JP3877387B2 - Variable steering angle ratio steering device for vehicle - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、運転者による車両の運転操作状況に応じて好適な舵角比(ハンドルの操舵角に対する転舵角の比)を自動的に設定できるようにした車両の可変舵角比操舵装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平4−283168号公報には、車速検出手段と路面状態検出手段からの信号に基づいて目標伝達比を演算し、現実の伝達比を目標伝達比に近似させるべくアクチュエ−タの作動を制御することにより、車速及び路面状態に拘らず常に適正な旋回性能が得られるようにした車両用ステアリング装置が提案されている。この車両用ステアリング装置は、ホイ−ル操舵角に対する車輪転舵角の比をアクチュエ−タの作動によつて増減可能な伝達比可変機構と、車両の車速を検出する車速検出手段と、タイヤと路面との摩擦係数を検出する路面状態検出手段と、両検出手段からの信号に基づいて目標伝達比を演算する伝達比演算手段と、伝達比可変機構の現実の伝達比を検出する伝達比検出手段とを備え、制御手段により伝達比可変機構の現実の伝達比を目標伝達比に近似させるべくアクチュエ−タの作動を制御するようにしている。
【0003】
特開平5−77751号公報には、車両に作用する横加速度と、慣性力の横方向成分とから演算される外乱による車両挙動の変化を予測し、その変化を打ち消すのに必要な補正操舵角を演算することにより、直進走行時の横風等の外乱に対する修正操舵を不要にするようにした車両用ステアリング制御装置が提案されている。この車両用ステアリング制御装置は以下のように構成されている。車両走行中、車両の運転状態を検出する各種センサの出力信号を入力する外乱横gコントロ−ラにおいて、まずタイヤ転舵角、横加速度、車体に作用する慣性力の横方向成分とから外乱による横gを演算する。またこの外乱による横gに基づく車両挙動の変化を予測すると共に、その変化を打ち消すのに必要な補正舵角を演算し、その演算結果に基づき伝達率可変制御装置の電動モ−タを駆動して外乱による車両挙動の変化を解消させる。また、電動モ−タを駆動した時の操舵反力を打ち消すのに必要な操舵補助力の補正量を算出し、その演算結果により操舵用電動モ−タを駆動させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の車両用ステアリング装置は、車両の周辺環境(路面状態や横風等の外乱)に対応して舵角比を自動的に設定することができるが、運転者の意思(運転者による車両の運転状況)に応じて舵角比を自動的に設定することはできない。舵角比を手動で設定できるようにすることも考えられるが、車両の運転状況が変化するたびに舵角比を変更する操作が必要となり、その操作が煩わしい。運転者の意思(運転者による車両の運転状況)に応じて舵角比が自動的に設定されれば便利である。例えば、カーブが連続する山道等を軽快に走行する際には舵角比が大きく設定され、高速道路等をほぼ定速で走行(クルージング走行)する際にはそれに適して舵角比が設定されれば、便利である。
【0005】
この発明はこのような課題を解決するためなされたもので、運転者による車両の運転操作状況に応じて好適な舵角比(ハンドルの操舵角に対する転舵角の比)を自動的に設定できるようにし、運転者の意志に応じて最適な操舵フィーリングが得られる車両の可変舵角比操舵装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するためこの発明に係る車両の可変舵角比操舵装置は、ハンドルから操舵輪に至るステアリング系にハンドルに対する転舵輪の回転量を変更可能な可変舵角比装置を設けるとともに、この可変舵角比装置を制御する制御装置を設けて成る車両の可変舵角比操舵装置において、運転者による車両の操作状況を決定する操作状況決定手段を設け、制御装置は、複数の制御モードを有し、操作状況決定手段からの信号に基づいて制御モードが切替わる閾値を増減することを特徴とする。
【0007】
操作状況決定手段は、運転者によるハンドル操作頻度を検出し、制御装置は、ハンドル操作頻度が高いほど舵角比を大きく設定するようにしてもよい。
【0008】
また、操作状況決定手段は、運転者によるアクセル操作頻度およびブレーキ操作頻度を検出し、制御装置は、アクセル操作頻度およびブレーキ操作頻度が高いほど舵角比を大きく設定するようにしてもよい。
【0009】
さらに、操作状況決定手段は、運転者のシフトチェンジ頻度を検出し、制御装置は、操作状況決定手段からの信号を受けて、シフトチェンジ頻度が大きいほど可変舵角比装置の舵角比を大きくするようにしてもよい。
【0010】
この発明に係る車両の可変舵角比操舵装置は、運転者による車両の運転操作状況に基づいて舵角比を自動的に設定することができる。例えば、カーブが連続する山道等を軽快に走行する際には大きな舵角比を設定し、高速道路等をほぼ定速で走行(クルージング走行)する際には小さな舵角比を設定し、それ以外の通常走行時には中程度の舵角比を設定することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。図1はこの発明に係る車両の可変舵角比操舵装置の全体構成を示す模式構造図である。この発明に係る車両の可変舵角比操舵装置は、ハンドル(ステアリングホイール)1から操舵輪9に至るステアリング系に設けられた可変舵角比装置10と、ハンドルの操作角度,操作速度、アクセルペダル,ブレーキペダルの操作等の運転者による車両の運転操作情報に基づいて操作状況を判断する操作状況決定手段50と、操作状況決定手段50からの信号に基づいて可変舵角比装置10を制御する制御装置60とからなる。
【0012】
ハンドル1に一体的に設けられたステアリング軸2は、自在継ぎ手3,3を有する連結軸4を介して可変舵角比装置10の入力軸へ連結される。可変舵角比装置10は、入力軸の回転角度(α)に対する出力軸の回転角度(β)の比(β/α)を連続的に可変できるものを用いている。可変舵角比装置10の出力軸に設けられたピニオン5とラック軸6のラック歯とを噛合させることで、出力軸の回転運動をラック軸6の直線運動(L)へ変換し、ラック6の直線運動をタイロッド7およびナックルアーム8を介して操舵輪9の転舵運動(T)へ変換する。
【0013】
図2〜図4は可変舵角比装置の一具体例を示すもので、図2は可変舵角比装置の断面図、図3は可変舵角比装置の軸部の分解斜視図、図4は図2のA−A線に沿う断面図である。
【0014】
図2に示すように、入力軸11は、玉軸受12を介して上部ケーシング13aに回動自在に支持された支持部材14の偏心位置に、玉軸受15を介して回転自在に支持されている。入力軸11の下部ケーシング13b内に突入した端部には、出力軸17に回転力を伝達するカプリング16が形成されている。
【0015】
ラック6に噛合したピニオン5を一体形成した出力軸17は、一対の玉軸受18a,18bを介して下部ケーシング13bに回動自在に支持されている。この出力軸17の下部ケーシング13b内に突入した端部には、中間軸19が、出力軸17の中心から偏心した位置に突設されている。この中間軸19と入力軸11に一体形成されたカプリング16との間が、平型ニードル軸受20を介在させたスライダ21と円錐ころ軸受22とを介して互いに連結されている。また、入力軸11と上部ケーシング13aとの間には、可撓性の筒状部を有するシール部材Sが設けられており、これによって可変舵角比装置10内の気密が保持されるようになっている。
【0016】
図3に示すように、カプリング16の下面には、下方が拡開し、かつ開放した台形断面の溝23が凹設されている。そして、前述した一対の平型ニードル軸受20を介在させたスライダ21が、この溝23の互いに対向する斜面を摺動するように、溝23内に係合している。また、スライダ21の下面の中心部には、円錐ころ軸受22を介して相対回動可能なように、中間軸19が係合している。
【0017】
図2に示すように、下部ケーシング13bには、出力軸17の下端を支持する玉軸受18bのアウタレースに当接するアジャストねじ24が螺着されている。このアジャストねじ24を適宜に締め込むことにより、ピニオン5が軸線方向に押圧され、カプリング16を介した入力軸11と出力軸17との間に適度なプリロードが与えられる。これによってカプリング16のがたを除去して連結剛性を向上させることができる。
【0018】
図4に示すように、支持部材14の外周部の一部には、扇型の部分的ウォームホイル25が形成されている。この部分的ウォームホイル25には、ウォーム減速機構26を介してモータ27にて駆動されるウォーム28が噛合しており、支持部材14に対して所定の角度範囲に亘って回転運動を与えることができるようになっている。なお、ウォーム28は、偏心カムを応用したバックラッシュ除去部材29を介して上部ケーシング13aに支持されており、バックラッシュ除去部材29の端部に設けられた六角孔30に六角棒レンチを係合させてこれを上部ケーシング13aに対して回動させることにより、その軸芯が移動して部分的ウォームホイル25との噛み合いが変化するようになっている。また、ウォーム28の軸芯の移動を許容するために、ウォーム28とウォーム減速機構26との間は、オルダム継手31を介して連結されている。
【0019】
上部ケーシング13aには、支持部材14の上面に突設されたピン32に係合して支持部材14の回動角度を検出するために、差動トランス等からなる変位センサ33が取り付けられている。これにより、変位センサ33から支持部材14の回動量、即ち、これに支持された入力軸11の偏心量信号(実偏心量)33aを出力するようにしている。
【0020】
制御装置60内の駆動部65は、車両の運転操作状態と車速とに基づいて設定した舵角比(目標舵角比)に対応する目標偏心量と、変位センサ33によって検出した実偏心量(実舵角比に相当)33aとを一致させるように、フィードバック制御にてモータ27の運転を行なう。
【0021】
図5は可変舵角比装置の作動原理を示す説明図、図6は可変舵角比装置の舵角比特性を示すグラフ、図7は可変舵角比装置を用いて実現される舵角比特性の一例を示す舵角比特性線図である。
【0022】
図5に示すように、入力軸11の回転中心をA、出力軸17の回転中心をB、中間軸19の作用点をCとし、BC間寸法をb、入力軸11と出力軸17との間の偏位量(AB間寸法)をa、入力軸11の回転角度(ハンドル操舵角)をα、出力軸17の回転角度(ピニオン回転角)をβとすると、
b・sinβ=(b・cosβ−a)tanα
であるから、
α=tan-1(b・sinβ/(b・cosβ−a))
で表わされる。
【0023】
入力軸11を回転させると、中間軸19は、入力軸11のカプリング16のスライダ21との係合により、出力軸17の軸心回りでクランク回転する。ここで支持部材14を回動させると、支持部材14の偏心カム作用により、図3ならびに図4で符号A0〜A2で示した範囲で入力軸11の軸心が変化する。これにより、入出力軸間の偏位量aを適宜に定めて入力軸11と出力軸17との軸心同士を互いに偏心させると、入力軸11と出力軸17との回転角が不一致となる。しかも、入力軸11を等角度ずつ回転させた際の出力軸17の角度変化が漸進的に増大することとなる(図6の太線(a1)ならびに細線(a2)参照)。
【0024】
ここで、入力軸11と出力軸17との軸心の偏位量aを、a2〜a0(a2>a1>a0=0)の範囲で連続的に変化させることにより、入力軸11の回転角度に対する出力軸17の回転角度の割合(β/α)、即ち実用上の舵角比を連続的に変化させることができ、入出力軸間の偏位量aを大きくすると、入力角αに対する出力角βの変化率漸進性が高まり、入出力軸間の偏位量aを0にすれば、図6に一点鎖線(a0)で示すように、入力角αと出力角βとは等しくなる。
【0025】
この舵角比の変化を、例えば低速走行域ではa0側に、高速走行域ではa2側になるように制御すると、図7に太線で示した範囲で舵角比特性を変化させることが可能となり、低速走行域ではハンドル(ステアリングホイール)の操舵角度αに対するラックストロークLを在来の操舵装置に比して大きく設定してより一層敏感(シャープ)な特性を実現でき、高速走行域ではハンドル(ステアリングホイール)の操舵角度αに対するラックストロークLを在来の操舵装置に比して小さくしてより一層鈍感(安定)な特性を実現できる。従って、実用上のハンドル(ステアリングホイール)操舵角と走行速度との関係を、フラットな特性とすることができる。また、車速に対応して舵角比を変化させるだけでなく、運転者による車両の操作状況に応じてより好適な舵角比を設定することで、運転者による車両の操作状況に応じた操舵特性・操舵フィーリングを得るようにすることができる。
【0026】
図8はこの発明に係る可変舵角比操舵装置の全体ブロック構成図である。可変舵角比操舵装置は、操作状況決定手段50と、操作状況決定手段50から供給されるモード指定情報50aならびに車速検出器75から供給される車速に係る信号(以下、車速と記す)75aに基づいて可変舵角装置10の舵角比を制御する制御装置60とを備える。符号BATはバッテリ電源である。
【0027】
操作状況決定手段50は、ハンドル操作角検出器71で検出したハンドル操作角に係る信号(以下、ハンドル操作角と記す)71a,アクセルペダル位置検出器72で検出したアクセルペダル位置に係る信号(以下、アクセルペダル位置と記す)72a,ブレーキペダル位置検出器73で検出したブレーキペダル位置に係る信号(以下、ブレーキペダル位置と記す)73a,シフトレバー位置検出器74で検出したシフトレバー位置に係る信号(以下、シフトレバー位置と記す)74a等の車両の運転操作に係る信号に基づいて運転者による車両の操作状況が、モード1(クイックモード),モード2(ノーマルモード),モード3(スローモード)のいずれに該当するか判断し、判断したモードを指定するためのモード指定情報50aを出力する。
【0028】
制御装置60は、制御モード(車速−舵角比特性)が異なる3種類の舵角比設定部61,62,63と、モード指定情報50aに基づいて使用する制御モードを切替える制御モード切替部64と、制御モード切替部64を介して供給される目標舵角比に係る信号(以下、目標舵角比と記す)64aに基づいて可変舵角比装置10を駆動する駆動部65とを備える。
【0029】
各舵角比設定部61,62,63は、車速に対して舵角比を設定する車速対応型の舵角比設定テーブルを備え、車速75aに対応して予め登録した舵角比を出力する。モード1(クイック)用の舵角比設定部61は大きい舵角比と、モード2(ノーマル)用の舵角比設定部62は中程度舵角比と、モード3(スローモード)用の舵角比設定部63は小さい舵角比を設定するよう構成している。なお、極低車速時の舵角比の値(最大舵角比)は、各舵角比設定テーブルで同一の値としている。極高車速時の舵角比の値(最小舵角比)は、各舵角比設定テーブルで同一の値としている。そして、中間車速領域での舵角比の変化特性を異ならしめることで、舵角比が比較的高いモード1(クイックモード)と、舵角比が中程度のモード2(ノーマルモード)と、舵角比が比較的小さいモード3(スローモード)の3種類の制御モードを設けている。
【0030】
図9は操作状況決定手段の一具体例を示す機能ブロック構成図である。操作状況決定手段50は、モード判定用カウンタ部51と、操舵速度演算部52と、アクセル頻度演算部53と、ブレーキ頻度演算部54と、シフトチェンジ頻度演算部55と、モード判定部56と、モード判定基準値補正部57とを備える。
【0031】
モード判定用カウンタ部51は、ハンドル操作角71aに基づいてハンドル操作角(中立位置から右または左への操作角度)の大きさを複数段階に亘って判断し、ハンドル操作角が大きい場合はモード判定用カウンタのカウンタ値Nを増加させ、ハンドル操作角が小さい場合はモード判定用カウンタのカウンタ値Nを減少させる。モード判定用カウンタのカウンタ値Nはモード判定部56へ供給される。
【0032】
操舵速度演算部52は、所定の時間間隔でハンドル操作角71aを取り込むとともに、取り込んだハンドル操作角71aを所定期間に亘って一時記憶し、ハンドル操作角71aの変化量から操舵速度(ハンドルの操作速度)dθを求める。操舵速度dθはモード判定基準値補正部57へ供給される。
【0033】
アクセル頻度演算部53は、所定の時間間隔でアクセルペダル位置72aを取り込むとともに、取り込んだアクセルペダル位置72aを所定期間に亘って一時記憶し、所定期間でのアクセル頻度(アクセルの操作頻度)Aを求める。アクセル頻度Aはモード判定基準値補正部57へ供給される。
【0034】
ブレーキ頻度演算部54は、所定の時間間隔でブレーキペダル位置73aを取り込むとともに、取り込んだブレーキペダル位置73aを所定期間に亘って一時記憶し、所定期間でのブレーキ頻度(ブレーキの操作頻度)Bを求める。ブレーキ頻度Bはモード判定基準値補正部57へ供給される。
【0035】
シフトチェンジ頻度演算部55は、所定の時間間隔でシフトレバー位置74aを取り込むとともに、取り込んだシフトレバー位置74aを所定期間に亘って一時記憶し、所定期間でのシフトチェンジ頻度(シフトチェンジの操作頻度)Sを求める。シフトチェンジ頻度Sはモード判定基準値補正部57へ供給される。
【0036】
モード判定部56は、モード判定用カウンタのカウンタ値Nと、モード判定基準値補正部57から供給されるモード1判定値TH1およびモード3判定値TH3とを比較して、モード1〜モード3のいずれかのモードを決定し、モード指定情報50aを出力する。具体的には、カウンタ値Nがモード1判定値TH1よりも大きい場合はモード1(クイック)と判定し、カウンタ値Nがモード3判定値TH3よりも小さい場合はモード3(スロー)と判定し、それ以外はモード2(ノーマル)と判定する。
【0037】
モード判定基準値補正部57は、操舵速度dθ,アクセル頻度A,ブレーキ頻度B,シフトチェンジ頻度Sに基づいて、モード1判定値TH1ならびにモード3判定値を設定する。モード判定基準値補正部57は、操舵速度dθが早い場合,アクセル頻度Aが高い場合、ブレーキ頻度Bが高い場合、ならびに、シフトチェンジ頻度Sが高い場合には、モード1(クイック)が選択されやすくなるようにモード1判定値TH1を小さくするとともに、モード3(スロー)が選択されにくくなるようにモード3判定値を小さくする。逆に、モード判定基準値補正部57は、操舵速度dθが遅い場合,アクセル頻度Aが低い場合、ブレーキ頻度Bが低い場合、ならびに、シフトチェンジ頻度Sが低い場合には、モード1(クイック)が選択されにくくなるようにモード1判定値TH1を大きくするとともに、モード3(スロー)が選択されやすくなるようにモード3判定値を大きくする。
【0038】
図10は図9に示した操作状況決定手段の全体動作を示すフローチャートである。車両のイグニッションスイッチ(図示しない)等が操作され可変舵角比操舵装置に電源が供給されると、ステップS1に示す初期化処理で、カウンタ値Nが100に、モード1判定値TH1が200に、モード3判定値TH3が0にそれぞれ初期設定される。初期化処理が完了した後は、ステップS2以降の処理が所定の時間間隔(例えば0.5秒または1秒)で繰り返される。
【0039】
ステップS2〜S5はモード判定用カウンタ部51の動作を示している。ステップS2で、モード判定用カウンタ部51は、ハンドル操作角71aの大きさを判定する。ハンドル操作角71a(ハンドル操作角の絶対値)が小さい場合(例えば20度未満)、モード判定用カウンタ部51はカウンタ値Nを微少量(例えば0.05)減少させる(ステップS3)。ハンドル操作角71aが中程度(例えば20度から30または40度)である場合、モード判定用カウンタ部51はカウンタ値Nを第1の所定量(例えば1)増加させる(ステップS4)。ハンドル操作角71aが大きい場合(例えば30または40度以上)、モード判定用カウンタ部51はカウンタ値Nを第1の所定量よりも大きき第2の所定量(例えば2)増加させる(ステップS5)。
【0040】
ステップS6では、モード判定基準値補正部55によってモード判定基準値TH1,TH3の補正処理がなされる。モード判定基準値補正処理については、図11に基づいて後述する。
【0041】
ステップS7〜S11はモード判定部56の動作を示している。モード判定部56は、カウンタ値Nがモード3(スローモード)判定値TH3よりも小さい場合は(ステップS9)、モード3(スローモード)を選択し、モード3を指定するモード指定情報50aを出力する(ステップS9)。モード判定部56は、カウンタ値Nがモード3(スローモード)判定値TH3よりも大きい場合は、ステップS8で、カウンタ値Nとモード1(クイックモード)判定値TH1との大小関係を判断する。カウンタ値Nがモード1(クイックモード)判定値TH1よりも小さい場合、モード判定部56はモード2(ノーマルモード)を選択し、モード2を指定するモード指定情報50aを出力する(ステップS10)。カウンタ値Nがモード1(クイックモード)判定値TH1よりも大きい場合、モード判定部56はモード1を選択し、モード1を指定するモード指定情報50aを出力する(ステップS11)。
【0042】
図11はモード判定基準値補正部の動作を示すフローチャートである。モード判定基準値補正部57は、操舵速度dθと予め設定した操舵速度しきい値THdθとの大小関係を比較することで、ハンドルの操作速度が早いか否かを判断する(ステップS21)。モード判定基準値補正部57は、操舵速度dθが操舵速度しきい値THdθよりも大きい場合、すなわち、早いハンドル操作がなされている場合、モード1(クイックモード)判定値TH1を所定値(例えば1)減少させるとともに、モード3(スローモード)判定値TH3を所定値(例えば1)減少させる(ステップS22)。モード判定基準値補正部57は、操舵速度dθが操舵速度しきい値THdθよりも小さい場合、すなわち、ゆっくりとしたハンドル操作がなされている場合、モード1(クイックモード)判定値TH1を所定値(例えば1)増加させるとともに、モード3(スローモード)判定値TH3を所定値(例えば1)増加させる(ステップS23)。
【0043】
次に、モード判定基準値補正部57は、アクセル頻度Aと予め設定したアクセル頻度しきい値THAとの大小関係を比較することで、アクセル操作が頻繁になされているか否かを判断する(ステップS24)。モード判定基準値補正部57は、アクセル頻度Aがアクセル頻度しきい値THAよりも大きい場合、すなわち、アクセル操作の頻度が高い場合、モード1(クイックモード)判定値TH1を所定値(例えば1)減少させるとともに、モード3(スローモード)判定値TH3を所定値(例えば1)減少させる(ステップS25)。モード判定基準値補正部57は、アクセル頻度Aがアクセル頻度しきい値THAよりも小さい場合、すなわち、アクセル操作の頻度が低い場合、モード1(クイックモード)判定値TH1を所定値(例えば1)増加させるとともに、モード3(スローモード)判定値TH3を所定値(例えば1)減少させる(ステップS26)。
【0044】
次に、モード判定基準値補正部57は、ブレーキ頻度Bと予め設定したブレーキ頻度しきい値THBとの大小関係を比較することで、ブレーキ操作が頻繁になされているか否かを判断する(ステップS27)。モード判定基準値補正部57は、ブレーキ頻度Bがブレーキ頻度しきい値THBよりも大きい場合、すなわち、ブレーキ操作の頻度が高い場合、モード1(クイックモード)判定値TH1を所定値(例えば1)減少させるとともに、モード3(スローモード)判定値TH3を所定値(例えば1)減少させる(ステップS28)。モード判定基準値補正部57は、ブレーキ頻度Bがブレーキ頻度しきい値THBよりも小さい場合、すなわち、ブレーキ操作の頻度が低い場合、モード1(クイックモード)判定値TH1を所定値(例えば1)増加させるとともに、モード3(スローモード)判定値TH3を所定値(例えば1)減少させる(ステップS29)。
【0045】
次に、モード判定基準値補正部57は、シフトチェンジ頻度Sと予め設定したシフトチェンジ頻度しきい値THSとの大小関係を比較することで、シフトチェンジ操作が頻繁になされているか否かを判断する(ステップS30)。モード判定基準値補正部57は、シフトチェンジ頻度Sがシフトチェンジ頻度しきい値THSよりも大きい場合、すなわち、シフトチェンジ操作の頻度が高い場合、モード1(クイックモード)判定値TH1を所定値(例えば1)減少させるとともに、モード3(スローモード)判定値TH3を所定値(例えば1)減少させる(ステップS31)。モード判定基準値補正部57は、シフトチェンジ頻度Sがシフトチェンジ頻度しきい値THSよりも小さい場合、すなわち、シフトチェンジ操作の頻度が低い場合、モード1(クイックモード)判定値TH1を所定値(例えば1)増加させるとともに、モード3(スローモード)判定値TH3を所定値(例えば1)減少させる(ステップS32)。
【0046】
図10のステップS1で示した初期化処理によって、カウンタ値を100に、モード1(クイックモード)判定値TH1を200に、モード3(スローモード判定値)を0にそれぞれ初期設定しているので、操作状況決定手段50は初期状態でモード2(ノーマルモード)を指定するモード指定情報50aを出力する。そして、操作状況決定手段50は、所定時間間隔でハンドルの操作角の大小を判断して、大きなハンドル操作がなされている場合はカウンタ値Nを大きく増加させ(例えば+2)、中程度の操作角でハンドル操作がなされている場合はカウンタ値Nを細かく増加させ(例えば+1)、ハンドル操作角が小さい場合はカウンタ値Nを微少量(例えば0.05)ずつ減少させることで、ハンドルの操作角の大きさとハンドルの操作頻度に対応したカウンタ値Nを得るとともに、カウンタ値Nと各モード判定値TH1,TH3とを比較することで、モード1(クイックモード),モード3(スローモード)へ移行するようにしている。
【0047】
さらに、操作状況決定手段50は、操舵速度dθ,アクセル頻度A,ブレーキ頻度B,シフトチェンジ頻度Sに基づいて各モード判定値TH1,TH3を変更することで、モード1(クイックモード),モード3(スローモード)への移行が速やかに行なえるようにしている。すなわち、早いハンドル操作がなされている場合やアクセル,ブレーキ操作が頻繁になされている場合、ならびに、シフトチェンジが頻繁になされている場合は、モード1(クイックモード)判定値TH1を減少させることで、モード1(クイックモード)へ移行しやすくしている。また、ゆっくりとしたハンドル操作がなされており、アクセル,ブレーキ,シフトチェンジの頻度が低い場合は、モード3(スローモード)判定値TH3を増加させることで、モード3(スローモード)へ移行しやすくしている。
【0048】
なお、本実施の形態では、ハンドル操作角に応じてモード判定用カウンタのカウンタ値Nを増減させるとともに、ハンドルの操作速度やアクセル,ブレーキ,シフトチェンジの頻度に基づいてモード判定値TH1,TH3を可変しながら、運転者による車両の操作状況(運転状況)を判断する構成の操作状況決定手段50を例示したが、操作状況決定手段50はファジィ推論を利用して運転者による車両の操作状況(運転状況)を判断する構成としてもよい。
【0049】
図12は駆動部の一具体例を示すブロック構成図である。駆動部65は、目標偏心量決定部81と、偏差演算部82と、PID制御部83と、PWM信号生成部84と、ゲート駆動回路部85と、4個の電力用電界効果トランジスタをブリッジ接続したモータ駆動回路86とからなる。
【0050】
目標偏心量決定部81は、目標舵角比64aを目標偏心量81aに変換する変換テーブルを備え、制御モード切替部64を介して供給される目標舵角比64aに対してその目標舵角比64aを得るための可変舵角装置10の目標偏心量81aを出力する。偏差演算部82は、目標偏心量81aと変位センサ33によって検出された実偏心量(実舵角比に相当)33aとの偏差を求め偏差信号82aを出力する。PID制御部83は、偏差信号82aに対して比例,積分,微分等の処理を施し、偏差をゼロに近づけるためにモータ27に供給する電流の向きと電流値とを示す駆動制御信号83aを生成して出力する。PWM信号生成部84は、駆動制御信号83aに基づいてモータ27をPWM運転するためのPWM(パルス幅変調)信号84aを生成して出力する。ゲート駆動回路部85は、PWM信号84aに基づいてモータ駆動回路86の各電界効果トランジスタのゲートを駆動して各電界効果トランジスタをスイッチング駆動する。
【0051】
以上の構成であるから、この発明に係る車両の可変舵角比操舵装置は、運転者による車両の運転操作状況(ハンドルの操作角度,ハンドルの操作速度,アクセル,ブレーキ,シフトチェンジの操作頻度)に基づいて、例えば山道等を軽快に運転をしているか、市街地等を普通に運転しているか、高速道路等をクルージング(ほぼ定速で運転)運転しているか等の操作状況を、操作状況決定手段50によって判断し、判断した操作状況に応じて舵角比の制御モードを選択するようにしたので、運転者の意志による運転状況に適した舵角比を自動的に設定することができる。例えば、山道等を軽快に運転している際には、舵角比を比較的高めに設定することで軽快な運転操作を可能にし、高速道路等を走行している際には舵角比を比較的小さめに設定することで安定し運転操作を行なわせることができる。
【0052】
なお、本実施の形態では、アクセルペダル位置に基づいてアクセル操作を検出する構成を示したが、スロットルバルブの開度に基づいてアクセル操作を検出するようにしてもよい。また、ブレーキペダル位置に基づいてブレーキ操作を検出する構成を示したが、ブレーキ油圧やブレーキランプの点灯情報に基づいてブレーキ操作を検出するようにしてもよい。さらに、ハンドル操作角,アクセル操作,ブレーキ操作を検出するのではなく、車速の変化度合(減速度,加速度),車速の変化頻度、車両の横加速度等の変化やその変化頻度等に基づいて運転者による運転状況を判断するようにしてもよい。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したようにこの発明に係る車両の可変舵角比操舵装置は、運転者による車両の運転操作状況に基づいて操作状況を判断する操作状況決定手段と、操作状況決定手段で判断した操作状況に基づいて可変舵角比装置の舵角を制御する制御装置とを備える構成とし、運転者の意志による車両の運転操作状況に応じて舵角比を自動的に制御することができる。
【0054】
例えば、カーブが連続する山道等を軽快に走行する際には大きな舵角比を設定し、高速道路等をほぼ定速で走行(クルージング走行)する際には小さな舵角比を設定し、それ以外の通常走行時には中程度の舵角比を設定することができるので、運転者の運転状態に応じて最適の操舵フィーリングを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る可変舵角比操舵装置の全体構成を示す模式構造図
【図2】可変舵角比装置の断面図
【図3】可変舵角比装置の軸部の分解斜視図
【図4】図2のA−A線に沿う断面図
【図5】可変舵角比装置の作動原理を示す説明図
【図6】可変舵角比装置の舵角比特性を示すグラフ
【図7】可変舵角比装置を用いて実現される舵角比特性の一例を示す舵角比特性線図
【図8】この発明に係る可変舵角比操舵装置の全体ブロック構成図
【図9】操作状況決定手段の一具体例を示す機能ブロック構成図
【図10】図9に示した操作状況決定手段の全体動作を示すフローチャート
【図11】モード判定基準値補正部の動作を示すフローチャート
【図12】制御装置内の駆動部の一具体例を示すブロック構成図
【符号の説明】
1…ハンドル(ステアリングホイール)、10…可変舵角比装置、27…モータ、33…変位センサ、50…操作状況決定手段、51…モード判定用カウンタ部、52…操舵速度演算部、53…アクセル頻度演算部、54…ブレーキ頻度演算部、55…シフトチェンジ頻度演算部、56…モード判定部、57…モード判定基準値補正部、60…制御装置、61…モード1(クイックモード)用舵角比設定部、62…モード2(ノーマルモード)用舵角比設定部、63…モード3(スローモード)用舵角比設定部、64…制御モード切替部、65…駆動部、71…ハンドル操作角検出器、72…アクセルペダル位置検出器、73…ブレーキペダル位置検出器、74…シフトレバー位置検出器、75…車速検出器。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a variable steering angle ratio steering device for a vehicle that can automatically set a suitable steering angle ratio (ratio of a steering angle to a steering angle of a steering wheel) according to a driving operation situation of a vehicle by a driver. Is.
[0002]
[Prior art]
In Japanese Patent Laid-Open No. 4-283168, the target transmission ratio is calculated based on signals from the vehicle speed detection means and the road surface condition detection means, and the operation of the actuator is controlled to approximate the actual transmission ratio to the target transmission ratio. Thus, there has been proposed a vehicle steering apparatus in which an appropriate turning performance can always be obtained regardless of the vehicle speed and the road surface condition. The vehicle steering apparatus includes a transmission ratio variable mechanism capable of increasing / decreasing a ratio of a wheel turning angle to a wheel steering angle by operating an actuator, vehicle speed detecting means for detecting a vehicle speed, a tire, Road surface state detection means for detecting a friction coefficient with the road surface, transmission ratio calculation means for calculating a target transmission ratio based on signals from both detection means, and transmission ratio detection for detecting an actual transmission ratio of the transmission ratio variable mechanism Means for controlling the operation of the actuator so as to approximate the actual transmission ratio of the variable transmission ratio mechanism to the target transmission ratio by the control means.
[0003]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 5-77751 discloses a correction steering angle required to predict a change in vehicle behavior due to a disturbance calculated from a lateral acceleration acting on the vehicle and a lateral component of inertial force and to cancel the change. A vehicle steering control device has been proposed that eliminates the need for correction steering for disturbances such as crosswinds when traveling straight ahead. This vehicle steering control device is configured as follows. In the disturbance lateral g controller that inputs the output signals of various sensors that detect the driving state of the vehicle while the vehicle is running, first, due to the disturbance from the tire turning angle, lateral acceleration, and the lateral component of the inertial force acting on the vehicle body. The horizontal g is calculated. In addition, the vehicle behavior change based on the lateral g due to the disturbance is predicted, the correction steering angle necessary to cancel the change is calculated, and the electric motor of the variable transmission rate control device is driven based on the calculation result. To eliminate changes in vehicle behavior due to external disturbances. Further, the correction amount of the steering assist force necessary for canceling the steering reaction force when the electric motor is driven is calculated, and the steering electric motor is driven based on the calculation result.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
Conventional vehicle steering devices can automatically set the steering angle ratio in response to the surrounding environment of the vehicle (disturbances such as road surface conditions and crosswinds), but the driver's intention (the driving of the vehicle by the driver) The steering angle ratio cannot be automatically set according to the situation. Although it is conceivable that the steering angle ratio can be set manually, an operation for changing the steering angle ratio is required every time the driving state of the vehicle changes, which is troublesome. It is convenient if the steering angle ratio is automatically set according to the driver's intention (the driving situation of the vehicle by the driver). For example, the steering angle ratio is set to a large value when driving lightly on mountain roads with continuous curves, and the steering angle ratio is set appropriately when driving on an expressway at almost constant speed (cruising). If it is, it is convenient.
[0005]
The present invention has been made to solve such a problem, and it is possible to automatically set a suitable steering angle ratio (ratio of the steering angle to the steering angle of the steering wheel) according to the driving operation status of the vehicle by the driver. Thus, an object of the present invention is to provide a variable steering angle ratio steering device for a vehicle that can obtain an optimum steering feeling in accordance with the will of the driver.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problem, a variable steering angle ratio steering device for a vehicle according to the present invention includes: A variable steering angle ratio of a vehicle in which a variable steering angle ratio device capable of changing the amount of rotation of the steered wheels relative to the steering wheel is provided in a steering system from the steering wheel to the steering wheel, and a control device for controlling the variable steering angle ratio device is provided. In the steering device, An operation situation determining means for determining the operation situation of the vehicle by the driver is provided, and the control device Has multiple control modes, Based on the signal from the operation status determination means Increase or decrease the threshold for switching the control mode It is characterized by doing.
[0007]
The operation state determining means may detect the steering operation frequency by the driver, and the control device may set the steering angle ratio to be larger as the steering operation frequency is higher.
[0008]
The operation status determination means may detect the accelerator operation frequency and the brake operation frequency by the driver, and the control device may set the steering angle ratio to be larger as the accelerator operation frequency and the brake operation frequency are higher.
[0009]
further, The operation status determination means detects the shift change frequency of the driver, and the control device receives a signal from the operation status determination means, and the greater the shift change frequency, the greater the steering angle ratio of the variable steering angle ratio device. You may make it do.
[0010]
The variable steering angle ratio steering device for a vehicle according to the present invention can automatically set the steering angle ratio based on the driving operation status of the vehicle by the driver. For example, a large rudder angle ratio is set when driving lightly on mountain roads with continuous curves, and a small rudder angle ratio is set when traveling on a highway at almost constant speed (cruising). A medium steering angle ratio can be set during normal driving other than.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the accompanying drawings. FIG. 1 is a schematic structural diagram showing the overall configuration of a variable steering angle ratio steering apparatus for a vehicle according to the present invention. A variable steering angle ratio steering device for a vehicle according to the present invention includes a variable steering
[0012]
A
[0013]
2 to 4 show a specific example of the variable rudder angle ratio device, FIG. 2 is a sectional view of the variable rudder angle ratio device, FIG. 3 is an exploded perspective view of a shaft portion of the variable rudder angle ratio device, and FIG. These are sectional drawings which follow the AA line of FIG.
[0014]
As shown in FIG. 2, the
[0015]
The
[0016]
As shown in FIG. 3, a
[0017]
As shown in FIG. 2, an
[0018]
As shown in FIG. 4, a fan-shaped
[0019]
A
[0020]
The
[0021]
FIG. 5 is an explanatory diagram showing the operating principle of the variable steering angle ratio device, FIG. 6 is a graph showing the steering angle ratio characteristics of the variable steering angle ratio device, and FIG. 7 is a steering angle ratio realized using the variable steering angle ratio device. It is a steering angle ratio characteristic diagram which shows an example of a characteristic.
[0022]
As shown in FIG. 5, the rotation center of the
b · sin β = (b · cos β−a) tan α
Because
α = tan -1 (B · sin β / (b · cos β-a))
It is represented by
[0023]
When the
[0024]
Here, the rotational angle of the
[0025]
If the change in the steering angle ratio is controlled to be, for example, the a0 side in the low-speed traveling region and the a2 side in the high-speed traveling region, it becomes possible to change the steering angle ratio characteristic in the range indicated by the bold line in FIG. In the low-speed driving area, the rack stroke L with respect to the steering angle α of the steering wheel (steering wheel) can be set larger than that of the conventional steering device to realize more sensitive characteristics. The rack stroke L with respect to the steering angle α of the steering wheel can be made smaller than that of a conventional steering device, and more insensitive (stable) characteristics can be realized. Therefore, a practical relationship between the steering angle of the steering wheel (steering wheel) and the traveling speed can be made flat. In addition to changing the rudder angle ratio according to the vehicle speed, a more suitable rudder angle ratio is set according to the driver's operation state of the vehicle, so that the steering according to the driver's operation state of the vehicle is possible. The characteristic / steering feeling can be obtained.
[0026]
FIG. 8 is an overall block diagram of the variable steering angle ratio steering apparatus according to the present invention. The variable steering angle ratio steering device includes an operation
[0027]
The operation
[0028]
The
[0029]
Each steering angle
[0030]
FIG. 9 is a functional block configuration diagram showing a specific example of the operation status determining means. The operation status determination means 50 includes a mode
[0031]
The mode
[0032]
The steering
[0033]
The accelerator
[0034]
The brake
[0035]
The shift change
[0036]
The mode determination unit 56 compares the counter value N of the mode determination counter with the
[0037]
The mode determination reference
[0038]
FIG. 10 is a flowchart showing the overall operation of the operation status determining means shown in FIG. When an ignition switch (not shown) or the like of the vehicle is operated and power is supplied to the variable steering angle ratio steering device, the counter value N is set to 100 and the
[0039]
Steps S <b> 2 to S <b> 5 show the operation of the mode
[0040]
In step S6, the mode determination reference
[0041]
Steps S7 to S11 show the operation of the mode determination unit 56. When the counter value N is smaller than the mode 3 (slow mode) determination value TH3 (step S9), the mode determination unit 56 selects mode 3 (slow mode) and outputs
[0042]
FIG. 11 is a flowchart showing the operation of the mode determination reference value correction unit. The mode determination reference
[0043]
Next, the mode determination reference
[0044]
Next, the mode determination reference
[0045]
Next, the mode determination reference
[0046]
Since the counter value is initialized to 100, the mode 1 (quick mode) determination value TH1 is set to 200, and the mode 3 (slow mode determination value) is initially set to 0 by the initialization process shown in step S1 of FIG. The operation status determining means 50 outputs
[0047]
Further, the operation status determining means 50 changes the mode determination values TH1 and TH3 based on the steering speed dθ, the accelerator frequency A, the brake frequency B, and the shift change frequency S, thereby enabling mode 1 (quick mode) and
[0048]
In the present embodiment, the count value N of the mode determination counter is increased or decreased according to the handle operating angle, and the mode determination values TH1 and TH3 are set based on the handle operating speed and the frequency of accelerator, brake, and shift change. Although the operation situation determination means 50 configured to determine the operation situation (driving situation) of the vehicle by the driver while being variable is illustrated, the operation situation determination means 50 uses the fuzzy reasoning to determine the operation situation of the vehicle by the driver ( It is good also as a structure which judges a driving | operation condition.
[0049]
FIG. 12 is a block diagram showing a specific example of the drive unit. The
[0050]
The target
[0051]
With the above-described configuration, the variable steering angle ratio steering apparatus for a vehicle according to the present invention is the driving operation status of the vehicle by the driver (the operating angle of the steering wheel, the operating speed of the steering wheel, the operating frequency of the accelerator, the brake, the shift change). Based on the above, for example, whether you are driving lightly on mountain roads, driving city streets normally, driving cruising (driving at almost constant speed), etc. Since the
[0052]
In the present embodiment, the configuration in which the accelerator operation is detected based on the accelerator pedal position is shown, but the accelerator operation may be detected based on the opening of the throttle valve. Moreover, although the structure which detects brake operation based on a brake pedal position was shown, you may make it detect brake operation based on lighting information of brake oil pressure or a brake lamp. Furthermore, instead of detecting the steering wheel operation angle, accelerator operation, and brake operation, the vehicle is driven based on changes in the vehicle speed (deceleration, acceleration), vehicle speed change frequency, vehicle lateral acceleration, etc., and their change frequency. The driving situation by the person may be determined.
[0053]
【The invention's effect】
As described above, the variable steering angle ratio steering device for a vehicle according to the present invention includes an operation situation determination unit that determines an operation situation based on a driving operation situation of a vehicle by a driver, and an operation situation that is determined by the operation situation determination unit. And a control device that controls the rudder angle of the variable rudder angle ratio device, and the rudder angle ratio can be automatically controlled according to the driving operation situation of the vehicle according to the driver's will.
[0054]
For example, a large rudder angle ratio is set when driving lightly on mountain roads with continuous curves, and a small rudder angle ratio is set when traveling on a highway at almost constant speed (cruising). Since the steering angle ratio at a medium level can be set during normal driving other than the above, an optimum steering feeling can be realized according to the driving state of the driver.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic structural diagram showing the overall configuration of a variable steering angle ratio steering apparatus according to the present invention.
FIG. 2 is a sectional view of a variable steering angle ratio device.
FIG. 3 is an exploded perspective view of a shaft portion of a variable rudder angle ratio device.
4 is a sectional view taken along line AA in FIG.
FIG. 5 is an explanatory diagram showing the operating principle of the variable rudder angle ratio device.
FIG. 6 is a graph showing the steering angle ratio characteristics of the variable steering angle ratio device.
FIG. 7 is a steering angle ratio characteristic diagram showing an example of a steering angle ratio characteristic realized using a variable steering angle ratio device.
FIG. 8 is an overall block diagram of a variable steering angle ratio steering device according to the present invention.
FIG. 9 is a functional block configuration diagram showing a specific example of operation status determination means;
FIG. 10 is a flowchart showing the overall operation of the operation status determining means shown in FIG.
FIG. 11 is a flowchart showing the operation of the mode determination reference value correction unit.
FIG. 12 is a block diagram showing a specific example of a drive unit in the control device.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (4)
運転者による車両の操作状況を決定する操作状況決定手段を設け、前記制御装置は、複数の制御モードを有し、前記操作状況決定手段からの信号に基づいて制御モードが切替わる閾値を増減することを特徴とする車両の可変舵角比操舵装置。A variable steering angle ratio of a vehicle in which a variable steering angle ratio device capable of changing the amount of rotation of the steered wheels relative to the steering wheel is provided in a steering system from the steering wheel to the steering wheel, and a control device for controlling the variable steering angle ratio device is provided. In the steering device,
An operation status determining means for determining the operation status of the vehicle by the driver is provided, and the control device has a plurality of control modes, and increases or decreases a threshold at which the control mode is switched based on a signal from the operation status determination means. A variable steering angle ratio steering apparatus for vehicles.
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