Nothing Special   »   [go: up one dir, main page]

JP3705733B2 - Manufacturing method of semiconductor device - Google Patents

Manufacturing method of semiconductor device Download PDF

Info

Publication number
JP3705733B2
JP3705733B2 JP2000222535A JP2000222535A JP3705733B2 JP 3705733 B2 JP3705733 B2 JP 3705733B2 JP 2000222535 A JP2000222535 A JP 2000222535A JP 2000222535 A JP2000222535 A JP 2000222535A JP 3705733 B2 JP3705733 B2 JP 3705733B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
silicon
single crystal
amorphous
thin film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000222535A
Other languages
Japanese (ja)
Other versions
JP2001077316A (en
Inventor
多佳子 岡田
茂 神林
宗 矢吹
伸二 恩賀
祥隆 綱島
裕一 見方
晴雄 岡野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2000222535A priority Critical patent/JP3705733B2/en
Publication of JP2001077316A publication Critical patent/JP2001077316A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3705733B2 publication Critical patent/JP3705733B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Recrystallisation Techniques (AREA)
  • Semiconductor Integrated Circuits (AREA)
  • Semiconductor Memories (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Insulated Gate Type Field-Effect Transistor (AREA)
  • Bipolar Transistors (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置およびその製造方法に係り、特に固相成長による単結晶および多結晶の形成に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、LSIの集積度を上げるために半導体素子の微細化はもとより、回路素子の積層化が積極的に試みられている。例えば、積層化によって、単に演算や記憶回路のみを作成するのではなく、上層から順に、受光部分、信号転送部分、BiMOS等による高速演算処理部分からなる複合素子、積層キャパシタ等の構築も提案されている。このように素子の積層化は、多層構造の新しい多機能素子への展開や、製造工程の短縮への応用など多くの可能性を得ており、今や内外で研究開発が繰り広げられている。
【0003】
このような積層化素子を作成するための基本構造として、SOI(Si onInsulator)基板構造がある。この積層化を具体的に実現するためのプロセス技術としては、今までに、(1)ウエハ張り付け法、(2)SIMOX(separation by implanted oxygen)法、(3)固相成長法等がある。(3)の固相成長法とは、例えば、図134(a)に示すように予め300〜600℃程度の低温で非晶質の半導体膜3(例えば非晶質Si)を必要部分(例えばシリコン基板1上に形成された酸化シリコン膜2(絶縁膜Insulator))に堆積させ、SOIを形成し、これを同じく例えば、500〜600℃程度の低温で熱処理し固相状態で単結晶化させ図134(b)に示すように単結晶シリコン4を形成するものである。2は自然酸化によって形成された酸化シリコン膜である。このSOI工程の温度範囲から分かる様に、非常に低温であり、このSOI工程に至る迄に基板等に導入した不純物の再分布は、殆ど有り得ない。この固相成長SOI技術は以上述べた様に実際の工程に馴染みやすく、従って容易に積層化できる利点を持っている。
【0004】
しかし、固相成長法は、このような多くの利点がありながら、今なお利用されにくいのはいくつかの欠点があるためである。
【0005】
即ち、従来技術では、固相成長距離が、1〜2μm程度であり、素子を搭載するには寸法が不足すること、また固相成長距離をさらに伸ばそうとすると、従来技術の範囲では、予め非晶質膜に1020/cm程度もの不純物を導入しなければならず、これでは、この領域に素子を形成するのは適格でないこと、さらには、従来技術では、固相成長領域の結晶性が必ずしも良くなく、例えばMOS素子を作成した時、その移動度はエンハンスメント型のn−MOSで200〜400cm/V・secであり、通常の単結晶基板上に作成したものに比べて、1/2〜1/3であること、また、現状では、固相成長距離は熱現象に起因する要素に多々依存している。すなわち種部から固相成長させている最中に、未結晶領域では、そのプロセス温度における特有の頻度で非晶質膜を構成する各原子は離合集散を繰り返している。ところがある確率で、その集合体が一定の大きさ以上になるとそれを種としてすみやかに成長が進行し始める。こうなるとせっかく本来の種からのびてきた結晶はこれにぶつかってのびないか結晶性が悪くなる。またこのように熱的な因子によるので、固相成長距離自体に確率的とも見られる分布があり、数百万個或いはそれ以上の個数の再結晶化領域を作成する場合、ばらつきが発生しやすく信頼性に懸念がある。
【0006】
また、従来技術では、膜を厚くする方が良好な結晶が得られると考えられており、実験的にも種を使った横方向固相成長による単結晶化膜形成において、厚い膜の方が広い領域を単結晶化できるという報告もなされている。さらにまた、熱処理だけで物質の形状を変えるほど原子を動かそうとすると、ほとんど融点近くの高温まであげなければならず、克服すべき問題が非常に多かった。さらに、固相成長の現象自身もほとんど理解が進んでおらず、新しいプロセスの構築、あるいは新しい利用展開もできない状況であり、せいぜい多結晶シリコンによるロードトランジスタとしての利用や、多結晶シリコンによるヒューズROMとしての利用程度であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように固相成長では
1.固相成長領域の結晶性を改善すること
2.確実で再現性の高い固相成長を行うこと(信頼性の向上)
が必須の課題である。
【0008】
上記2つの課題を解決すれば、固相成長法を用い、低温下で結晶性の良好な単結晶を提供することができる。
【0009】
本発明では、例えば上記固相成長法を用い、占有面積が小さくかつ表面積の大きな電極を形成し、微細でかつ大容量のキャパシタを提供することを目的とする。
【0010】
本発明では、例えば上記固相成長法を用い、結晶性が良好で信頼性の高い半導体装置および半導体集積回路装置を提供することを目的とする。
【0011】
また、本発明では例えば特性の良好なダイオードを提供することを目的とする。
【0012】
さらに本発明では、特性のばらつきが少なく信頼性の高い薄膜トランジスタおよびトランジスタ集積回路を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明では、表面に絶縁膜を有する第1の導電層を形成し、この上層に、非晶質薄膜を堆積し、該非晶質薄膜に熱処理を施すことにより固相成長を行い粒状単結晶を形成し、さらに熱処理により該絶縁膜を収縮せしめ前記第1の導電層と前記粒状単結晶とを電気的に導通せしめることにより第1の導電層と粒状単結晶とからなる第1の電極を形成し、この上層にキャパシタ絶縁膜、第2の電極を形成するようにしている。
【0015】
ここで非晶質薄膜は該薄膜の主構成元素の平均原子間隔が、該元素の単結晶における平均原子間隔の1.02倍以上となるようにする。
【0016】
また該元素の単結晶における平均原子間隔とほぼ一致するように非晶質薄膜を堆積しても良い。
【0017】
望ましくは、熱処理に際し、この非晶質薄膜表面を非酸化性雰囲気中で清浄状態に維持しつつ加熱し、固相成長により単結晶化し、単結晶薄膜を形成するようにしている。
【0018】
望ましくはこの熱処理は、真空度10−4Torr以下特に望ましくは、10−6Torr以下の高真空下で行うようにしている。
【0019】
また望ましくはこの熱処理は、高純度のアルゴン、窒素、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気あるいは水素など還元性ガス雰囲気で行うようにしている。
【0020】
また望ましくはこの熱処理温度は、450度乃至600℃とするようにしている。
【0021】
さらに望ましくは非晶質薄膜堆積工程と熱処理工程を、同一チャンバー内で真空を破ることなく連続的に行うようにしている。
【0030】
【作用】
本発明者らは、固相成長法を用いて非晶質半導体薄膜を基板あるいは絶縁膜上に堆積するにあたり、その膜を構成する主元素からなる非晶質膜の平均原子間間隔分布を予め変化させることにより、再結晶化時の形状、膜質を所望に制御する方法(以下、「本発明に関連する方法」という)をはじめて見出した。本発明に関連する方法において、第1は、特に、その膜を構成する主元素からなる非晶質膜の平均原子間隔分布が、単結晶の平均原子間隔分布の1.02倍以上となるような成膜条件で成膜し、さらに平均原子間隔分布を単結晶の場合の1.02倍以上に維持した状態で再結晶化エネルギーを付与し固相成長を行い単結晶半導体薄膜を形成する。第2は、その膜を構成する主元素からなる非晶質膜の平均原子間隔をほぼ単結晶に等しい状態で再結晶化させるものである。
【0031】
まず、本発明に関連する方法の第1の方法では、非晶質半導体薄膜を、その堆積温度における単結晶の平均原子間隔の1.02倍以上となるような堆積速度で成膜し、熱処理等の再結晶化エネルギー付与によって再結晶化の直前まで原子間隔の緩んだ状態を維持しておき、熱処理時点で一気に再結晶化させることを特徴とするもので、このような状態を形成する方法としていくつかの方法がある。この単結晶における原子間距離の1.02倍以上となる平均原子間距離を持つ非晶質膜を得るには、熱処理の温度における堆積速度および膜厚が大きく支配するものであり、例えばシリコンの場合には、温度及びガス組成を変化させて種々の実験を行った結果、成膜速度Rが下式を満たす条件下でおこなった場合に、平均原子間距離が1.02以上の膜が得られることがわかった。
【0032】
logR(Å/min)≧−10614/T(K)+14.857
また、単結晶における原子間距離の1.02倍以上となる平均原子間距離を持つ非晶質膜を得るにはその他、熱処理の温度における不純物濃度、熱処理の下地材質、非晶質膜の膜質等が挙げられる。
【0033】
すなわち(1)それぞれの熱処理の温度における特定の範囲の堆積速度で堆積すること、(2)それぞれの熱処理の温度における特定の範囲の膜厚を用意すること、 (3)それぞれの熱処理の温度における特定の範囲の膜厚と特定の範囲のドーパント不純物濃度を用意すること、(4)それぞれの熱処理の温度における下地材質と特徴づけられる特定の範囲の膜厚を用意することなどが挙げられる。またさらには(5)非晶質表面に、上記原子間隔の緩んだ状態を維持させるため、非晶質膜の表面を清浄表面にする雰囲気とする手段を組み合わせること(6)非晶質表面上に、上記原子間隔の緩んだ状態を維持あるいは一層増幅させるため、非晶質膜表面上に別の膜を被着させ熱処理する手段もある。
【0034】
なお、非晶質薄膜を形成した後、一旦温度を降下し、再び熱処理を行うようにしてもよいが、熱処理等の再結晶化エネルギーの付与に際して、非晶質薄膜が単結晶における原子間距離の1.02倍以上となる平均原子間距離をもつように、表面を清浄状態にするなどの条件を整える必要がある。また、再結晶化エネルギーは熱エネルギーの他、エレクトロンビームの照射や紫外光の照射など、熱エネルギー以外のエネルギーによってもよい。
【0035】
また、本発明に関連する方法の第1の方法では、基本的には、共有結合を主体にした半導体や半導体非晶質に適用した例を中心に示すが、金属などにも若干の修正を加えれば適用することが可能である。
【0036】
例えば、本発明に関連する方法の第3の方法では、開口を有する絶縁膜の形成された基板表面に膜厚80nm以下(さらに望ましくは20nm以下)の非晶質薄膜を堆積して、単結晶における原子間距離の1.02倍以上となる平均原子間距離を持つ非晶質薄膜を得、この非晶質薄膜表面を非酸化性雰囲気中で清浄状態に維持しつつ結晶化エネルギーを付与して、固相成長により単結晶化し、単結晶薄膜を形成するようにしている。望ましくはこの熱処理は、真空度10−4Torr以下さらに望ましくは10−6Torr以下の高真空下で行うようにしている。また望ましくはこの熱処理は、高純度のアルゴン、窒素、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気で行うようにしている。また望ましくはこの熱処理温度は、450度乃至600℃とするようにしている。さらに望ましくは非晶質薄膜堆積工程と熱処理工程を、同一チャンバー内で真空を破ることなく連続的に行うようにしている。
【0037】
また本発明に関連する方法の第4の方法では、開口を有する絶縁膜が表面に形成された基板上に、表面から絶縁膜との界面までの距離が、前記界面まで表面の自由原子が到達しうる程度に薄い膜厚を有する非晶質薄膜を堆積して、単結晶における原子間距離の1.02倍以上となる平均原子間距離を持つ非晶質薄膜を得、この非晶質薄膜表面を、表面の自由原子が界面まで自由に到達しうる程度の、自由表面状態に維持しつつ非酸化性雰囲気中で結晶化エネルギーを付与し、固相成長により単結晶化し、単結晶薄膜を形成するようにしている。但しこのときの平均原子間隔はシリコン基板の上に別途設けられたSiO上に堆積した非晶質シリコン膜でモニタした。
【0038】
また本発明に関連する方法の第5の方法では、基板表面を覆う絶縁膜に開口部を形成して基板表面を露出させ、この基板表面に膜厚20nm以下の第1の非晶質薄膜を堆積して、単結晶における原子間距離の1.02倍以上となる平均原子間距離を持つ非晶質薄膜を得、この第1の非晶質薄膜表面を非酸化性雰囲気中で自由表面状態に維持しつつ結晶化エネルギーを付与し、固相成長により前記基板を結晶種として単結晶化し、第1の単結晶薄膜を形成し、さらにこの後単結晶薄膜上に膜厚80nm以下の第2の非晶質薄膜を堆積し、第2の非晶質薄膜表面を非酸化性雰囲気中で自由表面状態に維持しつつ結晶化エネルギーを付与し、固相成長により前記基板を結晶種として単結晶化し、単結晶薄膜を形成するようにしている。望ましくは、この第1の非晶質半導体薄膜を結晶化エネルギーを付与する工程は、10−4Torr以下さらに望ましくは10−6Torr以下の高真空下で加熱する工程である。さらに望ましくは、該第1の非晶質半導体に対して電気的に活性な元素を含有せしめるようにしている。さらに、第1の非晶質薄膜の堆積に先立ち、絶縁膜表面に、該第1の非晶質薄膜に対して電気的に活性な元素を含有せしめるようにしている。さらに望ましくは第2の非晶質薄膜に対しても同様に行う。
【0039】
また、本発明に関連する方法の第6の方法では、絶縁膜表面に前記式に示した堆積速度条件を満たすように非晶質薄膜を堆積して、単結晶における原子間距離の1.02倍以上となる平均原子間距離を持つ非晶質薄膜を得、結晶化エネルギーを付与し、結晶化と同時に原子を凝集させ、粒状の単結晶を形成する。望ましくはこの表面を自由な状態に保ち、原子が膜内で自由に動けるようにし、ケミカルポテンシャル(ギプス自由エネルギー)の変化に注目し、結晶化と同時にシリコン原子を動かし、原子を凝集させ、粒状の単結晶を形成する。
【0040】
また本発明に関連する方法の第7では、基板表面を覆う絶縁膜の開口部からの固相成長により前記絶縁膜上に形成された単結晶半導体薄膜に、ソース・ドレイン領域を形成しMOS型半導体装置を形成している。また、基板表面を覆う絶縁膜の開口部からの固相成長により開口部から遠い位置まで伸びるように形成した単結晶半導体薄膜内に、複数個の素子を形成するようにしている。すなわち、基板表面を覆う絶縁膜の開口部からの固相成長により前記絶縁膜上に形成された単結晶半導体薄膜と、前記単結晶半導体薄膜内に形成され、それぞれ半導体素子を構成する複数の素子領域とを備えた半導体集積回路において、前記開口部の数が前記素子領域の数よりも少なくなるようにしてもよい。
【0041】
さらに、本発明に関連する方法の第8では、非晶質半導体薄膜を基板あるいは絶縁膜上に堆積するにあたり、特に、その膜を構成する主元素からなる非晶質膜の平均原子間隔分布が、単結晶の平均原子間隔分布にほぼ一致するように形成し、これに結晶化エネルギーを付与し固相成長を行い単結晶半導体薄膜を形成する。
【0042】
すなわち本発明は、非晶質半導体薄膜を、結晶化前後で同程度の密度に保つようにし、これにより、結晶化に際し、従来にない低応力化を達成することができ、大幅な結晶化寸法の拡大および膜質の向上などをはかるものである。
【0043】
この単結晶における原子間距離とほぼ同程度、すなわち単結晶における原子間距離の0.98倍から1.02倍までの非晶質膜を用いるのが望ましく、さらに望ましくは0.995倍から1.005倍とするのが望ましく、このような平均原子間距離を持つ非晶質膜を得るには、堆積速度および膜厚などの成膜条件が大きく支配するものであり、例えばシリコンの場合には、温度及びガス組成を変化させて種々の実験を行った結果、成膜速度Rが下式を満たす条件下でおこなった場合に、平均原子間距離が1.02よりも小さい膜が得られることがわかった。
【0044】
logR(A/min)<−10614/T(K)+14.857
また、単結晶における原子間距離にほぼ等しい平均原子間距離を持つ非晶質膜を得るにはその他、熱処理の温度における不純物濃度、熱処理の下地材質、非晶質膜の膜質等が挙げられる。
【0045】
すなわち(1)それぞれ熱処理の温度における特定の範囲の堆積速度で堆積すること、(2)それぞれ熱処理の温度における特定の範囲の膜厚を用意すること、 (3)それぞれ熱処理の温度における特定の範囲の膜厚と特定の範囲のドーパント不純物濃度を用意すること、(4)それぞれ熱処理の温度における下地材質と特徴づけられる特定の範囲の膜厚を用意することなどが挙げられる。また、結晶化エネルギーは熱エネルギーの他、エレクトロンビームの照射や紫外光の照射など、熱エネルギー以外のエネルギーによってもよく、これらを同時に用いても良い。
【0046】
また、本発明に関連する方法では、基本的には、共有結合を主体にした半導体や半導体非晶質に適用した例を中心に示すが、金属などにも若干の修正を加えれば適用することが可能である。
【0047】
例えば本発明に関連する方法の第9では、基板上に、非晶質薄膜を、該薄膜の主構成元素の平均原子間隔を測定しつつ、該元素の単結晶における平均原子間隔とほぼ一致するように堆積条件を制御して、非晶質薄膜を堆積し、この非晶質薄膜に結晶化エネルギーを付与することにより固相成長を行い単結晶を形成するようにしている。この平均原子間隔の測定には例えば、ラマン散乱法を用いる。
【0048】
また本発明に関連する方法の第10では、基板上に、非晶質シリコン薄膜を堆積したのち該非晶質シリコン薄膜中に、例えばシリコンイオンをイオン注入して単結晶における平均原子間隔とほぼ一致させ、この非晶質シリコン薄膜に結晶化エネルギーを付与することにより固相成長を行いシリコン単結晶を形成するようにしている。
【0049】
さらにまた本発明に関連する方法の第11では、該平均原子間隔を領域毎に選択的に変化させ、その値によって領域ごとに、選択的にイオン注入量を制御するようにしている。
【0050】
本発明に関連する方法の第12では、凹凸を有する表面(絶縁膜、半導体膜、導電膜等)に、非晶質薄膜を該薄膜の主構成元素の平均原子間隔が、該元素の単結晶における平均原子間隔とほぼ一致するように非晶質薄膜を堆積し、前記非晶質薄膜に結晶化エネルギーを付与することにより固相成長を行い単結晶を形成するようにしている。この凹凸は20〜40nmのラインアンドスペースを持つ段差とするのが望ましい。
【0051】
本発明に関連する方法の第13では、同一基板上にMOS型半導体素子とバイポーラ型半導体素子とが混在する半導体装置において、前記バイポーラ素子は、前記MOS型半導体素子を覆う絶縁膜の開口部に露呈する前記MOS型半導体素子のドレイン領域からの固相成長により形成された単結晶半導体薄膜の一部をベース領域とし、該ベース領域は、前記開口部を介して前記MOS型半導体素子のドレイン領域と電気的に接続されるようにしている。
【0052】
ところで、非晶質から単結晶に再結晶化して行く過程では、不随意に結晶核が発生したり成長する部分があると、結晶性が不良になるばかりでなく、再結晶化寸法が伸びない等の不都合が生じる。結晶性の改善及び結晶化距離(単結晶の形成される範囲)の伸長を目指すには、出来るだけ高速で再結晶化させることである。
【0053】
本発明者等は、鋭意検討し、種々の実験を重ねた結果、原子間距離に着目した全く新しい方法を見出だした。この方法は、固相成長における非晶質半導体中の個々の原子の動きを制御しようとするもので、今までにない現象を応用しているため、作用は、学問的にはまだ完全に解明されるに至っていないが、本発明者が鋭意調べた結果に基づいて説明する。
【0054】
非晶質膜を高速で堆積する際、表面を清浄にし、膜厚を薄くしておくと、原子が一応結合しているが、原子間の結合が緩んだ状態を作り出すことができる。これが結果的には、平均原子間距離の寸法増大につながるわけである。そして平均原子間距離の増大を保ったまま、熱処理等のエネルギー付与を行うと表面の原子は動き易くなる。もし、非晶質膜が、所謂「種」になる単結晶露出部分に接触していると、その「種」結晶から、不随意に再結晶化する部分が発生する迄に、一気に高速で再結晶化するようにすれば、再結晶化寸法領域を拡大できる事を見いだした。
【0055】
また、他方、もし、非晶質膜が、所謂「種」になる単結晶露出部分に接触していないと、一定の膜厚以下の薄い膜を用意した場合、非晶質部分は、結晶成長しながら凝集し、欠陥の無い粒状の単結晶とすることもできることを見いだした。このとき一つ一つの粒は単結晶になるが、本発明者等は、更に、膜厚や温度、下地などを選ぶことでこの粒を、任意の大きさに揃えることができることも見いだした。
【0056】
さらに、結晶化熱処理温度の低温化や、熱処理時間の短縮、欠陥の低減、結晶方位の制御など原子が動き易いことで多くの制御が可能になった。
【0057】
また、厚い膜を用いた従来の固相成長法では、図135に示すように、低い温度で結晶成長を進めるため、エピタキシャル成長のように自由な原子の移動ができず、一部の原子に格子の不整合が起きると結晶欠陥としてこの不整合が残ってしまう。そこでシリコン成長に伴う原子位置のずれが歪として残り、これによって双晶などの欠陥が多数発生してしまうということ、あるいは酸化物等の物質が介在することによってもその周辺の歪のきっかけが与えられ、そこから容易に欠陥が生じてしまうという結果になっていたことを発見した。
【0058】
本発明に関連する方法は、結晶欠陥を生じないようにしながら結晶化を進めるためには、この不整合、歪等を緩和するために非晶質膜3中の原子を低温下でも自由に動けるようにすればよいとし、図1に示すように非晶質膜表面を清浄なまま固相成長させることにより、表面の原子を自由にしておくようにし、歪などのもとになる過剰な原子を表面から逃がしたり、不足した原子を表面から補うようにすることがポイントである。したがって表面を自由表面とするだけでなく、この表面状態が結晶成長界面まで伝わる膜厚80nm以下望ましくは数十nm以下に非晶質半導体膜を形成することも重要なポイントである。これにより600℃以下で固相成長を行うときの歪等を表面から逃がし、欠陥のない単結晶層を形成することを可能にした。
【0059】
例えば本発明に関連する方法の第3によれば、半導体基板上に膜厚80nm以下の薄い非晶質薄膜を堆積し、この非晶質薄膜表面を非酸化性雰囲気中で自由表面状態に維持しつつ加熱し、固相成長により単結晶化し、単結晶シリコン薄膜を形成すれば、欠陥のない良好な単結晶薄膜を形成することができる。またこの膜の膜厚の下限は、成膜限界を考慮すると特にないが、理論的に超薄膜が形成可能であるとすると格子半径の数倍以上であるのが望ましい。
【0060】
このように原子の自由な移動を可能にしつつ、熱処理を行うことにより、原子位置の歪による欠陥の発生を抑制し、膜質の良好な単結晶薄膜を形成するようにしている。なお、この600℃以下の温度では不純物の拡散は極めて遅く単結晶中の不純物は移動することができないので下地基板から非晶質中へあるいは単結晶化の進んだ非晶質膜から下地基板へ不純物が移動したりすることはない。
【0061】
従来の方法では固相成長前に非晶質半導体膜を大気にさらすため表面に自然酸化膜が形成され、表面の原子が酸素との結合により、固定されてしまっている。また大気にさらすことがなくても固相成長のための熱処理雰囲気において表面原子が酸化され、固定されて、原子が押さえ付けられた状態で固相成長せしめられるのが通常であった。
【0062】
従来、この固相成長時の熱処理雰囲気についてあまり議論されたことはなく、通常の真空度10−3Torr程度までの真空下や、不活性ガス雰囲気中で熱処理が行われることもあったが、真空度10−3Torr程度までの真空下や、通常の不活性ガス雰囲気中には、微量の酸素が含有されており、薄い自然酸化膜が形成されていた。
【0063】
そこで本発明者らは、熱処理雰囲気を高真空にしたり、特に高純度に制御された不活性雰囲気を用いるようにしたりして、雰囲気から酸素を完全に近い状態に遮断して熱処理を行うことにより、自由表面を維持し、欠陥のない単結晶膜を形成することに成功した。また、非晶質薄膜の形成と固相成長とを別のチャンバーで行う場合には、固相成長に先立ち還元性雰囲気中で自然酸化膜を除去しておくようにすることが必要である。
【0064】
なお、非晶質半導体膜には下地基板と異なる濃度の不純物をあらかじめ添加しておくこともでき、これによって基板表面の非常に浅い領域に不純物濃度の異なる単結晶層を形成することができる。また非晶質膜の材料そのものを変えて異なる材料の単結晶層を形成するようにすることもできる。
【0065】
ここで、非晶質膜中の導電性不純物の濃度を制御するには以下の方法を用いる。気体の熱分解を用いる場合には成膜時、半導体材料を含む気体と同時に導電性不純物を含む気体を流して膜中にこの導電性不純物を取り込ませる。また下地基板に不純物が存在する場合にはむしろ不純物を含まない非晶質膜を成膜することにより、p型あるいはn型基板上に表面近傍の数十nmに限定してイントリンシックな層を形成することができ、半導体装置に微細化への利用価値は高い。他の方法として半導体材料のターゲットを蒸発させて高真空中に維持した基板表面に蒸着させる方法であるUHV法も有効である。また蒸発させる方法としてヒータで加熱する方法、電子ビームなどエネルギービームをあてて加熱する、アルゴンイオンなどのイオンを加速してぶつけターゲットの原子をたたきだすスパッタリング法等がある。いずれの方法を用いても同時に半導体材料以外の導電性不純物をターゲットとして用いて一緒に蒸着させれば下地基板と不純物濃度の異なる非晶質膜を形成することができる。あるいはまた導電性不純物を含む半導体材料をターゲットにしてもよいことはいうまでもない。
【0066】
この方法において望ましくは、この熱処理を、真空度10−4Torr以下の高真空下で行うようにすれば、酸素濃度が極めて微量となり、表面酸化膜の形成を抑制することができ、膜質の良好な単結晶を形成することが可能となる。
【0067】
また望ましくはこの熱処理を、高純度のアルゴン、窒素、ヘリウムなどの不活性ガス雰囲気で行うようにすれば酸素濃度が極めて微量となり、表面酸化膜の形成を抑制することができ、膜質の良好な単結晶薄膜を形成することが可能となる。 またこの方法において望ましくはこの熱処理温度を、450度乃至600℃とすることにより、不純物の拡散をほとんど皆無とすることができ、界面特性を良好にすることができる。
【0068】
さらにこの方法において望ましくは非晶質薄膜堆積工程と熱処理工程を、同一チャンバー内で真空を破ることなく連続的に行うようにすれば、極めて容易に良好な単結晶薄膜を形成することが可能となる。
【0069】
また本発明に関連する方法の第4の方法では、半導体基板上に、表面から半導体基板との界面までの距離が、前記界面まで表面の自由原子が到達しうる程度に薄い膜厚を有する非晶質薄膜を堆積し、この非晶質薄膜表面を、表面の自由原子が界面まで自由に到達しうる程度に、自由表面状態に維持しつつ非酸化性雰囲気中で加熱し、固相成長により単結晶化し、単結晶を形成するようにしているため、表面の原子は自由に動くことができ、歪のない良好な単結晶薄膜を形成することができる。
【0070】
また本発明に関連する方法の第5の方法では、半導体基板表面に形成された絶縁膜の開口部を形成して基板表面を露出させ、この基板表面に膜厚20nm以下の第1の非晶質薄膜を堆積し、非晶質薄膜表面を非酸化性雰囲気中で自由表面状態に維持しつつ加熱し、固相成長により前記基板を結晶種として単結晶化し、第1の単結晶薄膜を形成することにより自由に原子が移動して結晶性の良好な膜を得ることができ、さらにこの後単結晶半導体薄膜上に膜厚80nm以下の第2の非晶質薄膜を堆積し、第2の非晶質薄膜表面を非酸化性雰囲気中で自由表面状態に維持しつつ加熱し、固相成長により前記基板を結晶種として単結晶化し、第2の単結晶薄膜を形成するようにしているため、ここでも自由に原子が移動して結晶性の良好な膜を得ることができ、ブランケット形状の半導体層を低温下で良好に形成することができる。
【0071】
この方法において望ましくは、この第1の非晶質半導体薄膜を加熱する工程は、10−6Torr以下の高真空下で行うようにすれば、表面の原子がよりマイグレートし易い状態になり単結晶化が促進されて、シードとなる開口部表面から遠く離れた位置まで広範囲の単結晶化が可能となる。
【0072】
また、さらに該第1の非晶質半導体に対して電気的に活性な元素を含有せしめることにより、単結晶化速度が増大する。
【0073】
さらに、第1の非晶質半導体薄膜の堆積に先立ち、絶縁膜表面に、該第1の非晶質半導体に対して電気的に活性な元素を含有せしめることによっても単結晶化速度が増大する。
【0074】
また本発明に関連する方法の第6では、絶縁膜表面に非晶質薄膜を堆積して、単結晶における原子間距離の1.02倍以上となる平均原子間距離を持つ非晶質薄膜を形成し、この結晶化と同時に原子を凝集させ粒状の単結晶を形成することにより、極めて結晶性が良好で粒径の揃った単結晶粒が、リソグラフィの精度に依存することなく容易に形成される。
【0075】
本発明に関連する方法の第7では、結晶性の良好な単結晶薄膜が、基板と開口部を介して電気的に接続されており、ドレイン近傍で発生するインパクトイオン化による電流を基板に流すことができ、素子動作の安定したMOSトランジスタを得ることができる。また、チャネル領域を結晶性の良好な超薄膜とすることができるため、高速動作が可能である。さらにチャネル領域に不純物のほとんど入っていない層(i層)を形成することができるためキャリアの走行が不純物によって妨げられることのない高移動度のトランジスタを得ることができる。さらには、1個の開口部(種)から結晶性の良好な単結晶薄膜を遠くまで延ばすことができるため、基板表面を覆う絶縁膜の開口部からの固相成長により開口部から遠い位置まで単結晶半導体薄膜を延ばし、複数個の素子を形成するようにすれば、他の素子領域からの制限を受けることなく、結晶性の良好な薄膜形成を行うことができる。ここで単結晶薄膜の形成に際しては、本発明に関連する方法の第1、第2、第8、第9などの方法を用いる。
【0076】
さらにまた、本発明者らは、検討の結果、従来の方法で成長距離が遠くまで伸びないことおよび成長距離に確率的な分布が見られることに関しては、成長端(非晶質と結晶との界面)が一定の速度で進まず波打っていることに起因していることを発見した。
【0077】
また結晶性が悪い原因に関しては、1μm程度以上延ばすと双晶などが急激に増えていることを見つけた。とくに現状のプロセスでは、比較的良好な結晶性をもつ領域は1μm程度であり、能動デバイスを作成するためには寸法不足であることがわかった。
【0078】
そこで、本発明者等は、鋭意検討し、種々の実験を重ねた結果、原子間距離に着目した全く新しい方法を見出だした。すなわち、高分解能の透過電子顕微鏡および顕微ラマン分光法をなどを用いてこの原因を調べ、結晶性の良好な単結晶を確実に得ることのできる方法を見出だした。また、さらには新しい応用として完全に配向した単結晶粒を提供する方法を見出だした。
【0079】
具体的には、小型電気炉を用いて横方向固相成長の成長距離時間依存性を調べるとともに、透過電子顕微鏡を用いてその成長端を詳細に評価し、顕微ラマン法を用いて膜内の応力分布を測定した。その結果、本発明者らは成長距離と優先成長面、結晶欠陥および残留応力の間に非常に重要な関連性があることを把握し、この知見をもとに固相成長伸長策および単結晶の結晶性向上策を発見し、さらには完全配向単結晶粒の形成をも行い、実験的にも確認した。
【0080】
特に、結晶化に際し低応力化をはかるために、原子間距離をほぼ単結晶のそれに等しくするには、それぞれの熱処理温度における原子密度が大きく支配するものであり、その他
それぞれの熱処理温度における不純物濃度
それぞれの熱処理温度における表面状態
それぞれの熱処理温度における下地膜の材料および構造
などが挙げられる。
【0081】
すなわち、非晶質から単結晶に結晶化していく過程で、非晶質と単結晶の平均原子間距離が異なると結晶化に伴って応力が生じ、さらにこのような応力が結晶化界面の面方位を変化させ、さらには結晶欠陥を誘起し、また単結晶化寸法が伸びないなどの不都合を生じるということを発見し、この不都合を防ぐために、非晶質膜の平均原子間隔を単結晶の平均原子間隔とほぼ同程度(0.98倍以上1.02を越えない程度望ましくは1.01以下)とすることで、結晶化に際しての応力を抑制し結晶性の改善および単結晶化距離の伸長を可能にした。また、これにより表面から自己単結晶を成長させ得ることをも見出だし、これにより完全単結晶粒を得た。
【0082】
この方法による作用は、今までにない現象を応用しているため、学問的にはまだ完全に解明されるに至っていないのが現状である。
【0083】
本発明に関連する方法の第8によれば、双晶など結晶欠陥のない結晶性の良好な単結晶を遠くまで伸長せしめることができる。
【0084】
また本発明に関連する方法の第9では、基板上に、非晶質薄膜を、ラマン散乱法等を用いて該薄膜の主構成元素の平均原子間隔を測定しつつ、該元素の単結晶における平均原子間隔とほぼ一致するように堆積条件を制御して、非晶質薄膜を堆積しているため、結晶化に際して密度変化が小さいため、応力の発生を抑制し、良好な単結晶を得ることができる。
【0085】
また本発明に関連する方法の第10では、堆積された非晶質シリコン薄膜中のシリコンの平均原子間隔を測定する等の方法で、注入値を決定し、この値に基づき、シリコン単結晶における平均原子間隔に近づけるようにシリコンイオンをイオン注入して単結晶における平均原子間隔とほぼ一致させ、この非晶質シリコン薄膜に熱処理等を施すことにより、第2と同様結晶化に際して密度変化が小さいため、応力の発生を抑制し、良好な単結晶を得ることができる。
【0086】
ところで、種から近い所から再結晶化していくため、遠いところでは、原子間隔が大きくなっていく。そこでこの点に着目し、本発明に関連する方法の第11では再結晶化に先立ち、所定の領域に選択的にイオン注入するようにしている。すなわち堆積された非晶質シリコン薄膜中のシリコンの平均原子間隔を領域ごとに測定し、この値に基づき、所定の平均原子間隔となるように領域ごとに算出された量のシリコンイオンをイオン注入して単結晶における平均原子間隔とほぼ一致させ、この非晶質シリコン薄膜に熱処理を施すことにより、結晶化に際して密度変化が小さいため、応力の発生を抑制し、良好な単結晶を得ることができる。
【0087】
さらに本発明に関連する方法の第12では、表面に凹凸を有する基板(絶縁膜、半導体膜、導電膜)上に、非晶質薄膜を該薄膜の主構成元素の平均原子間隔が、該元素の単結晶における平均原子間隔とほぼ一致するように非晶質薄膜を堆積し、該非晶質薄膜に結晶化エネルギーを付与することにより固相成長を行い単結晶を形成するようにしているため、歪の発生が抑制されて結晶性が良好で、配向性の良い単結晶が形成される。ここでこの凹凸は20〜40nm程度とするのが望ましい。
【0088】
本発明に関連する方法の第13では、バイポーラ素子を、MOS型半導体素子を覆う絶縁膜の開口部に露呈するMOS型半導体素子のドレイン領域からの固相成長により形成された単結晶半導体薄膜の一部をベース領域とし、該ベース領域が、前記開口部を介して前記MOS型半導体素子のドレイン領域と電気的に接続されるように形成しているため、接続部の結晶性が極めて良好で、接触抵抗が小さい上、積層構造であるにもかかわらず低温下で形成でき、下地側の素子の劣化を生じることがない。また電流値をバイポーラ素子で増幅することができるため、下側のMOS型半導体素子の電流値を増幅して、出力を大電流とすることにより高速動作を可能とすることができる。
【0089】
本発明の第1乃至第14では、以上のような本発明に関連する方法を用いて得ることができる。
【0090】
本発明の第1乃至5では、キャパシタの下部電極を粒状の導電層で構成しているため、表面の凹凸によってキャパシタ面積の増大をはかることができる。
【0091】
また本発明の第6では、粒状の第2導電層を第1の導電層に導通する必要があるが、熱処理を行うことにより、絶縁膜が収縮し、導通することがわかった。この発明はこの結果に基づいてなされたもので、極めて容易に容量の大きいキャパシタを形成することができる。この粒状の第2導電層も本発明に関連する発明の第1、第2、第8、第9などの方法を用いることによって容易に得られる。
【0092】
本発明の第7では、基板あるいは基板上に形成された薄膜上に、粒径よりも粒間距離が小さくなるように粒状の半導体もしくは絶縁体を各々分離形成して、これを素子領域として用いるようにしているため、特性が良好で信頼性の高い半導体装置を得ることができる。
【0093】
本発明の第8では、基板あるいは基板上に形成された薄膜上に、粒径よりも粒間距離が小さくなるように粒状の半導体もしくは絶縁体を各々分離形成して、これを素子領域として用いるようにしているため、特性が良好で信頼性の高い半導体装置を得ることができる。粒の形成に際しては第1、第2、第8、第9などの方法を用いる。
【0094】
本発明の第9では、単結晶シリコンは、下地の基板あるいは薄膜表面に対する垂直軸がほぼ<100>方向に配向するように構成しているため、微細な素子を形成する際にも特性にばらつきがなく信頼性の高いものとなる。
【0095】
本発明の第10の半導体装置では、粒状の単結晶シリコンは、最も出現頻度の高い粒径を中心に、その粒径の±20%以内に、90%以上の粒が含まれる粒径分布を有するため、微細な素子を形成する際にも特性にばらつきがなく信頼性の高いものとなる。
【0096】
本発明の第11では、基板表面に形成された第1の導電型の半導体領域と、その上層に形成された第2の導電型の粒状単結晶シリコンとで極めて良好なpn接合を形成しているため、特性が極めて良好でかつばらつきの小さいダイオードを得ることができる。
【0097】
本発明の第12では、種々の実験の結果、表面に絶縁膜を有する導電層上に粒状の第2の導電層を形成するのが容易であるが、これをダイオードに用いる場合、粒状の第2導電層を第1の半導体領域(導電層)に導通させる必要があるが、熱処理を行うことにより、絶縁膜が収縮し、導通することがわかった。この点に着目してなされたもので、第1の導電型の半導体領域を含む基板上に、所定の厚さの絶縁膜を介して、非晶質シリコン薄膜を堆積し、第2の導電型のシリコン薄膜を形成し、ついでこの非晶質シリコン薄膜に熱処理を施すことにより固相成長を行い第2の導電型の粒状単結晶シリコンを形成し、前記第1の導電型の半導体領域と前記粒状単結晶シリコンとの間の該絶縁膜を熱処理により収縮消失せしめ、接触せしめてpn接合を形成し、ダイオードを形成するようにしているため、微細でかつ特性が極めて良好でかつばらつきの小さいダイオードを得ることができる。この粒状の単結晶シリコンも本発明に関連する発明の第1、第2、第8、第9などの方法を用いることによって容易に得られる。
【0098】
本発明の第13では、基板表面を覆う絶縁膜上に形成され、粒径がほぼ均一で粒界が下地基板表面に対する垂直軸に沿うように形成された多結晶シリコン膜内に、ソース・ドレイン領域を形成して薄膜トランジスタを構成しているため、チャネル内の粒界の数を揃えることができ、特性のばらつきが小さく安定した動作特性を得ることができる。
【0099】
本発明の第14では、基板上を覆う絶縁膜上に、非晶質薄膜を堆積して、この非晶質薄膜に熱処理を施すことにより固相成長を行い粒界が下地の基板表面に対する垂直軸に沿うように形成された多結晶シリコン膜を形成し、この多結晶シリコン膜内に薄膜トランジスタを形成するようにしているため、容易に特性のばらつきが小さく安定した動作特性を得ることができる。凹凸のある絶縁膜の表面に非晶質膜を堆積するようにすれば、より自由に原子が移動することができ、結晶方位が揃い易い。
【0100】
本発明者らが提案する主旨は、前述した通りであるが、その指摘するところに従って作成した半導体薄膜が、上記の様に、従来膜質をはるかに越えた良質な膜を提供する理由についてはまだ十分な解析が進んでいないのが現状である。
【0101】
しかし、本発明者らは、鋭意検討し計算物理学に則り、今までにない新しいしかも厳密な計算機シミュレータを作成しその原理を推測できる域に達した。以下に本発明者らが、新しく作成したシミュレータを説明し、同シミュレータによる解折を説明する。
【0102】
このシミュレータシステム中で最も重要なのは、Si原子間に働く力の算出と、さらには原子のポテンシャルの算出である。本発明者は、どのようなポテンシャルを採用するのが最もSi半導体にふさわしいかを予め十分に調査した。その結果、本発明者が対象としている問題、即ち再結晶化現象や非晶質を含む系には、基本的にはTersoffのポテンシャルを用いるのが良いと考えた。本発明者らは、Tersoffのポテンシャルに独自の改良を加えるとともに、数学的にも今までにない厳密な変形導出を加えた。ポテンシャルの大きさが分かれば、そこから粒子に加わる力や、速度等は容易に求められることになる。
【0103】
本発明者によれば、独自に改良したTersoffに従い、i番目のSiに関する全ポテンシャルは
Σ(1/2)(Vij+Vji) …(1)
で記述できる。本発明者による改良型Tersoffのポテンシャルは3体以上の粒子間の力を考慮しているので、上記(1)式に於いてVij≠Vjiである。着目するSi粒子の位置番号をiとし、その周辺の他の粒子番号をjとすると、上記Vij
ij=f(rij){aij(rij)+bij(rij)} …(2)
である。ここでrは粒子間の距離である。また、f(rij)は、カットオフ関数と呼ばれ、f(rij)は斥力を示し、またf(rij)は引力を示す。aijは配位数を考慮したカットオフ係数、bijも配位数を考慮したカットオフ係数である。本発明者による改良型Tersoffでは、配位数に特殊なパラメタを持たせることによって、陰に3体以上の力の効果を取り入れている。fとfは、Morse型のポテンシャルを変形したもので、
(r)=Aexp(−λr)、f(r)=−Bexp(−λr)
である。
【0104】
この内、λとλは定数であり、その大きさは原子間距離程度の値の逆数である。
【0105】
これらを代入すると
ij=f(rij){aijAexp(−λr)−bijBexp(−λr)}
となる。
【0106】
ところで、カットオフ関数f(rij)は、
(r)=1 (r≦R−D)
(r)=1/2−1/2sin{(π/2)(r−R)/D} (R−D<r<+D)
(r)=0 (r≧R+D) …(3)
であり、ここに、Rは、通常対象とする構造の第一隣接ゾーンだけを含むようにその寸法を選ぶ。その値は大体2〜3オングストロームである。
【0107】
次に、実効配位数bijであるが、ここでも上記カットオフ関数を使う。その定義は、本発明者による改良型Tersoffによれば、
ij=(1+βζij )−1/2n …(4)
ここに
ζij=Σf(rik)g(θijk)exp{λ (rij−rik)} …(5)
である。Σ記号はk≠i、jで回す。ここで分かる様に、ζijの意味は第3の原子kが入ることによる環境因子であるので、i原子から見た場合とk原子から見た場合、互いに大きさは異なる。即ち、ζij≠ζjiである。
【0108】
従って、bij≠bjiであり、さらに、上記(1)式で述べた様に、Vij≠Vjiである。
【0109】
また、g(θ)はボンド角因子であり、
g(θ)=1+(c/d)−c/(d+cosθ) …(6)
である。ここで、θは図136の様に取るものとする。θを求めるに当たり、実際の直交座標を用いて表現してみる。
【0110】
即ち
ij=[{(x−x)+(y−y)+(z−z)}]1/2 …(7)
であり、rikも同様の手続きで求められる。
【0111】
そうすると内積をPijkとすると、
ijk=(x−x)(x−x)+(y−y)(y−y)+(z−z)(z−z) …(8)
である。
【0112】
これらを用いて
cosθijk=Pijk/(rijik) …(9)
となる。
【0113】
ここで、上記各式に於ける定数を示す。即ち、
R=3.0Å、D=0.2Å、A=3264.7eV、B=95.373eV、C=4.8381、
λ=3.2394Å、λ=1.3258Å、λ=λ、 …(10)
β=0.33675、n=22.956、d=2.0417
である。
【0114】
以上の準備をした後、本発明者は、Si原子間に働く力の算出と、運動の速度の算出について、今までに類をみない厳密に計算を進めた。ポテンシャルの(2)式を位置の座標で微分すると力になる。 即ち
−(1/2)(∂Vij/∂x) …(11)
−(1/2)(∂Vij/∂x) …(12)
がそれぞれ粒子i,jに働く力のベクトルのx成分である。しかし実際にはこれを求めるに当たり、本発明者は各変数の寄与を慎重に詰め、厳密な高階偏微分式を作成した。
【0115】
角度成分や動径成分を計算するにあたり、その順序を図137に示す様に整理して考えてみた。
【0116】
(11)式及び(12)式で述べた式の値を、偏微分方程式の公式と、図137の呼応関係図を頼りに求めてみた。即ち、
−(1/2)(∂Vij/∂x)=(1/2)[(∂Vij/∂rij)(∂rij/∂x)+(∂Vij/∂ζij){(∂ζij/∂rij)(∂rij/∂x)+Σ(∂ζij/∂rik)(∂rik/∂x)+Σ(∂ζij/∂cosijk)(∂cosθijk/∂x)}] …(13)
また、jに関する偏微分方程式の変形は、同様に下の様になる。特に、上記との対応が分かる様に、空白部分は空白のままにして置いた。
【0117】
−(1/2)(∂Vij/∂x)=(1/2)[(∂Vij/∂rij)(∂rij/∂x)+(∂Vij/∂ζij){(∂ζij/∂rij)(∂rij/∂x)+Σ(∂ζij/∂cosijk)(∂cosθijk/∂x)}] …(14)
また、kに関する偏微分方程式の変形も、同様に下の様になる。上記(13)式との対応が分かる様に、空白部分は空白のままにして置いた。
【0118】
−(1/2)(∂Vij/∂x)=(1/2)[(∂Vij/∂ζij){(∂ζij/∂rik)(∂rik/∂x)+(∂ζij/∂cosθijk)(∂cosθijk/∂x)}] …(15)
と分解する。
【0119】
そしてVijについては(2)式を用いて偏微分式を実際に求めてみると、

Figure 0003705733
となる。
【0120】
ところで、∂f(rij)/∂rij
∂f(rij)/∂rij=(−π/4D)cos{(π/2)(r−R)/D}
(R−D<r<R+D)
∂f(rij)/∂rij=0 (その他の場合) …(17)
また、
Figure 0003705733
Figure 0003705733
以上はx方向について演算したものなので、これらの他にy方向や、z方向のものも用意する必要がある。その場合それぞれの最終変形式に於けるxを単にyやzに変化させれば良い。
【0121】
さらに、本発明者は計算を進めた。定積計算とは、原子の運動があっても系の全体体積を一定に保つものである。上記今まで述べてきた手法は、定積計算であり、体積変化には格段の注意を払っていない。しかし、例えば再結晶化固相成長はおおむね体積変化を伴う。この場合、一般的には、運動エネルギからなる内部エネルギと、さらにポテンシャルエネルギと、エントロピ及び体積等を考慮したラグランジアンに戻り、ラグランジアンに対する運動方程式を立てる必要がある。ラグランジアンは次の様に記述できる。
【0122】
即ち、
L(r、∂、V、∂V/∂t)=(1/2)Σm(∂r/∂t)+{(1/2)M(∂V/∂t)}−P
である。
【0123】
ここでPEは外部圧力であり、定圧計算の場合は、内部圧力がこれに等しくなる様に体積Vが変動する。またMは仮想質量である。これを基にラグランジアンに対する運動方程式を立てる。
【0124】
即ち
(∂L(qj,q´j)/∂qj)−d(∂L/∂q´j)/dt)=0
である。
【0125】
この式を基に計算を進めれば良い。本発明者はこの部分についても厳密な作業を進めた。
【0126】
本システムは上述したように個々のSi原子の運動を厳密に調べるものである。従って基本的な出力は個々粒子の各時間における、位置、速度、力等であるが、もっとマクロ的な諸量を算出することもできる。即ち、その一例として、熱伝導率をも求めることが出来る。本発明者はこの熱伝導率を算出する事によってその精度及び基本動作を検討した。また、このシステムでは単結晶を有限の温度として扱える様に工夫した。従来の演算方式では単結晶を絶対零度とするものがあったがこれでは熱流束が無限大となり、正確な伝導率の計算は出来なかった。今回、本発明者は「熱浴」を結晶の両端に付加し得るようにし、エネルギのやりとりを管理した。計算の結果、図138に示す様に、180Watt/meter/Kelvinの値を得ている。これは一般の文献によれば148〜150Watt/meter/Kelvinであるので、20%程度の誤差範囲内でほぼ満足な値である。
【0127】
まず、このシミュレータを用いて、酸化膜上の非晶質薄膜の各粒子の時々刻々の運動を克明に検討した。例えば、600℃において結晶成長が進んでいる最中の成長端の各粒子の運動を図139に示す。非晶質薄膜中の原子密度が成長端の付近で低くなっていることがわかる。
【0128】
上記シミュレータを用いて解析した結果を以下に記す。
【0129】
まずこのシミュレータを用いて、酸化膜上の非晶質薄膜の各粒子の時々刻々の運動を克明に検討した。その結果を表1に示す。
【0130】
Figure 0003705733
特に計算では、Si原子の搖れの分布からまず、算術平均寸法を求め、この値からのズレの2乗和の平方根を∂xで表現してみた。この∂xの値の深さ方向の平均が、上述してきた平均原子間距離に相当するものである。また、表1は非晶質薄膜の再結晶化直前の表面層からほぼ1オングストローム程度の深さまでの粒子を対象にして算出したものである。表1からわかる様に、例えば600℃においては、∂xは0.3135オングストロームであり、他方、非晶質薄膜上に酸化膜を被着させた状態での再結晶化直前の∂xの値を求めたのが、下段の値である。即ち、600℃では0.1792オングストロームである。ここでも、表面層からほぼ1オングストローム程度の深さまでの粒子を対象にして算出したものである。
【0131】
上記2つの値から比較するとわかる様に、明らかに酸化膜が表面に被着していると、原子の揺らぎ寸法は小さくなっていることがよく分かる。この∂xの変動の影響範囲を求めたところ、600℃程度であれば、ほぼ200オングストローム程度まで残存することが分かった。
【0132】
さらに計算を進め、525℃で表1に示す様に、表面酸化膜が被着していない時は、∂x=0.3011オングストロームであり、表面酸化膜が被着している時は、∂x=0.1700オングストロームである。さらに400℃では、表1に示す様に、表面酸化膜が被着していない時は、∂x=0.2782オングストロームであり、表面酸化膜が被着している時は、∂x=0.1542オングストロームである。
【0133】
このシミュレーション結果の指摘するところに従って作成した解析してみると次の様に解釈できる。即ち、半導体薄膜が、上記の様に、薄くなると、平均原子間距離が増大し、原子が非常に動き易い状態になるのである。従って、この様な状態では、「種」部から非常に高速に再結晶化するだけでなく、非常に良質な結晶が得られるわけである。図6(a)および(b)に本発明による、膜厚と平均原子間隔の算出値と実行値を示す。図6の横軸は膜厚の深さ方向を示し、縦軸は平均原子間隔距離を示している。膜厚が薄くなるほど、平均原子間距離が大きくなるのがわかる。
【0134】
また、「種」部が無い状態の場合には、非晶質膜は、順次凝固して行き粒状になることが確認できた。このとき、本発明者らの計算によれば、非晶質膜が一端、凝固を始め、粒状になり出すと、内部エネルギのはけ口が無くなるので、その分だけ、温度が若干上昇し、再結晶化が一層促進されることが見いだされた。
【0135】
試作したシミュレータの予想では、再結晶化前では、膜厚が薄くなるほど、非晶質膜表面及び膜中は結合状態が「緩んで」おり、下地界面のみが、その構造情報を与えている。
【0136】
また、本発明者等は、なぜこのように、粒状になるかについても、上記シミュレータを用いて解折した。その結果、内部エネルギを小さくしようとする力によるものであることが確認できた。
【0137】
以上のことから、本発明者の検討結果では、得られる単結晶膜の膜質と成膜ガス中の酸素分圧との関連は全くなく、別の現象であることを突き止めた。本発明者等の提案する方法によれば、非常に良好な単結晶が得られており、双晶等は全く認められていない。
【0138】
また、「種」部がない状態の場合には本発明者らの計算によれば、表面側から結晶化が始まり、下方に向かって結晶化が進行し、結晶成長端の先に、低原子密度領域が発生することが見出だされた。また同時にシミュレータを用い、低原子密度領域で引っ張り歪みが発生していることも見出だした。
【0139】
さらにまた、非晶質薄膜を600℃程度の温度に加熱すると再結晶化が開始される。このとき成長端付近の非晶質中には原子密度が低い領域が形成される。もともと非晶質膜が一般的成膜条件のCVD法などにおいて成膜されると単結晶よりも密度が低く、平均原子間隔が大きくなる。再結晶化の際には、もとの状態よりも密度を高める必要があるため、非晶質膜側の原子が結晶側に多めに引き寄せられるためである。結晶化が進むほど、結晶化端での低密度化は顕著になる。しかしあらかじめ、単結晶とほぼ等しい平均原子間隔の非晶質を用意すると、低密度領域は出現しないことになる。従って結晶化距離が遠くまで伸長することになる。
【0140】
これを証明するために、次に示すような実験を行った。まず図140に示すように(100)シリコン基板上に絶縁膜を形成しこの一部を開口しシリコン基板を種とした試料を用い、従来の堆積条件で525℃、SiH分圧1Torrで膜厚200nmのアモルファスシリコン膜を堆積し、600℃の熱処理をおこない[100]方向の成長について測定した。
【0141】
これを光学顕微鏡で測定した結果を図141(a)に示す。この図は試料を真上から撮影した典型的な光学顕微鏡写真であるが、白い領域がすでに結晶化が進み単結晶になった領域である。1μmまで再現性よく「種」から均一に伸びるが、さらに長く熱処理を行うと成長端が波状になってくることがわかった。図141(b)は600℃5分間の熱処理後写真撮影を行う手順を数回繰り返し、横方向に固相成長していく時の成長端の移動から求めた典型的な成長距離の時間依存性を示す。図中の直線は原点を通らないが、成長のはじめにまず「種」から真上に伸び、次に横にのびはじめるため、上に伸びている時間だけ横に伸び始めるのが遅れていると考えられる。図中にひいた各々の直線の傾きから成長速度を求めると、aおよびbで多少ばらつきがみられるが、1.5〜2.0μmまでは成長速度100nm/分で進み、その後その1/4まで成長速度が遅くなる。一旦成長が遅れ始めた場所では成長速度は回復せず成長端は波状になる。そして最後は「種」以外のところから発生した結晶とぶつかって成長が止まる。
【0142】
次に、この成長途中の成長端(アモルファスシリコンと結晶との界面)を断面の透過電子顕微鏡観察(TEM)で詳細に解析した。典型的な例として0.5μmまで成長させたものと2μmまで成長させたもの成長端の断面写真を図142、143、144、145に示す。この結果これらはそれぞれ(110)シリコン面優先成長モードと(111)シリコン面優先成長モードであることを見出だした。
【0143】
これを図146に模式図で示す。すなわち[100]方向に横方向成長するに従い優先成長面が変化していくことを見出だした。
【0144】
さらに本発明者らは、この膜内の応力を顕微ラマン法を用いて測定した。この結果図147に示すように、「種」ではほとんど応力がみられず「種」から1μm程度離れたところで3×10dyn/cmにまで達していることがわかった。
【0145】
これらの事実から、(110)シリコン面から(111)シリコン面への優先成長面の変化について以下のように考察した。
【0146】
まず、シリコンの剪断降伏応力についてはこの結晶化を進めている温度では、2〜3×10dyn/cmと思われる。この値は「種」から0.5μm以上横に成長した位置で発生するとみられる。この応力によって(111)シリコン面のずれが起こり(111)シリコン面の優先成長に変化していくと考えた。とくにこの考えでは成長が進むと、(111)双晶が引き続き起こるので、1μm以降では応力は一定値になり、しかも結晶性は回復しないはずである。事実、断面TEMで観察すると図26で示したように双晶が見えている。また若干寸法位置に誤差はあるが、成長速度の変化する点が(111)面優先成長モードの発生位置に相当している。
【0147】
このように膜中の応力が結晶成長に極めて不利であることを発見し、この応力を低減すべく、応力発生の原因を種々考察した。この結果、応力は「種」部にはみられず成長に伴い増加している。そこで膜が結晶化するときの体積変化がその原因の1つであることに気付きこれに着目した。
【0148】
膜が成長するに従い体積が変化するということは、同じ元素で構成されていても単結晶状態と非晶質状態で原子間の結合距離が変わる事によると考えられる。そこで非晶質状態でも単結晶の状態と同じ平均原子間隔にしておけば応力が生じないはずであると考えた。
【0149】
このような予測から、単結晶の平均原子間隔にほぼ一致するような原子間隔の非晶質薄膜を形成して横方向固相成長を行ったところ、予測通り(110)面優先成長が10μm以上も続き、双晶など結晶欠陥がなく結晶性の良好な単結晶薄膜を得ることができた。
【0150】
このように、非晶質膜が、所謂「種」になる単結晶露出部分に接触していると、その「種」結晶から、一気に高速で再結晶化し、不随意に再結晶化する部分が発生する迄に、再結晶化寸法領域を拡大できるわけである。
【0151】
また、他方、非晶質膜が、所謂上記「種」になる単結晶露出部分に接着していない場合は、一定の膜厚以下の薄い膜を用意した場合、非晶質部分は、個々に、結晶成長しながら凝集し、粒状の欠陥の無い単結晶になる。
【0152】
本発明は、原子間距離に着目した全く新しい方法を提供している。この方法による効果は、今までにない現象を応用しているので、学問的にはまだ完全に解明されるに至っていないが、現段階では、上記の様に説明できる。
【0153】
【発明の実施の形態】
本発明では、非晶質半導体薄膜を基板あるいは絶縁膜上に堆積するにあたり、特に、その膜を構成する主元素からなる非晶質膜の平均原子間隔分布が、単結晶の平均原子間隔分布にほぼ一致するように形成し、これに再結晶化エネルギーを付与し固相成長を行い単結晶半導体薄膜を形成する。
【0154】
以下、実施例を用いて図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0155】
まず、第1の参考例ではSi単結晶薄膜を得るにあたり、非晶質Si膜の平均原子間隔を、予め、Si単結晶の平均原子間隔の1.02倍以上からなる膜を用い、非晶質膜の表面に酸化膜の成長付着を抑止し固相成長直前まで原子間隔を緩めるため、非酸化性雰囲気であるN雰囲気にして、熱処理した。
【0156】
図2は、本発明の第1の参考例の薄膜形成装置の概略を示す図である。この装置は、チャンバー101と、膜堆積用の原料ガス導入口102と、排気口103と、薄膜を形成すべき試料を載置する試料台104とを具備している。本参考例では、例えば原料ガスとして水素HやSiHあるいはジシラン等を導入するようになっており、また必要に応じてドーピングガスも導入可能である。図では簡略化のため、導入口は1つになっているが、これも必要に応じて試料台近傍まで別々に導入するようにしても良い。試料台104は加熱機構を具備しており、温度は適宜上昇あるいは降下できるようになっている。さらにここでは結晶性を判定するための評価装置(特殊REEHD装置)を具備しており、試料表面にビームを照射するビーム照射手段105と、試料表面からの反射電子を受ける受光管106とによって、「平均原子間隔」を高精度にモニタすることができるようになっている。このビーム照射手段および受光管は、試料表面に非常に小さい角度で入射及び反射させることができ、また適宜角度を変更できる。さらに上方には、結晶性評価装置の一つである、特殊ラマン分光器107が設けられている。この装置を用いて薄膜形成を行う方法について説明する。図3(a)および(b)は、本発明の第1の参考例の膜堆積のシーケンスの概略を示す図である。図3中横軸は時刻であり、縦軸は温度である。図4(a)乃至(c)は薄膜形成工程を示す図である。ここで縦軸の温度は図2の試料台104に付着させた熱電対で測定した。勿論上記熱電対は十分較正をしたものを用いている。
【0157】
まず、図4(a)に示すように、p型の単結晶(100)シリコン基板201表面に予め酸化シリコン膜202を堆積させ、フォトリソグラフィにより開口部203を作成した。そして薄膜の堆積に先立ち、図3(a)および(b)の点T1以前の時点で基板等の清浄化を行うため、所定の温度及びガス組成で処理をした。
【0158】
引き続き、図4(b)に示すように膜厚315オングストロームの非晶質シリコン膜204を堆積する。図3では点T1から点T2の間が所謂成膜工程に相当し、例えばこの参考例1では525℃であった。
【0159】
そしてこの後窒素N雰囲気中で再結晶化のための熱処理を行う。これは図3中時点T3からT4に相当し温度は例えば600℃であった。しかる後に温度を降下させ、時点T5以降で取りだす。このようにして図4(c)に示すように単結晶シリコン膜205が得られる。ここで、点1から点T2の成膜を、温度及びガス組成を変化させて行った結果、成膜速度Rが下式を満たす条件下でおこなった場合に、平均原子間距離が1.02以上の膜が得られた。
【0160】
logR(Å/min)≧−10614/τ(K)+14.857
この条件が示す領域を図5に記す。この条件以外の領域では、平均原子間隔が1.02を上回る膜は成膜できなかった。
【0161】
本参考例では、平均原子間隔を、シリコン単結晶の1.02倍以上を保持するため、非晶質シリコン膜204の表面に酸化膜が付着しないように、図2に示すチャンバ101内で、真空排気した状態で保持した。そして、そのまま図3のT3からT4に示す時点に相当する600℃で再結晶化させた。
【0162】
図3(b)には、例えばここで用いた膜質の変遷の概略を示す。膜質は例えば図2に示した、特殊RHEED装置105、106及び特殊ラマン分光器107を用いて評価した。測定した結果を図3(b)に示す。横軸は時間の経過を示し、縦軸は平均原子間隔を示す。T2すなわち成膜終了の時点では、酸化シリコン膜202上の非晶質シリコン膜204の平均原子間隔は、シリコン単結晶に比較して1.02倍であった。また時点T5は、再結晶化した後に相当し、平均原子間隔は、シリコン単結晶に比較して1.00となっている。
【0163】
この後、図2のチャンバ内でその膜質がどのようになっているかを評価した。評価結果を図6に示す。図6(a)は測定原理を示す図である。図6(b)から明らかなように、平均原子間距離は表面から80nm程度までは1.02以上であり、さらに深くなると極めて小さくなることがわかる。また横方向固相成長速度の測定結果を図7に示す。横軸は再結晶化時間をしめす。これは換言すれば、図3の時点T3からT4に相当するものである。縦軸は横方向再結晶化距離である。この横方向距離の寸法は、長ければ長いほどSOI素子としての利用に適するわけである。そしてまた、この再結晶化領域に結晶欠陥が極力少ない方が、SOI素子への応用展開に有利になるわけである。図7の図中の曲線aは、上記示してきた参考例に相当するものである。図7中の曲線b、c、dは、比較の為に作成した、従来方法に依るもので、いずれも膜厚200nmの非晶質膜を堆積し、格段の注意は払わず、途中で大気に曝した。その後、別の炉に入れ、N雰囲気でアニールし、600℃1時間の熱処理を行ったものである。この時の平均原子間隔は1.001であった。このようにして再結晶化された従来例の場合、再結晶化速度が遅く双晶も多く含んでいた。
【0164】
図からあきらかなように、本発明参考例の方法によれば、従来例の結果に比べて、約1.7倍の勾配で成長している。この勾配、即ち成長速度が早ければ早いほど、結晶性が良く、遠くまでのびるわけである。
【0165】
既に作用の項で述べたように、非晶質から単結晶に再結晶化して行く過程では、不随意に結晶核が発生する部分があると、結晶性が不良になるばかりでなく、再結晶化寸法が伸びない等の不都合が生じる。従って、結晶性の改善及び結晶距離の伸長を目指すには、出来るだけ高速で再結晶化させることである。本発明の参考例の結果は、上記データでもわかる様に、「高速性」と、「結晶性」の両面に大きな成果を見出している。従来方法では、不純物を高濃度に添加したり、圧力を加えたりする手段を用いているが、本発明者等は、原子間距離に着目した全く新しい方法を提供している。
【0166】
このように非晶質シリコン膜表面を清浄にし、膜厚等を予め薄くすることにより、原子が一応結合しているが、原子間の結合が緩んだ自由な状態を作り出しており、これが結果的には、平均原子間距離の寸法増大につながる。そして平均原子間距離の増大を保ったまま、熱処理を行うと非晶質シリコン膜表面の原子は動き易くなる。そして、「種」になる単結晶露出部分から、一気に高速で再結晶化し、不随意に再結晶化する部分が発生する迄に再結晶化寸法領域を拡大することができた。
【0167】
なお、本参考例では、再結晶化工程に於いて、その雰囲気をNとしたが、これを水素雰囲気やアルゴン雰囲気としても良い。また、本参考例では固相成長温度を堆積温度よりも高温としたが逆に固相成長温度を低温として長時間熱処理してもよく、また光で固相成長を促進させてもよい。また熱処理以外にEBなどを用いても良い。
【0168】
次に本発明の第2の参考例について説明する。
【0169】
集積回路の微細化にともない半導体素子の大きさは限界に近づき、単に2次元的に縮小するだけでなく3次元的な配慮、すなわちチャネル領域の縮小を単にソースとドレインの間隔を狭めるというだけでなく、深さ方向にも縮小することが必要になってきた。例えばMOSでは、チャネルの間隔が〜0.1μm程度に狭くなってくると、実際に電流の流れるチャネルの表面近傍だけを低濃度層にする必要も生じてきており、今後のデバイスサイズの縮小にはこのような極薄い単結晶層の形成技術が不可欠となってくる。さらに、バイポーラートランジスタにおいてもベース領域を薄くすることで高速動作が可能となるなど本発明の応用範囲広い。
【0170】
図8は本発明の第2の参考例としてバイポーラトランジスタのベース領域に用いることができる薄い単結晶シリコン層の製造方法を示したものである。
【0171】
まず図8(a)に示すように、シリコン基板の表面を0.1%HF水溶液で洗浄して、表面の自然酸化膜2を除去し、基板の表面を清浄にする。この基板を図2の装置に移す。
【0172】
つぎに、水素ガスを10000SCCM、1Torr流しながら525℃に温度を上げる。そして、525℃に保持したままシランガス500SCCM、3Torrを2分間流し、シランガスの熱分解反応により基板上に非晶質膜を堆積した。このときの非晶質膜の平均原子間隔は単結晶の1.02倍となった。但しこの平均原子間隔は別途基板上に設けた酸化シリコン膜の上に堆積した非晶質膜を用いてモニターした。非晶質膜3の膜厚を80nm以下にすると平均原子間隔は単結晶の1.02倍から徐々に増大した。
【0173】
またシランガスと同時にジボランを流すとp型の半導体層ができ、ホスフィンを同時に流すとn型の半導体膜ができる。ここではシランガスのみを流した場合を示す。
【0174】
このようにして、シランガスを流し非晶質シリコン膜3を成膜した後、再び高純度の水素ガスを流して非晶質シリコン膜の表面が酸化されないようにしながら600℃に昇温し、10時間保持した。なお、水素ガスの代わりにアルゴンガス、ヘリウムガス、窒素ガスなどの高純度ガスを用いても同様であり、さらに、10−4Torr以下の高真空に維持しても良い。このように、600℃の非酸化性雰囲気で熱処理している間に図8(c)に示すように固相成長により下地シリコン基板から結晶化が起こり、非晶質シリコン3は単結晶シリコン層4になる。この時、非晶質シリコンの平均原子間隔は単結晶の1.02倍と緩んだ状態にあり、図1に示したように非晶質表面からシリコン原子が自由に動いて、固相成長するに従って余ったシリコン原子が表面に抜けたり、足りないシリコン原子が表面から補われるため、結晶欠陥の無い高品質の単結晶を成長させることができたものと思われる。
【0175】
ここでシリコン原子の移動できる範囲、表面から補給の届く範囲、あるいは表面の活性なシリコン原子の結合ポテンシャルの及ぶ範囲を測定するため、膜厚を変化させて非晶質膜の平均原子間隔を変化させ、他の条件はまったく同様にして欠陥密度を測定した。すなわち非晶質シリコン膜の成長と固相成長は同一のチャンバー内で行うようにし表面に酸化膜の無い状態で固相成長させた場合の単結晶膜と、種々の膜厚の非晶質シリコン膜を成膜し従来通り一旦別の反応炉に移して表面に自然酸化膜を形成した後固相成長した場合との単結晶膜の欠陥密度の差を測定した。その結果を図9に示す。この図からあきらかなように、非晶質シリコン膜の膜厚を80nm以下にするのが望ましく、80nm以上にするとこれらの効果が及ばなくなり結晶欠陥がみられるようになる。
【0176】
次に、膜厚を変えて非晶質膜の平均原子間隔を変化させ、酸化膜のない自由表面を維持した場合(曲線a)と、非晶質膜成膜後一旦大気中に取り出したり、固相成長中の雰囲気を酸化雰囲気にしたりすることで非晶質膜表面に酸化膜が存在する場合(曲線b)と、エレクトロンモビリティと非晶質膜の膜厚との関係を測定した結果を図10に示す。この場合酸化膜が存在しない形成方法である本発明膜厚が80nm以下の場合、すなわち非晶質膜の平均原子間隔が単結晶の1.02倍以上の場合には、エレクトロンモビリティは大きく、これを越えると小さくなるのに対し、表面に酸化膜が存在する従来の形成方法の場合はエレクトロンモビリティが小さい。この図から酸化膜の存在しないこと、平均原子間隔を単結晶の1.02倍以上に保つことがエレクトロンモビリティに極めて重要な役割をはたすことがわかる。比較のため図134に非晶質膜の表面が酸化されており、平均原子間隔が単結晶の1.02倍より小さい場合の固相成長の様子を説明したものを示したがこの場合、非晶質膜は原子がランダムに配置されており、結晶成長が進むと規則性のある結晶格子位置にそれぞれの原子が収まっていく。この時、ランダムな配置をしている原子の数と規則性のある格子位置に入っている原子の数は一致していない。これは局所的にはさらにひどく、図135に示したように結晶成長に伴い格子の間に余ったり、格子位置にあるべき原子が足りなくなったりしてしまう。にもかかわらず、それぞれの原子は非晶質といえども互いに結晶をもっておりモビリティは小さく全く自由に動けるわけではない。そこで、これらは格子歪や結晶欠陥、双晶などとして単結晶膜に残ってしまう。このため従来の方法の場合では、非晶質成膜後、固相成長で結晶化をすると単結晶中に多数の結晶欠陥存在する。これらは双晶や積層欠陥と呼ばれるものであり、点欠陥や転位ネット、らせん転位なども多く含む。
【0177】
次に本発明の第3の参考例について説明する。なお前記参考例では水素雰囲気中で非晶質シリコン膜を成長したが、この例ではターボ分子ポンプを使って1×10−4Torrの高真空に排気しながら、熱処理して単結晶化する。すなわちシランガスの熱分解を用い、圧力3Torr、流量200sccm、525℃において堆積速度10nm/分で非晶質シリコンを堆積し、5分間シランガスを流し、シランガスを止めた後、ターボ分子ポンプを使って1×10−4Torrの真空に排気しながら、600℃、10時間熱処理して単結晶化し50nmの単結晶薄膜を成膜した。従来はロータリーポンプを用いて10−2Torr程度に排気しており、微量の酸素が自然酸化膜を形成していたが、ターボ分子ポンプの導入により極めて高真空を得ることができる。
【0178】
この場合、透過電子顕微鏡(TEM)では、結晶欠陥が観察されず、膜厚を変化させたが、膜厚が80nm以下で、平均原子間隔が単結晶の1.02倍以上の膜ではいずれもTEMで結晶欠陥が観察されなかった。
【0179】
次に本発明の第4の参考例について説明する。
【0180】
この例では、キャリア濃度1×1017cm−3になるように、非晶質膜成膜時にシランガスと同時にホスフィンを流して形成した膜の単結晶化後の移動度を、Hall測定で求めた結果,図10に示したのと同様になった。従来のように表面に酸化膜があると薄い非晶質を用いても移動度の高い結晶性の良い単結晶は得られなかったのに対し、本発明の方法を用いると、膜厚が80nm以下すなわち平均原子間隔が単結晶の1.02倍以上である非晶質膜を用いて固相成長させると結晶性が急激に良くなり、単結晶シリコンで得られる移動度の限界まで移動度は向上させることができた。
【0181】
次に本発明の第5の参考例について説明する。
【0182】
この例では熱処理中の真空度による依存性を測定するため、前記参考例と同様にして非晶質シリコンを50nm成膜した後、真空度を変えて600℃、10時間熱処理した膜のHall移動度を測定した。この成膜直後の膜の平均原子間隔は単結晶の1.025倍であった。この結果、真空度が1×10−3Torrより悪くなると図11に示すように結晶化後の膜中の移動度は急激に低下した。これらの膜の表面を熱処理中にRHEED(Reflection High Energy Electron Difraction)により観察すると1×10−3Torrより悪い真空では、結晶化が終わってもシリコンの結晶を示す回折像が得られず、表面が酸化物が覆われていることも判明した。固相成長前後の平均原子間隔の時間変化を調べた結果成膜直後に単結晶の1.03倍であったものの炉内に放置されている間に徐々に平均原子間隔が縮み、固相成長直前には1.005まで縮んでいることが判明した。これは本発明の平均原子間隔の縮みの効果を裏付ける証拠の一つとして挙げられる。
【0183】
さらに本発明の第6の参考例として、固相成長中の非晶質シリコン表面の酸化を防ぐために雰囲気を還元雰囲気とする方法について説明する。配管のつなぎ目などからの空気の漏れあるいは炉内の壁の吸着分子の再蒸発などによって、炉の中には酸素、水分などが漂っており、これを水素ガスで希釈あるいは押し流すことによって還元雰囲気とした。ここで、水素ガスの圧力を高く、流量を大きくすると表面の酸化が抑止され、堆積された非晶質膜の平均原子間隔が固相成長直前まで維持されるため、単結晶中の欠陥がなくなり、移動度が向上してくる。ここで下地基板として砒素濃度2×1019cm−3のn型シリコン基板を用い、この上層に膜厚20nmのイントリンシックの非晶質シリコン膜を形成し、上記水素を用いた還元雰囲気中で、580℃、1時間の熱処理を行い単結晶シリコン膜を形成した。堆積した20nmの非晶質シリコン膜の平均原子間隔は単結晶の1.03倍であった。但しこの値は別途堆積した酸化シリコン上の非晶質膜を用いてモニターした。
【0184】
このとき水素流量を変化させ、水素流量とエレクトロンモビリティとの関係を測定した結果を図12に示す。この図からもあきらかなように、水素流量が増大するとエレクトロンモビリティが増大することがわかる。
【0185】
なお還元性の水素雰囲気以外にアルゴンガス、ヘリウムガス、窒素ガスなどの不活性ガスを流しても同様の効果が得られた。
【0186】
単結晶化を終了した後の不純物分布をSIMSで分析した結果の一例を図13に示す。下地基板は砒素濃度2×1019cm−3のn型半導体であるが、その上に本発明の方法によって形成した20nmの単結晶薄膜はSIMSの検出限界以下の導電性不純物を含まないイントリンシックのままであった。
【0187】
以上シリコンを含むガスの熱分解による化学気相堆積法(CVD法)を例に示したが、非晶質シリコン成膜に蒸着法、スパッタ法などを用いても同様の効果を得ることができた。また、シリコン以外にもゲルマニウムでも同様の効果を得ることができることはいうまでもない。
【0188】
本発明の第7の参考例としてこの装置を用いてMOS型トランジスタを形成する方法について説明する。
【0189】
まず、図14(a)に示すようにシリコン基板表面11に、一層目の半導体装置を形成した後、CVD法によりシリコン基板全面にシリコン酸化膜12を約1μm堆積する。ここで一層目の半導体装置はゲート電極6とソースドレイン領域7とからなるMOSFETであり、8は素子分離絶縁膜である。
【0190】
次に図14(b)に示すように、レジストを塗布し露光現像した後、反応性イオンエッチングにより所望領域のシリコン酸化膜12をエッチングし、積層部分単結晶化の際に種結晶となるシリコン基板表面を露出させ、残るレジストを剥ぐ。そしてシリコン基板を酸等で洗浄し、露出しているシリコン表面を清浄に保ちながら非晶質シリコンの反応炉内に搬入する。
【0191】
形成に際してはまず、ウェハを反応炉に搬入した後、反応炉内を真空引きする。後で固相成長をさせる時に種結晶となる露出シリコン面には、自然酸化膜が成長しないよう細心の注意をする。そして基板温度を450〜550℃に上げる。
【0192】
ここで非晶質シリコンの堆積をシランガスを用いて行う場合、良質の非晶質シリコンを得るために基板温度は500〜550℃の間に保ち、ジシランガスを用いる場合には450〜550℃の間に保つ。シランあるいはジシランガスを反応炉内に導入し、これらシラン系ガスの熱分解反応により、基板全面に非晶質シリコン13を堆積する(図14(c))。この時,シラン系ガスにジボランあるいはホスフィンを混入し、ボロンあるいはリンを含む非晶質シリコン膜を堆積しても良い。この非晶質シリコン層の膜厚は20nm以下とする。このようにして20nm以下の所望の膜厚が得られた段階で、シラン系ガスの反応炉内への導入を止め炉内温度を低下させる。堆積速度はガス流量等で制御し前記の堆積速度式を満たす条件で成膜する。
【0193】
続いて、継続して装置内を真空引きし、10−7Torr以下の高真空にして、炉内温度を600℃程度まで昇温し薄い非晶質シリコン膜を結晶化し、単結晶シリコン層14を形成する(図14(d))。この工程で、基板シリコンと接している面を固相成長のシードとして非晶質シリコンが横方向に単結晶化する。高真空中では、非晶質膜の平均原子間隔は堆積時の値に維持されるため、非晶質膜の結合は緩い状態に保たれており、非晶質及び単結晶シリコンの表面のシリコン原子は結合が不完全であるため非常に動き易く、表面をマイグレートして移動する。さらにまた20nm以下の薄膜にすることにより、表面マイグレートの影響が膜中全体に及び、膜中の原子全体が非常に動き易い状態に保たれる。そのため結晶化速度が大きく、単結晶化を妨げる無作為の結晶核生成が起こる前に、シードから遠くまで単結晶化される。例えば600℃で結晶化させた場合、20μmの長さまで単結晶化した。結晶成長させる温度はさらに低い温度でも良い。しかしその場合より長い時間が必要となる。例えば580℃では20時間以上必要であった。また、非晶質シリコン中に濃度1020cm−3程度のボロンあるいはリンを導入すると、結晶化速度が増加し、単結晶化領域は100μmとなった。さらに、下地の絶縁膜表面にあらかじめ高濃度のリン、ボロンなどシリコンに対して電気的活性な元素を入れておくとさらに広い領域の単結晶化を進めることができた。また絶縁膜そのものをリン、ボロンなどを含むガラスで形成しても同様の効果を得ることができた。これらの工夫により表面の原子のマイグレーションに加え、下の方の界面の原子の移動も起き易くすることで結晶成長の速度が速くなり、より広く単結晶化が進んだと考えられる。
【0194】
また、非晶質シリコンを単結晶化する前に反応炉から一旦搬出して、イオン注入によりボロンやリンを導入するようにしても良い。この場合には、炉内に再度搬入した後、固相成長の前に自然酸化膜の剥離を再び行い、平均原子間隔を再度緩める必要がある。
【0195】
またこの変形例として、単結晶化前に、非晶質層を所望の形状に整形しても良い。この場合には、レジストを塗布し、露光現像した後、RIEでシリコンをエッチングし、残るレジストを剥離する。また固相成長速度は成長の方向で大きく異なり、<100>方向が最も早いことが確認されている。そのため、非晶質層の形状は図15に示すように<100>方向に長辺がある形状にした。炉内にウェハを搬入し、非晶質シリコン上の自然酸化膜を前述の還元反応により剥離する。その後、高真空状態で固相成長を行う。
【0196】
以上の工程で薄くかつ高品質の単結晶シリコン薄膜14が形成されるが特に必要がなければ、20nm以下の膜厚の単結晶薄膜をそのまま用いて素子を形成しても良い。この場合、むしろ移動度などは大きくなり、NMOSで1000cm−2/V・secを越えるものも得られた。ただし素子を形成する際、通常の素子と異なりソース・ドレインのコンタクト形成等に工夫を要する。まず、単結晶シリコン薄膜14の上に絶縁膜18を形成し、この絶縁膜18のソース・ドレインの一方に相当する領域にコンタクトを開ける。これにはRIE、CDE、フッ素系の水溶液などのいずれを用いても、オーバーエッチングにより単結晶膜を突き抜けるということが起きる。そこで、コンタクト抵抗を下げるために配線としては、通常用いられる多結晶シリコンではなく、タングステンシリサイドなどのシリサイドを用いた。例えばタングステンシリサイドの形成には、六フッ化タングステンと水素ガスの混合ガスなどを用いた。また、本発明を用いてコンタクト領域の単結晶薄膜の露出部分のクリーニングをしてから連続して高濃度にドープした20nm以下の薄膜非晶質シリコンを堆積し結晶化して配線として用いても良い。いずれにしても良好なコンタクト特性が得られ前記したように高移動度の素子(トランジスタなど)を形成することができた(図14(e))。
【0197】
さらに本発明の第8の参考例として2回の非晶質シリコンの堆積と熱処理による結晶化を用いてより厚い単結晶層を形成する例について説明する。
【0198】
1回目の非晶質シリコン堆積と結晶化は図14(a)乃至図14(d)に示した前記第6の参考例とまったく同様に行い図16(a)乃至図16(d)に示すように単結晶シリコン膜14を得る。
【0199】
この後、2回目の非晶質シリコン堆積と結晶化を行う。すなわち第1の単結晶シリコン膜形成のための熱処理後、反応炉を開けることなくそのまま反応炉温度を450℃〜550℃にして、シラン系ガスを反応炉内に導入し、膜厚200nmの非晶質シリコン膜13sを堆積して(図16(e))、ガスの導入を止める。この時点ではシリコン基板11を炉外に搬出し、別のアニール炉を用いて結晶化しても良い。そして炉内温度を600℃程度に昇温し、図16(f)に示すように、先に結晶化した膜14をシードとして非晶質膜を垂直方向に単結晶化する。200nmの非晶質膜13sを堆積した場合、垂直方向に容易に単結晶化し単結晶シリコン膜14が得られた。
【0200】
この後シリコン基板を真空炉外に搬出し、CVD法でシリコン酸化膜を堆積し、レジストを堆積して露光現像し、このレジストをマスクにして下層のシリコン酸化膜の所望領域を反応性イオンエッチングによりエッチングする。そして残りのレジストを剥離し、次にシリコン酸化膜をマスクとして単結晶化したシリコンの所望領域を反応性イオンエッチングによりエッチングする。再び、CVD法でシリコン酸化膜20を堆積した後、バイアススパッタ法でシリコン酸化膜を平坦化する。その後、単結晶シリコン層が露出されるまでシリコン酸化膜を湿式エッチングする(図16(g))。このようにしてシリコン酸化膜20によって素子分離のなされた2層目の単結晶シリコン層が得られ、単結晶シリコン層14としての合計膜厚220nmとなる。
【0201】
以下は2層目のMOS型トランジスタの製造を記す。まず2層目のシリコン基板にしきい値制御のためのチャネルドーピングをし、ゲート絶縁膜となるCVDシリコン酸化膜を20nm堆積し、ゲート電極となるCVDポリシリコン膜を200nm堆積する。レジストを塗布し、露光現像し、RIEでポリシリコンをエッチングしてゲート電極を形成しさらに、ソース・ドレインとなる領域に導電性不純物をイオン注入する。ドーズ量は2層目シリコン膜の膜厚を考慮して決定する。例えば、膜厚が50nmの場合、1×1015cm−2とすると、Asイオンで1×1020cm−3の高濃度が得られた。そして活性化アニールを行い、導電性不純物を活性化する。さらにCVDシリコン酸化膜を堆積し、ソース・ドレイン電極形成のための開口部を設け、電極及び配線層を形成する。
【0202】
また、本発明においては、非晶質膜形成は、スパッタ法あるいはUHV法を用いても良い。例えば、一部シリコン基板を露出させた絶縁膜を有するシリコン基板を10−10Torr以下の高真空に保持し、高純度シリコンをターゲットとして電子ビームで蒸発させ、このシリコン基板表面に蒸着させる。この時まず、蒸着により絶縁膜上に平均原子間隔1.03倍、膜厚20nmの非晶質シリコン膜を形成した後、このシリコン基板を高真空に保持したまま600℃で5時間以上加熱すると絶縁膜上に単結晶シリコン薄膜を形成することができた。
【0203】
次に本発明の第1の実施例について説明する。
【0204】
この例では図17に示すように、粒状の単結晶シリコン205を形成することを特徴とする。ここでもやはり、参考例1と同様にシリコン単結晶薄膜を得るにあたり、非晶質シリコン膜の平均原子間隔を、予め、シリコン単結晶の平均原子間隔の1.03倍以上からなる膜を用い、非晶質膜の表面に酸化膜の成長付着を抑止するため非酸化性雰囲気のNにして、熱処理した。
【0205】
膜作成の装置は、図2に示したものと同一のものを用いた。また薄膜形成のためのシーケンスは図3(a)と同一とした。しかし、試料構造は若干異なる形を選んだ。即ち、先の参考例1では図4に示すように酸化シリコン膜202に開口部203を設けたが、この実施例1では、図18(a)乃至(c)に示すように開口部を設けなかった。
【0206】
まず、図18(a)に示すように、酸化シリコン膜202を形成した後、図18(b)に示すように非晶質シリコン膜204を堆積する。この膜厚は参考例1では315オングストロームであったが、ここでは200オングストロームとした。しかし、本実施例1の文頭にも報告した様に、膜堆積直後の測定結果では、平均原子間距離は、単結晶シリコン基板のそれに対して、1.03倍の値を得た。
【0207】
この後、図18(c)に示すように600℃5時間の熱処理を行い単結晶シリコン205を形成する。ここで、再結晶化条件に関しては、参考例1と同一とした。即ち、表面自然酸化膜の被着を抑えるために、例えば同一炉を用いた。ここでは前述したように、非晶質シリコン膜が、再結晶化するにあたり、所謂「種」になる単結晶シリコン露出部分に接触していない様にした。その結果、図19にTEM写真を示す様に、非晶質部分は、結晶成長しながら凝集し、欠陥の全く無い極めて良質な単結晶粒を得た。図20にTEM写真を示す様に、その単結晶詳細観察の結果、下地の酸化シリコンに対して、垂直方向に〈001〉シリコン軸が成長している。
【0208】
本発明者等は、更に、膜厚や温度、下地などを選ぶことでこの粒を、任意の大きさに揃えうることも突き止めた。ちなみに、図21(a)乃至(c)は、初期非晶質シリコン膜厚を200オングストローム、100オングストーム、50オングストロームとした場合の結果を示す。それぞれの場合の初期非晶質の平均原子間距離は、単結晶シリコン膜のそれに対して、1.03倍、1.032倍、1.034であった。これらは、いずれも、極めて良好な単結晶となっている。
【0209】
次に本発明の第2の実施例について説明する。
【0210】
ここではGe単結晶薄膜を得るにあたり、非晶質Ge膜の平均原子間隔を、予め、Ge単結晶の平均原子間隔の1.02倍以上からなる膜を用い、非晶質膜の表面に酸化膜の成長付着を抑止するため非酸化性雰囲気のNにして、熱処理した。膜作成の装置は、参考例1と同様図2に示したものを用いた。
【0211】
また膜堆積のためのシーケンスもここでは図3(a)と同一であった。試料構造は図22(a)に示すように図18(a)に示した実施例1のものと同様にした。即ち、この例でも、開口部を設けなかった。
【0212】
そして、膜中のゲルマニウムの平均原子間隔が、Ge単結晶の平均原子間隔の1.02倍となるような堆積条件を用いて非晶質ゲルマニウム206を堆積した(図22(b)) 。このとき非晶質ゲルマニウムの膜厚は例えば115オングストロームであった。
【0213】
このあと、再結晶化に関しては、参考例1と同様にして再結晶化を行い、粒状の単結晶ゲルマニウム膜207を形成した(図22(c))。即ち、表面自然酸化膜の被着を抑えるために、参考例1と同様の炉を用いた。
【0214】
この例では、非晶質ゲルマニウム膜が、再結晶化するにあたり、所謂「種」になる単結晶露出部分に接触していないため、その結果は先の図18に示した例と同様に、非晶質部分は、結晶成長しながら凝集し、欠陥の全く無い極めて良質な単結晶を得た。しかも一軸性の配向を得た。
【0215】
本発明者等は、更に、膜厚や温度、下地などを選ぶことでこの粒を、任意の大きさに揃えうることも突き止めた。
【0216】
すなわち、非晶質膜の平均原子間隔を単結晶の1.02以上となるようにし、この非晶質膜の表面を自由な状態に保ち、原子が膜内で自由に動けるようにし、ケミカルポテンシャル(ギプス自由エネルギー)の変化に注目し、結晶化と同時にシリコン原子を動かし、原子を凝集させるものである。
【0217】
この例について実施例3としてさらに説明する。
【0218】
まず、図23(a)に示すようにシリコン基板41表面を950℃水蒸気雰囲気中で酸化し、膜厚0.1μmの酸化シリコン膜42を形成する。そしてCVD法により膜厚0.02μmの非晶質シリコン膜43を堆積する。ここで非晶質シリコン膜はシランガス1Torr、525℃で2分間の成膜を行った。
【0219】
そして、この後シランガスを止め連続して600℃30分の熱処理を行い、図23(b)に示すように単結晶の粒状体44を形成する。この時ガス清浄器を通したアルゴンガスを流し続け、非晶質シリコンの表面が酸化されるのを抑制した。この熱処理により、非晶質シリコンは結晶化すると同時に凝集し、1つ1つが単結晶の粒状体層を形成する。このときの電子顕微鏡(SEM)写真を図24および図25に、断面の透過電子顕微鏡(TEM)写真を図26に示す。この1つ1つの粒は写真からも分かるように大きさ、間隔共に揃っている。しかもその大きさは再現性よく同じ大きさに制御されて形成される。
【0220】
次にこの場合に、非晶質シリコン膜の膜厚と600℃で1時間熱処理した後の粒の大きさとの関係を測定した。この結果を図27に示す。この図からもともとの非晶質シリコンの膜厚が厚くすると粒の大きさを大きくすることができることがわかる。
【0221】
また下地と非晶質シリコンとのなじみの程度により凝集したときの粒の形状を制御することも可能である。
【0222】
すなわちシリコン酸化膜を下地にすると1つ1つの粒は小さくなる。これに対してリン硅酸ガラス(PSG)の場合、粒は大きく偏平になる。
【0223】
次に、下地をPSG膜、窒化シリコン膜、酸化シリコン膜の場合に非晶質シリコン膜の膜厚と600℃1時間の熱処理語の粒の直径との関係を測定しその結果を図28に示す。この結果から下地を種々選択することによっても粒の直径を制御することができることがわかる。この他、BSG、BPSG、AsSG膜などを用いても同様に粒の大きさを大きくすることができる。
【0224】
さらにまた、熱処理の温度、雰囲気の酸化度によっても同様な制御を行うことができる。
【0225】
次に本発明の第4の実施例について説明する。
【0226】
まず、図29(a)に示すようにシリコン基板51表面にシランガスと酸素の混合ガスを用いてCVD法により基板温度450℃で、膜厚0.1μmの酸化シリコン膜52を形成し、さらにシランガスを用いたCVD法により膜厚0.03μmの非晶質シリコン膜53を堆積する。
【0227】
そして、この後シランガスを止め連続して水素ガスを流しながら1時間保持すると、非晶質シリコンは結晶化し、凝集して図29(b)に示すように単結晶の粒状体54を形成する。
【0228】
これを750℃、20時間にわたり塩酸ガスと水蒸気の混合ガスで酸化すると表面が約0.05μm周期の凹凸を有する酸化シリコン膜55を形成する(図29(c))。
【0229】
この後この上層にシランガスを用いたCVD法により基板温度630℃で多結晶シリコン膜56を形成する(図29(d))。
【0230】
これにより、表面を0.05μmの凹凸にして表面積を大きくした電極を形成することができる。この多結晶シリコン膜を電極として用いる場合には導電性不純物を後からイオン注入で形成しても良いが、ジボランなどのガスを同時に流して形成することもできる。このようにして全工程を800℃以下で実施することができるため、他の領域にMOS素子等が形成されている場合にも適用することができる。
【0231】
さらに図29(c)の工程でシランガスによる成膜を基板温度550℃で行い非晶質シリコン膜を堆積し、再び図29(a)に示した工程から繰り返すことにより凹凸の大きな表面を形成することができる。
【0232】
さらにシランガスに代えてジシランガスを用いたり、蒸着法やMBE法など他の方法で非晶質シリコン膜を形成するようにしても表面が酸化されず自由な状態を保つようにして結晶化を進めるようにすれば同様の効果を得ることができる。次に本発明の第5の実施例として、MOSキャパシタに本発明を用いる方法について説明する。
【0233】
まず図30(a)に示すように、シリコン基板61表面に膜厚0.05μmの酸化シリコン膜62を形成し、レジストパターン63をマスクとしてイオン64を用いた異方性イオンエッチングにより酸化シリコン膜をエッチングする。
【0234】
この後図30(b)に示すようにCVD法により酸化シリコン膜65を0.25μm堆積する。
【0235】
そしてさらに図30(c)に示すようにレジストパターン66を形成してイオン67によって異方性エッチングを行う。
【0236】
そしてエッチングがシリコン基板61まで進んだところでエッチングを終了する。このようにして図30(d)に示すように断面コの字状の酸化シリコン膜を形成する。ここで多少はオーバーエッチングになっても酸化シリコン膜の底が残るようにすればよい。
【0237】
このようにして下地の形状加工ができたところで、まず、図30(e)に示すように表面全体に、シランガスを用いたCVD法により膜厚0.02μmの非晶質シリコン膜68を堆積する。
【0238】
そして、この後シランガスを止め連続して水素ガスを流しながら550℃1時間の熱処理を行うと、断面コの字状の酸化シリコン膜65表面の非晶質シリコンは結晶化し、凝集して図30(f)に示すように単結晶の粒状体69を形成する。ここでシリコン基板61表面では非晶質シリコンは凝集せず単結晶シリコン基板と同様の結晶方位に固相成長し平坦な膜となる。
【0239】
これを750℃、20時間にわたり塩酸ガスと水蒸気の混合ガスで酸化すると表面が約0.05μm周期の凹凸を有する酸化シリコン膜70を形成する(図30(g))。
【0240】
この後この上層にシランガスを用いたCVD法により基板温度630℃でキャパシタ電極としての多結晶シリコン膜71、キャパシタ絶縁膜としての酸化シリコン膜72、キャパシタ電極としての多結晶シリコン膜73を形成しキャパシタを得る(図30(h))。
【0241】
これにより、表面を0.05μmの凹凸にして表面積を大きくし実効的な容量の大きいキャパシタを形成することができる。
【0242】
次に本発明の第9の参考例について説明する。
【0243】
この方法では、Si単結晶薄膜を得るにあたり、図31に示すようにシリコン基板1表面に開口部をもつ酸化シリコン膜2を形成しこの上層に非晶質Si膜3を平均原子間隔が、Si単結晶の平均原子間隔とほぼ一致するように堆積し、これをN雰囲気で、熱処理しシリコン単結晶を得るようにしている。
【0244】
図32は、本発明の第9の参考例の薄膜形成装置の概略を示す図である。この装置は、チャンバー311にのぞき窓Wが形成され、この窓を介してレーザ光源315および分光器316が設置され、ラマン散乱分光法により非晶質膜の密度を、連続的に観察できるようにしたことを特徴とするものである。すなわちチャンバー311内に膜堆積用の原料ガス導入口312と、排気口313と、薄膜を形成すべき試料を載置する試料台314とを具備している。本実施例では、例えば原料ガスとして水素HやSiHあるいはジシラン等をマスフローコントローラ317を介して導入するようになっており、また必要に応じてドーピングガスも導入可能である。図では簡略化のため、導入口は1つになっているが、これも必要に応じて試料台近傍まで別々に導入するようにしても良い。さらにターボ分子ポンプ318によってチャンバー内の圧力も調整可能であり、さらにヒータ319によって基板温度を調整できるようになっている。
【0245】
この装置を用いて薄膜形成を行う方法について説明する。
【0246】
まず、p型の単結晶(100)シリコン基板表面に予め酸化シリコン膜を堆積させ、フォトリソグラフィにより開口部を作成した。そして薄膜の堆積に先立ち基板等の清浄化を行うため、所定の温度及びガス組成で処理をした。
【0247】
引き続き、分光器によって平均原子間隔を測定しながらSiH分圧1Torr、堆積速度7nm/分の条件で膜厚315オングストロームの非晶質シリコン膜を堆積する。ここで基板温度は525℃とした。分光器の出力から480cm−1にピークを持つスペクトルを得ることができ、このようにして形成した非晶質シリコン膜の平均原子間隔は480cm−1にピークを持つスペクトルを得ることができ、すなわち密度は単結晶シリコンのそれとほぼ同一であることがわかる。ここでスペクトル位置がシリコン原子の平均原子間隔および密度を反映していることも実験的に確かめた。すなわち、例えばスペクトルが低周波数側に1.01倍シフトしている試料について、RBS(ラザフォードバックスキャッタリング)法で密度測定を行うと、単結晶の密度に比べこの密度は1/1.01小さくなっていることがわかり、平均原子間隔が1.01倍に広がっていることが確認された。ここで非晶質膜の平均原子間隔は単結晶のそれの0.98以上で1.02までであるとよいが、望ましくは1.01以下さらに望ましくは0.995上で1.005まで、すなわち1に近いほどよい。
【0248】
ここで、非晶質シリコンの成膜を、温度及びガス組成を変化させて行った結果、成膜速度Rが下式を満たす条件下でおこなった場合に、平均原子間距離が0.98〜1.02までの膜が得られた。
【0249】
logR(A/min)<−10614/T(K)+14.857この条件が示す領域を図33に記す。この条件以外の領域では、平均原子間隔が1.02を下回る膜は成膜できなかった。
【0250】
このようにして非晶質膜の形成されたシリコン基板を、チャンバーから取り出し、図34に示すように窒素N雰囲気中で再結晶化のための熱処理を行う。この温度は例えば600℃であった。この装置は導入口と排気口につながり、排気口は真空ポンプに接続され、真空引きを行うこともできるようになっている。次に、光学顕微鏡321で「種」から横方向への成長距離の時間依存性を測定した。このとき、炉の昇温速度は50℃/分、降温速度は99℃/分であった。熱処理を数分毎に分け、光学顕微鏡で写真撮影を行い、成長距離の時間依存性および成長速度の変化などを求めた。図35にその結果を示す。この結果成長速度は一定であり成長距離は時間と共に直線的に伸びていることがわかる。
【0251】
このときの非晶質シリコンと単結晶シリコンとの界面いわゆる成長端の形状の観察および膜内の結晶欠陥の観察を透過電子顕微鏡を用いて行った。この結果、前述したように優先成長面の変化による双晶など結晶欠陥の発生と成長速度の減少を突き止めた。
【0252】
次に、この優先成長面変化の抑止を確認するために、成長初期用として、600℃5分の熱処理のもの、長時間用として2時間のものを用意し、これらの試料の断面を、加速電圧400KV、分解能1オングストロームの透過電子顕微鏡(TEM)で観察した。図36および図37にこの写真を示す。図36は5分後のTEM像、図37(a)は2時間後の電子線回折像、図37(b)は2時間後のTEM像である。特に熱処理2時間を行った後の試料では、「種」から12μmまで結晶化が進んでおり、成長端も良好に(100)面を維持しており、電子線回折像でシリコン基板と同じ結晶方位の双晶などの欠陥を含まない良質の単結晶であることが確認された。
【0253】
同様の評価を平均原子間距離が単結晶の0.98〜1.02の非晶質膜についても行ったが、いずれも高品質の単結晶を得ることができた。
【0254】
さらに、この非晶質膜が単結晶化した後の残留応力を実際に顕微ラマン法によって測定し効果を確認した。ここで分光器は本発明者らが鋭意開発したもので、図38に示すように、Arレーザ416からのレーザ光を顕微鏡を介して試料表面の直径1μmの領域に集光し、180度散乱された光を分光器417に導入して分光測定を行った。受光部としてはマルチチャンネルCCDを用い、スペクトルを一度に受光してメモリに積算するように構成され、高感度を得ることができるようにしたものである。測定条件としては、レーザ波長514.5nm、試料照射エネルギー3mW、照射スポット直径1μmとした。
【0255】
応力(σ)は〜520cm−1のスペクトルピークを用い次式により算出した。
【0256】
σ=2.49×10・(ω−ω)(dyn/cm)ここでσは応力、ω(cm−1)は試料のスペクトルピークの波数,ω(cm−1)は(100)シリコン(a)基板の室温におけるスペクトルピークの波数を示す。この係数を算出するのに用いた弾性歪み定数などは単結晶シリコンの値を用いた。図39にこの分光器で測定したラマンスペクトルを示す。このスペクトルのシフトから前記式を用いて応力を求めた。ピークが低応力側にシフトしていれば応力が引っ張りであることもわかる。ここではシフト量のみ用いた。レーザビームは直径1μmφまで絞られており、その範囲での平均応力を得ることができた。図40はこれによって得られた応力分布を示す図である。「種」から離れていても残留応力はほとんど見られず、本発明者のねらいどおりであることが確認できた。従って従来の膜で生じていた引っ張り応力は膜が縮むために生じていたことも再確認された。
【0257】
以上の結果から、単結晶に近い密度の非晶質膜を用いることにより、結晶化に伴う応力が生じず、従って(110)シリコン面から(111)シリコン面への優先成長面の変化を抑制することができ、成長速度を落とすこと無く遠くまで伸ばすことができ、結晶性もよいものとなっている。
【0258】
ここで非晶質膜の堆積に先立ち、「種」部の表面をできるだけ清浄にしておくこと、とりわけ自然酸化膜の除去が重要であるが、「種」部の表面の自然酸化膜の除去は、反応性ガスによる還元反応を用いた。例えば、850℃、SiH分圧7×10−4Torrで30分処理することにより自然酸化膜は完全に除去することができた。また自然酸化膜除去後連続して非晶質膜を堆積することが重要である。 なお、本実施例では、再結晶化工程に於いて、その雰囲気をNとしたが、これを水素雰囲気やアルゴン雰囲気としても良い。また、本実施例では固相成長温度を堆積温度よりも高温としたが逆に固相成長温度を低温として長時間熱処理してもよく、また光で固相成長を促進させてもよい。また熱処理以外にEBなどを用いても良い。
【0259】
次に本発明の第10の参考例について説明する。
【0260】
この例では非晶質シリコン膜83の密度を単結晶の密度に一致させるために、成膜後の非晶質シリコン膜の密度を顕微ラマン法により測定し、この値に応じて算出された量のシリコンイオンをイオン注入するようにしたことを特徴とするものものである。
【0261】
まず、図41(a)に示すように膜厚0.2μmの非晶質シリコン膜を堆積し、密度を顕微ラマン法により測定した。その結果0.97であることがわかり、この値から最適イオン注入量を算出し、3.75×1020atom/cmを注入した。このとき加速電圧80keV、ドーズ量8.3×1014atom/cm2としたとき、密度を1.00にすることができた。
【0262】
そして図41(c)に示すように,600℃2時間の熱処理を行い、単結晶シリコン膜3を形成した。
【0263】
この様にして得られた単結晶シリコン膜には結晶欠陥は見られず図42に示すように残留応力は小さくまた、図43に示すように良好な単結晶シリコン膜となっている。
【0264】
前記第9および第10の参考例では、「種」を用いた例について説明したが、次に本発明の第6の実施例として「種」を用いることなく熱処理をおこなった場合の実施例について説明する。
【0265】
まず図44に示すように、(100)シリコン基板1表面に酸化シリコン膜2を形成した後、基板温度を515℃に保ちながらSiH分圧2Torrで、膜厚20nmの非晶質シリコン膜3を堆積する。この非晶質シリコン膜の平均原子間隔は単結晶の1.03倍であった。
【0266】
この後この非晶質シリコン膜に加速電圧20keVで5×1015atom/cmのシリコンイオンをイオン注入した。この結果非晶質シリコン膜の平均原子間隔は単結晶の平均原子間隔とほぼ同程度となった。
【0267】
次に、このシリコン基板の表面を純水で100倍に希釈したHF水溶液に1分間浸漬し、表面の自然酸化膜を除去し、基板の表面を清浄にする。この後5分以内にこの基板を図32に示した熱処理装置に移す。
【0268】
つぎに、この熱処理装置内を1×10−7Torr以下の高真空にした後、基板温度を550℃まで昇温し、2時間保持した。
【0269】
そして、基板温度を室温近くまで降温せしめたのち、真空を破り、シリコン基板を搬出した。
【0270】
このようにして得られた結果を走査形電子顕微鏡(SEM)で観察した結果を図45(a)および(b)に写真および模式図に示す。この図からあきらかなように絶縁膜上に大きさが揃いかつ均一な粒状の単結晶シリコン4が形成されている。1つ1つのシリコン粒の構造を透過形電子顕微鏡(TEM)を用いて測定した結果を図46に示す。この結果シリコン粒には格子像が鮮明にみられ、それぞれの粒が単結晶化していることがわかった。そしてこの結果単結晶中に結晶欠陥の全く無い完全な単結晶が得られている。またこれら結晶粒の配向性を電子線回折で調べた結果を図47に示す。どの粒も垂直方向に<100>軸がある結晶方位を示すことがわかった。この配向性は全く新しい現象であるため、原因は未だ明らかでないが、どの粒もすべて良好な配向性を示している。
【0271】
これに対し、シリコンイオンの注入を行うことなく同様の熱処理を行った場合のTEM写真を図48に示す。この場合も絶縁膜上に大きさが揃いかつ均一な粒状の単結晶シリコンが形成されているが、粒の格子像をよくみると、双晶等の結晶欠陥が認められる。また、それぞれの粒の配向性を電子線回折を用いて調べたところ、特に配向性は認められなかった。このような粒化単結晶の固相成長機構および欠陥発生機構はいまだ明らかではないが発明者らはTEM像の観察から以下のような機構を推察した。すなわち、結晶粒の「結晶核」は、結晶粒がほぼ球形の形状をしていること、および粒の中心の高さが非晶質膜の膜厚と一致することから、非晶質膜の表面で発生していると推察した。この核から単結晶化が進行する。結晶化の成長端の形状は絶縁膜側に鋭角の面で構成されている。成長端が下方(絶縁膜側に)ある程度進むと、非晶質膜と単結晶化膜の密度の違いから成長端に大きな応力が発生する。この応力を緩和させるために、成長端の面のずれが起こり、結晶欠陥が発生する。これは前述したシミュレーション結果と一致する。また、注入量を種々変化させた場合、5×1015atom/cmを大きく外れるものについても同様であった。また、注入量を種々変化させ、非晶質膜の平均原子間隔を変化させたものを用いた場合の単結晶の結晶性との相関関係についてについて測定した結果を図49に示す。この結果、平均原子間隔が単結晶の0.98倍以上1.02倍までの場合結晶性が良好であることがわかった。
【0272】
次に本発明の第7の実施例について説明する。この例では絶縁膜に凹凸を形成しこの上に非晶質シリコン膜を形成し、これを熱処理することにより結晶化するようにしている。
【0273】
まず図50(a)に示すように(100)シリコン基板1を用意しこの表面に膜厚300nmの酸化シリコン膜2を堆積する。
【0274】
この後図50(b)に示すようにこの酸化シリコン膜2の表面にレジストパターンを塗布し露光現像を行い形成したレジストパターンをマスクにして酸化シリコン膜を100nm程度エッチングし微細な凹凸を形成する。そしてレジストパターンを剥離し、基板温度を515℃に保ちながらSiH分圧0.5Torrで、膜厚20nmの非晶質シリコン膜3を堆積する。この非晶質シリコン膜の平均原子間隔は単結晶の1.01倍であった。
【0275】
つぎに、この熱処理装置内を1×10−7Torr以下の高真空にした後、基板温度を600℃まで昇温し、1時間保持した。
【0276】
そして、基板温度を室温近くまで降温せしめたのち、真空を破り、シリコン基板を搬出した。
【0277】
このようにして図50(c)に示すように結晶方位の完全に揃ったシリコン単結晶粒が形成されることがわかった。なお成膜に用いた装置にターボポンプを付けるなどの工夫をすれば成膜後連続して600℃に温度を上げるだけで同様の結果を得ることができた。
【0278】
この現象は次のように説明することができる。すなわち図50(d)に拡大図を示すように下地に凹凸がある場合凹部に堆積した非晶質シリコン膜は側面と底面に絶縁膜を有するため水平方向と垂直方向との2方向に<100>軸がくるように配向する。2軸で結晶方位が抑えられるため、いずれの結晶粒も配向性を示すことになる。
【0279】
これに対し、平坦な絶縁膜上の非晶質シリコン膜を単結晶化して粒を形成する場合垂直方向に<100>軸があるように単結晶化する。しかしながら1軸のみが配向しているため、水平面内の結晶方位は図51に示すように回転して定まらずそれぞれの粒で異なっている。
【0280】
さらに、絶縁膜に微細な間隔で線状の凹凸を形成し、その上に非晶質シリコン膜を50nm堆積した例を図52に示す。ここでは非晶質シリコン膜の密度をラマン散乱法で測定しつつ単結晶の密度にほぼ等しくなるように成膜条件を制御して成膜し、熱処理を行った。この結果、非晶質シリコン膜が厚く形成されているため、単結晶膜は粒に分離せず欠陥の全く無い単結晶膜を得ることができた。
【0281】
さらにこの単結晶膜の上層に第2の非晶質シリコン膜を200nm程度堆積し、熱処理を行うと、シリコン基板上に直接堆積して熱処理を行うことにより得られる単結晶化膜と同程度の結晶性を有する単結晶化膜を得ることができた。
【0282】
次に本発明の第8の実施例について説明する。ここでは下地材質に微細な変化をつけて配向性を制御したことを特徴とする。すなわち、シリコン基板表面に形成された窒化シリコン膜2aに微細な線状の酸化シリコン膜2bを形成したものを用い、これに非晶質シリコン膜を形成し、熱処理を行うことにより単結晶シリコン膜を形成する。
【0283】
まず、図53(a)に示すように(100)シリコン基板表面に窒化シリコン膜2aを形成しレジストパターンをマスクとして50nm程度の線状の凹部を形成し、ここに酸化シリコン膜2bを堆積してエッチバックを行い、凹部に酸化シリコン膜2bを埋め込むようにする。そしてこの上層に膜厚10nmの非晶質シリコン膜を堆積する。この非晶質シリコン膜の平均原子間隔は単結晶と同程度とした。ここでは同程度とするのが望ましいが0.98以上1.02さらに望ましくは0.995以上1.005までであればほぼ同様の効果を得ることができる。
【0284】
そしてこのシリコン基板を、酸化膜が生じないように留意しつつ真空装置に搬入し、530℃2時間の熱処理を行い、図53(b)に示すように配向性の良好なシリコン単結晶結晶粒が生成される。
【0285】
この原因は非晶質シリコン表面で結晶核が発生する際に、材質による界面でのポテンシャルの違いが何等かの影響で結晶核の面内回転を抑えるためと推察される。
【0286】
この場合も単結晶膜の上層に第2の非晶質シリコン膜を堆積し、熱処理を行うと、シリコン基板上に直接堆積して熱処理を行うことによりえらえる単結晶化膜と同程度の結晶性を有する単結晶化膜を得ることができ、絶縁膜の「種」なしで完全な単結晶膜を形成することができた。
【0287】
なお、窒化シリコン膜など熱膨張率がシリコンより大きいもので非晶質膜を覆い、熱応力により若干非晶質膜を収縮させるようにすると平均原子間隔1.02以上の膜でも結晶性の改善を得ることができた。
【0288】
さらに本発明は、シリコンに限定されることなくゲルマニウムなどの半導体、金属、シリサイドなど非晶質膜と結晶の密度が異なる場合にこれを揃えることで結晶性の大幅な改善をはかることができる。
【0289】
次に本発明の第9の実施例について説明する。
【0290】
この例ではキャパシタ容量の実効的増大をはかるために、表面にシリコン粒を形成し、電極表面に凹凸を形成する方法について説明する。
【0291】
まず、図54に示すようにn型(100)シリコン基板81表面に、素子分離絶縁膜82を形成して素子領域を形成した後、燐イオンを注入しコンタクトとしてのn拡散層83を形成し、CVD法により500nmの酸化シリコン膜84を形成しリソグラフィとドライエッチングにより開口を形成する。そしてLPCVD法により膜厚100nmの多結晶シリコン膜85を形成し、POClを雰囲気中で950℃の熱処理を行うことにより燐を拡散し、さらに燐拡散中に多結晶シリコン膜表面に形成された自然酸化膜をフッ化アンモニウムを用いて除去し、リソグラフィおよびエッチングにより100×200μmの燐添加多結晶シリコン膜からなる下部電極85を形成する。このとき電極表面には膜厚1nm程度の薄い自然酸化膜86が形成されている。
【0292】
そしてこの上層に図55に示すように、SiHガスを用い、CVD法により基板温度525℃圧力1Torrで、膜厚10nm程度の非晶質シリコン膜87を堆積する。
【0293】
こののちSiHガスを排気し、非酸化性のArガスを導入して昇温し、600℃1時間の熱処理を行った。これにより図56に示すように非晶質シリコン膜87が単結晶シリコン粒88に変化し、表面に良好な凹凸が形成される。
【0294】
そしてさらに800℃30分の熱処理を行う。これにより自然酸化膜86が消失し、多結晶シリコン膜と単結晶シリコン粒88とが電気的に接続される。
【0295】
そして粒間の自然酸化膜を1%のHF溶液で除去した後、膜厚5.5nmの窒化シリコン膜89をSiHClとNHとを用いたLPCVD法により堆積し(図57)、さらに800℃の酸素雰囲気中で酸化して酸化シリコン膜90を形成しいわゆるNO膜を形成する(図58)。
【0296】
そしてシランガスを用いたCVD法により基板温度630℃で燐添加の多結晶シリコン膜を堆積し(図59)、これをパターニングして上部電極91(図60)を形成することによりキャパシタが完成する。
【0297】
これにより、表面を0.05μmの凹凸にして単位面積を大きくした電極を形成することができる。このようにして全工程を800℃以下で実施することができるため、他の領域にMOS素子等が形成されている場合にも適用することができる。
【0298】
またここでシリコン粒の分布密度は1平方μmあたり200個程度であり、幾何学的表面積を計算すると、シリコン粒が無い場合に比較しておよそ50%程度増大することがあきらかとなった。
【0299】
なお図56の工程で非晶質シリコンが粒状の単結晶となった基板を大気中に取り出し、SEMで表面を観察したところ、図61に示すように非晶質シリコン膜87が単結晶シリコン粒88に変化しており、断面TEMでさらに詳しく観察した結果図62に示すように粒径60nm程度の完全に分離したシリコンの単結晶シリコン粒88が間隔20nm程度で形成されていることが確認された。粒径よりも粒間距離が小さいため、単結晶粒による表面積増大効果が顕著に得られることが分かった
【0300】
この堆積および加熱方法によれば条件のマージンが広く再現性よくシリコン粒を形成することができる。また、非晶質シリコンの堆積膜厚、下地材質、熱処理温度を変えることで、粒径、粒間隔、粒分布密度を制御することが可能である。なお、この例では、熱処理に先立ち、非晶質シリコンは単結晶の平均原子間隔と同じになるようにする。あるいは単結晶の平均原子間隔の1.02倍以上となるようにしてもよい。
【0301】
次に例として、下地を酸化シリコン、熱処理温度を600℃とし非晶質シリコンの膜厚を5、10、20nmと変化させた場合に形成される粒のSEM写真を図63に示す。また図64にSEM写真から求めた膜厚に対する粒径と粒分布密度との関係を示す。この結果から膜厚を制御することで粒径、分布密度を選択することができ、堆積膜厚が10nmのオーダーと非常に薄くすみ、電極形状に依存することなく粒を形成することができるため、スタック構造、トレンチ構造などの立体的電極構造との組み合わせが容易である。
【0302】
なお、この方法では自然酸化膜86の上に単結晶粒を形成し、これを図65(a)および(b)に拡大説明図を示すように熱処理により自然酸化膜86を破壊し島状にし、さらに下地の多結晶シリコン膜85から燐を単結晶粒中に拡散せしめ、十分な電気的接続を得ることができることを発見しこれを利用している。
【0303】
この様にして得られたキャパシタの容量を測定し、シリコン粒の形成されていない従来例のキャパシタの容量とキャパシタ数とを示すヒストグラムを図66に示す。この結果から従来のキャパシタに比べ本発明のキャパシタによれば容量が1.56倍に再現性よく増大していることがわかる。
【0304】
また、この例では自然酸化膜の破壊を熱処理によって行うようにしたが、これに代えてイオン注入を用いても自然酸化膜の破壊とシリコン粒への不純物の導入による導電性の付与を行うことができる。
【0305】
さらにまた、下地としては自然酸化膜の他窒化シリコン膜、PSG、BPSGなどを用い、同様にして表面に粒を形成し、熱処理あるいはイオン注入などによって粒と電極の導通を得ることができる。粒の材質に関しても、シリコンのみならず、ゲルマニウムなどの半導体、アルミニウム、金、等の金属の非晶質薄膜を非酸化性雰囲気中で熱処理した場合にも同様にして導電性微細粒を形成することが可能である。
【0306】
次に本発明の第10の実施例について説明する。
【0307】
前記第9の実施例では自然酸化膜上に非晶質シリコン膜を形成し熱処理によりシリコン粒を形成したが、絶縁膜に限らず、カーボンなどの導電性膜上でもシリコン粒は形成可能であることを利用している。この例ではトレンチを含む表面に非晶質カーボン膜を形成しこの上層に非晶質シリコン膜を形成し熱処理によりシリコン粒を形成することによりトレンチ型キャパシタの下部電極に凹凸を形成する方法について説明する。この場合、シリコン粒形成後、絶縁膜を除去する必要がないという大きな利点がある。
【0308】
まず、図67に示すようにn型(100)シリコン基板表面に酸化シリコン膜403を堆積しリソグラフィとRIEにより開口したのち、これをマスクとしてRIEによりトレンチTを形成する。
【0309】
そして図68に示すようにアセチレンを原料ガスとしてCVD法により非晶質カーボン膜405を形成し、排気後同一チャンバー内で続いて図69に示すように、SiHガスとPHガスの混合ガスを導入し、CVD法により基板温度525℃圧力1Torrで、膜厚10nm程度の燐添加の非晶質シリコン膜407を堆積する。
【0310】
こののちSiHガスおよびPHガスの混合ガスを排気し、非酸化性のArガスを導入して昇温し、600℃1時間の熱処理を行った。これにより図70に示すように燐添加非晶質シリコン膜407が単結晶シリコン粒408に変化し、トレンチ内壁を含む表面全体に良好な凹凸が形成される。この粒径や粒間隔は前記第9の実施例とは異なるが、ここでも良好なシリコン粒が形成されている。そして、図71に示すように膜厚10nmの酸化シリコン膜409を形成しキャパシタ絶縁膜とする。
【0311】
そしてシランガスを用いたCVD法により基板温度630℃で燐添加の多結晶シリコン膜を堆積し、これをパターニングして上部電極411(図72)を形成することによりキャパシタが完成する。
【0312】
これにより、表面を0.05μmの凹凸にして単位面積を大きくした電極を形成することができ、実効的なキャパシタ容量を大幅に増大することができる。ここでは第9の実施例の効果に加え、シリコン粒を直接電極に接して形成できるため、絶縁膜の除去工程が不要になり工程が簡略化される。
【0313】
なお、前記実施例では下部電極をカーボンで構成したが、多結晶シリコン膜などで形成した後表面をカーボン膜で被覆し、シリコン粒を形成するようにしてもよい。またシリコン粒の下地となる膜はカーボン膜に限定されること無くW、Ta、Ni、Tiなどの金属、NiSi、TiSiなどの金属硅素化合物、あるいはTiNなどを電極もしくは電極被覆剤として用いるようにしても、カーボン上同様表面に導電性微細粒を形成することができる。
【0314】
次に本発明の第11の実施例について説明する。
【0315】
これまでに示した例では、非晶質膜の形成後連続して非酸化性雰囲気中で熱処理を行うようにしたが、この例では非晶質膜の表面に酸化膜が形成されてしまった場合、フッ酸などを用いて自然酸化膜を除去し熱処理を行うようにすればシリコン粒が形成される。以下この例について説明する。
【0316】
まず、図73(a)に示すように1000℃15分の熱酸化によりn型(100)シリコン基板501表面に膜厚500nmの酸化シリコン膜502を形成し、この上層に、SiHガスを用い、CVD法により基板温度525℃圧力1Torrで、膜厚10nm程度の非晶質シリコン膜503を堆積し、大気中に取り出す。このとき表面に自然酸化膜502sが形成されている。この状態で前記第9および第10の実施例と同様に600℃1時間の熱処理を行っても多結晶シリコン薄膜となり微細シリコン粒は形成されない。
【0317】
ここではついで5%のHF溶液で自然酸化膜502sを除去し図73(b)に示すように非晶質シリコン膜503表面を露出せしめた後、表面が再び酸化されないように維持しつつ25℃以下に維持して基板を真空容器に搬入する。
【0318】
そして、容器内を1×10−8Torrまで排気したのち昇温し、600℃1時間の熱処理を行う。これにより図73(c)に示すように単結晶シリコン粒504が形成される。この後この基板を大気中に取り出し、SEMで観察したところ図74に示すようにシリコン粒が確認された。
【0319】
このように非晶質シリコン膜表面に一旦酸化膜が形成されても、酸化膜を除去してから再酸化を防ぎ高真空中あるいは非酸化性雰囲気中で熱処理を行うようにすれば、連続的に熱処理を行うことができない場合にも、シリコン粒を得ることができる。これは実際のキャパシタ形成工程で極めて有効な方法である。
【0320】
なお、前記実施例ではキャパシタへの適用について説明したが、キャパシタに限定されること無く、表面積の増大が必要な場合など、低温下で容易に凹凸を形成可能であるためデバイス形成に極めて有効な方法である。
【0321】
次に、本発明の第11の参考例について説明する。
【0322】
この例では、図75にその製造工程図を示すように、シリコン基板601表面を覆う酸化シリコン膜602に形成された窓Wを種として固相成長せしめられた単結晶シリコン薄膜603内にソース・ドレイン領域S、Dを形成するとともに、これらの間にゲート絶縁膜604を介してゲート電極605を形成したものである。
【0323】
本参考例の特徴は、従来に比べ結晶性の格段に優れた単結晶薄膜をMOS素子のチャネル領域に用いることであり、これによって従来得られなかった、高速動作素子を作成することができる。高速動作が可能となる要因は、結晶性が大幅に改善されたことであるが、さらに、チャネル領域が数十nmの極薄膜である事も大きく効いている。このような超薄膜を従来の方法で得ようとする場合、厚い非晶質シリコン層を形成して固相成長を行い再結晶化したのち、所望の厚さまでエッチバックするのが通常の方法であり、エッチングによって高精度の膜厚を得るのは極めて困難であったが、この方法では非晶質シリコン膜の形成に際し膜厚を制御すれば良いため、制御性よく容易に高精度の制御が可能である。また、ここではその詳細な原理にふれないが垂直電界の緩和によると考えられている。さらに、この素子構造では、基板とチャネル領域とが極めて良好な界面状態で電気的に接触しているため、ドレイン近傍で発生するインパクトイオン化による電流を基板へ流すことで素子動作の安定化を達成することができる。
【0324】
製造に際してはまず、シリコン基板上にシランガスと酸素を材料としてCVD法を用いて500nmの酸化シリコン膜602を形成する。次にレジストをマスクに用い、酸化シリコン膜の一部をエッチングして窓Wを形成し、シリコン基板601を露出させる。なおエッチングには、反応性イオンエッチングあるいはフッ酸などによるウェットエッチングなどいずれの方法を用いても良いが、ここでは、反応性イオンエッチングを用いた。
【0325】
続いて、「種」部のシリコン基板表面の酸化膜除去のため、高真空のCVD炉内にシランガスを導入し600℃、1×10−6Torr、2時間処理した後、連続して炉内の条件を525℃、1Torrに変更、非晶質シリコン膜を20nm堆積した。さらに、シランガスの導入を停止した後、連続して、600℃、30分の熱処理を行った。ここまでの工程で「種」部に20nmの単結晶シリコンの埋め込みがなされる。このようにし連続して、525℃の非晶質シリコン膜の成膜、600℃での結晶化を繰り返し、図75(a)に示すように「種」部の埋め込みを完了した。「種」部以外のシリコン膜はエッチングにより除去した。
【0326】
この時、525℃で成膜した非晶質シリコン膜は、ラマン分光法で測定すると、原子間隔の平均距離がシリコン単結晶の原子間隔のほぼ1.02倍であり、高真空炉内で連続して結晶化を進めているときも結晶化する直前までこの値を維持していた。このようにシリコン原子の結合がゆるんだ状態で結晶化を進めると極めて結晶性の良好な単結晶が得られ、透過電子顕微鏡で調べても欠陥はみられなかった。
【0327】
このように本発明の方法を用いれば、従来の選択エピタキシャル法「種」部のシリコン結晶の埋め込みには、ジクロルシランガスを材料として850℃、1Torrの成膜条件で、選択エピタキシャル成長を用いても良いが、我々は、ここでも本発明を用いてシリコン単結晶の埋め込みを行った。この方法では、選択エピタキシャル成長のような高温工程を必要とせず、すでに他の領域に素子を形成しておいても何等問題を生じない。
【0328】
次にこの「種」部を用いて素子の能動層形成を行った。まず、高真空のCVD炉内に図75(a)の構造の試料を設置し、シランガスを導入しながら600℃、1×10−6Torr、2時間処理した。つぎに、連続して炉内の条件を525℃、1Torrに変更、非晶質シリコン膜を50nm堆積した。さらに、シランガスの導入を停止した後、連続して、600℃、30分熱処理を行った。
【0329】
ここでも、525℃で成膜した非晶質シリコン膜は、原子間隔の平均距離がシリコン単結晶の原子間隔のほぼ1.02倍であり、高真空炉内で連続して結晶化を進めているときもこの値を維持した。結晶化後の膜を透過電子顕微鏡で調べても欠陥はみられなかった。
【0330】
このようにして単結晶シリコン薄膜603を形成した後、ケミカルドライエッチング(CDE)を用いて素子分離を行った。そしてこの素子領域に図75(b)に示すようにソースおよびドレインとなる領域をイオン注入により形成し、さらに、ゲート酸化膜604の形成およびゲート電極605の形成を行った。
【0331】
素子分離に用いたCDEおよびイオン注入はほぼ室温の工程であり、ゲート酸化膜など酸化膜はシランガスと酸素を用いたCVD法によって450℃で形成した。ゲートはジシランおよびジボランなどを材料としたCVD法により350℃で形成した。
【0332】
このようにして形成されたMOSトランジスタの素子特性を図76に曲線aで示す。ここで曲線bは比較のために、基板とは接していない200nmのシリコン膜を用いた従来例の典型的なMOSトランジスタの素子特性を示した図である。両者を比較してみるとあきらかにドレイン電圧の増加に対するドレイン電流の増加の程度が、本発明の構造の方で大きくなっていることがわかる。この増加の程度は素子の移動度に相当している。この素子の移動度を実測したところ例えばNMOSでは700cmV/secであった。これは、従来のバルク素子を上回る性能である。また、図中従来例のMOSトランジスタの方では「キンク」と呼ばれる素子特性の不規則な変化がみられているが、これはインパクトイオン化により生じた空孔がシリコン薄膜中に止まるために起きる現象と考えられる。素子をLSI回路として利用する際、このような特性の不規則な変化は設計上極めて不都合であるが、本発明の方法により作成した構造の素子ではこのような特性の不規則性はまったくみられなかった。
【0333】
従来、結晶性の優れた単結晶薄膜を得るためにシリコンを一旦溶融する方法や、850℃程度の温度でエピタキシャル成長させる方法などが提案されているが、いずれも高温が必要であった。また低温で結晶成長を行う固相成長法も存在はあったが結晶性が悪く素子には使えないという問題があった。このような状況の中で本発明によれば、上記した方法を用いた固相成長法により、シリコン薄膜の結晶性を大幅に改善した。
【0334】
以上の工程はすべて600℃以下の工程であり、例えば素子を積層化するなどすでに他の領域に素子を形成してある場合でも、すでに形成した素子に熱拡散など熱的影響を与えずに次々と新しく素子を追加形成していくことができる。しかも、それぞれの素子特性はシリコン基板に形成したもの以上に優れている。図77に、本発明の方法を用いて絶縁膜上にMOS素子を形成する前後でシリコン基板上にすでに形成しておいたMOS素子の特性を測定した結果を表で示す。ここではMOS素子の特性の代表的な例としてしきい値と移動度を示した。まずシリコン基板にnチャネル,pチャネルのMOS素子を1000個作成し、その特性を測定した。次に本発明の工程をすべて行うことにより、絶縁膜上にMOS素子を作成してから、すでにシリコン基板上に作成しておいたMOS素子の特性を再び測定した。表に示すようにnチャネル、pチャネルともに閾値、移動度の変化はみられなかった。この表からも、本発明は、素子の集積化、微細化に極めて有効な方法であることがわかる。
【0335】
次に本発明の第12の参考例として、SOI素子の形成に本発明を用いた例を以下に示す。
【0336】
本参考例の特徴を一言でいえば、図78に示すように「種」結晶を用いた固相成長法により絶縁膜上に単結晶シリコン薄膜を形成する際、「種」部から数十μmの遠方まで単結晶を成長させ、SOI素子を任意の位置に作製可能にした点にある。従来技術では、「種」からたかだか2〜3μmまでしか単結晶化できず、これは単体のSOI素子の大きさとほぼ同じ広さしかなく、素子のレイアウト上の自由度がほとんどなかった。
【0337】
さらに従来技術でのもう一つの欠点は、集積化に不利である点である。例えば1μmのパターンを形成できる技術でSOI素子を作製しようとすると、まず酸化膜に穴をあける「種」の形成に1μmの領域が必要になる。ソース、ドレインおよびゲートにそれぞれ1μmの領域が必要であるから3μmしか単結晶が延びないと1つの「種」に1つのSOI素子しか作製できない。この時「種」の占める面積は、素子の占める面積の1/3にも達し集積化には極めて不利である。極論すればシリコン基板の1/4が「種」として使われて無駄になってしまう。さらに、0.5μmでパターンを形成できる技術を用いても、1/7の面積が「種」として使われて無駄になってしまう。また、従来技術では、「種」から単結晶成長している領域でも双晶などの欠陥が多数見られた。
【0338】
本参考例は、非晶質の密度が単結晶シリコンと異なると、非晶質が結晶化する際に膜中に応力が生じ、これが結晶成長を阻害していることを発見し、非晶質の密度を単結晶シリコンに近づけることで、従来不可能であった数十μmの薄膜単結晶成長を可能にした。しかも、応力が低減されたため、結晶欠陥の発生も抑制され、上記数十μmの単結晶領域全体にわたって双晶などの欠陥も見られなくなった。
【0339】
本参考例では、まず(100)シリコン基板に酸化シリコン膜602を500nm形成した。酸化シリコン膜602は熱酸化法で形成しても良いが、ここではシランガス0.2Torr、酸素ガス0.8Torr、堆積温度450℃の条件でCVD法を用いて形成した。次にレジストをマスクに、反応性イオンエッチングを用いてこの酸化シリコン膜602に開口部を設けた。このように酸化シリコン膜602に開口部を設け一部シリコン基板601を露出させた試料を、5%フッ酸溶液で5分間処理してからバックグランド1×10−6Torr以下の高真空まで排気可能なCVD炉に導入した。この炉を480℃まで昇温した後、ジシランガスを200SCCM、0.04Torr導入し非晶質膜を0.2μm厚に堆積した。この非晶質膜の密度をRBS測定(ラザフォード後方散乱測定)により求めたところ、ほぼ単結晶シリコンと等しい値であった。ここで、例えばジシランガスの圧力を0.1Torrまで上げて非晶質の堆積を行うと、その密度は単結晶の0.99倍であった。この場合、シリコンイオンを加速電圧80keV、3×1014atom/cmイオン注入すると、ほぼシリコン単結晶の密度と等しくすることができた。我々は、非晶質シリコン膜を堆積するときに、堆積速度を適正化するとともに、特に基板の温度を下げることにより、容易に単結晶に近い密度の非晶質膜を成膜できることも見いだした。
【0340】
このように非晶質膜を堆積した後、580℃、20時間の熱処理を行うと、図78(a)に示すような構造の単結晶薄膜を形成することができた。この単結晶薄膜の結晶性を高分解能透過電子顕微鏡を用いた断面TEM観察で調べたところ、双晶等の結晶欠陥の無い良好な結晶性の単結晶が数十μmの領域にわたって形成できていることが確認できた。
【0341】
つぎに、この単結晶薄膜を用いてMOS素子の作製を行った。まず、単結晶薄膜を、ハロゲン系ガスを用いたCDE法により島状に素子分離した。つぎにゲート酸化膜40nmおよびゲート電極400nmをCVD法で堆積した。これを反応性イオンエッチングでゲート形状にパターニングした。さらに、ソースおよびドレインとする領域に、PMOSの場合には硼素を、NMOSの場合にはリンをイオン注入し950℃、30分の活性化熱処理を行った。
【0342】
このようなMOS素子を図78(b)に示すように「種」から<010>方向に5μm間隔で12個配置した。この「種」から距離の異なる位置に作製した素子の特性を測定したところ、PMOSでは150cmV/sec、NMOSでは600cmV/secというほぼシリコン基板上に作製した素子と同程度の移動度が得られた。従来技術では、このような高移動度の素子は形成できず、また、「種」から2〜3μm離れた位置の素子では、正常なMOS動作が得られないものもあった。
【0343】
図79は、この方法を用いて形成したシリコン薄膜(曲線a)と従来のシリコン薄膜(曲線b)の結晶欠陥の数をエッチピットで評価した結果を示す図である。エッチピットはフッ硝酸系混合溶液でシリコン膜表面を処理した後電子顕微鏡で観察すると、ピット状の窪みとして観察される。このピットは結晶欠陥がフッ硝酸系混合溶液で選択的に速くエッチングされることにより現れるものであり、欠陥の数と一致する。従来膜では欠陥の数が非常に多く、特に「種」を離れるとわずか数μmで1010個/cmにも達する。本発明の方法によれば、「種」から35μm離れた位置においても、100個/cm以下に押さえることができた。
【0344】
さらに図79に示した構造のnチャネルおよびpチャネルのMOS素子を「種」からの距離を代えて100000個作成し、その特性を測定した。図80にこの特性の代表的値として、しきい値および移動度とその標準偏差を示した。この図に示すように、pチャネルnチャネルともに、移動度はシリコン基板に作成したMOSと同程度の値であり、しかも「種」から離れてもほとんど低下しない。また、しきい値のばらつきもほとんど増加せず、本発明を用いることにより「種」から離れた位置でも、従来よりも格段の素子特性の向上をはかることができた。
次に本発明の第12の実施例について説明する。
【0345】
この例では、図81(a)乃至(k)に工程図を示すように、基板表面に形成されたp型シリコン領域と、その上層に本発明の方法で形成したn型の粒状単結晶シリコンとでpn接合を形成し、特性のばらつきの小さいダイオードを得るようにしたものである。
【0346】
まず、図81(a)に示すように、シリコン基板701としてN−typeのSi(100)を用意する。このシリコン基板701の不純物濃度は特に限定しないが、本発明者らは1015/cm程度を選んだ。このシリコン基板701に、1100℃で選択熱酸化を施し膜厚350nm程度の素子分離領域702を形成する。
【0347】
次に図81(b)に示すように、ドライ酸化雰囲気で膜厚35nmの薄い酸化シリコン膜703を形成した。
【0348】
しかる後に、図81(c)に示すように、イオン注入法により、例えばボロン不純物を、注入し埋め込みp電極領域704を形成した。この時、別の方法として、例えば、埋め込みエピタキシャル法を用いても良い。ただし、エピタキシャル法の場合は、若干手順を変える必要がある。この領域704は後続工程で形成されるダイオードの電極の一部の引き出し拡散層になる。
【0349】
次に、この酸化シリコン膜703に、フォトリソグラフィを用いて、図81(d)に示すように開口部705を形成する。しかる後に、再びフォトリソグラフィ法を用いて、マスクを形成しイオン注入を行い、図81(e)に示すようにこの開口部705の一方の部分に、引き出し用の高濃度p不純物層706を形成した。他方開口部のうちもう一方の部分には、図81(f)に示すようにダイオードのもう一方の電極部分になるp領域707を形成した。
【0350】
次に、図81(g)に示す様に、本発明の構成要素の根幹の一部である極薄酸化膜708を形成する。この極薄酸化膜としては、例えば自然酸化膜を用いるようにしても良い。
【0351】
次に図81(h)に示すように、やはり本発明の根幹の一部である非晶質シリコン膜709を堆積させた。ここでは、堆積温度は、例えば525℃で、堆積ガスは例えばSiHであった。もっとも重要な用件である非晶質膜厚は、例えば、19.8nmであった。この時、本発明者等は、ドーピングガスとして、PHを用い、堆積膜には高濃度n不純物を含ませた。この非晶質シリコン膜709をパターニングし、ここでは図81(i)に示すように、ダイオード部分になるところを残して置く。しかる後に、この膜709の上に酸化膜等が被着していることが考えられるので、これを十分取り除き、再結晶化炉に挿入した。例えばその温度は600℃であった。
【0352】
図81(j)に示す様に、600℃で熱処理すると、非晶質シリコン膜709の部分は再結晶化して、単結晶シリコン710となる。これは本発明の特徴である。しかも、その方位は基板と同一であり、このとき別にアニールを行ってもよいが、再結晶化のための熱処理により図81(k)に示すように、酸化膜の一部が収縮して破れ、上下の結晶性が連続になる。これが本発明になる単結晶ダイオードの骨子になるわけである。そして電極711、712をそれぞれ形成しダイオードが完成する。
【0353】
上記述べてきた、単結晶粒成長時になぜ下地の極薄膜酸化膜が一部剥離し、上下に結晶的に結合したか、さらに、このような低温で、上下の結晶がなぜ方位まで揃って、良好な結晶が得られたのかを、本発明者らは鋭意追求したので、ここで簡単に説明する。
【0354】
本発明者は、既に紹介した様に新しい分子動力学シミュレーションシステムを開発した。これを用いて上記プロセス現象の真髄に迫った。分子動力学シミュレータ中の各原子間のポテンシャル表現部分と界面作成部分を改良し、Si/SiO界面を含むSi原子とO原子の運動計算ができる様にした。計算作業の一部を記す。Si/SiO界面作成の初期条件としては、以下の通りである。即ち2つの約束事を設け、(i)初期条件としてはdangling bondを一切残さないこと,(ii)初期結合長d及び初期結合角θはそれぞれdSi−Si=2.35オングストローム、dSi−O=1.60オングストローム、θSi=109.47°、θO=144.0°とすることである。しかる後、SiとO原子それぞれにマックスウエリアンに従った速度を乱数的に割り当てる。その後、界面を含む系全体で、エネルギを最小にする様に全粒子を運動方程式に則り移動させた。従って、充分計算が進んだ時点で、構造的緩和が起こり、結合長や結合角の分布等が求まる手はずである。多量の出力(各原子についての、時々刻々の位置と力と速度と、界面近傍の応力等のデータ)を分析した。
【0355】
その結果を明らかになったことを以下に記す。まず非晶質シリコン膜709の再結晶化は、膜の上面近傍から成長、下層の薄膜酸化膜708に向かって進む。この時、基板701の結晶方位との整合性は全く無い。シリコン単結晶の成長が伸びるにしたがい、成長端近傍に引っ張り応力が蓄積することがわかった。他方、下層の薄酸化膜708にも、初期から基板701と極薄酸化膜708の原子間構造に起因する圧縮応力が蓄積している。従って、酸化膜708には大きな圧縮応力が蓄積し、蓄積量が一定値に達すると部分的に酸化膜708が破れることが解った。さらにこの瞬間に再結晶化粒710は、シリコン基板701との結晶方位の違いによるエネルギ量を下げる方向に力が働くことも解った。その後、再結晶化粒710は下地基板701と完全に近い同一軸になることも解った。
【0356】
この後、本発明による単結晶微細ダイオードの特性を評価してみた。その結果を図82に示す。図中のqは電気素量で、Vは電圧を示し、kはボルツマン定数である。またTは絶対温度を示している。まず図から解る様に、良好な整流特性がみられている。更に、逆方向であるが、q|V|/kTの値で見てみると、耐圧は測定範囲では殆ど検出できず、理想に近い挙動を示している。この様に、理想に近い、整流特性及び耐圧が得られた理由は良く解らないが、考えられる項目としては以下の2点がある。一つには、結晶性が良い事,もう一つは、不純物の再分布がなく、完全急峻型が得られた事にある。
【0357】
比較の為に、本発明者等は、従来の技術を用いてpnジャンクションを作成してみた。以下に作成手順と特性結果を簡単に報告する。
【0358】
従来例としては、例えば、図81で代用すれば、図81(g)までは同じでも良い。その後、図81(h)では非晶質シリコン膜を堆積させたが、ここでは、多結晶Siを堆積させたものを用いる。この温度はたとえば、625℃であった。此の温度は、ここで明記しておきたいが、非常に高いわけである。このような温度処理は、もし下地に素子が有れば非常に不利になる。
【0359】
そのあと、従来良く行われている様に、基板と多結晶Siの界面を目指して、ミクシング用のイオン注入を行った。その後、例えば970℃で熱処理を行い、その後、電極等を形成して、接合特性を測定した。その結果を図83に示す。明らかに耐圧が低下していることがわかる。此の様に、耐圧が低下している原因を調べると、一つには、接合領域が、完全に単結晶になっておらず、多分ミクシング時の欠陥だと推定されるものが多数残っている。さらにSIMSによって不純物分布を観察したが、急峻さが低下している。これらにより、特性が劣化したものと考えられる。
【0360】
次に、本発明の第13の実施例について説明する。
【0361】
この例では図84に示すように、固相成長により形成した粒状の単結晶シリコンを用いて、結晶粒径の揃った、しかもグレイン内部の結晶性が極めて良い多結晶シリコンを形成し、ここに移動度のバラツキ等の無い、素子特性の安定した薄膜トランジスタを形成した実施例を示す。
【0362】
まず、シリコン基板901上に絶縁膜を堆積した後、単結晶シリコンを得るに当たり、非晶質シリコンの平均原子間隔を予めシリコン単結晶と一致するようにした膜を用い、さらに非晶質膜の表面に酸化膜の成長付着を抑止するため、還元性雰囲気のH雰囲気にして、熱処理した。膜作成の装置は図32に示したものと同一のものを用いた。
【0363】
まず図84(a)に示したように、シリコン基板901の上にシリコン酸化膜902を500nm堆積した後、非晶質シリコン膜903を堆積する。この膜厚は75nmとした。すると、本実施例の文頭に報告したように、堆積直後の測定結果では、平均原子間隔は、単結晶基板の1.005倍の値を得た。この後、堆積装置と同一装置を用いて、表面自然酸化膜の付着を抑えながら、580度5時間の熱処理を行い、単結晶シリコンを形成した。その結果、図84(b)に示したように、非晶質シリコン膜は単結晶化して粒状のシリコン単結晶粒が形成された。
【0364】
TEM写真を用いた詳細な観察により、この単結晶粒は、垂直方向に<100>軸が配向しており、しかも、大きさと粒間隔がほぼ揃っていることが観察された。例えば、基板の真上から粒を捉えたSEM写真により、粒径分布を調べると、図85(a)に示したように、最大出現頻度の粒径1500オングストロームを中心に、±20%以内に90%以上の粒が含まれた。特に、最大出現頻度よりも1割以上大きい粒は、ほとんど見られなかった。この現象は、おそらく、ほとんどの結晶核の生成が、熱処理開始から比較的速い時間に同時に起こっているためと考えられる。また、隣接する粒の中心から中心までを測定して粒間隔を調べると、図85(b)に示したように、最大出現頻度の粒間隔1900オングストロームを中心に、±10%以内に90%以上の粒が含まれた。この様に、単結晶粒は大きさも間隔も揃い、しかも粒と粒は各々分離していた。
【0365】
この粒の上に、図84(c)に示すように第2の非晶質シリコン903を2000オングストローム堆積した。この非晶質シリコンの平均原子間隔は1.005であった。
【0366】
この後、580℃で30分熱処理し、図84(d)に示すように、粒状単結晶シリコン904を結晶の種として、第2の非晶質シリコンが固相成長し、多結晶シリコン905が形成される。TEM写真から多結晶シリコンのグレインを調べた所、幅1900オングストローム程度の柱状になっており、各々の柱状グレインが、垂直方向に<100>配向していた。また、多結晶シリコンのグレイン内も、図86(a)に示すように、通常の任意核形成による固相成長膜に比較して、結晶性が良好であった。この原因は明確では無いが、おそらく、結晶種として用いた単結晶粒の結晶性が極めて良好なためではないかと予想している。
【0367】
比較のため、通常の非晶質膜固相成長により形成した多結晶膜の大粒径グレインの結晶性を図86(b)にTEM写真で示す。グレイン内部には双晶等の欠陥が多数見られる。しかもこれらの欠陥は1200℃以上の高温で熱処理しない限り、容易には消滅しない。
【0368】
このようにしてグレインの大きさが揃った多結晶シリコン膜を形成した後、多結晶シリコン膜表面をエッチングして平坦化するとともにパターニングを行い、図84(e)に示したように表面が平坦な多結晶シリコン膜905をRIE等で島状に成形した。次に、B+チャネルイオン注入をドーズ量1×1013atoms/cm−2、40keVの条件で行った図84(f)。この後、多結晶シリコン膜905表面を熱酸化して、ゲート絶縁膜906を形成した。通常の多結晶膜表面は、様々な面方位のグレインで構成されているため、熱酸化でゲート絶縁膜を形成すると、各々の面方位で異なった酸化速度を有するため、酸化膜厚は1割程度ばらつく。このように酸化膜厚のばらつきを残したまま、トランジスタを形成した場合、しきい値電圧が大きくばらつく原因となる。ところが、本方法で形成した場合、多結晶の表面は殆ど(100)面であるため、TEM写真による測定の結果、3%程度のばらつきで抑えられていた。
【0369】
次に図84(g)に示したように、ゲート電極907を形成した後、ゲート側壁に絶縁膜を堆積し、ソース・ドレインの導電層形成の為に、Asイオン注入を2x1019atoms/cm−3、40keVで行う。そして層間絶縁膜908を堆積し、電極形成用の開口部を設けた後に、ソース/ドレイン電極909、910を形成した。
【0370】
このようにして、形成した薄膜トランジスタの電気特性を測定したところ、グレインの大きさが1900オングストロームと大きく、しかも1500オングストローム以下のグレインが無いために、多結晶膜表面のどの場所にトランジスタのチャネル領域が来ても、素子特性が安定していた。例えば、室温で移動度のばらつきを調べると、図87に示すように、従来の固相成長膜を用いる場合よりも、格段に移動度のばらつきが減少した。
【0371】
従来の膜を用いた場合のVg−エレクトロン移動度特性は、図88に示すように、粒界がチャネル領域にたまたま存在しなかった場合と、存在した場合で、大きく異なってくる。この場合のエレクトロンの移動度の温度依存性を測定した結果を図89に示す。従来膜は、チャネル領域に粒界が存在する場合に、移動度は温度の低下に伴い大きく減少し、粒界が存在する場合と比較して、移動度の差は一層顕著になる。これに対して、本実施例の膜は、図88中に示したように、粒界がチャネル領域に均等に存在するため、素子特性が安定している。また、温度依存性も、図89に示した領域に落ちついていた。
【0372】
なお、前記実施例では、熱処理に際しての非晶質シリコンの平均原子間隔をシリコン単結晶と同程度となるようにし、歪みのない単結晶シリコン膜を得たが、1.02以上となるようにしてもよい。
【0373】
また、前記実施例では、全面に堆積した第一の非晶質シリコン膜を熱処理し、単結晶粒を形成したが、第一の非晶質シリコン膜を堆積後にRIE等によって、成形しても良い。次に本発明の第14の実施例としてこの例を示す。
【0374】
まず、上述の非晶質シリコン膜を堆積した後、一旦堆積装置から出して図90(a)に示すように0.2μm幅の線状に整形した後、表面の自然酸化膜を剥離して清浄表面とし、再び堆積装置内に搬入した。このとき、平均原子間隔を測定すると、1.02であった。この状態で水素雰囲気で550℃2時間晒し、装置より搬出した。SEM写真で単結晶粒の並びを調べると、図90(b)に示すように、単結晶粒がほぼ一列に並んでいた。ここに第2の非晶質シリコン膜903を堆積して、図90(c)に示すように整形する。第一の非晶質シリコン膜903より形成した単結晶シリコン粒904を結晶核として第2の非晶質シリコン膜903を固相成長すると、第2の非晶質シリコン膜は図90(d)に示したように、粒界が垂直方向に走る、いわゆるバンブー構造の多結晶膜になった。ここに、図90(e)に示した様に粒界に平行にチャネルが形成されるようにしたトランジスタを形成した。多結晶膜のグレインサイズはおよそ2000オングストロームであった。この構造では移動度のばらつきは更に改善され、図91に示すように極めて狭い範囲内に制御することができた。
【0375】
次に本発明の第15の実施例を示す。
【0376】
この例も第14の実施例と同様に、単結晶シリコンを得るに当たり、非晶質シリコンの平均原子間隔を予めシリコン単結晶の1.02倍以上からなる膜を用い、熱処理を行って固相成長により形成した、結晶性の極めて良好な粒状の単結晶シリコンを用い、結晶粒径の揃った多結晶シリコンを形成して、移動度が高くしかもバラツキが小さい薄膜トランジスタを形成した例である。ここではゲート電極907の上層に多結晶シリコン905からなる素子領域を形成したことを特徴とする。
【0377】
図92(a)に示したように、シリコン基板901上に絶縁膜902を堆積した後、多結晶シリコン膜からなるゲート電極907を形成した。次に、CVD法により、ゲート絶縁膜906を堆積した。
【0378】
次いで図92(b)に示すように、ゲート絶縁膜906の上に、非晶質シリコン膜903を平均原子間隔が単結晶シリコンの1.02倍以上となるように堆積した。堆積膜厚は40nmとし、平均原子間隔を測定したところ、単結晶の1.02倍であった。この基板を図2に示した装置内に設置し、非酸化性雰囲気の550℃2時間熱処理したところ、図92(c)に示したように粒状の単結晶シリコンが得られた。TEM写真を用いた詳細な観察により、この単結晶粒も、垂直方向に<100>軸が配向しており、しかも、大きさと粒間隔がほぼ揃っていることが観察された。図93に示すように、粒径分布を調べると、最大出現頻度の粒径900オングストロームを中心に、±20%以内に90%以上の粒が含まれている。図94に示したように、粒間隔を調べると、最大出現頻度の粒間隔1200オングストロームを中心に、±20%以内に90%以上の粒が含まれている。
【0379】
次に同一装置内で図92(d)に示すように第2の非晶質シリコン膜903を1200オングストローム堆積した。この非晶質膜の平均原子間隔は、単結晶の1.009倍であった。堆積装置内で600℃15分熱処理したところ、図92(e)に示すように、第2の非晶質シリコン膜903は単結晶シリコン粒を結晶種として、固相成長により単結晶化し、多結晶シリコンが形成された。この多結晶シリコンもTEM写真を用いて測定したところ、前記実施例14と同様にグレインの大きさが揃い、垂直方向に<100>軸が優先的に配向した多結晶薄膜であった。 グレインの大きさが揃った多結晶シリコン膜を形成した後、図92(f)に示したように多結晶シリコン膜をRIE等で島状に成形した。次に、ドーズ量1×1013atoms/cm、40keVでPイオンをチャネルイオン注入した。そして活性化の為の熱処理を900℃30分行った。
【0380】
次に、ソース・ドレインの導電層形成の為に、Bイオン注入を3×1015atoms/cm、20keVで行う。層間絶縁膜908を堆積し、電極形成用の開口部を設けた後に、ソース/ドレイン電極909、910を形成した。
【0381】
このようにして請求項1の方法を用いて形成した単結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタは、下地側のチャネル領域も1200オングストローム程度の均一な粒径のグレインで構成されている。通常のCVD法で、導電性不純物濃度の低い多結晶シリコンを堆積すると、粒径は僅か300オングストローム程度にしかならない。このためキャリアの移動度は粒界での散乱により非常に小さくなる。また通常の非晶質膜の固相成長で形成した多結晶シリコンでも、下地との界面には玉砂利状の微小なグレインが多数存在し、移動度の減少の原因となっていた。ところが、この方法により形成した多結晶膜に於いては、チャネル領域である下地界面に微小グレインが全く無く、しかも結晶性が格段に向上しているため、移動度のバラツキが改善され、平均的な移動度も格段に向上している。また、移動度に影響する膜中酸素濃度をSIMS分析により測定したところ、図95に示すように、第一の非晶質膜の膜質が影響する下地界面近傍には酸素濃度が極めて低かった。これにより、酸素原子による散乱も低減され、高移動度の素子が作成出来た。
【0382】
次に本発明の第13の参考例を示す。
【0383】
この例では図96乃至図104に示すように、固相成長により形成した極めて結晶性の良好な単結晶シリコンを用いて形成した、ソースドレイン持ち上げ型MOSすなわちエレベーテッドソースドレインMOS素子について説明する。この方法で形成したMOS素子ではゲート酸化膜直下のチャネル領域に不純物がほとんど入っていない層を形成することができるため、キャリアの走行が不純物によって妨げられることなく、高移動度のトランジスタを得ることができるという特徴を有する。また、ゲート酸化膜直下で不純物濃度が高ければ高いほど反転層形成時の垂直方向の電界が強くなるため、キャリアがより強く酸化シリコン/シリコン界面に張り付いて走行するため、界面のわずかな凹凸もキャリアの散乱の原因となっていたが、本発明のMOS素子によればこのような問題もない。
【0384】
まず図96に示すように、シリコン基板801表面に選択酸化によりフィールド酸化膜802を形成する。そして必要に応じて閾値電圧調整のためのイオン注入を行う。
【0385】
そして図97に示すように、素子領域表面の清浄化を行った後、膜厚20nmのノンドープの非晶質シリコン膜803を堆積する。堆積直後の測定結果では、平均原子間隔は、単結晶シリコンの1.03倍であった。
【0386】
この後、図98に示すように、堆積装置と同一装置内で、表面自然酸化膜の付着を抑えながら、550度1時間の熱処理を行い、単結晶シリコン804を形成した。このときシリコン基板上では単結晶804となるが、フィールド酸化膜802上では多結晶シリコン膜804Sとなっている。
【0387】
そして図99に示すように素子領域のパターニングを行い、図100に示すようにゲート酸化膜805を形成する。
【0388】
さらに図101に示すようにこの上層に多結晶シリコン膜806を堆積し図102に示すようにこれらをパターニングしてゲート電極806を形成する。
【0389】
そして図103に示すようにこのゲート電極806をマスクとしてイオン注入を行いソース・ドレインS,Dを形成し、さらに層間絶縁膜807を形成した後コンタクトホールを介してソース電極808、ドレイン電極809、ゲート電極810を形成し、図104に示すようにMOS素子が完成する。
【0390】
このようにして形成されたMOS素子のゲート電圧と移動度との関係を測定した結果を図105に曲線aに示すように極めて高移動度の特性を得ることができた。比較のために従来例の測定結果を曲線bに示す。従来の方法では高温でのエピタキシャル成長によって単結晶シリコンを形成するため基板からのオートドーピングによって、ゲート酸化膜直下のチャネル領域に不純物がドーピングされるのを避けることができないが、この方法によれば、低温下で結晶性の良好な単結晶シリコン膜を形成することがきるため基板からのオートドーピングもなく、ゲート酸化膜直下のチャネル領域に不純物がほとんどはいっていない層をつくることができる。このように、キャリアの走行の散乱体となる不純物のない単結晶層を形成することができるため、高移動度を得ることができる。またゲート酸化膜直下で不純物濃度が高ければ高いほど、反転層形成時の垂直方向の電界が高くなる。垂直電界が高いと、キャリアはより強く酸化シリコン/シリコン界面にはりついて走行することになり、界面のわずかな凹凸もキャリアの散乱体となり、移動度低下の原因となるが、本発明の方法で形成される素子構造ではゲート酸化膜下での不純物濃度を低くすることができるため移動度の低下を防ぐことができる。 またこの方法を用いて形成したリングオシレータの遅延時間とVddとの関係を測定した結果を図106に示す。この結果からも高速動作可能であることがわかる。これは本発明の素子では、上記効果に加えソースドレイン領域はフィールド酸化膜上に形成されるため、印加電圧に応じて基板側に空乏層が広がるのを防ぐことができ、充放電の度に遅延が生じるという問題もないためである。
【0391】
このように本発明の方法を用いて形成したリングオシレータでは、移動度の向上とソース・ドレインのキャパシタンス低下の両方の効果により大幅な高速化をはかることができる。
【0392】
次に本発明の第14の参考例を示す。
【0393】
この例でも固相成長により形成した極めて結晶性の良好な単結晶シリコンを用いて形成した、ソースドレイン持ち上げ型MOSすなわちエレベーテッドソースドレインMOS素子について説明する。この方法では、図107乃至図115に示すように、トレンチ分離された素子領域内に、ゲート電極を形成しこの上層にソース・ドレイン領域のみを本発明の固相成長で形成し、チャネルは基板表面に形成するようにしている。この素子では低温下でソースドレインを形成することができるため不純物分布を急峻にすることができパンチスルーが抑制されるという特徴を有する。
【0394】
この方法でも前記第13の参考例と同様、ゲート酸化膜直下のチャネル領域に不純物がほとんど入っていない層を形成することができるため、キャリアの走行が不純物によって妨げられることなく、高移動度のトランジスタを得ることができるという特徴を有する。また、ゲート酸化膜直下で不純物濃度が高ければ高いほど反転層形成時の垂直方向の電界が強くなるため、キャリアがより強く酸化シリコン/シリコン界面に張り付いて走行するため、界面のわずかな凹凸もキャリアの散乱の原因となっていたが、本発明のMOS素子によればこのような問題もない。
【0395】
まず図107に示すようなシリコン基板811表面にSOI法によりトレンチ812を形成し図108に示すように、絶縁膜813を埋め込み素子分離を行う、そして必要に応じて閾値電圧調整のためのイオン注入を行う。
【0396】
そして図109に示すように、ゲート酸化膜814を形成し、さらに図110に示すようにこの上層に多結晶シリコン膜を堆積し図111に示すようにこれらをパターニングしてゲート電極815を形成する。
【0397】
そして図112に示すようにこのゲート電極815の上層にCVD法により酸化シリコン膜816を形成しRIE法によりゲート電極815の側壁のみに残留せしめ、リンイオンを注入して基板表面にn層(図示せず)を形成する。そしてさらに基板表面の清浄化を行った後、膜厚20nmのノンドープの非晶質シリコン膜817を堆積する。堆積直後の測定結果では、平均原子間隔は、単結晶シリコンの1.03倍であった。
【0398】
この後、図113に示すように、堆積装置と同一装置内で、表面自然酸化膜の付着を抑えながら、550度1時間の熱処理を行い、単結晶シリコン817Sを形成した。このときシリコン基板上では単結晶817Sとなるが、絶縁膜上では多結晶シリコン膜となっており、単結晶シリコンと多結晶シリコンの間で選択性をもつエッチング条件で選択エッチングを行い多結晶シリコンをエッチング除去して単結晶シリコン817Sのみを残留せしめる。
【0399】
そして図114に示すようにパッシベーション膜としての酸化シリコン膜818を形成し、これにコンタクトホールを介してソース・ドレイン電極821、ゲート電極822を形成し、図115に示すようにエレベーテッドMOSトランジスタが完成する。
【0400】
このようにして形成されたMOSトランジスタのゲート電圧とドレイン電流との関係を測定した結果を図116に曲線aに示す。比較のために従来例の測定結果を曲線bに示す。ここで示したトランジスタではチャネル長が0.23μmであった。このように非常に微細な素子であるにもかかわらず、サブスレッシホールド領域も良好な特性を得ることができることが分かる。このように微細素子であるにもかかわらず、パンチスルーが十分に良くできている理由については明らかではないが、ソースドレインの不純物分布が急峻になっているからであると考えられる。これは工程が特に低温下で行われていることにある。
【0401】
また図117に曲線aで閾値電圧とチャネル長との関係を示した。この結果から本発明によればチャネル長が0.22μm程度になっても閾値電圧が低下していないことがわかる。これも不純物の再分布がないためであると考えられる。比較のために従来法で形成したトランジスタの特性を曲線bに示した。このトランジスタではチャネル長が0.5μm程度ですでにショートチャネル効果が出現している。
【0402】
次に本発明の第15の参考例を示す。
【0403】
この例では本発明の固相成長方法を用いてバイポーラトランジスタとMOSトランジスタとを集積化した例について説明する。
【0404】
MOSトランジスタとバイポーラトランジスタとを比較すると、MOSトランジスタは大規模集積化が可能であるという長所がある反面、動作が遅いという欠点がある。これに対しバイポーラトランジスタは出力に大電流が得られ高速動作が可能であるという長所があるが、素子面積が大きく集積化が不利であるという欠点がある。この2種類のトランジスタを同時に用いて両者の長所を生かした大規模集積回路が知られている。
【0405】
このような集積回路は、図133に一例を示すようにシリコン基板上にMOSトランジスタとバイポーラトランジスタとを横に配列し、バイポーラトランジスタのベースとMOSトランジスタのドレインとを電気的に接続し、ドレイン電流をバイポーラで増幅して大電流を得るようにすることができるという利点を有している。しかしながら、ドレインとベースが離れているため、配線を引き回さなければならず、大面積を必要とする上、互いの素子領域に影響を与えることなく形成しなければならないため、非常に複雑で長い工程を必要とするという問題があった。
【0406】
この例ではこのような問題を解決すべく、MOSトランジスタのドレインに直接ベースが接続するように、上層に本発明の固相成長法で形成した単結晶シリコン内にバイポーラトランジスタを形成したものである。
【0407】
図118乃至図131にその製造工程図、図132に等価回路図を示す。
【0408】
まず図118に示すように、シリコン基板911表面に選択酸化によりフィールド酸化膜912を形成する。そして必要に応じて閾値電圧調整のためのイオン注入を行う。
【0409】
そして図119に示すように、熱酸化を行いゲート絶縁膜913となる膜厚10nmの酸化シリコン膜を形成し、さらに図120に示すようにゲート電極914となるリンドープの多結晶シリコン膜を形成し、図121に示すようにこれらをパターニングする。
【0410】
この後図122に示すようにCVD法により酸化シリコン膜を形成した後RIE法を用いてゲート電極914の側壁に酸化シリコン膜915を形成し、これをマスクとしてAsイオンを5×1015atoms/cmイオン注入し、900℃30分の窒素雰囲気中での熱処理を行い、図123に示すようにソース・ドレイン領域916を形成する。
【0411】
そして図124に示すようにCVD法により全面に膜厚300nmの酸化シリコン膜を堆積し、図125に示すようにドレイン領域916にコンタクトホール918を形成する。
【0412】
そして図126に示すように全面に平均原子間隔が単結晶シリコンのそれとほぼ等しくなるように非晶質シリコン膜919を膜厚50nm程度堆積する。このときシランガスと同時にホスフィンガスPHを流し、あらかじめリンが微量含まれた非晶質シリコン膜とした。
【0413】
この後、図127に示すように、堆積装置と同一装置内で、表面自然酸化膜の付着を抑えながら、600℃3時間の熱処理を行い、n単結晶シリコン920を形成した。単結晶化距離を測定するためにあらかじめ用意したモニタ装置を調べると、結晶化距離は15μmであった。またリン濃度を測定すると8×1017atoms/cmであった。
【0414】
そして図128に示すように素子領域のパターニングを行い、図129に示すようにこの単結晶シリコン920の一部にボロンイオンを注入しp領域921を形成した。
【0415】
次いで図130に示すようにエミッタ・コレクタ領域にボロンをイオン注入してp領域922を形成し、不純物活性化のために850℃5分間のアニールをRTAで行い図131に示すようにソース電極923、ゲート電極924、エミッタ電極925、コレクタ電極926を形成し、集積回路が完成する。
【0416】
このように積層構造でありながら、600℃という低温下で結晶性の良好な単結晶シリコンを得ることができ、かつ下層との界面特性が極めて良好であり、ドレインとベースの接続部における接触抵抗が極めて低い上、MOSトランジスタの拡散層に拡散長の伸びを生じるようなこともない。
【0417】
この集積回路によれば、積層構造であるため素子面積を大幅に低減することができるのみならず、バイポーラトランジスタがMOSトランジスタの上方に形成されるため図133に示した従来の構造に比べ、バイポーラ領域で発生する熱がMOSトランジスタに伝達されにくく、MOSトランジスタの動作特性に影響を及ぼすことがない。またバイポーラトランジスタ自身も上層に位置するため放熱性がよく温度上昇を抑制することができる。
【0418】
【発明の効果】
本発明では、キャパシタの下部電極を粒状の導電層で構成しているため、表面の凹凸によってキャパシタ面積の増大をはかることができる。
【0419】
また、熱処理を施して絶縁膜を収縮させ、粒状の第2導電層を第1の導電層に導通させることにより、極めて容易に容量の大きいキャパシタを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体薄膜の形成原理を示す説明図
【図2】本発明の第1の参考例で用いられる薄膜形成装置を示す図
【図3】本発明の第1の参考例の膜堆積のシーケンスの概略を示す図
【図4】本発明の第1の参考例の薄膜形成工程を示す図
【図5】本発明の第1の参考例における平均原子間距離が1.02以上の非晶質シリコン膜を得るための成膜速度と基板温度との関係を示す図
【図6】本発明の第1の参考例における表面からの深さと平均原子間距離との関係を測定した結果を示す図
【図7】本発明の第1の参考例の方法及び従来例の方法における横方向固相成長速度の測定結果を示す比較図
【図8】本発明の第2の参考例の薄膜形成方法を示す工程図
【図9】本発明の第2の参考例および従来例における非晶質シリコン膜の膜厚と単結晶シリコン薄膜の欠陥密度との関係を示す図
【図10】本発明の第2の参考例および従来例における非晶質シリコン膜の膜厚とエレクトロンモビリティとの関係を示す図
【図11】本発明の第2の参考例におけるアニール時の真空度とエレクトロンモビリティとの関係を示す図
【図12】本発明の第2の参考例におけるアニール時の水素流量とエレクトロンモビリティとの関係を示す図
【図13】本発明の第6の参考例における表面からの深さとヒ素濃度との関係を示す図
【図14】本発明の第7の参考例の半導体薄膜の製造工程図
【図15】同半導体薄膜を用いた半導体装置の製造工程の変形例を示す図
【図16】本発明の第8の参考例の半導体薄膜の製造工程図
【図17】本発明の第1の実施例で形成された半導体薄膜を示す図
【図18】本発明の第1の実施例の半導体薄膜の製造工程図
【図19】本発明の第1の実施例の半導体薄膜の製造工程で得られた単結晶薄膜を示す写真
【図20】本発明の第1の実施例の半導体薄膜の製造工程で得られた単結晶薄膜を示す写真
【図21】本発明の第1の実施例の半導体薄膜の製造工程で得られた単結晶薄膜を示す写真
【図22】本発明の第2の実施例の半導体薄膜の製造工程図
【図23】本発明の第3の実施例の半導体薄膜の製造工程図
【図24】本発明の第3の実施例の半導体薄膜の製造工程で得られた単結晶薄膜を示す写真
【図25】本発明の第3の実施例の半導体薄膜の製造工程で得られた単結晶薄膜を示す写真
【図26】本発明の第3の実施例の半導体薄膜の製造工程で得られた単結晶薄膜を示す写真
【図27】非晶質膜の膜厚と得られる単結晶粒の直径の関係を示す図
【図28】下地絶縁膜が異なるときの非晶質膜の膜厚と得られる単結晶粒の直径の関係を示す図
【図29】本発明の第4の実施例の半導体薄膜の形成工程を示す図
【図30】本発明の第5の実施例のキャパシタの製造工程を示す図
【図31】本発明の第9の参考例の半導体薄膜の形成原理を示す説明図
【図32】本発明の第9の参考例で用いられる薄膜形成装置を示す図
【図33】本発明の第9の参考例における平均原子間距離が単結晶の0.98〜1.02までの非晶質シリコン膜を得るための成膜速度と基板温度との関係を示す図
【図34】本発明の第9の参考例で用いられる熱処理装置を示す図
【図35】本発明における成長距離の時間依存性を示す図
【図36】本発明の第9の参考例における断面TEM写真を示す図(熱処理5分)
【図37】本発明の第9の参考例における電子線回折像断面TEM写真を示す図(熱処理2時間)
【図38】本発明の第9の参考例で用いられるラマン測定装置を示す図
【図39】同装置で測定されたラマンピークを示す図
【図40】本発明の第9の参考例における応力分布を示す図
【図41】本発明の第10の参考例のシリコン薄膜形成工程を示す図
【図42】本発明の第10の参考例における応力分布を示す図
【図43】本発明の第10の参考例で形成されたシリコン薄膜のSEM像を示す図
【図44】本発明の第6の実施例で用いられる試料構造を示す図
【図45】本発明の第6の実施例で形成されたシリコン粒のSEM像を示す図
【図46】同シリコン粒のTEM像を示す図
【図47】同シリコン粒の電子線回折像を示す図
【図48】従来の方法で形成されたシリコン粒のTEM像を示す比較図
【図49】非晶質膜の平均原子間隔と単結晶粒の結晶性との相関関係を示す図
【図50】本発明の第7の実施例の半導体薄膜の製造工程図
【図51】従来のシリコン粒の形成を示す比較図
【図52】本発明の半導体薄膜の製造工程で得られた単結晶薄膜を示す図
【図53】本発明の第8の実施例の半導体薄膜の製造工程図
【図54】本発明の第9の実施例のキャパシタの製造工程図
【図55】本発明の第9の実施例のキャパシタの製造工程図
【図56】本発明の第9の実施例のキャパシタの製造工程図
【図57】本発明の第9の実施例のキャパシタの製造工程図
【図58】本発明の第9の実施例のキャパシタの製造工程図
【図59】本発明の第9の実施例のキャパシタの製造工程図
【図60】本発明の第9の実施例のキャパシタの製造工程図
【図61】本発明の第9の実施例で得られたシリコン薄膜のSEM像を示す図
【図62】本発明の第9の実施例で得られたシリコン薄膜のTEM像を示す図
【図63】非晶質膜の膜厚と熱処理後の表面状態の差を示す比較図
【図64】堆積膜厚と粒分布密度を示す図
【図65】本発明の第9の実施例における自然酸化膜の除去工程を示す説明図
【図66】本発明の第9の実施例で得られたキャパシタの容量と従来のキャパシタの容量との比較図
【図67】本発明の第10の実施例のキャパシタの製造工程図
【図68】本発明の第10の実施例のキャパシタの製造工程図
【図69】本発明の第10の実施例のキャパシタの製造工程図
【図70】本発明の第10の実施例のキャパシタの製造工程図
【図71】本発明の第10の実施例のキャパシタの製造工程図
【図72】本発明の第10の実施例のキャパシタの製造工程図
【図73】本発明の第11の実施例の半導体薄膜形成工程図
【図74】同工程で得られた半導体薄膜のSEM像を示す図
【図75】本発明の第11の参考例の半導体装置の製造工程を示す図
【図76】同工程で得られたMOSトランジスタの素子特性を示す図
【図77】下地基板に形成されているMOSトランジスタの同工程の前後での特性変化を示す図
【図78】本発明の第12の参考例の半導体装置の製造工程図
【図79】同工程で形成されたトランジスタの種からの距離とエッチピットとの関係を示す図
【図80】同工程で形成されたトランジスタの種からの距離と素子特性との関係を示す図
【図81】本発明の第12の実施例の半導体装置の製造工程を示す図
【図82】同工程で形成された半導体装置の素子特性を示す図
【図83】同工程で形成された半導体装置の接合特性を示す図
【図84】本発明の第13の実施例の半導体装置の製造工程を示す図
【図85】同工程で得られた半導体薄膜の粒径分布を示す図
【図86】同工程および従来の工程で得られた半導体薄膜の平面TEM写真を示す図
【図87】同工程で形成されたトランジスタのエレクトロンモビリティを測定した結果を示す図
【図88】同工程で形成されたトランジスタのVg−Id特性を示す図
【図89】同工程で形成されたトランジスタと従来のトランジスタのエレクトロンモビリティの温度依存性を測定した結果を示す図
【図90】本発明の第14の実施例の半導体装置の製造工程を示す図
【図91】同工程で形成されたトランジスタのエレクトロンモビリティを測定した結果を示す図
【図92】本発明の第15の実施例の半導体装置の製造工程を示す図
【図93】同工程で得られた半導体薄膜の粒径分布を示す図
【図94】同工程で得られた半導体薄膜の粒間隔分布を示す図
【図95】同工程で得られた半導体装置の膜中酸素濃度分布を示す図
【図96】本発明の第13の参考例の半導体装置の製造工程図
【図97】本発明の第13の参考例の半導体装置の製造工程図
【図98】本発明の第13の参考例の半導体装置の製造工程図
【図99】本発明の第13の参考例の半導体装置の製造工程図
【図100】本発明の第13の参考例の半導体装置の製造工程図
【図101】本発明の第13の参考例の半導体装置の製造工程図
【図102】本発明の第13の参考例の半導体装置の製造工程図
【図103】本発明の第13の参考例の半導体装置の製造工程図
【図104】本発明の第13の参考例の半導体装置の製造工程図
【図105】同工程で得られたトランジスタのゲート電圧と移動度との関係を示す図
【図106】同工程で得られたリングオシレータの遅延時間とVddとの関係を示す図
【図107】本発明の第14の参考例の半導体装置の製造工程図
【図108】本発明の第14の参考例の半導体装置の製造工程図
【図109】本発明の第14の参考例の半導体装置の製造工程図
【図110】本発明の第14の参考例の半導体装置の製造工程図
【図111】本発明の第14の参考例の半導体装置の製造工程図
【図112】本発明の第14の参考例の半導体装置の製造工程図
【図113】本発明の第14の参考例の半導体装置の製造工程図
【図114】本発明の第14の参考例の半導体装置の製造工程図
【図115】本発明の第14の参考例の半導体装置の製造工程図
【図116】同装置で得られたトランジスタのゲート電圧とドレイン電流との関係を示す図
【図117】同装置で得られたトランジスタのチャネル寸法と閾値電圧との関係を示す図
【図118】本発明の第15の参考例の半導体装置の製造工程図
【図119】本発明の第15の参考例の半導体装置の製造工程図
【図120】本発明の第15の参考例の半導体装置の製造工程図
【図121】本発明の第15の参考例の半導体装置の製造工程図
【図122】本発明の第15の参考例の半導体装置の製造工程図
【図123】本発明の第15の参考例の半導体装置の製造工程図
【図124】本発明の第15の参考例の半導体装置の製造工程図
【図125】本発明の第15の参考例の半導体装置の製造工程図
【図126】本発明の第15の参考例の半導体装置の製造工程図
【図127】本発明の第15の参考例の半導体装置の製造工程図
【図128】本発明の第15の参考例の半導体装置の製造工程図
【図129】本発明の第15の参考例の半導体装置の製造工程図
【図130】本発明の第15の参考例の半導体装置の製造工程図
【図131】本発明の第15の参考の半導体装置の製造工程図
【図132】同半導体装置の等価回路図
【図133】従来例の半導体装置を示す図
【図134】従来例の半導体薄膜の形成工程を示す図
【図135】従来例の半導体薄膜の形成の経過を示す説明図
【図136】本発明の検証に用いたシミュレータの基本モデルを示す図
【図137】本発明の検証に用いたシミュレータの変数を示す図
【図138】本発明の検証に用いたシミュレータの基本出力を示す図
【図139】従来の方法で形成された単結晶薄膜試料の電子線回折像
【図140】従来の方法を説明するための試料構造を示す図
【図141】従来の方法で得られた単結晶薄膜の光学顕微鏡写真および成長距離
の時間依存性質を示す図
【図142】同工程で得られた半導体薄膜のTEM像を示す図
【図143】同工程で得られた半導体薄膜のTEM像を示す図
【図144】同工程で得られた半導体薄膜のTEM像を示す図
【図145】同工程で得られた半導体薄膜のTEM像を示す図
【図146】従来例の半導体薄膜の成長を示す模式図
【図147】従来例の半導体薄膜の応力分布を示す図
【符号の説明】
1…シリコン基板
2…シリコン酸化膜
3…非晶質シリコン層
4…単結晶シリコン層
6…ゲート電極
7…ソース・ドレイン領域
8…素子分離絶縁膜
11…シリコン基板表面
12…シリコン酸化膜
13…非晶質シリコン
14…単結晶シリコン
41…シリコン基板
42…シリコン酸化膜
43…非晶質シリコン
44…単結晶シリコン粒
51…シリコン基板
52…シリコン酸化膜
53…非晶質シリコン
54…単結晶シリコン
61…シリコン基板
62…酸化シリコン膜
63…レジストパターン
64…イオン
65…酸化シリコン膜
66…レジストパターン
67…イオン
69…単結晶粒状体
70…酸化シリコン膜
71…多結晶シリコン膜
72…酸化シリコン膜
73…多結晶シリコン膜
101…チャンバー
102…原料ガス導入口
103…排気口
104…試料台
105…ビーム照射手段
106…受光管
202…酸化シリコン膜
203…開口部
204…非晶質シリコン膜
205…単結晶シリコン膜
206…非晶質ゲルマニウム
207…単結晶ゲルマニウム
311…チャンバー
312…原料ガス導入口
313…排気口
314…試料台
315…レーザ光源
316…分光器
317…マスフローコントローラ
416…Arレーザ
417…分光器[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a semiconductor device and a method for manufacturing the same, and more particularly to formation of a single crystal and a polycrystal by solid phase growth.
[0002]
[Prior art]
Currently, in order to increase the degree of integration of LSIs, not only miniaturization of semiconductor elements but also layering of circuit elements has been actively attempted. For example, it is proposed to construct composite elements, multilayer capacitors, etc. consisting of a light receiving part, a signal transfer part, a high-speed arithmetic processing part such as BiMOS in order from the upper layer, rather than simply creating arithmetic and memory circuits by stacking. ing. In this way, the stacking of elements has gained many possibilities, such as the development of a new multi-functional element having a multilayer structure and the application to shortening the manufacturing process, and research and development are now being conducted both inside and outside the country.
[0003]
As a basic structure for producing such a laminated element, there is an SOI (Si Insulator) substrate structure. As process technologies for specifically realizing this lamination, there have been (1) a wafer bonding method, (2) a SIMOX (separation by implanted oxygen) method, and (3) a solid phase growth method. In the solid phase growth method (3), for example, as shown in FIG. 134A, an amorphous semiconductor film 3 (for example, amorphous Si) is previously formed at a low temperature of about 300 to 600 ° C. (for example, amorphous Si). It is deposited on a silicon oxide film 2 (insulating film insulator) formed on the silicon substrate 1 to form an SOI, which is also heat-treated at a low temperature of about 500 to 600 ° C., for example, to be single-crystallized in a solid state. Single crystal silicon 4 is formed as shown in FIG. 134 (b). Reference numeral 2 denotes a silicon oxide film formed by natural oxidation. As can be seen from the temperature range of the SOI process, the temperature is very low, and the redistribution of impurities introduced into the substrate or the like until the SOI process is almost impossible. As described above, the solid phase growth SOI technology has an advantage that it can be easily adapted to an actual process and can be easily laminated.
[0004]
However, the solid phase growth method has many disadvantages as described above, but is still difficult to use because of several drawbacks.
[0005]
That is, in the prior art, the solid phase growth distance is about 1 to 2 μm, and the dimensions are insufficient to mount the device. 10 for the crystalline film20/ Cm3In this case, it is not appropriate to form a device in this region. Furthermore, in the prior art, the crystallinity of the solid phase growth region is not always good. When created, the mobility is 200-400cm with enhancement type n-MOS.2/ V · sec, which is 1/2 to 1/3 that of an ordinary single crystal substrate. In addition, at present, the solid-phase growth distance depends on factors caused by thermal phenomena. It depends. That is, during the solid phase growth from the seed part, in the non-crystalline region, each atom constituting the amorphous film repeats desorption and concentration at a specific frequency at the process temperature. However, with a certain probability, when the aggregate exceeds a certain size, growth begins to progress quickly using it as a seed. If this happens, the crystals that have grown from the original seeds will either collide with this or the crystallinity will deteriorate. Also, because of this thermal factor, there is a distribution that can be seen as a stochastic solid phase growth distance itself, and when creating millions or more of recrystallized regions, variations are likely to occur. There are concerns about reliability.
[0006]
In addition, in the prior art, it is considered that better crystals can be obtained by increasing the thickness of the film, and in the case of forming a single crystallized film by lateral solid phase growth using seeds, a thicker film is also experimentally used. It has also been reported that a wide area can be monocrystallized. Furthermore, when trying to move the atoms so as to change the shape of the material only by heat treatment, it was necessary to raise the temperature to almost the melting point, and there were many problems to be overcome. Furthermore, the phenomenon of solid-phase growth itself is hardly understood, and it is not possible to establish a new process or develop a new application. At best, it can be used as a load transistor using polycrystalline silicon, or a fuse ROM using polycrystalline silicon. It was the use degree as.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
Thus, in solid phase growth
1. Improving the crystallinity of the solid phase growth region
2. Perform reliable and reproducible solid phase growth (improved reliability)
Is an essential issue.
[0008]
If the above two problems are solved, a single crystal having good crystallinity can be provided at a low temperature by using a solid phase growth method.
[0009]
An object of the present invention is to provide a fine and large-capacity capacitor by using, for example, the above-described solid phase growth method to form an electrode having a small occupation area and a large surface area.
[0010]
An object of the present invention is to provide a semiconductor device and a semiconductor integrated circuit device having good crystallinity and high reliability by using, for example, the solid phase growth method.
[0011]
Another object of the present invention is to provide a diode having good characteristics, for example.
[0012]
Furthermore, an object of the present invention is to provide a thin film transistor and a transistor integrated circuit which have little variation in characteristics and high reliability.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
  In the present invention, a first conductive layer having an insulating film is formed on the surface, an amorphous thin film is deposited on the first conductive layer, and the amorphous thin film is subjected to a solid phase growth by heat treatment to form a granular single crystal. Forming the first electrode composed of the first conductive layer and the granular single crystal by shrinking the insulating film by heat treatment and electrically connecting the first conductive layer and the granular single crystal. The capacitor insulating film and the second electrode are formed on the upper layer.
[0015]
Here, in the amorphous thin film, the average atomic spacing of the main constituent elements of the thin film is set to be 1.02 times or more of the average atomic spacing in the single crystal of the element.
[0016]
Further, an amorphous thin film may be deposited so as to substantially coincide with the average atomic spacing in the single crystal of the element.
[0017]
Desirably, during the heat treatment, the surface of the amorphous thin film is heated while being kept in a clean state in a non-oxidizing atmosphere, and is crystallized by solid phase growth to form a single crystal thin film.
[0018]
Preferably, this heat treatment is performed at a degree of vacuum of 10-4Particularly preferably below Torr, preferably 10-6The operation is performed under a high vacuum of Torr or less.
[0019]
Desirably, the heat treatment is performed in an inert gas atmosphere such as high-purity argon, nitrogen or helium, or in a reducing gas atmosphere such as hydrogen.
[0020]
Desirably, the heat treatment temperature is set to 450 ° C. to 600 ° C.
[0021]
More preferably, the amorphous thin film deposition step and the heat treatment step are continuously performed in the same chamber without breaking the vacuum.
[0030]
[Action]
When depositing an amorphous semiconductor thin film on a substrate or an insulating film using a solid phase growth method, the present inventors previously calculated the average interatomic spacing distribution of the amorphous film made of the main elements constituting the film. The inventors have found for the first time a method for controlling the shape and film quality during recrystallization as desired by changing the method (hereinafter referred to as “method related to the present invention”). In the method related to the present invention, first, in particular, the average atomic spacing distribution of the amorphous film made of the main element constituting the film is 1.02 times or more of the average atomic spacing distribution of the single crystal. A single crystal semiconductor thin film is formed by applying a recrystallization energy and performing solid phase growth in a state where the film is formed under various film forming conditions and the average atomic spacing distribution is maintained at 1.02 times or more of the single crystal. The second is to recrystallize the amorphous film made of the main element constituting the film in a state where the average atomic spacing is substantially equal to a single crystal.
[0031]
First, in a first method related to the present invention, an amorphous semiconductor thin film is formed at a deposition rate that is 1.02 times or more the average atomic spacing of single crystals at the deposition temperature, and heat treatment is performed. The method of forming such a state is characterized by maintaining a state in which the atomic interval is relaxed until immediately before recrystallization by applying recrystallization energy, etc., and recrystallizing at once at the time of heat treatment. There are several ways. In order to obtain an amorphous film having an average interatomic distance which is 1.02 times or more of the interatomic distance in this single crystal, the deposition rate and film thickness at the temperature of the heat treatment are largely governed. In this case, as a result of performing various experiments by changing the temperature and the gas composition, a film having an average interatomic distance of 1.02 or more is obtained when the film formation rate R is performed under the condition satisfying the following formula. I found out that
[0032]
logR (Å / min) ≧ −10614 / T (K) +14.857
In addition, in order to obtain an amorphous film having an average interatomic distance that is 1.02 times or more the interatomic distance in a single crystal, the impurity concentration at the heat treatment temperature, the base material for the heat treatment, and the film quality of the amorphous film Etc.
[0033]
That is, (1) depositing at a deposition rate in a specific range at each heat treatment temperature, (2) preparing a film thickness in a specific range at each heat treatment temperature, (3) at each heat treatment temperature Examples include preparing a specific range of film thickness and specific range of dopant impurity concentration, and (4) preparing a specific range of film thickness characterized by the base material at each heat treatment temperature. Further, (5) In order to maintain the above-described state in which the atomic spacing is relaxed on the amorphous surface, a combination of means for making the surface of the amorphous film a clean surface is combined (6) on the amorphous surface In addition, in order to maintain or further amplify the state in which the atomic spacing is relaxed, there is a means for depositing another film on the amorphous film surface and performing a heat treatment.
[0034]
Note that after the amorphous thin film is formed, the temperature may be once lowered and heat treatment may be performed again. However, when recrystallization energy such as heat treatment is applied, the amorphous thin film has an interatomic distance in the single crystal. It is necessary to prepare conditions such as a clean surface so as to have an average interatomic distance of 1.02 times or more. Further, the recrystallization energy may be energy other than thermal energy, such as electron beam irradiation or ultraviolet light irradiation, in addition to thermal energy.
[0035]
In the first method related to the present invention, basically, an example in which the present invention is applied to a semiconductor mainly composed of a covalent bond or a semiconductor amorphous is shown. If it adds, it is possible to apply.
[0036]
For example, in a third method related to the present invention, an amorphous thin film having a film thickness of 80 nm or less (more preferably 20 nm or less) is deposited on the surface of a substrate on which an insulating film having an opening is formed. An amorphous thin film having an average interatomic distance that is 1.02 times or more of the interatomic distance in GaN is obtained, and crystallization energy is applied while maintaining the amorphous thin film surface in a clean state in a non-oxidizing atmosphere. Thus, a single crystal is formed by solid phase growth to form a single crystal thin film. Preferably, this heat treatment is performed at a degree of vacuum of 10-4Torr or less, more preferably 10-6The operation is performed under a high vacuum of Torr or less. Desirably, this heat treatment is performed in an inert gas atmosphere such as high-purity argon, nitrogen, or helium. Desirably, the heat treatment temperature is set to 450 ° C. to 600 ° C. More preferably, the amorphous thin film deposition step and the heat treatment step are continuously performed in the same chamber without breaking the vacuum.
[0037]
In a fourth method related to the present invention, the distance from the surface to the interface with the insulating film reaches the interface on the substrate on which the insulating film having an opening is formed. An amorphous thin film having a thin film thickness is deposited to obtain an amorphous thin film having an average interatomic distance that is 1.02 times or more the interatomic distance in a single crystal. While maintaining the surface in a free surface state that allows free atoms on the surface to reach the interface freely, crystallization energy is imparted in a non-oxidizing atmosphere, single-crystallized by solid phase growth, Try to form. However, the average atomic spacing at this time is SiO provided separately on the silicon substrate.2Monitoring was performed with an amorphous silicon film deposited thereon.
[0038]
In a fifth method related to the present invention, an opening is formed in an insulating film covering the substrate surface to expose the substrate surface, and a first amorphous thin film having a thickness of 20 nm or less is formed on the substrate surface. An amorphous thin film having an average interatomic distance that is 1.02 times or more the interatomic distance in a single crystal is deposited, and the surface of the first amorphous thin film is in a free surface state in a non-oxidizing atmosphere. The first crystallized thin film is formed by using the substrate as a crystal seed by solid phase growth to form a first single crystal thin film, and then a second film having a thickness of 80 nm or less is formed on the single crystal thin film. Amorphous thin film is deposited, crystallization energy is applied while maintaining the surface of the second amorphous thin film in a free surface state in a non-oxidizing atmosphere, and the substrate is used as a single crystal by solid phase growth. And a single crystal thin film is formed. Desirably, the step of imparting crystallization energy to the first amorphous semiconductor thin film comprises 10 steps.-4Torr or less, more preferably 10-6This is a step of heating under a high vacuum of Torr or less. More preferably, an element that is electrically active with respect to the first amorphous semiconductor is included. Further, prior to the deposition of the first amorphous thin film, the surface of the insulating film is made to contain an element that is electrically active with respect to the first amorphous thin film. More preferably, the same process is performed for the second amorphous thin film.
[0039]
Further, in a sixth method related to the present invention, an amorphous thin film is deposited on the surface of the insulating film so as to satisfy the deposition rate condition shown in the above formula, and an interatomic distance of 1.02 in the single crystal is satisfied. An amorphous thin film having an average interatomic distance of twice or more is obtained, crystallization energy is imparted, and atoms are aggregated simultaneously with crystallization to form a granular single crystal. Desirably, this surface is kept in a free state so that atoms can move freely in the film, paying attention to changes in chemical potential (gypsum free energy), silicon atoms are moved simultaneously with crystallization, atoms are aggregated, and granular A single crystal is formed.
[0040]
In a seventh method related to the present invention, a source / drain region is formed in a single crystal semiconductor thin film formed on the insulating film by solid phase growth from an opening of the insulating film covering the surface of the substrate to form a MOS type. A semiconductor device is formed. In addition, a plurality of elements are formed in a single crystal semiconductor thin film formed so as to extend to a position far from the opening by solid phase growth from the opening of the insulating film covering the substrate surface. That is, a single crystal semiconductor thin film formed on the insulating film by solid-phase growth from an opening of the insulating film covering the substrate surface, and a plurality of elements that are formed in the single crystal semiconductor thin film and each constitute a semiconductor element In the semiconductor integrated circuit including the regions, the number of the openings may be smaller than the number of the element regions.
[0041]
Furthermore, in the eighth method related to the present invention, when an amorphous semiconductor thin film is deposited on a substrate or an insulating film, the average atomic spacing distribution of the amorphous film composed of the main element constituting the film is particularly large. The single crystal semiconductor thin film is formed so as to substantially coincide with the average atomic spacing distribution of the single crystal, and crystallizing energy is applied to this to perform solid phase growth.
[0042]
That is, according to the present invention, the amorphous semiconductor thin film is kept at the same density before and after the crystallization, so that it is possible to achieve an unprecedented low stress at the time of crystallization and a large crystallization size. To improve the film quality and improve the film quality.
[0043]
It is desirable to use an amorphous film that is approximately the same as the interatomic distance in this single crystal, that is, 0.98 to 1.02 times the interatomic distance in the single crystal, and more preferably 0.995 to 1 times. 0.005 times is desirable, and in order to obtain an amorphous film having such an average interatomic distance, deposition conditions such as deposition rate and film thickness are largely governed. For example, in the case of silicon As a result of various experiments conducted by changing the temperature and gas composition, a film having an average interatomic distance of less than 1.02 can be obtained when the film formation rate R is performed under the condition satisfying the following formula. I understand.
[0044]
logR (A / min) <-10614 / T (K) +14.857
In addition, in order to obtain an amorphous film having an average interatomic distance substantially equal to the interatomic distance in the single crystal, the impurity concentration at the temperature of the heat treatment, the base material of the heat treatment, the film quality of the amorphous film, and the like can be mentioned.
[0045]
That is, (1) depositing at a deposition rate within a specific range at each heat treatment temperature, (2) preparing a film thickness within a specific range at each heat treatment temperature, (3) specific ranges at each heat treatment temperature And a specific range of dopant impurity concentrations, and (4) a specific range of film thickness characterized by the base material at each heat treatment temperature. In addition to thermal energy, the crystallization energy may be energy other than thermal energy, such as electron beam irradiation or ultraviolet light irradiation, or these may be used simultaneously.
[0046]
In addition, the method related to the present invention basically shows an example applied to a semiconductor mainly composed of a covalent bond or a semiconductor amorphous, but can be applied to a metal or the like with some modifications. Is possible.
[0047]
For example, in the ninth method related to the present invention, an amorphous thin film on a substrate is measured to measure the average atomic spacing of the main constituent elements of the thin film, and substantially matches the average atomic spacing in the single crystal of the element. In this way, the deposition conditions are controlled to deposit an amorphous thin film, and by applying crystallization energy to the amorphous thin film, solid phase growth is performed to form a single crystal. For example, a Raman scattering method is used for the measurement of the average atomic spacing.
[0048]
In the tenth method related to the present invention, an amorphous silicon thin film is deposited on a substrate, and then, for example, silicon ions are implanted into the amorphous silicon thin film to substantially match the average atomic spacing in the single crystal. Then, by applying crystallization energy to the amorphous silicon thin film, solid phase growth is performed to form a silicon single crystal.
[0049]
Furthermore, in an eleventh method related to the present invention, the average atomic spacing is selectively changed for each region, and the ion implantation amount is selectively controlled for each region based on the value.
[0050]
In a twelfth method related to the present invention, an amorphous thin film is formed on an uneven surface (insulating film, semiconductor film, conductive film, etc.), and the average atomic spacing of the main constituent elements of the thin film is a single crystal of the element. An amorphous thin film is deposited so as to substantially coincide with the average atomic spacing in, and crystallization energy is applied to the amorphous thin film to perform solid phase growth to form a single crystal. The unevenness is desirably a step having a line and space of 20 to 40 nm.
[0051]
In a thirteenth method related to the present invention, in a semiconductor device in which a MOS semiconductor element and a bipolar semiconductor element are mixed on the same substrate, the bipolar element is formed in an opening of an insulating film covering the MOS semiconductor element. A part of the single crystal semiconductor thin film formed by solid-phase growth from the drain region of the MOS type semiconductor element to be exposed is used as a base region, and the base region is a drain region of the MOS type semiconductor element through the opening. To be electrically connected.
[0052]
By the way, in the process of recrystallization from amorphous to single crystal, if there is a part where crystal nuclei are generated or grown involuntarily, not only the crystallinity is deteriorated but also the recrystallization dimension does not increase. Such inconveniences occur. In order to improve the crystallinity and extend the crystallization distance (range in which a single crystal is formed), it is necessary to recrystallize at as high a speed as possible.
[0053]
As a result of intensive studies and various experiments, the present inventors have found a completely new method focusing on the interatomic distance. This method is intended to control the movement of individual atoms in an amorphous semiconductor during solid phase growth, and since it applies an unprecedented phenomenon, its action is still completely elucidated from an academic perspective. Although it has not been done, it will be described based on the results of intensive research by the inventor.
[0054]
When an amorphous film is deposited at a high speed, if the surface is cleaned and the film thickness is reduced, atoms are bonded temporarily, but a state in which the bonds between atoms are loosened can be created. As a result, this leads to an increase in the size of the average interatomic distance. Then, when energy is applied such as heat treatment while maintaining the increase in the average interatomic distance, the atoms on the surface can move easily. If the amorphous film is in contact with the so-called “seed” single crystal exposed portion, the “seed” crystal is regenerated at a high speed at a stroke until an involuntarily recrystallized portion is generated. It has been found that the recrystallization dimension region can be expanded by crystallizing.
[0055]
On the other hand, if the amorphous film is not in contact with the so-called “seed” exposed portion of the single crystal, a thin film having a certain thickness or less is prepared. It was also found that it can be agglomerated and made into a granular single crystal without defects. At this time, each of the grains becomes a single crystal, but the present inventors have also found that the grains can be arranged in an arbitrary size by selecting the film thickness, temperature, base, and the like.
[0056]
In addition, many controls are possible due to the easy movement of atoms, such as lowering the crystallization heat treatment temperature, shortening the heat treatment time, reducing defects, and controlling crystal orientation.
[0057]
Also, in the conventional solid phase growth method using a thick film, as shown in FIG. 135, crystal growth proceeds at a low temperature, so that free atoms cannot move as in epitaxial growth, and some atoms are latticed. When this mismatch occurs, this mismatch remains as a crystal defect. Therefore, the displacement of the atomic position accompanying silicon growth remains as a strain, and this causes many defects such as twins, or the presence of oxides or other substances also gives rise to strain in the surrounding area. And found out that it was easy to get defects.
[0058]
In the method related to the present invention, in order to proceed with crystallization without causing crystal defects, the atoms in the amorphous film 3 can be moved freely even at a low temperature in order to alleviate the mismatch, strain, and the like. As shown in FIG. 1, the surface of the amorphous film is solid-phase-grown while being kept clean so that the atoms on the surface are left free, and excess atoms that cause strain and the like The point is to escape from the surface or to make up for the deficient atoms from the surface. Therefore, it is important not only to make the surface a free surface, but also to form an amorphous semiconductor film with a film thickness of 80 nm or less, preferably several tens of nm or less, at which this surface state is transmitted to the crystal growth interface. As a result, strain and the like when performing solid phase growth at 600 ° C. or lower are released from the surface, and a single crystal layer having no defect can be formed.
[0059]
For example, according to a third method related to the present invention, a thin amorphous film having a thickness of 80 nm or less is deposited on a semiconductor substrate, and the surface of the amorphous thin film is maintained in a free surface state in a non-oxidizing atmosphere. However, if a single crystal silicon thin film is formed by heating and solidifying by solid phase growth, a good single crystal thin film having no defects can be formed. Further, the lower limit of the film thickness is not particularly limited in consideration of the film formation limit, but it is desirable that it is theoretically several times the lattice radius or more if an ultra-thin film can be formed theoretically.
[0060]
In this way, by performing heat treatment while allowing free movement of atoms, generation of defects due to distortion of atomic positions is suppressed, and a single crystal thin film with good film quality is formed. At this temperature of 600 ° C. or lower, the diffusion of impurities is extremely slow and the impurities in the single crystal cannot move, so that the base substrate is in the amorphous state or the single crystal is advanced from the amorphous film to the base substrate. Impurities do not move.
[0061]
In the conventional method, since the amorphous semiconductor film is exposed to the atmosphere before solid phase growth, a natural oxide film is formed on the surface, and the atoms on the surface are fixed by bonding with oxygen. Further, even if the substrate is not exposed to the atmosphere, the surface atoms are usually oxidized and fixed in a heat treatment atmosphere for solid phase growth, and solid phase growth is usually performed in a state where the atoms are pressed down.
[0062]
Conventionally, there has not been much discussion about the heat treatment atmosphere during the solid phase growth, and the normal degree of vacuum is 10-3Heat treatment may be performed in a vacuum up to about Torr or in an inert gas atmosphere.-3A trace amount of oxygen was contained in a vacuum up to about Torr or in a normal inert gas atmosphere, and a thin natural oxide film was formed.
[0063]
Therefore, the inventors have made the heat treatment atmosphere high vacuum, or in particular, to use an inert atmosphere controlled to a high purity, and by performing the heat treatment by shutting off oxygen from the atmosphere to a nearly close state. We have succeeded in maintaining a free surface and forming a defect-free single crystal film. Further, when the formation of the amorphous thin film and the solid phase growth are performed in different chambers, it is necessary to remove the natural oxide film in a reducing atmosphere prior to the solid phase growth.
[0064]
Note that an impurity having a concentration different from that of the base substrate can be added in advance to the amorphous semiconductor film, whereby a single crystal layer having a different impurity concentration can be formed in a very shallow region of the substrate surface. It is also possible to form a single crystal layer of a different material by changing the material of the amorphous film.
[0065]
Here, the following method is used to control the concentration of the conductive impurities in the amorphous film. In the case of using thermal decomposition of gas, at the time of film formation, a gas containing a conductive impurity is flowed simultaneously with a gas containing a semiconductor material, and the conductive impurity is taken into the film. If an impurity exists in the base substrate, an intrinsic layer is formed on the p-type or n-type substrate by limiting the thickness to several tens of nm near the surface by forming an amorphous film that does not contain the impurity. Therefore, the semiconductor device has high utility value for miniaturization. As another method, the UHV method, which is a method of evaporating a target of a semiconductor material and depositing it on a substrate surface maintained in a high vacuum, is also effective. As a method of evaporating, there are a method of heating with a heater, a method of heating by applying an energy beam such as an electron beam, a sputtering method of accelerating ions such as argon ions and knocking out target atoms. Regardless of which method is used, an amorphous film having a different impurity concentration from that of the base substrate can be formed by simultaneously depositing conductive impurities other than the semiconductor material as a target. Alternatively, it goes without saying that a semiconductor material containing conductive impurities may be targeted.
[0066]
Preferably in this method, this heat treatment is performed at a degree of vacuum of 10-4If it is carried out under a high vacuum of Torr or less, the oxygen concentration becomes extremely small, the formation of the surface oxide film can be suppressed, and a single crystal with good film quality can be formed.
[0067]
Desirably, if this heat treatment is performed in an inert gas atmosphere such as high-purity argon, nitrogen, or helium, the oxygen concentration becomes extremely small, and the formation of a surface oxide film can be suppressed, and the film quality is good. A single crystal thin film can be formed. Further, in this method, desirably, the heat treatment temperature is set to 450 ° C. to 600 ° C., so that almost no impurity can be diffused and the interface characteristics can be improved.
[0068]
Furthermore, in this method, it is desirable to form a single crystal thin film very easily if the amorphous thin film deposition step and the heat treatment step are performed continuously without breaking the vacuum in the same chamber. Become.
[0069]
In a fourth method related to the present invention, the distance from the surface to the interface with the semiconductor substrate on the semiconductor substrate is such that the thickness is so thin that free atoms on the surface can reach the interface. A crystalline thin film is deposited, and the amorphous thin film surface is heated in a non-oxidizing atmosphere while maintaining a free surface state to the extent that free atoms on the surface can freely reach the interface. Since a single crystal is formed to form a single crystal, atoms on the surface can move freely, and a good single crystal thin film free from distortion can be formed.
[0070]
In a fifth method related to the present invention, an opening of an insulating film formed on the surface of the semiconductor substrate is formed to expose the substrate surface, and a first amorphous film having a thickness of 20 nm or less is formed on the substrate surface. A thin film is deposited, heated while maintaining the surface of the amorphous thin film in a free surface state in a non-oxidizing atmosphere, and the substrate is converted into a single crystal by solid phase growth to form a first single crystal thin film. As a result, atoms can freely move to obtain a film with good crystallinity, and then a second amorphous thin film having a thickness of 80 nm or less is deposited on the single crystal semiconductor thin film. The amorphous thin film surface is heated while being maintained in a free surface state in a non-oxidizing atmosphere, and the substrate is single-crystallized as a crystal seed by solid phase growth to form a second single-crystal thin film. Again, atoms move freely to obtain a film with good crystallinity Bets can be, a semiconductor layer of the blanket shape can be favorably formed at a low temperature.
[0071]
Desirably in this method, the step of heating the first amorphous semiconductor thin film comprises 10 steps.-6If it is performed under a high vacuum of less than Torr, the surface atoms are more easily migrated and single crystallization is promoted, and a wide range of single crystallization is performed from the surface of the opening serving as a seed far away. Is possible.
[0072]
Further, by adding an electrically active element to the first amorphous semiconductor, the single crystallization rate is increased.
[0073]
Furthermore, prior to the deposition of the first amorphous semiconductor thin film, the single crystallization speed can be increased by incorporating an electrically active element with respect to the first amorphous semiconductor in the insulating film surface. .
[0074]
In a sixth method related to the present invention, an amorphous thin film is deposited on the surface of the insulating film, and an amorphous thin film having an average interatomic distance that is 1.02 times or more the interatomic distance in a single crystal is obtained. At the same time as this crystallization, atoms are aggregated to form a granular single crystal, so that single crystals with extremely good crystallinity and uniform grain size can be easily formed without depending on the accuracy of lithography. The
[0075]
In a seventh method related to the present invention, a single crystal thin film having good crystallinity is electrically connected to the substrate through the opening, and a current caused by impact ionization generated in the vicinity of the drain is caused to flow to the substrate. Thus, a MOS transistor with stable element operation can be obtained. In addition, since the channel region can be an ultra-thin film with good crystallinity, high-speed operation is possible. Further, since a layer containing almost no impurities (i layer) can be formed in the channel region, a high-mobility transistor in which carrier travel is not hindered by impurities can be obtained. Furthermore, since a single crystal thin film with good crystallinity can be extended far from one opening (seed), solid phase growth from the opening of the insulating film covering the substrate surface leads to a position far from the opening. If a single crystal semiconductor thin film is extended to form a plurality of elements, a thin film with good crystallinity can be formed without being restricted by other element regions. Here, when the single crystal thin film is formed, the first, second, eighth, ninth, etc. methods related to the present invention are used.
[0076]
Furthermore, as a result of the study, the inventors have found that the growth edge does not extend far in the conventional method and that a stochastic distribution is seen in the growth distance. It was discovered that this was caused by the fact that the (interface) did not move at a constant speed and was wavy.
[0077]
As for the cause of poor crystallinity, it was found that twins and the like rapidly increased when the film was extended by about 1 μm or more. In particular, in the current process, the region having relatively good crystallinity is about 1 μm, and it has been found that the size is insufficient to produce an active device.
[0078]
Therefore, the present inventors have intensively studied and conducted various experiments, and as a result, found a completely new method focusing on the interatomic distance. That is, this cause was investigated using a high-resolution transmission electron microscope and microscopic Raman spectroscopy, and a method capable of reliably obtaining a single crystal having good crystallinity was found. In addition, the present inventors have found a method for providing completely oriented single crystal grains as a new application.
[0079]
Specifically, the growth distance time dependence of lateral solid phase growth was investigated using a small electric furnace, the growth edge was evaluated in detail using a transmission electron microscope, and the inside of the film was examined using a microscopic Raman method. The stress distribution was measured. As a result, the present inventors have grasped that there is a very important relationship between the growth distance and the preferential growth surface, crystal defects, and residual stress. We found a measure to improve the crystallinity, and also formed fully oriented single crystal grains and confirmed it experimentally.
[0080]
In particular, in order to reduce stress during crystallization, in order to make the interatomic distance approximately equal to that of a single crystal, the atomic density at each heat treatment temperature largely dominates.
Impurity concentration at each heat treatment temperature
Surface condition at each heat treatment temperature
Material and structure of the underlying film at each heat treatment temperature
Etc.
[0081]
That is, in the process of crystallization from amorphous to single crystal, if the average interatomic distance between the amorphous and single crystal is different, stress is generated along with the crystallization, and such stress is further generated on the surface of the crystallization interface. In order to prevent such inconveniences, such as changing the orientation, inducing crystal defects, and also causing inconveniences such as not extending the single crystallization dimension, the average atomic spacing of the amorphous film is set to By making the average atomic spacing approximately the same (0.98 times or more, preferably 1.01 or less, preferably 1.01 or less), the stress during crystallization is suppressed and the crystallinity is improved and the single crystallization distance is reduced. Enables extension. It was also found that self-single crystals can be grown from the surface, thereby obtaining complete single crystal grains.
[0082]
The effect of this method is based on an unprecedented phenomenon and has not yet been fully elucidated academically.
[0083]
According to the eighth method related to the present invention, a single crystal having good crystallinity without crystal defects such as twins can be extended far.
[0084]
In a ninth method related to the present invention, an amorphous thin film is measured on a substrate using a Raman scattering method or the like while measuring the average atomic spacing of the main constituent elements of the thin film. Since the amorphous thin film is deposited by controlling the deposition conditions so that it is almost the same as the average atomic spacing, the density change during crystallization is small, so the generation of stress is suppressed and a good single crystal is obtained. Can do.
[0085]
In the tenth method related to the present invention, the implantation value is determined by a method such as measuring the average atomic spacing of silicon in the deposited amorphous silicon thin film, and based on this value, By implanting silicon ions so as to be close to the average atomic spacing to substantially match the average atomic spacing in the single crystal, the amorphous silicon thin film is subjected to heat treatment or the like, so that the density change is small during crystallization as in the second case. Therefore, generation of stress can be suppressed and a good single crystal can be obtained.
[0086]
By the way, since recrystallization occurs from a place close to the seed, the distance between atoms increases in the distance. Therefore, paying attention to this point, in the eleventh method related to the present invention, prior to recrystallization, ions are selectively implanted into a predetermined region. That is, the average atomic spacing of silicon in the deposited amorphous silicon thin film is measured for each region, and based on this value, the amount of silicon ions calculated for each region is ion-implanted so that a predetermined average atomic spacing is obtained. By applying heat treatment to the amorphous silicon thin film so that the average atomic spacing in the single crystal is almost the same, the density change during crystallization is small, so that the generation of stress can be suppressed and a good single crystal can be obtained. it can.
[0087]
Furthermore, in a twelfth method related to the present invention, an amorphous thin film is formed on a substrate having an uneven surface (insulating film, semiconductor film, conductive film), and the average atomic spacing of the main constituent elements of the thin film is Since the amorphous thin film is deposited so as to substantially coincide with the average atomic spacing in the single crystal, and the single crystal is formed by solid phase growth by applying crystallization energy to the amorphous thin film. Generation of strain is suppressed, and a single crystal with good crystallinity and good orientation is formed. Here, the unevenness is desirably about 20 to 40 nm.
[0088]
In a thirteenth method related to the present invention, a bipolar element is formed on a single crystal semiconductor thin film formed by solid phase growth from a drain region of a MOS semiconductor element exposed in an opening of an insulating film covering the MOS semiconductor element. Since a part of the base region is formed so as to be electrically connected to the drain region of the MOS type semiconductor element through the opening, the crystallinity of the connection portion is extremely good. In addition, the contact resistance is small, and even though it has a laminated structure, it can be formed at a low temperature, and the underlying element is not deteriorated. Further, since the current value can be amplified by the bipolar element, the current value of the lower MOS type semiconductor element can be amplified and the output can be increased to enable high-speed operation.
[0089]
The first to fourteenth aspects of the present invention can be obtained by using the method related to the present invention as described above.
[0090]
In the first to fifth aspects of the present invention, since the lower electrode of the capacitor is formed of a granular conductive layer, the capacitor area can be increased by the unevenness of the surface.
[0091]
In the sixth aspect of the present invention, it is necessary to conduct the granular second conductive layer to the first conductive layer, but it has been found that the heat treatment causes the insulating film to contract and conduct. The present invention has been made based on this result, and a capacitor having a large capacity can be formed very easily. This granular second conductive layer can also be easily obtained by using the first, second, eighth, ninth, etc. methods of the invention related to the present invention.
[0092]
In the seventh aspect of the present invention, granular semiconductors or insulators are separately formed on a substrate or a thin film formed on the substrate so that the intergranular distance is smaller than the grain size, and this is used as an element region. Thus, a semiconductor device with favorable characteristics and high reliability can be obtained.
[0093]
In the eighth aspect of the present invention, granular semiconductors or insulators are separately formed on a substrate or a thin film formed on the substrate so that the intergranular distance is smaller than the grain size, and this is used as an element region. Thus, a semiconductor device with favorable characteristics and high reliability can be obtained. In forming the grains, the first, second, eighth, ninth, etc. methods are used.
[0094]
In the ninth aspect of the present invention, the single crystal silicon is configured such that the vertical axis with respect to the underlying substrate or thin film surface is oriented in the <100> direction. There will be no reliability.
[0095]
In the tenth semiconductor device of the present invention, the granular single crystal silicon has a particle size distribution in which 90% or more of grains are contained within ± 20% of the particle diameter centering around the most frequently occurring particle diameter. Therefore, even when a fine element is formed, the characteristics do not vary and the reliability is high.
[0096]
In the eleventh aspect of the present invention, a very good pn junction is formed by the first conductive type semiconductor region formed on the substrate surface and the second conductive type granular single crystal silicon formed thereon. Therefore, it is possible to obtain a diode with extremely good characteristics and small variations.
[0097]
In the twelfth aspect of the present invention, as a result of various experiments, it is easy to form a granular second conductive layer on a conductive layer having an insulating film on the surface. Although it is necessary to conduct the two conductive layers to the first semiconductor region (conductive layer), it has been found that the insulating film contracts and conducts by performing heat treatment. In view of this point, an amorphous silicon thin film is deposited on a substrate including a semiconductor region of the first conductivity type via an insulating film having a predetermined thickness, and the second conductivity type is obtained. Next, the amorphous silicon thin film is subjected to a heat treatment to form solid phase growth to form a second conductive type granular single crystal silicon, and the first conductive type semiconductor region and the Since the insulating film between the granular single crystal silicon is contracted and disappeared by heat treatment, and is contacted to form a pn junction to form a diode, the diode is fine and has very good characteristics and small variation Can be obtained. This granular single crystal silicon can also be easily obtained by using the first, second, eighth, ninth, etc. methods of the invention related to the present invention.
[0098]
In a thirteenth aspect of the present invention, a source / drain is formed in a polycrystalline silicon film formed on an insulating film covering the substrate surface and having a substantially uniform grain size and a grain boundary along a vertical axis with respect to the surface of the underlying substrate. Since the thin film transistor is formed by forming the region, the number of grain boundaries in the channel can be made uniform, and stable operation characteristics can be obtained with small variations in characteristics.
[0099]
In the fourteenth aspect of the present invention, an amorphous thin film is deposited on an insulating film covering the substrate, and the amorphous thin film is subjected to heat treatment to perform solid phase growth so that the grain boundary is perpendicular to the underlying substrate surface. Since the polycrystalline silicon film formed along the axis is formed, and the thin film transistor is formed in the polycrystalline silicon film, it is possible to easily obtain stable operation characteristics with little variation in characteristics. If an amorphous film is deposited on the surface of the insulating film having unevenness, atoms can move more freely and the crystal orientation can be easily aligned.
[0100]
The main point proposed by the present inventors is as described above, but the reason why the semiconductor thin film prepared according to the pointed out provides a high-quality film far exceeding the conventional film quality as described above is still unexplained. At present, sufficient analysis has not progressed.
[0101]
However, the present inventors have intensively studied and in accordance with computational physics, have reached an area where a new and strict computer simulator that has never existed before can be guessed. In the following, the present inventors will explain a newly created simulator and explain the folding by the simulator.
[0102]
The most important thing in this simulator system is the calculation of the force acting between Si atoms, and further the calculation of the potential of the atoms. The present inventor has thoroughly investigated in advance what potential is most suitable for the Si semiconductor. As a result, it was considered that the Tersoff potential should basically be used for the problem targeted by the present inventors, that is, the recrystallization phenomenon and the system containing amorphous. The inventors have made a unique improvement to Tersoff's potential, and added a strict deformation derivation that has never been done mathematically. If the magnitude of the potential is known, the force applied to the particle, the speed, etc. can be easily obtained therefrom.
[0103]
According to the inventor, according to the independently improved Tersoff, the total potential for the i-th Si is
Σ (1/2) (Vij+ Vji(1)
It can be described by. Since the potential of the improved Tersoff by the present inventor considers the force between three or more particles, V in the above equation (1)ij≠ VjiIt is. If the position number of the Si particle of interest is i and the other particle numbers around it are j, VijIs
Vij= Fc(rij) {aijfR(rij) + BijfA(rij)}… (2)
It is. Here, r is the distance between the particles. Fc(rij) Is called the cut-off function and fR(rij) Indicates repulsive force and fA(rij) Indicates attractive force. aijIs the cut-off coefficient considering the coordination number, bijIs also a cut-off coefficient considering the coordination number. In the improved Tersoff by the present inventor, by giving a special parameter to the coordination number, the effect of the force of three or more bodies is incorporated in the shade. fRAnd fAIs a modified version of the Morse potential,
fR(r) = Aexp (−λ1r), fA(r) = − Bexp (−λ2r)
It is.
[0104]
Of these, λ1And λ2Is a constant whose magnitude is the reciprocal of the value of the distance between atoms.
[0105]
Substituting these
Vij= Fc(rij) {aijAexp (−λ1r) -bijBexp (−λ2r)}
It becomes.
[0106]
By the way, the cutoff function fc(rij)
fc(r) = 1 (r ≦ RD)
fc(r) = 1 / 2−1 / 2sin {(π / 2) (r−R) / D} (R−D <r <+ D)
fc(r) = 0 (r ≧ R + D) (3)
Where R is dimensioned to include only the first adjacent zone of the structure of normal interest. Its value is approximately 2-3 angstroms.
[0107]
Next, the effective coordination number bijHowever, the cutoff function is also used here. The definition is according to the improved Tersoff by the inventor,
bij= (1 + βnζij n)-1 / 2n    ... (4)
here
ζij= ΣfC(rik) g (θijk) exp {λ3 3(rij-Rik)3} (5)
It is. The symbol Σ is turned by k ≠ i, j. As you can see here, ζijThe meaning of is an environmental factor due to the entry of the third atom k, and therefore the size is different from that of the i atom and the k atom. That is, ζij≠ ζjiIt is.
[0108]
Therefore, bij≠ bjiFurthermore, as described in the above equation (1), Vij≠ VjiIt is.
[0109]
G (θ) is a bond angle factor,
g (θ) = 1 + (c2/ D2-C2/ (D2+ Cosθ2(6)
It is. Here, θ is assumed as shown in FIG. In obtaining θ, it is expressed using actual orthogonal coordinates.
[0110]
That is
rij= [{(Xj-Xi)2+ (Yj-Yi)2+ (Zj-Zi)2}]1/2    ... (7)
And rikIs required in the same procedure.
[0111]
Then the inner product is PijkThen,
Pijk= (Xj-Xi) (xk-Xi) + (Yj-Yi) (yk-Yi) + (Zj-Zi) (zk-Zi(8)
It is.
[0112]
With these
cosθijk= Pijk/ (Rijrik(9)
It becomes.
[0113]
Here, the constants in the above equations are shown. That is,
R = 3.0Å, D = 0.2Å, A = 3264.7 eV, B = 95.373 eV, C = 4.8811,
λ1= 3.2394Å, λ2= 1.3258Å, λ3= Λ2(10)
β = 0.33675, n = 22.956, d = 2.0417
It is.
[0114]
After making the above preparations, the present inventor has proceeded with rigorous and unprecedented calculation for the calculation of the force acting between Si atoms and the calculation of the speed of movement. Differentiating the potential formula (2) with respect to the coordinates of the position yields a force. That is
-(1/2) (∂Vij/ ∂xi(11)
-(1/2) (∂Vij/ ∂xj(12)
Are the x components of force vectors acting on the particles i and j, respectively. In actuality, however, the present inventor carefully packed the contribution of each variable and created a strict high-order partial differential expression.
[0115]
In calculating the angular component and the radial component, the order was arranged as shown in FIG.
[0116]
The values of the equations described in the equations (11) and (12) were obtained by using the partial differential equation formula and the responsive relationship diagram of FIG. That is,
-(1/2) (∂Vij/ ∂xi) = (1/2) [(∂Vij/ ∂rij) (∂rij/ ∂xi) + (∂Vij/ ∂ζij) {(∂ζij/ ∂rij) (∂rij/ ∂xi) + Σ (∂ζij/ ∂rik) (∂rik/ ∂xi) + Σ (∂ζij/ ∂cosijk) (∂cosθijk/ ∂xi)}]… (13)
Similarly, the modification of the partial differential equation with respect to j is as follows. In particular, the blank part was left blank so that the correspondence with the above could be understood.
[0117]
-(1/2) (∂Vij/ ∂xj) = (1/2) [(∂Vij/ ∂rij) (∂rij/ ∂xj) + (∂Vij/ ∂ζij) {(∂ζij/ ∂rij) (∂rij/ ∂xj) + Σ (∂ζij/ ∂cosijk) (∂cosθijk/ ∂xj)}]… (14)
Similarly, the modification of the partial differential equation with respect to k is as follows. The blank portion was left blank so that the correspondence with the above equation (13) was understood.
[0118]
-(1/2) (∂Vij/ ∂xk) = (1/2) [(∂Vij/ ∂ζij) {(∂ζij/ ∂rik) (∂rik/ ∂xk) + (∂ζij/ ∂cosθijk) (∂cosθijk/ ∂xk)}]… (15)
And disassemble.
[0119]
And VijAs for the partial differential equation using Equation (2),
Figure 0003705733
It becomes.
[0120]
By the way, ∂fc(rij) / ∂rijIs
∂fc(rij) / ∂rij= (− Π / 4D) cos {(π / 2) (r−R) / D}
(R−D <r <R + D)
∂fc(rij) / ∂rij= 0 (other cases) (17)
Also,
Figure 0003705733
Figure 0003705733
Since the above is the calculation for the x direction, it is necessary to prepare the y direction and the z direction in addition to these. In that case, what is necessary is just to change x in each final deformation type to y or z.
[0121]
Furthermore, the present inventor advanced the calculation. Constant product calculation is to keep the entire volume of the system constant even when there is atomic motion. The method described so far is a constant product calculation and does not pay much attention to volume change. However, for example, recrystallization solid phase growth is generally accompanied by a volume change. In this case, in general, it is necessary to return to the Lagrangian considering the internal energy composed of kinetic energy, further potential energy, entropy, volume, and the like, and to establish the equation of motion for the Lagrangian. Lagrangian can be described as:
[0122]
That is,
L (ri, ∂t, V, ∂V / ∂t) = (1/2) Σm (∂ri/ ∂t)2+ {(1/2) M (∂V / ∂t)2} -PEV
It is.
[0123]
Here, PE is an external pressure, and in the case of constant pressure calculation, the volume V varies so that the internal pressure becomes equal to this. M is a virtual mass. Based on this, the equation of motion for Lagrangian is established.
[0124]
That is
(∂L (qj, q′j) / ∂qj) −d (∂L / ∂q′j) / dt) = 0
It is.
[0125]
Calculations can be advanced based on this formula. The present inventor has proceeded with strict work on this part as well.
[0126]
As described above, this system strictly examines the motion of individual Si atoms. Therefore, the basic output is the position, velocity, force, etc. of each particle at each time, but more macroscopic quantities can be calculated. That is, as an example, the thermal conductivity can be obtained. The inventor studied the accuracy and basic operation by calculating the thermal conductivity. In addition, this system was devised so that a single crystal can be handled as a finite temperature. In the conventional calculation method, there was one in which the single crystal was set to absolute zero, but this caused the heat flux to be infinite, and accurate calculation of conductivity could not be performed. This time, the present inventor has made it possible to add a “heat bath” to both ends of the crystal and manage the exchange of energy. As a result of the calculation, a value of 180 Watt / meter / Kelvin is obtained as shown in FIG. Since this is 148 to 150 Watt / meter / Kelvin according to general literature, it is a satisfactory value within an error range of about 20%.
[0127]
First, using this simulator, we examined the movement of each particle of the amorphous thin film on the oxide film. For example, FIG. 139 shows the motion of each grain at the growth edge during crystal growth at 600 ° C. It can be seen that the atomic density in the amorphous thin film is low near the growth edge.
[0128]
The results of analysis using the simulator are described below.
[0129]
First, using this simulator, we examined the motion of each particle of the amorphous thin film on the oxide film. The results are shown in Table 1.
[0130]
Figure 0003705733
In particular, in the calculation, first, an arithmetic average dimension was obtained from the distribution of Si atom deflection, and the square root of the square sum of the deviation from this value was expressed by ∂x. The average in the depth direction of the value of ∂x corresponds to the average interatomic distance described above. Table 1 is calculated for particles from the surface layer immediately before recrystallization of the amorphous thin film to a depth of about 1 angstrom. As can be seen from Table 1, for example, at 600 ° C., ∂x is 0.3135 angstrom, and on the other hand, the value of ∂x immediately before recrystallization in a state where an oxide film is deposited on an amorphous thin film. Is the lower value. That is, it is 0.1792 angstrom at 600 ° C. Again, this is calculated for particles from the surface layer to a depth of approximately 1 angstrom.
[0131]
As can be seen from the comparison of the above two values, it can be clearly seen that when the oxide film is clearly deposited on the surface, the fluctuation dimension of the atoms is reduced. When the influence range of the variation of ∂x was obtained, it was found that if it was about 600 ° C., it remained up to about 200 angstroms.
[0132]
As shown in Table 1 at 525 ° C., when the surface oxide film is not deposited, ∂x = 0.3011 angstrom, and when the surface oxide film is deposited, x = 0.1700 angstroms. Further, at 400 ° C., as shown in Table 1, when the surface oxide film is not deposited, ∂x = 0.2782 angstroms, and when the surface oxide film is deposited, ∂x = 0. 1542 angstroms.
[0133]
The analysis created according to the pointed out by the simulation results can be interpreted as follows. That is, when the semiconductor thin film becomes thin as described above, the average interatomic distance increases, and the atoms become very easy to move. Therefore, in such a state, not only recrystallization from the “seed” part is performed at a very high speed but also a very high quality crystal is obtained. FIGS. 6A and 6B show calculated values and effective values of the film thickness and average atomic spacing according to the present invention. The horizontal axis in FIG. 6 indicates the depth direction of the film thickness, and the vertical axis indicates the average atomic distance. It can be seen that the average interatomic distance increases as the film thickness decreases.
[0134]
Further, it was confirmed that in the case where there was no “seed” portion, the amorphous film was sequentially solidified to become granular. At this time, according to the calculation by the present inventors, when the amorphous film starts to solidify once and begins to become granular, the internal energy outlet disappears, and accordingly, the temperature rises slightly and recrystallization occurs. It has been found that the process is further promoted.
[0135]
As predicted by the prototype simulator, as the film thickness decreases before recrystallization, the bonding state of the amorphous film surface and in the film becomes “relaxed”, and only the underlying interface gives the structural information.
[0136]
Moreover, the present inventors also solved why it became granular like this using the simulator. As a result, it was confirmed that it was due to the force to reduce the internal energy.
[0137]
From the above, the results of the study by the present inventor have found that there is no relation between the film quality of the obtained single crystal film and the partial pressure of oxygen in the film forming gas, which is another phenomenon. According to the method proposed by the present inventors, a very good single crystal is obtained, and twins and the like are not recognized at all.
[0138]
Further, in the case where there is no “seed” portion, according to the calculation by the present inventors, crystallization starts from the surface side, crystallization proceeds downward, and there is a low atom at the tip of the crystal growth end. It has been found that a density region occurs. At the same time, using a simulator, we found that tensile strain occurred in the low atomic density region.
[0139]
Furthermore, when the amorphous thin film is heated to a temperature of about 600 ° C., recrystallization starts. At this time, a region having a low atomic density is formed in the amorphous region near the growth edge. When an amorphous film is originally formed by a CVD method or the like under general film formation conditions, the density is lower than that of a single crystal and the average atomic spacing is increased. This is because, when recrystallization is performed, it is necessary to increase the density as compared with the original state, so that atoms on the amorphous film side are attracted more to the crystal side. The lower the density at the crystallization edge, the more the crystallization progresses. However, if an amorphous material having an average atomic interval substantially equal to that of a single crystal is prepared in advance, the low density region does not appear. Therefore, the crystallization distance is extended far.
[0140]
In order to prove this, the following experiment was conducted. First, as shown in FIG. 140, an insulating film is formed on a (100) silicon substrate, a part of the insulating film is opened, and a sample using the silicon substrate as a seed is used.4An amorphous silicon film having a thickness of 200 nm was deposited at a partial pressure of 1 Torr, and a heat treatment at 600 ° C. was performed to measure the growth in the [100] direction.
[0141]
The result of measuring this with an optical microscope is shown in FIG. 141 (a). This figure is a typical optical micrograph of the sample taken from directly above. The white region is a region where crystallization has already progressed to become a single crystal. It has been found that the seed extends uniformly from the “seed” up to 1 μm with good reproducibility, but it has been found that the growth edge becomes wavy after further heat treatment. FIG. 141 (b) shows the time dependence of a typical growth distance obtained from the movement of the growth edge during the solid-phase growth in the horizontal direction by repeating the procedure of taking a photograph after heat treatment at 600 ° C. for 5 minutes several times. Indicates. The straight line in the figure does not pass through the origin, but at the beginning of growth it grows directly from the “seed” and then begins to spread sideways, so it seems that it is delayed to begin to grow sideways only for the time it is growing up. It is done. When the growth rate is obtained from the slope of each straight line drawn in the figure, there is some variation in a and b, but the growth rate is 1.5 nm to 2.0 μm, and the growth rate is 100 nm / min. The growth rate is slowed down. Once the growth has started to lag, the growth rate does not recover and the growth edge becomes wavy. Finally, growth stops when it hits a crystal generated from a place other than the “seed”.
[0142]
Next, the growth edge (interface between amorphous silicon and crystal) during the growth was analyzed in detail by transmission electron microscope observation (TEM) of the cross section. FIGS. 142, 143, 144, and 145 show cross-sectional photographs of growth edges that have been grown to 0.5 μm and those that have been grown to 2 μm as typical examples. As a result, it has been found that these are the (110) silicon face preferred growth mode and the (111) silicon face preferred growth mode, respectively.
[0143]
This is shown schematically in FIG. In other words, it has been found that the preferential growth surface changes as it grows laterally in the [100] direction.
[0144]
Furthermore, the inventors measured the stress in the film using a micro Raman method. As a result, as shown in FIG. 147, almost no stress is observed in the “seed”, and 3 × 10 3 away from the “seed” by about 1 μm.9dyn / cm2I found out that
[0145]
From these facts, the change of the preferential growth surface from the (110) silicon surface to the (111) silicon surface was considered as follows.
[0146]
First, the shear yield stress of silicon is 2 to 3 × 10 at the temperature at which this crystallization is proceeding.9dyn / cm2I think that the. This value appears to occur at a position that grows laterally by 0.5 μm or more from the “seed”. It was thought that this stress caused a shift of the (111) silicon surface and changed to a preferential growth of the (111) silicon surface. In particular, with this idea, as the growth progresses, (111) twinning continues to occur, so that the stress becomes a constant value after 1 μm and the crystallinity should not recover. In fact, when observed with a cross-sectional TEM, twins are visible as shown in FIG. Although there is some error in the dimensional position, the point at which the growth rate changes corresponds to the generation position of the (111) plane priority growth mode.
[0147]
In this way, the stress in the film was found to be extremely disadvantageous for crystal growth, and various causes of stress generation were studied in order to reduce this stress. As a result, the stress does not appear in the “seed” part and increases with growth. Therefore, I noticed that the volume change when the film crystallizes was one of the causes, and paid attention to this.
[0148]
The fact that the volume changes as the film grows is considered to be due to the fact that the bond distance between atoms changes between a single crystal state and an amorphous state even if they are composed of the same element. Therefore, it was considered that stress should not occur even in the amorphous state if the same average atomic spacing as in the single crystal state was used.
[0149]
From this prediction, when an amorphous thin film having an atomic spacing substantially matching the average atomic spacing of a single crystal was formed and lateral solid phase growth was performed, the (110) plane preferred growth was 10 μm or more as predicted. Then, a single crystal thin film having no crystal defects such as twins and good crystallinity could be obtained.
[0150]
Thus, when the amorphous film is in contact with the so-called “seed” single crystal exposed part, the “seed” crystal is recrystallized at a high speed at a stretch, and the part that is involuntarily recrystallized. By the time it occurs, the recrystallization dimension area can be expanded.
[0151]
On the other hand, when the amorphous film is not bonded to the so-called “seed” single crystal exposed portion, when a thin film having a certain thickness or less is prepared, the amorphous portion is individually , Agglomerates during crystal growth and becomes a single crystal without granular defects.
[0152]
The present invention provides a completely new method focusing on interatomic distances. The effects of this method are not yet fully elucidated academically because they apply an unprecedented phenomenon, but can be explained as described above at this stage.
[0153]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the present invention, when an amorphous semiconductor thin film is deposited on a substrate or an insulating film, the average atomic spacing distribution of the amorphous film composed of the main elements constituting the film is particularly changed to the average atomic spacing distribution of the single crystal. A single crystal semiconductor thin film is formed by applying a recrystallization energy thereto and performing solid phase growth.
[0154]
Hereinafter, embodiments will be described in detail with reference to the drawings.
[0155]
First, in obtaining the Si single crystal thin film in the first reference example, an amorphous Si film having an average atomic interval of 1.02 times or more of the average atomic interval of the Si single crystal is used in advance. N, which is a non-oxidizing atmosphere, is used to suppress the growth and adhesion of the oxide film to the surface of the porous film and relax the atomic spacing until just before the solid phase growth.2The atmosphere was heat treated.
[0156]
FIG. 2 is a diagram showing an outline of a thin film forming apparatus according to a first reference example of the present invention. This apparatus includes a chamber 101, a source gas introduction port 102 for film deposition, an exhaust port 103, and a sample stage 104 on which a sample on which a thin film is to be formed is placed. In this reference example, for example, hydrogen H as the source gas2And SiH4Or disilane etc. are introduce | transduced and doping gas can also be introduce | transduced as needed. In the figure, for the sake of simplification, there is only one introduction port, but this may also be introduced separately to the vicinity of the sample stage as necessary. The sample stage 104 has a heating mechanism so that the temperature can be raised or lowered as appropriate. Further, here, an evaluation device (special REEHD device) for determining crystallinity is provided, and includes a beam irradiation means 105 for irradiating the sample surface with a beam and a light receiving tube 106 for receiving reflected electrons from the sample surface. The “average atomic spacing” can be monitored with high accuracy. The beam irradiation means and the light receiving tube can be incident on and reflected from the sample surface at a very small angle, and the angle can be appropriately changed. Further above, a special Raman spectroscope 107, which is one of crystallinity evaluation apparatuses, is provided. A method for forming a thin film using this apparatus will be described. FIGS. 3A and 3B are diagrams showing an outline of a film deposition sequence according to the first reference example of the present invention. In FIG. 3, the horizontal axis represents time, and the vertical axis represents temperature. 4A to 4C are views showing a thin film forming process. Here, the temperature on the vertical axis was measured with a thermocouple attached to the sample stage 104 in FIG. Of course, the thermocouple is a well-calibrated one.
[0157]
First, as shown in FIG. 4A, a silicon oxide film 202 was previously deposited on the surface of a p-type single crystal (100) silicon substrate 201, and an opening 203 was formed by photolithography. Prior to the deposition of the thin film, the substrate and the like were cleaned at a predetermined temperature and gas composition before the point T1 in FIGS. 3 (a) and 3 (b).
[0158]
Subsequently, as shown in FIG. 4B, an amorphous silicon film 204 having a film thickness of 315 angstroms is deposited. In FIG. 3, the area between the points T1 and T2 corresponds to a so-called film forming process.
[0159]
After this, nitrogen N2Heat treatment for recrystallization is performed in an atmosphere. This corresponds to time points T3 to T4 in FIG. 3, and the temperature was, for example, 600.degree. After that, the temperature is lowered and taken out after time T5. In this way, a single crystal silicon film 205 is obtained as shown in FIG. Here, as a result of performing film formation from point 1 to point T2 while changing the temperature and gas composition, when the film formation rate R is performed under the condition satisfying the following formula, the average interatomic distance is 1.02. The above film was obtained.
[0160]
logR (Å / min) ≧ −10614 / τ (K) +14.857
The region indicated by this condition is shown in FIG. In regions other than these conditions, a film having an average atomic spacing exceeding 1.02 could not be formed.
[0161]
In this reference example, the average atomic spacing is maintained to be 1.02 times or more that of the silicon single crystal, so that an oxide film does not adhere to the surface of the amorphous silicon film 204 in the chamber 101 shown in FIG. It was kept in an evacuated state. And it recrystallized as it is at 600 degreeC corresponded to the time shown to T4 of FIG.
[0162]
FIG. 3B shows, for example, an outline of the transition of the film quality used here. The film quality was evaluated using, for example, special RHEED apparatuses 105 and 106 and a special Raman spectrometer 107 shown in FIG. The measurement results are shown in FIG. The horizontal axis shows the passage of time, and the vertical axis shows the average atomic spacing. At T2, that is, at the end of film formation, the average atomic spacing of the amorphous silicon film 204 on the silicon oxide film 202 was 1.02 times that of the silicon single crystal. Time T5 corresponds to after recrystallization, and the average atomic spacing is 1.00 compared to the silicon single crystal.
[0163]
Thereafter, the film quality in the chamber of FIG. 2 was evaluated. The evaluation results are shown in FIG. FIG. 6A shows the measurement principle. As is clear from FIG. 6B, it can be seen that the average interatomic distance is 1.02 or more from the surface to about 80 nm, and becomes extremely small as the depth further increases. Moreover, the measurement result of a horizontal direction solid-phase growth rate is shown in FIG. The horizontal axis shows the recrystallization time. In other words, this corresponds to the time T3 to T4 in FIG. The vertical axis represents the lateral recrystallization distance. The longer the distance in the lateral direction, the more suitable for use as an SOI device. In addition, it is advantageous that the recrystallization region has as few crystal defects as possible for application to SOI devices. A curve a in FIG. 7 corresponds to the reference example shown above. Curves b, c, and d in FIG. 7 are based on a conventional method prepared for comparison, and each deposits an amorphous film having a thickness of 200 nm, and no particular attention is paid to the atmosphere on the way. Exposed to. Then put in another furnace, N2Annealed in an atmosphere and heat-treated at 600 ° C. for 1 hour. The average atomic spacing at this time was 1.001. In the case of the conventional example recrystallized in this way, the recrystallization rate was low and many twins were included.
[0164]
As is clear from the figure, according to the method of the reference example of the present invention, the growth is performed at a gradient of about 1.7 times as compared with the result of the conventional example. The higher this gradient, that is, the faster the growth rate, the better the crystallinity and the longer the distance.
[0165]
As already described in the section of action, in the process of recrystallization from amorphous to single crystal, if there is a part where crystal nuclei are involuntarily generated, not only the crystallinity is deteriorated but also recrystallization. Inconveniences such as non-elongated dimensions occur. Therefore, in order to improve the crystallinity and extend the crystal distance, recrystallization should be performed as fast as possible. As can be seen from the above data, the results of the reference example of the present invention have found significant results in both “high speed” and “crystallinity”. In the conventional method, means for adding impurities at a high concentration or applying pressure is used, but the present inventors have provided a completely new method focusing on the interatomic distance.
[0166]
By cleaning the surface of the amorphous silicon film and thinning the film thickness etc. in this way, the atoms are temporarily bonded, but a free state in which the bonds between atoms are loosened is created. Leads to an increase in the average interatomic distance. When heat treatment is performed while maintaining the increase in the average interatomic distance, atoms on the surface of the amorphous silicon film can easily move. Then, the recrystallized size region could be expanded from the exposed portion of the single crystal that became the “seed” until a portion that recrystallized at a high speed and an involuntary recrystallization occurred.
[0167]
In this reference example, the atmosphere in the recrystallization step is N.2However, this may be a hydrogen atmosphere or an argon atmosphere. In this reference example, the solid-phase growth temperature is set higher than the deposition temperature. Conversely, the solid-phase growth temperature may be low and heat treatment may be performed for a long time, or the solid-phase growth may be promoted by light. In addition to heat treatment, EB or the like may be used.
[0168]
Next, a second reference example of the present invention will be described.
[0169]
With the miniaturization of integrated circuits, the size of semiconductor elements is approaching the limit, and not only two-dimensionally reducing but also three-dimensional considerations, that is, reducing the channel region simply by reducing the distance between the source and drain. It has become necessary to reduce in the depth direction. For example, in the case of MOS, when the channel spacing becomes narrower to about 0.1 μm, it has become necessary to make a low concentration layer only in the vicinity of the surface of the channel through which current actually flows. Therefore, the technology for forming such an extremely thin single crystal layer is indispensable. Furthermore, the bipolar transistor has a wide range of applications, such as high-speed operation being possible by making the base region thin.
[0170]
FIG. 8 shows a method for manufacturing a thin single crystal silicon layer that can be used in the base region of a bipolar transistor as a second reference example of the present invention.
[0171]
First, as shown in FIG. 8A, the surface of the silicon substrate is washed with a 0.1% HF aqueous solution to remove the natural oxide film 2 on the surface and clean the surface of the substrate. This substrate is transferred to the apparatus of FIG.
[0172]
Next, the temperature is raised to 525 ° C. while flowing hydrogen gas at 10,000 SCCM and 1 Torr. Then, while maintaining the temperature at 525 ° C., silane gas 500 SCCM and 3 Torr were passed for 2 minutes, and an amorphous film was deposited on the substrate by thermal decomposition reaction of silane gas. At this time, the average atomic spacing of the amorphous film was 1.02 times that of the single crystal. However, this average atomic spacing was monitored using an amorphous film deposited on a silicon oxide film provided on a separate substrate. When the thickness of the amorphous film 3 was 80 nm or less, the average atomic spacing gradually increased from 1.02 times that of the single crystal.
[0173]
Further, when diborane is flowed simultaneously with silane gas, a p-type semiconductor layer is formed, and when phosphine is flowed simultaneously, an n-type semiconductor film is formed. Here, the case where only silane gas is flowed is shown.
[0174]
In this way, after the amorphous silicon film 3 is formed by flowing silane gas, the temperature of the amorphous silicon film is raised to 600 ° C. while flowing high purity hydrogen gas again so that the surface of the amorphous silicon film is not oxidized. Held for hours. The same applies when a high purity gas such as argon gas, helium gas or nitrogen gas is used instead of hydrogen gas.-4You may maintain the high vacuum below Torr. Thus, during heat treatment in a non-oxidizing atmosphere at 600 ° C., crystallization occurs from the underlying silicon substrate by solid phase growth as shown in FIG. 4 At this time, the average atomic spacing of the amorphous silicon is in a relaxed state of 1.02 times that of the single crystal, and as shown in FIG. 1, the silicon atoms freely move from the amorphous surface to cause solid phase growth. Therefore, surplus silicon atoms escape to the surface, and insufficient silicon atoms are compensated from the surface, so that it seems that a high-quality single crystal without crystal defects could be grown.
[0175]
In order to measure the range in which silicon atoms can move, the range where replenishment can reach from the surface, or the range covered by the bonding potential of active silicon atoms on the surface, the average atomic spacing of the amorphous film is changed by changing the film thickness. The defect density was measured in exactly the same manner under other conditions. That is, the growth of the amorphous silicon film and the solid phase growth are performed in the same chamber so that the solid phase growth is performed without the oxide film on the surface, and the amorphous silicon with various thicknesses. The difference in defect density of the single crystal film was measured from the case where the film was formed, transferred to another reactor as before, a natural oxide film was formed on the surface, and then solid phase growth was performed. The result is shown in FIG. As is apparent from this figure, it is desirable that the film thickness of the amorphous silicon film is 80 nm or less, and when it is 80 nm or more, these effects do not reach and crystal defects are observed.
[0176]
Next, by changing the film thickness to change the average atomic spacing of the amorphous film, maintaining a free surface without an oxide film (curve a), once taken out into the atmosphere after the amorphous film is formed, The result of measuring the relationship between the electron mobility and the film thickness of the amorphous film when the oxide film exists on the surface of the amorphous film (curve b) by changing the atmosphere during the solid phase growth to an oxidizing atmosphere. As shown in FIG. In this case, the electron mobility is large when the film thickness of the present invention, which is a formation method without an oxide film, is 80 nm or less, that is, when the average atomic spacing of the amorphous film is 1.02 times or more that of a single crystal. However, in the case of the conventional forming method in which an oxide film exists on the surface, the electron mobility is small. From this figure, it can be seen that the absence of an oxide film and maintaining the average atomic spacing at least 1.02 times that of a single crystal play an extremely important role in electron mobility. For comparison, FIG. 134 shows the state of solid phase growth when the surface of an amorphous film is oxidized and the average atomic spacing is smaller than 1.02 times that of a single crystal. In the crystalline film, atoms are randomly arranged, and as the crystal growth progresses, each atom fits into a regular crystal lattice position. At this time, the number of atoms in random arrangement does not match the number of atoms in regular lattice positions. This is even worse locally, and as shown in FIG. 135, the crystal grows, so that there is a gap between the lattices, or there are not enough atoms at the lattice positions. Nevertheless, even though each atom is amorphous, it has crystals, and its mobility is small and it cannot move freely. Therefore, these remain in the single crystal film as lattice strain, crystal defects, twins, and the like. Therefore, in the case of the conventional method, when crystallizing by solid phase growth after amorphous film formation, a large number of crystal defects exist in the single crystal. These are called twins and stacking faults, and include many point defects, dislocation nets, and screw dislocations.
[0177]
Next, a third reference example of the present invention will be described. In the reference example, an amorphous silicon film was grown in a hydrogen atmosphere. In this example, a turbo molecular pump was used to make 1 × 10 5.-4While evacuating to a high vacuum of Torr, heat treatment is performed to make a single crystal. That is, using thermal decomposition of silane gas, depositing amorphous silicon at a pressure of 3 Torr, a flow rate of 200 sccm, a flow rate of 525 ° C. and a deposition rate of 10 nm / min, flowing silane gas for 5 minutes, stopping the silane gas, × 10-4While evacuating to a Torr vacuum, heat treatment was performed at 600 ° C. for 10 hours to form a single crystal, and a 50 nm single crystal thin film was formed. Conventionally, 10 using a rotary pump-2Exhaust to about Torr, and a small amount of oxygen formed a natural oxide film, but an extremely high vacuum can be obtained by introducing a turbo molecular pump.
[0178]
In this case, crystal defects were not observed with a transmission electron microscope (TEM), and the film thickness was changed. However, any film having a film thickness of 80 nm or less and an average atomic interval of 1.02 times or more of a single crystal is used. No crystal defects were observed by TEM.
[0179]
Next, a fourth reference example of the present invention will be described.
[0180]
In this example, the carrier concentration is 1 × 10.17cm-3As shown in FIG. 10, the mobility after single crystallization of the film formed by flowing phosphine simultaneously with the silane gas at the time of film formation of the amorphous film was obtained by Hall measurement. . Whereas an oxide film on the surface as in the prior art, a single crystal having high mobility and good crystallinity could not be obtained even if a thin amorphous was used, the film thickness was 80 nm when using the method of the present invention. Below, that is, when the solid phase growth is performed using an amorphous film having an average atomic interval of 1.02 times or more of that of a single crystal, the crystallinity is drastically improved. I was able to improve.
[0181]
Next, a fifth reference example of the present invention will be described.
[0182]
In this example, in order to measure the dependence on the degree of vacuum during the heat treatment, after the amorphous silicon film having a thickness of 50 nm was formed in the same manner as in the above reference example, the Hall movement of the film heat-treated at 600 ° C. for 10 hours at a different degree of vacuum was performed. The degree was measured. The average atomic spacing of the film immediately after the film formation was 1.025 times that of the single crystal. As a result, the degree of vacuum is 1 × 10.-3When it became worse than Torr, as shown in FIG. 11, the mobility in the film | membrane after crystallization fell rapidly. When the surfaces of these films are observed by RHEED (Reflection High Energy Electron Diffraction) during heat treatment, 1 × 10-3It was also found that in a vacuum lower than that of Torr, a diffraction image showing silicon crystals could not be obtained even after crystallization was completed, and the surface was covered with oxide. As a result of examining the time change of the average atomic spacing before and after the solid phase growth, it was 1.03 times that of the single crystal immediately after the film formation, but the average atomic spacing gradually decreased while being left in the furnace, and the solid phase growth. Immediately before, it was found to be contracted to 1.005. This is cited as one of the evidence supporting the effect of the reduction of the average atomic spacing of the present invention.
[0183]
Further, as a sixth reference example of the present invention, a description will be given of a method in which the atmosphere is reduced to prevent oxidation of the amorphous silicon surface during solid phase growth. Oxygen, moisture, etc. are drifting in the furnace due to leakage of air from the joints of pipes or re-evaporation of adsorbed molecules on the walls of the furnace, and this is diluted with hydrogen gas or pushed away to create a reducing atmosphere. did. Here, when the pressure of hydrogen gas is increased and the flow rate is increased, surface oxidation is suppressed, and the average atomic spacing of the deposited amorphous film is maintained until immediately before solid phase growth, so that defects in the single crystal are eliminated. , Mobility will improve. Here, arsenic concentration 2 × 10 as the base substrate19cm-3A monocrystalline silicon film is formed by forming an intrinsic amorphous silicon film with a thickness of 20 nm on this n-type silicon substrate and performing heat treatment at 580 ° C. for 1 hour in a reducing atmosphere using hydrogen. Formed. The average atomic spacing of the deposited 20 nm amorphous silicon film was 1.03 times that of the single crystal. However, this value was monitored using a separately deposited amorphous film on silicon oxide.
[0184]
FIG. 12 shows the result of changing the hydrogen flow rate and measuring the relationship between the hydrogen flow rate and electron mobility. As is apparent from this figure, it can be seen that the electron mobility increases as the hydrogen flow rate increases.
[0185]
Similar effects were obtained when an inert gas such as argon gas, helium gas, nitrogen gas, or the like was flowed in addition to the reducing hydrogen atmosphere.
[0186]
An example of the result of analyzing the impurity distribution after the completion of the single crystallization by SIMS is shown in FIG. Undersubstrate is arsenic concentration 2 × 1019cm-3However, the 20 nm single crystal thin film formed on the n-type semiconductor by the method of the present invention remained intrinsic without any conductive impurities below the SIMS detection limit.
[0187]
The chemical vapor deposition method (CVD method) based on the thermal decomposition of a gas containing silicon has been described as an example. However, the same effect can be obtained by using an evaporation method, a sputtering method, or the like for forming an amorphous silicon film. It was. It goes without saying that the same effect can be obtained with germanium other than silicon.
[0188]
A method for forming a MOS transistor using this apparatus will be described as a seventh reference example of the present invention.
[0189]
First, as shown in FIG. 14A, after the first semiconductor device is formed on the silicon substrate surface 11, a silicon oxide film 12 is deposited by about 1 μm on the entire surface of the silicon substrate by the CVD method. Here, the first semiconductor device is a MOSFET composed of a gate electrode 6 and a source / drain region 7, and 8 is an element isolation insulating film.
[0190]
Next, as shown in FIG. 14B, after a resist is applied and exposed and developed, the silicon oxide film 12 in a desired region is etched by reactive ion etching, and silicon that becomes a seed crystal at the time of stacking part single crystallization. Expose the substrate surface and strip the remaining resist. Then, the silicon substrate is washed with an acid or the like and carried into an amorphous silicon reaction furnace while keeping the exposed silicon surface clean.
[0191]
In the formation, first, the wafer is carried into the reaction furnace, and then the inside of the reaction furnace is evacuated. Careful attention is given so that a natural oxide film does not grow on the exposed silicon surface that will become a seed crystal when solid phase growth is performed later. Then, the substrate temperature is raised to 450 to 550 ° C.
[0192]
Here, when amorphous silicon is deposited using silane gas, the substrate temperature is kept between 500 and 550 ° C. in order to obtain good quality amorphous silicon, and between 450 and 550 ° C. when disilane gas is used. Keep on. Silane or disilane gas is introduced into the reaction furnace, and amorphous silicon 13 is deposited on the entire surface of the substrate by the thermal decomposition reaction of these silane gases (FIG. 14C). At this time, diborane or phosphine may be mixed into the silane-based gas, and an amorphous silicon film containing boron or phosphorus may be deposited. The film thickness of this amorphous silicon layer is 20 nm or less. In this way, when a desired film thickness of 20 nm or less is obtained, introduction of the silane-based gas into the reaction furnace is stopped and the furnace temperature is lowered. The deposition rate is controlled by the gas flow rate or the like, and the film is formed under the conditions satisfying the deposition rate equation.
[0193]
Subsequently, the inside of the apparatus is continuously evacuated to 10-7A high vacuum of less than Torr is set, the furnace temperature is raised to about 600 ° C., and the thin amorphous silicon film is crystallized to form a single crystal silicon layer 14 (FIG. 14D). In this step, amorphous silicon is laterally single-crystallized using the surface in contact with the substrate silicon as a seed for solid phase growth. In high vacuum, the average atomic spacing of the amorphous film is maintained at the value at the time of deposition, so the bonding of the amorphous film is kept loose, and the silicon on the surface of amorphous and single crystal silicon Atoms are very easy to move because of imperfect bonds, and migrate by migrating the surface. Furthermore, by using a thin film of 20 nm or less, the influence of the surface migration is spread throughout the film, and the entire atoms in the film are kept in a state of being very mobile. Therefore, the crystallization rate is high, and the single crystallization is performed far from the seed before random crystal nucleation that prevents single crystallization occurs. For example, when crystallization was performed at 600 ° C., single crystallization was performed up to a length of 20 μm. The temperature for crystal growth may be lower. However, a longer time is required. For example, 20 hours or more were necessary at 580 ° C. Further, the concentration in the amorphous silicon is 1020cm-3When a certain amount of boron or phosphorus was introduced, the crystallization rate increased and the single crystallization region became 100 μm. Furthermore, if an element that is electrically active with respect to silicon, such as high-concentration phosphorus or boron, was previously added to the surface of the underlying insulating film, single crystallization of a wider area could be promoted. The same effect could be obtained even when the insulating film itself was formed of glass containing phosphorus, boron, or the like. By these measures, in addition to the migration of atoms on the surface, the movement of atoms at the lower interface also easily occurs, so the rate of crystal growth has increased, and it is considered that single crystallization has progressed more widely.
[0194]
Further, before the amorphous silicon is single-crystallized, it may be once taken out of the reaction furnace, and boron or phosphorus may be introduced by ion implantation. In this case, it is necessary to release the natural oxide film again after carrying in the furnace again and before the solid phase growth to loosen the average atomic spacing again.
[0195]
As a modification, the amorphous layer may be shaped into a desired shape before single crystallization. In this case, after applying a resist, exposing and developing, the silicon is etched by RIE, and the remaining resist is peeled off. The solid-phase growth rate varies greatly depending on the growth direction, and it has been confirmed that the <100> direction is the fastest. For this reason, the amorphous layer has a long side in the <100> direction as shown in FIG. The wafer is carried into the furnace, and the natural oxide film on the amorphous silicon is peeled off by the above-described reduction reaction. Thereafter, solid phase growth is performed in a high vacuum state.
[0196]
Although the thin and high-quality single crystal silicon thin film 14 is formed by the above steps, the element may be formed using a single crystal thin film having a thickness of 20 nm or less as it is unless particularly necessary. In this case, the mobility is rather large, and NMOS is 1000 cm.-2Those exceeding / V · sec were also obtained. However, when forming an element, unlike a normal element, a device is required for forming a source / drain contact. First, an insulating film 18 is formed on the single crystal silicon thin film 14, and a contact is opened in a region corresponding to one of the source and drain of the insulating film 18. For this, even if any one of RIE, CDE, fluorine-based aqueous solution, and the like is used, the single crystal film penetrates by over-etching. Therefore, in order to reduce the contact resistance, silicide such as tungsten silicide was used as the wiring instead of the commonly used polycrystalline silicon. For example, tungsten silicide is formed using a mixed gas of tungsten hexafluoride and hydrogen gas. In addition, after the exposed portion of the single crystal thin film in the contact region is cleaned using the present invention, a thin film amorphous silicon having a thickness of 20 nm or less continuously doped at a high concentration may be deposited and crystallized to be used as a wiring. . In any case, good contact characteristics were obtained, and a high mobility element (transistor or the like) could be formed as described above (FIG. 14E).
[0197]
Further, as an eighth reference example of the present invention, an example in which a thicker single crystal layer is formed by using twice deposition of amorphous silicon and crystallization by heat treatment will be described.
[0198]
The first amorphous silicon deposition and crystallization are performed in the same manner as the sixth reference example shown in FIGS. 14A to 14D, and are shown in FIGS. 16A to 16D. Thus, the single crystal silicon film 14 is obtained.
[0199]
Thereafter, second amorphous silicon deposition and crystallization are performed. That is, after the heat treatment for forming the first single crystal silicon film, the reaction furnace temperature is set to 450 ° C. to 550 ° C. without opening the reaction furnace, and a silane-based gas is introduced into the reaction furnace. A crystalline silicon film 13s is deposited (FIG. 16E), and the introduction of gas is stopped. At this point, the silicon substrate 11 may be carried out of the furnace and crystallized using another annealing furnace. Then, the furnace temperature is raised to about 600 ° C., and as shown in FIG. 16F, the amorphous film is monocrystallized in the vertical direction using the previously crystallized film 14 as a seed. When the 200 nm amorphous film 13 s was deposited, it was easily single crystallized in the vertical direction to obtain a single crystal silicon film 14.
[0200]
After that, the silicon substrate is taken out of the vacuum furnace, a silicon oxide film is deposited by CVD, a resist is deposited and exposed and developed, and the desired region of the underlying silicon oxide film is reactive ion etched using this resist as a mask. Etch with Then, the remaining resist is stripped, and then a desired region of silicon that has been monocrystallized is etched by reactive ion etching using the silicon oxide film as a mask. After the silicon oxide film 20 is deposited again by the CVD method, the silicon oxide film is planarized by the bias sputtering method. Thereafter, the silicon oxide film is wet etched until the single crystal silicon layer is exposed (FIG. 16G). In this way, a second single crystal silicon layer is obtained in which element isolation is performed by the silicon oxide film 20, and the total film thickness of the single crystal silicon layer 14 is 220 nm.
[0201]
The following describes the fabrication of the second layer MOS transistor. First, channel doping for threshold control is performed on the second silicon substrate, a CVD silicon oxide film serving as a gate insulating film is deposited to 20 nm, and a CVD polysilicon film serving as a gate electrode is deposited to 200 nm. A resist is applied, exposed and developed, polysilicon is etched by RIE, a gate electrode is formed, and a conductive impurity is ion-implanted into a region to be a source / drain. The dose is determined in consideration of the thickness of the second silicon film. For example, when the film thickness is 50 nm, 1 × 1015cm-2Then, 1 × 10 As ions20cm-3A high concentration of was obtained. Then, activation annealing is performed to activate the conductive impurities. Further, a CVD silicon oxide film is deposited, an opening for forming a source / drain electrode is provided, and an electrode and a wiring layer are formed.
[0202]
In the present invention, the amorphous film may be formed by sputtering or UHV. For example, a silicon substrate having an insulating film in which a part of the silicon substrate is exposed is 10.-10A high vacuum of less than Torr is maintained, high-purity silicon is used as a target, evaporated by an electron beam, and deposited on the silicon substrate surface. At this time, after an amorphous silicon film having an average atomic interval of 1.03 times and a film thickness of 20 nm is formed on the insulating film by vapor deposition, the silicon substrate is heated at 600 ° C. for 5 hours or more while being kept in a high vacuum. A single crystal silicon thin film could be formed on the insulating film.
[0203]
Next, a first embodiment of the present invention will be described.
[0204]
In this example, as shown in FIG. 17, granular single crystal silicon 205 is formed. Again, in the same manner as in Reference Example 1, in obtaining a silicon single crystal thin film, an amorphous silicon film having an average atomic spacing of 1.03 times or more of the average atomic spacing of the silicon single crystal is used in advance. N in a non-oxidizing atmosphere to suppress the growth and adhesion of an oxide film on the surface of the amorphous film2And heat-treated.
[0205]
The apparatus for film formation was the same as that shown in FIG. The sequence for forming the thin film was the same as that shown in FIG. However, the sample structure was chosen to be slightly different. That is, in the previous reference example 1, the opening 203 was provided in the silicon oxide film 202 as shown in FIG. 4, but in this example 1, the opening was provided as shown in FIGS. 18 (a) to 18 (c). There wasn't.
[0206]
First, after forming a silicon oxide film 202 as shown in FIG. 18A, an amorphous silicon film 204 is deposited as shown in FIG. This film thickness was 315 angstroms in Reference Example 1, but was 200 angstroms here. However, as reported at the beginning of this Example 1, in the measurement results immediately after film deposition, the average interatomic distance was 1.03 times that of the single crystal silicon substrate.
[0207]
Thereafter, as shown in FIG. 18C, heat treatment is performed at 600 ° C. for 5 hours to form single crystal silicon 205. Here, the recrystallization conditions were the same as those in Reference Example 1. That is, in order to suppress the deposition of the surface natural oxide film, for example, the same furnace was used. Here, as described above, the amorphous silicon film is not in contact with the so-called “seed” exposed portion of the single crystal silicon when it is recrystallized. As a result, as shown in the TEM photograph in FIG. 19, the amorphous portion was aggregated while growing, and extremely high quality single crystal grains having no defects were obtained. As shown in the TEM photograph in FIG. 20, as a result of detailed observation of the single crystal, the <001> silicon axis grows in the vertical direction with respect to the underlying silicon oxide.
[0208]
The present inventors have further found that the grains can be arranged in an arbitrary size by selecting the film thickness, temperature, base, and the like. Incidentally, FIGS. 21A to 21C show results when the initial amorphous silicon film thickness is 200 angstroms, 100 angstroms, and 50 angstroms. In each case, the initial interatomic average interatomic distance was 1.03 times, 1.032 times, and 1.034 with respect to that of the single crystal silicon film. These are all very good single crystals.
[0209]
Next, a second embodiment of the present invention will be described.
[0210]
Here, in obtaining a Ge single crystal thin film, a film having an average atomic interval of an amorphous Ge film of 1.02 times or more of an average atomic interval of a Ge single crystal is used in advance to oxidize the surface of the amorphous film. N in non-oxidizing atmosphere to suppress film growth and adhesion2And heat-treated. The apparatus shown in FIG. 2 was used as the film forming apparatus as in Reference Example 1.
[0211]
Also, the sequence for film deposition was the same as in FIG. The sample structure was the same as that of Example 1 shown in FIG. 18A as shown in FIG. That is, even in this example, no opening was provided.
[0212]
Then, amorphous germanium 206 was deposited using deposition conditions such that the average atomic spacing of germanium in the film was 1.02 times the average atomic spacing of the Ge single crystal (FIG. 22B). At this time, the film thickness of the amorphous germanium was 115 angstroms, for example.
[0213]
Thereafter, for recrystallization, recrystallization was performed in the same manner as in Reference Example 1 to form a granular single crystal germanium film 207 (FIG. 22C). That is, the same furnace as in Reference Example 1 was used to suppress the deposition of the surface natural oxide film.
[0214]
In this example, since the amorphous germanium film is not in contact with the so-called “seed” single crystal exposed portion in recrystallization, the result is similar to the example shown in FIG. The crystalline part agglomerated during crystal growth, and an extremely good single crystal having no defects was obtained. Moreover, a uniaxial orientation was obtained.
[0215]
The present inventors have further found that the grains can be arranged in an arbitrary size by selecting the film thickness, temperature, base, and the like.
[0216]
That is, the average atomic spacing of the amorphous film is set to 1.02 or more of the single crystal, the surface of the amorphous film is kept in a free state, atoms can move freely in the film, and the chemical potential Focusing on the change in (gypsum free energy), the silicon atoms are moved simultaneously with crystallization to aggregate the atoms.
[0217]
This example will be further described as a third embodiment.
[0218]
First, as shown in FIG. 23A, the surface of the silicon substrate 41 is oxidized in a 950 ° C. water vapor atmosphere to form a silicon oxide film 42 having a thickness of 0.1 μm. Then, an amorphous silicon film 43 having a thickness of 0.02 μm is deposited by the CVD method. Here, the amorphous silicon film was formed at a silane gas of 1 Torr at 525 ° C. for 2 minutes.
[0219]
Thereafter, the silane gas is stopped and heat treatment is continuously performed at 600 ° C. for 30 minutes to form single-crystal particles 44 as shown in FIG. At this time, the argon gas passed through the gas purifier was kept flowing to suppress the surface of the amorphous silicon from being oxidized. By this heat treatment, the amorphous silicon is crystallized and aggregated at the same time to form a single crystal granular layer. The electron microscope (SEM) photograph at this time is shown in FIGS. 24 and 25, and the transmission electron microscope (TEM) photograph of the cross section is shown in FIG. Each grain is aligned in both size and spacing, as can be seen from the photo. Moreover, the size is controlled to the same size with good reproducibility.
[0220]
Next, in this case, the relationship between the film thickness of the amorphous silicon film and the grain size after heat treatment at 600 ° C. for 1 hour was measured. The result is shown in FIG. From this figure, it can be seen that the grain size can be increased if the thickness of the original amorphous silicon film is increased.
[0221]
It is also possible to control the shape of the grains when they are aggregated depending on the degree of familiarity between the base and amorphous silicon.
[0222]
That is, each grain becomes smaller when the silicon oxide film is used as a base. On the other hand, in the case of phosphosilicate glass (PSG), the grains are greatly flattened.
[0223]
Next, when the base is a PSG film, a silicon nitride film, or a silicon oxide film, the relationship between the film thickness of the amorphous silicon film and the diameter of the heat treatment grain at 600 ° C. for 1 hour was measured, and the result is shown in FIG. Show. From this result, it is understood that the diameter of the grains can be controlled also by selecting various bases. In addition, the grain size can be similarly increased by using a BSG, BPSG, AsSG film or the like.
[0224]
Furthermore, the same control can be performed depending on the temperature of the heat treatment and the oxidation degree of the atmosphere.
[0225]
Next, a fourth embodiment of the present invention will be described.
[0226]
First, as shown in FIG. 29A, a silicon oxide film 52 having a film thickness of 0.1 μm is formed on the surface of a silicon substrate 51 by a CVD method using a mixed gas of silane gas and oxygen at a substrate temperature of 450 ° C. An amorphous silicon film 53 having a film thickness of 0.03 μm is deposited by a CVD method using.
[0227]
Thereafter, when the silane gas is stopped and hydrogen gas is kept flowing for 1 hour, the amorphous silicon is crystallized and aggregates to form a single crystal granular body 54 as shown in FIG.
[0228]
When this is oxidized with a mixed gas of hydrochloric acid gas and water vapor at 750 ° C. for 20 hours, a silicon oxide film 55 having irregularities with a period of about 0.05 μm is formed on the surface (FIG. 29C).
[0229]
Thereafter, a polycrystalline silicon film 56 is formed on the upper layer by a CVD method using a silane gas at a substrate temperature of 630 ° C. (FIG. 29D).
[0230]
As a result, it is possible to form an electrode with a surface area of 0.05 μm and a large surface area. When this polycrystalline silicon film is used as an electrode, the conductive impurity may be formed later by ion implantation, but it can also be formed by simultaneously flowing a gas such as diborane. Since all the steps can be performed at 800 ° C. or lower in this manner, the present invention can also be applied to the case where a MOS element or the like is formed in another region.
[0231]
Further, in the step of FIG. 29 (c), film formation with a silane gas is performed at a substrate temperature of 550 ° C., an amorphous silicon film is deposited, and a surface with large irregularities is formed by repeating the steps shown in FIG. 29 (a) again. be able to.
[0232]
Further, even if disilane gas is used instead of silane gas, or an amorphous silicon film is formed by another method such as vapor deposition or MBE, the surface is not oxidized and crystallization is promoted so as to keep a free state. If it is made, the same effect can be acquired. Next, as a fifth embodiment of the present invention, a method of using the present invention for a MOS capacitor will be described.
[0233]
First, as shown in FIG. 30A, a silicon oxide film 62 having a thickness of 0.05 μm is formed on the surface of a silicon substrate 61, and a silicon oxide film is formed by anisotropic ion etching using ions 64 using the resist pattern 63 as a mask. Etch.
[0234]
Thereafter, as shown in FIG. 30B, a silicon oxide film 65 is deposited by 0.25 μm by the CVD method.
[0235]
Further, as shown in FIG. 30C, a resist pattern 66 is formed and anisotropic etching is performed with ions 67.
[0236]
Then, the etching is finished when the etching reaches the silicon substrate 61. In this way, a silicon oxide film having a U-shaped cross section is formed as shown in FIG. Here, the bottom of the silicon oxide film may be left even if overetching is performed to some extent.
[0237]
When the shape processing of the base is completed in this way, first, as shown in FIG. 30E, an amorphous silicon film 68 having a thickness of 0.02 μm is deposited on the entire surface by the CVD method using silane gas. .
[0238]
Then, when the heat treatment is performed at 550 ° C. for 1 hour while the silane gas is stopped and the hydrogen gas is continuously flown, the amorphous silicon on the surface of the silicon oxide film 65 having a U-shaped cross section is crystallized and aggregated to form FIG. As shown in (f), a single crystal granular body 69 is formed. Here, the amorphous silicon does not aggregate on the surface of the silicon substrate 61 and is solid-phase grown in the same crystal orientation as that of the single crystal silicon substrate to form a flat film.
[0239]
When this is oxidized with a mixed gas of hydrochloric acid gas and water vapor at 750 ° C. for 20 hours, a silicon oxide film 70 having irregularities with a period of about 0.05 μm is formed (FIG. 30G).
[0240]
Thereafter, a polycrystalline silicon film 71 as a capacitor electrode, a silicon oxide film 72 as a capacitor insulating film, and a polycrystalline silicon film 73 as a capacitor electrode are formed on the upper layer by a CVD method using silane gas at a substrate temperature of 630 ° C. (FIG. 30 (h)).
[0241]
As a result, it is possible to form a capacitor having a large effective capacity by increasing the surface area by making the surface uneven by 0.05 μm.
[0242]
Next, a ninth reference example of the present invention will be described.
[0243]
In this method, when obtaining a Si single crystal thin film, a silicon oxide film 2 having an opening is formed on the surface of a silicon substrate 1 as shown in FIG. A single crystal is deposited so as to coincide with the average atomic spacing of the single crystal.2A silicon single crystal is obtained by heat treatment in an atmosphere.
[0244]
FIG. 32 is a diagram showing an outline of a thin film forming apparatus according to a ninth reference example of the present invention. In this apparatus, a viewing window W is formed in a chamber 311, and a laser light source 315 and a spectroscope 316 are installed through the window so that the density of the amorphous film can be continuously observed by Raman scattering spectroscopy. It is characterized by that. That is, the chamber 311 is provided with a source gas introduction port 312 for film deposition, an exhaust port 313, and a sample stage 314 on which a sample on which a thin film is to be formed is placed. In this embodiment, for example, hydrogen H is used as the source gas.2And SiH4Alternatively, disilane or the like is introduced through the mass flow controller 317, and a doping gas can be introduced as necessary. In the figure, for the sake of simplification, there is only one introduction port, but this may also be introduced separately to the vicinity of the sample stage as necessary. Further, the pressure in the chamber can be adjusted by the turbo molecular pump 318, and the substrate temperature can be adjusted by the heater 319.
[0245]
A method for forming a thin film using this apparatus will be described.
[0246]
First, a silicon oxide film was deposited in advance on the surface of a p-type single crystal (100) silicon substrate, and an opening was created by photolithography. Prior to the deposition of the thin film, the substrate and the like were cleaned at a predetermined temperature and gas composition.
[0247]
Subsequently, while measuring the average atomic spacing with a spectroscope, SiH4An amorphous silicon film having a film thickness of 315 Å is deposited under the conditions of partial pressure of 1 Torr and deposition rate of 7 nm / min. Here, the substrate temperature was set to 525 ° C. 480cm from the output of the spectrometer-1A spectrum having a peak can be obtained, and the average atomic spacing of the amorphous silicon film thus formed is 480 cm.-1It can be seen that a spectrum with a peak can be obtained, that is, the density is almost the same as that of single crystal silicon. It was also experimentally confirmed that the spectral position reflects the average atomic spacing and density of silicon atoms. That is, for example, when the density is measured by the RBS (Rutherford Backscattering) method for a sample whose spectrum is shifted to the low frequency side by 1.01 times, this density is 1 / 1.01 smaller than the density of the single crystal. As a result, it was confirmed that the average atomic spacing spreads 1.01 times. Here, the average atomic interval of the amorphous film is preferably 0.98 or more and 1.02 of that of the single crystal, preferably 1.01 or less, more preferably 0.995 to 1.005, That is, the closer to 1, the better.
[0248]
Here, as a result of film formation of amorphous silicon while changing the temperature and gas composition, when the film formation rate R is performed under the condition satisfying the following formula, the average interatomic distance is 0.98 to Films up to 1.02 were obtained.
[0249]
logR (A / min) <-10614 / T (K) +14.857 The region indicated by this condition is shown in FIG. In regions other than this condition, a film having an average atomic spacing of less than 1.02 could not be formed.
[0250]
The silicon substrate on which the amorphous film has been formed in this way is taken out of the chamber and nitrogen N as shown in FIG.2Heat treatment for recrystallization is performed in an atmosphere. This temperature was, for example, 600 ° C. This apparatus is connected to an introduction port and an exhaust port, and the exhaust port is connected to a vacuum pump so that evacuation can be performed. Next, the time dependency of the growth distance from the “seed” to the lateral direction was measured with an optical microscope 321. At this time, the heating rate of the furnace was 50 ° C./min, and the cooling rate was 99 ° C./min. The heat treatment was divided every few minutes, and photographs were taken with an optical microscope to determine the time dependency of the growth distance and changes in the growth rate. FIG. 35 shows the result. As a result, it can be seen that the growth rate is constant and the growth distance extends linearly with time.
[0251]
The observation of the interface between the amorphous silicon and the single crystal silicon at this time, the shape of the so-called growth edge, and the observation of crystal defects in the film were performed using a transmission electron microscope. As a result, as described above, the inventors found out the occurrence of crystal defects such as twins due to the change of the preferential growth surface and the decrease in growth rate.
[0252]
Next, in order to confirm the suppression of this preferential growth plane change, a heat treatment for 600 ° C. for 5 minutes and a long time for 2 hours are prepared for the initial growth, and the cross sections of these samples are accelerated. Observation was performed with a transmission electron microscope (TEM) having a voltage of 400 KV and a resolution of 1 angstrom. FIG. 36 and FIG. 37 show this photograph. FIG. 36 shows a TEM image after 5 minutes, FIG. 37 (a) shows an electron diffraction image after 2 hours, and FIG. 37 (b) shows a TEM image after 2 hours. In particular, in the sample after the heat treatment for 2 hours, crystallization progresses from “seed” to 12 μm, the growth end also maintains the (100) plane well, and the same crystal as the silicon substrate in the electron diffraction pattern It was confirmed that it was a high-quality single crystal free from defects such as orientation twins.
[0253]
A similar evaluation was performed on an amorphous film having an average interatomic distance of 0.98 to 1.02 having a single crystal, and high quality single crystals could be obtained in any case.
[0254]
Furthermore, the residual stress after this amorphous film was crystallized was actually measured by a micro-Raman method to confirm the effect. Here, the spectroscope has been developed by the present inventors. As shown in FIG. 38, the laser beam from the Ar laser 416 is focused on a 1 μm diameter region of the sample surface through a microscope and scattered by 180 degrees. The measured light was introduced into the spectroscope 417 to perform spectroscopic measurement. A multi-channel CCD is used as the light receiving unit, and the spectrum is received at a time and accumulated in a memory so that high sensitivity can be obtained. The measurement conditions were a laser wavelength of 514.5 nm, a sample irradiation energy of 3 mW, and an irradiation spot diameter of 1 μm.
[0255]
Stress (σ) is ~ 520cm-1Was calculated by the following formula.
[0256]
σ = 2.49 × 109・ (ΩO−ωr) (dyn / cm2) Where σ is stress and ωO(Cm-1) Is the wave number of the spectral peak of the sample, ωr(Cm-1) Indicates the wave number of the spectral peak of the (100) silicon (a) substrate at room temperature. The value of single crystal silicon was used as the elastic strain constant used to calculate this coefficient. FIG. 39 shows the Raman spectrum measured with this spectrometer. The stress was calculated | required using the said Formula from the shift of this spectrum. It can also be seen that the stress is tensile if the peak is shifted to the low stress side. Here, only the shift amount is used. The laser beam was narrowed down to a diameter of 1 μmφ, and an average stress within that range could be obtained. FIG. 40 is a diagram showing the stress distribution obtained as a result. Residual stress was hardly seen even if it was away from the “seed”, and it was confirmed that it was as intended by the present inventors. Therefore, it was reconfirmed that the tensile stress generated in the conventional film was generated because the film contracted.
[0257]
From the above results, by using an amorphous film having a density close to that of a single crystal, stress associated with crystallization does not occur, and therefore the change in the preferential growth surface from the (110) silicon surface to the (111) silicon surface is suppressed. It can be extended far without slowing down the growth rate, and has good crystallinity.
[0258]
Here, prior to the deposition of the amorphous film, it is important to keep the surface of the “seed” part as clean as possible, especially the removal of the natural oxide film, but the removal of the natural oxide film on the surface of the “seed” part is important. A reduction reaction with a reactive gas was used. For example, 850 ° C., SiH4Partial pressure 7 × 10-4The natural oxide film could be completely removed by treating with Torr for 30 minutes. It is also important to deposit an amorphous film continuously after removing the natural oxide film. In this example, the atmosphere in the recrystallization step is N.2However, this may be a hydrogen atmosphere or an argon atmosphere. In this embodiment, the solid phase growth temperature is set higher than the deposition temperature. Conversely, the solid phase growth temperature may be set low and heat treatment may be performed for a long time, or the solid phase growth may be promoted by light. In addition to heat treatment, EB or the like may be used.
[0259]
Next, a tenth reference example of the present invention will be described.
[0260]
In this example, in order to make the density of the amorphous silicon film 83 coincide with the density of the single crystal, the density of the amorphous silicon film after film formation is measured by a microscopic Raman method, and the amount calculated according to this value The silicon ions are ion-implanted.
[0261]
First, as shown in FIG. 41A, an amorphous silicon film having a thickness of 0.2 μm was deposited, and the density was measured by a micro Raman method. As a result, it was found that it was 0.97, and the optimum ion implantation amount was calculated from this value, and 3.75 × 1020atom / cm3Injected. At this time, the acceleration voltage is 80 keV and the dose amount is 8.3 × 10.14When the atom / cm 2 was set, the density could be 1.00.
[0262]
Then, as shown in FIG. 41C, heat treatment was performed at 600 ° C. for 2 hours to form a single crystal silicon film 3.
[0263]
The single crystal silicon film thus obtained has no crystal defects, has a small residual stress as shown in FIG. 42, and is a good single crystal silicon film as shown in FIG.
[0264]
In the ninth and tenth reference examples, the example using “seed” has been described. Next, as a sixth example of the present invention, an example in which heat treatment is performed without using “seed” is described. explain.
[0265]
First, as shown in FIG. 44, after the silicon oxide film 2 is formed on the surface of the (100) silicon substrate 1, SiH is maintained while keeping the substrate temperature at 515 ° C.4An amorphous silicon film 3 having a thickness of 20 nm is deposited at a partial pressure of 2 Torr. The average atomic spacing of this amorphous silicon film was 1.03 times that of the single crystal.
[0266]
Thereafter, the amorphous silicon film is applied with an acceleration voltage of 20 keV to 5 × 10 5.15atom / cm2Of silicon ions were implanted. As a result, the average atomic spacing of the amorphous silicon film was almost the same as the average atomic spacing of the single crystal.
[0267]
Next, the surface of the silicon substrate is immersed in an HF aqueous solution diluted 100 times with pure water for 1 minute to remove the natural oxide film on the surface and clean the surface of the substrate. Thereafter, the substrate is transferred to the heat treatment apparatus shown in FIG. 32 within 5 minutes.
[0268]
Next, the inside of this heat treatment apparatus is 1 × 10-7After a high vacuum of Torr or lower, the substrate temperature was raised to 550 ° C. and held for 2 hours.
[0269]
Then, after lowering the substrate temperature to near room temperature, the vacuum was broken and the silicon substrate was taken out.
[0270]
The results obtained by observing the results thus obtained with a scanning electron microscope (SEM) are shown in FIGS. 45 (a) and 45 (b) with photographs and schematic views. As is apparent from this figure, uniform and uniform single crystal silicon 4 is formed on the insulating film. The results of measuring the structure of each silicon grain using a transmission electron microscope (TEM) are shown in FIG. As a result, a lattice image was clearly seen in the silicon grains, and it was found that each grain was single crystallized. As a result, a complete single crystal having no crystal defects in the single crystal is obtained. In addition, FIG. 47 shows the results of examining the orientation of these crystal grains by electron diffraction. It was found that every grain exhibited a crystal orientation with a <100> axis in the vertical direction. Since this orientation is a completely new phenomenon, the cause is not yet clear, but all grains show good orientation.
[0271]
On the other hand, FIG. 48 shows a TEM photograph in the case where similar heat treatment is performed without implanting silicon ions. Also in this case, uniform single-crystal silicon having a uniform size is formed on the insulating film. However, when a lattice image of the grains is observed closely, crystal defects such as twins are observed. Further, when the orientation of each grain was examined using electron beam diffraction, no particular orientation was observed. The mechanism of solid phase growth and defect generation of such a grained single crystal is not yet clear, but the inventors have inferred the following mechanism from observation of a TEM image. That is, the “crystal nucleus” of the crystal grain is that the crystal grain has a substantially spherical shape, and the height of the center of the grain matches the film thickness of the amorphous film. Inferred to be occurring on the surface. Single crystallization proceeds from this nucleus. The shape of the growth end of crystallization is composed of an acute angle surface on the insulating film side. When the growth edge proceeds downward (toward the insulating film) to some extent, a large stress is generated at the growth edge due to the difference in density between the amorphous film and the single crystallized film. In order to relieve this stress, the surface of the growth edge shifts and a crystal defect occurs. This is consistent with the simulation results described above. Further, when the injection amount is variously changed, 5 × 1015atom / cm2The same was true for items that greatly deviated from. In addition, FIG. 49 shows the results of measurement of the correlation with the crystallinity of the single crystal when using various amorphous materials with different implantation amounts and changing the average atomic spacing of the amorphous film. As a result, it was found that the crystallinity was good when the average atomic spacing was 0.98 times to 1.02 times that of the single crystal.
[0272]
Next, a seventh embodiment of the present invention will be described. In this example, irregularities are formed in the insulating film, an amorphous silicon film is formed thereon, and this is crystallized by heat treatment.
[0273]
First, as shown in FIG. 50A, a (100) silicon substrate 1 is prepared, and a silicon oxide film 2 having a film thickness of 300 nm is deposited on this surface.
[0274]
Thereafter, as shown in FIG. 50 (b), a resist pattern is applied to the surface of the silicon oxide film 2, exposed and developed, and the silicon oxide film is etched by about 100 nm using the formed resist pattern as a mask to form fine irregularities. . Then, the resist pattern is peeled off and SiH is maintained while keeping the substrate temperature at 515 ° C.4An amorphous silicon film 3 having a thickness of 20 nm is deposited at a partial pressure of 0.5 Torr. The average atomic spacing of this amorphous silicon film was 1.01 times that of the single crystal.
[0275]
Next, the inside of this heat treatment apparatus is 1 × 10-7After a high vacuum of Torr or less, the substrate temperature was raised to 600 ° C. and held for 1 hour.
[0276]
Then, after lowering the substrate temperature to near room temperature, the vacuum was broken and the silicon substrate was taken out.
[0277]
In this way, it was found that silicon single crystal grains having perfectly aligned crystal orientations were formed as shown in FIG. If a device such as a turbo pump was attached to the apparatus used for film formation, the same result could be obtained only by raising the temperature continuously to 600 ° C. after film formation.
[0278]
This phenomenon can be explained as follows. That is, as shown in the enlarged view of FIG. 50 (d), when the base is uneven, the amorphous silicon film deposited in the recess has an insulating film on the side surface and the bottom surface, so that it is <100 in two directions, the horizontal direction and the vertical direction. > Orient so that the axis comes. Since the crystal orientation is suppressed by two axes, any crystal grains exhibit orientation.
[0279]
On the other hand, when an amorphous silicon film on a flat insulating film is monocrystallized to form grains, it is monocrystallized so that there is a <100> axis in the vertical direction. However, since only one axis is oriented, the crystal orientation in the horizontal plane is not determined by rotation as shown in FIG.
[0280]
Further, FIG. 52 shows an example in which linear irregularities are formed at fine intervals on an insulating film, and an amorphous silicon film is deposited thereon by 50 nm. Here, the amorphous silicon film was deposited by controlling the deposition conditions so as to be substantially equal to the density of the single crystal while measuring the density of the amorphous silicon film by the Raman scattering method. As a result, since the amorphous silicon film was formed thick, the single crystal film was not separated into grains and a single crystal film having no defects was obtained.
[0281]
Further, when a second amorphous silicon film is deposited on the single crystal film to a thickness of about 200 nm and heat treatment is performed, it is approximately the same as the single crystallized film obtained by directly depositing on the silicon substrate and performing the heat treatment. A single crystallized film having crystallinity could be obtained.
[0282]
Next, an eighth embodiment of the present invention will be described. Here, the orientation is controlled by applying a minute change to the base material. That is, a single-crystal silicon film is formed by using a silicon nitride film 2a formed on the surface of a silicon substrate in which a fine linear silicon oxide film 2b is formed, forming an amorphous silicon film thereon, and performing heat treatment. Form.
[0283]
First, as shown in FIG. 53A, a silicon nitride film 2a is formed on the surface of a (100) silicon substrate, a linear recess of about 50 nm is formed using a resist pattern as a mask, and a silicon oxide film 2b is deposited thereon. Etchback is performed to fill the recess with the silicon oxide film 2b. Then, an amorphous silicon film having a thickness of 10 nm is deposited on this upper layer. The average atomic spacing of this amorphous silicon film was set to the same level as that of a single crystal. In this case, it is desirable to have the same level, but if it is 0.98 or more and 1.02, more desirably 0.995 or more and 1.005, substantially the same effect can be obtained.
[0284]
Then, this silicon substrate is carried into a vacuum apparatus while paying attention not to generate an oxide film, and subjected to a heat treatment at 530 ° C. for 2 hours. As shown in FIG. 53B, a silicon single crystal crystal grain having a good orientation is obtained. Is generated.
[0285]
This is presumably because, when crystal nuclei are generated on the amorphous silicon surface, the difference in potential at the interface due to the material suppresses in-plane rotation of the crystal nuclei due to some influence.
[0286]
Also in this case, when the second amorphous silicon film is deposited on the upper layer of the single crystal film and heat treatment is performed, the same crystal as the single crystal film obtained by directly depositing on the silicon substrate and performing the heat treatment is obtained. Thus, a complete single crystal film can be formed without the “seed” of the insulating film.
[0287]
If the amorphous film is covered with a silicon nitride film having a thermal expansion coefficient larger than that of silicon and the amorphous film is slightly contracted by thermal stress, the crystallinity can be improved even with a film having an average atomic spacing of 1.02 or more. Could get.
[0288]
Furthermore, the present invention is not limited to silicon, and crystallinity can be significantly improved by aligning the density of the amorphous film such as a semiconductor such as germanium, metal, and silicide with that of the amorphous film.
[0289]
Next, a ninth embodiment of the present invention will be described.
[0290]
In this example, a method of forming silicon grains on the surface and forming irregularities on the electrode surface in order to effectively increase the capacitor capacity will be described.
[0291]
First, as shown in FIG. 54, an element isolation insulating film 82 is formed on the surface of an n-type (100) silicon substrate 81 to form an element region, and then phosphorus ions are implanted to form n as a contact.+A diffusion layer 83 is formed, a 500 nm silicon oxide film 84 is formed by a CVD method, and an opening is formed by lithography and dry etching. Then, a polycrystalline silicon film 85 having a thickness of 100 nm is formed by LPCVD, and POCl3Is diffused by performing a heat treatment at 950 ° C. in an atmosphere, and further, a natural oxide film formed on the surface of the polycrystalline silicon film during the phosphorus diffusion is removed using ammonium fluoride, and 100 × is obtained by lithography and etching. A lower electrode 85 made of a 200 μm phosphorus-doped polycrystalline silicon film is formed. At this time, a thin natural oxide film 86 having a thickness of about 1 nm is formed on the electrode surface.
[0292]
Then, on this upper layer, as shown in FIG.4An amorphous silicon film 87 having a thickness of about 10 nm is deposited by a CVD method at a substrate temperature of 525 ° C. and a pressure of 1 Torr using a gas.
[0293]
After this SiH4The gas was exhausted, non-oxidizing Ar gas was introduced, the temperature was raised, and heat treatment was performed at 600 ° C. for 1 hour. As a result, as shown in FIG. 56, the amorphous silicon film 87 is changed to single crystal silicon grains 88, and favorable irregularities are formed on the surface.
[0294]
Further, heat treatment is performed at 800 ° C. for 30 minutes. As a result, the natural oxide film 86 disappears, and the polycrystalline silicon film and the single crystal silicon grains 88 are electrically connected.
[0295]
Then, after removing the natural oxide film between the grains with a 1% HF solution, the silicon nitride film 89 having a thickness of 5.5 nm is formed into SiH.2Cl2And NH3(FIG. 57) and further oxidized in an oxygen atmosphere at 800 ° C. to form a silicon oxide film 90 to form a so-called NO film (FIG. 58).
[0296]
Then, a phosphorus-added polycrystalline silicon film is deposited at a substrate temperature of 630 ° C. by a CVD method using silane gas (FIG. 59), and this is patterned to form the upper electrode 91 (FIG. 60), thereby completing the capacitor.
[0297]
As a result, an electrode with a surface area of 0.05 μm and a large unit area can be formed. Since all the steps can be performed at 800 ° C. or lower in this manner, the present invention can also be applied to the case where a MOS element or the like is formed in another region.
[0298]
Here, the distribution density of the silicon grains is about 200 per square μm, and the calculation of the geometric surface area reveals that the density increases by about 50% compared to the case where no silicon grains are present.
[0299]
56. When the substrate in which amorphous silicon has become a granular single crystal in the step of FIG. 56 is taken out into the atmosphere and the surface is observed by SEM, the amorphous silicon film 87 has a single crystal silicon grain as shown in FIG. As shown in FIG. 62, it was confirmed that single crystal silicon grains 88 of completely separated silicon having a grain size of about 60 nm were formed at intervals of about 20 nm. It was. Since the intergranular distance is smaller than the grain size, it was found that the effect of increasing the surface area by single crystal grains can be obtained remarkably.
[0300]
According to this deposition and heating method, silicon grains can be formed with a wide margin of conditions and good reproducibility. In addition, the grain size, grain spacing, and grain distribution density can be controlled by changing the deposited film thickness of the amorphous silicon, the base material, and the heat treatment temperature. In this example, prior to the heat treatment, the amorphous silicon is made to be the same as the average atomic spacing of the single crystal. Or you may make it become 1.02 times or more of the average atomic space | interval of a single crystal.
[0301]
Next, as an example, FIG. 63 shows SEM photographs of grains formed when the base is silicon oxide, the heat treatment temperature is 600 ° C., and the amorphous silicon film thickness is changed to 5, 10, and 20 nm. FIG. 64 shows the relationship between the particle size and the particle distribution density with respect to the film thickness obtained from the SEM photograph. By controlling the film thickness from this result, the particle size and distribution density can be selected, and the deposited film thickness can be very thin, on the order of 10 nm, and grains can be formed without depending on the electrode shape. It can be easily combined with a three-dimensional electrode structure such as a stack structure or a trench structure.
[0302]
In this method, single crystal grains are formed on the natural oxide film 86, and the natural oxide film 86 is broken into islands by heat treatment as shown in enlarged explanatory views in FIGS. 65 (a) and 65 (b). Further, it has been discovered that a sufficient electrical connection can be obtained by diffusing phosphorus into the single crystal grains from the underlying polycrystalline silicon film 85 and utilizing this.
[0303]
FIG. 66 shows a histogram showing the capacitance and the number of capacitors of the conventional example in which the capacitance of the capacitor thus obtained is measured and silicon grains are not formed. From this result, it can be seen that, according to the capacitor of the present invention, the capacitance is increased 1.56 times with good reproducibility compared with the conventional capacitor.
[0304]
In this example, the natural oxide film is destroyed by heat treatment, but instead of this, even if ion implantation is used, the natural oxide film is destroyed and conductivity is imparted by introducing impurities into the silicon grains. Can do.
[0305]
Furthermore, a silicon nitride film, PSG, BPSG or the like other than a natural oxide film is used as a base. Similarly, grains can be formed on the surface, and conduction between the grains and the electrodes can be obtained by heat treatment or ion implantation. Concerning the material of the grains, conductive fine grains are formed in the same manner when an amorphous thin film of not only silicon but also a semiconductor such as germanium or a metal such as aluminum or gold is heat-treated in a non-oxidizing atmosphere. It is possible.
[0306]
Next, a tenth embodiment of the present invention will be described.
[0307]
In the ninth embodiment, an amorphous silicon film is formed on a natural oxide film and silicon grains are formed by heat treatment. However, silicon grains can be formed not only on an insulating film but also on a conductive film such as carbon. I use that. In this example, an amorphous carbon film is formed on the surface including the trench, an amorphous silicon film is formed on the upper layer, and silicon grains are formed by heat treatment, thereby forming the unevenness on the lower electrode of the trench capacitor. To do. In this case, there is a great advantage that it is not necessary to remove the insulating film after forming the silicon grains.
[0308]
First, as shown in FIG. 67, a silicon oxide film 403 is deposited on the surface of an n-type (100) silicon substrate, opened by lithography and RIE, and a trench T is formed by RIE using this as a mask.
[0309]
Then, as shown in FIG. 68, an amorphous carbon film 405 is formed by CVD using acetylene as a source gas, and after evacuation, in the same chamber, as shown in FIG.4Gas and PH4A mixed gas of gas is introduced, and a phosphorus-added amorphous silicon film 407 having a film thickness of about 10 nm is deposited by CVD at a substrate temperature of 525 ° C. and a pressure of 1 Torr.
[0310]
After this SiH4Gas and PH4The gas mixture was exhausted, non-oxidizing Ar gas was introduced, the temperature was raised, and heat treatment was performed at 600 ° C. for 1 hour. As a result, as shown in FIG. 70, the phosphorus-added amorphous silicon film 407 changes to single-crystal silicon grains 408, and favorable irregularities are formed on the entire surface including the inner wall of the trench. Although the grain size and grain spacing are different from those of the ninth embodiment, good silicon grains are also formed here. Then, as shown in FIG. 71, a silicon oxide film 409 having a thickness of 10 nm is formed as a capacitor insulating film.
[0311]
Then, a phosphorus-added polycrystalline silicon film is deposited at a substrate temperature of 630 ° C. by a CVD method using silane gas, and this is patterned to form the upper electrode 411 (FIG. 72), thereby completing the capacitor.
[0312]
As a result, it is possible to form an electrode with a surface area of 0.05 μm and a large unit area, and the effective capacitor capacity can be greatly increased. Here, in addition to the effects of the ninth embodiment, the silicon grains can be formed in direct contact with the electrode, so that the step of removing the insulating film is not required and the process is simplified.
[0313]
In the above-described embodiment, the lower electrode is made of carbon. However, after forming the polycrystalline silicon film or the like, the surface may be covered with a carbon film to form silicon grains. The film that forms the base of the silicon grains is not limited to a carbon film, and a metal such as W, Ta, Ni, or Ti, a metal silicon compound such as NiSi or TiSi, or TiN may be used as an electrode or an electrode coating agent. However, conductive fine particles can be formed on the surface in the same manner as on carbon.
[0314]
Next, an eleventh embodiment of the present invention will be described.
[0315]
In the examples shown so far, the heat treatment is continuously performed in the non-oxidizing atmosphere after the formation of the amorphous film, but in this example, the oxide film is formed on the surface of the amorphous film. In this case, silicon grains are formed by removing the natural oxide film using hydrofluoric acid and performing heat treatment. This example will be described below.
[0316]
First, as shown in FIG. 73A, a silicon oxide film 502 having a film thickness of 500 nm is formed on the surface of an n-type (100) silicon substrate 501 by thermal oxidation at 1000 ° C. for 15 minutes, and an SiH film is formed thereon.4A gas is used to deposit an amorphous silicon film 503 having a film thickness of about 10 nm at a substrate temperature of 525 ° C. and a pressure of 1 Torr by CVD, and is taken out into the atmosphere. At this time, a natural oxide film 502s is formed on the surface. In this state, even if heat treatment is performed at 600 ° C. for 1 hour as in the ninth and tenth embodiments, a polycrystalline silicon thin film is formed and fine silicon grains are not formed.
[0317]
Here, the natural oxide film 502s is then removed with a 5% HF solution to expose the surface of the amorphous silicon film 503 as shown in FIG. 73B, and then the surface is kept from being oxidized again at 25 ° C. The substrate is carried into the vacuum container while maintaining the following.
[0318]
And the inside of the container is 1 × 10-8After exhausting to Torr, the temperature is raised and heat treatment is performed at 600 ° C. for 1 hour. Thereby, single crystal silicon grains 504 are formed as shown in FIG. Thereafter, the substrate was taken out into the atmosphere and observed with an SEM. As a result, silicon particles were confirmed as shown in FIG.
[0319]
Even if an oxide film is once formed on the surface of the amorphous silicon film in this way, if the oxide film is removed and then re-oxidation is prevented to perform heat treatment in a high vacuum or non-oxidizing atmosphere, the oxide film is continuously formed. Even when heat treatment cannot be performed, silicon grains can be obtained. This is a very effective method in an actual capacitor forming process.
[0320]
In addition, although the said Example demonstrated the application to a capacitor, since it is not limited to a capacitor and an uneven | corrugated surface can be easily formed at low temperature, such as when a surface area needs to be increased, it is very effective for device formation. Is the method.
[0321]
Next, an eleventh reference example of the present invention will be described.
[0322]
In this example, as shown in the manufacturing process diagram of FIG. 75, the source and the source are contained in the single crystal silicon thin film 603 grown by solid phase growth using the window W formed in the silicon oxide film 602 covering the surface of the silicon substrate 601 as a seed. Drain regions S and D are formed, and a gate electrode 605 is formed between them with a gate insulating film 604 interposed therebetween.
[0323]
A feature of the present reference example is that a single crystal thin film having excellent crystallinity as compared with the conventional one is used for the channel region of the MOS element, and thereby, a high-speed operation element that has not been obtained conventionally can be produced. The factor that enables high-speed operation is that the crystallinity is greatly improved, and the fact that the channel region is an extremely thin film of several tens of nm is also very effective. When trying to obtain such an ultra-thin film by a conventional method, it is usual to form a thick amorphous silicon layer, perform solid phase growth and recrystallize, and then etch back to the desired thickness. However, it was extremely difficult to obtain a high-precision film thickness by etching. However, with this method, it is only necessary to control the film thickness when forming an amorphous silicon film. Is possible. Here, although it is not touched on the detailed principle, it is thought to be due to relaxation of the vertical electric field. Furthermore, in this device structure, since the substrate and the channel region are in electrical contact with a very good interface state, the device operation is stabilized by passing a current caused by impact ionization that occurs near the drain to the substrate. can do.
[0324]
In manufacturing, first, a silicon oxide film 602 having a thickness of 500 nm is formed on a silicon substrate by a CVD method using silane gas and oxygen as materials. Next, using a resist as a mask, a part of the silicon oxide film is etched to form a window W, and the silicon substrate 601 is exposed. For the etching, any method such as reactive ion etching or wet etching with hydrofluoric acid may be used, but here, reactive ion etching was used.
[0325]
Subsequently, in order to remove the oxide film on the surface of the silicon substrate in the “seed” part, silane gas was introduced into a high vacuum CVD furnace at 600 ° C., 1 × 10-6After treatment for Torr for 2 hours, the condition in the furnace was continuously changed to 525 ° C. and 1 Torr, and an amorphous silicon film was deposited to 20 nm. Furthermore, after stopping the introduction of the silane gas, a heat treatment was continuously performed at 600 ° C. for 30 minutes. Through the steps so far, 20 nm of single crystal silicon is embedded in the “seed” portion. In this way, the formation of an amorphous silicon film at 525 ° C. and the crystallization at 600 ° C. were repeated continuously, and the filling of the “seed” portion was completed as shown in FIG. The silicon film other than the “seed” portion was removed by etching.
[0326]
At this time, the amorphous silicon film formed at 525 ° C., measured by Raman spectroscopy, has an average atomic spacing of approximately 1.02 times the atomic spacing of the silicon single crystal, and is continuous in a high vacuum furnace. Even when the crystallization was in progress, this value was maintained until just before the crystallization. When the crystallization proceeded in such a state where the bonding of silicon atoms was loosened, a single crystal with extremely good crystallinity was obtained, and no defects were observed even when examined with a transmission electron microscope.
[0327]
As described above, by using the method of the present invention, the selective epitaxial growth can be performed by using the selective epitaxial growth under the film forming conditions of 850 ° C. and 1 Torr for burying the silicon crystal in the “seed” portion of the conventional selective epitaxial method using dichlorosilane gas as a material. Although good, we again embedded the silicon single crystal using the present invention. This method does not require a high-temperature process such as selective epitaxial growth, and does not cause any problems even if elements are already formed in other regions.
[0328]
Next, an active layer of the element was formed using this “seed” portion. First, a sample having the structure shown in FIG. 75 (a) was placed in a high vacuum CVD furnace, and at 600 ° C. and 1 × 10 6 while introducing silane gas.-6Torr was treated for 2 hours. Next, the condition in the furnace was continuously changed to 525 ° C. and 1 Torr, and an amorphous silicon film was deposited to 50 nm. Further, after the introduction of silane gas was stopped, heat treatment was continuously performed at 600 ° C. for 30 minutes.
[0329]
Again, the amorphous silicon film deposited at 525 ° C. has an average atomic spacing of approximately 1.02 times the atomic spacing of the silicon single crystal, and is continuously crystallized in a high vacuum furnace. This value was maintained even when When the film after crystallization was examined with a transmission electron microscope, no defects were observed.
[0330]
After forming the single crystal silicon thin film 603 in this way, element isolation was performed using chemical dry etching (CDE). In this element region, regions to be a source and a drain were formed by ion implantation as shown in FIG. 75B, and a gate oxide film 604 and a gate electrode 605 were formed.
[0331]
The CDE and ion implantation used for element isolation were processes at about room temperature, and an oxide film such as a gate oxide film was formed at 450 ° C. by a CVD method using silane gas and oxygen. The gate was formed at 350 ° C. by a CVD method using disilane, diborane, or the like as a material.
[0332]
The element characteristics of the MOS transistor thus formed are shown by a curve a in FIG. Here, for comparison, a curve b is a diagram showing element characteristics of a typical MOS transistor of a conventional example using a 200 nm silicon film not in contact with the substrate. A comparison of the two clearly shows that the degree of increase in drain current with respect to increase in drain voltage is greater in the structure of the present invention. The degree of this increase corresponds to the mobility of the element. When the mobility of this element was measured, for example, in NMOS, 700 cm2V / sec. This is a performance that exceeds conventional bulk devices. In addition, in the figure, the MOS transistor of the conventional example shows an irregular change in element characteristics called “kink”, which is caused by the holes generated by impact ionization stopping in the silicon thin film. it is conceivable that. When an element is used as an LSI circuit, such an irregular change in characteristics is extremely inconvenient in design, but an irregularity of such a characteristic is found at all in an element having a structure created by the method of the present invention. There wasn't.
[0333]
Conventionally, in order to obtain a single crystal thin film having excellent crystallinity, a method of once melting silicon, a method of epitaxial growth at a temperature of about 850 ° C., etc. have been proposed. There was also a solid phase growth method for crystal growth at a low temperature, but there was a problem that the crystallinity was poor and it could not be used for devices. Under such circumstances, according to the present invention, the crystallinity of the silicon thin film was greatly improved by the solid phase growth method using the above-described method.
[0334]
The above processes are all processes at 600 ° C. or lower. For example, even when elements are already formed in other regions such as stacking elements, the elements already formed are not affected by thermal effects such as thermal diffusion. New elements can be additionally formed. Moreover, each element characteristic is superior to that formed on a silicon substrate. FIG. 77 is a table showing the results of measuring the characteristics of the MOS elements already formed on the silicon substrate before and after forming the MOS elements on the insulating film using the method of the present invention. Here, threshold values and mobility are shown as typical examples of the characteristics of MOS elements. First, 1000 n-channel and p-channel MOS elements were formed on a silicon substrate, and the characteristics were measured. Next, by performing all the steps of the present invention, after the MOS element was formed on the insulating film, the characteristics of the MOS element already formed on the silicon substrate were measured again. As shown in the table, neither the threshold value nor the mobility was observed for both the n channel and p channel. This table also shows that the present invention is an extremely effective method for integration and miniaturization of elements.
[0335]
Next, as a twelfth reference example of the present invention, an example in which the present invention is used for forming an SOI element will be described below.
[0336]
In short, the characteristics of this reference example are several tens of minutes from the “seed” portion when a single crystal silicon thin film is formed on an insulating film by a solid phase growth method using a “seed” crystal as shown in FIG. A single crystal is grown to a distance of μm, and an SOI element can be manufactured at an arbitrary position. In the prior art, only a maximum of 2 to 3 μm from the “seed” can be formed, which is almost as large as the size of a single SOI device, and there is almost no freedom in layout of the device.
[0337]
Yet another disadvantage of the prior art is that it is disadvantageous for integration. For example, if an SOI device is to be manufactured by a technique capable of forming a 1 μm pattern, first, 1 μm is used to form a “seed” for making a hole in the oxide film.2Area is required. 1 μm each for source, drain and gate2Therefore, if a single crystal extends only by 3 μm, only one SOI element can be manufactured for one “seed”. At this time, the area occupied by the “seed” reaches 1/3 of the area occupied by the element, which is extremely disadvantageous for integration. In extreme cases, 1/4 of the silicon substrate is used as a “seed” and is wasted. Furthermore, even if a technique capable of forming a pattern with 0.5 μm is used, an area of 1/7 is used as a “seed” and is wasted. In the prior art, many defects such as twins were observed even in a region where a single crystal was grown from the “seed”.
[0338]
In this reference example, when the density of the amorphous material is different from that of single crystal silicon, it was discovered that stress is generated in the film when the amorphous material is crystallized, which inhibits crystal growth. By making the density of this close to that of single crystal silicon, thin film single crystal growth of several tens of μm, which was impossible in the past, was made possible. In addition, since the stress is reduced, the occurrence of crystal defects is suppressed, and defects such as twins are not observed over the entire single crystal region of several tens of μm.
[0339]
In this reference example, first, a silicon oxide film 602 having a thickness of 500 nm was formed on a (100) silicon substrate. The silicon oxide film 602 may be formed by a thermal oxidation method. Here, the silicon oxide film 602 is formed by a CVD method under the conditions of a silane gas of 0.2 Torr, an oxygen gas of 0.8 Torr, and a deposition temperature of 450 ° C. Next, using the resist as a mask, an opening was formed in the silicon oxide film 602 by reactive ion etching. A sample in which an opening is formed in the silicon oxide film 602 and the silicon substrate 601 is partially exposed is treated with a 5% hydrofluoric acid solution for 5 minutes, and then the background is 1 × 10.-6It introduced into the CVD furnace which can be exhausted to the high vacuum below Torr. After the furnace was heated to 480 ° C., disilane gas was introduced at 200 SCCM and 0.04 Torr to deposit an amorphous film to a thickness of 0.2 μm. When the density of this amorphous film was determined by RBS measurement (Rutherford backscattering measurement), it was almost equal to that of single crystal silicon. Here, for example, when amorphous deposition was performed by increasing the pressure of disilane gas to 0.1 Torr, the density was 0.99 times that of a single crystal. In this case, silicon ions are accelerated by an acceleration voltage of 80 keV, 3 × 10.14atom / cm2When ion implantation was performed, the density of the silicon single crystal was almost equal. We have also found that when depositing an amorphous silicon film, it is possible to easily form an amorphous film with a density close to a single crystal by optimizing the deposition rate and lowering the temperature of the substrate. .
[0340]
When an amorphous film was deposited in this manner and then heat-treated at 580 ° C. for 20 hours, a single crystal thin film having a structure as shown in FIG. 78A could be formed. The crystallinity of this single crystal thin film was examined by cross-sectional TEM observation using a high-resolution transmission electron microscope. I was able to confirm.
[0341]
Next, a MOS device was fabricated using this single crystal thin film. First, the single crystal thin film was separated into islands by a CDE method using a halogen-based gas. Next, a gate oxide film of 40 nm and a gate electrode of 400 nm were deposited by the CVD method. This was patterned into a gate shape by reactive ion etching. Further, boron and boron ions were implanted into the source and drain regions in the case of PMOS and in the case of NMOS, respectively, and an activation heat treatment was performed at 950 ° C. for 30 minutes.
[0342]
As shown in FIG. 78B, twelve such MOS elements are arranged in the <010> direction from the “seed” at intervals of 5 μm. The characteristics of the device fabricated at a position different from the distance from this “seed” were measured.2V / sec, 600cm for NMOS2A mobility comparable to that of an element fabricated on a silicon substrate of V / sec was obtained. In the prior art, such a high mobility device cannot be formed, and there is a device in which normal MOS operation cannot be obtained with a device located 2 to 3 μm away from the “seed”.
[0343]
FIG. 79 is a diagram showing the results of evaluating the number of crystal defects in a silicon thin film (curve a) and a conventional silicon thin film (curve b) formed by this method using etch pits. Etch pits are observed as pit-shaped depressions when the silicon film surface is treated with a hydrofluoric acid mixed solution and observed with an electron microscope. These pits appear when crystal defects are selectively etched quickly with a hydrofluoric acid mixed solution and coincide with the number of defects. In the conventional film, the number of defects is very large.10Piece / cm2Also reach. According to the method of the present invention, even at a position 35 μm away from the “seed”, 100 pieces / cm.2I was able to hold down to the following.
[0344]
Further, 100,000 n-channel and p-channel MOS elements having the structure shown in FIG. 79 were formed at different distances from the “seed”, and the characteristics were measured. FIG. 80 shows threshold values, mobility, and standard deviation thereof as typical values of this characteristic. As shown in this figure, the mobility of both the p-channel and the n-channel is almost the same as that of the MOS formed on the silicon substrate, and hardly decreases even if it is away from the “seed”. In addition, the variation in threshold value hardly increased, and by using the present invention, the device characteristics could be improved much more than before even at a position away from the “seed”.
Next, a twelfth embodiment of the present invention will be described.
[0345]
In this example, as shown in the process charts of FIGS. 81A to 81K, a p-type silicon region formed on the substrate surface and an n-type granular single crystal silicon formed thereon by the method of the present invention. In this way, a pn junction is formed to obtain a diode with small variation in characteristics.
[0346]
First, as shown in FIG. 81A, N-type Si (100) is prepared as a silicon substrate 701. The impurity concentration of the silicon substrate 701 is not particularly limited.15/ Cm3I chose the degree. This silicon substrate 701 is subjected to selective thermal oxidation at 1100 ° C. to form an element isolation region 702 having a thickness of about 350 nm.
[0347]
Next, as shown in FIG. 81B, a thin silicon oxide film 703 having a film thickness of 35 nm was formed in a dry oxidation atmosphere.
[0348]
Thereafter, as shown in FIG. 81 (c), for example, boron impurities are implanted and buried by ion implantation.+An electrode region 704 was formed. At this time, for example, a buried epitaxial method may be used as another method. However, in the case of the epitaxial method, it is necessary to slightly change the procedure. This region 704 becomes a part of the extraction diffusion layer of the electrode of the diode formed in the subsequent process.
[0349]
Next, an opening 705 is formed in the silicon oxide film 703 using photolithography as shown in FIG. Thereafter, a mask is formed and ion implantation is performed again using photolithography, and a high concentration p for extraction is formed in one part of the opening 705 as shown in FIG.+An impurity layer 706 was formed. In the other part of the other opening, p becomes the other electrode part of the diode as shown in FIG.Region 707 was formed.
[0350]
Next, as shown in FIG. 81 (g), an ultrathin oxide film 708, which is a part of the basis of the constituent elements of the present invention, is formed. As this ultrathin oxide film, for example, a natural oxide film may be used.
[0351]
Next, as shown in FIG. 81 (h), an amorphous silicon film 709, which is also a part of the basis of the present invention, was deposited. Here, the deposition temperature is, for example, 525 ° C., and the deposition gas is, for example, SiH.4Met. The amorphous film thickness, which is the most important requirement, was 19.8 nm, for example. At this time, the inventors have used PH as a doping gas.3The deposited film has a high concentration n+Impurities were included. This amorphous silicon film 709 is patterned, and is left here as shown in FIG. After that, since it is considered that an oxide film or the like is deposited on the film 709, it was sufficiently removed and inserted into a recrystallization furnace. For example, the temperature was 600 ° C.
[0352]
As shown in FIG. 81 (j), when heat treatment is performed at 600 ° C., the amorphous silicon film 709 is recrystallized to become single crystal silicon 710. This is a feature of the present invention. Moreover, the orientation is the same as that of the substrate, and annealing may be performed separately at this time. However, as shown in FIG. 81 (k), a part of the oxide film contracts and is broken by the heat treatment for recrystallization. The upper and lower crystallinity becomes continuous. This is the gist of the single crystal diode according to the present invention. Then, electrodes 711 and 712 are formed to complete the diode.
[0353]
As described above, why the underlying ultra-thin oxide film partially peeled during single crystal grain growth and was bonded crystallized up and down, and at such a low temperature, why the top and bottom crystals were aligned to the orientation, Since the present inventors have eagerly pursued whether a good crystal was obtained, it will be briefly described here.
[0354]
The inventor has developed a new molecular dynamics simulation system as already introduced. Using this, we approached the essence of the above process phenomenon. Improved the potential expression part and interface creation part between atoms in the molecular dynamics simulator, Si / SiO2It was made possible to calculate the motion of Si and O atoms including the interface. A part of calculation work is described. Si / SiO2The initial conditions for creating the interface are as follows. That is, two conventions are provided: (i) no dangling bond is left as an initial condition; (ii) the initial bond length d and the initial bond angle θ are dSi-Si = 2.35 angstroms and dSi-O = 1, respectively. .60 angstrom, θSi = 109.47 °, and θO = 144.0 °. Thereafter, a speed according to Maxwellian is randomly assigned to each of Si and O atoms. Thereafter, all particles were moved according to the equation of motion so as to minimize the energy throughout the system including the interface. Therefore, when the calculation is sufficiently advanced, structural relaxation will occur, and the bond length and bond angle distribution should be obtained. A large amount of output (data such as momentary position, force and velocity and stress near the interface for each atom) was analyzed.
[0355]
The results are as follows. First, recrystallization of the amorphous silicon film 709 grows from the vicinity of the upper surface of the film and proceeds toward the lower-layer thin film oxide film 708. At this time, there is no consistency with the crystal orientation of the substrate 701. It was found that tensile stress accumulates near the growth edge as the growth of the silicon single crystal grows. On the other hand, the compressive stress resulting from the interatomic structure of the substrate 701 and the ultrathin oxide film 708 has also accumulated in the lower thin oxide film 708 from the beginning. Therefore, it was found that a large compressive stress is accumulated in the oxide film 708, and the oxide film 708 is partially broken when the accumulated amount reaches a certain value. Furthermore, it was also found that at this moment, the recrystallized grains 710 exert a force in the direction of decreasing the amount of energy due to the difference in crystal orientation with the silicon substrate 701. Thereafter, it was also found that the recrystallized grains 710 had the same axis as the base substrate 701 almost completely.
[0356]
Thereafter, the characteristics of the single crystal fine diode according to the present invention were evaluated. The result is shown in FIG. In the figure, q is the elementary charge, V is the voltage, and k is the Boltzmann constant. T represents an absolute temperature. First, as can be seen from the figure, good rectification characteristics are observed. Furthermore, although it is in the reverse direction, when viewed from the value of q | V | / kT, the withstand voltage is hardly detected in the measurement range and shows a behavior close to ideal. As described above, the reason why the rectifying characteristics and withstand voltage close to ideal are obtained is not well understood, but there are the following two points as possible items. One is that the crystallinity is good, and the other is that there is no redistribution of impurities and a completely steep type is obtained.
[0357]
For comparison, the present inventors made a pn junction using a conventional technique. The following is a brief report of the preparation procedure and characteristic results.
[0358]
As a conventional example, for example, FIG. 81 (g) may be the same as long as FIG. Thereafter, an amorphous silicon film is deposited in FIG. 81 (h), but here, a polycrystalline silicon deposited film is used. This temperature was, for example, 625 ° C. This temperature, which I want to specify here, is very high. Such temperature treatment is very disadvantageous if there is an element on the ground.
[0359]
After that, ion implantation for mixing was performed aiming at the interface between the substrate and polycrystalline Si, as is often done conventionally. Thereafter, for example, heat treatment was performed at 970 ° C., electrodes were formed, and bonding characteristics were measured. The result is shown in FIG. It can be seen that the withstand voltage is clearly reduced. In this way, examining the cause of the decrease in breakdown voltage, one thing is that the junction region is not completely single crystal, and there are still many that are presumed to be defects during mixing. Yes. Further, the impurity distribution was observed by SIMS, but the steepness was lowered. It is considered that these characteristics deteriorated.
[0360]
Next, a thirteenth embodiment of the present invention is described.
[0361]
In this example, as shown in FIG. 84, polycrystalline silicon having a uniform crystal grain size and extremely good crystallinity inside a grain is formed using granular single crystal silicon formed by solid phase growth. An embodiment in which a thin film transistor having stable element characteristics and no mobility variation is formed will be described.
[0362]
First, after depositing an insulating film on a silicon substrate 901, in obtaining single crystal silicon, a film in which the average atomic spacing of amorphous silicon is made to coincide with the silicon single crystal in advance is used. In order to suppress the growth and adhesion of oxide film on the surface, H in a reducing atmosphere2The atmosphere was heat treated. The film forming apparatus used was the same as that shown in FIG.
[0363]
First, as shown in FIG. 84A, a silicon oxide film 902 is deposited on a silicon substrate 901 by 500 nm, and then an amorphous silicon film 903 is deposited. This film thickness was 75 nm. Then, as reported at the beginning of this example, in the measurement results immediately after the deposition, the average atomic spacing obtained was 1.005 times that of the single crystal substrate. Thereafter, using the same apparatus as the deposition apparatus, heat treatment was performed at 580 ° C. for 5 hours while suppressing adhesion of the surface natural oxide film to form single crystal silicon. As a result, as shown in FIG. 84B, the amorphous silicon film was crystallized to form granular silicon single crystal grains.
[0364]
Through detailed observation using a TEM photograph, it was observed that the single crystal grains had the <100> axis oriented in the vertical direction, and the size and grain spacing were almost uniform. For example, when the particle size distribution is examined by an SEM photograph capturing the particles from directly above the substrate, as shown in FIG. 85 (a), the particle size is within ± 20%, centering on the maximum appearance frequency of 1500 angstroms. More than 90% of the grains were included. In particular, almost no grains larger than 10% of the maximum appearance frequency were observed. This phenomenon is probably due to the fact that most crystal nuclei are generated simultaneously at a relatively fast time from the start of the heat treatment. In addition, when the distance between the centers of adjacent grains was measured and the grain spacing was examined, as shown in FIG. 85 (b), 90% within ± 10% centered on the grain spacing of 1900 angstroms with the maximum appearance frequency. The above grains were included. In this way, the single crystal grains were uniform in size and interval, and the grains were separated from each other.
[0365]
On this grain, 2000 angstroms of second amorphous silicon 903 was deposited as shown in FIG. The average atomic spacing of this amorphous silicon was 1.005.
[0366]
Thereafter, heat treatment is performed at 580 ° C. for 30 minutes, and as shown in FIG. 84D, the second amorphous silicon is solid-phase grown using the granular single crystal silicon 904 as a crystal seed, and the polycrystalline silicon 905 is It is formed. When the grains of the polycrystalline silicon were examined from the TEM photograph, it was a columnar shape having a width of about 1900 angstroms, and each columnar grain was oriented in the <100> direction in the vertical direction. In addition, as shown in FIG. 86 (a), the crystallinity in the grains of the polycrystalline silicon was better than that of a solid phase growth film formed by normal arbitrary nucleation. The cause of this is not clear, but it is probably because the crystallinity of the single crystal grains used as crystal seeds is very good.
[0367]
For comparison, the crystallinity of the large grain size of the polycrystalline film formed by the normal amorphous film solid phase growth is shown in FIG. 86 (b) as a TEM photograph. There are many defects such as twins inside the grain. Moreover, these defects do not disappear easily unless heat treatment is performed at a high temperature of 1200 ° C. or higher.
[0368]
After the polycrystalline silicon film having the same grain size is formed in this way, the surface of the polycrystalline silicon film is etched and flattened and patterned to obtain a flat surface as shown in FIG. A polycrystalline silicon film 905 was formed into an island shape by RIE or the like. Next, B + channel ion implantation is performed at a dose amount of 1 × 10.13atoms / cm-2FIG. 84 (f) was performed under the condition of 40 keV. Thereafter, the surface of the polycrystalline silicon film 905 was thermally oxidized to form a gate insulating film 906. Since the surface of an ordinary polycrystalline film is composed of grains having various plane orientations, forming a gate insulating film by thermal oxidation has different oxidation rates in each plane orientation, so the oxide film thickness is 10%. It varies to some extent. In this manner, when a transistor is formed with the oxide film thickness variation remaining, the threshold voltage greatly varies. However, when formed by this method, the surface of the polycrystal is almost (100) plane, and as a result of measurement by a TEM photograph, it was suppressed with a variation of about 3%.
[0369]
Next, as shown in FIG. 84 (g), after forming the gate electrode 907, an insulating film is deposited on the side wall of the gate, and As is formed for forming the source / drain conductive layer.+2x10 ion implantation19atoms / cm-3, 40 keV. Then, after depositing an interlayer insulating film 908 and providing an opening for electrode formation, source / drain electrodes 909 and 910 were formed.
[0370]
When the electrical characteristics of the thin film transistor thus formed were measured, the size of the grain was as large as 1900 angstroms, and there was no grain below 1500 angstroms. Even after coming, the device characteristics were stable. For example, when examining the variation in mobility at room temperature, as shown in FIG. 87, the variation in mobility was significantly reduced as compared with the case of using a conventional solid phase growth film.
[0371]
As shown in FIG. 88, the Vg-electron mobility characteristics when a conventional film is used are greatly different depending on whether or not the grain boundary happens to exist in the channel region. FIG. 89 shows the result of measuring the temperature dependence of the electron mobility in this case. In the conventional film, when the grain boundary exists in the channel region, the mobility greatly decreases as the temperature decreases, and the difference in mobility becomes more remarkable as compared with the case where the grain boundary exists. In contrast, as shown in FIG. 88, the film of this example has stable element characteristics because the grain boundaries are evenly present in the channel region. Also, the temperature dependence was settled in the region shown in FIG.
[0372]
In the above embodiment, the average atomic spacing of the amorphous silicon during the heat treatment was set to be about the same as that of the silicon single crystal, and a single crystal silicon film without distortion was obtained. However, it should be 1.02 or more. May be.
[0373]
In the above embodiment, the first amorphous silicon film deposited on the entire surface is heat-treated to form single crystal grains. However, the first amorphous silicon film may be formed by RIE after deposition. good. Next, this example will be described as a fourteenth embodiment of the present invention.
[0374]
First, after depositing the above-mentioned amorphous silicon film, it is once removed from the deposition apparatus and shaped into a 0.2 μm width line as shown in FIG. 90 (a), and then the natural oxide film on the surface is peeled off. The surface was made clean and carried again into the deposition apparatus. At this time, the average atomic spacing was measured and found to be 1.02. In this state, it was exposed to 550 ° C. for 2 hours in a hydrogen atmosphere and carried out of the apparatus. When the arrangement of the single crystal grains was examined with the SEM photograph, the single crystal grains were arranged in a line as shown in FIG. 90 (b). A second amorphous silicon film 903 is deposited here and shaped as shown in FIG. When the second amorphous silicon film 903 is solid-phase grown using the single crystal silicon grains 904 formed from the first amorphous silicon film 903 as crystal nuclei, the second amorphous silicon film is shown in FIG. As shown in Fig. 4, the polycrystalline film has a so-called bamboo structure in which the grain boundaries run in the vertical direction. Here, as shown in FIG. 90 (e), a transistor was formed in which a channel was formed in parallel to the grain boundary. The grain size of the polycrystalline film was approximately 2000 angstroms. With this structure, the variation in mobility was further improved, and it was possible to control within a very narrow range as shown in FIG.
[0375]
Next, a fifteenth embodiment of the present invention will be shown.
[0376]
Similarly to the fourteenth embodiment, in this example, in obtaining single crystal silicon, a film having an average atomic interval of amorphous silicon of 1.02 times or more that of silicon single crystal is used, and heat treatment is performed to obtain a solid phase. This is an example in which granular single crystal silicon having extremely good crystallinity formed by growth is used to form polycrystalline silicon having a uniform crystal grain size to form a thin film transistor with high mobility and small variation. Here, an element region made of polycrystalline silicon 905 is formed in an upper layer of the gate electrode 907.
[0377]
As shown in FIG. 92A, after depositing an insulating film 902 on a silicon substrate 901, a gate electrode 907 made of a polycrystalline silicon film was formed. Next, a gate insulating film 906 was deposited by a CVD method.
[0378]
Next, as shown in FIG. 92B, an amorphous silicon film 903 is deposited on the gate insulating film 906 so that the average atomic spacing is 1.02 times or more that of single crystal silicon. The deposited film thickness was 40 nm and the average atomic spacing was measured and found to be 1.02 times that of the single crystal. When this substrate was placed in the apparatus shown in FIG. 2 and heat-treated in a non-oxidizing atmosphere at 550 ° C. for 2 hours, granular single crystal silicon was obtained as shown in FIG. 92 (c). Through detailed observation using a TEM photograph, it was observed that this single crystal grain also had the <100> axis oriented in the vertical direction, and the size and grain spacing were almost uniform. As shown in FIG. 93, when the particle size distribution is examined, 90% or more of grains are contained within ± 20% centering on the maximum appearance frequency of 900 angstroms. As shown in FIG. 94, when the grain spacing is examined, 90% or more grains are included within ± 20%, centering on the maximum appearing grain spacing of 1200 angstroms.
[0379]
Next, a second amorphous silicon film 903 was deposited in a thickness of 1200 Å in the same apparatus as shown in FIG. The average atomic spacing of this amorphous film was 1.009 times that of the single crystal. When heat treatment was performed at 600 ° C. for 15 minutes in the deposition apparatus, as shown in FIG. 92E, the second amorphous silicon film 903 was single-crystallized by solid-phase growth using single-crystal silicon grains as crystal seeds. Crystalline silicon was formed. When this polycrystalline silicon was also measured using a TEM photograph, it was a polycrystalline thin film in which the grain sizes were uniform and the <100> axis was preferentially oriented in the vertical direction as in Example 14. After the polycrystalline silicon film having the same grain size was formed, the polycrystalline silicon film was formed into an island shape by RIE or the like as shown in FIG. Next, a dose of 1 × 1013atoms / cm2P ions were channel-implanted at 40 keV. Then, heat treatment for activation was performed at 900 ° C. for 30 minutes.
[0380]
Next, in order to form a conductive layer of source / drain, B+Ion implantation 3 × 1015atoms / cm2, 20 keV. After depositing an interlayer insulating film 908 and providing openings for forming electrodes, source / drain electrodes 909 and 910 were formed.
[0381]
Thus, in the thin film transistor using single crystal silicon formed by the method of claim 1, the channel region on the base side is also composed of grains having a uniform grain size of about 1200 angstroms. When polycrystalline silicon having a low conductive impurity concentration is deposited by a normal CVD method, the particle size is only about 300 angstroms. For this reason, the carrier mobility becomes very small due to scattering at the grain boundary. In addition, even in polycrystalline silicon formed by solid phase growth of a normal amorphous film, there are many fine grains of gravel at the interface with the base, causing a decrease in mobility. However, in the polycrystalline film formed by this method, there is no fine grain at the base interface which is the channel region, and the crystallinity is remarkably improved. The mobility is also greatly improved. Further, when the oxygen concentration in the film affecting the mobility was measured by SIMS analysis, as shown in FIG. 95, the oxygen concentration was extremely low in the vicinity of the base interface influenced by the film quality of the first amorphous film. As a result, scattering by oxygen atoms was reduced, and a device with high mobility could be produced.
[0382]
Next, a thirteenth reference example of the present invention will be shown.
[0383]
In this example, as shown in FIGS. 96 to 104, a source / drain lifted MOS, that is, an elevated source / drain MOS element, which is formed by using single crystal silicon having extremely good crystallinity formed by solid phase growth will be described. Since a MOS element formed by this method can form a layer containing almost no impurities in the channel region immediately below the gate oxide film, a high mobility transistor can be obtained without impeding carrier travel by impurities. It has the feature of being able to. In addition, the higher the impurity concentration just below the gate oxide film, the stronger the electric field in the vertical direction when forming the inversion layer, and the more strongly the carriers travel on the silicon oxide / silicon interface, resulting in slight irregularities at the interface. However, according to the MOS device of the present invention, there is no such problem.
[0384]
First, as shown in FIG. 96, a field oxide film 802 is formed on the surface of the silicon substrate 801 by selective oxidation. Then, ion implantation for adjusting the threshold voltage is performed as necessary.
[0385]
Then, as shown in FIG. 97, after cleaning the surface of the element region, a non-doped amorphous silicon film 803 having a thickness of 20 nm is deposited. In the measurement results immediately after deposition, the average atomic spacing was 1.03 times that of single crystal silicon.
[0386]
Thereafter, as shown in FIG. 98, in the same apparatus as the deposition apparatus, a heat treatment was performed at 550 ° C. for 1 hour while suppressing the adhesion of the surface natural oxide film to form single crystal silicon 804. At this time, the single crystal 804 is formed on the silicon substrate, but the polycrystalline silicon film 804S is formed on the field oxide film 802.
[0387]
Then, the element region is patterned as shown in FIG. 99 to form a gate oxide film 805 as shown in FIG.
[0388]
Further, as shown in FIG. 101, a polycrystalline silicon film 806 is deposited on this upper layer, and these are patterned as shown in FIG. 102 to form a gate electrode 806.
[0389]
Then, as shown in FIG. 103, ion implantation is performed using the gate electrode 806 as a mask to form source / drains S and D, and further, an interlayer insulating film 807 is formed, and then a source electrode 808, a drain electrode 809, A gate electrode 810 is formed, and the MOS device is completed as shown in FIG.
[0390]
As a result of measuring the relationship between the gate voltage and mobility of the MOS element formed as described above, the characteristic of extremely high mobility can be obtained as shown by a curve a in FIG. For comparison, the measurement result of the conventional example is shown in a curve b. In the conventional method, since single crystal silicon is formed by epitaxial growth at a high temperature, it is inevitable that impurities are doped in the channel region immediately below the gate oxide film by autodoping from the substrate. Since a single crystal silicon film having good crystallinity can be formed at a low temperature, there is no auto-doping from the substrate, and a layer containing almost no impurities can be formed in the channel region immediately below the gate oxide film. In this manner, since a single crystal layer having no impurities which becomes a scatterer for carrier travel can be formed, high mobility can be obtained. Further, the higher the impurity concentration just below the gate oxide film, the higher the electric field in the vertical direction when forming the inversion layer. When the vertical electric field is high, the carriers are more strongly attached to the silicon oxide / silicon interface, and the slight unevenness at the interface also becomes a carrier scatterer, which causes a decrease in mobility. In the formed element structure, the impurity concentration under the gate oxide film can be lowered, so that the mobility can be prevented from being lowered. FIG. 106 shows the result of measuring the relationship between the delay time of the ring oscillator formed using this method and Vdd. This result also shows that high speed operation is possible. In the element of the present invention, in addition to the above effect, the source / drain region is formed on the field oxide film, so that it is possible to prevent the depletion layer from spreading on the substrate side according to the applied voltage. This is because there is no problem of delay.
[0390]
As described above, the ring oscillator formed by using the method of the present invention can greatly increase the speed by the effects of both the improvement of the mobility and the reduction of the source / drain capacitance.
[0392]
Next, a fourteenth reference example of the present invention is shown.
[0393]
In this example as well, a source / drain lifted MOS, that is, an elevated source / drain MOS element, formed using single crystal silicon having extremely good crystallinity formed by solid phase growth will be described. In this method, as shown in FIGS. 107 to 115, a gate electrode is formed in an element region separated by a trench, and only a source / drain region is formed on the upper layer by the solid phase growth of the present invention. It is formed on the surface. This element is characterized in that since the source and drain can be formed at a low temperature, the impurity distribution can be made steep and punch-through is suppressed.
[0394]
In this method as well, as in the thirteenth reference example, a layer containing almost no impurities can be formed in the channel region immediately below the gate oxide film. The transistor can be obtained. In addition, the higher the impurity concentration just below the gate oxide film, the stronger the electric field in the vertical direction when forming the inversion layer, and the more strongly the carriers travel on the silicon oxide / silicon interface, resulting in slight irregularities at the interface. However, according to the MOS device of the present invention, there is no such problem.
[0395]
First, a trench 812 is formed on the surface of a silicon substrate 811 as shown in FIG. 107 by an SOI method, and an insulating film 813 is embedded and element isolation is performed as shown in FIG. 108, and ion implantation for adjusting a threshold voltage is performed as necessary. I do.
[0396]
109, a gate oxide film 814 is formed. Further, as shown in FIG. 110, a polycrystalline silicon film is deposited thereon and patterned to form a gate electrode 815 as shown in FIG. .
[0397]
As shown in FIG. 112, a silicon oxide film 816 is formed on the upper layer of the gate electrode 815 by the CVD method and is left only on the side wall of the gate electrode 815 by the RIE method. Phosphorus ions are implanted to form n on the substrate surface.A layer (not shown) is formed. Then, after further cleaning the substrate surface, a non-doped amorphous silicon film 817 having a thickness of 20 nm is deposited. In the measurement results immediately after deposition, the average atomic spacing was 1.03 times that of single crystal silicon.
[0398]
Thereafter, as shown in FIG. 113, a single crystal silicon 817S was formed by performing heat treatment at 550 ° C. for 1 hour while suppressing the adhesion of the surface natural oxide film in the same apparatus as the deposition apparatus. At this time, a single crystal 817S is formed on the silicon substrate, but a polycrystalline silicon film is formed on the insulating film, and selective etching is performed under etching conditions having selectivity between single crystal silicon and polycrystalline silicon. Is removed by etching to leave only single crystal silicon 817S.
[0399]
Then, a silicon oxide film 818 as a passivation film is formed as shown in FIG. 114, and source / drain electrodes 821 and a gate electrode 822 are formed through the contact holes. As shown in FIG. Complete.
[0400]
The result of measuring the relationship between the gate voltage and the drain current of the MOS transistor thus formed is shown in FIG. For comparison, the measurement result of the conventional example is shown in a curve b. In the transistor shown here, the channel length was 0.23 μm. It can be seen that even though the device is very fine, the sub-threshold region can also have good characteristics. Although it is not clear why the punch-through is sufficiently good in spite of such a fine element, it is considered that the impurity distribution of the source and drain is steep. This is because the process is performed at a particularly low temperature.
[0401]
FIG. 117 shows the relationship between the threshold voltage and the channel length with a curve a. From this result, it can be seen that according to the present invention, the threshold voltage does not decrease even when the channel length is about 0.22 μm. This is also because there is no redistribution of impurities. For comparison, the characteristics of a transistor formed by the conventional method are shown in a curve b. In this transistor, the short channel effect has already appeared with a channel length of about 0.5 μm.
[0402]
Next, a fifteenth reference example of the present invention will be shown.
[0403]
In this example, an example in which a bipolar transistor and a MOS transistor are integrated using the solid phase growth method of the present invention will be described.
[0404]
When MOS transistors and bipolar transistors are compared, MOS transistors have the advantage that they can be integrated on a large scale, but have the disadvantage of slow operation. On the other hand, the bipolar transistor has an advantage that a large current can be obtained in the output and high speed operation is possible, but there is a disadvantage that the device area is large and the integration is disadvantageous. A large-scale integrated circuit that uses the advantages of both of these two types of transistors at the same time is known.
[0405]
In such an integrated circuit, as shown in FIG. 133, an MOS transistor and a bipolar transistor are horizontally arranged on a silicon substrate, and a base of the bipolar transistor and a drain of the MOS transistor are electrically connected to each other, and a drain current is obtained. Can be amplified in a bipolar manner to obtain a large current. However, since the drain and the base are separated from each other, the wiring must be routed, and it requires a large area and must be formed without affecting each element region. There was a problem of requiring a long process.
[0406]
In this example, in order to solve such a problem, a bipolar transistor is formed in single crystal silicon formed by the solid phase growth method of the present invention on the upper layer so that the base is directly connected to the drain of the MOS transistor. .
[0407]
118 to 131 show the manufacturing process, and FIG. 132 shows an equivalent circuit diagram.
[0408]
First, as shown in FIG. 118, a field oxide film 912 is formed on the surface of the silicon substrate 911 by selective oxidation. Then, ion implantation for adjusting the threshold voltage is performed as necessary.
[0409]
Then, as shown in FIG. 119, thermal oxidation is performed to form a 10 nm-thickness silicon oxide film to be the gate insulating film 913, and further, a phosphorus-doped polycrystalline silicon film to be the gate electrode 914 is formed as shown in FIG. These are patterned as shown in FIG.
[0410]
Thereafter, as shown in FIG. 122, a silicon oxide film is formed by the CVD method, and then a silicon oxide film 915 is formed on the side wall of the gate electrode 914 by using the RIE method.15atoms / cm2Ions are implanted and heat treatment is performed in a nitrogen atmosphere at 900 ° C. for 30 minutes to form source / drain regions 916 as shown in FIG.
[0411]
Then, a 300 nm-thickness silicon oxide film is deposited on the entire surface by CVD as shown in FIG. 124, and a contact hole 918 is formed in the drain region 916 as shown in FIG.
[0412]
Then, as shown in FIG. 126, an amorphous silicon film 919 is deposited to a thickness of about 50 nm so that the average atomic spacing is almost equal to that of single crystal silicon. At this time, phosphine gas PH simultaneously with silane gas3To obtain an amorphous silicon film containing a small amount of phosphorus in advance.
[0413]
Thereafter, as shown in FIG. 127, in the same apparatus as the deposition apparatus, heat treatment is performed at 600 ° C. for 3 hours while suppressing adhesion of the surface natural oxide film, and nSingle crystal silicon 920 was formed. When a monitor device prepared in advance for measuring the single crystallization distance was examined, the crystallization distance was 15 μm. Moreover, when the phosphorus concentration is measured, 8 × 1017atoms / cm3Met.
[0414]
Then, the element region is patterned as shown in FIG. 128, and boron ions are implanted into a part of the single crystal silicon 920 as shown in FIG.Region 921 was formed.
[0415]
Next, boron is ion-implanted into the emitter / collector region as shown in FIG.+A region 922 is formed, and annealing at 850 ° C. for 5 minutes is performed by RTA for impurity activation, and a source electrode 923, a gate electrode 924, an emitter electrode 925, and a collector electrode 926 are formed as shown in FIG. Complete.
[0416]
In this way, it is possible to obtain single crystal silicon having a good crystallinity at a low temperature of 600 ° C. while having a laminated structure, and the interface characteristics with the lower layer are extremely good, and the contact resistance at the connection portion between the drain and the base Is extremely low and the diffusion length of the MOS transistor is not increased.
[0417]
According to this integrated circuit, not only can the element area be greatly reduced because of the laminated structure, but also because the bipolar transistor is formed above the MOS transistor, the bipolar circuit is formed in comparison with the conventional structure shown in FIG. Heat generated in the region is not easily transmitted to the MOS transistor, and does not affect the operating characteristics of the MOS transistor. Further, since the bipolar transistor itself is located in the upper layer, the heat dissipation is good and the temperature rise can be suppressed.
[0418]
【The invention's effect】
In the present invention, since the lower electrode of the capacitor is composed of a granular conductive layer, the capacitor area can be increased by the unevenness of the surface.
[0419]
In addition, a capacitor having a large capacity can be formed very easily by applying heat treatment to shrink the insulating film and electrically connecting the granular second conductive layer to the first conductive layer.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory view showing the principle of forming a semiconductor thin film of the present invention.
FIG. 2 is a view showing a thin film forming apparatus used in the first reference example of the present invention.
FIG. 3 is a diagram showing an outline of a film deposition sequence according to a first reference example of the present invention.
FIG. 4 is a diagram showing a thin film forming process according to a first reference example of the present invention.
FIG. 5 is a graph showing the relationship between the deposition rate and the substrate temperature for obtaining an amorphous silicon film having an average interatomic distance of 1.02 or more in the first reference example of the present invention.
FIG. 6 is a graph showing the result of measuring the relationship between the depth from the surface and the average interatomic distance in the first reference example of the present invention.
FIG. 7 is a comparative diagram showing measurement results of lateral solid-phase growth rate in the method of the first reference example of the present invention and the method of the conventional example.
FIG. 8 is a process chart showing a thin film forming method of a second reference example of the present invention.
FIG. 9 is a graph showing the relationship between the thickness of an amorphous silicon film and the defect density of a single crystal silicon thin film in the second reference example and the conventional example of the present invention.
FIG. 10 is a diagram showing the relationship between the thickness of an amorphous silicon film and electron mobility in the second reference example and the conventional example of the present invention.
FIG. 11 is a diagram showing the relationship between the degree of vacuum during annealing and electron mobility in the second reference example of the present invention.
FIG. 12 is a graph showing the relationship between the hydrogen flow rate during annealing and electron mobility in the second reference example of the present invention.
FIG. 13 is a graph showing the relationship between the depth from the surface and the arsenic concentration in the sixth reference example of the present invention.
FIG. 14 is a manufacturing process diagram of a semiconductor thin film according to a seventh reference example of the invention.
FIG. 15 is a view showing a modification of the manufacturing process of a semiconductor device using the semiconductor thin film.
FIG. 16 is a manufacturing process diagram of a semiconductor thin film according to an eighth reference example of the present invention;
FIG. 17 is a view showing a semiconductor thin film formed in the first embodiment of the present invention.
FIG. 18 is a manufacturing process diagram of a semiconductor thin film according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 19 is a photograph showing a single crystal thin film obtained in the semiconductor thin film manufacturing process of the first example of the present invention.
FIG. 20 is a photograph showing a single crystal thin film obtained in the semiconductor thin film manufacturing process of the first example of the present invention.
FIG. 21 is a photograph showing a single crystal thin film obtained in the semiconductor thin film manufacturing process of the first example of the present invention.
FIG. 22 is a manufacturing process diagram of a semiconductor thin film according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 23 is a manufacturing process diagram of a semiconductor thin film according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 24 is a photograph showing a single crystal thin film obtained in the semiconductor thin film manufacturing process of the third embodiment of the present invention.
FIG. 25 is a photograph showing a single crystal thin film obtained in the semiconductor thin film manufacturing process of the third embodiment of the present invention.
FIG. 26 is a photograph showing a single crystal thin film obtained in the semiconductor thin film manufacturing process of the third embodiment of the present invention.
FIG. 27 is a graph showing the relationship between the thickness of an amorphous film and the diameter of a single crystal grain obtained
FIG. 28 is a diagram showing the relationship between the thickness of an amorphous film and the diameter of a single crystal grain obtained when the base insulating film is different
FIG. 29 is a diagram showing a process for forming a semiconductor thin film according to a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 30 is a diagram showing manufacturing steps of the capacitor according to the fifth embodiment of the present invention.
FIG. 31 is an explanatory view showing the principle of forming a semiconductor thin film according to a ninth reference example of the present invention.
FIG. 32 is a view showing a thin film forming apparatus used in a ninth reference example of the present invention.
FIG. 33 shows the relationship between the deposition rate and the substrate temperature for obtaining an amorphous silicon film having an average interatomic distance of 0.98 to 1.02 of single crystal in the ninth reference example of the present invention. Figure
FIG. 34 is a view showing a heat treatment apparatus used in a ninth reference example of the present invention.
FIG. 35 is a diagram showing the time dependence of the growth distance in the present invention.
FIG. 36 is a view showing a cross-sectional TEM photograph in a ninth reference example of the present invention (heat treatment 5 minutes)
FIG. 37 is a diagram showing a cross-sectional TEM photograph of an electron diffraction image in a ninth reference example of the present invention (heat treatment: 2 hours)
FIG. 38 is a view showing a Raman measuring apparatus used in a ninth reference example of the present invention.
FIG. 39 is a graph showing a Raman peak measured with the same apparatus.
FIG. 40 is a diagram showing the stress distribution in the ninth reference example of the present invention.
FIG. 41 is a diagram showing a silicon thin film forming process according to a tenth reference example of the present invention.
FIG. 42 is a diagram showing the stress distribution in the tenth reference example of the present invention.
FIG. 43 is a view showing an SEM image of the silicon thin film formed in the tenth reference example of the present invention.
FIG. 44 shows a sample structure used in the sixth embodiment of the present invention.
FIG. 45 is a view showing an SEM image of silicon grains formed in the sixth example of the present invention.
FIG. 46 shows a TEM image of the silicon grains.
FIG. 47 is a diagram showing an electron diffraction image of the same silicon grain.
FIG. 48 is a comparative view showing a TEM image of silicon grains formed by a conventional method.
FIG. 49 is a diagram showing the correlation between the average atomic spacing of an amorphous film and the crystallinity of a single crystal grain
FIG. 50 is a manufacturing process diagram of a semiconductor thin film according to a seventh embodiment of the present invention.
FIG. 51 is a comparative diagram showing the formation of conventional silicon grains.
FIG. 52 is a view showing a single crystal thin film obtained in the semiconductor thin film manufacturing process of the present invention.
FIG. 53 is a manufacturing process diagram of a semiconductor thin film according to an eighth embodiment of the present invention.
FIG. 54 is a manufacturing process diagram of the capacitor according to the ninth embodiment of the present invention.
FIG. 55 is a manufacturing process diagram of a capacitor according to a ninth embodiment of the present invention.
FIG. 56 is a manufacturing process diagram of the capacitor according to the ninth embodiment of the present invention.
FIG. 57 is a manufacturing process diagram of the capacitor according to the ninth embodiment of the present invention.
FIG. 58 is a manufacturing process diagram of the capacitor according to the ninth embodiment of the present invention.
FIG. 59 is a manufacturing process diagram of the capacitor according to the ninth embodiment of the present invention.
FIG. 60 is a manufacturing process diagram of a capacitor according to the ninth embodiment of the present invention.
61 is a view showing an SEM image of a silicon thin film obtained in the ninth example of the present invention. FIG.
62 shows a TEM image of a silicon thin film obtained in the ninth example of the present invention. FIG.
FIG. 63 is a comparative diagram showing the difference between the film thickness of an amorphous film and the surface state after heat treatment.
FIG. 64 is a diagram showing deposited film thickness and grain distribution density
FIG. 65 is an explanatory view showing a natural oxide film removal step in the ninth embodiment of the present invention;
FIG. 66 is a comparative diagram of the capacitance of the capacitor obtained in the ninth embodiment of the present invention and the capacitance of a conventional capacitor;
FIG. 67 is a manufacturing process diagram of a capacitor according to the tenth embodiment of the present invention.
FIG. 68 is a manufacturing process diagram of a capacitor according to the tenth embodiment of the present invention.
FIG. 69 is a manufacturing process diagram of a capacitor according to the tenth embodiment of the present invention.
FIG. 70 is a manufacturing process diagram of the capacitor according to the tenth embodiment of the present invention.
FIG. 71 is a manufacturing process diagram of a capacitor according to the tenth embodiment of the present invention.
FIG. 72 is a manufacturing process diagram of the capacitor according to the tenth embodiment of the present invention.
FIG. 73 is a process chart for forming a semiconductor thin film according to the eleventh embodiment of the present invention;
74 is a view showing an SEM image of a semiconductor thin film obtained in the same step. FIG.
75 is a view showing a manufacturing process of a semiconductor device according to an eleventh reference example of the present invention; FIG.
FIG. 76 is a diagram showing element characteristics of a MOS transistor obtained in the same step.
FIG. 77 is a diagram showing a change in characteristics of a MOS transistor formed on a base substrate before and after the same process.
FIG. 78 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a twelfth reference example of the present invention;
FIG. 79 is a diagram showing the relationship between the distance from the seed of the transistor formed in the same step and the etch pit.
80 is a graph showing the relationship between the distance from the seed of a transistor formed in the same step and the element characteristics;
FIG. 81 is a diagram showing manufacturing steps of the semiconductor device according to the twelfth embodiment of the present invention;
FIG. 82 is a diagram showing element characteristics of the semiconductor device formed in the same step.
FIG. 83 is a diagram showing the junction characteristics of the semiconductor device formed in the same step
FIG. 84 is a diagram showing a manufacturing process of the semiconductor device according to the thirteenth embodiment of the present invention;
FIG. 85 is a graph showing the particle size distribution of the semiconductor thin film obtained in the same step
FIG. 86 is a view showing a planar TEM photograph of a semiconductor thin film obtained by the same process and a conventional process.
87 is a graph showing the results of measuring electron mobility of a transistor formed in the same step. FIG.
88 is a graph showing Vg-Id characteristics of the transistor formed in the same step. FIG.
FIG. 89 is a graph showing the results of measuring the temperature dependence of electron mobility of a transistor formed in the same process and a conventional transistor;
FIG. 90 is a diagram showing manufacturing steps of the semiconductor device according to the fourteenth embodiment of the present invention;
FIG. 91 is a diagram showing a result of measuring electron mobility of a transistor formed in the same step.
FIG. 92 is a diagram showing the manufacturing process of the semiconductor device according to the fifteenth embodiment of the present invention;
FIG. 93 is a graph showing the particle size distribution of the semiconductor thin film obtained in the same step
FIG. 94 is a graph showing a grain spacing distribution of a semiconductor thin film obtained in the same step.
FIG. 95 is a graph showing the oxygen concentration distribution in the film of the semiconductor device obtained in the same step
96 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a thirteenth reference example of the present invention; FIG.
FIG. 97 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a thirteenth reference example of the present invention;
FIG. 98 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a thirteenth reference example of the present invention;
FIG. 99 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a thirteenth reference example of the present invention;
FIG. 100 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a thirteenth reference example of the present invention;
FIG. 101 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a thirteenth reference example of the present invention;
102 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a thirteenth reference example of the present invention; FIG.
FIG. 103 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a thirteenth reference example of the present invention;
FIG. 104 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a thirteenth reference example of the present invention;
FIG. 105 is a graph showing the relationship between the gate voltage and mobility of a transistor obtained in the same step
FIG. 106 is a diagram showing the relationship between the delay time of the ring oscillator obtained in the same process and Vdd.
107 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a fourteenth reference example of the present invention; FIG.
FIG. 108 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a fourteenth reference example of the present invention;
109 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a fourteenth reference example of the present invention; FIG.
FIG. 110 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a fourteenth reference example of the present invention;
FIG. 111 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a fourteenth reference example of the present invention;
FIG. 112 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a fourteenth reference example of the present invention;
FIG. 113 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a fourteenth reference example of the present invention;
FIG. 114 is a manufacturing process diagram of the semiconductor device according to the fourteenth reference example;
FIG. 115 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a fourteenth reference example of the present invention;
FIG 116 is a graph showing the relationship between the gate voltage and drain current of a transistor obtained by the same device.
FIG. 117 is a graph showing the relationship between the channel size and threshold voltage of a transistor obtained with the same device.
FIG. 118 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a fifteenth reference example of the present invention;
FIG. 119 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a fifteenth reference example of the present invention;
120 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a fifteenth reference example of the present invention; FIG.
FIG. 121 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a fifteenth reference example of the present invention;
FIG. 122 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device in a fifteenth reference example;
FIG. 123 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a fifteenth reference example of the present invention;
FIG. 124 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a fifteenth reference example of the present invention;
FIG. 125 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a fifteenth reference example of the present invention;
FIG. 126 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a fifteenth reference example of the present invention;
FIG. 127 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a fifteenth reference example of the present invention;
128 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a fifteenth reference example of the present invention; FIG.
FIG. 129 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a fifteenth reference example of the present invention;
FIG. 130 is a manufacturing process diagram of a semiconductor device according to a fifteenth reference example of the present invention;
FIG. 131 is a manufacturing process diagram of the fifteenth reference semiconductor device of the present invention;
FIG. 132 is an equivalent circuit diagram of the semiconductor device
FIG. 133 is a diagram showing a conventional semiconductor device
FIG. 134 is a diagram showing a conventional process for forming a semiconductor thin film
FIG. 135 is an explanatory view showing a process of forming a semiconductor thin film of a conventional example.
136 is a diagram showing a basic model of a simulator used for verification of the present invention; FIG.
FIG. 137 is a diagram showing simulator variables used in the verification of the present invention;
FIG. 138 is a diagram showing the basic output of the simulator used for the verification of the present invention;
139 is an electron beam diffraction image of a single crystal thin film sample formed by a conventional method
FIG. 140 is a diagram showing a sample structure for explaining a conventional method
FIG. 141 is an optical micrograph and growth distance of a single crystal thin film obtained by a conventional method.
Diagram showing the time-dependent nature of
FIG. 142 is a diagram showing a TEM image of a semiconductor thin film obtained in the same step
143 is a diagram showing a TEM image of a semiconductor thin film obtained in the same step. FIG.
144 is a diagram showing a TEM image of a semiconductor thin film obtained in the same step. FIG.
145 is a diagram showing a TEM image of a semiconductor thin film obtained in the same step. FIG.
FIG. 146 is a schematic diagram showing the growth of a conventional semiconductor thin film.
FIG. 147 is a diagram showing the stress distribution of a conventional semiconductor thin film
[Explanation of symbols]
1 ... Silicon substrate
2 ... Silicon oxide film
3. Amorphous silicon layer
4. Single crystal silicon layer
6 ... Gate electrode
7 ... Source / drain region
8: Element isolation insulating film
11 ... Silicon substrate surface
12 ... Silicon oxide film
13. Amorphous silicon
14 ... Single crystal silicon
41 ... Silicon substrate
42 ... Silicon oxide film
43 ... Amorphous silicon
44 ... Single crystal silicon grain
51. Silicon substrate
52. Silicon oxide film
53 ... Amorphous silicon
54. Single crystal silicon
61 ... Silicon substrate
62 ... Silicon oxide film
63 ... resist pattern
64 ... Ion
65. Silicon oxide film
66 ... resist pattern
67 ... Ion
69 ... Single crystal granular material
70: Silicon oxide film
71 ... polycrystalline silicon film
72. Silicon oxide film
73 ... polycrystalline silicon film
101 ... Chamber
102 ... Raw material gas inlet
103 ... exhaust port
104 ... Sample stage
105. Beam irradiation means
106: Receiver tube
202 ... Silicon oxide film
203 ... opening
204: Amorphous silicon film
205 ... single crystal silicon film
206: amorphous germanium
207 ... single crystal germanium
311 ... Chamber
312 ... Raw material gas inlet
313: Exhaust port
314 ... Sample stage
315 ... Laser light source
316: Spectroscope
317 ... Mass flow controller
416 ... Ar laser
417 ... Spectroscope

Claims (1)

基板上に、表面に絶縁膜を有する第1の導電層を形成する第1の導電層形成工程と、
該第1の導電層の上層に、非晶質薄膜を堆積する非晶質薄膜堆積工程と、
前記非晶質薄膜に結晶化エネルギーを付与することにより固相成長を行い粒状単結晶を形成する第1の熱処理工程と、
前記絶縁膜を熱処理により収縮せしめ前記第1の導電層と前記粒状単結晶とを電気的に導通せしめ第1の導電層と粒状単結晶とからなる第1の電極を形成する第2の熱処理工程と、
この上層にキャパシタ絶縁膜を形成する工程と、
前記第1の電極との間に前記キャパシタ絶縁膜を挟持するように第2の電極を形成する第1の電極形成工程と
を具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。
A first conductive layer forming step of forming a first conductive layer having an insulating film on a surface thereof on a substrate;
An amorphous thin film deposition step for depositing an amorphous thin film on the first conductive layer;
A first heat treatment step of solid phase growth by applying crystallization energy to the amorphous thin film to form a granular single crystal;
A second heat treatment step in which the insulating film is contracted by heat treatment to electrically connect the first conductive layer and the granular single crystal to form a first electrode made of the first conductive layer and the granular single crystal; When,
Forming a capacitor insulating film on the upper layer;
And a first electrode forming step of forming a second electrode so as to sandwich the capacitor insulating film between the first electrode and the first electrode.
JP2000222535A 1992-04-30 2000-07-24 Manufacturing method of semiconductor device Expired - Fee Related JP3705733B2 (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000222535A JP3705733B2 (en) 1992-04-30 2000-07-24 Manufacturing method of semiconductor device

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11179592 1992-04-30
JP4-111795 1992-07-17
JP4-191180 1992-07-17
JP19118092 1992-07-17
JP2000222535A JP3705733B2 (en) 1992-04-30 2000-07-24 Manufacturing method of semiconductor device

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35997598A Division JP3207395B2 (en) 1992-04-30 1998-10-26 Semiconductor device and method of manufacturing the same

Related Child Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004139905A Division JP2004289168A (en) 1992-04-30 2004-05-10 Semiconductor device and its manufacturing method
JP2004139906A Division JP3959406B2 (en) 1992-04-30 2004-05-10 Semiconductor device and manufacturing method thereof
JP2005179939A Division JP2005354089A (en) 1992-04-30 2005-06-20 Semiconductor device

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001077316A JP2001077316A (en) 2001-03-23
JP3705733B2 true JP3705733B2 (en) 2005-10-12

Family

ID=27312096

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000222535A Expired - Fee Related JP3705733B2 (en) 1992-04-30 2000-07-24 Manufacturing method of semiconductor device

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3705733B2 (en)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004006466A (en) 2002-05-31 2004-01-08 Mitsubishi Electric Corp Semiconductor device and its manufacturing method
KR101133764B1 (en) * 2005-03-14 2012-04-09 삼성전자주식회사 Thin film transistor, thin film transistor array panel, and manufacturing method thereof
KR100984668B1 (en) * 2005-12-28 2010-10-01 가부시키가이샤 히다치 고쿠사이 덴키 Semiconductor device manufacturing method and substrate processing apparatus
JP5023004B2 (en) * 2008-06-30 2012-09-12 株式会社日立国際電気 Substrate processing method and substrate processing apparatus
CN113281921B (en) * 2021-05-07 2024-08-09 厦门兴华鼎自动化技术有限公司 First-order electro-optic effect silicon modulator and preparation process thereof

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001077316A (en) 2001-03-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3156878B2 (en) Semiconductor device and method of manufacturing the same
EP0521644B1 (en) Method of manufacturing polysilicon film
US5192708A (en) Sub-layer contact technique using in situ doped amorphous silicon and solid phase recrystallization
TWI298948B (en) Pmos transistor strain optimization with raised junction regions
US7557375B2 (en) Method for fabricating crystalline silicon
JP3705733B2 (en) Manufacturing method of semiconductor device
JP3959406B2 (en) Semiconductor device and manufacturing method thereof
JPH0563439B2 (en)
JP4504445B2 (en) Manufacturing method of semiconductor device
JP2900588B2 (en) Crystal article forming method
JP3207395B2 (en) Semiconductor device and method of manufacturing the same
JP2005354089A (en) Semiconductor device
JP2004289168A (en) Semiconductor device and its manufacturing method
JP2701793B2 (en) Method for manufacturing semiconductor device
JP3006396B2 (en) Method of forming semiconductor thin film
JP3203652B2 (en) Semiconductor thin film manufacturing method
Hartmann et al. Cyclic Deposition/Etch processes for the formation of Si raised sources and drains in advanced MOSFETs
US7166517B1 (en) Semiconductor device and method of manufacture thereof
JP2756320B2 (en) Crystal formation method
JP3273037B2 (en) Method for manufacturing heterostructure semiconductor multilayer thin film
Ishihara et al. Property of single-crystalline Si TFTs fabricated with u-Czochralski (grain filter) process
Liu et al. Single-crystalline Si on insulator in confined structures fabricated by two-step metal-induced crystallization of amorphous Si
JPS5893223A (en) Preparation of semiconductor device
Park et al. High performance LTPS TFT with very large grains produced by sequential lateral crystallization
JP2003528443A5 (en)

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040309

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040510

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050419

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050620

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050719

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050726

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090805

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090805

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100805

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100805

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110805

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees