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JP3786938B2 - コンクリート構造物の補強工法 - Google Patents

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Description

本発明は、既設のコンクリート橋脚に新たに補強用棒体を埋設固定させるコンクリート構造物の補強工法に関する。
橋梁のコンクリート橋脚は、地震時の水平耐力を満足することが重要であり、耐震性の確保が必要である。従来、コンクリート橋脚の耐震補強工法として、RC(Reinforced Concrete;鉄筋コンクリート)巻立て工法、鋼板巻立て工法、炭素繊維・アラミドシート補強工法やPC(Prestressed Concrete;プレストレストコンクリート)巻立て工法などが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この中でRC巻立て工法は、橋脚内部に配筋された主鉄筋と平行に鉛直方向筋を橋脚表面に固定し、この主鉄筋と直角方向に帯鉄筋を重ねて配筋固定した後、型枠を形成しコンクリートを打設することによって補強構造が施工される。また、このRC巻立てによる補強工法の他に、コンクリート橋脚表面に主鉄筋および帯鉄筋を配筋固定した後、ポリマーモルタルを被覆する補強構造も施工されている。
上記のようにRC巻立てによる補強構造またはポリマーモルタルによって被覆した補強構造であれば、コンクリートの巻立てまたはポリマーモルタルの被覆によって既設橋脚と橋軸方向に固定された鉄筋棒との一体化が強化され、その補強効果が長時間にわたって維持される。
特開平9−59934号公報(段落0002−0004)
上記補強構造では、コンクリート橋脚表面に補強用鉄筋を固定した後、コンクリートの巻立てまたはポリマーモルタルの被覆を行うことによって、コンクリート橋脚の径はコンクリート巻立層またはポリマーモルタル被覆層によって著しく増大することになる。その増大厚は、コンクリート巻立て層において25cm以上、ポリマー被覆層において5cm以上となる。このため、橋脚径の増加によって建築限界を超えたり、河積阻害を発生させたりする恐れがある。また、巻立て厚さが厚くなることによって橋脚重量も大幅に増加する。
また、コンクリート巻立て層は、橋脚表面に補強鉄筋を固定した後、型枠を形成し、これにコンクリートを打設するため、工期が長期間となる。また、ポリマーモルタル被覆層の場合は、コンクリート表面に固定した鉄筋を完全に被覆させる厚さまで被覆しなければならないため、ポリマーモルタル被覆材の使用量が膨大で施工費が高くなる。
本発明の目的は、コンクリート構造物の補強に際して、被覆層の厚みを軽減し、また厚みを軽減することで材料使用量を減らし、補強に伴う増加重量および施工費の軽減と工期の短縮を図ることにある。
本発明のコンクリート構造物の補強工法は、コンクリート構造物の表面に補強用棒体を固定して補強するコンクリート構造物の補強工法であって、コンクリート構造物の表面部に補強用棒体を嵌め込む溝を形成し、この溝に補強用棒体を嵌め込んで固定することを特徴とする。
コンクリート構造物の表面部に補強用棒体を嵌め込む溝を形成し、この溝に補強用棒体を嵌め込んで固定することにより、補強用棒体による補強層がコンクリート構造物内部に食い込んで存在する構成となる。この補強層はコンクリート構造物に作用する地震時の水平荷重に対して高い引っ張り抵抗を発揮することで、水平力によるコンクリート構造物の変形を防ぐことができる。
この補強用棒体は、従来使用されている異形鉄筋で良いが、表面には防錆処置を施すことが望ましい。また、この棒体の材質としては、炭素繊維が望ましい。炭素繊維製の棒体は錆などの腐食の発生がなく、軽量ながら高い引張強度がある。また、異形鉄筋および炭素繊維以外でも、同様の強度を持つ素材であれば使用可能である。さらに、コンクリート構造物の表面部に形成する溝は、既設コンクリート構造物の主筋と方向を一致させることで、溝内に嵌め込んだ補強用棒体の引張強度を最も効率的に発揮させることができる。
ここで、溝に補強用棒体を嵌め込んだ後、溝の内面と補強用棒体との隙間に楔形のアンカーを打ち込んで補強用棒体を拘束するとともに隙間に樹脂を注入して補強用棒体を固定することが望ましい。この工程はフーチング部をコア削孔した後、また圧接の工程が終了した後に行うのが望ましい。溝の内面と補強用棒体との隙間に楔形アンカーを打ち込み樹脂によって固定することによって、補強用棒体と溝の嵌め合い寸法の精度を厳密に管理しなくとも補強用棒体と溝内壁とを面接触させて強固に固定することができる。
上記工法を実施する具体的な工程としては、切削工具により橋脚の表面部に補強用棒体を嵌め込む溝を形成する工程と、溝に補強用棒体を嵌め込んだ後、溝の内面と補強用棒体との隙間に楔形のアンカーを打ち込んで補強用棒体を拘束する工程と、溝の内面と補強用棒体との隙間に樹脂を注入して補強用棒体を固定する工程と、表面を樹脂で被覆する工程とを含むものになる。
溝を形成する工程と、この溝に嵌め込んだ補強用棒体を楔形アンカーで拘束する工程によって、コンクリート表面に食い込んだ補強層を形成させることができる。また、溝の内面と補強用棒体との隙間に樹脂を注入して補強用棒体を固定することにより、コンクリート構造物に発生していた亀裂の内部に樹脂を浸透させて亀裂の進展を抑制することができる。
本発明によって以下の効果を奏することができる。
(1)コンクリート構造物の表面に補強用棒体を固定して補強するコンクリート構造物の補強工法であって、コンクリート構造物の表面部に補強用棒体を嵌め込む溝を形成し、溝に補強用棒体を嵌め込んで固定することにより補強層がコンクリート構造物に食い込んだ状態となり、取り付けられたコンクリート構造物が地震時の水平荷重により歪んだ場合にも、補強用棒体がこのコンクリート構造物の変位に追従しながら引っ張り抵抗を発揮するので、補強層とコンクリートの間に隙間が生じることがない。このため、補強用棒体と既設コンクリート構造物とのより一層の一体化が図られ、長期に渡って補強効果が持続できる。また、補強用棒体がコンクリート構造物表面部の溝に嵌め込まれているため、被覆層の厚みを極めて薄くすることができ、材料使用量を減らすことができる。これにより、材料使用量を減らし、補強に伴う増加重量および施工費の軽減と工期の短縮を図ることができる。
(2)溝に補強用棒体を嵌め込んだ後、溝の内面と補強用棒体との隙間に楔形アンカーを打ち込んで補強用棒体を拘束するとともに隙間に樹脂を注入して補強用棒体を固定することによって、補強用棒体と溝の嵌め合い寸法の精度にかかわらず、コンクリートに対する引張強度を効率よく発揮する補強層となる。また、コンクリート構造物と補強用棒体との間に樹脂を介在させることにより、補強用棒体に対する剪断力が発生せず、剪断力破壊が生じない。さらに、この樹脂がコンクリート構造物に発生した亀裂の補修材としても作用し、コンクリート構造物の補強効果が一層向上する。
(3)切削工具によりコンクリート構造物の表面部に補強用棒体を嵌め込む溝を形成する工程と、溝に前記補強用棒体を嵌め込んだ後、溝の内面と補強用棒体との隙間に楔形のアンカーを打ち込んで補強用棒体を拘束する工程と、溝の内面と補強用棒体との隙間に樹脂を注入して補強用棒体を固定する工程と、表面を樹脂で被覆する工程とを含むものとすることで、補強用棒体の固定と剥離防止の施工を効率的に行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1の(a)は本発明を適用したコンクリート構造物としての鉄筋コンクリート製の橋脚の全体図を示し、1は鉄筋コンクリート製のフーチングで、フーチング1の上に鉄筋コンクリート製の柱部2が形成され、柱部2の上には鉄筋コンクリート製の梁部3が形成されている。そして、柱部2の表面全面に、補強用被覆層4が形成されている。
図1の(b)は同図(a)のA−A線断面図であり、図1の(c)は同図(b)のB部拡大図である。柱部2の内部には、柱部2の軸方向すなわち鉛直方向に鉄筋5が配置されている。この柱部2の表面には、各鉄筋5の外側であって鉄筋5と同一方向に溝6が形成され、この溝6内部に補強用棒体としての鉛直方向筋7が嵌め込まれている。鉛直方向筋7は、溝6内部にエポキシ樹脂を素材とする樹脂8を充填し硬化させることによって、溝6内に固定されている。
以上の構成において、鉛直方向筋7は柱部2の表面に形成された溝6内に嵌め込まれた状態で固定されている。しかも鉛直方向筋7と溝6の間にはエポキシ樹脂を素材とする樹脂8を介在させているので、柱部2が地震時の水平荷重によって撓み変形するときでも、この柱部2の変形による歪み力は溝6内の樹脂8を介して鉛直方向筋7に伝達される。
すなわち、鉛直方向筋7は柱部2の溝6の中に封止されているので、柱部2が地震時の水平荷重によって撓みによる変位が発生した場合でも、鉛直方向筋7の弾性域の範囲内では変位を吸収することによって柱部2の表面全体が高い引っ張り応力を備えた構成となる。さらに、鉛直方向筋7は、溝6内部に樹脂8によって拘束封止されているので溝6から浮き上がることはない。
次に、図2から図5を参照して、補強用被覆層4の施工手順について説明する。
図2(a)において、1は鉄筋コンクリート製のフーチングであり、2は鉄筋コンクリート製の柱部2である。この橋脚の柱部2を補強するために、まず、柱部2の表面全面をチッピングまたはサンドブラストにより粗面な状態にする。なお、ウォータージェットを用いても良い。
次いで、図2(a)に示すように、柱部2の表面にコンクリートカッター(図示せず。)によって柱部2内部に配筋されている主筋と平行方向(鉛直方向)に幅50mm、深さ50mm程度の切れ目を入れ、この切れ目内部のコンクリートを電動ピックによってはつり取り、溝6を形成する。
また、図2の(a)に示すように、柱部2の下部には、フーチング1にコア削孔を行うためのコア削孔スペース9を設け、さらに柱部2の途中には、鉛直方向筋7の圧接を行うための圧接スペース10を設ける。コア削孔スペース9は、少なくともコア削孔を行うための削孔工具としてのコアドリルを収容して削孔作業を行うことが可能な大きさを有する。圧接スペース10は、少なくとも圧接工具を収容して圧接作業を行うことが可能な大きさを有する。
図2の(b)はコア削孔スペース9を示す同図(a)のC部拡大図であり、同図の(c)は圧接スペース10を示す同図(a)のD部拡大図である。両者のスペースとも、溝6と同様にコンクリートカッターおよび電動ピックを用いて切削する。このあと、高圧洗浄などの方法で、柱部2の表面、溝6、コア削孔スペース9、および圧接スペース10に付着したコンクリート粉塵を除去、清掃する。
次いで、図2(d)のC部拡大断面図に示すように、柱部2の下部に設けたコア削孔スペース9にコアドリル11を設置し、径60mm、深さ600mmの定着孔12を削孔する。この工程に際しては、事前にフーチング1の内部に配筋された鋼材の位置を把握しておくことが望ましい。
次いで、図3(a)に示すように鉛直方向筋7を溝6内に仮固定した後、上の工程で設けた定着孔12内に鉛直方向筋7を差し込み、図3(b)のE部拡大断面図に示すように、エポキシ樹脂を素材とする定着材13で定着させる。そして、定着材13の硬化後、圧接スペース10内に圧接工具を装置して鉛直方向筋7の圧接を行う。
次いで、図3(c)のF部拡大図に示すように、柱部2の溝6に仮固定した鉛直方向筋7と溝6との隙間に楔形アンカー14を打ち込み、鉛直方向筋7を拘束する。この楔形アンカー14は、図3(c)に示すように、鉛直方向筋7と溝6との隙間の両側に千鳥配置となるように設置する。なお、楔形アンカー14は、図4の(c)に示すように、底面は円形を形成し、上面は楕円を形成し、内部は中空となっている。この中空部14aは後述するように樹脂8注入時の注入口となる。
次いで、図4の(a)に示すように、この楔形アンカー14を嵌入した箇所以外の全部の溝6と鉛直方向筋7の表面の隙間に、エポキシ樹脂を素材とする粘土状樹脂からなるパテ材15を覆うように被せていく。このエポキシ樹脂のパテ材15は、溝6と鉛直方向筋7の表面の隙間を密封し、両者を一体化させるほかに、次工程の低粘度のエポキシ樹脂8が注入時に漏れないようにする目的がある。
これらの工程のあとに、図4の(b)に示すように、楔形アンカー14の内部に注入器具16を接続し、パテ材15で密封された溝6内部にエポキシ樹脂を素材とする低粘度樹脂17を注入していく。この低粘度樹脂17は粘度が低いので溝6内部の隙間に充填されていくとともに、溝6を切削、はつり取る際に発生した微細な亀裂18にも浸透していく。
また、低粘度樹脂17の注入を柱部2の下部から行うことで、注入箇所以外の上部の楔形アンカー14は空気抜きとして機能する。低粘度樹脂17が直上の楔形アンカー14まで到達したのを確認し、最初の楔形アンカー14を布パッキンなどで封入して低粘度樹脂17の逆流を防いだ後、直上の楔形アンカー14から注入し、これを繰り返して柱部2の最上部の楔形アンカー14まで到達させる。これにより、空気の混入を最小限にしながら溝6内部の隙間に低粘度樹脂17を完全に充填することができる。
次いで、図5(a)に示すように、柱部2の表面内部に鉛直方向に配筋した鉛直方向筋7と直角方向すなわち水平方向に帯筋19を取り付ける。取り付けは、事前に鉛直方向筋7に付けておいた結束線で鉛直方向筋7と結束することにより行う。結束後、図5(b)に示すように、帯筋19の端部同士をフレアー溶接して連続筋とする。なお、帯筋19は従来使用されている異形鉄筋で良いが、表面に防錆処置を施すことが望ましい。また、結束線はステンレス材が望ましい。
次いで、図5の(c)に示すように柱部2の表面に補強用被覆層4を形成する。補強用被覆層4の形成は、まず、防錆性能を持つポリマーペースト系の下地強化被覆材20を塗布し、次にポリマーセメント系被覆材21を塗布する。塗布方法は、下地強化被覆材20についてはハケ塗りまたは吹き付けとし、ポリマーセメント系被覆材21はコテ塗りまたは吹き付けとする。
また、補強用被覆層4は、上記被覆材20,21のほかに、型枠を形成してセメントモルタルを巻き立てる方法により形成することも可能である。このとき、柱部2表面はあらかじめチッピングなどで粗面にしておくことが望ましい。なお、補強用被覆層4をRC巻立工法により形成する場合は、型枠を形成した後、高流動コンクリートを打設する。
こうして形成した補強用被覆層4の柱部2表面に露出する厚みは、従来のRC巻立て工法の約1/8、ポリマーモルタル巻立て工法の約1/3となるため、建築限界や河積阻害の制限を受ける橋脚の補強が可能となる。また、巻立て厚さを大幅に削減することができることから、被覆材の使用量も従来のポリマーモルタル巻立て工法よりも2/3ほど削減でき、施工費の大幅な削減が可能となる。
以上のように、本発明を適用した鉄筋コンクリート製の橋脚では、柱部2の表面部に鉛直方向筋7を嵌め込む溝6を形成し、溝6に鉛直方向筋7を嵌め込んで固定することによりこの鉛直方向筋7を含む補強層が柱部2に食い込んだ状態となり、柱部2が歪んだ場合にも、鉛直方向筋7がこの柱部2の変位に追従しながら引っ張り応力を発揮するので、補強層とコンクリートの間に隙間が生じることがない。
このため、鉛直方向筋7と柱部2とのより一層の一体化が図られ、長期に渡って補強効果が持続できる。また、鉛直方向筋7が柱部2の表面部の溝6に嵌め込まれているため、被覆層の厚みを極めて薄くすることができ、材料使用量を減らすことができる。これにより、材料使用量を減らし、補強に伴う増加重量および施工費の軽減と工期の短縮を図ることができる。
また、溝6に鉛直方向筋7を嵌め込んだ後、溝6の内面と鉛直方向筋7との隙間に楔形アンカー14を打ち込んで鉛直方向筋7を拘束するとともに隙間に樹脂8(パテ材15および低粘度樹脂17)を注入して鉛直方向筋7を固定することによって、鉛直方向筋7と溝6の嵌め合い寸法の精度にかかわらず、コンクリートに対する引張強度を効率よく発揮する補強層となる。また、柱部2と鉛直方向筋7との間に樹脂8を介在させることにより、鉛直方向筋7に対する剪断力が発生せず、剪断力破壊が生じない。さらに、この樹脂8が柱部2に発生した亀裂の補修材としても作用し、柱部2の補強効果が一層向上する。その上、本実施形態においては、柱部2をポリマーセメント系被覆材21により被覆しているため、柱部2の表面状態の変化がそのまま表面のポリマーセメント系被覆剤21に現れる。そのため、補強後の柱部2の表面状態の変化を引き続き監視することも可能である。
本発明のコンクリート構造物の補強工法は、コンクリート製の橋脚に作用する地震時の水平荷重に対する耐震補強に止まらず、橋梁のコンクリート製桁下面の補強や、他のコンクリート構造物の補強に有用である。特に、巻立て厚さの増加に制限がある橋脚や増加重量の軽減が必要な橋脚の補強に好適である。
(a)は本発明を適用したコンクリート構造物としての鉄筋コンクリート製の橋脚の全体図、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は(b)のB部の拡大図である。 本発明の施工手順を示す説明図である。 本発明の施工手順を示す説明図である。 本発明の施工手順を示す説明図である。 本発明の施工手順を示す説明図である。
符号の説明
1 フーチング
2 柱部
3 梁部
4 補強用被覆層
5 鉄筋
6 溝
7 鉛直方向筋
8 樹脂
9 コア削孔スペース
10 圧接スペース
11 コアドリル
12 定着孔
13 定着材
14 楔形アンカー
15 パテ材
16 注入器具
17 低粘度樹脂
18 亀裂
19 帯筋
20 下地強化被覆材
21 ポリマーセメント系被覆材

Claims (2)

  1. コンクリート構造物の表面に補強用棒体を固定して補強するコンクリート構造物の補強工法であって、前記コンクリート構造物の表面部に前記補強用棒体を嵌め込む溝を形成し、前記溝に前記補強用棒体を嵌め込んだ後、前記溝の内面と前記補強用棒体との隙間に楔形のアンカーを打ち込んで前記補強用棒体を拘束するとともに前記隙間に樹脂を注入して前記補強用棒体を固定することを特徴とするコンクリート構造物の補強工法。
  2. 切削工具によりコンクリート構造物の表面部に補強用棒体を嵌め込む溝を形成する工程と、前記溝に前記補強用棒体を嵌め込んだ後、前記溝の内面と前記補強用棒体との隙間に楔形のアンカーを打ち込んで前記補強用棒体を拘束する工程と、溝の内面と補強用棒体との隙間に樹脂を注入して補強用棒体を固定する工程と、表面を樹脂で被覆する工程とを含むことを特徴とするコンクリート構造物の補強工法。
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