JP3869355B2 - 多色刷輪転機における見当誤差検出方法、見当誤差検出装置及び見当調整自動制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多色刷輪転機において、各色の印刷位置合わせのため、各印刷部が走行紙上に印刷したレジスターマークの見当誤差を検出する方法、見当誤差を検出する装置及び検出した見当誤差を解消すべく作用する見当調整自動制御装置に係り、特に印刷されたレジスターマークの形状が変形している場合に、より正確にレジスターマークの位置検出を可能とする見当誤差検出方法、見当誤差検出装置及び見当調整自動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
多色刷輪転機においては、各印刷部で印刷した各色の画像の位置が整合しないと、所望する色調をもった多色刷印刷物が得られないので、各色のズレに相当する印刷見当誤差量を検出し、この量を零に近づける修正が行われる。
【0003】
印刷見当誤差量の検出方法としては、一般的に、走行紙上に各色ごとに印刷画像と合わせてレジスターマークを印刷し、予め基準のレジスターマークを定めておいて、この基準レジスターマークと他のレジスターマークとの間の相対位置と正規にあるべき基準相対位置との偏差を検出して、この偏差を印刷見当誤差量とする方法が使われる。したがって、各レジスターマークには、相対位置の偏差を検出するための基準線又は基準点が設定される。
【0004】
公知の技術において各レジスターマーク内に基準線又は基準点を設定する例として、例えば特許文献1には、定まった長さの線分のレジスターマークを各色1個ずつ、天地方向(用紙走行方向)に平行に、左右方向(走行紙幅方向)に定まった間隔で配置し、読み取った静止画像において、各レジスターマークの天地方向先端位置に天地方向基準線、レジスターマーク線幅の中心に左右方向基準線を設定して、基準レジスターマークと他のレジスターマークとの相対位置偏差を求める方法が提案されている。
【0005】
また、特許文献2には、レジスターマークとして十字型マーク(十字トンボ)を使用し、これをカラーカメラで読み込んで色分解した静止画像を天地方向上方から下方に向かって順次左右方向に走査し、ぶつかった最初の画像位置(十字トンボ縦線上端の左縁)を左右方向基準とし、その画像の側縁(十字トンボ縦線の左縁)を天地方向下方に走査してぶつかった左右方向の画像位置(十字トンボ横線の上縁)を天地方向基準とし、左右方向基準を通る天地方向に平行な線と天地方向基準を通る左右方向に平行な線との交点をレジスターマークの基準点に設定して、基準レジスターマークと他のレジスターマークとの相対位置偏差を求める方法が提案されている。
【0006】
さらに特許文献3には、天地方向及び左右方向に平行な辺をもつ直角三角形のレジスターマークを使用して、光電センサーで天地方向に検知すると共に、版胴の回転に同期して1回転に所定回数出力される信号パルスと、1回転に1回出力される基準パルスを設け、レジスターマークの左右方向に平行な辺を天地方向の基準線、レジスターマークの斜辺を左右方向の基準線に設定して、基準パルスが発生してから光電センサーが天地方向基準線及び左右方向基準線を検出するまでに出力される信号パルス数を検出し、これらと予め設定されているあるべき基準パルス数との偏差を求めて距離に換算し、相対位置偏差を求める方法が提案されている。
【0007】
これら公知の方法は、いずれも印刷されたレジスターマーク画像の外縁を検出して、それを天地方向及び左右方向、あるいはそのうちの一方の基準線又は基準点としている。
【0008】
しかしながら、印刷されたレジスターマークの画像は、インキ粘度の経時的な変化、用紙の表面状態のばらつき、特にオフセット印刷の場合はインキと湿し水のバランスの経時的な変化などの影響を受けて、その外縁部ににじみを生じ、そのにじみ量は上記の経時的変化やばらつきに応じて、経時的及び局部的に変化する。したがって特許文献1における天地方向基準線、特許文献2における基準点、及び特許文献3における天地方向及び左右方向基準線は、いずれもこのにじみの影響を受け、正しい偏差が検出されないという課題があった。
【0009】
そこで、このにじみの影響を受けないように基準点を設定する方法が提案されており、例えば特許文献4、特許文献5、特許文献6及び特許文献7に開示された方法が公知である。
【0010】
特許文献4には、45度回転した正方形をレジスターマークに用いて、これをラインセンサーで左右方向に走査し、取り込んだレジスターマークを横切る複数の線分データの各中心座標値を求めて、この平均値をレジスターマークの左右方向中心座標値とし、45度回転した正方形においては頂点を結んだ直線上の1点から斜辺までの距離とそこから近い方の頂点までの距離が等しいという幾何学的図形ルールを適用して、走査位置での左右方向中心位置を基に近い方の天地方向頂点位置を求め、これを複数個所で行うことによって2個所の天地方向頂点を定め、この頂点間の中点をレジスターマークの中心とし、これを基準点に設定して、にじみの影響を除く方法が提案されている。
【0011】
また特許文献5には、十字トンボをレジスターマークに用いて、この静止画像の画素マトリックスを天地方向及び左右方向に平行走査し、両方向の各走査位置で現れた画素数を積算し、画素数が最も多かった走査線の交点を十字トンボの中心とし、これを基準点に設定して、にじみの影響を除く方法が提案されている。
【0012】
また、特許文献6には、円形をレジスターマークに用いて、これを天地方向に定まった間隔で、直径の両側で2個所、ラインセンサーで左右方向に走査し、走査線がレジスターマークを横切ったラインデータの中心座標値を円形の左右方向中心線座標値とし、二つの走査ラインデータの長さと定まっている走査間隔から、ピタゴラスの定理を用いて円形中心の天地方向座標値を算出し、これと先に求めた左右方向中心座標値から、円形の中心点座標値を求めて、これを基準点に設定することにより、にじみの影響を除く方法が提案されている。
【0013】
さらに、特許文献7には、斜辺を天地方向とする直角二等辺三角形をレジスターマークに用いて、これを天地方向の2個所、直角を挟む異なった二辺を横切るように定まった間隔で、光電センサーで左右方向に走査し、斜辺を天地方向とする直角二等辺三角形においては、斜辺上の1点から左右方向の走査ラインデータ長と天地方向の近い方の頂点までの距離が等しいという幾何学的図形ルールを適用して、定まっている走査間隔と2個所の走査ラインデータ長とから直角二等辺三角形の斜辺長さと直角頂点位置を算出し、これから直角二等辺三角形の重心座標値を求めて、これを基準点に設定することにより、にじみの影響を除く方法が提案されている。
【0014】
【特許文献1】
特開昭58−20457号公報
【特許文献2】
特開平1−192558号公報
【特許文献3】
特公平3−11900号公報
【特許文献4】
特開昭63−22651号公報
【特許文献5】
特開平1−192559号公報
【特許文献6】
特開平7−246700号公報
【特許文献7】
特開平7−304162号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
これらのにじみの影響を除く提案は、いずれも印刷されたレジスターマークのにじみを含む外縁から求めた位置情報を基に、幾何学的図形ルールを用いてレジスターマークの中心又は重心を算出し、これを基準点に設定することによってにじみの影響を除き、見当誤差検出の精度向上を図っている。しかしながらこの幾何学的図形ルールを用いた算出方法は、レジスターマークの変形が基準点に対して相似的に変化した場合、即ちにじみがレジスターマークの全外縁にわたって、ほぼ一定量の場合でなければ、正しい基準点を算出することができない。
【0016】
しかし、実際の印刷においては、印刷されたレジスターマークの画像は、インキ粘度の経時的な変化、用紙の表面状態のばらつき、オフセット印刷の湿し水の影響などで微妙に変形し、特にオフセット印刷でインキと湿し水のバランスが崩れると、本来画像が存在しない所に生ずる汚れ、画像の引きずり(スラー)、局部的なにじみ、画像の欠けやかすれなどが発生して、レジスターマークの変形は全周均一にはならない。このような場合に、自動見当制御を働かせると、かえって見当誤差が大きくなり、不良印刷物が増えるという課題があった。
【0017】
また印刷開始時に、短時間に各色の見当を一致させ、刷り始めの不良印刷物を極力少なくしたいという印刷機ユーザーの強い要望があるが、印刷開始時にはインキと湿し水の供給状態が安定するまで、正常な印刷物が得られないので、印刷開始後の一定時間は、自動見当制御を無効とするように制御することが多い。結果として、印刷条件が短時間に整った場合にも、一定時間は自動見当制御が働かないために印刷見当が合わず、正規印刷物になり得るものを不良印刷物として廃棄することになり、ユーザーの要望に反する結果を招いていた。
【0018】
本発明は、上記の点に鑑みなされたものであり、この従来技術の課題である、変形したレジスターマークの基準位置検出精度を向上し、印刷状態が不安定な状態、特に印刷開始時において、不良印刷物の量を減らすことを目的としている。
【0019】
【課題を解決するための手段】
このために、本発明の多色刷輪転機における見当誤差検出方法は、走行紙上に各印刷部ごとに1個以上のレジスターマークを印刷し、予め定められた基準版胴の回転と同期して動作し信号出力する信号出力手段が出力する基準信号に基づいて光源を閃光させ、これに同期した読み取り手段によって全印刷部で印刷されたレジスターマークを読み取り、マトリックスデータに展開し、レジスターマークの画像の外縁上の点を基にしてマトリックスデータから各レジスターマークの概略重心として第1重心を求め、この第1重心を基点として予め定められた一定比率で拡大した正規のレジスターマーク形状の相似的境界域を設定し、当該境界域を超えるに至るレジスターマークのデータを無効とした上で、改めてマトリックスデータから各レジスターマークの高精度重心として第2重心を求め、予め定められた一つのレジスターマークの第2重心を基準として、他のレジスターマークの第2重心の相対位置を求め、求めた相対位置と予め定められた基準相対位置との偏差を求め、この偏差を見当誤差とするようにしている。
【0020】
また、場合に応じ、全版胴で印刷されたレジスターマークを読み取り、マトリックスデータに展開し、マトリックスデータから各レジスターマークの第1重心を求めるまでの過程を予め定められた回数繰り返し、これら予め定められた数の第1重心の平均座標値を、最終的な第1重心座標値としている。
【0021】
また、上記レジスターマークは、単一で点対称の図形を使用できることを特徴とし、さらに上記レジスターマークは、単一で点対称であり、少なくとも2つの線対称軸を有する図形を用いることができ、このレジスターマークの2つの線対称軸をそれぞれy軸とする2つの仮xy座標系を設定し、各仮xy座標系ごとに、y軸に沿った一定ピッチでy軸に直角な方向にマトリックスデータを走査するとともに、得られたマトリックスデータの外縁間長さ中心のx座標平均値をx座漂値とする、y軸に平行な直線をそれぞれ求め、2つの直線の交点を第1重心とすることを特徴としている。
【0022】
そして、上記第1重心を通る直線が、マトリックスデータの外縁と2個所で交わることによってつくる線分を、第1重心で二分して二線分とし、これら二線分の長さの差の1/2の長さを重心ズレとし、二つの線分のうち長い方の線分上で第1重心から重心ズレに相当する長さだけ隔たった点を重心ズレ点としてこれを複数方向で求め、求まった複数の重心ズレ点のうち第1重心から最も遠い重心ズレ点を第2重心とできることを特徴とする。
【0023】
また、上記複数の重心ズレ点の座標平均値を、第2重心座標値とすることもできることを特徴とする。
【0024】
本発明の多色刷輪転機における見当誤差検出装置は、予め定められた基準版胴の回転と同期して動作し基準信号を出力する信号出力手段と、回転する基準版胴の基準位置を検出して基準位置信号を出力するセンサーと、それぞれ別個の印刷部によって印刷された走行紙上の複数個のレジスターマークを照射するべく走行紙の近傍に設けられた光源と、基準信号と基準位置信号に基づいて発光タイミング信号を出力する発光タイミング部と、レジスターマークを読み取り2次元撮像データとして取り込むべく走行する走行紙と対向して設けられた読み取り手段と、2次元撮像データを2値化処理して画素のマトリックスデータとしてメモリーに格納する画像データ処理部と、レジスターマークの画像の外縁上の点を基にして各レジスターマークのマトリックスデータから概略重心として第1重心を求める第1重心演算部と、第1重心を基点に予め定められた一定比率で拡大した正規のレジスターマーク形状の相似的境界域を設定し、当該境界域を超えるに至るレジスターマークのデータを無効とした上で、各レジスターマークのマトリックスデータから第1重心を基点として高精度重心として第2重心を求める第2重心演算部と、予め定められた一つのレジスターマークの第2重心を基準として他のレジスターマークの第2重心の相対位置を求め、求めた相対位置と予め定められた基準位置との偏差を求める偏差演算手段とを備えたことを特徴としている。
【0025】
そして、上記第1重心演算部と第2重心演算部とを同一の演算部とすることができることを特徴とする。
【0026】
本発明の多色刷輪転機における見当調整自動制御装置は、多色刷輪転機において、予め定められた基準版胴の回転と同期して動作し基準信号を出力する信号出力手段と、回転する基準版胴の基準位置を検出して基準位置信号を出力するセンサーと、それぞれ別個の印刷部によって印刷された走行紙上の複数個のレジスターマークを照射するべく走行紙の近傍に設けられた光源と、基準信号と基準位置信号に基づいて発光タイミング信号を出力する発光タイミング部と、レジスターマークを読み取り2次元撮像データとして取り込むべく走行する走行紙と対向して設けられた読み取り手段と、2次元撮像データを2値化処理して画素のマトリックスデータとしてメモリーに格納する画像データ処理部と、レジスターマークの画像の外縁上の点を基にして各レジスターマークのマトリックスデータから概略重心として第1重心を求める第1重心演算部と、第1重心を基点に予め定められた一定比率で拡大した正規のレジスターマーク形状の相似的境界域を設定し、当該境界域を超えるに至るレジスターマークのデータを無効とした上で、各レジスターマークのマトリックスデータから第1重心を基点として高精度重心として第2重心を求める第2重心演算部と、予め定められた一つのレジスターマークの第2重心を基準として他のレジスターマークの第2重心の相対位置を求め、求めた相対位置と予め定められた基準位置との偏差を求める偏差演算手段と、求めた偏差値を版胴の位相調整量信号に変換する調整信号出力部と、位相調整量信号に基づいて版胴位相を調整する版胴位相調整手段とを備えたことを特徴としている。
【0027】
この場合にも、上記第1重心演算部と第2重心演算部とを同一の演算部としてもよい。
【0028】
レジスターマークのマトリックスデータから概略重心として第1重心を求め、求められた第1重心を基点とし、改めて同じレジスターマークのマトリックスデータから第2重心を求めているので、求められた当該第2重心に、第1重心よりもより、より正常な重心に近い位置精度をもたせることができる。このようにして求められた、予め定められている一つのレジスターマークの第2重心を基準として他のレジスターマークの第2重心の相対位置を求め、求めた相対位置と予め定められた基準位置との偏差を求めるようにしているので、見当誤差の確度は高精度となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の実施の形態に関して、図面を参照して説明する。
【0030】
図1は、本発明の見当調整自動制御装置の一実施の形態を示すブロック構成図、図2は、本発明の一実施の形態の見当調整自動制御装置を適用した多色刷輪転機の概略構成を示している。
【0031】
図1、図2において、1は印刷ユニット、2は走行紙、3は見当調整制御盤、4は折機、6はレジスターマーク、7は調整信号出力部、8は版胴位相調整手段、11は版胴、12はブランケット胴、13は基準版胴、14はガイドローラー、15は天地方向制御モーター、16は左右方向制御モーター、17はCCDカメラ、18はキセノンフラッシュランプ光源発光部、21は発光タイミング部、22は近接センサー、23はエンコーダー、31は操作盤及び見当調整表示器、32は画像データ処理部、33は2値化メモリー、34は第1重心演算部、35は第2重心演算部、36は偏差演算手段、37は共通メモリー、81はモーター駆動部をそれぞれ表している。
【0032】
以下に説明する一実施の形態の多色刷輪転機においては、BBタイプの印刷ユニット(印刷部)1が、下からブラック(Bk)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の順に積み重ねられており、4色の重ね刷りによって多色印刷が行われる。
【0033】
各印刷ユニット1は版胴11、ブランケット胴12を備え、下から上に向かって走行する走行紙2の両面に下から順にブラック、シアン、マゼンタ、イエローの画像とこの画像の位置見当合わせに用いるレジスターマーク6(図3、図5参照)を印刷する。
【0034】
この実施の形態では、図2のブラックの右側版胴を基準版胴13としており、これに同期して動作する信号出力手段としてエンコーダー23を取り付けている。またその近傍には、基準版胴13の回転基準位置が回転通過するたびに、この回転基準位置を検出して基準位置信号を出力するセンサーとして、この実施の形態では近接センサー22を取り付けている。
【0035】
走行紙2は、4色のブランケット胴12、12の間を順次通過した後、ガイドローラー14を介して折機4に導かれ、適宜切断され折り畳まれる。
【0036】
ガイドローラー14の近傍には、レジスターマーク6を読み取る読み取り手段であるCCDカメラ17と、レジスターマーク6を照射する光源であるキセノンフラッシュランプ光源発光部18を配設している。エンコーダー23は、基準版胴13の回転に同期して、基準版胴13の1回転当たり所定数の基準パルス(基準信号)を出力し、この基準パルスを、発光タイミング部21が一定数計数すると、発光タイミング信号を出力し、この発光タイミング信号に合わせて、キセノンフラッシュランプ光源発光部18が発光すると共にCCDカメラ17が通過するレジスターマークを静止画像として読み込む。これらの動作に関しては後に詳しく述べる。
【0037】
読み込まれた静止画像は、見当調整制御盤3に入力され、この中に収納されている画像データ処理部32、第1重心演算部34、及び第2重心演算部35によって各レジスターマーク6の位置が演算され、偏差演算手段36によって、4色の中で基準となるレジスターマーク6と他のレジスターマーク6との演算された相対位置と、設定されている基準相対位置との偏差値が演算されるようになっている。演算結果は操作盤及び見当調整表示器31に表示されると共に、調整信号出力部7によって調整信号に変換されて版胴位相調整手段8のモーター駆動部81に入力され、この調整信号に基づいて各印刷ユニツト1の版胴11の天地方向(走行紙走行方向)を制御するモーター15、及び左右方向(走行紙幅方向)を制御するモーター16が作動し、偏差値が零になるように見当修正が行われる。この一連の演算処理とデータの流れに関しても、後に詳しく説明する。
【0038】
図3は、走行紙上に印刷された画像とレジスターマーク位置との一実施態様の配置位置説明図を示している。
【0039】
走行紙2上のレジスターマーク6は、図示の枠内に4色を1組として、1版につき1個所以上配置されるが、その位置は、画像5の無い非画線部であればよく、特に図3に示した実施の形態に限定されるものではない。
【0040】
図4は、 レジスターマークを読み取る読み取り手段と光源との配置の一実施の形態を示す斜視図であり、ガイドローラー14の近傍でレジスターマーク6を読み取る、CCDカメラ17とキセノンフラッシュランプ光源発光部18の配置位置関係を示している。これらの位置及び台数はレジスターマーク6の配置位置、配列形態に応じて適宜変化させることができるようになっている。
【0041】
図5は、レジスターマーク配列の一例を示したレジスターマーク配列図を示しており、この例では、左右方向1線上にシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックのレジスターマーク6が等ピッチに配列されており、各印刷ユニット1で1個ずつ印刷されて、4色の計4個で1組を構成している(枠線は図3のレジスターマーク6の印刷位置との関係で説明の便宜上描かれているもので、レジスターマーク6を構成するものではない)。この4個の配列は、この例に限定されるものではなく、天地方向1列配列、天地又は左右方向複数列配列、ジグザグ配列、不等間隔配列など自由で、この発明において制約はない。
【0042】
また、レジスターマーク6の形状は、この実施の形態では円形を用いているが、これに限定されるものではない。この形状の条件に関しては、後述の重心を求める演算説明において、より詳細に述べる。
【0043】
図1及び図2を参照しながらその動作を説明すると、次の如くである。
【0044】
近接センサー22は、基準版胴13に設定された基準位置を検出して、1回転ごとに1回、発光タイミング部21に基準位置信号を出力する。発光タイミング部21は、基準版胴13と同期して動作するエンコーダー23が、基準版胴13の1回転当たり所定回数出力する基準パルス数を、常時内部カウンターで計数しており、近接センサー22から基準位置信号が入力されると、この計数値をクリアして再度計数を開始する。計数値が予め設定した数値に達すると、発光タイミング部21は発光タイミング信号を出力し、この発光タイミング信号は、CCDカメラ17、キセノンフラッシュランプ光源発光部18、及び見当調整制御盤3内の画像データ処理部32にそれぞれ入力される。
【0045】
発光タイミング信号を発生させる計数設定値は、走行紙2に印刷されたレジスターマーク6が、CCDカメラ17の検出位置を通過するタイミングに合わせて設定してあり、発光タイミング信号によってキセノンフラッシュランプ光源発光部18が発光してレジスターマーク6を照射し、CCDカメラ17の露光シャッターが開いて、CCDカメラ17はその内部のCCD素子上に、レジスターマーク6の静止画像を2次元画像データとして撮像する。
【0046】
配置されているレジスターマーク6がCCDカメラ17の取り込み位置を通過する都度、上記発光タイミング信号が出力されて、レジスターマーク6の静止画像がその都度撮像される。
【0047】
CCDカメラ17及びキセノンフラッシュランプ光源発光部18と共に、発光タイミング部21から発光タイミング信号を入力された画像データ処理部32は、CCDカメラ17内のCCD素子上に2次元に展開されている各レジスターマーク6の静止画像を読み込み、A/D変換処理を行って濃度階調をもった画素の2次元展開データに変換し、さらに2値化処理を行って、2値化画素のマトリックスデータの形式で2値化メモリー33に格納する。この過程を更に詳しく述べる。
【0048】
CCDカメラ17内に2次元に展開されているCCD素子の全領域を、レジスターマーク6の配列に応じて、予め領域分けしておく。例えば図5の図示例では、4色のレジスターマーク6は左右方向一線上に配列されているので、CCD素子の全領域を左右方向に4分割し、各分割領域の間の位置関係を示す情報、例えば各分割領域ごとに設定した基準位置の相互距離情報を与える。画像データ処理部32は分割領域単位に静止画像データを処理する。従ってその後の演算は分割領域単位、即ち各レジスターマーク6の単位で行うことができる。
【0049】
レジスターマーク6の配列が、図5の例と異なる場合は、その配列に応じてCCD素子の全領域を異なった分割領域構成に分ける。例えば、4色のレジスターマーク6を長方形の4頂点に相当する位置に配列した場合は、CCD素子全領域を天地方向2分割、左右方向2分割の4分割領域に分け、分割領域相互の位置関係を示す情報をもたせる。
【0050】
画像データ処理部32は、レジスターマーク6の画像に対応してCCDカメラ17内の各CCD素子にチャージされた電荷量を、A/D変換処理によって濃度階調をもったデジタル値に変換し、CCD素子の配列に1対1に対応したデジタル値の配列データ、即ちマトリックスデータに展開する。画像データ処理部32は、さらに各色のレジスターマーク6の画像データごとに適切なスレッショルド値を設定して、濃度階調をもったデジタル値データを、データ有り又は無しの2値データに変換し、各レジスターマーク6ごとに、デジタル値データの配列に1対1に対応した2値化画素のマトリックスデータに変換する。
【0051】
このマトリックスデータの形式は、走行紙2の走行方向(天地方向)をy軸、これに直角な方向(左右方向)をx軸、マトリックスデータ全域の天地方向最下端かつ左右方向最左端、即ち左下隅を原点0とする直交座標系上で、画素を単位としたアドレス値で与えられる。例えば、原点0からx軸方向m番目、y軸方向n番目に位置する画素Pは、P(m,n)として定義される。従って、以降のマトリックスデータに基づく演算説明は、画素を単位とし、アドレス値を使用して行う。
【0052】
画像データ処理部32は、各レジスターマーク6の2値化画素のマトリックスデータを、順次2値化メモリー33の所定個所に格納し、格納を終えると処理終了信号を、第1重心演算部34に出力する。以降の各レジスターマーク6の重心を求める処理は、各色のレジスターマーク6のマトリックスデータごとに、順次個別に実施される。
【0053】
画像データ処理部32から処理終了信号が入力されると、第1重心演算部34は、2値化メモリー33から1色分ずつレジスターマーク6のマトリックスデータを読み出し、各レジスターマーク6の概略重心として、第1重心G1 (xg1,yg1)を求める。この演算過程を、以下に詳しく述べる。
【0054】
第1重心演算部34には、内部に複数の演算処理手順を収納して、適宜呼び出した演算処理手順により演算を行う複数演算機能をもたせる。印刷され読み取られたレジスターマーク6の形状に応じて、第1重心G1 を求める最適の演算処理手順が変わるので、演算処理手順の選択は、プログラム上で外部から指示する。
【0055】
第1重心演算部34に内蔵されている、第1重心G1 を求める複数の演算処理手順は、いずれも印刷されたレジスターマーク6の形状が幾何学的に正しいと仮定して、レジスターマーク6の画像の外縁上の点から図形の基準点を求めるという方式の幾何学的図形ルールを適用した演算処理手順である。第1重心演算部34には、複数の演算処理手順を選択実行できる複数演算機能をもたせているので、幾何学的図形ルールを適用した演算処理であれば、どのような手順でも、適切にプログラム化して第1重心演算部34に内蔵させることが可能である。
【0056】
第1重心演算部34が実施する、幾何学的図形ルールに基づいた演算処理手順の一実施の形態として、点対称図形をレジスターマーク6に用いた場合の演算処理手順▲1▼を、円形のレジスターマーク6を用いて、図6を参照して説明する。なお、円形のレジスターマーク6の他、菱形、正方形、長方形、楕円形などの点対称図形も、全く同様に演算処理することができる。
【0057】
図6は、円形レジスターマークに対して本発明の第1重心演算を行う場合の一例を示す走査法説明図を示しており、2値化画素として展開されたレジスターマーク6のマトリックスデータの一例で、画素マトリックスの最外縁画素輪郭を示している。塗りつぶされた正方形が1画素を表しており、説明の都合上、画素はレジスターマーク6の大きさに比して、粗く図示されている。
【0058】
円形のレジスターマーク6が正常に印刷され読み込まれれば、図中に点線で示した形状のマトリックスデータとなり、その重心は正常重心Gとなるが、図6の例のマトリックスデータでは、右上方に突起状の変形があり、左下方に欠けを生じているので、重心は正常重心Gとは異なった位置となる。
【0059】
演算処理手順▲1▼において、第1重心演算部34は、このマトリックスデータの第1重心G11を、複数の第1重心候補画素g11,g12…g1n1 から求め、更に版胴11の1回転毎に読み込まれている後続のレジスターマーク6のマトリックスデータの第1重心G12,G13……G1n2 を求めて、これらの移動平均を最終的第1重心G1 として算出する。まず第1重心演算部34は、2値化メモリー33からこのレジスターマーク6のマトリックスデータを読み出し、原点0位置からx軸に平行にマトリックスデータを走査し、画素列がみつかるまで、y軸アドレス値を一定ピッチc1 ずつ増しながら、順次走査を繰り返す。例えば、或るy軸アドレス値y1 で画素列がみつかると、第1重心演算部34は、以下に記述する手順で、その画素列が有効データか否かを判定する有効画素列判定を行い、有効データと判定するとその画素列両端の画素を、開始画素Y11(x11,y1 )及び終了画素Y21(x21,y1 )とする。そしてこれらのアドレス値Y11(x11,y1 ),Y21(x21,y1 )から、画素列Y11乃至Y21の長さ(x21−x11+1)、及びこの画素列の中心画素のアドレス値〔(x11+x21)/2,y1 〕を演算して、これを第1重心演算部34の内部メモリーの所定位置に格納する。
【0060】
上記有効画素列判定の手順を、図9に示された有効画素列判定の一実施例フローチャートを参照して説明する。
【0061】
まず、第1重心演算部34は、y軸アドレス値y1 を走査して、その走査線上にあるすべての画素列の開始画素Yn11 (xn11 ,y1 )と終了画素Yn21 (xn21 ,y1 )との対を内部メモリーの所定位置に格納する(ステップ1)。次に格納した各画素列を構成する画素数(xn21 −xn11 +1)を演算し(ステップ2)、予め定められた設定値sと比較する(ステップ3)。画素列を構成する画素数が設定値s以下の場合は、微小汚れとみなして、その画素列を内部メモリーから消去し(ステップ31)、設定値sを超える長さの画素列のみを内部メモリーに残す。続いて残った画素列の本数を数える(ステップ4)。
【0062】
残った画素列の本数が2本以上の場合は、各画素列間の隙間の画素数を、予め定められた設定値pと比較する(ステップ41)。この隙間画素数がp以下の場合は、1本の画素列が途切れたものとみなして、画素列の間に画素を補完して1本の画素列にし(ステップ42)、再度ステップ4の画素列本数計数に戻って処理を繰り返す。空隙画素数が設定値pを超える場合は、y軸アドレス値y1 には有効データが無いと判定して処理を中止し(ステップ43)、新たにy軸方向にピッチc1 ずつずらして、走査を継続する。
【0063】
最終的にy軸アドレス値y1 の走査線上に1本の画素列が残ったら、その開始画素Yn11 (xn11 ,y1 )及び終了画素Yn21 (xn21 ,y1 )のアドレス値を調べる(ステップ5)。このアドレス値がマトリックスデータの最外縁の画素列アドレスと一致している場合は、レジスターマーク6の読み取りタイミングがズレているか、レジスターマーク6の印刷が広い範囲で汚れているために、レジスターマーク6の画像がCCD素子領域の外枠にかかっていると判断し、このマトリックスデータの処理を中止して、警報信号を出力する(ステップ51)。図9に示した実施の形態においては警報信号に対してオペレータが介入して異常終了(ステップ52)としているが、代わりに自動的に発光タイミング信号をずらして出力し、適正なマトリックスデータが入力するまで読み取り位置を変化させ、それでもデータが異常であれば、読み込みインターバルを延ばして汚れの除去を待つような処理を繰り返す自動処理を経由してステップ1に戻してもよい。
【0064】
開始画素Yn11 (xn11 ,y1 )及び終了画素Yn21 (xn21 ,y1 )のアドレス値が、マトリックスデータの最外縁の画素列アドレスと一致していない場合は、この画素列を有効データとして、開始画素をY11(x11,y1 )、終了画素をY21(x21,y1 )とし、このアドレス値を内部メモリーの所定位置に格納し(ステップ53)、有効画素列判定を終了して演算処理に移る(ステップ54)。レジスターマーク6が、正常なタイミングで一塊りの画像として読み込まれた場合は、通常1本の画素列が見つかる。ステップ4で、画素列が1本も残らなかった場合は、新たにy軸方向に一定ピッチずつずらして、走査を継続する。
【0065】
第1重心演算部34は、有効画素列判定によって、最終的にy軸アドレス値y1 における1本の画素列Y11乃至Y21が確定すると、この画素列の中央画素のx軸アドレス値(x11+x21)/2を演算し、これをこのマトリックスデータにおける第1重心G11の候補画素g11のx軸アドレスxg11 として、内部メモリーの所定位置に格納する。
【0066】
アドレス値の演算で、小数点以下の端数を生ずる場合は、小数点以下1桁で四捨五入処理を行う。説明の実施の形態においては、マトリックスデータのアドレス値は10ミクロンメートル単位であり、この処理によって10ミクロンメートル単位へのまるめが行われるが、この単位で十分な印刷精度が得られる。
【0067】
第1重心G11の候補画素g11のx軸アドレスxg11 が求まると、第1重心演算部34は、次にg11のy軸アドレスyg11 を演算する。
【0068】
まず原点位置からy軸に平行にマトリックスデータを走査し、画素列が見つかるまで、x軸アドレス値を一定ピッチc2 ずつ増しながら、順次走査を繰り返す。或るx軸アドレス値x1 で画素列が見つかると、上記図9を参照して説明したy軸アドレス値y1 での有効画素列判定と同様の手順で、x軸アドレス値x1 において有効画素列判定を行う。結果として最終的に1本の有効画素列が確定すると、第1重心演算部34はこの画素列の開始画素をX11(x1 ,y11)、終了画素をX12(x1 ,y12)とし、この有効画素列X11乃至X12の中央画素のy軸アドレス値(y11+y12)/2を演算し、これをこのマトリックスデータにおける第1重心G11の候補画素g11のy軸アドレスyg11 とし、先に内部メモリーに格納したxg11 と組み合わせて、内部メモリーの所定位置に格納する。したがって、第1重心G11の候補画素g11のアドレスは、次のようになる。
【0069】
g11(xg11 ,yg11 )=g11〔(x11+x21)/2,(y11+y12)/2〕
第1重心演算部34は、第1重心G11の候補画素g11のアドレス値を格納すると、続いてx軸方向にna ピッチ、y軸方向にnb ピッチ、それぞれ1以上のピッチ数だけ走査位置のアドレス値をシフトさせ、先の走査とは別のアドレス値、x=x2 、y=y2 の位置で同様の走査及び演算処理を行い、このマトリックスデータにおける第1重心G11の他の侯補画素g12のアドレス値として、
g12(xg12 ,yg12 )=g12〔(x12+x22)/2,(y21+y22)/2〕
を、同様に第1重心演算部34の内部メモリーの所定位置に格納する。或るマトリックスデータに対して、第1重心G11の候補画素アドレス値が設定回数n1 分、内部メモリー内に蓄えられるまで、この処理を繰り返す。
【0070】
内部メモリー内に、第1重心G11の侯補画素アドレス値がn1 個蓄えられると、第1重心演算部34は内部メモリーからこれを読み出して、xアドレス値及びyアドレス値の各々の平均アドレス値(xg101,yg101)を求め、これをこのマトリックスデータの第1重心G11のアドレス値として、再び内部メモリーの所定位置に格納する。
【0071】
したがって、このマトリックスデータの第1重心G11のアドレス値は、以下の式(1)、(2)で示される。
【0072】
アドレス値に、小数点以下の端数を生ずる場合は、小数点以下1桁で四捨五入処理を行う。図6の例においては、2つの第1重心侯補画素g11及びg12から求まる第1重心G11が、レジスターマーク6の正常重心Gからずれて、図示の位置に求まり、この例ではたまたまg11とアドレス値が一致している。以上の演算処理によって、1組のレジスターマーク6の或る色のマトリックスデータに関する第1重心G11が求まる。
【0073】
この処理を各色のレジスターマーク6に対して順次実施することによって、或る1組のレジスターマーク6における全色の第1重心G11のアドレス値が、第1重心演算部34の内部メモリーの所定位置に格納される。
【0074】
或るマトリックスデータにおける第1重心G11のアドレス値を短時間で求めたい場合は、そのマトリックスデータに対する繰り返し処理の設定回数n1 を少なくする。また、処理時間に余裕がある場合、または高速なハードウェアを使用している場合は、繰り返し処理の設定回数n1 を増やせば、より精確に第1重心G11のアドレス値を求めることができる。
【0075】
続けて第1重心演算部34は、版胴11の1回転毎に連続で読み取られている次の1組のレジスターマーク6の処理に移る。まず第1重心演算部34は、2値化メモリー33に格納されている、レジスターマーク6の、次のマトリックスデータを読み出し、同様の手順でこのマトリックスデータにおける第1重心G12のアドレス値(xg102,yg102)を、順次、全色に関して演算し、内部メモリーの所定位置に格納する。この処理を設定読み込み回数n2 回分のマトリックスデータに対して繰り返し行う。
【0076】
内部メモリー内に、設定数n2 回分のマトリックスデータの第1重心アドレス値(xg101,yg101)、・・・・(xg1n2,yg1n2)が、全色に関して蓄えられると、第1重心演算部34は、このすべてのマトリックスデータの第1重心アドレス値のxアドレス値及びyアドレス値の平均アドレス値を色毎に演算し、これを各レジスターマーク6の最終的第1重心G1 (xg1,yg1)のアドレス値として、見当調整制御盤3内の共通メモリー37の所定位置に格納し、演算処理終了信号を出力して演算処理手順▲1▼を終了し、次の第1重心G1 アドレス値の演算処理に備える。
【0077】
したがって、各レジスターマーク6の最終的第1重心G1 のアドレス値は、
xg1=1/n2 ×(xg101+xg102+…+xg1n2) ……(3)
yg1=1/n2 ×(yg101+yg102+…+yg1n2) ……(4)
となる。アドレス値に、小数点以下の端数を生ずる場合は、小数点以下1桁で四捨五入処理を行う。
【0078】
単位時間に処理するマトリックスデータの数を増したい場合は、複数のマトリックスデータに対する繰り返し処理の設定回数n2 を少なくする。また、処理時間に余裕がある場合又は高速なハードウェアを使用する場合は、繰り返し処理の設定回数n2 を増やせば、より経時的に平均化された第1重心G1 を求めることができる。
【0079】
最終的第1重心G1 は、1以上のマトリックスデータの平均重心なので、図6には図示されていない。また、図6の例では、説明を簡明にするために、走査方向をx軸方向及びy軸方向としたが、走査の方向はこれに限定されるものではなく、点対象図形内の線対称軸に直角な方向であれば、いずれの方向でもよい。その方向に走査して、得られた画素列長さの中央画素を通り走査方向に直角な直線を任意の2方向で求めれば、その交点がそのマトリックスデータの第1重心G11となる。
【0080】
第1重心演算部34が実施する、幾何学的図形ルールに基づいた演算処理手順の別の実施の形態として、円形又は菱形のように、x方向最長の画素列上に第1重心G1 がある図形をレジスターマーク6に用いた場合の演算処理手順▲2▼を、45度傾けた正方形のレジスターマーク6を用いて、図7を参照して説明する。
【0081】
図7は、正方形を45度傾けたレジスターマークに対して本発明の第1重心演算を行う場合の一例を示す走査法説明図を示しており、正方形を45度傾けたレジスターマーク6を読み取ったマトリックスデータの例で、図6で説明した円形レジスターマーク6の場合と同様に、正常に印刷され読み込まれれば図中に点線で示した外縁画素輪郭になり、重心は正常重心Gとなるものであるが、この例の場合には、上側半分に印刷を引きずったような変形が起きているので、重心は正常重心Gからはずれて求まる。
【0082】
演算処理手順▲2▼においては、1つのマトリックスデータに関する第1重心G11の候補画素は、演算によって最初から1個に絞られる。これを、版胴11の回転毎に連続で読み込まれている複数のマトリックスデータに関して求め、これらの第1重心G11,G12,……G1n3 の移動平均を求めることによって、最終的第1重心G1 を求める。まず第1重心演算部34は、2値化メモリー33からレジスターマーク6の1色分のマトリックスデータを読み出し、原点0位置からx軸に平行にマトリックスデータを走査し、画素列が見つかるまで、y軸アドレス値を1ずつ増しながら、順次走査を繰り返す。図7においても、説明の都合上この1画素分の移動量は、粗く図示されている。或るy軸アドレス値y1 で画素列がみつかると、第1重心演算部34は、図9を参照して説明した、演算処理手順▲1▼における有効画素列判定と全く同様の手順で有効画素列判定を行う。結果として最終的にy軸アドレス値y1 において1本の有効画素列が確定すると、この画素列の開始画素をY11(x11,y1 )、終了画素をY21(x21,y1 )とし、この画素列長さ(x21−x11+1)とy軸アドレス値y1 とを対にして、第1重心演算部34の内部メモリーの所定位置に格納する。
【0083】
続いて第1重心演算部34はy軸アドレス値を1増やしてy軸アドレス値を(y1 +1)とし、同様に有効画素列判定を行い、確定した有効画素列Y1(y1+1) 乃至Y2(y1+1) の画素列長さ(x2(y1+1) −x1(y1+1) +1)とy軸アドレス値(y1 +1)とを対にして、第1重心演算部34の内部メモリーの所定位置に格納する。
【0084】
第1重心演算部34は、この処理を繰り返し、マトリックスデータ全域を走査し終わると、メモリー内に格納されたすべての画素列n3 本の長さを読み出して比較演算し、その中の最長の画素列をY1m乃至Y2mとして第1重心演算部34の内部メモリーの所定位置に格納し、これを基準として以下に説明する手順でこのマトリックスデータの第1重心G11のアドレス値を求める。この演算の手順を、図8を参照して説明する。
【0085】
図8は、本発明において画素列の抽出を行う手法説明図を示しており、図7の例において、マトリックスデータを、演算処理手順▲2▼にしたがってx軸に平行に、原点側から順次走査し、各y軸アドレス値で求まった有効画素列長さに、走査番号1から33の一連番号を振って画素列の開始点を揃えて表示したものである。
【0086】
正常に読み取られたレジスターマークの場合には、中央部が最長でその上下に一定長ずつ短くなる画素列が並ぶことになるが、この例の場合は、上半分の画素列長さが不規則となる。最長画素列は、走査番号17の画素列である。
【0087】
第1重心演算部34は、まず比較演算で求まった最長画素列Y1m乃至Y2mに対し、画素列長さの差が予め定められた設定値s以内の画素列をすべて抽出する。図8の例においては、最長画素列17から、予め定められた画素数s以内の長さの画素列として、最長画素列17を含んで走査番号に丸を付けた11本が抽出される。
【0088】
次に抽出した画素列のy軸アドレス値の連続性を調べ、このアドレス値の飛びが、予め定められた画素数p以内の画素列は、その隙間を両側の画素列の画素数平均値で埋めて隙間補正をする。図8の例では、予め定められた画素数pを1として、丸を付けたy軸アドレス値を参照し、走査番号15と17との間に1画素分の隙間があるので、この列の長さを走査番号15と17の画素列長さの平均値に置き換え、走査番号16の画素列も、最長画素列からの差がs画素以内の画素列として扱う。この例ではそれ以外に隙間が1画素の個所は無いので、補正はここ1個所のみとなる。
【0089】
画素列の補正が終了すると、第1重心演算部34は、上記の抽出した画素列の中で、予め定められた設定数k本以上連続している画素列群を探し、このy軸アドレス値が連続している画素列群全体を侯補データとして抽出する。図8の例で、k=5と設定して走査番号に丸を付けた画素列を参照すると、走査番号14から23の10本の一連画素列群が条件に合っているので、これが侯補データとなる。走査番号27から28は、連続数が2本なので、侯補データにならない。
【0090】
侯補データが複数になった場合、即ち最長画素列との長さの差がs以内の画素列がy軸方向にk本以上並んでいる個所が2個所以上ある場合は、レジスターマーク6に大きな変形があると判断して、このマトリックスデータの処理を中止して、警告信号を出力する。図7の例では、候補データは1個所のみである。
【0091】
一つだけ侯補データが見つかったら、第1重心演算部34は、設定数k以上の本数k1 本にわたって連続しているy軸アドレス値の中央アドレスをこのマトリックスデータにおける第1重心G11のy軸アドレス値yg101として、内部メモリーの所定位置に格納する。図8の例では、走査番号14から23の中央値として、走査番号19のy軸アドレス値が第1重心G11のy軸アドレス値となる。
【0092】
続いて第1重心演算部34は、内部メモリーに格納されているn3 本の有効画素列の中央画素アドレス値を求め、その平均アドレス値を、このマトリックスデータにおける第1重心G11のx軸アドレス値xg101として、内部メモリーの所定位置に格納する。図8の例においては、走査番号1から33までの画素列の中央画素アドレス平均値が、第1重心G11のx軸アドレス値となる。
【0093】
したがって、第1重心G11(xg101,yg101)のアドレス値は、式(5)及び(6)となる。
【0094】
xg101=1/2n3 ×〔(x11+x21)+…+(x1n3 +x2n3 )〕…(5)
yg101=1/k1 ×(y1 +y2 +…+yk1) …(6)
アドレス値に、小数点以下の端数を生ずる場合は、小数点以下1桁で四捨五入処理を行う。
【0095】
以上のように、この演算処理手順▲2▼の場合、走査する方向はx軸方向のみでよい。
【0096】
単位時間に処理するマトリックスデータの数を増したい場合は、マトリックスデータの全域を走査して、最長の画素列のみを抽出し、この中央画素のアドレス値〔(x1m+x2m)/2,ym 〕をそのまま第1重心G11のアドレス値としてもよい。
【0097】
この処理を各色のレジスターマーク6に対して順次実施することによって、ある1組のレジスターマークにおける全色の第1重心G11のアドレス値が、第1重心演算部34の内部メモリーの所定位置に格納される。
【0098】
続けて第1重心演算部34は、版胴11の1回転毎に連続で読み取られている次の1組のレジスターマーク6の処理に移る。
【0099】
まず、第1重心演算部34は、2値化メモリー33に格納されている、レジスターマーク6の、次のマトリックスデータを読み出し、同様の手順でこのマトリックスデータにおける第1重心G12のアドレス値(xg102,yg102)を、順次、全色に関して演算し、内部メモリーの所定位置に格納する。この処理を設定取り込み回数n4 回分のマトリックスデータに対して繰り返し行う。
【0100】
内部メモリー内に、設定数n4 回分の、マトリックスデータの第1重心アドレス値(xg101,yg101)、・・・・(xg1n4, yg1n4)が、全色に関して蓄えられると、第1重心演算部34は、このすべてのマトリックスデータの第1重心アドレス値のxアドレス値及びyアドレス値の平均アドレス値を色毎に演算し、これを各レジスターマーク6の最終的第1重心G1 (xg1,yg1)のアドレス値として、見当調整制御盤3内の共通メモリー37の所定位置に格納し、演算処理終了信号を出力して演算処理手順▲2▼を終了し、次の第1重心G1 アドレス値の演算処理に備える。
【0101】
したがって、各レジスターマーク6の最終的第1重心G1 のアドレス値は、
xg1=1/n4 ×(xg101+xg102+…+xg1n4) ……(7)
yg1=1/n4 ×(yg101+yg102+…+yg1n4) ……(8)
となる。アドレス値に、小数点以下の端数を生ずる場合は、小数点以下1桁で四捨五入処理を行う。
【0102】
単位時間に処理するマトリックスデータの数を増したい場合は、複数のマトリックスデータに対する繰り返し処理の設定回数n4 を少なくする。また、処理時間に余裕がある場合、または高速なハードウェアを使用する場合、繰り返し処理の設定回数n4 を増やせば、より経時的に平均化された第1重心G1 を求めることができる。最終的第1重心G1 は、1以上のマトリックスデータの平均重心なので図7には図示されていない。
【0103】
上記の演算処理手順▲1▼及び▲2▼以外にも、幾何学的図形ルールを適用して図形の重心を求める多数の手法が公知であり、レジスターマーク6として使用する図形に合わせて、これらの手法を第1重心演算部34の演算処理手順に搭載して選択指定することにより、多様な形状のレジスターマークに対応することができる。
【0104】
しかしながら、この手法で求まる第1重心G1 の位置は、レジスターマーク6が変形していると、図6及び図7中にG11で示すように本来の基準点である正常重心Gからずれる。したがって、変形したレジスターマーク6の第1重心G1 は、基準点としての精度が低いことが分かる。
【0105】
本発明においては、このようにレジスターマーク6が変形した場合にも、より本来の基準点である正常重心位置に近い位置に基準点を近づけるために、この第1重心G1 を基点として再度マトリックスデータを走査する第2重心演算部35を設けている。この第2重心演算部35が実施する演算処理の一実施の形態として、点対称図形をレジスターマーク6に用いた例を、円形のレジスターマーク6及び正方形を45度傾けたレジスターマーク6に関し、図10及び図11を参照して説明する。その他、菱形、長方形、楕円形などの点対称図形も、全く同様に演算処理することができる。
【0106】
図10は、円形レジスターマークに対して、本発明の第2重心演算を行う場合の一例を示すマトリックスデータ説明図を示しており、先に図6で使用した円形レジスターマーク6のマトリックスデータと同じものである。
【0107】
また、図11は、正方形レジスターマークに対して、本発明の第2重心演算を行う場合の一例を示すマトリックスデータ説明図を示しており、先に図7で使用した正方形を45度傾けたレジスターマークのマトリックスデータと同じものである。
【0108】
何れも、このレジスターマーク6の形状が幾何学的に正常であった場合の正常重心G(xg0,yg0)と、第1重心演算部34が演算した第1重心G1 (xg1,yg1)が記入されているが、レジスターマーク6が正常に印刷されれば、第1重心G1 は正常重心Gに一致する。
【0109】
第2重心演算部35は、マトリックデータに関して、第1重心G1 を基点として、放射状に複数角度方向θ1 ,…θn に対する重心ズレrθ1 ,…rθn を求め、これらの重心ズレから第2重心G21を演算する。更に版胴11の1回転毎に読み込まれたレジスターマーク6の、後続のマトリックスデータからも第2重心G22,G23,…G2n6 を求め、これらの移動平均として最終的第2重心G2 を算出する。
【0110】
まず第2重心演算部35は、第1重心演算部から出力された演算終了信号が入力されると、2値化メモリー33から1組のレジスターマーク6の或る色のマトリックスデータを読み出し、該当する第1重心G1 のアドレス値(xg1,yg1)を共通メモリー37から読み出してこれらを照合し、この第1重心G1 位置をマトリックスデータ上で求める。第1重心G1 のアドレス値として複数のマトリックスデータの平均値を取った場合には、2値化メモリー33内にあるマトリックスデータは、複数回の最終のマトリックスデータとなる。
【0111】
次に、第1重心G1 を基点としてある傾き角度θ1 度方向にマトリックスデータ上を走査し、この角度方向に求まる画素列に対して、図9を参照して説明したy軸アドレス値y1 での画素列有効判定と全く同様の手順で、走査方向を傾き角度θ1 度方向に置き換えた画素列有効判定を行う。結果として第1重心G1 から反対方向に伸びる各1本の有効画素列が確定する。この各画素列の二つの終端画素をA1 (xa1,ya1)及びB1 (xb1,yb1)とし、そのアドレス値を内部メモリーの所定位置に格納して画素列有効判定を終了し、演算処理に移る。
【0112】
図11の例では、150度と165度の方向で画素列の中断が起こり、1走査線上の画素列が複数となるので、この角度方向のデータは画素列有効判定の過程で無効となる。
【0113】
演算処理において第2重心演算部35は、内部メモリーから二つの画素列終端画素A1 及びB1 のアドレス値を読み出し、以下の式によって画素列の長さを演算し、演算結果を内部メモリーの所定の位置に格納する。
【0114】
レジスターマーク6の印刷が大幅に変形したり、大きく汚れている場合には、変形及び汚れの方向で求めた画素列長さが大きな値となる。第2重心演算部35は、演算に異常値を取り込むのを防ぐために、第1重心G1 を基準点として、正規のレジスターマーク形状を相似的に一定比率で拡大した境界域を設定し、画素列の終端点が境界域の外に出る場合は、その傾き角度θn 度における二つの画素列データG1 乃至Az 及びG1 乃至Bz を、無効データとして、内部メモリーに格納せず、別の傾き角度の演算に移る。本実施の形態では、境界域を正常レジスターマーク外形の1.3倍に設定している。
【0115】
図10の例では、第1重心G1 を中心とする半径R0 (レジスターマーク半径の1.3倍)の円を境界域としているが、これを越える画素列は無い。
【0116】
図11の例では、第1重心G1 を中心とするレジスターマーク辺長の1.3倍の正方形を境界域としているが、30度方向の画素列がこの境界域を越えているので、この角度方向のデータは無効となる。
【0117】
式(9)、(10)から求まる、二つの画素列長さの差は、第1重心G1 の正常重心Gからのズレ量に比例した値となり、正常重心Gに対して第1重心G1 がずれた方向に大きく現れる。
【0118】
第2重心演算部35は、内部メモリーから二つの画素列長さを読み出し、式(11)によって二つの画素列長さの差kθ1 を演算し、次に式(12)によって、二つの画素列長さの差に1/2を乗じた差分の半値を求め、これを傾き角度θ1 度方向における重心ズレrθ1 として、θ1 、kθ1 、及びrθ1 の3つの値を組にして、第2重心演算部35の内部メモリーの所定位置に格納する。
【0119】
次に第2重心演算部35は、この走査する傾き角度θ1 度を、θ1 度からθn 度まで変化させ、n個の傾き角度におけるk値、kθ1 、・・・・kθn と重心ズレ、rθ1 、・・・・rθn を求めて、θ1 度の場合と同様に上記3つの値を組にし、n組の値を内部メモリーの所定位置に格納する。図10及び図11の例では、15度ピッチで全周を走査している。
【0120】
レジスターマーク6が広範囲に大きく変形している場合には、傾き角度θn 度を変化させて重心ズレrθn を求める過程で、式(9)及び(10)によって求めた画素列長さが設定値を超えてデータが無効となる傾き角度の範囲が広がることがある。第1重心G1 の周囲で、画素列長さが無効データとなって、重心ズレrθn が求まらない傾き角度範囲が、予め定められた開角値α度を超える場合、第2重心演算部35は、このマトリックスデータにおける第2重心G2 を求めるのは不可能と判断して、このマトリックスデータに関する演算処理を中止し、次の第1重心アドレス値とこれに対応したマトリックスデータを取り込む。
【0121】
第2重心演算部35は、n個の傾き角度の重心ズレ演算を終了すると、内部メモリーに格納されたこれらの重心ズレを読み出して比較演算し、最大値を求めて、この最大重心ズレrθm と、対応するkの値kθm 及び傾き角度θm 度とを組として、再び自己の内部メモリーの所定位置に格納する。
【0122】
最大重心ズレrθm に対応する傾き角度θm 度方向において、画素列端の画素をAm (xam,yam)、Bm (xbm,ybm)とすると、二つの画素列G1 乃至Am 及びG1 乃至Bm のうち、短い方の画素列方向に重心がズレているわけであるから、反対側の長い方の画素列方向に重心ズレの補正画素を求めれば、偏りが補正される。従って長い方の画素列上で、G1 から(12)式で求めた重心ズレrθ1 分だけ離れている画素を重心ズレ補正点D1 とする。
【0123】
内部メモリー内に格納されているkθm は、画素列G1 乃至Am とG1 乃至Bm との差なので、第2重心演算部35は、内部メモリーから読み出した傾き角度θm 度におけるkθm を参照し、これが正数であれば画素列G1 乃至Am 、負数であればG1 乃至Bm の方が長いと判定し、第1重心G1 から長い方の画素列上でrθm 隔たった画素を求めて、これを最大重心ズレ補正点Dm (xm ,ym )とする。
【0124】
即ち、第1重心G1 のアドレス値に、正負符号を含めてrθm を加えた位置が最大重心ズレ補正点Dm のアドレス値となる。
【0125】
第2重心演算部35は、そのアドレス値を式(13)、(14)によって演算して、内部メモリーの所定位置に格納する。
【0126】
xm =rθm ×|cos θm |+xg1 ………(13)
ym =rθm ×|sin θm |+yg1 ………(14)
アドレス値に、小数点以下の端数が出た場合は、小数点以下1桁で四捨五入処理を行う。本実施例においては、マトリックスデータのアドレス値単位は10ミクロンメートルであり、切り上げ処理によって10ミクロンメートル単位へのまるめが行われるが、この単位で十分な印刷精度が得られる。
【0127】
任意に、あるいは或る一定角度間隔で選んだ複数の傾き角度を走査して求めた最大重心ズレの傾き角度θm 度が、マトリックスデータの実際の重心ズレ傾き角度と全く一致することは難しいので、求めた最大重心ズレrθm は、実際の重心ズレに近い値ではあるが、一致しているとは限らない。また、マトリックスデータの外縁が局部的に変形していると、最大重心ズレrθm が突出した値となって、最大重心ズレ補正点Dm と、基準として求めようとしている第2重心G2 とのアドレス値に差が出ることがある。
【0128】
したがって、第2重心演算部35は、最大重心ズレrθm が求まると、この傾き角度θm 度の前後の、設定数(2n5 +1)分の最大重心ズレ量rθm-n5、・・・rθm 、・・・rθm+n5をメモリーから読み出し、その平均値を演算し、これを第2重心G2 のアドレス値とする。したがって、第2重心G2 のアドレス値は、下の式(15)、(16)で表される。
【0129】
アドレス値に、小数点以下の端数が出た場合は、切り上げ処理を行い、求まったこのマトリックスデータにおける第2重心G2 のアドレス値を、再度内部メモリーの所定位置に格納する。
【0130】
或るマトリックスデータにおける第2重心G2 のアドレス値を短時間で求めたい場合は、最大重心ズレ量rθm から求まる最大重心ズレ補正点Dm (xm ,ym )を、そのまま第2重心G2 とする。また、処理時間に余裕がある場合、または高速なハードウェアを使用している場合は、平均化演算処理する傾き角度の方向を増やせば、より精確に第2重心G2 のアドレス値を求めることができる。
【0131】
図10の例では、最大重心ズレ角度が15度となり、これに隣接する角度0度と30度の重心ズレ量を加えた平均アドレス値として、第2重心G2 が図示されている。
【0132】
又、図11の例では、最大重心ズレ角度が75度となり、これに隣接する角度60度と90度の重心ズレ量を加えた平均アドレス値として、第2重心G2 が図示されている。いずれの例においても、第2重心G2 は、第1重心G1 よりも正常重心Gに近寄ったところに求まり、レジスターマーク6の変形の影響が緩和されている。
【0133】
次に、第2重心演算部35は、共通メモリー37から、次の色の第1重心G1 アドレス値とこれに対応する2値化マトリックスデータを取り込み、同様の手順でこのマトリックスデータの第2重心G2 のアドレス値(xg21 ,yg21 )を演算し、この過程を順次繰り返して全色に関する第2重心G2 を演算し、内部メモリーの所定位置に格納する。この処理を設定個数n6 分のマトリックスデータに対して繰り返し行う。内部メモリーに各レジスターマーク6の設定回数n6 分のマトリックスデータの第2重心G2 のアドレス値(xg201,yg201)、・・・(xg2n6,yg2n6)が、第2重心演算部35に蓄えられたら、第2重心演算部35は、各第2重心G2 の平均アドレス値(xg2,yg2)を演算し、演算結果のアドレス値に、小数点以下の端数を生ずる場合は、小数点以下1桁で四捨五入処理を行い、これを各レジスターマーク6の第2重心G2 のアドレス値として、共通メモリー37の所定の位置に格納して演算処理終了信号を出力し、演算処理を終了して次の第2重心G2 アドレス値の演算処理に備える。
【0134】
設定回数n6 を小さくとれば短時間で処理が済み、大きくとれば経時的に平均化された第2重心G2 アドレス値が求まる。
【0135】
第1重心演算部34には、複数の演算処理手順を内蔵できる複数演算機能をもたせているので、第2重心演算部35の処理を適切にプログラミングして、第1重心演算部34に搭載すれば、第1重心演算部34で、第2重心G2 を求める演算を行うことができる。
【0136】
偏差演算手段36は、第2重心演算部35から演算終了信号を受け取ると、共通メモリー37の所定位置に格納されている第2重心G2 のアドレス値のうち、4色1組を読み出し、予め定められている或る色の第2重心G2 のアドレス値を基準として、この基準のアドレス値と分割領域として読み込んだ各マトリックスデータ間の位置関係情報とから、他の色の第2重心G2 のアドレス値までの画素列長さを演算し、この演算で求められた画素列長さを予め定められている基準の画素列長さと比較してその偏差を演算する。図2に示した実施の形態では、ブラックの右側版胴を基準版胴13としているので、ブラックのレジスターマーク6を基準とし、この第2重心G2 のアドレス値に対する、他の色のレジスターマーク6の第2重心G2 のアドレス値の偏差を演算する。
【0137】
偏差演算手段36は、演算した偏差値を、共通メモリー37の所定の位置に格納して、演算終了信号を出力して演算を終了し、次の偏差値の演算に備える。
【0138】
偏差演算手段36の演算終了信号を入力された調整信号出力部7は、偏差値を共通メモリー37から読み出し、この偏差値を版胴位相調整手段8内のモーター駆動部81でモーター駆動に使用できるような位相調整量信号に変換して、版胴位相調整手段8に送信する。
【0139】
これらの一連の演算手順及び演算結果の入出力は、マイクロプロセッサーが一元的に処理及び管理してもよい。
【0140】
版胴位相調整手段8においては、受信した位相調整量信号に基づいて、モーター駆動部81が、基準版胴13を基準として他の版胴位相を、天地方向制御モーター15及び左右方向制御モーター16を回転させることによって調整する。この技術は既に公知であり、本発明と直接関係がないので、ここではその説明を省略する。
【0141】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、レジスターマークが変形しても、その基準位置となる重心位置をより正しく検出し、設定できるので、印刷条件が不安定化して正しくレジスターマークが印刷されなかった場合にも、見当ズレが過大となることを防ぐことができ、不良印刷物の発生を抑えることができる。
【0142】
特に印刷開始時の見当合わせに要する時間を短縮できるので、省資源、省エネルギー、省スキルの面で大きな効果がある。
【0143】
また、使用するレジスターマークの形状は、点対称図形であれば種類を選ばず、さらに演算部に複数演算機能をもたせているので、その汎用性は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の見当調整自動制御装置の一実施の形態を示すブロック構成図である。
【図2】本発明の一実施の形態の見当調整自動制御装置を適用した多色刷輪転機の概略構成である。
【図3】走行紙上に印刷された画像とレジスターマーク位置との一実施態様の配置位置説明図である。
【図4】レジスターマークを読み取る読み取り手段と光源との配置の一実施の形態を示す斜視図である。
【図5】レジスターマーク配列の一例を示したレジスターマーク配列図である。
【図6】円形レジスターマークに対して本発明の第1重心演算を行う場合の一例を示す走査法説明図である。
【図7】正方形を45度傾けたレジスターマークに対して本発明の第1重心演算を行う場合の一例を示す走査法説明図である。
【図8】本発明において画素列の抽出を行う手法説明図である。
【図9】有効画素列判定の一実施例フローチャートである。
【図10】円形レジスターマークに対して、本発明の第2重心演算を行う場合の一例を示すマトリックスデータ説明図である。
【図11】正方形レジスターマークを45度傾けたレジスターマークに対して、本発明の第2重心演算を行う場合の一例を示すマトリックスデータ説明図である。
【符号の説明】
1 印刷ユニット(印刷部)
2 走行紙
3 見当調整制御盤
4 折機
5 画像
6 レジスターマーク
7 調整信号出力部
8 版胴位相調整手段
11 版胴
12 ブランケット胴
13 基準版胴
14 ガイドローラー
15 天地方向制御モーター
16 左右方向制御モーター
17 CCDカメラ(読み取り手段)
18 キセノンフラッシュランプ光源発光部(光源)
21 発光タイミング部
22 近接センサー(センサー)
23 エンコーダー(信号出力手段)
31 操作盤及び見当調整表示器
32 画像データ処理部
33 2値化メモリー
34 第1重心演算部
35 第2重心演算部
36 偏差演算手段
37 共通メモリー
81 モーター駆動部
Claims (10)
- 走行紙上に各印刷部ごとに1個以上のレジスターマークを印刷し、
予め定められた基準版胴の回転と同期して動作し信号出力する信号出力手段が出力する基準信号に基づいて光源を閃光させ、
これに同期した読み取り手段によって全印刷部で印刷されたレジスターマークを読み取り、マトリックスデータに展開し、レジスターマークの画像の外縁上の点を基にしてマトリックスデータから各レジスターマークの概略重心として第1重心を求め、
この第1重心を基点として予め定められた一定比率で拡大した正規のレジスターマーク形状の相似的境界域を設定し、当該境界域を超えるに至るレジスターマークのデータを無効とした上で、改めてマトリックスデータから各レジスターマークの高精度重心として第2重心を求め、
予め定められた一つのレジスターマークの第2重心を基準として、他のレジスターマークの第2重心の相対位置を求め、
求めた相対位置と予め定められた基準相対位置との偏差を求め、
この偏差を見当誤差とすることを特徴とする多色刷輪転機における見当誤差検出方法。 - 全版胴で印刷されたレジスターマークを読み取り、マトリックスデータに展開し、マトリックスデータから各レジスターマークの第1重心を求めるまでの過程を予め定められた回数繰り返し、これら予め定められた数の第1重心の平均座標値を、最終的な第1重心座標値とすることを特徴とする請求項1記載の多色刷輪転機における見当誤差検出方法。
- 上記レジスターマークは、単一で点対称の図形を使用し、これを読み取ったマトリックスデータから概略重心として第1重心を求め、第1重心から高精度重心として第2重心を求めることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の多色刷輪転機における見当誤差検出方法。
- 上記レジスターマークは、単一で点対称であり、少なくとも2つの線対称軸を有する図形を用い、このレジスターマークの2つの線対称軸をそれぞれy軸とする2つの仮xy座標系を設定し、各仮xy座標系ごとに、y軸に沿った一定ピッチでy軸に直角な方向にマトリックスデータを走査するとともに、得られたマトリックスデータの外縁間長さ中心のx座標平均値をx座標値とする、y軸に平行な直線をそれぞれ求め、2つの直線の交点を第1重心とすることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の多色刷輪転機における見当誤差検出方法。
- 上記第1重心を通る直線が、マトリックスデータの外縁と2個所で交わることによってつくる線分を、第1重心で二分して二線分とし、これら二線分の長さの差の1/2の長さを重心ズレとし、二つの線分のうち長い方の線分上で第1重心から重心ズレに相当する長さだけ隔たった点を重心ズレ点としてこれを複数方向で求め、求まった複数の重心ズレ点のうち第1重心から最も遠い重心ズレ点を第2重心とすることを特徴とする請求項3又は請求項4記載の多色刷輪転機における見当誤差検出方法。
- 上記複数の重心ズレ点の座標平均値を、第2重心座標値とすることを特徴とする請求項5記載の多色刷輪転機における見当誤差検出方法。
- 予め定められた基準版胴の回転と同期して動作し基準信号を出力する信号出力手段と、
回転する基準版胴の基準位置を検出して基準位置信号を出力するセンサーと、
それぞれ別個の印刷部によって印刷された走行紙上の複数個のレジスターマークを照射するべく走行紙の近傍に設けられた光源と、
基準信号と基準位置信号に基づいて発光タイミング信号を出力する発光タイミング部と、
レジスターマークを読み取り2次元撮像データとして取り込むべく走行する走行紙と対向して設けられた読み取り手段と、
2次元撮像データを2値化処理して画素のマトリックスデータとしてメモリーに格納する画像データ処理部と、
レジスターマークの画像の外縁上の点を基にして各レジスターマークのマトリックスデータから概略重心として第1重心を求める第1重心演算部と、
第1重心を基点に予め定められた一定比率で拡大した正規のレジスターマーク形状の相似的境界域を設定し、当該境界域を超えるに至るレジスターマークのデータを無効とした上で、各レジスターマークのマトリックスデータから第1重心を基点として高精度重心として第2重心を求める第2重心演算部と、
予め定められた一つのレジスターマークの第2重心を基準として他のレジスターマークの第2重心の相対位置を求め、求めた相対位置と予め定められた基準位置との偏差を求める偏差演算手段
とを備えたことを特徴とする多色刷輪転機における見当誤差検出装置。 - 上記第1重心演算部と第2重心演算部とを同一の演算部としたことを特徴とする請求項7記載の多色刷輪転機における見当誤差検出装置。
- 多色刷輪転機において、
予め定められた基準版胴の回転と同期して動作し基準信号を出力する信号出力手段と、
回転する基準版胴の基準位置を検出して基準位置信号を出力するセンサーと、
それぞれ別個の印刷部によって印刷された走行紙上の複数個のレジスターマークを照射するべく走行紙の近傍に設けられた光源と、
基準信号と基準位置信号に基づいて発光タイミング信号を出力する発光タイミング部と、
レジスターマークを読み取り2次元撮像データとして取り込むべく走行する走行紙と対向して設けられた読み取り手段と、
2次元撮像データを2値化処理して画素のマトリックスデータとしてメモリーに格納する画像データ処理部と、
レジスターマークの画像の外縁上の点を基にして各レジスターマークのマトリックスデータから概略重心として第1重心を求める第1重心演算部と、
第1重心を基点に予め定められた一定比率で拡大した正規のレジスターマーク形状の相似的境界域を設定し、当該境界域を超えるに至るレジスターマークのデータを無効とした上で、各レジスターマークのマトリックスデータから第1重心を基点として高精度重心として第2重心を求める第2重心演算部と、
予め定められた一つのレジスターマークの第2重心を基準として他のレジスターマークの第2重心の相対位置を求め、求めた相対位置と予め定められた基準位置との偏差を求める偏差演算手段と、
求めた偏差値を版胴の位相調整量信号に変換する調整信号出力部と、位相調整量信号に基づいて版胴位相を調整する版胴位相調整手段
とを備えたことを特徴とする多色刷輪転機における見当調整自動制御装置。 - 上記第1重心演算部と第2重心演算部とを同一の演算部としたことを特徴とする請求項9記載の多色刷輪転機における見当調整自動制御装置。
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