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JP3892148B2 - 圧力制御弁 - Google Patents

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JP3892148B2
JP3892148B2 JP18686898A JP18686898A JP3892148B2 JP 3892148 B2 JP3892148 B2 JP 3892148B2 JP 18686898 A JP18686898 A JP 18686898A JP 18686898 A JP18686898 A JP 18686898A JP 3892148 B2 JP3892148 B2 JP 3892148B2
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pressure control
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操司 小本
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Nidec Tosok Corp
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば油圧回路の油圧制御に用いられる圧力制御弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車の自動変速装置の油圧回路には、例えば図6に示す電磁弁51が用いられている。この電磁弁51は、図示しない内部に圧力回路を構成する流体路が形成されたバルブブロック56(図参照)に、他の複数の電磁弁と共に取り付けられ自動変速装置のコントロールバルブを構成する圧力制御弁である。
【0003】
電磁弁51は、前記バルブブロック56の取付穴52に内嵌されるノズル部2、及びソレノイド3の巻回されたボビン部4が一体形成された合成樹脂製の本体5を有しており、ノズル部2の基端側には円形状の板部材である金属板6がインサートされている。前記ノズル部2の先端側には流入ポート7が開口している。流入ポート7は、それと同軸上に連続して順次形成された、中間室8、連通路9、前記金属板6に開口する連通穴11を介して弁室12に連通されている。弁室12は、使用時に外部に露出する本体5の外周面に開口するドレンポート13に連通しており、前記連通路9は、ノズル部2の外周面に開口するとともに金属板6によってその一部が形成された出力ポート14に連通している。
【0004】
本体5の外周面には、外側に突出して露出する金属板6の露出部6aとドレンポート13との間に第1の装着溝15が設けられ、出力ポート14よりもノズル部2の先端側には第2の装着溝16が設けられている。第1及び第2の装着溝15,16には第1及び第2のOリング17,18が各々装着されている。これにより電磁弁51が前記バルブブロック56に内嵌された状態では、ノズル部2の外周面においては、流入ポート7が開口しかつ金属板6が露出する領域と、出力ポート14が開口する領域との油密が確保されるようになっている。
【0005】
また、前記中間室8には、流入ポート7側の圧力により前記連通路9を閉鎖し、流入ポート7から出力ポート14への油の流れを遮断するボール弁19が収容されている。また、前記弁室12には、スプリング20により金属板6に押圧され、前記連通穴11を閉鎖することによって出力ポート14からドレンポート13への油の流れを遮断する弁体21が収容されている。弁体21には、前記連通穴11及び前記連通路9に遊挿されるとともに、前記ボール弁19を押圧して流入ポート7と出力ポート14との間を解放させるプッシュロッド22が設けられている。
【0006】
すなわち、電磁弁51はノーマルオープン型の三方弁であって、ソレノイド3の非励磁時には出力ポート14を流入ポート7と連通する一方、ソレノイド3の励磁時には出力ポート14へ油の流れを遮断すると同時に、出力ポート14をドレンポート13と連通し、これにより出力ポート14側の圧力を制御する。
【0007】
一方、前述した本体5の成形に際しアンダーカットとなる前記第1の装着溝15を形成するには、図7に示すように、ノズル部2側を形成する下型61にスライド型62を設けておき、型締め後の型開きに際してスライド型62を抜き方向(図6の矢示イ方向)へ移動させる。なお、これは前記第2の装着溝16の形成においても同様である。
【0008】
また、第1の装着溝15にあっては、その一部がインサートされる金属板6の露出部6aにより形成されているため、露出部6aの弁室12側の表面6bがスライド型62をスライドさせる面となっており、成形時には露出部6aの表面6bに樹脂が乗らず(充てんされず)、型締め時点ではスライド型62と露出部6aの表面6bとのクリアランスがゼロとなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述した本体5の成形時には、例えば金属板6に厚み方向の寸法のバラツキ(特に厚み寸法が大きい等)があるため、型締め後にスライド型62を抜くとき、金属板6と弁室12側の樹脂とを引き離そうとする力が加わることとなり、また合成樹脂と金属との膨張率が違う等の理由によって、成形された本体5には、図8に示すように、金属板6の弁室12側(ドレンポート13側)には隙間Lが不可避的に生じていた。
【0010】
こうしたことから、前述した電磁弁51においては、弁体21が全閉位置に動作した全閉動状態においても、前記隙間Lを通って出力ポート14からドレンポート13への油漏れがあり、その漏れ量を減少させたり無くしたりすることが困難であった。
【0011】
本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、本体の外周部に露出する金属板を隔てたポート間の流体の漏れ量を微量または無くすことができる圧力制御弁を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために本発明にあっては、主として、流体路を形成する相手側相手側に取り付けられる圧力制御弁であって、合成樹脂製の本体に、この本体の外周面に露出する露出部を有する金属板がインサートされ、この金属板に前記本体の内部で弁体に開閉される連通穴が設けられる一方、前記本体の外周面に、前記連通穴を介して連通される第1のポートと第2のポートとが前記露出部を隔てて設けられ、前記相手側に取り付けられた状態で、前記本体の外周面における、前記第1のポートが設けられかつ前記金属板が露出する領域と、前記第2のポートが設けられた領域との油密が確保される圧力制御弁において、前記金属板の前記本体に埋設された部分における前記第2のポートが位置する側の合成樹脂との接合面に、前記連通穴を囲繞する溝が設けられたものとした。
【0013】
かかる構成においては、本体の成形時に金属板の接合面と合成樹脂との間に隙間が生じていても、流体が第1のポートから前記隙間を通って本体の内部へ達するまでの経路が、溝が設けられていない場合に比べると長くなる。しかも、溝を構成する側壁と合成樹脂との間に生じる隙間については、溝の底面を構成する接合面や他の一般面と合成樹脂との間に生じる隙間に比べ極めて微小となる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図にしたがって説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態であって、従来技術で既説した電磁弁に本発明を採用した場合の要部を示す図である。以下、図5に示した構成と同一の部分に同一の符号を付し説明を省略する。
【0015】
すなわち本実施の形態の電磁弁1において、前述した金属板6には、本体5に埋設された部分の第2のポート側(ドレンポート13側)における合成樹脂との接合面6bに環状溝25が形成されている。図2に本実施の形態におけるインサート前の金属板6の平面を示す。すなわち、金属板6には、本体5の成形時に金属板6の両面側における合成樹脂を連絡するための複数の連絡穴26が、連通穴11の周囲に同心円上に均等に配設されている。そして、前記環状溝25はそれらの連通穴11を繋ぎ連通穴11を囲繞するように設けられている。また、環状溝25を構成する相対向する双方の側壁25a,25aは、接合面6bと直角をなしている。
【0016】
かかる構成からなる本実施の形態においては、図3に示すように、本体5の成形時に金属板6の接合面6bと合成樹脂との間に隙間Lが生じたとしても、バルブブロック56に取り付けられた使用時に、油が出力ポート14から隙間Lを通って本体5の弁室12へ達するまでの経路が、環状溝25が設けられていない場合に比べると長くなる。しかも、前記隙間Lは、本体5の型締め後に接合面6bと合成樹脂との間に互いに離れる方向への力が働くことにより生じるものであるため、環状溝25を構成する側壁25a,25aと合成樹脂との間については、環状溝25の側壁25a,25aが接合面6bと直角をなすためほぼゼロに等しくなる。
【0017】
よって、電磁弁1が全閉動状態における出力ポート14とドレンポート13との間における油の漏れ量を無くすことが可能となる。なお、本実施の形態と異なり、環状溝25の側壁25a,25aが接合面6bと直角をなしていない場合であっても、側壁25a,25aと合成樹脂との間に生じる隙間は、環状溝25の底面接合面や、それ以外の他の一般面(接合面6b)と合成樹脂との間の隙間Lに比べ極めて微小となる。従って、その場合であっても全閉動状態における漏れ量をほぼゼロとすることができる。
【0018】
ここで、前記金属板6の環状溝25は、図2に示したものに限らず例えば図4に示したものとしてもよい。すなわち、前述した環状溝25を、複数の連絡穴26の外側に形成するようにしてもよい。かかる構成においても前述したものと同一の効果が得られる。また、図示しないが、環状溝25を複数の連絡穴26の内側に設けたり、環状溝25を多重に複数設けるようにしても構わない。
【0019】
また、前記金属板6の環状溝25は、プレス成形によって形成するようにしてもよい。図5は、その場合におけるインサート後の状態を示す図である。かかる構造においても前述したものと同一の効果が得られる。
【0021】
また、本実施の形態においては、主として3方型の電磁弁1について説明したが、これ以外にも、流体路を形成する相手側相手側に取り付けられる、例えばリリーフ弁や多数のポートを有する方向制御弁等の他の圧力制御弁に本発明を採用することもできる。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように本発明においては、本体の成形時に金属板の接合面と合成樹脂との間に隙間が生じていても、流体が第1のポートから前記隙間を通って本体の内部へ達するまでの経路が長く、しかも、溝を構成する側壁と合成樹脂との間に生じる隙間が極めて微小となるようにした。
【0023】
よって、金属板の連通穴が閉鎖された全閉時における第1のポートと第2のポートの間における流体の漏れ量、すなわち本体の外周部に露出する金属板を隔てた設けられたポート間の流体の漏れ量を微量または無くすことが可能となる。
【0024】
また、本体が入力ポートを有するとともに、第1のポートが出力ポート、第2のポートがドレンポートである構成、すなわち3方型の圧力制御弁においては、出力ポートからドレンポートへの流体の漏れ量を微量または無くすことが可能となる。
【0025】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す電磁弁の要部断面図である。
【図2】同実施の形態における金属板の平面図である。
【図3】同実施の形態における金属板と合成樹脂との間の隙間を示す図である。
【図4】他の金属板を示す平面図である。
【図5】他の金属板を示す図1に対応する断面図である。
【図6】従来技術を示す断面図である。
【図7】第1の装着溝の成形方法を示す説明図である。
【図8】従来技術の問題点を示す断面図である。
【符号の説明】
1 電磁弁
2 ノズル部
5 本体
6 金属板
6b 接合面
7 流入ポート
8 中間室
11 連通穴
12 弁室
13 ドレンポート
14 出力ポート
25 環状溝
25a 側壁

Claims (2)

  1. 流体路を形成する相手側に取り付けられる圧力制御弁であって、合成樹脂製の本体に、この本体の外周面に露出する露出部を有する金属板がインサートされ、この金属板に前記本体の内部で弁体に開閉される連通穴が設けられる一方、前記本体の外周面に、前記連通穴を介して連通される第1のポートと第2のポートとが前記露出部を隔てて設けられ、前記相手側に取り付けられた状態で、前記本体の外周面における、前記第1のポートが設けられかつ前記金属板が露出する領域と、前記第2のポートが設けられた領域との油密が確保される圧力制御弁において、
    前記金属板の前記本体に埋設された部分における前記第2のポートが位置する側の合成樹脂との接合面に、前記連通穴を囲繞する溝が設けられたことを特徴とする圧力制御弁。
  2. 前記本体が入力ポートを有するとともに、前記第1のポートが出力ポート、前記第2のポートがドレンポートであることを特徴とする請求項2記載の圧力制御弁。
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