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JP3790836B2 - 支持装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は支持装置に係り、特に、テーブル等の天板上に仕切体が配置される状態で当該仕切体を支持することに適した装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、テーブル或いは机等の天板付き家具においては、天板の後端部或いは側端部から上方に仕切体を配置して仕切作用を付与することのできるタイプのものが知られている。仕切体は、左右一対の縦フレームと、当該縦フレームの上下両端間を相互に連結する上下一対の横フレームと、これらの縦横のフレームで囲まれる内側領域に配置されるとともに、表裏若しくは前後各面がクロス材で化粧された仕切面とにより構成されたものが存在する。この仕切体を支持して天板上に配置する場合には、当該仕切体の下端部を支持する支持装置を天板若しくは脚に設けることによって行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような仕切体を支持するための支持装置は、天板や脚に対して、ねじ等を用いて固定しなければならない構造であるため、部品点数が多くなるとともに、工具を用いた作業が必須となり、組み立て及び分解作業が面倒になるという不都合がある。
【0004】
【発明の目的】
本発明は、このような不都合に着目して案出されたものであり、その目的は、仕切体等からなる上部材の支持装置をテーブル若しくは机に装着するに際し、工具を一切必要とすることなく、いわゆるワンタッチ作業にて装着することのできる簡便性を備えた支持装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明は、天板を支える脚に装着されて前記天板上に上部材を配置するための支持装置において、
前記脚の外周部分に沿って位置するとともに当該外周部分に引っ掛け可能に設けられた本体と、この本体と一体に設けられて前記上部材を支持可能に設けられた支持部とを備え
前記本体と支持部は連結部材を介して前記脚を挟み込む状態で当該脚に装着され、前記連結部材は、前記本体と支持部の高さ位置が異なるように傾斜方向に延びる、という構成を採っている。
上部材としては、仕切体や、電話台或いは机上タイプの照明具等を対象とすることができる。本発明の支持装置によれば、工具類を必要とすることなく、本体を脚に引っ掛けるだけの、いわゆるワンタッチ操作で仕切体等からなる上部材の支持装置を脚に装着することができる。また、支持部を脚の外側に位置するようにして本体を脚の内側に隠すことが可能となる。更に、本体と支持部との間隔を脚の外形寸法に合わせても上部材の支持装置の着脱が行えることとなる。すなわち、支持部が脚の面から離れた状態で前記挿入部を穴に挿入した後に、支持部を脚の面に沿う位置まで回転させることで本体と支持部とが脚の外面側にフィットするようになる。従って、上部材の支持装置と脚とが相対的にがたつくことも防止することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
前記支持装置において、前記本体は、前記脚に形成された穴に挿入されて当該脚に引っ掛け可能な挿入部を備える、という構成を採用することが好ましい。このような構成とすれば、本体と脚との対応形状が非常にシンプルなものとなり、両者の引っ掛け構造を複雑にすることがない。
【0007】
また、前記支持部は上端を開口して上下方向に延びる有底の穴を備え、この穴に前記上部材の下端部が嵌合可能に設けられる、という構成を採るとよい。これにより、上部材の重さによって常に嵌合状態が保たれるため、支持部と上部材の下端部との相対移動を規制するねじ等のストッパを設ける必要はなく、従って、単に、前記下端部を穴から引き抜くだけで上部材の取り外しも行うことが可能となる。
【0010】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面を参照しながら説明する。
【0011】
図1には、本実施例に係る支持装置で仕切体をテーブルに装着した状態を後方から見た概略斜視図が示されている。この図において、テーブル10は、平面視略長方形状の天板11と、この天板11の四隅下面側に設けられた四本の脚12と、これら脚12のうち、後方側(図1では手前側)二本の脚12に装着された支持装置15,15と、当該支持装置15を介して支持されて天板10の後端側より上方に突出する状態に配置された上部材としての仕切体17とを備えて構成されている。
【0012】
前記脚12は、図2及び図3にも示されるように、中空の角柱パイプにより構成されている。ここで、後方二本の脚12において、前方二本の脚12に相対する面、すなわち、前後方向内側面12Aの上部には穴18が形成されている。なお、本実施例では穴18Aが一個形成されているが、前後方向内側面12Aの上下方向に沿って複数個設けてもよく、これにより、仕切体17の高さ位置を調整可能とすることができる。
【0013】
前記支持装置15は相互に対称形状に設けられた一対からなる。従って、ここでは、一方の支持装置15について説明するものとし、他方の支持装置15については同一符号を用いて説明を省略する。この仕切体の支持装置15は、図4及び図5にも示されるように、脚12の前後方向内側面12Aに面接触した状態に装着される板状の本体20と、この本体20の一側端縁に連なる板状の連結部材22と、この連結部材22の先端に設けられた支持部25とを備えて構成されている。本体20は、前記連結部材22が延びている方向の面20Aに突軸状の挿入部27を備え、当該挿入部27が前記穴18内に挿入されることで脚12に引っ掛かり(係合)可能に設けられている。なお、挿入部27は先端が円弧状に湾曲しているとともに、先端側から見たときに略十字状になる形状に設けられて穴18への挿入し易さが確保されている。
【0014】
前記連結部材22は、脚12の左右方向内側面12Bに沿って位置するとともに、当該左右方向内側面12Bの幅内に略収まるように設けられている。この連結部材22は、本体20との連結位置に対して反対側が下方位置となるように傾斜方向に延び、側面視で略菱形の平面形状となる外形に設けられ、これによって、本体20と支持部25の高さ位置関係は、支持部25が相対的に低い位置となるようになっている。
【0015】
前記支持部25は、上端が開口する有底の穴29が形成された筒状部30と、この筒状部30の外周部分に連なって前記連結部材22と略平行となる突片31とを備え、支持装置15を脚12に装着したときに、突片31が脚12の前後方向後端面12Cに接触する一方、筒部30の外周面は前記後端面12Cに非接触となる状態に保たれる。従って、天板11の後端面が脚12の後端面12Cよりも僅かに後方へ突き出るものであっても仕切体17が天板11に干渉することなく装着可能となる。なお、本実施例では、前記有底の穴29の内周面に複数のリブ29Aが形成されている。
【0016】
前記仕切体17は、図8及び図9に示されるように、左右一対の起立フレーム40,40と、当該起立フレーム40,40の上部間を連結する上部連結フレーム41と、これら起立フレーム40,40及び上部連結フレーム41で囲まれる内側領域に配置される仕切面43とを備えて構成されている。
【0017】
前記起立フレーム40,40は中空のパイプ材により構成されており、上下方向に延びる鉛直パイプ40Aと、この鉛直パイプ40Aの上端から略90度屈曲方向に向けられた屈曲パイプ40Bとにより構成されている。また、起立フレーム40は、鉛直パイプ40Aの下端部が支持部25に形成された穴29内に嵌合可能となる外径寸法に設けられている。
【0018】
前記上部連結フレーム41は、起立フレーム40と同様に中空のパイプ材により構成されている。この上部連結フレーム41のパイプ内径は、起立フレーム40の屈曲パイプ40Bの外径よりも大きく設けられており、これによって上部連結フレーム41の左右両端側に屈曲パイプ40Bを挿入して相互に連結可能となっている。本実施例では、上部連結フレーム41と起立フレーム40との連結に際し、パイプ状のスペーサ44が介装され、このスペーサ44の端部には、ストッパとしてのフランジ45が上部連結フレーム41の左右両端側に位置するように設けられている。このフランジ45は、仕切面43を装着した際に当該仕切面43の左右方向への滑り若しくは移動を防止可能とする。なお、上部連結フレーム41は、長さが異なる種々のタイプのものを用意することができ、これによって天板11の左右方向長さ若しくは前後方向幅が異なる各種テーブルにも適用可能となっている。更に、起立フレーム40の高さも同様に種々の高さのものを用意しておくことで、仕切り高さが異なるバリエーションを付与することが可能となる。
【0019】
前記仕切面43は、本実施例では、適宜な繊維シートを用いて構成されている。この仕切面43は、上端縁が伏せ縫いされて左右方向に開通する上部通し穴43Aが形成されており、この上部通し穴43A内に上部連結フレーム41が挿入されるようになっている。また、仕切面43の下端縁にも同様の手法によって形成された下部通し穴43Bが設けられ、この下部通し穴43Bには錘作用をなすパイプ47が挿入されるようになっている。
【0020】
前記仕切体17を組み立てる場合には、上部連結フレーム41を仕切面43の上部通し穴43A内に挿入した後、上部連結フレーム41の両側に、スペーサ44,44を介して起立フレーム40,40の各屈曲パイプ40B,40Bを差し込んで連結する。次いで、仕切面43の下部通し穴43Bにパイプ47を挿入することで仕切体17の組み立てを完了することができる。
【0021】
一方、支持装置15は、本体20の挿入部27を脚12の穴18に挿入することによって脚12に装着することができる。この際、仕切体15は、図2に示される位置に対して、本体20を同一面内で所定角度回転させた姿勢とすることによって装着することができる。
【0022】
このようにして支持装置15,15の装着を完了した後に、前記仕切体17の起立フレーム40の下端部を支持部25の穴29内に嵌合させることで、仕切体17を天板11の後端部に配置可能となる。
【0023】
従って、このような実施例によれば、一切の工具を用いることなく仕切体の支持装置15を脚12に装着できる一方、仕切体17の組み立ても行うことが可能となり、組み立て及び分解作業を簡易且つ迅速に行うことができる。
【0024】
なお、前記実施例では、仕切体17が天板11の後端部に配置された場合を図示、説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、天板11の側端部に装着するようにしてもよい。また、支持装置15及び仕切体17は、机等、他の天板付きの家具に適用することもできる。更に、天板上に支持する対象としては、仕切体17の他、電話台や机上照明具等も含む。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、脚の外周部分に引っ掛け可能に設けられた本体と、この本体に一体に設けられて上部材を支持可能とする支持部を備える構成したから、工具類を必要とすることなく、本体を脚に引っ掛けるだけの、いわゆるワンタッチ操作で支持装置を脚に装着することができ、且つ、その取り外しも難なく行うことが可能となる。
【0026】
また、本体は、当該本体に設けられた挿入部を脚側の穴に挿入することで引っ掛け可能に設けられているため、当該引っ掛け作業も容易に行える他、本体と脚との対応形状をシンプルなものとして両者の相対形状を簡素化することが可能となる。
【0027】
更に、前記支持部は、当該支持部に形成された有底の穴に仕切体の下端部を嵌合可能としているため、上部材の重さによって常に嵌合状態を保つことができるようになり、従って、支持部と上部材の下端部との相対移動を規制するねじ等のストッパを設ける必要を回避することができ、この点からも部品点数を削減することができる。しかも、上部材の取り外しは、前記下端部を穴から引き抜くだけで容易に行うことができる。
【0028】
また、本体と支持部は連結部材によって脚を挟み込む状態に装着されるため、支持部を脚の外側に位置するようにして本体を脚の内側に隠すことが可能となる。しかも、支持部に加わる上部材の重さによって、前記挿入部が脚の穴内に常に入り込もうとするため、上部材の支持部が脚から不用意に脱落してしまう虞も防止することができる。
【0029】
更に、前記連結部材が傾斜方向に延びて本体と支持部の高さ位置を異ならせたから、本体と支持部との間隔を脚の外形寸法に合わせても支持装置の着脱を行えることとなる。つまり、支持部が脚の面から離れた状態で前記挿入部を穴に挿入した後に、支持部を脚の面に沿う位置まで回転させることで本体と支持部とが脚の外面側にフィットするようになる。従って、支持装置と脚とが相対的にがたつくことも防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】上部材を構成する仕切体が天板上に配置された状態をテーブルの後方から見た状態を示す概略斜視図。
【図2】図1のA部拡大分解斜視図。
【図3】図2のB−B線に沿う矢視拡大断面図。
【図4】仕切体を支持する一方の支持装置を示す平面図。
【図5】図4の左側面図。
【図6】仕切体を支持する他方の支持装置を示す平面図。
【図7】図6の右側面図。
【図8】仕切体の分解斜視図。
【図9】仕切体が装着された状態の概略縦断面図。
【符号の説明】
10 テーブル
11 天板
12 脚
15 支持装置
17 仕切体(上部材)
18 穴
20 本体
22 連結部材
25 支持部
27 挿入部
29 穴

Claims (4)

  1. 天板を支える脚に装着されて前記天板上に上部材を配置するための支持装置において、
    前記脚の外周部分に沿って位置するとともに当該外周部分に引っ掛け可能に設けられた本体と、この本体と一体に設けられて前記上部材を支持可能に設けられた支持部とを備え
    前記本体と支持部は連結部材を介して前記脚を挟み込む状態で当該脚に装着され、前記連結部材は、前記本体と支持部の高さ位置が異なるように傾斜方向に延びることを特徴とする支持装置。
  2. 天板を支える脚に装着されて前記天板上に仕切体を配置するための支持装置において、
    前記脚の外周部分に沿って位置するとともに当該外周部分に引っ掛け可能に設けられた本体と、この本体と一体に設けられて前記仕切体を支持可能に設けられた支持部とを備え、
    前記本体と支持部は連結部材を介して前記脚を挟み込む状態で当該脚に装着され、前記連結部材は、前記本体と支持部の高さ位置が異なるように傾斜方向に延びることを特徴とする支持装置。
  3. 前記本体は、前記脚に形成された穴に挿入されて当該脚に引っ掛け可能な挿入部を備えていることを特徴とする請求項1又は2記載の支持装置。
  4. 前記支持部は上端を開口して上下方向に延びる有底の穴を備え、この穴に前記上部材又は仕切体の下端部が嵌合可能に設けられていることを特徴とする請求項1,2又は3記載の支持装置。
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