JP3865535B2 - セメントモルタル用混和剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、高温時の粘度発現性の大きいセメントモルタル用混和剤に関し、さらに詳しくは、従来に比べて、より少ない添加量で比較的高温下でも粘度発現し、主にタイルモルタル等のセメントモルタルの最重要の特性である保水率において高温下でも高い値が得られるセメントモルタル用混和剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
非イオン性セルロースエーテルであるヒドロキシアルキルアルキルセルロースは、古くからタイルモルタルに添加され、その保水性確保、鏝塗り作業性向上に役立っている。
タイルモルタルにヒドロキシアルキルアルキルセルロースを添加することにより、そのモルタルの保水率は増加し、ドライアウトなどを防止することができるため、タイルの接着性が向上する。
また、鏝塗り作業性改善、タイルのズレ防止などの目的で、特公平3−13183公報に記載されているように、ポリアクリルアミドの添加、特公平1−44664公報に記載されているように、澱粉の添加などが提案されている。
【0003】
タイルモルタルの混練方法には以下の3種類がある。
▲1▼予め、施工現場でヒドロキシアルキルアルキルセルロースの水溶液を調整しておき、この溶液をセメント、細骨材に混合し、タイルモルタルを作る方法(水瓶方式)。
▲2▼予め、ヒドロキジアルキルアルキルセルロースとセメントおよび細骨材を混合しておき、施工現場でこれに水を加え、タイルモルタルを作る方法(既調合(プレミックス))。
▲3▼施工現場でセメントと細骨材およびヒドロキシアルキルアルキルセルロースを混ぜ、これに水を加え混練し、タイルモルタルを作る方法(現場調合方式)。
上記▲1▼の水瓶方式では特に、粉立ちの少ないハンドリングに優れた、軽微な分散・溶解で粘度発現するヒドロキシアルキルアルキルセルロースが望まれている。
【0004】
一般に、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースには温度依存性があり、その水溶液粘度は低温ほど高く、ゲル化温度以下では、高温ほど低くなるという傾向がある。このため、水瓶方式では夏季には水温が上昇するため、水溶液粘度が低下し、添加量を多くしなければならないというコスト面での問題点があった。
さらに、夏季にはタイルモルタルも高温となるため、保水率の低下などの問題があった。
一方、前述のポリアクリルアミド、澱粉などの添加剤は上記温度に関するトラブルの改善には役立たなかった。
以上のことから、夏季の高温時にも粘度低下が少なく、保水率の低下も少ない、高分散性・高溶解性の粒状ヒドロキシアルキルアルキルセルロースが待ち望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、このような従来の欠点を改良すべく、鋭意検討の結果、高分子量パルプを原料としたヒドロキシアルキルアルキルセルロースを製造することにより、1重量%、20℃での水溶液粘度が4,000〜20,000mPa・sという超高粘度品を製造することができ、また、反応時のエーテル化剤の量・反応方法・洗浄方法、表面処理方法などを改良することにより、比較的高温でも水溶液粘度を高く維持できる製造方法を見出し、本発明を完成した。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は、1重量%の水溶液について、20℃における粘度が4,000〜20,000mPa・sであり、35℃における粘度が1,500〜12,000mPa・sであるヒドロキシアルキルアルキルセルロースを含むセメントモルタル用混和剤を提供するものである。
ここで、上記ヒドロキシアルキルアルキルセルロースは、30メッシュより粗い形態を30重量%以下、かつ、200メッシュより細かい形態を30重量%以下に調製され、水湿潤時間が10秒以内に調製された粒状品であることが好ましい。
以下に、本発明を詳細に説明する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の混和剤が使用可能なセメントとしては、ポルトランドセメント(普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、白色ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント)を挙げることができる。この他にも、混合セメント(高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント) 、特殊セメント(アルミナセメント、膨張セメント)などが挙げられ、これらから選ばれる1種または2種以上の混合物などがある。
本発明の混和剤の他に、セメントモルタルには半水石膏、消石灰、炭酸カルシウム、ドロマイトプラスター、粘土、すさ、ビニロン繊維などの繊維状物質およびポリアクリルアミド、澱粉等の助剤を添加しても差し支えない。
更に、細骨材としては、川砂、山砂、寒水砂、軽量骨材等が用いられる。必要に応じて、EVAなどのエマルジョン等を調合しても差し支えない。
【0008】
本発明におけるヒドロキシアルキルアルキルセルロースとしては、1重量%の水溶液の20℃における粘度が4,000〜20,000mPa・s、好ましくは5,000〜15,000mPa・sであり、かつ35℃における粘度が1,500〜12,000mPa・s,好ましくは2,000〜8,000mPa・sであり、さらに、30メッシュより粗い形態を30重量%以下、200メッシュより細かい形態を30%以下に調製された化合物であれば、特に限定されることなく広く用いることができる。具体的に使用可能なものとしては、例えばヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセルロース等がある。
【0009】
ヒドロキシアルキルアルキルセルロースの水溶液粘度は、その分散・溶解方法によって粘度が異なることが知られている。分子鎖が切れない程度の高シェアーで比較的長く撹拌し、低温で溶解した方が高粘度となる。
また、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースの水溶液はチキソトロピー性を示すため、回転粘度計で測定した場合、ずり速度により見掛け粘度が異なることも知られている。
ここで、上記した本発明で規定される粘度の分散・溶解方法は、下記に示す比較的低シェアーによるものである。
【0010】
ヒドロキシアルキルアルキルセルロースの分散・溶解方法:
所定量(1重量%)のヒドロキシアルキルアルキルセルロースを水に入れ、マグネチックスターラーで5分撹拌し、60分放置した後、B−H型回転粘度計にて、ローター回転数20rpmで測定した見掛け粘度である。
温度は、分散・溶解から所定の温度に保つ。
本発明におけるヒドロキシアルキルアルキルセルロース1重量%の20℃での水溶液粘度が4,000mPa・s未満であると、セメントモルタルに必要な保水性が確保されない。また、1重量%の水溶液粘度が20,000mPa・sを越えるヒドロキシアルキルアルキルセルロースは、現在の技術では工業的に生産することが非常に難しく、製造しようとすれば非常にコスト高のものとなってしまう。
35℃での水溶液粘度についても同様である。
【0011】
一般に、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースは粒子自身の溶解速度が早く、粉末状のまま水中に溶解させた場合、集合粘着現象(ママコ)が発生し、ママコ内部への水の侵入が著しく制限され、その溶解は非常に遅くなる。
このため、グリオキサール等を用いた表面処理が行われているが、これはママコにならないが一般的に粘度発現が遅いという欠点がある。
したがって、前述の水瓶方式では軽微な撹拌でママコを生じることなく、速やかに、粘度発現することが望まれている。
【0012】
この相反する事実に対して、本発明においては、粉体の粒子径を、30メッシュより粗い形態を30重量%以下に、かつ200メッシュより細かい形態を30%以下にし、軽微な表面処理をすることにより解決した。軽微な表面処理の例を挙げれば、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースに対して、0.2%のグリオキサール、0.1%のグリコール酸を添加することにより、ママコを生じることなく、溶解時間を早めることができる。
反応時のエーテル化剤の量も重要であり、セルロースのグルコース環単位当たり、置換された水酸基の平均個数である置換度(以下、DSという)、および、セルロースのグルコース環単位当たりに付加した置換基の平均モル数である置換モル数(以下、MSという)によって決定づけられる。
DSは1.2以上、特に1.4以上で、MSは0.15以上、特に0.23以上であることが好ましい。
【0013】
ヒドロキシアルキルアルキルセルロースは、反応時により不均一な反応方法とより均一な反応方法をとることができるが、高温での粘度発現性を確保するためにはより均一な反応が好ましく、苛性ソーダによるアルカリセルロース化およびエーテル化剤添加による反応工程でもより均一な反応が好ましい。
ヒドロキシアルキルアルキルセルロースの反応では、苛性ソーダとエーテル化剤により副生成物として多量の無機塩類(例えば塩化ナトリウム)が発生する。これらを熱水で洗浄するが無機塩類が多量に残存するとこれらが乾燥工程で固結し、前述のような軽微な撹拌では溶解しないものとなる。一般に、残存無機塩類は灰分で表されるが、本発明では5%以下、特に3%以下が好ましい。
また、乾燥にも注意が必要であり、特に、減率乾燥時に急激な乾燥を行うのは粒子の固着を招くので好ましくない。
本発明は以上の事柄の組み合わせにより達成されるものである。
【0014】
本発明のヒドロキシアルキルアルキルセルロースの使用量は、下地、施工場所の気象条件、タイルの種類、重量等によっても異なるが、セメント100重量部あたり0.05重量部〜3重量部、好ましくは0.1重量部〜0.8重量部である。
また、ヒドロキシアルキルアルキルセルロースは空気連行性があるため、空気量のコントロールが必要な場合には、コンクリートやモルタルに使用されている消泡剤である、例えばトリブチルフォスフェート(C12H2704P)、プルロニック系消泡剤(プルロニックL61(旭電化工業製)など)、シリコーン系消泡剤(KM73(信越化学工業製)など)、アセチレングリコール誘導体(サーフィノール(日信化学工業製)など)等が使用できる。
【0015】
更に、一般に、コンクリートやモルタルなどに使用されている減水剤(高性能減水剤、高性能AE減水剤、AE減水剤など)も必要に応じて使用することができる。
この減水剤としては、高縮合トリアジン系化合物、メラミンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、ポリカルボン酸塩系誘導体、変性リグニンスルホン酸塩系化合物、アミノスルホン酸系高分子化合物、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、イソプレン系化合物などが挙げられる。非イオン性セルロースエーテルを用いた場合には、これらの内では、高縮合トリアジン系化合物(NL−4000(ポゾリス物産製))、メラミンスルホン酸塩のホルマリン縮合物(SMF(日産化学工業製))、ポリカルボン酸塩系誘導体(SF−8S(ポゾリス物産製))、イソプレン系化合物(ダイナフロー(日本合成ゴム製))が好ましい。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制限されるものではない。
【0016】
【実施例】
実施例1
DSが1.4、MSが0.21となるように塩化メチル、酸化プロピレンを反応(均一反応)し、上記実施の形態に示したように分散・溶解等を行い、1重量%の水溶液の20℃における粘度が6,300mPa・sであるヒドロキシプロピルメチルセルロースを得た。
【0017】
実施例2
DSが1.5、MSが0.32となるように塩化メチル、酸化エチレンを反応(均一反応)し、上記実施の形態に示したように分散・溶解等を行い、1重量%の水溶液の20℃における粘度が6,500mPa・sであるヒドロキシエチルメチルセルロースを得た。
【0018】
実施例3
高分子量パルプを用い、DSが1.5、MSが0.33となるように塩化メチル、酸化エチレンを反応(均一反応)し、上記実施の形態に示したように分散・溶解等を行い、1重量%の水溶液の20℃における粘度が9,100mPa・sであるヒドロキシエチルメチルセルロースを得た。
【0019】
実施例4
DSが1.4、MSが0.31となるように塩化メチル、酸化エチレンを反応(均一反応)し、上記実施の形態に示したように分散・溶解等を行い、1重量%の水溶液の20℃における粘度が4,050mPa・sであるヒドロキシエチルメチルセルロースを得た。
【0020】
実施例5
DSが1.5、MSが0.33となるように塩化メチル、酸化エチレンを反応(均一反応)し、上記実施の形態に示したように分散・溶解等を行い、1重量%の水溶液の20℃における粘度が19,800mPa・sであるヒドロキシエチルメチルセルロースを得た。
【0021】
実施例6
粉体の粒子径を30メッシュ以上が6.7重量%、200メッシュ以下が29.7重量%とした以外は、全て実施例1と同様なヒドロキシプロピルメチルセルロースを得た。
【0022】
実施例7
粉体の粒子径を30メッシュ以上が29.5重量%、200メッシュ以下が15.5重量%とした以外は、全て実施例1と同様なヒドロキシプロピルメチルセルロースを得た。
【0023】
比較例1
DSが1.4、MSが0.10となるように塩化メチル、酸化プロピレンを反応(均一反応)し、上記実施の形態に示したように分散・溶解等を行い、1重量%の水溶液の20℃における粘度が4,700mPa・sであるヒドロキシエチルメチルセルロースを得た。
【0024】
比較例2
DSが1.5、MSが0.32となるように塩化メチル、酸化エチレンを反応(均一反応)し、十分な洗浄をしなかったため、灰分が8.7%で、1重量%の水溶液の20℃における粘度が3,500mPa・sであるヒドロキシエチルメチルセルロースを得た。
【0025】
比較例3
ヒドロキシアルキルアルキルセルロースとして、信越化学工業(株)製の「hi90SH−100000」を用いた。
【0026】
比較例4
実施例2と同様の製法により、粒度30メッシュ以上が48%になるように調製したヒドロキシエチルメチルセルロースを得た。
【0027】
比較例5
ヒドロキシアルキルアルキルセルロースとして、三星精密化学社製「507G」、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを用いた。
【0028】
上記実施例および比較例により得られたヒドロキシアルキルアルキルセルロースについて、以下の各条件で測定を行った。
1)水溶性粘度:
所定量(1重量%(5g(試料)/500g(水))のヒドロキシアルキルアルキルセルロースを容量500mLのビーカーに入った水の中に入れ、マグネチックスターラー(長さ35mm、直径8mmの回転子使用)で5分撹拌し、60分放置した後、B−H型回転粘度計を用いて、ローター回転数20rpmにて測定を行った。水溶液の温度は20℃および35℃とした。
2)水湿潤時間:
0.25gのヒドロキシアルキルアルキルセルロースを水に浮かべ、全体が湿潤するまでの時間を測定した。
【0029】
3)下記の調合を行ったタイルモルタルを用いて、物性を評価した。
a)調合
普通ポルトランドセメント(日本セメント製) 100重量部
三河珪砂6号 100重量部
ヒドロキシアルキルアルキルセルロース 0.4重量部
水 可変量
(なお、水はテーブルフロー170±5mmとなる量とした。)
b)テーブルフロー
JISR5201(ポルトランドセメント)に準じて実施した。
c)保水率:
住宅都市整備公団、特別共通仕様書「タイルモルタル」に規定された濾紙法に準じて実施した。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
これらの結果より、実施例1〜7の化合物は、いずれも35℃水溶液粘度が1,500〜12,000mPa・sの範囲内の本発明のヒドロキシアルキルアルキルセルロースであり、高温での粘度発現性に優れ、高温下でのタイルモルタルの保水率も高く、夏季などの高温の時期にも高性能を与えることがわかった。
これに対して、比較例1の化合物では、MSが0.10と低いため、35℃における粘度低下が大きく、タイルモルタルの保水率も低い。
比較例2の化合物では、灰分が多く、乾燥時に無機塩類により固結現象が起こり、本発明で実施されるような軽微な撹拌では、分散・溶解しない。
比較例3の化合物は、粉末状態のヒドロキシプロピルメチルセルロースであり、200メッシュより細かい形態が57.0%と多い。また、グリオキサールも0.9%と多い。このため、本発明で実施されるような軽微な撹拌では、一度分散したものが沈降し、底に糊状になってしまい(粘度測定不能)、実用上問題がある。
比較例4の化合物は、30メッシュ以上が48%と多く、粒が粗すぎる。このため、本発明で実施されるような軽微な撹拌では、一度分散したものが沈降し、底に糊状になる部分が多くて粘性がでないため、実用上不適当がある。
比較例5の化合物では、MSが0.15と比較的低く、均一反応でないためか、あるいは、乾燥時の虐待のためか、35℃での粘度低下が大きく、タイルモルタルの保水率も低い。
【0033】
【発明の効果】
本発明のセメントモルタル用混和剤を用いることにより、従来の混和剤に比べて、高温での粘度発現、高温下でのセメントモルタルの保水率が高くなり、より少ない添加量であっても、タイル等を効果的に接着することが可能となり、その産業上の意義は極めて大きい。
Claims (1)
- 1重量%の水溶液についてB−H型回転粘度計にて、ローター回転数20rpmで測定した20℃における粘度が4,000〜20,000mPa・sであり、35℃における粘度が1,500〜12,000mPa・sであるヒドロキシアルキルアルキルセルロースを含み、
上記ヒドロキシアルキルアルキルセルロースが30メッシュより粗い形態を30重量%以下、かつ、200メッシュより細かい形態を30重量%以下に調製され、水湿潤時間が10秒以内に調製された粒状品であることを特徴とするセメントモルタル用混和剤。
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