Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP3861754B2 - Method for producing pigment - Google Patents

Method for producing pigment Download PDF

Info

Publication number
JP3861754B2
JP3861754B2 JP2002167186A JP2002167186A JP3861754B2 JP 3861754 B2 JP3861754 B2 JP 3861754B2 JP 2002167186 A JP2002167186 A JP 2002167186A JP 2002167186 A JP2002167186 A JP 2002167186A JP 3861754 B2 JP3861754 B2 JP 3861754B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulverization
particle size
pigment
calcium carbonate
wet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002167186A
Other languages
Japanese (ja)
Other versions
JP2004008959A (en
Inventor
信夫 山田
康宏 荒井
哲也 平林
照信 福井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Oji Holdings Corp
Original Assignee
Oji Holdings Corp
Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oji Holdings Corp, Oji Paper Co Ltd filed Critical Oji Holdings Corp
Priority to JP2002167186A priority Critical patent/JP3861754B2/en
Publication of JP2004008959A publication Critical patent/JP2004008959A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3861754B2 publication Critical patent/JP3861754B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Crushing And Grinding (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、顔料の製造方法に関する。さらに詳しくは、湿式粉砕処理による微粒炭酸塩含有顔料の製造方法に関する。
【従来の技術】
顔料は農薬の展着剤、増量剤、塗料、印刷インキの改質顔料、ゴム類の補強剤、プラスチック類(成形品、フィルム、繊維など)の充填材、改質剤、および製紙産業における内添用填料や塗工用顔料などとして利用されている。ここでは、顔料の使用量が多い製紙産業での利用形態を代表例として説明する。
【0002】
一般に、製紙産業では紙の白色度、不透明度などの光学特性や平滑性等を改善するために、通常、パルプを主成分とする紙料に填料を添加して抄紙が行われる。また、印刷適性の改善を主目的に、顔料と接着剤を主成分とする顔料塗被層を紙(原紙)の上に設けることも広く行われている。
【0003】
このような内添用あるいは塗工用に使用される製紙用顔料として、通常はカオリン、焼成カオリン、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、硫化亜鉛、二酸化チタン、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、硫酸バリウム、サチンホワイト、タルク、シリカ等の無機顔料を主体に、さらに必要に応じてプラスチックピグメントと称される有機顔料の1種あるいは2種以上が適宜混合されて使用されている。
【0004】
その中でも炭酸カルシウムとカオリンは製紙工業において使用量が多く代表的な顔料である。特に炭酸カルシウムは、白色度がカオリンに比べて高く、白色度の高い塗被紙を製造する上で欠かすことのできない顔料である。
【0005】
また、紙の光沢はそれに含まれる顔料の粒度分布に依存することが知られている。そのため、粒径が小さく比表面積の大きな炭酸カルシウムは高光沢紙の顔料としてより好ましく用いることができる。特開平10−8397号公報では、粒度分布測定曲線の50重量%の粒子径(D50)が0.18〜0.28μm、BET/N法により測定した比表面積が20m/g以上、好ましくは20〜50m2/gの比表面積を有する炭酸塩含有顔料を分散剤または湿潤剤を加えず固体濃度30〜20%で攪拌ボールミル中で湿式粉砕し、次いで濃縮、再−分散、および結合剤、水および添加剤を加えて製造することが開示されている。この方法によって製造された炭酸塩顔料を含む塗被紙において光沢および印刷光沢を高めることができるとしている。ここで、「粒度分布測定曲線の50重量%の粒子径」とは種々の粒径が分布する顔料について、粒径の小さい方から大きい方へ粒子重量を累積した際の50重量%にあたる粒径をいう。
【0006】
一般的に、特開平10−8397号公報に記載されるような湿式粉砕機を用いて湿式粉砕した炭酸カルシウムは湿式重質炭酸カルシウムと呼ばれており、乾式重質炭酸カルシウムに比較して、粒径が小さく比表面積も大きいと言える。そのため、光沢の高い塗被紙を製造するためには、湿式重質炭酸カルシウムが乾式重質炭酸カルシウムよりもより好ましく使用されている。
【0007】
一方、微粒な炭酸カルシウムを粉砕製造した際に、生じる不要な超微粒分を除去するために、「石灰石の用途と特性」(石灰石鉱業協会発行、94ページ)には、炭酸カルシウムを粉砕後に空気分級する方法が紹介されている。また、特開2000−34120号公報には、遠心分離機を用いた湿式分級が提案されている。しかしながら、これらの方法では粉砕機に加え分級機を設置する必要がある他、分級後の超微粒分がロスになるため、炭酸カルシウムの製造効率が低下する問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
顔料は使用形態に合わせて、湿式粉砕機により最適粒径まで粉砕される。この際、最終粒径が細かくなるほど不要な超微粒分が増加し、顔料品質が低下する問題がある。不要な超微粒分を分級除去することもできるが、超微粒分がロスになるため、顔料の収率が低下し、製造効率が低下する問題がある。
本発明では顔料の湿式粉砕処理に関して、不要な超微粒分の生成が少ないシャープな粒度分布を有する顔料の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の顔料の製造方法は、湿式粉砕機を用いた多段の粉砕処理工程を含む顔料の製造方法であって、連続する少なくとも二つの粉砕処理工程において湿式粉砕機としてビーズを充填したビーズミルを使用し、かつ、後段の粉砕処理工程に使用するビーズの直径が前段の粉砕処理工程に使用するビーズの直径よりも大きく、かつ後段の粉砕処理工程において、粒度分布測定曲線の75重量%の粒子径と粒度分布測定曲線の25重量%の粒子径の比(D 75 /D 25 )が5以下の粉砕前材料を用い、かつ、粉砕前後で粒度分布測定曲線の50重量%の粒子径(D 50 )の比が0.5〜0.9の範囲にはいるように粉砕することを特徴とする。
更に、最終的に得られる顔料が粒度分布測定曲線の50重量%の粒子径(D50)が0.4〜2μmの炭酸カルシウムであって、最終段の粉砕処理工程にビーズの直径が前段の粉砕処理工程に使用するビーズの直径より大きく、かつ、0.5〜2mmの範囲にあるビーズを充填したビーズミルを用いることを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明である顔料の製造方法の一例として、炭酸カルシウム顔料の製造方法を上げて以下に説明する。
【0011】
炭酸カルシウム顔料において、原料から本発明の湿式粉砕工程にはいるまでの主な三つの工程を図1に示した。図1では、元原料である石灰石が中間原料であるスラリー化された▲1▼乾式重質炭酸カルシウム、▲2▼沈降炭酸カルシウムに処理されて、最終的に本発明の顔料の製造方法に相当する湿式粉砕処理を受ける。図1に示した中間原料である▲1▼乾式重質炭酸カルシウム、▲2▼沈降炭酸カルシウム、▲3▼再生顔料について以下に説明する。
【0012】
<▲1▼乾式重質炭酸カルシウム>
乾式重質炭酸カルシウムの原料は、鉱山から採掘した石灰石である。石灰石には方解石(カルサイト)とアラレ石(アラゴナイト)があるが、後者は地表付近の環境条件では不安定であり方解石に転移する。なお、岩石名としては石灰岩、鉱石名としては石灰石が用いられている。古い石灰岩に含まれる石灰石は、ほとんど方解石のみで構成されている。多くの石灰岩は海水中で生成したものであるが、淡水中で生成した淡水成石灰岩もある。
【0013】
鉱山から採掘された石灰石は手選され、ついで水洗により付着土が除去され、乾式粉砕されている。通常、石灰石を乾式粉砕したものを乾式重質炭酸カルシウムと呼んでいる。本発明に用いる中間原料のひとつとして、本発明の湿式粉砕処理の原料として好ましくは100μm以下、より好ましくは50μm以下に予め乾式粉砕した乾式重質炭酸カルシウムを好ましく用いることができる。
【0014】
次に、乾式粉砕について説明する。
粗粒な炭酸カルシウムは乾式粉砕機により湿式粉砕処理に適した大きさに乾式粉砕することができる。乾式粉砕機を用いることにより、数mmのものを数十μmにまで粉砕することができる。粉砕機としては、例えばロールクラッシャ、ロールミル、スタンプミル、エッジランナ、カッタミル、ロッドミルなどを例示することができる。また、製紙用原料に適した数μm以下にする乾式微粉砕機としてはローラミル、ジェットミル、乾式ボールミル、衝撃式粉砕機などが使用される。なお、これらの乾式粉砕機は、耐摩耗鋼を用いる等、摩耗に対する考慮がなされていることがより好ましい。
【0015】
乾式粉砕後の粉体は、分散機に移送され、水や少量の分散剤とともに攪拌されてスラリー化される。そして、このスラリーは湿式粉砕機に送られ、粉体が湿式粉砕処理されて、微粒湿式炭酸カルシウムとなる。このとき、乾式粉砕された粉体の粒子径が100μmを越えると、分散機での粉体の分散が悪くなり、湿式粉砕機での粉砕効率が悪くなるとともに、分散機や粉砕機が摩耗し、炭酸カルシウムを含むスラリーの白色度が低下する。また、乾式粉砕で、粉体を2μm未満に粉砕するのは、粉砕効率が悪く経済上好ましくない。
【0016】
次に、スラリー化について説明する。
本発明の湿式粉砕処理に先立って、被分散物を均一に分散するために分散剤を添加してスラリー化することが行われる。分散剤を添加することによって、スラリーを高濃度化しても粘度上昇を防止することができる他、湿式粉砕処理による粘度上昇を防止し、粉砕効率やハンドリング性を向上させることができる。このとき、その添加量が3%を越すと、添加量を増やしても分散性はよくならず、0.05%以下では、分散性がわるく、後工程の湿式粉砕処理を効率よく行なうことができない。また、分散機の分散ゾーンを、ゴムや耐摩耗性プラスチックなどで被覆することもできる。尚、本明細書中の『%』、『部』は、特にことわらない限りそれぞれ『重量%』、『重量部』を示すものである。
【0017】
<▲2▼沈降炭酸カルシウム>
本発明の中間原料として、沈降炭酸カルシウム(軽質炭酸カルシウム)も本発明の湿式粉砕処理に供することができる。沈降炭酸カルシウムは石灰石を焼成し、得られた生石灰に水を加えて石灰乳を得た後に、炭酸ガスや炭酸ソーダ等を反応させて均一な粒度の炭酸カルシウムを沈降生成させて得られるものをいう。特に、パルプ工場の苛性化工程で得られる沈降炭酸カルシウムは、苛性ソーダの製造が目的であるため、粗い炭酸カルシウムを沈殿生成させている。このような沈降炭酸カルシウムも原料のひとつとして、本発明の湿式粉砕処理に用いることができる。この際、必要に応じて前記の乾式重湿炭酸カルシウムの製造方法に準じてスラリー化処理することもできる。
【0018】
<▲3▼再生顔料>
以上の説明は石灰石を原料とした場合であって、以下に製紙スラッジ等の廃棄物を原料とした再生顔料について説明する。
製紙スラッジ等の廃棄物を焼却、炭化、焼成、湿式酸化等の熱処理することで、廃棄物から顔料を回収することが行われている。この様にして得られる再生顔料も本発明の湿式粉砕処理に供することができる。この際にも好ましくは100μm以下、より好ましくは50μm以下に予め粉砕した乾式粉砕物を本発明の湿式粉砕処理に好ましく用いることができる。なお、乾式粉砕処理やスラリー化処理は前記の乾式重湿炭酸カルシウムの製造方法に準じて処理することができる。
【0019】
次に、本発明の顔料の製造方法に相当する湿式粉砕処理について詳しく説明する。
通常、被粉砕物の粒径に合わせたメディア径の選択が粉砕性を左右する重要な要素として考えられている。「紛体工学便覧」(紛体工学会発行、510ページ)には、D(最適メディア径)∝D (比粉砕物の粒径、m=0.25〜0.5)の関係が示されている。これは、多段で粉砕する際には、被粉砕物が小さくなるに従って最適メディア径は小さくなるという一般的な粉砕原理を示している。そこで、コニカルボールミルの様に粉砕室における被粉砕物の入口に直径の大きなボール、出口付近に直径の小さいボールが充填可能な粉砕機も開発されている(前出紛体工学便覧、510ページ)。
【0020】
なお、メディアとは粉砕機に充填された鋼球、磁性ボール、玉石、鋼製ロッド、ペブあるいは各種ビーズ等の粉砕媒体のこという。メディアのうち粒径大きなボールを用いたボールミルは狭義のボールミルであり、直径が数mm〜0.3mm程度のビーズを用いたボールミルはビーズミルと呼ばれている。
【0021】
本発明者らは、微粒炭酸カルシウムを製造するために、前記の一般的な粉砕原理に従い被粉砕物の粒径に合わせた最適粒径のメディアを選択し、湿式粉砕処理した。ところが、被粉砕物を細かくするほど不要な超微粒分が増加し、顔料品質が低下することがわかった。特に、前記の一般的な粉砕原理によって製造された微粒炭酸カルシウムを用いた塗被紙は印刷後の印刷光沢が低くなることがわかった。これは、微粒炭酸カルシウム中に含まれる超微粒子分が多いために、塗被層の印刷インク中の溶剤吸収力が大きく、良好な印面が形成される前に印刷インクが乾燥してしまうために起こることが原因と考えられる。
【0022】
そこで、本発明者らは、不要な超微粒分の生成が少ないシャープな粒度分布を有する顔料の製造方法について鋭意検討した。その結果、前記の一般的な粉砕原理とは逆の条件において、本発明の課題を解決することができることを発見した。
【0023】
驚いたことではあるが、湿式粉砕機を用いた多段の粉砕方法において、少なくとも1回の粉砕処理はその前段の粉砕処理に用いたビーズよりも大きい直径のビーズを用いることにより、不要な超微粒分の生成が少ないシャープな粒度分布を有する顔料が製造できることがわかった。すなわち、本発明の湿式粉砕処理によって得られる微粒炭酸カルシウムを塗被することで紙の白紙光沢が高く、かつ、印刷光沢も高い塗被紙を製造することができた。
以下に、さらに詳しく本発明の湿式粉砕処理について説明する。
【0024】
(本発明の湿式粉砕処理に最適な原料について)
本発明の湿式粉砕処理に用いる原料として、先に述べた▲1▼乾式重質炭酸カルシウムスラリー、▲2▼沈降炭酸カルシウムスラリー、▲3▼再生顔料スラリーを例示することができる。この際、粒度分布測定曲線の75重量%の粒子径と粒度分布測定曲線の25重量%の粒子径の比(D75/D25)が5以下の原料を後段の湿式粉砕の原料として用いることが好ましい。この値が1に近いほど、シャープな粒度分布を有する顔料であり、5を上回る場合には、過度にブロード粒度分布なために、本発明の目的であるシャープな粒度分布を有する顔料を製造することが困難になってしまうからである。すなわち、D75/D25が5以下になるように、乾式粉砕機や分級機及び前段の湿式粉砕機を適宜選択し処理しておくことができる。
なお、粒度分布測定曲線はセディグラフX線透過式粒度分布測定法によって測定されるものである。この方法はストークスの法則に基づた粒子沈降法であって顔料の水性分散物について測定される測定法である。顔料の沈降データがセディグラフ粒度分布測定装置(Micromeritics社製X−ray sedigraph 5100)により採取され、解析される。
【0025】
スラリー濃度は塗被液の設定濃度に合わせて適宜選択することができる。概ね30%〜80%のスラリー濃度に適宜選択することができる。この際、スラリー濃度が低くなると、被粉砕物間の接触確率が小さくなり、反対にメディアと被粉砕物の接触確率が高くなることから、粉砕時間が短くなる。また、粒度分布もシャープになる傾向にあり、スラリー濃度は低い方が好ましい。ただし、低濃度粉砕は同一粉砕機を用いた際の固形分処理量が低下することがあるので、経済的粉砕効率を勘案して設定することができる。なお、スラリーとは水、分散剤、塗料安定化剤等を含んだ液体である。
【0026】
(粉砕処理段数とメディア径について)
顔料を使用形態に合わせた粒径まで湿式粉砕処理するためには、湿式粉砕処理段数を適宜増減することができる。概ね2〜3段の粉砕処理段数が経済的に好ましい。各湿式粉砕機に充填するメディア径は被粉砕物の粒径に合わせて適宜選択することが好ましい。この際、少なくとも1回の粉砕処理はその前段の粉砕処理に用いたメディアよりも大きい直径のメディアを用いることにより、不要な超微粒分の生成が少ないシャープな粒度分布を有する顔料を製造することができる。
【0027】
メディア径を前段の粉砕処理工程に使用するメディア径より大きくした場合、粉砕時間は小径のメディアを用いた場合に比べて長くなる傾向にある。メディア径を前段の粉砕処理工程に使用するメディア径より大きくした場合には、粉砕前後で粒度分布測定曲線の50重量%の粒子径(D50)の比が0.5〜0.9の範囲に入るように処理することが、本発明の目的を効率的に達成する上で好ましい。
【0028】
この値を0.5未満にすることも可能であるが、粉砕時間が長くなり経済的ではない。逆にD50比が0.9よりも大きい場合には、粉砕後の粒径と粒度分布に変化が少なく、効果的ではない。結局、前段に小粒径メディアを用いて、粉砕時間を短くし、後段においてそれより大きなメディアを用いて粒度分布がシャープになるように粉砕することが好ましい。
【0029】
特に、最終段の粉砕処理において、前段に用いたメディア(ビーズ)直径より大きいビーズを用いることで、最終製品となる顔料の粒度分布をよりシャープすることができるため、より好ましい。勿論、3段以上の湿式粉砕工程において、途中の粉砕処理に前段よりも大きいビーズを用いることにより、よりシャープな粒度分布を有する被粉砕物を粉砕することも可能である。後段で述べるが、目標とする顔料粒径としては粒度分布測定曲線の50重量%の粒子径(D50)で0.4〜2μmが好ましい。そのため、最終段で用いるビーズ径は0.5〜2mmが好ましい範囲である。最終段に用いるビーズ径が0.5mmよりも小さいと、粒度分布がブロードになりやすく、2mmより大きいと湿式粉砕時間が長くなり、経済的ではない。
【0030】
(塗被紙としての最終顔料粒径について)
本発明者らが顔料の粒度分布と塗被紙の品質について鋭意検討した結果、最終段の粉砕処理工程で得られる顔料の粒度分布測定曲線の50重量%の粒子径(D50)が0.4〜2μm、粒度分布測定曲線の75重量%の粒子径と粒度分布測定曲線の25重量%の粒子径の比(D75/D25)が3.5以下であって、粒度分布測定曲線の25重量%の粒子径(D25)を0.2μm以上にすることで、塗被紙の白紙光沢と印刷光沢及び不透明度が高くバランスの取れることを見出した。
【0031】
最終的な被粉砕物のD50が0.4μm未満であると超微粒分が増加するために、印刷光沢の低下が著しく、2μmを越えると白紙光沢の低下が著しい。また、D50が0.4〜2μmの範囲にあっても、D75/D25が3.5を越えると、ブロードな粒度分布となり、塗被紙の品質管理が困難になりやすい。さらに、D50が0.4〜2μmの範囲にあっても、D25が0.2μm未満であると印刷光沢が低下する傾向になり好ましくない。
【0032】
本発明によって得られる湿式粉砕処理顔料を塗被紙に用いて、カレンダー条件を管理することで白紙光沢と印刷光沢のバランスが良い高光沢塗被紙(グロス紙)や低光沢塗被紙(マット紙)を製造することができた。さらには、キャスト紙やグラビア紙に本発明によって得られる湿式粉砕処理顔料を好ましく用いることができる。
【0033】
(湿式粉砕機について)
本発明に用いる湿式粉砕機として、湿式ボールミル、振動ミル、攪拌槽型ミル、流通管型ミル、コボールミルを例示することができる。これらの粉砕機にはメディアが充填されており、被粉砕物の流れ方向(縦と横)、ミル径と長さの比(L/d)、粉砕機中におけるメディアの攪拌方法、メディアと被粉砕物の分離方法等において種々の異なる湿式粉砕機が提案されている。これらの粉砕機から最適メディアが充填可能な機種を適宜選択することができる。また、多段の湿式粉砕処理工程の一部として、ビーズミル以外の粉砕処理機を採用することもできる。
【0034】
湿式粉砕機の摩耗による顔料の汚染を防ぐために、粉砕機の粉砕ゾーンを耐摩耗性材、例えばゴムや耐摩耗性プラスチックで被覆することが望ましい。その粉砕ゾーンとは、粉砕室内面、攪拌部材の外面などをいい、粉砕の際に、スラリー中の粉体が接触するゾーンである。粉砕室に仕切板等の部材が設けられている場合には、これらも粉砕ゾーンの一部となる。耐摩耗性プラスチックとしては、ウレタン樹脂やナイロン樹脂を例示することができ、およそ1mm〜10mm程度の厚みに被覆することが望ましいが、使用頻度や粉砕条件によって適宜選択することができる。なお、湿式粉砕処理前後に、オープン型振動スクリーン、多管式振動加圧フィルタや機械式加圧フィルタなどのスクリーニング装置を介して難粉砕性の被粉砕物を除去することもできる。粉砕機に充填されたメディアも粉砕ゾーンの一部と見なすことができる。
【0035】
なお、メディアは処理物の粘度、比重及び粉砕、分散の要求粒度に応じてガラスビーズ、ジルコンビーズ、ジルコニアビーズ、スチールボール等の材料を適宜選択することができる。ガラスに比べてアルミナやジルコニア等のセラミックメディアは硬度が高く粉砕性と耐久性が高いため、好ましく用いることができる。これらのメディアは経済性や操業性を勘案して適宜選択することができる。その他、メディアの充填量、ディスクの周速及びポンプの送液量等のファクター等を適宜組み合わせて粉砕することが好ましい。
【0036】
粉砕時には、被粉砕物とメディア間、被粉砕物間等の摩擦によりスラリーが温度上昇する。温度上昇によって、水が蒸発しスラリー濃度が高くなったり、分散剤が熱変成したりすることは好ましくない。操業上問題が生じるようであれば、適宜、粉砕機やスラリー循環槽に冷却装置を取り付けることが好ましい。
【0037】
また、炭酸カルシウムスラリーはアルカリ性であるが、酸性になると炭酸カルシウムが分解するため、pHは8〜10程度が好ましい。この範囲を越えてpHが高くなると、分散性が低下するため好ましくない。スラリーのpHが13を上回るアルカリ性を示す場合には、酸を用いて8〜12に調整することが好ましい。これは、スラリーのpHが高いと分散剤の効果が低下し、粉砕性や流動性が低下するためである。スラリーのpHを二酸化炭素を用いて8〜12に調整することがより好ましい。これは、pH調整後に炭酸カルシウムが生成するためである。スラリーの調整、粉砕処理前にpHを調整することにより、粘度上昇を防止した効率的な処理が可能となる。
【0038】
本発明にいて、連続する少なくとも二つの粉砕処理工程の前後及び中間に被粉砕物の移送、貯蔵、循環、攪拌、濃度調整、粘度調整、pH調整、スクリーニング等の顔料製造工程を適宜設けることが可能である。これは、“前段に用いたビーズよりも大きいビーズを後段に用いることでシャープな粒度分布の顔料を製造することができる”とする本発明の本質が、これらの処理によって影響を受けるものではないからである。
【0039】
このようにして得られた湿式粉砕処理顔料は塗被液(塗料)調整工程へ移送することができる。塗被液へは任意の量の湿式粉砕処理顔料を配合することができる。本発明によって得られる顔料をより多く配合することで、より高光沢で印刷光沢の高い塗被紙を製造することができる。
【0040】
通常の塗被液の濃度は20〜70%程度である。塗被液の濃度は高いほど塗被液を乾燥するためのエネルギーが少なくて済むため好ましい。特にブレードコータにより塗被層を形成する際には、塗被原紙への浸透が少なく高品質塗被層を形成できることから50〜70%が好ましい範囲である。
【0041】
塗被液には湿式粉砕処理顔料に加えて、炭酸カルシウム(本発明において得られる炭酸カルシウム以外の炭酸カルシウムのことを意味し、具体的には軽質炭酸カルシウム、粗粒子径の重質炭酸カルシウム等が挙げられる)、カオリン、焼成カオリン、酸化亜鉛、水酸化アルミニウム、硫化亜鉛、二酸化チタン、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、硫酸バリウム、サチンホワイト、タルク、シリカ等の無機顔料を主体に、さらに必要に応じてプラスチックピグメントと称される有機顔料の1種あるいは2種以上を適宜混合して使用することができる。顔料に加えて、澱粉、ポリビニルアルコール(PVA)、ラテックス等の接着剤を適宜配合することができる。この際にも、本発明によって得られた湿式粉砕処理顔料は過剰な微粒分を含まないため、接着剤要求量が少なくて済むことから好ましく用いることのできる材料である。
【0042】
【実施例】
以下に実施例を用いてさらに詳しく説明する。本発明により製造した炭酸カルシウムの粒度分布はセディグラフ粒度分布測定装置(Micromeritics社製X−ray sedigraph 5100)を用いた。なお、濃度表示の重量%はスラリー中の固形分重量比を意味する。
【0043】
(実施例1)
以下に乾式重質炭酸カルシウムを前段と後段の2段湿式粉砕した例を示す。
前段粉砕:乾式重質炭酸カルシウムD50=3.1μm、D75/D25=4.5に水と分散剤(東亞合成社製T−40)0.5%を加え固形分濃度70重量%のスラリーを調整し、直径0.5mmのガラスビーズを80%充填したパールミルを用いて14分間粉砕した。この際、得られた湿式粉砕処理炭酸カルシウムはD50=0.8μm、D75/D25は3.6であった。
後段粉砕:前段粉砕で得られた被粉砕スラリーを直径0.8mmのガラスビーズを80%充填したパールミルを用いて9分間粉砕した。この際、得られた湿式粉砕処理炭酸カルシウムはD50=0.6μm、D75/D25は3.0、D25=0.31μmであった。
【0044】
(実施例2)
前段粉砕:実施例1の前段粉砕と同様にして、前段湿式粉砕した重質炭酸カルシウムを得た。
後段粉砕:実施例1の後段粉砕と同様にして、得られた前段粉砕スラリーを直径0.8mmのガラスビーズを80%充填したパールミルを用いて20分間粉砕した。この際、得られた湿式粉砕処理炭酸カルシウムはD50=0.5μm、D75/D25は3.0、D25=0.27μmであった。
【0045】
(実施例3)
前段粉砕:スラリー濃度を40重量%とした以外は実施例1の前段粉砕と同様にして、乾式重質炭酸カルシウムを11分間粉砕した。この際、得られた湿式粉砕処理炭酸カルシウムはD50=0.8μm、D75/D25は2.6であった。
後段粉砕:さらに、直径0.8mmのガラスビーズを80%充填したパールミルを用いて20分間粉砕した。この際、得られた湿式粉砕処理炭酸カルシウムはD50=0.4μm、D75/D25は2.7、D25=0.24μmであった。
【0046】
(比較例1)
前段粉砕:実施例1の前段粉砕と同様にして、前段湿式粉砕した重質炭酸カルシウムを得た。
後段粉砕:実施例1の後段粉砕と同様にして前段粉砕で得られた被粉砕スラリーを粉砕したが、直径が0.3mmのガラスビーズを80%充填したパールミルを用いて4分間粉砕した。この際、得られた湿式粉砕処理炭酸カルシウムはD50=0.6μm、D75/D25は4.0、D25=0.29μmであった。
【0047】
(比較例2)
前段粉砕:実施例1の前段粉砕と同様にして、前段湿式粉砕した重質炭酸カルシウムを得た。
後段粉砕:実施例1の後段粉砕と同様にして前段粉砕で得られた被粉砕スラリーを粉砕したが、直径が0.3mmのガラスビーズを80%充填したパールミルを用いて8分間粉砕した。この際、得られた湿式粉砕処理炭酸カルシウムはD50=0.5μm、D75/D25=4.2、D25=0.19μmであった。
以上の湿式粉砕顔料について、表1にまとめた。
【0048】
【表1】

Figure 0003861754
【0049】
(塗被紙の製造)
実施例および比較例にて得られたそれぞれの湿式重質炭酸カルシウム100部(固形分換算)のスラリーに、澱粉(エースA/王子コーンスターチ社)を3部(固形分換算)、スチレンブタジエン共重合体ラテックス(JSR−0613/ジェイエスアール社)7部(固形分換算)を加えてそれぞれの塗料を得た。塗料の全固形分濃度は60%であった。
【0050】
塗被用原紙(坪量48.0g/m2)に上記の得られた塗料を乾燥固形分が片面10g/m2になるように卓上ブレードコーターにて両面塗工し乾燥して印刷用紙を得た。得られた両面塗工紙をスーパーカレンダーで平滑化処理した。得られた塗被紙をそれぞれ実施例1−a、実施例2−a、比較例1−a、比較例2−aとして、表2にまとめた。
【0051】
【表2】
Figure 0003861754
【0052】
次に、実施例と比較例で得られた5種類の湿式粉砕処理炭酸カルシウムそれぞれに対して50部(固形分換算)のスラリーにカオリン(HT/エンゲルハード社)、澱粉(エースA/王子コーンスターチ社)を3部(固形分換算)、スチレンブタジエン共重合体ラテックス(JSR−0613/ジェイエスアール社)7部(固形分換算)を加えてそれぞれの塗料を得た。塗料の全固形分濃度は60%であった。
【0053】
塗被用原紙(坪量48.0g/m2)に得られた塗料を乾燥固形分が片面10g/m2になるように卓上ブレードコーターにて両面塗工し乾燥して印刷用紙を得た。得られた両面塗工紙をスーパーカレンダーで平滑化処理した。得られた塗被紙をそれぞれ実施例1−b、実施例2−b、実施例3−b、比較例1−b、比較例2−bとして、表3にまとめた。
【0054】
【表3】
Figure 0003861754
【0055】
(塗工紙の白色度等の測定)
これらの両面塗工紙の白色度と不透明度は分光白色度測色計(スガ試験機社)を使用してISO2470、ISO2471に準拠して測定した。光沢度は光沢度計(MURAKAMI COLOR RESEARCH LABOLATORY社)を使用してISO8254−1に準拠して測定した。
【0056】
また、印刷試験はRIテスターを用いて行った。印刷インキ(東洋インキ社製)を0.6cc使用して印刷し、23℃、相対湿度50%の雰囲気で2日間放置してインキを乾燥させ、光沢度計(GM−26D/村上色彩技術研究所製)用いて60°光沢度を測定した。
【0057】
インク乾燥性は印刷直後のインクの裏写り濃度から官能評価した。印刷インキ(東洋インキ社製)を0.6cc使用して印刷し、3分後に白紙と印刷面を重ねて、再度RI印刷機にてニップし、白紙に転写したインキの濃度を目視評価した。
【0058】
また、印刷表面強度も官能評価した。印刷インキ(東洋インキ社製)を0.4cc使用して印刷し、印刷面のピッキングの程度を目視評価した。それぞれの評価結果を表2及び3に示した。
【0059】
表1において、実施例1と比較例1及び実施例2と比較例2をそれぞれ比較すると、最終製品のD50は同等であるにも関わらず、実施例で得られた顔料のD75/D25比が低くシャープな粒度分布を有していることがわかる。実施例は比較例に比べてD25も大きく、不要な超微粒分も少ないことが分かる。
【0060】
その結果、表2では、実施例1、2及び比較例1で得られた塗被紙の白色度は、ほぼ同等であるが、比較例2の白色度は超微粒部分が多いために低下している。不透明度は不要な微粒分の少ない実施例の方が明らかに高い。また、実施例のインクセットは並であり、白紙光沢と印刷光沢のバランスが明らかに良い。表面強度も不要な超微粒分の少ない実施例の方が強い結果となった。
【0061】
表3では、全塗被紙にカオリンを配合しているために、白色度は全体的に低い結果となった。不透明度は明らかに不要な超微粒分の少ない実施例の方が高い。また、実施例のインクセットは並であり、白紙光沢と印刷光沢のバランスが明らかに良い。表面強度も不要な超微粒分の少ない実施例の方が強い結果となった。
【0062】
以上の結果から、本発明に記載の製造方法によって顔料を製造すると、粒度分布をシャープできることがわかる。また、不要な超微粒分が少ないために、超微粒分を分級処理によって除去する必要がなくなり、製造収率を高めることができる。また、本発明の製造方法によって得られるシャープで超微粒分の少ない粒度分布を有する顔料を塗被紙に用いると、白色度と不透明度が高く、白紙光沢と印刷光沢が高く、通常では相反する品質を高く得られることがわかる。
【0063】
【発明の効果】
不要な超微粒分の生成が少ないシャープな粒度分布を有する顔料が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】原料から本発明の湿式粉砕工程にはいるまでの主な三つの工程図。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing a pigment. More specifically, the present invention relates to a method for producing a fine carbonate-containing pigment by wet grinding.
[Prior art]
Pigments are pesticide spreaders, extenders, paints, modified pigments for printing inks, rubber reinforcements, fillers for plastics (molded articles, films, fibers, etc.), modifiers, and in the paper industry. It is used as an additive filler or coating pigment. Here, a usage form in the paper industry where the amount of pigment used is large will be described as a representative example.
[0002]
In general, in the papermaking industry, in order to improve optical properties such as whiteness and opacity of paper, smoothness, and the like, papermaking is usually performed by adding a filler to a paper stock mainly composed of pulp. In addition, for the purpose of improving printability, a pigment coating layer mainly composed of a pigment and an adhesive is also provided on paper (base paper).
[0003]
As papermaking pigments used for such internal addition or coating, usually kaolin, calcined kaolin, calcium carbonate, zinc oxide, aluminum hydroxide, zinc sulfide, titanium dioxide, calcium sulfate, calcium sulfite, barium sulfate In addition, inorganic pigments such as satin white, talc, and silica are mainly used, and one or more organic pigments called plastic pigments are appropriately mixed and used as necessary.
[0004]
Among them, calcium carbonate and kaolin are representative pigments that are used in large amounts in the paper industry. In particular, calcium carbonate has a higher whiteness than kaolin, and is an essential pigment for producing coated paper with high whiteness.
[0005]
Further, it is known that the gloss of paper depends on the particle size distribution of the pigment contained therein. Therefore, calcium carbonate having a small particle size and a large specific surface area can be more preferably used as a pigment for high gloss paper. In Japanese Patent Laid-Open No. 10-8397, a particle size (D50) Is 0.18 to 0.28 μm, BET / N2The specific surface area measured by the method is 20m2/ G or more, preferably 20-50 m2Carbonate-containing pigment having a specific surface area of 50 g / g wet milled in a stirred ball mill at a solids concentration of 30-20% without the addition of dispersants or wetting agents, and then concentrated, re-dispersed, and binders, water and additives It is disclosed to manufacture by adding. It is said that gloss and printing gloss can be enhanced in a coated paper containing a carbonate pigment produced by this method. Here, “the particle size of 50% by weight of the particle size distribution measurement curve” means the particle size corresponding to 50% by weight when the particle weight is accumulated from the smaller particle size to the larger particle size of the pigment in which various particle sizes are distributed. Say.
[0006]
Generally, calcium carbonate wet pulverized using a wet pulverizer as described in JP-A-10-8397 is called wet heavy calcium carbonate, compared to dry heavy calcium carbonate, It can be said that the particle size is small and the specific surface area is large. Therefore, wet heavy calcium carbonate is more preferably used than dry heavy calcium carbonate in order to produce coated paper with high gloss.
[0007]
On the other hand, in order to remove unnecessary ultrafine particles that are produced when fine calcium carbonate is pulverized, “Application and characteristics of limestone” (published by the Limestone Mining Association, page 94) includes air after pulverizing calcium carbonate. The classification method is introduced. JP 2000-34120 A proposes wet classification using a centrifugal separator. However, in these methods, it is necessary to install a classifier in addition to the pulverizer, and there is a problem that the production efficiency of calcium carbonate is lowered because the ultrafine particles after classification are lost.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The pigment is pulverized to an optimum particle size by a wet pulverizer according to the usage form. At this time, there is a problem that the finer the final particle size, the more unnecessary ultrafine particles are increased and the pigment quality is lowered. Unnecessary ultrafine particles can be classified and removed. However, since the ultrafine particles are lost, there is a problem that the yield of the pigment is lowered and the production efficiency is lowered.
An object of the present invention is to provide a method for producing a pigment having a sharp particle size distribution with little generation of unnecessary ultrafine particles in the wet pulverization treatment of the pigment.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
  The pigment production method of the present invention is a pigment production method including a multistage pulverization process using a wet pulverizer, and uses a bead mill filled with beads as a wet pulverizer in at least two successive pulverization processes. And the diameter of the beads used in the subsequent grinding process is larger than the diameter of the beads used in the preceding grinding process,In the subsequent pulverization step, the ratio of the particle size of 75% by weight of the particle size distribution measurement curve to the particle size of 25% by weight of the particle size distribution measurement curve (D 75 / D 25 ) Is 5 or less and the particle size (D) is 50% by weight of the particle size distribution measurement curve before and after grinding. 50 ) Ratio is in the range of 0.5-0.9It is characterized by crushing.
  Further, the pigment finally obtained has a particle diameter (D50) Is calcium carbonate of 0.4 to 2 μm, and the diameter of the beads is larger than the diameter of the beads used in the preceding pulverization process and in the range of 0.5 to 2 mm. It is characterized by using a bead mill filled with beads.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
As an example of the pigment production method of the present invention, a calcium carbonate pigment production method will be described below.
[0011]
In the calcium carbonate pigment, three main steps from the raw material to the wet pulverization step of the present invention are shown in FIG. In FIG. 1, limestone, which is the raw material, is processed into slurry (1) dry heavy calcium carbonate, (2) precipitated calcium carbonate, which is an intermediate raw material, and finally corresponds to the method for producing the pigment of the present invention. Undergo a wet grinding process. The intermediate raw materials shown in FIG. 1 are as follows: (1) dry heavy calcium carbonate, (2) precipitated calcium carbonate, and (3) regenerated pigment.
[0012]
<▲ 1> Dry heavy calcium carbonate>
The raw material for dry heavy calcium carbonate is limestone mined from the mine. Limestone includes calcite (calcite) and araleite (aragonite), but the latter is unstable under environmental conditions near the surface and is transferred to calcite. Limestone is used as the rock name, and limestone is used as the ore name. The limestone contained in old limestone is mostly composed of calcite. Many limestones are produced in seawater, but there are also freshwater limestones produced in freshwater.
[0013]
The limestone mined from the mine is hand-picked, and then the attached soil is removed by water washing and dry pulverized. Usually, dry pulverized limestone is called dry heavy calcium carbonate. As one of the intermediate raw materials used in the present invention, dry heavy calcium carbonate that has been dry-pulverized in advance to 100 μm or less, more preferably 50 μm or less, can be preferably used as the raw material for the wet pulverization treatment of the present invention.
[0014]
Next, dry pulverization will be described.
Coarse calcium carbonate can be dry pulverized to a size suitable for wet pulverization by a dry pulverizer. By using a dry pulverizer, a material of several mm can be pulverized to several tens of μm. Examples of the pulverizer include a roll crusher, a roll mill, a stamp mill, an edge runner, a cutter mill, and a rod mill. In addition, as a dry fine pulverizer of several μm or less suitable for a papermaking raw material, a roller mill, a jet mill, a dry ball mill, an impact pulverizer, or the like is used. In addition, it is more preferable that these dry pulverizers take into consideration wear such as using wear-resistant steel.
[0015]
The powder after dry pulverization is transferred to a disperser and stirred with water and a small amount of a dispersant to form a slurry. Then, this slurry is sent to a wet pulverizer, and the powder is subjected to a wet pulverization process to become fine wet calcium carbonate. At this time, if the particle size of the dry pulverized powder exceeds 100 μm, the dispersion of the powder in the disperser is deteriorated, the pulverization efficiency in the wet pulverizer is deteriorated, and the disperser and the pulverizer are worn. The whiteness of the slurry containing calcium carbonate decreases. Further, it is not economically preferable to pulverize the powder to less than 2 μm by dry pulverization because the pulverization efficiency is low.
[0016]
Next, slurrying will be described.
Prior to the wet pulverization treatment of the present invention, a dispersant is added to form a slurry to uniformly disperse the dispersion. By adding a dispersant, an increase in viscosity can be prevented even when the concentration of the slurry is increased, and an increase in viscosity due to a wet pulverization treatment can be prevented, and the pulverization efficiency and handling properties can be improved. At this time, if the addition amount exceeds 3%, dispersibility does not improve even if the addition amount is increased, and if it is 0.05% or less, the dispersibility is poor and the subsequent wet pulverization can be efficiently performed. Can not. In addition, the dispersion zone of the disperser can be covered with rubber or wear-resistant plastic. In the present specification, “%” and “part” respectively indicate “% by weight” and “part by weight” unless otherwise specified.
[0017]
<▲ 2> Precipitated calcium carbonate>
As an intermediate material of the present invention, precipitated calcium carbonate (light calcium carbonate) can also be subjected to the wet pulverization treatment of the present invention. Precipitated calcium carbonate is obtained by calcining limestone, adding water to the obtained quick lime to obtain lime milk, and then reacting carbon dioxide gas or sodium carbonate to precipitate calcium carbonate of uniform particle size. Say. In particular, since precipitated calcium carbonate obtained in a causticizing process in a pulp mill is intended to produce caustic soda, coarse calcium carbonate is produced by precipitation. Such precipitated calcium carbonate can also be used as a raw material for the wet pulverization treatment of the present invention. At this time, if necessary, slurrying treatment can be performed according to the method for producing dry heavy calcium carbonate.
[0018]
<(3) Regenerated pigment>
The above description is a case where limestone is used as a raw material, and a regenerated pigment using a waste material such as papermaking sludge as a raw material will be described below.
It has been practiced to recover pigments from waste by heat-treating waste such as paper sludge such as incineration, carbonization, firing and wet oxidation. The regenerated pigment thus obtained can also be subjected to the wet pulverization treatment of the present invention. Also in this case, a dry pulverized product preliminarily pulverized to 100 μm or less, more preferably 50 μm or less, can be preferably used for the wet pulverization treatment of the present invention. Incidentally, the dry pulverization treatment and the slurrying treatment can be carried out according to the dry heavy calcium carbonate production method.
[0019]
Next, the wet pulverization process corresponding to the method for producing a pigment of the present invention will be described in detail.
Usually, the selection of the media diameter in accordance with the particle size of the material to be crushed is considered as an important factor affecting the pulverizability. “Handbook of powder engineering” (issued by the Society of Powder Engineering, page 510) includes Db(Optimum media diameter) ∝ Df mThe relationship of (particle diameter of the specific pulverized product, m = 0.25 to 0.5) is shown. This indicates a general pulverization principle that, when pulverizing in multiple stages, the optimum media diameter decreases as the material to be pulverized decreases. In view of this, a pulverizer has been developed, such as a conical ball mill, which can be filled with a ball having a large diameter at the inlet of the object to be pulverized in the pulverizing chamber and a ball having a small diameter near the outlet (page 510 of the above-mentioned Powder Engineering Manual).
[0020]
Note that the media refers to grinding media such as steel balls, magnetic balls, cobblestones, steel rods, pebs or various beads filled in the grinding machine. Among the media, a ball mill using a ball having a large particle size is a narrow ball mill, and a ball mill using beads having a diameter of about several mm to 0.3 mm is called a bead mill.
[0021]
In order to produce fine calcium carbonate, the present inventors selected a medium having an optimum particle size according to the particle size of the material to be crushed according to the general pulverization principle described above, and performed wet pulverization treatment. However, it has been found that as the material to be pulverized becomes finer, unnecessary fine particles increase and the pigment quality decreases. In particular, it has been found that coated paper using fine calcium carbonate produced by the above-mentioned general pulverization principle has a low printed gloss after printing. This is because the amount of ultrafine particles contained in the fine calcium carbonate is large, so the solvent absorption in the printing ink of the coating layer is large, and the printing ink dries before a good printing surface is formed. It is thought to be caused by what happens.
[0022]
Accordingly, the present inventors diligently studied a method for producing a pigment having a sharp particle size distribution with little generation of unnecessary ultrafine particles. As a result, it has been found that the problems of the present invention can be solved under conditions opposite to the general pulverization principle.
[0023]
Surprisingly, in the multi-stage pulverization method using a wet pulverizer, at least one pulverization process is performed by using beads having a diameter larger than that of the beads used in the previous pulverization process. It was found that a pigment having a sharp particle size distribution with little generation of minute can be produced. That is, by applying the fine calcium carbonate obtained by the wet pulverization treatment of the present invention, it was possible to produce a coated paper having high white paper gloss and high printing gloss.
Hereinafter, the wet pulverization process of the present invention will be described in more detail.
[0024]
(The most suitable raw material for the wet pulverization process of the present invention)
Examples of the raw material used in the wet pulverization treatment of the present invention include (1) dry heavy calcium carbonate slurry, (2) precipitated calcium carbonate slurry, and (3) regenerated pigment slurry described above. At this time, the ratio of the particle size of 75% by weight of the particle size distribution measurement curve to the particle size of 25% by weight of the particle size distribution measurement curve (D75/ D25) Is preferably used as a raw material for the subsequent wet pulverization. The closer this value is to 1, the more the pigment has a sharp particle size distribution. When the value exceeds 5, the pigment having the sharp particle size distribution, which is the object of the present invention, is produced because of excessively broad particle size distribution. Because it becomes difficult. That is, D75/ D25Can be appropriately selected and treated with a dry pulverizer, a classifier, and a wet pulverizer in the previous stage.
The particle size distribution measurement curve is measured by a Cedigraph X-ray transmission type particle size distribution measurement method. This method is a particle sedimentation method based on Stokes' law, and is a measurement method measured on an aqueous dispersion of a pigment. The sedimentation data of the pigment is collected and analyzed by a sedigraph particle size distribution analyzer (X-ray sedigraph 5100 manufactured by Micromeritics).
[0025]
The slurry concentration can be appropriately selected according to the set concentration of the coating solution. The slurry concentration can be appropriately selected from about 30% to 80%. At this time, if the slurry concentration is lowered, the contact probability between the objects to be crushed decreases, and conversely, the contact probability between the media and the object to be pulverized increases, so that the pulverization time is shortened. Also, the particle size distribution tends to be sharp, and the lower the slurry concentration, the better. However, low-concentration pulverization may be set in consideration of economical pulverization efficiency because the solid content processing amount when the same pulverizer is used may decrease. The slurry is a liquid containing water, a dispersant, a paint stabilizer and the like.
[0026]
(About the number of pulverization stages and media diameter)
In order to wet pulverize the pigment to a particle size that matches the usage pattern, the number of wet pulverization treatment stages can be increased or decreased as appropriate. A number of pulverization steps of approximately 2 to 3 is economically preferable. It is preferable that the media diameter filled in each wet pulverizer is appropriately selected according to the particle diameter of the material to be pulverized. At this time, at least one pulverization process uses a medium having a diameter larger than that of the medium used in the preceding pulverization process to produce a pigment having a sharp particle size distribution with less generation of unnecessary ultrafine particles. Can do.
[0027]
When the media diameter is made larger than the media diameter used in the previous pulverization process, the pulverization time tends to be longer than when a small-diameter media is used. When the media diameter is larger than the media diameter used in the preceding pulverization process, the particle size (D50) Is preferably in the range of 0.5 to 0.9 in order to efficiently achieve the object of the present invention.
[0028]
Although it is possible to make this value less than 0.5, the pulverization time becomes long and it is not economical. Conversely, D50When the ratio is larger than 0.9, there is little change in the particle size and particle size distribution after pulverization, which is not effective. Eventually, it is preferable to use a small particle size medium in the previous stage to shorten the pulverization time, and to use a larger medium in the subsequent stage to make the particle size distribution sharp.
[0029]
In particular, it is more preferable to use beads larger than the media (bead) diameter used in the previous stage in the final stage pulverization treatment because the particle size distribution of the pigment as the final product can be sharpened. Of course, in a wet pulverization process of three or more stages, it is possible to pulverize a material to be pulverized having a sharper particle size distribution by using beads larger than the previous stage in the intermediate pulverization process. As will be described later, the target pigment particle size is 50% by weight of the particle size distribution measurement curve (D50) Is preferably 0.4 to 2 μm. For this reason, the bead diameter used in the final stage is preferably in the range of 0.5 to 2 mm. If the bead diameter used in the final stage is smaller than 0.5 mm, the particle size distribution tends to be broad, and if it is larger than 2 mm, the wet pulverization time becomes long, which is not economical.
[0030]
(About the final pigment particle size as coated paper)
As a result of intensive studies on the particle size distribution of the pigment and the quality of the coated paper by the present inventors, the particle size (D) of 50% by weight of the particle size distribution measurement curve of the pigment obtained in the final pulverization process50) Is 0.4-2 μm, the ratio of the particle size of 75% by weight of the particle size distribution measurement curve to the particle size of 25% by weight of the particle size distribution measurement curve (D75/ D25) Is 3.5 or less, and the particle size (D25) Is 0.2 μm or more, it has been found that the white paper gloss, printing gloss and opacity of the coated paper are high and balanced.
[0031]
D of final crushed material50If the thickness is less than 0.4 μm, the amount of ultrafine particles increases, so that the printing gloss is remarkably reduced. D50Is in the range of 0.4-2 μm,75/ D25When the value exceeds 3.5, the particle size distribution becomes broad, and the quality control of the coated paper tends to be difficult. In addition, D50Is in the range of 0.4-2 μm,25Is less than 0.2 μm, the printing gloss tends to decrease.
[0032]
Highly glossy coated paper (glossy paper) or low glossy coated paper (matte) with a good balance between white paper gloss and printing gloss by using the wet pulverized pigment obtained by the present invention for coated paper and managing calendar conditions Paper). Furthermore, the wet pulverized pigment obtained by the present invention can be preferably used for cast paper or gravure paper.
[0033]
(About wet crusher)
Examples of the wet pulverizer used in the present invention include a wet ball mill, a vibration mill, a stirring tank mill, a flow tube mill, and a coball mill. These pulverizers are filled with media, the flow direction (longitudinal and lateral) of the material to be pulverized, the ratio of the mill diameter to the length (L / d), the method of stirring the media in the pulverizer, the media and the Various different wet pulverizers have been proposed in the method of separating pulverized materials. From these pulverizers, a model that can be filled with the optimum medium can be selected as appropriate. A pulverizer other than a bead mill can also be employed as part of the multistage wet pulverization process.
[0034]
In order to prevent contamination of the pigment due to abrasion of the wet grinder, it is desirable to coat the grinder zone of the grinder with an abrasion resistant material such as rubber or abrasion resistant plastic. The pulverization zone refers to the inner surface of the pulverization chamber, the outer surface of the stirring member, and the like, and is a zone where the powder in the slurry comes into contact during pulverization. When members such as a partition plate are provided in the pulverization chamber, these are also part of the pulverization zone. Examples of wear-resistant plastics include urethane resins and nylon resins, and it is desirable to coat them with a thickness of about 1 mm to 10 mm, but they can be appropriately selected depending on the frequency of use and pulverization conditions. In addition, before and after the wet pulverization treatment, the hardly pulverized object to be pulverized can be removed through a screening apparatus such as an open-type vibrating screen, a multi-tube vibration pressure filter, or a mechanical pressure filter. The media filled in the grinder can also be considered part of the grinding zone.
[0035]
In addition, materials such as glass beads, zircon beads, zirconia beads, and steel balls can be appropriately selected as media according to the viscosity, specific gravity, pulverization, and dispersion required particle size of the processed material. Ceramic media such as alumina and zirconia have higher hardness and higher crushability and durability than glass, and can be preferably used. These media can be appropriately selected in consideration of economy and operability. In addition, it is preferable to pulverize by appropriately combining factors such as the filling amount of the medium, the peripheral speed of the disk, and the liquid feeding amount of the pump.
[0036]
At the time of pulverization, the temperature of the slurry rises due to friction between the object to be crushed and the medium, between the object to be crushed, and the like. It is not preferable that water evaporates and the slurry concentration becomes high or the dispersant is thermally denatured due to the temperature rise. If there is a problem in operation, it is preferable to attach a cooling device to the pulverizer or slurry circulation tank as appropriate.
[0037]
Moreover, although calcium carbonate slurry is alkaline, since calcium carbonate decomposes when it becomes acidic, the pH is preferably about 8 to 10. If the pH is higher than this range, the dispersibility decreases, which is not preferable. When the pH of the slurry shows an alkalinity exceeding 13, it is preferably adjusted to 8 to 12 using an acid. This is because when the pH of the slurry is high, the effect of the dispersant is lowered, and the pulverization property and fluidity are lowered. More preferably, the pH of the slurry is adjusted to 8 to 12 using carbon dioxide. This is because calcium carbonate is generated after pH adjustment. By adjusting the pH before adjusting the slurry and pulverizing, it is possible to perform an efficient process while preventing an increase in viscosity.
[0038]
In the present invention, a pigment production process such as transfer, storage, circulation, agitation, concentration adjustment, viscosity adjustment, pH adjustment, screening, etc. of the object to be crushed can be appropriately provided before and after and in the middle of at least two continuous pulverization treatment steps. Is possible. This is because the essence of the present invention, “a pigment having a sharp particle size distribution can be produced by using beads larger than those used in the previous stage in the subsequent stage” is not affected by these treatments. Because.
[0039]
The wet pulverized pigment thus obtained can be transferred to a coating liquid (paint) adjusting step. An arbitrary amount of wet pulverized pigment can be blended in the coating solution. By blending a larger amount of the pigment obtained by the present invention, a coated paper with higher gloss and higher printing gloss can be produced.
[0040]
The concentration of a normal coating solution is about 20 to 70%. A higher concentration of the coating solution is preferable because less energy is required to dry the coating solution. In particular, when the coating layer is formed by a blade coater, 50 to 70% is a preferable range because a high quality coating layer can be formed with little penetration into the coating base paper.
[0041]
In addition to the wet-pulverized pigment, the coating liquid includes calcium carbonate (meaning calcium carbonate other than calcium carbonate obtained in the present invention, specifically, light calcium carbonate, heavy calcium carbonate having a coarse particle diameter, etc. Kaolin, calcined kaolin, zinc oxide, aluminum hydroxide, zinc sulfide, titanium dioxide, calcium sulfate, calcium sulfite, barium sulfate, satin white, talc, silica and other inorganic pigments, if necessary One kind or two or more kinds of organic pigments called plastic pigments can be appropriately mixed and used. In addition to the pigment, an adhesive such as starch, polyvinyl alcohol (PVA) or latex can be appropriately blended. Also in this case, the wet pulverized pigment obtained according to the present invention does not contain excessive fine particles, and therefore it can be preferably used because it requires less adhesive.
[0042]
【Example】
This will be described in more detail with reference to examples. The particle size distribution of calcium carbonate produced according to the present invention was a sedigraph particle size distribution measuring device (X-ray sedigraph 5100 manufactured by Micromeritics). In addition, weight% of concentration display means the solid content weight ratio in a slurry.
[0043]
(Example 1)
The following is an example of dry heavy calcium carbonate obtained by two-stage wet pulverization of the first and second stages.
First stage grinding: Dry heavy calcium carbonate D50= 3.1 μm, D75/ D25= 4.5 to 0.5% water and dispersant (T-40 manufactured by Toagosei Co., Ltd.) to prepare a slurry with a solid content of 70% by weight, and a pearl mill filled with 80% glass beads with a diameter of 0.5 mm And ground for 14 minutes. At this time, the obtained wet pulverized calcium carbonate was D50= 0.8 μm, D75/ D25Was 3.6.
Post-stage pulverization: The pulverized slurry obtained by the pre-stage pulverization was pulverized for 9 minutes using a pearl mill filled with 80% glass beads having a diameter of 0.8 mm. At this time, the obtained wet pulverized calcium carbonate was D50= 0.6 μm, D75/ D25Is 3.0, D25= 0.31 μm.
[0044]
(Example 2)
Pre-stage pulverization: In the same manner as the pre-stage pulverization in Example 1, heavy calcium carbonate obtained by pre-stage wet pulverization was obtained.
Post-stage pulverization: In the same manner as the post-stage pulverization of Example 1, the obtained pre-stage pulverization slurry was pulverized for 20 minutes using a pearl mill filled with 80% glass beads having a diameter of 0.8 mm. At this time, the obtained wet pulverized calcium carbonate was D50= 0.5 μm, D75/ D25Is 3.0, D25= 0.27 µm.
[0045]
(Example 3)
Pre-stage pulverization: Dry heavy calcium carbonate was pulverized for 11 minutes in the same manner as in the pre-stage pulverization of Example 1 except that the slurry concentration was 40% by weight. At this time, the obtained wet pulverized calcium carbonate was D50= 0.8 μm, D75/ D25Was 2.6.
Post-stage pulverization: Further, pulverization was performed for 20 minutes using a pearl mill filled with 80% glass beads having a diameter of 0.8 mm. At this time, the obtained wet pulverized calcium carbonate was D50= 0.4 μm, D75/ D25Is 2.7, D25= 0.24 µm.
[0046]
(Comparative Example 1)
Pre-stage pulverization: In the same manner as the pre-stage pulverization in Example 1, heavy calcium carbonate obtained by pre-stage wet pulverization was obtained.
Subsequent pulverization: The slurry to be pulverized obtained by the initial pulverization was pulverized in the same manner as in the latter pulverization of Example 1, but pulverized for 4 minutes using a pearl mill filled with 80% glass beads having a diameter of 0.3 mm. At this time, the obtained wet pulverized calcium carbonate was D50= 0.6 μm, D75/ D25Is 4.0, D25= 0.29 µm.
[0047]
(Comparative Example 2)
Pre-stage pulverization: In the same manner as the pre-stage pulverization in Example 1, heavy calcium carbonate obtained by pre-stage wet pulverization was obtained.
Subsequent pulverization: The slurry to be pulverized obtained by the initial pulverization was pulverized in the same manner as in the latter pulverization of Example 1, but pulverization was performed for 8 minutes using a pearl mill filled with 80% glass beads having a diameter of 0.3 mm. At this time, the obtained wet pulverized calcium carbonate was D50= 0.5 μm, D75/ D25= 4.2, D25= 0.19 µm.
The wet pulverized pigments are summarized in Table 1.
[0048]
[Table 1]
Figure 0003861754
[0049]
(Manufacture of coated paper)
In each slurry of 100 parts of wet heavy calcium carbonate obtained in Examples and Comparative Examples (in terms of solid content), 3 parts of starch (Ace A / Oji Cornstarch Co., Ltd.) (in terms of solid content), styrene-butadiene copolymer weight 7 parts (in terms of solid content) of united latex (JSR-0613 / JSR) was added to obtain each paint. The total solid content concentration of the paint was 60%.
[0050]
Base paper for coating (basis weight 48.0 g / m2) The obtained coating material has a dry solid content of 10 g / m on one side.2Then, both sides were coated with a desktop blade coater and dried to obtain a printing paper. The obtained double-sided coated paper was smoothed with a super calendar. The obtained coated papers are summarized in Table 2 as Example 1-a, Example 2-a, Comparative Example 1-a, and Comparative Example 2-a, respectively.
[0051]
[Table 2]
Figure 0003861754
[0052]
Next, kaolin (HT / Engelhard), starch (Ace A / Oji Cornstarch) was added to 50 parts (in terms of solid content) of slurry for each of the five types of wet pulverized calcium carbonate obtained in Examples and Comparative Examples. 3 parts (in terms of solid content) and 7 parts (in terms of solid content) of styrene butadiene copolymer latex (JSR-0613 / JSR) were added to obtain respective paints. The total solid content concentration of the paint was 60%.
[0053]
Base paper for coating (basis weight 48.0 g / m2The dry solid content of the paint obtained in 10) is 10 g / m on one side.2Then, both sides were coated with a desktop blade coater and dried to obtain a printing paper. The obtained double-sided coated paper was smoothed with a super calendar. The obtained coated papers are summarized in Table 3 as Example 1-b, Example 2-b, Example 3-b, Comparative Example 1-b, and Comparative Example 2-b, respectively.
[0054]
[Table 3]
Figure 0003861754
[0055]
(Measurement of whiteness etc. of coated paper)
The whiteness and opacity of these double-coated papers were measured in accordance with ISO2470 and ISO2471 using a spectral whiteness colorimeter (Suga Test Instruments Co., Ltd.). The glossiness was measured according to ISO8254-1 using a gloss meter (MURAKAMI COLOR RESEARCH LABORATORY).
[0056]
The printing test was performed using an RI tester. Printing using 0.6 cc of printing ink (manufactured by Toyo Ink Co., Ltd.), leaving it in an atmosphere of 23 ° C. and 50% relative humidity for 2 days to dry the ink, and measuring the gloss meter (GM-26D / Murakami Color Technology) The glossiness at 60 ° was measured.
[0057]
The ink drying property was sensory evaluated from the show-through density of the ink immediately after printing. Printing was performed using 0.6 cc of printing ink (manufactured by Toyo Ink Co., Ltd.), and after 3 minutes, the white paper and the printing surface were overlapped, niped again with an RI printer, and the density of the ink transferred to the white paper was visually evaluated.
[0058]
The print surface strength was also sensory evaluated. Printing was performed using 0.4 cc of printing ink (manufactured by Toyo Ink Co., Ltd.), and the degree of picking on the printed surface was visually evaluated. The respective evaluation results are shown in Tables 2 and 3.
[0059]
In Table 1, when comparing Example 1 and Comparative Example 1 and Example 2 and Comparative Example 2, respectively, the final product D50D of the pigments obtained in the examples in spite of being equivalent75/ D25It can be seen that the ratio is low and has a sharp particle size distribution. The example is D compared to the comparative example.25It is clear that there are few unnecessary ultrafine particles.
[0060]
As a result, in Table 2, the whiteness of the coated papers obtained in Examples 1 and 2 and Comparative Example 1 is almost the same, but the whiteness of Comparative Example 2 decreases due to the large number of ultrafine particles. ing. The opacity is clearly higher in the example with less unwanted fines. Further, the ink sets of the examples are normal, and the balance between the glossiness of the blank paper and the printing gloss is clearly good. The example with less superfine particles which do not require surface strength was also stronger.
[0061]
In Table 3, since kaolin was blended in all coated papers, the overall whiteness was low. The opacity is clearly higher in the example with less unwanted ultrafine particles. Further, the ink sets of the examples are normal, and the balance between the glossiness of the blank paper and the printing gloss is clearly good. The example with less superfine particles which do not require surface strength was also stronger.
[0062]
From the above results, it can be seen that when the pigment is produced by the production method described in the present invention, the particle size distribution can be sharpened. In addition, since there are few unnecessary ultrafine particles, it is not necessary to remove the ultrafine particles by classification, and the production yield can be increased. Further, when a pigment having a sharp particle size distribution with a small amount of ultrafine particles obtained by the production method of the present invention is used for coated paper, whiteness and opacity are high, white paper gloss and printing gloss are high, and usually contradict each other. It can be seen that high quality can be obtained.
[0063]
【The invention's effect】
A pigment having a sharp particle size distribution with little generation of unnecessary ultrafine particles was obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram of three main processes from starting materials to entering the wet grinding process of the present invention.

Claims (2)

湿式粉砕機を用いた多段の粉砕処理工程を含む顔料の製造方法であって、連続する少なくとも二つの粉砕処理工程において湿式粉砕機としてビーズを充填したビーズミルを使用し、かつ、後段の粉砕処理工程に使用するビーズの直径が前段の粉砕処理工程に使用するビーズの直径よりも大きく、かつ後段の粉砕処理工程において、粒度分布測定曲線の75重量%の粒子径と粒度分布測定曲線の25重量%の粒子径の比(D 75 /D 25 )が5以下の粉砕前材料を用い、かつ、粉砕前後で粒度分布測定曲線の50重量%の粒子径(D 50 )の比が0.5〜0.9の範囲にはいるように粉砕することを特徴とする顔料の製造方法。A method for producing a pigment including a multistage pulverization process using a wet pulverizer, wherein a bead mill filled with beads is used as a wet pulverizer in at least two successive pulverization processes, and a subsequent pulverization process The diameter of the beads used in the process is larger than the diameter of the beads used in the preceding pulverization process, and in the subsequent pulverization process, the particle diameter is 75% by weight of the particle size distribution measurement curve and 25% by weight of the particle size distribution measurement curve. The particle size ratio (D 75 / D 25 ) of the pre-pulverized material is 5 or less, and the particle size ratio (D 50 ) ratio of 50% by weight of the particle size distribution measurement curve before and after the pulverization is 0.5-0. A method for producing a pigment, characterized by grinding so as to fall within a range of .9 . 最終的に得られる顔料が粒度分布測定曲線の50重量%の粒子径(D50)が0.4〜2μmの炭酸カルシウムであって、最終段の粉砕処理工程にビーズの直径が前段の粉砕処理工程に使用するビーズの直径より大きく、かつ、0.5〜2mmの範囲にあるビーズを充填したビーズミルを用いることを特徴とする請求項1に記載の顔料の製造方法。The pigment finally obtained is calcium carbonate having a particle size (D 50 ) of 50% by weight of the particle size distribution measurement curve and 0.4 to 2 μm. The method for producing a pigment according to claim 1, wherein a bead mill filled with beads having a diameter larger than that of the beads used in the process and in a range of 0.5 to 2 mm is used.
JP2002167186A 2002-06-07 2002-06-07 Method for producing pigment Expired - Fee Related JP3861754B2 (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002167186A JP3861754B2 (en) 2002-06-07 2002-06-07 Method for producing pigment

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002167186A JP3861754B2 (en) 2002-06-07 2002-06-07 Method for producing pigment

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004008959A JP2004008959A (en) 2004-01-15
JP3861754B2 true JP3861754B2 (en) 2006-12-20

Family

ID=30434512

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002167186A Expired - Fee Related JP3861754B2 (en) 2002-06-07 2002-06-07 Method for producing pigment

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3861754B2 (en)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006316110A (en) * 2005-05-10 2006-11-24 Matsushita Electric Works Ltd Thermosetting resin composition and method for producing the same
JP2006327914A (en) * 2005-05-30 2006-12-07 Nippon Paper Industries Co Ltd Manufacturing method of calcium carbonate and coated paper using the same
JP2007161537A (en) * 2005-12-14 2007-06-28 Oji Paper Co Ltd Precipitated calcium carbonate slurry
JP5274072B2 (en) * 2008-03-28 2013-08-28 日本製紙株式会社 Method for producing engineered calcium carbonate and papermaking paint using the same
EP2949707B1 (en) 2014-05-26 2017-03-01 Omya International AG Process for the preparation of crumbles comprising calcium carbonate
US10647143B2 (en) 2014-05-26 2020-05-12 Omya International Ag Calcium carbonate for rotogravure printing medium

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004008959A (en) 2004-01-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6402826B1 (en) Kaolin clay pigment for paper coating and method for producing same
US6610137B2 (en) Kaolin pigments, their preparation and use
EP1425351B1 (en) Hyperplaty clays and their use in paper coating and filling, methods for making same, and paper products having improved brightness
US6468343B1 (en) Engineered kaolin pigment composition for paper coating
US6616749B1 (en) Pigment products
JP4209195B2 (en) Large surface area agglomerated pigment
JP4087431B2 (en) Method for producing silica-coated regenerated particles, silica-coated regenerated particles, internal paper and coated paper using the same
US8926747B2 (en) Preparation of coating dispersions
CN1726262A (en) Fine platy kaolin composition
US7279037B2 (en) Process and products of chinese kaolin
BG108226A (en) Process for recycling pulp rejects during paper manufacturing
JP3861754B2 (en) Method for producing pigment
US20150240049A1 (en) Method for grinding a particulate inorganic material
JP2008230898A (en) Manufacturing method of slurry containing light calcium carbonate and coated paper using the slurry
WO2008125873A1 (en) Grinding method
CN1175936A (en) Method for producing low abrasion kaolin pigment
JP4191285B2 (en) Slurry for paper coating, method for producing the same, coating liquid composition containing the slurry for paper coating, and coated paper coated with the same
JP2561097B2 (en) Treatment method of heavy calcium carbonate for paint
EP3201135B1 (en) Process for preparing a pcc composite product
JP2002030231A (en) White pigment using incinerated ash as raw material and method for producing the same and device for producing the same
JPH11335119A (en) Preparation of aqueous slurry of light calcium carbonate
JP2011074513A (en) Heat-set type offset printing paper
GB2312669A (en) Calcined delaminated kaolin pigment

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040721

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060407

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060418

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060612

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060905

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060918

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091006

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101006

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101006

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111006

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111006

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121006

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131006

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131006

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141006

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees