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JP3854344B2 - Oxidation catalyst and oxidation method using the same - Google Patents

Oxidation catalyst and oxidation method using the same Download PDF

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JP3854344B2
JP3854344B2 JP21869296A JP21869296A JP3854344B2 JP 3854344 B2 JP3854344 B2 JP 3854344B2 JP 21869296 A JP21869296 A JP 21869296A JP 21869296 A JP21869296 A JP 21869296A JP 3854344 B2 JP3854344 B2 JP 3854344B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ケトンなどのカルボニル化合物等を製造する上で有用な酸化触媒と、この触媒を用いる酸化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
メチル基、メチレン基やメチン基を有する化合物を酸化して対応するカルボニル化合物やアルコールを得る方法として、例えば、二酸化マンガン、クロム酸又はクロム酸塩などの金属化合物を酸化剤として用いる方法が知られている。しかし、この方法では、反応成分と当量の金属化合物を必要とするので、経済的に不利であるとともに、反応後の金属化合物の処理が煩雑である。
【0003】
一方、上記酸化反応において、酸素又は空気を酸化剤とし、コバルト、マンガン、ランタン、ロジウムなどの金属を含む金属化合物を触媒として用いる方法が知られている。この方法は、金属化合物を触媒的に使用するので、資源及び環境上の点で優れているが、未だ、転化率及び選択率が低く、酸化反応を利用してカルボニル化合物を効率よく製造することが困難である。
【0004】
特開昭61−238733号公報には、アリル性水素原子を有するイソプレノイドをN−ヒドロキシカルボン酸イミドの存在下で酸化する方法が開示されている。しかし、この方法によりカルボニル化合物を得るためには、基質を酸化した後、生成したハイドロパーオキサイドを脱水剤により脱水反応に供する必要がある。そのため、工程が長く、生産効率よくカルボニル化合物を得ることが困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、温和な条件下、分子状酸素により基質を効率よく酸化できる酸化触媒とそれを用いた酸化方法を提供することにある。
【0006】
本発明の他の目的は、分子状酸素により、高い反応転化率及び選択率で目的の酸化生成物を得ることのできる酸化触媒と酸化方法を提供することにある。
【0007】
本発明のさらに他の目的は、脱水反応工程を必要とせず、簡便にカルボニル化合物を得ることのできる酸化触媒と酸化方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討した結果、N−置換オキシフタルイミド化合物を触媒として用いると、酸素雰囲気下、温和な条件下で、メチレン基又はメチル基などを効率よく酸化できることを見出だし、本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明の酸化触媒は、分子状酸素によりメチレン基を有する化合物を酸化するための触媒であって、少なくとも一般式(1)で表わされるイミド化合物で構成されている。
【0010】
【化3】

Figure 0003854344
(式中、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アシル基を示し、R及びRは互いに結合して二重結合、または芳香族性又は非芳香族性の環を形成してもよい。Rは、隣接する酸素原子との結合部位に級炭素を有する環式基を示し、nは1〜3の整数を示す)
上記一般式(1)において、R及びRは互いに結合して芳香族性又は非芳香族性の5〜12員環、例えば、置換基を有していてもよいシクロアルカン環、置換基を有していてもよいシクロアルケン環、置換基を有していてもよい橋かけ式炭化水素環、置換基を有していてもよい芳香族環を形成してもよい。また、Rの環式基を構成する環は、非芳香族性又は芳香族性環の1〜6個で構成され且つ少なくとも1つの非芳香族性環を含む単環又は縮合環であってもよい。前記非芳香族性環には、4〜8員の炭化水素環、又は酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選択された少なくとも1つのヘテロ原子を有する4〜8員の複素環が含まれる。また、前記芳香族性環には、ベンゼン環、又は酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選択された少なくとも1つのヘテロ原子を有する5〜6員の複素環が含まれる。Rの環式基を構成する環は、隣接する酸素原子と結合する級炭素のα,β位に不飽和結合を有していてもよい。
【0011】
本発明の酸化方法では、前記酸化触媒の存在下、メチレン基を有する化合物と分子状酸素とを接触させることにより酸化する。メチレン基を有する化合物には、一般式(1)で表わされる化合物に対応するRHで表わされる環式化合物が含まれる。
【0012】
【発明の実施の形態】
前記一般式(1)で表わされる化合物において、置換基R1 及びR2 のうち、ハロゲン原子には、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素が含まれる。アルキル基には、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、デシル基などの炭素数1〜10程度の直鎖状又は分岐鎖状アルキル基が含まれる。好ましいアルキル基としては、例えば、炭素数1〜6程度、特に炭素数1〜4程度の低級アルキル基が挙げられる。
【0013】
アリール基には、フェニル基、ナフチル基などが含まれ、シクロアルキル基には、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル基などが含まれる。アルコキシ基には、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、t−ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ基などの炭素数1〜10程度、好ましくは炭素数1〜6程度、特に炭素数1〜4程度の低級アルコキシ基が含まれる。
【0014】
アルコキシカルボニル基には、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル基などのアルコキシ部分の炭素数が1〜10程度のアルコキシカルボニル基が含まれる。好ましいアルコキシカルボニル基にはアルコキシ部分の炭素数が1〜6程度、特に1〜4程度の低級アルコキシカルボニル基が含まれる。
【0015】
アシル基としては、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル基などの炭素数1〜6程度のアシル基が例示できる。
【0016】
前記置換基R1 及びR2 は、同一又は異なっていてもよい。また、前記一般式(1)において、R1 およびR2 は互いに結合して、二重結合、または芳香族性又は非芳香族性の環Aを形成してもよい。好ましい芳香族性又は非芳香族性環は5〜12員環、特に6〜10員環程度であり、複素環又は縮合複素環であってもよいが、炭化水素環である場合が多い。このような環には、例えば、非芳香族性脂環式環(シクロヘキサン環などの置換基を有していてもよいシクロアルカン環、シクロヘキセン環などの置換基を有していてもよいシクロアルケン環など)、非芳香族性橋かけ環(5−ノルボルネン環などの置換基を有していてもよい橋かけ式炭化水素環など)、ベンゼン環、ハロゲン原子で置換されたベンゼン環、ナフタレン環などの置換基を有していてもよい芳香族環が含まれる。前記環Aは、芳香族環で構成される場合が多い。
【0017】
前記一般式(1)において、Rは、隣接する酸素原子との結合部位に級炭素を有する環式基を示す。前記環式基を構成する環Bとしては、非芳香族性環B1又は芳香族性環B2の1〜6個(好ましくは1〜4個)程度で構成され、且つ少なくとも1つの非芳香族性環を含む単環又は縮合環が挙げられる。
【0018】
非芳香族性環B1 には、非芳香族性の炭化水素環および複素環が含まれる。非芳香族性の炭化水素環としては、例えば、シクロブタン、シクロブテン、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタン、シクロヘプテン、シクロヘプタジエン、シクロオクタン、シクロオクテン、シクロオクタジエン、シクロオクタトリエン、シクロノナン、シクロデカン環などの4〜12員程度のシクロアルカン環およびシクロアルケン環が挙げられる。好ましい炭化水素環には、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロヘキサン、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン環などの4〜8員(特に5〜6員)程度の炭化水素環が含まれる。
【0019】
非芳香族性の複素環としては、例えば、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選択された少なくとも1種のヘテロ原子を1〜3(好ましくは1〜2)程度有する複素環が含まれる。このような複素環として、例えば、オキセタン、オキセテン、アゼチジン、アゼチン環などの4員環;テトラヒドロフラン、ジヒドロフラン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオフェン、ピロリジン、2−ピロリン、オキサゾリジン、オキサゾリン、イソキサゾリジン、イソキサゾリン、チアゾリジン、チアゾリン、イソチアゾリジン、イソチアゾリン、イミダゾリジン、2−イミダゾリン、ピラゾリジン、3−ピラゾリン環などの5員環;テトラヒドロピラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロチオピラン、ピペリジン、テトラヒドロピリジン、ジヒドロピリジン、ジオキサン、ジヒドロジオキシン、オキサチオラン、ジヒドロオキサチイン、モルホリン、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジン、ピペラジン、ジヒドロジアジン、テトラヒドロオキサジアジン環などの6員環;ヘキサヒドロオキセピン、テトロヒドロオキセピン、ジヒドロオキセピン、ヘキサヒドロアゼピン、テトラヒドロアゼピン、ジヒドロアゼピン、アゼピン、ヘキサヒドロジアゼピン、テトラヒドロジアゼピン、ジヒドロジアゼピン、ジアゼピン環などの7員環;テトラヒドロオキソシン環などの8員環などの4〜12員(好ましくは4〜8員、さらに好ましくは5〜6員)程度の複素環が例示される。
【0020】
芳香族性環B2 には、例えば、5〜12員程度の芳香族性の炭化水素環および複素環が含まれる。芳香族性炭化水素環としては、例えば、ベンゼン、シクロオクタテトラエン環などの6〜12員程度の炭化水素環が挙げられる。好ましい芳香族性炭化水素環には、ベンゼン環が含まれる。
【0021】
芳香族性複素環としては、例えば、酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選択された少なくとも1種のヘテロ原子を1〜3(好ましくは1〜2)程度有する複素環が含まれる。このような複素環として、例えば、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、イソキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール環などの5員環;ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン環などの6員環等の5〜12員(好ましくは5〜6員)程度の複素環などが挙げられる。
【0022】
前記環式基を構成する環Bは、5〜6員の非芳香族性又は芳香族性環から選択された1〜6個程度、好ましくは1〜4個程度の環で構成され、且つ少なくとも隣接する酸素原子と結合する級炭素を有する非芳香族性環を含む単環又は縮合環である場合が多い。なかでも、環Bが縮合環の場合には、触媒の安定性が極めて高い。
【0023】
前記環式基を構成する環Bは、隣接する酸素原子と結合する級炭素のα,β位に不飽和結合を有していてもよい。前記級炭素のα,β位に不飽和結合が形成された環Bを有する触媒は、特に触媒活性の点で優れている。このような環Bには、(a)二重結合を有する非芳香族性環で構成された単環、(b)前記二重結合を有する非芳香族性環に、非芳香族性環が1又は2以上(好ましくは1〜5程度)縮合した非芳香族性縮合環、(c)級炭素を有する非芳香族性環と、この非芳香族性環のうち級炭素のα位とβ位の炭素原子で構成される辺に縮合した芳香族性環とを有する縮合環などが含まれる。
【0024】
上記(a)における二重結合を有する非芳香族性環としては、例えば、シクロペンテン、シクロヘキセン環などのシクロアルケン環;ジヒドロフラン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロピラン、ジヒドロピラン、ジヒドロピリジン環などの二重結合を有する非芳香族性複素環などが例示される。上記(b)において、二重結合を有する非芳香族性環に縮合する非芳香族性環としては、前記環B1 として例示した非芳香族性環が挙げられる。上記(c)の縮合環としては、例えば、インデン、インダン、テトラリン、1H−シクロペンタシクロオクテン、イソクロマン、クロマン、インドリン、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン、イソインドリン環などの二環系;フルオレン、フェナレン、アセナフテン、キサンテン、9,10−ジヒドロアクリジン環などの三環系;1,2−ジヒドロアセアンスリレン環などの四環系;コランスレン環などの五環系などの縮合環が例示できる。
【0025】
これらの中でも、前記環式基を構成する環Bとして、上記(c)の縮合環、特に、前記非芳香族性環のうち級炭素のα位とβ位の炭素原子で構成される辺に、5〜6員の芳香族性環(特に炭化水素環)が縮合した縮合環などが、触媒活性および安定性の点で好ましい。
【0026】
3 で示される環式基を構成する環Bは、架橋環を構成していてもよい。また、環Bは、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、オキソ基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、モノ又はジ置換アミノ基などの置換基を有していてもよい。
【0027】
前記アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基としては、前記と同様の基が例示できる。アルケニル基には、ビニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、ペンテニル、オクテニルなどの炭素数2〜10(特に炭素数2〜6)程度のアルケニル基が含まれ、アルキニル基には、プロピニル、ブチニルなどの炭素数2〜10(特に2〜6)程度のアルキニル基が含まれる。アラルキル基には、ベンジル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピルなどの炭素数7〜12程度のアラルキル基が含まれ、モノ又はジ置換アミノ基には、メチルアミノ、ジメチルアミノ、エチルアミノ、ジエチルアミノ、プロピルアミノなどのモノ又はジC1-5 置換アミノ基および1−ピロリジニル、ピペリジノ、モルホリノなどの3〜6員(特に5〜6員)程度の環状アミノ基が含まれる。
【0028】
好ましいイミド化合物には、下記式で表される化合物が含まれる。
【0029】
【化4】
Figure 0003854344
(式中、R4 〜R7 は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基、ハロゲン原子を示す。R1 、R2 、R3 およびnは前記に同じ)
置換基R4 〜R7 において、アルキル基には、前記例示のアルキル基と同様のアルキル基、特に炭素数1〜6程度のアルキル基が含まれ、アルコキシ基には、前記と同様のアルコキシ基、特に炭素数1〜4程度の低級アルコキシ基、アルコキシカルボニル基には、前記と同様のアルコキシカルボニル基、特にアルコキシ部分の炭素数が1〜4程度の低級アルコキシカルボニル基が含まれる。また、アシル基としては、前記と同様のアシル基、特に炭素数1〜6程度のアシル基が例示され、ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素原子が例示できる。置換基R4 〜R7 は、通常、水素原子、炭素数1〜4程度の低級アルキル基、カルボキシル基、ニトロ基、ハロゲン原子である場合が多い。
【0030】
一般式(1)において、nは、通常1〜3程度、好ましくは1又は2である。一般式(1)で表わされる化合物は、酸化反応において一種又は二種以上使用できる。
【0031】
前記一般式(1)で表されるイミド化合物に対応する酸無水物には、例えば、無水コハク酸、無水マレイン酸などの飽和又は不飽和脂肪族ジカルボン酸無水物、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸(1,2−シクロヘキサンジカルボン酸無水物)、1,2,3,4−シクロヘキサンテトラカルボン酸1,2−無水物などの飽和又は不飽和非芳香族性環状多価カルボン酸無水物(脂環式多価カルボン酸無水物)、無水ヘット酸、無水ハイミック酸などの橋かけ環式多価カルボン酸無水物(脂環式多価カルボン酸無水物)、無水フタル酸、テトラブロモ無水フタル酸、テトラクロロ無水フタル酸、無水ニトロフタル酸、無水トリメリット酸、メチルシクロヘキセントリカルボン酸無水物、無水ピロメリット酸、無水メリト酸、1,8;4,5−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物などの芳香族多価カルボン酸無水物が含まれる。
【0032】
好ましいイミド化合物としては、例えば、N−(9−フルオレニルオキシ)コハクイミド、N−(9−フルオレニルオキシ)マレインイミド、N−(9−フルオレニルオキシ)ヘキサヒドロフタルイミド、N,N′−ビス(9−フルオレニルオキシ)シクロヘキサンテトラカルボン酸イミド、N−(9−フルオレニルオキシ)フタルイミド、N−(9−フルオレニルオキシ)テトラブロモフタルイミド、N−(9−フルオレニルオキシ)テトラクロロフタルイミド、N−(9−フルオレニルオキシ)ヘット酸イミド、N−(9−フルオレニルオキシ)ハイミック酸イミド、N−(9−フルオレニルオキシ)トリメリット酸イミド、N,N′−ビス(9−フルオレニルオキシ)ピロメリット酸イミド、N,N′−ビス(9−フルオレニルオキシ)ナフタレンテトラカルボン酸イミドなど;およびこれらに対応する、N(又はN,N′−ビス)−(シクロブチルオキシ)誘導体、N(又はN,N′−ビス)−(シクロペンチルオキシ)誘導体、N(又はN,N′−ビス)−(シクロヘキシルオキシ)誘導体、N(又はN,N′−ビス)−(シクロヘプチルオキシ)誘導体、N(又はN,N′−ビス)−(シクロオクチルオキシ)誘導体、N(又はN,N′−ビス)−(4−メチルシクロヘキシルオキシ)誘導体などのN(又はN,N′−ビス)−シクロアルキルオキシ誘導体;N(又はN,N′−ビス)−(2−シクロヘキセニルオキシ)誘導体、N(又はN,N′−ビス)−(2−シクロオクテニルオキシ)誘導体、N(又はN,N′−ビス)−(2,4−シクロペンタジエニルオキシ)誘導体、N(又はN,N′−ビス)−(2,4−シクロオクタジエニルオキシ)誘導体などのN(又はN,N′−ビス)−シクロアルケニルオキシ誘導体;N(又はN,N′−ビス)−(1−インダニルオキシ)誘導体、N(又はN,N′−ビス)−(1−インデニルオキシ)誘導体、N(又はN,N′−ビス)−(1−テトラリニルオキシ)誘導体、N(又はN,N′−ビス)−(1−アセナフテニルオキシ)誘導体、N(又はN,N′−ビス)−(1−フェナレニルオキシ)誘導体、N(又はN,N′−ビス)−[1−(1H−シクロペンタシクロオクテニルオキシ)]誘導体、N(又はN,N′−ビス)−(9−キサンテニルオキシ)誘導体、N(又はN,N′−ビス)−(1−イソクロマニルオキシ)誘導体、N(又はN,N′−ビス)−(4−クロマニルオキシ)誘導体、N(又はN,N′−ビス)−(3−インドリニルオキシ)誘導体、N(又はN,N′−ビス)−(1−イソインドリニルオキシ)誘導体、N(又はN,N′−ビス)−[4−(1,2,3,4−テトラヒドロキノリニルオキシ)]誘導体、N(又はN,N′−ビス)−[4−(1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリニルオキシ)]誘導体、N(又はN,N′−ビス)−[9−(9,10−ジヒドロアクリジニルオキシ)]誘導体などのイミドを構成する窒素原子に縮合環(炭化水素環又は複素環)が結合した誘導体が挙げられる。特に好ましい化合物は、脂環式多価カルボン酸無水物又は芳香族多価カルボン酸無水物、なかでも芳香族多価カルボン酸無水物に対応するN−置換オキシイミド化合物などが含まれる。
【0033】
前記一般式(1)で表わされるイミド化合物は、慣用のエーテル化反応(O−アルキル化反応)により得ることができる。例えば、一般式(2)
【0034】
【化5】
Figure 0003854344
(式中、R、R、nは前記と同じ)
で表わされるN−ヒドロキシイミド化合物と、RX(式中、Xはハロゲン原子を示し、Rは、隣接するハロゲン原子との結合部位に級炭素を有する環式基を示す)で表わされるハロゲン化合物とを反応させることによって調製できる。好ましいハロゲン原子には、塩素、臭素、ヨウ素原子が含まれる。なお、前記一般式(2)で表わされる化合物は、対応する酸無水物とヒドロキシルアミンNHOHとを反応させることにより容易に得ることができる。
【0035】
前記一般式(2)で表わされる化合物とハロゲン化合物との反応は、通常、溶媒中、塩基の存在下で行われる。
溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの非プロトン性極性溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素;四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタンなどのハロゲン化炭化水素;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸セロソルブ、プロピオン酸エチルなどのエステル類;ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、ジメトキシエタン、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類;アセトニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル類などが挙げられる。好ましい溶媒には、非プロトン性極性溶媒およびエーテル類などが含まれる。
【0036】
前記塩基には、副生するハロゲン化水素を捕捉するものであれば特に限定されず、無機塩基及び有機塩基が含まれる。無機塩基としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウムなどのアルカリ土類金属の水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどのアルカリ金属の炭酸塩;炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウムなどのアルカリ土類金属の炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムなどのアルカリ金属の炭酸水素塩などが挙げられる。有機塩基としては、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、N,N−ジメチルアニリン、4−ジメチルアミノピリジン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジンなどのアミン類;ピリジンなどの窒素含有塩基性複素環化合物が挙げられる。好ましい塩基には、有機塩基が含まれる。塩基の使用量は、R3 Xで表わされるハロゲン化合物1モルに対して0.5モル以上、好ましくは0.5〜5モル程度であるが、大過剰用いてもよい。
【0037】
3 Xで表わされるハロゲン化合物の使用量は、一般式(2)で表わされる化合物1モルに対して、通常(0.5〜2)×nモル、好ましくは(0.8〜1.2)×nモル程度であり、(0.9〜1.1)×nモル程度である場合が多い。なお、上記nは、一般式(2)で表わされる化合物のnと同じ数字を示す。
【0038】
反応温度は、通常0〜150℃、好ましくは5〜110℃、さらに好ましくは10〜50℃程度であり、常温で行われる場合が多い。
【0039】
一般式(1)で表わされるイミド化合物は、反応終了後、慣用の分離精製手段、例えば、濾過、濃縮、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィー、蒸留など、又はこれらの組合せにより分離精製できる。
【0040】
また、一般式(1)で表わされるイミド化合物は、前記一般式(2)で表わされるN−ヒドロキシイミド化合物、ROH(式中、Rは、隣接する酸素原子との結合部位に級炭素を有する環式基を示す)で表わされるアルコール化合物、トリアリールホスフィン、およびアゾジカルボン酸エステルを反応させることによって調製できる。
【0041】
トリアリールホスフィンとしてはトリフェニルホスフィンなどが例示され、アゾジカルボン酸エステルには、アゾジカルボン酸ジメチル、アゾジカルボン酸ジエチルなどのアゾジカルボン酸ジC1-4 アルキルなどが含まれる。なお、トリアリールホスフィンおよびアゾジカルボン酸エステルを使用する代わりに、トリアリールホスフィンとアゾジカルボン酸エステルとの反応により生成する対応するベタイン化合物を用いることもできる。
【0042】
前記一般式(2)で表わされる化合物、アルコール化合物、トリアリールホスフィンおよびアゾジカルボン酸エステルの反応は、通常、溶媒中で行われる。溶媒としては、前記の溶媒を用いることができる。
【0043】
前記アルコール化合物、トリアリールホスフィンおよびアゾジカルボン酸エステルの使用量は、それぞれ、一般式(2)で表わされる化合物1モルに対して、通常(0.5〜2)×nモル、好ましくは(0.8〜1.2)×nモル程度であり、(0.9〜1.1)×nモル程度である場合が多い。なお、上記nは、一般式(2)で表わされる化合物のnと同じ数字を示す。反応温度は、前記の方法と同様であり、一般式(1)で表わされるイミド化合物の分離精製も前記と同様の方法により行うことができる。
【0044】
なお、一般式(1)で表わされるイミド化合物は、何れの方法で調製する場合も、単離することなく、反応混合液などをそのまま使用することもできる。
【0045】
このようなイミド化合物を用いると、酸化活性を高めることができ、穏和な条件であっても、酸化反応を触媒的に促進できる。そのため、基質を効率よく高い選択率で酸化でき、ケトン類、アルデヒド類やアルコール類を生成させることができる。さらに、前記一般式(1)で表されるイミド化合物と共酸化剤との共存下で基質を酸化すると、転化率及び/又は選択率をさらに向上できる。
【0046】
助触媒としての共酸化剤には、金属化合物、例えば、遷移金属化合物や、ホウ素化合物などのように周期表13族元素(ホウ素B、アルミニウムAlなど)を含む化合物が含まれる。共酸化剤は、一種又は二種以上組合わせて使用できる。
【0047】
前記遷移金属の元素としては、例えば、周期表3族元素(例えば、スカンジウムSc、イットリウムYの外、ランタンLa、セリウムCe、サマリウムSmなどのランタノイド元素、アクチノイドAcなどのアクチノイド元素)、周期表4族元素(チタンTi、ジルコニウムZr、ハフニウムHfなど)、5族元素(バナジウムV、ニオブNb、タンタルTaなど)、6族元素(クロムCr、モリブデンMo、タングステンWなど)、7族元素(マンガンMnなど)、8族元素(鉄Fe、ルテニウムRu、オスミウムOsなど)、9族元素(コバルトCo、ロジウムRh、イリジウムIrなど)、10族元素(ニッケルNi、パラジウムPd、白金Ptなど)、11族元素(銅Cu、銀Ag、金Auなど)などが挙げられる。
【0048】
好ましい共酸化剤を構成する元素には、遷移金属の元素(例えば、ランタノイド元素、アクチノイド元素などの周期表3族元素、V、Nbなどの5族元素、Cr、Mo、Wなどの6族元素、Mnなどの7族元素、Fe、Ruなどの8族元素、Co、Rhなどの9族元素、Niなどの10族元素、Cuなどの11族元素)、Bなどの13族元素が含まれる。特に、前記一般式(1)で表されるイミノ化合物と組合せたとき、Ceなどのランタノイド元素、Vなどの5族元素、Mo、Wなどの6族元素、Fe、Ruなどの8族元素、Co、Rhなどの9族元素、Niなどの10族元素、Cuなどの11族元素を含む化合物は、高い酸化活性を示す。
【0049】
共酸化剤(助触媒)は、前記元素を含み、かつ酸化能を有する限り特に制限されず、水酸化物などであってもよいが、通常、前記元素を含む金属酸化物、有機酸塩、無機酸塩、ハロゲン化物、前記金属元素を含む配位化合物(錯体)やヘテロポリ酸又はその塩などである場合が多い。また、ホウ素化合物としては、例えば、水素化ホウ素(例えば、ボラン、ジボラン、テトラボラン、ペンタボラン、デカボランなど)、ホウ酸(オルトホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸など)、ホウ酸塩(例えば、ホウ酸ニッケル、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸マンガンなど)、B2 3 などのホウ素酸化物、ボラザン、ボラゼン、ボラジン、ホウ素アミド、ホウ素イミドなどの窒素化合物、BF3 、BCl3 、テトラフルオロホウ酸塩などのハロゲン化物、ホウ酸エステル(例えば、ホウ酸メチル、ホウ酸フェニルなど)などが挙げられる。好ましいホウ素化合物には、水素化ホウ素、オルトホウ酸などのホウ酸又はその塩など、特にホウ酸が含まれる。これらの共酸化剤は一種又は二種以上使用できる。
【0050】
金属酸化物には、例えば、Sm2 3 、TiO2 、CrO、Cr2 3 、MnO、MnO2 、FeO、Fe2 3 、RuO2 、RuO4 、CoO、CoO2 、Co2 3 、RhO2 、Rh2 3 、Cu2 3 などが含まれる。有機酸塩としては、例えば、酢酸コバルト、プロピオン酸コバルト、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸コバルトや対応するCe塩、Cr塩、Mn塩,Fe塩、Ni塩、Pd塩、Cu塩などが例示され、無機酸塩としては、例えば、硝酸コバルト、硝酸ニッケル、硝酸銅などの硝酸塩やこれらに対応する硫酸塩又はリン酸塩などが挙げられる。また、ハロゲン化物としては、例えば、SmCl3 、FeCl2 、FeCl3 、RuCl3 、CoCl2 、RhCl2 、RhCl3 、NiCl2 、PdCl2 、PtCl2 、CuCl、CuCl2 などの塩化物やこれらに対応する臭化物などが例示できる。
【0051】
錯体を形成する配位子としては、OH(ヒドロキソ)、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ基などのアルコキシ基、アセチル、プロピオニルなどのアシル基、メトキシカルボニル(アセタト)、エトキシカルボニルなどのアルコキシカルボニル基、アセチルアセトナト、シクロペンタジエニル基、塩素、臭素などハロゲン原子、CO、CN、酸素原子、H2 O(アコ)、ホスフィン(例えば、トリフェニルホスフィンなどのトリアリールホスフィン)などのリン化合物、NH3 (アンミン)、NO、NO2 (ニトロ)、NO3 (ニトラト)、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ピリジン、フェナントロリンなどの窒素含有化合物などが挙げられる。錯体又は錯塩において、同種又は異種の配位子は一種又は二種以上配位していてもよい。
【0052】
好ましい錯体には、遷移金属元素(例えば、Ceなどのランタノイド元素やアクチノイド元素が属する周期表3族元素、Fe、Ruなどの周期表8族元素、Co、Rhなどの周期表9族元素、Ni、Pd、Ptなどの周期表10族元素、Cuなどの周期表11族元素など)を含む錯体が含まれる。また、配位子は、例えば、OH、アルコキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アセチルアセトナト、ハロゲン原子、CO、CN、H2 O(アコ)、トリフェニルホスフィンなどのリン化合物や、NH3 、NO2 、NO3 を含めて窒素含有化合物である場合が多い。前記遷移金属元素と配位子は適当に組合せて錯体を構成することができ、例えば、セリウムアセチルアセトナト、コバルトアセチルアセトナト、ルテニウムアセチルアセトナト、銅アセチルアセトナトなどであってもよい。
【0053】
ヘテロポリ酸を形成するポリ酸は、例えば、周期表5族又は6族元素、例えば、V(バナジン酸),Mo(モリブデン酸)およびW(タングステン酸)の少なくとも一種である場合が多く、中心原子は特に制限されず、例えば、Cu、Be、B、Al、Si、Ge、Sn、Ti、Th、N、P、As、Sb、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、S、Se、Te、Mn、I、Fe、Co、Ni、Rh、Os、Ir、Pt、Cuなどであってもよい。ヘテロポリ酸の具体例としては、例えば、コバルトモリブデン酸塩、コバルトタングステン酸塩、モリブデンタングステン酸塩、バナジウムモリブデン酸塩、バナドモリブドリン酸塩などが挙げられる。
【0054】
共酸化剤としては、V、MoおよびWの少なくとも一種の元素を含むヘテロポリ酸塩(例えば、バナジウム−モリブデン系のヘテロポリ酸又はその塩など)、遷移金属化合物(例えば、ランタノイド元素、Ru、CoおよびCuの少なくとも一種の元素を含む遷移金属化合物)を用いる場合が多い。
【0055】
なお、酸化触媒においてヘテロポリ酸は水素引抜き反応に関与すると予測され、コバルト化合物やホウ素化合物などは過酸化物分解に関与すると予測される。
【0056】
一般式(1)で表されるイミド化合物、又はこのイミド化合物および前記共酸化剤で構成される触媒系は、均一系であってもよく、不均一系であってもよい。また、触媒系は、担体に触媒成分が担持された固体触媒であってもよい。担体としては、活性炭、ゼオライト、シリカ、シリカ−アルミナ、ベントナイトなどの多孔質担体を用いる場合が多い。固体触媒における触媒成分の担持量は、担体100重量部に対して、一般式(1)で表されるイミド化合物0.1〜50重量部好ましくは0.5〜30重量部、さらに好ましくは1〜20重量部程度である。また、共酸化剤の担持量は、担体100重量部に対して、0.1〜30重量部好ましくは0.5〜25重量部、さらに好ましくは1〜20重量部程度である。
【0057】
前記一般式(1)で表されるイミド化合物の使用量は、広い範囲で選択でき、例えば、被酸化性基質1モルに対して0.0005モル(0.05モル%)〜1モル(100モル%)、好ましくは0.01モル(1モル%)〜0.5モル(50モル%)、さらに好ましくは0.05モル(5モル%)〜0.30モル(30モル%)程度であり、0.05モル(5モル%)〜0.25モル(25モル%)程度である場合が多い。
【0058】
また、助触媒(共酸化剤)の使用量も、反応性および選択率を低下させない範囲で適当に選択でき、例えば、被酸化性基質1モルに対して0.001モル(0.1モル%)〜0.7モル(70モル%)、好ましくは0.002〜0.5モル、さらに好ましくは0.003〜0.3モル程度であり、0.003〜0.1モル程度である場合が多い。
【0059】
なお、一般式(1)で表されるイミド化合物に対する共酸化剤の割合は、反応速度、選択率を損わない範囲で選択でき、例えば、イミド化合物/共酸化剤(モル比)は100/0.5〜100/50程度、好ましくは100/1〜100/20、さらに好ましくは100/2〜100/10程度である。
ヘテロポリ酸又はその塩を共酸化剤として使用する場合、基質100重量部に対して0.1〜25重量部、好ましくは0.5〜10重量部、さらに好ましくは1〜5重量部程度である。
【0060】
このような酸化触媒を利用すると、メチル基、メチレン基やメチン基を有する化合物から対応するカルボニル化合物(アルデヒド類及びケトン類)又はアルコール類を高い収率で得ることができる。そのため、本発明の方法は、基質にカルボニル基又はヒドロキシル基、特にカルボニル基を導入する上で有用である。
【0061】
本発明の酸化方法では、前記触媒の存在下、分子状酸素と基質とを接触させて酸化する。前記基質としては、メチル基、メチレン基またはメチン基を有する種々の化合物が挙げられる。好ましい基質には、環にメチレン基を有する環式化合物が含まれる。環式化合物としては、一般式(1)で表わされるイミド化合物に対応するR3 Hで表わされる環式化合物が挙げられる。なお、基質としてR3 Hで表わされる環式化合物を用いる場合、基質のR3 と、触媒として用いる一般式(1)で表わされるイミド化合物のR3 とは、必ずしも同一でなくてもよいが、両者を同一にすると、触媒由来の副生物を低減でき、高い選択率で目的化合物を得ることができる。
【0062】
好ましい環式化合物としては、前記R3 の環式基を構成する環として例示した環に対応する環式化合物が例示できる。例えば、4〜12員程度の非芳香族性環および5〜12員程度の芳香族性環の1〜6個程度で構成され、且つ少なくとも1つの非芳香族性環を含む単環又は縮合環化合物などが好ましい。また、好ましい環式化合物には、メチレン基のα,β位に不飽和結合を有する非芳香族性環を有する環式化合物が含まれる。この場合、メチレン基のα位とβ位の炭素原子で構成される辺に芳香族性の環が縮合していてもよい。
【0063】
好ましい基質としては、例えば、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、メチルシクロヘキサンなどのシクロアルカン;シクロヘキセン、シクロオクテン、シクロペンタジエン、シクロオクタジエンなどのシクロアルケン;インデン、インダン、テトラリン、フルオレン、アセナフテン、フェナレン、1H−シクロペンタシクロオクテンなどの縮合環炭化水素;ピラン、ピラゾリン、ピペリジン、ピペラジンなどの非芳香族性複素環化合物;クロマン、イソクロマン、キサンテン、インドリン、イソインドリン、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン、9,10−ジヒドロアクリジンなどの非芳香族性環を含む縮合複素環化合物が挙げられる。また、イソプレノイド、ステロイド、テルペノイド、テルペン、セスキテルペンなどに属する基質も好適に使用できる。
【0064】
基質の酸化に利用される分子状酸素は、特に制限されず、純粋な酸素を用いてもよく、窒素、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素などの不活性ガスで希釈した酸素を使用してもよい。
【0065】
分子状酸素の使用量は、基質および目的化合物の種類に応じて選択でき、通常、基質化合物1モルに対して、0.5モル以上(例えば、1モル以上)、好ましくは1〜100モル、さらに好ましくは2〜50モル程度である。基質に対して過剰モルの分子状酸素を使用する場合が多い。
【0066】
本発明の酸化方法は、通常、反応に不活性な有機溶媒中で行なわれる。有機溶媒としては、例えば、酢酸、プロピオン酸などの有機酸、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなどのニトリル類、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミドなどのアミド類、t−ブタノール、t−アミルアルコールなどのアルコール類、ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素、ニトロベンゼン、ニトロメタン、ニトロエタンなどのニトロ化合物、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、これらの混合溶媒など挙げられる。なお、過剰量の基質を用いることにより、基質を反応溶媒として利用してもよい。溶媒としては、ベンゾニトリルなどのニトリル類を用いる場合が多い。
【0067】
本発明の方法は、比較的温和な条件であっても酸化反応が円滑に進行するという特色がある。また、メチレン基又はメチル基を有する化合物から、脱水反応工程を必要とせず、一段でカルボニル化合物に変換できる。
反応温度は、基質の種類などに応じて適当に選択でき、例えば、0〜300℃、好ましくは30〜250℃、さらに好ましくは50〜200℃程度であり、通常、70〜150℃程度、特に70〜110℃程度で反応する場合が多い。また、反応は、常圧または加圧下で行なうことができ、加圧下で反応させる場合には、通常、1〜100atm(例えば、1.5〜80atm)、好ましくは2〜70atm、さらに好ましくは5〜50atm程度である場合が多い。反応時間は、反応温度及び圧力に応じて、例えば、30分〜48時間、好ましくは1〜36時間、さらに好ましくは2〜24時間程度の範囲から適当に選択できる。なお、反応温度及び/又は反応圧力が高い場合には、酸化反応速度を増加させることができるが、触媒が分解したり、カルボン酸類や過酸化物類が副生する場合がある。
【0068】
本発明の方法は、前記のように種々の化合物を、温和な条件下、高い転換率および選択率で酸化し、アルデヒド類、ケトン類、アルコール類を得る上で有用である。特に、基質としてメチレン基を有する環式化合物を用いると、温和な条件下、副反応を抑制しつつ、高い収率で、対応する環状ケトンを得ることができる。
【0069】
反応は、分子状酸素の存在下又は分子状酸素の流通下、回分式、半回分式、連続式などの慣用の方法により行なうことができる。反応終了後、反応生成物は、慣用の方法、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段や、これらた組合せた分離手段により、容易に分離精製できる。
【0070】
【発明の効果】
本発明の酸化触媒および酸化方法では、温和な条件下、分子状酸素により基質を効率よく酸化できる。また、分子状酸素により、高い反応転化率および選択率で目的とする酸化化合物を生成できる。さらに、脱水工程を必要とせず、簡便にカルボニル化合物を得ることができる。
【0071】
【実施例】
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
【0072】
実施例1(触媒の調製)
ジメチルホルムアミド9ml中に、N−ヒドロキシフタルイミド3.26g(20ミリモル)、トリエチルアミン3mlを添加し、撹拌して溶解させた。得られた混合液に、9−ブロモフルオレン4.92g(20ミリモル)を加え、室温で約10〜30分撹拌した。反応混合液に、水と2−プロパノールとを加え、析出した結晶を濾別し、洗浄した。得られた粗結晶を、2−プロパノールとアセトンの混合液から再結晶し、3.32gのN−(9−フルオレニルオキシ)フタルイミドを得た。収率(N−ヒドロキシフタルイミド基準)は51%であった。
【0073】
得られたN−(9−フルオレニルオキシ)フタルイミドを、GC−MS(JEOL製、JMS−SX102A、EI+ , CI+ 分析併用)、1 H−NMR(JEOL製、FT−NMR SYSTEM JNM−A500)、13C−NMR(JEOL製、FT−NMR SYSTEM JNM−A500)及びIR((株)島津製作所製、FT−IR 8100M)により分析した。
【0074】
MS(EI+ ):m/z 327(M+ ),181,165,104,76
MS(CI+ ):m/z 328(M+ +1),165
1 H−NMR(CDCl3 )δ:6.15(s,1H),7.32(t,2H),7.42(t,2H),7.63(d,2H),7.76(d,2H),7.83(d,2H),7.85(t,2H)
13C−NMR(CDCl3 )δ:163.98,141.28,139.94,134.56,130.14,128.97,127.79,126.98,123.69,119.94,88.42
IR(KBr)(cm-1):1736,1611,1464,1368,1311,1186,1132,982,878,760,710
実施例2(酸化反応)
フルオレン10ミリモル、N−(9−フルオレニルオキシ)フタルイミド1ミリモル(フルオレノンに対して10モル%)、コバルトアセチルアセトナート[Co(AA)2 ]0.05ミリモル(フルオレノンに対して0.5モル%)及びベンゾニトリル50mlの混合液を、酸素圧30atmの加圧下、100℃で4時間撹拌した。反応液中の生成物をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、フルオレノンが4.2ミリモル生成していた(収率42%)。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an oxidation catalyst useful for producing a carbonyl compound such as a ketone, and an oxidation method using the catalyst.
[0002]
[Prior art]
As a method for obtaining a corresponding carbonyl compound or alcohol by oxidizing a compound having a methyl group, methylene group or methine group, for example, a method using a metal compound such as manganese dioxide, chromic acid or chromate as an oxidizing agent is known. ing. However, since this method requires a metal compound equivalent to the reaction component, it is economically disadvantageous and the treatment of the metal compound after the reaction is complicated.
[0003]
On the other hand, in the above oxidation reaction, a method is known in which oxygen or air is used as an oxidizing agent and a metal compound containing a metal such as cobalt, manganese, lanthanum, or rhodium is used as a catalyst. Although this method uses a metal compound as a catalyst, it is excellent in terms of resources and the environment. However, the conversion rate and selectivity are still low, and an carbonyl compound can be efficiently produced using an oxidation reaction. Is difficult.
[0004]
Japanese Patent Laid-Open No. 61-238733 discloses a method of oxidizing an isoprenoid having an allylic hydrogen atom in the presence of N-hydroxycarboxylic imide. However, in order to obtain a carbonyl compound by this method, it is necessary to oxidize the substrate and then subject the produced hydroperoxide to a dehydration reaction with a dehydrating agent. Therefore, the process is long and it is difficult to obtain a carbonyl compound with high production efficiency.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, an object of the present invention is to provide an oxidation catalyst capable of efficiently oxidizing a substrate with molecular oxygen under mild conditions and an oxidation method using the same.
[0006]
Another object of the present invention is to provide an oxidation catalyst and an oxidation method capable of obtaining a desired oxidation product with high reaction conversion rate and selectivity by molecular oxygen.
[0007]
Still another object of the present invention is to provide an oxidation catalyst and an oxidation method which do not require a dehydration reaction step and can easily obtain a carbonyl compound.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to achieve the above object, the present inventors have been able to efficiently oxidize a methylene group or a methyl group under mild conditions in an oxygen atmosphere when an N-substituted oxyphthalimide compound is used as a catalyst. And the present invention was completed.
[0009]
That is, the oxidation catalyst of the present invention system Is due to molecular oxygen Compound having methylene group A catalyst for oxidizing at least It is comprised with the imide compound represented by General formula (1).
[0010]
[Chemical 3]
Figure 0003854344
(Wherein R 1 And R 2 Are the same or different and each represents a hydrogen atom, a halogen atom, an alkyl group, an aryl group, a cycloalkyl group, a hydroxyl group, an alkoxy group, a carboxyl group, an alkoxycarbonyl group, or an acyl group, and R 1 And R 2 May bond to each other to form a double bond, or an aromatic or non-aromatic ring. R 3 At the site of binding to the adjacent oxygen atom 2 A cyclic group having a secondary carbon, and n is an integer of 1 to 3)
In the general formula (1), R 1 And R 2 Are bonded to each other and have an aromatic or non-aromatic 5- to 12-membered ring, for example, an optionally substituted cycloalkane ring, an optionally substituted cycloalkene ring, and a substituent. A bridged hydrocarbon ring which may have a ring or an aromatic ring which may have a substituent may be formed. R 3 The ring constituting the cyclic group may be a monocyclic ring or a condensed ring including 1 to 6 non-aromatic or aromatic rings and including at least one non-aromatic ring. The non-aromatic ring includes a 4- to 8-membered hydrocarbon ring or a 4- to 8-membered heterocyclic ring having at least one heteroatom selected from an oxygen atom, a sulfur atom and a nitrogen atom. The aromatic ring includes a benzene ring or a 5- to 6-membered heterocycle having at least one heteroatom selected from an oxygen atom, a sulfur atom and a nitrogen atom. R 3 The ring constituting the cyclic group is bonded to an adjacent oxygen atom 2 It may have an unsaturated bond at the α and β positions of the secondary carbon.
[0011]
In the oxidation method of the present invention, the oxidation catalyst system In the presence of Compound having methylene group Oxidizes by contacting with molecular oxygen. Compound having methylene group Includes R corresponding to the compound represented by the general formula (1) 3 The cyclic compound represented by H is included.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the compound represented by the general formula (1), the substituent R 1 And R 2 Of these, the halogen atom includes fluorine, chlorine, bromine and iodine. Examples of the alkyl group include straight chain having about 1 to 10 carbon atoms such as methyl, ethyl, propyl, isopropyl, butyl, isobutyl, sec-butyl, t-butyl, pentyl, hexyl, heptyl, octyl and decyl groups. Branched alkyl groups are included. Preferable alkyl groups include, for example, lower alkyl groups having about 1 to 6 carbon atoms, particularly about 1 to 4 carbon atoms.
[0013]
Aryl groups include phenyl groups, naphthyl groups, and the like, and cycloalkyl groups include cyclopentyl, cyclohexyl, cyclooctyl groups, and the like. The alkoxy group includes, for example, about 1 to 10 carbon atoms such as methoxy, ethoxy, propoxy, isopropoxy, butoxy, isobutoxy, t-butoxy, pentyloxy and hexyloxy groups, preferably about 1 to 6 carbon atoms, particularly carbon. A lower alkoxy group of about 1 to 4 is included.
[0014]
In the alkoxycarbonyl group, for example, the carbon number of the alkoxy moiety such as methoxycarbonyl, ethoxycarbonyl, propoxycarbonyl, isopropoxycarbonyl, butoxycarbonyl, isobutoxycarbonyl, t-butoxycarbonyl, pentyloxycarbonyl, hexyloxycarbonyl group and the like is 1 About 10 to 10 alkoxycarbonyl groups are included. Preferred alkoxycarbonyl groups include lower alkoxycarbonyl groups having about 1 to 6, particularly about 1 to 4 carbon atoms in the alkoxy moiety.
[0015]
Examples of the acyl group include acyl groups having about 1 to 6 carbon atoms such as formyl, acetyl, propionyl, butyryl, isobutyryl, valeryl, isovaleryl, and pivaloyl groups.
[0016]
The substituent R 1 And R 2 May be the same or different. In the general formula (1), R 1 And R 2 May be bonded to each other to form a double bond or an aromatic or non-aromatic ring A. A preferable aromatic or non-aromatic ring is a 5- to 12-membered ring, particularly a 6- to 10-membered ring, and may be a heterocyclic ring or a condensed heterocyclic ring, but is often a hydrocarbon ring. Such a ring includes, for example, a non-aromatic alicyclic ring (a cycloalkene ring which may have a substituent such as a cyclohexane ring and a cycloalkene ring which may have a substituent such as a cyclohexene ring). Ring), non-aromatic bridged ring (such as a bridged hydrocarbon ring which may have a substituent such as 5-norbornene ring), benzene ring, benzene ring substituted with a halogen atom, naphthalene ring An aromatic ring which may have a substituent such as The ring A is often composed of an aromatic ring.
[0017]
In the general formula (1), R 3 At the site of binding to the adjacent oxygen atom 2 A cyclic group having a secondary carbon is shown. The ring B constituting the cyclic group is composed of about 1 to 6 (preferably 1 to 4) of non-aromatic ring B1 or aromatic ring B2, and at least one non-aromatic. Examples thereof include a single ring containing a ring or a condensed ring.
[0018]
Non-aromatic ring B1 includes non-aromatic hydrocarbon rings and heterocyclic rings. Non-aromatic hydrocarbon rings include, for example, cyclobutane, cyclobutene, cyclopentane, cyclopentene, cyclopentadiene, cyclohexane, cyclohexene, cyclohexadiene, cycloheptane, cycloheptene, cycloheptadiene, cyclooctane, cyclooctene, cyclooctadiene , Cyclooctatriene, cyclononane, cyclodecane ring and the like, such as about 4 to 12 membered cycloalkane ring and cycloalkene ring. Preferred hydrocarbon rings include hydrocarbon rings of about 4 to 8 members (particularly 5 to 6 members) such as cyclopentane, cyclopentene, cyclohexane, cyclohexene and cyclohexadiene rings.
[0019]
Examples of the non-aromatic heterocyclic ring include a heterocyclic ring having about 1 to 3 (preferably 1 to 2) at least one hetero atom selected from an oxygen atom, a sulfur atom and a nitrogen atom. Examples of such a heterocyclic ring include 4-membered rings such as oxetane, oxetene, azetidine, and azetin ring; tetrahydrofuran, dihydrofuran, tetrahydrothiophene, dihydrothiophene, pyrrolidine, 2-pyrroline, oxazolidine, oxazoline, isoxazolidine, isoxazoline, thiazolidine, 5-membered rings such as thiazoline, isothiazolidine, isothiazoline, imidazolidine, 2-imidazoline, pyrazolidine, 3-pyrazolin ring; tetrahydropyran, dihydropyran, tetrahydrothiopyran, dihydrothiopyran, piperidine, tetrahydropyridine, dihydropyridine, dioxane, dihydro Dioxin, oxathiolane, dihydrooxathiin, morpholine, dihydrooxazine, tetrahydrothiazine, dihydrothi 6-membered rings such as gin, piperazine, dihydrodiazine, tetrahydrooxadiazine ring; hexahydrooxepin, tetrohydrooxepin, dihydrooxepin, hexahydroazepine, tetrahydroazepine, dihydroazepine, azepine, hexahydro 7-membered ring such as diazepine, tetrahydrodiazepine, dihydrodiazepine, diazepine ring; 4-12 member (preferably 4-8 member, more preferably 5-6 member) such as 8-membered ring such as tetrahydrooxocine ring A degree of heterocycle is exemplified.
[0020]
The aromatic ring B2 includes, for example, about 5 to 12-membered aromatic hydrocarbon rings and heterocyclic rings. As an aromatic hydrocarbon ring, about 6-12 membered hydrocarbon rings, such as a benzene and a cyclooctatetraene ring, are mentioned, for example. Preferred aromatic hydrocarbon rings include benzene rings.
[0021]
Examples of the aromatic heterocyclic ring include a heterocyclic ring having about 1 to 3 (preferably 1 to 2) at least one hetero atom selected from an oxygen atom, a sulfur atom and a nitrogen atom. Examples of such a heterocyclic ring include 5-membered rings such as furan, thiophene, pyrrole, oxazole, isoxazole, thiazole, isothiazole, imidazole, and pyrazole ring; and 5-membered rings such as pyridine, pyrazine, pyrimidine, and pyridazine ring. A heterocyclic ring of about ˜12 member (preferably 5-6 member) is mentioned.
[0022]
Ring B constituting the cyclic group is composed of about 1 to 6, preferably about 1 to 4 rings selected from 5 to 6-membered non-aromatic or aromatic rings, and at least Binds to an adjacent oxygen atom 2 In many cases, it is a monocyclic ring or a condensed ring including a non-aromatic ring having a secondary carbon. In particular, when ring B is a condensed ring, the stability of the catalyst is extremely high.
[0023]
Ring B constituting the cyclic group is bonded to an adjacent oxygen atom. 2 It may have an unsaturated bond at the α and β positions of the secondary carbon. Said 2 A catalyst having a ring B in which unsaturated bonds are formed at the α and β positions of the secondary carbon is particularly excellent in terms of catalytic activity. Such a ring B includes (a) a single ring composed of a non-aromatic ring having a double bond, and (b) a non-aromatic ring having a non-aromatic ring having the double bond. 1 or 2 (preferably about 1 to 5) condensed non-aromatic condensed ring, (c) 2 A non-aromatic ring having a secondary carbon, and of these non-aromatic rings 2 Examples include a condensed ring having an aromatic ring condensed on the side composed of a carbon atom at the α-position and β-position of the secondary carbon.
[0024]
Examples of the non-aromatic ring having a double bond in the above (a) include cycloalkene rings such as cyclopentene and cyclohexene ring; double bonds such as dihydrofuran, dihydrothiophene, tetrahydropyran, dihydropyran, and dihydropyridine ring. Examples thereof include a non-aromatic heterocyclic ring. In the above (b), examples of the non-aromatic ring condensed with the non-aromatic ring having a double bond include the non-aromatic rings exemplified as the ring B1. Examples of the condensed ring (c) include indene, indane, tetralin, 1H-cyclopentacyclooctene, isochroman, chroman, indoline, 1,2,3,4-tetrahydroquinoline, 1,2,3,4- Bicyclic systems such as tetrahydroisoquinoline and isoindoline ring; Tricyclic systems such as fluorene, phenalene, acenaphthene, xanthene, and 9,10-dihydroacridine ring; Tetracyclic systems such as 1,2-dihydroaceanthrylene ring; Examples thereof include condensed rings such as pentacyclic systems.
[0025]
Among these, as the ring B constituting the cyclic group, the condensed ring of the above (c), particularly, among the non-aromatic rings 2 A condensed ring in which a 5- to 6-membered aromatic ring (especially a hydrocarbon ring) is condensed on the side composed of the carbon atoms at the α-position and β-position of the secondary carbon is preferable in terms of catalytic activity and stability. .
[0026]
R Three Ring B constituting the cyclic group represented by may form a bridged ring. Ring B is an alkyl group, alkenyl group, alkynyl group, cycloalkyl group, aryl group, aralkyl group, hydroxyl group, alkoxy group, carboxyl group, alkoxycarbonyl group, acyl group, oxo group, nitro group, cyano group, It may have a substituent such as an amino group, a mono- or di-substituted amino group.
[0027]
Examples of the alkyl group, cycloalkyl group, aryl group, alkoxy group, alkoxycarbonyl group, and acyl group include the same groups as described above. The alkenyl group includes an alkenyl group having about 2 to 10 carbon atoms (particularly 2 to 6 carbon atoms) such as vinyl, propenyl, isopropenyl, butenyl, isobutenyl, pentenyl, octenyl, and the alkynyl group includes propynyl, butynyl. Alkynyl groups having about 2 to 10 carbon atoms (particularly 2 to 6) are included. Aralkyl groups include aralkyl groups having about 7 to 12 carbon atoms such as benzyl, 2-phenylethyl, 3-phenylpropyl, etc. Mono- or di-substituted amino groups include methylamino, dimethylamino, ethylamino, diethylamino Mono- or di-C such as propylamino 1-5 A substituted amino group and a cyclic amino group of about 3 to 6 members (particularly 5 to 6 members) such as 1-pyrrolidinyl, piperidino and morpholino are included.
[0028]
Preferred imide compounds include compounds represented by the following formula.
[0029]
[Formula 4]
Figure 0003854344
(Wherein R Four ~ R 7 Are the same or different and each represents a hydrogen atom, an alkyl group, a hydroxyl group, an alkoxy group, a carboxyl group, an alkoxycarbonyl group, an acyl group, a nitro group, a cyano group, an amino group, or a halogen atom. R 1 , R 2 , R Three And n are the same as above)
Substituent R Four ~ R 7 The alkyl group includes the same alkyl group as the above exemplified alkyl group, particularly an alkyl group having about 1 to 6 carbon atoms, and the alkoxy group includes the same alkoxy group as described above, particularly 1 to 4 carbon atoms. The lower alkoxy group and alkoxycarbonyl group of the same level include the same alkoxycarbonyl group as described above, particularly a lower alkoxycarbonyl group having about 1 to 4 carbon atoms in the alkoxy moiety. Examples of the acyl group include the same acyl groups as described above, particularly those having about 1 to 6 carbon atoms, and examples of the halogen atom include fluorine, chlorine, and bromine atoms. Substituent R Four ~ R 7 Is usually a hydrogen atom, a lower alkyl group having about 1 to 4 carbon atoms, a carboxyl group, a nitro group, or a halogen atom.
[0030]
In the general formula (1), n is usually about 1 to 3, preferably 1 or 2. The compound represented by General formula (1) can be used 1 type, or 2 or more types in an oxidation reaction.
[0031]
Examples of the acid anhydride corresponding to the imide compound represented by the general formula (1) include saturated or unsaturated aliphatic dicarboxylic acid anhydrides such as succinic anhydride and maleic anhydride, tetrahydrophthalic anhydride, and hexahydro anhydride. Saturated or unsaturated non-aromatic cyclic polyvalent carboxylic acid anhydrides such as phthalic acid (1,2-cyclohexanedicarboxylic acid anhydride), 1,2,3,4-cyclohexanetetracarboxylic acid 1,2-anhydride ( Cycloaliphatic polycarboxylic acid anhydrides), cross-linked polyhydric carboxylic acid anhydrides (alicyclic polyhydric carboxylic acid anhydrides) such as het anhydride and hymic anhydride, phthalic anhydride, tetrabromophthalic anhydride , Tetrachlorophthalic anhydride, nitrophthalic anhydride, trimellitic anhydride, methylcyclohexeric carboxylic anhydride, pyromellitic anhydride, melittic anhydride, , 8; include aromatic polycarboxylic acid anhydrides such as 4,5-naphthalene tetracarboxylic dianhydride.
[0032]
Preferred imide compounds include, for example, N- (9-fluorenyloxy) succinimide, N- (9-fluorenyloxy) maleimide, N- (9-fluorenyloxy) hexahydrophthalimide, N, N '-Bis (9-fluorenyloxy) cyclohexanetetracarboxylic imide, N- (9-fluorenyloxy) phthalimide, N- (9-fluorenyloxy) tetrabromophthalimide, N- (9-fluorene Nyloxy) tetrachlorophthalimide, N- (9-fluorenyloxy) heptimide, N- (9-fluorenyloxy) hymic acid imide, N- (9-fluorenyloxy) trimellitic imide, N, N'-bis (9-fluorenyloxy) pyromellitic imide, N, N'-bis (9-fluorenyloxy) Naphthalenetetracarboxylic imide and the like; and the corresponding N (or N, N′-bis)-(cyclobutyloxy) derivatives, N (or N, N′-bis)-(cyclopentyloxy) derivatives, N ( Or N, N′-bis)-(cyclohexyloxy) derivative, N (or N, N′-bis)-(cycloheptyloxy) derivative, N (or N, N′-bis)-(cyclooctyloxy) derivative N (or N, N′-bis) -cycloalkyloxy derivatives such as N (or N, N′-bis)-(4-methylcyclohexyloxy) derivatives; N (or N, N′-bis)-( 2-cyclohexenyloxy) derivatives, N (or N, N′-bis)-(2-cyclooctenyloxy) derivatives, N (or N, N′-bis)-(2,4-cyclopentadienyloxy) ) Derivatives, N (or N, N′-bis) -cycloalkenyloxy derivatives such as N (or N, N′-bis)-(2,4-cyclooctadienyloxy) derivatives; N (or N, N '-Bis)-(1-indanyloxy) derivatives, N (or N, N'-bis)-(1-indenyloxy) derivatives, N (or N, N'-bis)-(1-tetrali Nyloxy) derivatives, N (or N, N′-bis)-(1-acenaphthenyloxy) derivatives, N (or N, N′-bis)-(1-phenalenyloxy) derivatives, N (or N, N′-bis)-[1- (1H-cyclopentacyclooctenyloxy)] derivative, N (or N, N′-bis)-(9-xanthenyloxy) derivative, N (or N, N '-Bis)-(1-isochromanyloxy) derivatives, N (or N, N'- Bis)-(4-chromanyloxy) derivatives, N (or N, N′-bis)-(3-indolinyloxy) derivatives, N (or N, N′-bis)-(1-isoindolinyloxy) ) Derivatives, N (or N, N′-bis)-[4- (1,2,3,4-tetrahydroquinolinyloxy)] derivatives, N (or N, N′-bis)-[4- ( 1,2,3,4-tetrahydroisoquinolinyloxy)] derivatives, N (or N, N'-bis)-[9- (9,10-dihydroacridinyloxy)] derivatives and other imides And a derivative in which a condensed ring (hydrocarbon ring or heterocyclic ring) is bonded to the nitrogen atom to be bonded. Particularly preferred compounds include alicyclic polyvalent carboxylic acid anhydrides or aromatic polyvalent carboxylic acid anhydrides, especially N-substituted oxyimide compounds corresponding to aromatic polyvalent carboxylic acid anhydrides.
[0033]
The imide compound represented by the general formula (1) can be obtained by a conventional etherification reaction (O-alkylation reaction). For example, the general formula (2)
[0034]
[Chemical formula 5]
Figure 0003854344
(Wherein R 1 , R 2 , N is the same as above)
An N-hydroxyimide compound represented by the formula: 3 X (wherein X represents a halogen atom, R 3 At the bonding site with the adjacent halogen atom 2 It represents a cyclic group having a secondary carbon) and is reacted with a halogen compound. Preferred halogen atoms include chlorine, bromine and iodine atoms. In addition, the compound represented by the general formula (2) includes a corresponding acid anhydride and hydroxylamine NH. 2 It can be easily obtained by reacting with OH.
[0035]
The reaction between the compound represented by the general formula (2) and the halogen compound is usually performed in a solvent in the presence of a base.
Examples of the solvent include aprotic polar solvents such as N, N-dimethylformamide and dimethyl sulfoxide; aromatic hydrocarbons such as benzene, toluene, xylene and ethylbenzene; carbon tetrachloride, chloroform, dichloromethane and 1,2-dichloroethane. Halogenated hydrocarbons such as cyclohexane, cyclohexane, cyclohexane, cyclohexane, cycloaliphatic hydrocarbons; esters such as methyl acetate, ethyl acetate, isopropyl acetate, butyl acetate, amyl acetate, cellosolve, ethyl propionate; diethyl ether, dibutyl ether And ethers such as dimethoxyethane, dioxane and tetrahydrofuran; ketones such as acetone and methyl ethyl ketone; and nitriles such as acetonitrile and benzonitrile. Preferred solvents include aprotic polar solvents and ethers.
[0036]
The base is not particularly limited as long as it captures by-produced hydrogen halide, and includes an inorganic base and an organic base. Examples of the inorganic base include alkali metal hydroxides such as sodium hydroxide and potassium hydroxide; alkaline earth metal hydroxides such as magnesium hydroxide, calcium hydroxide and barium hydroxide; sodium carbonate and potassium carbonate Examples include alkali metal carbonates; alkaline earth metal carbonates such as magnesium carbonate, calcium carbonate, and barium carbonate; and alkali metal hydrogen carbonates such as sodium hydrogen carbonate and potassium hydrogen carbonate. Examples of the organic base include amines such as triethylamine, tripropylamine, N, N-dimethylaniline, 4-dimethylaminopyridine, N-methylmorpholine, and N-methylpiperidine; nitrogen-containing basic heterocyclic compounds such as pyridine. It is done. Preferred bases include organic bases. The amount of base used is R Three Although it is 0.5 mol or more with respect to 1 mol of halogen compounds represented by X, Preferably it is about 0.5-5 mol, You may use it in large excess.
[0037]
R Three The amount of the halogen compound represented by X is usually (0.5 to 2) × n mol, preferably (0.8 to 1.2) × 1 mol of the compound represented by the general formula (2). It is about n mole, and is often about (0.9 to 1.1) × n mole. In addition, said n shows the same number as n of the compound represented by General formula (2).
[0038]
The reaction temperature is generally 0 to 150 ° C., preferably 5 to 110 ° C., more preferably about 10 to 50 ° C., and is often performed at room temperature.
[0039]
After completion of the reaction, the imide compound represented by the general formula (1) is separated and purified by a conventional separation and purification means, for example, filtration, concentration, extraction, crystallization, recrystallization, column chromatography, distillation, etc., or a combination thereof. it can.
[0040]
The imide compound represented by the general formula (1) is an N-hydroxyimide compound represented by the general formula (2), R 3 OH (wherein R 3 At the site of binding to the adjacent oxygen atom 2 It represents a cyclic group having a secondary carbon), a triarylphosphine, and an azodicarboxylic acid ester.
[0041]
Examples of the triarylphosphine include triphenylphosphine, and examples of the azodicarboxylic acid ester include azodicarboxylic acid diC, such as dimethyl azodicarboxylate and diethyl azodicarboxylate. 1-4 Alkyl and the like are included. Instead of using triarylphosphine and azodicarboxylic acid ester, the corresponding betaine compound produced by the reaction of triarylphosphine and azodicarboxylic acid ester can also be used.
[0042]
The reaction of the compound represented by the general formula (2), alcohol compound, triarylphosphine and azodicarboxylic acid ester is usually carried out in a solvent. As the solvent, the above-mentioned solvents can be used.
[0043]
The amount of the alcohol compound, triarylphosphine and azodicarboxylic acid ester used is usually (0.5-2) × n mol, preferably (0), relative to 1 mol of the compound represented by the general formula (2). .8 to 1.2) × n mole, and often (0.9 to 1.1) × n mole. In addition, said n shows the same number as n of the compound represented by General formula (2). The reaction temperature is the same as in the above method, and separation and purification of the imide compound represented by the general formula (1) can also be performed by the same method as described above.
[0044]
In addition, the imide compound represented by the general formula (1) can be used as it is without being isolated in any method.
[0045]
When such an imide compound is used, the oxidation activity can be increased, and the oxidation reaction can be promoted catalytically even under mild conditions. Therefore, the substrate can be efficiently oxidized with high selectivity, and ketones, aldehydes, and alcohols can be generated. Furthermore, when the substrate is oxidized in the coexistence of the imide compound represented by the general formula (1) and the cooxidant, the conversion rate and / or selectivity can be further improved.
[0046]
The co-oxidant as the co-catalyst includes a metal compound, for example, a compound containing a Group 13 element (boron B, aluminum Al, etc.) such as a transition metal compound or a boron compound. A co-oxidant can be used 1 type or in combination of 2 or more types.
[0047]
Examples of the transition metal element include Group 3 elements in the periodic table (for example, in addition to scandium Sc and yttrium Y, lanthanoid elements such as lanthanum La, cerium Ce, and samarium Sm, and actinoid elements such as actinoid Ac). Group elements (titanium Ti, zirconium Zr, hafnium Hf, etc.), Group 5 elements (vanadium V, niobium Nb, tantalum Ta, etc.), Group 6 elements (chromium Cr, molybdenum Mo, tungsten W, etc.), Group 7 elements (manganese Mn Group 8 elements (iron Fe, ruthenium Ru, osmium Os, etc.), group 9 elements (cobalt Co, rhodium Rh, iridium Ir, etc.), group 10 elements (nickel Ni, palladium Pd, platinum Pt, etc.), group 11 Element (copper Cu, silver Ag, gold Au, etc.) etc. are mentioned.
[0048]
Preferred elements constituting the co-oxidant include transition metal elements (for example, Group 3 elements of the periodic table such as lanthanoid elements and actinoid elements, Group 5 elements such as V and Nb, and Group 6 elements such as Cr, Mo and W) , Group 7 elements such as Mn, Group 8 elements such as Fe and Ru, Group 9 elements such as Co and Rh, Group 10 elements such as Ni, Group 11 elements such as Cu), and Group 13 elements such as B . In particular, when combined with the imino compound represented by the general formula (1), a lanthanoid element such as Ce, a group 5 element such as V, a group 6 element such as Mo and W, a group 8 element such as Fe and Ru, A compound containing a Group 9 element such as Co or Rh, a Group 10 element such as Ni, or a Group 11 element such as Cu exhibits high oxidation activity.
[0049]
The co-oxidant (co-catalyst) is not particularly limited as long as it contains the element and has an oxidizing ability, and may be a hydroxide or the like. Usually, a metal oxide containing the element, an organic acid salt, In many cases, it is an inorganic acid salt, a halide, a coordination compound (complex) containing the metal element, a heteropolyacid or a salt thereof. Examples of the boron compound include borohydride (eg, borane, diborane, tetraborane, pentaborane, decaborane), boric acid (eg, orthoboric acid, metaboric acid, tetraboric acid), and borate (eg, boric acid). Nickel, magnesium borate, manganese borate, etc.), B 2 O Three Boron oxide such as borazane, borazane, borazine, boron amide, boron imide, etc., BF Three , BCl Three , Halides such as tetrafluoroborate, and borate esters (for example, methyl borate, phenyl borate, etc.). Preferred boron compounds include boric acid such as borohydride, orthoboric acid or salts thereof, in particular boric acid. These co-oxidants can be used alone or in combination.
[0050]
Examples of the metal oxide include Sm. 2 O Three TiO 2 , CrO, Cr 2 O Three , MnO, MnO 2 , FeO, Fe 2 O Three , RuO 2 , RuO Four , CoO, CoO 2 , Co 2 O Three , RhO 2 , Rh 2 O Three , Cu 2 O Three Etc. are included. Examples of the organic acid salt include cobalt acetate, cobalt propionate, cobalt naphthenate, cobalt stearate and the corresponding Ce salt, Cr salt, Mn salt, Fe salt, Ni salt, Pd salt, Cu salt, etc. Examples of inorganic acid salts include nitrates such as cobalt nitrate, nickel nitrate, and copper nitrate, and sulfates or phosphates corresponding to these. Examples of the halide include SmCl. Three , FeCl 2 , FeCl Three , RuCl Three CoCl 2 , RhCl 2 , RhCl Three NiCl 2 , PdCl 2 , PtCl 2 , CuCl, CuCl 2 Examples thereof include chlorides such as and bromides corresponding to these.
[0051]
Examples of the ligand that forms a complex include OH (hydroxo), alkoxy groups such as methoxy, ethoxy, propoxy, and butoxy groups, acyl groups such as acetyl and propionyl, alkoxycarbonyl groups such as methoxycarbonyl (acetato) and ethoxycarbonyl, Acetylacetonato, cyclopentadienyl group, halogen atom such as chlorine, bromine, CO, CN, oxygen atom, H 2 Phosphorus compounds such as O (aquo) and phosphine (for example, triarylphosphine such as triphenylphosphine), NH Three (Ammin), NO, NO 2 (Nitro), NO Three And nitrogen-containing compounds such as (nitrato), ethylenediamine, diethylenetriamine, pyridine, and phenanthroline. In the complex or complex salt, the same or different ligands may be coordinated with one or more.
[0052]
Preferred complexes include transition metal elements (eg, lanthanoid elements such as Ce and periodic table group 3 elements to which actinoid elements belong, periodic table group 8 elements such as Fe and Ru, periodic table group 9 elements such as Co and Rh, Ni , Pd, Pt and other periodic table group 10 elements, and Cu and other periodic table group 11 elements). The ligand may be, for example, OH, alkoxy group, acyl group, alkoxycarbonyl group, acetylacetonato, halogen atom, CO, CN, H 2 Phosphorus compounds such as O (aquo) and triphenylphosphine, NH Three , NO 2 , NO Three Are often nitrogen-containing compounds. The transition metal element and the ligand can be combined appropriately to form a complex. For example, cerium acetylacetonate, cobalt acetylacetonate, ruthenium acetylacetonate, copper acetylacetonate, and the like may be used.
[0053]
The polyacid forming the heteropolyacid is often a group 5 or 6 element of the periodic table, for example, at least one of V (vanadic acid), Mo (molybdic acid) and W (tungstic acid). Is not particularly limited, for example, Cu, Be, B, Al, Si, Ge, Sn, Ti, Th, N, P, As, Sb, V, Nb, Ta, Cr, Mo, W, S, Se, Te, Mn, I, Fe, Co, Ni, Rh, Os, Ir, Pt, Cu and the like may be used. Specific examples of the heteropoly acid include cobalt molybdate, cobalt tungstate, molybdenum tungstate, vanadium molybdate, vanadomolybdophosphate, and the like.
[0054]
Examples of the co-oxidant include heteropoly acid salts containing at least one element of V, Mo, and W (for example, vanadium-molybdenum-based heteropoly acids or salts thereof), transition metal compounds (for example, lanthanoid elements, Ru, Co, and the like). In many cases, a transition metal compound containing at least one element of Cu is used.
[0055]
In the oxidation catalyst, the heteropolyacid is predicted to participate in the hydrogen abstraction reaction, and the cobalt compound and the boron compound are predicted to participate in the peroxide decomposition.
[0056]
The catalyst system composed of the imide compound represented by the general formula (1) or the imide compound and the cooxidant may be a homogeneous system or a heterogeneous system. The catalyst system may be a solid catalyst having a catalyst component supported on a carrier. As the carrier, porous carriers such as activated carbon, zeolite, silica, silica-alumina and bentonite are often used. The supported amount of the catalyst component in the solid catalyst is 0.1 to 50 parts by weight of the imide compound represented by the general formula (1), preferably 0.5 to 30 parts by weight, more preferably 1 to 100 parts by weight of the carrier. About 20 parts by weight. The amount of the co-oxidant supported is 0.1 to 30 parts by weight, preferably 0.5 to 25 parts by weight, and more preferably about 1 to 20 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the carrier.
[0057]
The amount of the imide compound represented by the general formula (1) can be selected within a wide range. For example, 0.0005 mol (0.05 mol%) to 1 mol (100 mol) per mol of the oxidizable substrate. Mol%), preferably 0.01 mol (1 mol%) to 0.5 mol (50 mol%), more preferably 0.05 mol (5 mol%) to 0.30 mol (30 mol%). In many cases, it is about 0.05 mol (5 mol%) to 0.25 mol (25 mol%).
[0058]
The amount of the cocatalyst (co-oxidant) used can be appropriately selected within a range that does not reduce the reactivity and selectivity. For example, 0.001 mol (0.1 mol%) per 1 mol of the oxidizable substrate. ) To 0.7 mol (70 mol%), preferably 0.002 to 0.5 mol, more preferably about 0.003 to 0.3 mol, and about 0.003 to 0.1 mol There are many.
[0059]
In addition, the ratio of the co-oxidant to the imide compound represented by the general formula (1) can be selected within a range that does not impair the reaction rate and selectivity. For example, imide compound / co-oxidant (molar ratio) It is about 0.5 to 100/50, preferably 100/1 to 100/20, more preferably about 100/2 to 100/10.
When heteropolyacid or a salt thereof is used as a co-oxidant, it is 0.1 to 25 parts by weight, preferably 0.5 to 10 parts by weight, more preferably about 1 to 5 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the substrate. .
[0060]
When such an oxidation catalyst is used, the corresponding carbonyl compounds (aldehydes and ketones) or alcohols can be obtained in a high yield from the compound having a methyl group, a methylene group or a methine group. Therefore, the method of the present invention is useful for introducing a carbonyl group or a hydroxyl group, particularly a carbonyl group, into a substrate.
[0061]
In the oxidation method of the present invention, molecular oxygen and a substrate are contacted and oxidized in the presence of the catalyst. Examples of the substrate include various compounds having a methyl group, a methylene group, or a methine group. Preferred substrates include cyclic compounds having a methylene group in the ring. As the cyclic compound, R corresponding to the imide compound represented by the general formula (1) Three And cyclic compounds represented by H. As a substrate, R Three When a cyclic compound represented by H is used, the substrate R Three And R of the imide compound represented by the general formula (1) used as a catalyst Three Is not necessarily the same, but if they are the same, the by-product derived from the catalyst can be reduced, and the target compound can be obtained with high selectivity.
[0062]
Preferred cyclic compounds include the above R Three The cyclic compound corresponding to the ring illustrated as a ring which comprises the cyclic group of can be illustrated. For example, a monocyclic ring or a condensed ring composed of about 1 to 6 of a non-aromatic ring having about 4 to 12 members and an aromatic ring having about 5 to 12 members and including at least one non-aromatic ring Compounds and the like are preferred. Preferred cyclic compounds include cyclic compounds having non-aromatic rings having unsaturated bonds at the α and β positions of the methylene group. In this case, an aromatic ring may be condensed on the side composed of the α-position and β-position carbon atom of the methylene group.
[0063]
Preferred substrates include, for example, cycloalkanes such as cyclobutane, cyclopentane, cyclohexane, cycloheptane, cyclooctane, and methylcyclohexane; cycloalkenes such as cyclohexene, cyclooctene, cyclopentadiene, and cyclooctadiene; indene, indane, tetralin, and fluorene. Condensed ring hydrocarbons such as acenaphthene, phenalene, 1H-cyclopentacyclooctene; non-aromatic heterocyclic compounds such as pyran, pyrazoline, piperidine, piperazine; chromane, isochroman, xanthene, indoline, isoindoline, 1,2, Examples thereof include condensed heterocyclic compounds containing a non-aromatic ring such as 3,4-tetrahydroquinoline, 1,2,3,4-tetrahydroisoquinoline, and 9,10-dihydroacridine. In addition, substrates belonging to isoprenoids, steroids, terpenoids, terpenes, sesquiterpenes and the like can be suitably used.
[0064]
The molecular oxygen used for the oxidation of the substrate is not particularly limited, and pure oxygen may be used, or oxygen diluted with an inert gas such as nitrogen, helium, argon, or carbon dioxide may be used.
[0065]
The amount of molecular oxygen used can be selected according to the type of substrate and target compound, and is usually 0.5 mol or more (for example, 1 mol or more), preferably 1 to 100 mol, based on 1 mol of the substrate compound. More preferably, it is about 2-50 mol. Often an excess of molecular oxygen is used relative to the substrate.
[0066]
The oxidation method of the present invention is usually carried out in an organic solvent inert to the reaction. Examples of the organic solvent include organic acids such as acetic acid and propionic acid, nitriles such as acetonitrile, propionitrile and benzonitrile, amides such as formamide, acetamide, dimethylformamide (DMF) and dimethylacetamide, t-butanol, Alcohols such as t-amyl alcohol, aliphatic hydrocarbons such as hexane and octane, aromatic hydrocarbons such as benzene and toluene, halogenated hydrocarbons such as chloroform, dichloromethane, dichloroethane, carbon tetrachloride and chlorobenzene, nitrobenzene and nitromethane Nitro compounds such as nitroethane, esters such as ethyl acetate and butyl acetate, ethers such as dimethyl ether, diethyl ether, diisopropyl ether, dioxane and tetrahydrofuran, A mixed solvent of al the like. In addition, you may utilize a substrate as a reaction solvent by using an excess amount of a substrate. As the solvent, nitriles such as benzonitrile are often used.
[0067]
The method of the present invention is characterized in that the oxidation reaction proceeds smoothly even under relatively mild conditions. Further, a compound having a methylene group or a methyl group can be converted into a carbonyl compound in one step without requiring a dehydration reaction step.
The reaction temperature can be appropriately selected according to the type of the substrate, and is, for example, 0 to 300 ° C., preferably 30 to 250 ° C., more preferably about 50 to 200 ° C., usually about 70 to 150 ° C. In many cases, it reacts at about 70-110 degreeC. The reaction can be carried out at normal pressure or under pressure. When the reaction is carried out under pressure, it is usually 1 to 100 atm (for example, 1.5 to 80 atm), preferably 2 to 70 atm, more preferably 5 It is often about 50 atm. The reaction time can be appropriately selected from the range of, for example, 30 minutes to 48 hours, preferably 1 to 36 hours, more preferably 2 to 24 hours, depending on the reaction temperature and pressure. In addition, when reaction temperature and / or reaction pressure are high, although an oxidation reaction rate can be increased, a catalyst may decompose | disassemble and carboxylic acids and peroxides may be by-produced.
[0068]
As described above, the method of the present invention is useful for obtaining various aldehydes, ketones and alcohols by oxidizing various compounds under mild conditions with high conversion and selectivity. In particular, when a cyclic compound having a methylene group is used as a substrate, the corresponding cyclic ketone can be obtained in high yield while suppressing side reactions under mild conditions.
[0069]
The reaction can be carried out by a conventional method such as batch, semi-batch or continuous in the presence of molecular oxygen or in the flow of molecular oxygen. After completion of the reaction, the reaction product can be easily separated and purified by a conventional method, for example, separation means such as filtration, concentration, distillation, extraction, crystallization, recrystallization, column chromatography, or a combination of these means. it can.
[0070]
【The invention's effect】
In the oxidation catalyst and oxidation method of the present invention, the substrate can be efficiently oxidized with molecular oxygen under mild conditions. Moreover, the target oxygen compound can be produced | generated by molecular oxygen with high reaction conversion rate and selectivity. Furthermore, a carbonyl compound can be easily obtained without requiring a dehydration step.
[0071]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail based on examples, but the present invention is not limited to these examples.
[0072]
Example 1 (Preparation of catalyst)
In 9 ml of dimethylformamide, 3.26 g (20 mmol) of N-hydroxyphthalimide and 3 ml of triethylamine were added and dissolved by stirring. To the obtained mixture, 4.92 g (20 mmol) of 9-bromofluorene was added, and the mixture was stirred at room temperature for about 10 to 30 minutes. Water and 2-propanol were added to the reaction mixture, and the precipitated crystals were separated by filtration and washed. The obtained crude crystals were recrystallized from a mixed solution of 2-propanol and acetone to obtain 3.32 g of N- (9-fluorenyloxy) phthalimide. The yield (based on N-hydroxyphthalimide) was 51%.
[0073]
The obtained N- (9-fluorenyloxy) phthalimide was subjected to GC-MS (JEOL, JMS-SX102A, EI + , CI + Combined with analysis), 1 H-NMR (manufactured by JEOL, FT-NMR SYSTEM JNM-A500), 13 The analysis was performed by C-NMR (manufactured by JEOL, FT-NMR SYSTEM JNM-A500) and IR (manufactured by Shimadzu Corporation, FT-IR 8100M).
[0074]
MS (EI + ): M / z 327 (M + ), 181, 165, 104, 76
MS (CI + ): M / z 328 (M + +1), 165
1 H-NMR (CDCl Three ) Δ: 6.15 (s, 1H), 7.32 (t, 2H), 7.42 (t, 2H), 7.63 (d, 2H), 7.76 (d, 2H), 7. 83 (d, 2H), 7.85 (t, 2H)
13 C-NMR (CDCl Three ): 163.98, 141.28, 139.94, 134.56, 130.14, 128.97, 127.79, 126.98, 123.69, 119.94, 88.42.
IR (KBr) (cm -1 ): 1736, 1611, 1464, 1368, 1311, 1186, 1132, 982, 878, 760, 710
Example 2 (Oxidation reaction)
Fluorene 10 mmol, N- (9-fluorenyloxy) phthalimide 1 mmol (10 mol% with respect to fluorenone), cobalt acetylacetonate [Co (AA) 2 A mixture of 0.05 mmol (0.5 mol% with respect to fluorenone) and 50 ml of benzonitrile was stirred at 100 ° C. for 4 hours under a pressure of 30 atm of oxygen. When the product in the reaction solution was analyzed by gas chromatography, 4.2 mmol of fluorenone was formed (yield 42%).

Claims (21)

分子状酸素によりメチレン基を有する化合物を酸化するための触媒系であって、少なくとも一般式(1)
Figure 0003854344
(式中、R及びRは、同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、シクロアルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アシル基を示し、R及びRは互いに結合して二重結合、または芳香族性又は非芳香族性の環を形成してもよい。Rは、隣接する酸素原子との結合部位に2級炭素を有する環式基を示し、nは1〜3の整数を示す)
で表わされるイミド化合物で構成された酸化触媒系。
A catalyst system for oxidizing a compound having a methylene group with molecular oxygen, comprising at least the general formula (1)
Figure 0003854344
(Wherein R 1 and R 2 are the same or different and each represents a hydrogen atom, a halogen atom, an alkyl group, an aryl group, a cycloalkyl group, a hydroxyl group, an alkoxy group, a carboxyl group, an alkoxycarbonyl group, or an acyl group; R 1 and R 2 may be bonded to each other to form a double bond or an aromatic or non-aromatic ring, and R 3 has a secondary carbon at the bonding site with an adjacent oxygen atom. Represents a cyclic group, and n represents an integer of 1 to 3)
An oxidation catalyst system composed of an imide compound represented by the formula:
一般式(1)で表わされるイミド化合物において、R及びRが互いに結合して、芳香族性又は非芳香族性の5〜12員環を形成する請求項1記載の酸化触媒系。The oxidation catalyst system according to claim 1, wherein in the imide compound represented by the general formula (1), R 1 and R 2 are bonded to each other to form an aromatic or non-aromatic 5- to 12-membered ring. 一般式(1)で表わされるイミド化合物において、R及びRが互いに結合して、置換基を有していてもよいシクロアルカン環、置換基を有していてもよいシクロアルケン環、置換基を有していてもよい橋かけ式炭化水素環、又は置換基を有していてもよい芳香族環を形成する請求項1記載の酸化触媒系。In the imide compound represented by the general formula (1), R 1 and R 2 are bonded to each other to form a cycloalkane ring which may have a substituent, a cycloalkene ring which may have a substituent, a substituted The oxidation catalyst system according to claim 1, wherein a bridged hydrocarbon ring which may have a group or an aromatic ring which may have a substituent is formed. 一般式(1)で表わされるイミド化合物が、下記式(1a)〜(1f)で表わされる化合物である請求項1記載の酸化触媒系。
Figure 0003854344
(式中、R〜Rは、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、アシル基、ニトロ基、シアノ基、アミノ基又はハロゲン原子を示す。R、R、R及びnは前記に同じ)
The oxidation catalyst system according to claim 1, wherein the imide compound represented by the general formula (1) is a compound represented by the following formulas (1a) to (1f).
Figure 0003854344
(Wherein R 4 to R 7 are the same or different and each represents a hydrogen atom, an alkyl group, a hydroxyl group, an alkoxy group, a carboxyl group, an alkoxycarbonyl group, an acyl group, a nitro group, a cyano group, an amino group, or a halogen atom. R 1 , R 2 , R 3 and n are the same as above)
の環式基を構成する環が、非芳香族性又は芳香族性環の1〜6個で構成され且つ少なくとも1つの非芳香族性環を含む単環又は縮合環である請求項1記載の酸化触媒系。The ring constituting the cyclic group of R 3 is a monocyclic ring or a condensed ring composed of 1 to 6 non-aromatic or aromatic rings and including at least one non-aromatic ring. The oxidation catalyst system as described. 非芳香族性環が、4〜8員の炭化水素環、又は酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選択された少なくとも1つのヘテロ原子を有する4〜8員の複素環である請求項5記載の酸化触媒系。  The non-aromatic ring is a 4- to 8-membered hydrocarbon ring or a 4- to 8-membered heterocycle having at least one heteroatom selected from an oxygen atom, a sulfur atom and a nitrogen atom. Oxidation catalyst system. 芳香族性環が、ベンゼン環、又は酸素原子、硫黄原子及び窒素原子から選択された少なくとも1つのヘテロ原子を有する5〜6員の複素環である請求項5記載の酸化触媒系。  6. The oxidation catalyst system according to claim 5, wherein the aromatic ring is a benzene ring or a 5- to 6-membered heterocycle having at least one heteroatom selected from an oxygen atom, a sulfur atom and a nitrogen atom. の環式基を構成する環が、5〜6員の非芳香族性又は芳香族性環の2〜6個で構成された縮合環である請求項5記載の酸化触媒系。The oxidation catalyst system according to claim 5, wherein the ring constituting the cyclic group of R 3 is a condensed ring composed of 2 to 6 members of a 5- to 6-membered non-aromatic or aromatic ring. の環式基を構成する環が、隣接する酸素原子と結合する2級炭素のα,β位に不飽和結合を有する請求項1記載の酸化触媒系。The oxidation catalyst system according to claim 1, wherein the ring constituting the cyclic group of R 3 has an unsaturated bond at the α and β positions of the secondary carbon bonded to the adjacent oxygen atom. の環式基を構成する環が、隣接する酸素原子と結合する2級炭素を有する非芳香族性環と、この非芳香族性環のうち前記級炭素のα位とβ位の炭素原子で構成される辺に縮合した芳香族性環とを有する縮合環である請求項9記載の酸化触媒系。Ring constituting the cyclic group R 3 is a non-aromatic ring having secondary carbon bonded to the adjacent oxygen atom, of the non-aromatic α-position of the secondary carbon of the ring and β-position The oxidation catalyst system according to claim 9, which is a condensed ring having an aromatic ring condensed on a side composed of carbon atoms. 一般式(1)において、R及びRが、水素原子を示すか、または互いに結合して二重結合、シクロヘキサン環、シクロヘキセン環、ハロゲン原子で置換されていてもよいベンゼン環若しくは5−ノルボルネン環を形成し、Rの環式基を構成する環が、5〜6員の非芳香族性又は芳香族性の環から選択された1〜4個の環で構成され且つ少なくとも隣接する酸素原子と結合する2級炭素を有する非芳香族性環を含む単環又は縮合環であって、前記非芳香族性環の級炭素のα,β位に不飽和結合が形成されている請求項1記載の酸化触媒系。In the general formula (1), R 1 and R 2 represent a hydrogen atom, or bonded to each other to form a double bond, a cyclohexane ring, a cyclohexene ring, a benzene ring or a 5-norbornene which may be substituted with a halogen atom. The ring forming the ring and constituting the cyclic group of R 3 is composed of 1 to 4 rings selected from 5 to 6-membered non-aromatic or aromatic rings and at least adjacent oxygen a single ring or a condensed ring comprising a non-aromatic ring having secondary carbon bonded to atoms, the α of secondary carbon non-aromatic ring, beta-position to claims unsaturated bond is formed Item 4. The oxidation catalyst system according to Item 1. 一般式(1)において、R及びRが、ハロゲン原子で置換されていてもよいベンゼン環を形成していると共に、Rの環式基を構成する環において、隣接する酸素原子と結合する2級炭素をもつ非芳香族性環のうち前記2級炭素のα位とβ位の炭素原子で構成される辺に、5〜6員の芳香族性環が縮合している請求項11記載の酸化触媒系。In the general formula (1), R 1 and R 2 form a benzene ring which may be substituted with a halogen atom, and are bonded to an adjacent oxygen atom in the ring constituting the cyclic group of R 3 The 5- or 6-membered aromatic ring is condensed on the side constituted by the α-position and β-position carbon atom of the secondary carbon in the non-aromatic ring having secondary carbon. The oxidation catalyst system as described. 一般式(1)で表わされるイミド化合物が、N−(9−フルオレニルオキシ)フタルイミドである請求項1記載の酸化触媒系。  The oxidation catalyst system according to claim 1, wherein the imide compound represented by the general formula (1) is N- (9-fluorenyloxy) phthalimide. さらに共酸化剤を含む請求項1記載の酸化触媒系。  The oxidation catalyst system of claim 1 further comprising a co-oxidant. 共酸化剤が、遷移金属化合物又はホウ素化合物である請求項14記載の酸化触媒系。  The oxidation catalyst system according to claim 14, wherein the co-oxidant is a transition metal compound or a boron compound. 一般式(1)で表わされるイミド化合物と共酸化剤との割合が、イミド化合物/共酸化剤(モル比)=100/0.5〜100/50である請求項14記載の酸化触媒系。  The oxidation catalyst system according to claim 14, wherein the ratio between the imide compound represented by the general formula (1) and the cooxidant is imide compound / cooxidant (molar ratio) = 100 / 0.5 to 100/50. 請求項1〜16に記載の何れかの酸化触媒系の存在下、メチレン基を有する化合物と分子状酸素とを接触させる酸化方法。  The oxidation method which makes the compound which has a methylene group, and molecular oxygen contact in presence of the oxidation catalyst system in any one of Claims 1-16. メチレン基を有する化合物が、一般式(1)で表わされる化合物に対応するRHで表わされる環式化合物である請求項17記載の酸化方法。The oxidation method according to claim 17, wherein the compound having a methylene group is a cyclic compound represented by R 3 H corresponding to the compound represented by the general formula (1). 一般式(1)で表わされるイミド化合物の使用量が、メチレン基を有する化合物に対して0.5〜100モル%である請求項17記載の酸化方法。  The oxidation method according to claim 17, wherein the amount of the imide compound represented by the general formula (1) is 0.5 to 100 mol% with respect to the compound having a methylene group. 共酸化剤の使用量が、メチレン基を有する化合物に対して、0.05〜10モル%である請求項17記載の酸化方法。  The oxidation method according to claim 17, wherein the amount of the co-oxidant used is 0.05 to 10 mol% with respect to the compound having a methylene group. 芳香族性又は非芳香族性環の1〜6個で構成され且つ少なくともα,β−不飽和メチレン基を有する非芳香族性環を含む環式化合物を、分子状酸素により酸化して、前記メチレン基が酸化された対応するケトンを生成させる請求項17記載の酸化方法。  A cyclic compound composed of 1 to 6 aromatic or non-aromatic rings and containing a non-aromatic ring having at least an α, β-unsaturated methylene group is oxidized with molecular oxygen, The oxidation method according to claim 17, wherein a corresponding ketone in which a methylene group is oxidized is produced.
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