JP3897074B2 - Valve timing adjustment device - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関(以下、「内燃機関」をエンジンという)の吸気弁および/または排気弁の開閉タイミング(以下、「開閉タイミング」をバルブタイミングという)を運転条件に応じて変更するためのバルブタイミング調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、エンジンのクランクシャフトと同期回転するチェーンスプロケット等の駆動力伝達手段によりカムシャフトを駆動し、駆動力伝達手段とカムシャフトとの相対回動による位相差により吸気弁および排気弁の少なくともいずれか一方のバルブタイミングを制御するベーン式のバルブタイミング調整装置が知られている。
【0003】
ベーン式のバルブタイミング調整装置は、駆動力伝達手段とともに回転するハウジング内に、カムシャフトとともに回転するベーンを収容している。そして、ハウジングに対するベーンの相対回転位相差を油圧により調整することにより、カムシャフトと駆動力伝達手段とを相対的に回動させ、エンジンの運転条件に応じて吸気弁および排気弁の少なくともいずれか一方のバルブタイミングを調整している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
エンジンバルブの開閉時期を制御する位相制御のバルブタイミング調整装置では、エンジンの安定性向上、燃費の向上、あるいは排気エミッションを低減することを目的としている。この種のエンジンの低負荷時においては吸入空気量が少ないため、エンジンのシリンダ内に燃焼を悪化させる残留排気ガスが少ないことが望ましい。吸気弁と排気弁とが同時に開いている期間(オーバーラップ期間)において、吸気側はスロットルにより負圧であり、排気側は正圧であるので、排ガスが吸気側に吹き返し、燃焼が悪化したり、失火したりする場合がある。このため、排気弁の閉じる時期が早く、吸気弁の開く時期が遅いことが要求される。また、吸気弁の閉じる時期を遅くすることにより、ポンピングロスを低減し、燃費を向上することができる。したがって、アイドル運転および始動時には、排気弁の閉じる時期が早く、吸気弁の開く時期が遅い基本位相に制御する必要がある。ここで、この基本位相の吸気側の条件を最遅角とし、排気側の条件を最進角とする。
【0005】
しかし、エンジンの中負荷以上においてはEGR量を制御し、ポンピングロスの低減を内部EGRにより行い、燃費の向上と排気エミッションの低減をさせるため、吸気側の開弁時期を早くしたり、排気側の閉弁時期を遅くする必要がある。すなわち、吸気弁を進角方向に制御し、排気弁を遅角方向に制御する。
【0006】
さらに、エンジンの全負荷においては、大量の空気をエンジンのシリンダ内に入れる必要があるため、低速域においては早く吸気弁を閉じてマニホールドへの逆流を防止し、高速域においては空気の慣性を利用して遅く吸気弁を閉じる必要がある。また排気側は、排気脈動を最大限利用できる位相に排気弁を制御し、排気脈動を利用することができない場合、最進角に制御する必要がある。すなわち排気側は、エンジンの低負荷から負荷に応じて、排気弁を最進角から遅角方向に制御し、再び進角方向に制御する必要がある。
【0007】
このとき運転条件が変化した場合、素早く要求位相に吸排気弁を制御可能なことが望ましい。しかし吸排気弁の制御が不可能な場合、エンジンの失火や燃焼不安定などの問題が発生する。通常、エンジンの油圧ポンプはクランクシャフトによって駆動されるが、しかし結果として、エンジンの回転数によって吐出油量が変化し、低回転時において、吐出油量は低下する。このため、特に高油温時、漏れと粘度の低下により油圧が減少し、アクチュエータの作動が行われなくなる場合がある。このとき吸気側は、カムシャフトの駆動トルクによって遅角されるため、基本位相となり得る。しかし排気側は、吸気側と同じ油圧ピストン面積のアクチュエータを適用した場合、基本位置に制御することが不可能となり、エンジンのシリンダ内に残留ガスが増大し、失火したり、エンジンが停止したりすることがある。
【0008】
そこで、特開平9−264110号公報に開示されるバルブタイミング調整装置においては、捩じりスプリングによる付勢力を用いて吸気側を遅角位置あるいは排気側を進角位置に移動させることにより、上記の課題を解決している。
【0009】
しかしながら、捩じりスプリングはその構造上、カムシャフトの全周にスプリングを構成する必要がある。そして、捩じりスプリングを収納するための収納空間をカムシャフトの軸方向の全周に形成する必要がある。ベーン式の位相可変アクチュエータは、ベーン部材前後の油圧を制御して作動トルクを発生するため、上記の収納空間をカムシャフトの軸方向の全周に形成すると、ベーン部材前後の油圧室が繋がり、作動に必要な圧力を発生することができなくなる恐れがある。ベーン部材前後の油圧室が繋がらないよう構成するためには、油圧室の内径側、すなわちベーン部材の内径を捩じりスプリングの外径よりも大きく設定する必要がある。つまり、ベーン部材を揺動させるのに必要な油圧を確保するため、ベーン部材前後の面積を確保する必要がある。しかし、ベーン部材の内径を捩じりスプリングの外径よりも大きく設定すると、油圧室の外径側、すなわちベーン部材の外径を比較的大きくする必要があり、アクチュエータの体格が大型になり、バルブタイミング調整装置の重量や製造コストが増大したり、エンジンに搭載するのが困難になるという問題があった。
【0010】
また、油圧室の外径を比較的小さくするため、ベーン部材の枚数を増加してベーン部材前後の面積を増加させると、部品点数が増加して製造コストが増大するという問題があった。さらに、ベーン部材の枚数の増加によりベーン部材の揺動角が減少し、エンジン性能の向上に必要なベーン部材の揺動角が得られず、エンジン性能が低下するという問題があった。
【0011】
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、エンジン性能を低下させることなくアクチュエータの体格を小型にし、エンジンに搭載するための搭載スペースを容易に確保することが可能なバルブタイミング調整装置を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、簡単な構成で製造コストを低減することが可能なバルブタイミング調整装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載のバルブタイミング調整装置によると、仕切部材は、ベーン部材を収容する収容室と、第1の付勢手段を収納する収納空間とを仕切るので、収納空間のスペースに関係なく進角室と遅角室とが繋がらないように収容室を構成する。このため、進角室および遅角室の内径側、すなわちベーン部材の内径を第1の付勢手段の外径よりも小さく設定することにより、エンジン性能を低下させることなく油圧室の外径側、すなわちベーン部材の外径を比較的小さくすることができる。したがって、エンジン性能を低下させることなくアクチュエータの体格を小型にし、バルブタイミング調整装置の重量を低減するとともに、エンジンに搭載するための搭載スペースを容易に確保することができる。さらに、簡単な構成でアクチュエータの体格を小型にすることができるので、製造コストを低減することができる。
【0013】
さらに、本発明の請求項1記載のバルブタイミング調整装置によると、ベーン部材は第1の付勢手段の一方の端部を固定するための固定孔を有するので、第1の付勢手段の他方の端部をハウジング部材に固定することにより、ベーン部材の内径よりも大きな外径を有する第1の付勢手段の付勢力を受けるための特別な部材を設けることなく、第1の付勢手段を組付けることができる。したがって、簡単な構成で製造コストをさらに低減することができる。
【0014】
さらに、本発明の請求項1記載のバルブタイミング調整装置によると、仕切部材は第1の付勢手段の一方の端部を通すことが可能な貫通孔を有し、この貫通孔は進角室または遅角室のいずれか一方のみと連通するので、貫通孔からの流体の漏れ流量を低減することができる。したがって、バルブタイミング調整装置の位相可変における応答性を向上させることができる。
【0015】
本発明の請求項2記載のバルブタイミング調整装置によると、仕切部材に形成される貫通穴は進角室と連通し、遅角室とは遮断されている。ベーン部材は基準の最進角位相から遅角方向へ回動するので、ベーン部材の回動によりベーン部材が貫通孔を塞ぐことが可能である。このため、ベーン部材が遅角方向に回動することによるベーン部材のシール長さが減少せず、貫通孔を塞ぐのに必要なベーン部材の角度を比較的小さく設定することができる。したがって、ベーン部材の揺動角を比較的大きく設定することにより、エンジンの排気エミッションを低減させることができる。さらに、同一の揺動角において、ベーン部材のシール長さを比較的長く設定することにより、貫通孔からの流体の漏れ流量を最低限にすることができる。したがって、バルブタイミング調整装置の位相可変における応答性をさらに向上させることができる。
【0016】
本発明の請求項3記載のバルブタイミング調整装置によると、仕切部材は収容室あるいは収納空間から外部に流体が漏れるのを防止するシール手段を有しているので、例えばOリング等のシール部材を設ける必要がない。このため、部品点数を低減することができ、さらに、Oリング用の溝等を仕切部材に加工する必要がないので、製造工数を低減することができる。したがって、製造コストを低減することができる。
【0017】
本発明の請求項4記載のバルブタイミング調整装置によると、仕切部材に凹凸部が設けられているので、簡単な構成で収容室あるいは収納空間から外部に流体が漏れるのを防止することができる。したがって、製造コストをさらに低減することができる。
【0018】
本発明の請求項5記載のバルブタイミング調整装置によると、仕切部材の一方の面側あるいは両方の面側に弾性部材が設けられているので、簡単な構成で収容室あるいは収納空間から外部に流体が漏れるのを確実に防止することができる。弾性部材としては、例えばゴム等を用いることができ、このゴム等の弾性部材を貼付けあるいはコーティングによって仕切部材の一方の面側あるいは両方の面側に設けることにより、容易に製造することができる。
【0019】
本発明の請求項6記載のバルブタイミング調整装置によると、仕切部材は第1の付勢手段の一方の端部を案内するガイド手段を有するので、第1の付勢手段のベーン部材回転方向の付勢力のみがベーン部材に伝達されるようにすることができる。したがって、ベーン部材が偏芯し、収容室を形成するハウジング部材の内壁とベーン部材とが擦れることによるベーン部材の偏摩耗を防止することができる。さらに、ベーン部材をハウジング部材に容易に組付けることができるので、製造工数を低減することができる。
【0020】
本発明の請求項7記載のバルブタイミング調整装置によると、ベーン部材は第1の付勢手段の一方の端部を固定するための固定孔を有し、仕切部材は第1の付勢手段の一方の端部を通すことが可能な貫通孔を有し、固定孔のベーン部材径方向の幅が貫通孔の仕切部材径方向の幅よりも大きい。このため、第1の付勢手段のベーン部材径方向の付勢力が仕切部材に形成される貫通孔の内壁で規制され、この径方向の付勢力がベーン部材に伝達されるのを防止する。したがって、ベーン部材が偏芯し、収容室を形成するハウジング部材の内壁とベーン部材とが擦れることによるベーン部材の偏摩耗を確実に防止することができる。
【0021】
本発明の請求項8または10記載のバルブタイミング調整装置によると、ハウジング部材とベーン部材とにそれぞれ設けられる当接部および被当接部を有する拘束手段を備えており、当接部あるいは被当接部が設けられるベーン部材は、第1の付勢手段の一方の端部を固定するための固定孔を有している。当接部あるいは被当接部が設けられるベーン部材は、強度確保の理由により他のベーン部材に比べて肉厚であるので、固定孔を容易に形成することができる。したがって、簡単な構成でアクチュエータの体格を小型にすることができ、製造コストを低減することができる。
【0022】
本発明の請求項9または11記載のバルブタイミング調整装置によると、ベーン部材は、収容室を形成するハウジング部材の内壁に係止されることによりベーン部材の最進角位置あるいは最遅角位置を規定する規定手段を有しており、この規定手段が設けられるベーン部材は、第1の付勢手段の一方の端部を固定するための固定孔を有している。規定手段が設けられるベーン部材は、強度確保の理由により他のベーン部材に比べて肉厚であるので、固定孔を容易に形成することができる。したがって、簡単な構成でアクチュエータの体格を小型にすることができ、製造コストを低減することができる。
【0023】
本発明の請求項12記載のバルブタイミング調整装置によると、ハウジング部材と駆動軸または従動軸との摺動部は付勢手段の収納空間から流体が供給されるので、駆動軸または従動軸の内部に特別な流体供給路を形成することなく良好な摺動面を形成することができる。したがって、簡単な構成で摺動部の摩耗を低減し、耐久性を向上させることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を示す複数の実施例を図面に基づいて説明する。
(第1実施例)
本発明の第1実施例によるエンジン用バルブタイミング調整装置を図1〜図10に示す。第1実施例のバルブタイミング調整装置100は、排気弁のバルブタイミングを制御する油圧制御式のバルブタイミング調整装置である。
【0025】
図1に示すチェーンスプロケット8は、図示しないタイミングチェーンにより図示しないエンジンの駆動軸としてのクランクシャフトと結合して駆動力を伝達され、クランクシャフトと同期して回転する。フロント部材50はハウジング部51および軸受部52からなり、ボルト53によりハウジング部51とチェーンスプロケット8と後述するシールプレート7とが結合されている。従動軸としてのカムシャフト1は、チェーンスプロケット8から駆動力を伝達され、図示しない吸気弁を開閉駆動する。カムシャフト1は、図示しないシリンダヘッドに支持され、チェーンスプロケット8に対し所定の位相差をおいて相対回動可能である。チェーンスプロケット8およびカムシャフト1は図1の左方向からみて時計方向に回転する。以下、この回転方向を進角方向とする。
【0026】
チェーンスプロケット8とフロント部材50とはハウジング部材を構成している。ベーンロータ4の軸方向両端面はシールプレート7およびフロント部材50のハウジング部51により覆われている。チェーンスプロケット8、シールプレート7およびフロント部材50は駆動側回転体を構成し、互いにボルト53により同軸上に結合されている。
【0027】
第1の付勢手段としての捩じりスプリング60はチェーンスプロケット8に形成された収納空間としての円周溝61に収納され、一方の端部はベーンロータ4に固定され、他方の端部はチェーンスプロケット8に固定されている。捩じりスプリング60は、チェーンスプロケット8に対しベーンロータ4が進角する方向、すなわちクランクシャフトに対しカムシャフト1が進角する方向にベーンロータ4を付勢している。また、円周溝61から反フロント部材側に延長して形成される油路62は、円周溝61に漏れた作動油によりカムシャフト1とチェーンスプロケット8との軸受部、すなわち摺動部を潤滑するためのものである。
【0028】
図2に示すように、フロント部材50のハウジング部51は周方向にほぼ等間隔に台形状に形成されたシュー51a、51b、51cを有している。シュー51a、51b、51cの周方向の三箇所の間隙にはそれぞれベーン部材としてのベーン4a、4b、4cを収容する収容室としての扇状空間部55が形成されており、シュー51a、51b、51cの内周面は断面円弧状に形成されている。
【0029】
ベーンロータ4は周方向にほぼ等間隔にベーン4a、4b、4cを有し、このベーン4a、4b、4cがシュー51a、51b、51cの周方向の間隙に形成されている扇状空間部55に回動可能に収容されている。ベーン4cの進角側側面には進角側ストッパ41が設けられており、ベーン4cの遅角側側面には遅角側ストッパ42が設けられている。図2に示す遅角方向、進角方向を表す矢印は、ハウジング部51に対するベーンロータ4の遅角方向、進角方向を表している。図2において、各ベーンは各扇状空間部55の一方の周方向端部に位置し、ベーンロータ4はハウジング部51に対し最進角位置にある。最進角位置は、進角側ストッパ41がシュー51cの遅角側側面に係止されることにより規定されている。また、最遅角位置は、遅角側ストッパ42がシュー51bの進角側側面に係止されることにより規定される。進角側ストッパ41および遅角側ストッパ42は規定手段を構成している。図1に示すように、ベーンロータ4は、ボルト5によりカムシャフト1に一体に結合されており、ブッシュ6はベーンロータ4に圧入支持され、従動側回転体を構成している。
【0030】
図1に示すように、ベーン4a、4b、4cの内径は捩じりスプリング60の外径よりも小さく設定されている。また図5に示すように、ベーン4cには、捩じりスプリング60の一方の端部を固定するための固定孔40が形成されている。このため、捩じりスプリング60の他方の端部をチェーンスプロケット8に固定することにより、ベーン4a、4b、4cの内径よりも大きな外径を有する捩じりスプリング60の付勢力を受けるための特別な部材を設けることなく、捩じりスプリング60を組付けることができる。さらに、進角側ストッパ41および遅角側ストッパ42を有するベーン4cは、強度確保の理由によりベーン4bに比べて肉厚であるので、固定孔40を容易に形成することができる。
【0031】
カムシャフト1およびブッシュ6はそれぞれフロント部材50の軸受部52に相対回動可能に嵌合している。したがって、カムシャフト1およびベーンロータ4はチェーンスプロケット8およびフロント部材50に対して同軸に相対回動可能である。
【0032】
図2に示すように、シール部材9はベーンロータ4の外周壁に嵌合している。ベーンロータ4の外周壁とフロント部材50のハウジング部51の内周壁との間には微小クリアランスが設けられており、このクリアランスを介して油圧室間に作動油が漏れるのをシール部材9により防止している。図1に示すように、シール部材9はそれぞれ板ばね10の付勢力によりハウジング部51の内周壁に向けて押されている。
【0033】
図2に示すように、ガイドリング91はベーン4aの内壁に圧入保持され、このガイドリング91に当接部としてのストッパピストン97が挿入されている。図1に示すように、ストッパピストン97は、ほぼ同一外径の有底円筒状に形成されており、有底の円筒部97aと円筒部97aの開口端部に設けられたフランジ部97bとからなる。ストッパピストン97はカムシャフト1の軸方向に摺動可能にガイドリング91に収容されている。ストッパピストン97は第2の付勢手段としてのスプリング96により反チェーンスプロケット側に付勢されている。フロント部材50のハウジング部51に形成されたストッパ穴に被当接部としてのテーパ穴54aを有する嵌合リング54が圧入保持されており、ストッパピストン97は図2に示す最進角位置においてテーパ穴54aに嵌合可能である。ストッパピストン97がテーパ穴54aに嵌合し、ストッパピストン97がテーパ穴54aに回転方向で当接した状態ではハウジング部51に対するベーンロータ4の相対回動は拘束される。つまり、ストッパピストン97とテーパ穴54aとは最進角位置において拘束位置にある。ストッパピストン97、テーパ穴54aおよびスプリング96は拘束手段を構成している。
【0034】
フランジ部97bの左側の油圧室18は、図2に示す油路19を介して後述する進角油圧室85と連通している。また、円筒部97aの先端側に形成された油圧室27は、図2に示す油路31を介して後述する遅角油圧室80と連通している。油圧室18の油圧を受けるフランジ部97bの第1受圧面の面積は、油圧室27の油圧を受ける円筒部97aの第2受圧面の面積よりも小さくなるように設定されている。第1受圧面および第2受圧面がそれぞれ油圧室18と油圧室27との作動油から受ける力はテーパ穴54aからストッパピストン97を抜け出させる方向に働く。第1受圧面の受圧面積はフランジ部97bと円筒部97aの径差に相当する環状部の面積にほぼ等しく、第2受圧面の受圧面積は円筒部97aの断面積にほぼ等しい。進角油圧室85または遅角油圧室80に所定圧以上の作動油が供給されると、これら作動油の油圧によりスプリング96の付勢力に抗してストッパピストン97はテーパ穴54aから抜け出す。
【0035】
ストッパピストン97の位置とテーパ穴54aの位置との関係は、フロント部材50のハウジング部51に対してベーンロータ4が最進角位置にあるとき、つまりクランクシャフトに対してカムシャフト1が最進角位置にあるときにスプリング96の付勢力によりストッパピストン97がテーパ穴54aに嵌合可能に設定されている。
【0036】
図2に示すように、シュー51aとベーン4aとの間に遅角油圧室80が形成され、シュー51bとベーン4bとの間に遅角油圧室81が形成され、シュー51cとベーン4cとの間に遅角油圧室82が形成されている。また、シュー51aとベーン4bとの間に進角油圧室83が形成され、シュー51bとベーン4cとの間に進角油圧室84が形成され、シュー51cとベーン4aとの間に進角油圧室85が形成されている。
【0037】
図1に示すように、仕切部材としてのシールプレート7は扇状空間部55と円周溝61とを仕切っている。すなわちシールプレート7は、ベーン4a、4b、4cを収容する収容室と、捩じりスプリング60を収納する収納空間とを仕切っている。このため、円周溝61のスペースに関係なく進角油圧室83、84、85と遅角油圧室80、81、82とが繋がらないように扇状空間部55を構成している。
【0038】
図8、図9および図10に示すように、シールプレート7には全周にわたって凹凸部72が形成されている。またシールプレート7は金属プレート73と弾性部材74とから構成される。弾性部材74は、金属プレート73の両面に貼付けあるいはコーティングにより設けられており、例えばアクリル系ゴム等の熱や作動油に劣化し難い弾性材料からなる。このため、Oリング等のシール部材を設けなくてよいので、部品点数を低減することができ、さらにOリング用の溝等をシールプレート7に加工しなくてよいので、製造工数を低減することができる。したがって、製造コストを低減するとともに、簡単な構成で扇状空間部55あるいは円周溝61から外部に作動油が漏れるのを確実に防止することができる。ここで、凹凸部72および弾性部材74はシール手段を構成している。
【0039】
図3に示すように、シールプレート7には、周方向に長細い貫通孔70が形成されている。貫通孔70は、捩じりスプリング60の一方の端部を通すことが可能である。図2に示すように、貫通孔70は、進角油圧室84と連通し、遅角油圧室82と遮断されている。このため、ベーン4a、4b、4cは基準の最進角位相から遅角方向へ回動するので、ベーン4a、4b、4cの回動によりベーン4cが貫通孔70を塞ぐことができる。
【0040】
図6および図7に示すように、固定孔40の内径をW40とし、貫通孔70の径方向の幅をW70とすると、
W40>W70
である。すなわち、固定孔40のベーンロータ4の径方向の幅が貫通孔70のシールプレート7の径方向の幅よりも大きい。このため、捩じりスプリング60のベーンロータ4の径方向の付勢力が貫通孔70の内壁で規制され、この径方向の付勢力がベーン4cに伝達されるのを防止する。したがって、ベーン4a、4b、4cが偏芯し、扇状空間部55を形成するハウジング部51の内壁とベーン4a、4b、4cとが擦れることによるベーン4a、4b、4cの偏摩耗を防止することができる。さらに、ベーン4a、4b、4cをハウジング部51に容易に組付けることができるので、製造工数を低減することができる。ここで、貫通孔70はガイド手段を構成している。
【0041】
また図3に示すように、シールプレート7には、図1に示すストッパピストン97の背圧室30と連通する連通路71が形成されている。連通路71は最進角位置においてチェーンスプロケット8に形成された油路29を経由して図示しないエンジンの油潤滑空間に大気開放されているので、最進角位置において背圧室30は大気開放されている。したがって、最進角位置においてストッパピストン97の移動が妨げられない。
【0042】
図1に示すように、ベーンロータ4には、カムシャフト1との当接部において油路13が設けられており、ブッシュ6との当接部において油路12が設けられている。油路13は、油路12を介してカムシャフト1とボルト5との間に形成された油路14、およびハウジング101に形成された油路15を経由し、切換弁142を介して駆動手段としての油圧ポンプ140またはドレイン141と連通している。油圧ポンプ140はエンジン潤滑油の駆動源を兼ねている。さらに図2に示すように、油路13は、進角油圧室83、84、85と連通している。また、油路13は、油路19を介して油圧室18と連通している。
【0043】
図4および図5に示すように、フロント部材50のハウジング部51には、ベーンロータ4との当接部において油路32が設けられており、油路32は、フロント部材50の軸受部52に形成された油路33、およびハウジング101に形成された全周溝11を介してハウジング101に形成された油路16、17を経由し、切換弁142を介して油圧ポンプ40またはドレイン41と連通している。さらに油路32は、遅角油圧室80、81、82と連通しており、図2に示す油路31を介して油圧室27と連通している。切換弁142は電子制御装置(ECU)143からの指示により、油路15および17と油圧ポンプ40およびドレイン141との接続状態を切換える。
【0044】
次に、上記構成をもつバルブタイミング調整装置100の作動について説明する。
(1) エンジンが正常停止すると、遅角油圧室80、81、82はドレン側に解放され、各進角油圧室83、84、85には作動油圧が加わった状態で保持されるようにECU143からの指示により切換弁142が切換制御される。すると、フロント部材50のハウジング部51に対しベーンロータ4が最進角位置に移動し、拘束手段によりハウジング部51とベーンロータ4とが結合されるので、ハウジング部51に対してカムシャフト1が最進角位置に保持される。
【0045】
第1実施例では、図2に示す最進角状態において排気弁と吸気弁との開弁期間が重複しないように設計されているので、内部EGR量を低減し、エンジンを正常に始動することができる。エンジンが始動しても、拘束手段によりハウジング部51とベーンロータ4とは結合された状態に保持されているので、各油路および各油圧室に加わる作動油圧が所定圧より大きくなるまでは、ハウジング部51に対してカムシャフト1は最進角位置にある。
【0046】
(2) エンジンが正常運転に移行し各油路および各油圧室に所定圧よりも油圧の大きい作動圧油が導入されると、高油温時のアイドル時のカムシャフト1の変動トルクの負ピークトルクにより第2受圧面に圧力が作用し、拘束手段によるハウジング部51とベーンロータ4との結合が解除される。このとき、ストッパピストン97にせん断力がかかって引掛かることなくハウジング部51とベーンロータ4との拘束を速やかに解除することができる。したがって、遅角油圧室80、81、82と、進角油圧室83、84、85とに加わる作動油圧により、捩じりスプリング60の付勢力に抗して、ハウジング部51に対してベーンロータ4が相対回動し、ハウジング部51に対するカムシャフト1の相対位相差が調整される。
【0047】
以上説明した本発明の第1実施例においては、シールプレート7は、ベーン4a、4b、4cを収容する扇状空間部55と、捩じりスプリング60を収納する円周溝61とを仕切っているので、円周溝61のスペースに関係なく進角室83、84、85と遅角室80、81、82とが繋がらないように扇状空間部55を構成している。このため、進角室83、84、85および遅角室80、81、82の内径側、すなわちベーン4a、4b、4cの内径を捩じりスプリング60の外径よりも小さく設定することにより、エンジン性能を低下させることなくベーン4a、4b、4cの外径を比較的小さくすることができる。したがって、エンジン性能を低下させることなくアクチュエータの体格を小型にし、バルブタイミング調整装置100の重量を低減するとともに、エンジンに搭載するための搭載スペースを容易に確保することができる。さらに、簡単な構成でアクチュエータの体格を小型にすることができるので、製造コストを低減することができる。
【0048】
また第1実施例においては、ベーン4cは捩じりスプリング60の一方の端部を固定するための固定孔40を有するので、捩じりスプリング60の他方の端部をチェーンスプロケット8に固定することにより、ベーン4a、4b、4cの内径よりも大きな外径を有する捩じりスプリング60の付勢力を受けるための特別な部材を設けることなく、捩じりスプリング60を組付けることができる。さらに、進角側ストッパ41および遅角側ストッパ42を有するベーン4cは、強度確保の理由によりベーン4bに比べて肉厚であるので、固定孔40を容易に形成することができる。したがって、簡単な構成で製造コストをさらに低減することができる。
【0049】
さらに第1実施例においては、シールプレート7に形成される貫通穴70は進角室84と連通し、遅角室82とは遮断されている。ベーン4a、4b、4cは基準の最進角位相から遅角方向へ回動するので、ベーン4a、4b、4cの回動によりベーン4cが貫通孔70を塞ぐことが可能である。このため、ベーン4a、4b、4cが遅角方向に回動することによるベーン4cのシール長さが減少せず、貫通孔70を塞ぐのに必要なベーン4a、4b、4cの角度を比較的小さく設定することができる。したがって、ベーン4a、4b、4cの揺動角を比較的大きく設定することにより、エンジンの排気エミッションを低減させることができる。さらに、ベーン4a、4b、4cの同一の揺動角において、ベーン4cのシール長さを比較的長く設定することにより、貫通孔70からの流体の漏れ流量を最低限にすることができる。したがって、バルブタイミング調整装置100の位相可変における応答性をさらに向上させることができる。
【0050】
さらにまた第1実施例においては、シールプレート7は凹凸部72および弾性部材74を有しているので、製造コストを低減するとともに、簡単な構成で扇状空間部55あるいは円周溝61から外部に作動油が漏れるのを確実に防止することができる。なお、弾性部材74はシールプレート7の一方の面側のみに設けられいてもよいし、凹凸部72あるいは弾性部材74のいずれか一方のみが設けられいても作動油が漏れるのを防止することは可能である。
【0051】
さらにまた第1実施例においては、固定孔40の内径W40と貫通孔70の径方向の幅をW70との間には、
W40>W70
の関係がある。このため、捩じりスプリング60の径方向の付勢力が貫通孔70の内壁で規制され、この径方向の付勢力がベーン4cに伝達されるのを防止する。したがって、ベーン4a、4b、4cが偏芯して扇状空間部55を形成するハウジング部51の内壁とベーン4a、4b、4cとが擦れることによるベーン4a、4b、4cの偏摩耗を防止することができる。さらに、ベーン4a、4b、4cをハウジング部51に容易に組付けることができるので、製造工数を低減することができる。
【0052】
さらにまた第1実施例においては、カムシャフト1とチェーンスプロケット8との摺動部は円周溝61から作動油が供給されるので、カムシャフト1の内部に特別な油路を形成することなく良好な摺動面を形成することができる。したがって、簡単な構成で摺動部の摩耗を低減し、耐久性を向上させることができる。
【0053】
(第2実施例)
次に、図2に示す第1実施例の固定穴40をベーン4aに形成した第2実施例について、図11を用いて説明する。その他の構成は第1実施例と同様であり、同一構成部分に同一符号を付す。
【0054】
第2実施例においては、図11に示すように、ベーン4aには、捩じりスプリング60の一方の端部を固定するための固定孔44が形成されている。このため、捩じりスプリング60の他方の端部をチェーンスプロケットに固定することにより、ベーン4a、4b、4cの内径よりも大きな外径を有する捩じりスプリング60の付勢力を受けるための特別な部材を設けることなく、捩じりスプリング60を組付けることができる。さらに、当接部としてのストッパピストン97が設けられるベーン4aは、強度確保の理由によりベーン4bに比べて肉厚であるので、固定孔44を容易に形成することができる。したがって、簡単な構成で製造コストを低減することができる。
【0055】
(第3実施例)
次に、図1および図3に示す第1実施例の捩じりスプリング60の他方の端部を径方向に延ばし、円周溝61も径方向に延ばした第3実施例について、図12および図13を用いて説明する。その他の構成は第1実施例と同様であり、同一構成部分に同一符号を付す。
【0056】
第3実施例においては、図12および図13に示すように、第1の付勢手段としての捩じりスプリング160はチェーンスプロケット108に形成された収納空間としての円周溝161に収納されている。捩じりスプリング160の一方の端部はベーンロータ4に固定され、他方の端部はチェーンスプロケット108に固定されている。捩じりスプリング160の他方の端部は径方向に延びており、それに対応するように、円周溝161も径方向に延びるようにチェーンスプロケット108に形成されている。捩じりスプリング160は、チェーンスプロケット108に対しベーンロータ4が進角する方向、すなわちクランクシャフトに対しカムシャフト1が進角する方向にベーンロータ4を付勢している。
【0057】
第3実施例においては、円周溝161の軸方向の深さを比較的小さくすることができるので、円周溝161を加工するための製造工数を低減することができる。さらに、チェーンスプロケット108の軸方向の長さを比較的小さくすることができるので、バルブタイミング装置の体格を小型にし、エンジンに搭載するための搭載スペースをさらに容易に確保することができる。
【0058】
以上説明した本発明の複数の実施例では、拘束手段によりフロント部材50のハウジング部51とベーンロータ4とを最進角位置で結合し、排気弁と吸気弁との開弁期間が重複しないようにしたが、本発明では、エンジンが正常に始動し運転状態に移行できる範囲内であれば排気弁と吸気弁との開弁期間は重複してもよく、拘束手段によるハウジング部材とベーン部材との結合位置は最進角位置よりも遅角側でも良い。
【0059】
上記複数の実施例では、ベーンを三つ有するベーンロータ4について説明したが、本発明では、ベーンの数は構成上可能であれば一つまたはそれ以上のいくつでも構わない。
【0060】
また複数の実施例では、ストッパピストン97がベーンロータ4の軸方向に移動してテーパ穴に嵌合する構成としたが、本発明では、ストッパピストンがベーンロータの径方向に移動してテーパ穴に嵌合する構成としてもよいし、チェーンスプロケットにストッパピストンを収容することも可能である。
【0061】
また複数の実施例では、チェーンスプロケットによりクランクシャフトの回転駆動力をカムシャフトに伝達する構成を採用したが、タイミングプーリやタイミングギア等を用いる構成にすることも可能である。また、駆動軸としてのクランクシャフトの駆動力をベーンロータで受け、従動軸としてのカムシャフトとハウジング部とを一体に回転させることも可能である。
【0062】
また複数の実施例では、排気弁のバルブタイミング調整装置に本発明を適用しているが、これに限定されることはなく、例えばOHCエンジンやOHVエンジンにバルブタイミング調整装置を設けるシステムにも適用することができる。このとき、バルブタイミング調整装置により、吸・排気弁の開弁タイミングは遅角方向に平行移動することになり、開弁タイミングを平行移動することにより燃費を向上することができる。この場合にもエンジン始動時の基準位置は最進角位置となるため、上記複数の実施例と同様の効果を得ることができる。
【0063】
さらに本発明は、吸気弁のバルブタイミング調整装置にも適用可能である。吸気弁のバルブタイミング調整装置も排気弁のバルブタイミング調整装置と同様に常に遅角方向に力を受けている。そこで、第1の付勢手段としての捩じりスプリングを設けることにより、バルブタイミングの作動速度(応答性)を向上することができる。なお、この際には捩じりスプリングの付勢力を、エンジン始動時にバルブタイミング調整装置が受ける遅角方向の力より小さく設定することが好ましい。このように捩じりスプリングの付勢力を設定することにより、始動時に基準位置である最遅角位置に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例によるバルブタイミング調整装置を示す縦断面図である。
【図2】図1のII−II線断面図である。
【図3】図1のIII−III線断面図である。
【図4】図1のIV方向矢視図である。
【図5】図2のV−V線断面図である。
【図6】図1のVI−VI線断面図である。
【図7】図6のVII部分拡大図である。
【図8】本発明の第1実施例のシールプレートを示す平面図である。
【図9】図8のIX−IX線断面図である。
【図10】図9のX部分拡大図である。
【図11】本発明の第2実施例によるバルブタイミング調整装置を示す横断面図である。
【図12】本発明の第3実施例によるバルブタイミング調整装置を示す横断面図である。
【図13】図12のXIII−XIII線断面図である。
【符号の説明】
1 カムシャフト(従動軸)
4 ベーンロータ
4a、4b、4c ベーン(ベーン部材)
7 シールプレート(仕切部材)
8 チェーンスプロケット(ハウジング部材)
40 固定孔
41 進角側ストッパ(規定手段)
42 遅角側ストッパ(規定手段)
50 フロント部材(ハウジング部材)
51 ハウジング部
52 軸受部
54a テーパ穴(被当接部、拘束手段)
55 扇状空間部(収容室)
60 捩じりスプリング(第1の付勢手段)
61 円周溝(収納空間)
70 貫通孔(ガイド手段)
72 凹凸部材(シール手段)
74 弾性部材(シール手段)
80、81、82 遅角油圧室
83、84、85 進角油圧室
96 スプリング(第2の付勢手段、拘束手段)
97 ストッパピストン(当接部、拘束手段)
100 バルブタイミング調整装置[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention is to change the opening / closing timing of an intake valve and / or an exhaust valve of an internal combustion engine (hereinafter, “internal combustion engine” is referred to as an engine) (hereinafter, “open / close timing” is referred to as valve timing) according to operating conditions. The present invention relates to a valve timing adjusting device.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, the camshaft is driven by driving force transmission means such as a chain sprocket that rotates synchronously with the crankshaft of the engine, and at least one of the intake valve and the exhaust valve is caused by the phase difference due to relative rotation between the driving force transmission means and the camshaft. A vane type valve timing adjusting device for controlling one of the valve timings is known.
[0003]
The vane type valve timing adjusting device accommodates a vane that rotates together with a camshaft in a housing that rotates together with a driving force transmission means. Then, by adjusting the relative rotational phase difference of the vane with respect to the housing by hydraulic pressure, the camshaft and the driving force transmitting means are relatively rotated, and at least one of the intake valve and the exhaust valve is selected according to the operating condition of the engine. One valve timing is adjusted.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
A valve timing adjustment device for phase control that controls the opening / closing timing of an engine valve aims to improve engine stability, improve fuel efficiency, or reduce exhaust emissions. When this type of engine is under low load, the amount of intake air is small, so it is desirable that the amount of residual exhaust gas that deteriorates combustion in the engine cylinder is small. During the period when the intake valve and exhaust valve are open at the same time (overlap period), the intake side has negative pressure due to the throttle, and the exhaust side has positive pressure. May cause misfire. For this reason, it is required that the timing for closing the exhaust valve is early and the timing for opening the intake valve is late. Further, by delaying the closing timing of the intake valve, the pumping loss can be reduced and the fuel consumption can be improved. Therefore, at the time of idling and starting, it is necessary to control the basic phase so that the exhaust valve closes early and the intake valve opens late. Here, the condition on the intake side of this basic phase is the most retarded angle, and the condition on the exhaust side is the most advanced angle.
[0005]
However, the EGR amount is controlled above the medium load of the engine and the pumping loss is reduced by internal EGR to improve fuel efficiency and reduce exhaust emissions. It is necessary to delay the valve closing time. That is, the intake valve is controlled in the advance direction and the exhaust valve is controlled in the retard direction.
[0006]
Furthermore, since it is necessary to put a large amount of air into the engine cylinder at the full load of the engine, the intake valve is closed early in the low speed range to prevent backflow to the manifold, and the inertia of the air is increased in the high speed range. It is necessary to close the intake valve later. On the exhaust side, it is necessary to control the exhaust valve to a phase where exhaust pulsation can be used to the maximum, and when exhaust pulsation cannot be used, control to the most advanced angle. That is, the exhaust side needs to control the exhaust valve from the most advanced angle to the retarded angle direction according to the load from the low load of the engine, and again to the advanced angle direction.
[0007]
If the operating conditions change at this time, it is desirable that the intake and exhaust valves can be quickly controlled to the required phase. However, when the intake and exhaust valves cannot be controlled, problems such as engine misfire and unstable combustion occur. Normally, a hydraulic pump of an engine is driven by a crankshaft, but as a result, the amount of discharged oil varies depending on the number of revolutions of the engine, and the amount of discharged oil decreases at low speeds. For this reason, especially when the oil temperature is high, the hydraulic pressure may decrease due to leakage and a decrease in viscosity, and the actuator may not be operated. At this time, since the intake side is retarded by the driving torque of the camshaft, it can be a basic phase. However, if an actuator with the same hydraulic piston area as the intake side is applied to the exhaust side, it becomes impossible to control to the basic position, and residual gas increases in the cylinder of the engine, resulting in misfire or engine shutdown. There are things to do.
[0008]
Therefore, in the valve timing adjusting device disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-264110, the urging force of the torsion spring is used to move the intake side to the retard position or the exhaust side to the advance position. The problem is solved.
[0009]
However, because of the structure of the torsion spring, it is necessary to form the spring around the entire circumference of the camshaft. A storage space for storing the torsion spring needs to be formed on the entire circumference of the camshaft in the axial direction. Since the vane type phase variable actuator controls the hydraulic pressure before and after the vane member to generate an operating torque, when the above storage space is formed in the entire circumference in the axial direction of the camshaft, the hydraulic chambers before and after the vane member are connected, There is a risk that the pressure required for operation cannot be generated. In order to prevent the hydraulic chambers before and after the vane member from being connected, it is necessary to set the inner diameter side of the hydraulic chamber, that is, the inner diameter of the vane member, to be larger than the outer diameter of the torsion spring. In other words, in order to ensure the hydraulic pressure necessary to swing the vane member, it is necessary to ensure the area before and after the vane member. However, if the inner diameter of the vane member is set larger than the outer diameter of the torsion spring, the outer diameter side of the hydraulic chamber, that is, the outer diameter of the vane member needs to be relatively large, and the physique of the actuator becomes large. There has been a problem that the weight and manufacturing cost of the valve timing adjusting device increase and it becomes difficult to mount the valve timing adjusting device on the engine.
[0010]
Further, if the number of vane members is increased to increase the area before and after the vane member in order to make the outer diameter of the hydraulic chamber relatively small, there is a problem that the number of parts increases and the manufacturing cost increases. Further, the increase in the number of vane members reduces the swing angle of the vane member, resulting in a problem that the swing angle of the vane member necessary for improving the engine performance cannot be obtained and the engine performance is deteriorated.
[0011]
The present invention has been made to solve such a problem, and can reduce the size of the actuator without degrading the engine performance, and can easily secure a mounting space for mounting on the engine. It is an object to provide a timing adjustment device.
Another object of the present invention is to provide a valve timing adjusting device capable of reducing the manufacturing cost with a simple configuration.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
According to the valve timing adjusting device of the first aspect of the present invention, the partition member partitions the storage chamber for storing the vane member and the storage space for storing the first urging means, so that the relationship is related to the space of the storage space. The accommodation chamber is configured so that the advance chamber and the retard chamber are not connected to each other. For this reason, by setting the inner diameter side of the advance chamber and the retard chamber, that is, the inner diameter of the vane member smaller than the outer diameter of the first biasing means, the outer diameter side of the hydraulic chamber without deteriorating the engine performance. That is, the outer diameter of the vane member can be made relatively small. Therefore, the size of the actuator can be reduced without reducing the engine performance, the weight of the valve timing adjusting device can be reduced, and a mounting space for mounting on the engine can be easily secured. Furthermore, since the size of the actuator can be reduced with a simple configuration, the manufacturing cost can be reduced.
[0013]
further,Claims of the invention1According to the described valve timing adjusting device, the vane member has a fixing hole for fixing one end of the first urging means, so that the other end of the first urging means is fixed to the housing member. By doing so, the first biasing means can be assembled without providing a special member for receiving the biasing force of the first biasing means having an outer diameter larger than the inner diameter of the vane member. Therefore, the manufacturing cost can be further reduced with a simple configuration.
[0014]
further,Claims of the invention1According to the described valve timing adjusting device, the partition member has a through-hole through which one end of the first urging means can pass, and this through-hole is either an advance chamber or a retard chamber. Therefore, the leakage flow rate of the fluid from the through hole can be reduced. Therefore, it is possible to improve the responsiveness of the valve timing adjusting device in changing the phase.
[0015]
Claims of the invention2According to the described valve timing adjusting device, the through hole formed in the partition member communicates with the advance chamber and is blocked from the retard chamber. Since the vane member rotates in the retard direction from the reference most advanced angle phase, the vane member can block the through hole by the rotation of the vane member. For this reason, the seal length of the vane member due to the rotation of the vane member in the retarding direction does not decrease, and the angle of the vane member necessary to close the through hole can be set to be relatively small. Therefore, the exhaust emission of the engine can be reduced by setting the swing angle of the vane member to be relatively large. Furthermore, by setting the seal length of the vane member relatively long at the same swing angle, the leakage flow rate of the fluid from the through hole can be minimized. Therefore, it is possible to further improve the responsiveness of the valve timing adjusting device in the variable phase.
[0016]
Claims of the invention3According to the described valve timing adjusting device, the partition member has the sealing means for preventing the fluid from leaking from the storage chamber or the storage space to the outside, so that it is not necessary to provide a seal member such as an O-ring. For this reason, the number of parts can be reduced, and further, since it is not necessary to process the O-ring groove or the like into the partition member, the number of manufacturing steps can be reduced. Therefore, the manufacturing cost can be reduced.
[0017]
Claims of the invention4According to the described valve timing adjusting device, since the concavo-convex portion is provided in the partition member, it is possible to prevent fluid from leaking outside from the storage chamber or the storage space with a simple configuration. Therefore, the manufacturing cost can be further reduced.
[0018]
Claims of the invention5According to the described valve timing adjusting device, since the elastic member is provided on one side or both sides of the partition member, it is possible to ensure that the fluid leaks from the storage chamber or the storage space to the outside with a simple configuration. Can be prevented. As the elastic member, for example, rubber or the like can be used, and the elastic member such as rubber can be easily manufactured by attaching or coating the elastic member such as rubber on one surface side or both surface sides of the partition member.
[0019]
Claims of the invention6According to the described valve timing adjusting device, since the partition member has the guide means for guiding one end portion of the first urging means, only the urging force of the first urging means in the vane member rotation direction is the vane member. Can be communicated to. Therefore, the vane member can be prevented from eccentric wear due to eccentricity of the vane member and rubbing between the inner wall of the housing member forming the accommodation chamber and the vane member. Furthermore, since the vane member can be easily assembled to the housing member, the number of manufacturing steps can be reduced.
[0020]
Claims of the invention7According to the described valve timing adjusting device, the vane member has a fixing hole for fixing one end portion of the first urging means, and the partition member passes one end portion of the first urging means. And the width of the fixing hole in the radial direction of the vane member is larger than the width of the through hole in the radial direction of the partition member. For this reason, the biasing force in the vane member radial direction of the first biasing means is restricted by the inner wall of the through hole formed in the partition member, and this radial biasing force is prevented from being transmitted to the vane member. Therefore, the vane member can be prevented from eccentric wear due to eccentricity of the vane member and rubbing between the inner wall of the housing member forming the accommodation chamber and the vane member.
[0021]
Claims of the invention8Or10According to the described valve timing adjusting device, the vane member provided with the restraining means having the contact portion and the contacted portion respectively provided on the housing member and the vane member is provided. And a fixing hole for fixing one end of the first urging means. Since the vane member provided with the contact part or the contacted part is thicker than other vane members for securing the strength, the fixing hole can be easily formed. Accordingly, the physique of the actuator can be reduced in size with a simple configuration, and the manufacturing cost can be reduced.
[0022]
Claims of the invention9Or11According to the described valve timing adjusting device, the vane member has a defining means for defining the most advanced angle position or the most retarded angle position of the vane member by being locked to the inner wall of the housing member forming the accommodation chamber. The vane member provided with the defining means has a fixing hole for fixing one end of the first urging means. Since the vane member provided with the defining means is thicker than other vane members for securing the strength, the fixing hole can be easily formed. Accordingly, the physique of the actuator can be reduced in size with a simple configuration, and the manufacturing cost can be reduced.
[0023]
Claims of the invention12According to the valve timing adjusting device described above, since the fluid is supplied from the housing space of the biasing means to the sliding portion between the housing member and the drive shaft or the driven shaft, a special fluid supply path is provided inside the drive shaft or the driven shaft. A good sliding surface can be formed without forming the film. Therefore, wear of the sliding portion can be reduced with a simple configuration, and durability can be improved.
[0024]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, a plurality of examples showing embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
(First embodiment)
An engine valve timing adjusting apparatus according to a first embodiment of the present invention is shown in FIGS. The valve
[0025]
The
[0026]
The
[0027]
The
[0028]
As shown in FIG. 2, the
[0029]
The
[0030]
As shown in FIG. 1, the inner diameters of the
[0031]
The
[0032]
As shown in FIG. 2, the
[0033]
As shown in FIG. 2, the
[0034]
The
[0035]
The relationship between the position of the
[0036]
As shown in FIG. 2, a retarded
[0037]
As shown in FIG. 1, the
[0038]
As shown in FIGS. 8, 9, and 10, the
[0039]
As shown in FIG. 3, the
[0040]
As shown in FIG. 6 and FIG.40And the width of the through
W40> W70
It is. That is, the radial width of the
[0041]
As shown in FIG. 3, the
[0042]
As shown in FIG. 1, the
[0043]
As shown in FIGS. 4 and 5, an
[0044]
Next, the operation of the valve
(1) When the engine is normally stopped, the retard
[0045]
In the first embodiment, since the valve opening periods of the exhaust valve and the intake valve do not overlap in the most advanced state shown in FIG. 2, the internal EGR amount is reduced and the engine is started normally. Can do. Even when the engine is started, the
[0046]
(2) When the engine shifts to normal operation and operating pressure oil having a hydraulic pressure higher than a predetermined pressure is introduced into each oil passage and each hydraulic chamber, the negative torque fluctuation of the
[0047]
In the first embodiment of the present invention described above, the
[0048]
In the first embodiment, the
[0049]
Furthermore, in the first embodiment, the through
[0050]
Furthermore, in the first embodiment, since the
[0051]
Furthermore, in the first embodiment, the inner diameter W of the fixing
W40> W70
There is a relationship. For this reason, the urging force in the radial direction of the
[0052]
Furthermore, in the first embodiment, since the operating oil is supplied from the
[0053]
(Second embodiment)
Next, a second embodiment in which the fixing
[0054]
In the second embodiment, as shown in FIG. 11, a fixing hole 44 for fixing one end of the
[0055]
(Third embodiment)
Next, with respect to the third embodiment in which the other end of the
[0056]
In the third embodiment, as shown in FIGS. 12 and 13, the
[0057]
In the third embodiment, since the axial depth of the
[0058]
In the embodiments of the present invention described above, the
[0059]
In the above embodiments, the
[0060]
In the embodiments, the
[0061]
Further, in the embodiments, the configuration in which the rotational driving force of the crankshaft is transmitted to the camshaft by the chain sprocket is adopted, but a configuration using a timing pulley, a timing gear, or the like is also possible. It is also possible to receive the driving force of the crankshaft as the drive shaft by the vane rotor and rotate the camshaft as the driven shaft and the housing portion integrally.
[0062]
Further, in a plurality of embodiments, the present invention is applied to a valve timing adjusting device for an exhaust valve, but the present invention is not limited to this. can do. At this time, the opening timing of the intake / exhaust valves is translated in the retarded direction by the valve timing adjusting device, and fuel efficiency can be improved by translating the opening timing. Also in this case, since the reference position at the time of starting the engine is the most advanced position, it is possible to obtain the same effect as in the above-described embodiments.
[0063]
Furthermore, the present invention is also applicable to a valve timing adjusting device for an intake valve. The valve timing adjusting device for the intake valve always receives a force in the retarding direction, like the valve timing adjusting device for the exhaust valve. Therefore, by providing a torsion spring as the first urging means, it is possible to improve the operating speed (responsiveness) of the valve timing. In this case, it is preferable to set the urging force of the torsion spring to be smaller than the retarding force received by the valve timing adjusting device when the engine is started. By setting the urging force of the torsion spring in this way, it can be held at the most retarded position which is the reference position at the start.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a longitudinal sectional view showing a valve timing adjusting apparatus according to a first embodiment of the present invention.
2 is a cross-sectional view taken along line II-II in FIG.
3 is a cross-sectional view taken along line III-III in FIG.
4 is a view in the direction of arrows IV in FIG.
5 is a cross-sectional view taken along line VV in FIG.
6 is a cross-sectional view taken along line VI-VI in FIG.
7 is an enlarged view of a portion VII in FIG. 6;
FIG. 8 is a plan view showing a seal plate of the first embodiment of the present invention.
9 is a cross-sectional view taken along line IX-IX in FIG.
10 is an enlarged view of a portion X in FIG. 9;
FIG. 11 is a cross-sectional view showing a valve timing adjusting apparatus according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 12 is a cross-sectional view showing a valve timing adjusting apparatus according to a third embodiment of the present invention.
13 is a cross-sectional view taken along line XIII-XIII in FIG.
[Explanation of symbols]
1 Camshaft (driven shaft)
4 Vane Rotor
4a, 4b, 4c Vane (Vane member)
7 Seal plate (partition member)
8 Chain sprocket (housing member)
40 fixing hole
41 Advance side stopper (regulating means)
42 Retarded-side stopper (regulating means)
50 Front member (housing member)
51 Housing part
52 Bearing part
54a Tapered hole (contacted part, restraining means)
55 Fan-shaped space (containment room)
60 Torsion spring (first biasing means)
61 Circumferential groove (storage space)
70 Through hole (guide means)
72 Concavity and convexity (sealing means)
74 Elastic member (sealing means)
80, 81, 82 Retarded hydraulic chamber
83, 84, 85 Advance hydraulic chamber
96 Spring (second biasing means, restraining means)
97 Stopper piston (contact part, restraining means)
100 Valve timing adjustment device
Claims (12)
前記駆動軸または前記従動軸の他方とともに回転し、前記ハウジング部材内に形成された収容室に所定角度範囲に限って前記ハウジング部材に対して相対回動可能に収容されるベーン部材と、
流体圧力によって前記ハウジング部材と前記ベーン部材とのいずれか一方を他方に対して進角方向に相対回動させる進角室、および流体圧力によって前記ハウジング部材と前記ベーン部材とのいずれか一方を他方に対して遅角方向に相対回動させる遅角室に作動流体を供給する流体駆動式の駆動手段と、
前記ハウジング部材内に形成された収納空間内に収納され、前記駆動軸に対し前記従動軸が進角する方向に前記ベーン部材を付勢する第1の付勢手段と、
前記収容室と前記収納空間とを仕切る仕切部材と、
を備え、
前記ベーン部材は、前記第1の付勢手段の一方の端部を固定するための固定孔を有し、
前記仕切部材は、前記一方の端部を通すことが可能な貫通孔を有し、
前記貫通孔は、前記進角室または前記遅角室のいずれか一方と連通することを特徴とするバルブタイミング調整装置。A housing provided in a driving force transmission system that transmits a driving force from a driving shaft of the internal combustion engine to a driven shaft that opens and closes an intake valve and / or an exhaust valve of the internal combustion engine, and rotates together with either the driving shaft or the driven shaft Members,
A vane member that rotates together with the other of the drive shaft or the driven shaft and is accommodated in a housing chamber formed in the housing member so as to be rotatable relative to the housing member only within a predetermined angle range;
An advance angle chamber that rotates one of the housing member and the vane member relative to the other in the advance direction by fluid pressure, and either one of the housing member or the vane member by the fluid pressure. Fluid-driven drive means for supplying a working fluid to a retard chamber that is relatively rotated in the retard direction;
First biasing means that is housed in a housing space formed in the housing member and biases the vane member in a direction in which the driven shaft advances with respect to the drive shaft;
A partition member that partitions the storage chamber and the storage space;
Equipped with a,
The vane member has a fixing hole for fixing one end of the first urging means,
The partition member has a through-hole through which the one end can pass,
The through hole, the valve timing control device according to either one and the communicating passage, characterized in Rukoto of the advance chamber or the retard chamber.
前記当接部あるいは被当接部が設けられる前記ベーン部材は、前記第1の付勢手段の一方の端部を固定するための固定孔を有することを特徴とする請求項1記載のバルブタイミング調整装置。 An abutting portion and an abutted portion respectively provided on the housing member and the vane member, wherein the housing comes into contact with each other when the vane member is positioned at one circumferential end of the storage chamber A contact portion and a contacted portion that restrain relative rotation of the vane member with respect to the member; and a second biasing unit that biases the contact portion in a contact direction with the contacted portion. And a restraining means configured to displace the abutting portion in a restraint releasing direction against the biasing force of the second biasing means,
2. The valve timing according to claim 1 , wherein the vane member provided with the contact portion or the contacted portion has a fixing hole for fixing one end portion of the first urging means. Adjustment device.
前記駆動軸または前記従動軸の他方とともに回転し、前記ハウジング部材内に形成された収容室に所定角度範囲に限って前記ハウジング部材に対して相対回動可能に収容されるベーン部材と、
流体圧力によって前記ハウジング部材と前記ベーン部材とのいずれか一方を他方に対して進角方向に相対回動させる進角室、および流体圧力によって前記ハウジング部材と前記ベーン部材とのいずれか一方を他方に対して遅角方向に相対回動させる遅角室に作動流体を供給する流体駆動式の駆動手段と、
前記ハウジング部材内に形成された収納空間内に収納され、前記駆動軸に対し前記従動軸が進角する方向に前記ベーン部材を付勢する第1の付勢手段と、
前記ハウジング部材と前記ベーン部材とにそれぞれ設けられる当接部および被当接部であって、前記収容室の一方の周方向端部に前記ベーン部材が位置するときに互いに当接することにより前記ハウジング部材に対する前記ベーン部材の相対回動を拘束する当接部および被当接部、ならびに前記被当接部との当接方向へ前記当接部を付勢する第2の付勢手段を有し、前記第2の付勢手段の付勢力に抗し前記当接部を拘束解除方向に変位可能に構成される拘束手段とを備え、
前記当接部あるいは被当接部が設けられる前記ベーン部材は、前記第1の付勢手段の一方の端部を固定するための固定孔を有することを特徴とするバルブタイミング調整装置。 Provided in the drive force transmission system for transmitting the driving force of the intake and / or exhaust valves of an internal combustion engine to open closes the driven shaft from the drive shaft of the internal combustion engine, rotates with one of the drive shaft or the driven shaft A housing member;
A vane member that rotates together with the other of the drive shaft or the driven shaft and is accommodated in a housing chamber formed in the housing member so as to be rotatable relative to the housing member only within a predetermined angle range;
An advance angle chamber that rotates one of the housing member and the vane member relative to the other in the advance direction by fluid pressure, and either one of the housing member or the vane member by the fluid pressure. Fluid-driven drive means for supplying a working fluid to a retard chamber that is relatively rotated in the retard direction;
First biasing means that is housed in a housing space formed in the housing member and biases the vane member in a direction in which the driven shaft advances with respect to the drive shaft;
An abutting portion and an abutted portion respectively provided on the housing member and the vane member, wherein the housing comes into contact with each other when the vane member is positioned at one circumferential end of the storage chamber A contact portion and a contacted portion that restrain relative rotation of the vane member with respect to the member; and a second biasing unit that biases the contact portion in a contact direction with the contacted portion. , and a displaceable configured restraining means restraining release direction the abutment against the biasing force of said second biasing means,
Wherein said vane member contact portion or the abutting portion is provided, wherein the to Luba Lube timing control apparatus that has a fixing hole for fixing one end portion of said first biasing means.
前記駆動軸または前記従動軸の他方とともに回転し、前記ハウジング部材内に形成された収容室に所定角度範囲に限って前記ハウジング部材に対して相対回動可能に収容されるベーン部材と、
流体圧力によって前記ハウジング部材と前記ベーン部材とのいずれか一方を他方に対して進角方向に相対回動させる進角室、および流体圧力によって前記ハウジング部材と前記ベーン部材とのいずれか一方を他方に対して遅角方向に相対回動させる遅角室に作動流体を供給する流体駆動式の駆動手段と、
前記ハウジング部材内に形成された収納空間内に収納され、前記駆動軸に対し前記従動軸が進角する方向に前記ベーン部材を付勢する第1の付勢手段とを備え、
前記ベーン部材は、前記収容室を形成する前記ハウジング部材の内壁に係止されることにより前記ベーン部材の最進角位置あるいは最遅角位置を規定する規定手段を有し、前記規定手段が設けられる前記ベーン部材は、前記第1の付勢手段の一方の端部を固定するための固定孔を有することを特徴とするバルブタイミング調整装置。 A housing provided in a driving force transmission system that transmits a driving force from a driving shaft of the internal combustion engine to a driven shaft that opens and closes an intake valve and / or an exhaust valve of the internal combustion engine, and rotates together with either the driving shaft or the driven shaft Members,
A vane member that rotates together with the other of the drive shaft or the driven shaft and is accommodated in a housing chamber formed in the housing member so as to be rotatable relative to the housing member only within a predetermined angle range;
An advance angle chamber that rotates one of the housing member and the vane member relative to the other in the advance direction by fluid pressure, and either one of the housing member or the vane member by the fluid pressure. Fluid-driven drive means for supplying a working fluid to a retard chamber that is relatively rotated in the retard direction;
First biasing means that is housed in a housing space formed in the housing member and biases the vane member in a direction in which the driven shaft advances with respect to the drive shaft;
The vane member has a defining means for defining a most advanced angle position or a most retarded angle position of the vane member by being locked to an inner wall of the housing member forming the accommodation chamber, and the defining means is provided. It said vane member being, the first one end portion features and to Luba Lube timing control apparatus that has a fixing hole for fixing the biasing means.
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