JP3811378B2 - Manufacturing method of glass ceramic substrate - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体LSI、チップ部品等を搭載し、それらを相互配線するための多層ガラスセラミック基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体LSI、チップ部品等は小型化、軽量化が進んでおり、これらを実装する配線基板も小型化、軽量化が望まれている。このような要求に対して、基板内に内部電極等を配した多層セラミック基板は、要求される高密度配線が可能となり、かつ薄型化が可能なことから、今日のエレクトロニクス業界において重要視されている。
【0003】
多層セラミック基板としては、アルミナ質焼結体からなり、表面または内部にタングステン、モリブデン等の高融点金属からなる配線層が形成された絶縁基板が従来より広く用いられている。
【0004】
一方、近年の高度情報化時代を迎え、使用される周波数帯域はますます高周波帯に移行しつつある。このような高周波の信号の伝送を行なう高周波配線基板においては、高周波信号を高速で伝送する上で、配線層を形成する導体の抵抗が小さいことが要求され、絶縁基板にもより低い誘電率が要求される。
【0005】
しかし、従来のタングステン(W)、モリブデン(Mo)等の高融点金属は導体抵抗が大きく、信号の伝播速度が遅く、また30GHz以上の高周波領域の信号伝播も困難であることから、タングステン、モリブデン等の金属に代えて銅(Cu)、銀(Ag)、金(Au)等の低抵抗金属を使用することが必要である。ところが、上記のような低抵抗金属は融点が低いため、800〜1000℃程度の低温で焼成することが必要であることから、この低抵抗金属からなる配線層は、高温焼成が必要なアルミナと同時焼成することができなかった。また、アルミナ基板は誘電率が高いため、高周波回路基板には不適切である。
【0006】
このため、最近では、ガラスとセラミックス(無機質フィラー)との混合物を焼成して得られるガラスセラミックスを絶縁基板として用いることが注目されている。すなわち、ガラスセラミックスは誘電率が低いため高周波用絶縁基板として好適であり、またガラスセラミックスは800〜1000℃の低温で焼成することができることから、銅、銀、金等の低抵抗金属を配線層として使用できるという利点がある。
【0007】
多層ガラスセラミック基板は、ガラスと無機質フィラーとの混合物に有機バインダー、可塑剤、溶剤等を加えてスラリーとし、ドクターブレード等によりガラスセラミック・グリーンシートを成形した後、銅、銀、金等の低抵抗金属の粉末を含有する導体ペーストを印刷するなどして前記グリーンシート上に導体パターンを形成し、ついで複数枚のグリーンシートを積層して800〜1000℃の温度で焼成して得られる。
【0008】
ところが、多層ガラスセラミック基板は、焼成過程において焼結に伴う収縮を生じるという問題がある。このような収縮の程度は一様ではなく、使用する基板用無機材料、グリーンシート組成、原料である粉体粒度のバラツキ、導体パターン、内部電極材料等により収縮率や収縮方向が異なってくる。このことは、多層ガラスセラミック基板の作製において、いくつかの問題をひき起こす。
【0009】
先ず、内部電極印刷用のスクリーン版を作製する際、基板の収縮率から逆算してスクリーン版の大きさを決定しなければならないが、上記のように基板の収縮率や収縮方向は一定でないため、スクリーン版は基板の製造ロット毎に作り直さなければならず不経済であり現実的ではない。さらに、上記のようなグリーンシート積層法によって作製される多層ガラスセラミック基板では、グリーンシートの造膜方向によって積層面内の縦方向と横方向の収縮率が異なるため、多層ガラスセラミック基板の作製がより一層困難なものになる。
【0010】
これに対して、収縮誤差を許容するように必要以上に大きい面積の電極を形成する場合には、高密度な配線ができなくなる。
【0011】
これらの収縮変化を小さくするためには、回路設計による基板の収縮率の傾向を調べたり、製造工程において基板材料およびグリーンシート組成の管理、粉体粒度のバラツキ、プレス圧や温度等の積層条件を充分管理する必要がある。しかし、それでも一般に収縮率の誤差として±0.5%程度はどうしても発生するといわれている。
【0012】
このことは多層ガラスセラミック基板にかかわらずセラミックスやガラスセラミックス等の焼結を伴うものに共通する課題である。このような課題を解決するために、特開平4−243978号公報、特開平5−28867号公報、特開平5−102666号公報では、以下の(1)〜(4)の工程を含む基板の製造方法が提案されている。
(1)ガラスセラミック成分とバインダー、可塑剤等の有機成分とを含むガラスセラミック・グリーンシートに導体パターンを形成したものを所望枚数積層し、(2)得られたガラスセラミック・グリーンシートの積層体の両面または片面に、前記ガラスセラミック成分の焼成温度では焼結しない無機材料とバインダー、可塑剤等の有機成分とを含む拘束グリーンシートを積層し、
(3)これらガラスセラミック・グリーンシートの積層体と拘束グリーンシートとの積層体を加熱して、まず有機成分を除去し、ついで焼成して、それぞれガラスセラミック基板および拘束シートとなし、
(4)最後に、ガラスセラミック基板から拘束シートを除去する。
【0013】
この方法によれば、前記拘束グリーンシートがガラスセラミック・グリーンシートの焼成時の収縮を拘束するため、積層体の厚さ方向のみに収縮が起こり、積層面の縦・横方向には収縮が起こらなくなり、ガラスセラミック基板の寸法精度が向上すると考えられている。
【0014】
また、キャビティ等の凹部を有するガラスセラミック基板においては、前記課題を解決するために、例えば特開平11−177238号公報では、以下の工程を含むガラスセラミック基板の製造方法が提案されている。
【0015】
これは、ガラスセラミックスのグリーンシートを積層して、低温焼結工程によって製造されるキャビティ部を有するガラスセラミックス多層基板を製造する方法であって、
前記ガラスセラミックスのグリーンシート積層体のキャビティ部内部に前記ガラスセラミックスよりも焼結温度の高い無機成分を主として含有するペーストを充填する工程と、
前記グリーンシート積層体の上下両面に前記ガラスセラミックスよりも焼結温度の高い無機成分を主として含有する成型体を配置する工程と、
前記グリーンシート積層体の上下両面に前記成型体を配置した後、前記グリーンシート積層体の上下面に圧力を負荷しながら焼成を行なう工程と、
を含むものである。
【0016】
この方法によれば、凹部内部をガラスセラミックスよりも焼結温度の高い無機成分を主として含有するペーストを充填し、ペーストの固形分比率をコントロールすることにより、焼成時にキャビティ部を含むガラスセラミックス積層体の全面において均一な加圧力の負荷が可能となり、キャビティ部周辺の変形および割れを抑制し、焼結中の水平方向の収縮を抑制することができるというものである。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
上記の(1)〜(4)の工程を含む方法では、ガラスセラミック・グリーンシートと拘束グリーンシートとの結合は、それらのグリーンシート内に含有されているバインダー等の有機成分により行なわれる。しかし、(3)の焼成工程において、バインダー、可塑剤等の有機成分が分解し揮散した後は、拘束グリーンシート中の粉体とガラスセラミック・グリーンシート中の粉体とが単に密着して接触しているだけであり、それらのシート間にはファンデルワールス力による弱い結合が働いているだけである。
【0018】
このような弱い結合は、(4)の工程における拘束シートの除去が簡単になるという利点があるものの、(3)の焼成工程でガラスセラミック・グリーンシート積層体から拘束グリーンシートがそれらの熱膨張差等により不用意に剥離するおそれがある。
【0019】
焼成途中で拘束グリーンシートが剥離すると、ガラスセラミック・グリーンシートの焼結収縮を防止できなくなる。また、拘束グリーンシートの剥離がたとえ一部であっても、当該部分において収縮が起こるためガラスセラミック基板の変形が発生することになる。
【0020】
また、ガラスセラミック・グリーンシート積層体と拘束グリーンシートとは結合力が小さいため、焼成前のそれらの密着状態や、ガラスセラミック成分の種類によるガラスセラミック・グリーンシート中のガラス成分の拘束グリーンシート内への浸透性によってはそれらの結合力にムラが生じやすい。結合力にムラがあると、ガラスセラミックの焼結収縮を拘束する力にムラができ、収縮ムラが起こり、ガラスセラミック基板の反り、変形等が発生することになる。その結果、寸法精度の高い基板が得られないという問題がある。
【0021】
さらに、特開平11−177238号公報に開示された方法においては、凹部内部にガラスセラミックスよりも焼結温度の高い無機成分を主として含有するペーストを充填するため、拘束シートと同様にガラスセラミックスとの結合力にムラが生じやすく、その結果、キャビティ等に反りおよび変形を生じてしまうという問題がある。
【0022】
また、凹部内部に前記ペーストを充填したガラスセラミックスのグリーンシート積層体と拘束グリーンシートである前記成型体との積層体の焼成では、ガラスセラミックスのグリーンシート積層体は厚み方向に対し50〜60%の厚みに収縮するのに対し、ガラスセラミックスよりも焼結温度の高い無機成分を主として含有するペーストの焼成体は収縮しないため、焼成時に凹部内部に充填された前記ペーストの焼成体が凹部より突出するようになる。その結果、この突出したガラスセラミックスよりも焼結温度の高い無機成分を主として含有するペーストの焼成体は、凹部上部および凹部周辺部の拘束グリーンシートを押し上げてしまい、凹部周辺部の拘束グリーンシートとガラスセラミックスのグリーンシート積層体との間に剥離を生じさせて、キャビティ部周辺に変形を発生させることとなるという問題がある。
【0023】
本発明の目的は、ガラスセラミック・グリーンシートの積層面内での焼結収縮を確実に拘束して、しかもキャビティ等の凹部についても変形等を生じない、寸法精度の高いガラスセラミック基板を得る方法を提供することである。
【0024】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、(I)拘束グリーンシート内にガラス成分を含有させておくと、該ガラス成分が焼成過程でガラスセラミック・グリーンシートと拘束グリーンシートとを結合する結合材として作用するため、それらの間の結合力が高まり、拘束グリーンシートが剥離するのを防止できること、(II)焼成時における拘束グリーンシート自体の焼結収縮はガラスの含有量を所定範囲内に設定することにより実質的に回避できること、その結果、(III)拘束グリーンシートによりガラスセラミック・グリーンシート積層体の収縮が確実に抑えられ、寸法精度の高いガラスセラミック基板を得ることができること、さらに(IV)キャビティ等の凹部内には拘束グリーンシートと同様の組成からなる拘束用無機組成物を拘束グリーンシートの積層前に凹部の底面から凹部の深さに対し10〜60%の高さに充填しておくことで、凹部を拘束し、さらにガラスセラミック・グリーンシート積層体と拘束用無機組成物との厚み方向の収縮量の差による凹部およびその周辺部における変形を抑え、凹部を有するガラスセラミック基板においても寸法精度の高いガラスセラミック基板を得ることができるという新たな事実を見出し、本発明を完成するに到った。
【0025】
すなわち、本発明のガラスセラミック基板の製造方法は、(i)有機バインダーを含有し表面に導体パターンが形成されたガラスセラミック・グリーンシートおよび貫通穴を設けたガラスセラミック・グリーンシートの複数枚を積層して凹部を有するガラスセラミック・グリーンシート積層体を作製する工程と、(ii)ガラスセラミック・グリーンシート積層体の前記凹部に難焼結性無機材料とガラスと有機バインダーとを含む拘束用無機組成物を底面から前記凹部の深さに対し10〜60%の高さに充填するとともに、このガラスセラミック・グリーンシート積層体の両面に難焼結性無機材料とガラスと有機バインダーとを含む拘束グリーンシートを積層する工程と、(iii)拘束グリーンシートとガラスセラミック・グリーンシート積層体との積層体から有機成分を除去し、ついで焼成して拘束シートを保持するとともに凹部に拘束用無機物が充填されたガラスセラミック基板を作製する工程と、(iv)ガラスセラミック基板から拘束シートおよび拘束用無機物を除去する工程とを含み、(v)拘束グリーンシートおよび拘束用無機組成物のガラス含有量が、焼成時に拘束グリーンシートおよび拘束用無機組成物をガラスセラミック・グリーンシートと結合させかつ拘束グリーンシートおよび拘束用無機組成物をその積層面内で実質的に収縮させない量であることを特徴とする。
【0026】
ここで、「実質的に収縮させない」とは、拘束グリーンシートの収縮が1%以下、好ましくは0.8%以下、より好ましくは0.5%以下に抑制されていることを意味する。また、「積層面内」とは、三次元座標において厚さ方向をZ方向としたときのX方向およびY方向によって規定される面内をいい、具体的にはシートの縦方向およびこれに直交する方向である横方向によって規定される面内を意味する。
【0027】
本発明において、拘束グリーンシートおよび拘束用無機組成物中に含有されるガラスの軟化点は、ガラスセラミック・グリーンシート積層体の焼成温度以下であるのがよい。これにより、焼成工程で拘束グリーンシートおよび拘束用無機組成物中のガラスが軟化し、結合力が高まる。
【0028】
また、拘束グリーンシートおよび拘束用無機組成物中に含有されるガラスの軟化点は、有機成分の除去温度よりも高いのがよい。ガラスの軟化点が有機成分の除去温度よりも低い場合には、分解・揮散した有機成分が通過するための除去経路が軟化したガラスによって閉塞されてしまうおそれがある。
【0029】
拘束グリーンシートおよび拘束用無機組成物中のガラス含有量は、拘束グリーンシートおよび拘束用無機組成物中の全無機成分の0.5〜15重量%であるのがよい。通常は、この範囲が焼成時にガラスセラミック・グリーンシートと結合しかつ拘束グリーンシートおよび拘束用無機組成物をその積層面内で実質的に収縮させない量となるが、必ずしもこの範囲に制限されるものではなく、使用するガラスの種類等によってガラス含有量は変化する。
【0030】
キャビティ部等の凹部への拘束用無機組成物の充填は、凹部の底面から凹部の深さに対し10〜60%の高さに充填するのがよい。凹部の底面から凹部の深さに対し60%を超える高さに充填すると、焼成時に凹部に充填された拘束用無機組成物が凹部より突出することとなり、突出した拘束用無機組成物は凹部の上部および周辺部の拘束グリーンシートを押し上げてしまい、凹部の周辺の拘束グリーンシートとガラスセラミック・グリーンシート積層体との間に剥離を生じさせ、凹部の周辺に変形を生じさせてしまうこととなる。また、凹部の底面から凹部の深さに対し10%未満の高さに充填したのでは、拘束性が低下し、良好な寸法精度が得られないこととなる。
【0031】
本発明によれば、ガラスセラミック基板がキャビティ等の凹部を有する場合であっても、拘束用無機組成物を凹部の底面から凹部の深さに対し10〜60%の高さに充填した後に拘束グリーンシートが積層されてガラスセラミック・グリーンシート積層体の収縮を拘束することとなるので、焼成後における凹部の変形をほとんどなくすことができ、凹部を有するガラスセラミック基板についても寸法精度の高いものを得ることができる。
【0032】
なお、凹部に充填する拘束用無機組成物は、ペースト状であっても、粉体状であってもよく、必要とされるガラスセラミック基板の精度や形状・寸法等に応じて種々の形態で用いればよい。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明におけるガラスセラミック・グリーンシートは、ガラス粉末、フィラー粉末(セラミック粉末)、さらに有機バインダー、可塑剤、有機溶剤等を混合したものが用いられる。
【0034】
ガラス成分としては、例えばSiO2−B2O3系、SiO2−B2O3−Al2O3系、SiO2−B2O3−Al2O3−MO系(但し、MはCa、Sr、Mg、BaまたはZnを示す)、SiO2−Al2O3−M1O−M2O系(但し、M1およびM2は同一または異なってCa、Sr、Mg、BaまたはZnを示す)、SiO2−B2O3−Al2O3−M1O−M2O系(但し、M1およびM2は前記と同じである)、SiO2−B2O3−M3 2O系(但し、M3はLi、NaまたはKを示す)、SiO2−B2O3−Al2O3−M3 2O系(但し、M3は前記と同じである)、Pb系ガラス、Bi系ガラス等が挙げられる。
【0035】
また、前記フィラーとしては、例えばAl2O3、SiO2、ZrO2とアルカリ土類金属酸化物との複合酸化物、TiO2とアルカリ土類金属酸化物との複合酸化物、Al2O3およびSiO2から選ばれる少なくとも1種を含む複合酸化物(例えばスピネル、ムライト、コージェライト)等が挙げられる。
【0036】
上記ガラスとフィラーの混合割合は重量比で40:60〜99:1であるのが好ましい。
【0037】
ガラスセラミック・グリーンシートに配合される有機バインダーとしては、従来からセラミックグリーンシートに使用されているものが使用可能であり、例えばアクリル系(アクリル酸、メタクリル酸またはそれらのエステルの単独重合体または共重合体、具体的にはアクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体等)、ポリビニルブチラ−ル系、ポリビニルアルコール系、アクリル−スチレン系、ポリプロピレンカーボネート系、セルロース系等の単独重合体または共重合体が挙げられる。
【0038】
ガラスセラミック・グリーンシートは、上記ガラス粉末、フィラー粉末、有機バインダーに必要に応じて所定量の可塑剤、溶剤(有機溶剤、水等)を加えてスラリーを得て、これをドクターブレード、圧延、カレンダーロール、金型ブレス等により厚さ約50〜500μmに成形することによって得られる。
【0039】
また、得られたガラスセラミック・グリーンシートには、必要に応じて所定の位置にキャビティ等の凹部を形成するための所定形状および寸法の貫通穴がパンチング加工等により形成される。
【0040】
ガラスセラミック・グリーンシート表面に導体パターンを形成するには、例えば導体材料粉末をペースト化したものをスクリーン印刷法やグラビア印刷法等により印刷するか、あるいは所定パターン形状の金属箔を転写する等の方法が挙げられる。導体材料としては、例えばAu、Ag、Cu、Pd、Pt等の1種または2種以上が挙げられ、2種以上の場合は混合、合金、コーティング等のいずれの形態であってもよい。
【0041】
なお、表面の導体パターンには、上下の層間の導体パターン同士を接続するためのビア導体やスルーホール導体等の貫通導体が表面に露出した部分も含まれる。これら貫通導体は、パンチング加工等によりガラスセラミック・グリーンシートに形成した貫通孔に、導体材料粉末をペースト化したもの(導体ペースト)を印刷により埋め込む等の手段によって形成される。
【0042】
ガラスセラミック・グリーンシートの積層には、積み重ねたグリーンシートに熱と圧力を加えて熱圧着する方法、有機バインダー、可塑剤、溶剤等からなる接着剤をシート間に塗布して熱圧着する方法等が採用可能である。
【0043】
本発明における拘束グリーンシートは、難焼結性無機材料とガラスとからなる無機成分に有機バインダー、可塑剤、溶剤等を加えたスラリーを成形して得られる。難焼結性無機材料としては、Al2O3およびSiO2から選ばれる少なくとも1種が挙げられるが、これらに制限されるものではない。
【0044】
拘束グリーンシートに加えられるガラスについても、特に制限されるものではなく、前記したガラスセラミック・グリーンシートに配合されるガラスと同様のものが使用可能である。また、拘束グリーンシート中のガラスは、ガラスセラミック・グリーンシート中のガラスと同一組成のものであってもよく、異なる組成のものであってもよい。
【0045】
拘束グリーンシート中のガラスの軟化点は、ガラスセラミック・グリーンシート積層体の焼成温度以下で、かつ拘束グリーンシート中の有機成分の分解・揮散温度よりも高いのが好ましい。具体的には、拘束グリーンシート中のガラスの軟化点は450〜1100℃程度であるのが好ましい。ガラスの軟化点が450℃未満の場合には、ガラスセラミック・グリーンシートからの有機成分の除去時に、軟化したガラスが分解・揮散した有機成分の除去経路を塞ぐことになり有機成分を完全に除去できないおそれがある。一方、ガラスの軟化点が1100℃を超える場合には、通常のガラスセラミック・グリーンシートの焼成条件では該グリーンシートへの結合材として作用しなくなるおそれがある。
【0046】
なお、以上のような拘束グリーンシートの組成は、凹部に充填する拘束用無機組成物の組成についても同様である。
【0047】
拘束グリーンシートは、ガラスセラミック・グリーンシートの作製と同様にして、有機バインダー、可塑剤、溶剤等を用いて成形することによって得られる。有機バインダー、可塑剤および溶剤としては、ガラスセラミック・グリーンシートで使用したのと同様な材料が使用可能である。ここで、可塑剤を添加するのは、拘束グリーンシートに可撓性を付与し、積層時にガラスセラミック・グリーンシートとの密着性を高めるためである。
【0048】
また、拘束用無機組成物には、難焼結性無機材料とガラスとからなる無機成分に、ペースト化するため、あるいは粘着性等を持たせるために有機バインダーや可塑剤、溶剤等を添加したものを用いればよい。有機バインダーとしては、例えばポリビニルアルコールを難焼結性無機材料とガラスに対して5重量%程度添加すればよいが、これに限らず、エチルセルロース系やニトロセルロース系の有機成分、アクリル酸メチル、ポリアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル等を5〜15重量%程度添加してもよい。また、有機溶剤としては、トルエンや各種アルコール類を20〜40重量%程度添加してもよい。
【0049】
拘束グリーンシートおよび拘束用無機組成物に添加する有機バインダー、あるいは可塑剤、溶剤としては、上記の他にもガラスセラミック・グリーンシートで使用したのと同様な材料が使用可能である。ここで、可塑剤は、拘束無機組成物層に可撓性を付与し、積層時にガラスセラミック・グリーンシートとの密着性を高めるために添加してもよいものである。
【0050】
ガラスセラミック・グリーンシート積層体の両面に積層される拘束グリーンシートの厚さは、片面だけでガラスセラミック・グリーンシート積層体の厚さに対して10%以上であるのが好ましく、これよりも薄いと拘束グリーンシートの拘束性が低下するおそれがある。また、有機成分の揮散を容易にしかつ焼成後のガラスセラミック基板からの拘束シートの除去を考慮すると、拘束グリーンシートの厚さはガラスセラミック・グリーンシート積層体の厚さの約200%以下であるのがよい。また、積層される拘束グリーンシートは1枚のものであってもよく、あるいは所定の厚みになるように複数層を積層したものであってもよい。具体的な厚さとしては、50〜300μm程度とすることが適当である。
【0051】
成形された拘束グリーンシートをガラスセラミック・グリーンシートの両面に積層するには、積み重ねたグリーンシートに熱と圧力を加えて熱圧着する方法、有機バインダー、可塑剤、溶剤等からなる接着剤をシート間に塗布して熱圧着する方法等が採用可能である。シート間に接着剤層を介在させる場合には、該接着剤層に拘束グリーンシートと同じガラス成分を含有させてシート間の結合力を高めるようにしてもよい。
【0052】
そして、図1に断面図で示すように、拘束グリーンシート3をガラスセラミック・グリーンシート積層体1に積層する際に、ガラスセラミック・グリーンシート積層体1の凹部4に、拘束用無機組成物2を底面から凹部4の深さに対し10〜60%の高さに充填し、拘束用無機組成物2内の有機溶剤をある程度乾燥した後、これの両面に拘束グリーンシート3を配置し、例えば18〜22MPa程度の圧力で加圧して積層する。
【0053】
凹部に拘束用無機組成物を充填し拘束グリーンシートを積層した後、有機成分の除去と焼成を行なう。有機成分の除去は、100〜800℃の温度範囲でこの積層体を加熱することによって行ない、有機成分を分解・揮散させる。また、焼成温度はガラスセラミック組成により異なるが、通常は約800〜1100℃の範囲内である。焼成は通常、大気中で行なうが、導体材料にCuを使用する場合には100〜700℃の水蒸気を含む窒素雰囲気中で有機成分の除去を行ない、ついで窒素雰囲気中で焼成を行なう。
【0054】
また、有機成分の除去時ならびに焼成時には、拘束用無機組成物の変形を防止し、また積層体の反りを防止するために、積層体の上面に重しを載せる等して荷重をかけるとよい。このような重しによる荷重は50Pa〜1MPa程度が適当である。荷重が50Pa未満である場合は、拘束用無機組成物の変形を抑える作用、および積層体の反りを抑制する作用が充分でなくなるおそれがある。また、荷重が1MPaを超える場合は、使用する重しが大きくなることとなるため、焼成炉に入らなくなったり、また焼成炉に入っても重しが大きいために熱容量が不足することになり焼成できなくなったりするなどの問題をひき起こすおそれがある。
【0055】
この重しとしては、ガラスセラミック基板の焼成中に変形・溶融等して荷重が不均一になったり、分解した有機成分の揮散を妨げたりすることがないような耐熱性の多孔質のものが適している。具体的にはセラミックス等の耐火物、あるいは高融点の金属等が挙げられる。また、積層体の上面に多孔質の重しを置き、その上に非多孔質の重しを置いてもよい。
【0056】
このようにして焼成後、ガラスセラミック基板の凹部内に拘束用無機組成物が焼成されて成る拘束用無機物が凹部から突出せずに充填されるとともに、両面に拘束シートが積層され、凹部の周辺の拘束シートがガラスセラミック基板より剥離していない、両面に拘束シートを保持したガラスセラミック基板が得られる。
【0057】
焼成により両面に拘束シートを保持したガラスセラミック基板が得られた後、拘束シートおよび拘束用無機物を除去する。除去方法としては、ガラスセラミック基板の表面に結合した拘束シートおよび拘束用無機物を除去できる方法であれば特に制限はなく、例えば超音波洗浄、研磨、ウォータージェット、ケミカルブラスト、サンドブラスト、ウェットブラスト(砥粒と水とを空気圧により噴射させる方法)等が挙げられる。
【0058】
得られたガラスセラミック基板は、焼成時の収縮が拘束グリーンシートによって厚さ方向だけに抑えられているので、その積層面内の収縮をおよそ0.5%以下にも抑えることが可能となり、しかもガラスセラミック・グリーンシートは拘束グリーンシートによって全面にわたって均一にかつ確実に結合されているので、拘束グリーンシートの一部剥離等によって反りや変形が起こるのを防止することができる。さらに、ガラスセラミック・グリーンシート積層体の凹部は拘束用無機組成物が充填されて変形が抑えられているので、凹部についても高い寸法精度を有し、凹部およびその周辺に変形のないガラスセラミック基板を得ることができる。
【0059】
【実施例】
以下、実施例、比較例および試験例を挙げて本発明の方法を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
<実施例1>
ガラスセラミック成分として、SiO2−Al2O3−MgO−B2O3−ZnO系ガラス粉末60重量%、CaZrO3粉末20重量%、SrTiO3粉末17重量%およびAl2O3粉末3重量%を使用した。このガラスセラミック成分100重量部に有機バインダーとしてアクリル樹脂12重量部、フタル酸系可塑剤6重量部および溶剤としてトルエン30重量部を加え、ボールミル法により混合しスラリーとした。このスラリーを用いてドクターブレード法により厚さ300μmのガラスセラミック・グリーンシートを成形した。
【0060】
ついで、このグリーンシート上に銀−パラジウムペーストを用いて導体パターンをスクリーン印刷にて形成した。導体ペーストとしては、Ag:Pdが重量比で85:15である合金粉末(平均粒径1.0μm)100重量部に対してAl2O3粉末2重量部および前記ガラスと同組成のガラス粉末2重量部、さらにビヒクル成分として所定量のエチルセルロース系樹脂、テルピネオールを加え、3本ロールにより適度な粘度になるように混合したものを用いた。
【0061】
一方、無機成分としてAl2O3粉末95重量%と軟化点720℃のSiO2−Al2O3−MgO−B2O3−ZnO系ガラス粉末5重量%とを用いて、前記ガラスセラミック・グリーンシートと同様にしてスラリーを作製し、ついで成形して厚さ250μmの拘束グリーンシートを得た。
【0062】
さらに、拘束用無機組成物として拘束グリーンシートと同組成の難焼結性無機材料およびガラスを用い、エチルセルロース樹脂をアルコールで溶かしたビヒクルを30重量%加えて混練したものを得た。
【0063】
所定のガラスセラミック・グリーンシートに打ち抜き型またはパンチングマシーンを用いて所定の位置に凹部となる貫通穴を形成し、表面に導体パターンを形成した前記ガラスセラミック・グリーンシートとともに所定枚数を積み重ねて、温度55℃、圧力20MPaで圧着して、積層面内の縦方向および横方向の寸法がそれぞれ200mmの、凹部が形成されたガラスセラミック・グリーンシート積層体を得た。その後、凹部に拘束用無機組成物をスクリーン印刷法にて底面から凹部の深さに対し50%の高さに充填し、さらにその両面に拘束グリーンシートを重ね合わせて、温度55℃、圧力20MPaで圧着して積層体を得た。
【0064】
得られた積層体をアルミナセッターに載置し、その上に重しを載せて約0.5MPaの荷重をかけつつ大気中500℃で2時間加熱して有機成分を除去した後、900℃で1時間焼成した。焼成後は、拘束用無機物が凹部より突出することなく、ガラスセラミック基板の両面に拘束シートが付着していた。この状態では、軽く叩いても拘束シートが剥がれることはなかった。
【0065】
ガラスセラミック基板の表面に付着した拘束シートは、凹部内の拘束用無機組成物とともに擦り取ることにより大部分は除去できたが、ガラスセラミック基板表面に薄く残留していた。この残留した拘束シートおよび拘束用無機組成物を、球状Al2O3微粉末と水との混合物を高圧の空気圧で投射するウェットブラスト法により除去した。拘束シートおよび拘束用無機組成物を除去した後のガラスセラミック基板の表面は、表面粗さRaが1μm以下の平滑な面となり、導体の半田濡れ性も問題なかった。
【0066】
また、得られたガラスセラミック基板の積層面内での収縮は0.5%以下であり、基板に反りや変形も認められなかった。
<実施例2および3>
軟化点が600℃および700℃のガラスをそれぞれ用いて拘束グリーンシートおよび拘束用無機組成物を作製した以外は実施例1と同様にしてガラスセラミック基板を得た。
<比較例1>
ガラスを含有しない拘束グリーンシートおよび拘束用無機組成物を作製した以外は実施例1と同様にしてガラスセラミック基板を得た。
<比較例2>
軟化点が920℃のガラスを用いて拘束グリーンシートおよび拘束用無機組成物を作製した以外は実施例1と同様にしてガラスセラミック基板を得た。
<比較例3>
軟化点が400℃のガラスを用いて拘束グリーンシートおよび拘束用無機組成物を作製した以外は実施例1と同様にしてガラスセラミック基板を得た。
【0067】
その結果、実施例2および3で得たガラスセラミック基板は、実施例1と同様に積層面内での収縮が0.5%以下(すなわち、収縮率99.5%以上)であり、基板の反りや凹部の変形等は認められなかった。
【0068】
これに対して、比較例1および2で得たガラスセラミック基板は、使用した拘束グリーンシートがガラスを含まないか、あるいは焼成温度よりも高い軟化点を有するガラスを含んでいるために、いずれも焼成後のガラスセラミック基板から拘束グリーンシートが簡単に剥がれてしまい、凹部の拘束用無機組成物も凹部内に十分固定されていなかった。また、ガラスセラミック・グリーンシートと拘束グリーンシートとの間の結合力が弱いため、ガラスセラミック基板の積層面内での収縮率は85%程度になるか、基板の一部のみが拘束シートに結合されているためにガラスセラミック基板の外辺および凹部の周辺が大きく変形した。
【0069】
一方、比較例3では、拘束グリーンシートに含まれるガラスの軟化点が低いため、有機成分が完全に除去されず、このためガラスセラミック基板の積層面内での収縮は0.5%以下と良好であったが、ガラスセラミック基板の色調が灰色になった。また、この色調の変化は凹部およびその周辺で特に顕著であった。
<実施例4および5>
凹部に拘束用無機組成物をスクリーン印刷法にて底面から凹部の深さに対し10%および60%の高さに充填した以外は実施例1と同様にしてガラスセラミック基板を得た。
<比較例4および5>
凹部に拘束用無機組成物をスクリーン印刷法にて底面から凹部の深さに対し5%および70%の高さに充填した以外は実施例1と同様にしてガラスセラミック基板を得た。
【0070】
得られたガラスセラミック基板の反りと凹部の底面の反りを表1に示す。
【0071】
【表1】
【0072】
表1から、実施例1、4および5の各充填高さに拘束用無機組成物を充填して得られたガラスセラミック基板は、基板および凹部の底面の焼成時の反りが抑制されていることがわかる。また、凹部およびその周辺の変形も見られなかった。これに対し、比較例4の充填高さ(5%)に拘束用無機組成物を充填して得られたガラスセラミック基板は、凹部の内部の拘束が不十分で凹部の反りが大きかった。また、比較例5の充填高さ(70%)に拘束用無機組成物を充填して得られたガラスセラミック基板は、拘束用無機組成物が凹部より突出し、凹部の周辺の拘束グリーンシートとガラスセラミック基板との間に剥離を生じさせていたため、凹部の底面の反りおよびガラスセラミック基板の反りが大きかった。また、凹部の周辺に変形を生じていた。
<実施例6〜9>
ガラスセラミック成分として、SiO2−MgO−CaO−Al2O3系ガラス粉末70重量%、Al2O3粉末30重量%を使用した。このガラスセラミック成分100重量部に有機バインダーとしてアクリル樹脂9.0重量部、フタル酸系可塑剤4.5重量部および溶剤としてトルエン30重量部を加え、ボールミル法により混合しスラリーとした。このスラリーを用いてドクターブレード法により厚さ300μmのガラスセラミック・グリーンシートを成形した。
【0073】
ついで、このグリーンシート上に実施例1と同じ銀−パラジウムペーストを用いて導体パターンをスクリーン印刷にて形成した。
【0074】
一方、無機成分としてAl2O3粉末と軟化点720℃のSiO2−MgO−CaO−Al2O3系ガラス粉末とをそれぞれ表1に示す割合で用いて、拘束グリーンシートおよび拘束用無機組成物をそれぞれ作製した。
【0075】
所定のガラスセラミック・グリーンシートの所定位置に所定の形状・寸法の貫通穴を形成し、表面に導体パターンを形成した前記ガラスセラミック・グリーンシートの所定枚数を積み重ねて、温度55℃、圧力20MPaで圧着して、積層面内の縦方向および横方向の寸法がそれぞれ200mmの、凹部を有するガラスセラミック・グリーンシート積層体を得て、さらに、その凹部に上記の拘束用無機組成物を底面から凹部の深さに対し50%の高さに充填し、その両面に拘束グリーンシートを重ね合わせて温度55℃、圧力20MPaで圧着して積層体を得た。
【0076】
得られた積層体をアルミナセッターに載置し、その上に重しを載せて約0.5MPaの荷重をかけつつ大気中500℃で2時間加熱して有機成分を除去した後、850℃で1時間焼成した。ついで、ガラスセラミック基板の表面に付着した拘束シートおよび拘束用無機組成物を除去した。得られたガラスセラミック基板の表面は、表面祖さRaが1μm以下の平滑な面となり、導体の半田濡れ性も問題なかった。
【0077】
また、得られたガラスセラミック基板の積層面内での収縮率を表2に併せて示す。なお、ガラスセラミック基板に反りや変形は認められなかった。
【0078】
【表2】
【0079】
表2から、実施例6〜9の各拘束グリーンシートおよび拘束用無機組成物を使用して得られたガラスセラミック基板は、焼成時の収縮が抑制されていることがわかる。これらのガラスセラミック基板は、反りが抑制されており、高い寸法精度を有していた。また、凹部の変形も認められなかった。
<試験例1>
(拘束グリーンシートの収縮試験)
無機成分としてAl2O3粉末と軟化点720℃のSiO2−MgO−CaO−Al2O3系ガラス粉末とをそれぞれ所定の割合で使用し、さらに有機バインダーとしてアクリル樹脂9.0重量部、フタル酸系可塑剤4.5重量部および溶剤としてトルエン30重量部を加え、これらをボールミルにて混合しスラリーとした。このスラリーをドクターブレード法により厚さ250μmの拘束グリーンシートを成形した。
【0080】
この拘束グリーンシートを単独でアルミナセッターに載置し、大気中500℃で2時間加熱して有機成分を除去した後、850℃で1時間焼成した。
【0081】
得られた拘束シートの平面内での収縮率とガラス添加量との関係を図2に示す。なお、収縮率は拘束シートの厚さ方向を除く幅方向および流れ方向の各収縮率の平均値(n=5)とバラツキを示しており、式:(焼成後寸法)×100/(焼成前寸法)にて求めたものである。また、流れ方向はグリーンシートの造膜方向を、幅方向は造膜方向に直交する方向をそれぞれ意味する。
【0082】
図2に示すように、収縮率を99.5%以上とする、すなわち拘束シートの収縮を0.5%以下に抑えるには、拘束グリーンシート内へのガラス添加量は約15重量%以下とするのが望ましいことがわかる。また、ガラス添加量が15重量%を超えると、収縮率のバラツキも大きくなる傾向にある。ただし、ガラス添加量が少なくなると、拘束グリーンシートによるガラスセラミック・グリーンシートの拘束性が低下するので(前記の比較例1を参照)、拘束性が低下しないガラス添加量を決定する必要があり、本発明では0.5〜15重量%を好適範囲としている。
【0083】
なお、以上の試験結果は、凹部に充填する拘束用無機組成物におけるガラス添加量に関しても同様であった。
<試験例2>
ガラスとしてSiO2−Al2O3−MgO−B2O3−ZnO系ガラス粉を用いた以外は試験例1と同様にして、ガラス添加量と収縮率との関係を調べたところ、ガラス添加量が15重量%以下では拘束グリーンシートの収縮率は99.5%以上であり、ガラス添加量が10重量%以下では約99.8%程度を維持していた。
【0084】
【発明の効果】
本発明によれば、ガラスセラミック・グリーンシート積層体の凹部に、この積層体と結合しかつ焼成時に実質的に収縮しない、難焼結性無機材料とガラスと有機バインダーとを含む拘束無機組成物を底面から凹部の深さに対し10〜60%の高さに充填するとともに、このガラスセラミック・グリーンシート積層体の両面に積層体と結合しかつ焼成時に実質的に収縮しない、難焼結性無機材料とガラスと有機バインダーとを含む拘束グリーンシートを積層して焼成するので、焼成時におけるガラスセラミック・グリーンシート積層体の凹部の変形および積層面内の収縮を確実に抑えることができ、反りや変形のない、またキャビティ等の凹部についても変形を生じない寸法精度の高いガラスセラミック基板が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガラスセラミック基板の製造方法におけるガラスセラミック・グリーンシート積層体の一例を示す断面図である。
【図2】拘束グリーンシートへのガラス添加量と収縮率との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1・・・・・ガラスセラミック・グリーンシート積層体
2・・・・・拘束用無機組成物
3・・・・・拘束グリーンシート
4・・・・・凹部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for manufacturing a multilayer glass ceramic substrate for mounting semiconductor LSIs, chip parts, and the like and interconnecting them.
[0002]
[Prior art]
In recent years, semiconductor LSIs, chip parts, and the like have been reduced in size and weight, and wiring boards on which these are mounted are also desired to be reduced in size and weight. In response to such demands, multilayer ceramic substrates with internal electrodes and the like arranged in the substrate are required in today's electronics industry because they enable the required high-density wiring and can be made thinner. Yes.
[0003]
As a multilayer ceramic substrate, an insulating substrate made of an alumina sintered body and having a wiring layer made of a refractory metal such as tungsten or molybdenum formed on the surface or inside thereof has been widely used.
[0004]
On the other hand, with the recent advanced information age, the frequency band used is increasingly shifting to the high frequency band. In a high-frequency wiring board that transmits such a high-frequency signal, the resistance of the conductor forming the wiring layer is required to be small in order to transmit the high-frequency signal at high speed, and the insulating substrate also has a lower dielectric constant. Required.
[0005]
However, conventional refractory metals such as tungsten (W) and molybdenum (Mo) have high conductor resistance, low signal propagation speed, and difficulty in signal propagation in a high frequency region of 30 GHz or more. It is necessary to use a low resistance metal such as copper (Cu), silver (Ag), or gold (Au) instead of the metal such as. However, since the low resistance metal as described above has a low melting point, it is necessary to fire at a low temperature of about 800 to 1000 ° C. Therefore, the wiring layer made of this low resistance metal is made of alumina that requires high temperature firing. Simultaneous firing was not possible. Moreover, since the alumina substrate has a high dielectric constant, it is not suitable for a high-frequency circuit substrate.
[0006]
For this reason, recently, attention has been focused on using glass ceramics obtained by firing a mixture of glass and ceramics (inorganic filler) as an insulating substrate. That is, glass ceramics are suitable as high-frequency insulating substrates because of their low dielectric constant, and glass ceramics can be fired at a low temperature of 800 to 1000 ° C., so low resistance metals such as copper, silver, and gold are used as wiring layers. As an advantage.
[0007]
A multilayer glass ceramic substrate is made by adding an organic binder, plasticizer, solvent, etc. to a mixture of glass and inorganic filler to form a slurry. After forming a glass ceramic green sheet with a doctor blade, etc., it is made of copper, silver, gold, etc. A conductive paste containing a resistance metal powder is printed to form a conductive pattern on the green sheet, and then a plurality of green sheets are laminated and fired at a temperature of 800 to 1000 ° C.
[0008]
However, the multi-layer glass ceramic substrate has a problem that shrinkage occurs during sintering during sintering. The degree of such shrinkage is not uniform, and the shrinkage rate and shrinkage direction differ depending on the inorganic material for the substrate to be used, the green sheet composition, the variation in powder particle size as the raw material, the conductor pattern, the internal electrode material, and the like. This causes several problems in the production of multilayer glass ceramic substrates.
[0009]
First, when producing a screen plate for printing internal electrodes, the size of the screen plate must be determined by calculating backward from the shrinkage rate of the substrate. However, the shrinkage rate and shrinkage direction of the substrate are not constant as described above. The screen plate must be remade for each production lot of substrates, which is uneconomical and impractical. Furthermore, in the multilayer glass ceramic substrate produced by the green sheet laminating method as described above, the shrinkage rate in the vertical direction and the horizontal direction in the laminated surface differs depending on the film forming direction of the green sheet. It becomes even more difficult.
[0010]
On the other hand, when forming an electrode having an area larger than necessary so as to allow shrinkage error, high-density wiring cannot be made.
[0011]
In order to reduce these shrinkage changes, the trend of the shrinkage rate of the substrate by circuit design is investigated, the substrate material and green sheet composition management in the manufacturing process, powder particle size variation, lamination conditions such as press pressure and temperature, etc. Need to be well managed. However, it is generally said that an error of about ± 0.5% is generally generated as an error in contraction rate.
[0012]
This is a problem common to those accompanied by sintering of ceramics, glass ceramics and the like regardless of the multilayer glass ceramic substrate. In order to solve such a problem, Japanese Patent Laid-Open No. 4-243978, Japanese Patent Laid-Open No. 5-28867, and Japanese Patent Laid-Open No. 5-102666 disclose a substrate including the following steps (1) to (4). Manufacturing methods have been proposed.
(1) A glass ceramic green sheet containing a glass ceramic component and an organic component such as a binder and a plasticizer is laminated with a desired number of conductor patterns, and (2) the resulting glass ceramic green sheet laminate is obtained. Laminating a constrained green sheet containing an inorganic material that does not sinter at the firing temperature of the glass ceramic component and an organic component such as a binder and a plasticizer on both sides or one side of
(3) The laminated body of the glass ceramic green sheet laminate and the constrained green sheet is heated to remove the organic components first, and then fired to form a glass ceramic substrate and a constrained sheet, respectively.
(4) Finally, the restraint sheet is removed from the glass ceramic substrate.
[0013]
According to this method, the constraining green sheet restrains the shrinkage during firing of the glass ceramic green sheet, so that the shrinkage occurs only in the thickness direction of the laminated body, and the shrinkage occurs in the vertical and horizontal directions of the laminated surface. This is considered to improve the dimensional accuracy of the glass ceramic substrate.
[0014]
In addition, in order to solve the above-mentioned problems in a glass ceramic substrate having a recess such as a cavity, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-177238 proposes a method for manufacturing a glass ceramic substrate including the following steps.
[0015]
This is a method of stacking glass ceramic green sheets and manufacturing a glass ceramic multilayer substrate having a cavity portion manufactured by a low temperature sintering process,
Filling a paste mainly containing an inorganic component having a sintering temperature higher than that of the glass ceramic inside the cavity portion of the green sheet laminate of the glass ceramic;
Arranging a molded body mainly containing an inorganic component having a sintering temperature higher than that of the glass ceramics on both upper and lower surfaces of the green sheet laminate;
After placing the molded body on the upper and lower surfaces of the green sheet laminate, and firing while applying pressure to the upper and lower surfaces of the green sheet laminate; and
Is included.
[0016]
According to this method, the inside of the recess is filled with a paste mainly containing an inorganic component having a sintering temperature higher than that of glass ceramics, and the solid content ratio of the paste is controlled, so that the glass ceramics laminate including the cavity part at the time of firing. Thus, it is possible to apply a uniform pressure on the entire surface of the substrate, suppress deformation and cracking around the cavity, and suppress horizontal shrinkage during sintering.
[0017]
[Problems to be solved by the invention]
In the method including the steps (1) to (4), the glass ceramic green sheet and the constrained green sheet are bonded to each other by an organic component such as a binder contained in the green sheet. However, in the firing step (3), after organic components such as binders and plasticizers decompose and volatilize, the powder in the constrained green sheet and the powder in the glass ceramic green sheet are simply in close contact with each other. Only weak bonds due to van der Waals forces are working between the sheets.
[0018]
Although such a weak bond has an advantage that the removal of the constraining sheet in the step (4) is easy, the constraining green sheet is thermally expanded from the glass ceramic green sheet laminate in the firing step (3). There is a risk of inadvertent peeling due to differences.
[0019]
If the constrained green sheet peels during firing, sintering shrinkage of the glass ceramic green sheet cannot be prevented. Further, even if the constrained green sheet is partially peeled, the glass ceramic substrate is deformed due to contraction in the part.
[0020]
Also, since the glass ceramic / green sheet laminate and the constrained green sheet have a low bonding force, the glass component in the constrained green sheet in the glass ceramic / green sheet depends on the state of adhesion before firing and the type of glass ceramic component. Depending on the penetrability, the bond strength tends to be uneven. If the bonding force is uneven, the force that restrains the sintering shrinkage of the glass ceramic can be uneven, causing shrinkage unevenness, and warping, deformation, etc. of the glass ceramic substrate. As a result, there is a problem that a substrate with high dimensional accuracy cannot be obtained.
[0021]
Furthermore, in the method disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-177238, the concave portion is filled with a paste mainly containing an inorganic component having a sintering temperature higher than that of glass ceramics. There is a problem that unevenness is easily generated in the bonding force, and as a result, the cavity and the like are warped and deformed.
[0022]
Further, in the firing of the laminate of the glass ceramic green sheet laminate filled with the paste inside the recess and the molded body which is a constrained green sheet, the glass ceramic green sheet laminate is 50 to 60% in the thickness direction. However, the paste fired body mainly containing an inorganic component whose sintering temperature is higher than that of glass ceramics does not shrink. Therefore, the fired body of the paste filled in the recess during firing protrudes from the recess. Will come to do. As a result, the sintered body of the paste mainly containing an inorganic component having a higher sintering temperature than the protruding glass ceramics pushes up the constraining green sheet at the upper part of the concave part and the peripheral part of the concave part, There is a problem that peeling occurs between the glass ceramic green sheet laminate and deformation occurs around the cavity.
[0023]
It is an object of the present invention to obtain a glass ceramic substrate with high dimensional accuracy that reliably restrains the sintering shrinkage in the laminated surface of the glass ceramic green sheet and does not cause deformation or the like in the recesses such as cavities. Is to provide.
[0024]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventors have (I) When a glass component is contained in the constrained green sheet, the glass component is constrained with the glass ceramic green sheet during the firing process. Since it acts as a binder to bond the green sheet, the bond strength between them can be increased, and the constrained green sheet can be prevented from peeling off. (II) Sintering shrinkage of the constrained green sheet itself during firing The content can be substantially avoided by setting the content within a predetermined range. As a result, (III) the glass ceramic / green sheet laminate can be reliably prevented from shrinking by the restraining green sheet, and a glass ceramic substrate with high dimensional accuracy can be obtained. In addition, (IV) For constraining made of the same composition as the constraining green sheet in the recesses such as cavities Before laminating the constrained green sheet, the inorganic composition is filled from the bottom of the concavity to a height of 10 to 60% with respect to the depth of the concavity, thereby constraining the concavity, and further comprising a glass ceramic green sheet laminate The new fact that a glass ceramic substrate with high dimensional accuracy can be obtained even in a glass ceramic substrate having a recess by suppressing deformation in the recess and its peripheral part due to the difference in shrinkage in the thickness direction with the restraining inorganic composition. The headline and the present invention have been completed.
[0025]
That is, the method for producing a glass ceramic substrate of the present invention comprises: (i) laminating a plurality of glass ceramic green sheets containing an organic binder and having a conductor pattern formed on the surface and glass ceramic green sheets provided with through holes. And (ii) a constrained inorganic composition containing a non-sinterable inorganic material, glass and an organic binder in the concave portion of the glass ceramic / green sheet laminate. A constrained green containing 10-60% of the depth from the bottom to the depth of the recess and containing a non-sinterable inorganic material, glass and an organic binder on both sides of the glass ceramic green sheet laminate. A step of laminating sheets, and (iii) stacking of a constrained green sheet and a glass ceramic green sheet laminate Removing the organic components from the body, then firing to hold the restraint sheet and producing a glass ceramic substrate filled with the restraint inorganic substance in the recess; and (iv) removing the restraint sheet and restraint inorganic substance from the glass ceramic substrate. (V) the glass content of the constraining green sheet and the constraining inorganic composition is such that the constraining green sheet and the constraining inorganic composition are combined with the glass ceramic green sheet during firing and the constraining green sheet and The amount is such that the restraining inorganic composition is not substantially shrunk within the laminated surface.
[0026]
Here, “does not substantially shrink” means that the shrinkage of the constrained green sheet is suppressed to 1% or less, preferably 0.8% or less, more preferably 0.5% or less. In addition, “in the lamination plane” means an in-plane defined by the X direction and the Y direction when the thickness direction is the Z direction in three-dimensional coordinates, and specifically, the longitudinal direction of the sheet and orthogonal thereto. It means the in-plane defined by the horizontal direction that is the direction to perform.
[0027]
In the present invention, the softening point of the glass contained in the constraining green sheet and the constraining inorganic composition may be equal to or lower than the firing temperature of the glass ceramic / green sheet laminate. Thereby, the glass in the restraint green sheet and the restraint inorganic composition is softened in the firing step, and the bonding strength is increased.
[0028]
The softening point of the glass contained in the constraining green sheet and the constraining inorganic composition is preferably higher than the removal temperature of the organic component. When the softening point of the glass is lower than the removal temperature of the organic component, the removal path through which the decomposed and volatilized organic component passes may be blocked by the softened glass.
[0029]
The glass content in the constraining green sheet and the constraining inorganic composition is preferably 0.5 to 15% by weight of the total inorganic components in the constraining green sheet and the constraining inorganic composition. Normally, this range is an amount that binds to the glass ceramic green sheet during firing and does not substantially shrink the constraining green sheet and the constraining inorganic composition within the laminated surface, but is not necessarily limited to this range. Instead, the glass content varies depending on the type of glass used.
[0030]
The filling of the constraining inorganic composition into the concave portion such as the cavity portion is preferably performed at a height of 10 to 60% from the bottom surface of the concave portion to the depth of the concave portion. When filling from the bottom surface of the recess to a height exceeding 60% with respect to the depth of the recess, the restraining inorganic composition filled in the recess at the time of firing protrudes from the recess, and the protruding restraining inorganic composition The upper and peripheral restraint green sheets are pushed up, causing separation between the restraint green sheet around the recess and the glass ceramic / green sheet laminate, resulting in deformation around the recess. . In addition, when filling from the bottom surface of the concave portion to a height of less than 10% with respect to the depth of the concave portion, the restraint property is lowered, and good dimensional accuracy cannot be obtained.
[0031]
According to the present invention, even when the glass ceramic substrate has a recess such as a cavity, the restraint inorganic composition is filled from the bottom surface of the recess to a height of 10 to 60% with respect to the depth of the recess. Since the green sheets are laminated to constrain the shrinkage of the glass ceramic / green sheet laminate, the deformation of the recesses after firing can be almost eliminated, and the glass ceramic substrate having the recesses also has high dimensional accuracy. Obtainable.
[0032]
The constraining inorganic composition to be filled in the recesses may be in the form of a paste or powder, and in various forms depending on the required accuracy, shape, dimensions, etc. of the glass ceramic substrate. Use it.
[0033]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
As the glass ceramic green sheet in the present invention, a glass powder, a filler powder (ceramic powder), an organic binder, a plasticizer, an organic solvent and the like are used.
[0034]
Examples of glass components include SiO.2-B2OThreeSystem, SiO2-B2OThree-Al2OThreeSystem, SiO2-B2OThree-Al2OThree-MO system (where M represents Ca, Sr, Mg, Ba or Zn), SiO2-Al2OThree-M1OM2O system (however, M1And M2Are the same or different and represent Ca, Sr, Mg, Ba or Zn), SiO2-B2OThree-Al2OThree-M1OM2O system (however, M1And M2Is the same as above), SiO2-B2OThree-MThree 2O system (however, MThreeRepresents Li, Na or K), SiO2-B2OThree-Al2OThree-MThree 2O system (however, MThreeIs the same as above), Pb-based glass, Bi-based glass and the like.
[0035]
Further, as the filler, for example, Al2OThree, SiO2, ZrO2And TiO, a complex oxide of alkaline earth metal oxides2Al oxide of alkaline earth metal oxide, Al2OThreeAnd SiO2And composite oxides containing at least one selected from (for example, spinel, mullite, cordierite).
[0036]
The mixing ratio of the glass and filler is preferably 40:60 to 99: 1 by weight.
[0037]
As the organic binder blended in the glass ceramic green sheet, those conventionally used for ceramic green sheets can be used. For example, acrylic (acrylic acid, methacrylic acid or ester homopolymers or copolymers thereof are used. Polymer, specifically acrylic ester copolymer, methacrylic ester copolymer, acrylic ester-methacrylic ester copolymer, etc.), polyvinyl butyral, polyvinyl alcohol, acrylic-styrene, Examples thereof include homopolymers or copolymers such as polypropylene carbonate and cellulose.
[0038]
A glass ceramic green sheet is obtained by adding a predetermined amount of a plasticizer and a solvent (organic solvent, water, etc.) to the glass powder, filler powder, and organic binder as necessary to obtain a slurry. It is obtained by molding to a thickness of about 50 to 500 μm with a calender roll, a die brace or the like.
[0039]
Further, in the obtained glass ceramic green sheet, through holes having a predetermined shape and dimensions for forming concave portions such as cavities at predetermined positions are formed by punching or the like as necessary.
[0040]
In order to form a conductor pattern on the surface of a glass ceramic green sheet, for example, a paste of a conductor material powder is printed by a screen printing method or a gravure printing method, or a metal foil having a predetermined pattern shape is transferred. A method is mentioned. Examples of the conductor material include one or more of Au, Ag, Cu, Pd, Pt, and the like. In the case of two or more, any form such as mixing, alloy, coating, and the like may be used.
[0041]
The conductor pattern on the surface includes a portion where a through conductor such as a via conductor or a through-hole conductor for connecting conductor patterns between upper and lower layers is exposed on the surface. These through conductors are formed by means such as embedding by printing a paste of conductive material powder (conductor paste) in a through hole formed in a glass ceramic green sheet by punching or the like.
[0042]
For the lamination of glass ceramic green sheets, heat and pressure are applied to the stacked green sheets by heat and pressure, and an adhesive composed of an organic binder, plasticizer, solvent, etc. is applied between the sheets and heat pressed. Can be adopted.
[0043]
The constrained green sheet in the present invention is obtained by molding a slurry obtained by adding an organic binder, a plasticizer, a solvent and the like to an inorganic component composed of a hardly sinterable inorganic material and glass. As a hardly sinterable inorganic material, Al2OThreeAnd SiO2Although at least 1 sort (s) chosen from these is mentioned, It is not restrict | limited to these.
[0044]
The glass added to the constraining green sheet is not particularly limited, and the same glass as that used in the glass ceramic green sheet can be used. The glass in the constrained green sheet may have the same composition as that of the glass in the glass ceramic green sheet or may have a different composition.
[0045]
The softening point of the glass in the constrained green sheet is preferably lower than the firing temperature of the glass ceramic / green sheet laminate and higher than the decomposition / volatilization temperature of the organic component in the constrained green sheet. Specifically, the softening point of the glass in the constrained green sheet is preferably about 450 to 1100 ° C. If the softening point of the glass is less than 450 ° C, the organic component is completely removed by removing the organic component from the decomposed and volatilized glass when the organic component is removed from the glass ceramic green sheet. It may not be possible. On the other hand, when the glass softening point exceeds 1100 ° C., it may not function as a binder to the green sheet under normal glass ceramic green sheet firing conditions.
[0046]
The composition of the constraining green sheet as described above is the same for the composition of the constraining inorganic composition filled in the recesses.
[0047]
The constrained green sheet is obtained by molding using an organic binder, a plasticizer, a solvent and the like in the same manner as the production of the glass ceramic green sheet. As the organic binder, the plasticizer and the solvent, the same materials as those used for the glass ceramic green sheet can be used. Here, the plasticizer is added in order to impart flexibility to the constraining green sheet and to enhance adhesion with the glass ceramic green sheet during lamination.
[0048]
In addition, to the inorganic composition for restraint, an organic binder, a plasticizer, a solvent, etc. were added in order to make an inorganic component composed of a hardly sinterable inorganic material and glass into a paste or to have adhesiveness. What is necessary is just to use. As the organic binder, for example, polyvinyl alcohol may be added in an amount of about 5% by weight based on the hardly sinterable inorganic material and the glass. However, the organic binder is not limited to this, and is not limited thereto. About 5 to 15% by weight of methyl acrylate, methyl methacrylate or the like may be added. Moreover, as an organic solvent, you may add about 20 to 40 weight% of toluene and various alcohols.
[0049]
As the organic binder, the plasticizer, and the solvent added to the constraining green sheet and the constraining inorganic composition, the same materials as those used for the glass ceramic green sheet can be used in addition to the above. Here, the plasticizer may be added to impart flexibility to the constrained inorganic composition layer and to increase the adhesion to the glass ceramic green sheet during lamination.
[0050]
The thickness of the constrained green sheet laminated on both sides of the glass ceramic / green sheet laminate is preferably 10% or more with respect to the thickness of the glass ceramic / green sheet laminate on one side only, and is thinner than this. There is a risk that the restraining property of the constraining green sheet is lowered. In addition, considering the removal of the restraint sheet from the glass ceramic substrate after firing to facilitate the volatilization of organic components, the thickness of the restraint green sheet is about 200% or less of the thickness of the glass ceramic / green sheet laminate. It is good. Further, the constrained green sheets to be stacked may be one sheet, or may be a stack of a plurality of layers so as to have a predetermined thickness. A specific thickness is suitably about 50 to 300 μm.
[0051]
In order to laminate the formed constrained green sheets on both sides of the glass ceramic green sheet, heat and pressure are applied to the stacked green sheets, and an adhesive composed of an organic binder, plasticizer, solvent, etc. is applied to the sheet. It is possible to adopt a method of applying in between and thermocompression bonding. When an adhesive layer is interposed between the sheets, the same glass component as that of the constraining green sheet may be contained in the adhesive layer to increase the bonding force between the sheets.
[0052]
1, when the constraining green sheet 3 is laminated on the glass ceramic /
[0053]
After filling the concave portions with the restraining inorganic composition and laminating the restraining green sheets, the organic components are removed and fired. The organic component is removed by heating the laminate in a temperature range of 100 to 800 ° C. to decompose and volatilize the organic component. Moreover, although a calcination temperature changes with glass-ceramic compositions, it is in the range of about 800-1100 degreeC normally. Firing is usually performed in the air, but when Cu is used as the conductor material, the organic components are removed in a nitrogen atmosphere containing water vapor at 100 to 700 ° C., and then the firing is performed in a nitrogen atmosphere.
[0054]
Further, at the time of removing the organic component and at the time of firing, in order to prevent deformation of the restraining inorganic composition and to prevent warping of the laminate, it is preferable to apply a load by placing a weight on the upper surface of the laminate. . The load due to such weight is suitably about 50 Pa to 1 MPa. When the load is less than 50 Pa, there is a possibility that the effect of suppressing the deformation of the restraining inorganic composition and the effect of suppressing the warpage of the laminate are not sufficient. Also, if the load exceeds 1 MPa, the weight to be used will be large, so it will not be able to enter the firing furnace, or even if it enters the firing furnace, the weight will be large and the heat capacity will be insufficient and firing will occur. There is a risk of causing problems such as being unable to do so.
[0055]
This weight is a heat-resistant porous material that does not deform or melt during the firing of the glass-ceramic substrate to make the load non-uniform or to prevent volatilization of decomposed organic components. Is suitable. Specifically, a refractory material such as ceramics or a metal having a high melting point may be used. Further, a porous weight may be placed on the upper surface of the laminate, and a non-porous weight may be placed thereon.
[0056]
In this way, after firing, the constraining inorganic composition formed by firing the constraining inorganic composition into the recesses of the glass ceramic substrate is filled without protruding from the concavities, and constraining sheets are laminated on both sides, and the periphery of the concavities The glass ceramic substrate which hold | maintained the constraining sheet | seat on both surfaces by which the constraining sheet | seat is not peeled from the glass ceramic substrate is obtained.
[0057]
After a glass ceramic substrate having a restraint sheet held on both sides is obtained by firing, the restraint sheet and the restraining inorganic material are removed. The removal method is not particularly limited as long as it can remove the restraining sheet and the restraining inorganic substance bonded to the surface of the glass ceramic substrate. For example, ultrasonic cleaning, polishing, water jet, chemical blasting, sand blasting, wet blasting (abrasive grinding) And a method of spraying the particles and water by air pressure).
[0058]
In the obtained glass ceramic substrate, shrinkage during firing is restrained only in the thickness direction by the constrained green sheet, so it is possible to restrain shrinkage in the laminated surface to about 0.5% or less, and glass ceramic -Since the green sheet is uniformly and reliably bonded over the entire surface by the constraining green sheet, it is possible to prevent warping and deformation from occurring due to partial peeling of the constraining green sheet. Furthermore, since the concave portion of the glass ceramic / green sheet laminate is filled with the restraining inorganic composition and the deformation is suppressed, the glass ceramic substrate has high dimensional accuracy for the concave portion and has no deformation in the concave portion and its periphery. Can be obtained.
[0059]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although the method of this invention is demonstrated in detail, giving an Example, a comparative example, and a test example, this invention is not limited only to a following example.
<Example 1>
As a glass ceramic component, SiO2-Al2OThree-MgO-B2OThree-ZnO-based glass powder 60% by weight,
[0060]
Next, a conductor pattern was formed on the green sheet by screen printing using a silver-palladium paste. As the conductor paste, 100 parts by weight of an alloy powder (average particle size: 1.0 μm) with a weight ratio of Ag: Pd of 85:15 is Al2OThreeA mixture of 2 parts by weight of powder and 2 parts by weight of glass powder having the same composition as that of the glass, a predetermined amount of ethyl cellulose resin and terpineol as vehicle components, and mixed to have an appropriate viscosity by three rolls was used.
[0061]
On the other hand, Al as an inorganic component2OThreeSiO with 95% by weight of powder and 720 ° C softening point2-Al2OThree-MgO-B2OThreeA slurry was prepared using 5 wt% of ZnO-based glass powder in the same manner as the glass ceramic green sheet, and then molded to obtain a constrained green sheet having a thickness of 250 μm.
[0062]
Further, a hard-sintering inorganic material and glass having the same composition as the constraining green sheet were used as the restraining inorganic composition, and 30% by weight of a vehicle prepared by dissolving ethyl cellulose resin in alcohol was added and kneaded.
[0063]
A predetermined number of glass ceramic green sheets are stacked together with the glass ceramic green sheet having a conductive pattern formed on the surface by forming a through hole that becomes a concave portion at a predetermined position using a punching die or a punching machine on a predetermined glass ceramic green sheet, A glass-ceramic / green sheet laminate in which recesses were formed with dimensions of 200 mm in the longitudinal and transverse directions in the laminate surface was obtained by pressure bonding at 55 ° C. and a pressure of 20 MPa. Thereafter, the constraining inorganic composition is filled into the recesses by a screen printing method at a height of 50% from the bottom to the depth of the recesses, and a constraining green sheet is superimposed on both sides, and the temperature is 55 ° C. and the pressure is 20 MPa. The laminate was obtained by pressure bonding.
[0064]
The obtained laminate was placed on an alumina setter, a weight was placed thereon, and the organic component was removed by heating at 500 ° C. for 2 hours while applying a load of about 0.5 MPa. Baked for hours. After firing, the restraining inorganic material did not protrude from the recess, and the restraining sheets adhered to both surfaces of the glass ceramic substrate. In this state, the restraint sheet did not peel off even when tapped lightly.
[0065]
Most of the constraining sheet adhering to the surface of the glass ceramic substrate could be removed by scraping with the constraining inorganic composition in the recess, but it remained thin on the surface of the glass ceramic substrate. This remaining restraint sheet and restraint inorganic composition are made into spherical Al2OThreeThe mixture of fine powder and water was removed by the wet blast method in which the mixture was projected with high pressure air pressure. The surface of the glass ceramic substrate after removing the restraining sheet and restraining inorganic composition was a smooth surface with a surface roughness Ra of 1 μm or less, and there was no problem with the solder wettability of the conductor.
[0066]
Further, the shrinkage in the laminated surface of the obtained glass ceramic substrate was 0.5% or less, and no warpage or deformation was observed in the substrate.
<Examples 2 and 3>
A glass ceramic substrate was obtained in the same manner as in Example 1 except that a constraining green sheet and a constraining inorganic composition were prepared using glasses having softening points of 600 ° C. and 700 ° C., respectively.
<Comparative Example 1>
A glass ceramic substrate was obtained in the same manner as in Example 1 except that a constraining green sheet containing no glass and a constraining inorganic composition were prepared.
<Comparative example 2>
A glass ceramic substrate was obtained in the same manner as in Example 1 except that a constraining green sheet and a constraining inorganic composition were prepared using glass having a softening point of 920 ° C.
<Comparative Example 3>
A glass ceramic substrate was obtained in the same manner as in Example 1 except that a constraining green sheet and a constraining inorganic composition were prepared using glass having a softening point of 400 ° C.
[0067]
As a result, the glass ceramic substrates obtained in Examples 2 and 3 had a shrinkage within the laminated surface of 0.5% or less (that is, a shrinkage rate of 99.5% or more) as in Example 1, and the warpage of the substrate and the recesses Deformation etc. were not recognized.
[0068]
On the other hand, the glass-ceramic substrates obtained in Comparative Examples 1 and 2 are either used because the constrained green sheet used does not contain glass or contains glass having a softening point higher than the firing temperature. The constraining green sheet was easily peeled off from the fired glass ceramic substrate, and the constraining inorganic composition for concavities was not sufficiently fixed in the concavities. Also, since the bonding force between the glass ceramic green sheet and the constraining green sheet is weak, the shrinkage rate within the laminated surface of the glass ceramic substrate is about 85%, or only part of the substrate is bonded to the constraining sheet. As a result, the outer periphery of the glass ceramic substrate and the periphery of the recess were greatly deformed.
[0069]
On the other hand, in Comparative Example 3, since the softening point of the glass contained in the constrained green sheet is low, the organic component is not completely removed. Therefore, the shrinkage within the laminated surface of the glass ceramic substrate is as good as 0.5% or less. However, the color tone of the glass ceramic substrate turned gray. Further, this change in color tone was particularly remarkable in the concave portion and the periphery thereof.
<Examples 4 and 5>
A glass-ceramic substrate was obtained in the same manner as in Example 1 except that the constraining inorganic composition was filled into the recesses at a height of 10% and 60% with respect to the depth of the recesses by screen printing.
<Comparative Examples 4 and 5>
A glass-ceramic substrate was obtained in the same manner as in Example 1 except that the constraining inorganic composition was filled into the recesses at a height of 5% and 70% with respect to the depth of the recesses from the bottom by screen printing.
[0070]
Table 1 shows the warpage of the obtained glass ceramic substrate and the warpage of the bottom surface of the recess.
[0071]
[Table 1]
[0072]
From Table 1, the glass ceramic substrate obtained by filling each filling height of Examples 1, 4 and 5 with the restraining inorganic composition has suppressed warpage during firing of the bottom surface of the substrate and the recess. I understand. Further, no deformation of the concave portion and its periphery was observed. In contrast, the glass ceramic substrate obtained by filling the filling height (5%) of Comparative Example 4 with the constraining inorganic composition was insufficiently constrained inside the recess, and the warpage of the recess was large. In addition, the glass ceramic substrate obtained by filling the filling height (70%) of Comparative Example 5 with the restraining inorganic composition has the restraining inorganic composition protruding from the recess, and the restraining green sheet and glass around the recess. Since peeling occurred between the ceramic substrate and the ceramic substrate, warpage of the bottom surface of the concave portion and warpage of the glass ceramic substrate were large. Moreover, the deformation | transformation has arisen around the recessed part.
<Examples 6 to 9>
As a glass ceramic component, SiO2-MgO-CaO-Al2OThree-Based glass powder 70% by weight, Al2OThree30% by weight of powder was used. To 100 parts by weight of the glass ceramic component, 9.0 parts by weight of an acrylic resin as an organic binder, 4.5 parts by weight of a phthalic plasticizer, and 30 parts by weight of toluene as a solvent were added and mixed by a ball mill method to form a slurry. Using this slurry, a glass ceramic green sheet having a thickness of 300 μm was formed by a doctor blade method.
[0073]
Next, a conductor pattern was formed on the green sheet by screen printing using the same silver-palladium paste as in Example 1.
[0074]
On the other hand, Al as an inorganic component2OThreePowder and SiO with softening point 720 ℃2-MgO-CaO-Al2OThreeRestraint green sheets and restraint inorganic compositions were respectively produced using system glass powders in the proportions shown in Table 1.
[0075]
A through hole having a predetermined shape and size is formed at a predetermined position of a predetermined glass ceramic green sheet, and a predetermined number of the glass ceramic green sheets having a conductor pattern formed thereon are stacked, at a temperature of 55 ° C. and a pressure of 20 MPa. A glass ceramic / green sheet laminate having a recess having a longitudinal dimension and a lateral dimension of 200 mm in the laminated surface is obtained by crimping, and the above-mentioned restraining inorganic composition is recessed from the bottom into the recess. The laminate was filled at a height of 50% with respect to the depth, and a constrained green sheet was superposed on both sides and pressure-bonded at a temperature of 55 ° C. and a pressure of 20 MPa to obtain a laminate.
[0076]
The obtained laminate was placed on an alumina setter, a weight was placed thereon, and the organic component was removed by heating at 500 ° C. for 2 hours while applying a load of about 0.5 MPa. Baked for hours. Subsequently, the restraining sheet and the restraining inorganic composition adhering to the surface of the glass ceramic substrate were removed. The surface of the obtained glass ceramic substrate was a smooth surface having a surface ancestry Ra of 1 μm or less, and there was no problem with the solder wettability of the conductor.
[0077]
In addition, Table 2 shows the shrinkage ratio in the laminated surface of the obtained glass ceramic substrate. Note that no warpage or deformation was observed in the glass ceramic substrate.
[0078]
[Table 2]
[0079]
From Table 2, it can be seen that the glass ceramic substrates obtained by using the constraining green sheets and the constraining inorganic compositions of Examples 6 to 9 are suppressed from shrinkage during firing. These glass ceramic substrates were suppressed in warpage and had high dimensional accuracy. Further, no deformation of the recess was observed.
<Test Example 1>
(Restriction green sheet shrinkage test)
Al as an inorganic component2OThreePowder and SiO with softening point 720 ℃2-MgO-CaO-Al2OThreeGlass powder is used at a prescribed ratio, 9.0 parts by weight of acrylic resin as organic binder, 4.5 parts by weight of phthalic plasticizer and 30 parts by weight of toluene as solvent are mixed in a ball mill to form a slurry. did. A constrained green sheet having a thickness of 250 μm was formed from this slurry by a doctor blade method.
[0080]
This constrained green sheet was placed alone on an alumina setter, heated in air at 500 ° C. for 2 hours to remove organic components, and then fired at 850 ° C. for 1 hour.
[0081]
FIG. 2 shows the relationship between the shrinkage rate in the plane of the obtained constraining sheet and the glass addition amount. In addition, the shrinkage rate indicates an average value (n = 5) and variation of each shrinkage rate in the width direction and the flow direction excluding the thickness direction of the constraining sheet. Formula: (dimension after firing) × 100 / (before firing) Dimension). Moreover, the flow direction means the film forming direction of the green sheet, and the width direction means a direction perpendicular to the film forming direction.
[0082]
As shown in FIG. 2, in order to reduce the shrinkage rate to 99.5% or more, that is, to suppress the shrinkage of the restraint sheet to 0.5% or less, the amount of glass added to the restraint green sheet is desirably about 15% by weight or less. I understand that. Further, when the glass addition amount exceeds 15% by weight, the shrinkage variation tends to increase. However, if the glass addition amount decreases, the glass ceramic green sheet restraint by the constrained green sheet decreases (see Comparative Example 1 above), so it is necessary to determine the glass addition amount that does not decrease the restraint, In the present invention, the preferred range is 0.5 to 15% by weight.
[0083]
In addition, the above test result was the same also regarding the glass addition amount in the inorganic composition for constraining with which a recessed part is filled.
<Test Example 2>
SiO as glass2-Al2OThree-MgO-B2OThreeWhen the relationship between the glass addition amount and the shrinkage rate was examined in the same manner as in Test Example 1 except that the ZnO-based glass powder was used, the shrinkage rate of the constrained green sheet was 99.5% when the glass addition amount was 15% by weight or less. As described above, about 99.8% was maintained when the glass addition amount was 10% by weight or less.
[0084]
【The invention's effect】
According to the present invention, a constrained inorganic composition comprising a non-sinterable inorganic material, glass and an organic binder, which is bonded to the laminate of the glass ceramic / green sheet laminate and does not substantially shrink during firing. Is filled to a height of 10-60% of the depth of the recess from the bottom, and is bonded to the laminate on both sides of this glass ceramic / green sheet laminate, and does not substantially shrink during firing. Since constrained green sheets containing inorganic material, glass and organic binder are laminated and fired, deformation of the concave portions of the glass ceramic / green sheet laminate and shrinkage within the laminated surface during firing can be reliably suppressed, and warping Thus, there is an effect that a glass ceramic substrate having high dimensional accuracy that does not deform and does not cause deformation in a concave portion such as a cavity can be obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an example of a glass ceramic / green sheet laminate in a method for producing a glass ceramic substrate of the present invention.
FIG. 2 is a graph showing the relationship between the amount of glass added to a constrained green sheet and the shrinkage rate.
[Explanation of symbols]
1. Glass ceramic / green sheet laminate
2 ... Restraint inorganic composition
3 ... Restraint Green Sheet
4 ... Recess
Claims (5)
前記ガラスセラミック・グリーンシート積層体の前記凹部に難焼結性無機材料とガラスと有機バインダーとを含む拘束用無機組成物を底面から前記凹部の深さに対し10〜60%の高さに充填するとともに、このガラスセラミック・グリーンシート積層体の両面に難焼結性無機材料とガラスと有機バインダーとを含む拘束グリーンシートを積層する工程と、
前記拘束グリーンシートとガラスセラミック・グリーンシート積層体との積層体から有機成分を除去し、ついで焼成して拘束シートを保持するとともに凹部に拘束用無機物が充填されたガラスセラミック基板を作製する工程と、
前記ガラスセラミック基板から拘束シートおよび前記拘束用無機物を除去する工程とを含み、
前記拘束グリーンシートおよび前記拘束用無機組成物のガラス含有量が、前記焼成時に拘束グリーンシートおよび拘束用無機組成物を前記ガラスセラミック・グリーンシートと結合させかつ拘束グリーンシートおよび拘束用無機組成物をその積層面内で実質的に収縮させない量であることを特徴とするガラスセラミック基板の製造方法。A process for producing a glass ceramic / green sheet laminate having a recess by laminating a plurality of glass ceramic / green sheets containing an organic binder and having a conductor pattern formed on the surface and glass ceramic / green sheets provided with through holes When,
The concavity of the glass ceramic green sheet laminate is filled with a constraining inorganic composition containing a non-sinterable inorganic material, glass and an organic binder at a height of 10 to 60% from the bottom to the depth of the concavity. And laminating a constrained green sheet containing a non-sinterable inorganic material, glass and an organic binder on both sides of the glass ceramic green sheet laminate,
Removing organic components from the laminate of the constrained green sheet and the glass ceramic / green sheet laminate, and then firing to hold the restraint sheet and producing a glass ceramic substrate in which the concavity is filled with a restraining inorganic substance; ,
Removing the restraining sheet and the restraining inorganic material from the glass ceramic substrate,
The glass content of the restraining green sheet and the restraining inorganic composition is such that the restraining green sheet and the restraining inorganic composition are combined with the glass ceramic green sheet during the firing, and the restraining green sheet and the restraining inorganic composition are combined. A method for producing a glass-ceramic substrate, characterized in that the amount is not substantially shrunk within the laminated surface.
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