JP3875822B2 - Motor and rotating polygon mirror driving apparatus using the motor - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータおよびこのモータを用いた回転多面鏡駆動装置に関するものである。さらに詳しくは、このモータにおけるフレームに対する固定軸の支持構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
各種のモータのうち、例えば特開昭10−31188号公報に開示されているモータでは、固定軸の外周面あるいは固定軸が挿入された回転体(スリーブ)の内周面に螺旋の動圧発生溝を形成し、この動圧発生溝によって下方に向けて空気を流出させる動圧軸受をラジアル軸受として用いたモータが開示されている。これに開示の動圧軸受では、固定軸の外周面あるいは回転体の内周面に対してモータ軸線方向における全域に動圧発生溝が形成されている。また、動圧軸受としては、その他にも、固定軸と回転体との間のうち、モータ軸線方向における両側から中央に向かう空気流を発生させる構成のもの、あるいはモータ軸線方向における中央から両端に向かう空気流を発生させる構成のものがある。さらに、固定軸の外周面と回転体の内周面との間に発生する空気圧に対して圧力勾配をつけるためにモータ軸線方向に貫通した溝を形成する場合もある。これらいずれの動圧軸受を用いた場合も、回転体は固定軸と非接触の状態で回転する。
【0003】
また、固定軸をモータフレームなどに対して直立姿勢で固定する方法として、従来は、フレームに固定軸を差し込む孔を形成し、この孔に固定軸の軸端部を圧入する方法、あるいは孔に固定軸の軸端部を差し込んだ後、加締加工を行う方法などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、固定軸をモータフレームに固定するにあたって、従来のように、圧入や加締を用いた構成では、モータをポリゴンミラーの高速回転駆動用に用いたときに,ロータの回転によって発生する微振動が固定軸とフレームとの結合部分に作用して緩みやがたつきが発生しやすい。その結果、固定軸の垂直度が低下し、ポリゴンミラーに面倒れなどを発生させてしまう。
【0005】
また、フレームに形成した孔に固定軸を圧入固定する場合、あるいは固定軸をフレームに対して加締する場合には、圧入工程時あるいは加締時の応力によってフレームに歪みが生じ、固定軸の垂直度が初期から損なわれるという問題点もある。
【0006】
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、回転体が高速回転しても固定軸とフレームとの結合部分に緩みなどが発生せず、かつ、固定軸を保持するフレームに歪みが生じることを防止して、固定軸の垂直度を維持することのできるモータを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係るモータでは、下端側がフレームに保持された固定軸と、該固定軸周りに回転可能に該固定軸に対して支持されたロータとを有するモータにおいて、前記フレームは、前記固定軸の下端側が挿通する固定軸挿通孔を備えるとともに、前記固定軸は、前記フレームの上面側に当接する段差部分と、前記固定軸挿通孔を貫通して前記フレームから下方に突出する軸端部とを備え、該軸端部には、前記フレームの下面側との間にばねを圧縮した状態で挟むようにして当該軸端部に固定されることにより前記固定軸を前記フレームに対して直立した状態で固定する留め具が取りつけられていることを特徴とする。
【0008】
このように構成すると、ロータが高速回転し、その回転に起因する微振動が固定軸とフレームとの結合部分に伝わっても、この結合部分にはばねによって所定の付勢力が加わっているので、固定軸の垂直度が低下することはない。また、ばねの付勢力によって固定軸をフレームに固定するので、固定軸をフレームに形成した孔に圧入固定する場合、あるいは固定軸をフレームに対して加締する場合と違って、圧入工程時あるいは加締時の応力によってフレームに歪みが生じるという問題を回避できる。それ故、固定軸の垂直度を初期的にも経時的も良好に維持できる。
【0009】
本発明において、前記ばねは、前記軸端部が中心を貫通するように配置された皿ばねであり、当該皿ばねの内周側が前記フレームの下面側と当接している。
【0010】
本発明において、前記留め具としては、たとえば、前記ばねを前記フレームとの間に挟むようにして前記固定軸の前記軸端部に取りつけられたプッシュナットを用いることができる。
【0011】
また、本発明において、前記留め具としては、前記ばねを前記フレームとの間に挟むようにして前記固定軸の前記軸端部に取りつけられたグリップリングを用いることもできる。
【0012】
本発明において、前記固定軸の前記軸端部には、前記グリップリングと係止する係止溝が形成されていることが好ましい。このように構成すると、グリップリングの位置ずれを防止することができる。
【0013】
本発明において、前記フレームと前記留め具との間には前記ばねおよび座金がこの順に配置される場合があり、この場合には、前記座金の外径寸法については、前記留め具の外径寸法および前記ばねの外径寸法よりも大きい寸法とする。
【0014】
本発明において、前記固定軸の外周面、および該固定軸が差し込まれた前記回転体の中心穴の内周面のうちの少なくとも一方の側に動圧発生溝が形成され、前記回転体は、当該動圧発生溝によって発生する動圧力によって前記固定軸周りに回転可能に支持されている構成を採用することができる。
【0015】
本発明に係るモータは、固定軸の垂直度が安定しているので、回転多面鏡が形成されたロータが高速回転する回転多面鏡駆動装置用のモータに適している。
【0016】
【発明の実施の形態】
図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0017】
[実施の形態1]
図1および図2はそれぞれ、本発明を適用したモータを用いたポリゴンミラー駆動装置の平面図および断面図である。図3は、このポリゴンミラー駆動装置に用いた軸受装置およびモータを拡大して示す半断面図である。
【0018】
(全体構成)
図1および図2において、本形態のポリゴンミラー駆動装置1は、概略、鉄製の基板10、すなわちプレート状のフレーム上に構成されたモータ5と、このモータ5のロータ20上に搭載されたポリゴンミラー30と、モータ5およびポリゴンミラー30全体を覆うケース2とから構成され、このケース2は防塵用および防音用のカバーである。基板10上には、駆動コイル41に対して駆動信号を出力するためのコネクタ14がはんだなどにより実装されているとともに、このポリゴンミラー駆動装置1を駆動するための制御回路が構成されている。
【0019】
図3において、モータ5には、駆動コイル41が巻回されたステータコア42および固定軸44を備えるステータ40と、固定軸44が差し込まれる中心穴21およびステータコア42に対向するロータマグネット22を備えるロータ20(回転体)とが構成されている。
【0020】
(ステータの構成)
本形態において、ステータ40では、鉄製の基板10に形成された固定軸挿通孔11に固定軸44の基端側が嵌め込まれており、この固定軸挿通孔11を貫通して基板10の下面側の突出している軸端部443に対して、基板10の下面との間で皿ばね13を圧縮するように留め具としてのプッシュナット12が取りつけられている。このプッシュナット12は、固定軸44の軸端部443に押し込まれることによって下側先端12aが軸端部443に係合し、戻りが規制されるようになっている。この状態で、固定軸44は、プッシュナット12および皿ばね13によって基板10に対して垂直に固定された状態にある。
【0021】
また、ステータ40において、基板10の上にはコアホルダー43が固定されているとともに、このコアホルダー43の外周面に薄いステータコア42が積層状態で固定され、かつ、ステータコア42の各突極に対して駆動コイル41が巻回されている。ここで、コアホルダー43は、外周面がステータコア42の取りつけ部となる円筒部431と、この円筒部431の下端面を基板10上への接置面としてコアホルダー43を基板10上に設置したときに固定軸44の固定用段差部分442と基板10との間に挟まれる環状固定部432とを有している。従って、固定軸44の固定用段差部分442をコアホルダー43の環状固定部432を介して基板10の上面に押しつけて固定軸44の固定軸挿通孔11に対する差し込む深さを決めた後、固定軸44を基板10に対してプッシュナット12、およびこのプッシュナット12に押圧されて圧縮状態にある皿ばね13を介して固定したときに、コアホルダー43の環状固定部432が固定軸44の固定用段差部分442と基板10との間に挟まれることにより、コアホルダー43が基板10上に固定される。
【0022】
(ロータの構成)
本形態において、ロータ20は、中心穴21を備えるロータ本体25と、このロータ本体25から外周側に張り出すようにロータ本体25の下面側に固着されたヨーク27と、このヨーク27の内周面に固着されたロータマグネット22とを備えている。このロータマグネット22は、ヨーク6に接着固定された後、ロータ本体25の下端面に形成されている環状突起251とカシメ固定される。ここで、ロータ本体25は、その耐磨耗性、耐食性を向上させる目的で、アルマイト処理やメッキ処理などの表面処理が施されていることがある。また、本形態では、ロータ20を形成した時点でアンバランス量が大きすぎるときには、環状突起251に錘などを付与することによりロータ20のバランス性能を向上させることもある。
【0023】
また、ロータ本体25の外周側には、ポリゴンミラー30を搭載する台座部26が形成され、この台座部26上に載置されたポリゴンミラー30はリング状のミラー押しつけ部材50によって台座部26に押しつけ固定されている。このミラー押しつけ部材50は、中央穴501にロータ本体25の円筒部250が通され、この状態で、中央穴501の内側で張り出す複数の爪部分502が弾性変形しながら円筒部250の外周面に形成された係合溝255に係合することにより、ミラー押しつけ部材50はロータ本体25に対して固定されている。ここで、ポリゴンミラー30は、その中心穴300にロータ本体25の円筒部256が通された状態にあり、ポリゴンミラー30の中心穴300にロータ本体25の円筒部256を通すときに過大な力がポリゴンミラー30にかかってポリゴンミラー30が変形しないように、この中心穴300とロータ本体25の円筒部256との間には所定のクリアランスが確保されている。従って、ミラー押しつけ部材50は、それ自身に形成されたばね505(あるいは別体でポリゴンミラー30との間に装着されたばね505)によって、弾性をもってポリゴンミラー30を台座部26に向けて押し付け固定している。それ故、ポリゴンミラー30は、台座部26の上面との摩擦力によって位置決め固定されている状態にある。
【0024】
このため、ロータ20が回転したときには、ロータ20の外径寸法とポリゴンミラー30の外径寸法との差に起因してロータ20が受ける遠心力とポリゴンミラー30が受ける遠心力との間に大小の差があるので、これらの部材が遠心力でそれぞれ独立して膨らむとともに、その程度が相違する。その結果、モータ5が起動と停止とを繰り返すうちに、ポリゴンミラー30がロータ20の台座部26上で位置ずれを起こすおそれがある。これに対して、ミラー押しつけ部材50は、固定軸44に完全に固定され、かつ、遠心力で変形することもない。そこで、本形態では、ミラー押しつけ部材50とポリゴンミラー30との間に発生する摩擦力を、ポリゴンミラー30とロータ20の台座部26との間に発生する摩擦力よりも大きくなるようにしてある。たとえば、ロータ20の表面のうち、少なくともロータ20の台座部26に対してアルマイト処理、メッキ処理、窒化処理、コーティング処理を施して、ポリゴンミラー30とロータ20の台座部26との間に発生する摩擦力を小さくしてある。これに対して、ミラー押しつけ部材50については、ポリゴンミラー30と同様、アルミニウム製にして、ミラー押しつけ部材50とポリゴンミラー30との間に発生する摩擦力を大きくしてある。従って、モータ5が起動と停止とを繰り返しても、ポリゴンミラー30は常にミラー押しつけ部材50によって位置決めされるので、ロータ20の台座部26上でポリゴンミラー30が位置ずれを起こしてポリゴンミラー30が振動するという不具合が発生しない。なお、ミラー押しつけ部材50とポリゴンミラー30とを接着剤によって固定しておいても、ロータ20の台座部26上でのポリゴンミラー30の位置ずれを防止できる。
【0025】
本形態において、ミラー押しつけ部材50は、図1に示すように、所定の幅寸法を有するリング状を有している。また、ミラー押しつけ部材50は全体としては円環状であるが、円筒部250を通す中心穴501を挟む点対称の2箇所は、外周側が直線的に切断された形状を有し、この部分は、他の部分よりも幅寸法が約1/2程度と狭い切断予定部506になっている。すなわち、ミラー押しつけ部材50によってポリゴンミラー30をロータ20上に押しつけ固定した後、ポリゴンミラー30を外したい場合があっても、ミラー押しつけ部材50はロータ本体25の係合溝255に嵌まっているので、容易には外せないが、本形態では、ミラー押しつけ部材50に幅の狭い切断予定部506が予め形成され、かつ、このミラー押しつけ部材50は、ポリゴンミラー30との間にばね505を有している分、ポリゴンミラー30の上端面から浮いているので、切断予定部506に対してニッパー(図示せず。)を差し込めば、ミラー押しつけ部材50を容易に切断することができる。従って、ミラー押しつけ部材50をロータ本体25から容易に外せるので、ポリゴンミラー30を傷つけることなく外すことができる。
【0026】
(軸受装置のスラスト軸受の構成)
このように構成したモータ5において、以下に説明するスラスト軸受8、ラジアル軸受7およびエアーダンパー9を備える軸受装置によって、ロータ20が固定軸44に支持されている。
【0027】
まず、ロータ20とステータ40との間には、固定軸44の上端部分に配置された磁石81とロータ20の上端部分に配置された磁石82との間に作用する磁力、およびステータコア42とロータマグネット22との間に作用する磁力を利用して、ステータ40がロータ20をスラスト方向で支持するスラスト軸受8が構成されている。すなわち、ロータマグネット22はステータコア42を磁気的に吸引するとともに、ロータ20とステータ40の側に固定されている一対の磁石81、82は互いに異なる極を向けて対向し、固定軸44は、モータ軸線L方向における所定の位置にロータ20を保持しようとする。このように、これら2箇所で作用する磁力を利用して、スラスト軸受8を構成しているので、モータ軸線L方向における位置決め精度が高い。また、モータ軸線L方向における共振点が高いので、より安定した高速回転が可能である。
【0028】
(軸受装置の動圧軸受/ラジアル軸受の構成)
また、ロータ20とステータ40との間では、固定軸44の外周面440とロータ20の内周面との間に形成される隙間内に発生する動圧を利用してステータ40がロータ20をラジアル方向で支持するラジアル軸受7が構成されている。ここで、固定軸44の外周面には、耐磨耗性、耐焼き付き性を向上させるため表面処理が施され、このような表面処理は、たとえば特開平7−279966に開示されているポリアミドイミドの樹脂コーティング等である。
【0029】
この固定軸44において、ポリアミドイミドの樹脂コーティング層の表面には、軸先端からみたときに反時計周りの方向(図1に矢印CCWで示す方向)に、ヘリングボーンまたはスパイラルグルーブなどといった動圧発生溝441が切削加工などの方法により形成されている。従って、上からみてロータ20が反時計周りに回転すると、動圧発生溝441が形成されている動圧発生部71は、固定軸44の外周面440とロータ本体25の中心穴21の内周面との間のにおいて下方に向かう空気流のみを発生させる。それ故、モータ5の停止中は、スラスト軸受8によってやや浮き気味にあったロータ20は、回転を開始すると、やや沈み気味になって、スラスト軸受8における磁気的なバランスがとれた位置で保持される。この状態で、ステータ40とロータ20とは非接触状態にあるので、ロータ20の高速回転が可能となる。
【0030】
また、本形態では、ロータ20の中心穴21内に位置する固定軸44の外周面440のうち、空気流の下流に相当する下端側は、固定軸44の全長の約1/4に相当する部分が、図2に示すように、動圧発生部71から供給されてくる空気流の空気圧を高めるための昇圧部450として、動圧発生溝441が形成されていない。このため、動圧軸受としてのラジアル軸受7において、動圧剛性(動圧力)が高い。
【0031】
(軸受装置のエアーダンパーの構成)
このように構成したモータ5において、固定軸44には、その軸線方向における中央部分に大径部446が形成され、この大径部446よりも上端側には小径部447が形成されている。このため、固定軸44の外周面440において、大径部446と小径部447との間には段差部分448が形成されている。ここで、大径部446と小径部447との境界部分449は、さらに奥まで削られて凹んでいる。従って、ロータ20が下方にずれてきても、大径部446と小径部447との境界部分449にロータ20が当たることはない。このような形状は、固定軸44の外周面440に対して、同一の加工機において加工を施すことにより形成できるので、固定軸44のいずれの部分においても同軸度が高い。
【0032】
これに対して、ロータ20の中心穴21の内周面にも、その軸線方向における中央部分に大径部216が形成され、この大径部216よりも上端側には小径部217が形成されている。このため、ロータ20の中心穴21の内周面において、大径部216と小径部217との間には段差部分218が形成されている。ここで、大径部216と小径部217との境界部分219は、さらに奥まで削られて凹んでいる。また、固定軸44において大径部216の角444は面取りされている。従って、ロータ20が下方にずれてきても、大径部216と小径部217との境界部分219に固定軸44の角444が当たることはない。このような形状も、中心穴21の内周面に対して、同一の加工機において加工を施すことにより形成できるので、中心穴21のいずれの部分においても同軸度が高い。
【0033】
ここで、ロータ20の中心穴21の内周面に形成されている大径部216および小径部217は、固定軸44の外周面に形成されている大径部446および小径部447よりもわずか20μm程度大きめに形成されている。このため、固定軸44をロータ20の中心穴21に差し込んだ状態において、固定軸44の外周面とロータ20の中心穴21の内周面との間で大径部446、216同士がラジアル方向で重なる領域には、隙間寸法が10μmよりわずか広めの動圧発生用の環状隙間70が形成される。また、固定軸44の外周面440とロータ20の中心穴21の内周面との間で小径部447、217同士がラジアル方向で重ねる領域には、後述するエアーダンパー9を構成する隙間寸法が約10μmのエアーダンパー用環状隙間91(連通部)が形成される。さらに、本形態では、固定軸44の外周面440の小径部分447とロータ20の中心穴21の内周面の大径部447がラジアル方向で部分的に重なっており、ここでは、固定軸44の段差部分448およびロータ20の中心穴21の段差部分218とが区画するやや大きめの環状の空間によって、エアーダンパー用環状空気室92(連通部)が形成される。
【0034】
従って、本形態では、固定軸44の外周面440と中心穴21の内周面との間には、モータ軸線L方向に沿って、固定軸44の外周面440と中心穴21の内周面の間で動圧を発生させる動圧発生用の環状隙間70(動圧発生部71)、この環状隙間70に連通するエアーダンパー用環状空気室92、およびこのエアーダンパー用環状空気室92と外部とを連通させるエアーダンパー用環状隙間91がこの順に形成され、エアーダンパー用環状空気室92およびエアーダンパー用環状隙間91によって、ロータ20に対するエアーダンパー9が構成されている。
【0035】
(本形態の作用・効果)
このように構成したモータ5において、上からみてロータ20が反時計周りに回転すると、固定軸44の外周面440とロータ20の内周面との間の動圧発生用の環状隙間70では、動圧発生溝441の形成された動圧発生部71がエアーダンパー用環状隙間91およびエアーダンパー用環状空気室92を外部との連通部として、外部から空気を引き込みながら、下方に向かう空気流を発生させる。この空気流によって発生する動圧は、ステータ40とロータ20とをラジアル方向で非接触状態にする。この際に、固定軸44の外周面440の下端側には、動圧発生溝441が形成されていない昇圧部450が構成されているため、動圧発生部から供給されてくる空気流は、この昇圧部450で空気圧が高められる。従って、本形態のモータでは、ラジアル軸受7として動圧軸受を用いたわりには動圧剛性(動圧力)が高い。それ故、ロータ2の回転安定性が高い。
【0036】
さらに、モータ5の停止中、上方にやや浮き気味にあったロータ20は、回転を開始すると、やや下方に沈んでスラスト軸受8における磁気的なバランスがとれた位置で保持される。この状態で、ステータ40とロータ20とは完全に非接触状態にあるので、ロータ20の高速回転が可能となる。また、ステータ40とロータ20とは完全に非接触状態にあるので、磨耗などがなく、モータ5の長寿命化を図ることができる。
【0037】
但し、磁力を利用したスラスト軸受8は、剛性が比較的小さいため、外力等によりロータ20が上下方向に振動してしまう。しかるに本形態のモータ5では、エアーダンパー用環状空気室92およびエアーダンパー用環状隙間91からなるエアーダンパー9において、モータ5がモータ軸線L方向の外乱を受けて上下に振動したときでも、エアーダンパー用環状空気室92内の空気は狭いエアーダンパー用環状隙間91を通って外部に排出され、あるいはエアーダンパー用環状隙間91を通って外部から空気がエアーダンパー用環状気室92内に入りこむ。このような排気および吸気が発生する際に、エアーダンパー用環状隙間91は空気との摩擦を発生させる。その結果、ロータ20の上下方向の振動エネルギーが吸収されるので、振動が抑制される。
【0038】
また、本形態のモータ5に構成したエアーダンパー9であれば、固定軸44の外周面440およびロータ20の中心穴21の内周面をどのような形状に加工するかによって、エアーダンパー用環状隙間91の隙間寸法やモータ5軸線方向における長さ寸法を任意に設計できる。それ故、複雑で手間のかかる加工を行うことなく、かつ、少ない部品点数で、ロータ20の上下振動における減衰率を自由に設定することのできるエアーダンパー8内蔵のモータ5を構成できる。
【0039】
また、ラジアル軸受7として動圧軸受を用いた場合に、起動時あるいは停止時に摩耗粉が発生しやすい傾向にあるが、本形態では、摩耗粉が重力によって落下していくのを促進するように、動圧発生部71で発生する空気流が下方に供給されるように設定してあるので、このような摩耗粉は、固定軸44とロータ本体25の中心穴21との間から下方に向け強制的に圧送され、外部に放出される。従って、固定軸44とロータ本体25の中心穴21との間に摩耗粉が滞留して焼き付きを発生させるという問題を回避できる。
【0040】
さらにまた、固定軸44は、基板10の固定軸挿通孔に差し込まれた状態でプッシュナット12および皿ばね13を介して基板10に垂直に固定されている。このため、ロータ2が高速回転したとき、この回転に起因する微振動が固定軸44と基板10との結合部分に伝わっても、この結合部分には皿ばね13によって所定の付勢力が加わっているので、固定軸44の垂直度を常に保つことができる。また、皿ばね13の付勢力によって固定軸44を基板10に固定するので、固定軸44を基板10に形成した孔に圧入固定する場合、あるいは固定軸44を基板10に対して加締する場合と違って、圧入工程時あるいは加締時の応力によって基板10に歪みが発生するという問題を回避できる。それ故、固定軸44の垂直度を初期的にも経時的も良好に維持できる。
【0041】
[実施の形態2]
図4は、本発明の実施の形態2に係るポリゴンミラー駆動装置用のモータにおける固定軸のフレームへの固定部分を拡大して示す断面図である。図5(A)、(B)、(C)はそれぞれ、本形態のモータにおいて固定軸の基板(フレーム)への固定に用いた皿ばねの平面図、座金の平面図、および留め具の平面図である。なお、本形態のモータは、基本的な構成が実施の形態1に係るモータと同様であり、固定軸の基板への固定部分の構成のみが相違するので、共通する部分については同一の符号を付して説明するとともに、説明を省略する。
【0042】
図4に示すように、本形態のポリゴンミラー駆動装置も、実施の形態1と同様、ステータ40では、鉄製の基板10(プレート状のフレーム)に形成された固定軸挿通孔11に固定軸44の基端側が嵌め込まれており、この固定軸挿通孔11を貫通して基板10の下面側に突出している軸端部443に対して、基板10の下面との間で皿ばね134を圧縮する留め具としてのグリップリング19が取りつけられている。皿ばね134とグリップリング19との間には、座金18が配置され、この座金18は、図5(A)、(B)に示すように、皿ばね134よりも外径寸法が大きい。その他の構成は、実施の形態1と同様であるため、それらの説明を省略する。
【0043】
図5(C)に示すように、グリップリング19には、概ねC字状の平面形状をするリング部190と、このリング部190の一部を切欠いた形状の軸通し用の切欠き197と、このリング部190の両端から外側に湾曲しながら延びた一対の係合爪192、193とが形成されている。
【0044】
このため、グリップリング19には、固定軸の軸端部443に形成された係止溝445(図4参照)よりも径の小さな円形の軸孔191と、この軸孔191に通じる切欠き197を広げるときに鍵状の治具(図示せず)を引っかける略半円形の2つの凹部195、196とが形成されている。
【0045】
ここで、図5(B)、(C)からわかるように、座金18は、皿ばね134より外径寸法が大きいだけでなく、グリップリング19よりも外径寸法が大きい。
【0046】
このように構成したグリップリング19を固定軸44の軸端部441に留めるには、まず、治具(図示せず)を係合爪192、193の内側(凹部195、196)に引っかけて切欠き197を広げ、この状態で固定軸44の軸端部443に対して軸端から係止溝445の位置までグリップリング19を押し込む。この間にグリップリング19は、座金18を介して皿ばね134を変形させながら基板10に向けて押し込まれる。そして、グリップリング19が係止溝445に入った時点で係合爪192、1から治具を外すと、グリップリング18は、リング部191のばね性によって、固定軸44の軸端部443の係止溝445で留められ、位置ずれすることはない。
【0047】
このように、本形態では、固定軸44は、基板10の固定軸挿通孔11に差し込まれた状態でグリップリング18および皿ばね13を介して基板10に垂直に固定されている。従って、ロータ2が高速回転したとき、この回転に起因する微振動が固定軸44と基板10との結合部分に伝わっても、この結合部分には皿ばね13の付勢力が加わっているので、固定軸44の垂直度を常に保つことができる。また、グリップリング19によって固定軸44を基板10に固定するので、固定軸44を基板10に形成した孔に圧入固定する場合、あるいは固定軸44を基板10に対して加締する場合と違って、圧入工程時あるいは加締時の応力によって基板10に歪みが発生するという問題を回避できる。それ故、固定軸44の垂直度を初期的にも経時的も良好に維持できる。
【0048】
[その他の形態]
なお、上記形態では、固定軸44の外周面440および中心穴21の内周面には、動圧発生部71を形成するための大径部446、216と、エアーダンパー用環状隙間91を形成するための小径部447、217がそれぞれ形成されている構成であったが、このような構成とは逆に、固定軸44の外周面440および中心穴21の内周面には、動圧発生部を形成するための小径部と、エアーダンパー用環状隙間を形成するための大径部がそれぞれ形成されている構成であってもよい。このような構成においても、固定軸44の外周面440に形成されている小径部と大径部との段差部分と、前記中心穴の内周面に形成されている小径部と大径部との段差部分とが対向することにより、この部分にエアーダンパー用環状空気室を形成することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、ロータが高速回転したとき、回転に起因する微振動が固定軸とフレームとの結合部分に伝わっても、この結合部分にはばねの付勢力が加わっているので、固定軸の垂直度が低下することはない。また、留め具によって固定軸をフレームに固定するので、固定軸をフレームに形成した孔に圧入固定する場合、あるいは固定軸をフレームに対して加締する場合と違って、圧入工程時あるいは加締時の応力によってフレームに歪みが発生するという問題を回避できる。それ故、固定軸の垂直度を初期的にも経時的も良好に維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したモータを用いたポリゴンミラー駆動装置の平面図である。
【図2】図1に示すポリゴンミラー駆動装置の断面図である。
【図3】図1に示すポリゴンミラー駆動装置における固定軸およびロータの構造を拡大して示す半断面図である。
【図4】本発明の実施の形態2に係るポリゴンミラー駆動装置用のモータにおける固定軸のフレームへの固定部分を拡大して示す断面図である。
【図5】(A)、(B)、(C)はそれぞれ、図4に示すモータにおいて固定軸の基板(フレーム)への固定に用いた皿ばねの平面図、座金の平面図、および留め具の平面図である
【符号の説明】
1 ポリゴンミラー駆動装置
2 ケース
5 モータ
8 スラスト軸受
9 エアーダンパー
10 基板
11 固定軸挿通孔
12 プッシュナット(留め具)
13 皿ばね
14 コネクタ
18 座金
19 グリップリング(留め具)
20 ロータ(回転体)
21 ロータの中心穴
22 ロータマグネット
25 ロータ本体
26 台座部
30 ポリゴンミラー
40 ステータ
41 駆動コイル
42 ステータコア
44 固定軸
43 コアホルダー
50 ミラー押しつけ部材
70 動圧発生用の環状隙間
71 動圧発生部
81、82 磁石
91 エアーダンパー用環状隙間
92 エアーダンパー用環状空気室
216 ロータの中心穴の大径部
217 ロータの中心穴の小径部
218 ロータの中心穴の段差部分
440 固定軸の外周面
441 動圧発生溝
442 固定用段差部分
443 固定軸の軸端部
445 係止溝
446 固定軸の大径部
447 固定軸の小径部
448 固定軸の段差部分
450 昇圧部
505 ポリゴンミラー固定用のばね
506 ミラー押しつけ部材の切断予定部[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a motor and a rotary polygon mirror driving apparatus using the motor. More specifically, the present invention relates to a structure for supporting a fixed shaft for a frame in this motor.
[0002]
[Prior art]
Among various motors, for example, in the motor disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-31188, the dynamic pressure of the spiral is generated on the outer peripheral surface of the fixed shaft or the inner peripheral surface of the rotating body (sleeve) into which the fixed shaft is inserted. There has been disclosed a motor using a dynamic pressure bearing as a radial bearing in which a groove is formed and air is caused to flow out downward by the dynamic pressure generating groove. In the hydrodynamic bearing disclosed therein, dynamic pressure generating grooves are formed in the entire region in the motor axial direction with respect to the outer peripheral surface of the fixed shaft or the inner peripheral surface of the rotating body. In addition, as a hydrodynamic bearing, other than the fixed shaft and the rotating body, a configuration that generates an air flow from both sides in the motor axial direction to the center, or from the center to both ends in the motor axial direction. There is a configuration that generates an air flow to the front. Furthermore, a groove penetrating in the motor axial direction may be formed in order to apply a pressure gradient to the air pressure generated between the outer peripheral surface of the fixed shaft and the inner peripheral surface of the rotating body. When any of these dynamic pressure bearings is used, the rotating body rotates in a non-contact state with the fixed shaft.
[0003]
In addition, as a method of fixing the fixed shaft to the motor frame or the like in an upright posture, conventionally, a hole for inserting the fixed shaft into the frame is formed, and a shaft end portion of the fixed shaft is press-fitted into the hole, or a hole is inserted into the hole. There is a method of performing caulking after inserting the shaft end of the fixed shaft.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, when the fixed shaft is fixed to the motor frame, in the conventional configuration using press-fitting or caulking, when the motor is used for high-speed rotation driving of the polygon mirror, the slight vibration generated by the rotation of the rotor. Acts on the joint between the fixed shaft and the frame, and looseness and rattling are likely to occur. As a result, the perpendicularity of the fixed axis is lowered, and the polygon mirror is tilted.
[0005]
Also, when the fixed shaft is press-fitted and fixed in the hole formed in the frame, or when the fixed shaft is crimped to the frame, the frame is distorted by stress during the press-fitting process or crimping, and the fixed shaft There is also a problem that the verticality is lost from the beginning.
[0006]
In view of the above problems, the problem of the present invention is that even if the rotating body rotates at a high speed, the coupling portion between the fixed shaft and the frame does not loosen and the frame that holds the fixed shaft is distorted. It is an object of the present invention to provide a motor capable of preventing this and maintaining the perpendicularity of the fixed shaft.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, in the motor according to the present invention, in a motor having a fixed shaft whose lower end is held by a frame and a rotor that is rotatably supported around the fixed shaft. The frame includes a fixed shaft insertion hole through which a lower end side of the fixed shaft is inserted, and the fixed shaft passes through the fixed shaft insertion hole and a stepped portion that contacts the upper surface side of the frame and extends downward from the frame. A shaft end projecting, and the shaft is fixed to the shaft end so that the spring is compressed between the shaft end and the lower surface side of the frame. It is characterized in that a fastener for fixing in an upright state is attached.
[0008]
With this configuration, even if the rotor rotates at a high speed and the slight vibration caused by the rotation is transmitted to the coupling portion between the fixed shaft and the frame, a predetermined urging force is applied to the coupling portion by a spring. The perpendicularity of the fixed axis does not decrease. Also, because the fixed shaft is fixed to the frame by the biasing force of the spring, unlike the case where the fixed shaft is press-fitted and fixed in a hole formed in the frame, or when the fixed shaft is crimped to the frame, The problem that the frame is distorted by stress during caulking can be avoided. Therefore, the perpendicularity of the fixed axis can be maintained well both initially and over time.
[0009]
In the present invention, the spring isThe disc spring is arranged so that the shaft end portion passes through the center, and the inner peripheral side of the disc spring is in contact with the lower surface side of the frame.
[0010]
In the present invention, as the fastener, for example, a push nut attached to the shaft end portion of the fixed shaft so as to sandwich the spring between the frame and the frame can be used.
[0011]
In the present invention, as the fastener, a grip ring attached to the shaft end portion of the fixed shaft so as to sandwich the spring between the frame and the frame can be used.
[0012]
In the present invention, it is preferable that a locking groove for locking with the grip ring is formed at the shaft end portion of the fixed shaft. If comprised in this way, position shift of a grip ring can be prevented.
[0013]
In the present invention, the spring and the washer may be arranged in this order between the frame and the fastener. In this case, the outer diameter of the fastener is the outer diameter of the fastener. The outer diameter of the spring is larger than the outer diameter.
[0014]
In the present invention, a dynamic pressure generating groove is formed on at least one side of the outer peripheral surface of the fixed shaft and the inner peripheral surface of the central hole of the rotating body into which the fixed shaft is inserted, A configuration in which the dynamic pressure generated by the dynamic pressure generating groove is rotatably supported around the fixed shaft can be employed.
[0015]
The motor according to the present invention is suitable for a motor for a rotary polygon mirror drive device in which a rotor on which a rotary polygon mirror is formed rotates at high speed because the perpendicularity of the fixed shaft is stable.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0017]
[Embodiment 1]
1 and 2 are a plan view and a cross-sectional view of a polygon mirror driving device using a motor to which the present invention is applied, respectively. FIG. 3 is an enlarged half-sectional view of a bearing device and a motor used in the polygon mirror driving device.
[0018]
(overall structure)
1 and 2, the polygon
[0019]
In FIG. 3, the
[0020]
(Structure of stator)
In the present embodiment, in the
[0021]
Further, in the
[0022]
(Configuration of rotor)
In this embodiment, the
[0023]
A
[0024]
For this reason, when the
[0025]
In this embodiment, the
[0026]
(Configuration of thrust bearing of bearing device)
In the
[0027]
First, between the
[0028]
(Configuration of bearing device dynamic pressure bearing / radial bearing)
In addition, between the
[0029]
In the fixed
[0030]
Further, in this embodiment, the lower end side corresponding to the downstream side of the air flow in the outer
[0031]
(Configuration of bearing device air damper)
In the
[0032]
On the other hand, a large-diameter portion 216 is formed at the central portion in the axial direction on the inner peripheral surface of the
[0033]
Here, the large diameter portion 216 and the small diameter portion 217 formed on the inner peripheral surface of the
[0034]
Therefore, in this embodiment, the outer
[0035]
(Operation and effect of this form)
In the
[0036]
Further, while the
[0037]
However, since the
[0038]
Further, in the case of the
[0039]
Further, when a dynamic pressure bearing is used as the
[0040]
Furthermore, the fixed
[0041]
[Embodiment 2]
FIG. 4 is an enlarged cross-sectional view showing a fixed portion of the fixed shaft to the frame in the motor for the polygon mirror driving device according to the second embodiment of the present invention. 5A, 5B, and 5C are a plan view of a disc spring, a plan view of a washer, and a plan view of a fastener, respectively, used for fixing the fixed shaft to the substrate (frame) in the motor of this embodiment. FIG. The basic configuration of the motor of this embodiment is the same as that of the motor according to
[0042]
As shown in FIG. 4, the polygon mirror driving device of the present embodiment is also fixed to the fixed
[0043]
As shown in FIG. 5C, the
[0044]
Therefore, the
[0045]
Here, as can be seen from FIGS. 5B and 5C, the
[0046]
In order to fasten the
[0047]
Thus, in this embodiment, the fixed
[0048]
[Other forms]
In the above embodiment,
[0049]
【The invention's effect】
As described above, in the present invention, when the rotor rotates at a high speed, even if a slight vibration due to the rotation is transmitted to the coupling portion between the fixed shaft and the frame, the urging force of the spring is applied to the coupling portion. Therefore, the perpendicularity of the fixed axis does not decrease. Also, since the fixed shaft is fixed to the frame by a fastener, it is different from the case where the fixed shaft is press-fitted and fixed in a hole formed in the frame or when the fixed shaft is crimped to the frame. The problem that the frame is distorted by the stress of time can be avoided. Therefore, the perpendicularity of the fixed axis can be maintained well both initially and over time.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view of a polygon mirror driving apparatus using a motor to which the present invention is applied.
FIG. 2 is a cross-sectional view of the polygon mirror driving device shown in FIG.
3 is a half cross-sectional view showing an enlarged structure of a fixed shaft and a rotor in the polygon mirror driving device shown in FIG. 1;
4 is an enlarged cross-sectional view showing a fixed portion of a fixed shaft to a frame in a motor for a polygon mirror driving apparatus according to
5 (A), (B), and (C) are a plan view of a disc spring, a plan view of a washer, and a clasp used to fix a fixed shaft to a substrate (frame) in the motor shown in FIG. 4, respectively. It is a top view of a tool
[Explanation of symbols]
1 Polygon mirror drive device
2 cases
5 Motor
8 Thrust bearing
9 Air damper
10 Substrate
11 Fixed shaft insertion hole
12 Push nut (fastener)
13 Disc spring
14 Connector
18 Washer
19 Grip ring (fastener)
20 Rotor (Rotating body)
21 Center hole of rotor
22 Rotor magnet
25 Rotor body
26 pedestal
30 Polygon mirror
40 stator
41 Drive coil
42 Stator core
44 Fixed shaft
43 Core holder
50 Mirror pressing member
70 Annular gap for dynamic pressure generation
71 Dynamic pressure generator
81, 82 magnet
91 Annular gap for air damper
92 Annular air chamber for air damper
216 Large diameter part of the center hole of the rotor
217 Small diameter part of the center hole of the rotor
218 Stepped part of the center hole of the rotor
440 Outer peripheral surface of fixed shaft
441 Dynamic pressure generating groove
442 Step for fixing
443 Shaft end of fixed shaft
445 Locking groove
446 Large diameter part of fixed shaft
447 Small diameter part of fixed shaft
448 Stepped part of fixed shaft
450 Booster
505 Spring for fixing polygon mirror
506 Cut scheduled part of mirror pressing member
Claims (7)
前記フレームは、前記固定軸の下端側が挿通する固定軸挿通孔を備えるとともに、
前記固定軸は、前記フレームの上面側に当接する段差部分と、前記固定軸挿通孔を貫通して前記フレームから下方に突出する軸端部とを備え、
該軸端部には、前記フレームの下面側との間にばねを圧縮した状態で挟むようにして当該軸端部に固定されることにより前記固定軸を前記フレームに対して直立した状態で固定する留め具が取りつけられており、
前記ばねは、前記軸端部が中心を貫通するように配置された皿ばねであり、当該皿ばねの内周側が前記フレームの下面側と当接していることを特徴とするモータ。In a motor having a fixed shaft whose lower end is held by a frame, and a rotor supported by the fixed shaft so as to be rotatable around the fixed shaft,
The frame includes a fixed shaft insertion hole through which a lower end side of the fixed shaft is inserted,
The fixed shaft includes a stepped portion that contacts the upper surface side of the frame, and a shaft end portion that protrudes downward from the frame through the fixed shaft insertion hole,
The shaft end portion is fixed to the shaft end portion so that the spring is compressed between the lower surface side of the frame and fixed to the shaft end portion so that the fixed shaft is fixed upright with respect to the frame. The tool is attached ,
The said spring is a disc spring arrange | positioned so that the said shaft edge part may penetrate the center, The inner peripheral side of the said disc spring is contact | abutting with the lower surface side of the said frame, The motor characterized by the above-mentioned.
前記座金の外径寸法は、前記留め具の外径寸法および前記皿ばねの外径寸法よりも大きいことを特徴とするモータ。The outer diameter of the washer is larger than the outer diameter of the fastener and the outer diameter of the disc spring.
前記回転体は、当該動圧発生溝によって発生する動圧力によって前記固定軸周りに回転可能に支持されていることを特徴とするモータ。The motor is characterized in that the rotating body is rotatably supported around the fixed shaft by a dynamic pressure generated by the dynamic pressure generating groove.
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