JP3805461B2 - エアゾール製品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はエアゾール製品に関する。さらに詳しくは、エアゾール容器からの噴射量が0.05g/秒未満であるエアゾール製品に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
エアゾール製品の吸い上げ量を抑制し、エアゾール容器の外への噴出量を抑制しうる構造を有するものとして、バルブのステム孔やハウジングの下穴を小さくしたり、ハウジング60の下部に備わっているチューブ90の中にチューブ内径よりも細い吸い上げ管80を設けた方法(特開昭52−74910号公報)がある(図7参照)。
【0003】
かかる従来の装置のばあい、加工精度に限度があり、最小噴出量はせいぜい0.1g/秒である。このため、制汗剤や、鎮痛剤のエアゾールのための噴霧装置として用いると、顔や皮膚にかかりすぎるという問題がある。
【0004】
また、霧状の微量噴射製品(粘膜付近で使用する製品)に用いる装置として指押しポンプ式の装置がある。この装置のばあいも噴射量は0.1〜0.3g/回と多く、また連続した使用には不向きである。
【0005】
かかる従来の装置では噴射量が多すぎ、冷え過ぎや飛び散りが問題となり、粘膜付近で使用するには不適切であった。ムース製品や育毛剤、噴射後でも粘性のある製品を除く従来品(霧状製品)の適切使用距離は15〜20cm程度で、これより近くすると冷感が強すぎ、また遠くすると飛び散りが多く付着量が少なくなるという問題がある。
【0006】
本発明の目的は、叙上の従来のエアゾール製品の欠点を解消し、連続使用が可能で、使用距離が短く、装置自体を小型化しうるエアゾール製品を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明のエアゾール製品は、バルブのステムが挿入される押しボタン構造を備えたエアゾール容器に原液と噴射剤とが充填されるエアゾール製品であって、
前記押しボタン構造が、
押しボタン構造体と、
該押しボタン構造体の内部に設けられた下部通路と、
該下部通路と連通する上部通路と、
該下部通路および上部通路のいずれかに圧縮ばねを介して挿入されたプランジャ
とを備えており、
前記エアゾール容器からの噴射量が0.05g/秒未満である
ことを特徴としている。
【0008】
また、前記エアゾール製品の適性使用距離が1〜10cm、好ましくは1〜5cmである。
【0009】
また、前記エアゾール製品の原液が水系、C1〜3のアルコール系または当該水系とアルコール系の混合物からなり、噴射剤が窒素、炭酸ガス、空気などの圧縮ガス、液化石油ガス、ジメチルエーテル、ハイドロフルオロカーボンなどのフロン類またはこれらの混合物であることが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態に係るエアゾール製品(以下、単に「製品」という)について以下に詳細に説明する。
【0011】
図1は本発明の製品に用いるエアゾール装置の押しボタン部の構造の一例を示す説明図である。
【0012】
図2は図1の押しボタン構造の要部拡大図である。
【0013】
本発明のエアゾール製品の原液は水系、C1〜3のアルコール系またはこれらの混合物から構成され、噴射剤は窒素、炭酸ガス、空気などの圧縮ガス、液化石油ガス、ジメチルエーテル、ハイドロフルオロカーボンなどのフロン類またはこれらの混合物から構成される。圧縮ガスのばあい、皮膚における冷感の心配がないので、とくに好ましい。
【0014】
本発明のエアゾール製品としては、スキンローション、プレシェーブローション、アフターシェーブローション、クレンジング、アストリンゼン、アクネ用ローションなどの化粧料、スプレータイプおよびフォームタイプの整髪料ならびにポイントセット用の整髪料、忌避剤、殺虫剤、リンクルケアなどの医薬部外品、水虫薬、殺菌剤、皮膚疾患剤、消炎鎮痛剤などの医薬品、潤滑剤などの工業用品、洗浄剤などの家庭用品などが適用できる。
【0015】
本発明の製品に用いるエアゾール装置の押しボタン構造10は、図1に示されるように、押しボタン構造体10aと、該押しボタン構造体10aの内部に設けられた下部通路11と、下部通路11と連通する上部通路12と、該上部通路12に設けられたノズル20と、前記下部通路11および(または)上部通路12のいずれかに圧縮ばね32を介して挿入されたプランジャ31から構成されている。
【0016】
図1に示された実施の形態のばあい、下部通路11の下側に径大部が形成されており、この径大部に、たとえば図7に示されるバルブ70のステム70aが挿入される。
【0017】
かかる構成を有する本実施の形態にかかわる押しボタン構造体10のばあい、プランジャ31と下部通路11および(または)上部通路12の内面とのあいだの隙間C2から圧縮ばね32の部分を除いた螺旋状の空間がエアゾールの実質的な通路として機能する(図2参照)。なお、プランジャ31は、下部通路11または上部通路12のいずれかに挿入することもでき、また両方に挿入することもできる。
【0018】
本発明のエアゾール製品を25℃に保った恒温水槽に浸漬しておき、これをピンポン玉に距離5cm、垂直上方から噴射し、ピンポン玉に付着した量を測定した。なお、付着率はつぎの式で算出した。
【0019】
【数1】
【0020】
この付着率の測定に用いたエアゾール9サンプルは、表1のとおりであった。
【0021】
【表1】
【0022】
噴射量(g/秒)は表2に示すとおりであった。
【0023】
【表2】
【0024】
なお、この付着率の測定に用いたエアゾール容器の材質は、アルミニウムであり、直径は40mmであり、高土は118mmであった。
【0025】
測定結果を表3〜6および図3〜6に示す。
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】
【0028】
【表5】
【0029】
【表6】
【0030】
本発明のエアゾール製品における冷感、違和感および使用感について評価した(表7参照)。
【0031】
表7から、本発明のエアゾール製品のばあい、至近距離での使用が可能であることが判明した。
【0032】
また、皮膚への有効な付着が多い(たとえば、噴射量(0.5g/sec.)エアゾール製品を1秒間、1回噴射するよりも、噴射量(0.05g/sec.)エアゾール製品を2秒間、5回噴射した方が付着率は高い)こと、および飛び散りが少ないため、粘膜付近(弱い部分)で使用できることが判明した。
【0033】
【表7】
【0034】
【発明の効果】
本発明の製品をたとえば叙上のエアゾール装置を用いて噴射したばあい、噴射量は0.05g/秒未満であり、噴射距離は1〜10cmである。なお、好ましくは、噴射距離は1〜5cmである。このように噴射距離が短いので製品の粒子が広範囲に飛び散らない。それゆえ、目、鼻、口、耳、臀部などの粘膜付近で使用することができ、かつ付着量が多いという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製品に用いるエアゾール装置の押しボタン構造の一例を示す説明図である。
【図2】図1の押しボタン構造の部分拡大図である。
【図3】本発明のエアゾール製品および従来のエアゾール製品の有効付着率についての測定結果を示すグラフである。
【図4】本発明のエアゾール製品および従来のエアゾール製品の有効付着率についての測定結果を示すグラフである。
【図5】本発明のエアゾール製品および従来のエアゾール製品の有効付着率についての測定結果を示すグラフである。
【図6】本発明のエアゾール製品および従来のエアゾール製品の有効付着率についての測定結果を示すグラフである。
【図7】従来のエアゾール装置の一例を示す断面説明図である。
【符号の説明】
10 押しボタン構造
10a 押しボタン構造体
31 プランジャ
32 圧縮ばね
Claims (6)
- バルブのステムが挿入される押しボタン構造を備えたエアゾール容器に原液と噴射剤とが充填されるエアゾール製品であって、
前記押しボタン構造が、
押しボタン構造体と、
該押しボタン構造体の内部に設けられた下部通路と、
該下部通路と連通する上部通路と、
該下部通路および上部通路のいずれかに圧縮ばねを介して挿入されたプランジャ
とを備えており、
前記エアゾール容器からの噴射量が0.05g/秒未満である
ことを特徴とするエアゾール製品。 - 前記エアゾール製品の適性使用距離が1〜10cmであることを特徴とする請求項1記載のエアゾール製品。
- 前記エアゾール製品の原液が水系、C1〜3のアルコール系または当該水系とアルコール系の混合物からなり、噴射剤が窒素、炭酸ガス、空気などの圧縮ガス、液化石油ガス、ジメチルエーテル、ハイドロフルオロカーボンなどのフロン類またはこれらの混合物であることを特徴とする請求項2記載のエアゾール製品。
- 前記原液/噴射剤(重量%)が60/40〜20/80である請求項3記載のエアゾール製品。
- 前記噴射量が0.02g/秒以上、0.05g/秒未満である請求項1記載のエアゾール製品。
- 前記プランジャが下部通路および上部通路の両方に挿入されてなる請求項1記載のエアゾール製品。
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- 1997-02-12 JP JP02784897A patent/JP3805461B2/ja not_active Expired - Fee Related
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