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JP3789805B2 - 容器 - Google Patents

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JP3789805B2
JP3789805B2 JP2001333824A JP2001333824A JP3789805B2 JP 3789805 B2 JP3789805 B2 JP 3789805B2 JP 2001333824 A JP2001333824 A JP 2001333824A JP 2001333824 A JP2001333824 A JP 2001333824A JP 3789805 B2 JP3789805 B2 JP 3789805B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、殺虫、防虫、害虫忌避、芳香、消臭等の常温揮散性薬液が収容された密封包装体を収納すると共に、使用時には密封包装体をワンアクションで開封して一定期間安定して徐々に空気中に放出することができる容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、殺虫、防虫、害虫忌避、芳香、消臭等を目的として、揮散性薬液を入れた容器が多数提案されると共に市販されている。この代表的なものの一つとして、芳香剤容器がある。この芳香剤容器は、使用時までは中栓等で密封されており、使用時になって始めて揮散性芳香薬液が収容された容器本体から外蓋を外して容器本体を密封している中栓等を取り除き、その後に外蓋(吸液芯を備えている)を再度装着することにより、吸液芯を容器本体内の揮散性芳香薬液に浸し、これにより揮散性芳香薬液を吸液芯に導き、吸液芯から揮散性芳香薬液を室内に放出させて芳香効果を得るものである。
【0003】
また、他の代表的なものとして、液体式電気蚊取り器がある。この液体式電気蚊取り器は、加熱揮散性殺虫薬液が収容されると共に加熱揮散性殺虫薬液に浸された吸液芯を備えた外蓋で密封された容器と別体の加熱揮散器とからなり、使用時になって始めて加熱揮散性殺虫薬液が収容された容器の外蓋を外して加熱揮散器に容器を装着し、これにより露出した吸液芯を加熱揮散器に備えた発熱体により加熱して吸液芯から加熱揮散性殺虫薬液を室内に放出させて殺虫効果を得るものである。
【0004】
上記に例示したものはいずれも、使用時の操作が上記したように結構煩雑であって使用状態にセットするまでの手間が結構かかると共に、薬液が手指等に付着する危険性を有しており、また、液体式電気蚊取り器にあっては、別体の加熱揮散器を必要とする上に、火災の危険性や電源のある場所でしか使用できないといった問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、使用時までは殺虫、防虫、害虫忌避、芳香、消臭等の常温揮散性薬液が収容された包装体を収納すると共に、使用時には手指に薬液が付着することなく包装体をワンアクションで開封することができ、一定期間常温揮散性薬液を安定して徐々に空気中に放出することができる容器を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を達成するために、請求項1記載の本発明の容器は、底壁の周縁に周壁と該周壁内の前記底壁の略中心に先尖りの突起部を備える容器本体と、前記突起部を取り囲み前記底壁上に載置される含浸保持材と、前記容器本体の前記突起部側を覆う穴を備えた弾性を有するドーム状の外蓋と、前記容器本体と前記外蓋の間に介在して常温揮散性薬液入り包装体を前記突起部上で前記薬液入り包装体と前記突起部とが直接対向するように支持する弾性を有する支持部を周状支持体上に備えた内蓋とからなり、前記外蓋の周端部の内周面と前記内蓋の周状支持体の外周面とが係合し、前記容器本体の周壁の内周面と前記外蓋の周端部の外周面とが嵌合したことを特徴とするものである。このように構成することにより、使用時までは薬液入り包装体を収納すると共に、使用時には、ドーム状の外蓋の中心部を容器本体側に手指等で押圧し、容器本体に設けた先尖りの突起部で薬液入り包装体を開封(破袋)して薬液の流出を許容する。このとき流出した薬液が容器本体の底壁上に載置した含浸保持材に吸液されると共に含浸保持材から薬液が徐々に空気中に放出され、殺虫、防虫、害虫忌避、芳香、消臭等の効果が発揮される。したがって、使用時にはワンアクションの操作で使用状態にセットすることができると共に、手指等に薬液が付着することがない。また、火災の危険性がなく、使用場所を選ぶことがない。
【0007】
また、請求項2記載の本発明は、請求項1記載の容器において、前記支持部に前記薬液入り包装体を位置決めする位置決め手段が設けられていることを特徴とするものである。このように構成することにより、輸送中等において容器に外力が加わっても、薬液入り包装体を確実に所定位置に確保することができる。
【0008】
また、請求項3記載の本発明は、請求項1、2のいずれかに記載の容器において、前記薬液入り包装体は上面とその略中央部に形成された薬液を収容する凹部とを備えた成形体と、該成形体の前記上面と熱接着することにより前記凹部を密封するように設けられるシート状蓋体とから構成され、該シート状蓋体が前記突起部と対向するように支持されていることを特徴とするものである。このように構成することにより、内蓋に設けた支持部で容易に支持することができると共にドーム状の外蓋の中心部を容器本体側に手指等で押圧することにより容器本体に設けた先尖りの突起部で簡単に包装体を開封(破袋)することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
上記の本発明について、図面等を用いて以下に詳述する。
図1は本発明にかかる容器の一実施例を示す(a)は概略断面図、(b)は(a)の要部拡大図、図2は図1に示す容器を構成する容器本体の平面図、図3は図1に示す容器を構成する外蓋の(a)は側面図、(b)は平面図、図4は図1に示す容器を構成する内蓋の(a)は平面図、(b)は(a)のX−X線端面図、図5は本発明にかかる容器の使用方法を説明する図であり、図中の1は容器、2は容器本体、3は外蓋、4は内蓋、5は包装体、6は含浸保持材、21は底壁、22は周壁、23は突起部、24は環状凹部、31は穴、32は環状凸部、33は環状切欠、41は支持部、42は周状支持体、43は位置決め手段、44は環状突部、51は成形体、52はシート状蓋体、Aは外蓋の天部、Lは薬液をそれぞれ示す。
【0010】
図1は本発明にかかる容器の一実施例を示す(a)は概略断面図、(b)は(a)の要部拡大図、図2は図1に示す容器を構成する容器本体の平面図であって、容器1は円形状底壁21の周縁に周壁22と該周壁22内の前記底壁21の略中心に先尖りの突起部23を備える容器本体2と、前記突起部23を取り囲み前記底壁21上に載置された含浸保持材6と、前記容器本体2の前記突起部23側を覆う天部A以外の個所に複数の穴31(図3参照)を設けた弾性を有するドーム状の外蓋3と、前記容器本体2と前記外蓋3の間に介在して常温揮散性薬液入り包装体5を前記突起部23上で前記包装体5と前記突起部23とが直接対向するように支持する弾性を有する支持部41を周状支持体42上に備えると共に前記支持部41上に前記外蓋3側へ突出して前記包装体5を位置決めする位置決め手段43が設けられた内蓋4とからなり、前記容器本体2の前記周壁22の内周面に環状凹部24が設けられると共に前記内蓋4の前記周状支持体42の外周面には環状突部44が設けられ、さらに前記外蓋3の周端部の外周面及び内周面にはそれぞれ前記容器本2体の前記周壁22の内周面に設けた前記環状凹部24と嵌合する環状凸部32及び前記内蓋4の前記周状支持体42の外周面に設けた前記環状突部44と係合する前記環状切欠33が設けられ、前記外蓋3と前記内蓋4を前記環状突部44と前記環状切欠33で係合すると共に前記容器本体2と前記外蓋3を前記環状凹部24と前記環状凸部32で嵌合したものである。
【0011】
前記容器本体2は合成樹脂からなる射出成形品であって、射出成形可能な樹脂であれば特に限定するものではないが、たとえば、ポリプロピレン、ポリエステル等を用いることができ、必要に応じて着色しても構わない。また、前記含浸保持材6としては、吸液性があって、そこから薬液が徐々に揮散できるような材料であれば特に限定するものではないが、たとえば、フェルトや不織布、紙、布等を挙げることができる。
【0012】
図3は図1に示す容器を構成する外蓋の(a)は側面図、(b)は平面図であって、外蓋3はドーム状からなり、天部A以外の球面に大小2つの大きさの穴31が図3上は合計8箇所設けられると共に周端部の外周面に環状凸部32が設けられた合成樹脂からなる射出成形品であって、可撓性を有する合成樹脂を用いることにより、弾性を有するように設計されているものである。これに用いる合成樹脂としては、可撓性を有する樹脂であれば特に限定するものではないが、成形性やコストを考慮するとポリエチレン、ポリプロピレン等が適当であり、必要に応じて着色してもよいものである。また、無着色、着色いずれにおいても透明性を有するように構成することにより、後述する包装体5の開封を目視で確認することができるという利便性を付与することができる。なお、前記穴31は、後述するが、薬液が吸液された含浸保持材6を指で触り、その指を舐める可能性のある乳幼児等の指が入らない程度の大きさに設計して、乳幼児等が薬液に触れることがないように構成するのが望ましい。そして、前記穴31は、前記含浸保持材6に吸液された薬液を容器1から室内等の空気中に揮散するために形成されているものであって、前記穴31の個数は図3に示したように8個に限ることはなく、適当数設ければよいものである。
【0013】
図4は図1に示す容器を構成する内蓋の(a)は平面図、(b)は(a)のX−X線端面図であって、内蓋4は周状支持体42上の該周状支持体42を周方向に4等分する位置に凸状に湾曲して突出形成された支持部41を備えると共に該支持部41上の前記周状支持体42から等しい4つの位置に前記周状支持体42の反対方向に突出する突片からなる位置決め手段43が設けられ、さらに前記周状支持体42の外周面に環状突部44が設けられたものであって、前記4つの位置決め手段44で囲まれた前記支持部41上に薬液入り包装体5(図1参照)が架設され、前記位置決め手段44により前記包装体5が位置決めされる。この内蓋4は、合成樹脂からなる射出成形品であって、可撓性を有する合成樹脂を用いることにより、また、前記支持部41を凸状に湾曲して突出形成した構造とすることにより、弾性を有するように設計されているものである。これに用いる合成樹脂としては、可撓性を有する樹脂であれば特に限定するものではないが、成形性やコストを考慮するとポリエチレン、ポリプロピレン等が適当であり、これについても必要に応じて着色してもよいものである。
【0014】
次に、前記支持部41上に架設される薬液入り包装体について説明する。
薬液入り包装体5は上面とその略中央部に形成された薬液を収容する凹部とを備えた成形体51と、該成形体51の前記上面と熱接着することにより前記凹部を密封するように設けられるシート状蓋体52とから構成されているものである。成形体51は、合成樹脂を射出成形することにより成形された射出成形品であってもよいし、合成樹脂シートを真空および/ないし圧空成形することにより成形された絞り成形品であってもよいし、また、金属箔をプレス成形することにより成形されたプレス成形品であってもよいが、射出成形品や絞り成形品にあっては包装体5としたときに包装体5からの薬液の揮散を一定期間防止する必要があり、特に水蒸気ガスバリアー性に優れた構成とする必要がある。また、シート状蓋体52は、上記した成形体51と同様に水蒸気ガスバリアー性が求められると共に、後述するが容器本体2に設けた先尖り突起部23で突刺すことにより穴が開けられて開封されるために、易突刺し性に構成しておく必要がある。また、成形体51とシート状蓋体52とは熱接着することにより密封されるために、成形体51とシート状蓋体52との熱接着面は熱接着可能に構成しておく必要がある。上記要件を満たす成形体51としては、たとえば、プロピレン樹脂からなる射出成形品、あるいは、ポリプロピレン(PP)シートやPP/エチレン−ビニルアルコール共重合体/PPからなる共押出しシートの絞り成形品やアルミニウム箔の一方の面に熱接着性樹脂層を設けたプレス成形品などを挙げることができ、また、シート状蓋体52としては、二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)/エチレン−ビニルアルコール共重合体シート/熱接着性樹脂層(PPシート等)、PET/アルミニウム箔/熱接着性樹脂層(PPシート等)などを挙げることができる。なお、薬液入り包装体5は、上記した成形品に限るものではなく、三方シールや四方シールタイプ等の包装袋であってもよいものである。
【0015】
次に、本発明の容器の使用方法について説明する。
図5は本発明にかかる容器の使用方法を説明する図であって、本発明の容器1は使用者が使用する時までは、図1に示す状態で紙箱等の外装で保護されている。使用者は、まず紙箱等の外装から容器1を取り出す。そして、容器1を所望の場所に設置すると共に外蓋3の天部Aを手指等で押圧することにより内蓋4の支持部41上に架設された薬液入り包装体5を押し下げて、図5(a)に示すように容器本体2の略中央部に設けられた先尖り突起部23で前記包装体5のシート状蓋体52を突き破ることにより包装体5を開封する。この包装体5の開封を確認して後に押圧を取り去ると、外蓋3及び内蓋4は弾性により図5(b)に示すように元の状態に戻る。包装体5内の薬液Lはシート状蓋体5を突き破ることにより自然流下して容器本体2の底壁21上に載置された含浸保持材6に吸液されると共に含浸保持材6に吸液された前記薬液Lが含浸保持材6から徐々に空気中に放出され、殺虫、防虫、害虫忌避、芳香、消臭等の効果が一定期間発揮される。このように、使用時にはワンアクションの操作で使用状態にセットすることができると共に、手指等に薬液Lが付着することがなく極めて衛生的かつ安全である。また、火災等の危険性がなく、場所を選ぶこともない。
【0016】
また、本発明の容器1は外蓋3の天部Aを手指等で押圧することにより内蓋4の支持部41上に架設された薬液入り包装体5を押し下げて、図5(a)に示すように容器本体2の略中央部に設けられた先尖り突起部23で前記包装体5のシート状蓋体52を突き破ることにより包装体5を開封する構成となっており、図示はしないが、手指等で外蓋3の天部Aを押圧した時に、一定距離以上は押し下げることができないように、容器1にストッパー機能を持たせた構成としてもよいものである。
【0017】
【発明の効果】
以上縷々説明したように、本発明の容器は、使用時までは殺虫、防虫、害虫忌避、芳香、消臭等の常温揮散性薬液が収容された包装体を収納すると共に、使用時には手指に薬液が付着することなく包装体をワンアクションで開封することができ、極めて衛生的かつ安全である、また、含浸保持材に吸液された薬液は含浸保持材から徐々に空気中に放出されるために一定期間安定して殺虫、防虫、害虫忌避、芳香、消臭等の効果を発揮する、等の数々の優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる容器の一実施例を示す(a)は概略断面図、(b)は(a)の要部拡大図である。
【図2】 図1に示す容器を構成する容器本体の平面図である。
【図3】 図1に示す容器を構成する外蓋の(a)は側面図、(b)は平面図である。
【図4】 図1に示す容器を構成する内蓋の(a)は平面図、(b)は(a)のX−X線端面図である。
【図5】 本発明にかかる容器の使用方法を説明する図である。
【符号の説明】
1 容器
2 容器本体
3 外蓋
4 内蓋
5 包装体
6 含浸保持材
21 底壁
22 周壁
23 突起部
24 環状凹部
31 穴
32 環状凸部
33 環状切欠
41 支持部
42 周状支持体
43 位置決め手段
44 環状突部
51 成形体
52 シート状蓋体
A 外蓋の天部
L 薬液

Claims (3)

  1. 底壁の周縁に周壁と該周壁内の前記底壁の略中心に先尖りの突起部を備える容器本体と、前記突起部を取り囲み前記底壁上に載置される含浸保持材と、前記容器本体の前記突起部側を覆う穴を備えた弾性を有するドーム状の外蓋と、前記容器本体と前記外蓋の間に介在して常温揮散性薬液入り包装体を前記突起部上で前記薬液入り包装体と前記突起部とが直接対向するように支持する弾性を有する支持部を周状支持体上に備えた内蓋とからなり、前記外蓋の周端部の内周面と前記内蓋の周状支持体の外周面とが係合し、前記容器本体の周壁の内周面と前記外蓋の周端部の外周面とが嵌合したことを特徴とする容器。
  2. 前記支持部に前記薬液入り包装体を位置決めする位置決め手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の容器。
  3. 前記薬液入り包装体は上面とその略中央部に形成された薬液を収容する凹部とを備えた成形体と、該成形体の前記上面と熱接着することにより前記凹部を密封するように設けられるシート状蓋体とから構成され、該シート状蓋体が前記突起部と対向するように支持されていることを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載の容器。
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