに配設され、かつ、少なくとも各々の情報信号の先頭には、それぞれ所定の同期信号が配されてシリアル伝送されるディジタル信号の復号の際における同期検出方法であって、
前記それぞれの同期信号について算出した誤り検出信号または誤り訂正信号を予め備え、
外部から入力された同期信号と、前記予め備えたそれぞれの同期信号についての誤り検出信号または誤り訂正信号とを用いて、前記外部から入力された同期信号に対して誤り検出または誤り訂正を施し、
次いで、当該誤り検出または誤り訂正が施された同期信号と、予め記憶された複数の同期信号との比較を順次行い、両者が一致した場合に同期信号を出力すると共に、同期信号の種類に対応した所定の信号を出力するように構成されてなるものである。
【0010】
かかる方法においては、種々の同期信号に対する所定の誤り検出信号または誤り訂正信号を予め記憶しておき、この予め記憶された信号を用いて外部から入力された同期信号に対して誤り検出または誤り訂正を施し、その後、予め記憶された種々の同期信号との比較を行うことで同期検出を行うようしたことで、同期信号の検出が確実、かつ、適切に行われることとなるものである。
【0011】
また、上記発明の課題を達成するために、本発明に係る同期検出回路は、
複数の情報信号のブロックが所定の規則に基づいてシリアルに配設され、かつ、少なくとも各々の情報信号の先頭には、それぞれ所定の同期信号が配されてシリアル伝送されるディジタル信号を復号する復号装置における同期検出回路であって、
外部から入力された同期信号を保持する信号保持手段と、
前記それぞれの所定の同期信号について算出された誤り検出信号または誤り訂正信号を読み出し可能に記憶するチェックビット記憶手段と、
前記信号保持手段に保持された同期信号と、前記チェックビット記憶手段に記憶された誤り検出信号または誤り訂正信号とを入力し、前記信号保持手段から入力された同期信号の上位に所定のビット数のゼロデータを付加すると共に、前記信号保持手段から入力された同期信号の下位に前記チェックビット記憶手段から入力された誤り検出信号または誤り訂正信号を付加し、当該ゼロデータと誤り検出信号または誤り訂正信号が付加された同期信号に対して誤り検出または誤り訂正を施す誤り検出・訂正手段と、
前記誤り検出・訂正手段により誤り検出または誤り訂正が施された同期信号を入力し、当該同期信号と、予め記憶された前記それぞれの所定の同期信号とを比較し、両者が一致した場合に同期信号を出力すると共に、同期信号の種類を表す所定の信号を出力する同期信号出力手段と、を具備してなるものである。
【0012】
かかる構成においては、一つのチェックビット記憶手段に、種々の同期信号に対する所定の誤り検出信号または誤り訂正信号を予め記憶させ、また、一つの同期信号出力手段において、各々の同期信号の判定を行えるような構成としたことで、従来と異なり、個々の同期信号毎に比較手段を設けるような必要がない構成であるため、構成の簡素化が図られることとなるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図5を参照しつつ説明する。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。また、先の従来の技術での説明で用いた図1、図3及び図4については、本発明の実施の形態におけるものについても基本的に同一であるので、これらの図を用いることとし、また、構成要素の符号についても同一のものについては同一の符号を用いるものとする。
最初に、この発明の実施の形態における同期検出回路Sは、文字多重放送の一種であるDARC(DAta Radio Channel)方式におけるFM文字多重放送用の受信機において用いられるものであり、図1には、このようなFM文字多重放送用受信機のブロック構成が示されており、以下、同図を参照しつつその構成について説明する。
【0014】
FM文字多重放送用受信機は、電波受信回路2と、デコーダ3と、オーディオ回路4と、CPU5とを主たる構成要素として構成されたものとなっている(図1参照)。
アンテナ1により受信された電波は、最初に電波受信回路2において、いわゆるダウンコンバートされ、デコーダ3及びオーディオ回路4へ入力されるようになっている。そして、オーディオ回路4では、入力された信号の内、可聴信号が再生されてスピーカ6が鳴動されるようになっている。
一方、デコーダ3においては、入力された信号の内、ディジタル信号が抽出されて、誤り訂正が行われた後にCPU5へ入力されるようになっている。なお、デコーダ3は、水晶発振子7によって、クロック信号を発生するようになっている。
そして、CPU5では、入力されたディジタルデータに基づいて図示されないLCD(Liquid Crystal Display)等の出力機器への信号出力が行われる他、CPU5は、デコーダ3等の他の回路部分を受信に最適な状態とするための制御を行うものとなっている。
【0015】
ここで、デコーダ3において抽出されるDARC方式におけるディジタルデータの形式について図3及び図4を参照しつつ説明する。
DARC方式においては、シリアルのディジタルデータが用いられるようになっており、このシリアルディジタルデータは、その先頭から順に、16ビットの同期信号(Block Identification Code)、176ビットの情報信号、14ビットのCRC(Cyclic Redundancy Check)による誤り検出用チェックビット、(272,190)短絡巡回符号による82ビットのチェックビットが配置されたものが、1ブロックのデータを構成するものとなっている(図3参照)。
さらに、DARC方式においては、このような構成のブロックを190ブロックひとまとめとすると共に、列方向に(272,190)短縮巡回符号による82ビットのチェックビットを付加して272ブロックからなる信号を1フレームの信号としている。
【0016】
そして、送信の際には、列方向のチェックビット(以下「パリティブロック」と言う)は、図4に示されたようにインターリーブされるようになっている。すなわち、最初に13ブロックの情報信号が順に送信される。次に、2ブロックの情報信号が送信された後、1ブロックのパリティブロックが送信される。以下、このように情報ブロックが2ブロック、次いでパリティビットが1ブロックを繰り返し単位とする送信が41回繰り返されて、123ブロックのデータが送信される。次いで、先に述べたように13ブロック、123ブロックの組み合わせの送信が1回繰り返されて1フレームの送信が完了するようになっている。
このようなデータの送信において、情報ブロックとパリティブロックの区別は、BICの種類によってなされるようになっている。すなわち、BICは、4つの種類が用意されており、図4に示されたように付加されるものとなっている。
【0017】
次に、上述したようなシリアルディジタルデータを扱うデコーダ3において用いられる同期検出回路Sについて図2を参照しつつ説明する。
この同期検出回路Sは、シフトレジスタ11と、チェックビット用記憶素子12と、誤り訂正回路13と、同期コード検出回路14とを主たる構成要素として構成されたものとなっている。
信号保持手段としてのシフトレジスタ11は、同期信号BICを保持するためのもので、この実施の形態においては、16ビットの同期信号BICを前提としているので(図3参照)、16ビットの容量があればよい。なお、いわゆるプロトコルがこの実施の形態のものと異なり、同期信号が16ビット以外となる場合には、当然のことながら、シフトレスジタ11の容量もその際の同期信号のビット数に対応したものとなる。
【0018】
チェックビット用記憶手段としてのチェックビット用記憶素子12は、BIC用の10ビットのチェックビットが予め読み出し可能に記憶されているもので、例えば公知・周知のROM(Read Only Memory)等の半導体記憶素子等を用いてなるものである。
このチェックビット用記憶素子12に予め記憶されるBIC用の10ビットのチェックビットは、次のようにして生成されたものである。すなわち、まず、この同期検出回路Sにおいては、(31,21)BHC符号に代表される誤り訂正符号を用いるものとしている。
そして、BICの16ビットのビット列の上位に、5ビット全てが「0」のデータを付加し、都合21ビットとなったこのビット列に対して、(31,21)BHC符号を適用して10ビットのチェックビットが生成されたものとなっている。この実施の形態においては、BICは、4種類あるため、それぞれについて上述のようにして生成されたチェックビットが、チェックビット用記憶素子12に記憶されたものとなっている。
【0019】
誤り検出・訂正手段としての誤り訂正回路13は、シフトレジスタ11に保持されたデータと、チェックビット用記憶素子12から読み出されたデータと、さらに、5ビットの「0」のデータ(図2において符号Aを付した箇所参照)とが入力されて詳細は後述するように、外部から入力されたBICに対する誤り訂正を行うようになっているものである。なお、5ビットの「0」データ(ゼロデータ)は、誤り訂正回路13の外部から入力されるようにしてもよく、また、予め誤り訂正回路13内部に記憶するようにしてもよいものである。
同期信号出力手段としての同期コード検出回路14は、誤り訂正回路13から入力された同期信号が、所定の複数の同期信号のいずれに該当するかを判定し、いずれかの同期信号であると判定された場合に、所定の信号を出力するようになっているものである(詳細は後述)。
【0020】
次に、かかる構成における動作について説明する。
まず、外部から同期信号BICが入力されると、シフトレジスタ11に一旦保持されると共に、この保持されたデータは、誤り訂正回路13に入力される。
誤り訂正回路13においては、シフトレジスタ11から入力された16ビットのBICに対して、その上位ビットに5ビットのゼロデータ(図2において符号Aを付した箇所参照)が付加されると共に、チェックビット用記憶素子12から読み出されたチェックビットがBICの下位ビットに付加されて、都合31ビットとされる。ここで、この発明の実施の形態におけるチェックビット用記憶素子12には、前述したように、4種類のBICに対するそれぞれのチェックビットが記憶されているため、所定の順番でこれらチェックビットが読み出されて、誤り訂正回路13へ入力されることとなる。例えば、チェックビット用記憶素子12からBIC1に対するチェックビット、BIC2に対するチェックビット、BIC3に対するチェックビット、BIC4に対するチェックビットの順で読み出されるようになっているとすれば、最初にBIC1に対するチェックビットが読み出されて誤り訂正回路13へ入力されることとなる。
そして、誤り訂正回路13においては、上述のようにして形成された31ビットのデータに対して、(31,21)BHC符号による誤り訂正が施されるようになっており、その結局、BICは、2ビット以下の誤りが許容されることとなる。
【0021】
誤り訂正が施されたBICは、同期コード検出回路14へ入力され、予め記憶されていた4種類のBIC(BIC1、BIC2、BIC3及びBIC4)との比較が行われる。なお、この予め記憶される4種類のBIC(BIC1、BIC2、BIC3及びBIC4)は、同期コード検出回路14内に記憶するようにしてもよいし、また、同期コード検出回路14の外部に記憶素子を設けて記憶するようにしても、いずれでもよいものである。
比較の結果、4種類のBICのいずれかに一致した場合には、BICが検出されたことに対応する同期検出信号と、その一致したBICの種類を表すための所定の信号とが同期コード検出回路14から同期検出回路Sの外部へ出力されることとなる。
例えば、この同期検出回路Sに入力された同期信号が、BIC3であるとした場合、チェックビット用記憶素子12から誤り訂正回路13へ入力される最初のチェックビットは、BIC1に対するものであるとすると、同期コード検出回路14での比較結果は一致せず、続いて、チェックビット用記憶素子12から誤り訂正回路13へ対してBIC2に対するチェックビットが入力され、上述したように誤り訂正が施され、同期コード検出回路14において再び比較がなされることとなる。そして、この場合も比較結果は、一致しないため、チェックビット用記憶素子12からはBIC3に対するチェックビットが誤り訂正回路13へ入力されることとなる。その結果、このようにチェックビット用記憶素子12からの三度目のチェックビットの読み出しがなされた際に、同期コード検出回路14での比較結果の一致が成立し、同期検出信号とBIC3の同期信号であることに対応する所定の信号とが出力されることとなる。
そして、この同期コード検出回路14から出力された同期信号及びBICの種類を表す信号とを用いて、図示されない外部の同期確立のための回路において同期の確立がなされるようになっている。
【0022】
通常、このような同期検出回路Sが用いられるFM文字多重放送用の受信機においては、受信信号のビットレートの大凡500倍程度の速さのクロック信号を用いて回路動作がなされるように構成されているので、上述したような動作を逐次処理しても受信信号の再生には十分な速さであり、しかも、誤り訂正回路13が一つで済むこととなる。
【0023】
なお、上述の構成例においては、誤り訂正において(31,21)BHC符号を用いることを前提として説明したが、この符号を用いることに限定される必要はなく、例えば、短縮差集合符号を用いてチェックビットを生成するようにし、これをチェックビット用記憶素子12に記憶させて用いるようにしてもよい。
また、上述の構成例においては、FM文字多重放送における受信機に用いる場合を例に挙げて説明したが、これに限定される必要はなく、予め定められたビット列の同期信号を含む情報信号を復号するような復号装置であれば、同様に適用することができるものであり、例えば、データ伝送においていわゆる搬送系を用いる場合におけるキャリア検出(Carrier Detector)に用いることも可能である。
【0024】
また、上述の例においては、誤り訂正を用いる構成について説明したが、誤り訂正に代えて誤り検出を行うような構成としてもよい。すなわち、チェックビット用記憶素子12には、各々の同期信号について上述の構成例で説明した誤り訂正の場合と同様に所定の符号を用いて生成した誤り検出のデータを記憶する一方、誤り訂正回路13においては、誤り訂正に代えて誤り検出が行われるようにする。
そして、検出された誤りが所定の許容範囲内であれば、同期コード検出回路14において、上述した構成例において説明したような動作がなされるようにしても好適である。
【0025】
さらに、誤り検出と誤り訂正の両方を行うような構成としてもよいものである。すなわち、この場合、チェックビット用記憶素子12には、既に説明したような誤り訂正のための所定のデータ及び誤り検出のための所定のデータが予め記憶されることとなる。また、誤り訂正回路13は、誤り検出と誤り訂正を行うものとなり、検出された誤りが所定の許容範囲内である場合に、誤り訂正が施された同期信号について、同期コード検出回路14において上述の構成例で説明したような動作がなされるようにすると好適である。
またさらに、上述の発明の実施の形態においては、同期信号に誤り訂正や誤り検出を施して同期信号の検出を行う場合を例に説明したが、本発明は、必ずしも同期信号を対象としたものに限定される必要はなく、予め所定のビット列で構成された信号であれば、その検出にについても同様に適用することができるものである。
【0026】
【発明の効果】
以上、述べたように、本発明によれば、従来と異なり同期信号の種類毎に比較器や誤り数を計数するカウンタを設ける必要のない構成としたので、回路の簡素化が図られ、それにより従来に比してより信頼性の高い同期検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】DARC方式におけるFM文字多重放送用の受信機の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態における同期検出回路の構成例を示す構成図である。
【図3】DARC方式における1ブロックのディジタルデータの構成を説明する模式図である。
【図4】DARC方式における1フレームのディジタルデータの構成を説明する模式図である。
【図5】従来の同期検出回路の構成例を示す構成図である。
【符号の説明】
3…デコーダ
11…シフトレジスタ
12…チェックビット用記憶素子
13…誤り訂正回路
14…同期コード検出回路
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディジタルデータの同期をとるための同期検出回路に係り、特に、構成の簡素化を図ったものに関する。
【0002】
【従来の技術】
ディジタルデータの同期検出回路としては、様々なものがあるが、例えば、シリアルディジタルデータの情報の伝送において用いられるものとして、例を挙げれば、文字多重放送の一種であるDARC(DAta Radio Channel)方式におけるFM文字多重放送に用いられるものがある。
まず、DARC方式を用いた文字多重放送において用いられるシリアルディジタル情報のデータ形式について、図3を参照しつつ説明すれば、DARC方式によるシリアルディジタルデータは、その先頭から順に、16ビットの同期信号(Block Identification Code)、176ビットの情報信号、14ビットのCRC(Cyclic Redundancy Check)による誤り検出用チェックビット、(272,190)短絡巡回符号による82ビットのチェックビットが配置されたものが、1ブロックのデータを構成するものとなっている(図3参照)。
さらに、DARC方式においては、このような構成のブロックを190ブロックひとまとめとすると共に、列方向に(272,190)短縮巡回符号による82ビットのチェックビットを付加して272ブロックからなる信号を1フレームの信号としている。
【0003】
そして、送信の際には、列方向のチェックビット(以下「パリティブロック」と言う)は、図4に示されたようにインターリーブされるようになっている。すなわち、最初に13ブロックの情報信号が順に送信される。次に、2ブロックの情報信号が送信された後、1ブロックのパリティブロックが送信される。以下、このように情報ブロックが2ブロック、次いでパリティビットが1ブロックを繰り返し単位とする送信が41回繰り返されて、123ブロックのデータが送信される。次いで、先に述べたように13ブロック、123ブロックの組み合わせの送信が1回繰り返されて1フレームの送信が完了するようになっている。
このようなデータの送信において、情報ブロックとパリティブロックの区別は、BICの種類によってなされるようになっている。すなわち、BICは、4つの種類が用意されており、図4に示されたように付加されるものとなっている。
【0004】
一方、図1には、FM文字多重放送用受信機のブロック構成が示されており、同図を参照しつつその構成を説明すれば、まず、FM文字多重放送用受信機は、電波受信回路2と、デコーダ3と、オーディオ回路4と、CPU5とを主たる構成要素として構成されたものとなっている。
受信された電波は、最初に電波受信回路2において、いわゆるダウンコンバートされ、デコーダ3及びオーディオ回路4へ入力される。そして、オーディオ回路4では、入力された信号の内、可聴信号が再生されてスピーカ6が鳴動されるようになっている。一方、デコーダ3においては、入力された信号の内、ディジタル信号が抽出されて、誤り訂正が行われた後にCPU5へ入力されるようになっている。
そして、CPU5では、入力されたディジタルデータに基づいて図示されないLCD(Liquid Crystal Display)等の出力機器への信号出力が行われる他、CPU5は、デコーダ3等の他の回路部分を受信に最適な状態とするための制御を行うようになっているものである。
【0005】
図5には、デコーダ3において用いられる同期検出回路の構成例が示されており、以下、同図を参照しつつこの同期検出回路について説明する。
まず、DARC方式によるディジタル信号は、先に説明したような構成であり、BICには誤り訂正/検出符号によるチェックビットは付加されてない。しかしながら、伝送途中において誤りが付加される可能性があるため、BICについては、2ビット程度の誤りを許容する必要がある。この同期検出回路は、かかる点を考慮したものとなっており、入力ディジタル信号は、最初にシフトレジスタ21に入力、保持されるようになっている。
【0006】
また、この同期検出回路には、BICの種類に応じた数の比較器が設けられている。すなわち、BIC1比較器22aは、シフトレジスタ21に保持されたデータとBIC1との比較を行うものであり、BIC2比較器22bは、シフトレジスタ21に保持されたデータとBIC2との比較を行うものとなっており、以下、図示は省略されているが、BIC3比較器,・・・というように各々のBICに対応してシフトレジスタ21のデータとの比較がなされるようになっている。
【0007】
各々の比較器22a,22b,・・・における比較結果は、それぞれ対応する誤り数カウンタ23a,23b,・・・に入力され、入力信号とそれぞれの対応するBICとの食い違いの数が算出されるようになっている。例えば、誤り数カウンタ23aにおいて、その食い違いの数が2以下と算出された場合には、BIC1が検出されたとして所定の信号が同期信号として出力されるようになっており、他の誤り数カウンタ23b,・・・の動作も基本的に同様なものとなっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の同期検出回路においては、同期信号BICの種類に応じた数の比較器と誤り数カウンタとを設ける構成となっているために、いわゆるハードウェアの資源が多数必要となり、構成が複雑になるという問題があった。
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、ハードウェア資源が少なくて済み、しかも、複数の同期信号の検出を確実に行える同期検出方法及び同期検出回路を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記発明の課題を解決するため、本発明に係る同期検出方法は、
複数の情報信号のブロックが所定の規則に基づいてシリアルに配設され、かつ、少なくとも各々の情報信号の先頭には、それぞれ所定の同期信号が配されてシリアル伝送されるディジタル信号の復号の際における同期検出方法であって、
前記それぞれの同期信号について算出した誤り検出信号または誤り訂正信号を予め備え、
外部から入力された同期信号と、前記予め備えたそれぞれの同期信号についての誤り検出信号または誤り訂正信号とを用いて、前記外部から入力された同期信号に対して誤り検出または誤り訂正を施し、
次いで、当該誤り検出または誤り訂正が施された同期信号と、予め記憶された複数の同期信号との比較を順次行い、両者が一致した場合に同期信号を出力すると共に、同期信号の種類に対応した所定の信号を出力するように構成されてなるものである。
【0010】
かかる方法においては、種々の同期信号に対する所定の誤り検出信号または誤り訂正信号を予め記憶しておき、この予め記憶された信号を用いて外部から入力された同期信号に対して誤り検出または誤り訂正を施し、その後、予め記憶された種々の同期信号との比較を行うことで同期検出を行うようしたことで、同期信号の検出が確実、かつ、適切に行われることとなるものである。
【0011】
また、上記発明の課題を達成するために、本発明に係る同期検出回路は、
複数の情報信号のブロックが所定の規則に基づいてシリアルに配設され、かつ、少なくとも各々の情報信号の先頭には、それぞれ所定の同期信号が配されてシリアル伝送されるディジタル信号を復号する復号装置における同期検出回路であって、
外部から入力された同期信号を保持する信号保持手段と、
前記それぞれの所定の同期信号について算出された誤り検出信号または誤り訂正信号を読み出し可能に記憶するチェックビット記憶手段と、
前記信号保持手段に保持された同期信号と、前記チェックビット記憶手段に記憶された誤り検出信号または誤り訂正信号とを入力し、前記信号保持手段から入力された同期信号の上位に所定のビット数のゼロデータを付加すると共に、前記信号保持手段から入力された同期信号の下位に前記チェックビット記憶手段から入力された誤り検出信号または誤り訂正信号を付加し、当該ゼロデータと誤り検出信号または誤り訂正信号が付加された同期信号に対して誤り検出または誤り訂正を施す誤り検出・訂正手段と、
前記誤り検出・訂正手段により誤り検出または誤り訂正が施された同期信号を入力し、当該同期信号と、予め記憶された前記それぞれの所定の同期信号とを比較し、両者が一致した場合に同期信号を出力すると共に、同期信号の種類を表す所定の信号を出力する同期信号出力手段と、を具備してなるものである。
【0012】
かかる構成においては、一つのチェックビット記憶手段に、種々の同期信号に対する所定の誤り検出信号または誤り訂正信号を予め記憶させ、また、一つの同期信号出力手段において、各々の同期信号の判定を行えるような構成としたことで、従来と異なり、個々の同期信号毎に比較手段を設けるような必要がない構成であるため、構成の簡素化が図られることとなるものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1乃至図5を参照しつつ説明する。
なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。また、先の従来の技術での説明で用いた図1、図3及び図4については、本発明の実施の形態におけるものについても基本的に同一であるので、これらの図を用いることとし、また、構成要素の符号についても同一のものについては同一の符号を用いるものとする。
最初に、この発明の実施の形態における同期検出回路Sは、文字多重放送の一種であるDARC(DAta Radio Channel)方式におけるFM文字多重放送用の受信機において用いられるものであり、図1には、このようなFM文字多重放送用受信機のブロック構成が示されており、以下、同図を参照しつつその構成について説明する。
【0014】
FM文字多重放送用受信機は、電波受信回路2と、デコーダ3と、オーディオ回路4と、CPU5とを主たる構成要素として構成されたものとなっている(図1参照)。
アンテナ1により受信された電波は、最初に電波受信回路2において、いわゆるダウンコンバートされ、デコーダ3及びオーディオ回路4へ入力されるようになっている。そして、オーディオ回路4では、入力された信号の内、可聴信号が再生されてスピーカ6が鳴動されるようになっている。
一方、デコーダ3においては、入力された信号の内、ディジタル信号が抽出されて、誤り訂正が行われた後にCPU5へ入力されるようになっている。なお、デコーダ3は、水晶発振子7によって、クロック信号を発生するようになっている。
そして、CPU5では、入力されたディジタルデータに基づいて図示されないLCD(Liquid Crystal Display)等の出力機器への信号出力が行われる他、CPU5は、デコーダ3等の他の回路部分を受信に最適な状態とするための制御を行うものとなっている。
【0015】
ここで、デコーダ3において抽出されるDARC方式におけるディジタルデータの形式について図3及び図4を参照しつつ説明する。
DARC方式においては、シリアルのディジタルデータが用いられるようになっており、このシリアルディジタルデータは、その先頭から順に、16ビットの同期信号(Block Identification Code)、176ビットの情報信号、14ビットのCRC(Cyclic Redundancy Check)による誤り検出用チェックビット、(272,190)短絡巡回符号による82ビットのチェックビットが配置されたものが、1ブロックのデータを構成するものとなっている(図3参照)。
さらに、DARC方式においては、このような構成のブロックを190ブロックひとまとめとすると共に、列方向に(272,190)短縮巡回符号による82ビットのチェックビットを付加して272ブロックからなる信号を1フレームの信号としている。
【0016】
そして、送信の際には、列方向のチェックビット(以下「パリティブロック」と言う)は、図4に示されたようにインターリーブされるようになっている。すなわち、最初に13ブロックの情報信号が順に送信される。次に、2ブロックの情報信号が送信された後、1ブロックのパリティブロックが送信される。以下、このように情報ブロックが2ブロック、次いでパリティビットが1ブロックを繰り返し単位とする送信が41回繰り返されて、123ブロックのデータが送信される。次いで、先に述べたように13ブロック、123ブロックの組み合わせの送信が1回繰り返されて1フレームの送信が完了するようになっている。
このようなデータの送信において、情報ブロックとパリティブロックの区別は、BICの種類によってなされるようになっている。すなわち、BICは、4つの種類が用意されており、図4に示されたように付加されるものとなっている。
【0017】
次に、上述したようなシリアルディジタルデータを扱うデコーダ3において用いられる同期検出回路Sについて図2を参照しつつ説明する。
この同期検出回路Sは、シフトレジスタ11と、チェックビット用記憶素子12と、誤り訂正回路13と、同期コード検出回路14とを主たる構成要素として構成されたものとなっている。
信号保持手段としてのシフトレジスタ11は、同期信号BICを保持するためのもので、この実施の形態においては、16ビットの同期信号BICを前提としているので(図3参照)、16ビットの容量があればよい。なお、いわゆるプロトコルがこの実施の形態のものと異なり、同期信号が16ビット以外となる場合には、当然のことながら、シフトレスジタ11の容量もその際の同期信号のビット数に対応したものとなる。
【0018】
チェックビット用記憶手段としてのチェックビット用記憶素子12は、BIC用の10ビットのチェックビットが予め読み出し可能に記憶されているもので、例えば公知・周知のROM(Read Only Memory)等の半導体記憶素子等を用いてなるものである。
このチェックビット用記憶素子12に予め記憶されるBIC用の10ビットのチェックビットは、次のようにして生成されたものである。すなわち、まず、この同期検出回路Sにおいては、(31,21)BHC符号に代表される誤り訂正符号を用いるものとしている。
そして、BICの16ビットのビット列の上位に、5ビット全てが「0」のデータを付加し、都合21ビットとなったこのビット列に対して、(31,21)BHC符号を適用して10ビットのチェックビットが生成されたものとなっている。この実施の形態においては、BICは、4種類あるため、それぞれについて上述のようにして生成されたチェックビットが、チェックビット用記憶素子12に記憶されたものとなっている。
【0019】
誤り検出・訂正手段としての誤り訂正回路13は、シフトレジスタ11に保持されたデータと、チェックビット用記憶素子12から読み出されたデータと、さらに、5ビットの「0」のデータ(図2において符号Aを付した箇所参照)とが入力されて詳細は後述するように、外部から入力されたBICに対する誤り訂正を行うようになっているものである。なお、5ビットの「0」データ(ゼロデータ)は、誤り訂正回路13の外部から入力されるようにしてもよく、また、予め誤り訂正回路13内部に記憶するようにしてもよいものである。
同期信号出力手段としての同期コード検出回路14は、誤り訂正回路13から入力された同期信号が、所定の複数の同期信号のいずれに該当するかを判定し、いずれかの同期信号であると判定された場合に、所定の信号を出力するようになっているものである(詳細は後述)。
【0020】
次に、かかる構成における動作について説明する。
まず、外部から同期信号BICが入力されると、シフトレジスタ11に一旦保持されると共に、この保持されたデータは、誤り訂正回路13に入力される。
誤り訂正回路13においては、シフトレジスタ11から入力された16ビットのBICに対して、その上位ビットに5ビットのゼロデータ(図2において符号Aを付した箇所参照)が付加されると共に、チェックビット用記憶素子12から読み出されたチェックビットがBICの下位ビットに付加されて、都合31ビットとされる。ここで、この発明の実施の形態におけるチェックビット用記憶素子12には、前述したように、4種類のBICに対するそれぞれのチェックビットが記憶されているため、所定の順番でこれらチェックビットが読み出されて、誤り訂正回路13へ入力されることとなる。例えば、チェックビット用記憶素子12からBIC1に対するチェックビット、BIC2に対するチェックビット、BIC3に対するチェックビット、BIC4に対するチェックビットの順で読み出されるようになっているとすれば、最初にBIC1に対するチェックビットが読み出されて誤り訂正回路13へ入力されることとなる。
そして、誤り訂正回路13においては、上述のようにして形成された31ビットのデータに対して、(31,21)BHC符号による誤り訂正が施されるようになっており、その結局、BICは、2ビット以下の誤りが許容されることとなる。
【0021】
誤り訂正が施されたBICは、同期コード検出回路14へ入力され、予め記憶されていた4種類のBIC(BIC1、BIC2、BIC3及びBIC4)との比較が行われる。なお、この予め記憶される4種類のBIC(BIC1、BIC2、BIC3及びBIC4)は、同期コード検出回路14内に記憶するようにしてもよいし、また、同期コード検出回路14の外部に記憶素子を設けて記憶するようにしても、いずれでもよいものである。
比較の結果、4種類のBICのいずれかに一致した場合には、BICが検出されたことに対応する同期検出信号と、その一致したBICの種類を表すための所定の信号とが同期コード検出回路14から同期検出回路Sの外部へ出力されることとなる。
例えば、この同期検出回路Sに入力された同期信号が、BIC3であるとした場合、チェックビット用記憶素子12から誤り訂正回路13へ入力される最初のチェックビットは、BIC1に対するものであるとすると、同期コード検出回路14での比較結果は一致せず、続いて、チェックビット用記憶素子12から誤り訂正回路13へ対してBIC2に対するチェックビットが入力され、上述したように誤り訂正が施され、同期コード検出回路14において再び比較がなされることとなる。そして、この場合も比較結果は、一致しないため、チェックビット用記憶素子12からはBIC3に対するチェックビットが誤り訂正回路13へ入力されることとなる。その結果、このようにチェックビット用記憶素子12からの三度目のチェックビットの読み出しがなされた際に、同期コード検出回路14での比較結果の一致が成立し、同期検出信号とBIC3の同期信号であることに対応する所定の信号とが出力されることとなる。
そして、この同期コード検出回路14から出力された同期信号及びBICの種類を表す信号とを用いて、図示されない外部の同期確立のための回路において同期の確立がなされるようになっている。
【0022】
通常、このような同期検出回路Sが用いられるFM文字多重放送用の受信機においては、受信信号のビットレートの大凡500倍程度の速さのクロック信号を用いて回路動作がなされるように構成されているので、上述したような動作を逐次処理しても受信信号の再生には十分な速さであり、しかも、誤り訂正回路13が一つで済むこととなる。
【0023】
なお、上述の構成例においては、誤り訂正において(31,21)BHC符号を用いることを前提として説明したが、この符号を用いることに限定される必要はなく、例えば、短縮差集合符号を用いてチェックビットを生成するようにし、これをチェックビット用記憶素子12に記憶させて用いるようにしてもよい。
また、上述の構成例においては、FM文字多重放送における受信機に用いる場合を例に挙げて説明したが、これに限定される必要はなく、予め定められたビット列の同期信号を含む情報信号を復号するような復号装置であれば、同様に適用することができるものであり、例えば、データ伝送においていわゆる搬送系を用いる場合におけるキャリア検出(Carrier Detector)に用いることも可能である。
【0024】
また、上述の例においては、誤り訂正を用いる構成について説明したが、誤り訂正に代えて誤り検出を行うような構成としてもよい。すなわち、チェックビット用記憶素子12には、各々の同期信号について上述の構成例で説明した誤り訂正の場合と同様に所定の符号を用いて生成した誤り検出のデータを記憶する一方、誤り訂正回路13においては、誤り訂正に代えて誤り検出が行われるようにする。
そして、検出された誤りが所定の許容範囲内であれば、同期コード検出回路14において、上述した構成例において説明したような動作がなされるようにしても好適である。
【0025】
さらに、誤り検出と誤り訂正の両方を行うような構成としてもよいものである。すなわち、この場合、チェックビット用記憶素子12には、既に説明したような誤り訂正のための所定のデータ及び誤り検出のための所定のデータが予め記憶されることとなる。また、誤り訂正回路13は、誤り検出と誤り訂正を行うものとなり、検出された誤りが所定の許容範囲内である場合に、誤り訂正が施された同期信号について、同期コード検出回路14において上述の構成例で説明したような動作がなされるようにすると好適である。
またさらに、上述の発明の実施の形態においては、同期信号に誤り訂正や誤り検出を施して同期信号の検出を行う場合を例に説明したが、本発明は、必ずしも同期信号を対象としたものに限定される必要はなく、予め所定のビット列で構成された信号であれば、その検出にについても同様に適用することができるものである。
【0026】
【発明の効果】
以上、述べたように、本発明によれば、従来と異なり同期信号の種類毎に比較器や誤り数を計数するカウンタを設ける必要のない構成としたので、回路の簡素化が図られ、それにより従来に比してより信頼性の高い同期検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】DARC方式におけるFM文字多重放送用の受信機の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態における同期検出回路の構成例を示す構成図である。
【図3】DARC方式における1ブロックのディジタルデータの構成を説明する模式図である。
【図4】DARC方式における1フレームのディジタルデータの構成を説明する模式図である。
【図5】従来の同期検出回路の構成例を示す構成図である。
【符号の説明】
3…デコーダ
11…シフトレジスタ
12…チェックビット用記憶素子
13…誤り訂正回路
14…同期コード検出回路
Claims (6)
- 複数の情報信号のブロックが所定の規則に基づいてシリアルに配設され、かつ、少なくとも各々の情報信号の先頭には、それぞれ所定の同期信号が配されてシリアル伝送されるディジタル信号の復号の際における同期検出方法であって、
前記それぞれの同期信号について算出した誤り検出信号または誤り訂正信号を予め備え、
外部から入力された同期信号と、前記予め備えたそれぞれの同期信号についての誤り検出信号または誤り訂正信号とを用いて、前記外部から入力された同期信号に対して誤り検出または誤り訂正を施し、
次いで、当該誤り検出または誤り訂正が施された同期信号と、予め記憶された複数の同期信号との比較を順次行い、両者が一致した場合に同期信号を出力すると共に、同期信号の種類に対応した所定の信号を出力することを特徴とする同期検出方法。 - 複数の情報信号のブロックが所定の規則に基づいてシリアルに配設され、かつ、少なくとも各々の情報信号の先頭には、それぞれ所定の同期信号が配されてシリアル伝送されるディジタル信号の復号の際における同期検出方法であって、
前記それぞれの同期信号について算出した誤り検出信号及び誤り訂正信号を予め備え、
外部から入力された同期信号と、前記予め備えたそれぞれの同期信号についての誤り検出信号及び誤り訂正信号とを用いて、前記外部から入力された同期信号に対して誤り検出及び誤り訂正を施し、
次いで、当該誤り検出及び誤り訂正が施された同期信号と、予め記憶された複数の同期信号との比較を順次行い、両者が一致した場合に同期信号を出力すると共に、同期信号の種類に対応した所定の信号を出力することを特徴とする同期検出方法。 - 複数の情報信号のブロックが所定の規則に基づいてシリアルに配設され、かつ、少なくとも各々の情報信号の先頭には、それぞれ所定の同期信号が配されてシリアル伝送されるディジタル信号を復号する復号装置における同期検出回路であって、
外部から入力された同期信号を保持する信号保持手段と、
前記それぞれの所定の同期信号について算出された誤り検出信号または誤り訂正信号を読み出し可能に記憶するチェックビット記憶手段と、
前記信号保持手段に保持された同期信号と、前記チェックビット記憶手段に記憶された誤り検出信号または誤り訂正信号とを入力し、前記信号保持手段から入力された同期信号の上位に所定のビット数のゼロデータを付加すると共に、前記信号保持手段から入力された同期信号の下位に前記チェックビット記憶手段から入力された誤り検出信号または誤り訂正信号を付加し、当該ゼロデータと誤り検出信号または誤り訂正信号が付加された同期信号に対して誤り検出または誤り訂正を施す誤り検出・訂正手段と、
前記誤り検出・訂正手段により誤り検出または誤り訂正が施された同期信号を入力し、当該同期信号と、予め記憶された前記それぞれの所定の同期信号とを比較し、両者が一致した場合に同期信号を出力すると共に、同期信号の種類を表す所定の信号を出力する同期信号出力手段と、
を具備してなることを特徴とする同期検出回路。 - 複数の情報信号のブロックが所定の規則に基づいてシリアルに配設され、かつ、少なくとも各々の情報信号の先頭には、それぞれ所定の同期信号が配されてシリアル伝送されるディジタル信号を復号する復号装置における同期検出回路であって、
外部から入力された同期信号を保持する信号保持手段と、
前記それぞれの所定の同期信号について算出された誤り検出信号及び誤り訂正信号を読み出し可能に記憶するチェックビット記憶手段と、
前記信号保持手段に保持された同期信号と、前記チェックビット記憶手段に記憶された誤り検出信号及び誤り訂正信号とを入力し、前記信号保持手段から入力された同期信号の上位に所定のビット数のゼロデータを付加すると共に、前記信号保持手段から入力された同期信号の下位に前記チェックビット記憶手段から入力された誤り検出信号及び誤り訂正信号を付加し、当該ゼロデータと誤り検出信号及び誤り訂正信号が付加された同期信号に対して誤り検出及び誤り訂正を施す誤り検出・訂正手段と、
前記誤り検出・訂正手段により誤り検出及び誤り訂正が施された同期信号を入力し、当該同期信号と、予め記憶された前記それぞれの所定の同期信号とを比較し、両者が一致した場合に同期信号を出力すると共に、同期信号の種類を表す所定の信号を出力する同期信号出力手段と、
を具備してなることを特徴とする同期検出回路。 - 複数の情報信号のブロックが所定の規則に基づいてシリアルに配設され、かつ、少なくとも各々の情報信号の先頭には、それぞれ所定の同期信号が配されてシリアル伝送されるディジタル信号を復号する復号装置における同期検出回路であって、
外部から入力された同期信号を保持するシフトレジスタと、
前記それぞれの所定の同期信号について算出された誤り検出信号または誤り訂正信号を読み出し可能に記憶するチェックビット用記憶素子と、
前記シフトレジスタに保持された同期信号と、前記チェックビット用記憶素子に記憶された誤り検出信号または誤り訂正信号とを入力し、前記シフトレジスタから入力された同期信号の上位に所定のビット数のゼロデータを付加すると共に、前記シフトレジスタから入力された同期信号の下位に前記チェックビット用記憶素子から入力された誤り検出信号または誤り訂正信号を付加し、当該ゼロデータと誤り検出信号または誤り訂正信号が付加された同期信号に対して誤り検出または誤り訂正を施す誤り訂正回路と、
前記誤り訂正回路により誤り検出または誤り訂正が施された同期信号を入力し、当該同期信号と、予め記憶された前記それぞれの所定の同期信号とを比較し、両者が一致した場合に同期信号を出力すると共に、同期信号の種類を表す所定の信号を出力する同期コード検出回路と、
を具備してなることを特徴とする同期検出回路。 - 複数の情報信号のブロックが所定の規則に基づいてシリアルに配設され、かつ、少なくとも各々の情報信号の先頭には、それぞれ所定の同期信号が配されてシリアル伝送されるディジタル信号を復号する復号装置における同期検出回路であって、
外部から入力された同期信号を保持するシフトレジスタと、
前記それぞれの所定の同期信号について算出された誤り検出信号及び誤り訂正信号を読み出し可能に記憶するチェックビット用記憶素子と、
前記シフトレジスタに保持された同期信号と、前記チェックビット用記憶素子に記憶された誤り検出信号及び誤り訂正信号とを入力し、前記シフトレジスタから入力された同期信号の上位に所定のビット数のゼロデータを付加すると共に、前記シフトレジスタから入力された同期信号の下位に前記チェックビット用記憶素子から入力された誤り検出信号及び誤り訂正信号を付加し、当該ゼロデータと誤り検出信号及び誤り訂正信号が付加された同期信号に対して誤り検出及び誤り訂正を施す誤り訂正回路と、
前記誤り訂正回路により誤り検出及び誤り訂正が施された同期信号を入力し、当該同期信号と、予め記憶された前記それぞれの所定の同期信号とを比較し、両者が一致した場合に同期信号を出力すると共に、同期信号の種類を表す所定の信号を出力する同期コード検出回路と、
を具備してなることを特徴とする同期検出回路。
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