JP3897505B2 - 異常検知システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般には、電子写真方式により像担持体に静電潜像を形成し、この静電潜像を現像装置に収容した現像剤にて顕像化する画像形成装置、或はこの画像形成装置に着脱可能なカートリッジ、即ち、プロセスカートリッジやカートリッジ化された現像装置などの異常検知システムに関するものである。
【0002】
ここで、電子写真画像形成装置としては、例えば、電子写真複写機、電子写真プリンタ(例えば、LEDプリンタ、レーザービームプリンタ等)、電子写真ファクシミリ装置等が含まれる。
【0003】
又、プロセスカートリッジとは、帯電手段、現像手段及びクリーニング手段の少なくとも一つと、電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能とするものであるか、又は、少なくとも現像手段と電子写真感光体とを一体的にカートリッジ化し、このカートリッジを電子写真画像形成装置本体に対して着脱可能とするものをいう。
【0004】
【従来の技術】
従来、電子写真画像形成プロセスを用いた画像形成装置において、電子写真感光体及び電子写真感光体に作用するプロセス手段を一体的にカートリッジ化して、このカートリッジを電子写真画像形成装置本体に着脱可能とするプロセスカートリッジ方式が採用されている。このプロセスカートリッジ方式によれば、装置のメンテナンスをサービスマンによらずにユーザー自身で行うことができるので、格段に操作性を向上させることができる。そこでこのプロセスカートリッジ方式は、電子写真画像形成装置において広く用いられている。
【0005】
このようなプロセスカートリッジ方式の電子写真画像形成装置では、現像剤が無くなったらカートリッジを交換することで再び画像を形成することができるが、カートリッジの交換はユーザー自身が行わなければならず、そのために、現像剤が消費された場合にユーザーに報知する手段、即ち、現像剤量検出装置が必要となる。
【0006】
現像剤量検出装置は、カートリッジ内の画像形成に供することができる現像剤がどれくらい残っているかを随時知ることを可能とするために、現像剤残量レベルを検知できる現像剤量検知手段をカートリッジ又は画像形成装置本体に設けることができる。
【0007】
この現像剤残量検知手段の一方式として、フラットアンテナ方式がある。フラットアンテナ(平面アンテナ)は、図3に示すように、基板21に一対の導電パターン22、23を所定の間隔で形成したもので、これを、例えば、現像剤収納容器側面の現像剤と接する位置に配置し、現像剤収納容器内の現像剤が減少するのに従い、現像剤と平面アンテナ20との接触面積が減少するようにしたものである。
【0008】
現像剤の消費によりこの導電パターン表面と現像剤との接触面積が変化することで静電容量が変化し、これにより、容器内現像剤残量と平面アンテナの静電容量との対応付づけが可能になり、平面アンテナの静電容量を測定することにより随時容器内現像剤残量を知ることができる。
【0009】
平面アンテナ20の静電容量は、一対の導電部22、23の一方に一定の交流バイアスを印加し、その際にもう一方の導電部に流れる電流から知ることができる。
【0010】
上述の方法などを用いた現像剤量検出装置を備えることで、現像剤残量検知が可能となり、ユーザーに対してカートリッジ内の現像剤量を報知することができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、正確にユーザーに対して現像剤量を報知するためには、上述のような現像剤残量検知手段などが故障する可能性も考慮することが望まれる。
【0012】
従って本発明の主たる目的は、上記従来技術を更に発展させ、カートリッジ及び画像形成装置の異常検知を可能とし、異常が発生したカートリッジ及び画像形成装置が使用されることで更に甚大な破損に到ることを未然に防ぐことのできる異常検知システムを提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係る異常検知システムにて達成される。要約すれば、本発明は、現像剤収納容器と、前記現像剤収納容器内の現像剤残量を逐次検知できる現像剤残量検知手段と、現像剤残量に係わる情報を記憶する記憶手段と、を有するカートリッジが着脱自在な画像形成装置における、該画像形成装置及び/又は該カートリッジの異常検知システムであって、
現像剤残量を出力するために、前記現像剤残量検知手段からの検知出力を第1の統計的手法によって処理して前記現像剤残量を確定し、かつ、前記画像形成装置及び/又は前記カートリッジの異常を判断するために、前記第1の統計的手法とは異なる簡略な第2の統計的手法で前記現像剤残量を確定する処理手段と、
前記第2の統計的手法により確定した現像剤残量と前記記憶手段に記憶されている現像剤残量とを比較する比較手段と、
前記比較手段の比較の結果、前記第2の統計的手法により確定した現像剤残量と前記記憶手段に記憶されている現像剤残量との差の値が所定量より大きい場合、再度、前記第2の統計的手法による前記現像剤残量の確定処理を行わせ、そして、前記比較手段による比較の結果、前記第2の統計的手法により確定された現像剤残量と前記記憶手段に記憶されている現像剤残量との差の値が所定量より大きい場合、画像形成装置及び/又はカートリッジの異常と判断し、前記画像形成装置が備える情報表示部、又は、前記画像形成装置と通信可能なディスプレイを有する機器に異常を判断したことを示す情報を出力する判断手段と、
を有することを特徴とする前記異常検知システムである。
【0018】
上記本発明にて、一実施態様によると、前記第2の統計的手法による現像剤残量の確定処理は、画像形成装置本体の電源投入時、及び、カートリッジ交換のためのドアクローズ時に行なわれるイニシャル回転中に検出された検知出力を用いて確定処理を行う。
【0019】
本発明にて、他の実施態様によると、前記第2の統計的手法による現像剤残量の確定処理は、画像形成装置本体の電源投入時、及び、カートリッジ交換のためのドアクローズ後であって、前記記憶手段に記憶されたID情報に基づいて、カートリッジが変更されたと判断された場合に行われるイニシャル回転中に検出された検知出力を用いて確定処理を行う。
【0020】
本発明にて、更に他の実施態様によると、前記画像形成装置はページ記述言語で表された画像情報を展開する展開手段と、展開された画像情報に基づき出力画像を形成する画像形成手段とを有しており、前記比較手段は前記展開手段に備えられる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る異常検知システムを図面に則して更に詳しく説明する。
【0022】
実施例1
先ず、図1〜図4を参照して、本発明に従って構成されるプロセスカートリッジを装着可能な電子写真画像形成装置の一実施例について説明する。本実施例にて、電子写真画像形成装置は、電子写真式のレーザービームプリンタAとされる。
【0023】
図4に示すように、レーザープリンタAは、パーソナルコンピュータ或はワークステーション等のホスト41に接続されて使用されるものであり、その構成は、電子写真画像形成プロセスによって記録材、例えば、記録紙、OHPシート、布などに画像形成を行うエンジン部Cと、ホスト41と直接接続され、ホスト41からのプリント要求信号とともに受け取ったページ記述言語を画像データへと展開する展開手段であるコントローラ部Dとに大別される。
【0024】
エンジン部Cの動作全般は、エンジン部Cに搭載されたE−コントローラ42によって制御される。ビデオインターフェース(I/F)43を介して、エンジン部Cとコントローラ部Dとは相互に通信可能である。
【0025】
先ず、エンジン部Cにおいて実行される電子写真画像形成プロセスについて説明する。図1に示すように、レーザビームプリンタAのエンジン部Cは、ドラム形状の電子写真感光体、即ち、感光体ドラム1を備える。感光体ドラム1は、帯電手段である帯電ローラ2によって帯電され、次いで、レーザースキャナー3により、コントローラ部Dにおいて展開された画像データに応じた潜像が形成される。この潜像は、現像手段5によって現像され、可視像、即ち、トナー像とされる。
【0026】
つまり現像手段5は、現像剤担持体としての現像ローラ5aを備えた現像室5Aを有しており、現像室5Aに隣接して形成された現像剤収納部としての現像剤収納容器4内の現像剤Tを現像剤送り部材10の回転によって、現像室5Aの現像ローラ5aへと送り出す。本実施例では、現像剤Tとしては、絶縁性1成分トナーを用いた。又、現像ローラ5aは、固定磁石5bを内蔵しており、現像ローラ5aを回転することによって、現像剤は搬送され、現像ブレード5cにて摩擦帯電電荷が付与されると共に所定厚の現像剤層とされ、感光体ドラム1の現像領域へと供給される。この現像領域へと供給された現像剤は、感光体ドラム1上の潜像へと転移され、トナー像を形成する。現像ローラ5aは、現像バイアス回路に接続されており、通常、交流電圧に直流電圧が重畳された現像バイアス電圧が印加される。
【0027】
一方、トナー像の形成と同期して給紙カセット200にセットした記録材Pをピックアップローラ8、搬送手段9Aを介して転写位置へと搬送する。転写位置には、転写手段としての転写ローラ6が配置されており、電圧を印加することによって、感光体ドラム1上のトナー像を記録材Pに転写する。
【0028】
トナー像の転写を受けた記録材Pは、搬送手段9Bで定着手段10へと搬送される。定着手段10は、ヒータ10aを内蔵した定着ローラ10b及び駆動ローラ10cを備え、通過する記録材Pに熱及び圧力を印加して転写されたトナー像を記録材P上に定着する。
【0029】
記録材Pは、搬送手段9Cにより排出トレイ14へと排出される。この排出トレイ14はレーザービームプリンタAの装置本体の上面に設けられている。
【0030】
転写ローラ6によってトナー像を記録材Pに転写した後の感光体ドラム1は、クリーニング手段7によって感光体ドラム1上に残留した現像剤を除去した後、次の画像形成プロセスに供される。クリーニング手段7は、感光体ドラム1に当接して設けられた弾性クリーニングブレード7aによって感光体ドラム7上の残留現像剤を掻き落として現像剤溜め7bへと集める。
【0031】
本実施例においては、図2に示すように、プロセスカートリッジBが、電子写真画像形成装置本体100に対して着脱可能である。即ち、現像剤を収納する現像剤収納容器(現像剤収納部)4及び攪拌手段としての現像剤送り部材10を有する現像剤枠体11と、現像ローラ5a及び現像ブレード5cなどの現像手段5を保持する現像枠体12とを溶着して一体として現像ユニットを形成し、更にこの現像ユニットに、感光体ドラム1、クリーニングブレード7aなどのクリーニング手段7及び帯電ローラ2を取り付けたクリーニング枠体13を一体に結合することによって、カートリッジ化されている。
【0032】
このプロセスカートリッジBは、ユーザーによって画像形成装置本体100に設けたカートリッジ装着手段101(図1)に対して取り外し可能に装着される。
【0033】
本発明によれば、プロセスカートリッジBは、現像剤収納容器4内の現像剤Tの消費に従ってその残量を逐次検知することのできる、現像剤残量検知手段20を有している。次に、この現像剤残量検知手段について説明する。
【0034】
現像剤残量検知手段である平面アンテナ20は、現像剤収納容器4の内面側壁に配設されている。又、本実施例によれば、上述のように現像剤収納容器4内には、図1の矢印方向に回転する攪拌手段10が設けられており、この攪拌手段10が回転することでほぐされつつ現像ローラ5aに供給される。
【0035】
図3に示すように、平面アンテナ20は、一般に用いられているプリント基盤21上に、エッチングや印刷などで二つの導体パターン22、23を形成したものである。又、この回路図形を保護するために導体パターン22、23上に保護膜(図示せず)が形成してある。導体パターンは適当に設定すればよく、本実施例では、この平面アンテナ20の二つの導体パターン22、23の幅(W)を300μm、両導体パターン22、23の間隔(G)を300μm程度まで狭くしてある。
【0036】
本実施例の平面アンテナ20にて、各導電パターンの電極22、23間に交流バイアスとして200Vpp、2000Hzを印加すると、平面アンテナ20上に現像剤が触れていないときには20pF、平面アンテナ20上の全面に現像剤が触れているときには60pFと、異なる静電容量値が観測された。
【0037】
画像形成工程を繰り返すことで現像剤収納容器4内現像剤Tが減少するのに伴い、現像剤Tと平面アンテナ20との接触面積が減少し、それに応じて平面アンテナ20上の電極21、22間における静電容量も減少する。従って、この静電容量を観測することで、随時容器4内現像剤T量を知ることができる。
【0038】
ところが実際には、現像剤収納容器4内の現像剤Tが徐々に減っても、平面アンテナ20上にわずかながら付着して残る現像剤のために、測定結果にばらつきが生じてしまう。
【0039】
そこで、その表面に付着した現像剤を除去するため、撹拌手段10の端部にアンテナ清掃手段10a(図2)を設けて、攪拌手段10の回転に伴い平面アンテナ20表面を清掃している。このアンテナ清掃手段(表面清掃手段)10aは、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)のシートであり、平面アンテナ20の表面をなでるように清掃する。
【0040】
図3に示すように、平面アンテナ20のほぼ中央部に穴24を設け、撹拌手段10の支持軸がこの穴24を貫通して現像剤収納容器4などに回転自在に支持される構成とすることで、平面アンテナ20のほぼ全域を清掃することができる。
【0041】
上記構成により、平面アンテナ20上にわずかながら付着して残る現像剤による測定結果のばらつきはほぼ解消できるが、平面アンテナ20の出力が表面清掃手段10aの回転周期で変動してしまう。
【0042】
そこで、本実施例では、表面清掃手段10aの回転周期に応じてアンテナ出力の平均値をとったり、最小値を選んだりするなどの統計的処理がなされる。
【0043】
しかしながら、現像剤残量レベルを確定させるためには、平面アンテナ20へバイアスを印加し、更には攪拌手段10及び表面清掃手段10aの回転などを行い、表面清掃手段10aの回転周期に応じたアンテナ出力の統計処理を実行する必要があるため、その分の時間が必要となる。
【0044】
更に説明すると、プロセスカートリッジBに配設された現像剤残量検知手段20からの出力信号は、エンジン部Cに配設された信号処理手段44により統計処理がなされる。更に、予め対応付けられた平面アンテナ20を用いて検知される静電容量と現像剤量の関係を用いて、現像剤収納容器4内の現像剤残量レベルとして確定される。
【0045】
本実施例では、現像剤残量レベルは、未使用の状態における現像剤残量を100%とし、現像剤が画像形成に全て消費された状態における現像剤残量を0%としたパーセントで示される。
【0046】
又、本発明によればプロセスカートリッジBに記憶手段31を配設し、この記憶手段31に、確定した現像剤残量レベルを随時書き込み、記憶させる。
【0047】
このように、プロセスカートリッジBに記憶手段31を配設することで、カートリッジBを交換使用した場合においても、各々のカートリッジにおける現像剤残量レベルを保存することができる。
【0048】
本実施例では、プロセスカートリッジBに搭載する記憶手段31は、シリアルデータ入出力型の不揮発性メモリであり、その記憶容量は16bitである。この容量で十分、0〜100までの整数を表すことができる。よって、現像剤収納容器4内の現像剤残量レベルをパーセントで記憶させることが可能である。
【0049】
本実施例において用いた不揮発性メモリの他、記憶手段31としては電源を備えた揮発性メモリ等も使用可能であり、更には画像形成装置本体100と記憶手段31とを機械的に接続することなく通信することが可能な非接触メモリを使用することも可能である。
【0050】
又、記憶手段31に対するデータの書き込み、読み出し手段32は、エンジン部Cに配設されている。
【0051】
記憶手段31へのデータの書き込み及び読みこみの際には、使用するデバイスの特性により、適当な待ち時間が設定されており、その動作は保証されている。
【0052】
次に、本実施例における現像剤残量表示システム、並びにカートリッジ及び画像形成装置の異常検知システムについて説明する。
【0053】
先ず、現像剤の残量検知方法について説明する。本実施例では、画像形成装置本体100が稼動している間は、常時現像剤残量レベルを装置本体100の表示部であるディスプレイ33(図4)或はパーソナルコンピュータやワークステーションなどとされるホスト41に設けられた情報表示部であるディスプレイ41a(図4)に表示することが可能であり、且つ異常が発生した場合にはその旨を瞬時に装置本体100のディスプレイ33或はホスト41のディスプレイ41aに表示することが可能とされる。勿論、装置本体100のディスプレイ33及びホスト41のディスプレイ41aの両方に表示させることも可能である。
【0054】
現像剤残量レベル及び異常が発生した旨を、画像形成装置本体の表示部33或は画像形成装置と通信可能なディスプレイを有する機器に対して信号を出力するための信号出力手段47は、コントローラ部Dに配設される。これにより、現像剤残量レベル及び異常が発生した旨を画像形成装置と通信可能なディスプレイを有する機器であるパーソナルコンピュータやワークステーション等のホスト41に表示することが容易となる。
【0055】
上述のように、現像剤収納容器4内の現像剤残量は、平面アンテナからの出力を統計的処理することで確定される。この処理はエンジン部CのE−コントローラ42に配設された信号処理手段44において実行される。
【0056】
画像形成装置本体100の電源スイッチを入れた直後や、カートリッジ交換直後、ジャム処理直後等カートリッジの交換のためのドアの開閉作業を行なうと、画像形成装置本体は転写ローラ6のクリーニングや、定着器10の予備加熱のため、イニシャル回転といわれる回転動作に入り、回転終了後にプリント可能状態(プリントレディ状態)となる。このイニシャル回転の間に、平面アンテナ20へ交流バイアスが印加され、現像剤残量検知手段20により現像剤残量レベル検知が行われる。
【0057】
前述したように、イニシャル回転においては、平面アンテナ20へのバイアス印加、更には、攪拌手段10及び平面アンテナ表面清掃手段10aの回転などを行い、表面清掃手段10aの回転周期に応じたアンテナ出力の統計処理を実行し、現像剤残量レベルを確定させるための十分な時間がなく、現像剤残量レベルを表示することができない。従って、プリントレディした直後では、使用者は正確な現像剤残量レベルを知ることができない。
【0058】
そこで、前回の残量検知により確定され、プロセスカートリッジBに配設された記憶手段31に記憶保存された現像剤残量レベルを、エンジン部Cに配設された書き込み、読み出し手段32が読み出し、ビデオインターフェース(I/F)43を介してコントローラ部Dに配設された信号出力手段47と通信し、装置本体100のディスプレイ33、或いはパーソナルコンピュータ或いはワークステーション等のホスト41のディスプレイ41aに表示する。
【0059】
本実施例におけるカートリッジ及び画像形成装置の異常検知はプリントレディ状態になる前に行われる。
【0060】
現像剤残量レベルを検知できる平面アンテナ20のような現像剤残量検知手段は、故障する可能性がある。故障の原因としては、接点不良、バイアス印加不良等の電気的なもの、或いは、平面アンテナ20の破損等の機械的なものが考えられるが、いずれの場合においても、画像形成装置及びカートリッジの双方に甚大な影響を及ぼす可能性が高い。従って、遅くとも画像形成を行うより前に異常検知が実行されなければならない。
【0061】
前述したように、ある程度の画像形成を行うなど、攪拌手段10の回転を行い、回転周期に応じたアンテナ出力の統計処理を実行しなければならず、この時点において、現像剤残量レベルを正確に確定することはできない。
【0062】
しかしながら、通常の統計的処理とは異なる精度の粗い、簡略な統計的処理ならば、短時間で、おおよその現像剤残量レベルは検知可能である。この統計処理は、エンジン部Cに配設された信号処理手段44によりなされる。予め対応付けられた静電容量と現像剤量の関係から、現像剤収納容器4内のおおよその現像剤残量レベルとして確定される。
【0063】
この簡略な統計処理は、エンジン部Cに配設された信号処理手段44によりなされる。予め対応付けられた、平面アンテナ20を用いて検知される静電容量と現像剤量の関係から、現像剤収容容器4内のおおよその現像剤残量レベルとして確定される。
【0064】
つまり、上述のように、現像剤収納容器4内の現像剤量は、通常、攪拌手段10の回転を例えば10回転行う間に検出される平面アンテナ20の出力の平均値をとる、といった統計的処理をして確定している。これに対して、上述の簡略な統計的処理としては、
(1)攪拌手段10の回転を行わないで、平面アンテナ20にバイアスを印加することが考えられる。この場合、平面アンテナ20に現像剤が付着して残っている可能性が高いが、大まかな検知においては問題ない。他には、
(2)攪拌手段10の回転が1回転行われる間に検出されるアンテナ出力の平均値をとることもできる。検知精度は低下するが大まかな検知においては問題ない。
【0065】
確定されたおおよその現像剤残量レベルは、信号処理手段44から、ビデオインターフェース(I/F)43を介してコントローラ部Dに配設された比較手段46に送信される。
【0066】
同時に、前回の現像剤残量検知により確定され、プロセスカートリッジBに配設された記憶手段31に記憶保存された現像剤残量レベルを、エンジン部Cに配設された書き込み、読み出し手段32が読み出し、ビデオインターフェース(I/F)43を介してコントローラ部Dに配設された比較手段46に送信する。
【0067】
比較手段46では、おおよその現像剤残量レベルと、前回の画像形成時等においで確定されプロセスカートリッジの記憶手段31に記憶された現像剤残量レベルとの間に所定の閾値Xを超えた大きな差異が認められた時は、現像剤残量検知手段20の破損、表面清掃手段10aの破損、電気的な短絡、画像形成装置本体100の故障等が考えられる。
【0068】
この場合、1回のイニシャル回転での結果のみでプロセスカートリッジB又は画像形成装置本体100の異常や故障が発生したと判断することも可能であるが、本実施例においては検知結果の信頼性を向上させため、最初のイニシャル回転の結果が所定の閾値をこえた場合には、再度イニシャル回転を実行して、現像剤残量レベルを確認することとした。
【0069】
前述したように、平面アンテナ20の構成の現像剤残量検知手段は現像剤残量レベルによって、出力に差異が生じる。従って、特にカートリッジの本体挿入直後の現像剤レベルが安定していない状態からは、測定を行なう前に受けた回転時間に応じて検出精度が高まっていく。これは、回転に伴いトナーの攪拌が行われ、現像剤収納容器内のトナーレベルが均一にならされるためである。このことより、2度目のイニシャル回転で異常の有無を判断することにより、精度の高い判定を行なうことができる。
【0070】
2度目のイニシャル回転においても、このときのイニシャル回転の結果と、プロセスカートリッジの記憶手段31に記憶された現像剤残量レベルとの間に、所定の閾値Xを超えた大きな差異が認められた時は、プロセスカートリッジB又は画像形成装置本体100の異常や故障が発生したと判断する。この時、画像形成装置の状態としては、プリントレディ状態とはならずに、警告表示状態となる。すなわち、コントローラ部Dに配設された比較手段46は、同じくコントローラ部Dに配設された信号出力手段47と通信し、異常発生した旨を装置本体100のディスプレイ33、又は、パーソナルコンピュータ或いはワークステーション等のホスト41のディスプレイ41aに表示し、使用者にその旨を報知する。
【0071】
表示内容は、現像剤残量検知手段20の故障発生、本体の故障発生等の故障発生の可能性、又は故障の原因を示すもの、或いは、プロセスカートリッジや本体の点検が必要等の、メンテナンスの必要性を示唆するものであってもよい。
【0072】
このとき、コントローラ部Dに配設された比較手段46は、ビデオインターフェース(I/F)43を介してエンジン部Cに配設された書き込み、読み出し手段32と通信し、プロセスカートリッジBに搭載している記憶手段31に異常が発生した旨の情報を記憶させる。これにより、故障した可能性があるプロセスカートリッジであることが、交換装着した場合にも瞬時に判別でき、異常が発生したカートリッジの使用を避けることができる。
【0073】
最初のイニシャル回転の検知結果及び2度目のイニシャル回転の検知結果が所定値Xよりも小さい場合には、問題ないものと判断し、異常検知は終了する。
【0074】
以上の処理をフローチャートとして図5に示した。図5を参照して本実施例による現像剤残量表示方法並びにカートリッジ及び画像形成装置の異常検知方法について説明する。
【0075】
本実施例では、画像形成装置本体100が稼動している間は常時現像剤残量レベルを装置本体100のディスプレイ33或いはパソコンのディスプレイ41aに表示しているものとする。
【0076】
このため、現像剤残量検知手段20による現像剤残量レベルが未確定の場合には、以下のように現像剤残量を表示する。
【0077】
すなわち、エンジン部Cに配設されたデータ書き込み、読み出し手段32は、前回の現像剤残量検知で確定した現像剤残量レベルTA0をプロセスカートリッジBに搭載している記憶手段31から読み出し、ビデオインターフェース(I/F)43を介してコントローラ部Dに配設された信号出力手段47に送信する。これを受けて、信号出力手段47は画像形成装置本体100に設けられた表示手段33或いはホスト41に対してTA0をその時の現像剤残量レベルとして表示するよう信号を出力する。
【0078】
なお、カートリッジBが新品である場合も記憶手段31には予め工場出荷段階で収納されている現像剤残量が記憶されているので、現像剤残量レベルが確定するまではこのレベルを読み出し、表示する。
【0079】
図5に記載したように、本体電源スイッチを入れた直後や、カートリッジ交換直後、ジャム処理直後などのカートリッジドアの開閉を行なった場合(ステップ101)は、画像形成装置本体は前述したイニシャル回転モードに入る(ステップ102)。このイニシャル回転の実行中に現像剤残量検知手段20による簡略な現像剤残量検知が実行される(ステップ103)。現像剤残量検知手段20からの出力信号は、エンジン部Cに配設された信号処理手段44において、通常の統計的処理とは異なる簡略な統計的処理が行われ、短時間で、おおよその現像剤残量レベルTA1が確定される(ステップ104)。確定後にイニシャル回転は終了する(ステップ105)。
【0080】
確定されたおおよその現像剤残量レベルTA1は、信号処理手段44からビデオインターフェース(I/F)43を介してコントローラ部Dに配設された比較手段46に送信される。
【0081】
更に、エンジン部Cに配設されたデータ書き込み、読み出し手段32により前回の残量検知で確定した現像剤残量レベルTA0が、プロセスカートリッジBに搭載している記憶手段31から読み出され(ステップ106)、ビデオインターフェース(I/F)43を介してコントローラ部Dに配設された比較手段46に送信される。
【0082】
なお、カートリッジBが新品である場合も記憶手段31には予め工場出荷段階で収納されている現像剤残量が記憶されているので、このレベルを読み出す。
【0083】
コントローラ部Dに配設された比較手段46において、おおよその現像剤残量レベルTA1と、記憶手段31から読み出された現像剤残量レベルTA0とが、比較される(ステップ107)。
【0084】
ここで、両値を比較して、その差が所定値Xより少ない場合には、比較手段46は特に問題は発生していないと判断して、画像形成装置はプリントレディ状態となる(ステップ113)。
【0085】
この両値の差が所定のXよりも大きい場合、比較手段46は異常の可能性があると判断し、工ンジンコントローラ42に対して、ビデオインターフェース43を通じて再度イニシャル回転を要請する。工ンジンコントローラ42はこの信号を受けて、プリントレディ状態となることを保留して、再度イニシャル回転モードに入る(ステップ108)。
【0086】
その後、ステップ103、ステップ104と同様な信号処理により、2度目のおおよその現像剤残量レベルTA2が確定される(ステップ109、ステップ110)。確定後に2度目のイニシャル回転は終了する(ステップ111)。
【0087】
この後、TA2とTA0を比較して(ステップ112)、その差が所定値Xより少ない場合には、比較手段46は特に問題は発生していないと判断して、画像形成装置はプリントレディ状態となる(ステップ113)。
【0088】
その差が再度所定値Xより大きい場合は何らかの異常が発生したと判断し、比較手段46は、同じくコントローラ部Dに配設された信号出力手段47と通信し、異常発生した旨を装置本体100のディスプレイ33、又は、パーソナルコンピュータ或いはワークステーション等のホスト41のディスプレイ41aに示す信号を発信する(ステップ114)。
【0089】
同時に、比較手段46は、エンジン部Cに配設されたデータ書き込み、読み出し手段32と通信し異常が発生した旨の情報を記憶手段31に記憶させる(ステップ115)。
【0090】
本実施例においては、現像剤残量レベルの比較機能の一部をコントローラ部Dに持たせる構成としたが、その全機能をコントローラ部Dが備える構成も可能である。その場合においても、コントローラ部Dとエンジン部Cの通信手段であるビデオインターフェース(I/F)43上で、現像剤残量検知手段20により確定された現在の現像剤残量レベル値と、前回の現像剤残量検知で確定され記憶手段31に記憶された現像剤残量レベル値の、現像剤残量レベルに関する2系統の出力を有することとなる。
【0091】
本実施例は、現像剤残量検知手段20としてフラットアンテナ方式を用いたが、本発明は、この方式の現像剤残量検知手段に限定するものではない。現像剤収納容器4内の攪拌トルク検知方式など現像剤残量レベルを逐次検知できれば、その方式は間わない。
【0092】
また、画像形成装置本体100に配設されている信号処理手段44を、記憶手段31と共に、プロセスカートリッジBに搭載してもよい。両者に関わる演算処理装置をプロセスカートリッジBに搭載することにより、画像形成装置本体100とプロセスカートリッジBとの間で行われていたデータの書き込み、読み出し等の通信を簡略化することができる。その結果、接点不良及びノイズ等による通信工ラーの発生機会を減少させることができ、安定した現像剤残量レベル検知を行うことができる。
【0093】
実施例2
次に、本発明の第二の実施例の説明を行なう。本実施例の特徴は、カートリッジの交換検知を行ない、カートリッジが交換された時のみに異常検知を行なうことにある。本実施例における画像形成装置本体100やカートリッジBの構成は実施例1と同様であるため、説明は省略する。
【0094】
平面アンテナ20のような現像剤残量検知手段の故障の原因については、実施例1の中で述べたが、感光ドラムと現像装置が一体となった一体型カートリッジの場合、使用途中でカートリッジが画像形成装置本体から取り出されることは殆どないため、実際に故障が起こるケースとしては、カートリッジが交換された時の装着不良や接点不良、平面アンテナ20の初期からの破損等が殆どである。
【0095】
従って、本実施例の目的はカートリッジ交換を検出することにより、プリントレディとなるまでに時間のかかる異常検知の実行を必要な時のみとして、ユーザビリティーの向上を図ることにある。
【0096】
カートリッジ交換の検知については、カートリッジ側に持たせた個体織別情報を本体側で認識することによって可能となる。例えば、プロセスカートリッジBの記憶手段31にカートリッジ固有のシリアルNoを記憶させておき、その番号をエンジン部Cやコントローラ部Dに配設された不揮発性のメモリに記憶しておき、電源投入時又はカートリッジドアクローズ時に装着されているカートリッジのシリアルNoと照合することによってカートリッジの交換を検出することができる。
【0097】
以下に図6を参照して本発明の第二実施例の処理の説明を行なう。本実施例でも実施例1と同様に、画像形成装置本体100が稼動している聞は、常時現像剤残量レベルを装置本体100のディスプレイ33、又はパソコンのディスプレイ41aに表示しているものとする。
【0098】
図6に記載したように、本体電源スイッチを入れた直後や、カートリッジ交換直後、ジャム処理直後などのカートリッジドアの開閉を行なった場合(ステップ201)は、画像形成装置本体100は前述したイニシャル回転モードに入る(ステップ202)。このイニシャル回転の実行中に現像剤残量検知手段20による簡略な現像剤残量検知が実行される(ステップ203)。現像剤残量検知手段20からの出力信号は、エンジン部Cに配設された信号処理手段44において、通常の統計的処理とは異なる簡略な統計的処理が行われ、短時間で、おおよその現像剤残量レベルTA1が確定される(ステップ204)。確定後にイニシャル回転は終了する(ステップ205)。
【0099】
次に、カートリッジの記憶手段31からカートリッジのシリアルNoを読み出し(ステップ206)、本体側に記憶されている番号との照合を行なう(ステップ207)。ここで、シリアルNoが本体に記憶されているものと同一であり、カートリッジが変更されていない場合はプリントレディ状態とする(ステップ215)。シリアルNoが変わっている場合はステップ208以降のステップに入る。
【0100】
ステップ204で確定されたおおよその現像剤残量レベルTA1は、信号処理手段44からビデオインターフェース(I/F)43を介してコントローラ部Dに配設された比較手段46に送信される。
【0101】
更に、エンジン部Cに配設されたデータ書き込み、読み出し手段32により前回の現像剤残量検知で確定した現像剤残量レベルTA0が、プロセスカートリッジBに搭載している記憶手段31から読み出され(ステップ208)、ビデオインターフェース(I/F)43を介してコントローラ部Dに配設された比較手段46に送信される。
【0102】
なお、カートリッジBが新品である場合も記憶手段31には予め工場出荷段階で収納されている現像剤残量が記憶されているので、このレベルを読み出す。
【0103】
コントローラ部Dに配段された比較手段46において、おおよその現像剤残量レベルTA1と、記憶手段31から読み出された現像剤残量レベルTA0とが比較される(ステップ209)。
【0104】
ここで、両値を比較して、その差が所定値Xより少ない場合には、比較手段46は特に問題は発生していないと判断して、画像形成装置はプリントレディ状態となる。(ステップ215)。
【0105】
この両値の差が所定のXよりも大きい場合、比較手段46は異常の可能性があると判断し、工ンジンコントローラ42に対して、ビデオインターフェース43を通じて再度イニシャル回転を要請する。工ンジンコントローラ42はこの信号を受けて、プリントレディ状態となることを保留して、再度イニシャル回転モードに入る(ステップ210)。
【0106】
その後、ステップ203、ステップ204と同様な信号処理により、2度目のおおよその現像剤残量レベルTA2が確定される(ステップ211、ステップ212)。確定後に2度目のイニシャル回転は終了する(ステップ213)。
【0107】
この後、TA2とTA0を比較して(ステップ214)、その差が所定値Xより少ない場合には、比較手段46は特に問題は発生していないと判断して、画像形成装置はプリントレディ状態となる(ステップ215)。その差が再度所定値Xより大きい場合は何らかの異常が発生したと判断し、比較手段46は、同じくコントローラ部Dに配設された信号出力手段47と通信し、異常発生した旨を、装置本体100のディスプレイ33、又は、パーソナルコンピュータ或いはワークステーション等のホスト41のディスプレイ41aに示す信号を発信する(ステップ216)。
【0108】
同時に、比較手段46は、エンジン部Cに配設されたデータ書き込み、読み出し手段32と通信し異常が発生した旨の情報を記憶手段31に記憶させる(スナッブ217)。
【0109】
このようにカートリッジが交換された時のみ異常検知シーケンスに入ることにより、実質上ほとんどの場合の故障を検出することができる。
【0110】
本実施例においても実施例1と同様に、現像剤残量レベルの比較機能の一部をコントローラ部Dに持たせる構成としたが、その全機能をコントローラ部Dが備える構成も可能である。その場合においても、コントローラ部Dとエンジン部Cの通信手段であるビデオインターフェース(I/F)43上で、現像剤残量検知手段20により確定された現在の現像剤残量レベル値と、前回の残量検知で確定され記憶手段31に記憶された現像剤残量レベル値の、現像剤残量レベルに関する2系統の出力を有することとなる。
【0111】
また、本実施例は、現像剤残量検知手段20としてフラットアンテナ方式を用いたが、現像剤収納容器4内の攪拌トルク検知方式など現像剤残量レベルを逐次検知できれば、その方式は間わない。
【0112】
また、画像形成装置本体100に配設されている信号処理手段44を記憶手段31と共に、プロセスカートリッジBに搭載してもよい。両者に関わる演算処理装置をプロセスカートリッジBに搭載することにより、画像形成装置本体100とプロセスカートリッジBとの問で行われていたデータの書き込み、読み出し等の通信を簡略化することができる。その結果、接点不良及びノイズ等による通信工ラーの発生機会を減少させることができ、安定した現像剤残量レベル検知を行うことができる。
【0113】
更に、本実施例ではカートリッジの交換検知を記憶手段31内のシリアルNoによって行なっているが、カートリッジの個体識別が可能であるならば、公知のどのような技術でも適用可能である。
【0114】
実施例3
図7には、本発明の他の態様であるカートリッジ化された現像装置Eの一実施例を示す。
【0115】
本実施例の現像装置Eは、現像ローラ5a及び現像ブレード5cなどの現像手段5を保持する現像室5Aと、現像手段5に現像剤を供給する現像剤を収容する現像剤収納容器4とをプラスチック製の現像剤枠体11及び現像枠体12により一体的に構成することによりカートリッジ化される。即ち、本実施例の現像装置Cは、実施例1で説明したプロセスカートリッジBの現像装置構成部をユニット化したものであり、即ち、プロセスカートリッジBから、感光体ドラム1、帯電手段2、クリーニング手段7を除いて一体化したカートリッジと考えることができる。従って、実施例1にて説明した全ての現像装置構成部及び現像剤量検出手段構成が同様に本実施例の現像装置においても適用される。従って、これら構成及び作用についての説明は、実施例1、2において行った上記説明を援用する。
【0116】
本実施例においても、実施例1、2と同様の作用効果を達成し得る。
【0117】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の画像形成装置及び/又はカートリッジの異常検知システムによれば、高精度かつ短時間に画像形成装置及び/又はカートリッジの異常を検知することができ、異常が発生した画像形成装置及び/又はカートリッジが使用されることで更に甚大な破損に到ることを未然に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプロセスカートリッジと画像形成装置の一実施例の断面図である。
【図2】図1のプロセスカートリッジの拡大断面図である。
【図3】本発明に係るプロセスカートリッジに搭載することのできる現像剤残量検知手段の図である。
【図4】本発明に係るプロセスカートリッジと画像形成装置の概略関係図である。
【図5】本発明の一実施例による現像剤残量に関する警告を表示するための動作を説明するフローチャートである。
【図6】本発明の他の実施例による現像剤残量に関する警告を表示するための動作を説明するフローチャートである。
【図7】本発明に係るカートリッジ化された現像装置の一実施例の断面図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム
2 帯電手段
3 レーザースキャナー
4 現像剤収納容器
5 現像手段
7 クリーニング手段
10 攪拌手段
10a 表面清掃手段
20 現像剤残量検知手段(平面アンテナ)
31 記憶手段
30 現像剤量検出装置
32 データ書き込み、読み出し手段
33 表示部
41 ホスト
42 E−コントローラ
43 ビデオインターフェース
44 信号処理手段
45 比較手段
46 比較手段
47 信号出力手段
100 画像形成装置本体
101 装着手段
A レーザービームプリンタ
B プロセスカートリッジ
C エンジン部
D コントローラ部
E 現像カートリッジ(現像装置)
Claims (3)
- 現像剤収納容器と、前記現像剤収納容器内の現像剤残量を逐次検知できる現像剤残量検知手段と、現像剤残量に係わる情報を記憶する記憶手段と、を有するカートリッジが着脱自在な画像形成装置における、該画像形成装置及び/又は該カートリッジの異常検知システムであって、
現像剤残量を出力するために、前記現像剤残量検知手段からの検知出力を第1の統計的手法によって処理して前記現像剤残量を確定し、かつ、前記画像形成装置及び/又は前記カートリッジの異常を判断するために、前記第1の統計的手法とは異なる簡略な第2の統計的手法で前記現像剤残量を確定する処理手段と、
前記第2の統計的手法により確定した現像剤残量と前記記憶手段に記憶されている現像剤残量とを比較する比較手段と、
前記比較手段の比較の結果、前記第2の統計的手法により確定した現像剤残量と前記記憶手段に記憶されている現像剤残量との差の値が所定量より大きい場合、再度、前記第2の統計的手法による前記現像剤残量の確定処理を行わせ、そして、前記比較手段による比較の結果、前記第2の統計的手法により確定された現像剤残量と前記記憶手段に記憶されている現像剤残量との差の値が所定量より大きい場合、画像形成装置及び/又はカートリッジの異常と判断し、前記画像形成装置が備える情報表示部、又は、前記画像形成装置と通信可能なディスプレイを有する機器に異常を判断したことを示す情報を出力する判断手段と、
を有することを特徴とする前記異常検知システム。 - 前記第2の統計的手法による現像剤残量の確定処理は、画像形成装置本体の電源投入時、及び、カートリッジ交換のためのドアクローズ時に行なわれるイニシャル回転中に検出された検知出力を用いて確定処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の異常検知システム。
- 前記第2の統計的手法による現像剤残量の確定処理は、画像形成装置本体の電源投入時、及び、カートリッジ交換のためのドアクローズ後であって、前記記憶手段に記憶されたID情報に基づいて、カートリッジが変更されたと判断された場合に行われるイニシャル回転中に検出された検知出力を用いて確定処理を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の異常検知システム。
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