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JP3894064B2 - 油性増粘ゲル状組成物、該組成物を用いた乳化組成物及びその調製法 - Google Patents

油性増粘ゲル状組成物、該組成物を用いた乳化組成物及びその調製法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油性増粘ゲル状組成物、油性増粘ゲル状組成物を用いた乳化組成物の調製法、油性増粘ゲル状組成物を用いた乳化組成物及びそれらを含む化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、油性のゲル状組成物を得る方法としては、液状油性成分に無水ケイ酸を配合する方法、金属石鹸を配合する方法、多価アルコールと非イオン性界面活性剤を配合する方法等が知られている。
【0003】
例えば、特開昭62−53910号公報には親水性非イオン界面活性剤、分子内に水酸基を有する水溶性物質、油成分及び水から得られる液晶型化粧料が開示されている。
【0004】
特開平3−141212号公報には低極性油、金属石鹸、及び非イオン性界面活性剤を配合してなるゾル状の非水系化粧料が開示されている。特開平6−48921号公報にはフッ素系高分子と液状油を含有するクレンジング剤組成物が開示されている。特開平9−255520号公報には多価アルコール40〜70質量%、非〜低極性成分10〜50質量%、親水性界面活性剤1〜30質量%を含有する非水化粧料が開示されている。
【0005】
特開平10−139627号公報には脂肪相、炭素数5〜7の炭水化物脂肪エステル、多価アルコールを含む透明ゲルが開示されている。特開2000−26238号公報にはジグリセリンテトラオレートと炭素数16〜30のイソパラフィンを含有するジェル状化粧料が開示されている。
【0006】
特開2000−229816号公報にはデキストリン脂肪酸エステル、重質流動パラフィン、常温で液状の油性成分を含有する非固形非水系油性化粧料が開示されている。特開2000−239123号公報には炭素数12〜30の不飽和または分岐アルコール、両性界面活性剤、水からなる油性ゲル状組成物が開示されている。
【0007】
しかしながら、無水ケイ酸、金属石鹸、非イオン性界面活性剤等を配合する方法ではゲル化させるためにこれらの成分を多量に配合する必要があり、皮膚上での伸びが悪い、人により皮膚刺激性が問題となる場合がある、オイル含量が低く、液状のクレンジングオイルに比べクレンジング性が劣る、等の問題があった。また、デキストリン脂肪酸エステルを配合する方法では、ゲルが崩れやすく、安定性が十分ではなかった。上記のように従来の油性増粘ゲル状組成物はいずれも十分に満足の得られるものではなかった。
【0008】
一方、陰イオン性界面活性剤は化粧品原料として広く使用されており、これを用いた油性増粘ゲル状組成物の例としては、特開昭61−257916号公報にHLB(Hydrophilic Lipophilic Balance)9以上の親水性ポリグリセリン高級脂肪酸エステルと陰イオン性界面活性剤の質量比100:1〜10混合物5〜10質量%、水5〜20質量%及び油相成分70〜90質量%からなる油性軟膏基剤が開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、皮膚刺激性が極めて低く、油性成分を多量に含有することができ、クレンジング化粧料、保湿化粧料等に好適である油性増粘ゲル状組成物、該油性増粘ゲル状組成物を用いた乳化組成物の調製方法及び乳化組成物、該油性増粘ゲル状組成物または該乳化組成物を含む化粧料を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、界面活性剤として、リポペプチド構造を有する陰イオン界面活性剤のみを含有し、水及び/または多価アルコール、及び油性成分を含む油性増粘ゲル状組成物が調整できることを見出した。さらにこの油性ゲル状組成物を水で希釈すると安定な乳化組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち本発明は、以下の事項に関する。
[1] 界面活性剤として、リポペプチド構造を有する陰イオン界面活性剤のみを含有し、水及び/または多価アルコール、及び油性成分を含むことを特徴とする油性増粘ゲル状組成物。
[2]リポペプチド構造を有する陰イオン界面活性剤を0.01〜45質量%、水及び/または多価アルコールを0.01〜43質量%含む上記[1]に記載の油性増粘ゲル状組成物。
【0012】
[3]油性成分を1〜99.9質量%含む上記[1]または[2]に記載の油性増粘ゲル状組成物。
[4]リポペプチド構造を有する陰イオン性界面活性剤が、サーファクチン、その類縁化合物、及び/またはそれらの塩である上記[1]ないし[3]のいずれかに記載の油性増粘ゲル状組成物。
【0013】
[5]サーファクチンが、下記一般式(I)
【0014】
【化2】
【0015】
(式中、Xは、ロイシン、イソロイシン、バリン、グリシン、セリン、アラニン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リジン、アルギニン、システイン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、ヒスチジン、プロリン、4−ヒドロキシプロリン及びホモセリンからなる群から選ばれるアミノ酸残基を表わし、Rは、炭素数8〜14のノルマルアルキル基、炭素数8〜14のイソアルキル基または炭素数8〜14のアンテイソアルキル基を表わす。)で示される化合物を1種または2種以上含むものである上記[4]に記載の油性増粘ゲル状組成物。
【0016】
[6]Xが、ロイシン、イソロイシンまたはバリンである上記[5]に記載の油性増粘ゲル状組成物。
[7]塩が、ナトリウム塩、カリウム塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、アルギニン塩及びリジン塩からなる群より選ばれる1種以上である上記[4]ないし[6]のいずれかに記載の油性増粘ゲル状組成物。
[8]リポペプチド構造を有する陰イオン性界面活性剤が、サーファクチンナトリウムである上記[4]ないし[7]のいずれかに記載の油性増粘ゲル状組成物。
【0017】
[9]多価アルコールが、3価以上の多価アルコールである上記[1]ないし[8]のいずれかに記載の油性増粘ゲル状組成物。
[10]3価以上の多価アルコールが、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、グルコース、サッカロース、トレハロースからなる群より選ばれる1種以上である上記[9]に記載の油性増粘ゲル状組成物。
[11]油性成分が、液状油である上記[1]ないし[10]のいずれかに記載の油性増粘ゲル状組成物。
【0018】
[12]液状油が、鉱物油、植物油、炭化水素、エステル油、シリコーン油及びトリグリセリドからなる群より選ばれる1種以上である上記[11]に記載の油性増粘ゲル状組成物。
[13]液状油が、2−エチルヘキサン酸トリグリセリド、2−エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸イソプロピル、流動パラフィン、スクアラン、ホホバ油、オリーブ油、米胚芽油、ヒマワリ油及び丁字油からなる群より選ばれる1種以上である上記[12]に記載の油性増粘ゲル状組成物。
【0019】
[14]シリコーン油が、ジメチルシリコーン油、環状シリコーン油、メチルフェニルシリコーン油からなる群より選ばれる1種以上である上記[12]に記載の油性増粘ゲル状組成物。
[15]液状油が紫外線吸収能を有する液状油を含む上記[11]ないし[14]のいずれかに記載の油性増粘ゲル状組成物。
[16]紫外線吸収能を有する液状油が、p−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、または4−tert−ブチル−4'−メトキシベンゾイルメタンのp−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル溶液である上記[15]に記載の油性増粘ゲル状組成物。
【0020】
[17]油性増粘ゲル状組成物が透明であることを特徴とする上記[1]ないし[16]のいずれかに記載の油性増粘ゲル状組成物。
[18]油性増粘ゲル状組成物の油性相と水性相の屈折率nD 20の差が0.01以下である上記[17]に記載の油性増粘ゲル状組成物。
[19]上記[1]ないし[18]のいずれかに記載の油性増粘ゲル状組成物と水を混合し乳化させることを特徴とする乳化組成物の調製法。
【0021】
[20]上記[1]ないし[18]のいずれかに記載の油性増粘ゲル状組成物と水を混合してなることを特徴とする乳化組成物。
[21]上記[20]に記載の乳化組成物を含むことを特徴とする化粧料。
[22]上記[1]ないし[18]のいずれかに記載の油性増粘ゲル状組成物を含むことを特徴とする化粧料。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、リポペプチド構造を有する陰イオン性界面活性剤は、油性増粘ゲル状組成物が調製できるものであればいかなるものも使用することができる。リポペプチド構造を有する陰イオン性界面活性剤としては、例えばサーファクチン、その類縁化合物、及び/またはそれらの塩が挙げられる。
【0023】
ここで、サーファクチンとは、一般式(I)
【0024】
【化3】
【0025】
で示される化合物、またはこの化合物を2種以上含有する組成物である。
上記一般式(I)において、Xは、ロイシン、イソロイシン、バリン、グリシン、セリン、アラニン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リジン、アルギニン、システイン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、ヒスチジン、プロリン、4−ヒドロキシプロリン及びホモセリンからなる群から選ばれるアミノ酸残基を表わす。好ましいXはロイシン、イソロイシンまたはバリンである。
【0026】
Rは、炭素数8〜14のノルマルアルキル基、炭素数8〜14のイソアルキル基または炭素数8〜14のアンテイソアルキル基である。ノルマルアルキル基は直鎖アルキル基、イソアルキル基は通常(CH32CH−(CH2n−からなる構造であり、アンテイソアルキル基は通常CH3−CH2−CH(CH3)−(CH2n−からなる構造である。
【0027】
サーファクチンの類縁化合物とは、上記一般式(I)のアミノ酸が他のアミノ酸に置き換わったものをいう。具体的には二番目のL−ロイシン、四番目のL−バリン、六番目のD−ロイシン等が他のアミノ酸に置き換わったものが挙げられるが、これらに限定されない。以下、「サーファクチン及び/またはその類縁化合物」を「サーファクチン」ということがある。
【0028】
サーファクチンは、通常は原核生物により生産される。原核生物としては、一般にバチルスズブチリス(Bacillus subtilis)IAM 1213株、IAM 1069株、IAM 1259株、IAM 1260株、IFO 3035株、ATCC 21332株等のバチルス属微生物が用いられる。
【0029】
この微生物を培養し、精製することにより容易にサーファクチンを得ることができる。精製は、例えば培養液を塩酸等の添加により酸性にし、沈殿したサーファクチンを濾別し、メタノール等の有機溶媒に溶解し、その後適宜限外濾過、活性炭処理、結晶化等を行なうことによってなされる。
【0030】
酸添加による沈殿はカルシウム塩の添加による沈殿におきかえてもよい(Biochem. Bioph. Res. Commun., 31 : 488-494 (1968))。
サーファクチンは、上記バチルス属微生物等の原核生物によって産生されるもののほか、他の製法、例えば化学合成法によって得られるものでも同様に使用することができる。
【0031】
サーファクチンは、上記一般式(I)から分かるように無機塩や有機塩として利用することができる。対イオンとなる金属はナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属等をはじめとしてサーファクチンと塩を形成するものであれば種類を問わない。
【0032】
有機塩類としてはトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、リジン、アルギニン、コリン等を挙げることができる。
【0033】
これらの中でもナトリウム、カリウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、リジン、アルギニンが好ましく、特にナトリウムが好ましい。
サーファクチンのナトリウム塩は、サーファクチンナトリウムとして昭和電工株式会社からアミノフェクト(昭和電工株式会社登録商標)の商品名で販売されているものを使用することができる。
【0034】
サーファクチン、その類縁化合物、及び/またはそれらの塩などのリポペプチド構造を有する陰イオン性界面活性剤は、皮膚に対し極めて低刺激性である。サーファクチン、その類縁化合物、及び/またはそれらの塩が皮膚に対して低刺激性であるのはサーファクチン及びその類縁化合物が複雑な環状化合物で嵩高なため、皮膚浸透性が小さいことによると考えられる。またサーファクチン、その類縁化合物、及び/またはそれらの塩が皮膚刺激性物質を取り囲むマスキング効果により刺激性物質の刺激性を低減するものと考えられる。本発明においては、サーファクチンの塩及び/またはサーファクチンの類縁化合物の塩が好ましく用いられ、極めて皮膚刺激性の低い油性増粘ゲル状組成物が提供される。
【0035】
本発明の油性増粘ゲル状組成物におけるリポペプチド構造を有する陰イオン性界面活性剤の含有量は特に制限はないが、好ましくは組成物全量(本発明において「組成物全量」とは、リポペプチド構造を有する陰イオン性界面活性剤、水及び/または多価アルコール、及び油性成分の総量をいう。以下同じ。)に対して0.01〜45質量%、より好ましくは0.1〜20質量%である。リポペプチド構造を有する陰イオン性界面活性剤の量が0.01質量%未満では十分にゲル化せず、また45質量%を超えて使用すると粘度が高くなり過ぎるため、好ましくない。
【0036】
本発明の油性増粘ゲル状組成物は、上記のリポペプチド構造を有する陰イオン性界面活性剤、水及び/または多価アルコール、及び油性成分を含有するものである。
本発明において用いる多価アルコールは、通常化粧料で用いられ、本発明の油性増粘ゲル状組成物が調製できるものであれば特に制限なく使用することができる。
【0037】
このような多価アルコールとしては、例えば、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、グルコース、サッカロース、マルトース、キシロース、トレハロース等が例示でき、これらは単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0038】
これらのうち好ましいのはグリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、グルコース、サッカロース、マルトース、キシロース、トレハロース等の3価以上の多価アルコールであり、特に好ましいのはグリセリン、ソルビトールである。
【0039】
本発明の油性増粘ゲル状組成物における水及び/または多価アルコールの好ましい含有量は、組成物全量に対して0.01〜43質量%であり、0.05〜39質量%がより好ましく、0.1〜36質量%がさらに好ましい。
【0040】
本発明の油性増粘ゲル状組成物が水を含む場合は、粘度の低いゲルを調製することができ、化粧料のゲル材料として使用した場合に使用感を向上させることができる。また、油性相と水性相の屈折率を合わせることにより外観が透明なゲルを調製することができ、意匠性を向上させることができる。
【0041】
本発明で用いられる油性成分は、通常化粧料で用いられているものであれば特に制限はなく使用することができるが、1気圧25℃で液状またはペースト状のものが好ましく、液状油が好ましい。
【0042】
このような液状油としては、例えば、炭化水素類、高級アルコールエステル類、高級脂肪酸エステル類、トリグリセリド類、シリコーン油類、高級アルコール類、高級脂肪酸類、動植物油類、コレステロール脂肪酸エステル類、ステロール類、ステロールエステル類、ポリフェノール類等が挙げられ、好ましいものとしてはミネラル油、流動パラフィン、スクアラン、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソオクチル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸オクタデシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリルコレステリルエステル、2−エチルヘキサン酸トリグリセリド、2−エチルヘキサン酸セチル、ヒマワリ油、オリーブ油、ホホバ油、ツバキ油、グレープシード油、アボガド油、マカダミアナッツ油、アーモンド油、米胚芽油、丁字油、
【0043】
オレンジ油、トウヒ油、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン等のジメチルシリコーン油;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、メチルポリシクロシロキサン等の環状シリコーン油;ポリエーテル変性シリコーン油、メチルフェニルポリシロキサン等のメチルフェニルシリコーン油等が挙げられる。
【0044】
これらは単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。本発明の油性増粘ゲル状組成物における油性成分の好ましい含有量は、組成物全量に対して、1〜99.9質量%であり、50〜95質量%がより好ましい。
【0045】
本発明の油性増粘ゲル状組成物には、紫外線吸収剤を配合することができる。紫外線吸収剤とは、通常サンスクリーン化粧品等に用いられ、紫外線A波または紫外線B波、あるいはその両方を低減させ、皮膚に対する紫外線の有害作用を低減させることができる物質のことをいう。
【0046】
このような紫外線吸収剤としては、p−アミノ安息香酸、グリセリル−p−アミノ安息香酸、アミル−p−N,N−ジメチルアミノ安息香酸,2−エチルヘキシル−p−N,N−ジメチルアミノ安息香酸等のp−アミノ安息香酸誘導体;2,4−ジイソプロピルケイ皮酸メチル、2,4−ジイソプロピルケイ皮酸エチル、p−メトキシケイ皮酸カリウム、p−メトキシケイ皮酸ナトリウム、p−メトキシケイ皮酸イソプロピル、p−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、p−メトキシケイ皮酸2−エトキシエチル、p−エトキシケイ皮酸エチル等のケイ皮酸誘導体;2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノンナトリウム、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ−5−スルホベンゾフェノンナトリウム等のベンゾフェノン誘導体;サリチル酸−2−エチルヘキシル、サリチル酸フェニル、サリチル酸−3,3,5−トリメチルシクロヘキシル等のサリチル酸誘導体;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、4−tert−ブチル−4’−メトキシベンゾイルメタン等が挙げられる。
【0047】
これらのうち、常温で固体のものは液状油に溶解または分散して使用することができる。常温で液状またはペースト状のものは、それ自身液状油として使用することもできるし、他の液状油と混合して使用することもできる。それ自身液状油として使用することができるもののうち特に好ましいのは、p−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、または4−tert−ブチル−4’−メトキシベンゾイルメタンのp−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル溶液である。
【0048】
さらに本発明の油性増粘ゲル状組成物には、抗酸化剤や香料を配合することもできる。これらは常温で固体のものは液状油に溶解または分散して使用することができる。常温で液状またはペースト状のものは、それ自身液状油として使用することもできるし、他の液状油と混合して使用することもできる。使用することができる抗酸化剤としては、例えばトコフェロール、酢酸トコフェロール、ビタミンA類(例えば、レチノイン酸、レチノイン酸エステル、レチノール、レチノイドなど)等が挙げられる。
【0049】
本発明の油性増粘ゲル状組成物は、例えば、多価アルコール及び/または水にリポペプチド構造を有する陰イオン性界面活性剤を溶解し、撹拌しながら油性成分を少量ずつ添加していくこと等により調製することができる。多価アルコールと水を併用する場合は、水は油性成分を添加した後に添加してもよい。
【0050】
油性成分は、所定量ずつ添加(分割添加)しても、連続的に添加(連続添加)してもよい。
分割添加の場合には、既に添加されている多価アルコール及び/または水の量の60質量%以下、好ましくは30質量%以下、より好ましくは10質量%以下の量を一度に添加し、撹拌して均一にする。それを繰り返すことにより必要量を添加する。
【0051】
連続添加の場合、添加速度は既に添加されている多価アルコール及び/または水の量の60質量%/分以下、好ましくは30質量%/分以下、より好ましくは10質量%/分以下である。
【0052】
また、他の成分を添加する場合は、油性成分を添加する前に添加しても、油性成分に溶解または分散させて添加しても、油性成分を全量添加した後に添加しても、油性成分を添加している途中で添加してもいずれの方法でもかまわない。多価アルコール及び/または水は、最初に全量を添加しても、添加量の一部を最初に使用して残りを後から添加してもよい。
【0053】
本発明において、油性増粘ゲル状組成物に水を添加することにより、極めて安定性に優れ、クリーム、ローション等の化粧料に好適な乳化組成物を得ることができる。このような油性増粘ゲル状組成物を用いた乳化組成物の調製方法及び得られた乳化組成物もまた本発明に含まれる。
【0054】
本発明の油性増粘ゲル状組成物はその組成により外観を透明に調製することができる。
この場合「透明」とは、油性増粘ゲル状組成物を入れた直径30mmの透明バイアル瓶を通して該バイアル瓶の向こう側にある新聞の文字が識別可能であることを意味する。
【0055】
このような透明な外観を有する油性増粘ゲル状組成物は、そこに含まれる油性相と水性相の屈折率nD 20をJIS K0062法に準じて測定するとき、それぞれのnD 20の差を0.01以内、好ましくは0.005以内にすることで調製することができる。
【0056】
本発明の油性増粘ゲル状組成物の用途として、好ましくは化粧料等が挙げられ、例えばクリーム、ローション、クレンジングジェル、クレンジングクリーム等の基礎化粧料;ファンデーション、アイシャドウ、リップカラー、リップグロス等のメーキャップ化粧料;ヘアクリーム、スタイリングジェル、ヘアワックス等の頭髪用化粧料;シャンプー、リンス、ハンドソープ、ボディーソープ、洗顔フォーム等の洗浄料等に好適に使用することができる。これらの化粧料も本発明に含まれる。
【0057】
油性増粘ゲル状組成物を化粧料の用途に使用する場合には、化粧料に通常用いられる任意の成分を配合することができる。
【0058】
このような成分としては、例えば、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類;ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸イソプロピル等のエステル類、トリイソオクタン酸グリセリル、オリーブ油等のトリグリセライド類;メチルフェニルポリシロキサン、メチルポリシロキサン等のシリコーン油類;セタノール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、ステアリン酸、オレイン酸等の脂肪酸類;グリセリン、1,3−ブタンジオール、プロピレングリコール等の多価アルコール類;エタノール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール類;非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、増粘剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、エモリエント剤、乳化剤、可溶化剤、抗炎症剤、保湿剤、防腐剤、殺菌剤、pH調整剤、色素、香料、粉体類、水等が挙げられる。
【0059】
さらに本発明の化粧料には、既存の化粧品原料を一般的な濃度で添加することもできる。例えば、化粧品原料基準第二版注解、日本公定書教会編、1984(薬事日報社)、化粧品原料基準外成分規格、厚生省薬務局審査課監修、1993(薬事日報社)、化粧品原料基準外成分規格追補、厚生省薬務局審査課監修、1993(薬事日報社)、化粧品種別許可基準、厚生省薬務局審査課監修、1993(薬事日報社)、及び化粧品原料辞典、平成3年(日光ケミカルズ)等に記載されている全ての化粧品原料を使用することができる。
【0060】
本発明の化粧料において、好ましい任意成分としては、非イオン界面活性剤類、高級脂肪酸類、高級アルコール類である。中でもステアリン酸、ベヘニルアルコールが好ましい。これらの好ましい含有量は化粧料全量に対して0.01〜10質量%であり、さらに好ましくは0.1〜5質量%である。
このようにして得られる本発明の化粧料は、皮膚刺激がなく、クレンジング剤、保湿剤、クリーム、ローション等として極めて優れている。
【0061】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例になんら限定されるものではない。なお、以下で掲げるグリセリンは含量98質量%以上のものを使用した。また、サーファクチンナトリウムは昭和電工株式会社製アミノフェクト(昭和電工株式会社登録商標)を使用した。%は質量%である。
【0062】
実施例1:非水油性増粘ゲル状組成物
グリセリン20質量部にサーファクチンナトリウム1質量部を溶解し、そこにスクアラン2質量部を添加し均一になるまで撹拌した。この操作を5回繰り返した。次いで、スクアラン4質量部を添加し均一になるまで撹拌した。この操作を5回繰り返した。次いで、スクアラン6質量部を添加し均一になるまで撹拌した。この操作を3回繰り返した。次いで、スクアラン8質量部を添加し均一になるまで撹拌した。この操作を4回繰り返し、非水油性増粘ゲル状組成物を得た。
【0063】
各成分の配合量は以下の通り。
スクアラン 80質量部
グリセリン 20質量部
サーファクチンナトリウム 1質量部
【0064】
得られた非水油性増粘ゲル状組成物は半透明の外観を有し、これをクレンジング化粧料とした場合にはスクアランのように液だれせず、優れたクレンジング性を示した。これを保湿化粧料とした場合には肌によくなじみ、刺激が無く、なめらかな使用感であった。
【0065】
実施例2:透明油性増粘ゲル状組成物
下記の処方でグリセリンに水とサーファクチンナトリウムを加えて溶解し、撹拌しながらスクアランを少量ずつ添加した。
【0066】
スクアラン 77%
グリセリン 19%
水 3%
サーファクチンナトリウム 1%
【0067】
得られたゲルは透明の外観を有し、これをクレンジング化粧料とした場合にはスクアランのように液だれせず、優れたクレンジング性を示した。これを保湿化粧料とした場合には肌によくなじみ、刺激が無く、なめらかな使用感であった。
【0068】
実施例3:透明油性増粘ゲル状組成物
下記の処方でグリセリンにサーファクチンナトリウムを加えて溶解し、撹拌しながらスクアランを少量ずつ添加した。さらに撹拌しながら水、1,3−ブタンジオールをゆっくり添加した。
【0069】
スクアラン 60%
グリセリン 23%
1,3−ブタンジオール 13%
水 3%
サーファクチンナトリウム 1%
【0070】
得られた油性増粘ゲル状組成物は透明の外観を有し、粘度が低く、使用感に優れていた。これをクレンジング化粧料とした場合にはスクアランのように液だれせず、優れたクレンジング性を示した。これを保湿化粧料とした場合には肌によくなじみ、刺激が無く、なめらかな使用感であった。
【0071】
実施例4:非水油性増粘ゲル状組成物
下記の処方でグリセリンにサーファクチンナトリウムを溶解し、撹拌しながらホホバ油を少量ずつ添加した。
【0072】
ホホバ油 79%
グリセリン 20%
サーファクチンナトリウム 1%
【0073】
得られた非水油性増粘ゲル状組成物は透明の外観を有し、これをクレンジング化粧料とした場合にはホホバ油のように液だれせず、優れたクレンジング性を示した。これを保湿化粧料とした場合には肌によくなじみ、刺激が無く、さっぱりとした使用感であった。
【0074】
実施例5:非水油性増粘ゲル状組成物
下記の処方でグリセリンにサーファクチンナトリウムを溶解し、撹拌しながらオリーブ油を少量ずつ添加した。
【0075】
オリーブ油 79%
グリセリン 20%
サーファクチンナトリウム 1%
【0076】
得られた非水油性増粘ゲル状組成物は透明の外観を有し、これをクレンジング化粧料とした場合にはオリーブ油のように液だれせず、優れたクレンジング性を示した。これを保湿化粧料とした場合には肌によくなじみ、刺激が無く、のびがよくさらっとした使用感であった。
【0077】
実施例6:非水油性増粘ゲル状組成物
下記の処方でグリセリンにサーファクチンナトリウムを溶解し、撹拌しながらミネラル油を少量ずつ添加した。
【0078】
ミネラル油 79%
グリセリン 20%
サーファクチンナトリウム 1%
得られた非水油性増粘ゲル状組成物は透明の外観を有し、これをクレンジング化粧料とした場合には比較例3のクレンジングオイルのように液だれせず、優れたクレンジング性を示した。
【0079】
実施例7:非水油性増粘ゲル状組成物
下記の処方でグリセリンにサーファクチンナトリウムを溶解し、撹拌しながら流動パラフィンを少量ずつ添加した。
【0080】
流動パラフィン 79%
グリセリン 20%
サーファクチンナトリウム 1%
【0081】
得られた非水油性増粘ゲル状組成物は透明の外観を有し、これをクレンジング化粧料とした場合には比較例3のクレンジングオイルのように液だれせず、優れたクレンジング性を示した。
【0082】
実施例8:非水油性増粘ゲル状組成物
下記の処方でグリセリンにサーファクチンナトリウムを溶解し、撹拌しながらメチルポリシロキサンを少量ずつ添加した。
【0083】
メチルポリシロキサン 79%
グリセリン 20%
サーファクチンナトリウム 1%
【0084】
得られた非水油性増粘ゲル状組成物は乳白色の外観を有し、皮膚用、毛髪用等のジェル化粧料として使用することができる。これをクリ−ム、ローション等の基剤として配合した場合には極めて微細で安定なエマルションが得られた。
【0085】
実施例9:透明油性増粘ゲル状組成物
下記の処方でグリセリンにサーファクチンナトリウムを溶解し、撹拌しながらメチルポリシロキサンを少量ずつ添加した。さらに撹拌しながら水をゆっくり添加した。
【0086】
メチルポリシロキサン 73%
グリセリン 13%
水 13%
サーファクチンナトリウム 1%
【0087】
得られた油性増粘ゲル状組成物は透明の外観を有し、皮膚用、毛髪用等のジェル化粧料として使用することができる。これをクリ−ム、ローション等の基剤として配合した場合には極めて微細で安定なエマルションが得られた。
【0088】
実施例10:透明油性増粘ゲル状組成物
下記の処方でグリセリンにサーファクチンナトリウムを溶解し、撹拌しながらメチルポリシロキサンを少量ずつ添加した。さらに撹拌しながら水をゆっくり添加した。
【0089】
メチルポリシロキサン 67%
グリセリン 16%
水 16%
サーファクチンナトリウム 1%
【0090】
得られた油性増粘ゲル状組成物は透明の外観を有し、やや流動性があり、皮膚用、毛髪用等のジェル化粧料として使用することができる。これをクリ−ム、ローション等の基剤として配合した場合には極めて微細で安定なエマルションが得られた。
【0091】
実施例11:透明油性増粘ゲル状組成物
下記の処方でグリセリンにサーファクチンナトリウムを溶解し、撹拌しながらメチルポリシロキサンを少量ずつ添加した。さらに撹拌しながら水をゆっくり添加した。
【0092】
メチルポリシロキサン 57%
グリセリン 21%
水 21%
サーファクチンナトリウム 1%
【0093】
得られた油性増粘ゲル状組成物は透明の外観を有し、流動性があり、皮膚用、毛髪用等のジェル化粧料として使用することができる。これをクリ−ム、ローション等の基剤として配合した場合には極めて微細で安定なエマルションが得られた。
【0094】
実施例12:乳液
下記の処方でグリセリンにサーファクチンナトリウムを溶解し、撹拌しながらメチルポリシロキサンを少量ずつ添加した。さらに撹拌しながら水をゆっくり添加した。
【0095】
メチルポリシロキサン 57%
グリセリン 15%
水 27%
サーファクチンナトリウム 1%
【0096】
得られた乳液は乳白色の外観を有する極めて微細で安定なエマルションであり、ローション等の基剤として使用した場合には刺激が無く、さらっとした使用感であった。
【0097】
実施例13:非水油性増粘ゲル状組成物
下記の処方でグリセリンにサーファクチンナトリウムを溶解し、撹拌しながら米胚芽油を少量ずつ添加した。
【0098】
米胚芽油 79%
グリセリン 20%
サーファクチンナトリウム 1%
【0099】
得られた非水油性増粘ゲル状組成物は透明の外観を有し、これを保湿化粧料とした場合には米胚芽油のように液だれせず、肌によくなじみ、刺激が無く、しっとりとした使用感であった。
【0100】
実施例14:非水油性増粘ゲル状組成物
下記の処方でグリセリンにサーファクチンナトリウムを溶解し、撹拌しながらスクアランを少量ずつ添加した。
【0101】
スクアラン 94%
グリセリン 5%
サーファクチンナトリウム 1%
【0102】
得られた非水油性増粘ゲル状組成物は透明の外観を有し、これをクレンジング化粧料とした場合にはスクアランのように液だれせず、優れたクレンジング性を示した。これを保湿化粧料とした場合には肌に素早くなじみ、刺激が無く、なめらかな使用感であった。
【0103】
実施例15:非水油性増粘ゲル状組成物
下記の処方でグリセリンにサーファクチンナトリウムを溶解し、撹拌しながらオリーブ油を少量ずつ添加した。
【0104】
オリーブ油 92%
グリセリン 7%
サーファクチンナトリウム 1%
【0105】
得られた非水油性増粘ゲル状組成物は透明の外観を有し、これをクレンジング化粧料とした場合にはオリーブ油のように液だれせず、優れたクレンジング性を示した。これを保湿化粧料とした場合には肌に素早くなじみ、刺激が無く、のびがよくなめらかな使用感であった。
【0106】
実施例16:非水油性増粘ゲル状組成物
下記の処方で1,3−ブタンジオールにサーファクチンナトリウムを溶解し、撹拌しながらスクアランを少量ずつ添加した。
【0107】
スクアラン 67%
1,3−ブタンジオール 32%
サーファクチンナトリウム 1%
【0108】
得られた非水油性増粘ゲル状組成物は透明の外観を有し、これをクレンジング化粧料とした場合にはスクアランのように液だれせず、優れたクレンジング性を示した。これを保湿化粧料とした場合には肌に素早くなじみ、刺激が無く、のびがよくなめらかな使用感であった。
【0109】
実施例17:油性増粘ゲル状組成物
下記の処方で70%ソルビトール水溶液にサーファクチンナトリウムを溶解し、撹拌しながらスクアランを少量ずつ添加した。
【0110】
スクアラン 79%
70%ソルビトール水溶液 20%
サーファクチンナトリウム 1%
【0111】
得られた油性増粘ゲル状組成物は半透明の外観を有し、これをクレンジング化粧料とした場合にはスクアランのように液だれせず、優れたクレンジング性を示した。これを保湿化粧料とした場合には肌に素早くなじみ、刺激が無く、のびがよくなめらかな使用感であった。
【0112】
実施例18:油性増粘ゲル状組成物
下記の処方で水にサーファクチンナトリウムを溶解し、撹拌しながらスクアランを少量ずつ添加した。
【0113】
スクアラン 73%
水 18%
サーファクチンナトリウム 9%
【0114】
得られた油性増粘ゲル状組成物は半透明の外観を有し、これをクレンジング化粧料とした場合にはスクアランのように液だれせず、優れたクレンジング性を示した。これを保湿化粧料とした場合には肌に素早くなじみ、刺激が無く、なめらかな使用感であった。
【0115】
実施例19:エモリエントクリーム
下記の処方Aでグリセリンにサーファクチンナトリウムを溶解し、撹拌しながら油性成分を少量ずつ添加し、ゲルを調製した。処方Aのゲルを70℃に加温し、70℃に加温して溶解した処方B液を加え、ホモミキサーで5000rpm、5分間撹拌して均一にした。さらに撹拌しながら水を処方Cの量加え、パドル撹拌しながら冷却し、40℃以下で撹拌を止め、放置した。
【0116】
処方A
スクアラン 12%
ホホバ油 4%
メチルポリシロキサン 0.2%
グリセリン 4%
サーファクチンナトリウム 1%
【0117】
処方B
ステアリン酸 4%
ベヘニルアルコール 2%
セタノール 2%
パラフィン 3%
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリン 8%
防腐剤 適量
【0118】
処方C
水 残部
得られたクリームは乳白色の外観を有し、エモリエント性に優れ、刺激が無く、なめらかな使用感であった。
【0119】
実施例20:乳液
下記の処方Aでグリセリンにサーファクチンナトリウムを溶解し、撹拌しながらスクアランを少量ずつ添加し、ゲルを調製した。処方Aのゲルを70℃に加温し、70℃に加温して溶解した処方B液を加え、ホモミキサーで5000rpm、5分間撹拌して均一にした。さらに撹拌しながら水を処方Cの量加え、パドル撹拌しながら冷却し、40℃以下で撹拌を止め、放置した。
【0120】
処方A
スクアラン 16%
グリセリン 4%
サーファクチンナトリウム 1%
【0121】
処方B
ステアリン酸 0.5%
ベヘニルアルコール 2%
防腐剤 適量
【0122】
処方C
アルギニン 0.1%
水 残部
得られた乳液は乳白色の外観を有する極めて微細で安定なエマルションであり、保湿性に優れ、刺激が無く、なめらかな使用感であった。
【0123】
実施例21:ローション
下記の処方Aでグリセリンにサーファクチンナトリウムを溶解し、撹拌しながら油性成分を少量ずつ添加し、ゲルを調製した。処方Aのゲルを80℃に加温し、80℃に加温して溶解した処方B液を加え、ホモミキサーで5000rpm、5分間撹拌して均一にした。さらに撹拌しながら処方Cのアルギニン水溶液を加え、パドル撹拌しながら冷却し、40℃以下で撹拌を止め、放置した。
【0124】
処方A
スクアラン 16%
グリセリン 4%
サーファクチンナトリウム 0.2%
【0125】
処方B
ステアリン酸 0.5%
ベヘニルアルコール 2%
【0126】
処方C
L−アルギニン 0.1%
水 残部
得られたローションは、保湿性に優れ、刺激が無く、なめらかな使用感であった。
【0127】
実施例22:クリーム
下記の処方Aでグリセリンにサーファクチンナトリウムを溶解し、撹拌しながら油性成分を少量ずつ添加し、ゲルを調製した。処方Aのゲルを80℃に加温し、80℃に加温して溶解した処方B液を加え、ホモミキサーで5000rpm、5分間撹拌して均一にした。さらに撹拌しながら処方Cのアルギニン水溶液を加え、パドル撹拌しながら冷却し、40℃以下で撹拌を止め、放置した。
【0128】
処方A
スクアラン 12%
グリセリン 4%
ホホバ油 4%
サーファクチンナトリウム 1%
【0129】
処方B
ステアリン酸 4%
セタノール 2%
ベヘニルアルコール 2%
パラフィン(56〜58℃) 3%
パラベン 0.05%
【0130】
処方C
L−アルギニン 0.1%
水 残部
得られたクリームは、保湿性に優れ、刺激が無く、なめらかな使用感であった。
【0131】
実施例23:非水油性増粘ゲル状組成物
下記の処方でグリセリンにサーファクチンナトリウムを溶解し、撹拌しながらスクアランを少量ずつ添加した。さらに撹拌しながら丁子油をゆっくり添加した。
【0132】
スクアラン 78%
グリセリン 20%
丁子油 1%
サーファクチンナトリウム 1%
【0133】
得られた非水油性増粘ゲル状組成物は半透明の外観を有し、これをクレンジング化粧料とした場合にはスクアランのように液だれせず、優れたクレンジング性を示した。これを保湿化粧料とした場合には肌によくなじみ、刺激が無く、なめらかな使用感であった。
【0134】
実施例24:透明油性増粘ゲル状組成物
下記の処方でグリセリンにサーファクチンナトリウムを加えて溶解し、撹拌しながらスクアランを少量ずつ添加した。さらに撹拌しながら水、オレンジオイルをゆっくり添加した。
【0135】
スクアラン 59%
グリセリン 33%
水 6%
オレンジ油 1%
サーファクチンナトリウム 1%
得られた油性増粘ゲル状組成物は透明の外観を有し、粘度が低く、使用感に優れていた。これをクレンジング化粧料とした場合にはスクアランのように液だれせず、優れたクレンジング性を示した。これを保湿化粧料とした場合には肌によくなじみ、刺激が無く、なめらかな使用感であった。
【0136】
実施例25:透明油性増粘ゲル状組成物
下記の処方でグリセリンにサーファクチンナトリウムを加えて溶解し、撹拌しながらスクアランを少量ずつ添加した。さらに撹拌しながら水、トウヒ油をゆっくり添加した。
【0137】
スクアラン 59%
グリセリン 33%
水 6%
トウヒ油 1%
サーファクチンナトリウム 1%
【0138】
得られた油性増粘ゲル状組成物は透明の外観を有し、粘度が低く、使用感に優れていた。これをクレンジング化粧料とした場合にはスクアランのように液だれせず、優れたクレンジング性を示した。これを保湿化粧料とした場合には肌によくなじみ、刺激が無く、なめらかな使用感であった。
【0139】
実施例26:非水油性増粘ゲル状組成物
下記の処方でグリセリンにサーファクチンナトリウムを溶解した。このサーファクチンナトリウム溶液に、撹拌しながらγ−オリザノールを加えて溶解したオリーブ油を少量ずつ添加した。
【0140】
オリーブ油 78%
グリセリン 20%
γ−オリザノール 1%
サーファクチンナトリウム 1%
【0141】
得られた非水油性増粘ゲル状組成物は透明の外観を有し、これをクレンジング化粧料とした場合にはオリーブ油のように液だれせず、優れたクレンジング性を示した。これを保湿化粧料とした場合には肌によくなじみ、刺激が無く、さらっとした使用感であった。
【0142】
実施例27:紫外線吸収ゲル
下記の処方でグリセリンにサーファクチンナトリウムを溶解した。p−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルに4−tert−ブチル−4’−メトキシベンゾイルメタンを加えて80℃に加温、溶解し、これをサーファクチンナトリウム溶液に撹拌しながら少量ずつ添加した。
【0143】
p−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 68%
4−tert−ブチル−4’−メトキシベンゾイルメタン 11%
グリセリン 20%
サーファクチンナトリウム 1%
【0144】
得られた紫外線吸収ゲルは白色の外観を有し、これをサンスクリーン化粧料等の基剤として配合した場合には極めて微細で安定な紫外線吸収剤のエマルションが得られた。
【0145】
実施例28:紫外線吸収ゲル
下記の処方でグリセリンにサーファクチンナトリウムを溶解した。p−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルに4−tert−ブチル−4’−メトキシベンゾイルメタンを加えて80℃に加温、溶解し、これをサーファクチンナトリウム溶液に撹拌しながら少量ずつ添加した。次に、撹拌しながらメチルポリシロキサン、シクロメチコンを少量ずつ添加した。
【0146】
p−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 33%
4−tert−ブチル−4’−メトキシベンゾイルメタン 11%
メチルポリシロキサン 21%
シクロメチコン 20%
グリセリン 14%
サーファクチンナトリウム 1%
得られた紫外線吸収ゲルは白色の外観を有し、これをサンスクリーン化粧料等の基剤として配合した場合には極めて微細で安定な紫外線吸収剤のエマルションが得られた。
【0147】
実施例29:紫外線吸収乳液
下記の処方でグリセリンにサーファクチンナトリウムを溶解した。p−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルに4−tert−ブチル−4’−メトキシベンゾイルメタンを加えて80℃に加温、溶解し、これをサーファクチンナトリウム溶液に撹拌しながら少量ずつ添加した。次に、撹拌しながらメチルポリシロキサン、シクロメチコンを少量ずつ添加した。さらに、撹拌しながら水をゆっくり添加した。
【0148】
p−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 7.5%
4−tert−ブチル−4’−メトキシベンゾイルメタン 2.5%
メチルポリシロキサン 5%
シクロメチコン 4%
グリセリン 3%
サーファクチンナトリウム 1%
水 77%
得られた紫外線吸収乳液は白色の外観を有する極めて微細で安定なエマルションであり、これをサンスクリーン化粧料等に配合することができる。
【0149】
実施例30:紫外線吸収乳液
下記の処方グリセリンにサーファクチンナトリウムを溶解した。p−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルに4−tert−ブチル−4’−メトキシベンゾイルメタンを加えて80℃に加温、溶解し、これをサーファクチンナトリウム溶液に撹拌しながら少量ずつ添加した。次に、撹拌しながら水をゆっくり添加した。
【0150】
p−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 42%
4−tert−ブチル−4’−メトキシベンゾイルメタン 7%
グリセリン 12.5%
サーファクチンナトリウム 1%
水 37.5%
得られた紫外線吸収乳液は白色の外観を有する極めて微細で安定なエマルションであり、これをサンスクリーン化粧料等に配合することができる。
【0151】
実施例31:紫外線吸収透明ゲル
下記の処方でグリセリンに70%ソルビトール水溶液とサーファクチンナトリウムを溶解した。p−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシルに4−tert−ブチル−4’−メトキシベンゾイルメタンを加えて80℃に加温して溶解し、さらにスクアランを加えて均一にした。これをサーファクチンナトリウム溶液に撹拌しながら少量ずつ添加した。
【0152】
p−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル 7.5%
4−tert−ブチル−4’−メトキシベンゾイルメタン 2.5%
スクアラン 57%
グリセリン 16%
70%ソルビトール水溶液 16%
サーファクチンナトリウム 1%
【0153】
得られた紫外線吸収ゲルは透明の外観を有し、サンスクリーン用のジェル化粧料として使用することができる。これをサンスクリーン化粧料のクリ−ム、ローション等の基剤として配合した場合には極めて微細で安定な紫外線吸収剤のエマルションが得られた。
【0154】
実施例32:非水油性増粘ゲル状組成物
下記の処方でグリセリンにサーファクチンナトリウムを溶解し、撹拌しながらグリセリンとサーファクチンナトリウム以外の成分を混合したものを少量ずつ添加した。
【0155】
スクアラン 10%
ヒマワリ油 10%
2−エチルヘキサン酸トリグリセリド 10%
ホホバ油 10%
ミリスチン酸イソプロピル 10%
ミリスチン酸オクチルドデシル 10%
2−エチルヘキサン酸セチル 10%
メチルポリシロキサン 10%
グリセリン 19%
サーファクチンナトリウム 1%
【0156】
得られた非水油性増粘ゲル状組成物は、乳白色の外観を有し、皮膚用の保湿化粧料として使用することができる。これをクリ−ム、ローション等の基剤として配合した場合には極めて微細で安定なエマルションが得られた。
【0157】
比較例1:保湿化粧料
スクアランオイル100%からなる保湿化粧料は透明な外観を有するオイルで、肌によくなじみ、なめらかな使用感であったが、粘度が低く、液だれするため、衣服や床等を汚すことがあり、使用性に難があった。
【0158】
比較例2:保湿化粧料
ホホバ油100%からなる保湿化粧料は透明な外観を有するオイルで、肌によくなじみ、さっぱりとした使用感であったが、粘度が低く、液だれするため、衣服や床等を汚すことがあり、使用性に難があった。
【0159】
比較例3:クレンジングオイル
ミネラル油90%及びオリーブ油10%からなるクレンジングオイルは透明な外観を有し、化粧料をよく可溶化し、優れたクレンジング性を示したが、粘度が低く、液だれするため、衣服や床等を汚すことがあり、使用性に難があった。
【0160】
【発明の効果】
本発明によれば、皮膚刺激性が極めて低く、油性成分を多量に含有でき、クレンジング化粧料、保湿化粧料等に好適である油性増粘ゲル状組成物、このような油性増粘ゲル状組成物を用いた乳化組成物の調製方法及び乳化組成物、このような油性増粘ゲル状組成物または乳化組成物からなるクレンジング化粧料、保湿化粧料、クリーム、ローション等の化粧料を提供することができる。よって、本発明は医薬関連及び化粧品関連分野等に特に有用である。

Claims (19)

  1. 界面活性剤として、リポペプチド構造を有する陰イオン界面活性剤のみを含有し、水及び/または多価アルコール、及び油性成分を含むことを特徴とする油性増粘ゲル状組成物。
  2. リポペプチド構造を有する陰イオン性界面活性剤を0.01〜45質量%、水及び/または多価アルコールを0.01〜43質量%含む請求項1に記載の油性増粘ゲル状組成物。
  3. 油性成分を1〜99.9質量%含む請求項1または2に記載の油性増粘ゲル状組成物。
  4. リポペプチド構造を有する陰イオン性界面活性剤が、サーファクチン、その類縁化合物、及び/またはそれらの塩である請求項1ないし3のいずれかに記載の油性増粘ゲル状組成物。
  5. サーファクチンが、下記一般式(I)
    (式中、Xは、ロイシン、イソロイシン、バリン、グリシン、セリン、アラニン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リジン、アルギニン、システイン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、ヒスチジン、プロリン、4−ヒドロキシプロリン及びホモセリンからなる群から選ばれるアミノ酸残基を表わし、Rは、炭素数8〜14のノルマルアルキル基、炭素数8〜14のイソアルキル基または炭素数8〜14のアンテイソアルキル基を表わす。)で示される化合物を1種または2種以上含むものである請求項4に記載の油性増粘ゲル状組成物。
  6. Xが、ロイシン、イソロイシンまたはバリンである請求項5に記載の油性増粘ゲル状組成物。
  7. 塩が、ナトリウム塩、カリウム塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、アルギニン塩及びリジン塩からなる群より選ばれる1種以上である請求項4ないし6のいずれかに記載の油性増粘ゲル状組成物。
  8. リポペプチド構造を有する陰イオン性界面活性剤が、サーファクチンナトリウムである請求項4ないし7のいずれかに記載の油性増粘ゲル状組成物。
  9. 多価アルコールが、3価以上の多価アルコールである請求項1ないし8のいずれかに記載の油性増粘ゲル状組成物。
  10. 3価以上の多価アルコールが、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、グルコース、サッカロース、トレハロースからなる群より選ばれる1種以上である請求項9に記載の油性増粘ゲル状組成物。
  11. 油性成分が、液状油である請求項1ないし10のいずれかに記載の油性増粘ゲル状組成物。
  12. 液状油が、鉱物油、植物油、炭化水素、エステル油、シリコーン油及びトリグリセリドからなる群より選ばれる1種以上である請求項11に記載の油性増粘ゲル状組成物。
  13. 液状油が、2−エチルヘキサン酸トリグリセリド、2−エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸イソプロピル、流動パラフィン、スクアラン、ホホバ油、オリーブ油、米胚芽油、ヒマワリ油及び丁字油からなる群より選ばれる1種以上である請求項12に記載の油性増粘ゲル状組成物。
  14. シリコーン油が、ジメチルシリコーン油、環状シリコーン油、メチルフェニルシリコーン油からなる群より選ばれる1種以上である請求項12に記載の油性増粘ゲル状組成物。
  15. 液状油が紫外線吸収能を有する液状油を含む請求項11ないし14のいずれかに記載の油性増粘ゲル状組成物。
  16. 紫外線吸収能を有する液状油が、p−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、または4−tert−ブチル−4'−メトキシベンゾイルメタンのp−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル溶液である請求項15に記載の油性増粘ゲル状組成物。
  17. 油性増粘ゲル状組成物が透明であることを特徴とする請求項1ないし16のいずれかに記載の油性増粘ゲル状組成物。
  18. 油性増粘ゲル状組成物の油性相と水性相の屈折率nD 20の差が0.01以下である請求項17に記載の油性増粘ゲル状組成物。
  19. 請求項1ないし18のいずれかに記載の油性増粘ゲル状組成物と水を混合し乳化させることを特徴とする乳化組成物の調製法。
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