JP3850109B2 - 光学素子の成形方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形用材料を成形型によって成形する光学素子の成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、成形用材料を成形型によって成形する方法として、特公平7−106916号公報に開示されたものがある。この技術は、まず、水平方向および上下方向に移動可能なガイド軸の先端部に下方に向けて支持された真空チャックでレンズ成形用材料を吸着保持する。次に、真空チャックで吸着保持されたレンズ成形用材料を、成形面が上下方向に対向して設置されている上型と下型との間に移動させる。
【0003】
そして、ガイド軸の先端部に支持された真空チャックを下型の成形面に対向する位置で停止させ、次いで、ガイド軸を下降させることにより、真空チャックで吸着保持されたレンズ成形用材料を下型の成形面上に載置供給する。
【0004】
その後、上型、下型およびレンズ成形用材料を加熱して適切な温度に到達させた後に、下型を上昇させることにより、レンズ成形用材料を成形するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術は、例えばボール状の成形用材料を一対の上下型間に載置する場合、下型の成形面の形状が凹状であれば、成形用材料が下型に対して多小ずれていても成形用材料を下型の中心に載置することが可能である。
【0006】
しかしながら、下型の成形面の形状が凸状あるいは平面であると、成形用材料を高精度に下型の中心に載置することが困難になってしまう。その結果、成形用材料を下型の中心軸に位置決めされていない状態で成形すると、斜め打ちや片打ち等になってしまい、品質の良い光学素子が得られないといった問題が生じてしまう。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、例えばボール状の成形用材料を成形型間に配置する際に、成形型の成形面が凸状あるいは平面であっても、成形用材料を成形型の中心に配置することを可能とし、斜め打ちや片打ち等の不良を発生させない光学素子の成形方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1の発明に係る光学素子の成形方法は、スリーブ内でボール状の成形用材料を上型と成形面が凸状あるいは平面である下型によって成形する光学素子の成形方法において、スリーブの側壁に設けた孔を通って、前記成形用材料を保持した搬送手段をスリーブ内に移動させる工程と、前記スリーブ内で前記成形用材料を上下型の中心に位置決めする工程と、前記位置決めされた成形用材料を前記上下型で挟持する工程と、前記上下型で挟持された成形用材料から前記搬送手段を後退させる工程と、を有する。
【0013】
すなわち、第1の発明に係る光学素子の成形方法は、スリーブの側壁に設けた孔を通って、ボール状の成形用材料を保持した搬送手段をスリーブ内に移動させ、スリーブ内で前記成形用材料を上下型の中心に位置決めする。そして、位置決めされた成形用材料を上下型で挟持した後、この成形用材料から搬送手段を後退させる。その後、成形用材料を上下型で押圧成形する。
【0014】
【発明の実施の形態】
(発明の第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態における光学素子の成形装置を一部破断した正面図および平面図を図1に示す。そして、光学素子の成形装置の動作を図2乃至図5に示す。
【0015】
図1において、光学素子の成形装置の基台となる板状の下ベース1上には複数のベース支柱1aが立設されており、この支柱1a上に板状の中間ベース2が固定されている。また、中間ベース2上には複数のスライドシャフト2aが立設されており、このシャフト2a上に板状のヒータベース3が固定されている。さらに、ヒータベース3上には複数の支柱3aが立設されており、この支柱3a上に板状の上ベース4が固定されている。
【0016】
ここで、ヒータベース3から下側を材料供給部とし、ヒータベース3から上側を加熱成形部とする。この材料供給部と加熱成形部との間を、光学素子の成形用部材5が移動可能な構成となっている。
【0017】
図1において、材料供給部に位置している光学素子の成形用部材5は、成形面部6a、嵌合部6bおよびフランジ部6cを有する円柱状の上型6と成形面部7aおよび嵌合部7bを有する円柱状の下型7とからなる一対の成形型と、この上型6と下型7の嵌合部6b,7bを内周面に嵌合させて上型6と下型7との中心軸を合わせる円筒状のスリーブ8とから構成されている。
【0018】
上記上型6または下型7の成形面部6a,7aの外径は、スリーブ8の内周面と嵌合する嵌合部6b,7bの外径よりも小さくなっている。また、上型6または下型7の嵌合部6b,7bの外径と円筒状のスリーブ8の内径との間には、常温時および加熱時に互いに摺動可能なように数μmの最小限のクリアランスが設けられている。上型6、下型7およびスリーブ8には、SiC(シリコンカーバイト)材を用いた。
【0019】
そして、スリーブ8の側壁には、後述するレンズ成形用材料(材質は、ガラスあるいはプラスチック等)9を吸着した吸引ノズル10(吸引部)とレンズ成形用材料9を位置決めするための位置決め手段としての位置決めアーム11とがそれぞれ挿入可能な2つの孔8a,8aが対向して設けられている。さらに、スリーブ8の側壁には、孔8a,8aから円周方向に90°ずれた位置に孔8b,8bが対向して設けられている。
【0020】
この4つの孔8a,8bは、後述するヒータ12からの輻射熱が、上型6および下型7の成形面近傍と下型7の成形面上に載置されているレンズ成形用材料9に直接照射されるような役目を果たしている。また、孔8a,8bをスリーブ8の円周方向に等間隔に複数設けることにより、レンズ成形用材料9の加熱をより均等にすることが可能となる。
【0021】
上記成形用部材5は、その下端側の外周面が皿状の台座13に嵌合して位置決めされている。この台座13は、板状のスライドベース14上の中央部に取り付けられており、スライドベース14の外周側の下面に取り付けられているスライドブシュ14aが上記複数のスライドシャフト2aに沿って移動することにより、上下動可能になっている。
【0022】
スライドベース14の中央部の下面には、下ベース1上に固定されているベースシリンダ15のロッドの先端が中間ベース3の孔を介して当接しており、このロッドを上下動させることによりスライドベース14は移動する。
【0023】
また、スライドベース14の上面には台座13を取り囲むようにリング状のOリング14bが取り付けられており、スライドベース14の上面が後述する下部冷却プレート16の下面に当接したときに、気密な構造になるようになっている。
【0024】
ヒータベース3の中央部には、成形用部材5の外径よりも径の大きい孔が設けられている。また、ヒータベース3の下面には、上記孔と同じ径の孔を有するリング状の下部冷却プレート16が取り付けられている。この下部冷却プレート16内には、図示しない冷却水循環装置により冷却水が循環している。
【0025】
一方、加熱成形部には、上型6と下型7の中心軸を囲むように、加熱炉17が配置されている。この加熱炉17は、円筒状の断熱材18と、断熱材18の内周面側に埋設された加熱手段としての巻回したヒータ12と、断熱材18の内周面に一体的に設けられ、ヒータ12からの輻射熱を透過する円筒状の保護管19とから構成されている。
【0026】
加熱炉17の上面には、ほぼ中央に後述するプレス軸20が通るための孔を有する上部冷却プレート21が取り付けられている。この上部冷却プレート21内にも、図示しない冷却水循環装置により冷却水が循環している。なお、上部冷却プレート21とプレス軸20とは、その間にOリング21aを介在させることにより気密な構造になっている。
【0027】
また、上部冷却プレート21にはガス導入管22と図示しないガス排出管とが取り付けられており、加熱炉17内に不活性ガスを導入あるいは外部にガスを排出できるようになっている。
【0028】
加熱炉17下部には、水平方向に移動可能な一対のストッパーピン23が対向して挿通されている。このストッパーピン23の先端にはひずみゲージ23aが溶接されており、このひずみゲージ23aで上型6のフランジ部6cを支持することにより、上型6の位置を規制している。
【0029】
上ベース4のほぼ中央には、上部冷却プレート21と同様の径の孔が設けられており、これらの孔にプレス軸20が挿通されている。このプレス軸20は、上ベース4上に取り付けられているスライドブシュ4a内に挿通されているとともにプレス軸20のフランジ部がスライドブシュ4aの端面に当て付いており、上下方向に摺動自在になっている。
【0030】
また、上ベース4上には複数の支柱4bが立設されており、この支柱4b上にシリンダベース24が固定されている。このシリンダベース24上にはシリンダ25が固定されており、シリンダ25のシリンダシャフト25a(図5参照)の先端にスペーサ26を介してロードセル27が取り付けられている。
【0031】
一方、材料供給部には、成形用材料供給装置と位置決め装置とが上下型6,7の中心軸を挟んで対向して配置されている。
成形用材料供給装置は、ボール状のレンズ成形用材料9を吸着可能であり、成形用材料9よりも外径の小さい円筒状の吸引ノズル10を設置した搬送手段としての供給アーム28を具備している。
【0032】
この供給アーム28は、スライドユニット29に対して上下方向に移動自在なスライドガイド30に取り付けられている。また、スライドユニット29は、圧縮バネ31を介してブラケット32に取り付けられており、図1に示すX方向すなわち成形用部材5に向かって前進する方向に常に力が加わるようになっている。
【0033】
ブラケット32は、スライドガイド34に取り付けられており、中間ベース2上に設置されたシリンダ33を駆動することによりレール35上を水平方向に進退可能となっている。
【0034】
一方、位置決め装置は、供給アーム28に対向した位置に位置決めアーム11を具備している。位置決めアーム11は、スリーブ8の外周面に当接させて位置決めアーム11を位置決めするストッパー部11aと、レンズ成形用材料9を位置決めする位置決め部としてのVブロック部11bと、を有している。
【0035】
この位置決めアーム11の基端部は、ブラケット36に取り付けられている。ブラケット36は、スライドガイド37に取り付けられており、中間ベース2上に設置されたシリンダ38を駆動することによりレール39上を水平方向に進退可能となっている。
【0036】
次に、上記光学素子の成形装置の動作を図2乃至図5に基いて説明する。
図2において、円筒状のスリーブ8を下型7の成形面側から嵌合させるとともに、上型6をその成形面と下型7の成形面とが対向するように、下型7とは逆方向からスリーブ8に嵌合することにより、上型6と下型7との軸心を合わせて成形用部材5を構成する。
【0037】
次に、上記成形用部材5を所定の位置まで下降したスライドベース14上の台座13に嵌合させる。その後、ストッパーピン23の先端を開放した状態すなわち成形用部材5の外径よりも開いた状態にしてから、ベースシリンダ15によってスライドベース14を上昇させる。
【0038】
このスライドベース14の上昇によって、成形用部材5の上型6のフランジ部6cがストッパーピン23の先端よりも高い位置に上昇した時点で、ストッパーピン23を閉じる。
【0039】
ストッパーピン23を閉じた状態で、スライドベース14を下降させると、成形用部材5の上型6のフランジ部6cのみがストッパーピン23の先端に支持される。このとき、ストッパーピン23の先端に取り付けられたひずみゲージ23aにより、上型6からストッパーピン23にかかる荷重をモニタしておく。
【0040】
さらに、スライドベース14を下降させることにより、上型6の成形面と下型7の成形面との間にレンズ成形用材料9を挿入するためのスペースができる。この時点で、スリーブ8の側壁の孔の高さと供給アーム28あるいは位置決めアーム11の高さとが一致した状態となる(図2参照)。
【0041】
次に、シリンダ38を駆動することにより位置決めアーム11を前進させる。そして、位置決めアーム11のストッパー部11aがスリーブ8の外周面に当接した時点で、シリンダ38の駆動を停止する。これにより、位置決めアーム11のVブロック部11bが上型6と下型7との間の所定の位置に位置決めされる。
【0042】
ここで、上記所定の位置とは、Vブロック部11bにレンズ成形用材料9が当接したときに、レンズ成形用材料9の中心と下型7の中心軸とが一致する位置のことである。
【0043】
その後、シリンダ33を駆動することによりボール状のレンズ成形用材料9を吸引した吸引ノズル10を前進させる。そして、レンズ成形用材料9が上記位置決めされたVブロック部11bに当接した時点で、シリンダ33の駆動を停止する。これにより、レンズ成形用材料9の中心が上型6および下型7の中心軸と一致した状態になる(図3参照)。
【0044】
次に、シリンダ38を駆動することにより位置決めアーム11を後退させる。その後、ベースシリンダ15を駆動することによりスライドベース14を上昇させ、下型7、スリーブ8およびレンズ成形用材料9を上昇させる。このとき、下型7上のレンズ成形用材料9は、吸引ノズル10に吸引されながら、吸引ノズル10とともに上昇する。
【0045】
ある程度下型7とスリーブ8を上昇させると、下型7上のレンズ成形用材料9は、上型6の成形面に当接する。さらに、下型7、スリーブ8およびレンズ成形用材料9を上昇させると、レンズ成形用材料9を上型6と下型7とで挟持した状態になり、上型6の自重がレンズ成形用材料9に加わる。
【0046】
このとき、上型6のフランジ部6cがストッパーピン23の先端から離れるので、ストッパーピン23の先端に荷重が加わらなくなる。これを、ひずみゲージ23aで検知し、吸引ノズル10の吸引を解除してから、吸引ノズル10を後退させる。
【0047】
さらに、成形用部材5を上昇させると、上型6のフランジ部6cの上端面がプレス軸20に当接し、このプレス軸20は押し上げられる。そして、スライドベース14の上面が下部冷却プレート16の下面に当接し、加熱炉17内は密閉状態となる(図4参照)。
【0048】
その後、加熱炉17内にガス導入管22から不活性ガスを導入しながら、ヒータ12を加熱し、成形用部材5内のレンズ成形用材料9をガラス転移点付近の温度まで加熱する。
【0049】
そして、シリンダ25を駆動させることによりプレス軸20を下降させ、ロードセル27でプレス力を測定しながら、レンズ成形用材料9を上型6と下型7とで所望の形状にプレス成形する(図5参照)。
【0050】
本実施の形態によれば、ボール状のレンズ成形用材料を成形型間に配置する際に、成形型の成形面が凸状あるいは平面であっても、成形用材料を成形型の中心に配置することを可能とし、斜め打ちや片打ち等の不良を発生させない効果を奏する。
【0051】
なお、本実施の形態では、位置決めアームを水平方向にのみ移動可能としたが、供給アームと同様に水平方向に加え上下方向に移動可能としても良い。これによって、下型上のレンズ成形用材料が供給アームの吸引ノズルに吸引されながら上昇するときに、このレンズ成形用材料に当接した状態で位置決めアームも上昇するため、レンズ成形用材料は上下型で挟持されるまで位置ずれしにくくなる。
【0052】
(発明の第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態における光学素子の成形装置を一部破断した正面図および平面図を図6に示す。そして、光学素子の成形装置の動作を図7乃至図10に示す。
【0053】
本実施の形態では、第1の実施の形態で用いた位置決め装置を除去し、供給アーム28の駆動手段を位置決め手段も兼ねているサーボモータ40に変更した。成形用材料供給装置は、ボール状のレンズ成形用材料9を吸着可能であり、成形用材料9よりも外径の小さい円筒状の吸引ノズル10を設置した搬送手段としての供給アーム28を具備している。この供給アーム28は、ブラケット32に対して上下方向に移動自在なスライドガイド30に取り付けられている。
【0054】
また、ブラケット32は、ボールブシュを有するスライドガイド34に取り付けられている。そして、スライドガイド34は、ボールブシュを介してボールネジ41に螺合されており、中間ベース2上に設置されたサーボモータ40を駆動することにより図示しないレール上を水平方向に進退して位置決め可能となっている。
【0055】
その他は、第1の実施の形態と同一構成であるので、説明を省略する。
次に、上記光学素子の成形装置の動作を図7乃至図10に基いて説明する。
図7において、円筒状のスリーブ8を下型7の成形面側から嵌合させるとともに、上型6をその成形面と下型7の成形面とが対向するように、下型7とは逆方向からスリーブ8に嵌合することにより、上型6と下型7との軸心を合わせて成形用部材5を構成する。
【0056】
次に、上記成形用部材5を所定の位置まで下降したスライドベース14上の台座13に嵌合させる。その後、ストッパーピン23の先端を開放した状態にしてから、ベースシリンダ15によってスライドベース14を上昇させる。
【0057】
このスライドベース14の上昇によって、成形用部材5の上型6のフランジ部6cがストッパーピン23の先端よりも高い位置に上昇した時点で、ストッパーピン23を閉じる。
【0058】
ストッパーピン23を閉じた状態で、スライドベース14を下降させると、成形用部材5の上型6のフランジ部6cのみがストッパーピン23の先端に支持される。このとき、ストッパーピン23の先端に取り付けられたひずみゲージ23aにより、上型6からストッパーピン23にかかる荷重をモニタしておく。
【0059】
さらに、スライドベース14を下降させることにより、上型6の成形面と下型7の成形面との間にレンズ成形用材料9を挿入するためのスペースができる。この時点で、スリーブ8の側壁の孔8a,8aの高さと供給アーム28の高さとが一致した状態となる(図7参照)。
【0060】
その後、サーボモータ40を駆動することによりボール状のレンズ成形用材料9を吸引した吸引ノズル10を前進させる。そして、レンズ成形用材料9の中心が上型6および下型7の中心軸と一致した時点で、サーボモータ40の駆動を停止する(図8参照)。
【0061】
その後、ベースシリンダ15を駆動することによりスライドベース14を上昇させ、下型7、スリーブ8およびレンズ成形用材料9を上昇させる。このとき、下型7上のレンズ成形用材料9は、吸引ノズル10に吸引されながら、吸引ノズル10とともに上昇する。
【0062】
ある程度下型7とスリーブ8を上昇させると、下型7上のレンズ成形用材料9は、上型6の成形面に当接する。さらに、下型7、スリーブ8およびレンズ成形用材料9を上昇させると、レンズ成形用材料9を上型6と下型7とで挟持した状態になり、上型6の自重がレンズ成形用材料9に加わる。
【0063】
このとき、上型6のフランジ部6cがストッパーピン23の先端から離れるので、ストッパーピン23の先端に荷重が加わらなくなる。これを、ひずみゲージ23aで検知し、吸引ノズル10の吸引を解除してから、吸引ノズル10を後退させる。
【0064】
さらに、成形用部材5を上昇させると、上型6のフランジ部6cの上端面がプレス軸20に当接し、このプレス軸20は押し上げられる。そして、スライドベース14の上面が下部冷却プレート16の下面に当接し、加熱炉17内は密閉状態となる(図9参照)。
【0065】
その後、加熱炉17内にガス導入管22から不活性ガスを導入しながら、ヒータ12を加熱し、成形用部材5内のレンズ成形用材料9をガラス転移点付近の温度まで加熱する。
【0066】
そして、シリンダ25を駆動させることによりプレス軸20を下降させ、ロードセル27でプレス力を測定しながら、レンズ成形用材料9を上型6と下型7とで所望の形状にプレス成形する(図10参照)。
【0067】
本実施の形態によれば、ボール状のレンズ成形用材料を成形型間に配置する際に、成形型の成形面が凸状あるいは平面であっても、成形用材料を成形型の中心に配置することを可能とし、斜め打ちや片打ち等の不良を発生させない効果を奏する。
【0068】
また、第1の実施の形態にくらべて駆動部分を1軸少なくできるため、装置の制御が簡単になるといった効果を奏する。
なお、各実施の形態では、成形用材料をボール状としたが、この形状に限らず、成形面が平面あるいは凸状等の成形型上に載置したときに動いてしまうような安定しない形状であっても良い。
【0069】
さらに、上記した具体的実施の形態から次のような構成の技術的思想が導き出される。
(付記)
(1)スリーブ内で成形用材料を成形型によって成形する光学素子の成形装置において、
側面に孔が形成されたスリーブと、
前記孔を通って成形用材料を前記スリーブ内の成形型間に搬送する搬送手段と、
前記スリーブ内に搬送された成形用材料を前記成形型の中心に位置決めする位置決め手段と、
を具備することを特徴とする光学素子の成形装置。
(2)前記搬送手段は、先端の径が成形用材料よりも小さく、成形用材料が吸引可能な吸引部を有すること特徴とする付記(1)に記載の光学素子の成形装置。
【0070】
付記(1)記載の光学素子の成形装置によれば、例えばボール状のレンズ成形用材料を成形型間に配置する際に、成形型の成形面が凸状あるいは平面であっても、成形用材料を成形型の中心に配置することを可能とし、斜め打ちや片打ち等の不良を発生させない効果を奏する。
【0071】
付記(2)記載の光学素子の成形装置によれば、例えばボール状のレンズ成形用材料を成形型間に配置する際に、成形型の成形面が凸状あるいは平面であっても、成形用材料をより正確に成形型の中心に配置することを可能とし、斜め打ちや片打ち等の不良を発生させない効果を奏する。
【0072】
【発明の効果】
請求項1による本発明の光学素子の成形方法によれば、例えばボール状のレンズ成形用材料を成形型間に配置する際に、成形型の成形面が凸状あるいは平面であっても、成形用材料を成形型の中心に配置することを可能とし、斜め打ちや片打ち等の不良を発生させない効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における光学素子の成形装置を一部破断した正面図および平面図である。
【図2】第1の実施の形態における光学素子の成形装置の動作を示す正面断面図および平面断面図である。
【図3】第1の実施の形態における光学素子の成形装置の動作を示す正面断面図および平面断面図である。
【図4】第1の実施の形態における光学素子の成形装置の動作を示す正面断面図および平面断面図である。
【図5】第1の実施の形態における光学素子の成形装置の動作を示す正面断面図および平面断面図である。
【図6】第2の実施の形態における光学素子の成形装置を一部破断した正面図および平面図である。
【図7】第2の実施の形態における光学素子の成形装置の動作を示す正面断面図である。
【図8】第2の実施の形態における光学素子の成形装置の動作を示す正面断面図である。
【図9】第2の実施の形態における光学素子の成形装置の動作を示す正面断面図である。
【図10】第2の実施の形態における光学素子の成形装置の動作を示す正面断面図である。
【符号の説明】
5 成形用部材
6 上型
7 下型
8 スリーブ
9 レンズ成形用材料
10 吸引ノズル
11 位置決めアーム
11a ストッパー部
11b Vブロック部
12 ヒータ
28 供給アーム
Claims (1)
- スリーブ内でボール状の成形用材料を上型と成形面が凸状あるいは平面である下型によって成形する光学素子の成形方法において、
スリーブの側壁に設けた孔を通って、前記成形用材料を保持した搬送手段をスリーブ内に移動させる工程と、
前記スリーブ内で前記成形用材料を上下型の中心に位置決めする工程と、
前記位置決めされた成形用材料を前記上下型で挟持する工程と、
前記上下型で挟持された成形用材料から前記搬送手段を後退させる工程と、
を有することを特徴とする光学素子の成形方法。
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JP4695404B2 (ja) * | 2005-02-02 | 2011-06-08 | Hoya株式会社 | 成形型の組立装置及び光学素子の製造方法 |
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1997
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