JP3866521B2 - 描画装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクを霧化(微細な粒状化)し、この霧化インクを噴射することにより描画する描画装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来の描画装置としては、エアブラシや缶スプレーがある。エアブラシは、コンプレッサで作成した圧搾空気をインクに吹き付け、霧化されたインクを噴射することによって描画するものである。缶スプレーは、缶内に予め圧搾空気を有し、この圧搾空気により霧状に噴射することによって描画するものである。
【0003】
このようなエアブラシや缶スプレーによる描画は、霧化インクを吹き付けた中心から外側に向かって次第に色がぼやけていく様なパターン(グラデーション等)に描画され、一種独特の表現力を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記エアブラシでは、圧搾空気を作るためのコンプレッサが必要であるため、装置が高価であり、コンプレッサの騒音が大きいという問題がある。又、エアブラシにはコンプレッサではなく圧搾空気を溜めてあるボンベを使用したものもあるが、このタイプのエアブラシはランニングコストが高くつくと共にコンプレッサタイプほどではないが圧搾空気を噴射するため騒音が大きいという問題がある。又、前記缶スプレーも同様に、圧搾空気を噴射するため騒音が大きいという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、装置及びランニングコストが共に低価で、且つ、騒音を発生させることなくエアブラシと同等の描画表現ができる描画装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、インクを収容したインクタンクとこのインクタンク内のインクを前記インクタンク外のインク供給面に供給するインク供給体とを有するインク供給部と、微細な貫通孔が形成され、前記インク供給体のインク供給面に接触する接触位置とインク供給面より離間する離間位置との間で振動可能な振動板とこの振動板に振動させる振動駆動源とを有するインク霧化振動部と、電源部の電源で前記振動駆動源への駆動信号を生成する制御部を有する駆動信号生成部と、前記インク霧化振動部を少なくとも内部に収容し、操作者が握持して操作できるケースとを備え、前記インク供給体と前記振動板とは、前記インク供給体のインク供給面と前記振動板とが接触する噴射可能位置と、前記インク供給体のインク供給面と前記振動板とが離間する噴射待機位置との間で相対的に移動自在に設けられ、前記インク供給体と前記振動板との相対的な移動は、噴射スイッチの操作に連動されていることを特徴とする。
【0007】
この描画装置では、振動板が振動すると、インク供給体の接触位置で微細な貫通孔にインクが入り込み、この入り込んだインクが振動板と共に離間位置側に移動し、振動板が離間位置から接触位置に戻る際に各貫通孔に入り込んだインクのみが慣性力で振動板より飛ばされ、これが繰り返されることにより霧化インクが連続的に所定方向に噴射されるものであり、単に振動板を振動させるだけで霧化インクを噴射できる。また、この描画装置では、インク噴射しない時には、インク供給体と振動板とを離間させておけば、インク供給体のインク供給面のインクが振動板を伝って落下するインク漏れやインク乾燥による振動板の目詰まりを防止できる。さらに、この描画装置では、インク噴射する時には自動的にインク供給体と振動板とが噴射可能位置に位置され、インク噴射が終了すると自動的にインク供給体と振動板とが噴射待機位置に戻される。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1記載の描画装置であって、前記振動駆動源は、圧電素子であることを特徴とする。
【0009】
この描画装置では、請求項1の発明の作用に加え、圧電素子は低電力で振動し、駆動信号のパルス周波数及びパルス振幅に応じて振動する。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2記載の描画装置であって、前記ケースの内部には、前記インク供給部と前記駆動信号生成部とを収容したことを特徴とする。
【0011】
この描画装置では、請求項1又は請求項2の発明の作用に加え、全ての部品がケース内に収容される。
【0012】
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3のうち、いずれか1項に記載の描画装置であって、前記ケースは、操作者が握持できる部分と、前記振動板の周囲を覆う部分と、前記振動板の振動によって発生する霧化インクが噴射される霧化インク噴射孔を有することを特徴とする。
【0013】
この描画装置では、請求項1〜請求項3のうち、いずれか1項に記載の発明の作用に加え、ケースによって振動板が保護されると共に霧化インクの噴射が外気流によって乱されず噴射整流が確保できる。
【0014】
請求項5の発明は、請求項4記載の描画装置であって、前記振動板が配置されるケース内の箇所にはインクを吸収するインク吸収体を設けたことを特徴とする。
【0015】
この描画装置では、請求項4の発明の作用に加え、外部に噴射しきれなかったインクがインク吸収体によって吸収される。
【0016】
請求項6の発明は、請求項1〜請求項5のうち、いずれか1項に記載の描画装置であって、前記インク供給体は多孔質部材であり、この多孔質部材の前記インク供給体が外部に露出する部分を除いて前記インクタンクが密閉されていることを特徴とする。
【0017】
この描画装置では、請求項1〜請求項5のうち、いずれか1項に記載の発明の作用に加え、インクタンク内のインクが使用されてインクタンク内が減圧になると、インクタンクが気密構造でもインク供給体の多孔より外気がインクタンク内に流入して外気圧との圧力バランスが取れてインク供給体によるインク供給面へのインク供給が連続的になされると共に、インクタンクが気密構造であることからどのような姿勢でもインク漏れを起こすことない。
【0018】
請求項7の発明は、請求項6記載の描画装置であって、前記インク供給体の一端は前記インクタンク内の底面に達し、且つ、前記インクタンク内には前記インク供給体と前記インクタンク内の側面とにそれぞれ接触する多孔質部材のインク補助供給体が設けられていることを特徴とする。
【0019】
この描画装置では、請求項6の発明の作用に加え、インクタンク内のインクが残存していればインクタンクがどのような方向の姿勢でもインク供給体又はインク補助供給体が残存インクに浸され、毛細管現象でインクをインク供給面に供給する。
【0020】
請求項8の発明は、請求項3〜請求項7のうち、いずれか1項に記載の描画装置であって、前記インク供給部は、前記ケースに着脱自在に設けられたことを特徴とする。
【0021】
この描画装置では、請求項3〜請求項7のうち、いずれか1項に記載の発明の作用に加え、インクタンク内のインクが空になった場合にはインク供給部を交換することで再度の利用ができ、又、描画するインク色を交換したい場合には所望の色インクのインク供給部に交換することで色替えを簡単に行うことができる。又、使用しない時にはインク供給部をケースより取り外し、インクタンクより露出したインク供給体の部分をキャップで塞ぐことでインク供給体の露出部の乾燥を防止でき、適切な保存ができる。
【0026】
請求項9の発明は、請求項1〜請求項8のうち、いずれか1項に記載の描画装置であって、前記振動板の振動によって発生する霧化インクの噴射方向に向かって進む空気流を作る送風手段が設けられていることを特徴とする。
【0027】
この描画装置では、請求項1〜請求項8のうち、いずれか1項に記載の発明の作用に加え、インク噴射力が向上すると共に、噴射するインクと気流の混合比が可変され、描画濃度が可変される。
【0028】
請求項10の発明は、請求項9記載の描画装置であって、前記送風手段は、空気流の速度を可変できることを特徴とする。
【0029】
この描画装置では、請求項9の発明の作用に加え、インク噴射力と描画濃度を自由に調整できる。
【0030】
請求項11の発明は、請求項9又は請求項10記載の描画装置であって、前記送風手段は、電源スイッチがオンされた後に、電源スイッチがオフされず、且つ、噴射スイッチがオンされることなく一定時間経過した場合には駆動を自動停止されることを特徴とする。
【0031】
この描画装置では、請求項9又は請求項10の発明の作用に加え、電力の無駄を防止できると共にインク供給面や振動板に付着しているインクが送風により乾燥することを未然に防止できる。特に、インク乾燥による振動板の目詰まり防止に有効である。
【0032】
請求項12の発明は、請求項2〜11のうち、いずれか1項に記載の描画装置であって、前記圧電素子に供給する駆動信号の電圧及び/又はパルス比を制御できることを特徴とする。
【0033】
この描画装置では、請求項2〜請求項11のうち、いずれか1項に記載の発明の作用に加え、振動板の振動が可変されることから、霧化されるインクの量や霧化インクの噴射力を自由に調整できる。
【0034】
請求項13の発明は、請求項3〜請求項12のうち、いずれか1項に記載の描画装置であって、前記インク供給部を複数有し、この複数の前記インク供給部の前記インク供給体を前記振動板に接触する噴射可能位置に選択的に配置可能に設けられたことを特徴とする。
【0035】
この描画装置では、請求項3〜請求項12のうち、いずれか1項に記載の発明の作用に加え、異なる色インクのインク供給部を装着しておけば、所望の色インクを選択的に容易に噴射できる。
【0036】
請求項14の発明は、請求項3〜請求項13のうち、いずれか1項に記載の描画装置であって、前記インク供給部は、それぞれ縦方向に順不動で連結可能に設けられ、この連結された複数の前記インク供給部が前記ケースに収容可能に設けられたことを特徴とする。
【0037】
この描画装置では、請求項3〜請求項13のうち、いずれか1項に記載の発明の作用に加え、所望の色インクのインク供給部を先頭にしてケースに装着すれば、所望の色インクを噴射できる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0039】
図1〜図3は本発明の第1実施形態を示し、図1は描画装置の概略断面図、図2は描画装置の回路ブロック図、図3は描画装置の動作フローチャートである。
【0040】
図1に示すように、この第1実施形態の描画装置1Aはガンタイプであり、そのケース2は、ケース本体3とこのケース本体3に装着されたカバー4とから構成されている。ケース本体3は、操作者が握持できる握持部3aとこの握持部3aの上端に固定された筒部3bとからガン形状を有し、筒部3bの先端にカバー4が設けられている。そして、このようなケース2内にインク供給部5、霧化振動部6及び駆動信号生成部7が全て収納されている。具体的には、ケース本体3の筒部3b内にインク供給部5が、カバー4内に霧化振動部6が、ケース本体3の握持部3a内に駆動信号生成部7がそれぞれ収納されている。
【0041】
インク供給部5は、インク10が収容されたインクタンク11と、このインクタンク11内に一端側が配置され、他端側がインクタンク11より露出されたロッド状のインク供給体12と、インクタンク11内に配置されたリング状のインク補助供給体13とから構成されている。インクタンク11は、インク供給体12が外部に露出する部分を除いて密閉されており、インクタンク11をどの方向に向けても内部のインク10が漏れないようになっている。インク供給体12は、アセテート繊維集積体等の多孔質部材にて構成され、インク供給体12の一端はインクタンク11の底面11aに達し、インクタンク11より露出した他端は、カバー4内に突出されており、この他端面がインク供給面12aとして構成されている。インク供給面12aのインク10が消費されると、インク供給体12の毛細管現象によりインクタンク11内のインク10がインク供給面12aに供給される。インク補助供給体13は、内周側がインク供給体12に密着し、外周側がインクタンク11の側面11bに密着し、インク供給体12のインク浸透量が不足すると、毛細管現象によりインク供給体12にインク10を供給する。インク補助供給体13の材質は、インク供給体12と同じ性質のものが使用される。
【0042】
霧化振動部6は、インク供給体12のインク供給面12aに自由端側が接触された振動板14と、この振動板14の基端側に固定された振動駆動源である圧電素子15とから構成されている。振動板14は、微細な貫通孔(特に符号を付さず)が等間隔で配列されており、インク供給面12aに接触する接触位置とインク供給面12aより離間する離間位置との間で振動可能に配置されている。圧電素子15は、駆動信号の電圧値に応じて変位し、この変位によって振動板14に振動力を作用させる。
【0043】
この霧化振動部6が配置されたカバー4内にはインク吸収体16が設けられている。インク吸収体16は、インク10を吸収する部材、つまり、インク10と親和性を持ち、且つ、インク10を保持する部材であり、例えばスポンジ、フェルト等の多孔質部材が部材として好適である。このインク吸収体16は、カバー4に着脱自在に設けることが清掃や交換を容易にでき好ましい。
【0044】
又、カバー4には振動板14によって霧化される霧化インクが噴射される霧化インク噴射孔4aが設けられている。そして、この霧化インク噴射孔4aの位置はケース2の握持部3aを握持した操作者が自由に操作できる。
【0045】
駆動信号生成部7は、電源部である乾電池17と、この乾電池17の電源で前記圧電素子15への駆動信号を生成する制御部18とから構成されている。制御部18は、図2に示すように、信号発振部19と信号制御部20と出力信号増幅部21とから成る。振動発振部19は、霧化量が最大になる周波数(超音波領域の霧化振動部6の共振周波数)の信号を発振し、この発振信号を信号制御部20に出力する。信号制御部20は、発振信号より所望パルス比の信号に変換し、このパルス信号を出力信号増幅部21に出力する。尚、ここでいうパルス比とは、パルス幅とパルス繰返し周期との比(パルス占有率)のことである。信号制御部20の作成するパルス比は調整可能であり、パルス比を調整することによって霧化量を調整できる。具体的には、パルス比を大きくするとインク噴射量が大きく、パルス比を小さくするとインク噴射量が小さくなる。出力信号増幅部21は、入力パルス信号の振幅を増幅して駆動信号(駆動電圧)とし、この駆動信号(駆動電圧)を圧電素子15に出力する。出力信号増幅部21の信号増幅量は調整可能であり、パルス信号の振幅を調整することにより霧化量を調整できる。具体的には振幅を大きくするとインク噴射量が大きく、振幅を小さくするとインク噴射量が小さくなる。
【0046】
再び図1に戻り、電源スイッチ22は、ケース本体3の筒部3bの上方に設けられ、電源スイッチ22がオンされると乾電池17から電源が制御部18に供給されて装置起動状態になる。
【0047】
噴射スイッチ23は、ケース本体3の握持部3aに設けられ、電源スイッチ22がオン状態にあって噴射スイッチ23が図1のA矢印方向に押下されると、マイクロスイッチ(図示せず)がオンされる。操作者が噴射スイッチ23の押下を解除すると、図示しないバネによって元の位置に戻り、これによってマイクロスイッチ(図示せず)がオフされる。マイクロスイッチ(図示せず)のオン時には制御部18より駆動信号が圧電素子15に出力される。
【0048】
安全スイッチ24は、噴射スイッチ23の近傍に配置され、解除位置とロック位置とに操作可能に設けられている。安全スイッチ24が解除位置であると、噴射スイッチ23の押下操作(図1のA矢印方向)が可能であり、安全スイッチ24がロック位置であると、噴射スイッチ23の押下操作(図1のA矢印方向)ができないようになっている。尚、この第1実施形態では、安全スイッチ24は、メカニカルなスイッチにて構成されているが、電気的に噴射スイッチ23のオン・オフを禁止したり許容したりできる電気的スイッチであっても良い。
【0049】
又、ケース本体3の筒部3bの電源スイッチ22の近傍にはインジケータ25が設けられており、インジケータ25は噴射スイッチ23のオン状態で点灯し、噴射スイッチ23のオフ状態で消灯することによって噴射動作の有無を表示する。
【0050】
次に、上記描画装置1Aの動作を図3のフローに基づいて説明する。操作者が電源スイッチ22をオンすると(ステップS1)、装置が起動状態とされる(ステップS2)。そして、安全スイッチ24が解除位置であり、噴射スイッチ23が押下操作され、マイクロスイッチ(図示せず)がオンされると(ステップS3,S4)、制御部18から所定パルス幅の駆動信号が圧電素子15に出力される(ステップS5,S6)。この駆動信号により圧電素子15が超音波振動し、圧電素子15の振動で振動板14が同じく超音波振動すると共にインジケータ25が点灯される(ステップS7,S8,S9)。振動板14が振動するとインク10が霧化され、霧化されたインク10が噴射される(ステップS10)。
【0051】
つまり、振動板14が振動すると、インク供給体12の接触位置で微細な貫通孔にインク10が入り込み、この入り込んだインク10が振動板14と共に離間位置側に移動し、振動板14が離間位置から接触位置に戻る際に各貫通孔に入り込んだインク10のみが慣性力で振動板14より飛ばされ、これが繰り返されることにより霧化インク(微細な粒状化したインク)が連続的に霧化インク噴射孔4aより噴射されるものである。この発明では、単に振動板14を振動させるだけで霧化インクを噴射できるため、装置及びランニングコストが共に低価で、且つ、騒音を発生させることなくエアブラシと同等の描画表現ができる。
【0052】
又、第1実施形態では、振動駆動源は圧電素子15にて構成されている。圧電素子15は低電力で振動し、駆動信号のパルス周波数及びパルス振幅に応じて振動するため、低電力で、且つ、所望の振動数及び振幅の振動を容易に発生させることができる。
【0053】
又、第1実施形態では、ケース2の内部に霧化振動部6と共にインク供給部5と駆動信号生成部7とを収容したので、全ての部品がケース2内に収容されるため、取り扱いが容易であり、携帯に便利である。
【0054】
又、第1実施形態では、ケース2は操作者が握持できる部分を有するケース本体3と、このケース本体3に装着され、振動板14の周囲を覆うと共に振動板14によって霧化される霧化インクが噴射される霧化インク噴射孔4aを有するカバー4とを備えたので、カバー4によって振動板14が保護されると共に霧化インクの噴射が外気流によって乱されず噴射整流が確保できる。
【0055】
又、第1実施形態では、カバー4内にはインク10を吸収するインク吸収体16を設けたので、外部に噴射しきれなかったインク10がインク吸収体16によって吸収されるため、外部へのインク10の垂れを防止できる。
【0056】
又、第1実施形態では、インク供給体12は多孔質部材であり、この多孔質部材のインク供給体12が外部に露出する部分を除いてインクタンク11が密閉されているので、インクタンク11内のインク10が使用されてインクタンク11内が減圧になると、インクタンク11が気密構造でもインク供給体12の多孔より外気がインクタンク11内に流入して外気圧との圧力バランスが取れてインク供給体12によるインク供給面12aへのインク供給が連続的になされると共に、インクタンク11が気密構造であることからどのような姿勢でもインク漏れを起こすことがないため、使い勝手が良い。
【0057】
又、第1実施形態では、インク供給体12の一端はインクタンク11内の底面11aに達し、且つ、インクタンク11内にはインク供給体12とインクタンク11内の側面11bとにそれぞれ接触する多孔質部材のインク補助供給体13が設けられているので、インクタンク11内のインク10が残存していればインクタンク11がどのような方向の姿勢でもインク供給体12又はインク補助供給体13が残存インクに浸され、毛細管現象でインク10をインク供給面12aに供給する。従って、描画装置1Aがどのような姿勢でもインクタンク11内に残存インクがある限りインク10がインク供給面12aに供給される。従って、インクタンク11内のインク10を最後まで確実に使い切ることができる。
【0058】
又、第1実施形態では、圧電素子15に供給する駆動信号の電圧及びパルス比を制御できるので、振動板14の振動が可変されることから、霧化されるインクの量や霧化インクの噴射力を自由に調整できる。尚、この第1実施形態では、ユーザが圧電素子15に供給する駆動信号の電圧及び/又はパルス比を調整できるようになっていないが、ユーザ用の電圧調整つまみやパルス比調整つまみを設けることによって、ユーザが霧化されるインク10の量や霧化インクの噴射力を自由に調整できる。尚、この第1実施形態では、振動発振部19は所定の発振振動数を出力するよう構成されているが、発振振動数を可変できるように構成すれば、発振周波数によっても霧化インクの噴射状態を調整できる。但し、霧化振動部6は、その共振周波数で振動させることが低電圧で、且つ、大振幅で振動するため好ましい。
【0059】
又、第1実施形態では、インジケータ25が噴射動作の有無を表示するので、操作者は噴射音がなくても噴射動作の有無を認識できる。尚、インジケータ25が点灯しているにもかかわらずインク10が噴射されない場合には、一般的にインクタンク11内のインク10が空のときである。
【0060】
又、第1実施形態では、噴射スイッチ23をロックできる安全スイッチ24が設けられているので、安全スイッチ24をロック位置とすることにより意図しない噴射動作を防止できる。
【0061】
図4及び図5は本発明の第2実施形態を示し、図4はインク供給部5を装着した状態の描画装置1Bの概略断面図、図5はインク供給部5を取り外した状態の描画装置1Bの概略断面図である。
【0062】
図4及び図5に示すように、この第2実施形態の描画装置1Bは、前記第1実施形態のものと比較して、ケース本体3の筒部3bがインク供給部5の全周囲を被っておらず切欠部30が形成されており、又、筒部3bの底面にはインク供給部5の着脱が自在なタンクホルダ一31が設けられている。タンクホルダー31には切欠部30を利用して外部よりインク供給部5を装着でき、又、装着されているインク供給部5を切欠部30を利用してタンクホルダー31より外部に取り外しできるようになっている。他の構成は、前記第1実施形態と同様であるため、図面に同一符号を付して重複説明を省略する。
【0063】
この第2実施形態にあっても前記第1実施形態と同様な作用・効果が得られる。
【0064】
又、この第2実施形態では、インク供給部5はケース2に着脱自在に設けられたので、インクタンク11内のインク10が空になった場合にはインク供給部5を交換することで再度の利用ができ、又、描画するインク色を交換したい場合には所望の色インクのインク供給部5に交換することで色替えを簡単に行うことができる。又、使用しない時にはインク供給部5をケース2より取り外し、図5に示すように、インクタンク11より露出したインク供給体12の部分をキャップ32で塞ぐことでインク供給体12の露出部の乾燥を防止でき、適切な保存ができる。
【0065】
又、色替えする場合には、先の色インクが振動板14の貫通孔に入り込んでいるが、わずかな量に過ぎないので、基本的には洗浄作業が不要である。
【0066】
図6及び図7は本発明の第3実施形態を示し、図6は噴射スイッチ23を操作する前のスタンバイ状態の描画装置1Cの概略断面図、図7は噴射スイッチ23を操作してインク噴射状態の描画装置1Cの概略断面図である。
【0067】
図6及び図7に示すように、この第3実施形態の描画装置1Cは、前記第2実施形態のものと比較して、タンクホルダー31がケース本体3の筒部3bに対してa矢印方向にスライド移動自在で、且つ、このタンクホルダー31のスライド移動が噴射スイッチ23に連動してなされるように設けられている。つまり、図6に示すように、噴射スイッチ23が押下されない位置(マイクロスイッチのオフ位置)に位置する場合にはタンクホルダー31に装着されたインク供給部5のインク供給体12のインク供給面12aが振動板14より離間する噴射待機位置に位置し、A矢印方向に噴射スイッチ23が押下されるとタンクホルダー31がB矢印方向に移動し、マイクロスイッチ(図示せず)がオンする位置まで押下されると、図7に示すように、タンクホルダー31に装着されたインク供給部5のインク供給体12のインク供給面12aが振動板14に接触する噴射可能位置に位置する。操作者が噴射スイッチ23の押下を解除すると、上記の逆方向(B矢印方向の逆方向)にタンクホルダー31がスライドして噴射待機位置に戻る。
【0068】
この第3実施形態にあっても前記第2実施形態と同様な作用・効果が得られる。
【0069】
又、第3実施形態では、インク供給部5がインク供給体12のインク供給面12aが振動板14に接触する噴射可能位置と、インク供給体12のインク供給面12aが振動板14より離間する噴射待機位置との間で移動自在に設けられたので、インク噴射しない時には、インク供給体12と振動板14とが離間しているため、インク供給体12のインク供給面12aのインク10が振動板14を伝って落下するインク漏れやインク乾燥による振動板14の目詰まりを防止できる。
【0070】
又、第3実施形態では、インク供給部5の噴射可能位置と噴射待機位置との間の移動は、噴射スイッチ23の操作に連動されているので、インク噴射する時には自動的にインク供給体12が振動板14の噴射可能位置に位置され、インク噴射が終了すると自動的にインク供給体12が振動板14の噴射待機位置に戻されるため、インク供給部5の位置操作が面倒でない。
【0071】
尚、前記第3実施形態では、インク供給部5を移動することによって噴射可能位置と噴射待機位置とに移動したが、霧化振動部6を移動して、又は、インク供給部5と霧化振動部6との双方を移動して噴射可能位置と噴射待機位置とに移動させても良い。
【0072】
図8及び図9は本発明の第4実施形態を示し、図8は噴射スイッチ23を操作する前のスタンバイ状態の描画装置1Dの概略断面図、図9は噴射スイッチ23を操作してインク噴射状態の描画装置1Dの概略断面図である。
【0073】
図8及び図9に示すように、この第4実施形態の描画装置1Dは、前記第1〜図3実施形態のものと異なり、ペンタイプである。つまり、この第4実施形態の描画装置1Dのケース40は、操作者が握持できるストレートな筒形状のケース本体41と、このケース本体41の先端に装着されたカバー42とから構成され、カバー42の先端には霧化インク噴射孔42aが設けられている。そして、このようなケース40内にインク供給部5、霧化振動部6及び駆動信号生成部7が全て収納されている。具体的には、カバー42内に霧化振動部6が、ケース本体41内にインク供給部5及び駆動信号生成部7がそれぞれ収納されている。インク供給部5、霧化振動部6及び駆動信号生成部7の構成は、前記第1〜第3実施形態のものと同一であるため、それぞれの同一部品に同一符号を付してその説明を省略する。
【0074】
又、ケース本体41の後面には電源スイッチ22が、ケース本体41の先端側の上面には噴射スイッチ23及び安全スイッチ24が、カバー42にはインジケータ25がそれぞれ設けられている。電源スイッチ22は、図9のC矢印方向にスライドすることによってオンされ、噴射スイッチ23は、図9のD矢印方向に押下することによって図示しないマイクロスイッチがオンされる。電源スイッチ22、噴射スイッチ23、安全スイッチ24及びインジケータ25の機能は、前記第1〜第3実施形態のものと同一であるため、その説明を省略する。
【0075】
この第4実施形態にあっても前記第1〜第3実施形態と同様な作用・効果が得られる。そして、ペンタイプであるため、筆記用具のペン或いは筆と同様の操作感で描画を行える。
【0076】
図10は本発明の第4実施形態の第1変形例を示し、図10はインク供給部5を取り外した状態の描画装置1D1の概略断面図である。
【0077】
図10に示すように、この第4実施形態の第1変形例の描画装置1D1は、前記第4実施形態のものと比較して、ケース本体41にカバー42が着脱自在に設けられており、ケース本体41よりカバー42を取り外しことによってケース本体41内のインク供給体5を外部に取り出し、又、外部のインク供給体5をケース本体41内に装着できるようになっている。他の構成は同一であるため、図面の同一部品には同一符号を付して説明を省略する。
【0078】
図11は本発明の第4実施形態の第2変形例を示し、図11はインク供給部5を取り外した状態の描画装置1D2の概略断面図である。
【0079】
図11に示すように、この第4実施形態の第2変形例の描画装置1D2は、前記第4実施形態のものと比較して、ケース本体41が前方ケース部41aと後方ケース部41bに分割され、且つ、前方ケース部41aと後方ケース部41bとが着脱自在に設けられており、前方ケース部41aと後方ケース部41bを取り外すことによってケース本体41内のインク供給体5を外部に取り出し、又、外部のインク供給体5をケース本体41内に装着できるようになっている。他の構成は同一であるため、図面の同一部品には同一符号を付して説明を省略する。
【0080】
図12は本発明の第4実施形態の第3変形例を示し、図12はインク供給部5を取り外した状態の描画装置1D3の概略断面図である。
【0081】
図12に示すように、この第4実施形態の第3変形例の描画装置1D3は、前記第4実施形態のものと比較して、ケース本体41の前方部分に開口部43が形成されていると共に、この開口部43を開閉する蓋44が設けられている。蓋44を解放位置とすることによってケース本体41内のインク供給体5を外部に取り出し、又、外部のインク供給体5をケース本体41内に装着できるようになっている。他の構成は同一であるため、図面の同一部品には同一符号を付して説明を省略する。
【0082】
この第4実施形態の各変形例にあっても前記第4実施形態と同様な作用・効果が得られる。
【0083】
又、この第4実施形態の各変形例では、インク供給部5はケース40に着脱自在に設けられたので、インクタンク11内のインク10が空になった場合にはインク供給部5を交換することで再度の利用ができ、又、描画するインク色を交換したい場合には所望の色インクのインク供給部5に交換することで色替えを簡単に行うことができる。又、使用しない時にはインク供給部5をケース2より取り外し、図10に示すように、インクタンク11より露出したインク供給体12の部分をキャップ32で塞ぐことでインク供給体12の露出部の乾燥を防止でき、適切な保存ができる。
【0084】
図13〜図15は本発明の第5実施形態を示し、図13は描画装置1Eの概略断面図、図14は描画装置1Eの回路ブロック図、図15は描画装置1Eの動作フローチャートである。
【0085】
図13に示すように、この第5実施形態の描画装置1Eは、前記第1実施形態と同様にガンタイプであり、そのケース50は、操作者が握持できる握持部50aとこの握持部50aの上端に固定された筒部50bとから成り、筒部50bの先端に霧化インク噴射孔51が設けられている。そして、このようなケース50内にインク供給部5、霧化振動部6及び駆動信号生成部7が収納されていると共に送風手段52が設けられている。具体的には、筒部50b内の先端側から後方に向かって順に霧化振動部6、インク供給部5b及び送風手段52の送風モータ53及びファン54がそれぞれ収納され、握持部50a内に駆動信号生成部7が収納されている。
【0086】
送風手段52は、ケース50内に外気を流入する空気流入孔55と、送風モータ53と、この送風モータ53の回転数を調整できる送風力調整スイッチ62と、送風モータ53の駆動で回転するファン54と、このファン54の回転で空気流入孔55よりケース50内に流入された空気流が前方の霧化振動部6に移動するための導風路56とを有し、振動板14の振動で発生する霧化インクの噴射方向、つまり、ケース50の後方から霧化インク噴射孔51に向かって進む空気流を作る。
【0087】
駆動信号生成部7の制御部57は、図14に示すように、前記第1実施形態と同様の信号発振部19、振動制御部20及び出力信号増幅部21とを有し、これらの構成は前記第1実施形態と同一であるため、説明を省略する。又、制御部57は、送風モータ53に駆動信号を出力するモータ駆動部58と、このモータ駆動部58よりモータ回転数を検知するモータ回転数検知部59と、このモータ回転数検知部59の検知したモータ回転数に基づいて噴射可能信号「0」又は「1」を発生する噴射可能信号発生部60と、この噴射可能信号発生部60の噴射可能信号「0」又は「1」より噴射可能の有無を判定する噴射可能判定部61とを有する。
【0088】
他のインク供給部5,霧化振動部6等の構成は前記第1実施形態と同様であるため、図面に同一符号を付してその説明を省略する。
【0089】
次に、上記描画装置1Eの動作を図15のフローに基づいて説明する。操作者が電源スイッチ22をオンすると(ステップS20)、装置が起動状態とされ、送風モータ53が駆動してファン54が回転する(ステップS21)。そして、噴射可能信号発生部60が噴射可能信号「0」を出力し(ステップS22)、その後、送風モータ53の回転数が所定の回転数になるか否かをチェックする(ステップS23,S24)。送風モータ53の回転数が所定の回転数になると、噴射可能信号発生部60が噴射可能信号「1」を出力し(ステップS25)、噴射スイッチ23がオンか否かをチェックする(ステップS26)。噴射スイッチ23がオンにされれば、制御部57から所定パルス幅の駆動信号が圧電素子15に出力される。この駆動信号により圧電素子15が超音波振動し、圧電素子15の振動で振動板14が超音波振動する。振動板14が振動するとインク10が霧化され、霧化されたインク10が噴射される(ステップS29)。そして、噴射スイッチがオフにされれば(ステップS30)、制御部57からの駆動信号が停止され、霧化インクの噴射が停止される(ステップS31)。
【0090】
又、電源スイッチ22のオン後には噴射スイッチ23がオンされるか、又は、電源スイッチ22がオフされるか否かをチェックし続け(ステップS26,S32)、電源スイッチ22がオフされれば送風モータ53を停止し、ファン54の回転が停止される(ステップS33)。又、噴射スイッチ23がオンされず、且つ、電源スイッチ22もオフされることなく一定時間が経過すると(ステップS34)、送風モータ53を停止し、ファン54の回転が停止される(ステップS35)。又、電源スイッチ22もオフにされる(ステップS36)。
【0091】
上記動作過程中の霧化インクの噴射について詳しく説明する。つまり、振動板14が振動すると、インク供給体12の接触位置で微細な貫通孔にインク10が入り込み、この入り込んだインク10が振動板14と共に離間位置側に移動し、振動板14が離間位置から接触位置に戻る際に各貫通孔に入り込んだインク10のみが慣性力で振動板14より飛ばされ、これが繰り返されることにより霧化インクが連続的に霧化インク噴射孔4aより噴射される。そして、霧化インクの噴射方向には送風手段52による送風が加わり、この送風によって速いスピードで噴射される。又、送風により噴射インクと空気(気流)との混合比が可変され、この混合比は送風スピードに依存することになる。
【0092】
以上、この第5実施形態でも前記第1実施形態等と同様に、装置及びランニングコストが共に低価で、且つ、騒音を発生させることなくエアブラシと同等の描画表現ができる。
【0093】
又、この第5実施形態では、振動板14を振動させることで霧化インクを噴射し、且つ、この噴射するインクの噴射方向に送風を作用させるため、インク噴射力が向上する。
【0094】
又、この第5実施形態では、送風力調整スイッチ62で空気流の速度を可変できるため、インク噴射力と描画濃度を自由に調整できる。
【0095】
又、この第5実施形態では、電源スイッチ22がオンされた後、噴射スイッチ23がオンされず、且つ、電源スイッチ22がオフされることなく一定時間が経過すると、自動的に送風モータ53を停止し、ファン54の回転が停止されるため、電力の無駄を防止できると共にインク供給面12aや振動板14に付着しているインク10が送風により乾燥することを未然に防止できる。特に、インク乾燥による振動板14の目詰まり防止に有効である。
【0096】
図16は本発明の第6実施形態を示し、図16は描画装置1Fの概略断面図である。
【0097】
図16に示すように、この第6実施形態の描画装置1Fは、前記第5実施形態と異なりペンタイプであり、そのケース65は、操作者が握持できるストレートな筒形状を有し、先端に霧化インク噴射孔66が形成されている。そして、このケース65内に、先端側から順にインク供給部5、霧化振動部6、駆動信号生成部7及び送風手段52が全て収納されており、これらインク供給部5、霧化振動部6、駆動信号生成部7及び送風手段52の構成、及び、各スイッチ22,23,24,62、及びインジケータ25は、前記第5実施形態とものと同一であるため、図面に同一符号を付してその説明を省略する。
【0098】
この第6実施形態にあっても前記第5実施形態と同様な作用・効果が得られる。そして、ペンタイプであるため、筆記用具のペン或いは筆と同様の操作感で描画を行える。
【0099】
図17〜図19は本発明の第7実施形態を示し、図17はインク供給部71a,71b,71cが噴射待機位置の状態である描画装置1Gの概略断面図、図18(A)はインク供給部71a,71b,71cの集合体の斜視図、図18(B)はインク供給部71a,71b,71cの集合体の正面図、図19はインク供給部71a,71b,71cが噴射可能位置に位置する状態の描画装置1Gの概略断面図である。
【0100】
図17〜図19に示すように、この第7実施形態の描画装置1Gはガンタイプであり、そのケース2のケース本体3内にはタンクホルダー31が設けられ、このタンクホルダー31にはターレット70が回転自在に設けられている。このターレット70には3本のインク供給部71a,71b,71cが装着され、ターレット70を回転することにより3本のインク供給部71a,71b,71cを選択的に噴射待機位置にセットできるようになっている。この噴射待機位置への位置決めはラッチなどを用いて正確になされるようになっている。3本のインク供給部71a,71b,71cの各構成は、前記第1実施形態等のものと同一構成であり、各インクタンク11内には異なる色のインク10が収容されている。
【0101】
又、タンクホルダー31にはセッタ72が設けられ、このセッタ72を図17のb矢印方向に押下することによって噴射待機位置に位置するインク供給部71a,71b,71cを噴射可能位置(図19の位置)に位置させることができる。又、セッタ72を図19のc矢印方向の引っ張る等によって噴射可能位置に位置するインク供給部71a,71b,71cを噴射待機位置(図17の位置)に戻すことができる。
【0102】
他の構成は、前記第1実施形態等と同一であるため、図面に同一符号を付してその説明を省略する。
【0103】
この第7実施形態においても前記第1実施形態と略同様の作用・効果が得られる。
【0104】
又、この第7実施形態では、3本のインク供給部71a,71b,71cのインク供給体12を振動板14に接触する噴射可能位置に選択的に配置可能に設けられたので、異なる色インクのインク供給部71a,71b,71cを装着しておけば、所望の色インクを選択的に容易に噴射できる。尚、この第7実施形態では、装着できるインク供給部は71a,71b,71cの3本であるが、装着できるインク供給部の本数は2本でも、又、4本以上でも良い。
【0105】
図20〜図22は本発明の第8実施形態を示し、図20はインク供給部71a,71b,71cが噴射待機位置の状態である描画装置1Hの概略断面図、図21はインク供給部71a,71b,71cの集合体の斜視図、図22はインク供給部71a,71b,71cが噴射可能位置に位置する状態の描画装置1Hの概略断面図である。
【0106】
図20〜図22に示すように、この第8実施形態の描画装置1Hは、前記第7実施形態のものと比較して、噴射待機位置にセットされたインク供給部71a,71b,71cはタンクホルダー31と一体となって移動可能にセットされる。そして、タンクホルダー31がケース本体3の筒部3bに対してa矢印方向にスライド移動自在で、且つ、このタンクホルダー31のスライド移動が噴射スイッチ23に連動してなされるように設けられている。つまり、図20に示すように、噴射スイッチ23が押下されない位置(マイクロスイッチのオフ位置)に位置する場合にはタンクホルダー31に装着されたインク供給部5のインク供給体12のインク供給面12aが振動板14より離間する噴射待機位置に位置し、図22のA矢印方向に噴射スイッチ23が押下されるとタンクホルダー31及び噴射待機位置のインク供給部71a,71b,71cがB矢印方向に移動し、マイクロスイッチ(図示せず)がオンする位置まで押下されると、図22に示すように、タンクホルダー31に装着されたインク供給部71a,71b,71cのインク供給体12のインク供給面12aが振動板14に接触する噴射可能位置に位置する。操作者が噴射スイッチ23の押下を解除すると、上記の逆方向(B矢印方向の逆方向)にタンクホルダー31及びインク供給部71a,71b,71cがスライドして噴射待機位置に戻る。
【0107】
この第8実施形態にあっても前記第7実施形態と同様な作用・効果が得られる。
【0108】
又、第8実施形態では、インク供給部71a,71b,71cのインク供給体12のインク供給面12aが振動板14に接触する噴射可能位置と、インク供給体12のインク供給面12aが振動板14より離間する噴射待機位置との間で移動自在に設けられたので、インク噴射しない時には、インク供給体12と振動板14とが離間しているため、インク供給体12のインク供給面12aのインク10が振動板14を伝って落下するインク漏れやインク乾燥による振動板14の目詰まりを防止できる。
【0109】
又、第8実施形態では、インク供給部71a,71b,71cの噴射可能位置と噴射待機位置との間の移動は、噴射スイッチ23の操作に連動されているので、インク噴射する時には自動的にインク供給体12が振動板14の噴射可能位置に位置され、インク噴射が終了すると自動的にインク供給体12が振動板14の噴射待機位置に戻されるため、インク供給部71a,71b,71cの位置操作が面倒でない。
【0110】
尚、前記第8実施形態では、インク供給部71a,71b,71cを移動することによって噴射可能位置と噴射待機位置とに移動したが、霧化振動部6を移動して、又は、インク供給部71a,71b,71cと霧化振動部6との双方を移動して噴射可能位置と噴射待機位置とに移動させても良い。
【0111】
図23及び図24は本発明の第9実施形態を示し、図23は描画装置1Iの概略断面図、図24は縦連結されたインク供給部80の集合体の断面図である。
【0112】
図23に示すように、この第9実施形態の描画装置1Iは、前記第2実施形態のものと比較して、インク供給部80の長さ寸法が短く、且つ、それぞれ縦方向に順不動で連結可能に設けられている。各インク供給部80の各インクタンク11内には異なる色のインク10が収容されている。この連結された複数のインク供給部80がケース2内に収容可能に設けられている。
【0113】
この第9実施形態にあっても前記第2実施形態と同様な作用・効果が得られる。
【0114】
又、この第9実施形態では、インク供給部80はケース2に着脱自在に設けられたので、インクタンク11内のインク10が空になった場合にはインク供給部80を交換することで再度の利用ができ、又、描画するインク色を交換したい場合には所望の色インクのインク供給部80を先頭に交換することで色替えを簡単に行うことができる。又、使用しない時にはインク供給部80をケース2より取り外し、図24に示すように、インクタンク11より露出したインク供給体12の部分をキャップ32で塞ぐことでインク供給体12の露出部の乾燥を防止でき、適切な保存ができる。
【0115】
尚、前記各実施形態によれば、振動駆動源は圧電素子15にて構成されているが、振動板14に振動力を作用させることができるものであれば良い。
【0116】
尚、前記各実施形態によれば、電源部は乾電池17にて構成されているが、蓄電池、AC入力内蔵DC電源、ACアダプターによるDC入力であっても良い。
【0117】
尚、前記各実施形態によれば、ケース2,40,65の内部には霧化振動部6と共にインク供給部5と駆動信号生成部7とを収容したが、ケース2,40,65には霧化振動部6のみを収容し、インク供給部5と駆動信号生成部7とをケース2,40,65とは別体に設けても良い。又、ケース2,40,65には霧化振動部6及びインク供給部5を収容し、駆動信号生成部7をケース2,40,65とは別体に設けても良い。又、ケース2,40,65には霧化振動部6及び駆動信号生成部7を収容し、インク供給部5をケース2,40,65とは別体に設けても良い。
【0118】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、インクタンクとこのインクタンク内のインクをインク供給面に供給するインク供給体とを有するインク供給部と、微細な貫通孔が形成され、振動可能な振動板とこの振動板を振動させる振動駆動源とを有するインク霧化振動部と、電源部の電源で駆動信号を生成する制御部を有する駆動信号生成部と、インク霧化振動部を少なくとも内部に収容し、操作者が握持できるケースとを備えたので、振動板が振動すると、インク供給体の接触位置で微細な貫通孔にインクが入り込み、この入り込んだインクが振動板と共に離間位置側に移動し、振動板が離間位置から接触位置に戻る際に各貫通孔に入り込んだインクのみが慣性力で振動板より飛ばされ、これが繰り返されることにより霧化インクが連続的に所定方向に噴射されるものであり、単に振動板を振動させるだけで霧化インクを噴射できる。従って、装置及びランニングコストが共に低価で、且つ、騒音を発生させることなくエアブラシと同等の描画表現ができる。
【0119】
請求項2の発明によれば、請求項1記載の描画装置であって、振動駆動源は圧電素子であるので、請求項1の発明の効果に加え、圧電素子は、駆動信号のパルス比及びパルス振幅に応じて振動を抑制することができる。
【0120】
請求項3の発明によれば、請求項1又は請求項2記載の描画装置であって、ケースの内部にはインク供給部と駆動信号生成部とを収容したので、請求項1又は請求項2の発明の効果に加え、全ての部品がケース内に収容されるため、取り扱いが容易であり、携帯に便利である。
【0121】
請求項4の発明によれば、請求項1〜請求項3記載の描画装置であって、ケースは、操作者が握持できる部分と、前記振動板の周囲を覆う部分と、前記振動板の振動によって発生する霧化インクが噴射される霧化インク噴射孔を有するので、請求項1〜請求項3の発明の効果に加え、ケースによって振動板が保護されると共に霧化インクの噴射が外気流によって乱されず噴射整流が確保できる。
【0122】
請求項5の発明によれば、請求項4記載の描画装置であって、振動板が配置されるケース内の箇所にはインクを吸収するインク吸収体を設けたので、請求項4の発明の効果に加え、外部に噴射しきれなかったインクがインク吸収体によって吸収されるため、外部へのインクの垂れを防止できる。
【0123】
請求項6の発明によれば、請求項1〜請求項5記載の描画装置であって、インク供給体は多孔質部材であり、この多孔質部材のインク供給体が外部に露出する部分を除いてインクタンクが密閉されているので、請求項1〜請求項5の発明の効果に加え、インクタンク内のインクが使用されてインクタンク内が減圧になると、インクタンクが気密構造でもインク供給体の多孔より外気がインクタンク内に流入して外気圧との圧力バランスが取れてインク供給体によるインク供給面へのインク供給が連続的になされると共に、インクタンクが気密構造であることからどのような姿勢でもインク漏れを起こすことないため、使い勝手が良い。
【0124】
請求項7の発明によれば、請求項6記載の描画装置であって、インク供給体の一端はインクタンク内の底面に達し、且つ、インクタンク内にはインク供給体とインクタンク内の側面とにそれぞれ接触する多孔質部材のインク補助供給体が設けられているので、請求項6の発明の効果に加え、インクタンク内のインクが残存していればインクタンクがどのような方向の姿勢でもインク供給体又はインク補助供給体が残存インクに浸され、毛細管現象でインクをインク供給面に供給するため、どのような姿勢でもインクタンク内に残存インクがある限りインクがインク供給面に供給される。従って、インクタンク内のインクを最後まで確実に使い切ることができる。
【0125】
請求項8の発明によれば、請求項3〜請求項7記載の描画装置であって、インク供給部はケースに着脱自在に設けられたので、請求項3〜請求項7の発明の効果に加え、インクタンク内のインクが空になった場合にはインク供給部を交換することで再度の利用ができ、又、描画するインク色を交換したい場合には所望の色インクのインク供給部に交換することで色替えを簡単に行うことができる。又、使用しない時にはインク供給部をケースより取り外し、インクタンクより露出したインク供給体の部分をキャップで塞ぐことでインク供給体の露出部の乾燥を防止でき、適切な保存ができる。
【0126】
請求項9の発明によれば、請求項1〜請求項8記載の描画装置であって、インク供給体と振動板とは、インク供給体のインク供給面と振動板とが接触する噴射可能位置と、インク供給体のインク供給面と振動板とが離間する噴射待機位置との間で相対的に移動自在に設けられたので、請求項1〜請求項8の発明の効果に加え、インク噴射しない時には、インク供給体と振動板とを離間させておけば、インク供給体のインク供給面のインクが振動板を伝って落下するインク漏れやインク乾燥による振動板の目詰まりを防止できる。
【0127】
請求項10の発明によれば、請求項9記載の描画装置であって、インク供給体と振動板との相対的な移動は、噴射スイッチの操作に連動されているので、請求項9の発明の効果に加え、インク噴射する時には自動的にインク供給体と振動板とが噴射可能位置に位置され、インク噴射が終了すると自動的にインク供給体と振動板とが噴射待機位置に戻されるため、インク供給体と振動板との位置操作が面倒でない。
【0128】
請求項11の発明によれば、請求項1〜請求項10記載の描画装置であって、振動板の振動によって発生する霧化インクの噴射方向に向かって進む空気流を作る送風手段が設けられているので、請求項1〜請求項10の発明の効果に加え、インク噴射力が向上すると共に、噴射するインクと気流の混合比が可変され、描画濃度が可変される。
【0129】
請求項12の発明によれば、請求項11記載の描画装置であって、送風手段は空気流の速度を可変できるので、請求項11の発明の効果に加え、インク噴射力と描画濃度を自由に調整できる。
【0130】
請求項13の発明によれば、請求項11又は請求項12記載の描画装置であって、送風手段は、電源スイッチがオンされた後に、電源スイッチがオフされず、且つ、噴射スイッチがオンされることなく一定時間経過した場合には駆動を自動停止されるので、請求項11又は請求項12の発明の効果に加え、電力の無駄を防止できると共にインク供給面や振動板に付着しているインクが送風により乾燥することを未然に防止できる。特に、インク乾燥による振動板の目詰まり防止に有効である。
【0131】
請求項14の発明によれば、請求項2〜13記載の描画装置であって、圧電素子に供給する駆動信号の電圧及び/又はパルス比を制御できるので、請求項2〜請求項13の発明の効果に加え、振動板の振動が可変されることから、霧化されるインクの量や霧化インクの噴射力を自由に調整できる。
【0132】
請求項15の発明によれば、請求項3〜請求項14記載の描画装置であって、インク供給部は複数有し、この複数のインク供給部のインク供給体を振動板に接触する噴射可能位置に選択的に配置可能に設けられたので、請求項3〜請求項14の発明の効果に加え、異なる色インクのインク供給部を装着しておけば、所望の色インクを選択的に容易に噴射できる。
【0133】
請求項16の発明によれば、請求項3〜請求項15記載の描画装置であって、インク供給部は、それぞれ縦方向に順不動で連結可能に設けられ、この連結された複数のインク供給部がケースに収容可能に設けられたので、請求項3〜請求項15の発明の効果に加え、所望の色インクのインク供給部を先頭にしてケースに装着すれば、所望の色インクを噴射できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示し、描画装置の概略断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態を示し、描画装置の回路ブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態を示し、描画装置の動作フローチャートである。
【図4】本発明の第2実施形態を示し、インク供給部を装着した状態の描画装置の概略断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態を示し、インク供給部を取り外した状態の描画装置の概略断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態を示し、噴射スイッチを操作する前のスタンバイ状態の描画装置の概略断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態を示し、噴射スイッチを操作してインク噴射状態の描画装置の概略断面図である。
【図8】本発明の第4実施形態を示し、噴射スイッチを操作する前のスタンバイ状態の描画装置の概略断面図である。
【図9】本発明の第4実施形態を示し、噴射スイッチを操作してインク噴射状態の描画装置の概略断面図である。
【図10】本発明の第4実施形態の第1変形例を示し、インク供給部を取り外した状態の描画装置の概略断面図である。
【図11】本発明の第4実施形態の第2変形例を示し、インク供給部を取り外した状態の描画装置の概略断面図である。
【図12】本発明の第4実施形態の第3変形例を示し、インク供給部を取り外した状態の描画装置の概略断面図である。
【図13】本発明の第5実施形態を示し、描画装置の概略断面図である。
【図14】本発明の第5実施形態を示し、描画装置の回路ブロック図である。
【図15】本発明の第5実施形態を示し、描画装置の動作フローチャートである。
【図16】本発明の第6実施形態を示し、描画装置の概略断面図である。
【図17】本発明の第7実施形態を示し、インク供給部が噴射待機位置の状態である描画装置の概略断面図である。
【図18】本発明の第7実施形態を示し、(A)はインク供給部の集合体の斜視図、(B)はインク供給部の集合体の正面図である。
【図19】本発明の第7実施形態を示し、インク供給部が噴射可能位置に位置する状態の描画装置の概略断面図である。
【図20】本発明の第8実施形態を示し、インク供給部が噴射待機位置の状態である描画装置の概略断面図である。
【図21】本発明の第8実施形態を示し、インク供給部の集合体の斜視図である。
【図22】本発明の第8実施形態を示し、インク供給部が噴射可能位置に位置する状態の描画装置の概略断面図である。
【図23】本発明の第9実施形態を示し、描画装置の概略断面図である。
【図24】本発明の第9実施形態を示し、縦連結されたインク供給部の断面図である。
【符号の説明】
1A〜1I 描画装置
2,40,65 ケース
3,41 ケース本体
4,42 カバー
4a,42a,51,66 霧化インク噴射孔
5,71a,71b,71c,80 インク供給部
6 霧化振動部
7 駆動信号生成部
10 インク
11 インクタンク
11a インクタンク内の底面
11b インクタンク内の側面
12 インク供給体
12a インク供給面
13 インク補助供給体
14 振動板
15 圧電素子(振動駆動源)
16 インク吸収体
17 乾電池(電源部)
18,57 制御部
22 電源スイッチ
23 噴射スイッチ
24 安全スイッチ
25 インジケータ
52 送風手段
53 送風モータ
54 ファン
55 空気流入孔
56 導風路
62 送風力調整スイッチ
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクを霧化(微細な粒状化)し、この霧化インクを噴射することにより描画する描画装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来の描画装置としては、エアブラシや缶スプレーがある。エアブラシは、コンプレッサで作成した圧搾空気をインクに吹き付け、霧化されたインクを噴射することによって描画するものである。缶スプレーは、缶内に予め圧搾空気を有し、この圧搾空気により霧状に噴射することによって描画するものである。
【0003】
このようなエアブラシや缶スプレーによる描画は、霧化インクを吹き付けた中心から外側に向かって次第に色がぼやけていく様なパターン(グラデーション等)に描画され、一種独特の表現力を有する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記エアブラシでは、圧搾空気を作るためのコンプレッサが必要であるため、装置が高価であり、コンプレッサの騒音が大きいという問題がある。又、エアブラシにはコンプレッサではなく圧搾空気を溜めてあるボンベを使用したものもあるが、このタイプのエアブラシはランニングコストが高くつくと共にコンプレッサタイプほどではないが圧搾空気を噴射するため騒音が大きいという問題がある。又、前記缶スプレーも同様に、圧搾空気を噴射するため騒音が大きいという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、装置及びランニングコストが共に低価で、且つ、騒音を発生させることなくエアブラシと同等の描画表現ができる描画装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、インクを収容したインクタンクとこのインクタンク内のインクを前記インクタンク外のインク供給面に供給するインク供給体とを有するインク供給部と、微細な貫通孔が形成され、前記インク供給体のインク供給面に接触する接触位置とインク供給面より離間する離間位置との間で振動可能な振動板とこの振動板に振動させる振動駆動源とを有するインク霧化振動部と、電源部の電源で前記振動駆動源への駆動信号を生成する制御部を有する駆動信号生成部と、前記インク霧化振動部を少なくとも内部に収容し、操作者が握持して操作できるケースとを備え、前記インク供給体と前記振動板とは、前記インク供給体のインク供給面と前記振動板とが接触する噴射可能位置と、前記インク供給体のインク供給面と前記振動板とが離間する噴射待機位置との間で相対的に移動自在に設けられ、前記インク供給体と前記振動板との相対的な移動は、噴射スイッチの操作に連動されていることを特徴とする。
【0007】
この描画装置では、振動板が振動すると、インク供給体の接触位置で微細な貫通孔にインクが入り込み、この入り込んだインクが振動板と共に離間位置側に移動し、振動板が離間位置から接触位置に戻る際に各貫通孔に入り込んだインクのみが慣性力で振動板より飛ばされ、これが繰り返されることにより霧化インクが連続的に所定方向に噴射されるものであり、単に振動板を振動させるだけで霧化インクを噴射できる。また、この描画装置では、インク噴射しない時には、インク供給体と振動板とを離間させておけば、インク供給体のインク供給面のインクが振動板を伝って落下するインク漏れやインク乾燥による振動板の目詰まりを防止できる。さらに、この描画装置では、インク噴射する時には自動的にインク供給体と振動板とが噴射可能位置に位置され、インク噴射が終了すると自動的にインク供給体と振動板とが噴射待機位置に戻される。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1記載の描画装置であって、前記振動駆動源は、圧電素子であることを特徴とする。
【0009】
この描画装置では、請求項1の発明の作用に加え、圧電素子は低電力で振動し、駆動信号のパルス周波数及びパルス振幅に応じて振動する。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2記載の描画装置であって、前記ケースの内部には、前記インク供給部と前記駆動信号生成部とを収容したことを特徴とする。
【0011】
この描画装置では、請求項1又は請求項2の発明の作用に加え、全ての部品がケース内に収容される。
【0012】
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3のうち、いずれか1項に記載の描画装置であって、前記ケースは、操作者が握持できる部分と、前記振動板の周囲を覆う部分と、前記振動板の振動によって発生する霧化インクが噴射される霧化インク噴射孔を有することを特徴とする。
【0013】
この描画装置では、請求項1〜請求項3のうち、いずれか1項に記載の発明の作用に加え、ケースによって振動板が保護されると共に霧化インクの噴射が外気流によって乱されず噴射整流が確保できる。
【0014】
請求項5の発明は、請求項4記載の描画装置であって、前記振動板が配置されるケース内の箇所にはインクを吸収するインク吸収体を設けたことを特徴とする。
【0015】
この描画装置では、請求項4の発明の作用に加え、外部に噴射しきれなかったインクがインク吸収体によって吸収される。
【0016】
請求項6の発明は、請求項1〜請求項5のうち、いずれか1項に記載の描画装置であって、前記インク供給体は多孔質部材であり、この多孔質部材の前記インク供給体が外部に露出する部分を除いて前記インクタンクが密閉されていることを特徴とする。
【0017】
この描画装置では、請求項1〜請求項5のうち、いずれか1項に記載の発明の作用に加え、インクタンク内のインクが使用されてインクタンク内が減圧になると、インクタンクが気密構造でもインク供給体の多孔より外気がインクタンク内に流入して外気圧との圧力バランスが取れてインク供給体によるインク供給面へのインク供給が連続的になされると共に、インクタンクが気密構造であることからどのような姿勢でもインク漏れを起こすことない。
【0018】
請求項7の発明は、請求項6記載の描画装置であって、前記インク供給体の一端は前記インクタンク内の底面に達し、且つ、前記インクタンク内には前記インク供給体と前記インクタンク内の側面とにそれぞれ接触する多孔質部材のインク補助供給体が設けられていることを特徴とする。
【0019】
この描画装置では、請求項6の発明の作用に加え、インクタンク内のインクが残存していればインクタンクがどのような方向の姿勢でもインク供給体又はインク補助供給体が残存インクに浸され、毛細管現象でインクをインク供給面に供給する。
【0020】
請求項8の発明は、請求項3〜請求項7のうち、いずれか1項に記載の描画装置であって、前記インク供給部は、前記ケースに着脱自在に設けられたことを特徴とする。
【0021】
この描画装置では、請求項3〜請求項7のうち、いずれか1項に記載の発明の作用に加え、インクタンク内のインクが空になった場合にはインク供給部を交換することで再度の利用ができ、又、描画するインク色を交換したい場合には所望の色インクのインク供給部に交換することで色替えを簡単に行うことができる。又、使用しない時にはインク供給部をケースより取り外し、インクタンクより露出したインク供給体の部分をキャップで塞ぐことでインク供給体の露出部の乾燥を防止でき、適切な保存ができる。
【0026】
請求項9の発明は、請求項1〜請求項8のうち、いずれか1項に記載の描画装置であって、前記振動板の振動によって発生する霧化インクの噴射方向に向かって進む空気流を作る送風手段が設けられていることを特徴とする。
【0027】
この描画装置では、請求項1〜請求項8のうち、いずれか1項に記載の発明の作用に加え、インク噴射力が向上すると共に、噴射するインクと気流の混合比が可変され、描画濃度が可変される。
【0028】
請求項10の発明は、請求項9記載の描画装置であって、前記送風手段は、空気流の速度を可変できることを特徴とする。
【0029】
この描画装置では、請求項9の発明の作用に加え、インク噴射力と描画濃度を自由に調整できる。
【0030】
請求項11の発明は、請求項9又は請求項10記載の描画装置であって、前記送風手段は、電源スイッチがオンされた後に、電源スイッチがオフされず、且つ、噴射スイッチがオンされることなく一定時間経過した場合には駆動を自動停止されることを特徴とする。
【0031】
この描画装置では、請求項9又は請求項10の発明の作用に加え、電力の無駄を防止できると共にインク供給面や振動板に付着しているインクが送風により乾燥することを未然に防止できる。特に、インク乾燥による振動板の目詰まり防止に有効である。
【0032】
請求項12の発明は、請求項2〜11のうち、いずれか1項に記載の描画装置であって、前記圧電素子に供給する駆動信号の電圧及び/又はパルス比を制御できることを特徴とする。
【0033】
この描画装置では、請求項2〜請求項11のうち、いずれか1項に記載の発明の作用に加え、振動板の振動が可変されることから、霧化されるインクの量や霧化インクの噴射力を自由に調整できる。
【0034】
請求項13の発明は、請求項3〜請求項12のうち、いずれか1項に記載の描画装置であって、前記インク供給部を複数有し、この複数の前記インク供給部の前記インク供給体を前記振動板に接触する噴射可能位置に選択的に配置可能に設けられたことを特徴とする。
【0035】
この描画装置では、請求項3〜請求項12のうち、いずれか1項に記載の発明の作用に加え、異なる色インクのインク供給部を装着しておけば、所望の色インクを選択的に容易に噴射できる。
【0036】
請求項14の発明は、請求項3〜請求項13のうち、いずれか1項に記載の描画装置であって、前記インク供給部は、それぞれ縦方向に順不動で連結可能に設けられ、この連結された複数の前記インク供給部が前記ケースに収容可能に設けられたことを特徴とする。
【0037】
この描画装置では、請求項3〜請求項13のうち、いずれか1項に記載の発明の作用に加え、所望の色インクのインク供給部を先頭にしてケースに装着すれば、所望の色インクを噴射できる。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0039】
図1〜図3は本発明の第1実施形態を示し、図1は描画装置の概略断面図、図2は描画装置の回路ブロック図、図3は描画装置の動作フローチャートである。
【0040】
図1に示すように、この第1実施形態の描画装置1Aはガンタイプであり、そのケース2は、ケース本体3とこのケース本体3に装着されたカバー4とから構成されている。ケース本体3は、操作者が握持できる握持部3aとこの握持部3aの上端に固定された筒部3bとからガン形状を有し、筒部3bの先端にカバー4が設けられている。そして、このようなケース2内にインク供給部5、霧化振動部6及び駆動信号生成部7が全て収納されている。具体的には、ケース本体3の筒部3b内にインク供給部5が、カバー4内に霧化振動部6が、ケース本体3の握持部3a内に駆動信号生成部7がそれぞれ収納されている。
【0041】
インク供給部5は、インク10が収容されたインクタンク11と、このインクタンク11内に一端側が配置され、他端側がインクタンク11より露出されたロッド状のインク供給体12と、インクタンク11内に配置されたリング状のインク補助供給体13とから構成されている。インクタンク11は、インク供給体12が外部に露出する部分を除いて密閉されており、インクタンク11をどの方向に向けても内部のインク10が漏れないようになっている。インク供給体12は、アセテート繊維集積体等の多孔質部材にて構成され、インク供給体12の一端はインクタンク11の底面11aに達し、インクタンク11より露出した他端は、カバー4内に突出されており、この他端面がインク供給面12aとして構成されている。インク供給面12aのインク10が消費されると、インク供給体12の毛細管現象によりインクタンク11内のインク10がインク供給面12aに供給される。インク補助供給体13は、内周側がインク供給体12に密着し、外周側がインクタンク11の側面11bに密着し、インク供給体12のインク浸透量が不足すると、毛細管現象によりインク供給体12にインク10を供給する。インク補助供給体13の材質は、インク供給体12と同じ性質のものが使用される。
【0042】
霧化振動部6は、インク供給体12のインク供給面12aに自由端側が接触された振動板14と、この振動板14の基端側に固定された振動駆動源である圧電素子15とから構成されている。振動板14は、微細な貫通孔(特に符号を付さず)が等間隔で配列されており、インク供給面12aに接触する接触位置とインク供給面12aより離間する離間位置との間で振動可能に配置されている。圧電素子15は、駆動信号の電圧値に応じて変位し、この変位によって振動板14に振動力を作用させる。
【0043】
この霧化振動部6が配置されたカバー4内にはインク吸収体16が設けられている。インク吸収体16は、インク10を吸収する部材、つまり、インク10と親和性を持ち、且つ、インク10を保持する部材であり、例えばスポンジ、フェルト等の多孔質部材が部材として好適である。このインク吸収体16は、カバー4に着脱自在に設けることが清掃や交換を容易にでき好ましい。
【0044】
又、カバー4には振動板14によって霧化される霧化インクが噴射される霧化インク噴射孔4aが設けられている。そして、この霧化インク噴射孔4aの位置はケース2の握持部3aを握持した操作者が自由に操作できる。
【0045】
駆動信号生成部7は、電源部である乾電池17と、この乾電池17の電源で前記圧電素子15への駆動信号を生成する制御部18とから構成されている。制御部18は、図2に示すように、信号発振部19と信号制御部20と出力信号増幅部21とから成る。振動発振部19は、霧化量が最大になる周波数(超音波領域の霧化振動部6の共振周波数)の信号を発振し、この発振信号を信号制御部20に出力する。信号制御部20は、発振信号より所望パルス比の信号に変換し、このパルス信号を出力信号増幅部21に出力する。尚、ここでいうパルス比とは、パルス幅とパルス繰返し周期との比(パルス占有率)のことである。信号制御部20の作成するパルス比は調整可能であり、パルス比を調整することによって霧化量を調整できる。具体的には、パルス比を大きくするとインク噴射量が大きく、パルス比を小さくするとインク噴射量が小さくなる。出力信号増幅部21は、入力パルス信号の振幅を増幅して駆動信号(駆動電圧)とし、この駆動信号(駆動電圧)を圧電素子15に出力する。出力信号増幅部21の信号増幅量は調整可能であり、パルス信号の振幅を調整することにより霧化量を調整できる。具体的には振幅を大きくするとインク噴射量が大きく、振幅を小さくするとインク噴射量が小さくなる。
【0046】
再び図1に戻り、電源スイッチ22は、ケース本体3の筒部3bの上方に設けられ、電源スイッチ22がオンされると乾電池17から電源が制御部18に供給されて装置起動状態になる。
【0047】
噴射スイッチ23は、ケース本体3の握持部3aに設けられ、電源スイッチ22がオン状態にあって噴射スイッチ23が図1のA矢印方向に押下されると、マイクロスイッチ(図示せず)がオンされる。操作者が噴射スイッチ23の押下を解除すると、図示しないバネによって元の位置に戻り、これによってマイクロスイッチ(図示せず)がオフされる。マイクロスイッチ(図示せず)のオン時には制御部18より駆動信号が圧電素子15に出力される。
【0048】
安全スイッチ24は、噴射スイッチ23の近傍に配置され、解除位置とロック位置とに操作可能に設けられている。安全スイッチ24が解除位置であると、噴射スイッチ23の押下操作(図1のA矢印方向)が可能であり、安全スイッチ24がロック位置であると、噴射スイッチ23の押下操作(図1のA矢印方向)ができないようになっている。尚、この第1実施形態では、安全スイッチ24は、メカニカルなスイッチにて構成されているが、電気的に噴射スイッチ23のオン・オフを禁止したり許容したりできる電気的スイッチであっても良い。
【0049】
又、ケース本体3の筒部3bの電源スイッチ22の近傍にはインジケータ25が設けられており、インジケータ25は噴射スイッチ23のオン状態で点灯し、噴射スイッチ23のオフ状態で消灯することによって噴射動作の有無を表示する。
【0050】
次に、上記描画装置1Aの動作を図3のフローに基づいて説明する。操作者が電源スイッチ22をオンすると(ステップS1)、装置が起動状態とされる(ステップS2)。そして、安全スイッチ24が解除位置であり、噴射スイッチ23が押下操作され、マイクロスイッチ(図示せず)がオンされると(ステップS3,S4)、制御部18から所定パルス幅の駆動信号が圧電素子15に出力される(ステップS5,S6)。この駆動信号により圧電素子15が超音波振動し、圧電素子15の振動で振動板14が同じく超音波振動すると共にインジケータ25が点灯される(ステップS7,S8,S9)。振動板14が振動するとインク10が霧化され、霧化されたインク10が噴射される(ステップS10)。
【0051】
つまり、振動板14が振動すると、インク供給体12の接触位置で微細な貫通孔にインク10が入り込み、この入り込んだインク10が振動板14と共に離間位置側に移動し、振動板14が離間位置から接触位置に戻る際に各貫通孔に入り込んだインク10のみが慣性力で振動板14より飛ばされ、これが繰り返されることにより霧化インク(微細な粒状化したインク)が連続的に霧化インク噴射孔4aより噴射されるものである。この発明では、単に振動板14を振動させるだけで霧化インクを噴射できるため、装置及びランニングコストが共に低価で、且つ、騒音を発生させることなくエアブラシと同等の描画表現ができる。
【0052】
又、第1実施形態では、振動駆動源は圧電素子15にて構成されている。圧電素子15は低電力で振動し、駆動信号のパルス周波数及びパルス振幅に応じて振動するため、低電力で、且つ、所望の振動数及び振幅の振動を容易に発生させることができる。
【0053】
又、第1実施形態では、ケース2の内部に霧化振動部6と共にインク供給部5と駆動信号生成部7とを収容したので、全ての部品がケース2内に収容されるため、取り扱いが容易であり、携帯に便利である。
【0054】
又、第1実施形態では、ケース2は操作者が握持できる部分を有するケース本体3と、このケース本体3に装着され、振動板14の周囲を覆うと共に振動板14によって霧化される霧化インクが噴射される霧化インク噴射孔4aを有するカバー4とを備えたので、カバー4によって振動板14が保護されると共に霧化インクの噴射が外気流によって乱されず噴射整流が確保できる。
【0055】
又、第1実施形態では、カバー4内にはインク10を吸収するインク吸収体16を設けたので、外部に噴射しきれなかったインク10がインク吸収体16によって吸収されるため、外部へのインク10の垂れを防止できる。
【0056】
又、第1実施形態では、インク供給体12は多孔質部材であり、この多孔質部材のインク供給体12が外部に露出する部分を除いてインクタンク11が密閉されているので、インクタンク11内のインク10が使用されてインクタンク11内が減圧になると、インクタンク11が気密構造でもインク供給体12の多孔より外気がインクタンク11内に流入して外気圧との圧力バランスが取れてインク供給体12によるインク供給面12aへのインク供給が連続的になされると共に、インクタンク11が気密構造であることからどのような姿勢でもインク漏れを起こすことがないため、使い勝手が良い。
【0057】
又、第1実施形態では、インク供給体12の一端はインクタンク11内の底面11aに達し、且つ、インクタンク11内にはインク供給体12とインクタンク11内の側面11bとにそれぞれ接触する多孔質部材のインク補助供給体13が設けられているので、インクタンク11内のインク10が残存していればインクタンク11がどのような方向の姿勢でもインク供給体12又はインク補助供給体13が残存インクに浸され、毛細管現象でインク10をインク供給面12aに供給する。従って、描画装置1Aがどのような姿勢でもインクタンク11内に残存インクがある限りインク10がインク供給面12aに供給される。従って、インクタンク11内のインク10を最後まで確実に使い切ることができる。
【0058】
又、第1実施形態では、圧電素子15に供給する駆動信号の電圧及びパルス比を制御できるので、振動板14の振動が可変されることから、霧化されるインクの量や霧化インクの噴射力を自由に調整できる。尚、この第1実施形態では、ユーザが圧電素子15に供給する駆動信号の電圧及び/又はパルス比を調整できるようになっていないが、ユーザ用の電圧調整つまみやパルス比調整つまみを設けることによって、ユーザが霧化されるインク10の量や霧化インクの噴射力を自由に調整できる。尚、この第1実施形態では、振動発振部19は所定の発振振動数を出力するよう構成されているが、発振振動数を可変できるように構成すれば、発振周波数によっても霧化インクの噴射状態を調整できる。但し、霧化振動部6は、その共振周波数で振動させることが低電圧で、且つ、大振幅で振動するため好ましい。
【0059】
又、第1実施形態では、インジケータ25が噴射動作の有無を表示するので、操作者は噴射音がなくても噴射動作の有無を認識できる。尚、インジケータ25が点灯しているにもかかわらずインク10が噴射されない場合には、一般的にインクタンク11内のインク10が空のときである。
【0060】
又、第1実施形態では、噴射スイッチ23をロックできる安全スイッチ24が設けられているので、安全スイッチ24をロック位置とすることにより意図しない噴射動作を防止できる。
【0061】
図4及び図5は本発明の第2実施形態を示し、図4はインク供給部5を装着した状態の描画装置1Bの概略断面図、図5はインク供給部5を取り外した状態の描画装置1Bの概略断面図である。
【0062】
図4及び図5に示すように、この第2実施形態の描画装置1Bは、前記第1実施形態のものと比較して、ケース本体3の筒部3bがインク供給部5の全周囲を被っておらず切欠部30が形成されており、又、筒部3bの底面にはインク供給部5の着脱が自在なタンクホルダ一31が設けられている。タンクホルダー31には切欠部30を利用して外部よりインク供給部5を装着でき、又、装着されているインク供給部5を切欠部30を利用してタンクホルダー31より外部に取り外しできるようになっている。他の構成は、前記第1実施形態と同様であるため、図面に同一符号を付して重複説明を省略する。
【0063】
この第2実施形態にあっても前記第1実施形態と同様な作用・効果が得られる。
【0064】
又、この第2実施形態では、インク供給部5はケース2に着脱自在に設けられたので、インクタンク11内のインク10が空になった場合にはインク供給部5を交換することで再度の利用ができ、又、描画するインク色を交換したい場合には所望の色インクのインク供給部5に交換することで色替えを簡単に行うことができる。又、使用しない時にはインク供給部5をケース2より取り外し、図5に示すように、インクタンク11より露出したインク供給体12の部分をキャップ32で塞ぐことでインク供給体12の露出部の乾燥を防止でき、適切な保存ができる。
【0065】
又、色替えする場合には、先の色インクが振動板14の貫通孔に入り込んでいるが、わずかな量に過ぎないので、基本的には洗浄作業が不要である。
【0066】
図6及び図7は本発明の第3実施形態を示し、図6は噴射スイッチ23を操作する前のスタンバイ状態の描画装置1Cの概略断面図、図7は噴射スイッチ23を操作してインク噴射状態の描画装置1Cの概略断面図である。
【0067】
図6及び図7に示すように、この第3実施形態の描画装置1Cは、前記第2実施形態のものと比較して、タンクホルダー31がケース本体3の筒部3bに対してa矢印方向にスライド移動自在で、且つ、このタンクホルダー31のスライド移動が噴射スイッチ23に連動してなされるように設けられている。つまり、図6に示すように、噴射スイッチ23が押下されない位置(マイクロスイッチのオフ位置)に位置する場合にはタンクホルダー31に装着されたインク供給部5のインク供給体12のインク供給面12aが振動板14より離間する噴射待機位置に位置し、A矢印方向に噴射スイッチ23が押下されるとタンクホルダー31がB矢印方向に移動し、マイクロスイッチ(図示せず)がオンする位置まで押下されると、図7に示すように、タンクホルダー31に装着されたインク供給部5のインク供給体12のインク供給面12aが振動板14に接触する噴射可能位置に位置する。操作者が噴射スイッチ23の押下を解除すると、上記の逆方向(B矢印方向の逆方向)にタンクホルダー31がスライドして噴射待機位置に戻る。
【0068】
この第3実施形態にあっても前記第2実施形態と同様な作用・効果が得られる。
【0069】
又、第3実施形態では、インク供給部5がインク供給体12のインク供給面12aが振動板14に接触する噴射可能位置と、インク供給体12のインク供給面12aが振動板14より離間する噴射待機位置との間で移動自在に設けられたので、インク噴射しない時には、インク供給体12と振動板14とが離間しているため、インク供給体12のインク供給面12aのインク10が振動板14を伝って落下するインク漏れやインク乾燥による振動板14の目詰まりを防止できる。
【0070】
又、第3実施形態では、インク供給部5の噴射可能位置と噴射待機位置との間の移動は、噴射スイッチ23の操作に連動されているので、インク噴射する時には自動的にインク供給体12が振動板14の噴射可能位置に位置され、インク噴射が終了すると自動的にインク供給体12が振動板14の噴射待機位置に戻されるため、インク供給部5の位置操作が面倒でない。
【0071】
尚、前記第3実施形態では、インク供給部5を移動することによって噴射可能位置と噴射待機位置とに移動したが、霧化振動部6を移動して、又は、インク供給部5と霧化振動部6との双方を移動して噴射可能位置と噴射待機位置とに移動させても良い。
【0072】
図8及び図9は本発明の第4実施形態を示し、図8は噴射スイッチ23を操作する前のスタンバイ状態の描画装置1Dの概略断面図、図9は噴射スイッチ23を操作してインク噴射状態の描画装置1Dの概略断面図である。
【0073】
図8及び図9に示すように、この第4実施形態の描画装置1Dは、前記第1〜図3実施形態のものと異なり、ペンタイプである。つまり、この第4実施形態の描画装置1Dのケース40は、操作者が握持できるストレートな筒形状のケース本体41と、このケース本体41の先端に装着されたカバー42とから構成され、カバー42の先端には霧化インク噴射孔42aが設けられている。そして、このようなケース40内にインク供給部5、霧化振動部6及び駆動信号生成部7が全て収納されている。具体的には、カバー42内に霧化振動部6が、ケース本体41内にインク供給部5及び駆動信号生成部7がそれぞれ収納されている。インク供給部5、霧化振動部6及び駆動信号生成部7の構成は、前記第1〜第3実施形態のものと同一であるため、それぞれの同一部品に同一符号を付してその説明を省略する。
【0074】
又、ケース本体41の後面には電源スイッチ22が、ケース本体41の先端側の上面には噴射スイッチ23及び安全スイッチ24が、カバー42にはインジケータ25がそれぞれ設けられている。電源スイッチ22は、図9のC矢印方向にスライドすることによってオンされ、噴射スイッチ23は、図9のD矢印方向に押下することによって図示しないマイクロスイッチがオンされる。電源スイッチ22、噴射スイッチ23、安全スイッチ24及びインジケータ25の機能は、前記第1〜第3実施形態のものと同一であるため、その説明を省略する。
【0075】
この第4実施形態にあっても前記第1〜第3実施形態と同様な作用・効果が得られる。そして、ペンタイプであるため、筆記用具のペン或いは筆と同様の操作感で描画を行える。
【0076】
図10は本発明の第4実施形態の第1変形例を示し、図10はインク供給部5を取り外した状態の描画装置1D1の概略断面図である。
【0077】
図10に示すように、この第4実施形態の第1変形例の描画装置1D1は、前記第4実施形態のものと比較して、ケース本体41にカバー42が着脱自在に設けられており、ケース本体41よりカバー42を取り外しことによってケース本体41内のインク供給体5を外部に取り出し、又、外部のインク供給体5をケース本体41内に装着できるようになっている。他の構成は同一であるため、図面の同一部品には同一符号を付して説明を省略する。
【0078】
図11は本発明の第4実施形態の第2変形例を示し、図11はインク供給部5を取り外した状態の描画装置1D2の概略断面図である。
【0079】
図11に示すように、この第4実施形態の第2変形例の描画装置1D2は、前記第4実施形態のものと比較して、ケース本体41が前方ケース部41aと後方ケース部41bに分割され、且つ、前方ケース部41aと後方ケース部41bとが着脱自在に設けられており、前方ケース部41aと後方ケース部41bを取り外すことによってケース本体41内のインク供給体5を外部に取り出し、又、外部のインク供給体5をケース本体41内に装着できるようになっている。他の構成は同一であるため、図面の同一部品には同一符号を付して説明を省略する。
【0080】
図12は本発明の第4実施形態の第3変形例を示し、図12はインク供給部5を取り外した状態の描画装置1D3の概略断面図である。
【0081】
図12に示すように、この第4実施形態の第3変形例の描画装置1D3は、前記第4実施形態のものと比較して、ケース本体41の前方部分に開口部43が形成されていると共に、この開口部43を開閉する蓋44が設けられている。蓋44を解放位置とすることによってケース本体41内のインク供給体5を外部に取り出し、又、外部のインク供給体5をケース本体41内に装着できるようになっている。他の構成は同一であるため、図面の同一部品には同一符号を付して説明を省略する。
【0082】
この第4実施形態の各変形例にあっても前記第4実施形態と同様な作用・効果が得られる。
【0083】
又、この第4実施形態の各変形例では、インク供給部5はケース40に着脱自在に設けられたので、インクタンク11内のインク10が空になった場合にはインク供給部5を交換することで再度の利用ができ、又、描画するインク色を交換したい場合には所望の色インクのインク供給部5に交換することで色替えを簡単に行うことができる。又、使用しない時にはインク供給部5をケース2より取り外し、図10に示すように、インクタンク11より露出したインク供給体12の部分をキャップ32で塞ぐことでインク供給体12の露出部の乾燥を防止でき、適切な保存ができる。
【0084】
図13〜図15は本発明の第5実施形態を示し、図13は描画装置1Eの概略断面図、図14は描画装置1Eの回路ブロック図、図15は描画装置1Eの動作フローチャートである。
【0085】
図13に示すように、この第5実施形態の描画装置1Eは、前記第1実施形態と同様にガンタイプであり、そのケース50は、操作者が握持できる握持部50aとこの握持部50aの上端に固定された筒部50bとから成り、筒部50bの先端に霧化インク噴射孔51が設けられている。そして、このようなケース50内にインク供給部5、霧化振動部6及び駆動信号生成部7が収納されていると共に送風手段52が設けられている。具体的には、筒部50b内の先端側から後方に向かって順に霧化振動部6、インク供給部5b及び送風手段52の送風モータ53及びファン54がそれぞれ収納され、握持部50a内に駆動信号生成部7が収納されている。
【0086】
送風手段52は、ケース50内に外気を流入する空気流入孔55と、送風モータ53と、この送風モータ53の回転数を調整できる送風力調整スイッチ62と、送風モータ53の駆動で回転するファン54と、このファン54の回転で空気流入孔55よりケース50内に流入された空気流が前方の霧化振動部6に移動するための導風路56とを有し、振動板14の振動で発生する霧化インクの噴射方向、つまり、ケース50の後方から霧化インク噴射孔51に向かって進む空気流を作る。
【0087】
駆動信号生成部7の制御部57は、図14に示すように、前記第1実施形態と同様の信号発振部19、振動制御部20及び出力信号増幅部21とを有し、これらの構成は前記第1実施形態と同一であるため、説明を省略する。又、制御部57は、送風モータ53に駆動信号を出力するモータ駆動部58と、このモータ駆動部58よりモータ回転数を検知するモータ回転数検知部59と、このモータ回転数検知部59の検知したモータ回転数に基づいて噴射可能信号「0」又は「1」を発生する噴射可能信号発生部60と、この噴射可能信号発生部60の噴射可能信号「0」又は「1」より噴射可能の有無を判定する噴射可能判定部61とを有する。
【0088】
他のインク供給部5,霧化振動部6等の構成は前記第1実施形態と同様であるため、図面に同一符号を付してその説明を省略する。
【0089】
次に、上記描画装置1Eの動作を図15のフローに基づいて説明する。操作者が電源スイッチ22をオンすると(ステップS20)、装置が起動状態とされ、送風モータ53が駆動してファン54が回転する(ステップS21)。そして、噴射可能信号発生部60が噴射可能信号「0」を出力し(ステップS22)、その後、送風モータ53の回転数が所定の回転数になるか否かをチェックする(ステップS23,S24)。送風モータ53の回転数が所定の回転数になると、噴射可能信号発生部60が噴射可能信号「1」を出力し(ステップS25)、噴射スイッチ23がオンか否かをチェックする(ステップS26)。噴射スイッチ23がオンにされれば、制御部57から所定パルス幅の駆動信号が圧電素子15に出力される。この駆動信号により圧電素子15が超音波振動し、圧電素子15の振動で振動板14が超音波振動する。振動板14が振動するとインク10が霧化され、霧化されたインク10が噴射される(ステップS29)。そして、噴射スイッチがオフにされれば(ステップS30)、制御部57からの駆動信号が停止され、霧化インクの噴射が停止される(ステップS31)。
【0090】
又、電源スイッチ22のオン後には噴射スイッチ23がオンされるか、又は、電源スイッチ22がオフされるか否かをチェックし続け(ステップS26,S32)、電源スイッチ22がオフされれば送風モータ53を停止し、ファン54の回転が停止される(ステップS33)。又、噴射スイッチ23がオンされず、且つ、電源スイッチ22もオフされることなく一定時間が経過すると(ステップS34)、送風モータ53を停止し、ファン54の回転が停止される(ステップS35)。又、電源スイッチ22もオフにされる(ステップS36)。
【0091】
上記動作過程中の霧化インクの噴射について詳しく説明する。つまり、振動板14が振動すると、インク供給体12の接触位置で微細な貫通孔にインク10が入り込み、この入り込んだインク10が振動板14と共に離間位置側に移動し、振動板14が離間位置から接触位置に戻る際に各貫通孔に入り込んだインク10のみが慣性力で振動板14より飛ばされ、これが繰り返されることにより霧化インクが連続的に霧化インク噴射孔4aより噴射される。そして、霧化インクの噴射方向には送風手段52による送風が加わり、この送風によって速いスピードで噴射される。又、送風により噴射インクと空気(気流)との混合比が可変され、この混合比は送風スピードに依存することになる。
【0092】
以上、この第5実施形態でも前記第1実施形態等と同様に、装置及びランニングコストが共に低価で、且つ、騒音を発生させることなくエアブラシと同等の描画表現ができる。
【0093】
又、この第5実施形態では、振動板14を振動させることで霧化インクを噴射し、且つ、この噴射するインクの噴射方向に送風を作用させるため、インク噴射力が向上する。
【0094】
又、この第5実施形態では、送風力調整スイッチ62で空気流の速度を可変できるため、インク噴射力と描画濃度を自由に調整できる。
【0095】
又、この第5実施形態では、電源スイッチ22がオンされた後、噴射スイッチ23がオンされず、且つ、電源スイッチ22がオフされることなく一定時間が経過すると、自動的に送風モータ53を停止し、ファン54の回転が停止されるため、電力の無駄を防止できると共にインク供給面12aや振動板14に付着しているインク10が送風により乾燥することを未然に防止できる。特に、インク乾燥による振動板14の目詰まり防止に有効である。
【0096】
図16は本発明の第6実施形態を示し、図16は描画装置1Fの概略断面図である。
【0097】
図16に示すように、この第6実施形態の描画装置1Fは、前記第5実施形態と異なりペンタイプであり、そのケース65は、操作者が握持できるストレートな筒形状を有し、先端に霧化インク噴射孔66が形成されている。そして、このケース65内に、先端側から順にインク供給部5、霧化振動部6、駆動信号生成部7及び送風手段52が全て収納されており、これらインク供給部5、霧化振動部6、駆動信号生成部7及び送風手段52の構成、及び、各スイッチ22,23,24,62、及びインジケータ25は、前記第5実施形態とものと同一であるため、図面に同一符号を付してその説明を省略する。
【0098】
この第6実施形態にあっても前記第5実施形態と同様な作用・効果が得られる。そして、ペンタイプであるため、筆記用具のペン或いは筆と同様の操作感で描画を行える。
【0099】
図17〜図19は本発明の第7実施形態を示し、図17はインク供給部71a,71b,71cが噴射待機位置の状態である描画装置1Gの概略断面図、図18(A)はインク供給部71a,71b,71cの集合体の斜視図、図18(B)はインク供給部71a,71b,71cの集合体の正面図、図19はインク供給部71a,71b,71cが噴射可能位置に位置する状態の描画装置1Gの概略断面図である。
【0100】
図17〜図19に示すように、この第7実施形態の描画装置1Gはガンタイプであり、そのケース2のケース本体3内にはタンクホルダー31が設けられ、このタンクホルダー31にはターレット70が回転自在に設けられている。このターレット70には3本のインク供給部71a,71b,71cが装着され、ターレット70を回転することにより3本のインク供給部71a,71b,71cを選択的に噴射待機位置にセットできるようになっている。この噴射待機位置への位置決めはラッチなどを用いて正確になされるようになっている。3本のインク供給部71a,71b,71cの各構成は、前記第1実施形態等のものと同一構成であり、各インクタンク11内には異なる色のインク10が収容されている。
【0101】
又、タンクホルダー31にはセッタ72が設けられ、このセッタ72を図17のb矢印方向に押下することによって噴射待機位置に位置するインク供給部71a,71b,71cを噴射可能位置(図19の位置)に位置させることができる。又、セッタ72を図19のc矢印方向の引っ張る等によって噴射可能位置に位置するインク供給部71a,71b,71cを噴射待機位置(図17の位置)に戻すことができる。
【0102】
他の構成は、前記第1実施形態等と同一であるため、図面に同一符号を付してその説明を省略する。
【0103】
この第7実施形態においても前記第1実施形態と略同様の作用・効果が得られる。
【0104】
又、この第7実施形態では、3本のインク供給部71a,71b,71cのインク供給体12を振動板14に接触する噴射可能位置に選択的に配置可能に設けられたので、異なる色インクのインク供給部71a,71b,71cを装着しておけば、所望の色インクを選択的に容易に噴射できる。尚、この第7実施形態では、装着できるインク供給部は71a,71b,71cの3本であるが、装着できるインク供給部の本数は2本でも、又、4本以上でも良い。
【0105】
図20〜図22は本発明の第8実施形態を示し、図20はインク供給部71a,71b,71cが噴射待機位置の状態である描画装置1Hの概略断面図、図21はインク供給部71a,71b,71cの集合体の斜視図、図22はインク供給部71a,71b,71cが噴射可能位置に位置する状態の描画装置1Hの概略断面図である。
【0106】
図20〜図22に示すように、この第8実施形態の描画装置1Hは、前記第7実施形態のものと比較して、噴射待機位置にセットされたインク供給部71a,71b,71cはタンクホルダー31と一体となって移動可能にセットされる。そして、タンクホルダー31がケース本体3の筒部3bに対してa矢印方向にスライド移動自在で、且つ、このタンクホルダー31のスライド移動が噴射スイッチ23に連動してなされるように設けられている。つまり、図20に示すように、噴射スイッチ23が押下されない位置(マイクロスイッチのオフ位置)に位置する場合にはタンクホルダー31に装着されたインク供給部5のインク供給体12のインク供給面12aが振動板14より離間する噴射待機位置に位置し、図22のA矢印方向に噴射スイッチ23が押下されるとタンクホルダー31及び噴射待機位置のインク供給部71a,71b,71cがB矢印方向に移動し、マイクロスイッチ(図示せず)がオンする位置まで押下されると、図22に示すように、タンクホルダー31に装着されたインク供給部71a,71b,71cのインク供給体12のインク供給面12aが振動板14に接触する噴射可能位置に位置する。操作者が噴射スイッチ23の押下を解除すると、上記の逆方向(B矢印方向の逆方向)にタンクホルダー31及びインク供給部71a,71b,71cがスライドして噴射待機位置に戻る。
【0107】
この第8実施形態にあっても前記第7実施形態と同様な作用・効果が得られる。
【0108】
又、第8実施形態では、インク供給部71a,71b,71cのインク供給体12のインク供給面12aが振動板14に接触する噴射可能位置と、インク供給体12のインク供給面12aが振動板14より離間する噴射待機位置との間で移動自在に設けられたので、インク噴射しない時には、インク供給体12と振動板14とが離間しているため、インク供給体12のインク供給面12aのインク10が振動板14を伝って落下するインク漏れやインク乾燥による振動板14の目詰まりを防止できる。
【0109】
又、第8実施形態では、インク供給部71a,71b,71cの噴射可能位置と噴射待機位置との間の移動は、噴射スイッチ23の操作に連動されているので、インク噴射する時には自動的にインク供給体12が振動板14の噴射可能位置に位置され、インク噴射が終了すると自動的にインク供給体12が振動板14の噴射待機位置に戻されるため、インク供給部71a,71b,71cの位置操作が面倒でない。
【0110】
尚、前記第8実施形態では、インク供給部71a,71b,71cを移動することによって噴射可能位置と噴射待機位置とに移動したが、霧化振動部6を移動して、又は、インク供給部71a,71b,71cと霧化振動部6との双方を移動して噴射可能位置と噴射待機位置とに移動させても良い。
【0111】
図23及び図24は本発明の第9実施形態を示し、図23は描画装置1Iの概略断面図、図24は縦連結されたインク供給部80の集合体の断面図である。
【0112】
図23に示すように、この第9実施形態の描画装置1Iは、前記第2実施形態のものと比較して、インク供給部80の長さ寸法が短く、且つ、それぞれ縦方向に順不動で連結可能に設けられている。各インク供給部80の各インクタンク11内には異なる色のインク10が収容されている。この連結された複数のインク供給部80がケース2内に収容可能に設けられている。
【0113】
この第9実施形態にあっても前記第2実施形態と同様な作用・効果が得られる。
【0114】
又、この第9実施形態では、インク供給部80はケース2に着脱自在に設けられたので、インクタンク11内のインク10が空になった場合にはインク供給部80を交換することで再度の利用ができ、又、描画するインク色を交換したい場合には所望の色インクのインク供給部80を先頭に交換することで色替えを簡単に行うことができる。又、使用しない時にはインク供給部80をケース2より取り外し、図24に示すように、インクタンク11より露出したインク供給体12の部分をキャップ32で塞ぐことでインク供給体12の露出部の乾燥を防止でき、適切な保存ができる。
【0115】
尚、前記各実施形態によれば、振動駆動源は圧電素子15にて構成されているが、振動板14に振動力を作用させることができるものであれば良い。
【0116】
尚、前記各実施形態によれば、電源部は乾電池17にて構成されているが、蓄電池、AC入力内蔵DC電源、ACアダプターによるDC入力であっても良い。
【0117】
尚、前記各実施形態によれば、ケース2,40,65の内部には霧化振動部6と共にインク供給部5と駆動信号生成部7とを収容したが、ケース2,40,65には霧化振動部6のみを収容し、インク供給部5と駆動信号生成部7とをケース2,40,65とは別体に設けても良い。又、ケース2,40,65には霧化振動部6及びインク供給部5を収容し、駆動信号生成部7をケース2,40,65とは別体に設けても良い。又、ケース2,40,65には霧化振動部6及び駆動信号生成部7を収容し、インク供給部5をケース2,40,65とは別体に設けても良い。
【0118】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によれば、インクタンクとこのインクタンク内のインクをインク供給面に供給するインク供給体とを有するインク供給部と、微細な貫通孔が形成され、振動可能な振動板とこの振動板を振動させる振動駆動源とを有するインク霧化振動部と、電源部の電源で駆動信号を生成する制御部を有する駆動信号生成部と、インク霧化振動部を少なくとも内部に収容し、操作者が握持できるケースとを備えたので、振動板が振動すると、インク供給体の接触位置で微細な貫通孔にインクが入り込み、この入り込んだインクが振動板と共に離間位置側に移動し、振動板が離間位置から接触位置に戻る際に各貫通孔に入り込んだインクのみが慣性力で振動板より飛ばされ、これが繰り返されることにより霧化インクが連続的に所定方向に噴射されるものであり、単に振動板を振動させるだけで霧化インクを噴射できる。従って、装置及びランニングコストが共に低価で、且つ、騒音を発生させることなくエアブラシと同等の描画表現ができる。
【0119】
請求項2の発明によれば、請求項1記載の描画装置であって、振動駆動源は圧電素子であるので、請求項1の発明の効果に加え、圧電素子は、駆動信号のパルス比及びパルス振幅に応じて振動を抑制することができる。
【0120】
請求項3の発明によれば、請求項1又は請求項2記載の描画装置であって、ケースの内部にはインク供給部と駆動信号生成部とを収容したので、請求項1又は請求項2の発明の効果に加え、全ての部品がケース内に収容されるため、取り扱いが容易であり、携帯に便利である。
【0121】
請求項4の発明によれば、請求項1〜請求項3記載の描画装置であって、ケースは、操作者が握持できる部分と、前記振動板の周囲を覆う部分と、前記振動板の振動によって発生する霧化インクが噴射される霧化インク噴射孔を有するので、請求項1〜請求項3の発明の効果に加え、ケースによって振動板が保護されると共に霧化インクの噴射が外気流によって乱されず噴射整流が確保できる。
【0122】
請求項5の発明によれば、請求項4記載の描画装置であって、振動板が配置されるケース内の箇所にはインクを吸収するインク吸収体を設けたので、請求項4の発明の効果に加え、外部に噴射しきれなかったインクがインク吸収体によって吸収されるため、外部へのインクの垂れを防止できる。
【0123】
請求項6の発明によれば、請求項1〜請求項5記載の描画装置であって、インク供給体は多孔質部材であり、この多孔質部材のインク供給体が外部に露出する部分を除いてインクタンクが密閉されているので、請求項1〜請求項5の発明の効果に加え、インクタンク内のインクが使用されてインクタンク内が減圧になると、インクタンクが気密構造でもインク供給体の多孔より外気がインクタンク内に流入して外気圧との圧力バランスが取れてインク供給体によるインク供給面へのインク供給が連続的になされると共に、インクタンクが気密構造であることからどのような姿勢でもインク漏れを起こすことないため、使い勝手が良い。
【0124】
請求項7の発明によれば、請求項6記載の描画装置であって、インク供給体の一端はインクタンク内の底面に達し、且つ、インクタンク内にはインク供給体とインクタンク内の側面とにそれぞれ接触する多孔質部材のインク補助供給体が設けられているので、請求項6の発明の効果に加え、インクタンク内のインクが残存していればインクタンクがどのような方向の姿勢でもインク供給体又はインク補助供給体が残存インクに浸され、毛細管現象でインクをインク供給面に供給するため、どのような姿勢でもインクタンク内に残存インクがある限りインクがインク供給面に供給される。従って、インクタンク内のインクを最後まで確実に使い切ることができる。
【0125】
請求項8の発明によれば、請求項3〜請求項7記載の描画装置であって、インク供給部はケースに着脱自在に設けられたので、請求項3〜請求項7の発明の効果に加え、インクタンク内のインクが空になった場合にはインク供給部を交換することで再度の利用ができ、又、描画するインク色を交換したい場合には所望の色インクのインク供給部に交換することで色替えを簡単に行うことができる。又、使用しない時にはインク供給部をケースより取り外し、インクタンクより露出したインク供給体の部分をキャップで塞ぐことでインク供給体の露出部の乾燥を防止でき、適切な保存ができる。
【0126】
請求項9の発明によれば、請求項1〜請求項8記載の描画装置であって、インク供給体と振動板とは、インク供給体のインク供給面と振動板とが接触する噴射可能位置と、インク供給体のインク供給面と振動板とが離間する噴射待機位置との間で相対的に移動自在に設けられたので、請求項1〜請求項8の発明の効果に加え、インク噴射しない時には、インク供給体と振動板とを離間させておけば、インク供給体のインク供給面のインクが振動板を伝って落下するインク漏れやインク乾燥による振動板の目詰まりを防止できる。
【0127】
請求項10の発明によれば、請求項9記載の描画装置であって、インク供給体と振動板との相対的な移動は、噴射スイッチの操作に連動されているので、請求項9の発明の効果に加え、インク噴射する時には自動的にインク供給体と振動板とが噴射可能位置に位置され、インク噴射が終了すると自動的にインク供給体と振動板とが噴射待機位置に戻されるため、インク供給体と振動板との位置操作が面倒でない。
【0128】
請求項11の発明によれば、請求項1〜請求項10記載の描画装置であって、振動板の振動によって発生する霧化インクの噴射方向に向かって進む空気流を作る送風手段が設けられているので、請求項1〜請求項10の発明の効果に加え、インク噴射力が向上すると共に、噴射するインクと気流の混合比が可変され、描画濃度が可変される。
【0129】
請求項12の発明によれば、請求項11記載の描画装置であって、送風手段は空気流の速度を可変できるので、請求項11の発明の効果に加え、インク噴射力と描画濃度を自由に調整できる。
【0130】
請求項13の発明によれば、請求項11又は請求項12記載の描画装置であって、送風手段は、電源スイッチがオンされた後に、電源スイッチがオフされず、且つ、噴射スイッチがオンされることなく一定時間経過した場合には駆動を自動停止されるので、請求項11又は請求項12の発明の効果に加え、電力の無駄を防止できると共にインク供給面や振動板に付着しているインクが送風により乾燥することを未然に防止できる。特に、インク乾燥による振動板の目詰まり防止に有効である。
【0131】
請求項14の発明によれば、請求項2〜13記載の描画装置であって、圧電素子に供給する駆動信号の電圧及び/又はパルス比を制御できるので、請求項2〜請求項13の発明の効果に加え、振動板の振動が可変されることから、霧化されるインクの量や霧化インクの噴射力を自由に調整できる。
【0132】
請求項15の発明によれば、請求項3〜請求項14記載の描画装置であって、インク供給部は複数有し、この複数のインク供給部のインク供給体を振動板に接触する噴射可能位置に選択的に配置可能に設けられたので、請求項3〜請求項14の発明の効果に加え、異なる色インクのインク供給部を装着しておけば、所望の色インクを選択的に容易に噴射できる。
【0133】
請求項16の発明によれば、請求項3〜請求項15記載の描画装置であって、インク供給部は、それぞれ縦方向に順不動で連結可能に設けられ、この連結された複数のインク供給部がケースに収容可能に設けられたので、請求項3〜請求項15の発明の効果に加え、所望の色インクのインク供給部を先頭にしてケースに装着すれば、所望の色インクを噴射できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示し、描画装置の概略断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態を示し、描画装置の回路ブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態を示し、描画装置の動作フローチャートである。
【図4】本発明の第2実施形態を示し、インク供給部を装着した状態の描画装置の概略断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態を示し、インク供給部を取り外した状態の描画装置の概略断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態を示し、噴射スイッチを操作する前のスタンバイ状態の描画装置の概略断面図である。
【図7】本発明の第3実施形態を示し、噴射スイッチを操作してインク噴射状態の描画装置の概略断面図である。
【図8】本発明の第4実施形態を示し、噴射スイッチを操作する前のスタンバイ状態の描画装置の概略断面図である。
【図9】本発明の第4実施形態を示し、噴射スイッチを操作してインク噴射状態の描画装置の概略断面図である。
【図10】本発明の第4実施形態の第1変形例を示し、インク供給部を取り外した状態の描画装置の概略断面図である。
【図11】本発明の第4実施形態の第2変形例を示し、インク供給部を取り外した状態の描画装置の概略断面図である。
【図12】本発明の第4実施形態の第3変形例を示し、インク供給部を取り外した状態の描画装置の概略断面図である。
【図13】本発明の第5実施形態を示し、描画装置の概略断面図である。
【図14】本発明の第5実施形態を示し、描画装置の回路ブロック図である。
【図15】本発明の第5実施形態を示し、描画装置の動作フローチャートである。
【図16】本発明の第6実施形態を示し、描画装置の概略断面図である。
【図17】本発明の第7実施形態を示し、インク供給部が噴射待機位置の状態である描画装置の概略断面図である。
【図18】本発明の第7実施形態を示し、(A)はインク供給部の集合体の斜視図、(B)はインク供給部の集合体の正面図である。
【図19】本発明の第7実施形態を示し、インク供給部が噴射可能位置に位置する状態の描画装置の概略断面図である。
【図20】本発明の第8実施形態を示し、インク供給部が噴射待機位置の状態である描画装置の概略断面図である。
【図21】本発明の第8実施形態を示し、インク供給部の集合体の斜視図である。
【図22】本発明の第8実施形態を示し、インク供給部が噴射可能位置に位置する状態の描画装置の概略断面図である。
【図23】本発明の第9実施形態を示し、描画装置の概略断面図である。
【図24】本発明の第9実施形態を示し、縦連結されたインク供給部の断面図である。
【符号の説明】
1A〜1I 描画装置
2,40,65 ケース
3,41 ケース本体
4,42 カバー
4a,42a,51,66 霧化インク噴射孔
5,71a,71b,71c,80 インク供給部
6 霧化振動部
7 駆動信号生成部
10 インク
11 インクタンク
11a インクタンク内の底面
11b インクタンク内の側面
12 インク供給体
12a インク供給面
13 インク補助供給体
14 振動板
15 圧電素子(振動駆動源)
16 インク吸収体
17 乾電池(電源部)
18,57 制御部
22 電源スイッチ
23 噴射スイッチ
24 安全スイッチ
25 インジケータ
52 送風手段
53 送風モータ
54 ファン
55 空気流入孔
56 導風路
62 送風力調整スイッチ
Claims (14)
- インクを収容したインクタンクとこのインクタンク内のインクを前記インクタンク外のインク供給面に供給するインク供給体とを有するインク供給部と、
微細な貫通孔が形成され、前記インク供給体のインク供給面に接触する接触位置とインク供給面より離間する離間位置との間で振動可能な振動板とこの振動板を振動させる振動駆動源とを有するインク霧化振動部と、
電源部の電源で前記振動駆動源への駆動信号を生成する制御部を有する駆動信号生成部と、
前記インク霧化振動部を少なくとも内部に収容し、操作者が握持して操作できるケースとを備え、
前記インク供給体と前記振動板とは、前記インク供給体のインク供給面と前記振動板とが接触する噴射可能位置と、前記インク供給体のインク供給面と前記振動板とが離間する噴射待機位置との間で相対的に移動自在に設けられ、前記インク供給体と前記振動板との相対的な移動は、噴射スイッチの操作に連動されていることを特徴とする描画装置。 - 請求項1記載の描画装置であって、
前記振動駆動源は、圧電素子であることを特徴とする描画装置。 - 請求項1又は請求項2記載の描画装置であって、
前記ケースの内部には、前記インク供給部と前記駆動信号生成部とを収容したことを特徴とする描画装置。 - 請求項1〜請求項3のうち、いずれか1項に記載の描画装置であって、
前記ケースは、操作者が握持できる部分と、前記振動板の周囲を覆う部分と、前記振動板の振動によって発生する霧化インクが噴射される霧化インク噴射孔を有することを特徴とする描画装置。 - 請求項4記載の描画装置であって、
前記振動板が配置される前記ケース内にはインクを吸収するインク吸収体を設けたことを特徴とする描画装置。 - 請求項1〜請求項5のうち、いずれか1項に記載の描画装置であって、
前記インク供給体は多孔質部材であり、この多孔質部材の前記インク供給体が外部に露出する部分を除いて前記インクタンクが密閉されていることを特徴とする描画装置。 - 請求項6記載の描画装置であって、
前記インク供給体の一端は前記インクタンク内の底面に達し、且つ、前記インクタンク内には前記インク供給体と前記インクタンク内の側面とにそれぞれ接触する多孔質部材のインク補助供給体が設けられていることを特徴とする描画装置。 - 請求項3〜請求項7のうち、いずれか1項に記載の描画装置であって、
前記インク供給部は、前記ケースに着脱自在に設けられたことを特徴とする描画装置。 - 請求項1〜請求項8のうち、いずれか1項に記載の描画装置であって、
前記振動板の振動によって発生する霧化インクの噴射方向に向かって進む空気流を作る送風手段が設けられていることを特徴とする描画装置。 - 請求項9記載の描画装置であって、
前記送風手段は、空気流の速度を可変できることを特徴とする描画装置。 - 請求項9又は請求項10に記載の描画装置であって、
前記送風手段は、電源スイッチがオンされた後に、電源スイッチがオフされず、且つ、噴射スイッチがオンされることなく一定時間経過した場合には駆動を自動停止されることを特徴とする描画装置。 - 請求項2〜請求項11のうち、いずれか1項に記載の描画装置であって、
前記圧電素子に供給する駆動信号の電圧及び/又はパルス比を制御できることを特徴とする描画装置。 - 請求項3〜請求項12のうち、いずれか1項に記載の描画装置であって、
前記インク供給部を複数有し、この複数の前記インク供給部の前記インク供給体を前記振動板に接触する噴射可能位置に選択的に配置可能に設けられたことを特徴とする描画装置。 - 請求項3〜請求項13のうち、いずれか1項に記載の描画装置であって、
前記インク供給部は、それぞれ縦方向に順不動で連結可能に設けられ、この連結された複数の前記インク供給部が前記ケースに収容可能に設けられたことを特徴とする描画装置。
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