JP3703748B2 - Icソケット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ICパッケージの各種テストのために、コンタクトシートを介してソケット枠をテストボードに取付けて成るICソケットに関するもので、特に、テストボードにコンタクトシートを介して取付けられたソケット枠に、ICパッケージが装着される高周波テスト用のICソケットに係わるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、電気部品としてのICパッケージ等においては、ICパッケージの各種テストのために、コンタクトシートを介してソケット枠をテストボードに取付けて成るICソケットに、ICパッケージが装着され、押え板等のプッシャーによって固持した高周波テスト用ソケット等のICソケットが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のこのようなICソケットにおけるコンタクトシートとその製作工程の手順とが図14乃至図24に示されている。先ず、図14は、従来のICソケットにおけるコンタクトシートの斜視図で、図15は、図14の従来におけるコンタクトシートの裏面側の斜視図、図16は、従来のICソケットの組立時の取付ねじ部分の拡大断面部分図で、図17は、図16の従来のICソケットの製作、組立時にソケット枠が反った時の取付ねじ部分に沿った断面図、図18は、図17と同様に従来のICソケットの製作、組立時にソケット枠が傾いた時の取付ねじ部分に沿った断面図で、図19は、従来のICソケットの製作時の第1段階におけるシート型抜き時の斜視図、図20は、図19に続いての第2段階における接着剤仮付け時の斜視図で、図21は、図20に続いての第3段階におけるコンタクトのエッチング抜き時の斜視図、図22は、図21に続いての第4段階におけるコンタクトプレス曲げ時の斜視図で、図23は、図22に続いての第5段階におけるコンタクトとシートの熱圧着時の斜視図、図24は、図23に続いての第6段階におけるコンタクトの余分な部分の切断時の斜視図である。
【0004】
従来におけるICソケットは、基本的には、図1および図2に示される本発明のICソケットと同様な構成を成しており、テストボード上にコンタクトシートを置き、その上にソケット枠を載せてねじとナットによって取付けて、一体的に固着することによって構成されている。
【0005】
図14および図15に示されるように、このような従来のICソケットに用いられるコンタクトシート103は、例えばポリイミドのような絶縁フィルム109に、熱圧着シート111を介して接着された弾性金属条片を配列して成る複数個のコンタクト108を有しており、これらコンタクト108の弾性金属条片の一方の端部108aがテストボード102上の配線の上に位置するように置かれて、絶縁フィルム109がその上に接着され、コンタクト108の自由端部側の端部108bが波形に彎曲されて形成されている。
【0006】
このような従来のICソケットにおけるコンタクトシート103は、例えば、図16乃至図18に示されるように、テストボード102上にコンタクトシート103を置いて、その上にソケット枠104を配置してねじ105によって取付けてナット106を締めることによって固着される。この固着されたソケット枠104にICパッケージ(図示しない)を装着して、ICリードがコンタクト108の上に配置されてプッシャー(図示しない)によって押圧されるように構成されているので、コンタクト108の自由端部108bがテストボード102の配線の上方に位置されており、これらコンタクト108と接触されて接続されるように構成されている。
【0007】
斯様な従来のICソケットにおいては、テストボード102上に取付けられた時に、図16乃至図18に示されるように、テストボード102とコンタクトシート103の間に隙間Sが発生し、これに伴って取付用のねじ105をナット106で締め付けることによってソケット枠104が反ったり、あるいは傾いたりする等の異常が発生して、ソケット枠104がコンタクトシート103を均等に押え込むことが出来ないようになる。
【0008】
図19乃至図24に、上述したような従来のICソケットに用いられるコンタクトシートの製作方法における手順が示されている。
【0009】
先ず、図19に示されるように、ICソケットのコンタクトシートの製作時における第1段階として、ポリイミドのような絶縁フィルム109の、図示のような形状のシート型抜きが行なわれる。このように所要の形状に型抜きされた絶縁フィルム109の対向する側辺に、図20に示されるように第2段階として接着剤としての熱圧着シート111が仮付けして接着される。これと同時に、または併行して、コンタクトの製作のために所要の金属薄板材料107から、図21に示されるように第3段階としてのコンタクト108のエッチング抜きが行なわれて、コンタクト108の素材としての金属条辺の製作が行われる。
【0010】
次いで、図22に示されるように第4段階としてのコンタクトのプレス曲げが行なわれて、コンタクト108の自由端部108bの彎曲形成が行われる。こうして、コンタクト108の自由端部108bが彎曲形成された金属薄板材料107の上に、第5段階として図23に示されるように熱圧着シート111が仮付け接着された絶縁フィルム109が載せられて熱圧着されて接着される。
【0011】
こうして、コンタクト108が形成された金属薄板材料107の上に、絶縁フィルム109が熱圧着されて形成されたコンタクトシート103の、金属薄板材料107の周囲の余分な部分が第5段階と切断されて、図24に示されるような所要の形状のコンタクトシート103が形成されるようになる。
【0012】
しかしながら、このようなコンタクトシート103を用いる従来のICソケットにおいては、上述したようにテストボード102上に取付けられた時に、テストボード102とコンタクトシート103の間に隙間Sが発生し、これに伴って取付用のねじ105によって締め付けた場合に、ソケット枠104が反ったり、あるいは傾いたりする等の異常が発生して、ソケット枠104がコンタクトシート103を均等に押え込むことが出来ないようになる等の問題が見られる。
【0013】
従って、本発明の目的は、このような従来における問題を解決するために、コンタクトシートにスペーサ部材を設けて、コンタクトシートがテストボードに取付けられる時に密着させて傾きを生じることの無いようにしたICソケットを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために、本発明のICソケットは、コンタクトシートを介してテストボードにソケット枠を取付けて成るICソケットにおいて、前記コンタクトシートが、絶縁フィルムに配列して設けられた複数個の片持ちばね形のコンタクトと、前記ソケット枠および前記テストボードの固定用孔に対応して該コンタクトの一方の端部の周囲に形成される取付用の孔の周縁に所定の厚さで形成されるスペーサ部材とを有することを特徴とする。
【0015】
また、本発明のICソケットは、前記片持ちばね形のコンタクトが、金属薄板材料から条片状に作られて、互いに向き合うように配列されていることを特徴とする。
【0016】
さらに、本発明のICソケットは、前記片持ちばね形のコンタクトが、一方の端部において固着され、他方の端部が自由端部として前記テストボードの上方の位置に間隔を置いて位置するように彎曲した形状に形成されていることを特徴とする。
【0017】
さらにまた、本発明のICソケットは、前記スペーサ部材が、前記コンタクトの金属薄板材料から同時に製作されることを特徴とする。
【0018】
本発明のICソケットは、前記スペーサ部材が、前記コンタクトの絶縁フィルムに熱圧着シートを介して接着されていることを特徴とする。
【0019】
また、本発明のICソケットは、前記ソケット枠に取付けられる前記コンタクトシートの絶縁フィルムがポリイミドであることを特徴とする。
【0020】
さらに、本発明のICソケットは、前記テストボードに前記コンタクトシートを介して取付けられた前記ソケット枠に、フラット・プレートタイプのICパッケージが装着されることを特徴とする。
【0021】
さらにまた、本発明のICソケットは、前記ソケット枠の前記片持ちばね形のコンタクトに対して前記フラット・プレートタイプのICパッケージのICリードが接触されることを特徴とする。
【0022】
本発明のその他の目的や特徴および利点は、添付図面に示される本発明のICソケットおよびICパッケージの取付方法の実施形態についての以下の詳細な説明から明らかになろう。
【0023】
【発明の実施の形態】
(実施例)
本発明におけるICソケットとその製作工程の手順とが図1乃至図13に示されている。先ず、図1は、本発明におけるICソケットの外観を示す斜視図で、図2は、図1の本発明におけるICソケットを分解して示す分解斜視図、図3は、図1の本発明のICソケットのコンタクトシートを示す斜視図で、図4は、図3のコンタクトシートにおける1つのコンタクトを拡大して示す斜視図、図5は、図3の本発明におけるコンタクトシートの裏面側の斜視図で、図6は、本発明のICソケットの組立時の取付ねじ部分の拡大断面部分図、図7は、図6のICソケットの製作、組立時にソケット枠が反った時の取付ねじ部分に沿った断面図で、図8乃至図13は本発明におけるコンタクトシートの製作手順を示す図で、図8は、本発明のICソケットの製作時の第1段階におけるコンタクトシートの絶縁フィルムの型抜き時の斜視図、図9は、図8に続いての第2段階における接着剤仮付け時の斜視図で、図10は、図9に続いての第3段階におけるコンタクトのエッチング抜き時の斜視図、図11は、図10に続いての第4段階におけるコンタクトのプレス曲げ時の斜視図で、図12は、図11に続いての第5段階におけるコンタクトと絶縁フィルムの熱圧着時の斜視図、図13は、図12に続いての第6段階におけるコンタクトの余分な部分の切断時の斜視図で、本発明における完成したコンタクトシートを示す図である。
【0024】
本発明におけるICソケット1は、図1および図2に示されるように、テストボード2上にコンタクトシート3を置き、その上にソケット枠4を載せてねじ5とナット6によって取付けて、一体的に固着することによって構成されている。
【0025】
図3乃至図5に示されるように、このような本発明のICソケット1に用いられるコンタクトシート3は、例えばポリイミドのような絶縁フィルム9の裏面側に、熱圧着シート11を介して接着された弾性金属条片を配列して成る複数個のコンタクト8を有すると共に、ねじ取付用の孔を取り囲んでスペーサ部材10が配置されている。このようなコンタクトシート3において、これらコンタクト8の弾性金属条片の一方の端部8aがテストボード2上の配線12の上に位置するように置かれて、絶縁フィルム9がその上に接着され、コンタクト8の自由端部側の端部8bが波形に彎曲されて形成されている。
【0026】
このような本発明のICソケット1におけるコンタクトシート3は、例えば、図6および図7に示されるように、テストボード2上に、先ず、コンタクト8とスペーサ部材10と熱圧着シート11とを有するコンタクトシート3を配置し、その上にソケット枠4を配置してねじ5によって取付けてナット6を締めることによって固着される。このようにソケット枠4は、コンタクトシート3の裏面側のスペーサ部材10を介してねじ5によってテストボード2と一体的に固着されるので、隙間やガタツキがなく良好に固着することができる。そして、この固着されたソケット枠4にICパッケージ(図示しない)を装着して、ICリードがコンタクト8の上に配置されてプッシャー(図示しない)によって押圧されるように構成されているので、コンタクト8の自由端部8bがテストボード2の配線12の上方に位置されており、これらコンタクト8と接触されて接続されるように構成されている。
【0027】
図8乃至図13に、本発明のICソケットに用いられるコンタクトシートの製作方法における手順が示されている。
【0028】
先ず、図8に示されるように、ICソケットのコンタクトシートの製作時における第1段階として、ポリイミドのような絶縁フィルム9の、図示のような所要の形状のシート型抜きが行なわれる。このように所要の形状に型抜きされた絶縁フィルム9の裏面側の対向する側辺に、図9に示されるように第2段階としてスペーサ10と、接着剤としての熱圧着シート11とが仮付けして接着される。
【0029】
これと同時に、または併行して、コンタクト8の製作のために所要の金属薄板材料7から、図10に示されるように第3段階としてのコンタクト8とスペーサ部材10とのエッチング抜きが行なわれて、コンタクト8の素材としての金属条辺と、スペーサ部材10との同時的な製作が行われる。
【0030】
次いで、図11に示されるように第4段階としてのコンタクトのプレス曲げが行なわれて、コンタクト8の自由端部8bの彎曲形成が行われる。こうして、コンタクト8の自由端部8bが彎曲形成されると共に、スペーサ部材10が形成された金属薄板材料7の上に、第5段階として図12に示されるように熱圧着シート11が仮付け接着された絶縁フィルム9が、熱圧着シート11を下側にして載せられて、熱圧着されて接着される。
【0031】
こうして、コンタクト8が形成された金属薄板材料7の上に、絶縁フィルム9が熱圧着されて形成されたコンタクトシート3の、金属薄板材料7の周囲の余分な部分が第5段階と切断されて、図13に示されるような所要の形状のコンタクトシート3が最終的に形成されるようになる。
【0032】
このような本発明のコンタクトシート3を用いるICソケット1においては、先に述べたようにテストボード2上に取付けられた時に、テストボード2とコンタクトシート3の間に、取付用のねじ5を囲むようにスペーサ部材10が配設されるために、何等隙間が発生することがなく、これに伴って取付用のねじ5によって締め付けた場合に、ソケット枠4が反ったり、あるいは傾いたりすること等が無く、ソケット枠4がコンタクトシート3を均等に押え込むことができ、テストボード2上にコンタクトシート3をガタツキなく取付けることが出来る。
【0033】
図1および図2は、本発明のICソケットに装着されるICパッケージがフラット・プレートタイプである場合のICソケットを示す概略説明図で、図1はICソケットの外観を示す斜視図で、図2は図1のICソケットの分解斜視図である。
【0034】
図1および図2に示されるように、本発明の一実施例におけるICソケット1は、テストボード2の上にコンタクトシート3を置き、その上にキャリアとしてのソケット枠4を載せて、ねじ5とナット6によって取付けることによって構成されている。
【0035】
このような本発明のICソケット1において、コンタクトシート3は、図3乃至図5に明示されるように、例えばポリイミドのような絶縁フィルム9に、弾性金属条片から作られて、かつ互いに向き合うように配列された複数個の片持ちばね形のコンタクト8を有するように形成されている。この片持ちばね形のコンタクト8は、一方において、弾性金属条片の外側の方に位置される一端、すなわち端部8aが固定側の端部としてテストボード2の配線12の上に位置するように置かれて、絶縁フィルム9がその上に接着されて固着される。他方、コンタクト8は、弾性金属条片の内側の方に位置される他端、すなわち端部8bが自由端部として配線7の上方に間隔を置いて位置するように置かれて、波形のように、例えば、ほぼ「へ」の字形に彎曲された形状の片持ちばね形のコンタクトとして形成されている。
【0036】
このように、本発明における片持ちばね形のコンタクト8は、図示されるように内側の自由端部側の端部8bが上方に向って延びるように波形、すなわちほぼ「へ」の字形に彎曲して形成されて、この自由端部側の端部8bが絶縁フィルム9の上方の位置に十分な間隔を置いて配置されるように片持ち支持されており、十分な弾性変位を持って変形できるように構成されている。
【0037】
従って、各ICパッケージのテスト等においては、例えば、図1と図2に示されるように、テストボード2上にコンタクトシート3を置いて、その上にキャリアとしてのソケット枠4を配置してねじ5によって取付け、ナット6を締めて固着する。そして、この固着されたソケット枠4にICパッケージを装着して、ICリードがコンタクト8の上に配置されて、プッシャー(図示しない)によって押圧するように簡単な構造に構成されている。
【0038】
このように、本発明におけるコンタクト8の自由端部側の端部8bは、テストボード2の配線12の上方に十分な間隔を置いて配置されており、片持ちばね形のコンタクトとして好適に構成されていて、コンタクト8の弾性変位が十分なように取付けられており、接触力や変位量の調整が適切に行うことができ、かつ耐久性の向上が容易である。また、このような本発明のICソケット1においては、テストするのに時間がかからず、容易、かつ簡単であり、ICソケット1における部品の数を減らすこともできてコスト的にも有利である。
【0039】
上述したように、本発明においては、ICソケット1のコンタクトシート3におけるコンタクト8が、図3乃至図5に明示されるように、片持ちばね形コンタクトとして形成されている。このようなコンタクト8を有する本発明のICソケット1の組立て工程の手順は以下のようにして行なわれる。
【0040】
図1および図2に示されるように、本発明のICソケット1においては、適用されるICパッケージは、フラット・プレートタイプであり、上記実施例ではこのようなICパッケージのためのICソケット1に就いて説明されている。
【0041】
このような本発明のICソケット1においては、図2に示されるように、組立ての最初の工程として、テストボード2上にコンタクトシート3を置いて、その上にキャリアとしてのソケット枠4を配置してねじ5とナット6とによって取付けて固着する。
【0042】
続いて、次の工程として、このように、図示されるようにテストボード2にコンタクトシート3を介して固着されたソケット枠4に対して、ICパッケージを装着して、ICリードがコンタクト8の上に配置されるように取付ける。この場合に、コンタクト8は、図示のように自由端部8bがテストボード2上の配線12に対して十分な間隔を置いて離れており、コンタクト8が片持ちばね形コンタクトして十分な弾性を持ってICパッケージのICリードを支持している。
【0043】
次に、続いての工程として、このように、ソケット枠4に装着されたICパッケージに対して適宜なプッシャー(図示しない)によってICパッケージを押圧することによって、ICパッケージのICリードがコンタクト8に対して十分な力をもって押されて接触されて、ICパッケージがテストボード2の配線12と良好に接続されるようになる。
【0044】
このように本発明のICソケット1においては、最初の工程においてテストボード2にコンタクトシート3を介してキャリアとしてのソケット枠4が取付けられ、このようなコンタクトシート3のコンタクト8に対して、次の工程においてICパッケージがソケット枠4に装着されるので、コンタクトシート3の片持ちばね形のコンタクト8によってICパッケージのICリードが弾性支持され、コンタクト8の最大応力を下げることが可能となり、従って、接触力と変位量の調整が容易にできると共に、耐久性の向上が容易になる等の効果がまた得られる。
【0045】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の請求項1に記載のICソケットは、コンタクトシートを介してテストボードにソケット枠を取付けて成るICソケットにおいて、前記コンタクトシートが、絶縁フィルムに配列して設けられた複数個の片持ちばね形のコンタクトと、前記ソケット枠および前記テストボードの固定用孔に対応して該コンタクトの一方の端部の周囲に形成される取付用の孔の周縁に所定の厚さで形成されるスペーサ部材とを有するのでテストボードおよびソケット枠がコンタクトシートを介してテストボードとコンタクトとの間に隙間が無く固定され得るのでソケット枠がコンタクトシートを均等に押え込むことができる。従って、ソケット枠をテストボードに対しガタツキなく固定できる。
【0046】
本発明の請求項2に記載のICソケットは、前記片持ちばね形のコンタクトが、金属薄板材料から条片状に作られて、互いに向き合うように配列されているので、コンタクトを好適に製作することができ、ICパッケージを良好に弾性支持することができるICソケットを得ることができる。
【0047】
本発明の請求項3に記載のICソケットは、前記片持ちばね形のコンタクトが、一方の端部において固着され、他方の端部が自由端部として前記テストボードの上方の位置に間隔を置いて位置するように彎曲した形状に形成されているので、コンタクトシートの片持ちばね形コンタクトによってICパッケージのICリードが変位可能に弾性支持されて、コンタクトにおける最大応力を下げることが可能となり、接触力と変位量の調整が容易にできると共に耐久性の向上が容易になる。
【0048】
本発明の請求項4記載のICソケットは、前記スペーサ部材が、前記コンタクトの金属薄板材料から同時に製作されるので、同一材料で安価に、かつ容易に、材料を無駄無く利用でき、製作工程を特別に増やすことなく簡単に製作することができる。
【0049】
本発明の請求項5に記載のICソケットは、前記スペーサ部材が、前記コンタクトの絶縁フィルムに熱圧着シートを介して接着されているので、コンタクトと同時に簡単に製作することが出来る。
【0050】
本発明の請求項6に記載のICソケットは、前記ソケット枠に取付けられる前記コンタクトシートの絶縁フィルムがポリイミドであるので、容易、かつ安価に製作することができる。
【0051】
本発明の請求項7に記載のICソケットは、前記テストボードに前記コンタクトシートを介して取付けられた前記ソケット枠に、フラット・プレートタイプのICパッケージが装着されるので、ICパッケージを好適に取付けることができ、コンタクトにおける接触力と変位量の調整や耐久性の向上が容易である。
【0052】
本発明の請求項8記載のICソケットは、前記ソケット枠の前記片持ちばね形のコンタクトに対して前記フラット・プレートタイプのICパッケージのICリードが接触されるので、ICパッケージをソケット枠に良好に、かつ容易に装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるICソケットの外観を示す斜視図である。
【図2】図1の本発明の一実施例におけるICソケットを分解して示す分解斜視図である。
【図3】図2の本発明の一実施例におけるICソケットのコンタクトシートを示す斜視図である。
【図4】図1の本発明の一実施例におけるICソケットのコンタクトの1つを示す概略斜視図である。
【図5】図3の本発明の一実施例におけるICソケットのコンタクトの裏面側の斜視図である。
【図6】図1の本発明の一実施例におけるICソケットの組立時の取付ねじ部分の拡大断面部分図である。
【図7】図6の本発明の一実施例におけるICソケットの製作、組立時の取付ねじ部分に沿った断面図である。
【図8】本発明のICソケットの製作時の第1段階におけるコンタクトシートの絶縁フィルムの型抜き時の斜視図である。
【図9】図8に続いての第2段階における接着剤仮付け時の斜視図である。
【図10】図9に続いての第3段階におけるコンタクトのエッチング抜き時の斜視図である。
【図11】図10に続いての第4段階におけるコンタクトプレス曲げ時の斜視図である。
【図12】図11に続いての第5段階におけるコンタクトと絶縁フィルムとの熱圧着時の斜視図である。
【図13】図12に続いての第6段階におけるコンタクトシートの余分な部分の切断時の斜視図である。
【図14】従来のICソケットにおけるコンタクトシートの外観を示す斜視図である。
【図15】図14の従来のICソケットのコンタクトシートの裏面側の斜視図である。
【図16】従来のICソケットの組立時の取付ねじ部分の拡大断面部分図である。
【図17】図16の従来のICソケットの製作、組立時にソケット枠が反った時の取付ねじ部分に沿った断面図である。
【図18】図17と同様に従来のICソケットの製作、組立時にソケット枠が傾いた時の取付ねじ部分に沿った断面図である。
【図19】従来のICソケットの製作時の第1段階におけるシート型抜き時の斜視図である。
【図20】図19に続いての第2段階における接着剤仮付け時の斜視図である。
【図21】図20に続いての第3段階におけるコンタクトのエッチング抜き時の斜視図である。
【図22】図21に続いての第4段階におけるコンタクトプレス曲げ時の斜視図である。
【図23】図22に続いての第5段階におけるコンタクトとシートの熱圧着時の斜視図である。
【図24】図23に続いての第6段階におけるコンタクトの余分部の切断時の斜視図である。
【符号の説明】
1 ICソケット
2 テストボード
3 コンタクトシート
4 ソケット枠
5 ねじ
6 ナット
7 金属薄板材料
8 コンタクト
9 絶縁フィルム
10 スペーサ部材
11 熱圧着シート
12 配線
100 ICソケット
102 テストボード
103 コンタクトシート
104 ソケット枠
105 ねじ
106 ナット
107 金属薄板材料
108 コンタクト
109 絶縁フィルム
111 熱圧着シート
Claims (8)
- コンタクトシートを介してテストボードにソケット枠を取付けて成るICソケットにおいて、
前記コンタクトシートが、絶縁フィルムに配列して設けられた複数個の片持ちばね形のコンタクトと、前記ソケット枠および前記テストボードの固定用孔に対応して該コンタクトの一方の端部の周囲に形成される取付用の孔の周縁に所定の厚さで形成されるスペーサ部材とを有することを特徴とするICソケット。 - 前記片持ちばね形のコンタクトは、金属薄板材料から条片状に作られて、互いに向き合うように配列されていることを特徴とする請求項1に記載のICソケット。
- 前記片持ちばね形のコンタクトは、一方の端部において固着され、他方の端部が自由端部として前記テストボードの上方の位置に間隔を置いて位置するように彎曲した形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のICソケット。
- 前記スペーサ部材は、前記コンタクトの金属薄板材料から同時に製作されることを特徴とする請求項2に記載のICソケット。
- 前記スペーサ部材は、前記コンタクトの絶縁フィルムに熱圧着シートを介して接着されていることを特徴とする請求項1に記載のICソケット。
- 前記ソケット枠に取付けられる前記コンタクトシートの絶縁フィルムがポリイミドであることを特徴とする請求項1に記載のICソケット。
- 前記テストボードに前記コンタクトシートを介して取付けられた前記ソケット枠に、フラット・プレートタイプのICパッケージが装着されることを特徴とする請求項1に記載のICソケット。
- 前記ソケット枠の前記片持ちばね形のコンタクトに対して前記フラット・プレートタイプのICパッケージのICリードが接触されることを特徴とする請求項7に記載のICソケット。
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