JP3863588B2 - 洗濯機用気泡発生器 - Google Patents
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- Accessory Of Washing/Drying Machine, Commercial Washing/Drying Machine, Other Washing/Drying Machine (AREA)
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は洗濯機用気泡発生器に関し、より具体的には洗濯の過程で気泡を洗濯槽内に供給して洗濯の効率を高めようとした、いわゆる気泡洗濯機に使用される気泡発生器に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、洗濯機用気泡発生器とは洗濯の過程中に気泡を洗濯槽内に供給して洗濯の効率を高めようとした、いわゆる気泡洗濯機に装着されて気泡を発生する装置を意味し、このような従来の洗濯機用気泡発生器の実施の形態１が図１乃至図４に示されている。
【０００３】
図１乃至図４によれば、従来の洗濯機用気泡発生器の実施の形態１は胴部１０、ベローズ３０ａ及び３０ｂ、作動板４０ａ及び４０ｂ、永久磁石５０ａ及び５０ｂ、そして電磁石６０ａ及び６０ｂを含む。
【０００４】
胴部１０の外側上部及び下部にはベローズ３０ａ及び３０ｂが、それぞれ空気漏れが発生しないように取り付けられている。胴部１０の内部には流入通路１１及び流出通路１２ａ及び１２ｂが形成されている。上記流入通路１１は複数の第１貫通孔１３ａ及び１３ｂによってベローズ３０ａ及び３０ｂの内部にそれぞれ連通しており、上記流出通路１２ａ及び１２ｂもまた複数の第２貫通孔１４ａ及び１４ｂによって上記ベローズ３０ａ及び３０ｂの内部にそれぞれ連通している。上記第１貫通孔１３ａ及び１３ｂは胴部１０の外側の表面に取り付けられた第１逆流防止板１５ａ及び１５ｂによって開閉自在となっており、上記第２貫通孔１４ａ及び１４ｂも胴部１０の流出通路１２ａ及び１２ｂの内側の表面に取り付けられた第２逆流防止板１６ａ及び１６ｂによって開閉自在となっている。胴部１０の流出通路１２ａ及び１２ｂの外側の上下部にはブラケット１７ａ及び１７ｂがそれぞれ設けている。
【０００５】
通常板バネでできている作動板４０ａ及び４０ｂはその一端がそれぞれ上記ブラケット１７ａ及び１７ｂに結合されており、その他端にはそれぞれ永久磁石５０ａ及び５０ｂが備えられている。上記永久磁石５０ａ及び５０ｂの一側には電磁石６０ａ及び６０ｂがそれぞれ上記永久磁石５０ａ及び５０ｂから所定の間隔をおいて配置されている。電磁石６０ａ及び６０ｂと永久磁石５０ａ及び５０ｂは、電磁石６０ａ及び６０ｂが励磁された時永久磁石５０ａ及び５０ｂは互いに反対方向に移動するように配置されている。即ち、電磁石６０ａ及び６０ｂと永久磁石５０ａ及び５０ｂは、電磁石６０ａ及び６０ｂに“＋”方向の電流が印加されると永久磁石５０ａ及び５０ｂは図３における矢印の方向にそれぞれ移動し、電磁石６０ａ及び６０ｂに“−”方向の電流が印加されると永久磁石５０ａ及び５０ｂは図４における矢印の方向にそれぞれ移動するように、互いに配置されている。
【０００６】
作動板４０ａ及び４０ｂの中央付近にはベローズ３０ａ及び３０ｂの一端がそれぞれ取り付けられている。
【０００７】
上記のような構成の従来の洗濯機用気泡発生器の実施の形態１では、電磁石６０ａ及び６０ｂに交流電流が印加されると、電磁石６０ａ及び６０ｂと永久磁石５０ａ及び５０ｂとの間の電磁気的な相互作用によって永久磁石５０ａ及び５０ｂは互いに反対方向に振動する。即ち、電磁石６０ａ及び６０ｂに“＋”方向の電流が印加されると永久磁石５０ａ及び５０ｂは図３における矢印の方向にそれぞれ移動し、電磁石６０ａ及び６０ｂに“−”方向の電流が印加されると永久磁石５０ａ及び５０ｂは図４における矢印の方向にそれぞれ移動する。
【０００８】
電磁石６０ａ及び６０ｂに“＋”方向の電流が印加されて永久磁石５０ａ及び５０ｂが図３の矢印で示す方向にそれぞれ移動すると、作動板４０ａ及び４０ｂは胴部１０から遠のく方向に移動し、これによって作動板４０ａ及び４０ｂの中央付近にその一側が取り付けられているベローズ３０ａ及び３０ｂが膨張する。ベローズ３０ａ及び３０ｂが膨張すると、ベローズ３０ａ及び３０ｂの内部空気圧は流入通路１１及び流出通路１２ａ及び１２ｂの内部空気圧より低くなり、ベローズ３０ａ及び３０ｂの内部と流入通路１１及び流出通路１２ａ及び１２ｂの内部との間には圧力の差が生じる。この圧力差によって、胴部１０の外側の表面に付着されて第１貫通孔１３ａ及び１３ｂを塞いでいた第１逆流防止板１５ａ及び１５ｂはベローズ３０ａ及び３０ｂ側に押され、これによって閉鎖されていた第１貫通孔１３ａ及び１３ｂが開放される。このようにして外部からの空気、即ち、大気が気泡発生器のベローズ３０ａ及び３０ｂの内部へ流入する。
【０００９】
これと同時に、上記の圧力差によって、流出通路１２ａ及び１２ｂの内側の表面に取り付けられている第２逆流防止板１６ａ及び１６ｂもベローズ３０ａ及び３０ｂ側に押され、これによって第２貫通孔１４ａ及び１４ｂが閉鎖される。このようにして流出通路１２ａ及び１２ｂの内部空気のベローズ３０ａ及び３０ｂの内部への逆流が防止される。
【００１０】
一方、電流の流れが変わって、電磁石６０ａ及び６０ｂに“−”方向の電流が印加され永久磁石５０ａ及び５０ｂが図４の矢印で示す方向にそれぞれ移動すると、作動板４０ａ及び４０ｂは胴部１０側に移動し、これによってベローズ３０ａ及び３０ｂが圧縮される。ベローズ３０ａ及び３０ｂが圧縮されると、ベローズ３０ａ及び３０ｂの内部の空気圧は流入通路１１及び流出通路１２ａ及び１２ｂの内部空気圧より高くなり、ベローズ３０ａ及び３０ｂの内部と流入通路１１及び流出通路１２ａ及び１２ｂの内部との間には圧力差が生じる。この圧力差によって、第１逆流防止板１５ａ及び１５ｂが胴部１０側に押され、これによって開放されていた第１貫通孔１３ａ及び１３ｂは閉鎖される。このようにしてベローズ３０ａ及び３０ｂの内部空気の流入通路１１側への逆流が防止される。これと同時に、上記の圧力差によって、第２逆流防止板１６ａ及び１６ｂにより閉鎖されていた第２貫通孔１４ａ及び１４ｂが開放され、これによってベローズ３０ａ及び３０ｂの内部空気が流出通路１２ａ及び１２ｂの内部へ加圧されて送出される。流出通路１２ａ及び１２ｂの内部に送出された圧縮空気は図示されていない圧縮空気の供給ラインを介して洗濯機の洗濯槽（図示されず）の内部に供給される。
【００１１】
上記のような一連の動きは電磁石６０ａ及び６０ｂに流れる交流電流が流れの方向を変える度に繰り返され、これによって洗濯機の洗濯槽内部への持続的な空気供給が確保される。
【００１２】
しかし、上記のような構成の従来の洗濯機用気泡発生器の実施の形態１では、高圧の圧縮空気が流出通路１２ａ及び１２ｂの内部を周期的に膨張しながらランニング（ｒｕｎｎｉｎｇ）するため、気泡発生器の内部で大きな騒音が発生するという問題があった。
【００１３】
上記のような従来の洗濯機用気泡発生器の実施の形態１の問題点を解決するために、従来の実施の形態１の気泡発生器の構成において流出通路１２ａ及び１２ｂの中間に膨張室１８ａ及び１８ｂを形成し、加圧されて送出される高圧の圧縮空気を上記膨張室１８ａ及び１８ｂの内部で一次的に膨張させることで、流出通路１２ａ及び１２ｂの内部での高圧の圧縮空気の周期的な膨張に因る上記の騒音を減らそうとした従来の気泡発生器の実施の形態２を図５及び図６に示している。
【００１４】
図５及び図６によると、従来の洗濯機用気泡発生器の実施の形態２の構成及び作用は、同図からも明らかなように、従来の実施の形態１の気泡発生器の構成において、流出通路１２ａ及び１２ｂの中間に膨張室１８ａ及び１８ｂを形成したこと、また流出通路１２ａ及び１２ｂを介してランニングする高圧の圧縮空気が上記膨張室１８ａ及び１８ｂの内部で一次的に膨張すること等を除いては、上記従来の実施の形態１とその構成及び作用が完全に同一であるため、対応する部分には同一符号を付しその説明を省略することにする。
【００１５】
上記のような構成の従来の洗濯機用気泡発生器の実施の形態２によると、従来の実施の形態１に比べ気泡発生器の内部で発生する騒音はある程度低減されたが、ベローズ３０ａ及び３０ｂにより加圧されて流出通路１２ａ及び１２ｂを介してランニングする高圧の圧縮空気が、膨張室１８ａ及び１８ｂで急激に膨張して膨張室１８ａ及び１８ｂの内側壁面と衝突することに因る騒音は相変わらず存在するという問題があった。
【００１６】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は従来の洗濯機用気泡発生器の前記したような問題点を解決するためになされたものであって、本発明の目的は、気泡発生器のベローズによって圧縮された高圧の圧縮空気が流出通路を介してランニングする際に発生する、圧縮空気の周期的な膨張に因る騒音を顕著に減少させた改良洗濯機用気泡発生器を提供することにある。
【００１７】
【課題を解決するための手段】
上記のような本発明の目的は、流入通路及び流出通路を具備した胴部と、上記流入通路と上記流出通路との間に配置され上記流入通路を介して流入した空気を上記流出通路を介して吐出させるポンピング手段と、上記流出通路の中間に配置され、上記ポンピング手段によって加圧され上記流出通路を介して周期的に吐出される圧縮空気を上記流出通路内で分散させて流動させることによって騒音を減少させる騒音減少手段とで構成され、上記騒音減少手段は、上記流出通路の直径と同一直径を有する第１パイプ；上記第１パイプの内部に上記第１パイプと同心に配置される第２パイプ；及び上記第２パイプを上記第１パイプに対して支える複数のリブからなる本発明による洗濯機用気泡発生器を提供することによって達成される。
【００１８】
ここで、上記ポンピング手段は、上記胴部の上記流入通路の一端に形成された第１貫通孔を介してその内部が上記流入通路に連通され、また上記流出通路の一端に形成された第２貫通孔を介してその内部が流出通路に連通されるベローズ；上記胴部の外側の表面に取り付けられ上記ベローズの膨張または収縮に応じて上記第１貫通孔を開放または閉鎖させる第１逆流防止板；上記胴部の上記流出通路の内側の表面に取り付けられ上記ベローズの膨張または収縮に応じて上記第２貫通孔を閉鎖または開放させる第２逆流防止板；及び永久磁石及び電磁石を備え、上記電磁石に電流が印加されると上記ベローズを周期的に膨張または収縮させる振動発生手段からなるのが望ましい。
【００１９】
上記のような構成の本発明による洗濯機用気泡発生器によると、上記ポンピング手段によって加圧された圧縮空気は第２貫通孔を介して流出通路内に周期的に吐出される。流出通路内に吐出された圧縮空気は上記騒音減少手段を構成する第１パイプと、第２パイプ及び複数のリブによって幾つかに分岐した流路を介して流動する。上記騒音減少手段内に流入した圧縮空気は上記幾つかに分岐した流路内でそれぞれ膨張する。
【００２０】
従って、本発明による洗濯機用気泡発生手段によると、流出通路内に吐出された圧縮空気が騒音減少手段の幾つかに分岐した流路を介して流動しながら膨張するため、流出通路内に流入した空気が上記流出通路内で一気に膨張する従来のものに比べ顕著な騒音低減効果が期待できるという利点がある。
【００２１】
又、上記のような本発明の目的は、流入通路及び流出通路を具備した胴部と；上記流入通路と上記流出通路との間に配置され上記流入通路を介して流入した空気を上記流出通路を介して吐出させるポンピング手段；及び上記流出通路の中間に設けた膨張室と、上記膨張室の内部に配置され、吸音部材で作られ且つ複数の貫通孔が形成されている吸音板を含み、上記ポンピング手段によって加圧され上記流出通路内に周期的に吐出される圧縮空気を上記膨張室内で１次的に膨張させた後、再び上記吸音板に形成された複数の貫通孔を介して分散させ流動させることによって騒音を減少させる騒音減少手段からなる本発明による洗濯機用気泡発生手段を提供することによっても達成される。
【００２２】
ここで、上記ポンピング手段は、上記胴部の上記流入通路の一端に形成された第１貫通孔を介してその内部が上記流入通路に連通され、また上記流出通路の一端に形成された第２貫通孔を介してその内部が上記流出通路に連通されるベローズと；上記胴部の外側の表面に取り付けられ上記ベローズの膨張または収縮に応じて上記第１貫通孔を開放または閉鎖させる第１逆流防止板と；上記胴部の上記流出通路の内側の表面に取り付けられ、上記ベローズの膨張または収縮に応じて上記第２貫通孔を閉鎖または開放させる第２逆流防止板；及び永久磁石及び電磁石を備え、上記電磁石に電流が印加されると上記ベローズを周期的に膨張または収縮させる振動発生手段とからなるのが望ましい。
【００２３】
上記のような構成の本発明による洗濯機用気泡発生器によると、上記ポンピング手段によって加圧され第２貫通孔を介して流出通路内に吐出された圧縮空気は、上記流出通路の中間に設けられた膨張室内で１次膨張した後、再び上記膨張室内に設けられた吸音部材で作られた吸音板に形成された複数の貫通孔を介して分散され流動する。
【００２４】
従って、上記のような構成の本発明による洗濯機用気泡発生器によると、流出通路内に吐出された圧縮空気が流出通路の中間に設けられた膨張室内で一次膨張した後、再び上記膨張室内に備えられた吸音部材で作られた吸音板に形成された複数の貫通孔を介して分散され流動しながら膨張するため、流出通路内へ流入された空気が流出通路または膨張室内で一気に膨張するようになる従来のものに比べ顕著な騒音低減効果が期待できるという利点がある。
【００２５】
【発明の実施の形態】
図７乃至図１２には本発明による洗濯機用気泡発生器の実施の形態１を示す。
【００２６】
図７乃至図１２によれば、本発明による洗濯機用気泡発生器は胴部１１０と、ポンピング手段及び騒音減少手段とからなる。
【００２７】
上記胴部１１０の内部には流入通路１１１と流出通路１１２ａ及び１１２ｂとが形成されている。胴部１１０の流入通路１１１の流出通路１１２ａ及び１１２ｂ側の一端の上側及び下側には第１貫通孔１１３ａ及び１１３ｂが形成されており、胴部１１０の流出通路１１２ａ及び１１２ｂの流入通路１１１側の一端の上側及び下側には第２貫通孔１１４ａ及び１１４ｂが形成されている。胴部１１０の流出通路１１２ａ及び１１２ｂ側の外側の上下部にはブラケット１１７ａ及び１１７ｂがそれぞれ備えられている。
【００２８】
上記ポンピング手段はベローズ１３０ａ及び１３０ｂと、第１逆流防止板１１５ａ及び１１５ｂと、第２逆流防止板１１６ａ及び１１６ｂと、振動発生手段とからなり、上記振動発生手段は作動板１４０ａ及び１４０ｂと、永久磁石１５０ａ及び１５０ｂと、電磁石１６０ａ及び１６０ｂとからなる。
【００２９】
ベローズ１３０ａ及び１３０ｂは胴部１１０の外側の上部及び下部にそれぞれ空気漏れが発生しないように取り付けられている。上記流入通路１１１は複数の第１貫通孔１１３ａ及び１１３ｂによってベローズ１３０ａ及び１３０ｂの内部にそれぞれ連通されており、上記流出通路１１２ａ及び１１２ｂは複数の第２貫通孔１１４ａ及び１１４ｂによって上記ベローズ１３０ａ及び１３０ｂの内部にそれぞれ連通されている。上記第１貫通孔１１３ａ及び１１３ｂは胴部１１０の外側の表面に取り付けられた第１逆流防止板１１５ａ及び１１５ｂによって開閉自在になっており、上記第２貫通孔１１４ａ及び１１４ｂは胴部１１０の流出通路１１２ａ及び１１２ｂの内側の表面に取り付けられた第２逆流防止板１１６ａ及び１１６ｂによって開閉自在となっている。
【００３０】
通常、板バネでできている作動板１４０ａ及び１４０ｂはブラケット１１７ａ及び１１７ｂにその一端がそれぞれ結合されており、その他端には永久磁石１５０ａ及び１５０ｂがそれぞれ取り付けられている。上記永久磁石１５０ａ及び１５０ｂの一側には電磁石１６０ａ及び１６０ｂがそれぞれ上記永久磁石１５０ａ及び１５０ｂから所定の間隔を置いて配置されている。電磁石１６０ａ及び１６０ｂと永久磁石１５０ａ及び１５０ｂは、電磁石１６０ａ及び１６０ｂが励磁された時、永久磁石１５０ａ及び１５０ｂが互いに反対方向に移動するように配置されている。即ち、電磁石１６０ａ及び１６０ｂと永久磁石１５０ａ及び１５０ｂとは、電磁石１６０ａ及び１６０ｂに“＋”方向の電流が印加されると永久磁石１５０ａ及び１５０ｂは図１１の矢印で示す方向にそれぞれ移動し、電磁石１６０ａ及び１６０ｂに“−”方向の電流が印加されると永久磁石１５０ａ及び１５０ｂは図１２の矢印で示す方向にそれぞれ移動するように配置されている。
【００３１】
作動板１４０ａ及び１４０ｂの中央付近にはベローズ１３０ａ及び１３０ｂの一端がそれぞれ取り付けられている。
【００３２】
上記騒音減少手段は第１パイプ２１０、第２パイプ２２０、及び複数のリブ２３０ａ、２３０ｂ，２３０ｃ及び２３０ｄからなる。
【００３３】
上記第１パイプ２１０は流出通路１１２ａ及び１１２ｂの中間に配置され、上記流出通路１１２ａ及び１１２ｂと同一直径を有する。上記第２パイプ２２０は第１パイプ２１０の内部に上記第１パイプと同心に配置され、また上記第２パイプは複数のリブ２３０ａ、２３０ｂ、２３０ｃ及び２３０ｄによって上記第１パイプ２１０の内部に支えられる。
【００３４】
上記のような構成の本発明による洗濯機用気泡発生器の実施の形態１によると、電磁石１６０ａ及び１６０ｂに交流電流が印加されると、電磁石１６０ａ及び１６０ｂと永久磁石１５０ａ及び１５０ｂとの間の電磁気的な相互作用によって永久磁石１５０ａ及び１５０ｂは互いに反対方向に振動する。即ち、電磁石１６０ａ及び１６０ｂに“＋”方向の電流が印加されると永久磁石１５０ａ及び１５０ｂは図１１の矢印で示す方向にそれぞれ移動し、電磁石１６０ａ及び１６０ｂに“−”方向の電流が印加されると永久磁石１５０ａ及び１５０ｂは図１２の矢印で示す方向にそれぞれ移動する。
【００３５】
電磁石１６０ａ及び１６０ｂに“＋”方向の電流が印加され永久磁石１５０ａ及び１５０ｂが図１１の矢印で示す方向にそれぞれ移動すると、作動板１４０ａ及び１４０ｂは胴部１１０から遠のく方向に移動し、これにより作動板１４０ａ及び１４０ｂの中央付近にその一側が取り付けられているベローズ１３０ａ及び１３０ｂが膨張する。ベローズ１３０ａ及び１３０ｂが膨張すれば、ベローズ１３０ａ及び１３０ｂの内部の空気圧は流入通路１１１及び流出通路１１２ａ及び１１２ｂの内部の空気圧より低くなり、ベローズ１３０ａ及び１３０ｂの内部と流入通路１１１及び流出通路１１２ａ及び１１２ｂの内部との間には圧力差が生じる。上記圧力差によって、胴部１１０の外側の表面に取り付けられて第１貫通孔１１３ａ及び１１３ｂを塞いでいた第１逆流防止板１１５ａ及び１１５ｂはベローズ１３０ａ及び１３０ｂ側に押され、これにより閉鎖されていた第１貫通孔１１３ａ及び１１３ｂが開放される。このようにして外部からの空気、即ち、大気が気泡発生器のベローズ１３０ａ及び１３０ｂの内部へ流入する。これと同時に、上記圧力の差によって、流出通路１１２ａ及び１１２ｂの内側の表面に取り付けられている第２逆流防止板１１６ａ及び１１６ｂもベローズ１３０ａ及び１３０ｂ側に押され、これにより第２貫通孔１１４ａ及び１１４ｂは閉鎖される。このようにして、流出通路１１２ａ及び１１２ｂの内部の空気がベローズ１３０ａ及び１３０ｂの内部へ逆流するのが防止される。
【００３６】
一方、電流の流れの方向が変わり、電磁石１６０ａ及び１６０ｂに“−”方向の電流が印加され永久磁石１５０ａ及び１５０ｂが図１２の矢印で示す方向にそれぞれ移動すると、作動板１４０ａ及び１４０ｂは胴部１１０側に移動し、これによりベローズ１３０ａ及び１３０ｂは圧縮される。ベローズ１３０ａ及び１３０ｂが圧縮されると、ベローズ１３０ａ及び１３０ｂの内部空気圧は流入通路１１１及び流出通路１１２ａ及び１１２ｂの内部空気圧より高くなり、ベローズ１３０ａ及び１３０ｂの内部と流入通路１１１及び流出通路１１２ａ及び１１２ｂの内部との間には圧力の差が生じる。上記圧力差によって、第１逆流防止板１１５ａ及び１１５ｂは胴部１１０側に押され、これにより開放されていた第１貫通孔１１３ａ及び１１３ｂは閉鎖される。このようにして、ベローズ１３０ａ及び１３０ｂの内部の空気が流入通路１１１側に逆流するのが防止される。これと同時に、上記圧力差によって、第２逆流防止板１１６ａ及び１１６ｂによって閉鎖されていた第２貫通孔１１４ａ及び１１４ｂが開放され、これによりベローズ１３０ａ及び１３０ｂの内部の空気が流出通路１１２ａ及び１１２ｂの内部に加圧されて送出される。
【００３７】
一方、流出通路１１２ａ及び１１２ｂ内に吐出された圧縮空気は上記騒音減少手段を構成する第１パイプ２１０と、第２パイプ２２０及び複数のリブ２３０ａ、２３０ｂ，２３０ｃ及び２３０ｄによって幾つかに分岐した流路を介して流動する。上記騒音減少手段内に流入した圧縮空気は上記幾つかに分岐した流路内でそれぞれ膨張する。
【００３８】
上記騒音減少手段を介して胴部１１０の外部に排出された圧縮空気は図示されていない圧縮空気供給ラインを介して洗濯機の洗濯槽（図示されず）の内部に供給される。
【００３９】
上記のような一連の動きは電磁石１６０ａ及び１６０ｂに流れる交流電流の流れの方向の変化の都度繰り返され、これによって洗濯機の洗濯槽には空気が持続的に供給される。
【００４０】
従って、本発明による洗濯機用気泡発生器の実施の形態１によると、流出通路１１２ａ及び１１２ｂ内に吐出された圧縮空気が上記騒音減少手段の幾つかに分岐した流路を介して流動しながら膨張するため、流出通路１１２ａ及び１１２ｂ内に流入した空気が上記流出通路内で一気に膨張する従来のものに比べ顕著な騒音低減の効果が期待できるという利点がある。
【００４１】
図１３乃至図１５は本発明による洗濯機用気泡発生器の実施の形態２を示す。
【００４２】
図１３乃至図１５によると、本発明による洗濯機用気泡発生器の実施の形態２の構成は、同図からも明らかなように、洗濯機用気泡発生器の構成において、実施の形態１は、流出通路の中間に第１パイプ２１０、第２パイプ２２０、及び複数のリブ２３０ａ、２３０ｂ，２３０ｃ及び２３０ｄからなる騒音減少手段が配置された構成を取っているが、実施の形態２は、騒音減少手段が流出通路１１２ａ及び１１２ｂの中間に形成された膨張室１１８ａ及び１１８ｂと、上記膨張室１１８ａ及び１１８ｂの内部に配置され、吸音部材でできていて且つ複数の貫通孔２５０の形成されている吸音板とで構成されるという点を除けば上記実施の形態１による気泡発生器とその構成が完全に一致するため、対応する部分には同一符号を付しその説明を省略する。
【００４３】
上記のような構成の本発明による洗濯機用気泡発生器によると、ポンピング手段によって加圧され流出通路１１２ａ及び１１２ｂ内に吐出された圧縮空気は、上記膨張室１１８ａ及び１１８ｂ内で１次膨張した後、再び上記吸音板２６０に形成された複数の貫通孔２５０を介して分散され流動する。
【００４４】
従って、上記のような構成の本発明による洗濯機用気泡発生器によると、流出通路１１２ａ及び１１２ｂ内に吐出された圧縮空気が上記流出通路１１２ａ及び１１２ｂの中間に設けられた膨張室１１８ａ及び１１８ｂ内で一次膨張した後、再び上記膨張室１１２ａ及び１１２ｂ内に備えられた吸音部材でできた吸音板２６０に形成された複数の貫通孔２５０を介して分散されて流動しながら膨張するため、流出通路内に流入した空気が流出通路または膨張室内で一気に膨張する従来のものに比べ顕著な騒音減少の効果が期待できるという利点がある。
【００４５】
以上、本発明を上記の実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はこれに限定されず、当業者の通常の知識を逸脱しない範囲内でその変形や改良が可能であるのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図１】従来の洗濯機用気泡発生器の実施の形態１の正断面図である。
【図２】図１における線ＡーＡに沿った断面図である。
【図３】従来の洗濯機用気泡発生器の電磁石に“＋”方向の電流が印加された時の電磁石の極性及び永久磁石の運動方向を説明するための図である。
【図４】従来の洗濯機用気泡発生器の電磁石に“−”方向の電流が印加された時の電磁石の極性と永久磁石の運動方向を説明するための図である。
【図５】従来の洗濯機用気泡発生器の実施の形態２の正断面図である。
【図６】図５における線ＢーＢに沿った断面図である。
【図７】本発明による洗濯機用気泡発生器の実施の形態１の正断面図である。
【図８】図７における線ＣーＣ沿った断面図である。
【図９】本発明による洗濯機用気泡発生器の実施の形態１の騒音減少手段の斜視図である。
【図１０】本発明による洗濯機用気泡発生器の実施の形態１の騒音減少手段を示す断面図である。
【図１１】本発明による洗濯機用気泡発生器の電磁石に“＋”方向の電流が印加された時の電磁石の極性と永久磁石の運動方向を説明するための図である。
【図１２】本発明による洗濯機用気泡発生器の電磁石に“−”方向の電流が印加された時の電磁石の極性と永久磁石の運動方向を説明するための図である。
【図１３】本発明による洗濯機用気泡発生器の実施の形態２の正断面図である。
【図１４】図１３の線ＤーＤに沿った断面図である。
【図１５】本発明による洗濯機用気泡発生器の実施の形態２の騒音減少手段を示す断面図である。
【符号の説明】
１１０ 胴部
１１１ 流入通路
１１２ａ、１１２ｂ 流出通路
１１３ａ、１１３ｂ 第１貫通孔
１１４ａ、１１４ｂ 第２貫通孔
１１５ａ、１１５ｂ 第１逆流防止板
１１６ａ、１１６ｂ 第２逆流防止板
１１７ａ、１１７ｂ ブラケット
１１８ａ、１１８ｂ 膨張室
１３０ａ、１３０ｂ ベローズ
１４０ａ、１４０ｂ 作動板
１５０ａ、１５０ｂ 永久磁石
１６０ａ、１６０ｂ 電磁石
２１０ 第１パイプ
２２０ 第２パイプ
２３０ａ、２３０ｂ、２３０ｃ，２３０ｄ 複数のリブ
２５０ 複数の貫通孔
２６０ 吸音板
【発明の属する技術分野】
本発明は洗濯機用気泡発生器に関し、より具体的には洗濯の過程で気泡を洗濯槽内に供給して洗濯の効率を高めようとした、いわゆる気泡洗濯機に使用される気泡発生器に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、洗濯機用気泡発生器とは洗濯の過程中に気泡を洗濯槽内に供給して洗濯の効率を高めようとした、いわゆる気泡洗濯機に装着されて気泡を発生する装置を意味し、このような従来の洗濯機用気泡発生器の実施の形態１が図１乃至図４に示されている。
【０００３】
図１乃至図４によれば、従来の洗濯機用気泡発生器の実施の形態１は胴部１０、ベローズ３０ａ及び３０ｂ、作動板４０ａ及び４０ｂ、永久磁石５０ａ及び５０ｂ、そして電磁石６０ａ及び６０ｂを含む。
【０００４】
胴部１０の外側上部及び下部にはベローズ３０ａ及び３０ｂが、それぞれ空気漏れが発生しないように取り付けられている。胴部１０の内部には流入通路１１及び流出通路１２ａ及び１２ｂが形成されている。上記流入通路１１は複数の第１貫通孔１３ａ及び１３ｂによってベローズ３０ａ及び３０ｂの内部にそれぞれ連通しており、上記流出通路１２ａ及び１２ｂもまた複数の第２貫通孔１４ａ及び１４ｂによって上記ベローズ３０ａ及び３０ｂの内部にそれぞれ連通している。上記第１貫通孔１３ａ及び１３ｂは胴部１０の外側の表面に取り付けられた第１逆流防止板１５ａ及び１５ｂによって開閉自在となっており、上記第２貫通孔１４ａ及び１４ｂも胴部１０の流出通路１２ａ及び１２ｂの内側の表面に取り付けられた第２逆流防止板１６ａ及び１６ｂによって開閉自在となっている。胴部１０の流出通路１２ａ及び１２ｂの外側の上下部にはブラケット１７ａ及び１７ｂがそれぞれ設けている。
【０００５】
通常板バネでできている作動板４０ａ及び４０ｂはその一端がそれぞれ上記ブラケット１７ａ及び１７ｂに結合されており、その他端にはそれぞれ永久磁石５０ａ及び５０ｂが備えられている。上記永久磁石５０ａ及び５０ｂの一側には電磁石６０ａ及び６０ｂがそれぞれ上記永久磁石５０ａ及び５０ｂから所定の間隔をおいて配置されている。電磁石６０ａ及び６０ｂと永久磁石５０ａ及び５０ｂは、電磁石６０ａ及び６０ｂが励磁された時永久磁石５０ａ及び５０ｂは互いに反対方向に移動するように配置されている。即ち、電磁石６０ａ及び６０ｂと永久磁石５０ａ及び５０ｂは、電磁石６０ａ及び６０ｂに“＋”方向の電流が印加されると永久磁石５０ａ及び５０ｂは図３における矢印の方向にそれぞれ移動し、電磁石６０ａ及び６０ｂに“−”方向の電流が印加されると永久磁石５０ａ及び５０ｂは図４における矢印の方向にそれぞれ移動するように、互いに配置されている。
【０００６】
作動板４０ａ及び４０ｂの中央付近にはベローズ３０ａ及び３０ｂの一端がそれぞれ取り付けられている。
【０００７】
上記のような構成の従来の洗濯機用気泡発生器の実施の形態１では、電磁石６０ａ及び６０ｂに交流電流が印加されると、電磁石６０ａ及び６０ｂと永久磁石５０ａ及び５０ｂとの間の電磁気的な相互作用によって永久磁石５０ａ及び５０ｂは互いに反対方向に振動する。即ち、電磁石６０ａ及び６０ｂに“＋”方向の電流が印加されると永久磁石５０ａ及び５０ｂは図３における矢印の方向にそれぞれ移動し、電磁石６０ａ及び６０ｂに“−”方向の電流が印加されると永久磁石５０ａ及び５０ｂは図４における矢印の方向にそれぞれ移動する。
【０００８】
電磁石６０ａ及び６０ｂに“＋”方向の電流が印加されて永久磁石５０ａ及び５０ｂが図３の矢印で示す方向にそれぞれ移動すると、作動板４０ａ及び４０ｂは胴部１０から遠のく方向に移動し、これによって作動板４０ａ及び４０ｂの中央付近にその一側が取り付けられているベローズ３０ａ及び３０ｂが膨張する。ベローズ３０ａ及び３０ｂが膨張すると、ベローズ３０ａ及び３０ｂの内部空気圧は流入通路１１及び流出通路１２ａ及び１２ｂの内部空気圧より低くなり、ベローズ３０ａ及び３０ｂの内部と流入通路１１及び流出通路１２ａ及び１２ｂの内部との間には圧力の差が生じる。この圧力差によって、胴部１０の外側の表面に付着されて第１貫通孔１３ａ及び１３ｂを塞いでいた第１逆流防止板１５ａ及び１５ｂはベローズ３０ａ及び３０ｂ側に押され、これによって閉鎖されていた第１貫通孔１３ａ及び１３ｂが開放される。このようにして外部からの空気、即ち、大気が気泡発生器のベローズ３０ａ及び３０ｂの内部へ流入する。
【０００９】
これと同時に、上記の圧力差によって、流出通路１２ａ及び１２ｂの内側の表面に取り付けられている第２逆流防止板１６ａ及び１６ｂもベローズ３０ａ及び３０ｂ側に押され、これによって第２貫通孔１４ａ及び１４ｂが閉鎖される。このようにして流出通路１２ａ及び１２ｂの内部空気のベローズ３０ａ及び３０ｂの内部への逆流が防止される。
【００１０】
一方、電流の流れが変わって、電磁石６０ａ及び６０ｂに“−”方向の電流が印加され永久磁石５０ａ及び５０ｂが図４の矢印で示す方向にそれぞれ移動すると、作動板４０ａ及び４０ｂは胴部１０側に移動し、これによってベローズ３０ａ及び３０ｂが圧縮される。ベローズ３０ａ及び３０ｂが圧縮されると、ベローズ３０ａ及び３０ｂの内部の空気圧は流入通路１１及び流出通路１２ａ及び１２ｂの内部空気圧より高くなり、ベローズ３０ａ及び３０ｂの内部と流入通路１１及び流出通路１２ａ及び１２ｂの内部との間には圧力差が生じる。この圧力差によって、第１逆流防止板１５ａ及び１５ｂが胴部１０側に押され、これによって開放されていた第１貫通孔１３ａ及び１３ｂは閉鎖される。このようにしてベローズ３０ａ及び３０ｂの内部空気の流入通路１１側への逆流が防止される。これと同時に、上記の圧力差によって、第２逆流防止板１６ａ及び１６ｂにより閉鎖されていた第２貫通孔１４ａ及び１４ｂが開放され、これによってベローズ３０ａ及び３０ｂの内部空気が流出通路１２ａ及び１２ｂの内部へ加圧されて送出される。流出通路１２ａ及び１２ｂの内部に送出された圧縮空気は図示されていない圧縮空気の供給ラインを介して洗濯機の洗濯槽（図示されず）の内部に供給される。
【００１１】
上記のような一連の動きは電磁石６０ａ及び６０ｂに流れる交流電流が流れの方向を変える度に繰り返され、これによって洗濯機の洗濯槽内部への持続的な空気供給が確保される。
【００１２】
しかし、上記のような構成の従来の洗濯機用気泡発生器の実施の形態１では、高圧の圧縮空気が流出通路１２ａ及び１２ｂの内部を周期的に膨張しながらランニング（ｒｕｎｎｉｎｇ）するため、気泡発生器の内部で大きな騒音が発生するという問題があった。
【００１３】
上記のような従来の洗濯機用気泡発生器の実施の形態１の問題点を解決するために、従来の実施の形態１の気泡発生器の構成において流出通路１２ａ及び１２ｂの中間に膨張室１８ａ及び１８ｂを形成し、加圧されて送出される高圧の圧縮空気を上記膨張室１８ａ及び１８ｂの内部で一次的に膨張させることで、流出通路１２ａ及び１２ｂの内部での高圧の圧縮空気の周期的な膨張に因る上記の騒音を減らそうとした従来の気泡発生器の実施の形態２を図５及び図６に示している。
【００１４】
図５及び図６によると、従来の洗濯機用気泡発生器の実施の形態２の構成及び作用は、同図からも明らかなように、従来の実施の形態１の気泡発生器の構成において、流出通路１２ａ及び１２ｂの中間に膨張室１８ａ及び１８ｂを形成したこと、また流出通路１２ａ及び１２ｂを介してランニングする高圧の圧縮空気が上記膨張室１８ａ及び１８ｂの内部で一次的に膨張すること等を除いては、上記従来の実施の形態１とその構成及び作用が完全に同一であるため、対応する部分には同一符号を付しその説明を省略することにする。
【００１５】
上記のような構成の従来の洗濯機用気泡発生器の実施の形態２によると、従来の実施の形態１に比べ気泡発生器の内部で発生する騒音はある程度低減されたが、ベローズ３０ａ及び３０ｂにより加圧されて流出通路１２ａ及び１２ｂを介してランニングする高圧の圧縮空気が、膨張室１８ａ及び１８ｂで急激に膨張して膨張室１８ａ及び１８ｂの内側壁面と衝突することに因る騒音は相変わらず存在するという問題があった。
【００１６】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は従来の洗濯機用気泡発生器の前記したような問題点を解決するためになされたものであって、本発明の目的は、気泡発生器のベローズによって圧縮された高圧の圧縮空気が流出通路を介してランニングする際に発生する、圧縮空気の周期的な膨張に因る騒音を顕著に減少させた改良洗濯機用気泡発生器を提供することにある。
【００１７】
【課題を解決するための手段】
上記のような本発明の目的は、流入通路及び流出通路を具備した胴部と、上記流入通路と上記流出通路との間に配置され上記流入通路を介して流入した空気を上記流出通路を介して吐出させるポンピング手段と、上記流出通路の中間に配置され、上記ポンピング手段によって加圧され上記流出通路を介して周期的に吐出される圧縮空気を上記流出通路内で分散させて流動させることによって騒音を減少させる騒音減少手段とで構成され、上記騒音減少手段は、上記流出通路の直径と同一直径を有する第１パイプ；上記第１パイプの内部に上記第１パイプと同心に配置される第２パイプ；及び上記第２パイプを上記第１パイプに対して支える複数のリブからなる本発明による洗濯機用気泡発生器を提供することによって達成される。
【００１８】
ここで、上記ポンピング手段は、上記胴部の上記流入通路の一端に形成された第１貫通孔を介してその内部が上記流入通路に連通され、また上記流出通路の一端に形成された第２貫通孔を介してその内部が流出通路に連通されるベローズ；上記胴部の外側の表面に取り付けられ上記ベローズの膨張または収縮に応じて上記第１貫通孔を開放または閉鎖させる第１逆流防止板；上記胴部の上記流出通路の内側の表面に取り付けられ上記ベローズの膨張または収縮に応じて上記第２貫通孔を閉鎖または開放させる第２逆流防止板；及び永久磁石及び電磁石を備え、上記電磁石に電流が印加されると上記ベローズを周期的に膨張または収縮させる振動発生手段からなるのが望ましい。
【００１９】
上記のような構成の本発明による洗濯機用気泡発生器によると、上記ポンピング手段によって加圧された圧縮空気は第２貫通孔を介して流出通路内に周期的に吐出される。流出通路内に吐出された圧縮空気は上記騒音減少手段を構成する第１パイプと、第２パイプ及び複数のリブによって幾つかに分岐した流路を介して流動する。上記騒音減少手段内に流入した圧縮空気は上記幾つかに分岐した流路内でそれぞれ膨張する。
【００２０】
従って、本発明による洗濯機用気泡発生手段によると、流出通路内に吐出された圧縮空気が騒音減少手段の幾つかに分岐した流路を介して流動しながら膨張するため、流出通路内に流入した空気が上記流出通路内で一気に膨張する従来のものに比べ顕著な騒音低減効果が期待できるという利点がある。
【００２１】
又、上記のような本発明の目的は、流入通路及び流出通路を具備した胴部と；上記流入通路と上記流出通路との間に配置され上記流入通路を介して流入した空気を上記流出通路を介して吐出させるポンピング手段；及び上記流出通路の中間に設けた膨張室と、上記膨張室の内部に配置され、吸音部材で作られ且つ複数の貫通孔が形成されている吸音板を含み、上記ポンピング手段によって加圧され上記流出通路内に周期的に吐出される圧縮空気を上記膨張室内で１次的に膨張させた後、再び上記吸音板に形成された複数の貫通孔を介して分散させ流動させることによって騒音を減少させる騒音減少手段からなる本発明による洗濯機用気泡発生手段を提供することによっても達成される。
【００２２】
ここで、上記ポンピング手段は、上記胴部の上記流入通路の一端に形成された第１貫通孔を介してその内部が上記流入通路に連通され、また上記流出通路の一端に形成された第２貫通孔を介してその内部が上記流出通路に連通されるベローズと；上記胴部の外側の表面に取り付けられ上記ベローズの膨張または収縮に応じて上記第１貫通孔を開放または閉鎖させる第１逆流防止板と；上記胴部の上記流出通路の内側の表面に取り付けられ、上記ベローズの膨張または収縮に応じて上記第２貫通孔を閉鎖または開放させる第２逆流防止板；及び永久磁石及び電磁石を備え、上記電磁石に電流が印加されると上記ベローズを周期的に膨張または収縮させる振動発生手段とからなるのが望ましい。
【００２３】
上記のような構成の本発明による洗濯機用気泡発生器によると、上記ポンピング手段によって加圧され第２貫通孔を介して流出通路内に吐出された圧縮空気は、上記流出通路の中間に設けられた膨張室内で１次膨張した後、再び上記膨張室内に設けられた吸音部材で作られた吸音板に形成された複数の貫通孔を介して分散され流動する。
【００２４】
従って、上記のような構成の本発明による洗濯機用気泡発生器によると、流出通路内に吐出された圧縮空気が流出通路の中間に設けられた膨張室内で一次膨張した後、再び上記膨張室内に備えられた吸音部材で作られた吸音板に形成された複数の貫通孔を介して分散され流動しながら膨張するため、流出通路内へ流入された空気が流出通路または膨張室内で一気に膨張するようになる従来のものに比べ顕著な騒音低減効果が期待できるという利点がある。
【００２５】
【発明の実施の形態】
図７乃至図１２には本発明による洗濯機用気泡発生器の実施の形態１を示す。
【００２６】
図７乃至図１２によれば、本発明による洗濯機用気泡発生器は胴部１１０と、ポンピング手段及び騒音減少手段とからなる。
【００２７】
上記胴部１１０の内部には流入通路１１１と流出通路１１２ａ及び１１２ｂとが形成されている。胴部１１０の流入通路１１１の流出通路１１２ａ及び１１２ｂ側の一端の上側及び下側には第１貫通孔１１３ａ及び１１３ｂが形成されており、胴部１１０の流出通路１１２ａ及び１１２ｂの流入通路１１１側の一端の上側及び下側には第２貫通孔１１４ａ及び１１４ｂが形成されている。胴部１１０の流出通路１１２ａ及び１１２ｂ側の外側の上下部にはブラケット１１７ａ及び１１７ｂがそれぞれ備えられている。
【００２８】
上記ポンピング手段はベローズ１３０ａ及び１３０ｂと、第１逆流防止板１１５ａ及び１１５ｂと、第２逆流防止板１１６ａ及び１１６ｂと、振動発生手段とからなり、上記振動発生手段は作動板１４０ａ及び１４０ｂと、永久磁石１５０ａ及び１５０ｂと、電磁石１６０ａ及び１６０ｂとからなる。
【００２９】
ベローズ１３０ａ及び１３０ｂは胴部１１０の外側の上部及び下部にそれぞれ空気漏れが発生しないように取り付けられている。上記流入通路１１１は複数の第１貫通孔１１３ａ及び１１３ｂによってベローズ１３０ａ及び１３０ｂの内部にそれぞれ連通されており、上記流出通路１１２ａ及び１１２ｂは複数の第２貫通孔１１４ａ及び１１４ｂによって上記ベローズ１３０ａ及び１３０ｂの内部にそれぞれ連通されている。上記第１貫通孔１１３ａ及び１１３ｂは胴部１１０の外側の表面に取り付けられた第１逆流防止板１１５ａ及び１１５ｂによって開閉自在になっており、上記第２貫通孔１１４ａ及び１１４ｂは胴部１１０の流出通路１１２ａ及び１１２ｂの内側の表面に取り付けられた第２逆流防止板１１６ａ及び１１６ｂによって開閉自在となっている。
【００３０】
通常、板バネでできている作動板１４０ａ及び１４０ｂはブラケット１１７ａ及び１１７ｂにその一端がそれぞれ結合されており、その他端には永久磁石１５０ａ及び１５０ｂがそれぞれ取り付けられている。上記永久磁石１５０ａ及び１５０ｂの一側には電磁石１６０ａ及び１６０ｂがそれぞれ上記永久磁石１５０ａ及び１５０ｂから所定の間隔を置いて配置されている。電磁石１６０ａ及び１６０ｂと永久磁石１５０ａ及び１５０ｂは、電磁石１６０ａ及び１６０ｂが励磁された時、永久磁石１５０ａ及び１５０ｂが互いに反対方向に移動するように配置されている。即ち、電磁石１６０ａ及び１６０ｂと永久磁石１５０ａ及び１５０ｂとは、電磁石１６０ａ及び１６０ｂに“＋”方向の電流が印加されると永久磁石１５０ａ及び１５０ｂは図１１の矢印で示す方向にそれぞれ移動し、電磁石１６０ａ及び１６０ｂに“−”方向の電流が印加されると永久磁石１５０ａ及び１５０ｂは図１２の矢印で示す方向にそれぞれ移動するように配置されている。
【００３１】
作動板１４０ａ及び１４０ｂの中央付近にはベローズ１３０ａ及び１３０ｂの一端がそれぞれ取り付けられている。
【００３２】
上記騒音減少手段は第１パイプ２１０、第２パイプ２２０、及び複数のリブ２３０ａ、２３０ｂ，２３０ｃ及び２３０ｄからなる。
【００３３】
上記第１パイプ２１０は流出通路１１２ａ及び１１２ｂの中間に配置され、上記流出通路１１２ａ及び１１２ｂと同一直径を有する。上記第２パイプ２２０は第１パイプ２１０の内部に上記第１パイプと同心に配置され、また上記第２パイプは複数のリブ２３０ａ、２３０ｂ、２３０ｃ及び２３０ｄによって上記第１パイプ２１０の内部に支えられる。
【００３４】
上記のような構成の本発明による洗濯機用気泡発生器の実施の形態１によると、電磁石１６０ａ及び１６０ｂに交流電流が印加されると、電磁石１６０ａ及び１６０ｂと永久磁石１５０ａ及び１５０ｂとの間の電磁気的な相互作用によって永久磁石１５０ａ及び１５０ｂは互いに反対方向に振動する。即ち、電磁石１６０ａ及び１６０ｂに“＋”方向の電流が印加されると永久磁石１５０ａ及び１５０ｂは図１１の矢印で示す方向にそれぞれ移動し、電磁石１６０ａ及び１６０ｂに“−”方向の電流が印加されると永久磁石１５０ａ及び１５０ｂは図１２の矢印で示す方向にそれぞれ移動する。
【００３５】
電磁石１６０ａ及び１６０ｂに“＋”方向の電流が印加され永久磁石１５０ａ及び１５０ｂが図１１の矢印で示す方向にそれぞれ移動すると、作動板１４０ａ及び１４０ｂは胴部１１０から遠のく方向に移動し、これにより作動板１４０ａ及び１４０ｂの中央付近にその一側が取り付けられているベローズ１３０ａ及び１３０ｂが膨張する。ベローズ１３０ａ及び１３０ｂが膨張すれば、ベローズ１３０ａ及び１３０ｂの内部の空気圧は流入通路１１１及び流出通路１１２ａ及び１１２ｂの内部の空気圧より低くなり、ベローズ１３０ａ及び１３０ｂの内部と流入通路１１１及び流出通路１１２ａ及び１１２ｂの内部との間には圧力差が生じる。上記圧力差によって、胴部１１０の外側の表面に取り付けられて第１貫通孔１１３ａ及び１１３ｂを塞いでいた第１逆流防止板１１５ａ及び１１５ｂはベローズ１３０ａ及び１３０ｂ側に押され、これにより閉鎖されていた第１貫通孔１１３ａ及び１１３ｂが開放される。このようにして外部からの空気、即ち、大気が気泡発生器のベローズ１３０ａ及び１３０ｂの内部へ流入する。これと同時に、上記圧力の差によって、流出通路１１２ａ及び１１２ｂの内側の表面に取り付けられている第２逆流防止板１１６ａ及び１１６ｂもベローズ１３０ａ及び１３０ｂ側に押され、これにより第２貫通孔１１４ａ及び１１４ｂは閉鎖される。このようにして、流出通路１１２ａ及び１１２ｂの内部の空気がベローズ１３０ａ及び１３０ｂの内部へ逆流するのが防止される。
【００３６】
一方、電流の流れの方向が変わり、電磁石１６０ａ及び１６０ｂに“−”方向の電流が印加され永久磁石１５０ａ及び１５０ｂが図１２の矢印で示す方向にそれぞれ移動すると、作動板１４０ａ及び１４０ｂは胴部１１０側に移動し、これによりベローズ１３０ａ及び１３０ｂは圧縮される。ベローズ１３０ａ及び１３０ｂが圧縮されると、ベローズ１３０ａ及び１３０ｂの内部空気圧は流入通路１１１及び流出通路１１２ａ及び１１２ｂの内部空気圧より高くなり、ベローズ１３０ａ及び１３０ｂの内部と流入通路１１１及び流出通路１１２ａ及び１１２ｂの内部との間には圧力の差が生じる。上記圧力差によって、第１逆流防止板１１５ａ及び１１５ｂは胴部１１０側に押され、これにより開放されていた第１貫通孔１１３ａ及び１１３ｂは閉鎖される。このようにして、ベローズ１３０ａ及び１３０ｂの内部の空気が流入通路１１１側に逆流するのが防止される。これと同時に、上記圧力差によって、第２逆流防止板１１６ａ及び１１６ｂによって閉鎖されていた第２貫通孔１１４ａ及び１１４ｂが開放され、これによりベローズ１３０ａ及び１３０ｂの内部の空気が流出通路１１２ａ及び１１２ｂの内部に加圧されて送出される。
【００３７】
一方、流出通路１１２ａ及び１１２ｂ内に吐出された圧縮空気は上記騒音減少手段を構成する第１パイプ２１０と、第２パイプ２２０及び複数のリブ２３０ａ、２３０ｂ，２３０ｃ及び２３０ｄによって幾つかに分岐した流路を介して流動する。上記騒音減少手段内に流入した圧縮空気は上記幾つかに分岐した流路内でそれぞれ膨張する。
【００３８】
上記騒音減少手段を介して胴部１１０の外部に排出された圧縮空気は図示されていない圧縮空気供給ラインを介して洗濯機の洗濯槽（図示されず）の内部に供給される。
【００３９】
上記のような一連の動きは電磁石１６０ａ及び１６０ｂに流れる交流電流の流れの方向の変化の都度繰り返され、これによって洗濯機の洗濯槽には空気が持続的に供給される。
【００４０】
従って、本発明による洗濯機用気泡発生器の実施の形態１によると、流出通路１１２ａ及び１１２ｂ内に吐出された圧縮空気が上記騒音減少手段の幾つかに分岐した流路を介して流動しながら膨張するため、流出通路１１２ａ及び１１２ｂ内に流入した空気が上記流出通路内で一気に膨張する従来のものに比べ顕著な騒音低減の効果が期待できるという利点がある。
【００４１】
図１３乃至図１５は本発明による洗濯機用気泡発生器の実施の形態２を示す。
【００４２】
図１３乃至図１５によると、本発明による洗濯機用気泡発生器の実施の形態２の構成は、同図からも明らかなように、洗濯機用気泡発生器の構成において、実施の形態１は、流出通路の中間に第１パイプ２１０、第２パイプ２２０、及び複数のリブ２３０ａ、２３０ｂ，２３０ｃ及び２３０ｄからなる騒音減少手段が配置された構成を取っているが、実施の形態２は、騒音減少手段が流出通路１１２ａ及び１１２ｂの中間に形成された膨張室１１８ａ及び１１８ｂと、上記膨張室１１８ａ及び１１８ｂの内部に配置され、吸音部材でできていて且つ複数の貫通孔２５０の形成されている吸音板とで構成されるという点を除けば上記実施の形態１による気泡発生器とその構成が完全に一致するため、対応する部分には同一符号を付しその説明を省略する。
【００４３】
上記のような構成の本発明による洗濯機用気泡発生器によると、ポンピング手段によって加圧され流出通路１１２ａ及び１１２ｂ内に吐出された圧縮空気は、上記膨張室１１８ａ及び１１８ｂ内で１次膨張した後、再び上記吸音板２６０に形成された複数の貫通孔２５０を介して分散され流動する。
【００４４】
従って、上記のような構成の本発明による洗濯機用気泡発生器によると、流出通路１１２ａ及び１１２ｂ内に吐出された圧縮空気が上記流出通路１１２ａ及び１１２ｂの中間に設けられた膨張室１１８ａ及び１１８ｂ内で一次膨張した後、再び上記膨張室１１２ａ及び１１２ｂ内に備えられた吸音部材でできた吸音板２６０に形成された複数の貫通孔２５０を介して分散されて流動しながら膨張するため、流出通路内に流入した空気が流出通路または膨張室内で一気に膨張する従来のものに比べ顕著な騒音減少の効果が期待できるという利点がある。
【００４５】
以上、本発明を上記の実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はこれに限定されず、当業者の通常の知識を逸脱しない範囲内でその変形や改良が可能であるのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図１】従来の洗濯機用気泡発生器の実施の形態１の正断面図である。
【図２】図１における線ＡーＡに沿った断面図である。
【図３】従来の洗濯機用気泡発生器の電磁石に“＋”方向の電流が印加された時の電磁石の極性及び永久磁石の運動方向を説明するための図である。
【図４】従来の洗濯機用気泡発生器の電磁石に“−”方向の電流が印加された時の電磁石の極性と永久磁石の運動方向を説明するための図である。
【図５】従来の洗濯機用気泡発生器の実施の形態２の正断面図である。
【図６】図５における線ＢーＢに沿った断面図である。
【図７】本発明による洗濯機用気泡発生器の実施の形態１の正断面図である。
【図８】図７における線ＣーＣ沿った断面図である。
【図９】本発明による洗濯機用気泡発生器の実施の形態１の騒音減少手段の斜視図である。
【図１０】本発明による洗濯機用気泡発生器の実施の形態１の騒音減少手段を示す断面図である。
【図１１】本発明による洗濯機用気泡発生器の電磁石に“＋”方向の電流が印加された時の電磁石の極性と永久磁石の運動方向を説明するための図である。
【図１２】本発明による洗濯機用気泡発生器の電磁石に“−”方向の電流が印加された時の電磁石の極性と永久磁石の運動方向を説明するための図である。
【図１３】本発明による洗濯機用気泡発生器の実施の形態２の正断面図である。
【図１４】図１３の線ＤーＤに沿った断面図である。
【図１５】本発明による洗濯機用気泡発生器の実施の形態２の騒音減少手段を示す断面図である。
【符号の説明】
１１０ 胴部
１１１ 流入通路
１１２ａ、１１２ｂ 流出通路
１１３ａ、１１３ｂ 第１貫通孔
１１４ａ、１１４ｂ 第２貫通孔
１１５ａ、１１５ｂ 第１逆流防止板
１１６ａ、１１６ｂ 第２逆流防止板
１１７ａ、１１７ｂ ブラケット
１１８ａ、１１８ｂ 膨張室
１３０ａ、１３０ｂ ベローズ
１４０ａ、１４０ｂ 作動板
１５０ａ、１５０ｂ 永久磁石
１６０ａ、１６０ｂ 電磁石
２１０ 第１パイプ
２２０ 第２パイプ
２３０ａ、２３０ｂ、２３０ｃ，２３０ｄ 複数のリブ
２５０ 複数の貫通孔
２６０ 吸音板
Claims (4)
- 流入通路と流出通路とを具備した胴部；
上記流入通路と上記流出通路との間に配置され、上記流入通路を介して流入した空気を上記流出通路を介して吐出させるポンピング手段；及び
上記流出通路の中間に配置され、上記ポンピング手段によって加圧され上記流出通路を介して周期的に吐出される圧縮空気を上記流出通路内で分散させ流動させることで騒音を減少させる騒音減少手段からなり、
上記騒音減少手段は、上記流出通路の直径と同一直径を有する第１パイプ；上記第１パイプの内部に上記第１パイプと同心に配置される第２パイプ；及び上記第２パイプを上記第１パイプに対して支える複数のリブからなることを特徴とする洗濯機用気泡発生器。 - 上記ポンピング手段は、
上記胴部の上記流入通路の一端に形成された第１貫通孔を介してその内部が上記流入通路と連通され、また上記流出通路の一端に形成された第２貫通孔を介してその内部が流出通路に連通されるベローズ；
上記胴部の外側の表面に取り付けられ上記ベローズの膨張または収縮に応じて上記第１貫通孔を開放または閉鎖させる第１逆流防止板；
上記胴部の上記流出通路の内側の表面に取り付けられ上記ベローズの膨張または収縮に応じて上記第２貫通孔を閉鎖または開放させる第２逆流防止板；及び
永久磁石及び電磁石を備え、上記電磁石に電流が印加されると上記ベローズを周期的に膨張または収縮させる振動発生手段を備えていることを特徴とする請求項１記載の洗濯機用気泡発生器。 - 流入通路と流出通路とを具備した胴部；
上記流入通路と上記流出通路との間に配置され上記流入通路を介して流入した空気を上記流出通路を介して吐出させるポンピング手段；及び
上記流出通路の中間に設けられた膨張室；及び上記膨張室内に配置され、吸音部材からなり且つ複数の貫通孔が形成されている吸音板を含み、上記ポンピング手段によって加圧され上記流出通路内に周期的に吐出される圧縮空気を、上記膨張室内で一次膨張させた後、再び上記吸音板に形成された複数の貫通孔を介して分散させ流動させることで騒音を減少させる騒音減少手段からなることを特徴とする洗濯機用気泡発生器。 - 上記ポンピング手段は、
上記胴部の上記流入通路の一端に形成された第１貫通孔を介してその内部が上記流入通路に連通され、また上記流出通路の一端に形成された第２貫通孔を介してその内部が上記流出通路に連通されるベローズ；
上記胴部の外側の表面に取り付けられ上記ベローズの膨張または収縮に応じて上記第１貫通孔を開放または閉鎖させる第１逆流防止板；
上記胴部の上記流出通路の内側の表面に取り付けられ上記ベローズの膨張または収縮に応じて上記第２貫通孔を閉鎖または開放させる第２逆流防止板；及び
永久磁石及び電磁石を備え、上記電磁石に電流が印加されると上記ベローズを周期的に膨張または収縮させる振動発生手段を備えたことを特徴とする請求項３記載の洗濯機用気泡発生器。
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